JP2796114B2 - 食品の製造法及びその食品 - Google Patents

食品の製造法及びその食品

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JP2796114B2 JP1068713A JP6871389A JP2796114B2 JP 2796114 B2 JP2796114 B2 JP 2796114B2 JP 1068713 A JP1068713 A JP 1068713A JP 6871389 A JP6871389 A JP 6871389A JP 2796114 B2 JP2796114 B2 JP 2796114B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、タンパク質を含む食品の製造法及びその方
法によって製造される食品に関するものである。
(従来の技術) 味、におい、色などの外観、栄養価などとともに、食
感は、食品の評価を決定するうえで大きな位置を占める
ものである。
従来、食感を改変する方法としては、加熱、冷却、攪
拌、切断などの物理的方法、塩の添加、アルカリや酸の
添加によるpHの調製などの化学的方法などが行われてき
た。
食品の構成成分は、主として、水分、タンパク質、脂
質、炭水化物、ビタミン類、無機質であり、特に、食品
にかかわる構成成分は、水分、タンパク質、脂質、炭水
化物であると考えられている。これらの構成成分を変化
させることを中心として食感の改変技術の開発が進めら
れてきた。
本発明者らは、すでに、タンパク質を含む食品原料に
トランスグルタミナーゼを少量添加することによって、
タンパク質を含む食品の食感の改善を行えることを知見
している(特願昭62−166021号)。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述したように、トランスグルタミナーゼを少量添加
することにより、タンパク質を含む食品の食感の改善を
行なえるが、食感を改善するための方法としては、トラ
ンスグルタミナーゼ添加以外の方法の開発も望まれてい
る。
したがって、本発明の目的は、優れた食感をもつ食品
を製造可能にする方法及びその方法によって製造された
食品を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、種々の検討を行なった結果、タンパク
質を含む食品の製造工程中で、リジルオキシダーゼを添
加することによって、タンパク質を含む食品の食感が改
善されることを知見した。
本発明は、上記の知見に基づいてなされたものであ
る。
以下、発明について詳細に説明する。
本発明の製造法は、タンパク質を含むものであればい
かなる食品にも適用可能である。具体的には、大豆タン
パク質,小麦タンパク質などの植物性タンパク質、鶏卵
タンパク質,乳タンパク質,畜肉タンパク質,魚肉タン
パク質,鶏肉タンパク質,甲殻類タンパク質,軟体動物
タンパク質などの動物性タンパク質のうち、少なくとも
一種以上を食品原料として含むもの、すなわち、豆腐、
うどん,そうめん,ひやむぎ,そば,スパゲティ,中華
めんなどの麺類、パン類、ゼリー,プリン,ババロア,
ムースなどの菓子類、魚肉,畜肉,鶏肉,甲殻類,軟体
動物などのすりみ、かまぼこ,竹輪,魚肉ハム・ソーセ
ージなどの水産ねり製品、魚肉,畜肉,鶏肉,甲殻類,
軟体動物などからつくられる肉だんごやコンビース、ハ
ンバーグ、卵豆腐、茶わん蒸し、ホイップクリーム、ヨ
ーグルト、ハム、ソーセージなど、また、各種タンパク
質よりつくられる可食性フィルム,ケーシングなどが上
げられるが、上記の食品に限られるものではない。ま
た、フィルム状物などのタンパク質からつくられるゲル
化物の利用範囲は、食品に限られるものでなく、医療用
のフィルム剤などの非食品分野でも利用可能である。
本発明の食品の製造法は、製造工程の途中でリジルオ
キシダーゼを添加する以外は、従来の食品製造法に準ず
るので、特別な例外を除いては、特殊な工程を用いる必
要はない。
本発明でいうリジルオキシダーゼとは、タンパク質お
