WO1999038123A1

WO1999038123A1 - Appareil, systeme, et carte de comptabilite

Info

Publication number: WO1999038123A1
Application number: PCT/JP1999/000246
Authority: WO
Inventors: Takashi Yanagisawa; Masaki Kakihara; Yasuyuki Furuta; Haruhiko Terada; Yasuyuki Aoki
Original assignee: Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha; Aisin Seiki Kabushiki Kaisha
Priority date: 1998-01-23
Filing date: 1999-01-22
Publication date: 1999-07-29
Also published as: US7127413B1; US20050086100A1; NO20003742D0; NO323602B1; KR20010034333A; CN1295697A; EP1050853A1; CN100342405C; ID25826A; EP1050853A4; NO20003742L; HK1041083A1

Description

明細書課金処理装置、課金処理システム、課金処理用カード技術分野本発明は、課金処理装置、課金処理システム、課金処理用カードにかかり、特に、車両等の移動体と地上側との間で、無線通信をすることにより料金収受等の情報授受を行い移動体の利用者に対して課金処理に関連する処理を施す課金処理装置、課金処理システム、課金処理用カードに関する。背景技術移動体として道路等を走行する車両がある。有料施設、例えば有料道路を走行する車両は、その車種及び有料道路における走行距離に応じて課金される。この有料道路の入口ゲートゃ出口ゲートで料金を徴収することを自動的に行うため、該当車両に対して情報を問い合わせるための質問器として道路側に電波を送受信するアンテナを有する通信装置（以下、路上機という。）を配設し、問い合わせのあった情報に対する返答をするための応答器としてアンテナを有する通信装置 (以下、車載機という。）を車両に配設して、車載機と路上機との間で無線により情報の授受を行う路車間通信システムがある。

例えば、特開平 9 一 2 1 2 7 9 4号公報には、有料道路への進入位置、有料道路の出口位置及び車両が通過した経路の履歴を考慮して車両に対して料金を徴収する技術が提案されている。

しかしながら、上記のような路車間通信システムを用いて情報授受をする場合、有料道路の入口ゲートや出口ゲート等の課金対象地域の出入口に路上機を設置しなければならない。有料道路等の課金対象領域が 1次元的な場合には路上機の設置は容易であるが、課金対象となる地域が広範囲に及ぶ区画等で定められる場合には、出入口の全てに路上機を設置しなければならず、進入及び退出の箇所の数に応じてコスト高になる。

また、車載機と路上機との間で無線により情報の授受を行って課金処理する路車間通信システムもある。このシステムでは、プリペイドカードや I Cカード等に残高情報が予め格納されており、この残高情報から徴収すべき料金を減算することによって、課金処理している。

このように、料金徴収を自動的に行う場合、プリペイドカードや I Cカード等の不所持や残高不足のとき、適正に料金を徴収することができない。このため、外部報知ランプを車両内に設けて、車両から適正に料金を徴収することができないときに外部報知ランプにより車両の外部へ報知する技術が提案されている（特開平 8— 7 1 3 1号公報参照）。この技術では、上記路車間通信システムに対応した車両から適正に料金を徴収することができずに入口ゲートや出口ゲートを通過した場合に、車載機の外部へ向けたランプを点灯または消灯させるので、監視者が適正に料金徴収がなされていないことを容易に認識することができる。しかしながら、上記路車間通信システムでは、有料道路の入口ゲートや出口ゲート等の課金対象地域の出入口に路上機を設置して情報授受するが、課金対象となる領域が広範囲に及ぶ区画等で定められ、出入口を特定できない場合には、出入口となることが予測される全ての箇所に路上機を設置すると共に、監視者を多数配置しなければならない。

また、車載機と路上機との間で無線により情報の授受を行って課金処理する路車間通信システムの一例として、特開平 8— 2 2 1 6 1 7号公報には、路上側に設置した路上アンテナの通信エリアを通過した車両に対して料金を収受する技術が提案されている。

しかしながら、この路車間通信システムでは、有料道路の入口ゲートや出口ゲート等の課金対象地域の出入口に路上機を設置して情報授受するが、課金対象となる領域が広範囲に及ぶ区画等で定められ、出入口を特定できない場合には、出入口となることが予測される全ての箇所に路上機を設置しなければならない。また、課金処理を容易に行うため、 I Cカード等に残高情報を予め格納し、この残高情報から徴収すべき料金を減算することによって、課金処理するシステムが提案されている（特開平 9 _ 1 5 3 1 5 6号公報）。しかしながら、このシステムでは、有料道路の入口ゲートや出口ゲート等の課金対象地域の出入口に路上機を設置して情報授受するが、課金対象となる領域が広範囲に及ぶ区画等で定められ、出入口を特定できない場合には、出入口となることが予測される全ての箇所に路上機を設置しなければならない。また、課金対象地域が変動する場合には適用することができない。

また、複数のルート上に車両通過判定器を設置し、複数のルート上のどのルートを走行してきたかを判定して課金するシステムが提案されている。その一例が特開平 9— 2 1 2 7 9 4号公報に提示されている。このシステムは、分岐ルートならびに出入口（インター）が少く、インター間距離が比較的に長い有料道路網では、車両通過判定器の設置個数が少くて済み、システム設定が容易である。しかしながら、分岐ルートならびに出入口（インター）が多く、インタ一間距離が短い区間が多いが、道路網全体としての延べ距離数が大きい有料道路網などでは、車両通過判定器の設置個数が多くなり、その設置費用とメンテナンス費用が高額となる。また、いずれにしても有料道路網の管理区域内又はその入口の直前でしか、有料道路網の課金情報を知ることができず、インターよりもかなり手前の、迂回路を選択しうる領域で、有料道路網を使用する（進入）するか、迂回して一般無料道路を使用するかの決定をするための情報入手が難かしい。

一方、渋滞緩和、大気汚染低減、騒音低減、地域財源確保等の一手段として、特定地域すなわち特定エリアに対して課金又は交通規制することが考えられる。この場合、対象となるエリアの道路網が複雑で混み入ったものである場合、上述の課金システムでは、エリア内の多くの道路に車両通過判定器を設置しなければならず、それらの高密度設置がコス卜高になりまた場所によっては物理的に設置がむつかしくなる。更には、季節（月、日）、時間帯によって課金したりしなかつたり、あるいは課金額を変える場合には、エリア内、外の、エリアに通ずる多くの道路でこれらの情報を告知する必要がある。

従来の告知は、看板あるいは電光掲示板で行なわれているが、告知を周知徹底しドライバに該エリアを避ける迂回路を選択させるためには、エリァの外のかなり遠方から告知看板等の設置を行なわなければならず、これが膨大になる。また、料金改定、エリア変更等に伴い変更作業を要しその経費が大きい。ドライバには告知板等の告知情報を、タイミング良く正確に認知する負担が加わる。また、残高更新が可能なプリペイド ·カードを用いて、有料道路を出るときには、車両から、どのルートを走行してきたかを示す情報をアンテナ 'ターミナルに送信し、アンテナ，ターミナルが、走行ルートに対応する料金を算出してこれを車両に送信し、車両はプリペイド ·カードから該料金を引落す。料金支払のために車両を停止する必要はない。

