JP4453997B2 - 高強度珪酸カルシウム硬化体 - Google Patents

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Description

本発明は、軽量で高強度かつ高い耐久性を有する珪酸カルシウム硬化体およびその製造方法に関する。
近年、建築物の軽量化への要望から、不燃性かつ軽量な建築材料が求められている。従来、この様な建材として、軽量気泡コンクリート(ALC)および繊維補強珪酸カルシウム板が一般的である。軽量気泡コンクリートは、セメント、珪石粉を主原料とし、これに必要により生石灰粉、石膏等を加え、水を添加してスラリー状とし、型枠で成形してオートクレーブ養生して製造される。これら軽量気泡コンクリートは、比重が0.5から0.6付近と軽量であり、さらに結晶性の高いトバモライト(5CaO・6SiO・5HO)を多量に含むことから長期の耐候性に優れ、建築物の外壁材、床材、内壁材として広く利用されている。
これら軽量気泡コンクリートの圧縮強度は、40〜50kgf/cmの範囲にある。一方面材として重要な物性である曲げ強度は、素材の強度として10kgf/cm程度と低く、そのために内部に鉄筋を配置することにより、設計強度を確保している。この鉄筋を配置する必要性から、軽量気泡コンクリートの製造にあたり、いくつかの制約が存在する。すなわち製品の厚みは50mm以上にする必要があり、結果として単位面積当たりの重量は増大しているのが実状である。また、複雑な形状の製品が作りにくいという欠点もある。さらに、軽量気泡コンクリートは直径1mm程度の気泡を多量に含むことから、欠けやすく、表面平滑性および鋸引き性等の加工性に劣るという大きな欠点を有している。
軽量気泡コンクリートの強度を改善する方法として、気泡径分布を制御する、独立気泡の比率を高める、トバモライトの結晶性を高める、等の方法が試みられてきたが、十分な効果を上げていないのが現状である。また、特開平7−101787号公報には、気泡を用いずに軽量化したALCに関する技術が開示され、圧縮強度で200kgf/cmを越える建材が報告されている。しかし、同方法による到達比重は0.7が限界であり、軽量建材としては未だ不十分なレベルである。
一方繊維補強珪酸カルシウム板は、結晶質あるいは非晶質珪酸と石灰を反応させオートクレーブにより、補強繊維とともに硬化させたものである。用途は比重0.3以下の保温材、0.3〜0.4の耐火被覆材、0.6〜1.2の耐火建材に大別される。成型法は、比重0.4以下ではフィルタープレス、比重0.6以上では抄造法が用いられ、硬化反応はいずれの場合もオートクレーブが用いられる。硬化体は、繊維の他にトバモライト、ゾノトライト、低結晶質珪酸カルシウム水和物(トバモライトゲルあるいはCSHゲル。以後CSHと略記する。)等を主な構成物としている。
これら繊維補強珪酸カルシウム板は、繊維を5〜20重量%と多量に含むため、曲げ強度、靭性に優れ、高い加工性を持っている。反面、吸水率および乾燥収縮率が大きく、寸法精度に劣る。また、粉落ちが多い、表面硬度が低くキズがつき易いなどの欠点を持っている。さらにCSHを主構成物とするものは耐候性、耐久性に劣っている。従って、外装建材としての用途は制限され、主に内装用建材として用いられている。たとえば日本国特許2514734号では、トバモライトとCSHと石英と補強繊維からなる珪酸カルシウム成形体に関する技術が開示され、比重0.55で100kgf/cm以上の曲げ強度を有する建材が報告されている。しかしながら、同方法では珪酸原料と石灰質原料を50℃以下の温度で接触させることにより、成形体中のトバモライトの含有量を高めようとしているが、たとえば同方法で作られた珪酸カルシウム成形体中のトバモライトは、軽量気泡コンクリート中に一般的に見られるトバモライトと比較して著しく結晶性が低く、耐候性、特に空気中の炭酸ガスによる中性化抵抗は不十分であり、外装建材としては使用できない。
本発明は、嵩比重が0.2以上0.7未満と軽量でありながら、鉄筋等の補強を用いずとも建築材料として好適な高い強度を有し、さらに結晶性が高いために長期耐久性に優れ、しかも表面平滑性や鋸引き等の加工性に優れた珪酸カルシウム硬化体を提供することにある。
本発明者らは、出発原料の反応初期におけるCaO/SiO比に着目し、鋭意研究を行った結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
(1) 強度測定に用いた試料を乳鉢中で粉砕した後に、理学電気(株)製RINT 2000において、CuのKα線を用いて、測定条件を加速電圧40kV、加速電流200mA、受光スリット幅0.15mm、走査速度4°/分、サンプリング0.02°とする粉末X線回折におけるトバモライトの(220)面の回折ピーク強度Ibが、トバモライトの(220)面と(222)面の2本の回折ピークに挟まれた角度領域における回折強度の最低値Iaとの間に、Ib/Ia>3なる関係を持ち、嵩比重が0.2以上0.7未満である珪酸カルシウム硬化体であって、該硬化体を破断させて生じた面上において10mm四方に最大径200μmを越える気泡が20個以内であることを特徴とする珪酸カルシウム硬化体。
(2) 窒素吸着法で測定される比表面積が60m/g以下であることを特徴とする(1)に記載の珪酸カルシウム硬化体。
(3) 粉末X線回折において観察されるトバモライトの回折線のうち、(220)面の回折ピーク強度I(220)に対する(002)面の回折ピーク強度I(002)の比〔I(002)/I(220)〕が、0.22以上であることを特徴とする(1)、又は(2)に記載の珪酸カルシウム硬化体。
