JP3423763B2 - 蛋白ゲルの製造方法 - Google Patents

蛋白ゲルの製造方法

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JP3423763B2 JP03478694A JP3478694A JP3423763B2 JP 3423763 B2 JP3423763 B2 JP 3423763B2 JP 03478694 A JP03478694 A JP 03478694A JP 3478694 A JP3478694 A JP 3478694A JP 3423763 B2 JP3423763 B2 JP 3423763B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛋白(たんぱく)ゲル
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、蛋白質を含む水溶液等(以下「蛋
白含有液」という。)を食品用容器に充填(じゅうて
ん)して凝固させ、豆腐等の蛋白ゲルを製造する場合、
蛋白含有液に化学的凝固剤、トランスグルタミナーゼ等
を添加して加熱するようにしている。
【0003】図2は従来の第1の蛋白ゲルの製造方法の
工程図、図3は従来の第1の蛋白ゲルの製造方法の温度
波形図である。なお、図3において、横軸に時間を、縦
軸に温度を採ってある。図に示すように、第1工程にお
いては、タイミングt1において温度が約80〔℃〕の
蛋白含有液を130〜140〔℃〕の温度で数〜10秒
間加熱して滅菌する。
【0004】ところで、前記蛋白ゲルが豆腐である場合
は、蛋白含有液として豆乳が使用される。ここで、該豆
乳を製造する工程について説明する。まず、大豆を洗浄
して図示しない浸漬槽において浸漬した後、図示しない
グラインダによって大豆を磨砕して「ご」にする。次
に、該「ご」を98〜105〔℃〕の温度で2〜5分間
加熱し、おからを除去することによって豆乳にする。
【0005】第2工程においては、タイミングt2にお
いて前記蛋白含有液に化学的凝固剤を添加する。この場
合、化学的凝固剤としてグルコノデルタラクトン(GD
L)、塩化マグネシウム(MgCl2 )等を使用し、該
化学的凝固剤を除菌フィルタを通過させて蛋白含有液に
添加するようにしている。そして、該蛋白含有液の温度
を高くすると化学反応が進行してしまうので、蛋白含有
液の温度を10〔℃〕に保つようにする。
【0006】続いて、第3工程においては、タイミング
t3において前記蛋白含有液と化学的凝固剤とを混合す
る。この場合も、蛋白含有液の温度を高くすると化学反
応が進行してしまうので、蛋白含有液の温度を10
〔℃〕に保つようにする。そして、第4工程において
は、タイミングt4において前記蛋白含有液と化学的凝
固剤との混合液を図示しない食品用容器に無菌充填す
る。この場合も、混合液の温度を高くすると化学反応が
進行してしまうので、混合液の温度を10〔℃〕に保つ
ようにする。
【0007】さらに、第5工程においては、タイミング
t5において前記混合液を90〜95〔℃〕の温度で3
0分間加熱し、混合液中の蛋白含有液を化学的凝固剤に
よって凝固させる。このようにして、蛋白ゲルを製造す
ることができる。図4は従来の第2の蛋白ゲルの製造方
法の工程図、図5は従来の第2の蛋白ゲルの製造方法の
温度波形図である。なお、図5において、横軸に時間
を、縦軸に温度を採ってある。
【0008】図に示すように、第1工程においては、タ
イミングt11において温度が約80〔℃〕の蛋白含有
液を25〜50〔℃〕の温度に冷却して蛋白含有液にト
ランスグルタミナーゼを添加する。該トランスグルタミ
ナーゼは、ペプチド鎖内のグルタミン残基のγ−カルボ
キシアミド基のアシル転移反応の触媒となる酵素であ
る。
【0009】次に、第2工程においては、タイミングt
12において前記蛋白含有液とトランスグルタミナーゼ
とを混合する。この場合、前記蛋白含有液の温度を高く
するとトランスグルタミナーゼによる触媒反応が進行し
てしまうので、蛋白含有液の温度を25〜50〔℃〕に
保つようにする。続いて、第3工程においては、タイミ
ングt13において前記蛋白含有液とトランスグルタミ
ナーゼとの混合液を図示しない食品用容器に充填する。
この場合も、混合液の温度を高くするとトランスグルタ
ミナーゼによる触媒反応が進行してしまうので、混合液
の温度を25〜50〔℃〕に保つようにする。
【0010】そして、第4工程においては、タイミング
