WO2005008702A1 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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Masahiro Shinkai
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Abstract

 多端子型の固体電解コンデンサであって、2端子用基板に搭載可能な固体電解コンデンサを提供する。  本発明に係る固体電解コンデンサ(10)においては、コンデンサ素子(12)の陽極は、ベース板表面(14a)に配置された複数の陽極リード配線(34B)に接続されたビア(32)の一端部(35B)と接続されており、コンデンサ素子(12)の陰極は、同じくベース板表面(14a)に配置された複数の陰極リード配線(34A)に接続されたビア(32)の他端部(35A)と接続されている。そして、陽極リード配線(34B)に接続されたビア(32)の各端部(35B)は、ベース板(14)の下面(10a)に配置されたランド電極(42B)に接続されたビア(32)の端部(35D)と電気的に接続されている。また、陰極リード配線(34A)に接続された複数のビア(23)の各端部(35A)は、ランド電極(42A)に接続されたビア(32)の端部(35C)と電気的に接続されている。

Description

明 細 書
固体電解コンデンサ
技術分野
[0001] 本発明は、多端子型の固体電解コンデンサに関するものである。
背景技術
[0002] 発明者らは、固体電解コンデンサの多端子化に関する研究をおこない、多端子型 の種々の固体電解コンデンサを下記特許文献 1等において開示している。特許文献 1に開示した 8端子型の固体電解コンデンサ等においては、並列する電流経路を流 れる電流の向きを互いに逆向きにすることで、等価直歹 IJインダクタンス (ESL)の大幅 な低減が実現されている。
特許文献 1:特願 2003-049865号
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0003] 電解コンデンサが搭載されるプリント基板では、電解コンデンサは有極性部品であ り、陽極端子と陰極端子の 2端子が電解コンデンサ用に割り当てられる。このような基 板には、上述した多端子型の固体電解コンデンサをそのまま搭載することができない
。すなわち、多端子型の固体電解コンデンサを基板に搭載するには、基板を多端子 用に設計変更しなければならないとレ、う問題があった。
[0004] 本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、多端子型の固体電解コ ンデンサであって、 2端子用基板に搭載可能な固体電解コンデンサを提供することを 目的とする。
課題を解決するための手段
[0005] 本発明に係る固体電解コンデンサは、固体電解コンデンサ素子と、コンデンサ素子 が搭載されるベース板とを備え、ベース板の面のうちコンデンサ素子が搭載される第 1の面には、コンデンサ素子の陽極に接続された複数の陽極端子とコンデンサ素子 の陰極に接続された複数の陰極端子とからなる端子群が配置されており、且つ、ベ ース板の第 1の面の反対面には一対の接続端子が配置されており、一対の接続端 子の一方の接続端子は、第 1の面に配置された端子群のうちの複数の陽極端子に 接続されており、接続端子対の他方の接続端子は、第 1の面に配置された端子群の うちの複数の陰極端子に接続されていることを特徴とする。
[0006] この固体電解コンデンサにおいては、コンデンサ素子の陽極は、ベース板の第 1の 面に配置された複数の陽極端子に接続されており、コンデンサ素子の陰極は、同じく ベース板の第 1の面に配置された複数の陰極端子に接続されている。そして、複数 の陽極端子は、第 1の面の反対面に配置された一対の接続端子の一方に接続され ている。また、複数の陰極端子は、一対の接続端子のうち、陽極端子が接続されてい ない方の接続端子に接続されている。従って、陽極端子に接続された方の接続端子 を基板の陽極端子に接続し、陰極端子に接続された方の接続端子を基板の陰極端 子に接続することで、コンデンサ素子は機能する。このように、本発明に係る固体電 解コンデンサは、コンデンサ素子の陽極及び陰極が、複数の陽極端子及び複数の 陰極端子からなる端子群に接続された多端子型のコンデンサであり、複数の陽極端 子及び複数の陰極端子にそれぞれ接続された一対の接続端子は、基板の陽極端子 及び陰極端子に接続される。すなわち、このコンデンサは従来の 2端子型電解コンデ ンサと同一又は同等の形状を有しているので、 2端子型電解コンデンサ対応の基板 に搭載することができ、搭載の際に基板の特段の設計変更を必要としない。
[0007] また、コンデンサ素子の陽極とベース板の陽極端子との間の電流経路と、コンデン サ素子の陰極とベース板の陰極端子との間の電流経路とが並列していてもよい。こ の場合、電流経路が並列しているので、電流経路を流れる電流に起因して発生する 磁界が相殺されるため、固体電解コンデンサにおける ESLの低減が図られる。
[0008] また、第 1の面に配置された端子群と、第 1の面の反対面に配置された一対の接続 端子対とは、ベース板の厚さ方向に貫設された導通路で接続されていてもよい。この 場合、リードフレームを利用したり、ベース板の縁を迂回したりする導通路に比べて、 導通路が短縮化されているため、コンデンサにおける ESRの低減が図られる。
