JP4396969B2 - 軽量気泡コンクリートおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、軽量であって、建築材料として好適な軽量気泡コンクリートおよびその製造方法に関する。さらに詳しくは、従来の軽量気泡コンクリートと比較して、さらに軽量であって、建築材料として必要な強度を有し、かつ、内部に歪みが生じにくいために周辺環境変化に強い軽量気泡コンクリート、およびその軽量気泡コンクリートを優れた生産性のもとで効率的に製造する方法に関するものである。
軽量気泡コンクリートは、嵩比重が0.5〜0.6と軽量でありながら、結晶性の高いトバモライト(5CaO・6SiO2 ・5H2O)を多量に含むことから、建築材料として必要な強度を有し、長期の耐候性、耐火性および耐不朽性に優れる。また、軽量、かつ、加工性に優れるために施工が容易であり、建築物の外壁材、床材、内壁材等として広く利用されている。
軽量気泡コンクリートは、セメントおよび珪石粉を主原料とし、これに必要により生石灰粉、石膏等を加え、水を添加してスラリー状とし、大気圧下でアルミニウム粉末等の発泡剤により発泡した後、型枠で成形してオートクレーブ養生して製造される。軽量気泡コンクリートの圧縮強度は、通常、4〜5N/mm2の範囲にあり、曲げ強度は1〜1.5N/mm2の範囲にある。
近年、建築物のさらなる軽量化への要望、現場作業時の安全性向上や作業者への負担低減の観点から、従来の軽量気泡コンクリートの特長を保持したまま、さらに比重の低い軽量気泡コンクリートが求められている。
低比重の軽量気泡コンクリートとしては、従来よりも発泡剤に起因する気泡の量を多く含有するものが一般的である。低比重化を実現する手段として、気泡を多く含有させると気泡径が巨大化し、全容積に対する発泡剤による粗大気泡割合が大きくなり、強度の大幅な低下を招いていた。
それらを改善する検討がなされ、特許文献1には、熱可塑性樹脂を含有させた、特許文献2には、アルカリ土類金属炭酸塩を含有させた、特許文献3には、比表面積の大きな珪石粉を用いて製造した、低比重の軽量気泡コンクリートが、それぞれ開示されている。
しかし、これらの技術をもってしても、嵩比重の低減に伴う圧縮強度の低下をまぬがれず、例えば、嵩比重0.35〜0.40では圧縮強度が1.5〜3.25N/mm2程度であり、従来の軽量気泡コンクリートと比較して強度が弱いものである。
一方、特許文献4には、気泡の独立性を上げ、かつ、気泡を均一に分布にさせた低比重の軽量気泡コンクリートが開示されている。同文献においては、比重0.35で圧縮強度4.1N/mm2、比重0.4で、圧縮強度4.2N/mm2という低比重でありながら、従来の軽量気泡コンクリートの強度範囲に入る物性が得られている。
また、特許文献5には、トバモライト結晶の含有量を向上し、かつ、細孔径分布の均一化を図った低比重軽量気泡コンクリートが開示されている。同文献においては、比重0.35で圧縮強度5.2N/mm2、また比重0.4で圧縮強度6.8N/mm2という、低比重であって、従来の軽量気泡コンクリートの強度範囲に入る物性が得られている。
従来、軽量気泡コンクリートは、建築材料の宿命として、建築工事期間中の天候により雨水に晒されて湿潤したり、翌日から日照りに晒されて乾燥したり、また夏場には高湿度環境、冬場には低湿度環境と、季節や天候により周囲の多岐に渡る自然環境に晒されるのが通常である。
通常のコンクリートは、比重が2.0程度であるのに対し、軽量気泡コンクリートは比重が0.5〜0.6であるが、その軽量化は内部に多くの空隙を含有させることによって実現されている。軽量気泡コンクリートにおいては、体積分率で約80%が空隙である。そのために、通常のコンクリートと比較して、雨水に晒された際により多くの吸水が起きる。
軽量気泡コンクリートは、その軽量性が特長であり、また耐水性にも優れているために、吸水すること自体には問題がないが、吸水する速度や、その後の乾燥する速度が重要である。吸水した場所は微小ではあるが膨張が起きる。吸水速度が速ければ、表面から中心部まで一様な含水率が早期に実現されるため、内部に含水率分布による歪みが生じない。しかし、吸水速度が遅い場合、表面付近と中心部には歪み差が生じ、場合によっては、発生した歪みに起因して亀裂等が生じることが危惧される。吸水後に、日照りに晒されて乾燥する際にも同様である。
従来の嵩比重0.5〜0.6の軽量気泡コンクリートは、長い使用実績の中でこのような環境変化にも耐えうることが実証されている。しかしながら、さらに嵩比重が低い、例えば、0.2以上0.45未満の軽量気泡コンクリートは、従来よりもさらに空隙量が多い。そのために、吸水する量が増えて歪が生じやすくなり、同時に歪み発生に伴って発生する応力を担う固体部が少なく、発生する歪み量も大きくなる。そのために、嵩比重が低い軽量気泡コンクリートにおいては、従来の軽量気泡コンクリートよりも、周辺環境変化に対して早期に追随することが求められる。
前記の特許文献に開示されている低比重の軽量気泡コンクリートは、強度が十分でないという問題があるものについても、また従来の軽量気泡コンクリートの強度範囲に入る物性が得られているものについても、周辺環境変化に対する早期追随性が十分でないという課題があった。
さらに、低比重の軽量気泡コンクリートを製造する方法については、特許文献4では、減圧下で発泡させ、その後、同じ減圧で予備硬化させるために新規な設備を必要とする、製造工程が長くなり生産性が低下する、という問題があった。
特開昭60−33271公報 特開昭62−162679公報 特開2001−253758公報 特開昭58−15061公報 国際公開第02/066396号パンフレット
本発明は、嵩比重が0.2以上0.45未満と従来の軽量気泡コンクリートよりもさらに軽量であって、建築材料として好適な強度を有し、かつ、周辺環境変化への追随性が良いために歪みを生じにくく、周辺環境変化に強い軽量気泡コンクリート、およびその軽量気泡コンクリートを製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、軽量気泡コンクリートの細孔構造に注目し、それを実現するための製造原料構成に注目して鋭意検討した結果、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下とおりである。
(1) 主としてトバモライトからなり、嵩比重が0.2以上0.45未満であり、水銀圧入法で測定される細孔のうち、細孔径が0.006μm〜1μmの範囲の積算細孔容積vIが0.7cm3/g〜2.5cm3/gであり、かつ、水銀圧入法で測定される細孔径が10μm〜400μmの範囲の積算細孔容積vIIが0.09cm3/g〜1.0cm3/gであることを特徴とする軽量気泡コンクリート。