よびペプチド中のリジン残基とヒドロキシリジン残基を
各々、アリジン残基とヒドロキシアリジン残基にする酸
化的脱アミノ反応を触媒する酵素のことである。リジル
オキシダーゼは、コラーゲンやエラスチンの架橋形成に
不可欠な酵素である。この酵素は、動物の結合組織に広
く存在する。この酵素を生産する微生物が自然界に存在
することも、遺伝子工学的手法、あるいは、細胞工学的
手法を用いて生産する技術が開発されることも充分に考
えられる。
本発明で利用可能なリジルオキシダーゼとは、前記の
反応を触媒するものであれば良い。天然物より抽出した
ものはもちろん、リジルオキシダーゼを生産する微生物
を培養して、それらの菌体外、または、菌体内に蓄積さ
れたものでも良い。また、前記の様な生物工学的手法を
用いて生産したものなど、いかなる由来のリジルオキシ
ダーゼも使用することが可能である。
本発明で用いるリジルオキシダーゼは、精製された純
度の高いものが望ましい。しかし、色や臭いなどの品質
に悪影響を及ぼさない程度ならば、純度の低い粗精製品
を用いても差し支えはない。
リジルオキシダーゼの添加量は、得たい製品の物性に
よって、随時、調節するべきである。特定するならば、
好ましくは、10〜1×1012units/gタンパク質、さらに
好ましくは、100〜1×1010units/gタンパク質である。
リジルオキシダーゼの活性測定法としては、KarganとSu
llivanの方法〔Methods in Enzymology,82,637(198
2)〕を用いた。ここでは、37℃,pH8.0において、2時
間で、反応液1ml中に1cpmのトリチウムを放出する活性
量を1unitとした。食品原料中に含まれるタンパク質の
定量法としては、Kjeldal法〔AOAC Officiel Method
s:13th ed.,p.15(1980)〕を用いた。
本発明によって、得られる食品は、通常の方法によっ
て製造された食品と同様に取扱うことができ、通常の方
法で保管可能である。
本発明を適用することによって、タンパク質を含む食
品に優れた食感を付与することが可能となる。
(実施例) 以下、実施例を上げ、本発明を説明する。
・リジルオキシダーゼ 子牛の胸部大動脈からKaganらの方法〔Biochem.J.,17
7,203(1979)〕を用い、リジルオキシダーゼを得た。
非活性は、7.6×105units/mgタンパク質であった。この
とき、タンパク質の定量法としては、Lawryらの方法
〔J.Biol.Chem.193,265(1951)〕を用いた。
以下の実施例では、これをリジルオキシダーゼとして
使用した。
実施例.1 スケソウダラ魚肉すりみ(陸上2級)100gに食塩3gを
添加し小型擂潰機で混合した後、リジルオキシダーゼ0.
05gを加え、さらに良く混合し、ケーシングに詰めた。3
0℃で60分坐らせた後、90℃の湯浴で20分間加熱し、水
冷した。このようにして試作した一種のかまぼこをを発
明品とした。
リジルオキシダーゼを加えずに製造したものを対照品
とした。
発明品、対照品の品質評価は、レオメターによる弾
力,凹みの測定と官能検査によって行なった。結果を
表.1に示した。
弾力および凹みは、レオメーター(フドー工業社製)
で、5mmφのプランジャーを使い、測定した。サンプル
の形状は、直径23mm、高さ30mm。プランジャーをカマボ
コに押込んだとき、カマボコが破断するのに要する力を
弾力(g)、破断するまでに移動したプランジャーの距
離を凹み(mm)とした。
官能検査として、きわめて固いかまぼこを10点とし、
まったくかまぼこの形をなさないおから状のものを1点
として10段階評価を行なった。
表.1の結果からわかるように、リジルオキシダーゼを
添加すると弾力,凹みが改善されることがわかる。食感
も改善されることがわかる。
官能的には、歯ごたえが強く、弾力に富む、きわめて
好ましい食感をもつものであった。
実施例.2 豆乳1000mlを約70℃になるまでゆっくりと加温し、硫
酸マグネシウム7gを加え、ゆっくりと撹拌した。70℃で
5分間保持後、冷却し、品温が40℃となったところでリ
