WO2002066396A1 - Hardened calcium silicate having high strength - Google Patents

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Description

明 細 書 高強度珪酸カルシウム硬化体 技術分野
本発明は、 高強度珪酸カルシウム硬化体および高強度珪酸 カルシウム複合体.、 並びにその製造方法に関する。 更に詳し く は、 主と して トバモライ トからなり、 粉末 X線回折におけ る トパモライ トの ( 2 2 0 ) 面の回折ピーク強度 I bが、 ト バモライ トの ( 2 2 0 ) 面と ( 2 2 2 ) 面の 2本の回折ピー クに挾まれた角度領域における回折強度の最低値 I a との間 に、 I b Z l aが 3. 0以上となる関係を持ち、 かつ嵩比重 が 0. 1 4〜 1 . 0であ り、 かつ水銀圧入法で測定される微 分細孔分布曲線の最大値の 1 / 4の高さにおける対数分布幅 が 0. 4 0〜 1. 2 0である ことを特徴とする珪酸カルシゥ ム硬化体に関する。 また、 珪酸カルシウム硬化体と、 補強鉄 筋または補強金網とからなる ことを特徴とする珪酸カルシゥ ム複合体に関する。 更に、 これら珪酸カルシウム硬化体及び 珪酸カルシウム複合体の製造方法に関する。 従来技術
近年、 建築物の軽量化への要望から、 不燃性かつ軽量な建 築材料が求められている。 この様な建材として、 これまでにも軽量気泡コ ンク リー ト (以下屡々 「A L C」 と称する) および繊維補強珪酸カルシ ゥム板(以下屡々 「ケィカル板」 と称する)が知られている。 軽量気泡コ ンク リー トは、 セメン ト、 珪石粉を主原料とし、 これに必要により生石灰粉、 石膏等を加え、 水を添加してス ラ リー状とし気泡剤 ( foaming agent) によ り発泡した後、 型枠で成形してオー トク レープ養生して製造される。 これら 軽量気泡コ ンク リー トは、 嵩比重が 0 . 5 から 0 . 6付近と 軽量であ り、 さ らに結晶性の高い トパモライ ト
( tobermor i te) ( 5 C a O · 6 S i O 2 · 5 H 20 ) を多量 に含むこ とから長期の耐候性、 耐火性、 不朽性に優れ、 建築 物の外壁材、 床材、 内壁材として広く利用されている。
これら軽量気泡コ ンク リー トの弾性率は、 1 7 0 0〜 2 5 0 O N mm2の範囲にある。 また、 圧縮強度は、 4〜 5 N mm2の範囲にある。 一方、 面材として重要な物性である 曲げ強度は、 素材の強度として 1 N Z m m 2程度と低い。 そ のため、 軽量気泡コンク リー トは内部に捕強鉄筋を配して、 壁、 床、 屋根下地等の部位に用いられてきた。 しかし、 比重 あたり の弾性率 (以下 「比弾性率」 と称する) が十分でない ためにパネルとして用いたときのたわみが大きく、 支持部材 間隔が長い部位には使用できないという問題があった。 また 例えば住宅の床板に用いた場合、 弾性率が十分でないために 重量衝撃音に対する遮音性が悪く 、 軽量気泡コ ンク リー トパ ネルの上にさ らにモルタルを施工する等の複雑な工法がと ら れてきた。
一方、 コ ンク リ ー ト系材料の内部に補強鉄筋を配して使用 する場合、 設計強度は素材の圧縮強度に応じて決定される。 軽量気泡コ ンク リー トは圧縮強度が低いために、 その用途が 制限され、 特に高層階の建築物には使用できないという問題 がある。 また従来の軽量気泡コンク リー トは保釘力が木材等 と比べて著しく低く 、 屋根下地材、 野地板等の釘打ちを要求 される部位への使用が制限されている。 保釘力は弾性率と圧 縮強度の関係、 たとえば弾性率に対する圧縮強度によ り決ま る物性であ り、 軽量気泡コ ンク リー トの場合この値が低いた め、 釘打ちによる局所的な歪みに耐えられず、 釘周辺に微細 な破壊が生じるために十分な保釘力が得られていない。
軽量気泡コンク リ ー トの物性を改善する方法として、 気泡 径分布を制御する、 独立気泡の比率を高める、 トバモライ ト の結晶性を高める、 等の方法が試みられている。
例えば、 軽量気泡コンク リー トの表面や内部に存在する気 泡が見掛け上、 亀裂として作用するために、 強度を著しく低 下させている との観点から研究がなされ、 例えば日本国特開 平 8 — 6 7 5 7 7号公報には気泡の量を低減した高比重 A L Cに関する技術が開示されている。 しかし、 同公報において も高い圧縮強度を維持できる到達最低比重は 1 . 1程度であ り、 嵩比重 1 . 0 以下では圧縮強度が急激に低下する という 問題があった。 また、 粉末 X線回折における トパモライ トの ( 2 2 0 ) 面の回折ピーク強度 l b と トパモライ トの ( 2 2 0 ) 面と ( 2 2 2 ) 面の 2本の回折ピーク に挟まれた角度領 域における回折強度の最低値 I aの比 I b / I aが 3未満で あ り、 軽量気泡コ ンク リー ト中に一般的に見られる トバモラ イ ト と比較して結晶性が低く耐候性が不十分であ り、 特に大 気中に含まれる二酸化炭素と容易に反応して、 炭酸カルシゥ ムと非晶質珪酸に分解する炭酸化反応を起こす中性化に対す る抵抗が不十分であることから、 外装建材としては使用が制 限されるという問題があった。
また、 例えば日本国特開平 7 — 1 0 1 7 8 7号公報には、 気泡を用いずに軽量化した A L Cに関する技術が開示され、 嵩比重 0. 7以上で圧縮強度 2 O NZmm2を超える建材が 報告されている。 しかし、 該技術における嵩比重 1. 0以下 の硬化体は主として結晶性が極めて低い珪酸カルシウム水和 物からなるために耐候性、 特に大気中の二酸化炭素に対する 中性化抵抗は不十分であることから、 外装建材としては使用 が制限されるという問題があった。
また、 鉄筋を配した外壁や床板等の構造部材として、 板の 長尺化や支持部材間隔の長大化が求められている近年では、 構造設計上、 軽量気泡コ ンク リー トの 3倍の強度を有する材 料が求められている。 例えば、 W09 9 — 4 2 4 1 8号公報 には、 同じ く気泡を用いずに軽量化した A L Cに関する技術 が開示され、 例えば嵩比重 0. 5 2で圧縮強度 1 0 Nノ m m 2、 嵩比重 0. 6 9で圧縮強度 1 91^ / 1111112を越ぇる建材が 報告されている。 しかし、 WO 9 9 — 4 2 4 1 8号公報の技 術における建材では、 水銀圧入法で測定される微分細孔分布 曲線における最大値の 1 Z 4の高さにおける対数分布幅 (以 下屡々 「対数 1ノ 4値幅」 と称する) が 1 . 2 0 を越えてお り、 同じ嵩比重のもので比較した場合、 その圧縮強度は軽量 気泡コ ンク リー トの圧縮強度のせいぜい 2倍が限界である。 さ らに、 弾性率に対する圧縮強度が十分でないという問題が あった。 また、 気泡を用いないため従来の A L C製造設備を 用いる ことができす、 生産性が低下するという問題があ り 、 その生産性低下を補償するに十分な物性向上は得られないと いう問題があった。
一方、 繊維補強珪酸カルシウム板 (ケィカル板) は、 結晶 質あるいは非晶質珪酸質原料と石灰を反応させオー トク レー ブによ り、 補強繊維とともに硬化させたものであり、 繊維の 他に トバモライ ト、 ゾノ トライ ト (xono ite:)、 結晶性が極 めて低い珪酸カルシウム水和物 (以下 「 C S H」 と称する) 等を主な構成物としている。 ゲイカル板の用途は嵩比重 0. 3以下の保温材、 0. 3〜 0. 4の耐火被覆材、 0. 6〜 1 2の耐火建材に大別される。 成形法は、 嵩比重 0. 4以下で はフィ ルタープレス; 嵩比重 0. 6以上では抄造法が用いら れる。 ケィ カル板は、 繊維を 5〜 2 0重量%と多量に含むため、 曲げ強度、 靱性に優れ、 高い加工性を持っている。 反面、 吸 水率および乾燥収縮率が大きく、 寸法精度に劣る。 また、 粉 落ちが多い、 表面硬度が低く キズがっき易いなどの欠点を持 つている。 さ らに C S Hを主構成物とするものは耐候性、 耐 久性に劣っている。 従って、 外装建材としての用途は制限さ れ、 主に内装用建材として用いられている。 またこれらケィ カル板は、 曲げ強度に比較して圧縮強度が低く 、 さ らに弾性 率が非常に低いため、 鉄筋を配して構造部材へ応用する こと は不可能である。
たとえば日本国特開平 3 — 2 3 7 0 5 1号公報 (米国特許 第 5 , 3 3 0, 5 7 3号公報に対応) では、 トパモライ ト と C S Hと石英と補強繊維からなる珪酸カルシウム成形体及び その製造方法が開示され、 嵩比重 0. 5 5で 1 0:^ / 1111112 以上の曲げ強度を有する建材が報告されている。 しかしなが ら、 同方法では珪酸原料と石灰質原料を 5 0 °C以下の温度で 水と混合することにより、 成形体中の トパモライ トの含有量 を高めよう としているが、 粉末 X線回折における トバモライ トの ( 2 2 0 ) 面の回折ピーク強度 l bと トパモライ トの
( 2 2 0 ) 面と ( 2 2 2 ) 面の 2本の回折ピークに挟まれた 角度領域における回折強度の最低値. I aの比 I b / I aが 3 未満であ り 、 軽量気泡コ ンク リー ト中に一般的に見られる ト パモライ ト と比較して著しく結晶性が低く 、 耐候性、 特に大 気中の二酸化炭素に対する中性化抵抗は不十分である こ とか ら、 外装建材と しては使用できない。 また トバモライ トの結 晶性が低いことに由来して弾性率が非常に低く構造部材と し ての利用はできない。 発明の概要
以上の状況に鑑み、 本発明者らは、 硬化体を構成する物質 の結晶性および硬化体中の微細組織に注目 して、 高強度珪酸 カルシウム硬化体および高強度珪酸カルシウム複合体、 並び にその製造方法について鋭意研究を行った。
その結果、 意外にも、 少なく とも珪酸質原料とセメ ン ト と 石灰質原料を含む水性スラリーを型枠に注入し、 予備硬化し た後にオー トク レープ養生し、 主として トバモライ トからな る珪酸カルシウム硬化体を製造する際に、 5 0重量%以上が 結晶質である珪酸質原料を用い、 硫酸アルミニウムまたはそ の水和物およびその他の硫酸化合物を配合する ことによ り 、 高結晶性の トパモライ 卜を多量に含有し、 かつ、 微細な細孔 が均一に分布するという、 従来にない微細構造を有する珪酸 カルシウム硬化体を得る ことができる ことを見出した。 また 硫酸アルミニウムもしく はその水和物を用いる ことによ り、 ' 高い水/固体比の場合にも固液分離を生じさせるこ となく成 形体が得られるこ とから、 粗大気泡の量が自由に制御された 嵩比重の低い珪酸カルシウム硬化体が得られる こと、 更には 気泡剤によって粗大気泡を導入しなく とも、 嵩比重の低い珪 酸カルシウム硬化体が得られる ことを見出した。
本発明は、 これら珪酸カルシウム硬化体が、 従来にない微 細構造を有する ことによ り、 気泡剤による粗大気泡が存在し ても、 従来の軽量気泡コ ンク リー トの数倍の強度、 弾性率、 かつ弾性率に対する圧縮強度を発現する こと、 気泡剤による 粗大気泡が存在しない場合にはさ らに 1 . 5 〜 2 . 0 倍の上 記物性を発揮する こと、 かつ従来の軽量気泡コ ンク リ ー トの 欠点であった欠け易さを大幅に改善し保釘力に代表される釘 打ち性能を大幅に改善する ことができる一方、 高い加工性を も有する ことを見出したこと、 さ らに従来の繊維補強珪酸カ ルシゥム板に比べて高い弾性率、 高い圧縮強度および高耐久 性を有する こ とを見出したことに基づく ものでもある。
従って、 本発明の目的は、 嵩比重が 0 . 1 4〜 1 . 0 と軽 量であ り ながら、 建築材料として好適な高比圧縮強度、 高比 弾性率かつ弾性率に対する高い圧縮強度、 さ らには中性化抵 抗に優れた珪酸カルシウム硬化体、 さ らにそれらに加えて、 寸法安定性、 耐欠け性、 釘打ち性能に優れた珪酸カルシウム 硬化体、 およびそれに加えて構造部材に要求される設計強度 を有した珪酸カルシウム複合体、 並びにそれらの製造方法を 提供する ことにある。
本発明の上記及び他の諸目的、 諸特徴ならびに諸利益は、 添付の図面を参照しながら述べる次の詳細な説明及び請求の 範囲から明らかになる。 図面の簡単な説明
図 1 (A) 及び図 1 ( B) は、 珪酸カルシウム硬化体の粉 末 X線回折データ及び、 I a、 l bの算出方法を示す X線回 折図である。 尚、 各図において C P S とは、 counts per secondの意味である。
図 1 (A) : 実施例 1 の珪酸カルシウム硬化体の粉末 X線回 折データ及び、 I a、 I bの算出方法を示す X線回折図であ る。
図 1 ( B ) : 比較例 3 2の珪酸カルシウム硬化体の粉末 X線 回折データ及び、 I a、 l bの算出方法を示す X線回折図で ある。
図 2 ( A ) 〜図 2 ( C ) は、 水銀圧入法によ り測定された 珪酸カルシウム硬化体の微分細孔分布及び、 対数 1 4値幅 の算出方法を示す分布図である。
図 2 ( A ) : 実施例 1 の珪酸カルシウム硬化体の微分細孔分 布及び、 対数 1 4値幅の算出方法を示す分布図である。 図 2 ( B ) : 比較例 2 1 の珪酸カルシウム硬化体の微分細孔 分布及び、 対数 1 Z 4値幅の算出方法を示す分布図である。 図 2 ( C ) : 特異な微分細孔分布を有する珪酸カルシウム硬 化体における対数 1ノ 4値幅の算出方法を示す分布図である 図 3は、 実施例 1 の珪酸カルシウム硬化体の粉末 X線回折 データ及び、 I ( 0 0 2 ) 、 I ( 2 2 0 ) の算出方法を示す X線回折図である。 尚、 図 3 において C P S とは、 counts per second の意味である。
図 4 は、 水銀圧入法によ り測定された珪酸カルシウム硬化 体の微分細孔分布を示す分布図であ り、 (A) は実施例 2 の 珪酸カルシウム硬化体の微分細孔分布を示し、 ( B ) は、 比 較例 2 の珪酸カルシウム硬化体の微分細孔分布を示す。
図 5 ( A) 〜図 5 (D ) は、 珪酸カルシウム硬化体の走査 型電子顕微鏡写真である。
図 5 ( A ) : 破断面に トパモライ ト粒子が観測される面積割 合の評価に用いた実施例 1 の珪酸カルシウム硬化体の走査型 電子顕微鏡写真 (顕微鏡設定倍率 2 5 0 0倍) の代表例であ る。
図 5 ( B ) : 実施例 1 の珪酸カルシウム硬化体の走査型電子 顕微鏡写真 (顕微鏡設定倍率 5 0 0 0倍) である。
図 5 ( C ) : 比較例 2 7 の珪酸カルシウム硬化体の走査型電 子顕微鏡写真 (顕微鏡設定倍率 5 0 0 0倍) である。
図 5 ( D ) : 比較例 3 2 の珪酸カルシウム硬化体の走査型電 子顕微鏡写真 (顕微鏡設定倍率 5 0 0 0倍) である。
図 6 は、 水銀圧入法によ り測定された珪酸カルシウム硬化 体の微分細孔分布を示す分布図であ り、 (A) は実施例 2 0 の珪酸カルシウム硬化体の微分細孔分布を示し、 ( B ) は、 比較例 1 5 の珪酸カルシウム硬化体の微分細孔分布を示す。 図 7 は、 水銀圧入法によ り測定された珪酸カルシウム硬化 体の微分細孔分布を示す分布図であり、 (A) は、 実施例 1 8 の珪酸カルシウム硬化体の微分細孔分布を示し、 ( B ) は 比較例 2 7 の珪酸カルシウム硬化体の微分細孔分布を示す。
図 8 ( A ) 〜図 8 ( C ) は、 珪酸カルシウム硬化体の粉末 X線回折データを示す X線回折図である。 尚、 各図において C P S とは、 counts per second の意味である。
図 8 ( A ) : 実施例 1 の珪酸カルシウム硬化体の粉末 X線回 折データを示す X線回折図である。
図 8 ( B ) : 比較例 1 5 の珪酸カルシウム硬化体の粉末 X線 回折デ一タを示す X線回折図である。
図 8 ( C ) : 比較例 2 7 の珪酸カルシウム硬化体の粉末 X線 回折データ を示す X線回折図である。
図 9 は、 実施例 3 9および比較例 4 2 の珪酸カルシウム複 合体における補強鉄筋の配置図である。 発明の詳細な説明
即ち、 本発明の 1 つの態様によれば、 主として トパモライ トからなり 、 粉末 X線回折における トパ乇ライ トの ( 2 2 0 ) 面の回折ピーク強度 I bが、 トノ モライ トの ( 2 2 0 ) 面と ( 2 2 2 ) 面の 2本の回折ピーク に挟まれた角度領域に おける回折強度の最低値 I a との間に、 I b / I aが 3 . 0 以上となる関係を持ち、 かつ嵩比重が 0 . 1 4〜 1 . 0であ り、 かつ水銀圧入法で測定される微分細孔分布曲線の最大値 の 1ノ 4の高さにおける対数分布幅が 0. 4 0〜 1. 2 0で ある ことを特徴とする珪酸カルシウム硬化体が提供される。
次に、 本発明の理解を容易にするために、 まず本発明の基 本的諸特徵及び好ましい態様を列挙する。
1. 主として トバモライ トからなり 、 粉末 X線回折における トバモライ トの ( 2 2 0 ) 面の回折ピーク強度 I bが、 トバ モライ トの ( 2 2 0 ) 面と ( 2 2 2 ) 面の 2本の回折ピーク に挟まれた角度領域における回折強度の最低値 I aとの間に I b Z I aが 3. 0以上となる関係を持ち、 かつ嵩比重が 0 1 4〜 1 . 0であ り、 かつ水銀圧入法で測定される微分細孔 分布曲線の最大値の 1 / 4の高さにおける対数分布幅が 0. 4 0〜 1 . 2 0である こ とを特徴とする珪酸カルシウム硬化 体。
2. 嵩比重が 0. 1 4〜 0. 9である ことを特徵とする前項 1に記載の珪酸カルシウム硬化体。
3. 嵩比重が 0. 2以上 0. 7未満である ことを特徴とする 前項 1 に記載の珪酸カルシウム硬化体。
4. I b Z l aが 4. 0以上であることを特徴とする前項 1 〜 3 のいずれかに記載の珪酸カルシウム硬化体。 5. 弾性率 Y (N/mm2) と嵩比重 Dから下記式 ( 1 ) を 用いて求め られる値 aが 7以上であり、 かつ圧縮強度 S (N /mm2) と弾性率 Y (N/mm2) から下記式 ( 2 ) を用 いて求め られる値 bが 1. 2 0以上である ことを特徴とする 前項 1〜 4のいずれかに記載の珪酸カルシウム硬化体。
a = (Y X 1 0 - 3) / (D 1 - 5) ( 1 ) b = S / ( ( Y X 1 0 - 3 ) 1 · 5) ( 2 )
6. 圧縮強度 S (N/mm2) と弾性率 Y (N/mm 2 ) か ら上記式 ( 2 ) を用いて求められる値 bが 1. 3 0以上であ る ことを特徴とする前項 5に記載の珪酸カルシウム硬化体。
7. 破断面上の 1 0 mm四方に含まれる最大径 2 0 0 mを 越える気泡が 2 0個よ り多く 、 水銀圧入法で測定される細孔 のうち、 孔径 0. 1 /X m以下の細孔量の割合が、 嵩比重 Dが 0. 5〜 1 . 0の場合には、 下記式 ( 3 ) で計算される
(D) 〜 9 8 vol%、 Dが 0. 3以上 0. 5未満の場合には、 下記式 ( 4 ) で計算される V 2 (D) 〜 9 5 vol%、 Dが 0. 1 4以上 0. 3未満の場合には下記式 ( 5 ) で計算される V 3 ( D ) 〜 9 0 vol%である こ とを特徴とする前項 1〜 6の いずれかに記載の珪酸カルシウム硬化体。
V x (D ) = 5 0 XD + 4 0 ( 3 ) V 2 (D ) = 1 0 0 XD + 1 5 ( 4 )
V 3 (D) = 2 0 0 XD - 1 5 ( 5 )
8. 破断面上の 1 0 mm四方に含まれる最大径 2 0 0 mを 越える気泡が 2 0個以下であ り、 水銀圧入法で測定される細 孔のう ち、 孔径 0. 1 m以下の細孔量の割合が、 嵩比重 D が 0. 8 ~ 1. 0の場合には 9 0〜 9 8 vo 1 %、 Dが 0. 5 以上 0. 8未満の場合には下記式 ( 6 ) で計算される V4
( D ) 〜 9 7 vol%、 Dが 0. 1 4以上 0. 5未満の場合に は下記式 ( 7 ) で計算される V 5 ( D ) 〜 9 2 vol%である ことを特徴とする前項 1〜 6のいずれかに記載の珪酸カルシ ゥム硬化体。
V 4 (D) = 1 0 0 XD + 1 0 ( 6 ) V 5 (D ) = 1 5 0 XD— 1 5 ( 7 )
9. 粉末 X線回折において、 トパモライ トの ( 2 2 0 ) 面の 回折ピーク強度 I bに対する トパモライ ト以外の高結晶性の 共存物質の最強線の回折強度 I c の比 ( I c Z l b ) が 3.
