WO2003056018A1 - Pyroglutamyle peptidase et gene correspondant - Google Patents

Pyroglutamyle peptidase et gene correspondant Download PDF

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Keietsu Abe
Katsuya Gomi
Kiyoshi Asai
Motoaki Sano
Taishin Kin
Hideki Nagasaki
Akira Hosoyama
Osamu Akita
Naotake Ogasawara
Satoru Kuhara
Chikara Tokunaga
Itaru Toda
Chiaki Saitoh
Akihiro Senoh
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National Institute Of Technology And Evaluation
National Research Institute Of Brewing
Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd.
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Description

明 細 書
ピ口グルタミルぺプチダーゼおよびその遺伝子 技術分野
本発明はタンパク質加水分解物の製造に用いられるピロダルタミルぺプチダー ゼおよび該ピロダルタミルべプチダーゼをコードする DNAに関する。 背景技術
糸状菌の中でも、 特にァスぺノレギ/レス .ォリゼ (Aspergillus
菌) 等を含む麹菌は、 清酒、 みそ、 醤油、 及び、 みりん等を製造する、 わが国に おける醸造産業において古くから利用され、 直接に食されてきた菌類であり、 米 国の FDA (食品医薬局) により GRAS (Generally Recognized as Safe) にリス ト アップされている安全な遺伝子源である。 このように、 糸状菌、 特に麹菌は、 安 全性の点から極めて利用価値の高レ、遺伝子の宝庫と言える。
タンパク質加水分解物は、 タンパク質を含む原料を酸で加水分解することによ り製造できるが、 タンパク質加水分解物を天然調味料として使用する観点から、 酸分解型に加えて酵素分解型のタンパク質加水分解物の製造法が検討されている。 酵素分解により製造されるタンパク質加水分解物としては、 卵白を酵素分解した もの (特開昭 48— 68773) 、 脱脂大豆を酵素分解したもの (特開昭 5 1—
70852) 、 チーズホエーを原料として酵素分解したもの (特開昭 62- 15
1 1 55) 、 コーングルテンミールを酵素分解したもの (特公平 2— 29543
7) などが報告されている。
しかし、 タンパク質の性質とタンパク質分解に用いられる酵素によっては生成 ペプチドに苦みがあり、 官能的に好ましくない場合がある。 そこで、 加水分解の 分解率が高く優れた官能特性を持つ加水分解物が求められている。 分解率を向上 する技術として、 麹菌由来のダルタミナーゼなど各種酵素に関する技術 (W09 9/60104、 特開 2000— 166547、 特表 2002— 51 1 746) が検討されている。 醤油おょぴ味噌の醸造に見られるように、 従来の麹菌培養物 を用いた場合、 タンパク質の加水分解は多大の労力と時間を要するにも拘わらず、 アミノ酸遊離率も低く、 特に大豆蛋白中に最も多量に含有され、 かつ呈味性に重 要なグルタミン酸の遊離率が低い。
ところで、 タンパク質ゃぺプチドには N末端が L一ピログルタミン酸残基で保 護されているものが多数存在している。 また、 タンパク質やペプチドが加水分解 された際に、 新しく生じたァミノ末端のグルタミンまたはグルタミン酸が非酵素 的に閉環してピ口グルタミン酸残基が形成されることが多く、 食品からも検出さ れている。 これらの、 N末端が L—ピログルタミン酸残基で保護されているタン パク質ゃぺプチドはそのままではアミノぺプチダーゼによる加水分解が進行しな いため、 該 L一ピログルタミン酸残基を除去する操作が必要である。 ピログルタ ミルぺプチダーゼは、 これらのタンパク質ゃぺプチドのァミノ末端の L—ピログ ルタミン酸残基を特異的に遊離する酵素であり、 種々の動物の脳、 肺、 血清や脳 下垂体及び植物、 微生物にも広く存在していることが知られている。 タンパク質 加水分解酵素を作用させて得たタンパク質加水分解物に、 さらにピログルタミル ぺプチダーゼを作用させて、 呈味性のすぐれたタンパク質加水分解物が製造され ることが報告されている (特開平 8— 2 5 2 0 7 5 ) 。 '
微生物に由来するピロダルタミルべプチダーゼとしては、 バチルス 'アミロリ クエファシエンス (Bacillus amyloliquefaciens) 由来の酵素 [J. Biochem. , 84. 467 (1978)〕 が知られており、 この酵素については遺伝子が単離されて製造 方法が報告されている (特開平 5 _ 1 3 7 5 7 2 ) 。 また、 耐熱性の高いピロコ ッカス · フリォサス (Pyrococcus furiosus) 由来の酵素についても遺伝子が単 離されている (特開平 7 _ 2 9 8 8 8 1 ) 。 また納豆菌 (Bacillus subtilis) 由来の酵素が知られている (特開平 8— 2 5 2 0 7 5 ) 。 しかしながら、 糸状菌 由来のピロダルタミルぺプチダーゼおよぴその遺伝子については未だ単離されて いない。 また、 タンパク質加水分解物の製造にタンパク質加水分解酵素源として の麹菌の培養物とともにピログルタミルべプチダーゼを使用する場合は、 納豆菌 等の麹菌以外の異種生物由来のピロダルタミルべプチダーゼを使用することにな るため、 高価となり風味も劣ると考えられる。 発明の開示
従来の酵素分解型のタンパク質加水分解物と比較して、 アミノ酸遊離率、 とり わけグルタミン酸の遊離率が高いタンパク質加水分解物の製造に用いることので きる、 糸状菌に由来する新規なピロダルタミルぺプチダーゼ、 該ピロダルタミル ぺプチダーゼの製造に利用できるピログルタミルぺプチダーゼ遺伝子を提供する。 即ち、 本発明は以下の各態様に示すポリペプチド、 該ポリペプチドをコードす る DNAに係るものである。 本発明のポリペプチドおよぴ DNAのうち、 米国の FDA により GRAS にリストアップされている微生物であるァスペルギルス ·ォリゼに 由来するものは、 安全性及び経済性の点から極めて利用価値の高いものである。 本発明は、 以下の (1 ) 〜 (2 3 ) を提供する。
( 1 ) 以下の (a ) から (c ) のうちのいずれか 1つのポリペプチド。
( a ) 配列番号 2で示されるァミノ酸配列を含むポリペプチド
( b ) 配列番号 2で示されるァミノ酸配列と実質的に同一のァミノ酸配列からな り、 かつピ口グルタミルぺプチダーゼ活性を有するポリぺプチド
( c ) 配列番号 2で示されるアミノ酸配列において、 1つ以上のアミノ酸が欠失、 置換または付加されたァミノ酸配列からなり、 かつピ口グルタミルぺプチダーゼ 活性を有するポリペプチド。
配列番号 2で示されるアミノ酸配列は、 ァスペルギルス ·ォリゼのピログルタ ミルぺプチダーゼのァミノ酸配列である。
配列番号 2で示されるァミノ酸配列と実質的に同一のァミノ酸配列とは、 配列 番号 2で示されるアミノ酸配列と全アミノ酸配列にわたってァラインメントして 比較した場合に、 全体の平均で約 30%以上、 好ましくは約 50%以上、 更に好ま しくは約 80%以上、 特に好ましくは約 90%以上のァミノ酸が同一であるような アミノ酸配列を意味する。
配列番号 2で示されるアミノ酸配列において、 1つ以上のアミノ酸が欠失、 置 換または付加されたァミノ酸配列とは、 好ましくは、 1〜20 個程度、 より好ま しくは 1〜10 個程度、 さらに好ましくは数個のアミノ酸が欠失、 置換または付 加したアミノ酸配列、 或いはそれらを組み合わせた ミノ酸配列からなるものを 意味する。 - ポリぺプチドのピログルタミルぺプチダーゼ活性は、 以下のようにして測定で きる。 5 腿 ol/lのピログルタミン酸一パラ二トロアユリ ドを含む 50mmol/l リン 酸緩衝液 (PH7. 5) を基質溶液として調製する。 ポリペプチドを含むサンプル溶 液を調製し、 基質溶液 100 μ 1に対し 20 μ 1のサンプル溶液を加えて、 37°Cで 10 分間反応させた後、 分光光度計により 405ηπιの吸光度を測定する。 パラ二トロア 二リンのモル吸光係数 (10500) より、 反応時間 1分あたりのパラ-トロアニリ ンの遊離量を計算し、 37°Cで 1分間に 1 μモルのパラ二トロア-リンを遊離する 活性を 1単位とする。
上記の配列番号 2で示されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列から なるポリペプチド、 または配列番号 2で示されるアミノ酸配列において、 1っ以 上のアミノ酸が欠失、 置換または付加したアミノ酸配列からなるポリぺプチドは、 例えば、 部位特異的変異導入法、 遺伝子相同組換え法、 プライマー伸長法、 およ び PCR法等の当業者に周知の方法を適宜 laみ合わせて、 容易に作成することが可 能である。
なお、 その際に、 実質的に同等の機能を有するためには、 当該ポリペプチドを 構成するアミノ酸のうち、 同族ァミノ酸 (極性 ·非極性ァミノ酸、 疎水性 ·親水 性ァミノ酸、 陽性 ·陰性荷電ァミノ酸、 芳香族ァミノ酸など) 同士の置換が可能 性として考えられる。 また、 実質的に同等の機能の維持のためには、 本発明の各 ポリぺプチドに含まれる機能ドメィン内のァミノ酸は保持されることが望ましレ、。 配列番号 2で示されるアミノ酸配列において、 1つ以上のアミノ酸が欠失、 置 換または付加したァミノ酸配列からなり、 かつピ口グルタミルぺプチダーゼ活性 を有するポリペプチドの例として、 配列番号 2で示されるアミノ酸配列の N末に 41ァミノ酸が付加したアミノ酸配列である配列番号 10で示されるァミノ酸配列 からなるポリペプチドをあげることができる。
( 2 ) ( 1 ) に記載のポリペプチドをコードする塩基配列を含む DNA。
( 3 ) 以下の (a ) から (c ) のうちのいずれか 1つの DNA。
( a ) 配列番号 1で示される塩基配列を含む DNA
( b ) 配列番号 5で示される塩基配列を含む DNA
( c ) 配列番号 1または 5で示される塩基配列と相補的な塩基配列からなる DNA とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、 かつピ口グルタミルぺプチダ ーゼ活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列を含む DNA
( 2 ) および (3 ) の DNAはピロダルタミルべプチダーゼ活性を有するポリぺ プチドをコ一ドする領域としての機能を有するものである。 これらの DNAがコー ドするアミノ酸配列の一例は、 配列番号 2で示される。 配列番号 2で示されるァ ミノ酸配列は、 ァスペルギルス 'ォリゼ. RIB 40 株 (FERM P- 18273 (FERM BP - 7935 に移管) ) のゲノム塩基配列に基づき、 遺伝子領域 (遺伝子の場所) を特 定する為の様々な情報 (0RF、 ェキソン/ィントロン領域、 及ぴ、 発現配列タグ (EST) 等) に基づき決定されたものである。 配列番号 1で示される塩基配列は、 ァスペルギルス 'ォリゼ RIB 40株のピログルタミルぺプチダーゼ遺伝子、 その プロモーター領域を含むゲノム DNAの塩基配列である。 配列番号 5で示される塩 基配列は、 配列番号 1の塩基配列から、 5' および 3' の非翻訳領域おょぴイン トロンを除いた塩基配列であり、 ァスペルギルス ·ォリゼ RIB 40株のピロダル タミルべプチダーゼ cDNA のピログルタミルべプチダーゼをコードする領域の塩 基配列と一致する。
本明細書において、 「ストリンジェントな条件下」 とは、 各塩基配列間の相同 性の程度が、 例えば、 全体の平均で約 80%以上、 好ましくは約 90%以上、 より 好ましくは約 95%以上であるような、 高い相同性を有する塩基配列間のみで、 特異的にハイブリッドが形成されるような条件を意味する。 具体的には、 例えば、 温度 60° ( 〜 68°Cにおいて、 ナトリゥム濃度 150〜900mnol/l、 好ましくは 600〜 900mmol/l、 pH 6〜8であるような条件をあげることができる。 ノヽィブジダイゼーションは、 ί列えば、、 Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons (1987)に記載の方法等、 当業界で公知の方法ある いはそれに準じる方法に従って行なうことができる。 また、 市販のライブラリー を使用する場合、 添付の使用説明書に記載の方法に従って行なうことができる。 配列番号 1または 5で示される塩基配列と相補的な塩基配列からなる DNAとスト リンジェントな条件下でハイブリダイズし、 かつピ口グルタミルぺプチダーゼ活 性を有するポリぺプチドをコードする塩基配列を含む DNAには、 例えば、 ァスぺ ルギルス ·ォリゼ以外の糸状菌に由来するピロダルタミルぺプチダーゼをコード するゲノム DNA、 cDNA等が含まれる。
( 4 ) 以下の (a ) から (c ) のうちのいずれか 1つの DNA。
( a ) 配列番号 3で示される塩基配列を含む DNA '
( b ) 配列番号 3で示される塩基配列の 100塩基以上の長さの部分配列を含み、 プロモーターとして機能する DNA
( c ) 配列番号 3で示される塩基配列と相補的な塩基配列からなる DNAとストリ ンジェントな条件下でハイブリダィズし、 プロモーターとして機能する DNA これらの DNAの配列は、 糸状菌のゲノム DNAにおいて、 本発明のポリペプチド をコードする領域、 たとえば配列番号 1で示される塩基配列 1001〜: L111番目の 塩基配列の 5'上流に位置するものである。
これらの中には、 その 3'下流領域にあるコード領域において EST が現実に確 認されている (発現条件: 2%グルコースを含む完全液体培地による培養、 2%マル トースを含む完全液体培地による培養、 炭素源を含まない合成液体培地による培 養、 2%グルコースを含む完全液体培地を用いた高温 (37°C、 他は特に指示のない 限り 30°C) での培養、 固体培養 (小麦ふすま) での培養、 2%グルコースを含む アルカリ性 (pH 10) 合成培地での培養、 ポテトデキストロース寒天培地上で 28°Cで胞子を 8日間培養した発芽直後の培養、 あるいは、 大豆.小麦混合培地で 34時間培養後 25°Cで 3時間の固体培養のいずれか) ことから明らかなように、 プロモーター領域 (コアプロモーター又は基本プロモーター、 及ぴ上流プロモー ター要素等の、 各種ポリメラーゼ、 基本転写因子又は転写因子と相互作用する配 列) を含むものがある。
従って、 このようなプロモーター領域を含み得る部分配列としては、 例えば、 上記各配列の 3'側から、 好ましくは 200塩基対以上、 より好ましくは 500塩基 対以上、 更に好ましくは 800塩基対以上、 特に好ましくは 900塩基対以上のもの が適当である。 あるいは、 上記各配列中の適当な中間部分において上記の長さの 塩基対を有する部分配列をあげることができる。 .