(4) 水銀圧入法で測定される細孔のうち、細孔径が1.0μm以上の細孔が1vol%以上15vol%以下であることを特徴とする(1)〜(3)に記載の珪酸カルシウム硬化体。
(5) 珪酸質原料と石灰質原料と水を主成分とする原料を、CaO/SiOモル比が1.2〜2.5の範囲になるように40℃以上で混合して得た一次原料と、珪酸質原料と石灰質原料の少なくとも一種、あるいは珪酸質原料と石灰質原料の少なくとも一種と水を主成分とする二次原料を、混合後のCaO/SiOのモル比が0.6〜1.5、かつ全固体重量に対する水の重量比が1.0〜5.0、かつ珪酸質原料中の非晶質珪酸原料の割合が20重量%未満になるようにスラリー状態で混合し、得られたスラリーを40℃以上で予備硬化し、160℃以上でオートクレーブ養生することを特徴とする(1)〜(4)記載の珪酸カルシウム硬化体の製造方法。
に関する。
本発明は、珪酸質原料と石灰質原料と水を主成分とする原料を、一定範囲のCaO/SiO比となるように配合して反応させて得た一次原料と、同様の原料種から選ばれた二次原料を、一定条件の下で混合後反応させることにより、気泡剤を全く用いずども嵩比重の低い珪酸カルシウム硬化体が得られること、さらにこれら珪酸カルシウム硬化体は、高結晶性のトバモライトを多量に含有し、その組織は従来にない構造を有していることを見出したことに基づくものである。
また、本発明は、これら珪酸カルシウム硬化体が、従来の軽量気泡コンクリートの高耐久性を維持したまま、それらの数倍の強度を発現し、かつ従来の軽量気泡コンクリートの欠点であった欠け易さを大幅に改善する一方、高い加工性をも有することを見出したこと、さらに従来の繊維補強珪酸カルシウム板に比べて高い圧縮強度と高耐久性を有することを見出したことに基づくものでもある。
第1図(A)は、実施例1に記載の方法で作成された珪酸カルシウム硬化体の粉末X線回折における、Ia、Ibの算出方法の説明図である。
第1図(B)は、比較例1に記載の方法で作成された珪酸カルシウム硬化体の粉末X線回折における、Ia、Ibの算出方法の説明図である。
第2図は、粉末X線回折における、実施例1に対するI(002)、I(220)の算出方法の説明図である。
第3図(A)は、実施例1の走査型電子顕微鏡写真である。
第3図(B)は、比較例1の走査型電子顕微鏡写真である。
第4図(A)は、実施例1の粉末X線の回折図形である。
第4図(B)は、比較例1の粉末X線の回折図形である。
第5図は、実施例1と比較例2の水銀圧入法による細孔分布曲線である。実線は実施例1、破線は比較例2をそれぞれ表している。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の珪酸カルシウム硬化体は、好ましくはトバモライトを主成分とする。トバモライトは、軽量気泡コンクリート(ALC)などの組織中に通常見られる代表的な珪酸カルシウム水和物の1つであり、板状あるいは短冊状の粒子形態をとる。ここでトバモライトが主成分であるか否かは、珪酸カルシウム硬化体の破面の走査型電子顕微鏡観察と粉末X線観察を併用することにより判断できる。すなわち、粉末X線回折において、トバモライトの最強線(220)を越える他の回折ピークが存在しないことである。ただしトバモライトとともに、高結晶性の物質(結晶質シリカ等の酸化物、二水石膏、無水石膏等の硫酸塩あるいは炭酸塩等)が少量共存する場合、トバモライトが主成分であっても、共存する物質の高い結晶性のために、これらの物質の最強線がトバモライトの最強線を越えることがある。この様な場合、走査型電子顕微鏡観察下において、その構造が板状あるいは短冊状の粒子が主体であると判断できれば、例外として、トバモライトが主成分であるとする。ここで板状あるいは短冊状の粒子とは、1つの粒子を構成する面の中で最大の面積を持ち、かつ互いにほぼ平行な一組の面を少なくとも持つ粒子であり、その粒子の最大長さがこれら一組の面間の距離の5倍以上である粒子を言う。もちろん、ここで言う最大長さは二次元への投影長さである。これらトバモライトの粒子の大きさは特に規定はしないが、最大長さが数μm〜10μmであることが好ましい。
通常トバモライトは、CSHと共存することが多い。CSHは様々な粒子形態をとることが知られている。繊維状、粒状、塊状の粒子形態をとる場合に限り、電子顕微鏡下でトバモライト粒子と区別できる。この様なCSHは、トバモライトの基本骨格を崩さない範囲で含有しても差し支えないが、後述する様に、CSHは建材としての様々な性能を低下させるので、可能な限り含有しないことが好ましい。さらに、少量の軽量骨材、補強繊維、パルプ、樹脂等もトバモライトの基本骨格を崩さない範囲で含有することができる。
本発明の珪酸カルシウム硬化体は、粉末X線回折において観察される、2つのトバモライトの回折線(220)、(222)に挟まれた角度領域における回折強度の最低値Iaに対するトバモライトの(220)回折ピーク強度Ibの比(Ib/Ia)が、3より大である。ここで粉末X線回折とは、X線としてCuKα線を用いた回折装置を言う。珪酸カルシウム硬化体中にCSHが多量に存在すると、乾湿繰り返し時の寸法安定性が低下する。さらに長期間大気中に放置されると、これらCSHは大気中に含まれる二酸化炭素と容易に反応して、炭酸カルシウムと非晶質珪酸に分解する炭酸化反応を起こす。この時、体積の収縮を伴うことから亀裂、組織劣化が発生する。嵩密度が0.7未満の場合、通気性がある程度あるためにこれら炭酸化反応が内部まで起こり易く、外装用建材として使用する場合には致命的な欠陥となる。