0以下である ことを特徴とする前項 1 〜 8のいずれかに記載 の珪酸カルシウム硬化体。
1 0. 前項 1〜 9のいずれかに記載の珪酸カルシウム硬化体 と、 補強鉄筋または補強金網とからなることを特徵とする珪 酸カルシウム複合体。
1 1 . 少なく とも珪酸質原料とセメ ン ト と石灰質原料を含む 水性スラ リーを型枠に注入し、 予備硬化した後にオー トク レ —ブ養生し、 主として トバモライ トからなる珪酸カルシウム 硬化体を製造する方法であって、 上記珪酸質原料のうち、 5 0重量%以上が結晶質である珪酸質原料であ り、 かつ上記水 性スラ リーが、 硫酸アルミニウムもしく はその水和物を、 酸 化物換算 ( A l 23 ) で固体原料の総重量に対して 0 . 0 9 〜 1 0重量%、 その他の硫酸化合物を、 上記硫酸アルミ二 ゥムもしく はその水和物を含めて、 S 03量換算で固体原料 の総重量に対して 0. 1 5〜 1 5重量%含有することを特徵 とする珪酸カルシウム硬化体の製造方法。
1 2. 予備硬化により得られた予備硬化体を、 型枠からはず した後に、 オー トク レープ養生するこ とを特徴とする前項 1 1 に記載の珪酸カルシウム硬化体の製造方法。
1 3 . 少なく とも珪酸質原料とセメン トと石灰質原料と水を 固体原料の総重量に対する使用した全ての水の重量比が 0 . 6 7〜 3 . 5 になるよう に混合した後に、 気泡剤としてアル ミニゥム粉末を固体アルミニウム換算で固体原料の総重量に 対して 0 . 0 0 2 〜 0 . 8重量%混合して水性スラ リ ーを得 該水性スラ リーを型枠に注入する ことを特徴とする前項 1 1 又は 1 2 に記載の珪酸カルシウム硬化体の製造方法。
1 4 . 少なく とも珪酸質原料とセメン ト と石灰質原料と水を . 固体原料の総重量に対する使用した全ての水の重量比が 0 .
6 7 〜 3 . 5 になるよう に混合した後に、 起泡剤又はその水 溶液に空気を送り込んで作製されたフォームを上記水性スラ リーに対して 5 〜 3 0 O v o i %混合して水性スラ リーを得、 該水性スラ リーを型枠に注入する ことを特徴とする前項 1 1 又は 1 2 に記載の珪酸カルシウム硬化体の製造方法。
1 5 . 少なく とも珪酸質原料とセメ ン ト と石灰質原料と水を 固体原料の総重量に対する使用した全ての水の重量比が 0 .
7 7 〜 5 になるように混合して水性スラ リーを得、 該水性ス ラ リーを型枠に注入する ことを特徴とする前項 1 1又は 1 2 に記載の珪酸カルシウム硬化体の製造方法。
1 6 . 少なく とも珪酸質原料とセメ ン ト と石灰質原料を含む 水性スラ リ ーを得る工程が、 珪酸質原料とセメ ン トと硫酸ァ ルミニゥムもしく はその水和物とその他の硫酸化合物と石灰 質原料の一部と水を混合する第一工程と、 引き続き、 残りの 石灰質原料を加えてさ らに混合する第二工程とを有すること を特徴とする前項 1 1 〜 1 5 のいずれかに記載の珪酸カルシ ゥム硬化体の製造方法。
1 7 . 少な く と も珪酸質原料とセメ ン ト と石灰質原料を含む 水性スラリ ーを得る工程が、 珪酸質原料とセメ ン ト と水と硫 酸アルミニウムもしく はその水和物と石灰質原料の一部とを 混合する第一工程と、 引き続き、 その他の硫酸化合物および 残り の石灰質原料を加えてさ らに混合する第二工程を有する ことを特徴とする前項 1 1 〜 1 5 のいずれかに記載の珪酸カ ルシゥム硬化体の製造方法。
1 8 . 硫酸アルミニウム及びその水和物以外の他の硫酸化合 物が二水石膏である ことを特徴とする前項 1 1 ~ 1 7 のいず れかに記載の珪酸カルシウム硬化体の製造方法。
1 9 . 結晶質珪酸原料が、 ブレーン比表面積で 5 0 0 0 〜 3 0 0 0 0 0 c m 2ノ g の微粉珪石である こ とを特徴とする前 項 1 1 〜 1 8 のいずれかに記載の珪酸カルシウム硬化体の製 造方法。
2 0 . 前項 1 1 〜 1 9 のいずれかに記載の珪酸カルシウム硬 化体の製造方法において、 補強鉄筋または補強金網が配置さ れた型枠に注入する ことを特徴とする珪酸カルシウム複合体 の製造方法。 本発明における珪酸カルシウム硬化体とは、 珪酸カルシゥ ム化合物を含み、 かつ硬化して得られる任意の形状を有する 建築材料の総称であり、 一般にコンク リ ー ト、 硬化モルタル. 軽量気泡コ ンク リー ト、 ゲイカル板、 珪酸カルシウム板等を 指す。 また、 本発明の珪酸カルシウム複合体とは、 本発明の 珪酸カルシウム硬化体と補強鉄筋または補強金網からなる建 築材料を言う。
本発明の珪酸カルシウム硬化体は、 主として トパモライ ト ( 5 C a O · 6 S i 0 2 · 5 H 2 0 ) からなる ことが大きな 特徴である。 トパモライ トは、 軽量気泡コンク リート (A L C ) などの組織中に通常見られる代表的な結晶性珪酸カルシ ゥム水和物の 1 つであ り、 板状あるいは短冊状の粒子形態を とる。
本発明の珪酸カルシウム硬化体において、 トバモライ トが 主体であるか否かは、 珪酸カルシウム硬化体の破断面の走査 型電子顕微鏡観察と粉末 X線観察を併用する ことによ り以下 のよう に判断する。
まず第一に、 粉末 X線回折において、 トパモライ トの最強 線 ( 2 2 0 ) を越える他の回折ピークが存在しないこ とであ る。 ただし トバモライ ト とともに、 結晶質シリ カ、 炭酸カル シゥム、 石膏が共存する場合、 トバモライ トが主体であって も、 これら共存物質の高い結晶性のために、 これらの物質の 最強線が トバモライ トの最強線を超える場合がある。 そこで 第二に、 破断面を走査型電子顕微鏡を用いて、 顕微鏡の設定 倍率 2 5 0 0倍、 3 5 . 4 m X 1 8 . 9 mの領域で、 気 泡剤による粗大気泡部以外のマ ト リ ッ クスを無作為に 2 0箇 所観察し、 板状あるいは短冊状の トパモライ ト粒子が観測さ れる面積割合の平均が 5 0 %以上であれば、 主として トパモ ライ トか らなる とする (図 5 ( A ) 参照) 。 また、 上記面積 割合の平均は、 6 0 %以上である ことが好ましく 、 8 0 %以 上である こ とがよ り好ましい。 こ こで粗大気泡部とは、 粗大 気泡および粗大気泡から周囲約 5 ^ mの領域をいい、 自 由空 間が存在するために トバモライ トが生成しやすい領域をいう, しかし、 このような場合でも、 粉末 X線回折において、 トバ モライ トの ( 2 2 0 ) 面の回折ピーク強度 l b に対する トバ モライ ト以外の高結晶性の共存物質、 すなわち結晶質シリ カ 炭酸カルシウム、 石膏の最強線の回折強度 I c の比 ( I c / I b ) が 3 以下であるこ とが好ましく 、 2以下である こ とが よ り好ましい。 こ こで板状あるいは短冊状の粒子とは、 上記 のよう に顕微鏡の設定倍率 2 5 0 0倍で観測された板状ある いは短冊状の トバモライ ト粒子を顕微鏡の設定倍率 5 0 0 0 倍で観察し、 1 つの粒子において、 互いにほぼ平行な 2 つの 表面間の距離がその粒子の最小長さ (以下 「厚み」 と称す る) に相当 し、 その粒子の最大長さが最小長さの 5 倍以上で ある粒子とする (図 5 ( B ) 参照) 。 もちろん、 こ こで言う 最大長さ、 厚みは二次元への投影長さである。 これら トバモ ライ トの粒子の大きさは特に規定はしないが、 最大長さが数 / m〜 l 0 mである こ とが好ましい。
通常トバモライ トは、 低結晶性珪酸カルシウム水和物 ( C S H) と共存することが多い。 C S Hは様々な粒子形態をと ることが知られているが、 通常、 繊維状、 粒状、 塊状の粒子 形態をとるために電子顕微鏡下で トバモライ ト粒子と区別で きる (図 5 ( C ) 、 図 5 ( D ) 参照) 。 この様な C S Hは、 トバモライ トの基本骨格を崩さない範囲で含有できるが、 C S Hは強度、 耐候性、 耐久性など建材と しての様々な必要性 能を低下させるので、 可能な限り含有しないことが好ましい さ らに、 少量の軽量骨材、 補強繊維、 樹脂等も トバモライ ト の基本骨格を崩さない範囲で含有させる ことができる。
本発明の珪酸カルシウム硬化体は粉末 X線回折において観 察される、 2つの トバモライ トの回折線 ( 2 2 0 ) 、 ( 2 2 2 ) に挟まれた角度領域における回折強度の最低値 I aに対 する トパモライ トの ( 2 2 0 ) 回折ピーク強度 l bの比 ( I b / I a ) が 3. 0以上である。 珪酸カルシウム硬化体中に C S Hが多量に存在すると、 前述したよう に建材としての 様々な性質が低下する。 こ こで粉末 X線回折とは、 X線とし て C u K o!線を用いた粉末 X線回折を言う。 珪酸カルシウム 硬化体中に C S Hが多量に存在すると、 乾湿繰り返し時の寸 法安定性が低下する。 さ らに長期間大気中に放置されると、 これら C S Hは大気中に含まれる二酸化炭素と容易に反応し て、 炭酸カルシウムと非晶質珪酸に分解する炭酸化反応を起 こす。 この時、 体積の収縮を伴う ことから亀裂、 組織劣化が 発生する。 嵩比重が 1 . 0以下の場合、 通気性がある程度あ るためにこれら炭酸化反応が内部まで起こ り易く 、 外装用建 材と して使用する場合には致命的な欠陥となる。 トバモライ ト と C S Hが共存する硬化体について、 粉末 X線回折を行う と、 卜パモライ 卜の ( 2 2 0 ) 回折ピーク と ( 2 2 2 ) 回折 ピークに挟まれた領域に、 ブロー ドな C S Hの回折ピークが 認められる。 この C S Hの回折ピークは通常 2 9 . 1 〜 2 9 4 ° ( 2 0 ) 付近に出現する。 また C S Hが トバモライ トに 比べて少ない場合、 C S Hの回折ピークは、 トバモライ トの 回折線に吸収された形になり、 通常 C S Hの回折強度の測定 は不可能となる。
と ころが C S Hが多量に存在する場合、 卜パモライ トの ( 2 2 0 ) 回折ピーク と ( 2 2 2 ) 回折ピークに挟まれた領 域における X線の回折強度は、 バックグラウン ドに比べて高 い値となる ことから、 C S Hの存在の有無を判定する ことが できる。 珪酸カルシウム硬化体が C S Hを全く含まず、 かつ 高結晶性の トパモライ トを主体とする場合、 同領域における X線強度の最 値はパックグラン ド強度と一致する。
一方、 たとえ C S Ηが存在しない場合でも、 トパモライ ト の結晶性が低い場合には、 I b / I a は小さく なる。 これは ( 2 2 0 ) と ( 2 2 2 ) が近接しているために、 ピークのす そのが重な り合うためである。 トパモライ トの結晶性が低い と、 珪酸カルシウム硬化体の強度低下、 および耐候性の低下 が起こる。
従って、 2つの トバモライ トの回折線、 ( 2 2 0 ) と ( 2 2 2 ) に挾まれた角度領域における回折強度の最低値 I aに 対する トバモライ トの ( 2 2 0 ) 面の回折ピーク強度 l bの 比 ( I b / I a ) が大きい程、 珪酸カルシウム硬化体中に含 有される トパモライ トの結晶性が高いことを示す。 また、 珪 酸カルシウム硬化体中に C S Hが存在する場合においては、 I b / I aが大きい程、 珪酸カルシウム硬化体中に含有され る トバモライ トの結晶性が高く 、 かつ C S Hの含有量が少な いことを示す。
本発明においては、 いずれの場合でも、 I bノ I aの値は 3. 0以上である ことが必要であ り、 好ましく は 4. 0以上 さ らに好ましく は 5. 0以上である。 また、 嵩比重が 0. 5 以上の珪酸カルシウム硬化体においては、 I b Z I aの値が 5. 0以上である と、 特に圧縮強度及び弾性率が高くなり好 ましい。 従来から市販されている軽量気泡コ ンク リー トは、 結晶性の高い珪石を原料として用いる ことによ り、 トバモラ イ トの結晶性を高め、 結果と して I bノ I aの ί直は高くなつ ている場合が多い。 この値が高いにも拘らず強度が低い理由 は、 未反応の珪石が多量に残存していて トバモライ トが真の 主成分になっていないこ と、 および後に述べるように、 マ ト リ ックスに存在する空隙が広い分布を持つこと、 等の理由に よる。 なお、 こ こでの強度 I aおよび I bは、 ノ ックグラン ド強度を含めた値であ り、 後述の I ( 2 2 0 ) とは区別する , I a、 l bの算出方法を図 1 に示すが、 2つの トバモライ ト 回折線 ( 2 2 0 ) , ( 2 2 2 ) に挟まれた角度領域における パッ ク グラン ドを含めた回折強度の最低値を I a、 バック グ ラン ドを含めた トパモライ ト回折線 ( 2 2 0 ) の最大強度を I b とする。
本発明の珪酸カルシウム硬化体の嵩比重は、 0 . 1 4〜 1 0 の範囲にあ り、 好ましく は 0 . 1 4〜 0 . 9 、 より好まし く は 0 . 2以上 0 . 7未満である。 こ こで言う嵩比重とは、 1 0 5 °Cで 2 4時間乾燥させた際の嵩比重、 すなわち絶乾比 重を指す。 0 . 1 4未満では本発明の目的とする高い強度は 得られず、 1 . 0 を越えると硬化体の重量が重くなりすぎる ため軽量建材としては適さない。
本発明の珪酸カルシウム硬化体は、 水銀圧入法で測定され る微分細孔分布曲線における最大値の 1 4 の高さにおける 対数分布幅が 0 . 4 0 〜 1 . 2 0 である ことが必要であ り 、 好ましく は 0 . 4 0 〜 : L . 1 0 、 さ らに好ましく は 0 . 4 0 〜 1 . 0 0である。
ここで水銀圧入法とは、 硬化体内部へ水銀を圧入させて、 その時の圧力と侵入量の関係から細孔径の分布を測定するも のであ り 、 細孔の形状が円筒形である と仮定して計算された ものである。 水銀圧入法による細孔径の測定可能範囲は 6 n m〜 3 6 O jLt mであるが、 この値は実際の細孔の直径を表す ものではなく 、 構成物質間の間隙の大きさの指標として使用 され、 特に本発明の珪酸カルシウム硬化体の細孔構造を記述 する際には有効な解析手段である。 水銀圧入法で測定された '微分細孔分布は、 測定された細孔径に対する細孔量の積算曲 線を 1次微分して得られる。 通常、 嵩比重が 0. 1 4〜 1 . 0の嵩比重が低い珪酸カルシウム硬化体の場合には、 その測 定範囲内の細孔径 6 nm〜 5 0 i mの間に微分細孔分布が存 在する。
微分細孔分布曲線における最大値の 1 4の高さにおける 対数分布幅 (対数 1 4値幅) とは、 細孔径分布の広がり を 表す 1つの指標であ り、 微分細孔分布曲線における最大値の 1 4の高さにおける細孔径分布の幅を対数にて表示したも のである。 その算出方法を図 2に示すが、 水銀圧入法によ り 測定された細孔径に対する細孔量の積算曲線を 1次微分して 得られる微分細孔分布曲線における最大値の 1 4の高さを 与える細孔径が二つである場合 (図 2 ( A) 、 図 2 (B) ) 大きい順に A 2、 A iとすると、 対数 1 4値幅は、 A 2、 八ェそれぞれの常用対数の差となる。 尚、 図 2 ( C ) に示す ように、 微分細孔分布曲線における最大値の 1 4の高さを 与える細孔径が二つより多い場合は、 それらのうち最大の細 孔径 A 2の常用対数と最小の細孔径 Aェの常用対数の差とな る。 対数 1 ノ 4値幅が 1 . 2 0 を越えると、 空隙径が 5 0 m以下の細孔領域における細孔径分布は広い分布を持つこ と になり 、 これは即ち、 応力を担う骨格を形成する部分 (以下 「マ ト リ ッ クス」 という) の間隙の均一性が低いこ とを示す, そのために、 局所的な応力集中が生じやすくなり、 弾性率、 圧縮強度、 弾性率に対する圧縮強度の低下をもたらす。 該対 数分布幅は小さい方が強度その他の物性は向上する方向であ るが、 本発明の製造方法をもってしても 0 . 4 0 よ り 小さい 対数分布幅を得ることは難しい。 従来の材料、 たとえば軽量 気泡コ ンク リー トは、 気泡剤により導入された粗大気泡部を 除いた部分、 すなわち骨格を形成するマ ト リ ッ クスに存在す る空隙は広い分布を持ち、 対数 1 Z 4値幅は 1 . 2 0 を越え ている。 従来の材料では、 粗大気泡のみならず、 これら細孔 領域に存在する広い分布を持つ空隙が、 強度、 弾性率等の物 性を改善する こ との障壁になっていたと本発明者らは推測し ている。
ところで、 一般に C S Hは繊維状、 粒状、 塊状の粒子形態 をと り 、 結晶質の トバモライ トより微細である ことに加えて ゲル細孔と呼ばれる 0 . l i m以下の細孔を多量に含有して いる。 そのため、 珪酸カルシウム硬化体中に C S Hが多量に 存在する場合にも対数 1 / 4値幅が非常に小さ くなる こ とが ある。 しかしながら、 対数 1 / 4値幅が小さい場合でも、 C S Hを多量に含有している場合もしく はトバモライ トの結晶 性が低い場合には、 それらに起因して本発明の珪酸カルシゥ ム硬化体の特徴である、 高い弾性率、 高い圧縮強度、 弾性率 に対する高い圧縮強度は得られない。
本発明の珪酸カルシウム硬化体は、 主として トパモライ ト からなり、 トバモライ トの結晶性の高い、 すなわち上記 I b / I aが 3 . 0 以上の珪酸カルシウム硬化体であ り、 そのマ 卜 リ ックスを構成する トバモライ 卜の板状あるいは短冊状粒 子間の空隙径分布、 すなわちマ ト リ ッ クスにおける細孔分布 を均一化しているこ とが大きな特徴である。 それによ り、 気 泡剤による粗大気泡が存在しても従来の軽量気泡コンク リー 卜の 1 . 7 〜 2 . 2倍の圧縮強度、 弾性率、 かつ弾性率あた り の圧縮強度を発揮する。 また、 気泡剤による粗大気泡が存 在しない場合には、 さ らに 1 . 5 〜 2 . 0倍の上記物性を発 揮する こ とが可能となった。
本発明の珪酸カルシウム硬化体は、 従来にない微細構造を 主として トバモライ トからなるマ ト リ ックスによって実現す る ことによ り、 従来の軽量気泡コ ンク リー ト と比較して高い 比弾性率、 比圧縮強度、 さ らには弾性率に対する圧縮強度を 有する。 本発明において、 気泡剤による粗大気泡が存在して も、 従来の軽量気泡コンク リー トの 1 . 7 〜 2 . 2倍の物性 値を発揮する こと、 また粗大気泡が存在しない場合にはさ ら に 1 . 5 〜 2 . 0倍の上記物性値を発揮する ことは、 それぞ れに重要な意義を有する。
従来、 軽量気泡コ ンク リー トは、 粗大気泡を含有する こと が高い生産性を可能にしていた。 従って、 本発明によ り 、 従 来用いられてきた設備の範囲もしく は最小限の付加設備によ つて高い生産性を維持しながら従来の数倍の物性値を有する 建材の提供が可能になった。 一方、 気泡剤による粗大気泡を 含有しない場合には、 さ らに著しい物性向上が得られるため に、 従来問題となっていた、 補強鉄筋を用いる場合の用途の 制限をなくすことができる。 即ち、 従来技術では考えられな かった支持部材間隔の長い部位への使用や高層階の建築物へ の使用への展開が可能になり、 生産性の低下を補償するに十 分な効果を有する。
本発明の珪酸カルシウム硬化体が、 最大径 2 0 0 mを越 える気泡を実質的に有する場合には、 水銀圧入法で測定され る細孔のう ち、 細孔径が 0. 1 t m以下の細孔量の割合は、 嵩比重 Dが 0. 5〜 1 . 0の場合には、 下記式 ( 3 ) で求め られる ( D ) 〜 9 8 vol%が好まし く 、 よ り好まし く は 下記式 ( 3 ' ) で求め られる V 1 2 ( D ) 〜 9 8 vol%であ り , 嵩比重 Dが 0. 3以上、 0. 5未満の場合には、 下記式
( 4 ) で求められる V 2 ( D ) 〜 9 5 v o l %が好ま しく 、 よ り好まし く は下記式 ( 4 ' ) で求め られる V 2 2 (D ) 〜
9 5 vol %であり、
嵩比重 Dが 0. 1 4以上、 0. 3未満の場合には、 下記式 ( 5 ) で求められる V 3 ( D ) 〜 9 5 vol%が好ましく 、 よ り好ま しく は下記式 ( 5 ' ) で求められる V 3 2 (D ) 〜 9 O vol%以下である。
V ! ( D ) = 5 0 XD + 4 0 ( 3 ) 、
V ? ( D ) = 1 0 0 XD + 1 5 ( 4 ) 、
V 3 ( D ) = 2 0 0 X D ( 5 ) , 1 2 ( D ) = 5 0 XD + 4 5 ( 3 、
V 2 2 ( D ) 0 0 X D + 2 0 ( 4 ' )
V a 2 ( D ) = 2 0 0 XD - 1 0 ( 5 ' ) さ ら に、 本発明の珪酸カルシウム硬化体が、 最大径 2 0 0 mを越える気泡が実質的に無い場合には、 水銀圧入法で測 定される細孔のうち、 細孔径が 0 . 1 m以下の細孔量の割 合は、
嵩比重 Dが 0 . 8〜 1 . 0 の場合には、 9 0 〜 9 8 vol%が 好ましく 、 より好ましく は 9 5 ~ 9 8 vol%であ り、 嵩比重 Dが 0 . 5以上 0. 8未満の場合には、 下記式 ( 6 ) で求め られる V 4 ( D ) 〜 9 7 vol%が好ましく 、 よ り好ま しく は下記式 ( 6 ' ) で求められる V 4 2 (D ) 〜 9 7 vol% であり 、
嵩比重 Dが 0 . 1 4以上 0 . 5未満の場合には、 下記式
( 7 ) で求められる V 5 ( D ) 〜 9 2 vol%であるこ とが好 ましく 、 よ り好ましく下記式 ( 7 ' ) で求められる V 5 2 ( D ) 〜 9 2 vol%である。 V 4 ( D ) = 1 0 0 XD + 1 0 ( 6 ) 、 V 5 ( D ) = 1 5 0 XD - 1 5 ( 7 ) 、 V 4 2 ( D ) = 1 0 0 XD + 1 5 ( 6 ' ) 、 V 5 2 ( D ) = 1 5 0 XD - 1 0 ( 7 ' ) 細孔径 0 . 1 m以下の細孔量の割合が上記範囲内であれ ば、 各々の嵩比重において、 よ り高い弾性率、 圧縮強度およ び弾性率に対する圧縮強度を得る こ とができる。 尚、 上限は、 現在の製造方法における限界値である。