(2) 細孔径が0.006μm〜1μmの範囲の積算細孔容積vIが、嵩比重(d)による数式(1)および数式(2)で示されるf(d)cm3/g以上、かつ、f(d)cm3/g以下であることを特徴とする(1)に記載の軽量気泡コンクリート。
(d)=0.15/d+0.37 (1)
(d)=0.15/d+1.75 (2)
(3) 水銀圧入法で測定される微分細孔分布曲線において、細孔径が10〜400μmの範囲において少なくとも一つの極大値を有し、その極大値を与える細孔径が40〜200μmの範囲にあることを特徴とする(1)または(2)に記載の軽量気泡コンクリート。
(4) 水銀圧入法で測定される細孔のうち、細孔径が0.006μm〜1μmの範囲における微分細孔分布曲線の最大値の1/4の高さにおける対数分布幅が0.4〜1.4であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1つに記載の軽量気泡コンクリート。
(5) 嵩比重が0.23以上0.4以下であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1つに記載の軽量気泡コンクリート。
(6) 少なくとも珪酸質原料とセメントと石灰質原料を含む水性スラリーに、気泡剤として金属アルミニウム粉を加えて型枠に注入し、予備硬化した後にオートクレーブ養生し、嵩比重0.2以上0.45未満の軽量気泡コンクリートを製造する方法において、セメントに対する石灰質原料の比が重量比で0.3〜1.0であり、かつ、上記気泡剤を含むスラリーは、スラリー中の水の量に対して界面活性剤を0.001〜0.1重量%含有することを特徴とする軽量気泡コンクリートの製造方法。
(7) 型枠に注入する前のスラリー中の全固形原料に対する水の重量比が、0.78以上2.66以下であることを特徴とする(6)に記載の軽量気泡コンクリートの製造方法。
(8) 珪酸質原料として、ブレーン比表面積が5000〜15000cm/gの結晶性珪酸質原料を用いることを特徴とする(6)または(7)に記載の軽量気泡コンクリートの製造方法。
(9) 水性スラリーに硫酸アルミニウムまたはその水和物、およびその他の硫酸化合物を添加することを特徴とする(6)〜(8)のいずれか1つに記載の軽量気泡コンクリートの製造方法。
(10) 珪酸質原料、セメントおよび石灰質原料が、CaO/SiOモル比で0.5〜1.0で混合されていることを特徴とする(6)〜(9)のいずれか1つに記載の軽量気泡コンクリートの製造方法。
本発明の軽量気泡コンクリートは、嵩比重が0.2以上0.45未満と従来の軽量気泡コンクリートよりもさらに軽量でありながら、建築材料として好適な強度を有し、周辺環境変化への追随性が高いために有用性が高く、また建築物の軽量化や現場作業時の安全性向上、作業者への負担低減を実現する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の軽量気泡コンクリートは、主としてトバモライト(5CaO・6SiO・5HO)からなることが大きな特徴である。トバモライトは、従来の軽量気泡コンクリート等の組織中に通常見られる代表的な結晶性珪酸カルシウム水和物の一つであり、板状または短冊状の粒子形態をとる。
本発明の軽量気泡コンクリートにおいて、トバモライトが主体であるか否かは、軽量気泡コンクリートの破断面の走査型電子顕微鏡観察と粉末X線回折を併用することにより以下のように判断する。
第一に、粉末X線回折において、トバモライトの最強線(220)面を越える他の回折ピークが存在しないことである。ただし、トバモライトとともに、結晶質シリカ、炭酸カルシウム、石膏が共存する場合、トバモライトが主体であっても、これら共存物質の高い結晶性のために、これらの物質の最強線がトバモライトの最強線を越える場合がある。
そこで第二に、破断面を走査型電子顕微鏡を用いて、顕微鏡の設定倍率2500倍、35.4μm×18.9μmの領域で、発泡剤による粗大気泡部以外のマトリックスを無作為に20箇所観察し、板状または短冊状のトバモライト粒子が観察される面積割合の平均が50%以上であれば、主としてトバモライトからなるとする。上記面積割合の平均は60%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。
ここで、粗大気泡部とは、粗大気泡および粗大気泡から周囲約5μmの領域をいい、自由空間が存在するためにトバモライトが生成しやすい領域をいう。板状または短冊状の粒子とは、1つの粒子において、互いにほぼ平行な2つの表面間の距離がその粒子の最小長さに相当し、その粒子の最大長さが最小長さ(以後厚みと称する。)の5倍以上である粒子をいう。ここでいう最大長さおよび厚みは、二次元への投影長さである。これらトバモライトの粒子の大きさは限定されないが、最大長さが数μm〜10μmであることが好ましい。
通常、トバモライトは、低結晶性ケイ酸カルシウム水和物( 以下、CSH、と略記する)と共存することが多い。CSHは様々な粒子形態をとることが知られているが、通常、繊維状、粒状、塊状の粒子形態をとるために、電子顕微鏡下でトバモライト粒子と区別できる。このようなCSHは、トバモライトの基本骨格を崩さない範囲で含有されていてもよいが、CSHは、強度、耐候性、耐久性等、建材としての様々な必要性能を低下させるので、可能な限り含有しないことが好ましい。さらに、少量の軽量骨材、補強繊維、樹脂等もトバモライトの基本骨格を崩さない範囲で含有することができる。
珪石等の結晶質シリカの最強線がトバモライトの最強線を越え、上記走査型電子顕微鏡観察がなされ、主としてトバモライトからなると判定された場合においても、粉末X線回折において、トバモライトの(220)面の回折ピーク強度が、石英の(101)面の回折ピーク強度の1/2以上であることが好ましく、3/5以上であることがより好ましく、2/3以上であることが最も好ましい。トバモライトの(220)面の回折ピーク強度および石英の(101)面の回折ピーク強度は、バックグランド強度を含めた値である。
通常、軽量気泡コンクリートは、原料として好ましく使用される珪石のうち、未反応のまま残留した珪石を含有する。従来、これら残留珪石は、亀裂の進展を防ぐ等の効果があると考えられ、敢えて多くを残留させることがなされていた。しかし、嵩比重が0.2以上0.45未満の従来よりも比重の低い軽量コンクリートにおいては、珪石の残留量が少ない場合に強度が向上する傾向がある。
本発明の軽量気泡コンクリートの嵩比重は0.2以上0.45未満であり、好ましくは0.23〜0.40、より好ましくは0.25〜0.40である。ここでいう嵩比重とは、105℃で24時間乾燥させた際の嵩比重、すなわち、絶乾比重を指す。嵩比重が0.2未満では、建築材料として好適な強度が得られず、0.45以上では軽量性が十分でないために、現場作業時の安全性向上や作業者への負担低減効果が得られない。