DNA がプロモーターとして機能するかどうかは、 例えば以下のような方法で確 認できる。 レポーターとなるポリペプチドをコードする DNAの上流に、 試験する DNAをつなげた DNAを調製して、 ァスペルギルス ·ォリゼのァセトアミダーゼ遺 伝子または硝酸還元酵素遺伝子等の形質転換マ一力一遺伝子を有する適当なベタ ター 〔J. Ferment. Bioeng., 74, 389 (1992)、 Mol. Gen. Genet. , 218, 99—104 (1989)〕 に揷入し、 組換えベクターを作製する。 得られた組換えベクターを用い て、 文献 〔J. Ferment. Bioeng. , 74, 389 (1992)、 Mol. Gen. Genet. , 218, 99-104 (1989) ] に記載の方法でァスペルギルス .ォリゼを形質転換し、 形質転 換体において、 レポーターとなるポリペプチドを測定する。 該ポリペプチドが検 出された場合は、 レポーターとなるポリべプチドをコードする DNAの上流につな げた DNAがプロモーターとして機能することが確認される。 レポーターとなるポ リペプチドとしては、 Escherichia coli の] 3—グ /レクロニダーゼ、 グリーン蛍 光蛋白質、 Escherichia coli の β一ガラクトシダーゼ等をあげることができる。 形質転換体またはその培養上清における j8—グルクロニダーゼ、 グリーン蛍光蛋 白質、 —ガラク トシダーゼは文献 [Appl. Environ. Microbiol. 61, 2482 (1995)、 Eur. J. Biochem. 266, 252 (1999)、 Mol. Microbiol. 8, 211 (1993)〕 に記載の方法で検出することができる。
( 4 ) の DNAは、 さらに、 例えば、 外来遺伝子等を揷入して発現させるための 領域としての有用性を有する。
( 5 ) 以下の (a ) から (c ) のうちのいずれか 1つの DNA。 ( a ) 配列番号 4で示される塩基配列と相補的な塩基配列を含む DNA
( b ) 配列番号 4で示される.塩基配列と相補的な塩基配列の 10塩基以上の長さ の部分配列を含む DNA
( c ) 配列番号 4で示される塩基配列からなる DNAとストリンジヱントな条件下 で イブリダイズする DNA
この DNAは、 ァスペルギルス ·ォリゼ RIB 40株のゲノム DNAにおいては配列 番号 1で示される塩基配列の 1902〜2201番目の塩基配列を有する 3'非翻訳領域 の DNAであり、 特に配列番号 1 .で示される塩基配列を有するピログルタミルぺプ チダーゼ遺伝子から転写される mRNA とハイブリッドさせてそれらを検出する際 のプローブとして使用することができる。 該 mRNAの、 配列番号 5で示される塩 基配列に相当する、 ピロダルタミルぺプチダーゼをコードする領域は、 コードす るポリぺプチドの機能と関連して往々にして他の mRNA と相同性の高い配列を含 むのに対して、 この部分の塩基配列は、 配列番号 5と何ら関りのない任意性の高 い配列からなる。 したがって、 (5 ) の DNAをプローブとして使用することによ つて、 細胞から抽出した RNA の集団の中から、 ピログルタミルぺプチダーゼの mRNA を極めて高い特性を持って分別検出おょぴ定量することが可能である。 ま た、 この領域内の配列を有する 'PCRのプライマーを作製することにより、 PCRに よっても分別検出おょぴ定量することが可能である。
そのようなプローブとして使用する本発明の DNA又はその部分配列の領域とし ては、 上記配列の 5' 側から、 好ましくは 300塩基の範囲、 より好ましくは 200 塩基対の範囲、 特に好ましくは約 100塩基対の範囲が適当である。 又、 部分配列 の長さは、 使用目的等に応じて、 当業者が適宜選択することができるが、 検出及 ぴ定量感度の点からは、 上記各範囲において、 一般的に長い程良い。
( 6 ) DNAがゲノム DNAである、 (2 ) 〜 (5 ) のいずれか 1項に記載の DNA。
( 7 ) ( 2 ) 〜 (6 ) のいずれか 1項に記載の DNAの塩基配列または該塩基配列 と相補的な塩基配列の、 連続する 15塩基以上の塩基配列を含むオリゴヌクレオ チド。 (8) (2) または (3) に記載の DNAを含有する組換え体 DNA。
(9) (8) に記載の組換え体 DNAを含む形質転換体。
(10) (1) に記載のポリペプチドを生産する能力を有する微生物を培地に培 養し、 培養物中に該ポリペプチドを生成蓄積させ、 該培養物から該ポリペプチド を採取することを特徴とする該ポリぺプチドの製造方法。
' (1 1) 微生物が、 (9) に記載の形質転換体である (10) に記載の製造方法。
(1 2) 微生物が、 糸状菌である (10) に記載の製造方法。
(1 3) 糸状菌が、 ァスペルギウス属、 ぺニシリウム属、 フミコーラ属、 トリコ デルマ属、 ムコール属およびフザリゥム属からなる群から選択される 1つの属に
- 属する糸状菌である (12) に記載の製造方法。
(14) ァスぺ ギルス属に属する糸状菌が、 ァスペルギルス 'オリゼ、 ァスぺ ルギルス · ソーャ、 ァスペルギルス .二ガー、 ァスペルギルス ·ァヮモリ、 ァス ぺノレギノレス ·力ヮチ、 ァスペルギルス ·ノ、 °ラシテイクス、 ァスペルギノレス · フラ バス、 ァスペルギルス · ノミウス、 ァスペルギルス · フミガタスおよびァスぺノレ ギルス . -ジュランスからなる群から選択される 1つの種に属する糸状菌である
(1 3) に記載の製造方法。
(1 5) タンパク質を含む原料に、 (1) に記載のポリペプチドおよびタンパク 質加水分角酵素を添加して、 タンパク質を分解することを特徴とするタンパク質 加水分解物の製造方法。
(1 6) タンパク質を含む原料に、 (1) に記載のポリペプチドを生産する能力 を有する微生物を培地に培養して得られる、 (1) に記載のポリペプチドを含む 培養物または該培養物の処理物、 およびタンパク質加水分解酵素を添カ卩して、 タ ンパク質を分解することを特徴とするタンパク質加水分解物の製造方法。
(1 7) 微生物が、 (9) に記載の形質転換体である (16) に記載のタンパク 質加水分解物の製造方法。
(1 8) 微生物が、 糸状菌である (16) に記載のタンパク質加水分解物の製造 方法。 (1 9) 糸状菌が、 ァスペルギウス属、 ぺニシリウム属、 フミコーラ属、 トリコ デルマ属、 ムコール属およびフザリゥム属からなる群から選択される 1つの属に 属する糸状菌である (18) に記載のタンパク質 水分解物の製造方法。
(20) ァスペルギルス属に属する糸状菌が、 ァスペルギルス 'ォリゼ、 ァスぺ ノレギルス · ソーャ、 ァスペルギルス . 二ガー、 ァスペルギルス ·ァヮモリ、 ァス ペルギノレス · 力ヮチ、 ァスぺノレギルス ·パラシティタス、 ァスペルギルス · フラ バス、 ァスペルギルス · ノミウス、 ァスペルギルス · フミガタスおよびァスペル ギルス .ニジュランスからなる群から選択される 1つの種に属する糸状菌である
(1 9) に記載のタンパク質加水分解物の製造方法。
(21) (1 5) から (20) のいずれか 1項に記載の方法により製造されるタ ンパク質加水分解物。
(22) (1) に記載のポリペプチドと特異的に 合する抗体。
(23) (22) に記載の抗体を用いて (1) に記載のポリペプチドを検出ま たは定量する方法。 以下、 本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(1) 本発明の DNAの調製
本発明の DNAとしては、 例えば配列番号 1で示される塩基配列を含む DNAは、 ァスペルギルス ·ォリゼのゲノムを出発材料として用いて、 例えば、 実施例で記 載したショットガン ·クローニング法によって調製することができる。 その際、 断片化された各染色体 DNAは、 その長さ等に応じて、 プラスミ ドベクターまたは ファージ等の適当なクローニングベクターに連結し、 これを用いてエレクトロポ レーション法等の適当な方法によつて大腸菌等の適当な宿主細胞を形質転換し、 該断片化各染色体 DNAをクローニングするための、 クローンライブラリーを調製 することができる。
さらに、 化学分解法 (マキサム一ギルバート法) 及ぴジデォキシ法等の公知の 方法に従って、 かかるクローンライプラリーから得られる断片化各染色体 DNA の塩基配列を決定することができる。
また、 配列番号 1または 5で示される塩基配列または該塩基配列と相補的な塩 基配列の、 連続する 15塩基以上の塩基配列を含むオリゴ DNAをプライマーとし て使用した PCRにより増幅して調製することもできる。 例えば、 配列番号 8およ ぴ 9で示された塩基配列を有するオリゴ DNAをプライマーセットとして用い、 ァ スペルギルス ·ォリゼの cDNAをテンプレートとして PCRを行うことにより、 配 列番号 5で示される塩基配列を含む DNAを増幅し、 単離することができる。
また、 本発明の DNAの塩基配列の連続する 15塩基以上の塩基配列を含むオリ ゴ DNAおよび本発明の DNAの塩基配列と相補的な塩基配列の連続する 15塩基以 上の塩基配列を含むオリゴ DNAをプライマーセットして、 PCRを行うことにより、 本発明の DNAの断片を増幅し、 検出または単離することができる。 プライマーは、 増幅する領域を選択し、 好ましくは、 その領域の 5'端 15〜50塩基の配列を 3'端 に含む DNAおよび、 この領域の 3'端 15〜50塩基の配列と相捕的な配列を 3'端に 含む DNAを作製して用いる。 テンプレートとしては、 例えば微生物、 好ましくは 糸状菌の染色体 DNAあるいは cDNAを用いることができる。 糸状菌としては、 好 ましくは、 ァスペルギルス属、 ぺニシリウム (Penicillium) 属、 フミコーラ
(Humicola) 属、 トリコアノレマ (Trichoderma) 属、 ムコ一ノレ ( cor) 属およ ぴフザリウム (Fusarium) 属から選択されるいずれか 1っ属に属する微生物をあ げることができ、 特に好ましくは、 ァスペルギルス属に属する糸状菌をあげるこ とができる。 ァスペルギウス属に属する糸状菌としては、 ァスペルギルス .オリ ゼ、 ァスぺルギノレス · フミガタス (Aspergillus fumigatus) 、 ァスぺ.ルギ/レ ス · フラバス (Aspergillus flavus) 、 ァスペルギノレス · ソーャ (Aspergillus sojae; 、 ァスへ/レ ノレス · /ヽフシアイクス (Aspergillus paraciticus ヽ ァス ぺノレギノレス ' ノ ミ ウス (Aspergillus nomius ) 、 ァスぺ レギルス · 二ガー
(Aspergillus niger) 、 ァスへノレヤノレス · / ヮモリ (Aspergillus awamori) 、 ァスぺノレギルス '力ヮチ (Aspergillus kawachii) 、 ァスぺノレギルス · 二ドラン ス (Aspergillus, nidulans) があげられ、 好ましくはフラビ節に属するものがあ げられる。 フラビ節に属するァスペルギルス属糸状菌としては、 ァスペルギ/レ ス ·ォリゼ、 ァスぺノレギルス . ソーャ、 ァスペルギルス ·ノ ラシテイクス、 ァス ペルギルス ·フラバス、 ァスペルギルス ·ノミウスがあげられる。 このうち、 例 えばァスペルギゥス ·ォリゼ RIB 40株 (ATCC番号: 42149) は、 独立行政法人 産業技術総合研究所特許生物寄託センター (茨城県つくば巿東一丁目 1一 1 中 央第 6 ) に平成 13年 3月 28 日付けで FERM P - 18273 として寄託されており、 さ らに平成 14年 3月 4日に国際寄託として FERM BP- 7935に移管されている。
