JP6497854B2 - 木造建築物の耐火外壁構造 - Google Patents

木造建築物の耐火外壁構造 Download PDF

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Description

本発明は、木造建築物の耐火外壁構造に関するものである。
最近、木造耐火建築物に関する研究がさかんに行われている。その背景としては、国の主導による木材のさらなる利用の推進、木造建築物の一層の普及、都市部における地震等による防災の観点からの建築物の耐火性能の向上などが挙げられる。
木造耐火建築物を構築するためには、建築物の主要構造部である、外壁、床、梁、柱、屋根、階段を耐火構造とすることが求められる。また、木造耐火建築物には、火災が発生しその消火後も、その建築物が倒壊せずに自立していることが求められる。
建築物の外壁が耐火構造であると認められるためには、耐火性能を評価する試験を行い基準に合格しなければならない。評価試験方法はJIS−A−1304に規定されている。その試験方法は、外壁構造の試験体を屋外側からの加熱または屋内側からの加熱を計2回行う。加熱条件はISO−834で規定されており、その条件は、試験体を設置した炉内の温度を1時間かけて約950℃まで上昇させた後、加熱を止めてそのまま3時間放置するといったものである。
従来の木造建築物の耐火外壁構造としては、火災が発生した時に木材で構成された構造部材が炭化や着火しないよう、構造部材が不燃材料で被覆された構造がある。その構造では、構造部材の屋内側に不燃性の内装部材が配置され、屋外側に不燃性の外装部材が配置されている。特に、外装部材については、さかんに研究開発が行われている。従来の木造建築物の耐火外壁構造としては、特許文献1および特許文献2に記載された構造が知られている。
特許文献1には、木材で構成された構造部材の屋外側の外装部材が軽量気泡コンクリートパネルを突き付け接合してからなる第1被覆層と、ケイ酸カルシウム板を突き付け接合してからなる第2被覆層とが積層されて構成されるとともに、第1被覆層が屋外側に設置され、軽量気泡コンクリートパネルの目地部と、ケイ酸カルシウム目地部とが、互いに重ならないようにした構造が開示されている。
特許文献2には、外装部材が一種類のケイ酸カルシウム板であるが、ケイ酸カルシウム板の厚さ寸法と密度とが異なる二種類のケイ酸カルシウムを用いていた構造が開示されている。この構造では、ケイ酸カルシウム板を三枚、重ね張りし、かつケイ酸カルシウム板同士の目地部が重ならないようにしている。
特開2005−299194号公報 特開2011−256536号公報
従来の木造建築物の耐火外壁構造の外装部材として、種類の異なる材料を複数重ねて張り合わせた構造や、同じ材料を複数重ねて張り合わせた構造が挙げられる。特許文献1の外壁構造では、軽量気泡コンクリートパネルとケイ酸カルシウム板との二種類の外装部材が用いられると共に、外装部材の目地部を互いにずらす必要があった。また、特許文献2の外壁構造では、外装部材として比重と厚さの異なるケイ酸カルシウム板を重ね張りし、かつ目地部を互いにずらす必要があった。外装部材を数種類或いは複数重ねて張り合わせて、また目地部を互いにずらすのは耐火性能を高めるためである。
しかし、外装部材が数種類存在すると、材料の調達や品質管理が非常に手間となり、コストアップに繋がっていた。また、外装部材を複数施工することにより工数が増加し、工期が長くなる場合があった。さらに外装部材の目地部を互いにずらす必要があったため、設計および施工が複雑になり工期も長くなる傾向があった。
そこで本発明は、このような従来技術の有する課題を解決するものであり、耐火性能を有し、施工が容易であると共に低コストの木造建築物の耐火外壁構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明は、以下の[1]〜[5]に関する。
[1]木造建築物の耐火外壁構造であって、木材で構成された構造部材の屋外側に取り付けられた構造用面材と、構造用面材の屋外側の面に取り付けられた胴縁材と、胴縁材の屋外側の面に取り付けられた軽量気泡コンクリートパネルと、を備え、軽量気泡コンクリートパネルは、密度dが200kg/m以上550kg/m以下であり、かつ厚さtが45mm以上100mm以下であり、かつ強熱減量値αが5wt%以上15wt%以下であり、かつd(kg/m)×t(mm)×α(wt%)÷100000の値が4000以上30000以下であることを特徴とする。
また、[2]前記軽量気泡コンクリートパネルの密度dは、250kg/m以上400kg/m以下であってもよい。
また、[3]前記軽量気泡コンクリートパネルの厚さtは、45mm以上75mm以下であってもよい。