しかしながら、分岐ルートならびに出入口（インター）が多く、インター間距離が短い区間が多いが、道路網全体としての延べ距離数が大きい有料道路網などでは、車両通過判定器の設置個数が多くなり、その設置費用とメンテナンス費用が高額となる。一方、渋滞緩和、大気汚染低減、騒音低減、地域財源確保等の一手段として、特定地域すなわち特定エリアに対して課金することが考えられる。高速道路網が、狭幅線連続分布の課金領域であるのに対して、このような特定ェリアの課金領域は、広面積の孤立領域となる。この場合、領域内道路網が複雑である可能性が高く、車両を止めて料金徴収を行なう料金所の設置は不合理であり、プリペイド ·カードあるいはその他の電子情報記憶媒体と通信機器を用いる自動課金処理システムの採用が望ましい。

ところで、プリペイド 'カードが不正に用いられることも考えられる。プリべィド · カードを用いる場合に限らず、記憶媒体あるいは電気通信を用いて課金処理を行なう場合、記憶媒体の情報の不正変更、不正な通信情報の発信あるいは記憶媒体の不正使用又は故意の不使用があり得るが、ノンストップ自動課金処理システムでは、管理者が直接に記憶媒体や通信機器を監視あるいは検査することが実質上不可能であるので、自動課金処理に対する不正対策が必要と思われる。本発明は、上記事実を考慮して、簡単な構成で車両等の移動体の利用者に対して容易に課金処理することができる課金処理装置、課金処理システム、課金処理用カードを提供することが目的である。

また、課金対象領域において課金状態例えば適正に料金徴収が行われたことを容易に確認することが可能な課金処理装置、課金処理システム、課金処理用カードの提供も目的とする。また、特定エリア、該エリア内の管理情報および該ェリアに対する自己の位置関係を人に対して自動的に報知するすること、特定エリァの情報伝達が容易であつて情報の変更が容易となるようにすること、システム要素の設置が比較的に容易であつて管理情報告知の信頼性が高くなるようにすること、課金工リァに進入した車両に対する課金処理および課金情報管理が容易となるようにすることも目的とする。

また、料金支払に手数を要さず固定設備の多大な設置を要しないようにすること、課金エリァの情報伝達が容易であって情報の変更が容易となるようにすること、課金エリアに進入した車両に対する課金処理および課金情報管理が容易となるようにすることも目的とする。

また、使用者が携帯するあるいは車両に搭載する装置の、不正使用もしくは課金を回避するための意図的な不能化の、自動監視を容易にすること、そのためのデータ収集を容易にすること、料金支払に手数を要さず固定設備の多大な設置を要しないようにすること、課金エリアの情報伝達が容易であって情報の変更が容易となるようにすること、課金エリアに進入した車両に対する課金処理および課金情報管理が容易となるようにすることも目的とする。

発明の開示上記目的を達成するために、以下の構成による課金処理装置、課金処理システム、課金処理用カードを発明するに至った。

請求項 1に記載の発明の課金処理装置は、移動体が存在した位置を表す位置情報を検出する検出手段と、予め定めた地図情報と前記位置情報とを対応させる対応手段と、前記対応手段の対応結果に基づいて、前記地図情報内の予め定めた所定領域に対応する課金対象地域に前記移動体が少なくとも進入したか否かを表す進入状態を決定する決定手段と、前記決定手段の決定結果に基づいて、前記移動体に対する課金情報を生成する生成手段と、を備えている。

請求項 1の課金処理装置では、検出手段が、移動体が存在した位置を表す位置情報を検出する。この検出手段は、目的地までの経路指示や走行補助のための地図表示を可能とする移動体としての車両に搭載するためのナビゲーシヨンシステムを用いることができる。このナビゲ一ションシステムは周知のように G P Sシシテムを用いて自己の移動体の位置、例えば緯度や経度で定まる位置を容易に検出することができる。また、移動体側に自己の移動体を識別するための識別子を含んだ信号発信する発信装置等の発信手段を設けて地上側で、この発信信号を受信して位置情報を地上側で検出するようにすることができる。

対応手段は、検出手段で検出された位置情報と、予め定めた地図情報と対応させる。すなわち、位置情報から移動体が存在した位置を特定できるので、この位置、例えば緯度や経度で定まる位置で、日本国内全土の地図や都道府県のうちの所定地域の地図等の予め定めた地図情報上に移動体を対応させることができる。決定手段は、対応手段の対応結果に基づいて、地図情報内の予め定めた所定領域に対応する課金対象地域に移動体が少なくとも進入したか否かを表す進入状態を決定する。対応手段によって、地図情報上に移動体が存在した位置が対応される。この地図情報上には、予め定められた課金対象地域に対応する所定領域が定められている。従って、地図情報上に対応された移動体が存在した位置が、課金対象地域内に含まれるか否かを判別すれば、課金対象地域に移動体が少なくとも進入したか否かを判別できる。このことにより、決定手段は、課金対象地域に移動体が少なくとも進入したか否かを表すことを進入状態として決定する。

生成手段は、決定手段の決定結果に基づいて、移動体に対する課金情報を生成する。例えば、課金対象領域には、存在する移動体に対して収受すべき料金が予め定められている。従って、課金対象地域に移動体が進入した場合には、予め定め料金が課金されるべきであるので、その進入した移動体に対して課金されるべき料金が課金情報として生成される。

このように、本発明の課金処理装置では、検出手段により検出された移動体の位置を地図情報に対応させて、課金対象地域に移動体が進入したか否かを表す進入状態を決定し、その進入状態に応じて移動体に対する課金情報を生成するので、出入口等の進入及び退出の全箇所に路上機を設置することなく、進入状態に応じて移動体に対する課金情報を生成すればよく、簡単な構成で移動体の利用者に対して課金処理をすることができる。請求項 2に記載の発明は、請求項 1に記載の課金処理装置において、前記位置情報に基づいて、前記課金対象地域内に前記移動体が存在した日時を表す存在情報を検出する存在情報検出手段をさらに備え、前記決定手段は、前記対応手段の対応結果及び前記存在情報検出手段の検出結果に基づいて、前記課金対象地域内の前記移動体の存在状態を含む進入状態を決定することを特徴とする。

前記課金対象地域は、常時課金対象とするのではなく、予め定めた時間や時間帯、年月日付や週、またはこれらの組み合わせについて課金対象とする場合がある。そこで、請求項 2では、前記位置情報に基づいて、課金対象地域内に移動体が存在した日時を表す存在情報を検出する存在情報検出手段をさらに備える。この存在情報検出手段によって、課金対象地域内に移動体が存在した日時を表す存在情報を検出するこができる。決定手段は、対応手段の対応結果及び前記存在情報検出手段の検出結果に基づいて、前記課金対象地域内の前記移動体の存在状態を含む進入状態を決定する。これによつて、予め定めた時間や時間帯、年月日付や週、またはこれらの組み合わせについて課金対象となるときにのみ課金対象地域に進入した移動体に対して課金情報を生成することができる。

乗員（ドライバ）は現在移動体が走行している地域が、課金対象地域であることや課金対象地域に接近して進入しょうとしていることを認知していない場合がある。そこで、前記課金処理装置において、前記位置情報に基づいて、前記課金対象地域に接近または進入したときに、前記移動体に対して前記課金対象地域に接近または進入したことを表す予告情報を告知する告知手段をさらに備えることができる。このように、位置情報に基づいて、課金対象地域に接近または進入したときに、移動体に対して課金対象地域に接近または進入したことを表す予告情報を告知する告知手段をさらに備えることによって、乗員に対して、課金対象地域に進入したり、課金対象地域に接近して進入しょうしたりするときに、告知することができ、課金対象地域への進入等に関する乗員の対応を容易にさせることができる。

