JP2005045068A - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 多端子型の固体電解コンデンサであって、2端子用基板に搭載可能な固体電解コンデンサを提供する。
【解決手段】 本発明に係る固体電解コンデンサ10においては、コンデンサ素子12の陽極は、ベース板表面14aに配置された複数の陽極リード配線34Bに接続されたビア32の一端部35Bと接続されており、コンデンサ素子12の陰極は、同じくベース板表面14aに配置された複数の陰極リード配線34Aに接続されたビア32の他端部35Aと接続されている。そして、陽極リード配線34Bに接続されたビア32の各端部35Bは、ベース板14の下面10aに配置されたランド電極42Bに接続されたビア32の端部35Dと電気的に接続されている。また、陰極リード配線34Aに接続された複数のビア23の各端部35Aは、ランド電極42Aに接続されたビア32の端部35Cと電気的に接続されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、多端子型の固体電解コンデンサに関するものである。
発明者らは、固体電解コンデンサの多端子化に関する研究をおこない、多端子型の種々の固体電解コンデンサを下記特許文献1等において開示している。特許文献1に開示した8端子型の固体電解コンデンサ等においては、並列する電流経路を流れる電流の向きを互いに逆向きにすることで、等価直列インダクタンス(ESL)の大幅な低減が実現されている。
特願2003−049865号
電解コンデンサが搭載されるプリント基板では、電解コンデンサは有極性部品であり、陽極端子と陰極端子の2端子が電解コンデンサ用に割り当てられる。このような基板には、上述した多端子型の固体電解コンデンサをそのまま搭載することができない。すなわち、多端子型の固体電解コンデンサを基板に搭載するには、基板を多端子用に設計変更しなければならないという問題があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、多端子型の固体電解コンデンサであって、2端子用基板に搭載可能な固体電解コンデンサを提供することを目的とする。
本発明に係る固体電解コンデンサは、固体電解コンデンサ素子と、コンデンサ素子が搭載されるベース板とを備え、ベース板の面のうちコンデンサ素子が搭載される第1の面には、コンデンサ素子の陽極に接続された複数の陽極端子とコンデンサ素子の陰極に接続された複数の陰極端子とからなる端子群が配置されており、且つ、ベース板の第1の面の反対面には一対の接続端子が配置されており、一対の接続端子の一方の接続端子は、第1の面に配置された端子群のうちの複数の陽極端子に接続されており、接続端子対の他方の接続端子は、第1の面に配置された端子群のうちの複数の陰極端子に接続されていることを特徴とする。
この固体電解コンデンサにおいては、コンデンサ素子の陽極は、ベース板の第1の面に配置された複数の陽極端子に接続されており、コンデンサ素子の陰極は、同じくベース板の第1の面に配置された複数の陰極端子に接続されている。そして、複数の陽極端子は、第1の面の反対面に配置された一対の接続端子の一方に接続されている。また、複数の陰極端子は、一対の接続端子のうち、陽極端子が接続されていない方の接続端子に接続されている。従って、陽極端子に接続された方の接続端子を基板の陽極端子に接続し、陰極端子に接続された方の接続端子を基板の陰極端子に接続することで、コンデンサ素子は機能する。このように、本発明に係る固体電解コンデンサは、コンデンサ素子の陽極及び陰極が、複数の陽極端子及び複数の陰極端子からなる端子群に接続された多端子型のコンデンサであり、複数の陽極端子及び複数の陰極端子にそれぞれ接続された一対の接続端子は、基板の陽極端子及び陰極端子に接続される。すなわち、このコンデンサは従来の2端子型電解コンデンサと同一又は同等の形状を有しているので、2端子型電解コンデンサ対応の基板に搭載することができ、搭載の際に基板の特段の設計変更を必要としない。
また、コンデンサ素子の陽極とベース板の陽極端子との間の電流経路と、コンデンサ素子の陰極とベース板の陰極端子との間の電流経路とが並列していてもよい。この場合、電流経路が並列しているので、電流経路を流れる電流に起因して発生する磁界が相殺されるため、固体電解コンデンサにおけるESLの低減が図られる。
また、第1の面に配置された端子群と、第1の面の反対面に配置された一対の接続端子対とは、ベース板の厚さ方向に貫設された導通路で接続されていてもよい。この場合、リードフレームを利用したり、ベース板の縁を迂回したりする導通路に比べて、導通路が短縮化されているため、コンデンサにおけるESRの低減が図られる。
本発明によれば、多端子型の固体電解コンデンサであって、2端子用基板に搭載可能な固体電解コンデンサが提供される。