また、[4]前記軽量気泡コンクリートパネルの強熱減量値αは、8wt%以上13wt%以下であってもよい。
また、[5]前記d(kg/m)×t(mm)×α(wt%)÷100000の値は、5000以上150000以下であってもよい。
かかる構成では、外装部材として軽量気泡コンクリートパネルを備えている。この軽量気泡コンクリートパネルは、上述した設計パラメーターを有しているため、充分なパネル強度が確保され、パネル重量の増加を抑制しつつ、高い耐火性能を発揮することが可能である。パネル重量の増加が抑制されるので、施工性や建築物の耐震性の低下が抑制される。また、外装部材が一層の軽量気泡コンクリートパネルであるので、目地部を互いにずらすといった作業も不要になる。従って、施工が簡易でありかつ低コストの木造建築物の耐火外壁構造を実現できる。
ここで、軽量気泡コンクリートの設計パラメーターと耐火性能との関係について詳細に説明する。木造建築物の耐火外壁構造における外装部材を一層の軽量気泡コンクリートパネルで構成するには、軽量気泡コンクリートパネルの耐火性能と大きく関わる以下の3個のパラメーターを考慮して、軽量気泡コンクリートパネルを設計する必要がある。3個のパラメーターとは、(1)軽量気泡コンクリートパネルの密度、(2)軽量気泡コンクリートパネルの厚さ、及び(3)軽量気泡コンクリートが有する「水」の量、つまり軽量気泡コンクリートを構成するケイ酸カルシウム水和物が有する「水」の量である。
軽量気泡コンクリートパネルの耐火性能を決める要因は何であるか、本発明者らは鋭意研究を重ねた。研究の結果、本発明者らは、軽量気泡コンクリートパネルの耐火性能は、軽量気泡コンクリートが有する「水」の量で決まることを見出した。ここで述べる「水」は、軽量気泡コンクリートを構成しているケイ酸カルシウム水和物が有する「水」である。つまり、ケイ酸カルシウムに水和している「水」である。軽量気泡コンクリートパネルの耐火性能は、ケイ酸カルシウム水和物が有する「水」の量が多いほど向上する。
ここで、軽量気泡コンクリートパネルの密度を大きくすることで、ケイ酸カルシウム水和物の絶対量が増えるため、耐火性能は向上する。逆に密度が小さくなると、耐火性能は低下する。一方、密度を大きくすることで、パネル重量が増えるため、施工性が低下したり、建物重量の増加により耐震性能の低下する場合がある。また、密度を下げすぎると、軽量気泡コンクリートパネルの物理的強度が不足する場合がある。
また、軽量気泡コンクリートパネルの厚さを大きくすることで、ケイ酸カルシウム水和物の絶対量が増えるため、耐火性能は向上する。逆に厚さが小さくなると、耐火性能は低下する。一方、軽量気泡コンクリートパネルの厚さが増えることで、施工性が低下したり、建物重量の増加により耐震性能が低下する場合がある。また、厚さが薄すぎると、軽量気泡コンクリートパネルの物理的強度が不足する場合がある。
また、軽量気泡コンクリートが有する水の量、つまり軽量気泡コンクリートパネルを構成するケイ酸カルシウム水和物が有する水の量が増えると、耐火性能は向上する。逆にケイ酸カルシウム水和物が有する水の量が下がると、耐火性能は低下する。しかし、軽量気泡コンクリート中のケイ酸カルシウム水和物が有する水を実際に定量することは困難である。そこで、本発明では軽量気泡コンクリートが有する水の量は、軽量気泡コンクリートを加熱して減少した重量を軽量気泡コンクリートが有する水の量と定義する。その値を「強熱減量値」と定義する。従って、強熱減量値の値が大きいほど耐火性能が高いといえる。
上述したように、外壁構造に用いる軽量気泡コンクリートパネルは、耐火性能に深く関連する強熱減量値のみを考慮して設計することは適当でない。すなわち、耐震性能や施工性などに関わるパネル強度やパネル重量と関係がある軽量気泡コンクリートパネルの厚さや密度を、併せて考慮する必要がある。
本発明者らは上述した3個のパラメーターについて鋭意検討を重ねた結果、(1)密度dが200kg/m以上550kg/m以下であり、(2)厚さtが45mm以上100mm以下であり、(3)強熱減量値αが5wt%以上15t%以下であり、かつd(kg/m)×t(mm)×α(wt%)÷100000の値が4000以上30000以下である場合に、パネル重量とパネル強度と耐火性能との全てについて要求を満たすことが可能であることを見出した。