本発明の珪酸カルシウム硬化体において実質的に最大径が 2 0 0 mを越える気泡を有するとは、 従来の軽量気泡コ ン ク リー ト同様に、 直径約 1 0 0 m〜 l mmの気泡が気泡剤 を用いて導入された場合を意味し、 本発明の珪酸カルシウム 硬化体を破断させて生じた面上において、 1 O mm四方に最 大径が 2 0 0 を越える気泡が 2 0個よ り多いことである, こ こでいう気泡とは、 原料混合時あるいは予備硬化時に気体 が内部に閉じ込められて生じた球状の空隙を言い、 通常、 球. 楕円体、 水滴状、 あるいはこれらが結合した形状をなすこと から、 亀裂や欠けによって発生した空隙とは容易に区別でき る。
一方、 実質的に最大径が 2 0 0 ti mを越える気泡が無いこ ととは、 上記の逆で気泡剤による気泡を含まないことを意味 し、 本発明の珪酸カルシウム硬化体を破断させて生じた面上 において、 1 O mm四方に最大径が 2 0 0 を越える気泡 が 2 0個以下である こととする。
こ こで言う最大径とは、 破断面上において観察される気 泡の断面形状 (円、 楕円、 水滴状あるいはこれらの合体した 形状等) の最大長さを言う。 これら気泡は実体顕微鏡等を用 いて容易に観察できる。
上記細孔径 0. 1 m以下の細孔量の割合は、 各々 の嵩比 重におけるマ ト リ ックスの細孔径の微細度、 すなわち緻密度 の指標である。 従って、 本発明の請求項 1 に規定される細孔 径の相対的な分布広さに加えて、 上記細孔径 0. 1 m以下 の細孔量の割合を用いる ことによ り、 応力を担う骨格部であ るマ ト リ ックスにおける細孔径の微細化および均一化度合い の指標を得る ことができる。 すなわち、 上記の条件を満足す る ことは、 各々の嵩比重において、 マ ト リ ッ クスの細孔径を 極限まで微細化しかつ細孔径分布の均一化を実現したもので あ り、 この従来にない微細構造を主と して トバモライ トから なるマ ト リ ッ クスによって実現する こ とによ り、 著しい物性 向上を可能としたものである。
また、 本発明の珪酸カルシウム硬化体は、 弾性率 Y (Nノ mm2) と嵩比重 Dから下記式 ( 1 ) を用いて求められる値 aがが好ましく は 7以上、 よ り好ましく は 8. 5以上、 さ ら に好ましく は 9以上であ り、 かつ圧縮強度 S (N/mm2) と弾性率 Y (N/mm2) から下記式 ( 2 ) を用いて求めら れる値 bが好ましく 1. 2 0以上、 よ り好ましく は 1 . 3 0 以上、 さ ら に好ましく は 1 . 4 0以上、 特に好ましく は 1 . 5 0以上である。
a = ( Y X 1 0 - 3 ) / ( D 1 - 5) ≥ 7 ( 1 ) b = S / ( ( Y X 1 0 - 3 ) 1 ■ ") ≥ 1 . 2 0 ( 2 ) 本発明の珪酸カルシウム硬化体は、 微細構造を主として ト バモライ トからなるマ ト リ ックスによって実現するこ とによ り 、 従来の軽量気泡コンク リー ト と比較して高い弾性率、 圧 縮強度を有する一方で、 従来限界であった弾性率に対する圧 縮強度を著しく 向上させるものである。 式 ( 1 ) を用いて求 め られる aが 7 よ り小さいと、 鉄筋を配したと してもそのた わみ性能は低く 、 構造部材への使用、 特に支持部材間隔が長 い部位への使用が制限される ことから好ましく ない。
一方、 従来の軽量気泡コ ンク リート もしく はその延長線上 にある従来技術によって製造される材料は全て式 ( 2 ) を用 いて求め られる値 bがほぼ 1 である こ とから、 弾性率に対し て圧縮強度が一義的に決まってしまう という大きな制約を持 つている。 本発明は、 これらの材料が本質的に持つ制約を打 破し、 弾性率に対する圧縮強度を向上させるこ とに成功した ものである。
一般的に材料の破壊時の歪み、 すなわち限界歪みは、 限界 歪み-破壊強度/弾性率で表され、 これは式 ( 2 ) を用いて 求められる値 b に相当する。 すなわち本発明の珪酸カルシゥ ム硬化体は、 従来にない限界歪みを有する材料とも言える。 従って、 本発明の珪酸カルシウム硬化体は局所的に大きな歪 みを伴う様な使われ方にも対応できる。 たとえば、 本発明の 珪酸カルシウム硬化体を釘あるいはビスを用いて固定する場 合、 あるいは本発明の珪酸カルシウム硬化体上にさ らに他の 建築材料をそれら固定具を用いて固定する場合、 大きな保持 力を発揮する。 また、 大きな保持力を必要とする屋根下地材 等への使用も可能となる。
本発明の珪酸カルシウム硬化体は、 式 ( 1 ) および式 ( 2 ) において規定される要件を同時に満たすことから、 建 築材料と しての優れた性能が発揮される。
なお、 本発明において規定される弾性率とは、 動弾性率す なわち材料の共振周波数から計算される弾性率であり 、 静的 な応力による変位応答から求めたものではない。 動弾性率で 規定する こ とによ り材料のあらゆる方向からの平均的な性能 すなわち材料の本質的な評価が可能である。
本発明の珪酸カルシウム硬化体は、 窒素吸着法 ( B E T吸 着法) (Brunauer-Eimett-Teller equation adsor tion method) で測定される比表面積が、 好ましく は 2 0〜 8 5 m 2 Z gであ り、 よ り好ましく は 6 0 m2 / g以下、 さ らに好 ましく は S O n^Z g以下である。 こ こで トバモライ トの比 表面積は結晶度が高くなるにつれて小さ くなり、 高結晶性の トバモライ トは、 4 0 〜 5 0 m2/ gである ことが報告され ている (石膏と石灰, N o . 2 1 4 P . 1 2 9 ( 1 9 8 8 ) 石膏石灰学会) 。 一方、 同文献によると、 C S Hの比表 面積は 2 0 0〜 2 5 0 m 2 / gと著しく 高い。 すなわち比 表面積の値は、 トパモライ トの結晶度と C S Hの含有率を併 せた指標と考える こ とができ、 トバモライ トを含有する建材 の性能を表す物性の一つと言える。 従って比表面積が 8 5 m 2/ gを越える と、 トパモライ トの結晶度の低下あるいは C S Hの含有量の増加を意味するところとなり、 硬化体の強度 弾性率が低下する とともに、 耐候性、 寸法安定性に代表され る建材としての性能が低下することから好ましく ない。 一方 比表面積が著しく 低下するこ とは、 トバモライ ト以外の低い 比表面積を持つ物質が多量に混入している ことを意味する こ とから、 比表面積は 2 0 m 2Z g以上が好ましい。
水銀圧入法による細孔量と同様、 比表面積は嵩比重に大き く依存する。 嵩比重に応じた比表面積の範囲は、 嵩比重 0. 5〜 : L . 0 の場合は、 好ましく は 2 0〜 6 0 m2 / g、 よ り 好ましく は 5 Ο ιη2/ ^以下であり、 嵩比重 0. 3 5以上 0. 5未満の場合は、 好ましく は 2 0〜 7 0 m2 / g、 よ り好ま しく は 6 0 m2Z g以下であ り、 嵩比重 0. 1 4以上 0. 3 5未満の場合には、 好ましく は 2 0〜 8 5 m2 Z gであ り、 よ り好ま しく は 7 0 m2 / g以下である。 なお、 比表面積が 著しく低下するこ とは、 トバモライ ト以外の低い比表面積を 持つ物質が多量に混入していることを意味する ことから、 比 表面積は 2 O m2Z g以上が好ましい。 本発明の珪酸カルシウム硬化体は、 粉末 X線回折において 観察される トバモライ トの回折ピークのうち、 ( 2 2 0 ) 面 の回折ピーク強度 I ( 2 2 0 ) に対する ( 0 0 2 ) 面の回折 ピーク強度 I ( 0 0 2 ) の比 ( I ( 0 0 2 ) 1 ( 2 2
0 ) ) が好ま しく は 0 . 2 5 以上、 さ らに好まし く は 0 . 3
5 以上である。 トパモライ トの板状あるいは短冊状の粒子は. 平面に垂直な方向すなわち厚み方向が結晶の C軸方向と考え られている。 従って I ( 0 0 2 ) の相対強度が増加する こ と は、 C軸方向の相対的な規則性が増すことであ り 、 それに伴 い板状結晶の厚みも増加する ことを意味する。 J C P D S 力 ー ド N o . 1 9 - 1 3 6 4 によれば、 理想的な 卜バモライ ト 結晶の I ( 0 0 2 ) / I ( 2 2 0 ) は 0 . 8 と記載されてお り 、 この値に近づく こ とで結晶の厚みが増し、 単一結晶の強 度が増加する。 結果と して、 これら結晶から構成される硬化 体の強度も増加する。 さ らに結晶の規則性が増加する ことに よ り、 硬化体の弾性率が増加し、 また耐炭酸化等の耐候性に 代表される建材としての性能も向上する.と考えられる。 これ ら I ( 0 0 2 ) 、 I ( 2 2 0 ) の算出方法を図 3 に示すが、
1 ( 0 0 2 ) は、 回折角 6から 9 ° ( 2 Θ ) 付近にかけて、 バック グラ ン ドを直線近似して得られた真の回折強度であ り
I ( 2 2 0 ) は、 回折角 2 0から 4 0 ° ( 2 9 ) 付近にかけ て、 バッ ク グラ ン ドを直線近似して得られた真の回折強度で ある。 本発明の珪酸カルシウム硬化体は、 撥水性物質を 0 . 1 〜 3 . 0重量%含有する ことが好ましい。 こ こでいう撥水性物 質とは、 シロキサン化合物、 アルコキシシラン化合物、 脂肪 酸、 脂肪酸塩、 エポキシ系樹脂、 ウレタン系樹脂、 シリ コー ン系樹脂、 酢酸ビエル系樹脂、 アク リル系樹脂、 スチレン一 ブタジエン系樹脂等と水からなる樹脂エマルジョ ン等の撥水 性物質であ り 、 このうち一種または二種以上の混合物を用い ることもできる。 この中でも特に、 シロキサン化合物、 すな わち、 ポリ ジメチルシロキサンやポリ ジメチルシロキサンの メチル基の一部が水素、 フエニル基、 ト リ フロロプロ ピル基 等で置換されたシリ コーンオイル、 アルコキシシラン化合物. すなわち、 メチル ト リ エ トキシシラン、 ェチル ト リエ トキシ シラン、 プロ ピル ト リ エ トキシシラン、 イソブチルト リエ ト キシシラン等のアルキルアルコキシシラン化合物を使用する ことがさ らに好ましい。
本発明の珪酸カルシウム硬化体の従来にない細孔構造に撥 水性物質の疎水基の作用が加わって、 優れた撥水性を発現す る ことができる。 本発明の珪酸カルシウム硬化体では、 それ ぞれの嵩比重において、 マ ト リ ックスの細孔径の極限まで微 細化かつ分布の均一化を実現している。 この従来にない細孔 構造と撥水性物質との相乗作用によ り 、 新規な撥水性の向上 が得られたものと推定される。 具体的には、 硬化体の表面と 水との接触角が 9 0 ° を越える場合、 硬化体と水との接触角 が同じであってもその細孔に水が入るためには、 細孔分布が 小さい硬化体の方がより大きな水の浸透圧を必要とすること に基づいている。 撥水性物質の含有量は 0 . 1〜 3 . 0重 量%が好ましく、 さ らに好ましく は、 0 . 5〜 2重量%であ る。 0 . 1 重量%未満では撥水性が期待できず、 3 . 0重 量%よ り多いと本発明に規定される細孔構造、 強度が得られ なく なる。
本発明の珪酸カルシウム硬化体は、 補強繊維を 0 . 0 5〜 3 v o l %含有している ことが好ましい。 こ こでいう補強繊維 とは、 耐アルカ リ ガラス繊維、 カーボン繊維、 ステンレス繊 維、 セラミ ッ ク繊維等の無機繊維、 ァラミ ド繊維、 ビニロン 繊維、 ポリ プロピレン繊維等の有機繊維であ り、 このうち一 種、 あるいは二種類以上の混合物として用いる ことができる , 目的の性熊を得るためには、 ァラミ ド繊維、 耐アルカ リ ガラ ス繊維、 カーボン繊維が好ましく 、 ァラミ ド繊維を用いる こ とがさ らに好ましい。
従来の軽量気泡コンク リー トでは粗大気泡が存在するため 補強繊維を添加しても耐欠け性や建築部材として重要な衝撃 強度を増大させる ことが困難であった。 ところが本発明にお いては、 粗大気泡が存在しても微細空隙が均一に分布してい るため、 硬化体の衝撃強度を大幅に向上させる ことが可能と なった.。 補強繊維の繊維長は、 1 〜 2 0 m mを用いる ことが でき、 好ま しく は 3 〜 ; L 0 m m、 よ り好ましく は 5 〜 8 m m である。 補強繊維の含有量は、 空隙まで含めた硬化体の体積 に対して、 0. 0 5〜 3 vol%が好ま しく 、 よ り好まし く は 0. l〜 2 vol%である。 0. 0 5 vol %未満では十分な補強 効果が得られず、 一方 3 vol%を超える と混合時にファイバ 一ホールができやすく、 硬化体中への均一な分散が困難にな る。
本発明の珪酸カルシウム複合体は、 本発明の珪酸カルシゥ ム硬化体と補強鉄筋あるいは補強金網からなり 、 通常補強鉄 筋あるいは補強金網は珪酸カルシウム硬化体内部に埋設され る。 こ こで捕強鉄筋とは、 鉄筋を所望の形状に配列し、 交叉 接点を溶接加工したものを言う。 また補強金網とは鉄を網状 に加工したもので、 たとえばラス網等がその代表的な例であ る。 補強鉄筋もしく は補強金網の形状、 寸法、 鉄筋の太さ、 金網の目の大きさ、 さ らに珪酸カルシウム硬化体中に埋設す る際の位置等、 すなわち配筋の仕方については、 珪酸カルシ ゥム複合体の大きさ、 用途等に応じて調整される。 なお、 こ れら補強鉄筋または補強金網は、 耐久性上有効な防鲭剤処理 が施されている こ とが好ましい。
防鐯剤としては合成樹脂系等、 公知のものを使用できる。 この様に鉄筋あるいは金網を内部に配置する こ とによ り破壊 時の耐力が著しく 向上する。 特に本発明の珪酸カルシウム硬 化体は、 高結晶性に由来して圧縮弾性率が従来の材料に比べ て格段に高いため、 鉄筋あるいは金網による補強が有効にな る。 さ らに前述した均一な微細気泡のために、 鉄筋との付着 力も従来の軽量気泡コンク リー トに比べて大幅に向上させる ことが可能となった。
以下、 本発明の珪酸カルシウム硬化体の製造方法について 説明する。
本発明の珪酸カルシウム硬化体の製造方法は、 少なく とも 珪酸質原料とセメ ン ト と石灰質原料を含む水性スラリーを型 枠に注入し、 予備硬化した後にオー トク レープ養生し、 主と して トパモライ トからなる珪酸カルシウム硬化体を製造する 方法であって、 上記珪酸質原料として結晶質である珪酸質原 料を 5 0重量%以上用い、 かつ硫酸アルミニウムもしく はそ の水和物を、 酸化物換算 (A 1 2 0 3 ) で固体原料の総重量 に対して 0 . 0 9 〜 1 0重量%、 その他の硫酸化合物を、 上 記硫酸アルミニウムもしく はその水和物を含めて、 S 〇 3量 換算で固体原料の総重量に対して 0 . 1 5 〜 1 5重量% とな るよう に上記水性スラ リーに混合する こ とを特徵とする。 な お、 本発明において予備硬化体とは、 水性スラ リ ーを型枠内 に注入し、 予備硬化させて得られるオー トク レープ養生前の ものをレ う。
こ こで珪酸質原料とは、 S i 〇 2を 7 0重量%以上含有す る原料を言う。 たとえば、 結晶質の珪石、 珪砂、 石英および それらの含有率の高い岩石、 並びに珪藻土、 シリ カヒューム フライ アッ シュ、 天然の粘土鉱物およびそれらの焼成物等で ある。 これらのうちで結晶質の珪酸質原料とは、 珪石、 珪砂、 石英およびそれらの含有率の高い岩石であ り、 粉末 X線回折 において α —石英あるいはク リ ス トバラィ ト等のシャープな 回折ピークを呈するものをいう。 また、 非晶質珪酸原料とは, 珪藻土、 シリ カ ヒューム、 フライアッ シュ等の粉末 X線回折 において固有の明瞭な回折ピークを示さないものを言う。
本発明の製造方法において、 セメン トは普通ポルト ラン ド セメン ト、 早強ポルトランドセメン ト、 ビーライ トセメン ト 等の珪酸成分とカルシウム成分を主体とするセメン トを言う , さ らに、 石灰質原料とは酸化物換算で C a 〇を 5 0重量%以 上含む原料であ り 、 生石灰あるいは消石灰等を言う。
本発明の珪酸カルシウム硬化体を製造するにあたっては、 用いる珪酸質原料のうち 5 0重量%以上が結晶質であること が必要である。 珪酸質原料の中でもシリ カヒュームに代表さ れる非晶質珪酸質原料は、 結晶質珪酸質原料に比べて著しく 高い反応性を持っている。 その著しく 高い反応性のために、 セメン ト、 石灰質原料と予備硬化させる段階で、 C a O Z S i 〇 2モル比が 1 付近の C S Hが常温下でも特に容易に生成 する こ とが知られている。 これら C S Hは非常に安定な物質 である ことから、 その後に高温高圧の養生を行っても、 トパ モライ トへの変化は遅く 、 硬化体中には寸法安定性、 耐候性 を低下させる C S Hが多く残留してしまう。 また、 トバモラ イ トの結晶性も著しく低下することが知られている。 同時に 径が小さく かつ均一な細孔分布が得られないために、 目的と する高弾性率、 高圧縮強度が得られない。 従って、 珪酸質原 料は 5 0重量%以上が結晶質である必要があり、 好ま しく は 6 0重量%以上である。
結晶質の珪酸質原料としては、 結晶質の珪石が安価である こ とか ら好ましく 、 中でも微粉碎したブレーン比表面積で測 定して 5 0 0 0 c m 2 Z g以上の微粉珪石が好ましく 、 よ り 好ましく は 7 0 0 0 c m 2 / g以上である。 微粉珪石は余り 細かく しても、 却って取り扱いにく いという弊害が生じる こ とからブレーン比表面積で測定して 3 0 0 0 0 0 c m 2 / g 以下である ことが好ましい。 微粉珪石は結晶質であるために 予備硬化段階ではほとんど反応しない。 しかし、 ォ一 トク レ ーブ養生中の反応性は著しく 高いために結晶性の高い トパモ ライ トを多量に生成させることが可能になる。 珪石の粒度が ブレーン比表面積で測定して 5 0 0 0 c m a / g以上と細か いことは、 オー トク レープ養生後に珪石が未反応のままで残 留した場合にも、 マ ト リ ックス中の残留珪石の界面に生成さ れる空隙の大きさを小さ くする効果も有する。
ところで、 たとえば最大径 2 0 0 を越える気泡が実質 的に無い、 すなわち気泡剤を用いずに嵩比重 0 . 5以下の珪 酸カルシウム硬化体を得よう とする場合、 また気泡剤を用い る場合でも嵩比重 0 . 3以下の珪酸カルシウム硬化体を得よ う とする場合には、 水/固体比を高くする必要がある。 その ような場合には、 製造時に固体の沈降を防ぐ、 および予備硬 化時の硬化速度を速める 目的から、 非晶質珪酸原料を一部使 用する ことが好ましい。 この時、 非晶質珪酸原料を多く使用 するこ とは、 トパモライ トの生成量および結晶性の低下をも たらす。 非晶質珪酸質原料の使用量は、 珪酸質原料のうち 5 重量%以上 5 0重量%未満が好ましく 、 よ り好ましく は 5 〜 4 0重量%である。 こ こで水 固体比とは、 固体重量 (使用 する原料が結晶水を含む場合、 この結晶水の重量は含めな い。 ) に対する使用したすべての水 (使用する原料が結晶水 を含む場合、 この結晶水の重量を含む。 ) の重量比を言う。
硫酸アルミニウムもしく はその水和物の添加量は、 本発明 の珪酸カルシウム硬化体を製造する際の固体原料の総重量に 対して酸化物換算 (A 1 203 ) で 0 . 0 9 〜 1 0重量%で あり、 用いる固体の総重量に対する使用するすべての水の比
(以下、 水 Z固体比) が 0 . 9 5未満の場合は 0 . 0 9〜 3 重量%である ことが好ま しく 、 よ り好ましく は 0 . 1 2〜 2 重量%であ り、 水ノ固体比が 0. 9 5以上 1 . 9未満の場合 には、 好ましく は 0. 1 5〜 6重量%でぁ り、 よ り好ましく は 0 . 2 〜 4重量%であ り、 水/固体比が 1 . 9以上の場合 は、 0 . 2 〜 1 0重量%であ り、 よ り好ましく は 0 . 2 5〜
6重量%である。 添加量が 0 . 0 9重量%未満である と、 本 発明の効果が十分に現れず、 1 0重量%よ り も多いと、 水性 スラ リーの粘度が高く な りすぎて、 成形性に問題が生じる。 また、 硫酸アルミニウムもしく はその水和物における硫酸 アルミニウムとは、 ィ匕学式 ( A l 2 ( S 04 ) 3 ) からなる 物質を言い、 その水和物とはたとえば化学式 ( A 1 2 ( S O 4 ) 3 · 1 7 H 20 ) で示されるような結晶水を含む化合 物を言う。 いずれの場合でも結晶水を除いた状態で A 1 2
( S O 4 ) 3 として 8 0重量%以上含有するものを言う。 さ らに原料形態と しては粉末、 水溶液、 スラ リーいずれでも構 わない。
その他の硫酸化合物の添加量は上記硫酸アルミニウムも し く はその水和物を含めて、 S 03換算で、 珪酸質原料、 セメ ン ト、 硫酸化合物原料、 石灰質原料を含む固体原料の総重量 に対して 0 . 1 5 〜 1 5重量%でぁり 、 好ましく は 0 . 2 〜 1 0 重量%でぁる。 添加量が 0 . 1 5 重量%未満である と、 予備硬化体の硬化が遅く なり、 1 5重量%よ り多いと、 当該 硫酸化合物が主成分の一つとなってしまい、 得られる硬化体 中の トバモライ ト含有量が減少する。
本発明の珪酸カルシウム硬化体の製造方法において、 硫酸 アルミニウムもしく はその水和物を除いた、 その他の硫酸化 合物は特に限定されるものではなく 、 S 03ないしは S 04 を含有する化合物であれば良い。 例えば、 亜硫酸、 硫酸、 無 水石膏 ( C a S 04) 、 二水石膏 ( C a S 04 * 2 H 20 ) や半水石膏 ( C a S 04 * 1 / 2 H 20 ) 等の石膏の水和物、 硫酸マグネシウムなどのアルカ リ土類金属の硫酸塩、 亜硫酸 ナ ト リ ウム、 亜硫酸カ リ ウム、 硫酸ナ ト リ ウム、 硫酸力 リ ウ ムなどのアル力 リ 金属の硫酸塩、 硫酸銅や硫酸銀などの金属 硫酸塩等であ り、 これらを単独で用いても、 複数同時に用い てもよい。 これらその他の硫酸化合物は、 高結晶性の トバモ ライ トをよ り多量に生成させ、 細孔の微細化かつ細孔分布の 均一化を実現させるために用いられる。 これらその他の硫酸 化合物のう ち、 二水石膏が珪酸カルシウム硬化体の主原料の 一つと して使用するセメ ン トに含まれている こ とから、 特に 好まし く 用い られる。
本発明の製造方法において、 硫酸アルミニウムまたはその 水和物と、 その他の硫酸化合物を同時に用いる ことは、 高い 水ノ固体比の下でも、 固体の沈降を防ぎ、 かつ予備硬化反応 を促進し、 結果と して得られる珪酸カルシウム硬化体の強度 および弾性率の向上をもたらすものであ り 、 本発明の珪酸カ ルシゥム硬化体の製造には必須の原料である。