以下、添付図面を参照して本発明に係る固体電解コンデンサの好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、説明が重複する場合にはその説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る固体電解コンデンサを示した概略斜視図である。また、図2は、図1に示した固体電解コンデンサのII−II線断面図である。さらに、図3は、図1に示した固体電解コンデンサの分解斜視図である。
図1〜図3に示すように、固体電解コンデンサ10は、固体電解コンデンサ素子12と、コンデンサ素子12が載置される四角形平板状のベース板14と、コンデンサ素子12及びベース板14をモールドする樹脂モールド16とを備えている。この固体電解コンデンサ10は、充電時及び放電時における電流経路が8つに分岐された多端子型のコンデンサであり、その下面10a側からプリント基板18に実装される。
まず、固体電解コンデンサ10のコンデンサ素子12について説明する。コンデンサ素子12は、陽極として機能する、表面が粗面化され且つ化成処理が施された箔状アルミニウム基体19の表面の一部領域(後述する陰極形成領域)に、陰極20が形成されたものである。この陰極20は、導電性高分子化合物を含む固体高分子電解質層、グラファイトペースト層及び銀ペースト層がアルミニウム基体19上に順次積層されて構成されている。陰極20は、化成処理によりアルミニウム基体19上に成膜された酸化絶縁膜によって、陽極であるアルミニウム基体19との絶縁が図られている。
図1及び図3に示すように、コンデンサ素子12は、四角形薄片状の蓄電部12Aと、蓄電部12Aの4辺の各側面から外方に突出する、薄片状の4つの電極部12Bとで構成されている。蓄電部12Aの両面及び端面は、その略全域が上述した陰極形成領域となっている。そして、この陰極形成領域に上述した陰極20が形成されている。なお、電極部12Bは、蓄電部12Aの重心点Gを中心として点対称の位置関係を有する。
コンデンサ素子12は、表面が粗面化されると共に化成処理が施されたアルミニウム箔の打抜き加工によりこのような形状に成形されている。そのため、打ち抜き加工の後には、成形されたアルミニウム箔を化成処理して、打ち抜き加工により露出した箔の端面にも絶縁性の酸化アルミニウム皮膜を形成することで、陽極と陰極との短絡が防止されている。
次に、コンデンサ素子12を作製する方法について、図4を参照しつつ簡略的に説明する。図4は、コンデンサ素子12に化成処理を施している状態を示す図である。まず、コンデンサ素子12の3つの電極部12Bを、熱硬化型レジスト22によってマスクする。そして、ステンレスビーカ24中に収容されたアジピン酸アンモニウム水溶液よりなる化成溶液26中に、熱硬化型レジスト22でマスクされていない電極部12Bを支持してコンデンサ素子12を浸漬する。そして、支持された電極部12Bをプラス、ステンレスビーカ24をマイナスにして電圧を印加する。このときの電圧は、所望する酸化アルミニウム皮膜の膜厚に応じて適宜決定することができ、10nm〜1μmの膜厚を有する酸化アルミニウム皮膜を形成する場合には、通常、数ボルト〜20ボルト程度である。
そして、電圧印加により化成処理が開始されると、化成溶液26が、表面が粗面化されたコンデンサ素子12の表面と接触する。したがって、端面を含む表面が粗面化されているコンデンサ素子12の全表面に酸化アルミニウム皮膜が形成される。こうして作製されたコンデンサ素子12には、公知の方法で陰極20が陰極形成領域に形成される。ここで公知の方法とは、例えば、固体高分子電解質層については、粗面化されたアルミニウム基体19の凹部に電解質をモノマーの状態で含浸させた後に、化学酸化重合又は電解酸化重合して形成する方法であり、また、グラファイトペースト層及び銀ペースト層については、スクリーン印刷法、浸漬法(ディップ法)及びスプレー塗布法等を用いて順次積層する方法である。
次に、固体電解コンデンサ10のベース板14について説明する。ベース板14は、2枚のプレート28A,28B(厚さ約0.1〜0.5mm)の間に絶縁樹脂層30(厚さ約100μm)が介在する3層構造を有している。なお、ベース板14の説明にあたり、理解容易のために図5〜図8を示す。なお、図5は、ベース板14のコンデンサ素子設置側のプレート(以下、単に「素子側プレート」と称す。)28Aの平面(上面29a)図である。図6は、ベース板14の素子側プレート28Aの下面29bの状態を上方から観察した透視図である。図7は、ベース板14のプリント基板側のプレート(以下、単に「基板側プレート」と称す。)28Bの平面(上面29c)図である。図8は、ベース板14の基板側プレート28Bの下面29dの状態を上方から観察した透視図である。なお、ここで「下面」とは、実装時にプリント基板18と対向する側の面を示し、「上面」とは、その裏側の面を示す。