また、前記課金対象地域は、常時課金対象とするのではなく、予め定めた時間や時間帯、年月日付や週、またはこれらの組み合わせについて課金対象とする場合がある。そこで、前記課金処理装置において、前記告知手段は、前記課金対象地域に接近または進入したときに、前記課金対象地域の課金対象時間を含む予告情報を告知することができる。このように、告知手段が、課金対象地域に接近または進入したときに、課金対象地域の課金対象時間を含む予告情報を告知するようにすれば、乗員に対して、課金対象地域に進入したり、課金対象地域に接近して進入しょうしたりするときに、課金対象地域の課金対象時間を含んで告知することができ、課金対象時間等を有する課金対象地域への進入等に関する乗員の対応を容易にさせることができる。請求項 3に記載の発明は、請求項 1または 2に記載の課金処理装置において、前記生成手段は、前記課金対象地域内に存在する移動体による混雑状態を含む進入状態を決定することを特徴とする。

前記課金対象地域は、進入移動体の多さ、すなわち混雑状態に応じて課金対象すなわち予め定めた混雑状態を超えた場合に課金対象とする場合がある。そこで、請求項 3では、前記生成手段は、前記課金対象地域内に存在する移動体による混雑状態を含む進入状態を決定する。このように、混雑状態を含めて進入状態を決定するようにすれば、課金対象地域が混雑状態に応じて料金が異なる場合であつても、進入状態には混雑状態を含んでいるので、容易に混雑状態に応じた移動体に対する課金情報を生成することができる。なお、予め定めた時間や時間帯、年月日付や週、またはこれらの組み合わせについて料金が異なる場合にも容易に適用させることができる。請求項 4に記載の発明は、請求項 1乃至請求項 3の何れか 1項に記載の課金処理装置において、前記生成手段は、前記進入状態に対応する予め定めた料金デー夕を予め記憶した記憶手段を備え、前記記憶手段の料金データを用いて前記課金情報を生成することを特徴とする。

前記課金処理のための料金は、予め定められている。このため、請求項 4に記載したように、前記生成手段は、進入状態に対応する予め定めた料金データを予め記憶した記憶手段を備え、記憶手段の料金データを用いて課金情報を生成することによって、容易かつ最適な課金情報を生成することができる。請求項 5に記載の発明の課金処理装置は、自己の移動体の位置を検出する自移動体位置検出手段と、無線通信によって、自移動体の位置情報を地上側へ送信すると共に、予め定めた課金対象地域に関する課金データを受信する送受信手段と、前記送受信手段の送受信結果に基づいて、前記課金対象地域に関する課金処理を行う課金処理手段と、を備えている。

請求項 5の課金処理装置では、自移動体位置検出手段によって、自己の移動体の位置を検出する。これによつて、自己の移動体の位置を移動体側で特定することができる。この自移動体位置検出手段には、例えば上述のナビゲーシヨンシステム等を採用することができる。送受信手段は、無線通信によって、自移動体の位置情報を地上側へ送信すると共に、予め定めた課金対象地域に関する課金デー夕を受信する。すなわち、検出された自己の移動体の位置を送受信手段によって地上側へ送信し、地上側で求められた課金データすなわち予め定めた課金対象地域に関する課金データを受信する。この課金データは、徴収する料金を表すデー夕を用いることができる。課金処理手段は、送受信手段の送受信結果に基づいて、課金対象地域に関して課金処理する。すなわち、地上側で求められた徴収する料金等の課金データを用いて課金処理する。請求項 6に記載の発明は、請求項 5に記載の課金処理装置において、前記課金処理手段は、残高情報が記憶された I Cカードを用いて課金処理することを特徴とする。

すなわち、上記の課金処理には、請求項 6にも記載したように、前記課金処理手段に、残高情報が記憶された I C力一ドを用いて行うことができる。請求項 7に記載の発明は、車両の存在位置を表す位置情報を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて、予め定めた課金対象領域に前記車両が進入したときに、前記車両に対する課金処理を実行する課金手段と、前記車両に搭載されると共に、前記課金処理の処理状態を該処理状態に対応する報知状態で前記車両の外部へ報知する報知手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記課金対象領域内に前記車両が存在する間に前記報知手段による報知を継続させる継続手段と、を備えている。

請求項 7の課金処理装置では、検出手段が、車両の存在位置を表す位置情報を検出する。この検出手段は、目的地までの経路指示や走行補助のための地図表示を可能とする車載用のナビゲーションシステムを用いることができる。このナビゲーションシステムは周知のように G P Sを用いて自己の車両の位置、例えば緯度や経度で定まる位置を容易に検出することができる。また、車両側に自己の車両を識別するための識別子を含んだ信号発信する発信装置等の発信手段を設けて地上側で、この発信信号を受信して位置情報を地上側で検出するようにすることができる。

前記位置情報から車両の存在位置を特定できるので、この位置、例えば緯度や経度で定まる位置で、日本国内全土の地図や都道府県のうちの所定地域の地図等の予め定めた地図情報上に車両を対応させることができる。

課金手段は、検出手段の検出結果に基づいて、予め定めた課金対象領域に車両が進入したときに、車両に対する課金処理を実行する。例えば、地図情報上に予め定められた課金対象領域が定められている場合、地図情報上に対応された車両が存在した位置が、課金対象地域内に含まれるか否かを判別すれば、課金対象地域に車両が少なくとも進入したか否かを判別できる。また、例えば、課金対象領域には、存在する車両に対して収受すべき料金が予め定められている。従って、課金対象領域に車両が進入した場合には、予め定められた料金が課金されるべきであるので、その進入した車両に対して課金されるべき料金を収受する。課金、すなわち料金の収受は、プリペイドカードゃ I Cカード等の残高情報が格納されたカード、車両のユーザに関する銀行口座やクレジットカード等の決裁口座から料金を決裁することができる。

車両に搭載された報知手段は、課金処理の処理状態を、この処理状態に対応する報知状態で車両の外部へ報知する。処理状態には、少なくとも適正に課金がなされた状態を表す適正状態及び課金がなされていない状態を表す不正状態がある。この何れか一方を報知するようにすれば、車外から適正に課金がなされたか否かを確認できる。そこで、例えば、処理状態が適正状態であるときに報知する報知状態を対応させ、不正状態のときに非報知の報知状態を対応させれば、報知か非報知から判別するのみで車外から適正に課金がなされたか否かを確認できる。この処理状態を確認するための報知は、監視者等が配置されている箇所でなされるとは限らない。そこで、継続手段は、検出手段の検出結果に基づいて、課金対象領域内に前記車両が存在する間に前記報知手段による報知を継続させる。

このように、本発明の対車両用課金状態報知装置では、検出手段により検出された車両の位置から課金対象領域に車両が進入したときになされる課金処理の処理状態を、課金対象領域内で継続的に報知できるので、出入口等の進入及び退出が予測される全箇所に路上機を設置することなく、課金対象領域内の任意の位置で確認することができる。請求項 8に記載の発明は、請求項 7に記載の課金処理装置において、前記報知手段は、車外に向けて電磁波を放射する放射手段であることを特徴とする。