本発明の珪酸カルシウム硬化体の製造方法においては、 硫 酸アルミニウムまたはその水和物をその他の固体原料および 水と一緒に 4 0 〜 1 0 0 °Cで 1 0分以上、 よ り好ましく は 3 0 分以上混合する ことによって、 水ノ固体比 = 5 という非常 に高い水 Z固体比においてまで固液分離を抑制し、 かつ短時 間の間に型枠からはずして移載可能な硬さまで予備硬化させ る ことができる。 この 0 . 6 7 〜 5 に亘る広範囲の水/固体 比で制御された水性スラ リ ーをそのまま硬化させた り、 も し く はそれぞれの水性スラ リーに適量の気泡剤、 例えばアルミ ニゥム粉末を加える ことによ り 、 目的とする嵩比重かつ粗大 気泡量を自 由にかつ精度良く 制御された珪酸カルシウム硬化 体の製造が可能になった。
さ らに、 硫酸アルミニウムまたはその水和物と上記結晶質 の微粉珪石の併用により 、 結果として得られる珪酸カルシゥ ム硬化体のマ 卜 リ ッ クスの細孔径を極限まで微細化かつ均一 化する ことができる こと、 それにより弾性率、 圧縮強度、 弹 性率に対する圧縮強度を大幅に向上させる こ とができる。 現 時点では、 そのメカニズムは必ずしも明らかではないが、 硫 酸アルミニウムまたはその水和物および微粉珪石の併用によ り混合された水性スラ リ ーの分散性かつ均一性が向上する、 結晶性の高い トパモライ トの多量生成を可能にする、 同時に マ ト リ ックスと残留した珪石の間に形成された空隙をよ り小 さ く できる、 等のためと推定される。
本発明の製造方法において、 最大径 2 0 0 ; を越える気泡 を実質的に含まない珪酸カルシウム硬化体を製造する場合に は、 珪酸質原料、 セメ ン ト、 硫酸化合物原料、 石灰質原料お よびその他の固体原料は、 水ノ固体比が 0 . 7 7 〜 5 になる よう に水性スラ リー状態で混合される。 最大径 2 0 0 t mを 越える気泡を実質的に含まない、 高強度、 高弾性率で、 嵩比 重が小さい珪酸カルシウム硬化体を得るためには、 水ノ固体 比は、 0 . 7 7 〜 5 の範囲であり 、 好ましく は 0 . 9 〜 4の 範囲であ り 、 さ らに好ましく は 1 . 2 〜 3 の範囲である。 一方、 最大径 2 0 0 mを越える気泡を実質的に含む珪酸 カルシウム硬化体を製造する場合には、 水/固体比が 0 . 6 7 〜 3 . 5 、 好ましく は 0 . 8 5 〜 3 . 3 、 よ り好ま しく は 0 . 9 6 〜 2 . 7 になるよう に水性スラ リー状態で混合した 後に、 気泡剤としてアルミニウム粉末を混合したものを型枠 に注入する方法が好まし く用いられる。 アルミニウム粉末の 添加量は、 固体原料の総重量に対して固体アルミニウム換算 で 0 . 0 0 2 〜 0 . 8重量%であ り 、 水ノ固体比が 1 . 1 未 満の場合には 0 . 0 0 2 〜 0 . 1 5重量%である ことが好ま し く、 よ り好ましく は 0 . 0 0 3 〜 0 . 1 重量%であ り 、 水 Z固体比が 1 . 1 以上 1 . 5未満の場合には 0 . 0 0 5 〜 0 2 重量%である こ とが好ましく 、 より好ましく は 0 . 0 0 8 〜 0 . 1 5重量%であ り 、 水ノ固体比が 1 . 5 以上 2 . 2未 満の場合には 0 . 0 0 8 〜 0 . 3重量%である ことが好まし く 、 よ り好ましく は 0 . 0 1 5 〜 0 . 2重量%であり 、 水ノ 固体比が 2 . 2以上の場合には 0 . 0 2〜 0 . 6重量%であ る こ とが好ましく 、 よ り好ましく は 0 . 0 3〜 0 . 4重量% である。 アルミニウム粉末の添加形態は特に限定される もの ではなく 、 通常軽量気泡コ ンク リー トの製造に用いられる添 加形態を用いる こ とができ、 アルミニウム粉末を粉末で添加 する方法、 使用する水の一部をあ らかじめ別にしておき、 そ の水にアルミニウム粉末を混合してアルミニウムスラ リーと して添加する方法、 軽量気泡コンク リー ト製造用のアルミ二 ゥムペース ト (米国特許第 4 , 3 1 8 , 2 7 0号明細書参 照) を添加する方法などを用いる こ とができる。 気泡剤の添 加量は、 水性スラ リ ーの水/固体比と 目的とする嵩比重によ つて決定される。 気泡を含有させる方法は、 金属アルミニゥ ム粉による発泡に限定される ものでなく 、 例えば従来用いら れているプレフオーム法 (pre-foaming method) 、 すなわち . 起泡剤 (pre- foaming agent) 又はその水溶液に空気を送り 込んでフォームを形成し、 そのフォームを本発明の水性ス,ラ リ ーに混合させる方法 (日本国特開昭 6 3 - 2 9 5 4 8 7 号 公報参照) 、 起泡剤を水性スラ リーに混合した後に起泡機に よってフォームを形成させる方法などが好ましく用い られる こ こで、 起泡剤はこの分野で従来用いられているものを用い る こ とができ、 その種類は特に限定されないが、 例えば、 合 成界面活性剤系起泡剤、 樹脂セッケン系起泡剤、 加水分解夕 ンパグ系起泡剤等が挙げられる。
本発明の製造方法において使用されるすべての原料は、 C a 0ノ S i O 2 モル比が 0 . 5 〜 1 . 5 、 好ま し く は 0. 6 〜 1 . 3 、 よ り好ましく は 0 . 6 5 〜 ; L . 1 となるように水 性スラ リ 一状態で混合される。 この値が 1 . 5 を超えると、 トバモライ ト形成に必要な珪酸質成分が不足するために トバ モライ 卜の生成量が著しく低下するだけでなく 高結晶性の ト バモライ トが生成しない。 また 0. 5未満では、 珪酸質成分 は十分であるが、 未反応の珪酸原料が多量に残留するために トバモライ トの生成量も低下する。
固体原料と水からなる水性スラ リーを混合する温度につい て特に規定はないが、 該混合によ り型枠注入前にセメ ン トの 初期水和を進め、 かつ珪酸質原料と石灰質原料を反応させる こ とによって、 型枠注入後の予備硬化を早める効果がある。 従って、 混合温度が低すぎる と、 反応が進まず、 その後の予 備硬化を遅らせる ことになる。 従って、 混合直後の温度で 4 0 〜 1 0 0 °Cが好ましく 、 5 0 〜 1 0 0 °Cがよ り好ましい。 水性スラリ ーを混合する時間も特に規定はないが、 短すぎる と各固体原料の分散が不十分で均一な水性スラ リーが得られ ずかつセメ ン トの初期水和ならびに珪酸質原料と石灰質原料 との反応が進まない。 また、 長すぎる とその反応やセメ ン ト の水和が進みすぎてかえって予備硬化を遅らせる。 従って、 1 0分以上 5時間未満が好ましく 、 3 0分以上 3時間未満が よ り好ましい。
さ らには、 用い られる石灰質原料の全部を珪酸質原料およ びセメ ン ト と同時に混合すると、 石灰質原料がセメン トの初 期水和を遅らせる場合もある。 従って、 予備硬化を早めたい 場合には、 石灰質原料以外の固体原料と水を 4 0 〜 1 0 0 °C で、 水性スラ リー状態で 1 0分以上 5 時間未満混合する第一 工程を行った後に、 石灰質原料を加えて、 さ ら に 4 0 〜 1 0 0 °Cで 3 0秒以上 1 時間未満混合する第二工程を経てから型 枠に注入して予備硬化させる方法も好ましく用い られる。 ま た、 第一工程で石灰質原料の一部を混合し、 第二工程で残り の石灰質原料を加えても良い。 こ こで原料の投入にあたり 、 第一工程におけるスラ リーへの添加を一次投入、 第二工程に おける水性スラ リ ーへの添加を二次投入と、 以後称する。
硫酸アルミニウムも しく はその水和物を除いたその他の硫 酸化合物は、 固体の沈降を防ぐ効果と同時に、 予備硬化を早 める効果を有する。 固体の沈降を防ぐ効果は、 硫酸アルミ二 ゥムもしく はその水和物を除いたその他の硫酸化合物を、 そ れ以外の固体原料および水と一緒に 4 0 °C以上で 1 0 分以上 混合する第一工程において添加した場合に顕著に現われる。 一方、 予備硬化をよ り早める効果は、 硫酸アルミニウムも し く はその水和物を除いたその他の硫酸化合物の一部または全 部を、 第二工程において添加してさ ら に 4 0 °C以上で 3 0秒 以上混合した後に予備硬化させた場合に、 よ り顕著に現われ る。
水/固体比が高い場合、 特に水ノ固体比が 2 以上の場合に は、 固体の沈降を防ぐ必要性から、 硫酸アルミニウムもしく はその水和物を除いたその他の硫酸化合物を、 それ以外の固 体原料および水と一緒に第一工程において添加する方が好ま しく 、 水 Z固体比が低い場合には、 硫酸アルミニウムもしく はその水和物を除いたその他の硫酸化合物原料を第二工程に おいて添加する方が好ましい。 一方、 硫酸アルミニウムも しく はその水和物も、 固体の沈 降を防ぐ効果と同時に、 予備硬化を早める効果を有する。 こ れら 2 つの効果を得るためには、 硫酸アルミニウムも しく は その水和物をそれ以外の固体原料および水と一緒に第一工程 において添加し 4 0 〜 1 0 0 °Cで、 1 0分以上 5 時間未満混 合する ことが好ましい。
以上のよう に、 石灰質原料と、 硫酸アルミニウムも しく は その水和物、 およびそれら を除いたその他の硫酸化合物は、 一次投入か二次投入かによつてその効果が異なる。 従って、 用いられる水ノ固体比、 混合条件 (温度、 時間) 、 求められ る製造プロセスなどによって、 他の原料と同時に混合する方 法、 2 つあるいはそれ以上の工程に分割して添加混合する方 法の両方が好ましく用い られる。
硫酸化合物もしく は石灰質原料を二次投入した場合の混合 温度に特に規定はないが、 低すぎるとその後の予備硬化を遅 らせる ことになる。 従って、 混合直後の温度で 4 0 〜 1 0 0 °Cが好ま しい。 また混合時間についても特に規定はないが 短すぎると均一な分散が得られず、 長すぎるとその後の予備 硬化を遅らせるため、 3 0秒以上 1 時間未満が好ましく 、 1 分以上 1 0 分未満がよ り好ましい。
固体原料と水の混合には、 通常工業的に使用される ミキサ 一が使用可能であるが、 好ましく は低粘度モルタル用の高速 回転羽根を持った攪拌機、 例えば邪魔板付きのパ ドルミキサ 一が用いられる。 混合は、 例えば低粘度モルタル用の高速回 転羽根を持った攪拌機を用い、 6 0 °Cに加温した水に固体原 料を加えた後、 混合槽を 6 0 °Cに加温しながら、 大気圧下で 2 時間混合する方法があげられる。 攪拌機の回転数について 特に規定はないが、 遅すぎると固体原料が沈降するため 1 0 0 〜 2 5 0 0 r p m程度の回転数が用いられる。 混合は、 大 気中でなく 、 例えば窒素のような不活性ガス下でも良いが、 大気中で混合する方が簡便なため好ましい。 また、 第二工程 の混合終了後、 1 〜 5分程度の短時間減圧下でさ らに混合す る こ とによ り 、 攪拌時の巻き込みによる気泡の低減が図れて 好ま しい。 この場合、 第二工程の混合と減圧下の混合時間を 合わせて 1 時間未満にする ことが好ましく 、 よ り好ま しく は 1 0分以下である。
本発明において、 珪酸カルシウム硬化体の物性に悪影響を 与えない範囲で、 パルプ、 発泡スチレンビーズ, 有機マイク 口バルーン等の有機軽量骨材、 パーライ ト, シラスバルーン 等の無機軽量骨材、 メチルセルロース, ポ リ アク リル酸等の 増粘剤、 減水剤, 高性能減水剤等のセメン ト系材料において 一般に用い られる分散剤、 炭酸カルシウム, ド ロマイ ト等の 炭酸塩化合物、 珪酸ナ ト リ ウム等の硬化促進剤、 リ グニンス ルホン酸, ダルコン酸塩等のセメン ト系材料において一般に 用い られる硬化遅延剤、 リ ン酸等の発泡遅延剤等を珪酸カル シゥム硬化体原料と混合する ことができる。 これらは、 この 分野で従来用いられているのと同程度の量を用いる こ とがで きる。 これらは他の原料と同時に混合しても良く 、 また、 第 二工程の後、 即ち、 他の原料の混合がすべて終了した後に混 合しても良い。 混合時間は短すぎると均一性が得られず、 長 すぎる と工程中の全混合時間が長く なる。 そのため好ましい 混合時間は、 1 〜 5 分である。
パルプは安価な上、 ォー トク レーブ中での劣化が少ないた め好適に用い られる。 パルプは広葉樹、 針葉樹を問わずバー ジンパルプ、 古紙パルプ等を使用できる。 これらパルプは増 粘剤、 分散安定剤、 予備硬化時の硬化収縮低減剤としても有 効である。 パルプの中で、 微粉砕パルプは水性スラ リ ーの水 固体比が高いときの固体の沈降を防ぐ効果、 水性スラ リー に適度な粘度を付与する効果がある他、 予備硬化段階または オー ト ク レープ中での亀裂の発生を抑制する働きがある他、 それ自身も硬化体の加工性、 強度に貢献する こ とから好適に 用い られる。 これら微粉碎パルプは市販品あるいは、 乾式粉 砕品、 あるいはスラ リー状態で高圧ホモジナイザ一等によ り 微粉砕したものを用いる ことができる。 パルプの含有量は好 ま しく は 0 . 1 〜 3 . 0重量%であ り 、 さ ら に好まし く は 0 2 〜 2 . 0 重量%である。 0 . 1 重量%未満では、 その効果 が出現せず、 また含有量が 3 . 0 重量%を越える と、 水性ス ラ リーに混合した時の粘度上昇が著し く、 型枠への注入不良 巻き込み気泡等の原因となる。 この様にして混合された水性スラ リ ーに、 必要に応じて撥' 水性物質あるいは補強繊維が混合され、 そのまま型枠に流し こまれ成形される。 この時、 必要に応じて補強鉄筋あるいは 補強金網が配置された型枠に流し込まれ成形される。 この時、 補強鉄筋あるいは補強金網は防鲭処理が施されている こ とが 好ましい。 型枠に注入された水性スラ リーは、 自己発熱ある いは外部加熱等によ り 、 好ましく は 4 0 〜 1 0 0 °Cの間で 1 〜 4 8 時間かけて予備硬化される。 予備硬化は、 蒸気養生室、 蒸気養生槽等の型枠に注入された水性スラ リーの水分蒸発を 抑制した環境下で行う こ とが好ましい。 また、 予備硬化は、 型枠上面からの水分蒸発を防ぎながら型枠を加温する こ とに よっても行う ことができる。 得られた予備硬化体は、 必要に 応じて任意の形状に切新された後に、 オー トク レープを用い て高温高圧養生される。 切断は軽量気泡コ ンク リー ト の製造 に一般に用い られる方法、 例えばワイヤーによる切断法も使 用できる。 養生の効率を高めるため、 得られた予備硬化体を 型枠か ら外した後にオー トク レープで養生する ことも好ま し い方法である。 ォ一 トク レーブの条件としては 1 6 0 °C (ゲ —ジ圧力 : 約 5 . 3 k g i / c m 2) 以上、 2 2 0 °C (ゲー ジ圧力 : 約 2 2 . 6 k g f / c m 2) 以下が好ま しい。 得ら れた硬化体は乾燥され、 本発明の珪酸カルシウム硬化体が得 られる。
本発明において、 撥水性物質は、 型枠に注入する前の水性 スラ リ ー、 あるいは予備硬化体、 あるいはォ一 トク レーブ後 の硬化体、 いずれのェ程においても添加する こ とが可能であ り、 好まし く は 0 . 1 〜 3重量%、 さ らに好ましく は 0 . 5 〜 2重量%添加される。 こ こで、 水性スラ リーに添加される 場合は、 そのままで、 予備硬化体、 オー トク レープ後の硬化 体に添加する場合は噴霧等の手法とその後の乾燥等の熱処理 を併用する こ とが好ましい。 硬化体内部までの撥水性を実現 するためには、 水性スラ リーに添加するこ とが好ましい。
発明を実施するための最良の形態
以下に実施例によ り本発明を具体的に説明する。 以下の実 施例および比較例において、 採用される各種の測定方法は以 下の通りである。
[曲げ強度、 圧縮強度]
温度 2 0 、 相対湿度 ( R H ) 6 0 %の恒温恒湿槽中にォ 一トク レーブ養生後の硬化体を置き、 絶乾状態を基準とした 含水量が 1 0 ± 2 %になった時点の硬化体を測定用試料と し た。 曲げ強度および圧縮強度は、 J I S R 5 2 0 1 の曲げ 強さおよび圧縮強さの測定に準じて測定した。 すなわち、 曲 げ強度測定に用いた試料は、 寸法が 4 0 m m X 4 0 m m X 1 6 0 m mであ り、 スパン幅が 1 0 0 m mである。 また、 曲げ 試験で割れた半分の試料において、 加圧面を 4 0 m m X 4 0 m mと して最大荷重を測定し、 これを圧縮強度とした。 なお ボー ド状試料、 すなわち脱水成形ゃ抄造法によ り得られる成 形体 (硬化体) の厚みが 4 0 m m未満の場合、 接着剤を用い て張り合わせ、 これから一辺 4 0 m mの立方体試料を切り 出 して測定用試料とした。 この場合、 少なく とも直交する 3方 向の圧縮強度を測定して、 これらの平均値を圧縮強度と した [動弾性率]
J I S A - 1 1 2 7 の共鳴振動によるコ ンク リー トの動 弾性係数の試験方法に準じて測定を行った。 測定には、 測定 用試料として曲げ強度の測定に用いたものと同一形状、 同一 乾燥条件の試料を用い、 P Cオー トスキャン型動ヤング率測 定器 ( (株) マルイ製 : MODEL MIN-011-0-08) により 、 測定 用試料の縦振動を測定した。 この縦振動の一次共鳴周波数か ら動弹性係数を算出し、 その値を動弾性率とした。
[衝撃強度]
2 0 °Cおよび 6 0 % R Hの恒温恒湿槽中にオー トク レープ 養生後の硬化体を置き、 絶乾状態を基準とした含水量が 1 0 ± 2 %になった時点の硬化体を測定用試料とした。 衝撃強度 は、 デジタル衝擊試験機 (東洋精機製作所製 : D G— U G ) を用いて、 シャルピー衝撃試験法に基づき測定した。 測定条 件は、 ノ ッチを付けない 1 0 mm X 1 0 mm X 1 0 0 mmの試料 をスパン 6 0 mmで両端を固定し、 ひょ う量 1 J 、 ハンマー のモーメン ト 0 . 3 5 7 Nm、 軸心よ り打撃点までの距離 2 3 . 0 cm, ノヽンマーの持ち上げ角 1 5 0 ° 、 周期 0. 9 6 9 sec である。 なお、 ひょ う量とは、 ある重さの振り子をある 高さから試料に向けて振り下ろす場合の振り子の持つエネル ギーを表す。
[予備硬化体硬度]
山中式土壌硬度計 (No. 3 5 1 : 標準型) を用いて、 予備 硬化を開始して 5 時間経過した後に予備硬化体の硬度を測定 した。 この測定では、 型枠に接していない硬化体上面におい て、 互いに 3 cm以上離れた箇所で 3 回測定し、 その平均値 を予備硬化体の硬度とした。 [嵩比重]
曲げ試験に供したたものと同じ寸法のオー トク レープ養生 後の硬化体を 1 0 5 °Cで 2 4時間乾燥させた時の重量と寸法 (体積) から、 嵩比重を算出した。
[気泡径の観察〕
実体顕微鏡 (ォリ ンパス光学工業 (株) 製 : S Z) を用い て、 曲げ強度試験後の試料破断面を 4 0倍の倍率で観察し、 1 0 ram四方内に存在する最大径 2 0 0 m以上の気泡の数 を数えた。 異なる箇所 5点で測定を行い、 その平均値を気泡 数とした。
[水銀圧入法 : 対数 1 Z 4値幅、 細孔量割合]
水銀圧入法(mercury por os ime t ry)によ り 、 多孔性特性及 び孔径分布特性を測定する ことができる。 また、 水銀圧入法 によって表面積も得る ことができる。 この方法は、 試料を真 空条件下に置き、 外部から圧力をかける ことによ り、 水銀を 細孔構造内に浸入させるものである。 加圧量の函数と して水 銀の浸入量を記録する ことによって、 全細孔体積を算出し、 様々な孔径分布特性を求めることができる。
オー トク レープ養生後の硬化体を粉砕した後に分級して得 られた 2〜 4mm部分を、 1 0 5でで 2 4時間乾燥して測定 用試料とした。 水銀圧入法において、 細孔径分布測定装置
(米国 Microietr i tics 社製 : Pore Sizer 9320) を用いて、 試料の細孔径分布を求めた。 この時、 水銀と硬化体の接触角 を 1 3 0 ° 、 水銀の表面張力を 4 8 4 dyn/ cm として、 測定 された圧力を細孔径に換算した。
得られた細孔径に対する細孔量の積算曲線を一次微分して 得られる微分細孔分布曲線における最大値の 1 4の高さを 与える細孔径が二つである場合、 大きい順に A 2 、 A iとす ると、 対数 1 4値幅は、 図 2 (A), 図 2 (B )に示すよう に, A 2、 それぞれの常用対数の差となる。 また、 図 2 (C ) に示すよ う に、 微分細孔分布曲線における最大値め 1 Z 4の 高さを与える細孔径が二つよ り多い場合は、 最大の細孔径 A 2の常用対数と最小の細孔径八 1の常用対数の差となる。
細孔径が 0 . 1 m以下の細孔量割合は、 細孔径が 6 n m から 3 6 0 mの範囲で測定された全細孔量を 1 0 0 % とし たとき、 0 . 1 m以下の細孔径の全細孔量の体積分率で表 される。
[窒素吸着法による比表面積]
水銀圧入法における条件と同じ乾燥処理を行った試料を更 に真空下に 7 0 で 3時間乾燥して、 測定用試料とした。 比 表面積測定装置 (米国 Quantachrome 社製、 Autosorb 1- MP) を用いて、 試料の比表面積を B E T吸着法 (Brunauer - Emme t t-Te 11 e r equation adsorption method) によ り測定し た。 なお、 測定点は 1試料につき 6点とした。
[ブレーン比表面積]
J I S R 5 2 0 1 のセメン トの物理試験法における比表 面積試験に準じて測定した。
[粉末 X線回折 : I a, I bの測定]
曲げ強度試験に用いた試料を乳鉢中で粉砕した後に、 X線 回折装置 (理学電気(株)製 : R I N T 2 0 0 0 ) を用いて、 C uの Κ α線の前記回折ピーク強度 I aおよび前記最低値 I bを求めた。 測定条件は、 加速電圧 4 0 k V、 加速電流 2 0 0 mA、 受光ス リ ッ ト幅 0. 1 5 mm、 走査速度 4 ° /分、 サ ンプリ ング 0. 0 2 ° である。 X線回折線は、 グラフ アイ ト のモノク 口メータにより単色化されてカウン トされた。
2つの トバモライ ト回折線 ( 2 2 0 ) と ( 2 2 2 ) に挟ま れた角度領域におけるバックグラン ドを含めた回折強度の最 低値を I a、 およびパックグラン ドを含めた トパモライ ト回 折線 ( 2 2 0 ) のピーク強度を l bとする。 これら 2つの回 折線は、 図 1 (A), 図 1 (B)に示すよう に、 それぞれ 2 9.