t14において前記混合液を40〔℃〕の温度で低温加
熱してトランスグルタミナーゼによる触媒反応を促進さ
せ蛋白ゲルにする。さらに、第5工程においては、タイ
ミングt15において前記蛋白ゲルを90〔℃〕の温度
で高温加熱してトランスグルタミナーゼを失活させる。
【0011】このようにして、蛋白ゲルを製造すること
ができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の蛋白ゲルの製造方法においては、化学的凝固剤を使
用する蛋白ゲルの製造方法の場合は、第5工程において
混合液中の蛋白含有液を凝固させるために混合液を90
〜95〔℃〕の温度で30分間加熱する必要があり、ト
ランスグルタミナーゼを使用する蛋白ゲルの製造方法の
場合は、第4工程においてトランスグルタミナーゼによ
る触媒反応を促進させるために混合液を40〔℃〕の温
度で低温加熱し、第5工程においてトランスグルタミナ
ーゼを失活させるために蛋白ゲルを90〔℃〕の温度で
高温加熱する必要があり、消費されるエネルギが多くな
ってコストが高くなってしまう。
【0013】本発明は、前記従来の蛋白ゲルの製造方法
の問題点を解決して、コストを低くすることができる蛋
白ゲルの製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の蛋
白ゲルの製造方法においては、豆乳を加熱して滅菌し、
該豆乳を冷却して豆乳にトランスグルタミナーゼを添加
し、前記豆乳とトランスグルタミナーゼとを触媒反応が
進行しない温度で混合し、前記豆乳とトランスグルタミ
ナーゼとの混合液を触媒反応が進行しない温度で食品用
容器に無菌充填し、常温のまま放置して、前記トランス
グルタミナーゼによって豆乳中の蛋白質を変成する。
【0015】本発明の他の蛋白ゲルの製造方法において
は、さらに、前記トランスグルタミナーゼの添加量は、
豆乳中の蛋白質の変成に対応させて設定される。本発明
の更に他の蛋白ゲルの製造方法においては、豆乳を加熱
して滅菌し、該豆乳を冷却して豆乳にトランスグルタミ
ナーゼ、塩化マグネシウム及び乳酸カルシウムを添加
し、前記豆乳と、トランスグルタミナーゼ、塩化マグネ
シウム及び乳酸カルシウムとを触媒反応が進行しない温
度で混合し、前記豆乳と、トランスグルタミナーゼ、塩
化マグネシウム及び乳酸カルシウムとの混合液を触媒反
応が進行しない温度で食品用容器に無菌充填し、常温の
まま放置して、前記トランスグルタミナーゼ、塩化マグ
ネシウム及び乳酸カルシウムによって豆乳中の蛋白質を
変成する。
【0016】本発明の更に他の蛋白ゲルの製造方法にお
いては、前記トランスグルタミナーゼの添加量は蛋白質
1〔g〕に対して10〜40ユニットであり、前記塩化
マグネシウムの添加量は蛋白質に対して4.8〔重量
%〕以下の設定された量であり、前記乳酸カルシウムの
添加量は蛋白質に対して1.6〔重量%〕以下の設定さ
れた量である。
【0017】
【作用及び発明の効果】本発明によれば、前記のように
蛋白ゲルの製造方法においては、豆乳を加熱して滅菌
し、該豆乳を冷却して豆乳にトランスグルタミナーゼを
添加し、前記豆乳とトランスグルタミナーゼとを触媒反
応が進行しない温度で混合し、前記豆乳とトランスグル
タミナーゼとの混合液を触媒反応が進行しない温度で食
品用容器に無菌充填し、常温のまま放置して、前記トラ
ンスグルタミナーゼによって豆乳中の蛋白質を変成す
る。
【0018】この場合、豆乳中の蛋白質を変成するため
に混合液を加熱する必要がない。したがって、消費され
るエネルギが少なくなるので、コストを低くすることが
できる。
【0019】本発明の他の蛋白ゲルの製造方法において
は、さらに、前記トランスグルタミナーゼの添加量は、
豆乳中の蛋白質の変成に対応させて設定される。この場
合、トランスグルタミナーゼの添加量を豆乳中の蛋白質
の変成に必要な最小限の値にすることができるので、コ
ストを低くすることができる。
【0020】本発明の更に他の蛋白ゲルの製造方法にお
いては、豆乳を加熱して滅菌し、該豆乳を冷却して豆乳
にトランスグルタミナーゼ、塩化マグネシウム及び乳酸
カルシウムを添加し、前記豆乳と、トランスグルタミナ
ーゼ、塩化マグネシウム及び乳酸カルシウムとを触媒反
応が進行しない温度で混合し、前記豆乳と、トランスグ
ルタミナーゼ、塩化マグネシウム及び乳酸カルシウムと
の混合液を触媒反応が進行しない温度で食品用容器に無
菌充填し、常温のまま放置して、前記トランスグルタミ