• 配列番号 3または 4で示される塩基配列を含む DNAは、 配列番号 1で示される 塩基配列を含む DNAの部分断片であり、 ァスペルギルス ·ォリゼのゲノム DNAを テンプレートとして、 配列番号 3または 4で示される塩基配列に基づくプライマ 一セットを用いて PCRを行うことにより、 増幅し、 単離することができる。
PCR は当業者に周知の条件及び手段を用いて、 行うことができるが、 PCR の反 応条件としては、 例えば、 94°Cで 2分の反応の後、 94°Cで 10秒、 55°Cで 20'秒、 72°Cで 2分からなる反応サイクルを 30サイクル行い、 最後に 72°Cで 5分反応さ せる条件、 94°Cで 5分間の反応の後、 94°Cで 2分、 56°Cで 30秒、 72°Cで 1分 30 秒からなる反応サイクルを 30 サイクル行う条件があげられる。 なお、 サ一マル サイクラ一としては、 Perkin Elmer社製 9600、 アステック社製プログラム ·テ ンプ .コントロール .システム PC - 700 など一般のサーマルサイクラ一を用いる ことができる。 耐熱性 DNAポリメラーゼとしては、 Taq DNAポリメラーゼ (宝酒 造社製) ExTaq DNA ポリメラーゼ (宝酒造社製) などの一般の市販品を用い、 反 応液の組成はポリメラーゼに添付の説明書に従って実施することができる。
上記の DNAの増幅用プライマーセットに用いる各プライマーの塩基の長さに特 に制限はなく、 その使用目的等に応じて当業者が適宜選択することができるが、 通常、 15〜50塩基、 好ましくは 20〜30塩基の長さである。 プライマーの数は、 増幅の対象となる DNAが含まれる菌種の麹菌との近縁度及ぴ混在度を考慮して最 小限の数を決定することができるが、 少なくとも 1組 (2本) 、 好ましくは 2〜 4組である。 また、 プライマーの設計に当っては、 増幅する対象となる配列の長 さ、 特徴等を考慮する。 オリゴ DNAは当業者に周知の化学合成、 例えば、 ァプラ ィド ·バイオシステムズ社製の DNA合成装置等を使用して調製することができる。 本発明の DNA の部分断片、 あるいは本発明の DNA の塩基配列または本発明の DNA の塩基配列と相補的な塩基配列の連続する 15 塩基以上の塩基配列を含むォ リゴ DNAを放射性同位体、 ジゴキシゲニン、 ピオチン等で標識したものをプロ一 ブとして、 ハイプリダイゼーシヨンにより、 本発明の DNA、 本発明のポリぺプチ ドをコードする mR Aを検出するこ'とができる。 本発明の DNAの部分断片は、 上 記に記載した PCRにより調製することができ、 オリゴ DNAはプライマーに用いる オリゴ DNAと同様に化学合成や DNA合成装置により調製できる。 プローブの長さ は、 検出対象などに応じて当業者が適宜選択することができるが、 通常、 15〜 3000塩基、 好ましくは 20〜; 1000塩基の長さである。
ハイブリダィゼーシヨンは、 例えば、 電気泳動ゲルあるいはコロニーなどから DNA あるいは mRNA をニトロセルロースあるいはナイロンメンプレン上に転写し、 真空中で 80°C、 2時間反応させるかあるいは紫外線照射処理することによって、 DNA をメンブレン上に固定化する。 この時、 必要に応じて 0. 5mol/l NaOH、 1. 5mol/l NaCl を含むアルカリ性溶液を用いた変性および 0. 5mol/l Tris- HC1 (pH 7. 5)、 3 mol/l NaCl の溶液を用いた中和を行う。 このメンブレンを 50%フ オルムアミ ド、 4 X SSC、 50 mM HEPES- NaOH (pH 7. 0)、 lO X Denhardt' s 溶液、 100 μ g/mlサケ精子 DNAを含むハイブリダイゼーション溶液で、 42°C、 2時間プ レハイブリを行った後、 上記プローブを添加した同ハイブリダーゼーション溶液 で、 42° (、 一昼夜ハイブリダィゼーシヨンを行う。 このメンブレンを、 0. 1%SDS を含む 2 X SSC溶液で室温、 2分間で 3回洗浄した後、 0. 1%SDS を含む 0. 1 X SSC溶;?夜中で 50°C、 2時間で 3回洗浄する。 洗浄後のメンブレンは風乾した後、 - 70°Cで 2時間から一昼夜、 X線フィルムに露光させ、 現像して可視化する。 ま た、 基板上にオリゴ DNA または DNA断片を固定化し、 標識した mRNA あるいは DNA とハイブリダィズさせた後、 ドットとして検出する DNA チップ 〔Genome Res. , 6, 639 (1996)〕 によっても本発明の DNA または本発明のポリペプチドを コードする mR Aを検出することができる。
( 2 ) 本発明のポリペプチドの製造
本発明のポリペプチドは、 例えば以下の方法により、 本発明のポリペプチドを コードする DNAを含む組換え体 DNAを宿主細胞に導入した形質転換体を作製し、 該形質転換体を培養することにより、 製造することができる。 具体的な遺伝子操 作的手法は、 Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 3rd edition, Cold Spring Harbor Laboratory (2001)や Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons (1987)等に記載された方法等を用いることができる。
( 1 ) で得られた本発明の DNAから、 本発明のポリペプチドをコードする部分 を含む適当な長さの DNAを調製する。 また、 必要に応じて、 本発明のポリべプチ ドをコ一ドする部分の塩基配列を、 宿主細胞の発現に最適なコドンとなるように 塩基を置換した DNAを調製する。
該 DNAを適当な発現ベクターのプロモーターの下流に挿入することにより、 組 換えベクターを作製する。
該組換えべクターを、 該発現べクタ一に適合した宿主細胞に導入する。
宿主細胞としては、 細菌、 酵母、 糸状菌、 動物細胞、 昆虫細胞、 植物細胞等、 目的とする遺伝子を発現できるものであればいずれも用いることができる。
発現ベクターとしては、 上記宿主細胞において自立複製可能ないしは染色体中 への組込が可能で、 本発明のポリぺプチドをコ一ドする DNAを転写できる位置に プロモーターを含有しているものが用いられる。
細菌等の原核生物を宿主細胞として用いる場合は、 本発明のポリペプチドをコ 一ドする DNAを含有してなる組換えベクターは原核生物中で自立複製可能である と同時に、 プロモーター、 リボソーム結合配列、 本発明のポリペプチドをコード する DNAおよび転写終結配列が連結された構造を含むベクターであることが好ま しい。 プロモーターを制御する遺伝子が含まれていてもよい。
発現ベクターとしては、 例えば、 pGEMEX-1 (プロメガ社製) 、 pQE-30 (キアゲ ン社製) 、 pKYP200 〔Agric. Biol. Chem. , 48, 669 (1984) ] 、 pLSAl [Agric. Biol. Chem. , 53, 277 (1989)〕 、 pGELl [Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 82, 4306 (1985)〕 、 pTrS30 [Escherichia coli J1109/pTrS30 (FERM BP - 5407)より調 製〕 、 pGEX - 5X-3 (アマシャム .バイオサイエンス社製) 、 pET14 (ノバジェン社 製) 、 pPROTet. E (クロンテック社製) pRSET C (インビトロジェン社製) 等をあ げることができる。 ·
プロモーターとしては、 宿主細胞中で機能するものであればいかなるものでも よい。 例えば、 trpプロモーター (Ptrp) 、 lacプロモーター、 PLプロモーター、 PRプロモーター、 T7 プロモーター等の、 大腸菌やファージ等に由来するプロモ 一ターをあげることができる。 また Ptepを 2つ直列させたプロモーター (Ptap X 2 ) 、 tac プロモーター、 lacT7 プロモーター、 let I プロモーターのように人 為的に設計改変されたプロモーター等も用いることができる。
リポソーム結合配列であるシャイン一ダルガノ (Shine- Dalgarno) 配列と開始 コドンとの間を適当な距離 (例えば 6〜18 塩基) に調節したプラスミ ドを用い ることが好ましい。
本発明の糸且換えベクターにおいては、 本発明の D N Aの発現には転写終結配列 は必ずしも必要ではないが、 構造遺伝子の直下に転写終結配列を配置することが 好ましい。
宿主細胞としては、 ェシエリヒア属、 セラチア属、 バチルス属、 ブレビバクテ リウム属、 コリネバクテリウム属、 ミクロバクテリウム属、 シユードモナス属等 に属する微生物、 例えば、 Escherichia coli XL1-Blue、 Escherichia coli XL2- Blue、 Esciierichia coli BL21 Escherichia coli DH1、 Escherichia coli MCI 000 , Escherichia coli KY3276、 Escherichia coli W1485、 Escherichia coli JM109、 Escherichia coli HB101、 Escherichia coli No. 49、 Escherichia coli W3110、 Escherichia coli NY49、 Escherichia coli GI698 Escherichia coli TB1、 Serratia f icaria Serratia fonticola^ Serratia liquefaciens、 Serratia marcescens、 Bacillus subtilis、 Bacillus amyloliquefacines、 Brevibacterium ammoniagenes、 Brevibacterium immarionhilum ATCC14068、 Brevibacterium saccharolyticum ATCC14066 、 Brevibacterium f lavum ATCC14067、 Brevibacterium lactofermentum ATCC13869、 Corynebacterium glutamicum ATCC13032 、 Corynebacterium glutamicum ATCC13869 ヽ Corynebacterium acetoacidophilum ATCC13870、 Microbacterium ammoniaphilum ATCC15354、 Pseudomonas put i da 、 Pseudomonas sp. D-0110 等をあげること力 S できる。
組換えべクターの導入方法としては、 上記宿主細胞へ DNAを導入する方法であ ればいずれも用いることができ、 例えば、 カルシウムイオンを用いる方法 〔Proc.