本発明によれば、耐火性能を有し、施工が容易であると共に低コストの木造建築物の耐火外壁構造を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る木造建築物の耐火外壁構造の一部を切り欠いて示す斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る木造建築物の耐火外壁構造を示す水平断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る木造建築物の耐火外壁構造の好適な一実施形態について詳細に説明する。なお、本実施形態として、木造枠組壁工法の枠組体に耐火外壁構造を適用した例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る耐火外壁構造の一部を切り欠いて示す斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係る耐火外壁構造を示した水平断面図である。
ここで、「木造建築物」とは、柱、梁、桁などの主要構造部材を木材でつくった建築物の総称であり、建築物の構法とは、木造軸組工法や木造枠組壁工法などの構法をいう。「木材」とは、木製の材料のことをいい、木材繊維を加工して形成される木質材料も含む。「構造部材」とは、木造軸組構法の軸組材(梁、柱、筋交い等)や木造枠組壁構法の枠組体といった建築物の荷重および外力を支える主要な部分をいう。「耐火構造」、「耐火性能」の用語の意義は、建築基準法第2条および建築基準法施行令第107条に定めるものと同義である。
<耐火外壁構造1>
図1、図2に示されるように、本実施形態に係る耐火外壁構造1は、建物の屋内と屋外とを仕切る壁体であり、枠組壁工法に用いられる構造を採用している。耐火外壁構造1は、構造部材2と、構造部材2の屋内側に設けられた内装部材3と、構造部材2の屋外側に設けられた外装部材4と、を備えている。
<構造部材2>
構造部材2は、壁体の骨格となる部材であり、建築物の荷重および外力を支える。構造部材2は、複数のたて枠材21と、複数のたて枠材21の上端同士を連結する上枠材22と、複数のたて枠材21の下端同士を連結する下枠材23と、を有している。そして、構造部材2の屋外側の面には、構造用面材24がたて枠材21に取り付けられて配置されている。
たて枠材21、上枠材22および下枠材23は、いずれも枠組壁工法用の木材として知られる例えば38mm×89mmの断面寸法を備えた長尺の木製部材であり、釘またはビス等で互いに止め付けられている。たて枠材21は、455mm以下の水平間隔で等間隔に立設されている。
構造用面材24は、たて枠材21と上枠材22と下枠材23とで構成された骨組に釘打ちで固定され、屋外側の面を構成している。このように、たて枠材21と、上枠材22と、下枠材23と、構造用面材24とが一体化されることにより、構造部材2としての性能を発揮する。
構造用面材24は、例えば厚さが9mm、密度が0.55g/cmの日本農林規格に適合する構造用合板を用いることができる。また、構造用面材24としては、例えば9mm以上の構造用合板、厚さが9mm以上の構造用パネル、厚さが9mm以上のパーティクルボード、厚さが12mm以上のシージングボード等の木質系ボードや、厚さが12mm〜25mmの硬質木片セメント板、厚さが9mm以上のパルプセメント板、厚さが9mm以上のフレキシブル板、厚さが9mm以上のケイ酸カルシウム板、厚さが9mm以上の火山性ガラス質複層板や、厚さが12mm以上の石膏ボード等を用いることができる。
<断熱材25>
耐火外壁構造1の建築様式は木造枠組壁工法であるので、互いに隣り合うたて枠材21間に断熱材25が充填されていることが断熱性能の向上の点から好ましい。断熱材25としては、例えば密度24kg/mのグラスウールや、ロックウールなどを用いることができる。なお、耐火外壁構造1の建築様式が木造軸組工法である場合には、柱と間柱の間および間柱と間柱の間に断熱材が充填してもよい。
<内装部材3>
内装部材3は、壁体の屋内側の壁面を構成し、屋内で発生した火災などの炎から構造部材2を保護する。内装部材3は、構造部材2の屋内側に取り付けられた強化石膏ボードによる内装下張層31と、内装下張層31の屋内側に積層された強化石膏ボードによる内装上張層32とを有している。
内装下張層31は、複数の強化石膏ボードの小口面を互いに突き合わせ接合して構成されている。内装下張層31は、石膏ボード用の釘によって構造部材2に固定されている。
内装上張層32は、複数の強化石膏ボードの小口面を互いに突き合わせ接合して構成されている。内装上張層32は、石膏ボード用の釘によって、内装下張層31を貫通して構造部材2に固定されている。
これら強化石膏ボードの厚さは21mm以上であり、かさ比重が0.75以上のものを用いることが好ましい。このような強化石膏ボードによれば、屋内での火災発生時に強化石膏ボード内の水分が火災の熱によって水蒸気化されるため、火災の熱を消費して熱の伝達を遅らせることが可能になる。従って、構造部材2の炭化や着火を防ぐことができ、屋内側からの熱に対する耐火性能を確保することができる。なお、内装部材3は、内装下張層31と内装上張層32との間に挟み込まれたアルミニウム箔を有していてもよい。