本発明の軽量気泡コンクリートにおいては、水銀圧入法で測定される細孔のうち、細孔径が0.006μm〜1μmの範囲の積算細孔容積vIが、0.7cm3/g〜2.5cm3/gであることが必要であり、好ましくは積算細孔容積vIが、嵩比重(d)による式(1)および式(2)で示されるf(d)cm3/g以上f(d)cm3/g以下である。
(d)=0.15/d+0.37 (1)
(d)=0.15/d+1.75 (2)
ここで水銀圧入法とは、硬化体内部へ水銀を圧入させて、その時の圧力と侵入量の関係から細孔径の分布を測定するものであり、細孔の形状が円筒形であると仮定して計算されたものである。したがって、細孔径の測定可能範囲は6nmから500μmの範囲であるが、この値は、実際の細孔の直径を表すものではなく、構成物質間に存在するの隙間の大きさの指標として使用され、特に、本発明の軽量気泡コンクリートの細孔構造を記述する際には有効な解析手段である。
積算細孔容量は、細孔径に対して測定された細孔量の積分値である。細孔径が0.006μm〜1μmの範囲の積算細孔容積vIとは、0.006μm〜1μmの範囲の細孔径に対して測定された細孔量の積分値である。軽量気泡コンクリートは、外力に対し応力を担う骨格を形成する部分(以下、マトリックス、という)に、この細孔径範囲の細孔を持つことが知られている。
従来、低比重の軽量気泡コンクリートとしては、比重0.5〜0.6の軽量気泡コンクリートよりも、発泡剤に起因する気泡の量を多く含有するものが一般的である。本発明は、気泡量の増量による強度低下を防ぐために、従来の一般的手法とは異なり、マトリックス部の細孔の量を多く含有することによって、発泡剤に起因する気泡の量を従来の比重0.5〜0.6の軽量気泡コンクリートと同程度に保持したままで、嵩比重0.2以上0.45未満という低比重の軽量気泡コンクリートを実現している。
したがって、0.006μm〜1μmの範囲の積算細孔容積vIが嵩比重と直接的な関係にあり、0.7cm3/g〜2.5cm3/gの範囲外にある場合には、目的とする強度発現が十分な嵩比重0.2以上0.45未満の軽量気泡コンクリートが得られない。上記積算細孔容積vIが軽量気泡コンクリートの嵩比重と直接的な関係にあるために、より好ましい上記積算細孔量vIの範囲は嵩比重によって異なる。嵩比重0.2以上0.45未満の軽量気泡コンクリートを得るために好ましい範囲は、積算細孔容積vIが嵩比重(d)による式(1)および式(2)で示されるf(d)cm3/g以上、かつ、f(d)cm3/g以下である。
(d)=0.15/d+0.37 (1)
(d)=0.15/d+1.75 (2)
このように、本発明の軽量気泡コンクリートは、発泡剤に起因する気泡の量を従来の比重0.5〜0.6の軽量気泡コンクリートと同程度に保持したままで、細孔量を多く含有している。したがって、例えば、0.006μm〜1μmの範囲の積算細孔容積vIが0.7cm3/g未満であることは、気泡を従来の軽量気泡コンクリートよりも多く含有することを意味し、強度の低下が起きる。また、積算細孔容積vIが2.5cm3/gを越えるということは、従来の軽量気泡コンクリートよりも少ない気泡量しか含有しないことを意味し、強度発現は十分であるが、気泡量が少ないことに起因して周辺環境への追随性、例えば乾燥速度が遅くなる。
本発明の軽量気泡コンクリートにおいては、水銀圧入法で測定される細孔径が10μm〜400μmの範囲の積算細孔容積vIIが0.09cm3/g〜1.0cm3/gであることが必要であり、細孔径が30μm〜400μmの範囲の積算細孔容積が0.08cm3/g〜0.8cm3/gであることが好ましい。嵩比重が0.2以上0.45未満という低い、軽量気泡コンクリートでは、従来の軽量気泡コンクリートよりもさらに空隙量が多い。そのために、吸水する量が増えて歪が生じやすくなり、かつ、歪み発生に伴って発生する応力を担う固体部が少ないために、発生する歪み量も大きくなる。
このような、嵩比重が低い軽量気泡コンクリートにおいては、細孔径が10μm〜400μmの範囲の積算細孔容積vIIが0.09cm3/g以上であることによって、顕著に周辺環境への追随性が向上することが本発明によって初めて見出された。環境追随性とは、例えば、吸水速度が速いことであり、それにより軽量気泡コンクリート内部の水分分布の不均一性が生じにくくなるために、雨水に晒された時に亀裂が生じにくくなる。積算細孔容積vIIが0.09cm3/g未満の場合、上記周辺環境への追随性が十分でなく、また1.0cm3/gより多い場合には、周辺環境への追随性は十分であるが、強度の低下が生じる。
細孔径が10μm〜400μmの範囲の積算細孔容積vIIが大きいと、周辺環境への追随性が向上する理由は明確ではないが、この範囲に観測される細孔が強度の低下を最小限に抑えながら、水や水蒸気の流路を提供しているものと推察される。
細孔径が10μm〜400μmの範囲の積算細孔容積vIIは、0.09cm3/g〜1.0cm3/gという絶対量が重要であり、軽量気泡コンクリートの嵩比重には明確には依存しないが、目的とする嵩比重が低い場合の方が、周辺環境への追随性を向上させるために、より多くの上記積算細孔容積vIIを必要とする傾向がある。
本発明の軽量気泡コンクリートは、水銀圧入法で測定される微分細孔分布曲線において、細孔径が10〜400μmの範囲において少なくとも一つの極大値を有し、その極大値を与える細孔径が40〜200μmの範囲にあることが好ましい。微分細孔分布は、測定された細孔径に対する細孔量の積算曲線を1次微分して得られる。微分細孔分布曲線において、細孔径が10〜400μmの範囲において少なくとも一つの極大値を有し、その極大値を与える細孔径が40〜200μmの範囲にあることによって、上記の周辺環境変化に対する追随性がさらに向上する。
細孔径が10μm〜400μmの範囲の積算細孔容積vIIだけでなく、その分布が周辺環境変化に対する追随性に寄与する理由は明確ではないが、前記水や水蒸気の流路として40〜200μmの範囲が好ましく、それら好ましい細孔径を有する細孔量が多いために追随性が向上するものと推定される。
本発明の軽量気泡コンクリートは、水銀圧入法で測定される細孔のうち、細孔径が0.006μm〜1μmの範囲における微分細孔分布曲線の最大値の1/4の高さにおける対数分布幅が0.4〜1.4であることが好ましく、0.4〜1.2がより好ましく、0.4〜1.1が最も好ましい。
水銀圧入法で測定される細孔のうち、細孔径が0.006μm〜1μmの範囲における微分細孔分布曲線における最大値の1/4の高さにおける対数分布幅(対数1/4値幅)とは、マトリックス中の細孔分布の広がりを表す1つの指標であり、0.006μm〜1μmの微分細孔分布曲線における最大値の1/4の高さにおける細孔径分布の幅を対数にて表示したものである。