Natl. Acad. Sci. USA, 69, 2110 (1972) ] 、 プロ トプラス ト法 (特開昭 63 -
2483942) 、 または Gene, 17, 107 (1982)や Molecular & General Genetics,
168, 111 (1979)に記載の方法等をあげることができる。
酵母を宿主細胞として用いる場合には、 発現ベクターとして、 例えば、 YEP13 (ATCC37115) 、 YEp24 (ATCC37051) 、 YCp50 (ATCC37419) 、 pHS19、 pHS15 等を あげることができる。
プロモーターとしては、 酵母菌株中で機能するものであればいずれのものを用 いてもよく、 例えば、 へキソースキナーゼ等の解糖系の遺伝子のプロモーター、 PH05プロモーター、 PGKプロモーター、 GAPプロモータ 、 A D Hプロモーター、 gal 1プロモーター、 gal 10プロモーター、 ヒートショックポリペプチドプロモ 一ター、 MF ct l プロモーター、 CUP 1プロモーター等をあげることができる。
ィ百 王細月 3 と し又 は、 Saccharomyces ¾、 Schizosaccharomyces 属、 Kluyveromyces 為、 Trichosporon 、 Schwanniomyces ,禹、 Pichia Jh、 Candida 属 等 に 属 す る 微 生 物 、 例 え ί 、 Saccharomyces cerevisiae 、 schizosaccharomyces pombe、 Kluyveromyces lactis ^ Trichosporon r>ullulans、 Schwanniomyces alluvius、 Candida utilis等をあげ、ることカできる。
糸且換えベクターの導入方法としては、 酵母に DNAを導入する方法であればいず れも用いることができ、 例えば、 エレクト口ポレーシヨン法 [Methods Enzymol. , 194, 182 (1990)〕 、 スフエロプラス ト法 〔Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 75, 1929 (1978)〕 、 酢酸リチウム法 [J. Bacteriology, 153, 163 (1983)〕 、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 75, 1929 (1978)に記載の方法等をあげることができる。 糸状菌を宿主細胞として用いる場合には、 発現ベクターとして、 例えば pPTRI (白鶴酒造社製)、 pPTRII (白鶴酒造社製) 、 pAUR316 (宝酒造社製) 等をあ げることができる。
プロモーターとしては、 糸状菌株中で機能するものであればいずれのものを用 いてもよく、 例えば amyBプロモーター、 enoAプロモーター、 gpdプロモーター、 melOプロモーター等をあげることができる。
宿王糸田月 3としては Aspergillus 禹、 Penicilliumノ禹、 Tricoderma為、 Fusarium 属、 Humicola属、 Muc or属等をあげることができる。
組換えベクターの導入方法としては糸状菌に DNAを導入する方法であればいず れも用いるこ とができ、 プロ トプラス ト法 〔 GENETICS of ASPERGILLUS NIDULANS : EMBO Practical Course Manual, 8 (1988) 〕 等をあげることができ る。
動物細胞を宿主として用いる場合には、 発現ベクターとして、 例えば、 pEGFP- C2 (クロンテック社製) 、 pAGE107 (特開平 3-22979 ; Cytotechnol. , 3, 133 1990) 、 pAS3-3 (特開平 2 - 227075) 、 pCDM8 (Nature, 329, 840 (1987) ] 、 pCMV-Tagl (ストラタジーン社製) 、 pcDNA3. 1 (+) (ィンビトロジェン社製) 、 PREP4 (インビトロジェン社製) 、 pMSG (アマシャム 'バイオサイエンス社製) 、 pAMo [J. Biol. Chem. , 268, 22782 (1993) 〕 等をあげることができる。
プロモーターとしては、 動物細胞中で機能するものであればいずれも用いるこ とができ、 例えば、 サイ トメガロウィルス (CMV) の IE (immediate early) 遺 伝子のプロモーター、 SV40 の初期プロモーター、 レトロウイルスのプロモータ 一、 メタ口チォネインプロモーター、 ヒートショックプロモーター、 SR CKプロモ 一ター等をあげることができる。 また、 ヒ ト CMVの IE遺伝子のェンハンサーを プロモーターと共に用いてもよい。
宿主細胞としては、 ヒ トの細胞であるナマルバ (Namalwa) 細胞、 サルの細胞 である COS 細胞、 チャイニーズ 'ハムスターの細胞である CH0細胞、 HBT5637 (特開昭 63-299) 等をあげることができる。 ' 動物細胞への組換えベクターの導入方法としては、 動物細胞'に DNAを導入する 方法であればいずれも用いることができ、 例えば、 エレクト口ポレーシヨン法 [Cytotechnology, 3, 133 (1990)〕 、 リン酸カルシウム法 (特開平 2- 227075) 、 リ ボフヱクシヨ ン法 〔Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 84, 7413 (1987)〕 、
Virology, 52, 456 (1973)等をあげることができる。
昆虫細胞を宿主と して用いる場合には、 例えば Current Protocols in
Molecular Biology, John Wiley & ¾ons (1987)、 Baculovirus expression
Vectors : A Laboratory Manual, W. H. Freeman and Company (1992) 、
Bio/Technology, 6, 47 (1988)等に記載された方法によって、 ポリペプチドを発 現することができる。
即ち、 組換え遺伝子導入ベクターおよびバキュロウィルスを昆虫細胞に共導入 して昆虫細胞培養上清中に組換えウィルスを得た後、 さらに該組換えウィルスを 昆虫細胞に感染させ、 ポリぺプチドを発現させることができる。
該方法において用いられる遺伝子導入ベクターとしては、 例えば、 pVL1392、 pVL1393、 pBlueBac4. 5 (ともにインビトロジェン社製) 、 pBacPAK9 (ク口ンテッ ク社製) 等をあげることができる。
パキュロウィルスとしては、 例えば、 ャガ科昆虫に感染するウィルスであるァ ゥ トグラファ ' カリ フォルニ力 · ヌク レアー . ポリへドロシス · ウィルス (Autographa califormca nuclear polyhedrosis virus) 等を用レヽること力 Sで きる。
昆虫細胞としては、 Spodoptera frugiperda の卵巣細胞である Sf9、 Sf21 LBaculovirus Expression Vectors : A Laboratory Manual, W. H. Freeman and
Company (1992) ] 、 Trichoplusia niの卵巣細胞である High 5 (インビトロジェ ン社製) 等を用いることができる。
組換えウィルスを調製するための、 昆虫細胞への上記組換え遺伝子導入べクタ 一と上記バキュロウィルスの共導入方法としては、 例えば、 リン酸カルシウム法
(特開平 2- 227075) 、 リポフエクシヨン法 〔Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 84, 7413 (1987) ] 等をあげることができる。
植物細胞を宿主細胞として用いる場合には、 発現ベクターとして、 例えば、 Ti プラスミド、 タバコモザイクウィルスベクター等をあげることができる。
プロモーターとしては、 植物細胞中で機能するものであればいずれのものを用 いてもよく、 例えば、 力リフラワーモザィクウィルス (CaMV) の 35Sプロモータ 一、 ィネアクチン 1プロモーター等をあげることができる。
宿主細胞としては、 タバコ、 ジャガイモ、 トマト、 ニンジン、 ダイズ、 ァブラ ナ、 アルフアルファ、 イネ、 コムギ、 ォォムギ等の植物細胞等をあげることがで きる。
組換えベクターの導入方法としては、 植物細胞に DNAを導入する方法であれば いずれも用いることができ、 例えば、 ァグロバタテリゥム (Agrobacterium)
(特開昭 59- 140885、 特開昭 60-70080、 W094/00977) 、 エレクトロポレーション 法 (特開昭 60-251887) 、 パーティクルガン (遺伝子銃) を用いる方法 (特許公 報 2606856号、 特許公報 2517813号) 等をあげることができる。
以上のようにして得られる本発明の形質転換体を培地に培養し、 培養物中に本 発明のポリペプチドを生成蓄積させ、 該培養物から採取することにより、 本発明 のポリぺプチドを製造することができる。
本発明の形質転換体を培地に培養する方法は、 宿主の培養に用いられる通常の 方法に従って行うことができる。
本発明の形質転換体が大腸菌等の原核生物あるいは酵母、 糸状菌等の真核微生 物を宿主として得られた形質転換体である場合、 該形質転換体を培養する培地と して、 該形質転換体が資化し得る炭素源、 窒素源、 無機塩類等を含有し、 該形質 転換体の培養を効率的に行える培地であれば天然培地、 合成培地のレ、ずれを用レ、 てもよい。
炭素源としては、 該形質転換体が資化し得るものであればよく、 グルコース、 フラクトース、 スクロース、 これらを含有する糖蜜、 デンプンあるいはデンプン 加水分解物等の炭水化物、 酢酸、 プロピオン酸等の有機酸、 エタノール、 プロパ ノールなどのアルコ一ル類等を用いることができる。
窒素源としては、 アンモニア、 塩化アンモニゥム、 硫酸アンモニゥム、 酢酸ァ ンモニゥム、 リン酸アンモニゥム等の無機酸もしくは有機酸のアンモニゥム塩、 その他の含窒素化合物、 ならびに、 ペプトン、 肉エキス、 酵母エキス、 コーンス チープリカー、' カゼイン加水分解物、 小麦蛋白質おょぴ小麦蛋白質加水分解物、 大豆粕おょぴ大豆粕加水分解物、 各種発酵菌体およびその消化物等を用いること ができる。
無機塩としては、 リン酸第一カリウム、 リン酸第二カリウム、 リン酸マグネシ ゥム、 硫酸マグネシウム、 塩化ナトリウム、 硫酸第一鉄、 硫酸マンガン、 硫酸銅、 炭酸カルシウム等を用いることができる。
培養は、 振盪培養または深部通気攪拌培養などの好気的条件下で行う。 培養温 度は 15〜40°Cがよく、 培養時間は、 通常 16 時間〜 7日間である。 培養中の pH は 3. 0〜9. 0に保持することが好ましい。 pHの調整は、 無機または有機の酸、 了 ルカリ溶液、 尿素、 炭酸カルシウム、 アンモニアなどを用いて行う。
また、 培養中必要に応じて、 アンピシリンやテトラサイクリン等の抗生物質を 培地に添加してもよい。
プロモーターとして誘導性のプロモーターを用いた組換えベクターで形質転換 した微生物を培養するときには、 必要に応じてィンデューサーを培地に添加して もよい。 例えば、 lac プロモーターを用いた組換えべクタ一で形質転換した微生 物を培養するときにはイソプロピル- β -D-チォガラタトピラノシド等を、 trp プ 口モーターを用いた組換えベクターで形質転換した微生物を培養するときにはィ ンドールァクリル酸等を培地に添カ卩してもよい。
動物細胞を宿主として得られた形質転換体を培養する培地としては、 一般に使 用されている RPMI 1640培地 〔J. Am. Med. Assoc. , 199, 519 (1967)〕 、 Eagle の MEM (Mimimum Essential Medium) [Science, 122, 501 (1952) ] 、 Dalbecco 改変 Eagle 培地 [Virology, 8, 396 (1959) ] 、 199 培地 〔Proc. Soc. Exp. Biol. Med. , 73, 1 (1950)〕 またはこれら培地に牛胎児血清等を添加した培地等 を用いることができる。
培養は、 通常 pH 6〜 8、 30〜40°C、 5 %C02存在下等の条件下で 1〜 7日間行 う。
また、 培養中必要に応じて、 カナマイシン、 ペニシリン等の抗生物質を培地に 添加してもよい。