<外装部材4>
外装部材4は、壁体の屋外側の壁面を構成し、屋外で発生した火災などの炎から構造部材2を保護する。外装部材4は、構造部材2の屋外側の面に形成された防水層41と、防水層41の屋外側の面に形成された通気層42(図2参照)と、通気層42の屋外側に配置された軽量気泡コンクリートパネル層43と、を有している。
防水層41は、外装部材4の隙間から染み込んだ雨水などから構造部材2を保護し、構造用面材24の屋外側の面に接着材、テープやステープルなどにより貼り付けられている。防水層41としてはJIS―A―6006によるアスファルトフェルトやJIS―A―6111による透湿防水シートを用いることが好ましい。
通気層42は、上下方向に空気を通流させて湿気による構造部材2の腐食を防ぐ。通気層42は、防水層41の屋外側に複数の胴縁材42aを水平方向に所定間隔をあけて設置することにより構成されている。胴縁材42aにより、防水層41と軽量気泡コンクリートパネル層43との間であって互いに隣り合う胴縁材42aの間に、外装部材4の下端部から上端部に連通する空間が形成される。胴縁材42aは、例えばすぎ材からなる18mm×90mmの断面寸法を備えた細長い薄板状の部材である。胴縁材42aは、釘やビス等によって構造部材2に固定されている。
軽量気泡コンクリートパネル層43は、胴縁材42aの屋外側の面に複数の軽量気泡コンクリートパネル44を突き付け接合して構成されている。
軽量気泡コンクリートパネル44は、板状に成型されたパネルであり、軽量、高断熱性、高加工性、高耐火性能といった優れた特性を有している。従って、軽量気泡コンクリートパネルは、超高層ビルから一般住宅まで、幅広い分野で数多くの建築に採用されている。例えば、軽量気泡コンクリートパネルは、外壁、間仕切り、床、屋根等の部位に使われている。軽量気泡コンクリートパネルは、珪酸質原料、石灰質原料、水および発泡剤などを混合して得られたスラリーを型枠に注入し、混合物を発泡させる。続いて、半硬化状になった混合物をオートクレーブで高温高圧蒸気養生して得られる。
軽量気泡コンクリートパネル44は、板状のパネルである。軽量気泡コンクリートパネル44は、ビス打ちなどによって構造部材2に固定されている。軽量気泡コンクリートパネル44は、その密度dが200kg/m以上550kg/m以下であり、かつその厚さtが45mm以上100mm以下であり、かつその強熱減量値αが5wt%以上15wt%以下である。そして、密度d(kg/m)×厚さt(mm)×強熱減量値α(wt%)÷100000の値が4000以上30000以下である。このようなパラメーターを満たす軽量気泡コンクリートパネル44によれば、屋外からの火災に対しても、構造部材2の炭化や着火を防ぐことができる。
軽量気泡コンクリートパネル44は、その内部に補強鉄筋や補強金網が埋設されていることが好ましい。ここで、補強鉄筋とは、鉄筋を所望の形状に配列し、交差接点を溶接加工したものである。また、補強金網とは、鉄を網状に加工したもので、例えばラス網等がその代表例である。補強鉄筋または補強金網の形状、寸法、鉄筋の太さ、金網の目の大きさ等は限定されるものではない。これら補強鉄筋または補強金網は、耐久性上有効な防錆材処理が施されていることが好ましい。防錆材としては、公知の合成樹脂系材料等を使用できる。
軽量気泡コンクリートパネル44の密度dが大きいほど、軽量気泡コンクリートを構成するケイ酸カルシウム水和物の絶対量が多くなり、耐火性能は向上する。しかし、軽量気泡コンクリートパネル44の密度dが大きいほど、パネル重量が重くなる。このパネル重量の増加によれば、施工性が低下したり、建物重量が重くなるので耐震性能が低下したり、軽量気泡コンクリートパネル44を製造する時の原材料が増加するので製造コストが増大するといった場合が生じ得る。
一方、軽量気泡コンクリートパネル44の密度dが低いほど、パネル重量が軽くなる。従って、施工性が向上したり、建物重量が軽くなることによって耐震性能が向上したり、軽量気泡コンクリートパネル44を製造する時の原材料が低減して製造コストが低減するといったメリットがある。しかし、軽量気泡コンクリートパネル44の密度dが低いほど、ケイ酸カルシウム物の絶対量が減るので耐火性能が低下したり、パネル強度が低下する場合が生じ得る。
そこで、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、軽量気泡コンクリートパネル44の密度dの範囲は、200kg/m以上550kg/m以下であり、好ましくは230kg/m以上500kg/m以下であり、より好ましくは250kg/m以上400kg/m以下であることを見出した。ここで、密度dが200kg/m未満になると、パネル強度が低く、かつ耐火性能が低いため、実用的ではない。一方、密度dが550kg/mを超えると、パネル重量が重いため、施工性が低下し、かつ建物重量が重くなり耐震性能は低下するため、実用的ではない。