その算出方法を図1に示す。水銀圧入法により測定された細孔径に対する細孔量の積算曲線を1次微分して得られる微分細孔分布曲線における最大値の1/4の高さを与える細孔径が2つである場合、大きい順にA、Aとすると、対数1/4値幅は、A、Aそれぞれの常用対数の差となる。なお、0.006μm〜10μmの範囲内にAが存在しない場合、Aは10μmとし、Aが存在しない場合は、Aは0.006μmとする。
また、図2に示すように、細孔径が0.006μm〜1μmの範囲で、微分細孔分布曲線における最大値の1/4の高さを与える細孔径が二つより多い場合は、それらのうち最大の細孔径Aの常用対数と最小の細孔径Aの常用対数の差となる。対数1/4値幅が1.4を越えると、マトリックス中の細孔分布は広い分布を持つこととなり、均一性が低いことを示す。そのため、局所的な応力集中が生じやすくなり、強度の低下をもたらす傾向がある。対数1/4値幅は小さい方が、強度等の物性は向上する方向であるが、本発明では、0.4以上が好ましい。
本発明の軽量気泡コンクリートは、必要に応じて撥水性物質を0.1〜3.0重量%含有させてもよい。撥水性物質とは、シロキサン化合物、アルコキシシラン化合物、脂肪酸、脂肪酸塩、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂等の樹脂エマルジョン等の撥水性物質であり、このうち一種または二種以上の混合物を用いることもできる。
この中でも特に、シロキサン化合物、すなわち、ポリジメチルシロキサンやポリジメチルシロキサンのメチル基の一部が水素、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換されたシリコーンオイル、アルコキシシラン化合物、すなわち、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン化合物を使用することが好ましい。
撥水性物質の含有量は0.1〜3.0重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜2.0重量%である。撥水性物質の含有量が0.1重量%未満では、撥水性が期待できず、3.0重量%を越えると、トバモライト生成反応に悪影響を及ぼして、強度を低下させる傾向がある。
本発明の軽量気泡コンクリートは、必要に応じて補強繊維を0.05〜3vol%含有させることができる。補強繊維とは、耐アルカリガラス繊維、カーボン繊維、ステンレス繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維等の無機繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維等の有機繊維であり、このうち一種、または二種類以上の混合物として用いることができる。目的の性能を得るためには、アラミド繊維、耐アルカリガラス繊維およびカーボン繊維が好ましく、パラ系アラミド繊維がより好ましい。
補強繊維の繊維長は、通常、1〜20mmであり、好ましくは3〜10mm、より好ましくは5〜8mmである。補強繊維の含有量は、空隙まで含めた硬化体の体積に対して、0.05〜3vol%が好ましく、より好ましくは0.1〜2vol%である。補強繊維の含有量が0.05vol%未満では、十分な補強効果が発揮されない。一方、3vol%を超えると、混合時にファイバーホールができやすく、硬化体中への均一な分散が困難になる。
以下に、本発明の軽量気泡コンクリートの製造方法の例を説明する。
本発明の軽量気泡コンクリートの製造方法は、少なくとも珪酸質原料とセメントと石灰質原料を含む水性スラリーに、気泡剤として金属アルミニウム粉を加えて型枠に注入し、予備硬化した後にオートクレーブ養生し、嵩比重が0.2以上0.45未満の軽量気泡コンクリートを製造することを基本構成とする。
本発明の軽量気泡コンクリートの製造方法において、セメントに対する石灰質原料の比が重量比で0.3〜1.0であり、好ましくは0.4〜0.8であり、型枠に注入する前のスラリーが、気泡剤を含むスラリー中の水に対して界面活性剤を0.001〜0.1重量%含有することを特徴とする。このような条件を充足することによって、従来の軽量気泡コンクリートよりもさらに軽量でありながら建築材料として好適な強度を有し、かつ、周辺環境変化への追随性が高いために非常に実用的である軽量気泡コンクリートを高い生産性で効率良く製造できることが、本発明者らにより初めて見出された。
セメントに対する石灰質原料の比が重量比で0.3未満の場合、特に本発明の目的とする嵩比重が低い軽量気泡コンクリートにおいては、トバモライト結晶成長が少ないために、十分な圧縮強度が得られない。一方、重量比で1.0を越える場合、圧縮強度の発現は十分であるが、界面活性剤を含有させても水銀圧入法で測定される10〜400μmの範囲の細孔量が十分形成されない。そのために、周辺環境変化への追随速度、例えば、吸水速度が遅くなるという問題が生じる。さらに、予備硬化の速度が遅くなり、生産性が低下する。
気泡剤を含むスラリー中の水に対して界面活性剤の含有量が0.001重量%未満の場合、水銀圧入法で測定される10〜400μmの範囲の細孔量が十分形成されない。そのために、周辺環境変化への追随速度、例えば、吸水速度が遅くなるという問題が生じる。一方、水に対して界面活性剤の含有量が0.1重量%を越えると、軽量気泡コンクリート内部に微細な亀裂を生じやすくなる。亀裂が生じない場合においても、水銀圧入法で測定される10〜400μmの範囲の細孔量が多すぎて圧縮強度の低下をもたらす。
界面活性剤により、水銀圧入法で測定される10〜400μmの範囲に細孔が形成される理由は明確でないが、スラリーの温度、溶解しているイオンの影響で水の表面張力を変化させるため、気泡剤によって形成される気泡の大きさを変化させる、気泡間に適度なつながりを生じさせる、等のことが起きているものと推定される。
従来の軽量気泡コンクリートよりも嵩比重が低い軽量気泡コンクリートを製造する際には、溶解しているイオンの影響を強く受けやすいために、界面活性剤が有効に作用して水銀圧入法で測定される10〜400μmの範囲の細孔量を形成するためには、セメントに対する石灰質原料の比が従来と異なる特定の範囲にあることを必要とするものと推定される。
界面活性剤を添加する時期は限定されるものではないが、少なくとも珪酸質原料とセメントと石灰質原料を含む全ての固体原料と水とを混合後、金属アルミニウム粉を加える前に添加することが好ましい。
界面活性剤の種類は限定されるものではないが、セルロース誘導体であるメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、オレイン酸カリウム等を用いることができる。界面活性剤の添加形態も限定されず、粉末として添加する、予め水と混合したスラリーとして添加する等の方法が用いられる。