ベース板14には、各辺の縁に沿って、ベース板14の厚さ方向に延在する一対のビア(導通路)32が形成されている。なお、これら8つのビア32は、後で詳述するが、素子側プレート28Aのみ貫通する3つのビア32A,32A,32Aと、さらに絶縁樹脂層30を貫通する3つのビア32B,32B,32Bと、さらに基板側プレート28Bを貫通してベース板14の下面10a(29d)に露出する2つのビア32C,32Dとで構成されている。
素子側プレート28Aの上面(第1の面)14a(29a)には、8つのビア32のそれぞれの上端部(端子群)が露出しており、その各端部周辺にはリード配線34が形成されている。リード配線34には、コンデンサ素子12の陰極20と導通される陰極リード配線34Aと、コンデンサ素子12の陽極と導通される陽極リード配線34Bの2種類があり、陰極リード配線34Aと陽極リード配線34Bとが交互するよう循環的に配置されている。これらのリード配線34はそれぞれ、対応するビア32と電気的に接続されている。すなわち、陽極リード配線34Bとこの陽極リード配線34Bに対応するビア32の上端部(陽極端子)35Bとが接続されており、また、陰極リード配線34Aとこの陰極リード配線34Aに対応するビア32の上端部(陰極端子)35Aとが接続されている。リード配線34のうちの陰極リード配線34Aは、対応する4つのビア32A,32Dの端部周辺及びプレート28Aの上面29aの中央を含む領域に一体的に形成されている。一方、陽極リード配線34Bは、対応する4つのビア32B,32Cの周辺にそれぞれが独立して形成されている。なお、陰極リード配線34Aと陽極リード配線34Bとは、互いに電気的に隔離されている。以下、説明の便宜上、陰極リード配線34Aに接続されたビア32A,32Dを陰極ビアと称し、陽極リード配線34Bに接続されたビア32B,32Cを陽極ビアと称する。
素子側プレート28Aの下面29bには、上述した各ビア32の周辺領域が一体的に連結された方形環状の配線パターン36Aが形成されている。この配線パターン36Aは、4つの陰極ビア32A,32D全てと接触して、それらとの電気的導通が図られている。一方、4つの陽極ビア32B,32Cと配線パターン36Aとは、ビア周りの環状絶縁樹脂38によって絶縁が図られている(図2及び図6参照)。
素子側プレート28Aと基板側プレート28Bとの間には、両プレート28A,28Bの配線パターン36A,36Bの接触を防止するための絶縁樹脂層30が介在しており、その厚さ方向には5つの貫通孔40が延在している。この貫通孔40には、素子側プレート28Aの下面29bから延びる1つの陰極ビア32Dと4つの陽極ビア32B,32Cが挿貫されている。なお、この絶縁樹脂層30は素子側プレート28Aと基板側プレート28Bとの間にエポキシ樹脂製のプリプレグを介在させた状態で焼成して、作製されたものである。
基板側プレート28Bは、絶縁樹脂層30の貫通孔40を挿貫する5つのビア32のうち、1つの陰極ビア32D及び1つの陽極ビア32Cに貫通される。なお、残りの3つの陽極ビア32Bはこの基板側プレート28Bに当接する。
基板側プレート28Bの下面(反対面)10a(29d)には、方形状の一対のランド電極42A,42Bが設けられており、一方のランド電極42Aは、基板側プレート28Bを貫通するビア32C,32Dのうちの陰極ビア32Dの端部35C(接続端子)と、他方のランド電極42Bは、基板側プレート28Bを貫通するビア32C,32Dのうちの陽極ビア32Cの端部35D(接続端子)と接続されている。
基板側プレート28Bの上面29cには、上述した方形環状の配線パターン36Aと同一形状の配線パターン36Bが形成されている。この配線パターン36Bは、絶縁樹脂層30の貫通孔40を挿貫する5つのビア32B,32C,32Dのうち、基板側プレート28Bに当接する3つの陽極ビア32Bと、基板側プレート28Bを貫通する1つの陽極ビア32Cとに接触しており、それらとの電気的導通が図られている。一方、基板側プレート28Bを貫通する1つの陰極ビア32Dと配線パターン36Bとは、ビア周りの環状絶縁樹脂44によって絶縁が図られている(図2及び図7参照)。
以上で説明したように、ベース板14は、ベース板14の上面14a、すなわち、素子側プレート28Aの上面29aに露出した8つのビア32を備えている。そして、そのうちの素子側プレート28Aの陰極リード配線34Bに接続された4つの陰極ビア32A,32Dのうち、3つの陰極ビア32Aは、素子側プレート28Aの下面29bに形成されている配線パターン36Aまで延びてこの配線パターン36Aと導通されている。また、4つの陰極ビア32A,32Dのうち、残りの1つの陰極ビア32Dは、素子側プレート28A、絶縁樹脂層30及び基板側プレート28Bを貫通してランド電極42Aまで延びこのランド電極42Aと導通されている。なお、ランド電極42Aと導通されている陰極ビア32Dは、素子側プレート28Aの下面29bに形成されている配線パターン36Aとも導通しているため、この配線パターン36Aと導通されている他の3つの陰極ビア32Aとも導通している。