前記報知手段は、請求項 8に記載したように、車外に向けて電磁波を放射する放射手段を用いることができる。この電磁波には、可視波長帯域の光や赤外線、微弱なものを含む電波やマイクロ波がある。このように、電磁波を用いれば、報知状態は、予め定めた周波数や周期、及び振幅の波形を用いて表現できる。請求項 9に記載の発明は、請求項 7または 8に記載の課金処理装置において、前記報知手段は、前記検出手段または車両ナンバープレートまたは車両ナンバープレート近傍に設置された光源で構成されることを特徴とする。

前記報知手段が車両内部で外部から目視困難な箇所に設置されると、車外から課金処理の処理状態、すなわち報知状態を確認することは困難である。そこで、請求項 9に記載したように、報知手段を、検出手段または車両ナンバープレートまたは車両ナンバープレー卜近傍に設置された光源とする。これによつて、監視者等は目視により容易に課金処理の処理状態を確認することができる。請求項 1 0に記載の発明は、請求項 7乃至請求項 9の何れか 1項に記載の課金処理装置において、前記報知手段は、前記報知状態が時系列的に変更される予め定めた動作パターンで報知することを特徴とする。

前記報知手段により、適正に課金がなされた状態を表す適正状態及び課金がなされていない状態を表す不正状態の何れか一方を報知する場合、単一の報知状態で報知、すなわち電磁波を放射したり光源を点灯させたりしたのでは、監視者以外の第三者に認知されることがある。そこで、請求項 1 0に記載したように、報知手段により、時系列的に報知状態が変更される予め定めた動作パターンで報知させる。この動作パターンには、電磁波の所定周波数、所定放射強度や光源の所定点灯タイミング等を報知状態として複数の報知状態を組み合わせたパターンがある。このように定めた動作パターンで報知することにより、第三者による認知を困難なものとすることができる。請求項 1 1に記載の発明は、請求項 1 0に記載の課金処理装置において、前記報知手段は、前記動作パターンを表すパターン信号を受信する受信手段をさらに備え、前記パターン信号に基づいて前記処理状態を車外へ報知することを特徴とする。

前記動作パターンは、車両内部で定める場合、リバースエンジニアリング等により第三者による解析が可能になる。そこで、請求項 1 1に記載したように、前記報知手段が動作パ夕一ンを表すパ夕一ン信号を受信する受信手段をさらに備える。動作パターンは、車両外部で予め定めておき、車両へ向けて送信する。報知手段では、受信したパターン信号に基づいて処理状態を車外へ報知する。これによって、第三者による認知や解析を困難なものとすることができる。請求項 1 2に記載の発明は、請求項 7乃至請求項 1 1の何れか 1項に記載の課金処理装置において、前記報知手段は、前記処理状態を車外へ報知する車外報知手段と、車内へ報知する車内報知手段とから構成され、前記処理状態を車外及び車内へ報知することを特徴とする。

上記車外から課金処理の処理状態の確認は容易となるが、車両内部の乗員は認識することができない。そこで、請求項 1 2に記載したように、前記報知手段を、処理状態を車外へ報知する車外報知手段と、車内へ報知する車内報知手段とから構成し、処理状態を車外及び車内へ報知することによって、車外の監視者及び車内の乗員に対して処理状態を報知することができる。なお、前記報知手段を光を射出するランプ等で構成する場合、所定の箱体に内包させ、車外報知手段及び車内報知手段の各々の対向する向きに光を射出するようにすれば、容易に車外の監視者及び車内の乗員に対して処理状態を報知することができる。請求項 1 3に記載の発明は、請求項 7乃至請求項 1 2の何れか 1項に記載の課金処理装置に備えられた報知手段からの報知を監視する監視手段を備えている。前記車外へ報知された処理状態は、車外において監視する必要がある。そこで、請求項 1 3の課金状態監視装置では、前記対車両用課金状態報知装置に備えられた報知手段からの報知を監視する監視手段を備えている。この監視手段は、前記のように、電磁波を検出するものを採用できる。これによつて、容易に車外から前記報知を監視することができる。請求項 1 4に記載の発明は、請求項 1 3に記載の課金処理装置において、前記監視手段は、少なくとも明るさを検出することにより報知を監視することを特徴とする。

車外へ報知された処理状態は、電磁波でなされることが多いが、光源を用いた光量変化や光の点滅が好ましく用いられる。そこで、請求項 1 4に記載したように、前記監視手段では、少なくとも明るさを検出することにより報知を監視する。これによつて、光源を用いた光量変化や光の点滅により報知された処理状態に対応して監視することが可能となる。請求項 1 5に記載の発明は、請求項 1 3に記載の課金処理装置において、前記監視手段は、少なくとも明るさを有する 1または複数の画像を撮像可能な撮像手段であることを特徴とする。

前記監視手段は、請求項 1 5にも記載したように、少なくとも明るさを有する 1または複数の画像を撮像可能な撮像手段を採用することができる。例えば、 T Vカメラやイメージセンサ等の撮像素子を有する装置を用いることができる。この撮像手段を用いれば、明るさ変動による報知がなされた場合、容易にその報知状態を検出可能である。請求項 1 6に記載の発明は、請求項 1 3乃至請求項 1 5の何れか 1項に記載の課金処理装置において、前記監視手段は、時系列的に変更される予め定めた監視パターンに同期して少なくとも明るさを検出することにより報知を監視することを特徴とする。

車外へ報知された処理状態は、例えば監視者以外の第三者に認知されることを防止するため、時系列的に報知状態が変更される予め定めた動作パ夕一ンで報知させる場合がある。そこで、請求項 1 6にも記載したように、前記監視手段では、時系列的に変更される予め定めた監視パターンに同期して少なくとも明るさを検出することにより報知を監視する。これにより、報知された処理状態のパターンに同期するので、報知状態の監視を容易にすることができる。

すなわち前記のように撮像手段を用いた場合、監視手段は、時系列的に変更される予め定めた監視パターンに同期して少なくとも明るさを検出することにより報知を監視することができる。例えば、適正状態としてランプを点滅させる報知状態の場合、この点滅に合致させて撮像すれば、得られる明るさが常時明るい場合にのみ報知状態が適正であることを容易に判別できる。また、この点滅に同期しない点滅の場合には暗いときを含む報知状態となるので、適正状態でないことも容易に判別できる。請求項 1 7に記載の発明は、請求項 1 6に記載の課金処理装置において、前記監視手段は、前記監視パターンを表すパターン信号を受信する受信手段をさらに備え、前記パターン信号に基づいて前記監視パターンに同期して報知を監視することを特徴とする。

監視パターンに同期させる場合、常時同一のパターンを用いていたのでは、第三者に認知されることがある。そこで、請求項 1 7に記載したように、監視手段が、監視パターンを表すパターン信号を受信する受信手段をさらに備え、パターン信号に基づいて前記監視パターンに同期して報知を監視することによって、監視パターンに秘密性を付与でき、車外から課金処理の処理状態を監視する確実性を容易に増加させることができる。請求項 1 8に記載の発明は、請求項 1 3乃至請求項 1 7の何れか 1項に記載の課金処理装置において、前記監視手段の監視結果に基づいて前記課金処理の処理状態を決定する決定手段をさらに備えたことを特徴とする。