本発明においては、型枠に注入する前のスラリー中の全固形原料に対する水の重量比は0.78以上2.66以下であることが好ましく、0.91以上1.67以下であることがより好ましい。
軽量気泡コンクリートを構成するトバモライト結晶等の無機物の真比重は約2.5であるが、軽量気泡コンクリートの嵩比重は0.5である。これは、内部に多くの空隙を含むためである。従来の軽量気泡コンクリートでは、空隙の体積分率は約80%であり、その80%の空隙は、アルミニウム粉末等の発泡剤によって形成した気泡空隙(約50%)、セメント系材料の場合、水と固体原料が反応して生成した水和物が、水が占めていた体積を埋めていくが、埋めきれずに残った細孔と呼ばれる微細空隙(約30%)で構成される。
本発明の製造方法は、嵩比重0.2〜0.45の軽量化を実現するにあたり、アルミニウム粉末の添加量を増加させて気泡の量を多くするのではなく、全容積に対する気泡空隙をおおよそ50%に維持したまま、目的とする嵩比重により細孔を増加させる、すなわち、使用する水の量を増加させるものである。
したがって、本発明の嵩比重0.2以上0.45未満、好ましくは0.3以上0.4以下の軽量気泡コンクリートの製造方法においては、上記の使用する全固形原料に対する水の重量比が好ましい。さらに好ましくは、目的とする嵩比重により、使用する全固形原料に対する水の重量比を変更する必要がある。したがって、使用する全固形原料に対する水の重量比が、目的とする軽量気泡コンクリートの嵩比重(d)から下記式(3)を用いて求められるW以上であり、下記式(4)を用いて求められるW以下であることがより好ましい。
=0.483/d−0.296 (3)
=0.591/d−0.296 (4)
本発明に用いられる珪酸質原料としては、例えば、結晶質の珪石、珪砂、石英およびそれらの含有率の高い岩石等、珪藻土、シリカヒューム、フライアッシュ、高炉スラグ、製紙スラッジ焼却灰または天然の粘土鉱物またはそれらの焼成物等である。珪酸質原料として結晶質の原料を主体として用いることが好ましく、中でも、主体としてブレーン比表面積で5000〜15000cm/gの結晶性珪酸質原料を用いることがより好ましい。結晶質の珪酸質原料としては、珪石、珪砂、石英およびそれらの含有率の高い岩石が挙げられる。
珪酸質原料のブレーン比表面積が上記の範囲にあれば、オートクレーブ中での反応性が向上して、結晶性の高いトバモライトが多く生成して強度発現に寄与する。ブレーン比表面積が5000cm/g未満では、強度向上への寄与が見られず、15000cm/gを越えると、オートクレーブ中での反応性が高すぎるためにオートクレーブ昇温過程で安定な非晶質化合物を形成してトバモライトの結晶性を低下させる傾向がある。予備硬化時間を早める場合等には、予備硬化時に高い反応性を持っているシリカヒューム、フライアッシュ、高炉スラグ、製紙スラッジ焼却灰に代表される非晶質珪酸原料を併用するとが好ましい。
本発明に用いられるセメントは、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、ビーライトセメント等の珪酸成分とカルシウム成分を主体とするものである。
本発明における石灰質原料としては、生石灰および消石灰が挙げられる。
また、本発明において、水性スラリーに、硫酸アルミニウムまたはその水和物、およびその他の硫酸化合物を添加することが好ましい。その他の硫酸化合物は限定されないが、各種の石膏類、中でも二水石膏が好ましい。硫酸アルミニウムまたはその水和物、およびその他の硫酸化合物を添加することにより、オートクレーブ中でのトバモライト生成が早くなり、かつ、均一に進むため、細孔が均一化して強度発現に寄与する。硫酸アルミニウムまたはその水和物、とその他の硫酸化合物のいずれか一方を単独で用いても上記効果は発現するが、両方を用いた時には上記効果がさらに大きくなるので好ましい。
硫酸アルミニウムまたはその水和物、およびその他の硫酸化合物の添加量は限定されないが、好ましくは酸化物換算(Al)で固体原料の総重量に対して0.09〜10重量%、その他の硫酸化合物を、上記硫酸アルミニウムまたはその含水物を含めて、SO量換算で固体原料の総重量に対して0.15〜15重量%となるように上記スラリーに混合することが好ましい。固体原料の総重量に対して0.15重量%未満では、強度向上効果が発現せず、固体原料の総重量に対して15重量%を越えると、スラリーの粘度が上昇して、発泡剤による気泡形成を阻害する場合がある。
本発明の軽量気泡コンクリートの製造法に使用される原料は、CaO/SiO2 モル比が好ましくは0.5〜1.2、より好ましくは0.6〜1.0、最も好ましくは0.7〜0.9となるように混合する。CaO/SiO2 モル比が0.5未満では、未反応の珪酸原料が多量に残留するためにトバモライトの生成量も低下して強度が十分に発現されない場合があり、1.0を越えると、トバモライト形成に必要な珪酸質成分が不足するためにトバモライトの生成量が低下するだけでなく、高結晶性のトバモライトが生成しないために強度は十分に発現しない場合がある。
本発明においては、珪酸質原料、セメント、石灰質原料などの上記原料以外の原料も、勿論、必要に応じて加えることができる。これら原料として、例えば、パルプ、発泡スチレンビーズ、有機マイクロバルーン等の有機軽量骨材、パーライト、シラスバルーン等の無機軽量骨材、メチルセルロース等の界面活性剤、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール等の増粘剤、減水剤、高性能減水剤等のセメント系材料において一般に用いられる分散剤、炭酸カルシウム、ドロマイト等の炭酸塩化合物、珪酸ナトリウム等の硬化促進剤、リグニンスルホン酸、グルコン酸塩等のセメント系材料において一般に用いられる硬化遅延剤、リン酸塩等の発泡遅延剤、シロキサン化合物、アルコキシシラン化合物等の撥水性物質、耐アルカリガラス繊維、カーボン繊維、ステンレス繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維等の無機繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維等の有機繊維等が挙げられる。
珪酸質原料、セメント、石灰質原料、また必要に応じて硫酸化合物、他の原料の投入方法、投入順序、混合時間は限定されるものではない。例えば、従来のように、それら原料を同時に投入して短時間混合し、界面活性剤、金属アルミニウム粉またはそのスラリーを添加して型枠に注入してもよく、原料を同時に投入して一定時間の混合後に界面活性剤、金属アルミニウム粉またはそのスラリーを添加して型枠に注入してもよい。