一方、ベース板14の8つのビア32のうち、素子側プレート28Aの陽極リード配線34Bに接続された4つの陽極ビア32B,32Cのうち、3つの陽極ビア32Bは、素子側プレート28A及び絶縁樹脂層30を貫通して基板側プレート28Bの上面29cに形成されている配線パターン36Bまで延びてこの配線パターン36Bと導通されている。また、4つの陽極ビア32B,32Cのうち、残りの1つの陽極ビア32Cは、素子側プレート28A、絶縁樹脂層30及び基板側プレート28Bを貫通してランド電極42Bまで延びこのランド電極42Bと導通されている。なお、ランド電極42Bと導通されている陰極ビア32Cは、基板側プレート28Bの上面29cに形成されている配線パターン36Bとも導通しているため、この配線パターン36Bと導通されている他の3つの陽極ビア32Bとも導通している。
なお、上述したように、素子側プレート28Aの下面29bの配線パターン36Aと4つの陽極ビア32B,32Cとの間、及び、基板側プレート28Bの上面29cの配線パターン36Bと1つの陰極ビア32Dとの間は、絶縁樹脂38,44によって確実に絶縁されており、陰極ビア32A,32Dと陽極ビア32B,32Cとの間の電気的短絡の防止が図られている。
コンデンサ素子12は、ベース板14の上面に搭載されて、8つのリード配線34と接続される。ベース板14上にコンデンサ素子12を搭載する際、コンデンサ素子12の電極部12Bはそれぞれ、対応する位置に配置されたベース板14の陽極リード配線34Bと電気的に接続される。この電気的接続は抵抗溶接又はYAGレーザスポット等の金属溶接手段によっておこなわれ、それにより、電極部12Bのアルミニウム基体19と陽極リード配線34Bとが電気的に接続されている。従って、陽極として機能するアルミニウム基体19とベース板下面10aに形成された陽極ランド電極42Bとが、陽極ビア32B,32Cを介して電気的に接続される。
また、ベース板14上にコンデンサ素子12を搭載する際、コンデンサ素子12の陰極形成領域に形成された陰極20表面の銀ペースト層は、導電性接着剤(図示せず)によって互いに導通された4つの陰極リード配線34Bと電気的に接続される。従って、陰極20(すなわち、固体高分子電解質層、グラファイトペースト層及び銀ペースト層)と、ベース板下面10aに形成された陰極ランド電極42Aとが、ビア32A,32Dを介して電気的に接続される。そして、ベース板14上にコンデンサ素子12が上述の方法により搭載された後に、キャスティングインジェクション又はトランスモールドによって樹脂モールド16が形成される。なお、樹脂モールド16は、ベース板14及びコンデンサ素子12の両方をモールドするエポキシ樹脂である。
次に、以上のような構成を有する固体電解コンデンサ10の動作時における電流の流れについて説明する。固体電解コンデンサ10は、その下面10aに形成された一対のランド電極42A,42Bに対応する、一対の基板端子46A,46Bが形成されたプリント基板18に搭載される。なお、固体電解コンデンサ10は極性を有するため、コンデンサ素子12の陰極と導通している陰極ランド電極42Aは、電源のマイナス側に接続された基板端子46Aに接続され、コンデンサ素子12の陽極と導通している陽極ランド電極42Bは、電源のプラス側に接続された基板端子46Bに接続される。
このような接続状態が確立された、例えば高周波領域における電解コンデンサにおいては、擬似的に電流が通過しているとみなすことができる。このとき、固体電解コンデンサ10には、充放電が繰り返されることになる。この際、瞬間的に、接続端子46Aからコンデンサ素子の陽極へ、そしてコンデンサ素子12の陰極20から接続端子46Bへ電流が流れる。この電流の電流経路を局所的にみた場合、コンデンサ素子12の陰極20から陰極リード配線34Aへ流れる経路と、陽極リード配線34Bからコンデンサ素子12の陽極へ流れる経路とは並列しており、その経路内を流れる電流の向きは互いに逆向きである(図5参照)。従って、この電流経路部分においては充放電時に発生する磁界が相殺されており、固体電解コンデンサ10の低ESL化が図られている。また、配線パターン36Aにおいては、3つの陰極ビア32Aから陰極ビア32Dへ電流が流れ、配線パターン36Bにおいては、陽極ビア32Cから3つの陽極ビア32Bへ電流が流れる。そのため、配線パターン36Bを流れる電流と配線パターン36Bを流れる電流とは、並行して流れ、且つ、逆向きに流れる部分が生じる(図6及び図7の矢印を参照)。この部分においても、上述した磁界の相殺によって低ESL化が図られている。さらに、充放電時においては、ベース板14の厚さ方向に延在する陽極ビア32B,32Cにはプリント基板18からコンデンサ素子12に向かって電流が流れ、一方、陽極ビア32B,32Cに並設された陰極ビア32A,32Dにはコンデンサ素子12からプリント基板18に向かって電流が流れる(図2の矢印を参照)。そのため、この厚さ方向に関しても、電流が並行且つ逆向きに流れるため、固体電解コンデンサ10の低ESL化が図られている。