トバモライトとCSHが共存する硬化体について、粉末X線回折を行うと、トバモライトの(220)回折ピークと(222)回折ピークに挟まれた領域に、比較的ブロードなCSHの回折ピークが認められる。この回折ピークは通常29.1〜29.4°(2θ)付近に出現する。またCSHがトバモライトに比べて少ない場合、CSHのピークは、トバモライトの回折線に吸収された形になり、通常CSHの回折強度の測定は不可能となる。ところがこの様な場合、トバモライトの(220)回折ピークと(222)回折ピークに挟まれた領域におけるX線の回折強度は、ベースラインに比べて高い値となることから、CSHの存在の有無を判定することができる。珪酸カルシウム硬化体がCSHを全く含まず、かつ高結晶性のトバモライトを主体とする場合、同領域におけるX線強度の最低値はバックグランド強度と一致する。すなわち2つのトバモライトの回折線、(220)と(222)に挟まれた角度領域における回折強度の最低値Iaに対するトバモライトの(220)面の回折ピーク強度Ibの比(Ib/Ia)が大きい程、珪酸カルシウム硬化体中に含有されるCSHが少ない。
一方、たとえCSHが存在しない場合でも、トバモライトの結晶性が低い場合には、Ib/Iaは小さくなる。これは(220)と(222)が近接しているために、ピークのすそのが重なり合うためである。トバモライトの結晶性が低下すると、珪酸カルシウム硬化体の強度劣化、および耐候性の低下が起こる。従っていずれの場合でも、Ib/Iaの値は3より大きいことが好ましく、より好ましくは4以上であり、さらに好ましくは5以上である。市販の軽量気泡コンクリートは、反応性の低い珪石源を用いることにより、トバモライトの結晶性を高め、結果としてIb/Iaの値は高くなっている。この値が高いにも関わらず強度が低い理由は、前述の様に粗大気泡を含有するためである。なお、ここでの強度Ia及びIbは、バックグランド強度を含めた値であり、後述のI(002)、I(220)の算出方法とは異なる。Ia、Ibの算出方法の概略を、第1図(A)、(B)に示す。
本発明の珪酸カルシウム硬化体は、トバモライトの板状あるいは短冊状粒子の間に、これら粒子の最大長さと同等あるいはそれ以下の径を持つ空隙が多量に存在することが好ましい。主としてこれら粒子間空隙により軽量化を実現していることが、本発明の珪酸カルシウム硬化体の特徴の1つである。この構造により、本発明の珪酸カルシウム硬化体は、高い圧縮強度および曲げ強度を発現する一方で、少ない繊維補強等で高い耐欠け性および良好な加工性を併せ持っている。
本発明の珪酸カルシウム硬化体の嵩比重は、0.2以上、0.7未満の範囲にあり、好ましくは0.3以上、0.7未満、より好ましくは0.4以上0.7未満である。ここで言う嵩比重とは、105℃での平衡重量から求めた嵩比重、すなわち絶乾比重を指す。0.2未満では本発明の目的とする高い強度は得られない。
本発明の珪酸カルシウム硬化体は、実質的に最大径が200μmを越える気泡が無いことを特徴とする。ここで言う気泡とは、原料混合時あるいは予備硬化時に気体が内部に閉じこめられて生じた粗大な球状の空隙を言い、通常、球、楕円体、水滴状、あるいはこれらが結合した形状をなすことから、亀裂や欠けにより発生した空隙、あるいは大きさが10μm以下の微細な空隙とは容易に区別できる。実質的に最大径が200μmを越える気泡が無いこととは、本発明の珪酸カルシウム硬化体を破断させて生じた面上において、10mm四方に最大径が200μmを越える気泡が20個以内であることとする。ここで最大径とは、破断面上において観察される気泡の断面形状(円、楕円、水滴形状、あるいはこれらの合体した形状等)の最大長さを言う。これら気泡は実体顕微鏡等を用いて容易に観察できる。従来の軽量気泡コンクリートは、直径100μm〜1mmの気泡を導入することにより軽量化を実現しており、本発明の珪酸カルシウム硬化体とは、著しく構造が異なっている。最大径が200μmを越える気泡が実質的に無いことにより、従来の軽量気泡コンクリートでは実現できなかった高い強度が発現する。
本発明の珪酸カルシウム硬化体は、窒素吸着法(BET法)で測定される比表面積が、好ましくは60m/g以下である。ここでトバモライトの比表面積は結晶性が高くなるにつれて小さくなり、高結晶性のトバモライトは、40〜50m/gであることが報告されている〔石膏と石灰,No.214 P.129(1988)〕。一方同文献によると、CSHの比表面積は200〜250m/gと著しく高い。すなわち比表面積の値は、トバモライトの結晶性とCSHの含有率を併せた指標と考えることができ、トバモライトを含有する建材の性能を表す物性の一つと言える。従って比表面積が60m/gを越えると、トバモライトの結晶性の低下あるいはCSHの含有量の増加を意味するところとなり、硬化体の強度が低下するとともに、耐候性、寸法安定性に代表される建材としての性能が劣化する。従って本発明の珪酸カルシウム硬化体は、窒素吸着法(BET法)で測定される比表面積が、好ましくは60m/g以下であり、さらに好ましくは50m/g以下である。ここで比表面積が著しく低下することは、トバモライト以外の低い比表面積を持つ物質が多量に混入していることを意味することから、比表面積は20m/g以上が好ましい。