ジルオキシダーゼ0.05gを加え、ゆっくりと撹拌した。
得られた懸濁液を型に移し、成型、固化させた。このよ
うにして得た豆腐様食品を発明品とした。
リジルオキシダーゼを加えずに製造したものを対照品
とした。
上記の豆腐様食品の品質評価を官能評価によって行な
った。結果を表.2に示した。
評価基準として、きわめて食感の良いものを10点、豆
腐のかたちをなさないどろどろのものを1点として、10
段階評価を行なった。
表.2の結果より、リジルオキシダーゼを添加すると食
感が改善されることがわかる。
官能的には、なめらかな、きわめて好ましい食感であ
った。
実施例.3 小麦粉(強力粉)300gに卵汁(よくといた卵1/2個に
6%食塩水溶液100mlを加え、良く撹拌したもの)、リ
ジルオキシダーゼ0.03gを加え、よく練り込み、生地を
つくった。生地をぬれぶきんにつつみ、30分ねかせた。
生地をめん棒でのばし、包丁で切った。これをたっぷり
の沸騰した湯に加え、12分ゆでた。火を止めて落としぶ
たをし、5分間蒸らした。ゆで上がったうどんを冷水に
さらしたものを発明品とした。
リジルオキシダーゼを加えずに製造したものを対照品
とした。
上記のゆでうどんの品質評価を官能評価によって行な
った。結果を表.3に示した。
評価基準として、きわめて食感の良いものを10点、う
どんのかたちをなさないほどやわらかいのものを1点と
して、10段階評価を行なった。
表.3の結果より、リジルオキシダーゼを添加すると食
感が改善されることがわかる。
官能的には、こしがあり、なめらかな、きわめて好ま
しい食感であった。
実施例.4 水500mlにゼラチン25gと砂糖120gを加えて加熱し、撹
拌しながら完全に煮溶かした。
放冷し、品温が40℃となったところでリジルオキシダ
ーゼ0.05gを加えてよく撹拌した。容器に移し、冷蔵庫
で冷やし固めた。このようにしてつくったゼリーを発明
品とした。
リジルオキシダーゼを加えずに製造したものを対照品
とした。
上記のゼリーの品質評価を官能評価によって行なっ
た。結果を表.4に示した。
評価基準として、きわめて食感の良いものを10点、ゼ
リーのかたちをなさないほどやわらかいのものを1点と
して、10段階評価を行なった。
表.4の結果より、リジルオキシダーゼを添加すると食
感が改善されることがわかる。
官能的には、プルンとした弾力に富み、なめらかな、
きわめて好ましい食感であった。
実施例.5 牛乳1000mlに卵黄6個分、グラニュー糖200gを加え、
撹拌した。約40℃に温めた牛乳を少量づつ撹拌しながら
加えた。ラム酒とバニラエッセンスを少量、リジルオキ
シダーゼ0.05gを加えてよく撹拌した。型に移し、160℃
のオーブンで40分蒸し焼きにした。冷蔵庫で冷却した。
このようにしてつくったプリンを発明品とした。
リジルオキシダーゼを加えずに製造したものを対照品
とした。
上記のプリンの品質評価を官能評価によって行なっ
た。結果を表.5に示した。
評価基準として、きわめて食感の良いものを10点、プ
リンのかたちをなさないほどやわらかいのものを1点と
して、10段階評価を行なった。
表.5の結果より、リジルオキシダーゼを添加すると食
感が改善されることがわかる。
官能的には、弾力に富み、なめらかな、きわめて好ま
しい食感であった。
実施例.6 牛乳1000mlに塩化カルシウム0.5g、リジルオキシダー
ゼ0.03gを添加し、撹拌後、30℃で60分加温した。この
牛乳を原料として常法にしたがってヨーグルトを調整
(ビフィズス菌使用)した。このようにしてつくったヨ
ーグルトを発明品とした。
リジルオキシダーゼを加えずに製造したものを対照品
とした。
上記のヨーグルトの品質評価を官能評価によって行な
った。結果を表.6に示した。
評価基準として、きわめて食感の良いものを10点、ヨ
ーグルトのかたちをなさないほどやわらかいのものを1
点として、10段階評価を行なった。
表.6の結果より、リジルオキシダーゼを添加すると食
感が改善されることがわかる。
官能的には、なめらかで、粘り気がある、きわめて好
ましい食感であった。
実施例.7 塩漬けを行なった豚赤挽肉700g、豚脂肪300g、水250