ナーゼ、塩化マグネシウム及び乳酸カルシウムによって
豆乳中の蛋白質を変成する。
【0021】この場合、塩化マグネシウム及び乳酸カル
シウムの添加量に対応して、トランスグルタミナーゼの
添加量を少なくすることができるので、コストを低くす
ることができる。本発明の更に他の蛋白ゲルの製造方法
においては、前記トランスグルタミナーゼの添加量は蛋
白質1〔g〕に対して10〜40ユニットであり、前記
塩化マグネシウムの添加量は蛋白質に対して4.8〔重
量%〕以下の設定された量であり、前記乳酸カルシウム
の添加量は蛋白質に対して1.6〔重量%〕以下の設定
された量である。
【0022】この場合、塩化マグネシウム及び乳酸カル
シウムの添加量に対応して、トランスグルタミナーゼの
添加量を少なくすることができるので、コストを低くす
ることができる。しかも、塩化マグネシウムによって蛋
白ゲルの苦みが増加することがないので、蛋白ゲルの味
が低下するのを防止することができる。また、乳酸カル
シウムの水溶性が低下することがなくなるので、乳酸カ
ルシウムが固形物のまま蛋白ゲルに混入するのを防止す
ることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の実施例における
蛋白ゲルの製造方法の工程図、図6は本発明の実施例に
おける蛋白ゲルの製造方法の温度波形図である。なお、
図6において、横軸に時間を、縦軸に温度を採ってあ
る。
【0024】図に示すように、第1工程においては、タ
イミングt21において温度が約80〔℃〕の蛋白含有
液を140〔℃〕の温度で数〜10秒間加熱して滅菌す
る。この場合、前記蛋白含有液には、スラリー、エマル
ジョン、ペースト状の流動体も含むものとする。ところ
で、前記蛋白ゲルが豆腐である場合は、蛋白含有液とし
て豆乳が使用される。ここで、該豆乳を製造する工程に
ついて説明する。まず、大豆を洗浄して図示しない浸漬
槽において浸漬した後、図示しないグラインダによって
大豆を磨砕して「ご」にする。次に、該「ご」を98〜
105〔℃〕の温度で2〜5分間加熱し、おからを除去
することによって豆乳にする。
【0025】第2工程においては、タイミングt22に
おいて前記蛋白含有液を25〜50〔℃〕の温度に冷却
して蛋白含有液にトランスグルタミナーゼを添加する。
該トランスグルタミナーゼは、ペプチド鎖内のグルタミ
ン残基のγ−カルボキシアミド基のアシル転移反応の触
媒となる酵素であり、蛋白含有液中の蛋白質を安定して
変成することができる。
【0026】なお、前記トランスグルタミナーゼのほか
に、グルコノデルタラクトン等の酸や、塩化マグネシウ
ム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウ
ム等の2価の陽イオンなどの化学的凝固剤を蛋白含有液
に0.2〜0.5〔重量%〕添加することもできる。こ
のようにして、トランスグルタミナーゼの添加量を減少
させることによって、コストを低くすることができる。
この場合、トランスグルタミナーゼの添加量は蛋白含有
液中の蛋白質を変成させるのに必要な最少限の値にする
ことができる。ここで、蛋白質の変成とは、蛋白質中の
水素結合、イオン結合又は一部の−S−S結合が切れ、
正しく並んでいた蛋白帯が網状になり、蛋白質に高次構
造の変化が生じることをいう。そして、蛋白含有液中の
蛋白質が変成すると、前記2価の陽イオンが蛋白帯中に
進入しやすくなって蛋白含有液の凝固が始まる。
【0027】次に、第3工程においては、タイミングt
23において前記蛋白含有液とトランスグルタミナーゼ
とを混合する。この場合、前記蛋白含有液の温度を高く
すると触媒反応が進行してしまうので、蛋白含有液の温
度を25〜50〔℃〕に保つようにする。続いて、第4
工程においては、タイミングt24において前記蛋白含
有液とトランスグルタミナーゼとの混合液を図示しない
食品用容器に無菌充填する。この場合も、混合液の温度
を高くするとトランスグルタミナーゼによる触媒反応が
進行してしまうので、混合液の温度を25〜50〔℃〕
に保つようにする。
【0028】そして、第5工程においては、タイミング
t25において前記混合液を食品用容器に無菌充填した
状態において、常温(25〔℃〕)下に置いたまま、1
日〜1週間程度放置する。前記トランスグルタミナーゼ
は、蛋白含有液中の蛋白質を徐々に変成して熟成する。
このようにして、蛋白ゲルを製造することができる。
【0029】ところで、例えば、豆腐を製造するに当た