本発明の珪酸カルシウム硬化体は、粉末X線回折において観察されるトバモライトの回折線のうち、(220)面の回折ピーク強度I(220)に対する(002)面の回折ピーク強度I(002)の比〔I(002)/I(220)〕が好ましくは0.22以上である。トバモライトの板状あるいは短冊状の粒子は、平面に垂直な方向すなわち厚み方向が結晶のC軸方向と考えられている。従ってI(002)の相対強度が増加することは、C軸方向の相対的な規則性が増すことであり、それに伴い板状結晶の厚みも増加することを意味する。JCPDSカードNo.19−1364によれば、理想的なトバモライト結晶のI(002)/I(220)は0.8と記載されており、この値に近づくことで結晶の厚みが増し、単一結晶の強度が増加する。結果として、これら結晶から構成される硬化体の強度も増加する。さらに結晶の規則性が増加することにより、耐炭酸化等の耐候性に代表される建材としての性能も向上する。従ってI(002)/I(220)の値は0.22以上が好ましく、より好ましくは0.25以上、さらに好ましくは0.35以上である。これらI(002)、I(220)の算出方法の概略を第2図に示す。
本発明の珪酸カルシウム硬化体は、水銀圧入法で測定される細孔のうち、その径が1μm以上の細孔が1vol%以上15vol%以下、好ましくはその径が0.5μm以上の細孔が1vol%以上20vol%以下、さらに好ましくはその径が0.1μm以上の細孔が5vol%以上45vol%以下、よりさらに好ましくはその径が0.1μm以上の細孔が5vol%以上40vol%以下である。
ここで、水銀圧入法とは珪酸カルシウム硬化体内部に水銀を圧入させて、その時の圧力と侵入量の関係から細孔径の分布を測定するものであり、細孔の形状が円筒形であると仮定して計算されたものである。従って、この値は実際の細孔の直径を表すものではなく、構成物質間の間隙の大きさの指標として使用されるものである。同法により測定された細孔のうち、その径が1μm以上の細孔が15vol%を越えると、強度の低下をもたらすだけではなく、毛細管現象による水分の移動が激しくなり、建材としても性能を低下させる。また、現在の製造方法では、下限はその径が1.0μm以上の細孔および0.5μm以上の細孔では1vol%であり、その径が0.1μm以上の細孔で5vol%である。
以下、本発明の珪酸カルシウム硬化体の製造方法について、詳しく説明する。
本発明の珪酸カルシウム硬化体は、珪酸質原料と石灰質原料と水を主成分とする原料を、CaO/SiOモル比1.2〜2.5の範囲になるように混合して反応させて得た一次原料と、珪酸質原料と石灰質原料の少なくとも一種、あるいは珪酸質原料と石灰質原料の少なくとも一種と水を主成分とする二次原料を、混合後のCaO/SiOのモル比が0.6〜1.5、かつ全固体重量に対する水の重量比が1.0〜5.0、かつ珪酸質原料中の非晶質珪酸原料の割合が20重量%未満になるようにスラリー状態で混合し、得られたスラリーを予備硬化し、オートクレーブ養生して得られる。
なお、本発明において予備硬化体は、一次原料と二次原料とを混合した後に硬化させて得られるオートクレーブ養生前のものをいう。
ここで珪酸質原料とは、SiOの含有量が50重量%以上の原料を言う。たとえば、結晶質の珪石、珪砂、石英含有率の高い岩石等、あるいは珪藻土、シリカヒューム、フライアッシュ、およびカオリン質粘土、モンモリロナイト質粘土等の天然の粘土鉱物あるいはそれらの焼成物等である。これらのうちで非晶質珪酸原料とは、珪藻土、シリカヒューム、フライアッシュ等の粉末X線回折において固有の明瞭な回折ピークを示さないものを言う。これらに加えてここでは、カオリン質粘土、モンモリロナイト質粘土、ベントナイト等の天然の粘土鉱物、あるいはそれらの焼成物等は、固有の回折ピークを示すが、その反応性の高さから非晶質珪酸原料に含める。
一方珪石、珪砂等は、通常粉末X線回折において、α−石英のシャープな回折ピークを呈することが多い。
石灰質原料とは、酸化物換算でCaOを50重量%以上含む原料であり、生石灰あるいは消石灰等を言う。さらにこれに加えてカルシウム成分を主体とするセメント類、すなわち普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、ビーライトセメント、各種アルミナセメント等も石灰質原料とする。
本発明で規定される水/固体比の範囲で、オートクレーブ処理前に予備硬化させるためには、珪酸質原料は高い反応性を持つことが好ましい。さらに珪酸カルシウム硬化体中に未反応物質が多量に残留することは、欠け易さを増大させ強度の低下を招く。従って珪酸質原料は、高反応性のものあるいは微粉砕したものが好ましく、たとえばブレーン比表面積で測定して3000cm/g以上の粉末度のものが好ましく、さらに好ましくは7000cm/g以上である。粉末度があまりに高くなると、原料の管理、ハンドリングの点で好ましくない。従ってブレーン比表面積で測定して、300000cm/g以下が好ましい。珪酸質原料の中でも非晶質珪酸原料は、結晶質珪酸原料に比べて著しく高い反応性を持っている。
上記の様な微粉末の珪酸質原料、あるいは非晶質珪酸原料を用いると、水の存在下で石灰質原料と反応させた段階で、CaO/SiOモル比が1付近でCSHが常温下でも容易に生成することが知られている。さらにこれらCSHは非常に安定な物質であることから、その後に高温高圧の養生を行っても、トバモライトへは容易に変化しないことが常識となっている。
ところが、これら原料をCaO/SiOモル比で1.2〜2.5の範囲に配合して水と一定時間以上接触させて得た一次原料と、それより低いCaO/SiOモル比の二次原料を混合し、混合後のCaO/SiOのモル比が0.6〜1.5にすることにより、高反応性の珪酸質原料を用いても上述の安定なCSHが生成せずに、その後の高温高圧養生により結晶性の高いトバモライトが多量に生成することが、本発明者らにより初めて見出された。