g、リン酸塩1g、塩化カルシュウム1gおよびリジルオキ
シダーゼ0.05gを混合し撹拌した。得られた練肉をケー
シングに詰めて、40℃で乾燥燻煙を90分間行ない、70℃
で60分間加熱した。このようにして試作したソーセージ
を発明品とした。
リジルオキシダーゼを加えずに製造したものを対照品
とした。
上記のソーセージの品質評価を官能評価によって行な
った。結果を表.7に示した。
評価基準として、きわめて食感の良いものを10点、ソ
ーセージといえないほどやわらかいのものを1点とし、
10段階評価を行なった。
表.7の結果より、リジルオキシダーゼを添加すると食
感が改善されることがわかる。
官能的には、プリッとした歯ごたえがあり、ジューシ
ィ感のある、きわめて好ましい食感であった。
実施例.8 畜肉(脂肪含有量15〜20重量%の牛肉の塊または端切
れ肉など)500gに食塩20gおよびリジルオキシダーゼ0.0
5gを混ぜて、低温(10℃)下に付け込んだ。漬け込んだ
畜肉に、さらに食塩10gを混ぜて湯煮した。この畜肉を
チョッパーで挽いて調味料、香料を混ぜ合わせ、缶に充
填して脱気、密封、レトルト殺菌した。このようにして
試作したコンビーフを発明品とした。
リジルオキシダーゼを加えずに製造したものを対照品
とした。
上記のコンビーフの品質評価を官能評価によって行な
った。結果を表.8に示した。
評価基準として、きわめて食感の良いものを10点、コ
ンビーフのかたちをなさないほどやわらかいのものを1
点として、10段階評価を行なった。
表.8の結果より、リジルオキシダーゼを添加すると食
感が改善されることがわかる。
官能的には、繊維感があり、ジューシィ感のあるきわ
めて好ましい食感であった。
実施例.9 畜肉(豚の腿肉および小さな肉塊)500gに食塩20g添
加、混合後、リジルオキシダーゼ0.05gを加えてさらに
混合した。ケーシングに充填し、45℃でに時間乾燥させ
た後、60℃で4時間燻煙処理した。燻煙処理後、80℃の
湯浴で3時間加熱した。このようにして試作したハムを
発明品とした。
リジルオキシダーゼを加えずに製造したものを対照品
とした。
上記のハムの品質評価を官能評価によって行なった、
結果を表.9に示した。
評価基準として、きわめて食感の良いものを10点、ハ
ムのかたちをなさないほどやわらかいのものを1点とし
て、10段階評価を行なった。
表.9の結果より、リジルオキシダーゼを添加すると食
感が改善されることがわかる。
官能的には、ハム中の肉の少片どうしがしっかりとく
っついており、なめらかなきわめて好ましい食感であっ
た。
実施例.10 牛肉のアウトサイダー(脂身とすじを除去したもの)
1000gに結着剤30gおよび1.0%(w/v)リジルオキシダー
ゼ水溶液50mlを付着させてリテーナーに詰め、凍結し
た。このようにして試作した結着ステーキを発明品とし
た。
リジルオキシダーゼを加えずに製造したものを対照品
とした。
上記の結着ステーキの品質評価を官能評価によって行
なった。結果を表.10に示した。
評価基準として、きわめて食感の良いものを10点、結
着ステーキのかたちをなさないものを1点として、10段
階評価を行なった。
表.10の結果より、リジルオキシダーゼを添加すると
食感が改善されることがわかる。
官能的には、焼いた状態でも肉塊どうしのはがれが非
常に少なく、ジューシィ感のあるきわめて好ましい食感
であった。
実施例.11 卵白100gにリジルオキシダーゼ0.03gおよび塩化カル
シウム0.05g添加し、ホモジナイザーで泡立てた。これ
を発明品とした。
リジルオキシダーゼを加えずに製造したものを対照品
とした。
60分後に両者の泡立ち安定性を観察した。結果を表.1
1に示した。
評価基準として、泡立ち安定性のきわめて良いものを
10点、泡のほとんど残っていない状態を1点として10段
階評価を行なった。
表.11の結果より、リジルオキシダーゼを添加すると
泡立ち安定性が改善されることがわかる。
実施例.12 溶きほぐした2個分の卵に昆布とカツオ節でとっただ
し汁200mlと調味料を加え撹拌、裏ごしをした。さらに