前記監視手段による監視結果を用いれば、容易に前記処理状態は容易に自動的に決定することができる。そこで、請求項 1 8に記載したように、前記監視手段の監視結果に基づいて前記課金処理の処理状態を決定する決定手段をさらに備える。これによつて、容易に車外から課金処理の処理状態を自動的に決定でき、監視することが容易となる。請求項 1 9に記載の発明は、請求項 1 8に記載の課金処理装置において、前記決定手段は、前記監視手段により得られた報知の報知状態と予め定めた報知状態とを比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて前記課金処理の処理状態を決定する処理決定手段と、を有することを特徴とする。

前記報知状態は、例えば適正状態と不正状態とを判別するため、予め定めた報知状態とそれ以外の報知状態に判別可能にされていることがある。そこで、請求項 1 9に記載したように、決定手段が、監視手段により得られた報知の報知状態と予め定めた報知状態とを比較する比較手段と、比較手段の比較結果に基づいて課金処理の処理状態を決定する処理決定手段と、を有することによって、報知状態の判別が容易となり、容易に車外から課金処理の処理状態を監視することができる。請求項 2 0に記載の発明の課金処理装置は、請求項 7乃至請求項 1 2の何れか 1項に記載の課金処理装置に備えられた報知手段からの報知を監視するために、時系列的に変更される監視パターンを表すパターン信号を受信する受信手段と、前記パターン信号に基づいて前記監視パターンに同期して該監視パターンに対応する監視情報を提示する提示手段と、を備えている。

前記課金状態監視装置は、装置自体が大型のものでは、機動性が低く、不定期に任意の地点での監視が困難である。そこで、請求項 2 0に記載したように、報知手段からの報知を監視するために、時系列的に変更される監視パターンを表すパターン信号を受信する受信手段と、前記パターン信号に基づいて前記監視パ夕ーンに同期して該監視パターンに対応する監視情報を提示する提示手段と、から携帯用課金状態監視装置を構成する。これによつて、課金状態監視の利便性、機動性が向上する。請求項 2 1に記載の発明は、請求項 2 0に記載の課金処理装置において、前記提示手段は、音声及び光の少なくとも一方で監視情報を提示することを特徴とする。

前記提示手段は、請求項 2 1にも記載したように、音声及び光の少なくとも一方で監視情報を提示することによって、簡便に監視パターンに対応する監視情報を提示することができる。請求項 2 2に記載の発明の課金処理装置は、車両の存在位置を表す位置情報を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて、予め定めた課金対象領域の前記車両に対する課金情報を生成すると共に、生成した課金情報の課金履歴を作成する作成手段と、前記生成手段で生成された課金情報の課金履歴を地上側へ送信する送信手段と、を備えている。

請求項 2 2の課金処理装置では、検出手段が、車両の存在位置を表す位置情報を検出する。この検出手段は、目的地までの経路指示や走行補助のための地図表示を可能とする車載用のナビゲーションシステムを用いることができる。作成手段は、検出手段の検出結果に基づいて、予め定めた課金対象領域の車両に対する課金情報を生成すると共に、生成した課金情報の課金履歴を作成する。例えば、課金対象領域への進入回数や滞在時間等で課金額が定められているように、存在する車両に対して収受すべき料金が予め定められている。従って、その課金対象領域への進入回数や滞在時間等を課金情報として生成する。この生成された課金情報に対しては、課金対象領域への車両の進入や滞在等により、課金されるべきであるので、生成手段で生成された課金情報の課金履歴を、送信手段によって、地上側へ送信する。これにより、地上側では、進入や滞在した車両に対して課金されるべき料金を収受することができる。この課金、すなわち料金の収受は、プリペイドカードや I C力一ド等の残高情報が格納されたカード、車両のユーザに関する銀行口座ゃクレジットカード等の決裁口座から料金を決裁することができる。請求項 2 3に記載の発明は、請求項 2 2に記載の課金処理装置において、前記作成手段は、複数存在する課金対象領域の各々について課金情報を生成する生成手段と、生成された課金情報の各々を課金履歴として順次蓄積する蓄積手段とから構成されたことを特徴とする。

作成手段は、請求項 2 3に記載したように、複数存在する課金対象領域の各々について課金情報を生成する生成手段と、生成された課金情報の各々を課金履歴として順次蓄積する蓄積手段とから構成することができる。このようにすることにより、複数の課金対象領域が離散的に存在する場合や密集して存在する場合であっても、蓄積手段には、各課金対象領域の課金情報が課金履歴として蓄積されているので、複数の課金対象領域への車両の進入や滞在等を容易に把握することができる。請求項 2 4に記載の発明は、請求項 2 2または請求項 2 3に記載の課金処理装置において、前記検出手段は、衛星からの衛星信号を用いて前記位置情報を検出することを特徴とする。

車両の検出では、車両側に自己の車両を識別するための識別子を含んだ信号発信する発信装置等の発信手段を設けて地上側で、この発信信号を受信して位置情報を地上側で検出したり、ナビゲーシヨンシステムで車両側で検出したりすることができる。ナビゲーシヨンシステムは周知のように衛星からの衛星信号を用いた G P Sシステムを用いて自己の車両の位置、例えば緯度や経度で定まる位置を容易に検出することができる。そこで、請求項 2 4にも記載したように、前記検出手段を、衛星からの衛星信号を用いて前記位置情報を検出することが可能に構成する。このようにすることによって、車両の位置を自己の車両において特定することができる。請求項 2 5に記載の発明は、請求項 2 2乃至請求項 2 4の何れか 1項に記載の課金処理装置において、前記作成手段は、予め定めた地図情報と前記位置情報とを対応させる対応手段と、前記対応手段の対応結果に基づいて前記地図情報内の予め定めた課金対象領域に前記車両が少なくとも進入したか否かを表す進入状態を決定する決定手段と、をさらに備え、前記決定手段の決定結果に基づいて、前記課金情報を生成することを特徴とする。

車両は、地上を走行するが、そのほとんどの位置は地図によって特定可能である。そこで、請求項 2 5にも記載したように、前記作成手段が、予め定めた地図情報と前記位置情報とを対応させる対応手段と、前記対応手段の対応結果に基づいて前記地図情報内の予め定めた課金対象領域に前記車両が少なくとも進入したか否かを表す進入状態を決定する決定手段と、をさらに備える。前記位置情報から車両の存在位置を特定できるので、対応手段では、この位置、例えば緯度や経度で定まる位置で、日本国内全土の地図や都道府県のうちの所定地域の地図等の予め定めた地図情報上に車両を対応させることができる。

決定手段は、対応手段の対応結果に基づいて、地図情報内の予め定めた課金対象領域に車両が少なくとも進入したか否かを表す進入状態を決定する。対応手段によって、地図情報上に車両が存在した位置が対応される。この地図情報上には、課金対象領域が定められている。従って、地図情報上に対応された車両が存在した位置が、課金対象領域内に含まれるか否かを判別すれば、課金対象領域に車両が少なくとも進入したか否かを判別できる。