り、前記トランスグルタミナーゼだけを豆乳に添加する
場合には、蛋白質1〔g〕に対して2000ユニット
(1〔activa−TG/原末〕=10000〔ユニ
ット/g〕)のトランスグルタミナーゼが必要になる。
したがって、豆腐のコストが高くなってしまう。そこ
で、設定された量の塩化マグネシウム、及び設定された
量の乳酸カルシウム(Ca lactate)を前記豆
乳に添加することによって、豆乳に添加するトランスグ
ルタミナーゼの量を少なくすることができる。この場
合、塩化マグネシウムを6.0〔重量%〕より多く豆乳
に添加すると、豆腐の苦みが増加し、豆腐の味が低下し
てしまう。また、乳酸カルシウムを2.0〔重量%〕よ
り多く豆乳に添加すると、乳酸カルシウムの水溶性が低
下し、乳酸カルシウムが固形物のまま豆腐に混入してし
まう。
【0030】本実施例においては、蛋白質1〔g〕に対
して10〜40ユニットのトランスグルタミナーゼ、蛋
白質に対して4.8〔重量%〕以下の設定された量の塩
化マグネシウム、及び蛋白質に対して1.6〔重量%〕
以下の設定された量の乳酸カルシウムを25〜50
〔℃〕の温度の豆乳に添加して混合し、豆乳とトランス
グルタミナーゼと塩化マグネシウムと乳酸カルシウムと
の混合液を食品用容器に無菌充填し、前記混合液の温度
を25〔℃〕に維持して2〜5日放置した。その結果、
苦みがなく、固形成分がない豆腐を製造することができ
た。
【0031】また、前記トランスグルタミナーゼ、塩化
マグネシウム及び乳酸カルシウムを25〜40〔℃〕の
温度の豆乳に添加して混合し、豆乳とトランスグルタミ
ナーゼと塩化マグネシウムと乳酸カルシウムとの混合液
を食品用容器に無菌充填し、前記混合液の温度を25
〔℃〕に維持して2〜5日放置した場合には、苦みがな
く、固形成分がないだけでなく、きめが細かく、水分の
分離が少ない豆腐を製造することができた。
【0032】なお、前記トランスグルタミナーゼ、塩化
マグネシウム及び乳酸カルシウムを20〔℃〕の温度の
豆乳に添加して混合し、豆乳とトランスグルタミナーゼ
と塩化マグネシウムと乳酸カルシウムとの混合液を食品
用容器に無菌充填し、前記混合液の温度を10〔℃〕よ
り低く維持して2〜5日放置した場合には、豆乳の凝固
が起こらなかった。
【0033】次に、本発明の実施例における蛋白ゲルの
製造方法によって製造された蛋白ゲルの特性について説
明する。図7は本発明の実施例における蛋白ゲルの粘着
特性を示す図、図8は物質強度・粘着特性を示す図、図
9は本発明の実施例における蛋白ゲルの製造例を示す図
である。なお、図7において、横軸にプランジャ深さ
を、縦軸に圧力を、また、図8において、横軸にゲル破
断点の圧力値(以下「ゲル破断強度」という。)を、縦
軸にプランジャ深さを採ってある。
【0034】この場合、図9に示す手順によって豆腐1
1を製造し、豆腐11の特性について調べた。該豆腐1
1としては、蛋白質1〔g〕に対して10ユニットのト
ランスグルタミナーゼ、4.8〔重量%〕の塩化マグネ
シウム、及び1.6〔重量%〕の乳酸カルシウムを豆乳
に添加したものを使用した。また、図7に示すように、
豆腐11の表面に対して垂直方向に径が10〔mm〕の
プランジャ12を配設し、該プランジャ12を豆腐11
に向けて矢印A方向に10〔cm/min〕の速度で前
進させる。そして、豆腐11の表面の深さを0〔mm〕
として、前記プランジャ12に加えた圧力とプランジャ
深さとの関係を調べた。
【0035】この場合、前記プランジャ12に加えられ
る圧力を大きくしていくと、ゲル破断点Bでプランジャ
12の先端が豆腐11の表面を破断し、豆腐11内に進
入する。そして、複数の豆腐11についてゲル破断点B
のゲル破断強度とプランジャ深さとを調べると、図8の
領域Ar1で示す範囲に収まることが分かった。この場
合、通常の豆腐と同様に、ゲル破断強度が十分に高く、
しかも、プランジャ深さも十分に大きくなることが分か
った。
【0036】なお、従来の蛋白ゲルの製造方法によって
製造された豆腐11におけるゲル破断強度及びプランジ
ャ深さの範囲を図8の領域Ar2で示す。ところで、図
示しない食品用容器はブリック型の包装容器によって形
成することができる。この場合、図示しない包装容器製
造装置においては、可撓(かとう)性の積層体から成る
ウェブ状の包材を縦方向にシールしてチューブ状にし、
該チューブ状の包材に混合液を無菌充填しながら横方向
にシールして包装容器を製造するようになっている。ま
た、前記包材としては、例えば、紙を基材として、最内