5 ° および 2 8. 9 ° ( 2 0 ) 付近に現れる回折線に対応す る。
[粉末 X線回折 : I ( 0 0 2 ) , I ( 2 2 0 ) の測定] 試料および測定条件は、 上記 I a, I bの測定の場合と同 様である。 ただし、 I ( 0 0 2 ) は、 回折角 6〜 9 ° (2 0 ) 付近にかけて、 パックグラン ドを直線近似して (図 3参照) 得られた真の回折強度である。 同様に I ( 2 2 0 ) は、 回折 角 2 0〜 4 0 ° ( 2 0 )付近にかけて、 ノ ックグラン ドを直線 近似して得られた真の回折強度である。 なお、 トパモライ ト の ( 0 0 2 ) 回折線は、 図 3 に示すよう に、 7. 7 ° ( 2 Θ ) 付近に現れる回折線に対応する。
[パネル曲げ強度 ]
J I S A 5 4 1 6 「軽量気泡コンク リー トパネル 9. 5 パネルの曲げ強さ試験」 に従い、 L = 1 9 0 0 mmとして測 定した。 強度試験において測定される荷重一中央部変位曲線 において最初に変曲点を示す荷重 (W) を初亀裂荷重、 その 時の中央部変位 ( <5 ) を初亀裂時たわみと した。 パネル剛性 は、 式 ( 1 1 XWXL 3) / ( 7 6 8 X δ ) によ り算出され る量であ り 、 破壊荷重は、 パネルが破壊するまで強度試験を 行った時の荷重—中央部変位曲線における荷重の最大値であ る。
[パネル衝撃応答試験]
1枚のパネルをスパン 1 8 0 0 mmに単純支持して、 J I S A 1 4 1 8 - 2 「建築物の床衝撃音遮断性能の測定方 法第 2部 : 標準重量衝撃源による方法」 の付属書 2に規定さ れる衝撃力特性 ( 1 ) の標準重量衝撃をパネル中央に 1 回与 え、 衝撃点直下の変位を非接触型変位計を用いて、 変位がな く なるまで測定した。 得られた応答曲線から強制応答変位、 および変位が半分になるまでの時間 (振幅半減期) 、 共振周 波数を測定した。
[一面吸水率]
2 0 および 6 0 % R Hの条件下で重量変化のない 4 011 X 4 0 mm X 1 6 0 mmの測定用試料を 4 0 m x 4 0 mmの面を 下に向け、 その下面から高さ 1 cm まで 2 0 °Cの水に浸け、 1 日後および 1週間後の重量を測定し、 オー トク レープ養生 後の硬化体が吸水した水の重量を水に浸ける前の試料の重量 で割つた値である。
[寸法安定性]
2 0でおよび 6 0 % R Hの条件下で重量変化のない 4 0 ram X 4 0 mm X 1 6 0 mmの測定用試料にひずみゲージ (株式会 社共和電業製 : KFW-5- 120-C1- 11 L5M3R ) を貼り 、 これを 4 0 mra 1 6 0 mmの面を上にして水面下に 3 cm沈め全面吸水 させた。 試験開始から 1 日後および 1 週間後のゲージのひず み量を測定し、 オー トク レープ養生後の硬化体 l m当たり の ひずみ量を求めた。
[炭酸化収縮率]
長期耐久性の尺度として、 促進炭酸化反応時の収縮率を測 定した。 オー トク レープ養生後の硬化体の寸法を 2 0 mm X 4 0 mm X 1 6 0 mm とし、 2 0 および 6 0 % R Hの恒温恒湿 槽中で硬化体が平衡重量に達するまで乾燥した。 この硬化体 を温度 2 0 で、 相対湿度 6 0 %および炭酸ガス濃度 1 0 vol% の試験条件に維持した中性化促進試験装置 (朝日科学 (株) 製 : アサヒールネィァ) 中に置き、 3 日 目、 7 日 目お よび 1 4 日 目に標点間距離 ( 1 5 0 mm) の変化を顕微鏡を用 いて測定し、 下記の式により収縮率を算出した。 収縮率 (% ) = 1 0 0 X ( L。一 / L o
L 。 : 中性化試験開始時の標点間距離 L i : 中性化試験開始後、 3 日 目、 7 日 目または 1 4 日 目の標点間距離
[保釘力試験]
2 0 および 6 0 % R Hの恒温恒湿槽中にオー トク レープ 養生後の硬化体を置き、 硬化体の絶乾状態を基準とした含水 量が、 1 0 ± 2 %になった時点で測定試料とした。 保釘力試 験に供せられた 1 8 O mm X I 8 0 imX 5 0 mmの試料の中央 に、 3 . 0 mm φ、 深さ 2 5 mmの下穴を ド リルによ り穿孔し た後、 4 . 1 mm Φおよび長さ 4 5 mmのサラ木ネジ ( (株) 八幡ねじ製 : 4-020-04145 ) を深さ 3 0 mmまで手動でねじ 込み、 建研式付着力試験機 (山本扛重機株式会社製 ; 能力 1 5 ト ン、 揚程 1 0 mm) を用いて引抜強度を測定した。 なお、 引抜強度測定が終了するには 2つのタイプがあ り、 保釘力が 弱い場合にはネジの抜けだしで終わり、 保釘力が強い場合に はネジを中心と した円錐状に試料が破壊する (コーン破壊) 実施例 1〜 1 9
( 1 O mm四方内に直径 2 0 0 z m以上の気泡が 2 0個以下 の珪酸カルシウム硬化体の製造)
これらの実施例において、 硬化体原料として表 1および 2 に示す配合量の次の固体原料および水を用いた。 すなわち、 珪酸質原料として珪石粉砕粉または珪石粉枠粉とシリ カフユ 一ム ( EFAC0社製) を用いた。 更に、 石灰質原料として生石 灰、 セメ ン ト と して普通ポル ト ラン ドセメ ン ト (Ordinary Portland Cement, 表 1 〜マ には O P Cで表示) 、 硫酸アル ミニゥムとしてその 1 8水和物、 その他の硫酸化合物として 二水石膏および有機繊維として微粉砕パルプを用いた。 こ こ で、 硫酸アルミニウム 1 8水和物および二水石膏は、 それら の無水和物の重量部を表 1 および 2 に示している。
6 0 °Cに加温した水を投入した容量 1 0 Lのステンレス槽 に、 珪石粉砕粉、 シリ カフユ一ム (実施例 8〜 1 1 ) 、 生石 灰、 普通ポル トラン ドセメ ン ト、 硫酸アルミニウム 1 8 水和 物および二水石膏 (実施例 8〜 1 1 ) を一次投入し、 ステン レス槽を 6 に加温しながら、 攪拌機 ((株)井内盛栄堂 : ウル ト ラ攪拌機 DC- CHRM25) の回転数 1 2 0 0 r p mで水分 の蒸発を抑制した状態で大気圧下に 2時間攪拌、 混合した。 次いで、 生石灰および二水石膏 (実施例 8〜 1 1 を除く) を 二次投入し、 一次投入と同様の条件下で 1 分間攪拌、 混合し た。 実施例 2、 7、 1 0、 1 3 および 1 6 においては、 その 後、 微粉砕パルプを添加して同様の条件下で 1 分間混合した 固体原料と水の混合が終了した後、 得られたスラ リーを型 枠 ( 2 5 cmx 1 5 cmX 7 cm) に流し込み、 水分の蒸発を抑制 した状態で 6 0 °Cで 5時間保持して予備硬化させた。 次いで 予備硬化体を脱型して、 オー トク レープ中で飽和水蒸気雰囲 気下に 1 8 0 °Cで 4時間、 高温高圧養生を行った後、 乾燥し て珪酸カルシウム硬化体を製造した。
製造された各珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 8およ び 9 に示す。 また、 実施例 1 において得られた硬化体を促進 炭酸化試験および保釘力試験に供した。 その結果をそれぞれ 表 1 6 および 1 7 に示す。 同じく 、 実施例 1 で得られた硬化 体の一面吸水率および寸法安定性の測定結果を表 1 8 に示す < さ らに、 実施例 1 において得られた珪酸カルシウム硬化体 の粉末 X線回折チャー トを図 1 (A)、 図 3 、 図 8 (A)に、 水 銀圧入法における微分細孔分布を図 2 (A)に、 走査型電子顕 微鏡写真として顕微鏡設定倍率 2 5 0 0倍の写真を図 5 (A) および顕微鏡設定倍率 5 0 0 0倍の写真を図 5 (B )にそれぞ れ示す。 実施例 2および 1 8 で得られた珪酸カルシウム硬化 体の水銀圧入法における微分細孔分布をそれぞれ図 4および 図 7 中の各実線(A)で示す。
製造された各珪酸カルシウム硬化体について、 その破断面 を走査型電子顕微鏡を用いて観察した。 これらの観察結果に よれば、 いずれの硬化体の構造も、 実施例 1 で得られた硬化 体の電子顕微鏡写真を示す図 5 (A)および図 5 (B )で代表さ れる トパモライ トの板状粒子と、 極く 少量の珪石粒子とから 構成されていた。 また、 顕微鏡の設定倍率 2 5 0 0倍下に 3 5 . 4 ii m 1 8 . 9 jti mの領域を無作為に 2 0箇所観察し たところ、 いずれの硬化体も、 板状の トバモライ ト粒子が占 める面積割合の平均は 8 0 %以上であった。 さ ら に粉末 X線 回折の結果は、 いずれの硬化体においても、 トパモライ トの ( 2 2 0 ) が最強線であるか、 あるいは トパモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線を僅かに上回る最強線として石英の ( 1 0 1 ) 回折線のみが観測された。 実施例 2 0〜 3 3
( 1 O ram四方内に直径 2 0 O ^ m以上の気泡が 2 1個よ り 多く存在する珪酸カルシウム硬化体の製造)
これらの実施例において、 硬化体原料として、 実施例 1〜 1 9で用いた固体原料の他に、 気泡剤としてアルミニウム粉 末、 増粘剤としてメチルセルロースおよび水を表 3および 4 に示す配合量で用いた。 なお、 二水石膏は、 実施例 2 0、 2 1 、 2 5〜 2 8および 3 1 において一次投入し、 他の実施例 では二次投入した。 また、 微粉碎パルプは実施例 2 3および 2 6でのみ用いた。
実施例 1〜 1 9 と同じ投入方法および条件下で固体原料と 水とを攪拌、 混合した後、 更にメチルセルロースを投入して 混合した。 得られたスラ リーにアルミニウム粉末を添加して 6 0 °Cで 1分間混合した後、 スラ リーを型枠 ( 2 5 cm X 1 5 cm X 7 cm) に流し込んで発泡させた後、 更に実施例 1 〜 1 9 と同様にして、 珪酸カルシウム硬化体を製造した。
製造された各珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 0お よび 1 1 に示す。 また、.実施例 2 0 において製造された硬化 体を促進炭酸化試験および保釘力試験に供した。 その結果を それぞれ表 1 6および 1 7 に示す。 さ らに、 実施例 2 0 で得 られた硬化体の水銀圧入法における微分細孔分布を図 6 中の 実線(A)で示す。
製造された各珪酸カルシウム硬化体について、 その破断面 を走査型電子顕微鏡を用いて観察した。 これらの観察結果に よれば、 いずれの硬化体の構造も、 粗大気泡部に存在する ト バモライ トの板状粒子と、 粗大気泡部以外のマ ト リ ッ クスが 図 5 (A)および図 5 (B )の写真で代表される トバモライ トの 板状粒子および極く少量の珪石粒子とから構成されていた。 また、 顕微鏡の設定倍率 2 5 0 0倍、 3 5 .4 m X 1 8. 9 mの領域で、 気泡剤による粗大気泡部以外のマ ト リ ックス を無作為に 2 0箇所観察し.たところ、 いずれの硬化体も、 板 状の 卜バモライ ト粒子が占める面積割合の平均は 8 0 %以上 であった。 さ らに粉末 X線回折の結果は、 いずれの硬化体に おいても、 トバモライ トの ( 2 2 0 ) が最強線であるか、 あ るいは トパモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線を上回る最強線とし て石英の ( 1 0 1 ) 回折線のみが観測された。 実施例 3 4
セメ ン ト系材料用気泡液 (マール P液、 麻生フォームク リ — ト社製) を 2 . 5重量%含む水溶液を用い、 起泡機 (セル フォーム技術研究所社製) を用いて、 空気圧力 0 . 2 5 kg/ cm2、 送液圧力 0 . 2 5 kgZcin2でフオームを調製した。 得ら れたフォームの密度は 0 . 0 9 3 g Z cm3であった。 実施例 1 2 と同じ配合および同様の方法によ り、 固体原料と水を混 合してスラ リーを調製した後、 上記フォームをスラリ ーに対 して 2 7 vol% 混合して 1分間混合した後、 型枠に注入した 以外は、 実施例 1 2 と同様にして珪酸カルシウム硬化体を製 造した。
得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 1 に示す, この硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行つ た結果、 その構造は、 粗大気泡部に存在する トバモライ トの 板状粒子と、 粗大気泡部以外のマ ト リ ックスが図 5 (A)およ ぴ図 5 (B )の写真で代表される トバモライ トの板状粒子およ び極く 少量の珪石粒子とから構成されていた。 また、 顕微鏡 の設定倍率 2 5 0 0倍、 3 5 .4 m X 1 8 . 9 ΠΙの領域で, 気泡剤による粗大気泡部以外のマ ト リ ックスを無作為に 2 0 箇所観察したところ、 上記領域に板状の トバモライ ト粒子が 占める面積割合の平均は 8 0 %以上であった。 さ らに粉末 X 線回折の結果、 最強線はトバモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線と 同定された。 実施例 3 5 および 3 6
実施例 3 5 では、 実施例 1 2 と同じ配合および同様の方法 で固体原料と水を混合してスラ リ ーを調製した後にフォーム を 1 4 0 vol% 混合し、 実施例 3 6では、 実施例 1 と同じ配 合および同様の方法で固体原料と水を混合してスラリーを調 製した後にフ ォームを 5 8 vol% 混合した以外は、 実施例 3 4 と同様にして珪酸カルシウム硬化体を製造した。
得られた各珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 1 に示 す。 これらの硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡を用いて観 察を行った結果、 各硬化体の構造は、 粗大気泡部に存在する トバモライ トの板状粒子と、 粗大気泡部以外のマ ト リ ッ クス が図 5 ( A )および図 5 (B )の写真で代表される トバモライ ト の扳状粒子および極く 少量の珪石粒子とから構成されていた また、 顕微鏡の設定倍率 2 5 0 0倍、 3 5 . 4' m X 1 8 . 9 mの領域で、 気泡剤による粗大気泡部以外のマ ト リ ックス を無作為に 2 0箇所観察したと ころ、 上記領域に板状の トバ モライ ト粒子が占める面積割合の平均は 8 0 %以上であった さ らに粉末 X線回折の結果、 最強線は トパモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線と同定された。 実施例 3 7
撥水系物質としてポリ ジメチルシロキサンを主成分とする シリ コーンオイル (信越化学製 : K F 9 6 — 1 0 0 C S ) 1 1 4重量部を二水石膏と共に二次投入した以外は、 実施例 1 と同様にして珪酸カルシウム硬化体を製造した。 得られた珪 酸カルシウム硬化体の各種物性を実施例 1 で得られた硬化体 の物性と共に表 1 8 に示す。 実施例 3 8
固体原料と水の混合が全て終了した直後のスラ リー中に、 最終硬化体 (オー トク レープ中での養生が終了し、 乾燥した 後) の空隙を含めた体積に対して、 繊維長 6 mmのァラ ミ ド 短繊維 (帝人製 : Technora 320) を 0 . 5 vol %添加し、 ォム 二ミキサーを用いて 3分間混合した以外は、 実施例 1 と同様 にして珪酸カルシウム硬化体を製造した。
得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 9 に、 圧 縮強度、 衝撃強度および繊維添加量のデータを表 2 0 に、 そ れぞれ実施例 1 の結果と共に示す。 この硬化体の破断面を走 査型電子顕微鏡を用いて観察を行った結果、 その構造は、 図 5 (A)および図 5 (B )の写真で代表される トパモライ トの板 状粒子と、 ァラミ ド短繊維および極く 少量の珪石粒子とから 構成されていた。 また、 顕微鏡の設定倍率 2 5 0 0倍下に 3 5 . 4 m X 1 8 . 9 mの領域を無作為に 2 0箇所観察し たところ、 上記領域に板状の トバモライ ト粒子が占める面積 割合の平均は 8 0 %以上であった。 さ らに粉末 X線回折の結 果、 トバモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線を僅かに上回る最強線 として石英の ( 1 0 1 ) 回折線のみが観測された。 実施例 3 9
内寸法が高さ 6 0 0 mm、 長さ 2 0 0 0 mmおよぴ幅 1 0 0 mmであ り 、 6 mm径の鉄筋が配置された型枠に、 実施例 2 と 同じ配合で、 約 4 5 0 0倍スケールで作製したスラリーを流 し込み、 5 時間かけて予備硬化させた。 予備硬化体を脱型し て、 ワイヤーによ り厚み 1 0 0 mm、 厚さ 2 0 0 0 mm、 幅 6 0 0 mmの大きさに切断した後オー トク レープに入れ 1 8 0 X: で 4時間、 高温高圧養生を行った後に、 乾燥して含水率 2 0 重量%の亀裂のない珪酸カルシウム複合体を得た。 この時用 いた補強鉄筋の配置概略図を図 9 に示す。
得られた珪酸カルシウム複合体のパネル曲げ強度およびパ ネル衝撃応答の測定結果をそれぞれ表 2 1 および 2 2 に示す 衝撃応答は 3 回測定して平均した。 また、 パネルの鉄筋を除 いた基材部分の各種物性を測定した結果、 実施例 2で得られ た硬化体の物性とほぼ同等であった。 比較例 1
硫酸アルミニウムを添加しなかった以外は、 実施例 1 と同 じ配合割合でかつ同様の方法で混合を行い、 混合後のスラ リ 一を型枠に流し込み、 6 0 で 5 時間保持した。 しかし、 固 体の沈降、 すなわち水と固体の分離が生じてお り、 目的とす る嵩比重の珪酸カルシウム硬化体は得られなかった。 分離し た水は使用した水の 1 5重量%であった。 比較例 2
硫酸アルミニウムを添加しなかった以外は、 実施例 2 と同 じ配合割合で同様の方法によ り、 珪酸カルシウム硬化体を製 造した。 得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 2 に示す。 この硬化体の水銀圧入法における微分細孔分布を図 4 中の点線(B )で示す。 また、 得られた硬化体の破断面を走 査型電子顕微鏡を用いて観察を行った結果、 その構造は、 ト パモライ トの板状粒子と、 少量の繊維状粒子および珪石粒子 から構成されていた。 さ らに粉末 X線回折の結果、 トパモラ イ トの ( 2 2 0 ) 最強線を僅かに上回る回折線として石英の ( 1 0 1 ) 回折線のみが観測された。 比較例 3
硫酸アルミニウムを添加しなかった以外は、 実施例 7 と同 じ配合割合で同様の方法によ り、 珪酸カルシウム硬化体を製 造した。 得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 2 に示す'。 この硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡を用いて観 察を行った結果、 その構造は、 トパモライ トの板状粒子と、 少量の繊維状粒子および珪石粒子から構成されていた。 粉末 X線回折の結果、 トパモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線を大きく 上回る最強線として石英の ( 1 0 1 ) 回折線のみが観測され た。 比較例 4
硫酸アルミニウムを添加しなかった以外は、 実施例 9 と同 じ配合割合でかつ同様の方法で混合を行い、 混合後のスラ リ 一を型枠に流し込み、 6 0 °Cで 5 時間保持した。 しかし、 固 体の沈降、 すなわち水と固体の分離が生じており 、 目的とす る嵩比重の珪酸カルシウム硬化体は得られなかった。 分離し た水は使用した水の 3 5 重量%であった。 比較例 5
硫酸アルミニウムを添加しなかった以外は、 実施例 1 0 と 同じ配合割合で同様の方法によ り 、 珪酸カルシウム硬化体を 製造した。 得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 2 に示す。 この硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡を用いて 観察を行った結果、 その構造は、 トパモライ トの板状粒子と 少量の繊維状粒子および珪石粒子から構成されていた。 さ ら に粉末 X線回折の結果、 最強線はトバモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線と同定された。 比較例 6
硫酸アルミニウムを添加しなかった以外は、 実施例 1 6 と 同じ配合割合で同様の方法によ り 、 珪酸カルシウム硬化体を 製造した。 得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 2 に示す。 この硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡を用いて 観察を行った結果、 その構造は、 トパモライ トの板状粒子と、 少量の繊維状粒子および珪石粒子から構成されていた。 さ ら に粉末 : 線回折の結果、 最強線は トパモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線と同定された。 比較例 7
硫酸アルミニウムを添加しなかった以外は、 実施例 2 0 と 同じ配合割合で同様の方法によ り、 珪酸カルシウム硬化体を 製造した。 得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 2 に示す。 この硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡を用いて 観察を行った結果、 その構造は、 粗大気泡部に存在する トバ モライ ト の板状粒子と、 その他の部位では トバモライ トの板 状粒子と、 少量の繊維状粒子および珪石粒子から構成されて いた。 さ らに粉末 X線回折の結果、 最強線は トバモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線と同定された。 比較例 8