発明の効果
[0009] 本発明によれば、多端子型の固体電解コンデンサであって、 2端子用基板に搭載 可能な固体電解コンデンサが提供される。 図面の簡単な説明
[0010] [図 1]図 1は、本発明の実施形態に係る固体電解コンデンサを示した概略斜視図であ る。
[図 2]図 2は、図 1に示した固体電解コンデンサの II一 II線断面図である。
[図 3]図 3は、図 1に示した固体電解コンデンサの分解斜視図である。
[図 4]図 4は、コンデンサ素子に化成処理を施している状態を示す図である。
[図 5]図 5は、ベース板のコンデンサ素子側のプレートの平面図である。
[図 6]図 6は、ベース板のコンデンサ素子側のプレートの下面の状態を上方から観察 した透視図である。
[図 7]図 7は、ベース板の基板側のプレートの平面図である。
[図 8]図 8は、ベース板の基板側のプレートの下面の状態を上方から観察した透視図 である。
[図 9]図 9は、比較例に係るコンデンサ素子を示した概略斜視図である。
[図 10]図 10は、比較例に係るリードフレームを示した概略斜視図である。
[図 11]図 11は、比較例に係る固体電解コンデンサを示した概略斜視図である。
[図 12]図 12は、異なる態様の固体電解コンデンサを示した概略斜視図である。 符号の説明
[0011] 10 固体電解コンデンサ
12 コンデンサ素子
14 ベース板
32 ビア
34 リード配線
35A 陰極端子
35B 陽極端子
35C, 35D 接続端子
発明を実施するための最良の形態
[0012] 以下、添付図面を参照して本発明に係る固体電解コンデンサの好適な実施の形態 について詳細に説明する。なお、同一又は同等の要素については同一の符号を付 し、説明が重複する場合にはその説明を省略する。
[0013] 図 1は、本発明の実施形態に係る固体電解コンデンサを示した概略斜視図である。
また、図 2は、図 1に示した固体電解コンデンサの II一 II線断面図である。さらに、図 3 は、図 1に示した固体電解コンデンサの分解斜視図である。
[0014] 図 1一図 3に示すように、固体電解コンデンサ 10は、固体電解コンデンサ素子 12と 、コンデンサ素子 12が載置される四角形平板状のベース板 14と、コンデンサ素子 12 及びベース板 14をモールドする樹脂モールド 16とを備えている。この固体電解コン デンサ 10は、充電時及び放電時における電流経路が 8つに分岐された多端子型の コンデンサであり、その下面 10a側からプリント基板 18に実装される。
[0015] まず、固体電解コンデンサ 10のコンデンサ素子 12について説明する。コンデンサ 素子 12は、陽極として機能する、表面が粗面化され且つ化成処理が施された箔状ァ ルミ二ゥム基体 19の表面の一部領域 (後述する陰極形成領域)に、陰極 20が形成さ れたものである。この陰極 20は、導電性高分子化合物を含む固体高分子電解質層 、グラフアイトペースト層及び銀ペースト層がアルミニウム基体 19上に順次積層されて 構成されている。陰極 20は、化成処理によりアルミニウム基体 19上に成膜された酸 化絶縁膜によって、陽極であるアルミニウム基体 19との絶縁が図られている。
[0016] 図 1及び図 3に示すように、コンデンサ素子 12は、四角形薄片状の蓄電部 12Aと、 蓄電部 12Aの 4辺の各側面から外方に突出する、薄片状の 4つの電極部 12Bとで構 成されている。蓄電部 12Aの両面及び端面は、その略全域が上述した陰極形成領 域となっている。そして、この陰極形成領域に上述した陰極 20が形成されている。な お、電極部 12Bは、蓄電部 12Aの重心点 Gを中心として点対称の位置関係を有する
[0017] コンデンサ素子 12は、表面が粗面化されると共に化成処理が施されたアルミニウム 箔の打抜き加工によりこのような形状に成形されている。そのため、打ち抜き加工の 後には、成形されたアルミニウム箔を化成処理して、打ち抜き加工により露出した箔 の端面にも絶縁性の酸化アルミニウム皮膜を形成することで、陽極と陰極との短絡が 防止されている。
[0018] 次に、コンデンサ素子 12を作製する方法について、図 4を参照しつつ簡略的に説 明する。図 4は、コンデンサ素子 12に化成処理を施している状態を示す図である。ま ず、コンデンサ素子 12の 3つの電極部 12Bを、熱硬化型レジスト 22によってマスクす る。そして、ステンレスビーカ 24中に収容されたアジピン酸アンモニゥム水溶液よりな る化成溶液 26中に、熱硬化型レジスト 22でマスクされてレ、なレ、電極部 12Bを支持し てコンデンサ素子 12を浸漬する。そして、支持された電極部 12Bをプラス、ステンレ スピーカ 24をマイナスにして電圧を印加する。このときの電圧は、所望する酸化アル ミニゥム皮膜の膜厚に応じて適宜決定することができ、 10nm—: 1 z mの膜厚を有す る酸化アルミニウム皮膜を形成する場合には、通常、数ボルト一 20ボルト程度である
[0019] そして、電圧印加により化成処理が開始されると、化成溶液 26が、表面が粗面化さ れたコンデンサ素子 12の表面と接触する。したがって、端面を含む表面が粗面化さ れているコンデンサ素子 12の全表面に酸化アルミニウム皮膜が形成される。こうして 作製されたコンデンサ素子 12には、公知の方法で陰極 20が陰極形成領域に形成さ れる。ここで公知の方法とは、例えば、固体高分子電解質層については、粗面化され たアルミニウム基体 19の凹部に電解質をモノマーの状態で含浸させた後に、化学酸 化重合又は電解酸化重合して形成する方法であり、また、グラフアイトペースト層及 び銀ペースト層については、スクリーン印刷法、浸漬法(ディップ法)及びスプレー塗 布法等を用いて順次積層する方法である。