また、例えば、珪酸質原料とセメントと水と石灰質原料の一部、および必要に応じて硫酸アルミニウムまたはその水和物、およびその他の硫酸化合物を混合する第一工程に引き続き、石膏類に代表される硫酸化合物および残りの石灰質原料を加えてさらに混合する第二工程の後にアルミニウム粉等の発泡剤を添加して型枠に注入する方法等も用いることができる。このような方法を用いる場合においても、混合時の方法や、混合時の温度、混合時間は特に限定されるものではない。
上記第一工程の混合時間は、短すぎると原料スラリーの均一性が落ちる傾向があるので、10分以上が好ましく、より好ましくは30分以上である。長すぎるとセメントの水和が進みすぎて、その後の予備硬化を遅らせる傾向があるので、3時間以内が好ましい。混合時の温度は、低すぎるとその後の予備硬化を遅らせる傾向があり、高すぎるとその後の発泡、予備硬化時の温度が高すぎて予備硬化体に亀裂を発生する原因となりうる。したがって、30〜60℃の範囲が好ましく、40〜55℃の範囲がより好ましい。
第一工程終了後、石膏類に代表される硫酸化合物および残りの石灰質原料を加えてさらに混合する第二工程の混合時間、温度も限定されない。混合時間が短すぎると原料スラリーの均一な分散が得られず、長すぎるとその後の予備硬化を遅らせるため、混合時間としては30秒〜10分が好ましく、30秒〜3分がより好ましい。混合温度は、第一工程の場合と同じ理由で、30〜60℃の範囲が好ましく、40〜55℃の範囲がより好ましい。第二工程終了後、界面活性剤または界面活性剤を水に分散させた界面活性剤スラリー、アルミニウム粉末またはアルミニウム粉末を水に分散させたアルミニウムスラリーを投入し、直後に型枠に注入する方法が好ましく行われる。
本発明の軽量気泡コンクリートの製造方法において、従来の軽量気泡コンクリートと同様に補強鉄筋または補強金網を軽量気泡コンクリート内に埋設させるように成型することが好ましく行われる。ここで補強鉄筋とは、鉄筋を所望の形状に配列し、交叉接点を溶接加工したものをいう。補強金網とは、鉄を網状に加工したもので、例えば、ラス網等がその代表的な例である。補強鉄筋または補強金網の形状、寸法、鉄筋の太さ、金網の目の大きさ、さらに軽量コンクリート中に埋設する際の位置等、配筋の仕方については、限定されるものではなく、板の大きさ、用途等によって適宜選択されることが好ましい。
これら補強鉄筋または補強金網に耐久性を付与するための防錆剤処理が施されていることが好ましい。防錆剤としては、合成樹脂系等、公知のものを使用できる。この様に鉄筋または金網を内部に配置することにより破壊時の耐力が著しく向上する。
型枠に注入されたスラリーは、アルミニウム粉に由来して発泡、生石灰およびセメントの自己発熱により、好ましくは50〜85℃の間で1時間以上かけて予備硬化される。予備硬化は、蒸気養生室等の水分が蒸発を抑制した環境下で行うことが好ましい。得られた予備硬化体は、必要に応じて任意の形状に切断された後に、オートクレーブを用いて高温高圧養生される。切断は軽量気泡コンクリートの製造に一般に用いられるワイヤーによる切断法も使用できる。オートクレーブの条件としては160℃(ゲージ圧力:約5.3kgf/cm2)以上、220℃(ゲージ圧力:約22.6kgf/cm2)以下が好ましい。
以下に実施例により本発明を具体的に説明する。
本発明に用いられる各種の測定方法は以下の通りである。
[予備硬化体硬度]
予備硬化体の硬度は、山中式土壌硬度計(No.351:標準型)を用いて測定する。硬化体表面において、互いに3cm以上離れた場所で3回測定し、その平均値を硬度とする。
[嵩比重]
曲げ試験に用いたのと同じ寸法のオートクレーブ後の硬化体を、105℃にて24時間乾燥させた時の重量と寸法から算出する。
[曲げ強度、圧縮強度]
JIS R 5201の曲げ強さおよび圧縮強さの測定に準じて測定する。すなわち、曲げ強度測定に用いた供試体寸法は40mm×40mm×160mmであり、スパン幅は100mmである。圧縮強度は、曲げ試験で割れた半分の試料において、加圧面40mm×40mmで最大荷重を測定する。試験体の乾燥条件は、20℃、相対湿度60%の恒温恒湿槽中に、105℃の絶乾状態を基準とした含水量が、10±2%になった時点で測定試料とする。
[水銀圧入法によるvI、vIIおよび対数1/4値幅の算出]
オートクレーブ後の硬化体を粉砕した後に分級して得た2〜4mm部分を、105℃にて24時間乾燥させて測定用試料とする。これら試料を、Micrometritics社製、Pore Sizer 9320を用いて細孔径分布を測定する。この時、水銀と硬化体の接触角は130度、水銀の表面張力は484dyn/cmとして計算を行う。測定された細孔径に対する細孔量の積算曲線より、0.006μm〜1μmの積算値からvIを、10μm〜400μmの積算値からvIIをそれぞれ求める。
また、測定された細孔径0.006μm〜10μmに対する細孔量の積算曲線を1次微分して得られる微分細孔分布に存在する最大ピークの1/4の高さを与える二つの細孔径をその大きさの順にA、Aとする。対数1/4値幅は、A、Aそれぞれの常用対数の差とする(対数半値幅の算出は、前述の図1および2による説明も参照)。
[吸水速度]
試験体寸法は100mmφ×100mmとし、側面より水が浸透しないように底面から1cmシールし、水を含んだ脱脂綿上に底面を設置する。随時、サンプルを取り出し、重量を測定し、吸水した水の量を試験体の底面積と経過時間の平方根で除することにより吸水速度を算出する。
試験体の乾燥条件は、20℃、相対湿度60%の恒温恒湿槽中で恒量となったものを用いる。
[乾燥速度]
試験体(100mm×600mm×600mm)を三日間水中に埋設させて重量を測定し、その後、60℃40%RH条件下で乾燥し、重量を測定する。含水率は、嵩比重に対する試験体に含まれる水の割合とする。
[粉末X線回折]
強度測定に用いた試料を乳鉢中で粉砕した後に、理学電気(株)製RINT2000において、CuのKα線を用いて測定する。測定条件は、加速電圧40kV、加速電流200mA、受光スリット幅0.15mm、走査速度4゜/分、サンプリング0.02゜である。回折線は、グラファイトのモノクロメーターにより単色化されてカウントする。
バックグランドを含めたトバモライトの(220)面の回折ピーク強度をItとし、バックグランドを含めた石英の(101)面の回折ピーク強度をIqとし、石英の(101)面の回折ピーク強度に対するトバモライトの(220)面の回折ピーク強度の比をIt/Iqを求める。
[実施例1]