層と最外層とにポリエチレン層を形成したものが使用さ
れる。
【0037】この種の包装容器を蛋白ゲル用の食品用容
器として使用した場合、従来の蛋白ゲルの製造方法にお
いては、食品用容器内の混合液を加熱する必要がある。
したがって、加熱に伴って前記ポリエチレン層が軟化
し、シール部分やフラップ(三角耳)部分などが剥離
(はくり)したり、蛋白ゲルとポリエチレン層とが固着
したり、混合液中に溶存される空気等が膨張して食品用
容器を変形させたりしてしまう。また、食品用容器を高
温水に浸漬させて混合液を加熱する場合には、包材の基
材に水が浸透して食品用容器の剛性を低下させてしま
う。
【0038】これに対して、本発明の蛋白ゲルの製造方
法においては、食品用容器内の混合液を加熱する必要が
ない。したがって、シール部分やフラップ部分などが剥
離したり、蛋白ゲルとポリエチレン層とが固着したり、
混合液中に溶存される空気等が膨張して食品用容器を変
形させたりすることがない。また、包材の基材に水が浸
透して食品用容器の剛性を低下させてしまうこともな
い。
【0039】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させるこ
とが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するも
のではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における蛋白ゲルの製造方法の
工程図である。
【図2】従来の第1の蛋白ゲルの製造方法の工程図であ
る。
【図3】従来の第1の蛋白ゲルの製造方法の温度波形図
である。
【図4】従来の第2の蛋白ゲルの製造方法の工程図であ
る。
【図5】従来の第2の蛋白ゲルの製造方法の温度波形図
である。
【図6】本発明の実施例における蛋白ゲルの製造方法の
温度波形図である。
【図7】本発明の実施例における蛋白ゲルの粘着特性を
示す図である。
【図8】物質強度・粘着特性を示す図である。
【図9】本発明の実施例における蛋白ゲルの製造例を示
す図である。
【符号の説明】
11 豆腐 12 プランジャ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23J 3/00 - 3/34 A23L 3/00 A23L 1/36 - 1/48

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)豆乳を加熱して滅菌し、 (b)該豆乳を冷却して豆乳にトランスグルタミナーゼ
    を添加し、 (c)前記豆乳とトランスグルタミナーゼとを触媒反応
    が進行しない温度で混合し、 (d)前記豆乳とトランスグルタミナーゼとの混合液を
    触媒反応が進行しない温度で食品用容器に無菌充填し、
    常温のまま放置して、前記トランスグルタミナーゼによ
    って豆乳中の蛋白質を変成することを特徴とする蛋白ゲ
    ルの製造方法
  2. 【請求項2】 記トランスグルタミナーゼの添加量
    は、豆乳中の蛋白質の変成に対応させて設定される請求
    に記載の蛋白ゲルの製造方法。
  3. 【請求項3】 (a)豆乳を加熱して滅菌し、 (b)該豆乳を冷却して豆乳にトランスグルタミナー
    ゼ、塩化マグネシウム及び乳酸カルシウムを添加し、 (c)前記豆乳と、トランスグルタミナーゼ、塩化マグ
    ネシウム及び乳酸カルシウムとを触媒反応が進行しない
    温度で混合し、 (d)前記豆乳と、トランスグルタミナーゼ、塩化マグ
    ネシウム及び乳酸カルシウムとの混合液を触媒反応が進
    行しない温度で食品用容器に無菌充填し、常温のまま放
    置して、前記トランスグルタミナーゼ、塩化マグネシウ
    ム及び乳酸カルシウムによって豆乳中の蛋白質を変成す
    ることを特徴とする蛋白ゲルの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記トランスグルタミナーゼの添加量は
    蛋白質1〔g〕に対して10〜40ユニットであり、前
    記塩化マグネシウムの添加量は蛋白質に対して4.8
    〔重量%〕以下の設定された量であり、前記乳酸カルシ
    ウムの添加量は蛋白質に対して1.6〔重量%〕以下の
    設定された量である請求項に記載の蛋白ゲルの製造方
    法。
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