すなわち一次原料は、珪酸質原料と石灰質原料と水を主成分とする原料を、CaO/SiOモル比1.2〜2.5の範囲になるように混合して反応させて得られるものである。この時の反応時間は10分以上、好ましくは30分以上である。この際に著しく長い時間を経過させることは、最終硬化体のトバモライトの結晶性を低下させる。従って得られた混合物は24時間以内をもって一次原料とすることが好ましい。反応後の一次原料は、スラリー状態、あるいは硬化した状態、いずれでも構わない。
一次原料を生成させる際の温度については特に規定はないが、混合直後の温度が通常40℃以上、好ましくは40℃以上100℃以下である。ここでCaO/SiOモル比が1.2未満であると前述の安定なCSHがこの段階で生成し、後の工程においてトバモライトの生成が抑制される。2.5を越えると、系内に水酸化カルシウム結晶が瞬時に生成し水溶液中のCa成分を奪うため、結果として反応に寄与できるCaO/SiOのモル比が1.2未満となり、先の場合と同様に安定なCSHが多量に生成する。
従ってCaO/SiOモル比は1.2〜2.5であることが必要であり、好ましくは1.5〜2.0である。一次原料には、石膏(二水石膏、半水石膏、無水石膏)、補強繊維、増粘剤、骨材等を添加することもできる。一次原料の生成に使用される水については、一次原料、二次原料合計で使用される珪酸質原料と石灰質原料及びその他の固体原料の総重量に対して使用される全ての水の重量比が、1.0〜5.0の範囲にあれば特に規定はしないが、一次原料だけについて言えば一次原料に使用される珪酸質原料と石灰質原料及びその他の固体原料の総重量に対して使用される全ての水の重量比は0.7以上であることが好ましく、より好ましくは1.0以上、さらに好ましくは1.5以上である。
これら一次原料の粉体と水の混合は通常工業的に使用されるミキサーが使用可能である。具体的には、低粘度モルタル用の高速回転羽根を持った撹拌機を用い、70℃に加温した一次原料の水に一次原料の粉体を投入した後、一分間混合する方法があげられる。上記一次原料を投入し混合槽を60℃に加温しながら大気下で回転数1200rpmで1分間混合する。より好ましい混合条件は減圧下で混合することであり、混合槽を60℃に加温した状態で200mmHg以下の減圧下で回転数1200rpmで3分間撹拌することである。減圧条件下で攪拌することにより、攪拌時の巻き込みによる気泡の低減が図れる。撹拌雰囲気は大気中でなくて窒素の様な不活性ガス下でも構わない。
以上のようにして得られた一次原料は、スラリー状態ではそのままで、硬化している場合は解砕してから二次原料と混合される。この時混合後のCaO/SiOモル比は、0.6〜1.5であることが必要であり、好ましくは0.7〜1.2であり、さらに好ましくは0.7〜0.95である。0.6未満では未反応の珪酸原料が多量に残留し、トバモライトの生成量も低下する。1.5を越えるとトバモライトの生成量が著しく低下する。この組成範囲にするためには、二次原料のCaO/SiOモル比は一次原料のそれに比べて低い値とすることが必要である。
また、一次原料と二次原料の混合比率は、一次原料重量/(一次原料重量+二次原料中の粉体重量)=0.2〜0.97の範囲〔一次原料重量中の粉体重量/(一次原料中の粉体重量+二次原料中の粉体重量)=0.15〜0.85〕にすることが好ましく、より好ましくは一次原料重量/(一次原料重量+二次原料中の粉体重量)=0.30〜0.95の範囲〔一次原料重量中の粉体重量/(一次原料中の粉体重量+二次原料中の粉体重量)=0.2〜0.8〕の範囲である。ここで、一次原料重量とは水分を含む重量であり、粉体とは補強繊維を除いた固体原料を言う。両原料の混合比がこの範囲からはずれると安定なCSHが生成しやすくなり、トバモライトの含有量および結晶性を高めることが難しくなる。
さらに二次原料中には一次原料と同様、石膏、補強繊維、増粘剤、骨材等を使用することができる。二次原料あるいは一次原料へ石膏を添加することにより、珪酸カルシウム硬化体の耐炭酸化抵抗を高めることが、本発明者らにより初めて見いだされた。従って、水を除く全原料に対して0.5重量%以上10重量%以下で石膏が添加されることが好ましく、より好ましくは1重量%以上6重量%以下であり、さらに好ましくは2重量%以上5重量%以下である。石膏の種類としては、二水石膏(CaSO・2HO)を用いることが好ましい。
補強繊維としては、各種有機繊維、無機繊維が使用できる。有機繊維の中でも、パルプは安価な上、オートクレーブ中での劣化が少ないため好適に用いられる。パルプは針葉樹、広葉樹を問わずバージンパルプ、古紙パルプ等を使用できる。これらパルプは増粘剤、分散安定剤としても有効であり、好ましくはミクロフィブリル化セルロースが用いられる。これら補強繊維は、曲げ強度の向上には効果があるものの、圧縮強度および粉落ちに代表される表面硬度を低下させる。さらに有機繊維の過度の添加は耐火性能を低下させるので、添加量は水を除く全原料に対して0.5重量%以上6重量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5重量%以上5重量%以下であり、さらに好ましくは0.5重量%以上4重量%以下である。
石膏、補強繊維、増粘剤、骨材等の添加は、一次原料の作成時、二次原料と共に添加するとき、あるいは一次原料、二次原料どちらに添加しても構わないが、混合のしやすさから二次原料と共に添加することが好ましい。
一次原料と二次原料は、使用する珪酸質原料、石灰質原料及びその他の固体原料の総重量に対して使用する全ての水の重量比が1.0〜5.0になるように、スラリー状態で混合される。すなわち、(一次原料混合時に使用した水+二次原料混合時に追加する水)/(一次原料中の固体重量+二次原料中の固体重量)で表される重量比が、1.0〜5.0の範囲になることを意味する。この範囲以外では、本発明において規定される嵩比重が得られない。高強度で、かつ嵩比重の小さい珪酸カルシウム硬化体を得るためには、この値は1.5〜4.0の範囲が好ましい。