以上詳細に説明したように、この固体電解コンデンサ10においては、コンデンサ素子12の陽極19は、ベース板表面14aに配置された4つの陽極リード配線34Bに接続されており、コンデンサ素子12の陰極20は、同じくベース板表面14aに配置された4つの陰極リード配線34Aに接続されている。そして、4つの陽極リード配線34Bは、ベース板下面10aに配置された一対のランド電極42A,42Bの一方のランド電極42Bに接続されている。また、4つの陰極リード配線は、一対のランド電極42A,42Bのうち、陽極リード配線34Bが接続されていない方のランド電極42Aに接続されている。このような固体電解コンデンサ10においては、陽極端子と陰極端子を有する2端子基板18に、ランド電極42Aが陽極端子46Aに、ランド電極42Bが陽極端子46Bに接続されるようにして搭載することが可能である。この場合、プリント基板18の陰極端子46Aは、陰極ビア32A,32D及び配線パターン36Aを介して確かに陰極リード配線34A及びコンデンサ素子12の陰極と導通されている。一方、プリント基板18の陽極端子46Bも、陽極ビア32B,32C及び配線パターン36Bを介して確かに陽極リード配線34B及びコンデンサ素子12の陽極と導通されている。
また、固体電解コンデンサ10は、ベース板14の厚さ方向に直線状に延在するビア32によって、リード配線34とランド電極42A,42Bとが接続されているため、縁部を迂回するタイプの固体電解コンデンサに比べて、導通路の短縮化が図られているため、コンデンサにおけるESRの低減が図られる。さらに、従来の表面実装型の2端子コンデンサと、外観上及び使用上は同一であるため、基板実装の際に特段の設計変更は不要である。すなわち、固体電解コンデンサ10は、多端子対応のコンデンサ素子12を内蔵した2端子型の電解コンデンサであって、2端子用プリント基板18に搭載可能であり、且つ、多端子対応のコンデンサ素子12の採用により従来の2端子型電解コンデンサと比べて低ESL化も同時に実現したコンデンサである。
なお、上述した実施形態では、ランド電極42A,42Bが形成される基板側プレート28Bの下面29dは平坦面で示したが、この面には段差等があってもよい。また、上述した態様では、ビアホール32の両端部35A,35B,35C,35Dを陽極端子、陰極端子及び接続端子であり、これらの端子がビアホール32と一体であるとしたが、ビアホールと陽極端子、陰極端子及び接続端子とがそれぞれ別体である態様であってもよい。
(実施例)
第1の実施形態に係る固体電解コンデンサを、以下のようにして作製した。
(1)コンデンサ素子の作製
まず、粗面化処理が施され、酸化アルミニウム皮膜が形成されている厚さ100μm、150μF/cm2の静電容量が得られるアルミニウム箔シートから、図3に示したコンデンサ素子12の形状にアルミニウム陽極電極体を打ち抜き加工し、面積が0.75cm2である所定寸法の電極体を作製した。打ち抜き加工により求められた電極体において、電極部12Bに相当する4つの部分の粗面化構造を押圧処理により破壊し、固体電解コンデンサ用電極体を作製した。
こうして作製された電極体において、図3のコンデンサ素子12の粗面化構造が破壊された4つの電極部12Bのうち、3つの電極部12Bにのみ、レジストを塗布してコーティングした。さらに、この電極体を、酸化アルミニウム皮膜が形成され、粗面化処理が施されている部分が完全に浸るように、3重量%の濃度で、6.0のpHに調整されたアジピン酸アンモニウム水溶液中に浸漬した。この際、レジストによってコーティングされた3つの電極部12Bも水溶液中に浸し、またコーティングされていない1つの陽極電極部の一部分も、アジピン酸アンモニウム水溶液中に浸漬した(図4参照)。次いで、電極体のレジスト処理されておらず、粗面化構造が破壊された陽極電極部側を陽極として、上記水溶液中に浸漬されている電極体を化成電流密度50〜100mA/cm2、化成電圧12Vの条件下で酸化させ、電極体の切断部端面に酸化アルミニウム皮膜を形成した。
その後、電極体を上記水溶液から引き上げ、粗面化処理が施されているアルミニウム箔の表面(陰極形成領域)上に、化学酸化重合によって、ポリピロールからなる固体高分子電解質層を形成した。より具体的に説明すると、ポリピロールからなる固体高分子電解質層は、粗面化処理が施され、酸化アルミニウム皮膜が形成されたアルミニウム箔部分のみに含浸するように、精製した0.1mol/lのアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム及び0.05mol/lの硫酸鉄(III)を含むエタノール水混合溶液セル中にセットし、30分間にわたって攪拌して化学酸化重合を進行させ、同じ操作を3回にわたって繰り返すことにより生成した。その結果、最大厚さが約50μmの固体高分子電解質層が形成された。
こうして得られた固体高分子電解質層の表面に、カーボンペーストを塗布し、さらにカーボンペーストの表面に銀ペーストを塗布して、陰極電極を形成した。カーボンペースト及び銀ペーストからなるペースト層を形成した後、上述したレジストを有機溶媒にて溶解して除去し、陽極電極部を露出させた。以上の処理によって、固体電解コンデンサ素子が求められた。なお、このような固体電解コンデンサ素子を、同様の製造方法により2つ用意した。