[0020] 次に、固体電解コンデンサ 10のベース板 14について説明する。ベース板 14は、 2 枚のプレート 28A, 28B (厚さ約 0. 1-0. 5mm)の間に絶縁樹脂層 30 (厚さ約 100 / m)が介在する 3層構造を有している。なお、ベース板 14の説明にあたり、理解容 易のために図 5—図 8を示す。なお、図 5は、ベース板 14のコンデンサ素子設置側の プレート(以下、単に「素子側プレート」と称す。)28Aの平面(上面 29a)図である。図 6は、ベース板 14の素子側プレート 28Aの下面 29bの状態を上方から観察した透視 図である。図 7は、ベース板 14のプリント基板側のプレート(以下、単に「基板側プレ ート」と称す。)28Bの平面(上面 29c)図である。図 8は、ベース板 14の基板側プレー ト 28Bの下面 29dの状態を上方から観察した透視図である。なお、ここで「下面」とは 、実装時にプリント基板 18と対向する側の面を示し、「上面」とは、その裏側の面を示 す。
[0021] ベース板 14には、各辺の縁に沿って、ベース板 14の厚さ方向に延在する一対のビ ァ(導通路) 32が形成されている。なお、これら 8つのビア 32は、後で詳述するが、素 子側プレート 28Aのみ貫通する 3つのビア 32A, 32 A, 32Aと、さらに絶縁樹脂層 3 0を貫通する 3つのビア 32B, 32B, 32Bと、さらに基板側プレート 28Bを貫通してベ ース板 14の下面 10a (29d)に露出する 2つのビア 32C, 32Dとで構成されている。
[0022] 素子側プレート 28Aの上面(第 1の面) 14a (29a)には、 8つのビア 32のそれぞれ の上端部(端子群)が露出しており、その各端部周辺にはリード配線 34が形成されて いる。リード配線 34には、コンデンサ素子 12の陰極 20と導通される陰極リード配線 3 4Aと、コンデンサ素子 12の陽極と導通される陽極リード配線 34Bの 2種類があり、陰 極リード配線 34Aと陽極リード配線 34Bとが交互するよう循環的に配置されている。こ れらのリード配線 34はそれぞれ、対応するビア 32と電気的に接続されている。すな わち、陽極リード配線 34Bとこの陽極リード配線 34Bに対応するビア 32の上端部(陽 極端子) 35Bとが接続されており、また、陰極リード配線 34Aとこの陰極リード配線 34 Aに対応するビア 32の上端部(陰極端子) 35Aとが接続されている。リード配線 34の うちの陰極リード配線 34Aは、対応する 4つのビア 32A, 32Dの端部周辺及びプレ ート 28Aの上面 29aの中央を含む領域に一体的に形成されている。一方、陽極リー ド配線 34Bは、対応する 4つのビア 32B, 32Cの周辺にそれぞれが独立して形成さ れている。なお、陰極リード配線 34Aと陽極リード配線 34Bとは、互いに電気的に隔 離されている。以下、説明の便宜上、陰極リード配線 34Aに接続されたビア 32A, 3 2Dを陰極ビアと称し、陽極リード配線 34Bに接続されたビア 32B, 32Cを陽極ビアと 称する。
[0023] 素子側プレート 28Aの下面 29bには、上述した各ビア 32の周辺領域が一体的に連 結された方形環状の配線パターン 36Aが形成されてレ、る。この配線パターン 36Aは 、 4つの陰極ビア 32A, 32D全てと接触して、それらとの電気的導通が図られている 。一方、 4つの陽極ビア 32B, 32Cと配線パターン 36Aとは、ビア周りの環状絶縁樹 脂 38によって絶縁が図られている(図 2及び図 6参照)。
[0024] 素子側プレート 28Aと基板側プレート 28Bとの間には、両プレート 28A, 28Bの配 線パターン 36A, 36Bの接触を防止するための絶縁樹脂層 30が介在しており、その 厚さ方向には 5つの貫通孔 40が延在している。この貫通孔 40には、素子側プレート 28Aの下面 29b力 延びる 1つの陰極ビア 32Dと 4つの陽極ビア 32B, 32Cが挿貫 されている。なお、この絶縁樹脂層 30は素子側プレート 28Aと基板側プレート 28Bと の間にエポキシ樹脂製のプリプレダを介在させた状態で焼成して、作製されたもので ある。
[0025] 基板側プレート 28Bは、絶縁樹脂層 30の貫通孔 40を揷貫する 5つのビア 32のうち 、 1つの陰極ビア 32D及び 1つの陽極ビア 32Cに貫通される。なお、残りの 3つの陽 極ビア 32Bはこの基板側プレート 28Bに当接する。
[0026] 基板側プレート 28Bの下面(反対面) 10a (29d)には、方形状の一対のランド電極 4 2A, 42Bが設けられており、一方のランド電極 42Aは、基板側プレート 28Bを貫通 するビア 32C, 32Dのうちの陰極ビア 32Dの端部 35C (接続端子)と、他方のランド 電極 42Bは、基板側プレート 28Bを貫通するビア 32C, 32Dのうちの陽極ビア 32C の端部 35D (接続端子)と接続されている。