昆虫細胞を宿主として得られた形質転換体を培養する培地としては、 一般に使 用されている TNM- FH培地 (ファーミンジェン社製) 、 Sf-900 II SFM培地—(ィ ンビトロジェン社製) 、 ExCell400、 ExCell405 (いずれも JRHバイオサイエンス 社製) 、 Grace の昆虫培地 [Nature, 195, 788 (1962)〕 等を用いることができ る。
培養は、 通常 pH 6〜7、 25〜30°C等の条件下で、 1〜5日間行う。
また、 培養中必要に応じて、 ゲンタマイシン等の抗生物質を培地に添加しても よい。
植物細胞を宿主として得られた形質転換体は、 細胞として、 または植物の細胞 や器官に分ィヒさせて培養することができる。 該形質転換体を培養する培地として は、 一般に使用されているムラシゲ ·アンド · スターグ(MS)培地、 ホワイ ト (White)培地、 またはこれら培地にオーキシン、 サイトカイニン等、 植物ホルモ ンを添カ卩した培地等を用いることができる。
培養は、 通常 pH 5〜9、 20〜40°Cの条件下で 3〜60日間行う。
また、 培養中必要に応じて、 カナマイシン、 ハイグロマイシン等の抗生物質を 培地に添加してもよい。
上記のとおり、 本発明のポリペプチドをコードする D N Aを組み込んだ組換え 体ベクターを保有する微生物、 動物細胞、 あるいは植物細胞由来の形質転換体を、 通常の培養方法に従って培養し、 該ポリペプチドを生成蓄積させ、 該培養物より 該ポリぺプチドを採取す ¾ことにより、 該ポリぺプチドを製造することができる。 酵母、 糸状菌、 動物細胞、 昆虫細胞または植物細胞により発現させた場合には、 糖あるいは糖鎖が付カ卩されたポリペプチドを得ることができる。
本発明のポリペプチドの生産方法としては、 宿主細胞内に生産させる方法、 宿 主細胞外に分泌させる方法、 あるいは宿主細胞外膜上に生産させる方法があり、 使用する宿主細胞や、 生産させるポリペプチドの構造を変えることにより、 該方 法を選択することができる。 - 本発明のポリべプチドが宿主細胞内あるいは宿主細胞外膜上に生産される場合、 ポールソンらの方法 〔J. Biol. Chem., 264, 17619 (1989) ] 、 ロウらの方法 [Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 86, 8227 (1989)、 Genes Develop. , 4, 1288 (1990)〕 、 または特開平 5 - 336963、 W094/23021 等に記載の方法を準用すること により、 該ポリぺプチドを宿主細胞外に積極的に分泌させることができる。
すなわち、 遺伝子組換えの手法を用いて、 本発明のポリペプチドの活性部位を 含むポリぺプチドの手前にシグナルぺプチドを付カ卩した形で発現させることによ り、 本発明のポリぺプチドを宿主細胞外に積極的に分泌させることができる。 また、 特開平 2-227075 に記載されている方法に準じて、 ジヒドロ葉酸還元酵 素遺伝子等を用いた遺伝子増幅系を利用して生産量を上昇させることもできる。 また、 公知の方法 [J. Biomol. 匿 R, 6, 129 (1998)、 Science, 242, 1162 (1988)、 J. "Biochem. , 110, 166 (1991)〕 に準じて、 in vitro 転写 ·翻訳系を 用いて本発明のポリペプチドを生産することができる。 すなわち、 本発明のポリ ペプチドをコードする DNAを SP6、 T7、 Τ3等のプロモーターの下流につなげ、 そ れぞれのプロモーター特異的な RNAポリメラーゼを反応させることにより大量の 本発明のポリぺプチドをコードする RNAをインビトロで合成した後、 無細胞系の 翻訳系例えばゥサギ網状赤血球ライセートゃコムギ胚芽抽出液を用いた翻訳系を 利用して、 本発明のポリぺプチドを生産することができる。
本発明の形質転換体により製造されたポリぺプチドを単離精製するためには、 通常の酵素の単離精製法を用いることができる。 例えば本発明のポリぺプチドが、 細胞内に溶解状態で発現した場合には、 培養終了後、 細胞を遠心分離により回収 し、 水系,緩衝液にけん濁後、 超音波破碎機、 フレンチプレス、 マントンガウリン ホモゲナイザー、 ダイノミル等により細胞を破碎し、 無細胞抽出液を得る。 該無 細胞抽出液を遠心分離することにより得られる上清から、 通常の酵素の単離精製 法、 即ち、 溶媒抽出法、 硫安等による塩析法、 脱塩法、 有機溶媒による沈殿法、
- ジェチルアミノエチル (DEAE) —セファロース、 DIAION HPA- 75 (三菱化成社 製) 等のレジンを用いた陰イオン交換クロマトグラフィー法、 S- Sepharose FF (Pharmacia社製) 等のレジンを用いた陽イオン交換クロマトグラフィー法、 ブ チノレセファロース、 フエニノレセファロース等のレジンを用いた疎水†生クロマトグ ラフィ一法、 分子篩を用いたゲルろ過法、 ァフィ二ティークロマトグラフィー法、 クロマトフオーカシング法、 等電点電気泳動等の電気泳動法等の手法を単独ある いは組み合わせて用!/、、 精製標品を得ることができる。 pRSET 系ベクター (イン ビトロジェン社製) 、 PGEX 系ベクター (アマシャム 'バイオサイエンス社製) 等、 該ポリペプチドにタグをつけて発現させた場合、 ニッケルレジン、 ダルタチ オンセファロースなどの適当な担体を用いてァフィ二ティ精製することもできる。 また、 該ポリぺプチドが細胞内に不溶体を形成して発現した場合は、 同様に細 胞を回収後、 破砕し、 遠心分離を行うことにより、 沈殿画分としてポリペプチド の不溶体を回収する。 回収したポリぺプチドの不窑体をポリぺプチド変性剤で可 溶化する。 該可溶化液を希釈または透析し、 該可溶化液中のポリペプチド変性剤 の濃度を下げることにより、 該ポリペプチドを正常な立体構造に戻す。 該操作の 後、 上記と同様の単離精製法により該ポリぺプチドの精製標品を得ることができ る。
本発明のポリぺプチド、 あるいは該ポリぺプチドに糖鎖の付加されたポリぺプ チド等の誘導体が細胞外に分泌された場合には、 ±咅養上清に該ポリぺプチドある いは該ポリペプチドの誘導体を回収することができる。 即ち、 該培養物を上記と 同様の遠心分離等の手法により処理することにより培養上清を取得し、 該培養上 清から、 上記と同様の単離精製法を用いることにより、 精製標品を得ることがで きる。 このようにして取得される本発明のポリペプチドとして、 例えば、 配列番号 2 で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド、 配列番号 10 で示されるァミノ 酸配列からなるポリぺプチドをあげることができる。
また、 本発明のポリペプチドは、 Fmoc 法 (フノレオレニルメチルォキシカルボ ニル法) 、 tBoc 法 ( t一ブチルォキシカルボニル法) 等の化学合成法によって も製造することができる。 また、 アプライド ·バイオシステムズ社、 Advanced ChemTech社、 島津製作所等のぺプチド合成機を利用して化学合成することもで さる。
また、 本発明のポリペプチドは、 本発明のポリペプチドを生産する能力を有す る微生物を培養することによつても製造することができる。 微生物としては、 本 発明のポリペプチドを生産する能力を有する微生物であれば、 いかなる微生物を 用いてもよく、 好ましくは糸状菌、 さらに好ましくはァスペルギウス属、 ぺニシ リウム属、 フミコーラ属、 トリコデルマ属、 ムコール属およぴフザリウム属から なる群から選択される 1つの属に属する糸状菌、 さらに好ましくは、 ァスペルギ ルス属に属する糸状菌であるァスペルギルス ·ォリゼ、 ァスペルギルス · ソーャ、 ァスペルギルス ·エガー、 ァスペルギルス ·ァヮモリ、 ァスペルギルス ·力ヮチ、 ァスペルギノレス 'パラシティクス、 ァスペルギゾレス · フラバス、 ァスペルギル ス · ノミウス、 ァスペルギルス · フミガタスおょぴァスペルギノレス ·ニジュラン スからなる群から選択される 1つの種に属する糸状菌を用いることができる。 さ らに、 本発明のポリペプチドを生産する能力を有する微生物は、 野生株、 形質転 体、 突然変異株等いずれであってもよいが、 形質転換、 突然変異処理等を行って、 本発明のポリペプチドを生産する能力が増大した微生物が好ましい。 なお、 突然 変異の処理方法としては、 紫外線照射や、 N-メチル- N,-二ト口- N --トロソグァ 二ジンなどの突然変異誘発剤による処理があげられる。 微生物の培養およぴポリ ぺプチドの精製は、 上記の微生物の形質転換体の培養おょぴポリぺプチドの精製 と同様に行なうことができる。
( 3 ) タンパク質加水分解物の製造方法 タンパク質を含む原料に、 本発明のピログルタミルぺプチダーゼ活性を有する ポリペプチドおよびタンパク質加水分解酵素を添加して混合し、 通常 20°C〜 60°C、 好ましくは 30°C〜50°Cにて 24〜264時間、 好ましくは 48〜240時間反応 させることにより、 タンパク質加水分解物を製造することができる。 また、 タン パク質を含む原料に最初にタンパク質加水分解酵素を添加して混合し、 通常 20°C〜60°C、 好ましくは 30°C〜50°Cにて、 24〜264時間、 好ましくは 48〜240時 間反応させてタンパク質の加水分解反応を行なつた後、 本発明のピログルタミル ぺプチダーゼ活性を有するポリペプチドを添加して混合し、 さらに通常 20°C〜 60°C、 好ましくは 30°C〜50°Cにて、 5〜96時間、 好ましくは 12〜72時間反応さ せることによつても、 製造することができる。 後者の場合、 本発明のピログルタ ミルぺプチダーゼ活性を有するポリべプチドを添加する際にさらにタンパク質加 水分解酵素を添カ卩して反応させてもよい。 反応時の PH は、 本発明のピログルタ ミルぺプチダーゼ活性を有するポリぺプチドおよぴタンパク質加水分解酵素が作 用できる pHであればよいが、 好ましくは pH5〜8に調整する。
この製造方法で用いる、 ピロダルタミルぺプチダーゼ活性を有するポリべプチ ドとしては、 上記 (2 ) に記載した方法で精製したポリペプチドを用いることも できるし、 ポリペプチドを精製せずに、 上記 (2 ) に記載した本発明のピログル タミルべプチダーゼ活性を有するポリぺプチドをコ一ドする DNAを含有する組換 え体 DNAを含む上記の形質転換体、 または本発明のピログルタミルぺプチダーゼ 活性を有するポリペプチドを生産する能力を有する微生物を培地に培養して得ら れる、 本発明のピロダルタミルぺプチダーゼ活性を有するポリぺプチドを含む培 養物または該培養物の処理物を用いることもできる。
タンパク質加水分解酵素としては、 フレーバーザィム (ノボノルディスク社 製) 、 麹菌の培養物等を用いるこどができる。 麹菌としては、 醸造工業で用いら れるものであれば、 いかなる種類の麹菌でもよいが、 例えば、 ァスペルギルス . ォリゼ、 ァスペルギルス 'ソーャ等をあげることができる。 本発明の製造方法に 用いる原料に含まれるタンパク質は、 特に限定されないが、 グルタミン酸含量の 高いものが好ましい。 また、 タンパク質を含む原料は、 タンパク質を多く含むも のであればよく、 精製したタンパク質である必要はない。 例えば、 小麦ダルテン、 脱脂大豆、 分離大豆タンパク質等があげられる。 反応終了後、 未反応の原料タン パク質、 菌体などを除去後、 必要に応じて濃縮、 乾燥することにより加水分解率 の高いタンパク質加水分解物を得ることができる。
( 4 ) 本発明のポリべプチドを特異的に認識する抗体の製造
( a ) ポリクローナル抗体の調製
上記 (2 ) に記載の方法により取得した本発明のポリペプチドの全長または部 分断片の精製標品、 あるいは本発明のポリペプチドの一部のァミノ酸配列からな るペプチドを抗原として用い、 動物を免疫することにより、 本発明のポリぺプチ ドと特異的に結合するポリクローナル抗体を作製することができる。 免疫する方 法としては、 動物の皮下、 静脈内または腹腔内に抗原をそのまま投与してもよい 力 抗原性の高いキャリアタンパク質を抗原に結合させて投与する、 あるいは適 当なアジュバントとともに抗原を投与することが好ましい。
抗原とするぺプチドは、 Fmoc 法 (フルォレニルメチルォキシカルボニル法) 、 tBOC法 (t-ブチルォキシカルポニル法)等の化学合成法あるいは、 アプライ ド · バイオシステムズ社、 Advanced ChemTech社、 島津製作所等のペプチド合成機を 利用して化学合成することができる。
キャ リアタンパク質としては、 キーホール · リ ンぺッ ト · へモシァニン (Keyhole limpet hemocyanin) 、 ゥシ血清アルブミン、 ゥシチログロブリン等 があげられ、 アジュバンドとしては、 フロイントの完全アジュバント(Complete Freund' s Adjuvant) , 水酸化アルミニウムゲルと百日晐菌ワクチン等があげられ る。