また、軽量気泡コンクリートパネル44の厚さtが大きいほど、軽量気泡コンクリートパネル44を構成するケイ酸カルシウム水和物の絶対量が多くなり耐火性能は向上する。しかし、軽量気泡コンクリートパネル44の厚さtが大きいほど、パネル重量が重くなる。このパネル重量の増加によれば、施工性が低下したり、建物重量が重くなるので耐震性能が低下したり、軽量気泡コンクリートパネル44を製造する時の原材料が増加するので製造コストが増大するといった場合が生じ得る。
一方、軽量気泡コンクリートパネル44の厚さtが小さいほど、パネル重量が軽くなる。パネル重量の軽量化によれば、施工性が向上したり、建物重量が軽くなるので耐震性能が向上したり、軽量気泡コンクリートパネル44を製造する時の原材料が低減するので製造コストが低減するといったメリットがある。しかし、ケイ酸カルシウム水和物の絶対量が減ることによる耐火性能が低下する場合が生じ得る。
そこで、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、軽量気泡コンクリートパネル44の厚さtの範囲は、45mm以上100mm以下であり、好ましくは45mm以上80mm以下であり、より好ましくは45mm以上75mm以下であることを見出した。ここで、厚さtが45mm未満になると、耐火性能が低いため、実用的ではない。一方、厚さtが100mmを超えると、施工性が低下し、実用的ではない。
また、軽量気泡コンクリートパネル44の強熱減量値αが大きいほど、その軽量気泡コンクリートパネル44の耐火性能は高い。すなわち、強熱減量値αが大きい場合には、軽量気泡コンクリートパネル44が有する水の量、つまり軽量気泡コンクリートを構成するケイ酸カルシウム水和物が有する「水」が軽量気泡コンクリート中に多く存在しているためである。しかし、ケイ酸カルシウム水和物を多く含有する軽量気泡コンクリートパネル44の製造は、技術的に困難であるため軽量気泡コンクリート中に存在できるケイ酸カルシウム水和物の量には上限がある。一方、強熱減量値αが小さいほど、その軽量気泡コンクリートパネル44の耐火性能は低いといえる。
そこで、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、軽量気泡コンクリートパネル44の強熱減量値αの範囲は5wt%以上15wt%以下であり、好ましくは7wt%以上14wt%以下、より好ましくは8wt%以上13wt%以下であることを見出した。ここで、強熱減量値αが5wt%未満になると、耐火性能が低いため、耐火外壁構造1に要求される耐火性能を満足することができない。
しかし、軽量気泡コンクリートパネル44に要求されるパネル重量とパネル強度と耐火性能とを全て満足するためには、軽量気泡コンクリートパネル44が上記の3個のパラメーターである、(1)密度d(kg/m)、(2)厚さt(mm)、(3)強熱減量値α(wt%)が上記の数値範囲に存在する場合でも十分ではない場合が生じ得る。
例えば、密度dと厚さtと強熱減量値αとが上記の数値範囲に入っている場合であっても、上記数値範囲の上限値に近い密度dと厚さtとを有する軽量気泡コンクリートパネル44は、耐火性能を満たすが、パネル重量が大きくなるので施工性が低下し実用的ではない場合がある。
また、密度dが上記の数値範囲に入っているが、密度dが上記数値範囲の下限値に近い軽量気泡コンクリートパネル44は、耐火性能を満足しない場合も生じ得る。その場合には、軽量気泡コンクリートパネル44の厚さt、または強熱減量値αを大きくする必要がある。
従って、軽量気泡コンクリートパネル44に要求されるパネル重量、パネル強度および耐火性能の全てを満足するためには、軽量気泡コンクリートパネル44は、上記の3個のパラメーターを総合的に評価する必要がある。その評価方法について本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、密度d(kg/m)×(厚さt)(mm)×強熱減量値α(wt%)÷100000という新たなパラメーターにより評価し得ることを見出した。
そして、新たなパラメーターである密度d(kg/m3)×(厚さt)(mm)×強熱減量値α(wt%)÷100000の値が4000以上30000以下であり、好ましくは4500以上25000以下、より好ましくは5000以上15000以下である場合に、パネル重量とパネル強度と耐火性能とを好適に満足し得ることを見出した。