リジルオキシダーゼ0.03gを加え撹拌した。卵汁と具を
容器に分注し、蒸し器を使って15分間蒸した後、火を止
めて2分間蒸らした。このようにして試作した茶わん蒸
しを発明品とした。
リジルオキシダーゼを加えずに製造したものを対照品
とした。
上記の茶わん蒸しの品質評価を官能評価によって行な
った。結果を表.12に示した。
評価基準として、きわめて食感の良いものを10点、茶
わん蒸しのかたちをなさないほどやわらかいのものを1
点として、10段階評価を行なった。
表.12の結果より、リジルオキシダーゼを添加すると
食感が改善されることがわかる。
官能的には、なめらかで、良好なとろみのある、きわ
めて好ましい食感であった。
実施例.13 溶きほぐした5個分の卵に調味料を加えた昆布とカツ
オ節でとっただし汁250ml、リジルオキシダーゼ0.05g加
えて撹拌、裏ごしし、型に流し込んだ。蒸し器を使って
12分間蒸し上げた。型ごと冷やし、型から抜き取った。
このようにして試作した卵豆腐を発明品とした。
リジルオキシダーゼを加えずに製造したものを対照品
とした。
上記の卵豆腐の品質評価を官能評価によって行なっ
た。結果を表.13に示した。
評価基準として、きわめて食感の良いものを10点、卵
豆腐のかたちをなさないほどやわらかいのものを1点と
して、10段階評価を行なった。
表.13の結果より、リジルオキシダーゼを添加すると
食感が改善されることがわかる。
官能的には、なめらかで、良好なとろみのあるきわめ
て好ましい食感であった。
実施例.14 小麦粉(強力粉)250gに前処理をしておいたイースト
1g、食塩2g、砂糖8g、スキムミルム20ml、リジルオキシ
ダーゼ0.03gを加えてよく混ぜた。さらに、バター20gを
加えてよくこねた。第1次醗酵、第2次醗酵後、型に入
れて成型醗酵を行なわせた。200℃のオーブンで30分間
焼き、型から取り出した。このようにして試作した食パ
ンを発明品とした。
リジルオキシダーゼを加えずに製造したものを対照品
とした。
上記の食パンの品質評価を官能評価によって行なっ
た。結果を表.14に示した。
評価基準として、きわめて食感の良いものを10点、パ
ンのかたちをなさないものを1点として、10段階評価を
行なった。
表.14の結果より、リジルオキシダーゼを添加すると
食感が改善されることがわかる。
官能的には、ふわりとしながらもコシのある好ましい
食感であった。
実施例.15 塩漬けを行なった豚赤挽肉700g、豚脂肪300g、水250
g、リン酸塩1g、塩化カルシュウム1gおよびペースト状
にした子牛の胸部大動脈100g(湿重量)を混合し撹拌し
た。得られた練肉をケーシングに詰めて、40℃で乾燥燻
煙を90分間行ない、70℃で60分間加熱した。このように
して試作したソーセージを発明品とした。
リジルオキシダーゼを加えずに製造したものを対照品
とした。
上記のソーセージの品質評価を官能評価によって行な
った。結果を表.15に示した。
評価基準として、きわめて食感の良いものを10点、ソ
ーセージといえないほどやわらかいのものを1点とし
て、10段階評価を行なった。
表.15の結果より、ペースト状にした子牛の胸部大動
脈を添加すると食感が改善されることがわかる。
官能的には、プリッとした歯ごたえがあり、ジューシ
ィ感のある、きわめて好ましい食感であった。
実施例.16 鶏挽き肉270gを鍋に入れ、調味料、昆布とカツオ節で
とっただし汁100mlで煎り煮した。煎り煮した鶏肉と生
の鶏挽き肉130gをすり鉢ですりつぶした。リジルオキシ
ダーゼ0.03gを加え、良く混ぜ合わせた。だんごにまる
め、調味料で味つけした昆布とカツオ節でとっただし汁
で煮た。このようにして得た鶏肉のつくねを発明品とし
た。
リジルオキシダーゼを加えずに製造したものを対照品
とした。
上記の鶏肉のつくねの品質評価を官能評価によって行
なった。結果を表.16に示した。
評価基準として、きわめて食感の良いものを10点、つ
くねのかたちをなさないほどやわらかいものを1点とし
て、10段階評価を行なった。
表.16の結果より、リジルオキシダーゼを添加すると