このことにより、決定手段は、課金対象領域に車両が少なくとも進入したか否かを表すことを進入状態として決定する。生成手段は、決定手段の決定結果に基づいて、車両に対する課金情報を生成する。例えば、課金対象領域には、存在する車両に対して収受すべき料金が予め定められている。従って、課金対象領域に車両が進入した場合には、予め定められた料金が課金されるべきであるので、その進入した車両に対して課金されるべき料金が課金情報として生成される。請求項 2 6に記載の発明の課金処理システムは、請求項 2 2乃至請求項 2 5の何れか 1項に記載の課金処理装置を備え、前記送信手段は入力された送信要求に対応して課金履歴を送信する車載用通信手段と、前記送信要求を行う要求手段と、予め定めた処理領域でかつ送信された課金履歴に基づいて課金決済処理する処理手段と、を有する路上側通信手段と、を備えている。

請求項 2 6の課金処理システムは、入力された送信要求に対応して課金履歴を送信する送信手段を有する請求項 2 2乃至請求項 2 5の何れか 1項に記載の課金処理装置を備えた車載用通信手段を備えている。これにより、上記で説明したように、地上側から送信要求すれば、車両側から課金履歴を送信できる。その送信要求は、路上側通信手段の要求手段が行う。そして、処理手段は、予め定めた処理領域でかつ送信された課金履歴に基づいて課金決済処理する。これによつて、車両側には、課金履歴が保持されており、その保持された課金履歴から処理領域で、課金決済処理でき、課金処理のための領域を課金対象領域内に設置することに限定されない。請求項 2 7に記載の発明は、請求項 2 6に記載の課金処理システムであって、前記路上側通信手段に、前記処理領域に到着するまでの時間に基づいて課金決済金額を変更する変更手段をさらに有することを特徴とする。

車両側に、課金履歴を保持したり蓄積したりしても、課金処理を行わなければ、実際の料金収受ができないことになる。そこで、請求項 2 7にも記載したように、前記路上側通信手段に、前記処理領域に到着するまでの時間に基づいて課金決済金額を変更する変更手段をさらに有させる。例えば、一定時間の間は、上記課金履歴に相当する課金額の料金収受であるが、その一定時間を超えて前記時間が長くなるに従つて、延滞金等のように課金額が増加するようにすることができる。これによつて、実質的な料金収受までに伴う時間の長短にかかる不利益を解消することができる。 W 3

請求項 2 8に記載の発明の課金処理装置は、車両の存在位置を表す位置情報を検出する検出手段と、着脱可能でかつ予め定めた課金対象領域を記憶するための記憶手段と、前記検出手段の検出結果及び装填された前記記憶手段に記憶された課金対象領域に基づいて、前記車両に対する課金情報を生成する生成手段と、を備えている。

請求項 2 8の課金処理装置では、検出手段が、車両の存在位置を表す位置情報を検出する。この検出手段は、目的地までの経路指示や走行補助のための地図表示を可能とする車載用のナビゲーションシステムを用いることができる。着脱可能な記憶手段には、予め定めた課金対象領域が記憶されており、検出手段の検出結果と、記憶手段に記憶された課金対象領域とに基づいて、生成手段は、車両に対する課金情報を生成する。例えば、課金対象領域は、その進入回数や滞在時間等で課金額が定められているように、存在する車両に対して収受すべき料金が予め定められている。従って、生成手段は、その課金対象領域への進入回数や滞在時間等を課金情報として生成する。記憶手段は、着脱可能であるので、課金対象領域が変動する場合には記憶手段に記憶すべき課金対象領域について変更するのみで進入や滞在した車両等に対して適正に課金されるべき料金を収受することができる。請求項 2 9に記載の発明は、請求項 2 8に記載の課金処理装置において、前記生成手段は、前記検出手段の検出結果及び前記記憶手段に記憶された課金対象領域を読み取る読取手段と、読み取った位置情報及び課金対象領域から課金情報を生成することを特徴とする。

前記生成手段は、請求項 2 9にも記載したように、検出手段の検出結果及び記憶手段に記憶された課金対象領域を読み取る読取手段と、読み取った位置情報及び課金対象領域から課金情報を生成する。このように、読取手段によって、検出手段の検出結果及び記憶手段に記憶された課金対象領域を読み取ることができるので、容易に課金情報を生成するこができる。請求項 3 0に記載の発明は、請求項 2 8または請求項 2 9に記載の課金処理装置において、前記記憶手段は、少なくとも課金情報を生成するための課金対象領域を記憶した料金カードであることを特徴とする。

前記記憶手段は、着脱可能であるので、請求項 3 0に記載したように、少なくとも課金情報を生成するための課金対象領域を記憶した料金力一ドを用いることができる。この料金カードには、 I Cカードやプリペイドカードを用いることができる。請求項 3 1に記載の発明の課金処理用カードは、車両の存在位置を表す位置情報を検出しかつ該位置情報と予め定めた課金対象領域とから課金情報を生成する車載機に装填するための装填部と、前記課金対象領域を記憶するための領域記憶部と、残高情報を記憶するための残高記憶部と、を備えている。

料金カードとしては、請求項 3 1に記載した発明の課金処理用カードを用いることができる。この課金処理用カードは、車両の存在位置を表す位置情報を検出しかつ該位置情報と予め定めた課金対象領域とから課金情報を生成する車載機に装填するための装填部と、前記課金対象領域を記憶するための領域記憶部と、残高情報を記憶するための残高記憶部と、を備えている。従って、課金処理用カードは装填部により車載機に装填され、領域記憶部から課金対象領域が読み取り可能でかつ、残高記憶部から残高情報が読み取り可能となり、課金対象領域についての進入や滞在した車両等に対して適正に課金されるべき料金を収受することができる。請求項 3 2に記載の発明は、対地位置を検出する手段（A N T g , 7 2 0〜7 2 6 ) 、

エリア特定情報およびエリア内管理情報を記憶するための記憶手段（C R D ) 、前記対地位置検出手段（A N T g， 7 2 0〜7 2 6 ) が検出した対地位置と前記記憶手段のェリァ特定情報に基づき、ェリァ特定情報が表わすェリァに対する報知装置の位置関係情報を生成する報知制御手段（7 0 2 ) 、および該位置関係情報、ならびに、前記エリア特定情報およびエリア内管理情報が表わす情報を使用者に報知するための報知手段（7 10、 7 1 1、 S P、 704、 724) 、を備える、使用者によって携帯され又は移動体に搭載される課金処理装置（70 1) を特徴としている。

なお、理解を容易にするためにカツコ内には、本発明に対応する実施の形態の図面に示した対応要素の符号を、参考までに付記した。

これによれば、報知制御手段（702 ) 、記憶手段（CRD) のエリア特定情報（課金領域情報）が表わすエリア（課金領域）に対する報知装置として機能する課金処理装置（70 1) の位置関係情報を生成し、報知手段（7 1 0、 7 1 1、 S P、 704、 724) 力、この位置関係情報と、記憶手段（CRD) のェリア特定情報およびエリア内管理情報が表わす情報（エリアおよび課金額）とを報知する。したがつてこの課金処理装置の使用者は、エリア特定情報が表わすェリアに入るまでに、特定エリァの存在と位置ならびに該エリァが何如なるものかを容易に認識することができ、該エリアに進入するか又は進路を変更のするかを余裕をもって決めることができる。