さらにすべての珪酸原料に占める非晶質珪酸原料の割合が20重量%未満になるように、非晶質珪酸原料の使用量が制限される。非晶質珪酸原料は高い反応性に加えて、スラリーの水/固体比が高い時に固体の沈降を防ぐ効果を持っており、比重が0.5未満の場合には有用な原料の1つとなる。しかしながらその高い反応性から、CSHを生成し易くトバモライトの高結晶化には有害であることは前述した。全珪酸質原料に占める非晶質珪酸原料の割合が高い場合、本発明の二段階の反応をもってしてもCSHの生成は押さえられない。従って、すべての珪酸原料に占める非晶質珪酸原料の割合は20重量%未満であり、好ましくは15重量%未満である。さらにCSHを低減する目的から、非晶質珪酸原料は一次原料として使用されることが好ましい。
混合は一次原料混合時と同様、任意のミキサーが使用可能である。この様にして混合されたスラリーは、好ましくはそのまま型枠に流しこまれ成形される。得られた成形体は、通常40℃以上、好ましくは40〜100℃の間で3時間以上かけて予備硬化される。得られた予備硬化体は、必要に応じて任意の形状に切断された後に、オートクレーブを用いて高温高圧養生される。切断は軽量気泡コンクリートの製造に一般的に使用されるワイヤーによる切断法も使用できる。オートクレーブの条件としては通常160℃(ゲージ圧力:約5.3kgf/cm)以上、好ましくは160℃以上220℃(ゲージ圧力:約22.6kgf/cm)以下が好ましい。得られた硬化体は乾燥され、本発明の珪酸カルシウム硬化体が得られる。
以下に実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本発明において使用される各種の測定方法は以下の通りである。
[曲げ強度、圧縮強度]
JIS R 5201のセメントの物理試験法における曲げ強さおよび圧縮強さの測定に準じて測定した。すなわち、曲げ強度測定に用いた供試体寸法は、40mm×40mm×160mmであり、スパン幅は100mmである。圧縮強度は曲げ試験で割れた半分の試料において、加圧面40mm×40mm、加圧面の距離40mmで最大荷重を測定した。ボード状試料の場合、接着剤を用いて2あるいは3枚張り合わせて、これらから立方体試料を切り出して測定用試料とした。この場合少なくとも直交する3方向の圧縮強度を測定してこれらを平均した。なお試験体の乾燥条件は、70℃の乾燥器中に硬化体を置き、硬化体の絶乾状態を基準とした含水量が、10±2%になった時点で室温に冷却した。
[嵩比重]
曲げ試験に用いたのと同じ寸法の硬化体を、105℃にて24時間乾燥させた時の重量と寸法から算出した。
[気泡径の観察]
オリンパス光学工業(株)製、実体顕微鏡(SZ)を用いて、曲げ強度試験後の試料破断面を40倍の倍率で観察し、10mm四方内に存在する最大径が200μm以上の気泡の個数を数えた。
[水銀圧大法による細孔径分布]
硬化体を粉砕した後に分級して得た2〜4mm部分を、105℃にて24時間乾燥させて測定用試料とした。これら試料を、Micrometritics社製、Pore Sizer 9320を用いて細孔径分布を測定した。この時、水銀と硬化体の接触角は130度、水銀の表面張力は484dyn/cmとして計算を行った。細孔径が1μm以上の細孔の割合は、細孔径が6nmから360μmの範囲で測定された全細孔量を100%とした時の、1μm以上の細孔の体積分率であり、細孔径が0.1μm以上の細孔の割合は、細孔径が6nmから360μmの範囲で測定された全細孔量を100%とした時の、0.1μm以上の細孔の体積分率である。
[窒素吸着法による比表面積]
水銀圧入法に用いたのと同様の処理を行った試料を、さらに真空下70℃で3時間乾燥させて測定用試料とした。これら試料をQuantachrome社製、Autosorb 1−MPを用いて比表面積の測定を行った。なお測定点は1試料につき6点とした。
[ブレーン比表面積の測定方法]
JIS R 5201のセメントの物理試験法における比表面積試験に準じて測定した。
[粉末X線回折:Ia,Ibの測定]
強度測定に用いた試料を乳鉢中で粉砕した後に、理学電気(株)製RINT 2000において、CuのKα線を用いて測定した。測定条件は、加速電圧40kV、加速電流200mA、受光スリット幅0.15mm、走査速度4°/分、サンプリング0.02°である。なお回折線はグラファイトのモノクロメーターにより単色化されてカウントされた。2つのトバモライト回折線(220),(222)に挟まれた角度領域におけるバックグランドを含めた回折強度の最低値をIa、およびバックグランドを含めたトバモライト回折線(220)の最大強度をIbとする。なおこれら2つの回折線はそれぞれ29.0°、30.0°(2θ)付近に見られる回折線に対応する。第1図(A)、(B)に算出方法の模式図を示す。
[粉末X線回折:I(002),I(220)の測定]
試料および測定条件は、Ia、Ibの測定と同様に行った。ここでI(002)は、回折角6から9°(2θ)付近にかけて、バックグランドを直線近似して得られた真の回折強度である。同様にI(220)は、回折角20から40°(2θ)付近にかけて、バックグランドを直線近似して得られた真の回折強度である。なお、トバモライトの(002)回折線は、7.7°(2θ)付近に見られる回折線に対応する。第2図に算出方法の模式図を示す。
[表面平滑性]
表面の状態を目視で観察して評価した。
[鋸引き性]
木工用鋸を用いて硬化体を切断し、切断しやすさ、切断面の状況から評価した。