免疫動物としては、 ゥサギ、 ャギ、 マウス、 ラット、 ハムスターなどの非ヒト 哺乳動物があげられる。
抗原の投与は、 1回目.の投与の後 1〜 2週間おきに 3〜; 10 回行う。 各投与後、 3〜 7日目に眼底静脈叢より採血して血清を調製し、 該血清が免'疫に用いた抗原 と反応することを酵素免疫測定法 (ELISA) 〔酵素免疫測定法 (第 3版) 、 医学 書院 (1987); Antibodies : A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press (1988) ] 等で確認する。 抗原の投与量は動物 1匹に投与 1回 当たり 50〜200 μ gが好ましい。
免疫に用いた抗原に対し、 血清が充分な抗体価を示した動物より全血清を取得 し、 該血清を分離、 精製することによりポリクローナル抗体を取得することがで きる。 分離、 精製する方法としては、 遠心分離、 40〜50%飽和硫酸アンモニゥム による塩析、 カプリノレ酸沈殿 [Antibodies : A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, (1988)〕 、 または DEAE—セファロースカラム、 陰ィ オン交換カラム、 プロティン Aまたは Gカラムあるいはゲル濾過カラム等を用い るクロマトグラフィ一等を、 単独または組み合わせて処理する方法があげられる。
( b ) モノクローナル抗体の調製
( i ) 抗体産生細胞の調製
上記(a )において、 免疫に用いた抗原に対し、 その血清が十分な抗体価を示し たマウスまたはラットを抗体産生細胞の供給源として供する。
該抗体価を示したマウスまたはラットに抗原物質を最終投与した後 3〜 7日目 に、 脾臓を摘出する。 該脾臓を MEM (Minimum Essential Medium) 中で細断し、 ピンセットでほぐし、 1, 200 r p mで 5分間遠心分離した後、 上清を捨てる。 得 られた沈殿画分の脾細胞をトリス—塩化アンモニゥム緩衝液 (pH7. 65) で 1〜 2 分間処理し赤血球を除去した後、 MEM で 3回洗浄し、 得られた脾細胞を抗体産生 細胞として用いる。
(ii)骨髄腫細胞の調製
骨髄腫細胞としては、 マウスまたはラットから取得した株化細胞を使用する。 例えば、 8-ァザグァニン耐性マウス (BALB/c 由来) 骨髄腫細胞株 P3- X63Ag8- U1 [Curr. Topics Microbiol. Immunol. , 81, 1 (1978)、 Eur. J. Immunol. , 6, . 511 (1976)〕 、 SP2/0-Agl4 [Nature, 276, 269 (1978)〕 、 P3_X63_Ag8653 〔J. Immunol. , 123, 1548 (1979)〕 、 P3- X63- Ag8 [Nature, 256, 495 (1975)〕 等を 用いることができる。 これらの細胞株は、 8—ァザグァニン培地 〔RPMI 1640培 地に 1. 5匪 ol/L グノレタミン、 50 /z mol/L 2—メルカプトエタノール、 10 /i g/mL ゲンタマイシンおょぴ 10%ゥシ胎児血清を加えた培地 (以下、 正常培地とい う) に、 さらに 15 g/mL 8—ァザグァニンを加えた培地〕 で継代するが、 細胞 融合の 3〜4日前に正常培地で培養し、 融合には該細胞を 2 X 107個以上用いる。 (iii)ハイブリ ドーマの作製
(i)で取得した抗体産生細胞と(ii)で取得した骨髄腫細胞を MEM または PBS
( 1. 83g/L リン酸ニナトリウム、 0. 21g/L リン酸ーカリゥム、 7. 65g/L NaCl, pH7. 2) でよく洗浄し、 細胞数が、 抗体産生細胞:骨髄腫細胞 =5〜; 10: 1になる よう混合し、 l, 200rpmで 5分間遠心分離した後、 上清を捨てる。
得られた沈澱画分の細胞群をよくほぐし、 該細胞群に、 攪拌しながら、 37°Cで、 108抗体産生細胞あたり、ポリエチレングリコール一 1000 2g、 MEM 2mL およぴジ メチルスルホキシド 0. 7mLを混合した溶液を 0. 2〜 1 mL添加し、 更に 1 〜 2分間 毎に MEM 1 〜 2 mLを数回添加する。 添加後、 MEMを加えて全量が 50mLになるよ うに調製する。 該調製液を 900rpmで 5分間遠心分離後、 上清を捨てる。
得られた沈殿画分の細胞を、 ゆるやかにほぐした後、 メスピペットによる吸込 み、 吹出しでゆるやかに HAT培地 〔正常培地に 0. 4匪 ol/Lヒポキサンチン、 15 μ mol/Lチミジンおょぴ O mol/Lアミノプテリンを加えた培地〕 lOOmL中に懸濁 する。 該懸濁液を 96穴培養用プレートに 100 穴ずつ分注し、 5 % C02イン キュベータ一中、 37°Cで 7 〜14日間培養する。
培養後、 培養上清の一部をとり、 ELISA により、 培養上清中の本発明のポリべ プチドに結合する抗体を検出することにより、 本発明のポリぺプチドに特異的に 結合するモノクローナル抗体を生産するハイプリ ドーマを選択する。
ELISA の具体的例として、 以下の方法をあげることができる。 免疫の際、 抗原 に用いたポリペプチドまたはペプチドを適当なプレートにコートし、 ハイブリ ド 一マ培養上清もしくは後述の(iv)で得られる精製抗体を第一抗体として反応させ、 さらに第二抗体としてホースラディッシュ ·ペルォキシダーゼ等の酵素で標識し た抗マウスィムノグロブリン抗体 (抗体産生細胞がラット由来の場合は抗ラット ィムノグロブリン抗体) を反応させる。 標識酵素により発色する基質を添加して 反応を行ない、 抗原と結合した第一抗体を検出する。
該ハイプリ ドーマを用いて、 限界希釈法によりクローニングを 2回繰り返し 〔 1回目は、 HT培地 (HAT培地からアミノブテリンを除いた培地) 、 2回目は、 正常培地を使用する〕 、 安定して強い抗体価の認められたものを本発明のポリぺ プチドに特異的に結合するモノクローナル抗体を生産するハイプリ ドーマ株とし て選択する。
(iv)モノクローナル抗体の調製
プリスタン (2, 6, 10, 14—テトラメチルペンタデカン) 0. 5mL を腹腔内投与し、
2週間飼育した 8〜: 10週令のマウスまたはヌードマウスに、 (iii)で取得した本 発明のポリぺプチドに特異的に結合するモノクローナル抗体を生産するハイブリ ドーマ細胞 5〜 20 X 106細胞/匹を腹腔内に注射する。 10〜21 日間でハイブリ ド 一マは腹水癌化する。 該腹水癌化したマウスから腹水を採取し、 3, OOOrpm で 5 分間遠心分離して固形分を除去する。 得られた上清より、 ポリクローナル抗体の 精製で用いた方法と同様の方法でモノクローナル抗体を精製、 取得することがで きる。
抗体のサブクラスの決定は、 マウスモノクローナル抗体タイピングキットまた はラットモノクローナル抗体タイピングキットを用いて行う。 蛋白質量は、 ロー リー法あるいは 280nmでの吸光度より算出する。
( 5 ) 本発明のポリぺプチドと特異的に結合する抗体を用いた本発明のポリぺプ チドの検出および定量法
( 4 ) で得られる本発明のポリペプチドと特異的に結合する抗体を用レ、、 抗原 抗体反応を行わせることにより、 本発明のポリペプチドを免疫学的に検出おょぴ 定量することができる。 測定試料としては、 細胞の抽出液や培養上清等が用いら れる。
免疫学的に検出おょぴ定量する方法としては、 蛍光抗体法、 ELISA、 放射性物 質標識免疫抗体法 (RIA) 、 免疫組織染色法や免疫細胞染色法、 ィムノブロット 法、 ドットブロッテイング法、 免疫沈降法、 サンドイッチ ELISA 〔単クローン抗 体実験マニュアル (講談社サイエンティフィック) (1987)、 続生化学実験講座 5 , 免疫生化学研究法 (東京化学同人) (1986)〕 等が挙げられる。
蛍光抗体法とは、 測定試料に、 本発明のポリペプチドと特異的に結合する抗体 を反応させ、 さらにフルォレシン ·ィソチオシァネート (FITC) などの蛍光物質 で標識した該抗体と結合する抗体 (例えば本発明のポリべプチドと特異的に結合 する抗体がマウス抗体の場合は抗マウス IgG抗体あるいはその断片等) を反応さ せた後、 蛍光色素をフローサイトメ一ターで測定することにより本発明のポリべ プチドを検出する方法である。
ELISA とは、 測定試料に、 本発明のポリペプチドと特異的に結合する抗体を反 応させ、 さらにペルォキシダーゼ等の酵素で標識した該抗体と結合する抗体を反 応させた後、 標識した酵素により発色する基質を加えて反応させ、 発色色素を分 光光度計で測定することにより本発明のポリべプチドを検出する方法である。
RIA とは、 測定試料に、 本発明のポリペプチドと特異的に結合する抗体を反応 させ、 さらに放射性標識を施した該抗体と結合する抗体を反応させた後、 シンチ レーシヨンカウンターなどで放射能量を測定することにより本発明のポリぺプチ ドを検出する方法である。
免疫細胞染色法、 免疫組織染色法とは、 細胞や組織切片等の測定試料に、 本発 明のポリペプチドと特異的に結合する抗体を反応させ、 さらに FITC などの蛍光 物質、 ペルォキシダーゼ、 ビォチンなどの標識を施した該抗体と結合する抗体を 反応させた後、 顕微鏡を用いて観察することにより本発明のポリぺプチドを検出 する方法である。
ィムノブロッ ト (ウェスタンブロッ ト) 法とは、 測定試料を SDS-PAGE 〔· Antibodies- A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, (1988) 〕 で分画した後、 該ゲルを PVDF膜あるいは-トロセルロース膜にブロ ッティングし、 該膜に本発明のポリペプチドと特異的に結合する抗体を反応させ、 さらに FITC などの蛍光物質、 ペルォキシダ一ゼ、 ピオチンなどの標識を施した 該抗体と結合する抗体を反応させた後、 標識物質に応じた反応を行うことにより 本発明のポリペプチドを検出する方法である。 ドットブロッテイング法とは、 測定試料をニトロセルロース膜にブロッテイン グし、 該膜に本発明のポリペプチドと特異的に結合する抗体を反応させ、 さらに FITC などの蛍光物質、 ペルォキシダーゼ、 ビォチンなどの標識を施した該抗体 と結合する抗体を反応させた後、 標識物質に応じた反応を行うことにより本発明 のポリペプチドを検出する方法である。
免疫沈降法とは、 測定試料を本発明のポリぺプチドと特異的に結合する抗体と 反応させた後、 プロテイン A—セファロース等ィムノグロブリンに特異的な結合 能を有する担体を加えて抗原抗体複合体を形成させ、 分離することにより本発明 のポリペプチドを検出する方法である。
サンドイッチ ELISAとは、 本発明のポリペプチドと特異的に結合する抗体を吸 着させたプレートに、 測定試料を反応させた後、 ペルォキシダーゼ等の酵素で標 識した本発明のポリぺプチドと特異的に結合し、 上記抗体とは抗原認識部位が異 なる抗体を反応させ、 標識した酵素により発色する基質を加えて反応させ、 発色 色素を分光光度計で測定することにより本発明のポリべプチドを検出する方法で ある。
( 2 ) に記載の方法で調製できる本発明のポリぺプチドの精製標品の一定濃度 の溶液を作製し、 これを段階的に希釈したものを上記の検出方法で測定する。 各 濃度の標品の測定値から検量線を作成し、 測定試料の測定値を比較することによ り、 本発明のポリペプチドの定量を行うことができる。
以下に、 実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、 本発明はそれに限 定されるものではない。 なお、 実施例における各種遺伝子操作は、 Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons (1987)に記載されている 方法に従った。 発明を実施するための最良の形態
実施例 1 ホールゲノムショットガンライブラリ一の作製方法
1 . インサート DNAの調製
( 1 ) 染色体 DNAの取得
糸状菌ァスペルギルス 'ォリゼ RIB 40株 (ATCC番号: 42149) の胞子を YPD 培地 (0. 5%イース トエキス、 1 %ペプトン、 2 %グルコース) に植菌し、 30°C でー晚振盪培養した。 その後、 飯村の方法 〔Agric. Biol. Chem. , 51, 323 (1987) ] に従ってゲノム DNAの抽出を行った。 ゲノム DNAに混在しているミ トコ ンドリア DNAを Watson らの方法 [Methods Enzymol. , 118, 57 (1986)〕 に従つ て染色体 DNAのみになるよう塩化セシゥム超遠心による精製を行つた。
( 2 ) 染色体 DNAの断片化