硫酸アルミニウムを添加しなかった以外は、 実施例 2 2 と 同じ配合割合で同様の方法によ り、 珪酸カルシウム硬化体を 製造した。 混合したスラ リーを型枠に流し込み、 6 0 °Cで 5 時間保持して予備硬化させた時の予備硬化体の硬度は、 実施 例 2 2 においては 1 0 mmであるのに対し、 0 mmであった。 得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 2 に示す。 得られた珪酸カルシウム硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡 を用いて観察を行った結果、 その構造は、 粗大気泡部に存在 する トパモライ トの板状粒子と、 その他の部位では トバモラ イ トの板状粒子と、 少量の繊維状粒子および珪石粒子から構 成されていた。 さ らに粉末 X線回折の結果、 最強線はトバモ ライ トの ( 2 2 0 ) 回折線と同定された。 比較例 9
硫酸アルミニウムを添加しなかった以外は、 実施例 2 3 と 同じ配合割合で同様の方法によ り、 珪酸カルシウム硬化体を 製造した。 混合したスラ リーを型枠に流し込み、 6 0 °Cで 5 時間保持して予備硬化させた時の予備硬化体の硬度は、 実施 例 2 3 においては 1 0 mmであるのに対し、 4 mmであった。 得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 2 に示す。 この硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行つ た結果、 その構造は、 粗大気泡部に存在する 卜バモライ 卜の 板状粒子と、 その他の部位では トバモライ トの板状粒子と、 少量の繊維状粒子および珪石粒子から構成されていた。 さ ら に粉末 X線回折の結果、 最強線はトパモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線と同定された。 比較例 1 0 硫酸アルミニウムを添加しなかった以外は、 実施例 2 5 と 同じ配合割合でかつ同様の方法で混合を行い、 混合後のスラ リ ーを型枠に流し込み、 6 0 °Cで 5時間保持した。 しかし、 水と固体の分離が生じており、 発泡した予備硬化体の底に水 がたまっていたため、 目的とする嵩比重の珪酸カルシウム硬 化体は得られなかった。 分離した水は使用した水の 2 5 重 量%であっ た。 比較例 1 1
硫酸アルミニウムを添加しなかった以外は、 実施例 2 6 と 同じ配合割合で同様の方法によ り 、 珪酸カルシウム硬化体を 製造した。 混合したスラ リーを型枠に流し込み、 6 0 °Cで 5 時間保持して予備硬化させた時の予備硬化体の硬度は、 実施 例 2 6 においては 1 0 fflmであるのに対し、 2 mmであった。 得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 2 に示す。 この硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行つ た結果、 その構造は、 粗大気泡部に存在する トバモライ トの 板状粒子と、 その他の部位では トバモライ トの板状粒子と、 少量の繊維状粒子および珪石粒子から構成されていた。 さ ら に粉末 X線回折の結果、 最強線はトパモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線と同定された。 比較例 1 2 硫酸アルミニウムを添加しなかった以外は、 実施例 3 1 と 同じ配合割合で同様の方法によ り、 珪酸カルシウム硬化体を 製造した。 得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 2 に示す。 この硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡を用いて 観察を行った結果、 その構造は、 粗大気泡部に存在する トパ モライ トの板状粒子と、 その他の部位では トバモライ トの板 状粒子と、 少量の繊維状粒子および珪石粒子から構成されて いた。 さ らに粉末 : X線回折の結果、 トパモライ トの ( 2 2
0 ) 回折線強度を大きく 上回る ピーク として石英の ( 1 0
1 ) 回折線のみが観測された。 比較例 1 3 〜 1 6
表 5 に示される原料を混合直後のスラ リ ー温度が 5 0 °Cと なるよう に混合した。 珪酸質原料は、 ブレ一ン比表面積 2 5 0 0 c m 2 / g の珪石粉碎粉を用いた。 気泡剤と して表 5 に 示す重量部のアルミニウム粉末を用い、 添加する量を変化さ せる こ とによ り発泡倍率を変化させた。 アルミニウム粉末の 添加混合後、 コ ンク リー ト原料を直ちに型枠に流し込み、 6 0 °Cで 3 時間予備硬化させた。 得られた予備硬化体を脱型し て、 オー トク レープに入れ 1 8 0 °Cで 4時間高温高圧養生を 行った後に乾燥して、 嵩比重の異なる軽量気泡コンク リ一 ト (珪酸カルシウム硬化体) を製造した。
得られた各軽量気泡コ ンク リ ー トの各種物性を表 1 3 に示 す。 また、 比較例 1 5 で得られた軽量気泡コ ンク リー トを促 進炭酸化試験および保釘力試験に供した。 その結果を表 1 6 および 1 7 に示す。 さ らに、 比較例 1 5で得られた軽量気泡 コ ンク リ一トの水銀圧入法における微分細孔分布を図 6 中の 点線(B )で示し、 その粉末 X線回折チャー ト を図 8 ( B )に示 す。 一方、 各軽量気泡コ ンク リー トの破断面を走査型電子顕 微鏡を用いて観察を行った結果、 これらの構造はいずれも、 粗大気泡部に存在する トパモライ トの板状粒子と、 その他の 部位では トパモライ トの板状粒子および残留珪石と珪石周辺 の粗大空隙が認め られた。 さ らに粉末 X線回折の結果、 トバ モライ トの ( 2 2 0 ) 回折線強度を大きく 上回る ピーク と し て、 例えば図 1 8 ( B )に示すチャー ト図で代表されるよう に 石英の ( 1 0 1 ) 回折線のみが観察された。 比較例 1 7〜 1 9
3種の巿販 A L C から無筋部分を採取して、 各種物性を 測定した。 得られた結果を表 1 3 に示す。 これらの A L Cの 破断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行った結果、 それ らの構造は、 粗大気泡部に存在する トバモライ トの板状粒子 と、 その他の部位では トバモライ トの板状粒子および残留珪 石と珪石周辺の粗大空隙が認め られた。 さ らに粉末 X線回折 の結果、 トバモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線強度を大きく 上回 るピーク と して石英の ( 1 0 1 ) 回折線のみが観察された。 比較例 2 0
普通ポル ト ラン ドセメ ン ト 3 1重量部、 生石灰 4 2重量部、 ブレーン値 7 5 0 0 の微粉珪石 2 7 重量部、 および水 1 6 0 重量部を攪拌機を用いて 6 0 °Cで混合を行った。 その後、 攪 拌を止めて静置し、 6 0 °Cで 4時間保持して硬化させた。 得 られた硬化体の解碎物 5 0 重量部、 普通ポルト ラ ン ドセメ ン ト 8 . 4重量部、 生石灰 8 . 4重量部、 ブレーン値 1 1 0 0 0 の微粉珪石 3 0 . 1 重量部、 二水石膏 3重量部、 水 5 3 . 9重量部、 および古紙パルプをミ ク ロフイ ブリル化した繊維 0 . 4 2重量部を混合した後、 得られたスラ リーを型枠に流 し込み、 水分の蒸発を抑制した状態で 6 0 °Cで 1 2時間かけ て予備硬化させた。 予備硬化体を脱型して、 オー トク レ一ブ に入れ 1 8 0 °Cで 4時間高温高圧養生を行った後に、 乾燥し て珪酸カルシウム硬化体を得た。 原料の配合量を各原料の総 量に対する割合に換算した重量部を表 5 に示す。
得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 3 に示す この硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行つ た結果、 その構造は、 トバモライ 卜の板状粒子と、 少量の繊 維状粒子から構成されていた。 さ らに粉末 X線回折の結果、 最強線は トバモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線と同定された。 比較例 2 1 普通ポル 卜 ラン ドセメ ン ト 3 1 重量部、 生石灰 4 2 重量部, ブレーン値 1 1 0 0 0 の微粉珪石 2 7 重量部、 および水 1 6 0重量部を攪拌機を用いて 6 0 °Cで混合した。 その後、 攪拌 を止めて静置し、 6 0 °Cで 4時間保持して硬化させた。 得ら れた硬化体の解砕物 4 0重量部、 普通ポル ト ラン ドセメン ト 1 3 . 6 重量部、 生石灰 1 3 . 6 重量部、 ブレ一ン値 1 1 0 0 0 の微粉珪石 2 9 . 8重量部、 二水石膏 3重量部、 水 1 1 8 重量部、 および古紙パルプをミ ク ロフイ ブリ ル化した繊維 1 重量部を混合した後、 得られたスラ リーを型枠に流し込ん だ以外は、 比較例 2 0 と同様にして珪酸カルシウム硬化体を 得た。 原料の配合量を各原料の総量に対する割合に換算した 重量部を表 5 に示す。
得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 3 に示す また、 この硬化体の保釘力試験の結果を表 1 7 に、 水銀圧入 法における微分細孔分布を図 2 (B )にそれぞれ示す。 さ らに 得られた硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を 行った結果、 その構造は、 トバモライ トの板状粒子と、 少量 の繊維状粒子から構成されていた。 さ らに粉末 X線回折の結 果、 最強線はトパモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線と同定された 比較例 2 2
普通ポル トラ ン ドセメン ト 3 8 . 3重量部、 生石灰 4 3 . 2重量部、 ブレーン値 1 1 0 0 0 の微粉珪石 4 . 3重量部、 シリ カフユ一ム 1 4 . 2重量部、 および水 4 1 6重量部を攪 拌機を用いて 6 0 °Cで攪拌しながら 4時間混合した。 得られ たスラ リー 8 9 . 6 5重量部、 ブレーン値 1 1 0 0 0 の微粉 珪石 9 . 1 5重量部、 二水石膏 1 . 2重量部、 水 5 . 8 重量 部、 および古紙パルプをミ ク ロフィ ブリル化した繊維 0 . 8 重量部を混合した後、 得られたスラ リーを型枠に流し込んだ 以外は、 比較例 2 0 と同様にして珪酸カルシウム硬化体を得 た。 原料の配合量を各原料の総量に対する割合に換算した重 量部を表 5 に示す。
得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 4 に示す この硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行つ た結果、 その構造は、 トバモライ トの板状粒子と、 少量の繊 維状粒子から構成されていた。 さ らに粉末 X線回折の結果、 最強線は トパモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線と同定された。 比較例 2 3
比較例 2 0 において、 古紙パルプをミ ク ロフイ ブリル化し た繊維を混合した後に得られたスラ リーに、 気泡剤と してァ ルミニゥム粉末 0 . 0 6 5重量部を添加し、 さ らに同じ温度 で 3 0秒間混合した後に型枠に流し込んだ以外は、 比較例 2 0 と同様にして珪酸カルシウム硬化体を得た。 得られた硬化 体の各種物性を表 1 4 に示す。 また、 この硬化体の保釘力試 験の結果を表 1 7 に示す。 さ らに、 得られた硬化体の破断面 を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行った結果、 その構造は、 粗大気泡部に存在する トバモライ トの板状粒子と、 その他の 部位では トバモライ トの板状粒子と、 少量の繊維状粒子およ び珪石粒子から構成されていた。 さ らに粉末 X線回折の結果、 最強線はトパモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線と同定された。 比較例 2 4
比較例 2 1 において、 古紙パルプをミク ロフイ ブリ ル化し た繊維を混合した後に得られたスラ リ ーに、 気泡剤と してァ ルミニゥム粉末 0 . 1 0 7重量部を添加し、 さ らに同じ温度 で 3 0秒間混合した後に型枠に流し込んだ以外は、 比較例 2 1 と同様にして珪酸カルシウム硬化体を得た。 得られた硬化 体の各種物性を表 1 4 に示す。 この硬化体の破断面を走査型 電子顕微鏡を用いて観察を行った結果、 その構造は、 粗大気 泡部に存在する トバモライ トの板状粒子と、 その他の部位で は トバモライ トの板状粒子と、 少量の繊維状粒子および珪石 粒子から構成されていた。 さ らに粉末 X線回折の結果、 最強 線は トパモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線と同定された。 比較例 2 5
普通ポル ト ラン ドセメン ト 6重量%、 生石灰 3 9 . 4重 量%、 消石灰 1 3重量%、 および平均粒径 2 0 程度の珪 石粉末 4 4 . 8重量% と、 これらの合計に対して 3重量%の 二水石膏を混合し、 全固体原料に対し水 Z固体比 0. 6 2に なるよう に水を添加してスラ リーとした。 このスラリ ーを 4 0 °Cに加熱して、 離型剤を塗布した J I S R 5 2 0 1 のモ ル夕ル強度試験用型枠 ( 1 0 cm X 1 0 cnix 4 0 cm; 鉄筋を配 置していない) に注入した。 この 枠を湿度 8 0 %および温 度 5 0 °Cの雰囲気中に 1 0時間置いて、 スラ リ ーを予備硬化 させた。 予備硬化体を脱型して、 オー トク レープに入れ 1 8 0 °Cで 7時間水蒸気養生を行って、 珪酸カルシウム硬化体を 得た。 原料の配合量を各原料の総量に対する割合に換算した 重量部を表 5に示す。
得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 4に示す c この硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行つ た結果、 主として繊維状粒子、 残留珪石および珪石周辺の粗 大空隙が認められ、 板状の結晶は全く観察されなかった。 さ らに粉末 X線回折の結果、 明確な トバモライ トの回折線は観 測されず、 最強線は石英の ( 1 0 1 ) 回折線と同定された。 比較例 2 6
普通ポル トラ ン ドセメ ン ト 1 4重量%、 生石灰 3 0 . 3重 量%、 消石灰 1 7. 2重量%、 および平均粒径 2 0 m程度 の珪石粉末 4 3. 2重量%と、 これらの合計に対して 3重 量%の二水石膏を混合し、 全固体原料に対して水/固体比 0 6 6になるよう に水を添加してスラ リーとした以外は、 比較 例 2 5 と同様にして珪酸カルシウム硬化体を得た。 原料の配 合量を各原料の総量に対する割合に換算した重量部を表 5 に 示す。
得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 4 に示す この硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行つ た結果、 主と して繊維状粒子、 残留珪石および珪石周辺の粗 大空隙が認められ、 板状の結晶は全く観察されなかった。 さ らに粉末 X線回折の結果、 明確な トバモライ トの回折線は観 測されず、 最強線は石英の ( 1 0 1 ) 回折線と同定された。 比較例 2 7
普通ポル ト ラン ドセメ ン ト 1 8 重量%、 生石灰 3 2 . 2重 量%、 消石灰 1 0 . 7重量%、 および平均粒径 2 O m程度 の珪石粉末 4 1 . 7 重量% と、 これらの合計に対して 3 重 量%の二水石膏を混合し、 全固体原料に対して水/固体比 0 , • 7 9 になるよう に水を添加してスラ リーとした以外は、 比較 例 2 5 と同様にして珪酸カルシウム硬化体を得た。 原料の配 合量を各原料の総量に対する割合に換算した重量部を表 6 に 示す。
得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 4 に示す また、 促進炭酸化試験における硬化体の収縮率を表 1 6 に示 す。 得られた硬化体の水銀圧入法における微分細孔分布を実 施例 1 8 の水銀圧入法による細孔分布曲線( A )と共に図 7 に 点線( B )で示す。 さ らに、 硬化体の粉末 X線回折チャー トを 図 8 (C )に示す。 一方、 得られた硬化体の破断面を走査型電 子顕微鏡を用いて観察を行った結果、 主として図 5 (C )の写 真に見られるような繊維状粒子、 残留珪石および珪石周辺の 粗大空隙が認められ、 板状の結晶は全く観察されなかった。 さ らに粉末 X線回折の結果、 明確な トパモライ トの回折線は 観測されず、 最強線は石英の ( 1 0 1 ) 回折線と同定された 比較例 2 8
生石灰 0 . 7 4 kg を 2 . 6 0 kgの 7 0 °Cの温水で水和させ て消石灰ス ラ リーを得た。 これを冷却して 3 2 °Cのスラ リ ー と した後に、 珪藻土 ( 3 2 5 メ ッ シュパス、 S i O 2含有量 7 9 . 0重量% ) 0 . 2 0 kg、 および冷水 0 . 7 0 kgを添加、 混合した。 この時の水/固体比は 3 . 5 であった。 得られた ス ラ リーを 8 8 °Cで 2時間かけてゲル化した。 これを直ちに 6 0 °Cまで冷却し、 実施例 1 で用いた珪石粉砕粉 0. 8 l kg 耐アルカ リ ガラス繊維 0 . 1 1 kg、 釙葉樹バージンパルプ 0 . 1 l kg を添加して、 ォムニミキサーにおいて 2分間均一に 混合した。 この混合物を内寸法 4 0 mm X I 6 0 mmX 4 0 mm の金型に投入し、 金網を通して水を排除しながら 1 2 kg f ノ cm2 の圧力で脱水成形した。 この時、 成形体の厚みは約 2 0 mmであった。 これをオー トク レープに入れ飽和蒸気圧雰 囲気下に 1 8 0 °Cで 8時間反応させた後、 1 0 5 °Cで 2 4時 間乾燥して、 成形体と同じ厚みの珪酸カルシウム硬化体を得 た。 この 2 0' mm厚の硬化体 2枚をエポキシ系接着剤を用い て張り合わせ、 これから一辺 4 0 mmの立方体試料を作製し て圧縮強度測定用試料とした。 原料の配合量を各原料の総量 に対する割合に換算した重量部を表 6 に示す。
得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 4 に示す, また、 促進炭酸化試験における硬化体の収縮率を表 1 6 に示 す。 得られた硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡を用いて観 察を行った結果、 その構造は、 主としてパルプとガラス繊維 から構成され、 板状の結晶は極く僅かしか観察されなかった さ らに粉末 X線回折の結果、 最強線は石英の ( 1 0 1 ) 回折 線と同定された。 比較例 2 9
厚み 2 5 mmの市販耐火被覆用ケィカル板について各種物 性を測定した。 測定された各種物性値を表 1 4 に示す。 なお 圧縮強度の測定は比較例 2 8 と同様の方法で行った。 粉末 X 線回折を行ったところ、 珪酸カルシウムは主成分がゾノ ト ラ ィ トであった。 比較例 3 0
比較例 2 8 において使用 した珪藻土 0 . 4 kg および消石灰 (純度 9 9 %の市販試薬) 0 . 3 2 kgに水 2 . 1 6 kg を加え、 攪拌、 混合しつつ 9 0 °Cに加熱して 3 時間反応させた。 得ら れたゲル状物質に、 普通ポル トラン ドセメン ト 0 . 2 kg 、 実 施例 1 において使用 した珪石粉砕粉 0 . 2 kg 、 および針葉樹 パルプ 0 . 0 1 6 kg 加えて混合した。 この混合物を型枠に流 し込み、 4 0 °Cで 8 時間かけて予備硬化させた。 その後、 予 備硬化体を脱型して、 オー トク レープに入れ 1 8 0 で 8時 間高温高圧養生を行った後、 乾燥して珪酸カルシウム硬化体 を得た。 原料の配合量を各原料の総量に対する割合に換算し た重量部を表 6 に示す。
得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 4 に示す, また、 促進炭酸化試験における硬化体の収縮率を表 1 6 に示 す。 この硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を 行った結果、 その構造は、 不定形および短繊維状の粒子から 構成され、 板状結晶は極く僅かしか観察されなかった。 さ ら に粉末 X線回折の結果、 最強線は トバモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線と同定された。 比較例 3 1
濃度 5重量%の硫酸アルミニウム水溶液に水酸化カルシゥ ム水性懸濁液 ( C a 0濃度 : 1 0重量% ) を攪拌しながら添 加速度 (モル/分) 0 . 6で添加して、 C a O / A l 2 0 3 のモル比を 6 に調整した。 液温は全て 6 0 X:に調整した。 そ の後、 得られたスラ リ一を 6 0 DCで 1 時間攪拌して合成エ ト リ ンガイ ト を得た。 次に、 得られた合成エ ト リ ンガイ ト 3 0 重量%、 消石灰 2 6 . 9重量%、 珪砂 2 7 . 6重量%、 ワラ ス トナイ ト 1 0 . 0重量%、 木質パルプ 5 . 0重量%ぉよび 耐アルカ リ ガラス 0 . 5 重量%を添加し、 これに水を加えて 固形分濃度 1 0重量%のスラ リーを調製した。 スラリ ーを単 層式丸網抄造機で抄き取って、 厚さ約 6 mmに成形した。 得 られた成形体をオー トク レープ内で 1 8 0 °Cの飽和蒸気雰囲 気下に 6時間養生した後、 1 0 5 °Cで 2 4時間乾燥するこ と により 、 珪酸カルシウム硬化体を得た。 原料の配合量を各原 料の総量に対する割合に換算した重量部を表 6 に示す。