(2)ベース板の作製
一方、厚さ36μmの配線パターンが印刷された電解コンデンサ実装基板である、縦7.3mm×横4.3mm×厚さ0.5mmのサイズを有するガラスクロス含有耐熱性エポキシ樹脂基板(以下、FR4基板と称す。図1のベース板14参照)を以下のようにして準備した。
(2.1)素子側プレートの作製
両面に36μm厚さの銅箔がコーティングされている厚さ0.2mmのFR4基板を100mm×80mmの寸法に切り出し、その片面(上面)29aに、7.3mm×4.3mmの寸法サイズの配線パターン34(図5参照)をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニングした。このパターンを同一面29a上に20個形成した。このようなパターンを形成した裏側の面(下面)29bには、上面29aのパターンと位置合わせを図りつつ、方形環状の配線パターン36A(図6参照)をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニングした。
なお、図6に示した環状絶縁樹脂38の位置に相当する4つの領域では、銅箔は、後に作製されるビアホール径よりも大きい径で除去されている。本実施例では、図6の環状絶縁樹脂38に相当する領域の外径は0.6mmφである。
続いて、上面29aの配線パターン34の所定位置(図5の符号32の位置に相当)と、下面29bの配線パターン36Aの所定位置(図6の符号32の位置に相当)とを結ぶ、素子側プレート28Aの厚さ方向に接続する貫通孔(0.3mmφ)を形成する。この貫通孔の開口部及び内壁に、無電解メッキによって3μmのニッケルメッキを施し、さらにその上に0.08μmの金メッキを施して、ビアホールを形成した。
なお、図6のビア32B,32Cに対応するビアホールと配線パターン36Aとの間には環状絶縁樹脂を介在させ、これらのビアホールと配線パターン36Aとは電気的に絶縁されている。
(2.2)基板側プレートの作製
両面に36μm厚さの銅箔がコーティングされている厚さ0.2mmのFR4基板を100mm×80mmの寸法に切り出し、その片面(上面)29cに、7.3mm×4.3mmの寸法サイズの配線パターン36B(図7参照)をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニングした。このパターンを同一面29c上に20個形成した。このようなパターンを形成した裏側の面(下面)29dには、上面29aのパターンと位置合わせを図りつつ、配線パターン42A,42B(図8参照)をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニングした。
なお、図7に示した環状絶縁樹脂44の位置に相当する領域では、銅箔は、後に作製されるビアホール径よりも大きい径で除去されている。本実施例では、図7の環状絶縁樹脂44に相当する領域の外径は0.6mmφである。
続いて、配線パターンが完了した陽極リード電極32C及び陰極電極32Dに対応する配線パターンの所定の位置に、それぞれビアホール(0.3mmφ)を形成し、ビアホール内壁と、28B−2面のようにパターニングされた銅箔パターン上に、無電解メッキによって3μmのニッケルメッキを施し、さらにその上に0.08μmの金メッキを施した。
続いて、上面29cの配線パターン36Bの所定位置(図7の符号32C,32Dの位置に相当)と、下面29dの配線パターン42A,42Bの所定位置(図8の符号32C,32Dの位置に相当)とを結ぶ、素子側プレート28Bの厚さ方向に接続する貫通孔(0.3mmφ)を形成する。この貫通孔の開口部及び内壁に、無電解メッキによって3μmのニッケルメッキを施し、さらにその上に0.08μmの金メッキを施して、ビアホールを形成した。
ただし、図7の44部分のビアホール32Dは、ビアホール32D内壁部分と28B−2面の配線パターン間のみにメッキ加工されており、電気的に接続しているが、28B−1面の配線パターンとは電気的に絶縁されている。
なお、図7のビア32Dに対応するビアホールと配線パターン36Bとの間には環状絶縁樹脂を介在させ、このビアホールと配線パターン36Bとは電気的に絶縁されている。
(2.3)素子側プレートと基板側プレートとの一体化
厚み50μmの2枚のFR4エポキシプリプレグを、100mm×80mmの寸法に加工し、不要部分をトリミング加工及び打ち抜き加工して除去した(図図3の符号30参照)。そして、素子側プレート28Aと基板側プレート28Bとの間に、その加工したFR4プリプレグを介在させた状態で、位置合わせすると共に、両基板28A,28Bを互いに押し当てて圧着した。この圧着には、真空ホットプレス装置を用い、加圧及び減圧下において175℃で40分間保持した。それにより、FR4エポキシプリプレグを硬化させて、素子側プレート28Aと基板側プレート28Bとを一体化して、ベース板14を得た。最後に、形成した各ビアホール及び各配線パターン上に半田メッキを施した。特に、ビアホール内部の空隙に半田を充填して、中実のビアを形成した。