軽量気泡コンクリートパネル44を備える耐火外壁構造1によれば、軽量気泡コンクリートパネル44に要求されるパネル重量と、パネル強度と、耐火性能とをバランスよく満たすことが可能である。従って、外装部材4を僅か一種類の材料で、かつ一層の外装部材すなわち軽量気泡コンクリートパネル44で構成することができる。このため、施工が簡易で、かつ低コストの耐火外壁構造1を実現できる。例えば、耐火外壁構造1によれば、屋外側または屋内側からのISO−834で規定された加熱条件で1時間の加熱を行い、その加熱を止めてから3時間放置させた後構造部材に炭化や着火は全く見られないことが確認できている。そして、耐火外壁構造1によれば、木造の耐火建築物を容易に建築することが可能となり、木造建築のより大きな普及を図ることができる。
また、耐火外壁構造1は、木材で構成された構造部材2の屋内側は、強化石膏ボードによる内装下張層31と、内装下張層31の屋内側に、強化石膏ボードによる内装上張層32とを積層してなる二層構造を有している。この二層構造によれば、屋内からの火災に対して、木材で構成された構造部材2に伝達される火災の熱を減少させ、構造部材2の炭化や着火を防ぐことができる。
次に、図1、図2に示される耐火外壁構造1を用いて耐火性能評価試験を行った場合の実施例について説明する。なお、本発明は以下の実施例に例示される具体的な寸法に限定されるものではない。
まず耐火外壁構造1について詳しく説明する。その構造は構造部材2、内装部材3および外装部材4から構成されており、木造枠組壁工法に用いられる構造を採用している。
<構造部材2>
構造部材2は、複数のたて枠材21と、複数のたて枠材21の上端同士を連結する上枠材22、複数のたて枠材21の下端同士を連結する下枠材23とを備え、たて枠の屋外側の面に取り付けられた構造用面材から構成されている。たて枠材21、上枠材22および下枠材23は、いずれも枠組壁工法用の木材として用いられる38mm×89mmの断面寸法を備えた長尺の木製部材である。たて枠材21、上枠材22および下枠材23はビスで互いに留め付けた。たて枠材21は、455mmの等間隔で立設させた。構造用面材24は厚さが9mmの構造用合板を用いた。その構造用面材24はたて枠の屋外側の面に釘を打ち付けて、たて枠材21、上枠材22および下枠材23に固定した。また、隣り合うたて枠材21の間に断熱材25として、密度24kg/mのグラスウールを充填した。
<内装部材3>
内装部材3は、構造部材2の屋内側の面に、内装下張層31として厚さが21mmの強化石膏ボードと、内装下張層31の屋内側に内装上張層32として厚さが21mmの強化石膏ボードとが積層された二層構造で構成した。内装下張層31は、複数の強化石膏ボードを互いに突き合わせ接合して構成されている。石膏ボード用の釘によって構造部材2に打ち付けた。内装上張層32は、複数の強化石膏ボードを互いに突き合わせ接合して構成されている。内装上張層32は釘によって、内装下張層31を貫通して、構造部材2に打ち付けた。また、内装上張層32の目地部には、内装材用目地処理剤としてJIS―A―6914による石膏ボード用目地処理剤を施し平滑に仕上げた。
<外装部材4>
外装部材4は、構造用面材24の屋外側に防水層41、該防水層41の屋外側の面に通気層42、胴縁材42aの屋外側の面に軽量気泡コンクリートパネル層43で構成されている。防水層41は透湿防水シート(メーカー:旭・デユポン・フラッシュ・スパンプロダクト(株)、商品名:タイベック)であり、ステープルを用いて構造用面材24の屋外側の面に貼り付けた。その透湿防水シートの継ぎ目は縦横とも90mmで重ね合わせした。通気層42は、防水層41の屋外側に、複数の胴縁材42aを水平方向に所定間隔をあけて、釘を用いて構造用面材24に打ち付けて設置することにより構成した。胴縁材42aは、すぎ材からなる18mm×90mmの断面寸法を備えた細長い薄板状の部材である。軽量気泡コンクリートパネル層43は、胴縁材42aの屋外側の面に複数の軽量気泡コンクリートパネル44を突き付け接合して構成させた。軽量気泡コンクリートパネル44はビスによって構造部材2に打ち付け、固定させた。また、軽量気泡コンクリートパネル層43の目地部には、アクリル系のシーリング材を施した。
本実施例の耐火外壁構造1は上記の構造部材2、内装部材3および外装部材4で構成させた。
次に軽量気泡コンクリートパネル44についての各値の測定方法および耐火外壁構造の耐火性能評価試験法について説明する。
<軽量気泡コンクリートパネルの密度d>
軽量気泡コンクリートパネルから100(mm)×100(mm)×40(mm)のサイズのブロックを切りだし、そのブロックを105℃の乾燥機で恒量になるまで乾燥させた。その乾燥後の重量W(kg)と、そのブロックの体積V(m)を測定し、式(1)により算出した。
密度d(kg/m)=W/V…(1)
<軽量気泡コンクリートパネルの厚さt>
ノギスによって、1mmの単位まで軽量気泡コンクリートパネルの厚さtを測定した。