取得した純粋な染色体 DNAをランダム DNA断片化装置 HydroShear (トミ一精 ェ) にかけ、 染色体 DNAを l〜2 kb程度に断片化した。
( 3 ) 断片化した DNAの末端処理
断片化した染色体 DNAを BAL31ヌクレアーゼ (宝酒造) で処理し、 その後タレ ノー断片 (宝酒造)処理を行い、 末端を平滑化した。
( 4 ) 末端へのアダプターの付カロ
末端を平滑ィヒした染色体 DNA断片の両端に、 5'末端をリン酸化した配列番号 6 および 7で示される塩基配列からなる DNA をアダプタ一として、 T4 DNA リガ一 ゼ (宝酒造)を用いて連結した。
2 . ベクターへのインサート DNAの挿入と形質転換
PUC19を制限酵素 Sail (宝酒造) により切断を行った後、 チミジン残基を Taq DNA ポリメラーゼ(ロシュ 'ダイァグノステイタス)により Sail 切断部分に挿入 した。 このようにして作製したプラスミ ドをアルカリ ' ホスファターゼ (宝酒 造) 処理により脱リン酸化しベクターとして利用した。 ベクターと上記で作製し た染色体 DNA断片を T4 DNAリガーゼを用いて連結させ、 大腸菌 DH10B (Gibco) にエレクトロポレーシヨン法により形質転換を行った。 3 . 塩基配列の決定
大腸菌形質転換体を 2 ΧΥΡ培地で 37°C、 10時間培養し、 集菌後、 滅菌水中で 99°C、 10分間加熱処理した。 この上澄を铸型 DNA水溶液として用い、 98°Cで 20 秒、 68°Cで 2分の 30サイクルの PCRによって、 シークェンス用プライマーがァ ニールする部位を含む挿入断片全長を増幅した。 得られた DNA断片は、 サンガー 法の铸型として用い、 M13ユニバーサルプライマーあるいは M13 リバースプライ マーと、 Perkin Elmer社製 PRISM Dye-Terminatorシークェンシングキットを用 いて、 キットに添付の説明書に従ってシークェンス反応を行った。 シークェンス 反応産物は、 ゲルろ過法などを用いて未反応の Dye- terminator を除去した後、 Perkin Elmer社製 3700 DNAシークェンサ一を用いて、 DNA断片の塩基配列を解 読した。 3700 DNA シークェンサ一によつて出力された波形データは、 Phred
(Phil Green) で再解析し、 ベクター及びアダプター配列を除去した後、 SPS Phrap (Southwest Parallel Software社) を使用してアッセンブルし、 ァスぺ ルギルス 'オリゼ RIB-40株のゲノム DNAの塩基配列のコンティグを構築した。 実施例 2 遺伝子の特定
ゲノム DNAの塩基配列からの遺伝子の特定は、 ゲノム DNAの塩基配列のコンテ イダに対し、 すでに取得した ESTの配列情報、 既知のタンパク質アミノ酸配列デ ータベースとの相同性情報を考慮しながら、 浅井潔らによるアルゴリズム
[Pacific Symposium on Biocomputing, 98, 228 (1998)〕 に基づく遺伝子領域 予測システム GeneDecoder と後藤修によるアルゴリズム 〔Bioinformatics, 16, 190-202 (2000)〕 に基づく遺伝子領域予測システム ALNを組み合わせて、 以下の
( 1 ) 〜 (7 ) の方法により行なった。
( 1 ) BLAST相同性遺伝子候補領域の抽出
ゲノム DNA塩基配列のコンテイダから既知のタンパク質ァミノ酸配列と高い相 同性をもつ領域を抽出する。 アミノ酸配列の相同性は Karlin and Altschul に よるアルゴリズム BLAST [Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87, 2264 (1990)、 Proc. Natl. Acad. Sei. USA, 90, 5873 (1993)〕 によって決定することができ るが、 このアルゴリズムに基づいて、 BLASTX と呼ばれるプログラムが開発され ており 〔J. Mol. Biol. , 215, 403 - 410, (1990)〕 、 ゲノム DNA塩基配列がアミ ノ酸配列に翻訳された場合に相同性が高い領域を直接検索することができる。 こ れらの解析方法の具体的な手法は公知である(http:〃 www. ncbi. nlm. nih. gov)。 本手法では、 ゲノム DNA塩基配列のコンティグを問い合わせ配列、 SWISSPROTバ 一ジョン 39 [Nucleic Acids Res. , 28, 45 (2000) ] および NRaa をデータべ一 スとして BLASTX の検索を行い、 BLAST アルゴリズムにおける相同性の指標であ る E_value で 10— 3°以下の値を持つ (E- value は値が低いほど相同性が高いこと を示す) 領域を抽出する。 これらの領域から、 より相同性の高い部分を優先させ るようにして抽出した、 互いに重ならない遺伝子候補領域を、 BLAST相同性遺伝 子候補領域とした。
( 2 ) ALN遺伝子候補領域の抽出
BLAST相同性遺伝子候補領域のうち、 相同性の対象となるタンパク質のァミノ 酸配列の全長の 90%以上の領域に対して相同性をもつものを核として、 コンテ ィグ配列に対して遺伝子領域予測システム ALNを適用して抽出した遺伝子候補領 域を、 ALN遺伝子候補領域とした。 ALN は、 相同性の対象となるタンパク質アミ ノ酸配列の全長を、 コンテイダに対して整列させながらスプライス部位を特定す ることにより、 遺伝子領域を予測する。
( 3 ) GD相同性遺伝子候補領域の抽出
BLAST相同性遺伝子候補領域のうち、 相同性の対象となるタンパク質のァミノ 酸配列の残基長の 20%以上 90%未満の領域に対して相同性を持つものを核とし て、 コンティグ配列に対して遺伝子領域予測システム GeneDecoderを適用して抽 出した遺伝子候補領域を、 GD相同性遺伝子候補領域とした。 GeneDecoder は、 BLASTX の E - value と、 タンパク質コード領域の指向性の指標である 2連コドン 統計量を統合し、 さらにスプライス部位の位置依存 1次マルコフモデルによるス コアを考慮して遺伝子領域を予測する。
( 4 ) EST- GD遺伝子候捕領域の抽出 コンティグ配列に対応した ESTによって遺伝子発現が確認されている領域につ いては、 その付近のコンティグ配列に GeneDecoder を適用することにより、 EST の配列によって決定される遺伝子領域のみならず、 遺伝子領域全体を予測して抽 出した遺伝子候捕領域を、 EST-GD遺伝子候補領域とする。
( 5 ) 一般 GD遺伝子候補領域の抽出
( 1 ) から (4 ) までの遺伝子候補領域に含まれないコンティグ配列に対して、 GeneDecoder を適用することにより、 遺伝子領域を予測して抽出された遺伝子候 補領域を、 一般 GD遺伝子候補領域とする。
( 6 ) tRNA遺伝子候補領域の抽出
tRNA-scan を全コンティグに適用することにより、 抽出された tRNA遺伝子候 補を tRNA遺伝子候補領域とする。
( 7 ) 遺伝子候補領域の統合
以下の手順により、 (2 ) から (6 ) までの遺伝子候補領域を統合する。 まず、 ( 2 ) から (6 ) までの遺伝子 補領域のうち、 EST によって決定されるスプラ ィス部位と矛盾した遺伝子領域を予測するものは取り除かれる。 残つた遺伝子候 補領域を、 互いに重なるものを取り除くことによって統合する。 その際、 tRNA 遺伝子候捕領域、 ALN相同性遺伝子候補領域、 GD相同性遺伝子候補領域、 GD- EST 遺伝子候補領域、 一般 GD遺伝子候補領域の順で優先させて統合する。 この統合 された遺伝子候補領域を、 予測遺伝子のセットとする。 配列番号 1で示される塩 基配列は、 このようにして得られた予測遺伝子のうちの 1つの塩基配列である。 以上の手順により、 相同性の観点からは、 既知タンパク質の全長にわたって相 同性をもつ遺伝子、 既知タンパク質と部分的に相同性をもつ遺伝子、 既知タンパ ク質と相同性をもたなレ、遺伝子がこの順に従つた信頼性で特定されることが保証 される。 また、 発現の確認の観点からは、 EST で発現が確認されている遺伝子、 EST で発現が確認されていない遺伝子の順に従った信頼性で特定され、 また、 す ベての候捕遺伝子が ESTによって特定されるスプライス部位と矛盾しないことが 保証される。 用いられた手法はすべて終始コドンをタンパク質コード領域中に含むことを許 さないアルゴリズムを採用しており、 偽遺伝子を遺伝子として予測する可能性は 少ない。
機能決定に関しては、 予測された遺伝子領域に対して、 Nraa をデータベース とする BLASTによる相同性検索を行い、 機能を特定するために十分な相同性 (E- valueで 10一 3Q) を閾値として機能を決定した。
さらにこの予測遺伝子の中から精度高くピログルタミルべプチダーゼを抽出す るため、 公知のピログルタミルぺプチダーゼ遺伝子の塩基配列を問い合わせ配列、 上記予測遺伝子セットをデータベースとして BLASTX の検索を行った結果、 ヒト のピログルタミルぺプチダーゼ I (GenBank登録番号: AJ278828) と、 配列番号 1で示される塩基配列からなる予測遺伝子が、 E - value 6. 1 X 10—5で相同性を有 することを認めた。 したがって、 配列番号 1で示される塩基配列からなる DNAは、 ァスペルギルス .ォリゼ由来のピログルタミルぺプチダーゼをコードしていると 考えられた。 また、 配列番号 1で示される塩基配列には 1個所イントロンが存在 し、 配列番号 2に示すアミノ酸配列をコードしていると考えられた。 配列番号 1 の塩基配列のうち、 プロモーターとして機能する領域を含むと考えられる 5'非 翻訳領域の塩基配列を配列番号 3に、 3 ' 非翻訳領域の塩基配列を配列番号 4に、 イントロンおよぴ非翻訳領域の配列を除いたコード領域の塩基配列を配列番号 5 に示した。
実施例 3 ァスペルギルス ·ォリゼのピログルタミルぺプチダーゼ cDNA のクロ 一二ング
( 1 ) ァスペルギルス 'オリゼ RIB 40株の cDNAの調製
ァスペルギルス ·ォリゼ RIB 40株を以下の条件で培養した。 DPY培地 (2 % デキストリン、 2 %ポリぺプトン、 0. 5%酵母エキス、 0. 5%リン酸一力リゥム、 0. 05%硫酸マグネシウム 7水) 60ml に、 本菌株を接種し 300ml のバッフル付き の三角フラスコで、 30°C、 2 間、 150rpmで振とう培養した。 培養物をろ過し 得られた湿菌体 1 gを、 液体窒素をいれた乳鉢に移し液体窒素で凍結後、 乳棒で 微細な粉末とした。
この粉末から、 アールェヌイージー · ミディ 'キット (RNeasy Midi Kit、 キ ァゲン社製) を用いて全 RNAを取得した。
取得した全 RNA 力、らオリゴテックス · dT30 スーパー . mR A 精製キッ ト (01igotex™-dT30<Super> mRNA Purification Kit、 宝酒造社製) に従い、 0. 6 μ g/ralの mRNA溶液を 100 μ 1取得した。 この溶液に 10 μ 1の 3 mol/1酢酸ナトリ ゥム溶液 (pH5. 2) と 250 μ 1 の 99. 5%エタノールを添カ卩し、 激しく攪拌後、 - 20°Cで 2時間静置した。 12000rpmで 20分間遠心分離後、 沈殿を 200 1 の 70% エタノールで洗った後、 6 μ ΐのジェチルピロカーボネート処理水に溶解した。 回収した mRNAは、 ゲートウェイ技術を用いた cDNA合成おょぴクローニング用 スーパースク リプト ' プラスミ ド ' システム (SUPERSCRIPT Plasmid System with GATEWAY™ Technology for cDNA Synthesi s and Cloning, インビ卜ロジェ ン社製) を用いて第 1鎖 cDNAおよび第 2鎖 cDNAの合成を行ない PCRのテンプレ ートに供した。
( 2 ) PCR によるァスペルギルス 'ォリゼのピログルタミルぺプチダーゼ cDNA のクローニングおよびピロダルタミルぺプチダーゼ発現用プラスミ ドの構築 配列番号 1に示す塩基配列から設計した配列番号 8および配列番号 9に示す塩 基配列からなるプライマーを設計し、 合成した。
PCR は、 上記のプライマー、 テンプレートとしての (1 ) で調製したァスペル ギルス 'ォリゼ cDNA、 およぴプレミックス Taq (Premix Taq、 宝酒造社製) を用 レヽて、 プログラム · テンプ · コントローノレ · システム (Program Temp Control System) PC- 700 (アステック社製) により行った。 まず 94°Cで 5分間加熱しテ ンプレートの DNAを変性させた後、 94°Cで 2分、 56°Cで 30秒、 72°Cで 1分 30秒 の反応を 30 サイクル行った。 反応液を 0. 8%ァガロースゲルで電気泳動した結 果、 約 850bpの DNA断片を検出した。