得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 5 に示す こ こで、 6 mm厚の硬化体 7枚をエポキシ系接着剤を用いて 張り合わせ、 これから一辺 4 0 mmの立方体試料を作製して 圧縮強度測定用試料とした。 この珪酸カルシウム硬化体の破 断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行った結果、 その構 造は、 主と してパルプ、 ガラス繊維、 繊維状の粒子および少 量の珪石粒子から構成され、 薄片状の結晶が少量観察された さ らに粉末 X線回折の結果、 最強線は石英の ( 1 0 1 ) 回折 線と同定された。 比較例 3 2
消石灰 1 0重量% と珪藻土 1 0重量%を 9 0 で 2 時間反 応させてゲルを得た。 得られたゲル 2 0重量%、 消石灰 2 7 重量%、 珪砂 2 7重量%、 ワラス トナイ ト 1 0 重量%、 パル プ 5重量%、 ガラス繊維 1 重量%、 Π型無水石膏 1 0重量% および硫酸カ リ ウム 3重量% (対石膏換算) を配合し、 1 2 倍の水を加えて攪拌、 混合した。 更に水を加えて固形分濃度 約 3 . 1 重量%の原料スラ リーとし、 これを厚さ約 6 mmに 抄造した。 次に、 得られた抄造物を湿空雰囲気 (湿度 9 5 % ) 下に 3 0 °Cで 8時間にわたり一次養生を行った。 更に 圧力容器中で飽和水蒸気雰囲気下に 1 8 0 °Cで 1 0時間水熱 反応を行った後、 乾燥して珪酸カルシウム成形体を得た。 原 料の配合量を各原料の総量に対する割合に換算した重量部を 表 6 に示す。
得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 5 に示す こ こで、 約 6 mm厚の硬化体 7枚をエポキシ系接着剤を用い て張り合わせ、 これから一辺 4 0 mmの立方体試料を作製し て圧縮強度測定用試料と した。 得られた硬化体の粉末 X線回 折チャー ト を図 1 (B )に示す。 また、 得られた硬化体の破断 面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行った結果、 その構造 は、 主としてパルプ、 .ガラス繊維、 図 5 (D )の写真に見られ るような繊維状の粒子および少量の珪石粒子から構成され、 薄片状の結晶が少量観察された。 さ らに粉末 X線回折の結果 最強線は石英の ( 1 0 1 ) 回折線と同定された。 比較例 3 3 6 0 °Cの温水中で生石灰を水和して得られた石灰乳にブレ —ン値が 7 5 0 0 の珪石粉末を加え、 C a / S i 〇 2のモル 比 = 1 、 水対固形分比 == 3 0 となるよう に、 更に水を加えて 混合した。 得られた原料スラ リーを圧力 1 4 kgZ cffl 2、 温度 1 9 7 °Cの飽和水蒸気雰囲気下にオー ト ク レープ中で攪拌し ながら、 水熱反応を 2 . 5時間行って準結晶スラ リーを得た , 得られた準結晶スラ リー 1 0 0重量部 (固形分換算) にガラ ス繊維 3 重量部を添加、 混合して水スラ リーを得た。 得られ た水スラ リ ーの固形分含量 1 0 0重量部に対して、 硫酸アル ミニゥム 1 8水和物を無水物基準で 1 . 5重量部、 およびシ リ コーンオイルとして粘度 3 0 c p のメチルハイ ドロジェン ポリ シロキサンと両末端に水酸基を有する粘度 9 0 c p のジ メチルポリ シロキサンの 1 : 1 (重量比) 混合物 (卜一レシ リ コーン(株)製 : BY- 1 6 - 805 ) 2 . 5重量部を添加した後、 4 kg/ c m 2で加圧脱水成形した。 この時、 成形体の厚みは約
2 0 mmであった。 次いで、 成形体を 1 5 kg/ cm 2の加圧下に 温度 2 0 0 でのォ一 トク レーブ中で 7 時間反応させた後、 1
3 0 °Cで乾燥して、 撥水性の珪酸カルシウム硬化体を得た。 原料の配合量を各原料の総量に対する割合に換算した重量部 を表 6 に示す。
得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 5 に示す こ こで、 2 0 mm厚の硬化体 2枚をエポキシ系接着剤を用い て張り合わせ、 これから一辺 4 0 mmの立方体試料を作製し て圧縮強度測定用試料とした。 この硬化体の破断面を走査型 電子顕微鏡を用いて観察を行った結果、 その構造は、 ガラス 繊維と トバモライ ト と推定される薄片状粒子および繊維状粒 子から構成されていた。 さ らに粉末 X線回折の結果、 最強線 は トバモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線と同定され、 ゾノ ト ライ トの回折線が観察された。 比較例 3 4
珪藻土および生石灰を C a / ( S i O 2 + A 1 ) のモル比 0 . 9 5 で混合し、 全固形分の 1 2倍の水を加えてスラ リ ー を調製した。 得られたスラ リーを常圧下に 9 0 °Cで 3 時間加 熱して、 珪酸カルシウムゲルを生成させた。 得られたゲル生 成物に硫酸アルミニウムを固形分に対して 1 0重量%の割合 で添加した後、 4 kg/ c m 2のプレス圧をかけて脱水成形した。 脱水された成形体の厚みは約 2 0 mmであった。 次いで、 成 形体を圧力 1 0 kgZ c m 2の飽和水蒸気下にォー ト ク レーブ処 理を行った後、 1 2 0 °Cで乾燥して珪酸カルシウム硬化体を 得た。 原料の配合量を各原料の総量に対する割合に換算した 重量部を表 6 に示す。
得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 5 に示す, こ こで、 2 0 mm厚の硬化体 2枚をエポキシ系接着剤を用い て張り合わせ、 これから一辺 4 0 mmの立方体試料を作製し て圧縮強度測定用試料とした。 得られた硬化体の破断面を走 査型電子顕微鏡を用いて観察を行った結果、 その構造は、 薄 片粒子と繊維状粒子から構成されていた。 さ らに粉末 X線回 折の結果、 最強線は トバモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線と同定 された。 比較例 3 5
ブレーン値が 1 1 0 0 0 の珪石粉末および消石灰 ( C a 0 換算 7 4 % ) を C a / S i 〇 2モル比 - 0 . 6 5 となるよう に計量し、 これに水を加えて固形分濃度 3 0 重量%のスラ リ —を調製した。 このスラ リーをオー トク レープに入れて、 1 0 kg/ cm 2の圧力で 1 時間水熱養生した。 その後、 6時間か けて除冷して珪酸カルシウム結晶ゲルを得た。 次に、 得られ た珪酸カルシウム結晶ゲル 5 4. 5重量%、 市販の 3型半水 石膏 1 1 . 5重量%、 ブレーン値が 6 0 0 0 の高炉スィサイ スラグ 1 1 . 5重量%、 パルプ 5重量%、 ガラス繊維 1 . 3 重量%、 ビニロン繊維 0 . 2 重量%、 パーライ ト 2重量%、 ワ ラス 卜ナイ ト 1 0 . 5重量%、 消石灰 1 . 5 重量 、 硫酸 アルミニウム 1 . 5重量%、 およびタンパク質系遅延剤 1 重 量%の割合からなる固体原料に水を添加し、 ミキサーで混合 して、 固形分濃度 1 0重量%の均一な原料スラ リーを調製し た。 この原料スラ リーを 4 kg/ cm2の圧力でフィ ルタ一プレ スにかけて、 脱水成形して半製品とした。 この時、 成形体の 厚みは約 2 0 mmであった。 得られた半製品を 6 0 °Cで 1 0 時間養生した。 養生し終えた半製品を乾燥して珪酸カルシゥ ム硬化体を得た。 原料の配合量を各原料の総量に対する割合 に換算した重量部を表 6 に示す。
得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 5 に示す c こ こで、 2 O mm厚の硬化体 2枚をエポキシ系接着剤を用い て張り合わせ、 これから一辺 4 0 mmの立方体試料を作製し て圧縮強度測定用試料とした。 得られた硬化体の破断面を走 査型電子顕微鏡を用いて観察を行った結果、 その構造は、 主 と して繊維状の粒子から構成され、 少量の薄片状の結晶が観 察された。 さ らに粉末 X線回折の結果、 トバモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線強度を大きく 上回る ピーク として石英の ( 1 0 1 ) 回折線のみが観測された。 比較例 3 6
ポルト ラ ン ドセメ ン ト 1 5 . 0重量%、 珪石 6 0 . 0重 量%、 生石灰換算で 2 2 . 0重量%の消石灰 (消石灰 セメ ン 卜の重量比で約 2 ) 、 石膏 3重量%、 およびアルミ ニウム 粉末 0 . 0 1 重量%を配合した水/固形分 = 0 . 6 6 、 C a O / S i 0 2モル比 = 0 . 6 のスラ リーを 4 0 °Cに加熱した。 得られたスラ リーを離型剤を塗布した J I S R 5 2 0 1 の モルタル強度試験用型枠 ( 4 cmX 4 cmX l 6 cm) に注入し、 湿度 9 5 %および温度 4 5 °Cの雰囲気下に型枠を 1 0 時間置 いて、 スラ リーを硬化させた。 得られた予備硬化体を脱型し てオー トク レープに入れ、 1 8 0 °C、 1 0気圧で高温高圧水 蒸気養生を 8時間行って、 珪酸カルシウム硬化体を得た。 原 料の配合量を各原料の総量に対する割合に換算した重量部を 表 6 に示す。
得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 5 に示す c この硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行つ た結果、 その構造は、 粗大気泡部に トパモライ トの板状粒子 が観察されたのみで、 粗大気泡部以外のマ ト リ ックスが不定 形および短繊維状の粒子と極く 少量の トバモライ トの板状粒 子から構成されていた。 また、 顕微鏡の設定倍率 2 5 0 0倍.
3 5 . 4 t m X 1 8 . 9 mの領域で、 気泡剤による粗大気泡 部以外のマ ト リ ッ クスを無作為に 2 0箇所観察したところ、 上記領域に板状の トバモライ ト粒子が占める面積割合の平均 は 1 0 %であった。 さ らに粉末 X線回折の結果、 トバモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線強度を大きく 上回る ピーク として石英 の ( 1 0 1 ) 回折線のみが観察された。 比較例 3 7 および 3 8
比較例 3 7 ではアルミニウム粉末を 0 . 0 2 0重量%、 比 較例 3 8 ではアルミニウム粉末を 0 . 0 5 0重量%混合した 以外は、 比較例 3 6 と同様にして珪酸カルシウム硬化体を得 た。 原料の配合量を各原料の総量に対する割合に換算した重 量部を表 7 に示す。 得られた各珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 5 に示 す。 また、 比較例 3 7 で得られた硬化体の促進炭酸化試験に おける収縮率を表 1 6 に示す。 一方、 各硬化体の被断面を走 査型電子顕微鏡を用いて観察を行った結果、 これらの構造は. 粗大気泡部に トバモライ トの板状粒子が観察されたのみで、 粗大気泡部以外のマ ト リ ックスが不定形および短繊維状の粒 子と極く 少量の トバモライ トの板状粒子から構成されていた , また、 顕微鏡の設定倍率 2 5 0 0倍、 3 5 . 4 z m X 1 8 . 9 mの領域で、 気泡剤による粗大気泡部以外のマ ト リ ックス を無作為に 2 0箇所観察したところ、 上記領域に板状の トバ モライ ト粒子が占める面積割合の平均は 1 0 %であった。 さ らに粉末: X線回折の結果、 トパモライ トの ( 2 2 0 ) 回折線 を大きく 上回る最強線として石英の ( 1 0 1 ) 回折線のみが 観察された。 比較例 3 9
比較例 2 7 において、 得られたスラ リーに気泡剤と してァ ルミニゥム粉末を添加し、 添加後更に同じ温度で 3 0秒間混 合した後に型枠に流し込んだ以外は、 比較例 2 7 と同様にし て珪酸カルシウム硬化体を得た。 原料の配合量を各原料の総 量に対する割合に換算した重量部を表 7 に示す。
得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表 1 5 に示す この硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行つ た結果、 主と して繊維状粒子、 残留珪石および珪石周辺の粗 大空隙が認め られ、 板状の結晶は全く観察されなかっ た。 さ らに粉末 X線回折の結果、 明確な トパモライ トの回折線は観 測されず、 最強線は石英の ( 1 0 1 ) 回折線と同定された。 比較例 4 0
固体原料および水からなる温度 5 0 °Cのスラ リーに、 シリ コーンオイル (信越化学製 : K F 9 6 — 1 0 0 C S ) を固体 原料の全量に対して 0 . 5 重量%添加し混合した後に、 アル ミニゥム粉末を添加混合した以外は、 比較例 1 5 と同様にし て軽量気泡コ ンク リー ト (珪酸カルシウム硬化体) を製造し た。 得られた軽量気泡コ ンク リ ー トの一面吸水率および寸法 安定性の測定結果を表 1 8 に示す。 なお、 軽量気泡コ ンク リ 一トの一面吸水率および寸法安定性以外の物性値は、 比較例 1 5 と同等のレベルであった。 比較例 4 1
金属アルミニウム粉末を投入する直前のスラ リー中に実施 例 3 8 で用いたものと同じァラミ ド短繊維を 0 . 5 vol%添加 した以外は、 比較例 1 5 と同様にして軽量 ^泡コンク リー ト (珪酸カルシウム硬化体) を製造した。 得られた軽量気泡コ ンク リ ー ト の各種物性を表 1 9 に、 圧縮強度、 衝撃強度およ び繊維添加量のデータを表 2 0 に、 それぞれ比較例 1 5 の結 果と共に示す。 この軽量気泡コ ンク リー トの微構造を観察し たと ころ、 ァラミ ド繊維が存在する箇所を除いて比較例 1 5 のものとほぼ同様であった。 比較例 4 2
図 9 と同じ寸法、 .仕様を持つ鉄筋にて補強された幅 6 0 0 mm、 長さ 2 0 0 0 mm、 厚み 1 0 0 mm の市販軽量コ ンク リー トパネル (旭化成株式会社製) について、 パネル含水率 2 0 重量%の条件でパネル曲げ強度およびパネル衝撃応答の測定 を行った。 その結果をそれぞれ表 2 1 および 2 2 に示す。 さ らに別途購入した同仕様のパネルについて、 鉄筋を除いた基 材部分の各種物性を測定した結果、 比較例 1 5 に代表される 物性とほぼ同等であった。 なお衝撃応答は 3 回測定して平均 した。 比較例 4 3
比較例 2 1 において混合が完了したスラ リーを使用した以 外は、 実施例 3 9 と同様にして珪酸カルシウム複合体の製造 を試みた。 しかしながら、 6 0 °Cで 5 時間予備硬化させた後 に型枠を外したところ、 予備硬化中に高さ方向の体積が減少 して硬化体の沈降が観測され、 そのために鉄筋の周囲に多く の亀裂が生じて、 物性の測定が可能な複合体は得られなかつ た。 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 原料
1 2 3 4 5 6 Y 8 9
(重量部) 41.2 41.17 41.2 41.2 41.2 41.2 41.17 53.9 53.9 X (重 β部) 13.9 13.94 13.9 13.9 13.9 13.9 13.94 18.2 18.2 生石次 ― 、 32.52 32.5 32.5 32.5 32.52 42.5 42.5 石粉碎粉 ^ dP 1 no inn 1 ηη inn inn 100 100 80 70
つし" ΊΙ& 11 ηππ 11謹 uuu 9fjon S00 11睡 ποο uο u シリカフューム (重量部) 0 0 0 0 0 0 0 20 30 石膏 一次 (重量部) 0 0 0 0 0 0 0 7.97 8 石膏 二次 (重量部) 6.91 6.91 6.91 6.91 6.91 6.91 6.91 0. 0 纖ァルミニゥム (重量部) 5.35 5.35 5.35 5.35 5.35 5.35 5.35 8.03 9.37 水 368 367 368 368 368 368 367 548 640 粉碎パルプ 0 2.90 0 0 0 0 2.90 0 0 CD 刀!^二ゥ« 0 0 0 0 0 0 0 0 0 メチ Hル πι—ス 0 0 0 0 0 0 0 0 0
CaO/Si02 (モル比) 0.73 0.73 0.73 0.73 0.73 0.73 0.73 0.93 0.93 水ノ固体比 1.84 1.82 1.84 1.84 1.84 1.84 1.82 2.38 2.76
表 2 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 原料 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 リ rし (重量部) 53.9 53.9 41.2 41.2 41.2 41.2 j 41.2 41.2 41.2」 41.2
5E X 一、 (重量部) 18.2 24.3 13.9 13.9 13.9 13.9 13.9 13.9 13.9 13.9
一入 42.5 36.5 32.5 32.5 32.5 32.5 32.5 32.5 32.5 32.5 石粉砕粉 (重量部) 70 60 100 100 100 100 100 100 100 100
ブレーン値 11000 11000 11000 11000 11000 11000 11000 7500 7500 11000 シリカフューム (重量部) 30 40 0 0 0 0 0 0 0 0 石膏 一次 (重量部) 8 8.19 0 0 0 0 0 0 0 0 石膏 二次 (重量部) 0 0 7 7 6.84 6.79 6.79 6.79 6.79 6.79 e¾7ルミニゥム (重量部) 9.37 14.0 4.01 3.0 3.39 1.98 1.98 1.98 1.98 1.98 水 (重量部) 640 944 326 325 293 241 241 203 174 150 粉碎パルプ (重量部) 6.56 0 0 1 0 0 1 0 0 0 CD
(重量部) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 メチ レロ一ス (重量部) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
CaO/Si02 (モル比) 0.93 0.93 0.73 0.73 0.73 0.73 0.73 0.73 0.73 0.73 水 Z固体比 2.68 3.99 1.64 1.63 1.48 1.23 1.22 1.03 0.88 0.77
表 3 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例
原料
20 21 22 23 24 25 26 27
OP C (重量部) 41.2 41.2 41.2 41.2 41.2 53.9 53.9 53.9
生石灰 一次 (重量部) 13.9 13.9 13.9 13.9 13.9 18.2 18.2 18.2
生石灰 二次 (重量部) 32.5 32.5 32.5 32.5 32.5 42.5 42.5 42.5
珪石粉雌 (重量部) 100 100 100 100 100 70 70 70
ブレーン値 11000 11000 11000 11000 11000 11000 11000 11000
シリカフューム (重量部) 0 0 0 0 0 30 30 30
石膏 一次 (重量部) 6.79 6.84 0 0 0 8.02 8.02 8.02
石膏 二次 (重量部) 0 0 6.91 6.91 6.9 0 0 0
硫酸アルミニウム (重量部) 1.98 3.41 5.35 5.35 5.35 9.37 9.37 9.37
水 (重量部) 241 293.1 368 368 368 640 640 640
粉碎パルプ 0 0 0 2.9 0 0 6.56 0 CD アルミニウム粉末 (重量部) 0.065 0.092 0.107 0.107 0.250 0.353 0.353 0.477 00 メチルセルロース (重量部) 0.048 0.059 0.074 0.074 0.074 0.128 0.128 0.128
CaO/Si02 (モル比) 0.73 0.73 0.730 0.730 0.73 0.93 0.93 0.93
水 Z固体比 1.23 1.48 1.84 1.82 1.84 2.76 2.68 2.76
表 4 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例
原料 28 29 30 31 32 33
リ し (重量部) 41.2 41.2 41.2 41.2 41.2 41.2
一、 ϋ口 Ρノ ?ς ?ς 97 Q 97 Q
石火 ―次 里里 ノ ώ - ΐ ώΐ ¾ o.
石粉碎粉 、里晷里: ώ口ί 1θ ηη uu uu 1 nn 丄 inn
ノ " ノ慨 7ςηπ OUU ί ουυ ί uuu
シリカフューム (重量部) 0 0 0 0 0 0
石膏 一次 (重量部) 6.75 0 0 6.75 0 0
石膏 二次 (重量部) 0 6.75 6.75 0 6.79 6.79
硫酸アルミニウム (重量部) 0.986 .0.986 0.986 0.986 1.98 1.98
水 (重量部) 202 - 187 187 187 150 131
粉碎パルプ (重量部) 0 0 0 0 0 0 CD アルミニウム粉末 (重量部) 0.041 0.055 0.030 0.030 0.023 0.018 CD メチルセルロース (重量部) 0.041 0.038 0.038 0.038 0.030 0.027
CaO/Si02 (モル比) 0.73 0.73 0.73 0.73 0.73 0.73
水 Z固体比 1.03 0.95 0.95 0.95 0.77 0.67
表 5 比 例 Jtli例 J£較例 V-ViSritSA
原料
1 ό 丄 4 1 O 丄 b Λ U ί 丄 0 o r
Λ O 乙 n p 0.