この時点で、基板側プレート28Aの下面29dの配線パターン42Bと素子側プレート28Aの上面29aのリード配線34Bとの間の導通を確認した。また、基板側プレート28Bの下面29dの配線パターン42Aと素子側プレート28Aの上面29aのリード配線34Aとの間の導通を確認した。
(3)ベース板上へのコンデンサ素子の実装
2枚の固体電解コンデンサ素子を、図3に示したコンデンサ素子12の陽極電極部12B部分が互いに重なり合うように揃えて積層すると共に、互いのペースト層間を導電性接着剤で接着して一体化し、2つの固体電解コンデンサ素子が一体化された固体電解コンデンサ素子の積層体を作製した。
上記のようにして作製された、固体電解コンデンサ素子の積層体を、素子側プレート28Aの上面29aに搭載し、積層体の最下面に露出した導電体層(ペースト層)部分を、銀系の導電性接着剤を用いて、素子側プレート28Aの上面29aのリード配線34A部分上に接着した。また、表面が粗面化されていないアルミニウム箔の4つの端部(電極部12B)は、素子側プレート28Aの上面29aのリード配線34B部分の陽極リード部と、それぞれNEC製YAGレーザスポット溶接機で溶接して一体化した。
素子側プレート28Aの上面29a上に、上述の固体電解コンデンサ素子の積層体が固定された後、素子側プレート28Aの上面29a上及び積層体を、真空印刷方法によりキャスティングモールドによって、エポキシ樹脂でモールドした。
モールドされた100mm×80mm寸法の素子側プレート28Aの上面29aを上にした状態で、所定のマーキング位置を基準に、7.3mm×4.3mm間隔でダイシング切断をおこなった。洗浄後、図3に示されたコンデンサ素子12のような、7.3mm×4.3mmの8端子構造の固体電解コンデンサを内蔵したディスクリートタイプの2端子型固体電解コンデンサ#1を得た。その後、公知の方法により固体電解コンデンサに一定の電圧を印加して、エージング処理をおこない、漏れ電流を十分に低減させ、完成させた。
こうして得られた8端子型固体電解コンデンサ#1の電気的特性について、アジレントテクノロジー社製のインピーダンスアナライザー4194A、ネットワークアナライザー8753Dを用いて、静電容量及びS21特性を測定し、得られたS21特性を基に等価回路シミュレーションをおこない、ESR、ESLの値を決定した。
その結果、120Hzでの静電容量は、187.0μFであり、100kHzでのESRは10mΩであり、ESLは1200pHであった。
(比較例)
まず、粗面化処理が施され、酸化アルミニウム皮膜が形成されている厚さ100μm、150μF/cm2の静電容量が得られるアルミニウム箔シートから、図9に示したコンデンサ素子50の形状にアルミニウム陽極電極体を打ち抜き加工し、面積が0.75cm2である所定寸法の電極体を作製した。打ち抜き加工により求められた電極体において、図9に示したコンデンサ素子50上の陽極電極部50a部分の粗面化構造を押圧処理により破壊し、固体電解コンデンサ素子用電極体を作製した。
こうして作製された電極体50は、以下、上述した実施例と同様の処理を施して、陰極部分50bの形成をおこない、固体電解コンデンサ素子を作製した。なお、このような固体電解コンデンサ素子を、同様の製造方法により2つ用意した。
2つの固体電解コンデンサ素子を、図9に示したコンデンサ素子50上の陽極電極部50a部分が互いに重なり合うように揃えて積層すると共に、互いのペースト層間を導電性接着剤で接着して一体化し、2つの固体電解コンデンサ素子が一体化された固体電解コンデンサ素子の積層体を作製した。このようにして得られた2つの固体電解コンデンサ素子用電極体を、図10に示すようなリードフレーム51上に設置した。
固体電解コンデンサ素子の積層体を、リードフレーム51上の所定位置に搭載し、積層体の最下面に露出した導電体層(ペースト層)部分を、銀系の導電性接着剤を用いて、リードフレーム51の張り出し部51B上に接着し、表面が粗面化されていないアルミニウム箔の端部は、それぞれNEC製のYAGレーザスポット溶接機で溶接して、リードフレーム51の張り出し部51Aと一体化した。 その後、固体電解コンデンサ素子が実装されたリードフレーム51を金型に装着し、インジェクションモールドにより、エポキシ樹脂外装をおこなった。こうして、7.3mm×4.3mmサイズの固体電解コンデンサ#2(符号52参照)を得た(図11参照)。その後、公知の方法により固体電解コンデンサに一定の電圧を印加して、エージング処理をおこない、漏れ電流を十分に低減させ、完成させた。固体電解コンデンサ#2の電気的特性を、実施例1と同様の手法で評価した。
その結果、120Hzでの静電容量は、180.0μFであり、100kHzでのESRは15mΩであり、ESLは2500pHであった。