[0027] 基板側プレート 28Bの上面 29cには、上述した方形環状の配線パターン 36Aと同 一形状の配線パターン 36Bが形成されている。この配線パターン 36Bは、絶縁樹脂 層 30の貫通孔 40を揷貫する 5つのビア 32B, 32C, 32Dのうち、基板側プレート 28 Bに当接する 3つの陽極ビア 32Bと、基板側プレート 28Bを貫通する 1つの陽極ビア 32Cとに接触しており、それらとの電気的導通が図られている。一方、基板側プレー ト 28Bを貫通する 1つの陰極ビア 32Dと配線パターン 36Bとは、ビア周りの環状絶縁 樹脂 44によって絶縁が図られている(図 2及び図 7参照)。
[0028] 以上で説明したように、ベース板 14は、ベース板 14の上面 14a、すなわち、素子側 プレート 28Aの上面 29aに露出した 8つのビア 32を備えている。そして、そのうちの 素子側プレート 28Aの陰極リード配線 34Bに接続された 4つの陰極ビア 32A, 32D のうち、 3つの陰極ビア 32Aは、素子側プレート 28Aの下面 29bに形成されている配 線パターン 36Aまで延びてこの配線パターン 36Aと導通されている。また、 4つの陰 極ビア 32A, 32Dのうち、残りの 1つの陰極ビア 32Dは、素子側プレート 28A、絶縁 樹脂層 30及び基板側プレート 28Bを貫通してランド電極 42Aまで延びこのランド電 極 42Aと導通されている。なお、ランド電極 42Aと導通されている陰極ビア 32Dは、 素子側プレート 28Aの下面 29bに形成されている配線パターン 36Aとも導通してい るため、この配線パターン 36Aと導通されている他の 3つの陰極ビア 32Aとも導通し ている。
[0029] 一方、ベース板 14の 8つのビア 32のうち、素子側プレート 28Aの陽極リード配線 34 Bに接続された 4つの陽極ビア 32B, 32Cのうち、 3つの陽極ビア 32Bは、素子側プ レート 28A及び絶縁樹脂層 30を貫通して基板側プレート 28Bの上面 29cに形成さ れている配線パターン 36Bまで延びてこの配線パターン 36Bと導通されている。また 、 4つの陽極ビア 32B, 32Cのうち、残りの 1つの陽極ビア 32Cは、素子側プレート 28 A、絶縁樹脂層 30及び基板側プレート 28Bを貫通してランド電極 42Bまで延びこの ランド電極 42Bと導通されている。なお、ランド電極 42Bと導通されている陰極ビア 3 2Cは、基板側プレート 28Bの上面 29cに形成されている配線パターン 36Bとも導通 しているため、この配線パターン 36Bと導通されている他の 3つの陽極ビア 32Bとも 導通している。
[0030] なお、上述したように、素子側プレート 28Aの下面 29bの配線パターン 36Aと 4つ の陽極ビア 32B, 32Cとの間、及び、基板側プレート 28Bの上面 29cの配線パターン 36Bと 1つの陰極ビア 32Dとの間は、絶縁樹脂 38, 44によって確実に絶縁されてお り、陰極ビア 32A, 32Dと陽極ビア 32B, 32Cとの間の電気的短絡の防止が図られ ている。
[0031] コンデンサ素子 12は、ベース板 14の上面に搭載されて、 8つのリード配線 34と接 続される。ベース板 14上にコンデンサ素子 12を搭載する際、コンデンサ素子 12の電 極部 12Bはそれぞれ、対応する位置に配置されたベース板 14の陽極リード配線 34 Bと電気的に接続される。この電気的接続は抵抗溶接又は YAGレーザスポット等の 金属溶接手段によっておこなわれ、それにより、電極部 12Bのアルミニウム基体 19と 陽極リード配線 34Bとが電気的に接続されている。従って、陽極として機能するァノレ ミニゥム基体 19とベース板下面 10aに形成された陽極ランド電極 42Bと力 陽極ビア 32B, 32Cを介して電気的に接続される。
[0032] また、ベース板 14上にコンデンサ素子 12を搭載する際、コンデンサ素子 12の陰極 形成領域に形成された陰極 20表面の銀ペースト層は、導電性接着剤(図示せず)に よって互いに導通された 4つの陰極リード配線 34Bと電気的に接続される。従って、 陰極 20 (すなわち、固体高分子電解質層、グラフアイトペースト層及び銀ペースト層) と、ベース板下面 10aに形成された陰極ランド電極 42Aと力 ビア 32A, 32Dを介し て電気的に接続される。そして、ベース板 14上にコンデンサ素子 12が上述の方法に より搭載された後に、キャスティングインジェクション又はトランスモールドによって樹 脂モールド 16が形成される。なお、樹脂モールド 16は、ベース板 14及びコンデンサ 素子 12の両方をモールドするエポキシ樹脂である。
[0033] 次に、以上のような構成を有する固体電解コンデンサ 10の動作時における電流の 流れについて説明する。固体電解コンデンサ 10は、その下面 10aに形成された一対 のランド電極 42A, 42Bに対応する、一対の基板端子 46A, 46Bが形成されたプリ ント基板 18に搭載される。なお、固体電解コンデンサ 10は極性を有するため、コンデ ンサ素子 12の陰極と導通している陰極ランド電極 42Aは、電源のマイナス側に接続 された基板端子 46Aに接続され、コンデンサ素子 12の陽極と導通している陽極ラン ド電極 42Bは、電源のプラス側に接続された基板端子 46Bに接続される。