50℃の水99.8重量部に、珪酸質原料として秩父珪石(秩父鉱業社製:ブレーン比表面積7500cm/g)48.1重量部、生石灰8.7重量部、普通ポルトラントセメント(以下、OPC)29.1重量部、および硫酸ばんど(朝日化学社製:17%品)を無水和物換算で1重量部を加えて水性スラリーを得、温度を50℃に保ちながら1時間攪拌を行った。次いで、該水性スラリーに生石灰8.7重量部、二水石膏4.3重量部、および予め水2.15重量部に水溶性セルロースエーテル(信越化学社製:hi65SH−4000)を0.0217重量部混合して得た水性スラリーを投入し、2分間攪拌した。
続いて、予め水5.4重量部に金属アルミニウム粉末0.0854重量部を分散させた金属アルミニウムスラリーを投入し、30秒攪拌し、型枠に注入して発泡させ、予備硬化を行った。型枠注入時のスラリー温度は50℃であった。
型枠へのスラリー注入の完了から5時間後の予備硬化体の中心温度は85℃であり、硬度が10mmに達した。型枠を取り外した後、予備硬化体をオートクレーブに入れ、飽和水蒸気雰囲気下180℃で4時間、オートクレーブ養生を行った。オートクレーブから出缶後、乾燥して軽量気泡コンクリートを得た。
得られた軽量気泡コンクリートの特性を表1に示す。
軽量気泡コンクリートを製造するにあたり、使用した全固形原料に対する水の重量比は1.08であり、OPCに対する全石灰質原料の比は0.6であり、珪酸質原料、セメント、石灰質原料は、CaO/SiOモル比で0.73で混合された。
[実施例2]
50℃の水99.8重量部に、珪酸質原料として秩父珪石(秩父鉱業社製:ブレーン比表面積7500cm/g)46.6重量部、生石灰13.7重量部、OPC34.3重量部、硫酸ばんど(朝日化学社製:17%品)を無水和物換算で1重量部、および二水石膏4.3重量部を加えた。さらに予め水2.15重量部に水溶性セルロースエーテル(信越化学社製:hi65SH−4000)を0.0217重量部混合して得た水性スラリーを投入し、2分間攪拌した。
続いて、予め水5.4重量部に金属アルミニウム粉末0.0854重量部を分散させた金属アルミニウムスラリーを投入し、30秒攪拌し、型枠に注入して発泡させ、予備硬化を行った。型枠注入時のスラリー温度は50℃であった。型枠へのスラリー注入の完了から、5時間後の予備硬化体の中心温度は86℃であり、硬度が10mmに達た。型枠を取り外した後、予備硬化体をオートクレーブに入れ、飽和水蒸気雰囲気下180℃で4時間、オートクレーブ養生を行った。オートクレーブから出缶後、乾燥して軽量気泡コンクリートを得た。
得られた軽量気泡コンクリートの特性を表1に示す。
軽量気泡コンクリートを製造するにあたり、使用した全固形原料に対する水の重量比は1.08であり、OPCに対する全石灰質原料の比は0.4であり、珪酸質原料、セメント、石灰質原料は、CaO/SiOモル比で0.73で混合された。
[実施例3]
55℃の水99.8重量部に、珪酸質原料として秩父珪石(秩父鉱業社製:ブレーン比表面積7500cm/g)49.2重量部、生石灰20.2重量部、OPC25.3重量部、硫酸ばんど(朝日化学社製:17%品)を無水和物換算で1重量部、および二水石膏4.3重量部を加え予め水2.15重量部に水溶性セルロースエーテル(信越化学社製:hi65SH−4000)を0.0217重量部混合して得た水性スラリーを投入し、30分間攪拌した。
続いて、予め水5.4重量部に金属アルミニウム粉末0.0863重量部を分散させた金属アルミニウムスラリーを投入し、30秒攪拌し、型枠に注入して発泡させ、予備硬化を行った。型枠注入時のスラリー温度は55℃であった。型枠へのスラリー注入の完了から、6時間後の予備硬化体の中心温度は79℃であり、硬度が10mmに達した。型枠を取り外した後、予備硬化体をオートクレーブに入れ、飽和水蒸気雰囲気下180℃で4時間、オートクレーブ養生を行った。オートクレーブから出缶後、乾燥して軽量気泡コンクリートを得た。
得られた軽量気泡コンクリートの特性を表1に示す。
軽量気泡コンクリートを製造するにあたり、使用した全固形原料に対する水の重量比は1.08であり、OPCに対する全石灰質原料の比は0.8であり、珪酸質原料、セメント、石灰質原料は、CaO/SiOモル比で0.73で混合された。
[実施例4]
60℃の水169.3重量部に、珪酸質原料として秩父珪石(秩父鉱業社製:ブレーン比表面積7500cm2/g)39.2重量部およびシリカフューム(EFACO社製)9.8重量部、生石灰9.9重量部、早強ポルトラントセメント24.8重量部、硫酸ばんど(朝日化学社製:17%品)を無水和物換算で2重量部、および二水石膏4.3重量部を加えて水性スラリーを得、温度を60℃に保ちながら1時間攪拌を行った。次いで、該水性スラリーに生石灰9.9重量部、予め水2.73重量部に水溶性セルロースエーテル(信越化学社製:hi65SH−4000)を0.0275重量部混合して得た水性スラリーを投入し、2分間攪拌した。
続いて、予め水9.2重量部に金属アルミニウム粉末0.12重量部を分散させた金属アルミニウムスラリーを投入し、30秒攪拌し、型枠に注入して発泡させ、予備硬化を行った。型枠注入時のスラリー温度は60℃であった。型枠へのスラリー注入の完了から、6時間後の予備硬化体の中心温度は79℃であり、硬度が10mmに達した。型枠を取り外した後、予備硬化体をオートクレーブに入れ、飽和水蒸気雰囲気下180℃で4時間、オートクレーブ養生を行った。オートクレーブから出缶後、乾燥して軽量気泡コンクリートを得た。含水率が20%に到達した時間は9日であった。
軽量気泡コンクリートを製造するにあたり、使用した全固形原料に対する水の重量比は1.83であり、OPCに対する全石灰質原料の比は0.8であり、珪酸質原料、セメント、石灰質原料は、CaO/SiOモル比で0.73で混合された。
[比較例1]
界面活性剤としての水溶性セルロースエーテルが添加されていないこと以外は実施例1と同様に成型を行った。型枠へのスラリー注入の完了から、5時間後の予備硬化体の中心温度は85℃であり、硬度が10mmに達し、型枠を取り外した。
得られた軽量気泡コンクリートの特性を表2に示す。
[比較例2]
50℃の水が89重量部であり、界面活性剤としての水溶性セルロースエーテルの水性スラリーが、予め水12.9重量部に水溶性セルロースエーテル(信越化学社製:hi65SH−4000)を0.13重量部混合して得た水性スラリーであって、気泡剤を含むスラリー中の水の量に対して界面活性剤を0.12重量%含有すること以外は実施例1と同様に成型を行った。型枠へのスラリー注入の完了から8時間後の予備硬化体の中心温度は86℃であり、硬度が10mmに達し、型枠を取り外した。
得られた軽量気泡コンクリートの特性を表2に示す。曲げ強度測定後の破断面に微小な亀裂が多数観察された。
[比較例3]