食感が顕著に改善されることがわかる。
官能的には、肉どうしのはがれがなく、繊維感があ
り、ジューシィ感のあるきわめて好ましい食感であっ
た。
実施例.17 頭,腹わた,骨,皮を除去した12尾分のイワシの身を
包丁でたたいてつぶした。たたきつぶしたイワシの身を
すり鉢に入れ、すりつぶし、調味料で味つけした。リジ
ルオキシダーゼ0.03gを加え、良く混ぜ合わせた。少量
づつを調味料で味つけした昆布とカツオ節でとっただし
汁に入れ、煮た。
このようにして得たイワシのつみれを発明品.1とし
た。
リジルオキシダーゼを加えずに製造したものを対照品
とした。
上記のイワシのつみれの品質評価を官能評価によって
行なった。結果を表.17に示した。
評価基準として、きわめて食感の良いものを10点、つ
みれのかたちをなさないほどやわらかいものを1点とし
て、10段階評価を行なった。
表.17の結果より、リジルオキシダーゼを添加すると
食感が顕著に改善されることがわかる。
官能的には、歯ざわりが良く、ジューシィ感のあるき
わめて好ましいものであった。
実施例.18 頭,殻,背わたを除去した芝えび350gをみじん切りに
し、すり鉢に入れ、良くすりつぶした。卵1個、片栗粉
5g、ねぎとしょうがのみじん切り少量と調味料を加え、
良く混ぜ合わせた。さらに、リジルオキシダーゼ0.03g
を加え、良く混ぜ合わせた。これをだんごにし、蒸し器
を用いて蒸し上げた。このようにして得たえびだんごを
発明品とした。
コリジルオキシダーゼを加えずに製造したものを対照
品とした。
上記のえびだんごの品質評価を官能評価によって行な
った。結果を表.18に示した。
評価基準として、きわめて食感の良いものを10点、だ
んごのかたちをなさないほどやわらかいものを1点とし
て、10段階評価を行なった。
表.18の結果より、リジルオキシダーゼを添加すると
食感が顕著に改善されることがわかる。
官能的には、歯ざわりが良く、ジューシィ感のあるき
わめて好ましいものであった。
実施例.19 内臓,外皮,薄皮を除去したするめいか3ばい分を包
丁で細かくきざみ、すり鉢に入れ、良くすりつぶした。
片栗粉5g、卵白1個分、ねぎとしょうがのみじん切り
少量と調味料を加え、良く混ぜ合わした。さらに、リジ
ルオキシダーゼ0.03gを加え、良く混ぜ合わせた。これ
をだんごにし、蒸し器を用いて蒸し上げた。このように
して得たいかだんごを発明品とした。
リジルオキシダーゼを加えずに製造したものを対照品
とした。
上記のいかだんごの品質評価を官能評価によって行な
った。結果を表.19に示した。
評価基準として、きわめて食感の良いものを10点、だ
んごのかたちをなさないほどやわらかいものを1点とし
て、10段階評価を行なった。
表.19の結果より、リジルオキシダーゼを添加すると
食感が顕著に改善されることがわかる。
官能的には、歯ざわりが良く、ジューシィ感のあるき
わめて好ましいものであった。
(発明の効果) 本発明によれば、弾力やしなやかさなどの優れた、好
ましい食感をもつ食品を製造することができる。
本発明は、特別な装置、特殊な工程などを用いる必要
がない。従来の工程をほとんど変えずに優れた食感をも
つ食品を製造することができる。
本発明によって、得られる食品は、通常の方法によっ
て製造された食品と同様に取り扱うことができる。した
がって、通常の方法で保管、流通が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A23L 1/187 A23L 1/20 104Z 1/20 104 1/31 A 1/31 1/325 A 1/325 101D 101 1/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンパク質を含む食品原料に、リジルオキ
    シダーゼを10〜1×1012units/gタンパク質、添加する
    ことを特徴とする食品の製造法。
  2. 【請求項2】請求項(1)記載の製造法によって製造さ
    れた食品。
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