[0034] このような接続状態が確立された、例えば高周波領域における電解コンデンサにお いては、擬似的に電流が通過しているとみなすことができる。このとき、固体電解コン デンサ 10には、充放電が繰り返されることになる。この際、瞬間的に、接続端子 46A 力 コンデンサ素子の陽極へ、そしてコンデンサ素子 12の陰極 20から接続端子 46 Bへ電流が流れる。この電流の電流経路を局所的にみた場合、コンデンサ素子 12の 陰極 20から陰極リード配線 34Aへ流れる経路と、陽極リード配線 34Bからコンデンサ 素子 12の陽極へ流れる経路とは並列しており、その経路内を流れる電流の向きは互 いに逆向きである(図 5参照)。従って、この電流経路部分においては充放電時に発 生する磁界が相殺されており、固体電解コンデンサ 10の低 ESL化が図られている。 また、配線パターン 36Aにおいては、 3つの陰極ビア 32Aから陰極ビア 32Dへ電流 が流れ、配線パターン 36Bにおいては、陽極ビア 32Cから 3つの陽極ビア 32Bへ電 流が流れる。そのため、配線パターン 36Bを流れる電流と配線パターン 36Bを流れる 電流とは、並行して流れ、且つ、逆向きに流れる部分が生じる(図 6及び図 7の矢印を 参照)。この部分においても、上述した磁界の相殺によって低 ESU匕が図られている 。さらに、充放電時においては、ベース板 14の厚さ方向に延在する陽極ビア 32B, 3 2Cにはプリント基板 18からコンデンサ素子 12に向かって電流が流れ、一方、陽極ビ ァ 32B, 32Cに並設された陰極ビア 32A, 32Dにはコンデンサ素子 12からプリント基 板 18に向かって電流が流れる(図 2の矢印を参照)。そのため、この厚さ方向に関し ても、電流が並行且つ逆向きに流れるため、固体電解コンデンサ 10の低 ESL化が 図られている。
[0035] 以上詳細に説明したように、この固体電解コンデンサ 10においては、コンデンサ素 子 12の陽極 19は、ベース板表面 14aに配置された 4つの陽極リード配線 34Bに接 続されており、コンデンサ素子 12の陰極 20は、同じくベース板表面 14aに配置され た 4つの陰極リード配線 34Aに接続されている。そして、 4つの陽極リード配線 34Bは 、ベース板下面 10aに配置された一対のランド電極 42A, 42Bの一方のランド電極 4 2Bに接続されている。また、 4つの陰極リード配線は、一対のランド電極 42A, 42B のうち、陽極リード配線 34Bが接続されていない方のランド電極 42Aに接続されてい る。このような固体電解コンデンサ 10においては、陽極端子と陰極端子を有する 2端 子基板 18に、ランド電極 42Aが陽極端子 46Aに、ランド電極 42Bが陽極端子 46B に接続されるようにして搭載することが可能である。この場合、プリント基板 18の陰極 端子 46Aは、陰極ビア 32A, 32D及び配線パターン 36Aを介して確かに陰極リード 配線 34A及びコンデンサ素子 12の陰極と導通されている。一方、プリント基板 18の 陽極端子 46Bも、陽極ビア 32B, 32C及び配線パターン 36Bを介して確かに陽極リ ード配線 34B及びコンデンサ素子 12の陽極と導通されている。
[0036] また、固体電解コンデンサ 10は、ベース板 14の厚さ方向に直線状に延在するビア 32によって、リード配線 34とランド電極 42A, 42Bとが接続されているため、縁部を 迂回するタイプの固体電解コンデンサに比べて、導通路の短縮化が図られているた め、コンデンサにおける ESRの低減が図られる。さらに、従来の表面実装型の 2端子 コンデンサと、外観上及び使用上は同一であるため、基板実装の際に特段の設計変 更は不要である。すなわち、固体電解コンデンサ 10は、多端子対応のコンデンサ素 子 12を内蔵した 2端子型の電解コンデンサであって、 2端子用プリント基板 18に搭載 可能であり、且つ、多端子対応のコンデンサ素子 12の採用により従来の 2端子型電 解コンデンサと比べて低 ESL化も同時に実現したコンデンサである。
[0037] なお、上述した実施形態では、ランド電極 42A, 42Bが形成される基板側プレート 2 8Bの下面 29dは平坦面で示した力 この面には段差等があってもよい。また、上述し た態様では、ビアホール 32の両端部 35A, 35B, 35C, 35Dを陽極端子、陰極端子 及び接続端子であり、これらの端子がビアホール 32と一体であるとした力 S、ビアホー ルと陽極端子、陰極端子及び接続端子とがそれぞれ別体である態様であってもよレ、 実施例
[0038] (実施例)
第 1の実施形態に係る固体電解コンデンサを、以下のようにして作製した。
(1)コンデンサ素子の作製
まず、粗面化処理が施され、酸化アルミニウム皮膜が形成されている厚さ 100 /i m 、 150 /i F/cm2の静電容量が得られるアルミニウム箔シートから、図 3に示したコン デンサ素子 12の形状にアルミニウム陽極電極体を打ち抜き加工し、面積が 0. 75cm 2である所定寸法の電極体を作製した。打ち抜き加工により求められた電極体におい て、電極部 12Bに相当する 4つの部分の粗面化構造を押圧処理により破壊し、固体 電解コンデンサ用電極体を作製した。
[0039] こうして作製された電極体において、図 3のコンデンサ素子 12の粗面化構造が破 壊された 4つの電極部 12Bのうち、 3つの電極部 12Bにのみ、レジストを塗布してコー ティングした。さらに、この電極体を、酸化アルミニウム皮膜が形成され、粗面化処理 が施されている部分が完全に浸るように、 3重量%の濃度で、 6. 0の pHに調整され たアジピン酸アンモニゥム水溶液中に浸漬した。この際、レジストによってコーティン グされた 3つの電極部 12Bも水溶液中に浸し、またコーティングされていない 1つの 陽極電極部の一部分も、アジピン酸アンモニゥム水溶液中に浸漬した(図 4参照)。 次いで、電極体のレジスト処理されておらず、粗面化構造が破壊された陽極電極部 側を陽極として、上記水溶液中に浸漬されている電極体を化成電流密度 50— 100 mA/cm2、化成電圧 1 2Vの条件下で酸化させ、電極体の切断部端面に酸化アルミニウム皮膜を形成した。