OP C (重量部) 81.6 81.6 81.6 81.6 40.7 54.1 53.8 13.4 27.8
生石灰 . 一次 (重量部) 16.3 16.3 16.3 16.3 46.7 59.1 60.7 87.9 41.4
生石灰 二次 (重量部) 0 0 0 0 0 0 0 0 0
消石灰 (堇量部) 0 0 0 0 0 0 0 29.0 82.2
珪石粉浦 (堇量部) 100 100 100 100 100 100 80 100 100
ブレーン値 2500 2500 2500 2500 7500 11000 11000 平均粒径 20 m 平均粒径 20
シリカフューム (重量部) 0 0 0 0 0 0 20 0 0
石膏 一次 7.09 7.09 7.09 7.09 8.50 8.84 9.71 6.90 7.50
石膏 二次 0 0 0 0 0 0 0 0 0
硫酸アルミニウム 0 0 0 0 0 0 0 0 0
水 (重量部) 143 143 143 143 239.9 420 631 147 171
粉碎パルプ (重量部) 0 0 0 0 1.19 2.95 6.47 0 0 ο アルミニウム粉末 0.058 0.086 0.124 0.225 0 0 0 0 0 ο メチルセルロース (重量部) 0.029 0.029 0.029 0.029 0 0 0 0 0
Ca0/Si02 (モル比) 0.65 0.65 0.65 0.65 0.73 0.92 0.93 0.60 1.2
水/固体比 (重量比) 0.70 0.70 0.70 0.70 1.2Z 1.84 2.74 0.62 0.66
表 6
o
Figure imgf000103_0001
表 7
レレ *τ";ΛΏΐ 比較例 較例 Jt較例 原料 o
ΰ ( o o o y
OP C (重量部) 25.0 25.0 43.2 生石灰 一次 (重量部) 0.0 0.0 77.2 生石灰 二次 (重量部) 0.0 0.0 0 消石灰 48.3 48.3 26 珪石粉砕粉 100 100 100
ブレーン値 2500 2500 平均粒径 20μπι シリカフューム 0 0 0 石膏 一次 5.00 5.00 7.40 石膏 ' 二次 (重量部) 0 0 0 硫酸アルミニウム 0 0 0 水 98 98 200 粉枠パルプ 0 0 0 アルミニウム粉末 0.033 0.083 0.046 メチルセルロース 0 0 0
Ca0/Si02 (モル比) 0.60 0.60 1.2 水/固体比 0.55 0.55 0.79
表 8 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 1 2 3 4 5 6 7 8 9 嵩比重 0.50 0.50 0.50 0.50 0.50 0.50 0.50 0.40 0.35 粉末 X線回折における
上 ひ/ 丄 5 44 5.26 4.78 4.56 4.58 4.65 4.35 マレ跟比入 に トス
ス ΚΛ. 0.69 0.86 0.79 0.87 0.99 1.01 1.12 0.72 0.89 直径 200 a m以上の気泡 20個以下 20個以下 20個以下 20個以下 20個以下 20個以下 20個以下 20個以下 20個以下 水銀圧入法による
0. 1 m未満の細孔量割合 vol¾ 80.66 88.11 77.48 64.3 57.57 57.58 58.28 57.86 50.45 粉末 X線回折における 1.06 1.02 1.03 0.96 1.28 1.37 1.36 0.46 0.24
1 c/l (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) (:珪石) 動弾性率 N/画2 4620 4335 4520 4337 3913 3892 3820 2466 1929 圧縮強度 N/min2 17.72 16.51 16.99 15.94 12.62 12.05 10.35 8.92 6.99 曲げ強度 N/mm2 3.78 4.08 4.3 4.22 3.40 3.28 3.35 2.22 1.74
(1) 式から求められる a 13 12 13 12 11 11 11 10 9
(2) 式から求められる b 1.78 1.83 1.77 1.77 1.63 1.57 1.39 2.30 2.61 比表面積 mVg 42.3 48.5 44.6 43.2 40.5 36.5 30.6 52.0 53.5 粉末 X線回折における
トバモライト I (002)/ 1 (220) 0.39 0.39 0.42 0.42 0.4 0.43 0.39 0.32 0.31
表 9 宝施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例
10 11 12 13 14 15 16 17 18 1 9 萬比重 U. do U. b U.00 n fin 0· 69 0.69 0.79 0.89 0.99 木入祿 に り
T h/ T 4.34 3.90 6.01 5.25 5.77 5.55 5.59 5.17 4.94 4.76
7J^¾¾±l入 7お t^-d^
嫩 1/4讎 0.90 0.99 0.79 0.80 0.82 0.72 0.79 0.88 0.85 0.70
20個 20個 20個 20個 20個 20個 20個 20個 20個 20個 直径 200 m以上の気泡
以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下 水銀圧入法による
0. imr^PWl vol¾ 50.63 29.15 88.73 84.66 92.28 95.01 90.06 95.83 97.14 95.31 粉末 X線回折における 0.22 0.34 0.89 0.90 0.87 u. /y 丄 - UiS Q 1 93
I c/I b (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) 動弾性率 N /匪2 1926 1197 4799 4955 5373 6950 6652 8061 9284 10181 圧縮強度 N/腦 2 6.68 2.96 20.70 19.23 23.7 '30.05 27.70 40.18 45.90 53.83 曲げ強度 N/mm' 1.75 0.969 3.77 3.55 4.21 5.63 5.77 6.67 7.64 7.57
(1) ¾¾)¾nる a 9 10 12 12 12 12 12 11 11 10
(2) ¾ί¾)¾αる b 2.50 2.26 1.97 1.74 1.90 1.64 1.61 1.76 1.62 1.66 比表面積 mVg 52.6 66.0 51.1 50.5 46.3 45.5 47.2 43.2 42.3 42.6 粉末 X線回折における
トハ ¾ ^イト I鶴/ 1(220) 0.35 0.44 0.47 0.45 0.42 0.39 0.38 0.46 0.44 0.47
表 1 o
Figure imgf000107_0001
表 11 夹她 !) 夹腿例 失ガ 失肥 」
28 29 30 31 32 33 34 35 36 嵩比重 0.61 0.61 0.68 0.68 0.82 0· 93 0,43 0.21 0.31
¾ί禾入祿 IHi ίΓに 了る
T丄 丁丄 ; fi ク1 ϊ fi 9^ , . ου
7f 人法によ
対数 1 /4-fititM 0.85 0.87 0.78 1.15 0.73 0.69 0.94 0.97 1.02 直径 200 m以上の気泡 多数存; 多数存在 多数存在 多数存在 多数存在 多数存在 多数存在 多数存在 多数存在 ^§ F入法に る
0. 1 μπι未満の細孔量割合 vol% 88.35 86.92 90.03 78.69 93.60 97.50 68.71 49.92 65.20 粉末 X線回折における 0.78 0.98 0.93 2.50 1.18 1.26 0.91 0.88 0.91
I c/I b (珪石) ί珪石) (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) 動弾性率 N/mm2 5240 4850 5989 4953 6837 8061 2938 1014 1623 圧縮強度 N/fflDl2 16.77 15.20 20.68 13.2 27.6 32.5 9.1 1.96 4.14 曲げ強度 N/mm2 3.82 3.0 4. 5 2.74 4.80 5.97 3.49 0.96 1.58
(1) 式から求められる a 11 10 11 9 9 9 10 11 9
(2) 式から求められる b 1.40 ' 1.42 1.41 1.20 1.54 1.42 1.81 1.92 2.00 比表面積 mVg 45.2 43.5 45.2 39.6 41.2 40.3 49.6 52.3 54.2 粉末 X線回折における
トバモライト I (002)/ 1 (220) 0.39 0.35 0.42 0.41 0.42 0.46 0.36 0.39 0.29
表 12 比較例 比較例 比較例 比較例 比較例 比較例 比較例 比較例 比較例
Q 7 g Q 1 1 12 嵩比重 0.50 0.51 0.35 0.69 0.49 0.35 0.35 0.20 0.69 u/ 0 c. n UI 1 4. o 0^0. 0 Q. o 00 0 C. CO
0. 1 0. οθ ώ .0
フ l銀 FF入? ^ トろ
¾·& l Z 4値幅 1.39 1.61 1.36 1.32 1.27 1.29 1.42 - 1.47 1.62 直径 200 m以上の気泡 ■ 20個以下 讓以下 20個以下 20個以下 多数存在 多数存在 多数存在 多数存在 多数存在 水銀圧入法による
0. Ι ΠΙ未満の細孔量割合 νοί¾ 52.10 42.10 43.10 78.20 63.5 47.60 44.30 23.5 67.76 粉末 X線回折における 1.04 2.62 0.41 0.76 0.91 0.80 0.82 0.37 3.85
I c/I b (珪石) (珪石) (珪石) 珪石) (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) 動弾性率 Ν/讓 2 4310 3650 2095 6560 3250 2105 2050 996 4130 I 圧縮強度 Ν/酬 2 10.10 7.12 3.48 19.30 6.85 3.44 3.32 1.03 9.75 曲げ強度 N/mm2 3.12 2.07 1.40 4.7 1.72 1.21 1.31 0.58 2.23
(1) 式から求められる a 12 10 10 11 9 10 10 11 7
(2) 式から求められる b 1.13 1.02 1.15 1.15 1.17 1.13 1.13 1.04 1.16 比表面積 m2/g 53.1 45.3 57.3 46.6 48.2 52.3 51.5 56.3 39.6 粉末: X線回折における
卜ハ'モライ卜 I (002)/ 1 (220) 0.36 0.32 0.28 0.33 0.36 0.41 0.44 0.36 0.23
表 13 比較例 比較例 比較例 比較例 比較例 比較例 比較例 比較例 比較例
13 14 15 * 16 17 18 19 20 21 嵩比重 0.69 0.62 0.50 0.38 0.51 0. 9 0.49 0.69 0.51 粉末 X飆回折におけ
no 00 c on ς 1 Α ςη Λ ΑΛ
U/ 0.00 0. LL 0. 0 0. to 0 ϋ ス、 J Ζ ■*¾ llsJP 1..51 1.54 1.75 1.50 1.62 1.54 1.67 1.32 1.50 直径 200 m以上の気泡 多数存在 多数存在 多数存在 多数存在」多数存在 多数存在 多数存在 20個以下 20個以下 水銀圧入法による
0. 1 満 ©B?し讎恰 vol¾ 62.7 60.07 54.34 70.66 51.6 51.50 55.30 80.75 56.88 粉末 X線回折における 2.62 2.33 2.27 2.33 2.82 5.56 2.50 0.79 0.55
I c/I b (珪石;) (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) 動弾性率 N/讓 2 4568 3558 2825 1826 2680 2680 2520 6512 4370 圧縮強度 N/rnm2 9 6.20 4.95 2.56 4.60 4.68 3.40 18.60 10.3
0 曲げ強度 N/mtnz 3.29 2.82 1.4 1.08 1.65 1.46 1.16 4.8 3.32
(1) 式から求められる a 8 7 8 8 7 8 7 11 12
(2) 式から求められる b 0.92 0.92 1.04 1.04 • 1.05 1.07 0.85 1.12 1.13 比表面積 fflVg 34.2 33.7 34.2 31.6 29.3 31.2 38.3 47.6 42.7 粉末 X線回折における
卜ハ'モラィ卜 1 (002/ 1(220) 0.36 0.41 0.36 0.39 0.33 0.32 0.23 0.34 0.32
表 14
Figure imgf000111_0001
表 15 例 比較例 比較例 比較例 比較例 比較例 比較例 比較例 比較例 比較
q 3 4 3 5 3 6 3 7 3 8 3 9 嵩比重 0.60 0.54 . 0.17 0.30 0.37 0.94 0.83 0.62 0.66 粉末 X線回折における
o no 0 Q 2.76
L.77 00 0. 9 γ'ί 7fi 2.69 なし lb/ la
水銀圧入法による
対数 1 Z4値幅 • 1.10 1.39 2.05 1.70 2.56 0.86 0.89 0.92 1.76
在 多数存在 直径 200 m以上の気泡 20個以下 20個以下 20個以下 20個以下 20個以下 多数存在 多数存在 多数存
水銀圧入法による
U . 7木硕 細れ里 !] a 48.5 37.3 3.18 10.08 16.2 85.78 83.66 69.50 56.29 粉末 X線回折における 5.00 2.44 0.24 0.50 1.67 4.35 5.26 4.35 トハ'モラ仆
I c/I b (珪石) (珪石) (リ'ノトラ仆) (石膏) (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) なし 動弾性率 N/mmz 1988 2004 277 347.35 561 7105 5712 3360 2269 圧縮強度 N/醜2 2.84 2.51 0.51 1.38 0.36 20.35 10.45 7.09 4.59 曲げ強度 N/删 2 1.43 1.25 0.17 0.46 0.15 5.24 4.18 2.42 1.20
(1) 式から求められる a 4 5 4 2 2 8 8 7 4
(2) 式から求められる b 1.01 0.88 3.49 6.74 0.86 1.07 0.77 1.15 1.34 比表面積 m2/g 52.8 58.6 66.3 58.3 66.5 81.7 78.4 80.8 93.3 粉末 X線回折における ト Λ'モライト トバモライト I (002)/ 1 (220) 0.25 0.25 0.17 0.32 0.30 0.36 0.33 0.38 なし
表 16
Figure imgf000113_0001
表 1 Ί 保釘力試験 実施例 1 実施例 20 比較例 15 比較例 21 比較例 23
0.50 0.49 0.50 0.50 0.49 引抜強度 (kgf) 162 110 68.8 120 75 破壊性状 コーン破壊 コーン破壊 抜けだし コーン破壊 抜けだし
表 1 8
Figure imgf000114_0001
表 19 実施例 実施例 比較例 比較例 38 1 41 • 15
0.50 0.50 0.50 0.50 粉末 X線回折における
Ib/I a 5.58 5.65 5.03 5.22 水銀圧入法による
対数 1 4値幅 0.75 0.69 1.74 1.75 直径 200 以上の気泡 20個以下 20個以下 多数存在 多数存在 水銀圧入法による
0. 満の糸 H?圖合 vol¾ 77.30 80.66 52.60 54.34 粉末 X線回折における 1.02 1.06 2.63 2.57
I c/I b (珪石) (珪石) (珪石) (珪石) 動弾性率 N/mm2 4320 4620 2750 2825 圧縮強度 N/mm2 18.20 17.72 5.02 4.95 曲げ強度 N/mm2 3.42 3.78 1.52 1.4
(1) 式から求められる a 12 13 8 8
(2) 式から求められる b 2.03 1.78 1.10 1.04 比表面積 mVg 44.3 42.3 ■ 35.3 34.2 粉末 X線回折における
卜バモライト I (002)/ 1 (220) 0.35 0.39 0.39 0.36
表 20
Figure imgf000116_0001
AF:ァラミド繊維 (帝人: T e c hn o r a 3 20—6讓)
表 2
Figure imgf000116_0002
表 22 実施例 39 比較例 42
(mm) 3.0 4.2 振幅半減期 (sec) 0.265 0.375 共振周波数 (Hz) 34.7 32 産業上の利用可能性
本発明の珪酸カルシウム硬化体およびその複合体は、 従来 の軽量気泡コ ンク リ ー ト と同程度の耐火性を有し、 軽量であ り ながら高い弾性率、 高い圧縮強度を有し、 かつ弾性率に対 する高い圧縮強度を有し、 耐炭酸化抵抗に優れ、 加工性にも 優れている こ とから、 各種外壁材、 内壁材等に好適に使用す る ことができる。 具体的には、 耐火間仕切り板、 ク ロス直仕 上げ用壁材、 防火軒天、 耐火被覆板、 ビル用外壁、 住宅床板 耐火野地板等に使用できる。
特に、 住宅床板の重量衝撃音の低減、 これまで使用が制限 されていた支持部材間隔の長い部位への使用、 保釘力が要求 される屋根下地材等への使用、 高層階の建築物への使用など を可能にするものである。 さ らに、 本発明の珪酸カルシウム 硬化体を製造する際に、 従来の軽量気泡コ ンク リー ト設備を 利用する こ とが可能であるので、 高い生産性を維持する こ と ができる。
しかも、 本発明の珪酸カルシウム硬化体が粗大気泡を含有 していても、 高い弾性率および高い圧縮強度を有し、 かつ弹 性率に対する高い圧縮強度を有する こ とから、 従来の数倍の 物性を有する建材の提供を可能にするものである。

Claims

請 求 の 範 囲
1 . 主として トパモライ トからなり 、 粉末 X線回折における トバモライ トの ( 2 2 0 ) 面の回折ピーク強度 I bが、 トパ モライ トの ( 2 2 0〉 面と ( 2 2 2 ) 面の 2本の回折ピーク に挾まれた角度領域における回折強度の最低値 I aとの間に I b I aが 3. 0以上となる関係を持ち、 かつ嵩比重が 0 1 4〜 1 . 0であ り 、 かつ水銀圧入法で測定される微分細孔 分布曲線の最大値の 1 / 4の高さにおける対数分布幅が 0. 4 0〜 1 . 2 0である ことを特徴とする珪酸カルシウム硬化 体。
2. 嵩比重が 0. 1 4〜 0. 9である こ とを特徵とする請求 項 1 に記載の珪酸カルシウム硬化体。 .
3. 嵩比重が 0. 2以上 0. 7未満である こ とを特徴とする 請求項 1 に記載の珪酸カルシウム硬化体。
4. I b / I aが 4. 0以上である こ とを特徴とする請求項 1 〜 3 のいずれかに記載の珪酸カルシウム硬化体。
5. 弾性率 Y (N/mm2) と嵩比重 Dから下記式 ( 1 ) を 用いて求め られる値 aが 7以上であ り 、 かつ圧縮強度 S (N /mm 2 ) と弾性率 Y ( N/mm 2 ) か ら下記式 ( 2 ) を用 いて求められる値 bが 1 . 2 0以上である ことを特徴とする 請求項 1 〜 4のいずれかに記載の珪酸カルシウム硬化体。
a = ( Y X 1 0 - 3 ) / ( D 1 - 5) ( 1 ) b = S / ( ( Y X 1 0 - 3 ) 1 - 5) ( 2 )
6 . 圧縮強度 S (N /mm 2 ) と弾性率 Y ( N /mm 2 ) か ら上記式 ( 2 ) を用いて求め られる値 b力 1 . 3 0以上であ る ことを特徴とする請求項 5 に記載の珪酸カルシウム硬化体
7 . 破断面上の 1 0 mm四方に含まれる最大径 2 0 0 /x mを 越える気泡が 2 0個よ り多く 、 水銀圧入法で測定される細 のうち、 孔径 0 . 1 m以下の細孔量の割合が、 嵩比重 Dが 0 . 5 〜 1 . 0 の場合には、 下記式 ( 3 ) で計算される
( 0 ) 〜 9 8 01%、 0が 0 . 3以上 0 . 5未満の場合には、 下記式 ( 4 ) で計算される V 2 ( D ) 〜 9 5 vol %、 Dが 0 . 1 4以上 0 . 3未満の場合には下記式 ( 5 ) で計算される V 3 ( D ) 〜 9 O vol%である ことを特徴とする請求項 1 〜 6 のいずれかに記載の珪酸カルシウム硬化体。
V 1 ( D ) = 5 0 XD + 4 0 ( 3 )
V 2 ( D ) = 1 0 0 XD + 1 5 ( 4 ) V 3 ( D ) = 2 0 0 XD - 1 5 ( 5 )
8 . 破断面上の 1 0 mm四方に含まれる最大径 2 0 0 を 越える気泡が 2 0個以下であ り 、 水銀圧入法で測定される細 孔のうち、 孔径 0. 1 m以下の細孔量の割合が、 嵩比重 D が 0 . 8 〜 1 . 0 の場合には 9 0 〜 9 8 vo 1 %、 Dが 0 . 5 以上 0 . 8 未満の場合には下記式 ( 6 ) で計算される V 4
( D ) 〜 9 7 vol%、 Dが 0 . 1 4以上 0 . 5 未満の場合に は下記式 ( 7 ) で計算される V 5 ( D ) 〜 9 2 vol%である ことを特徴とする請求項 1 〜 6 のいずれかに記載の珪酸カル シゥム硬化体。
V 4 ( D ) = 1 0 0 XD + 1 0 ( 6 )
V 5 ( D ) = 1 5 0 XD - 1 5 ( 7 )
9 . 粉末 X線回折において、 トパモライ トの ( 2 2 0 ) 面の 回折ピーク強度 I b に対する トバモライ ト以外の高結晶性の 共存物質の最強線の回折強度 I c の比 ( I c ノ I b ) が 3 .
0以下である ことを特徴とする請求項 1 〜 8 のいずれかに記 載の珪酸カルシウム硬化体。
1 0 . 請求項 1 〜 9 のいずれかに記載の珪酸カルシウム硬化 体と、 補強鉄筋または補強金網とからなる ことを特徴とする 珪酸カルシウム複合体。
1 1 . 少なく とも珪酸質原料とセメ ン ト と石灰質原料を含む 水性スラリ ーを型枠に注入し、 予備硬化した後にォ一 トク レ —プ養生し、 主として トバモライ トからなる珪酸カルシウム 硬化体を製造する方法であって、 上記珪酸質原料のうち、 5 0重量%以上が結晶質である珪酸質原料であ り 、 かつ上記水 性ス ラ リーが、 硫酸アルミニウムも しく はその水和物を、 酸 化物換算 (A l 23 ) で固体原料の総重量に対して 0 . 0 9 〜 1 0重量%、 その他の硫酸化合物を、 上記硫酸アルミ二 ゥムも しく はその水和物を含めて、 S 0 3量換算で固体原料 の総重量に対して 0 . 1 5 〜 1 5重量%含有する ことを特徴 とする珪酸カルシウム硬化体の製造方法。
1 2 . 予備硬化によ り得られた予備硬化体を、 型枠からはず した後に、 オー トク レープ養生する ことを特徵とする請求項 1 1 に記載の珪酸カルシウム硬化体の製造方法。
1 3 . 少なく とも珪酸質原料とセメ ン ト と石灰質原料と水を 固体原料の総重量に対する使用した全ての水の重量比が 0 . 6 7 〜 3 . 5 になるよう に混合した後に、 気泡剤としてアル ミニゥム粉末を固体アルミニウム換算で固体原料の総重量に 対して 0 . 0 0 2 〜 0 . 8重量%混合して水性スラ リーを得 該水性スラ リーを型枠に注入する こ とを特徴とする請求項 1 1 又は 1 2 に記載の珪酸カルシウム硬化体の製造方法。
1 4 . 少なく とも珪酸質原料とセメ ン ト と石灰質原料と水を、 固体原料の総重量に対する使用した全ての水の重量比が 0 .
6 7 〜 3 . 5 になるよう に混合した後に、 起泡剤又はその水 溶液に空気を送り込んで作製されたフォームを上記水性スラ リーに対して 5 〜 3 0 0 V 0 I %混合して水性スラ リーを得、 該水性スラ リーを型枠に注入する ことを特徴とする請求項 1 1 又は 1 2 に記載の珪酸カルシウム硬化体の製造方法。
1 5 . 少なく とも珪酸質原料とセメ ン ト と石灰質原料と水を, 固体原料の総重量に対する使用した全ての水の重量比が 0 .
7 7 〜 5 に.なるよう に混合して水性スラ リーを得、 該水性ス ラ リーを型枠に注入する ことを特徴とする請求項 1 1 又は 1 2 に記載の珪酸カルシウム硬化体の製造方法。
1 6 . 少なく とも珪酸質原料とセメン ト と石灰質原料を含む 水性スラリ ーを得る工程が、 珪酸質原料とセメ ン トと硫酸ァ ルミニゥムも しく はその水和物とその他の硫酸化合物と石灰 質原料の一部と水を混合する第一工程と、 引き続き、 残り の 石灰質原料を加えてさ らに混合する第二工程とを有する こと を特徴とする請求項 1 1 〜 1 5 のいずれかに記載の珪酸カル シゥム硬化体の製造方法。
1 7 . 少なく とも珪酸質原料とセメン トと石灰質原料を含む 水性スラ リ ーを得る工程が、 珪酸質原料とセメ ン ト と水と硫 酸アルミニウムも し く はその水和物と石灰質原料の一部とを 混合する第一工程と、 引き続き、 その他の硫酸化合物および 残り の石灰質原料を加えてさ らに混合する第二工程を有する こ とを特徴とする請求項 1 1 〜 1 5 のいずれかに記載の珪酸 カルシウム硬化体の製造方法。
1 8 . 硫酸アルミニウム及びその水和物以外の他の硫酸化合 物が二水石膏である ことを特徴とする請求項 1 1 〜 1 7 のい ずれかに記載の珪酸カルシウム硬化体の製造方法。
1 9 . 結晶質珪酸原料が、 ブレーン比表面積で 5 0 0 0 〜 3 0 0 0 0 0 c m 2Z gの微粉珪石である こと を特徵とする請 求項 1 1 〜 1 8 のいずれかに記載の珪酸カルシウム硬化体の 製造方法。
2 0 . 請求項 1 1 〜 1 9 のいずれかに記載の珪酸カルシウム 硬化体の製造方法において、 補強鉄筋または補強金網が配置 された型枠に注入する ことを特徴とする珪酸カルシウム複合 体の製造方法。
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