[炭酸化収縮率]
長期耐久性の尺度として、促進炭酸化反応時の収縮率を測定した。供試体寸法を、20mm×40mm×160mmとし、相対湿度60%、温度20℃の恒温恒湿槽中にて平衡重量に達するまで乾燥した。これを朝日化学(株)社製、中性化試験槽BEO610W−6型中に置き、14日目と28日目に標点間距離(150mm)の変化を顕微鏡を用いて測定し、式1により収縮率を算出した。中性化試験条件は、相対湿度60%、温度20℃、炭酸ガス濃度10vol%とした。
収縮率(%)=〔(L−L)/L〕×100 ・・・式1
:中性化試験開始時の標点間距離
:中性化試験開始後、14日目あるいは28日目の標点間距離
《実施例1〜9》
表1の一次原料に示す原料を表1に記載の配合比にて、攪拌機を用いて60℃にて混合を行った。混合したスラリーは60℃に4時間保持して反応させた。ここで実施例6および8のみ反応中攪拌を継続した。他は混合終了後、攪拌を止め静置して硬化させた。得られた一次原料の一部を採取した後、表1の二次原料に示す配合比にて、これらと二次原料粉体および水をスラリー下で混合した。ここで、硬化している一次原料は一旦解砕した後に二次原料と混合した。表1において、繊維種の略号は、MFC:ミクロフィブリル化セルロース、VP:バージンパルプ、RP:古紙パルプ、GF:耐アルカリ性ガラス繊維、である。ミクロフィブリル化セルロースとしては、ダイセル化学社製「セリッシュ、KY−100G」を使用した。得られたスラリーを型枠に流し込み、水分の蒸発を抑制した状態にて60℃で8〜15時間かけて予備硬化させた。これらを脱型してオートクレーブにて180℃で4時間、高温高圧養生を行った後に乾燥して珪酸カルシウム硬化体を得た。なおここで使用した結晶質珪酸原料の物性を表3に示した。これら得られた珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表2に示した。これら珪酸カルシウム硬化体の破断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行った結果、その構造は、いずれの硬化体においても、第3図(A)に代表されるほぼトバモライトの板状粒子と、少量の繊維状粒子から構成されていた。さらに粉末X線回折の結果、いずれの硬化体においても、最強線はトバモライトの(220)回折線と同定された。
さらに実施例2の試料について、促進炭酸化試験における収縮率を表4に示す。また、第5図には実施例1の水銀圧入法による細孔分布曲線を示した。
《比較例1》
表1、3に示す原料を表1に記載の配合比にて、攪拌機を用いて60℃一次原料の混合を行った。混合したスラリーは、型枠に流し込んだ後、60℃に8時間保持して予備硬化させた。これらを脱型してオートクレーブにて180℃で4時間高温高圧養生を行った後乾燥して硬化体を得た。この硬化体の各種物性を表2に示した。なおここで珪酸質原料は、実施例1で使用した珪石粉砕粉を用いた。この硬化体の粉末X線回折の結果、第4図に見られる様に、トバモライトの(220)回折線よりも高いピークとして、石英の(101)回折線、およびCSHと推定される29.2°の回折線が観察された。また、硬化体の破面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行った結果、第3図(B)に見られる様に、トバモライトの板状結晶とCSHと推定される繊維状鉱物がほぼ同量程度混在する構造であった。また、第5図には水銀圧入法による細孔径分布曲線を示した。
《比較例2》
市販のALCから無筋部分を採取して、各種物性を測定した。得られた結果を表2に示した。これらALCの破面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行った結果、粗大気泡周辺にトバモライトの短冊状粒子、その他の部分はトバモライトの板状粒子を主体とする構造であった。さらに粉末X線回折の結果、トバモライトの(220)回折線よりも高いピークとして、石英の(101)回折線のみが観察された。促進炭酸化試験における収縮率を表4に示す。
《比較例3》
表1に示す一次原料中の珪酸質原料として、ブレーン比表面積11500cm/gの活性白土(SiO含有量79.8%)を用いた他は、実施例1と同様にして珪酸カルシウム硬化体を得た。この珪酸カルシウム硬化体の各種物性を表2に示した。この珪酸カルシウム硬化体の破面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行った結果、実施例1〜4とほぼ同様のトバモライトの板状結晶と、それとほぼ同量の繊維状粒子からなる構造が観察された。さらに粉末X線回折の結果、最強線はトバモライトの(220)回折線と同定された。促進炭酸化試験における収縮率を表4に示す。
《比較例4》
生石灰0.74kgを2.60kgの70℃の温水で水和させて消石灰スラリーを得た。これを冷却して32℃のスラリーとした後に、珪藻土(325メッシュパス、SiO含有量79.0%)0.20kg、冷水0.70kgを添加して混合した。この時の水/固体比は3.5であった。これらスラリーを88℃で2時間、ゲル化を行った。これを直ちに60℃まで冷却し、実施例1で使用した珪石粉砕粉を0.81kg、耐アルカリガラス繊維0.11kg、針葉樹バージンパルプ0.11kgを添加して、オムニミキサーにて2分間均一に混合した。この混合物を内寸法40mm×160mmの金型に投入し、12kgf/cmの圧力で脱水成形した。この時、成形体の厚みは約20mmであった。これをオートクレーブにて飽和蒸気圧下180℃で8時間反応させ、その後105℃で24時間乾燥させて硬化体を得た。原料配合比を実施例1の記述にあわせて再計算した数値を表1に、得られた硬化体の各種物性を表2に示した。ここで圧縮強度は、20mm圧の板2枚をエポキシ系接着剤を用いて張り合わせ、これから一辺40mmの立方体試料を作成して圧縮強度用試料とした。この珪酸カルシウム硬化体の破面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行った結果、主としてパルプとガラス繊維から成る構造が観察され、板状の結晶はごく希にしか観察されなかった。さらに粉末X線回折の結果、最強線は石英の(101)回折線と同定された。促進炭酸化試験における収縮率を表4に示す。