<軽量気泡コンクリートパネルの強熱減量値α>
軽量気泡コンクリートを粉末状になるまで粉砕させた。その粉末を105℃の乾燥機で恒量になるまで乾燥させた。その乾燥後の重量をA(g)とした。次に、その恒量になった粉末を1000℃の電気炉を用いて、1時間加熱した。加熱後の重量を計測し、その重量をB(g)とした。強熱減量値αは式(2)により算出した。
強熱減量値α(wt%)=(A−B)×100/B…(2)
<軽量気泡コンクリートパネルの含水率β>
軽量気泡コンクリートパネルから600(mm)×600(mm)×40(mm)のサイズのブロックを切りだし、そのブロックの重量C(kg)を計測した。そのブロックを105℃の乾燥機で恒量になるまで乾燥させた。その乾燥後の重量D(kg)を計測する。軽量気泡コンクリートパネルの含水率βは式(3)により算出した。
含水率β(wt%)=(C−D)×100/D…(3)
<耐火外壁構造の耐火性能評価法>
耐火外壁構造の試験体を屋外または屋内から、ISO−834に規定された加熱曲線に従って1時間の加熱を行い、その後、加熱を止め、そのまま3時間放置した。その後、試験体を解体し、構造部材2の炭化や着火の有無を目視で検査した。また、屋外からの加熱の時には、構造用面材24の屋外側の表面に熱電対を取り付け、データロガーを用いて、1分毎に温度を計測した。その時に計測された最高の温度を「構造用面材24の最高温度」と呼ぶ。
(実施例1)
実施例1では、構造部材2、内装部材3および外装部材4で構成された耐火外壁構造1の耐火性能評価を行った。軽量気泡コンクリートパネル44の密度d、厚さt、強熱減量値αは以下のとおりである。
密度d=375(kg/m
厚さt=50(mm)
強熱減量値α=11.5(wt%)
密度d×(厚さt)×強熱減量値α÷100000=5391
含水率β=2.6(wt%)
(実施例1の耐火性能評価結果)
屋内からの加熱:構造部材2に炭化や着火が見られなかった。
屋外からの加熱:構造部材2に炭化や着火が見られなかった。
また、構造用面材24の最高温度は245℃であった。
(実施例2)
実施例2では、構造部材2、内装部材3および外装部材4で構成された耐火外壁構造1の耐火性能評価を行った。軽量気泡コンクリートパネル44の密度d、厚さt、強熱減量値αは以下のとおりである。
密度d=490(kg/m
厚さt=50(mm)
強熱減量値α=8.1(wt%)
密度d×(厚さt)×強熱減量値α÷100000=4961
含水率β=2.8(wt%)
(実施例2の耐火性能評価結果)
屋内からの加熱:構造部材2に炭化や着火が見られなかった。屋外からの加熱:構造部材2に炭化や着火が見られなかった。また、構造用面材24の最高温度は240℃であった。
(実施例3)
実施例3では、構造部材2、内装部材3および外装部材4で構成された耐火外壁構造1の耐火性能評価を行った。軽量気泡コンクリートパネル44の密度d、厚さt、強熱減量値αは以下のとおりである。
密度d=275(kg/m
厚さt=75(mm)
強熱減量値α=11.4(wt%)
密度d×(厚さt)×強熱減量値α÷100000=13226
含水率β=2.9(wt%)
(実施例3の耐火性能評価結果)
屋内からの加熱:構造部材2に炭化や着火が見られなかった。屋外からの加熱:構造部材2に炭化や着火が見られなかった。また、構造用面材24の最高温度は120℃であった。
(実施例4)
実施例4では、構造部材2、内装部材3および外装部材4で構成された耐火外壁構造1の耐火性能評価を行った。軽量気泡コンクリートパネル44の密度d、厚さt、強熱減量値αは以下のとおりである。
密度d=510(kg/m
厚さt=50(mm)
強熱減量値α=11.8(wt%)
密度d×(厚さt)×強熱減量値α÷100000=7526
含水率β=2.9(wt%)
(実施例4の耐火性能評価結果)
屋内からの加熱:構造部材2に炭化や着火が見られなかった。屋外からの加熱:構造部材2に炭化や着火が見られなかった。また、構造用面材24の最高温度は220℃であった。
(比較例1)
比較例1では、構造部材2、内装部材3および外装部材4で構成された耐火外壁構造1の耐火性能評価を行った。軽量気泡コンクリートパネル44の密度d、厚さt、強熱減量値αは以下のとおりである。
密度d=350(kg/m
厚さt=50(mm)
強熱減量値α=8.3(wt%)
密度d×(厚さt)×強熱減量値α÷100000=3631
含水率β=3.0(wt%)
(比較例1の耐火性能評価結果)
屋内からの加熱:構造部材2に炭化や着火が見られなかった。屋外からの加熱:構造部材2に炭化が見られた。また、構造部材2が発火したため、途中で試験を中断した。
(比較例2)