該 DNA 断片をジーンクリーン · キッ ト (GENECLEAN Kit、 Q バイオジーン社 製) に従い精製した後、 制限酵素 Pstl および EcoRI で切断し、 同様に Pstl、 EcoRI で切断した原核生物発現用プラスミ ドベクター pRSET C (インビトロジェ ン社製) にライゲーシヨンした。 ライゲーシヨンはライゲーシヨン .キット .バ 一ジョン 2 (宝酒造社製) に従い行った。 得られたプラスミ ド混液を用い、 塩ィ匕 カルシウム法 〔 Mol. Biol. , 53, 159 (1970)〕 により Escherichia coli DH5 a (宝酒造社製) を形質転換し、 形質転換体を SO ^ g/ml のアンピシリンを含む LB寒天平板培地 (1 %トリプトン、 0. 5%酵母エキス、 0. 5%NaCl、 1. 5%寒天) で選択した。
この培地上の生育株 (形質転換体) を常法により液体培養し、 常法によりブラ スミド DNAを抽出し、 該プラスミドを Pstlおよび EcoRIにより切断し、 ァガロ 一スゲル電気泳動により挿入断片を確認した。 この結果、 プラスミド pRSET Cの 2. 9kbp の DNA 断片に加え、 約 850bp の挿入断片を検出した。 該プラスミ ドを pPGP と名づけた。 pPGPは、 T7 プロモーターの制御下で、 配列番号 10に示すァ ミノ酸配列を有する、 ァスペルギルス ·ォリゼのピログルタミルぺプチダーゼの N末にポリヒスチジン ·タグを含む 41 アミノ酸が付加したポリペプチドを発現 するためのプラスミドである。
実施例 4 大腸菌によるピログルタミルぺプチダーゼの生産
実施例 3 ( 2 ) で構築したピロダルタミルべプチダーゼ発現用プラスミ ド pPGP を用いて Escherichia coli BL21 をカルシウム法 〔J. Mol. Biol. , 53, 159 (1970) ) により形質転換し、 形質転換体を 50 i g/ml のアンピシリンを含む LB寒天平板培地 ( 1 %トリプトン、 0. 5%酵母エキス、 0. 5%NaCl、 1. 5%寒天) で選択した。
得られた形質転換体を 60ml の LB液体培地 ( 1 %トリプトン、 0. 5%酵母ェキ ス、 0. 5%NaCl) に接種し、 25°Cで対数域まで増殖後、 終濃度 1膽 ol/l となるよ うイソプロピル- - D-チォガラクトビラノシド (以下、 IPTG と略す) を添加し、 さらに 25°Cで 3時間培養した。
培養後集菌し、 菌体を l ml のリ ン酸緩衝液 (50醒 ol/l Na2HP04、 0. 5mol/l NaCl、 pH 8 ) に懸濁した後、 超音波破枠し、 遠心により不溶性画分を除去して粗 '質抽出液を得た。 粗タンパク質抽出液は l ml の平衡化した 50%濃度の Ni-NTAレジン (ィンビトロジェン社製) と混合し 4でで 30分間ィンキュベート 後、 カラムに導入した。 Ni- NTA レジンを 0. 02mol/l イミダゾールを含むリン酸 緩衝液 8 ml で 2回洗浄後、 0. 25mol/l ィミダゾールを含むリン酸緩衝液 1 ml で 溶出することにより約 35kDa のタンパク質を、 SDS - PAGE上でほぼ単一のバンド として精製した。 また、 プロテイン 'アツセィ 'キット (バイオラッド社製) に より回収されたタンパク質量を求めたところ、 91. 8 gであった。
ピログルタミン酸一パラ二トロア-リ ド (以下、 PCA- pNA と略す) を基質とし てピログルタミルぺプチダーゼ活性の測定を行つた。 PCA-pNA を終濃度 5 mmol/1 となるよう 50mmol/l リン酸緩衝液 (pH7. 5) に溶解し基質溶液とした。 100 1 の基質溶液に 20 μ 1 の酵素液を加え、 37°Cで 10分間反応させた後、 405nm の吸 光度を測定した。 モル吸光係数 10500よりパラ二トロアニリンの遊離量を計算し、 1単位 (U) は 37°Cにて 1分間に 1 モルのパラ二トロア二リンを遊離する量と した。 上記方法にて精製タンパク質溶液の活性を測定した結果、 6. 6mU/ml の活 性を有していた。 一方、 IPTG を添カ卩しない菌体に対し同様の精製操作を行って 得られた溶液の活性は 50分の 1以下となり、 ピログルタミルぺプチダーゼ活性 は IPTGによる発現誘導に依存的であった。 したがって、 pPGPに挿入された DNA 断片は、 ピログルタミルぺプチダーゼをコードしており、 ピログルタミルぺプチ ダーゼの製造に用いることができること、 配列番号 10 で示されるアミノ酸配列 (配列番号 2で示されるァミノ酸配列の N末に 41ァミノ酸が付加したアミノ酸 配列) からなるポリぺプチドは、 ピ口グルタミルぺプチダーゼ活性を有すること が確認された。
実施例 5 ピログルタミルぺプチダーゼ作用によるタンパク質加水分解物の製造 10%の小麦ダルテン (プロミック GT、 協和発酵工業社製) 水溶液 200ml にフ レーバーザィム (ノポノルディスク社製) l. Og を添加して 48°Cにて 3日間酵素 分解を行い、 ろ過後、 90°Cで加熱処理をし、 タンパク質加水分解物を得た。
実施例 4と同様にして、 pPGP を導入した Escherichia coli BL21 を培養し、 精製タンパク質溶液を調製した。 得られた 0. 5U のピロダルタミルぺプチダーゼ 活性を有する精製タンパク質溶液及び 0. lg のフレーバーザィムを含む溶液を、 孔径 0. 2 mのメンブレンフィルターでろ過したタンパク質加水分解物 20mlに加 え、 40°Cにて 2日間酵素分解を行った (試験区 A) 。 上記分解物について、 全窒 素、 遊離アミノ酸量、 分解率を分析し、 ピログルタミルべプチダーゼ活性を有さ ない溶液及ぴフレーバーザィムを添加した分解物 (試験区 B ) と比較した結果を 第 1表に示す。 第 1表
Figure imgf000042_0001
上記結果から明らかなように本発明のピログルタミルぺプチダーゼの添加によ り加水分解率の高いタンパク質分解物を得ることができる。 産業上の利用可能性
本発明により、 ァスペルギルス ·ォリゼに由来する新規なピログルタミルぺプ チダーゼをコ一ドする DNA、 該 DNAを用いて製造されるピログルタミルべプチダ ーゼが提供される。 該ピロダルタミルべプチダーゼを利用することにより、 加水 分解率の高い風味のすぐれたタンパク質分解物を得ることができる。
「配列表フリーテキス ト」
配列番号 6—'
配列番号 7 - 配列番号 8 -ァスペルギルス ·ォリゼのピログルタミルぺプチダーゼ cDNA増幅 用プライマー
配列番号 9 -ァスペルギルス 'ォリゼのピログルタミルぺプチダーゼ cDNA増幅 用プライマー
配列番号 10—配列番号 2のアミノ酸配列の N末にポリヒスチジンタグを含む 41 ァミノ酸が付加したアミノ酸配列

Claims

請求の範囲
1. 以下の (a) から (c) のうちのいずれか 1つのポリペプチド。
( a ) 配列番号 2で示されるァミノ酸配列を含むポリぺプチド
( b ) 配列番号 2で示されるァミノ酸配列と実質的に同一のァミノ酸配列からな り、 かつピ口グルタミルぺプチダーゼ活性を有するポリぺプチド
(c) 配列番号 2で示されるアミノ酸配列において、 1つ以上のアミノ酸が欠失、 置換または付加されたアミノ酸配列からなり、 かつピログルタミルぺプチダーゼ 活性を有するポリペプチド。
2. 請求項 1に記载のポリペプチドをコードする塩基配列を含む DNA。
'
3. 以下の (a) から (c) のうちのいずれか 1つの DNA。
( a ) 配列番号 1で示される塩基配列を含む DNA
( b ) 配列番号 5で示される塩基配列を含む DNA
(c) 配列番号 1または 5で示される塩基配列と相補的な塩基配列からなる DNA とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、 かつピ口グルタミルぺプチダ ーゼ活性を有するポリぺプチドをコ一ドする塩基配列を含む DNA
4. 以下の (a) から (c) のうちのいずれか 1つの DNA。
(a) 配列番号 3で示される塩基配列を含む DNA
(b) 配列番号 3で示される塩基配列の 100塩基以上の長さの部分配列を含み、 プロモーターとして機能する DNA
(c) 配列番号 3で示される塩基配列と相補的な塩基配列からなる DNAとストリ ンジェントな条件下でハイブリダィズし、 プロモーターとして機能する DNA
5. 以下の (a) から (c) のうちのいずれか 1つの DNA。
( a ) 配列番号 4で示される塩基配列と相補的な塩基配列を含む DNA
(b) 配列番号 4で示される塩基配列と相補的な塩基配列の 15塩基以上の長さ の部分配列を含む DNA
( c ) 配列番号 4で示される塩基配列からなる DNAとストリンジェントな条件下 リダイズする DNA
6. DNAがゲノム DNAである、 請求項 2 5のいずれか 1項に記載の DNA。
7. 請求項 2 〜 6のいずれか 1項に記載の DNA の塩基配列または該塩基配 列と相補的な塩基配列の、 連続する 15塩基以上の塩基配列を含むオリゴ DNA。
8. 請求項 2または 3に記載の DNAを含有する組換え体 DNA。 .
9. 請求項 8に記載の組換え体 DNAを含む形質転換体。
10. 請求項 1に記載のポリべプチドを生産する能力を有する微生物を培地 に培養し、 培養物中に該ポリペプチドを生成蓄積させ、 該培養物から該ポリぺプ チドを採取することを特徴とする該ポリべプチドの製造方法。
11. 微生物が、 請求項 9に記載の形質転換体である請求項 1 0に記載の製 造方法。
12. 微生物が、 糸状菌である請求項 1 0に記載の製造方法。
- 13. 糸状菌が、 ァスペルギウス属、 ぺニシリウム属、 フミコーラ属、 トリ コデルマ属、 ムコール属およびフザリゥム属からなる群から選択される 1つの属 に属する糸状菌である請求項 1 2に記載の製造方法。
14. ァスペルギルス属に属する糸状菌が、 ァスペルギルス 'オリゼ、 ァス ぺノレギルス · ソーャ、 ァスペルギノレス ·二ガー、 ァスぺノレギルス ·ァヮモリ、 了 スぺノレギメレス .力ヮチ、 ァスぺノレギノレス .パラシティタス、 ァスぺノレギノレス · フ ラバス、 ァスペルギルス · ノミウス、 ァスペルギルス · フミガタスおょぴァスぺ ルギルス ·ニジュランスからなる群から選択される 1つの種に属する糸状菌であ る請求項 1 3に記載の製造方法。
15. タンパク質を含む原料に、 請求項 1に記載のポリペプチドおよびタン パク質加水分解酵素を添加して、 タンパク質を分解することを特徴とするタンパ ク質加水分解物の製造方法。
16. タンパク質を含む原料に、 請求項 1に記載のポリペプチドを生産する 能力を有する微生物を培地に培養して得られる、 請求項 1に記載のポリペプチド を含む培養物または該培養物の処理物、 およびタンパク質加水分解酵素を添カロし て、 タンパク質を分解することを特徴とするタンパク質加水分解物の製造方法。
17. 微生物が、 請求項 9に記載の形質転換体である請求項 1 6に記載のタ ンパク質加水分解物の製造方法。 .
18. 微生物が、 糸状菌である請求項 1 6に記載のタンパク質加水分解物の 製造方法。
19. 糸状菌が、 ァスペルギウス属、 ぺニシリウム属、 フミコーラ属、 トリ コデルマ属、 ムコール属およびフザリゥム属からなる群から選択される 1つの属 に属する糸状菌である請求項 1 8に記載のタンパク質加水分解物の製造方法。
20. ァスペルギルス属に属する糸状菌が、 ァスペルギルス .ォリゼ、 ァス ペルギルス · ソーャ、 ァスペルギルス · 二ガー、 ァスペルギルス ·ァヮモリ、 了 スペルギルス .力ヮチ、 ァスペルギルス ·パラシティタス、 ァスぺノレギルス · フ ラバス、 ァスペルギルス . ノミウス、 ァスペルギルス · フミガタスおょぴァスぺ ルギルス . ニジュランスからなる群から選択される 1つの種に属する糸状菌であ る請求項 1 9に記載のタンパク質加水分解物の製造方法。
21. 請求項 1 5から〜 2 0のいずれか 1項に記載の方法により製造される タンパク質加水分解物。
22. 請求項 1に記載のポリぺプチドと特異的に結合する抗体。
23. 請求項 22 に記載の抗体を用いて請求項 1に記載のポリぺプチドを検 出または定量する方法。
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