《比較例5》
比較例4にて使用した珪藻土0.4kg、消石灰(市販試薬、純度99%)0.32kgに、水2.16kgを加え混合攪拌しつつ90℃に加熱して3時間反応させてゲル状物質を得た。これに普通ポルトランドセメント0.2kg、実施例1にて使用の珪石粉砕粉0.2kg、針葉樹パルプ0.016kg加えて混合した。この混合物を型枠に流し込み、40℃にて8時間かけて予備硬化させた。これらを脱型してオートクレーブにて180℃で8時間、高温高圧養生を行った後に乾燥して珪酸カルシウム硬化体を得た。原料配合比を実施例1の記述にあわせて再計算した数値を表1に、得られた硬化体の各種物性を表2に示した。この珪酸カルシウム硬化体の破面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行った結果、不定形および短繊維状の粒子から構造が成り、板状結晶はごく希にしか観察されなかった。さらに粉末X線回折の結果、最強線は石英の(101)回折線と同定された。促進炭酸化試験における収縮率を表4に示す。
《比較例6》
一次原料と二次原料の配合比を変えた以外は、すべて実施例1と同様の方法にて珪酸カルシウム硬化体を得た。この時の原料配合比を表1、各種物性値を表2に示す。この珪酸カルシウム硬化体の破面を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行った結果、実施例1とほぼ同様のトバモライトの板状結晶と、それとほぼ同量の繊維状粒子からなる構造が観察された。さらに粉末X線回折の結果、最強線はトバモライトの(220)回折線と同定された。
《比較例7》
表1に示す配合比にて、他はすべて実施例1と同様の方法にて型枠に鋳込んだ。60℃で8時間養生後に観察したところ、型枠深さの約1/5程度、予備硬化体表面に水のみの層が確認された。固体の部分のみを取り出し、実施例1と同様にオートクレーブを行ったところ、多数のひび割れが成形体上面に発生して強度測定は不可能であった。
《比較例8》
厚み25mmの市販耐火被覆用ケイカル板について各種物性を測定した。測定された各種物性値を表2に示した。圧縮強度の測定は比較例4と同様の方法で行った。粉末X線回折を行ったところ、主成分はゾノトライトであった。
本発明の高強度珪酸カルシウム硬化体は、不燃性かつ軽量でありながら高い圧縮強度と高い曲げ強度を有し、さらには表面美観に優れ、加工性にも優れている。さらに炭酸化時の収縮率に代表される耐久性が著しく高い。従って、各種建築物の外壁材、内壁材、床材に好適である。

Claims (5)

  1. 強度測定に用いた試料を乳鉢中で粉砕した後に、理学電気(株)製RINT 2000において、CuのKα線を用いて、測定条件を加速電圧40kV、加速電流200mA、受光スリット幅0.15mm、走査速度4°/分、サンプリング0.02°とする粉末X線回折におけるトバモライトの(220)面の回折ピーク強度Ibが、トバモライトの(220)面と(222)面の2本の回折ピークに挟まれた角度領域における回折強度の最低値Iaとの間に、Ib/Ia>3なる関係を持ち、嵩比重が0.2以上0.7未満である珪酸カルシウム硬化体であって、該硬化体を破断させて生じた面上において10mm四方に最大径200μmを越える気泡が20個以内であることを特徴とする珪酸カルシウム硬化体。
  2. 窒素吸着法で測定される比表面積が60m/g以下であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の珪酸カルシウム硬化体。
  3. 粉末X線回折において観察されるトバモライトの回折線のうち、(220)面の回折ピーク強度I(220)に対する(002)面の回折ピーク強度I(002)の比〔I(002)/I(220)〕が、0.22以上であることを特徴とする請求の範囲第1項、又は第2項に記載の珪酸カルシウム硬化体。
  4. 水銀圧入法で測定される細孔のうち、細孔径が1.0μm以上の細孔が1vol%以上15vol%以下であることを特徴とする請求の範囲第1項〜第3項のいずれか1項に記載の珪酸カルシウム硬化体。
  5. 珪酸質原料と石灰質原料と水を主成分とする原料を、CaO/SiOモル比が1.2〜2.5の範囲になるように40℃以上で混合して得た一次原料と、珪酸質原料と石灰質原料の少なくとも一種、あるいは珪酸質原料と石灰質原料の少なくとも一種と水を主成分とする二次原料を、混合後のCaO/SiOのモル比が0.6〜1.5、かつ全固体重量に対する水の重量比が1.0〜5.0、かつ珪酸質原料中の非晶質珪酸原料の割合が20重量%未満になるようにスラリー状態で混合し、得られたスラリーを40℃以上で予備硬化し、160℃以上でオートクレーブ養生することを特徴とする請求の範囲第1項〜第4項のいずれか1項に記載の珪酸カルシウム硬化体の製造方法。
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