[0040] その後、電極体を上記水溶液から引き上げ、粗面化処理が施されているアルミニゥ ム箔の表面(陰極形成領域)上に、化学酸化重合によって、ポリピロ一ルカ なる固 体高分子電解質層を形成した。より具体的に説明すると、ポリピロールからなる固体 高分子電解質層は、粗面化処理が施され、酸化アルミニウム皮膜が形成されたアル ミニゥム箔部分のみに含浸するように、精製した 0. ImolZlのアルキルナフタレンス ルホン酸ナトリウム及び 0. 05mol/lの硫酸鉄(III)を含むエタノール水混合溶液セ ル中にセットし、 30分間にわたって攪拌して化学酸化重合を進行させ、同じ操作を 3 回にわたって繰り返すことにより生成した。その結果、最大厚さが約 50 z mの固体高 分子電解質層が形成された。
[0041] こうして得られた固体高分子電解質層の表面に、カーボンペーストを塗布し、さらに カーボンペーストの表面に銀ペーストを塗布して、陰極電極を形成した。カーボンぺ 一スト及び銀ペーストからなるペースト層を形成した後、上述したレジストを有機溶媒 にて溶解して除去し、陽極電極部を露出させた。以上の処理によって、固体電解コン デンサ素子が求められた。なお、このような固体電解コンデンサ素子を、同様の製造 方法により 2つ用意した。
[0042] (2)ベース板の作製
一方、厚さ 36 β mの配線パターンが印刷された電解コンデンサ実装基板である、 縦 7· 3mm X横 4· 3mm X厚さ 0. 5mmのサイズを有するガラスクロス含有耐熱性ェ ポキシ樹脂基板(以下、 FR4基板と称す。図 1のベース板 14参照)を以下のようにし て準備した。
[0043] (2. 1)素子側プレートの作製
両面に 36 μ m厚さの銅箔がコーティングされている厚さ 0. 2mmの FR4基板を 10 Omm X 80mmの寸法に切り出し、その片面(上面) 29aに、 7. 3mm X 4. 3mmの寸 法サイズの配線パターン 34 (図 5参照)をフォトリソグラフィ技術を用いてパターユング した。このパターンを同一面 29a上に 20個形成した。このようなパターンを形成した 裏側の面(下面) 29bには、上面 29aのパターンと位置合わせを図りつつ、方形環状 の配線パターン 36A (図 6参照)をフォトリソグラフィ技術を用いてパターユングした。 [0044] なお、図 6に示した環状絶縁樹脂 38の位置に相当する 4つの領域では、銅箔は、 後に作製されるビアホール径よりも大きい径で除去されている。本実施例では、図 6 の環状絶縁樹脂 38に相当する領域の外径は 0. 6mm φである。
[0045] 続いて、上面 29aの配線パターン 34の所定位置(図 5の符号 32の位置に相当)と、 下面 29bの配線パターン 36Aの所定位置(図 6の符号 32の位置に相当)とを結ぶ、 素子側プレート 28Aの厚さ方向に接続する貫通孔(0. 3mm φ )を形成する。この貫 通孔の開口部及び内壁に、無電解メツキによって 3 μ mのニッケルメツキを施し、さら にその上に 0. 08 μ mの金メッキを施して、ビアホールを形成した。
[0046] なお、図 6のビア 32B, 32Cに対応するビアホールと配線パターン 36Aとの間には 環状絶縁樹脂を介在させ、これらのビアホールと配線パターン 36Aとは電気的に絶 縁されている。
[0047] (2. 2)基板側プレートの作製
両面に 36 μ m厚さの銅箔がコーティングされている厚さ 0. 2mmの FR4基板を 10 Omm X 80mmの寸法に切り出し、その片面(上面) 29cに、 7. 3mm X 4. 3mmの寸 法サイズの配線パターン 36B (図 7参照)をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニン グした。このパターンを同一面 29c上に 20個形成した。このようなパターンを形成した 裏側の面(下面) 29dには、上面 29aのパターンと位置合わせを図りつつ、配線パタ ーン 42A, 42B (図 8参照)をフォトリソグラフィ技術を用いてパターエングした。
[0048] なお、図 7に示した環状絶縁樹脂 44の位置に相当する領域では、銅箔は、後に作 製されるビアホール径よりも大きい径で除去されている。本実施例では、図 7の環状 絶縁樹脂 44に相当する領域の外径は 0. 6mm φである。
[0049] 続いて、配線パターンが完了した陽極リード電極 32C及び陰極電極 32Dに対応す る配線パターンの所定の位置に、それぞれビアホール(0. 3mm φ )を形成し、ビアホ ール内壁と、 28B— 2面のようにパターユングされた銅箔パターン上に、無電解メツキ によって 3 x mのニッケルメツキを施し、さらにその上に 0. 08 z mの金メッキを施した
[0050] 続いて、上面 29cの配線パターン 36Bの所定位置(図 7の符号 32C, 32Dの位置 に相当)と、下面 29dの配線パターン 42A, 42Bの所定位置(図 8の符号 32C, 32D の位置に相当)とを結ぶ、素子側プレート 28Bの厚さ方向に接続する貫通孔(0. 3m πι φ )を形成する。この貫通孔の開口部及び内壁に、無電解メツキによって 3 μ ΐηの ニッケルメツキを施し、さらにその上に 0· 08 μ ΐηの金メッキを施して、ビアホールを形 成した。