50℃の水99.8重量部に、珪酸質原料として秩父珪石(秩父鉱業社製:ブレーン比表面積7500cm/g)50.5重量部、生石灰11.7重量部、OPC20.8重量部、および硫酸ばんど(朝日化学社製:17%品)を無水和物換算で1重量部を加え水性スラリーを得、温度を50℃に保ちながら1時間攪拌を行った。次いで、該水性スラリーに生石灰11.7重量部、二水石膏4.3重量部を加えた、セメントに対する石灰質原料の比が重量比で1.13であるスラリーに、予め水2.15重量部に水溶性セルロースエーテル(信越化学社製:hi65SH−4000)を0.0217重量部混合して得た水性スラリーを投入し、2分間攪拌した。
続いて、予め水5.4重量部に金属アルミニウム粉末0.0836重量部を分散させた金属アルミニウムスラリーを投入し、30秒攪拌し、型枠に注入して発泡させ、予備硬化を行った。型枠注入時のスラリー温度は50℃であった。型枠へのスラリー注入の完了から、6時間後の予備硬化体の中心温度が86℃であり、硬度が10mmに達した。型枠を取り外した後、予備硬化体をオートクレーブに入れ、飽和水蒸気雰囲気下180℃で4時間、オートクレーブ養生を行った。オートクレーブから出缶後、乾燥して軽量気泡コンクリートを得た。
得られた軽量気泡コンクリートの特性を表2に示す。
軽量気泡コンクリートを製造するにあたり、使用した全固形原料に対する水の重量比は1.08であり、OPCに対する全石灰質原料の比は1.13であり、珪酸質原料、セメント、石灰質原料は、CaO/SiOモル比で0.73で混合された。
[比較例4]
50℃の水99.8重量部に、珪酸質原料として秩父珪石(秩父鉱業社製:ブレーン比表面積7500cm/g)44.5重量部、生石灰8.4重量部、OPC41.8重量部、硫酸ばんど(朝日化学社製:17%品)を無水和物換算で1重量部、および二水石膏4.3重量部を加えた、セメントに対する石灰質原料の比が重量比で0.2である水性スラリーを得、予め水2.15重量部に水溶性セルロースエーテル(信越化学社製:hi65SH−4000)を0.0217重量部混合して得た水性スラリーを投入し、2分間攪拌した。
続いて、予め水5.4重量部に金属アルミニウム粉末0.0863重量部を分散させた金属アルミニウムスラリーを投入し、30秒攪拌し、型枠に注入して発泡させ、予備硬化を行った。型枠注入時のスラリー温度は50℃であった。型枠へのスラリー注入の完了から、5時間後の予備硬化体の中心温度は78℃であり、硬度が10mmに達した。型枠を取り外した後、予備硬化体をオートクレーブに入れ、飽和水蒸気雰囲気下180℃で4時間、オートクレーブ養生を行った。オートクレーブから出缶後、乾燥して軽量気泡コンクリートを得た。
得られた軽量気泡コンクリートの特性を表2に示す。
軽量気泡コンクリートを製造するにあたり、使用した全固形原料に対する水の重量比は1.08であり、OPCに対する全石灰質原料の比は0.2であり、珪酸質原料、セメント、石灰質原料は、CaO/SiOモル比で0.73で混合された。
Figure 0004396969
Figure 0004396969
本発明は、特に軽量で、かつ、建築材料として必要な強度を有し、周辺環境変化への追随性が高いために、長期の耐候性、耐火性、耐不朽性に優れる建築材料を提供できる。そのため、建築物の軽量化を実現する、また現場作業時の安全性向上や作業者への負担低減を実現する、建築物の外壁材、床材、内壁材として好適である。
水銀圧入法で測定された軽量気泡コンクリートの細孔径が0.006μm〜1μmの微分細孔分布、および対数1/4幅の算出方法を示す分布図である。 細孔径が0.006μm〜1μmの範囲で、微分細孔分布曲線における最大値の1/4の高さを与える細孔径が二つより多い場合における、対数1/4幅の算出方法を示す分布図である。

Claims (10)

  1. 主としてトバモライトからなり、嵩比重が0.2以上0.45未満であり、水銀圧入法で測定される細孔のうち、細孔径が0.006μm〜1μmの範囲の積算細孔容積vIが0.7cm3/g〜2.5cm3/gであり、かつ、水銀圧入法で測定される細孔径が10μm〜400μmの範囲の積算細孔容積vIIが0.09cm3/g〜1.0cm3/gであることを特徴とする軽量気泡コンクリート。
  2. 細孔径が0.006μm〜1μmの範囲の積算細孔容積vIが、嵩比重(d)による数式(1)および数式(2)で示されるf(d)cm3/g以上、かつ、f(d)cm3/g以下であることを特徴とする請求項1記載の軽量気泡コンクリート。
    (d)=0.15/d+0.37 (1)
    (d)=0.15/d+1.75 (2)
  3. 水銀圧入法で測定される微分細孔分布曲線において、細孔径が10〜400μmの範囲において少なくとも一つの極大値を有し、その極大値を与える細孔径が40〜200μmの範囲にあることを特徴とする請求項1または2記載の軽量気泡コンクリート。
  4. 水銀圧入法で測定される細孔のうち、細孔径が0.006μm〜1μmの範囲における微分細孔分布曲線の最大値の1/4の高さにおける対数分布幅が0.4〜1.4であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の軽量気泡コンクリート。
  5. 嵩比重が0.23以上0.4以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の軽量気泡コンクリート。
  6. 少なくとも珪酸質原料とセメントと石灰質原料を含む水性スラリーに、気泡剤として金属アルミニウム粉を加えて型枠に注入し、予備硬化した後にオートクレーブ養生し、嵩比重0.2以上0.45未満の軽量気泡コンクリートを製造する方法において、セメントに対する石灰質原料の比が重量比で0.3〜1.0であり、かつ、上記気泡剤を含むスラリーは、スラリー中の水の量に対して界面活性剤を0.001〜0.1重量%含有することを特徴とする軽量気泡コンクリートの製造方法。
  7. 型枠に注入する前のスラリー中の全固形原料に対する水の重量比が、0.78以上2.66以下であることを特徴とする請求項6記載の軽量気泡コンクリートの製造方法。
  8. 珪酸質原料として、ブレーン比表面積が5000〜15000cm/gの結晶性珪酸質原料を用いることを特徴とする請求項6または7記載の軽量気泡コンクリートの製造方法。
  9. 水性スラリーに硫酸アルミニウムまたはその水和物、およびその他の硫酸化合物を添加することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の軽量気泡コンクリートの製造方法。
  10. 珪酸質原料、セメントおよび石灰質原料が、CaO/SiOモル比で0.5〜1.0で混合されていることを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の軽量気泡コンクリートの製造方法。
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