比較例2では、構造部材2、内装部材3および外装部材4で構成された耐火外壁構造1の耐火性能評価を行った。軽量気泡コンクリートパネル44の密度d、厚さt、強熱減量値αは以下のとおりである。
密度d=490(kg/m
厚さt=37(mm)
強熱減量値α=8.8(wt%)
密度d×(厚さt)×強熱減量値α÷100000=2184
含水率β=3.1(wt%)
(比較例2の耐火性能評価結果)
屋内からの加熱:構造部材2に炭化や着火が見られなかった。
屋外からの加熱:構造部材2に炭化が見られた。また、構造部材2が発火したため、途中で試験を中断した。
(比較例3)
比較例3では、構造部材2、内装部材3および外装部材4で構成された耐火外壁構造1の耐火性能評価を行った。軽量気泡コンクリートパネル44の密度d、厚さt、強熱減量値αは以下のとおりである。
密度d=375(kg/m
厚さt=37(mm)
強熱減量値α=11.7(wt%)
密度d×(厚さt)×強熱減量値α÷100000=2222
含水率β=2.6(wt%)
(比較例3の耐火性能評価結果)
屋内からの加熱:構造部材2に炭化や着火が見られなかった。
屋外からの加熱:構造部材2に炭化が見られた。また、構造部材2が発火したため、途中で試験を中断した。
実施例1〜4に示すように、屋内側および屋外側からの加熱を行った結果、構造部材2に炭化や着火が見られなかったことから、耐火外壁構造1は「耐火構造」であることがわかった。
木造建築物の耐火外壁構造を、施工が簡便で、低コストであり、外装部材が僅か一種類で、かつ一層の外装部材だけで耐火構造として達成するには、鋭意検討の結果、その外装部材は軽量気泡コンクリートパネルである結論に至った。その耐火外壁構造は、木材で構成された構造部材の屋外側に取り付けられた構造用面材と、該構造用面材の屋外側の面に取り付けられた胴縁材と、該胴縁材の屋外側の面に外装部材として軽量気泡コンクリートパネル44が構成され、該軽量気泡コンクリートパネルの密度dが200kg/m以上550kg/m以下であり、かつその厚さtが45mm以上100mm以下であり、かつその強熱減量値αが5wt%以上15wt%以下であり、かつd(kg/m)×t(mm)×α(wt%)÷100000の値が4000以上30000以下である。
以上、本発明の一実施例形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態は、木造枠組壁工法に用いる壁体に、本発明を適用した場合を一例として説明したが、木造軸組工法などの他の壁体に適用しても良い。
本発明によれば、外装部材を僅か一種類の材料でかつ一層の外装部材、すなわち軽量気泡コンクリートパネル44で構成することができ、施工が容易な、低コストの木造建築物の耐火外壁構造を提供することができる。よって、木造の耐火建築物を容易に建築することが可能となり、木造建築のより大きな普及を図ることができる。
1…耐火外壁構造、2…構造部材、3…内装部材、4…外装部材、21…枠材、22…上枠材、23…下枠材、24…構造用面材、25…断熱材、31…内装下張層、32…内装上張層、41…防水層、42…通気層、42a…胴縁材、43…軽量気泡コンクリートパネル層、44…軽量気泡コンクリートパネル、D…重量、d…密度、t…厚さ、V…体積、W…重量、α…強熱減量値、β…含水率。

Claims (3)

  1. 木造建築物の耐火外壁構造であって、
    木材で構成された構造部材の屋外側に取り付けられた構造用面材と、
    前記構造用面材の屋外側の面に取り付けられた胴縁材と、
    前記胴縁材の屋外側の面に取り付けられた一層の軽量気泡コンクリートパネルと、
    を備え、
    前記軽量気泡コンクリートパネルは、密度dが200kg/m以上400kg/m以下であり、かつ厚さtが45mm以上75mm以下であり、かつ強熱減量値αがwt%以上13wt%以下であり、かつd(kg/m)×t(mm)×α(wt%)÷100000の値が4000以上15000以下であり、
    前記強熱減量値αは、α(w%)=(重量A−重量B)×100/重量Bにより算出され、前記重量Aは、恒量である前記軽量気泡コンクリートパネルの粉末であり、前記重量Bは、前記重量Aである前記粉末を1000℃で1時間加熱した後の重量である、ことを特徴とする、木造建築物の耐火外壁構造。
  2. 前記軽量気泡コンクリートパネルの密度dは、250kg/m以上400kg/m以下であることを特徴とする、請求項1記載の木造建築物の耐火外壁構造。
  3. d(kg/m)×t(mm)×α(wt%)÷100000の値は、5000以上15000以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の木造建築物の耐火外壁構造。
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