[0051] ただし、図 7の 44部分のビアホール 32Dは、ビアホール 32D内壁部分と 28B—2面 の配線パターン間のみにメツキ加工されており、電気的に接続している力 28B— 1面 の配線パターンとは電気的に絶縁されている。
[0052] なお、図 7のビア 32Dに対応するビアホールと配線パターン 36Bとの間には環状絶 縁樹脂を介在させ、このビアホールと配線パターン 36Bとは電気的に絶縁されている
[0053] (2. 3)素子側プレートと基板側プレートとの一体化
厚み 50 μ mの 2枚の FR4エポキシプリプレダを、 100mm X 80mmの寸法にカロェ し、不要部分をトリミング加工及び打ち抜き加工して除去した(図図 3の符号 30参照) 。そして、素子側プレート 28Aと基板側プレート 28Bとの間に、その加工した FR4プリ プレダを介在させた状態で、位置合わせすると共に、両基板 28A, 28Bを互いに押 し当てて圧着した。この圧着には、真空ホットプレス装置を用い、加圧及び減圧下に おいて 175°Cで 40分間保持した。それにより、 FR4エポキシプリプレダを硬化させて 、素子側プレート 28Aと基板側プレート 28Bとを一体化して、ベース板 14を得た。最 後に、形成した各ビアホール及び各配線パターン上に半田メツキを施した。特に、ビ ァホール内部の空隙に半田を充填して、中実のビアを形成した。
[0054] この時点で、基板側プレート 28Aの下面 29dの配線パターン 42Bと素子側プレート 28Aの上面 29aのリード配線 34Bとの間の導通を確認した。また、基板側プレート 28 Bの下面 29dの配線パターン 42Aと素子側プレート 28Aの上面 29aのリード配線 34 Aとの間の導通を確認した。
[0055] (3)ベース板上へのコンデンサ素子の実装
2枚の固体電解コンデンサ素子を、図 3に示したコンデンサ素子 12の陽極電極部 1 2B部分が互いに重なり合うように揃えて積層すると共に、互いのペースト層間を導電 性接着剤で接着して一体化し、 2つの固体電解コンデンサ素子が一体化された固体 電解コンデンサ素子の積層体を作製した。
[0056] 上記のようにして作製された、固体電解コンデンサ素子の積層体を、素子側プレー ト 28Aの上面 29aに搭載し、積層体の最下面に露出した導電体層(ペースト層)部分 を、銀系の導電性接着剤を用いて、素子側プレート 28Aの上面 29aのリード配線 34 A部分上に接着した。また、表面が粗面化されていないアルミニウム箔の 4つの端部 (電極部 12B)は、素子側プレート 28Aの上面 29aのリード配線 34B部分の陽極リー ド部と、それぞれ NEC製 YAGレーザスポット溶接機で溶接して一体化した。
[0057] 素子側プレート 28Aの上面 29a上に、上述の固体電解コンデンサ素子の積層体が 固定された後、素子側プレート 28Aの上面 29a上及び積層体を、真空印刷方法によ りキャスティングモールドによって、エポキシ樹脂でモールドした。
[0058] モールドされた 100mm X 80mm寸法の素子側プレート 28Aの上面 29aを上にし た状態で、所定のマーキング位置を基準に、 7. 3mm X 4. 3mm間隔でダイシング 切断をおこなった。洗浄後、図 3に示されたコンデンサ素子 12のような、 7. 3mm X 4 . 3mmの 8端子構造の固体電解コンデンサを内蔵したディスクリートタイプの 2端子 型固体電解コンデンサ # 1を得た。その後、公知の方法により固体電解コンデンサに 一定の電圧を印加して、エージング処理をおこない、漏れ電流を十分に低減させ、 完成させた。
[0059] こうして得られた 8端子型固体電解コンデンサ # 1の電気的特性について、アジレ ントテクノロジ一社製のインピーダンスアナライザー 4194A、ネットワークアナライザ 一 8753Dを用いて、静電容量及び S 特性を測定し、得られた S 特性を基に等価
21 21
回路シミュレーションをおこなレ、、 ESR、 ESLの値を決定した。
[0060] その結果、 120Hzでの静電容量は、 187. O x Fであり、 100kHzでの ESRは 10m
Ωであり、 ESLは 1200pHであった。
[0061] (比較例)
まず、粗面化処理が施され、酸化アルミニウム皮膜が形成されている厚さ 100 z m 、 150 z FZcm2の静電容量が得られるアルミニウム箔シートから、図 9に示したコン デンサ素子 50の形状にアルミニウム陽極電極体を打ち抜き加工し、面積が 0. 75cm 2である所定寸法の電極体を作製した。打ち抜き加工により求められた電極体におい て、図 9に示したコンデンサ素子 50上の陽極電極部 50a部分の粗面化構造を押圧 処理により破壊し、固体電解コンデンサ素子用電極体を作製した。
[0062] こうして作製された電極体 50は、以下、上述した実施例と同様の処理を施して、陰 極部分 50bの形成をおこなレ、、固体電解コンデンサ素子を作製した。なお、このよう な固体電解コンデンサ素子を、同様の製造方法により 2つ用意した。