上述した実施例に従って作製された固体電解コンデンサのサンプル#1と、比較例に示した従来の2端子型の固体電解コンデンササンプル#2とは、電極の作製方法、絶縁性酸化皮膜の形成方法、使用する固体高分子化合物の種類及び部品のサイズは同一である。異なる点は、固体電解コンデンサ素子に使用した電極の形状、実装基板とリードフレームの差異、モールド方法である。このうち、モールド方法においては、2つの製法とも一般的に確立された手法であり、特性に影響を与えるものとは考えがたい。従って、特性比較の点において、影響を及ぼしているものは、電極の形状、実装基板とリードフレームの差異であると考えられる。比較例に係る固体電解コンデンサのサンプル#2にあっては、ESL特性が劣っていることから、実施例の効果が確認できた。
本発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、導通路は、ビアに限定されず、ビアの内部が中空であるビアホールであってもよい。また、コンデンサ素子を複数枚重ねて、適宜多層にすることも可能である。
さらに、コンデンサ素子の形態は、上述した四方の端部からそれぞれ1組のリード電極対が引き出されたコンデンサ素子12の形状に限定されるものではなく、多端子型の種々のコンデンサ素子に変更可能である。例えば、図12に示した固体電解コンデンサ60に内蔵される形状のコンデンサ素子62であってもよい。このコンデンサ素子62は、対向する両端部からそれぞれ2組以上のリード電極対が引き出された形状を有し、固体電解コンデンサ60はこの素子形状に適合するベース板64を備えている。また、コンデンサ素子は、少なくとも一端部側から、少なくとも1組以上のリード電極対が引き出されていれば良い。このような構成によれば、互いに隣り合う陽極リード電極及び陰極リード電極を流れる電流によって生じる磁界が相殺されるため、固体電解コンデンサのESLが低減される。
また、上述した実施例において、リード電極対を構成する陽極リード電極及び陰極リード電極が、表面が粗面化された箔状のアルミニウム基体の重心点を中心として点対称の位置関係となるように配置されているが、対向する2つの端部にそれぞれ設けられた2組のリード電極対が、その中心線を軸として線対称の位置関係となるように配置されていても構わない。すなわち、表面が粗面化された箔状のアルミニウム基体の、対向する2つの端部にリード電極対が設けられている場合に、一方のリード電極対の陽極リード電極と対向する位置に、他方のリード電極対の陽極リード電極が配置されていても構わない。
本発明の実施形態に係る固体電解コンデンサを示した概略斜視図である。 図1に示した固体電解コンデンサのII−II線断面図である。 図1に示した固体電解コンデンサの分解斜視図である。 コンデンサ素子に化成処理を施している状態を示す図である。 ベース板のコンデンサ素子側のプレートの平面図である。 ベース板のコンデンサ素子側のプレートの下面の状態を上方から観察した透視図である。 ベース板の基板側のプレートの平面図である。 ベース板の基板側のプレートの下面の状態を上方から観察した透視図である。 比較例に係るコンデンサ素子を示した概略斜視図である。 比較例に係るリードフレームを示した概略斜視図である。 比較例に係る固体電解コンデンサを示した概略斜視図である。 異なる態様の固体電解コンデンサを示した概略斜視図である。
符号の説明
10…固体電解コンデンサ、12…コンデンサ素子、14…ベース板、32…ビア、34…リード配線、35A…陰極端子、35B…陽極端子、35C,35D…接続端子。

Claims (3)

  1. 固体電解コンデンサ素子と、前記コンデンサ素子が搭載されるベース板とを備え、
    前記ベース板の面のうち前記コンデンサ素子が搭載される第1の面には、前記コンデンサ素子の陽極に接続された複数の陽極端子と前記コンデンサ素子の陰極に接続された複数の陰極端子とからなる端子群が配置されており、且つ、前記ベース板の前記第1の面の反対面には一対の接続端子が配置されており、
    前記一対の接続端子の一方の接続端子は、前記第1の面に配置された前記端子群のうちの前記複数の陽極端子に接続されており、前記接続端子対の他方の接続端子は、前記第1の面に配置された前記端子群のうちの前記複数の陰極端子に接続されている、固体電解コンデンサ。
  2. 前記コンデンサ素子の陽極と前記ベース板の前記陽極端子との間の電流経路と、前記コンデンサ素子の陰極と前記ベース板の前記陰極端子との間の電流経路とが並列している、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 前記第1の面に配置された端子群と、前記第1の面の反対面に配置された前記一対の接続端子対とは、前記ベース板の厚さ方向に貫設された導通路で接続されている、請求項1又は2に記載の固体電解コンデンサ。
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