請求項 33に記載の発明は、対地位置を検出する手段（ANTg, 720〜7 26) 、

課金エリア特定情報、エリア内課金情報およびクレジット情報を記憶するための記憶手段（CRD) 、

前記対地位置検出手段（ANTg， 720〜726) が検出した対地位置と前記記憶手段の課金工リァ特定情報に基づき、課金工リァ特定情報が表わす課金工リアに対する報知装置の位置関係情撮を生成し、課金エリアに対する対地位置の外 Z内の変化に対応して前記記憶手段のクレジッ卜情報を更新する報知制御手段 (702) ；および、前記位置関係情報、ならびに、課金エリア特定情報、エリァ内課金情報およびクレジット情報が表わす情報を使用者に報知するための報知手段（7 10、 7 1 1、 SP、 704、 724) 、

を備える、使用者によって携帯され又は移動体に搭載される報知装置として機能する課金処理装置（70 1) を特徴としている。

これによれば、報知制御手段（702 ) 力記憶手段（CRD) の課金エリア特定情報（課金領域情報）が表わす課金エリアに対する報知装置として機能する課金処理装置（70 1) の位置関係情報を生成し、報知手段（7 10、 7 1 1、 SP、 704、 724) 力この位置関係情報と、記憶手段（CRD) の課金工リア特定情報およびエリア内課金情報が表わす情報（課金エリアおよび課金額）とを報知する。したがつてこの課金処理装置の使用者は、課金エリアに入るまでに、課金エリアの存在と位置ならびに課金額を容易に認識することができ、課金エリアに入るかあるいは迂回路選択するかを余裕をもって決めることができる。また、課金エリアに入車しそして出車するときは、報知制御手段（ 702) 力課金エリア進入または退出時に、記憶手段のクレジット情報を更新し、報知手段 (7 1 0、 7 1 1、 S P、 704、 724) 力クレジット情報が表わす情報 (残金額）を使用者に報知するので、課金処理に人手を要せず、しかも使用者は残金を容易に認識しうる。

請求項 34に記載の発明は、使用者によって携帯され又は移動体に搭載される報知装置として機能する課金処理装置であって、対地位置を検出する手段（AN T g, 720〜 726) 、エリア特定情報を受信する通信手段（ANT t , 70 8, 706 ) , 受信したエリア特定情報を記憶するための記憶手段（CRD, 7 02) 前記対地位置検出手段（ANTg, 720〜726) が検出した対地位置と前記記憶手段のエリァ特定情報に基づき、エリァ特定情報が表わすエリアに対する課金処理装置の位置関係情報を生成する報知制御手段（702) および、該位置関係情報を使用者に報知するための報知手段（7 1 0、 7 1 1、 SP、 70 4) ；を含む課金処理装置（70 1) 、および、

エリア特定情報を記憶するための広報情報記憶手段（FDB) 、および、該広報情報記憶手段（FDB) のエリア特定情報を発信する送信手段（740、 73 1、 732 ) 、を含む送信局（ 730) 、

を備える課金処理システムを特徴とする。

これによれば、報知制御手段（ 702 ) 、記憶手段（CRD) のエリア特定情報（課金領球情報）が表わすエリア（課金領域）に対する報知装置として機能する課金処理装置（70 1) の位置関係情報を生成し、報知手段（7 10、 7 1 1、 S P、 704、 724) 力この位置関係情報を報知する。したがつてこの課金処理装置の使用者は、エリア特定情報が表わすエリアに入るまでに、特定ェリアの存在と位置を容易に認識することができ、エリアに進入するか又は進路を変更するかを余裕をもって決めることができる。

また、送信局（730) の送信手段（ 740、 73 1、 732 ) 力広報情報記憶手段（FDB) のエリア特定情報を発信し、報知装置として機能する課金処理装置（70 1 ) の通信手段（ANT t， 708， 706 ) がエリア特定情報を受信して記憶手段（CRD, 7 02 ) がこれを記憶する。したがって、送信局 (30) がエリアの位置又はサイズを変更するために広報情報記憶手段（FD B) のエリア特定情報を変更すると、自動的に課金処理装置（70 1) のエリア特定情報も変更後のものに変わる。エリァ特定情報の伝達が容易であり情報の変更が容易である。エリアおよびその外側をカバ一する 1つの送信局（ 730) にて、該エリアに進入する可能性がある課金処理装置（70 1) のすべてに対してエリア特定情報を送信することができるので、システム要素の設置が比較的に容易であって情報告知の信頼性が高レ ^。

請求項 35に記載の発明は、使用者によって携帯され又は移動体に搭載される報知装置として機能する課金処理装置であって、対地位置を検出する手段（AN Tg, 720〜 726) 、課金エリア特定情報およびエリア内課金情報を受信するための通信手段（ANT t , 708, 706 ) 、受信した課金エリア特定情報およびエリア内課金情報、ならびに、クレジット情報を記憶するための記憶手段 (CRD, 702) 、前記対地位置検出手段（ANTg, 720〜 726 ) が検出した対地位置と前記記憶手段の課金エリア特定情報に基づき、課金エリァに対する課金処理装置の位置関係情報を生成し、課金エリアに対する対地位置の外 Z 内の変化に対応して前記記憶手段のクレジット情報を更新する報知制御手段（7 02) 、および、前記位置関係情報、ならびに、課金エリア特定情報、エリア内課金情報およびクレジット情報が表わす情報を、使用者に報知するための報知手段（7 1 0、 7 1 1、 704、 724) 、を含む課金処理装置（70 1) 、およびエリア特定情報およびエリア内課金情報を記憶するための広報情報記憶手段 (FDB, TDB) 、および、該広報情報記憶手段のエリア特定情報およびエリァ内課金情報を発信するための通信手段（740、 73 1、 732) 、を含む送信局（30) 、を備える課金処理システムを特徴とする。

これによれば、報知制御手段（702 ) 力記憶手段（CRD) の課金エリア特定情報（課金領域情報）が表わす課金エリアに対する報知装置として機能する課金処理装置（70 1) の位置関係情報を生成し、報知手段（7 10、 7 1 1、 SP、 704、 724) 力この位置関係情報と、記憶手段（CRD) の課金工リァ特定情報およびエリァ内課金情報が表わす情報（課金エリァおよび課金額）とを報知する。したがつてこの課金処理装置の使用者は、課金エリアに入るまでに、課金エリアの存在と位置ならびに課金額を容易に認識することができ、課金エリアに入るかあるいは迂回路選択するかを余裕をもって決めることができる。また、課金エリアに入車しそして出車するときは、報知制御手段（702) が、課金エリア進入または退出時に、記憶手段のクレジット情報を更新し、報知手段 (7 1 0、 7 1 1、 S P、 704、 724 ) が、クレジット情報が表わす情報 (残金額）を使用者に報知するので、課金処理に人手を要せず、しかも使用者は残金を容易に認識しうる。

更に、送信局（ 730) の送信手段（740、 73 1、 732 ) が、広報情報記憶手段（FDB) のエリア特定情報およびエリア内課金情報を発信し、報知装置として機能する課金処理装置（70 1 ) の通信手段（ANT t， 708, 70 6) がこれらの情報を受信して記憶手段（CRD, 702) がこれらを記憶する。したがって、送信局（730) がエリアの位置、サイズおよび又は課金額を変更するために広報情報記億手段（FDB) のエリア特定情報および又はエリア内課金情報を変更すると、自動的に課金処理装置（70 1) の情報も変更後のものに変わる。エリァ特定情報およびエリァ内課金情報の伝達が容易であり情報の変更が容易である。一エリアおよびその外側をカバーする 1つの送信局（ 730 ) にて、該エリアに進入する可能性がある課金処理装置（70 1) のすべてに対してエリア特定情報およびエリア内課金情報を送信することができるので、システム要素の設置が比較的に容易であって情報告知の信頼性が高い。