[0063] 2つの固体電解コンデンサ素子を、図 9に示したコンデンサ素子 50上の陽極電極 部 50a部分が互いに重なり合うように揃えて積層すると共に、互いのペースト層間を 導電性接着剤で接着して一体化し、 2つの固体電解コンデンサ素子が一体化された 固体電解コンデンサ素子の積層体を作製した。このようにして得られた 2つの固体電 解コンデンサ素子用電極体を、図 10に示すようなリードフレーム 51上に設置した。
[0064] 固体電解コンデンサ素子の積層体を、リードフレーム 51上の所定位置に搭載し、 積層体の最下面に露出した導電体層(ペースト層)部分を、銀系の導電性接着剤を 用いて、リードフレーム 51の張り出し部 51B上に接着し、表面が粗面化されていない アルミニウム箔の端部は、それぞれ NEC製の YAGレーザスポット溶接機で溶接して 、リードフレーム 51の張り出し部 51Aと一体化した。その後、固体電解コンデンサ素 子が実装されたリードフレーム 51を金型に装着し、インジェクションモールドにより、 エポキシ樹脂外装をおこなった。こうして、 7. 3mm X 4. 3mmサイズの固体電解コン デンサ # 2 (符号 52参照)を得た(図 11参照)。その後、公知の方法により固体電解 コンデンサに一定の電圧を印加して、エージング処理をおこなレ、、漏れ電流を十分 に低減させ、完成させた。固体電解コンデンサ # 2の電気的特性を、実施例 1と同様 の手法で評価した。
[0065] その結果、 120Hzでの静電容量は、 180. O x Fであり、 100kHzでの ESRは 15m
Ωであり、 ESLは 2500ρΗであった。
[0066] 上述した実施例に従って作製された固体電解コンデンサのサンプル # 1と、比較例 に示した従来の 2端子型の固体電解コンデンササンプル # 2とは、電極の作製方法、 絶縁性酸化皮膜の形成方法、使用する固体高分子化合物の種類及び部品のサイズ は同一である。異なる点は、固体電解コンデンサ素子に使用した電極の形状、実装 基板とリードフレームの差異、モールド方法である。このうち、モールド方法において は、 2つの製法とも一般的に確立された手法であり、特性に影響を与えるものとは考 えがたい。従って、特性比較の点において、影響を及ぼしているものは、電極の形状 、実装基板とリードフレームの差異であると考えられる。比較例に係る固体電解コン デンサのサンプノレ # 2にあっては、 ESL特性が劣っていることから、実施例の効果が 確認できた。
[0067] 本発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではなぐ様々な変形が可能 である。例えば、導通路は、ビアに限定されず、ビアの内部が中空であるビアホール であってもよい。また、コンデンサ素子を複数枚重ねて、適宜多層にすることも可能で ある。
[0068] さらに、コンデンサ素子の形態は、上述した四方の端部からそれぞれ 1組のリード電 極対が引き出されたコンデンサ素子 12の形状に限定されるものではなぐ多端子型 の種々のコンデンサ素子に変更可能である。例えば、図 12に示した固体電解コンデ ンサ 60に内蔵される形状のコンデンサ素子 62であってもよレ、。このコンデンサ素子 6 2は、対向する両端部からそれぞれ 2組以上のリード電極対が引き出された形状を有 し、固体電解コンデンサ 60はこの素子形状に適合するベース板 64を備えている。ま た、コンデンサ素子は、少なくとも一端部側から、少なくとも 1組以上のリード電極対が 引き出されていれば良い。このような構成によれば、互いに隣り合う陽極リード電極及 び陰極リード電極を流れる電流によって生じる磁界が相殺されるため、固体電解コン デンサの ESLが低減される。
[0069] また、上述した実施例において、リード電極対を構成する陽極リード電極及び陰極 リード電極が、表面が粗面化された箔状のアルミニウム基体の重心点を中心として点 対称の位置関係となるように配置されているが、対向する 2つの端部にそれぞれ設け られた 2組のリード電極対力 その中心線を軸として線対称の位置関係となるように配 置されていても構わなレ、。すなわち、表面が粗面化された箔状のアルミニウム基体の 、対向する 2つの端部にリード電極対が設けられている場合に、一方のリード電極対 の陽極リード電極と対向する位置に、他方のリード電極対の陽極リード電極が配置さ れていても構わない。

Claims

請求の範囲
[1] 固体電解コンデンサ素子と、前記コンデンサ素子が搭載されるベース板とを備え、 前記ベース板の面のうち前記コンデンサ素子が搭載される第 1の面には、前記コン デンサ素子の陽極に接続された複数の陽極端子と前記コンデンサ素子の陰極に接 続された複数の陰極端子とからなる端子群が配置されており、且つ、前記ベース板 の前記第 1の面の反対面には一対の接続端子が配置されており、
前記一対の接続端子の一方の接続端子は、前記第 1の面に配置された前記端子 群のうちの前記複数の陽極端子に接続されており、前記接続端子対の他方の接続 端子は、前記第 1の面に配置された前記端子群のうちの前記複数の陰極端子に接 続されている、固体電解コンデンサ。
[2] 前記コンデンサ素子の陽極と前記ベース板の前記陽極端子との間の電流経路と、 前記コンデンサ素子の陰極と前記ベース板の前記陰極端子との間の電流経路とが 並列している、請求項 1に記載の固体電解コンデンサ。
[3] 前記第 1の面に配置された端子群と、前記第 1の面の反対面に配置された前記一 対の接続端子対とは、前記ベース板の厚さ方向に貫設された導通路で接続されてい る、請求項 1に記載の固体電解コンデンサ。
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