前記請求項 35の課金処理システムでは、項 35Aとして、前記報知制御手段 (702) は、更新したクレジット情報を報知装置として機能する課金処理装置 (70 1) の I Dと共に通信手段（ANT t , 708, 706) を介して前記送信局（ 730 ) に送信し、送信局（730) は未納データ記憶手段（CDB) を含み、送信局（ 730) の情報制御手段（ 732 ) は、受信した支払不足のクレジット情報を未納データ記憶手段（CDB) に受信した I D宛てに積算記録することができる。

これによれば、エリア管理者は、未納データ記憶手段（CDB) の積算記録 (未納）デ一夕に基づいて、不足額徴収のための催告および又は精算を行なうことができ、エリア管理業務の追行が容易かつ経済的になる。

請求項 35又は項 35 Aの課金処理システムでは、項 35 Bとして、前記報知制御手段（ 702) は、対地位置が課金エリアの外から内に変化したときに、課金工リアに対する進入を前記通信手段（ANT t， 708, 706 ) を介して送信局（730) に送信し、送信局（ 730 ) は積算記億手段（TDB) を含み、送信局（730 ) の情報制御手段（732) は、課金エリア内進入を受信する毎に積算記億手段（TDB) の進入量積算デ一夕を大きい値を示すものに更新する、ことができる。

これによれば、エリア管理者は、積算記憶手段（TDB) の記憶デ一夕に基づいてエリアへの進入数量（車両台数 Z時間）を算出してエリア内混雑又はその変化などの交通量パラメ一夕を推定し、交通量情報収集や交通管制などに利用することができる。

前記、項 35 Bの課金処理システムでは、前記報知制御手段（ 702) は、対地位置が課金エリアの内から外に変化したときに、課金エリアからの退出を前記通信手段（NT t， 708, 706) を介して送信局（ 730) に送信し、送信局（ 730 ) の情報制御手段（ 732) は、課金エリアからの退出を受信する毎に積算記憶手段（TDB) の退出量積算データを大きい値を示すものに更新する、ことができる。

これによれば、積算記憶手段（TDB) の進入量積算データよリ退出量積算デ一夕を差し引いた残値が、課金エリア内の、報知装置として機能する課金処理装置（70 1) を搭載した車両の滞留量（渋滞時は渋滞量）を示し、その時間微分値が滞留量変化速度（渋滞傾向、緩和傾向）を示す。エリア管理者は、進入積算記億手段（TDB) の記憶データに基づいてエリア内混雑又はその変化などの交通量パラメータを推定し、交通量情報収集や交通管制などに利用することができる。

なお、エリア内への進入数量とエリアからの退出数量を別個に積算（カウント）するのに代えて、進入時は滞留量データをインクレメントし、退出時は滞留量データをデクレメントしてもよい。この場合には、帯留量デ一夕が直接にエリァ内帯留量を示し、その時間微分値が滞留量変化速度（渋滞傾向、緩和傾向）を示す。請求項 3 6に記載の発明は、対地位置を検出する手段（A N T g , 7 2 0〜7 2 6 ) ;

エリア特定情報およびクレジット情報を記憶する記憶手段（C R D， 7 0 2 ) ；前記対地位置検出手段が検出した対地位置が前記記憶手段のエリア特定情報が表わすエリアの内か外かを演算する相対位置判定手段（ 7 0 2 ) ；

中断指示手段（ I G s w) ；

核中断指示手段の中断指示（S i = L ) が無い（S i = H ) 期間内の、エリアの内にあった経過時間を計測する計時手段（ 7 0 2 ) ；および、

該計時手段の計時値に基づいて前記クレジット情報を更新する課金処理手段（7 0 2 ) ；

を備える、使用者によって携帯され又は移動体に搭載される課金処理装置を特徴とする。

これによれば、料金支払媒体が記憶手段（C R D , 7 0 2 ) であって、そのクレジット情報の更新により料金支払処理が行なわれるので、料金支払に手数を要しない。課金エリア内の道路網が複雑であっても、エリアの入出口やエリア内複数ルートに料金所あるいは車両通過判定器を設ける必要はなく、課金処理システムの固定設備の多大な設置を要しない。

例えば課金処理装置を搭載した車両に単純に課金する場合、該車両の課金エリァ内滞留時間に比例して課金すると、課金エリア内在住者や課金エリア内業務従事者は、駐車場内等、道路渋滞に影響しない場所に駐車しておいた場合でも課金額が増加し、道路走行に課金する主旨である場合には不合理となる。この対策として課金工リァ内在住者や課金工リァ内業務従事者は一定率割り引く減額の方法が考えられるが、駐車時間と走行時間の相対比は人によっていろいろであり、例えば駐車時間が極く短い者が優遇されてしまう。

そこで本発明では、中断指示手段（ I G sw) ；および、核中断指示手段の中断指示（S i =L) が無い（S i =H) 期間内の、エリアの内にあった経過時間を計測する計時手段（2) ；を備えている。車両の場合、車両駐車のとき中断指示手段（ I G sw) が中断指示（S i =L) を発生し、駐車でない（S i =H) ときの経過時間を計測することにより、道路走行に課金する主旨である場合の、道路網利用と料金支払額との関係が合理的になる。

請求項 37に記載の発明は、対地位置を検出する手段（ANTg， 720〜7 26) ；

エリア特定情報およびクレジット情報を記憶する記憶手段（CRD, 702) ；前記対地位置検出手段が検出した対地位置が前記記憶手段のエリァ特定情報が表わすエリアの内か外かを演算する相対位置判定手段（702) ；

エリアの内にあって移動した距離を計測する距離計測手段（ 702 ) ；および、該距離計測手段の計測距離に基づいて前記クレジット情報を更新する課金処理手段（702 ) ；

これによれば、料金支払媒体が記憶手段（CRD, 702) であって、そのクレジット情報の更新により料金支払処理が行なわれるので、料金支払に手数を要しない。課金エリア内の道路網が複雑であっても、エリアの入出口やエリア内複数ルー卜に料金所あるいは車両通過判定器を設ける必要はなく、課金処理システムの固定設備の多大な設置を要しない。

この課金処理装置を課金エリァ内走行距離に対して課金する車両課金システムに用いた場合は、課金エリア内の走行距離に課金され、駐車の間は自動的に課金額アップが停止する。したがって、課金エリア内在住者や課金エリア内業務従事者と、他者との間に、料金支払上の不合理を生じない。

請求項 38に記載の発明では、課金処理装置は、前記エリア特定情報およびクレジット情報が表わす情報を、使用者に報知するための報知手段（7 10、 7 1 1、 S P、 704、 724) ；を更に備える。課金処理装置の使用者は、課金工リアに入る前にその存在とクレジット情報を認識することができ、課金エリアに入るか否かの選択が容易である。

請求項 39に記載の発明では、課金処理装置は、前記対地位置検出手段が検出した対地位置と前記記憶手段のエリア特定情報に基づき、エリア特定情報が表わすエリアに対する課金装置の接近情報を生成する報知制御手段（ 702) ；および、該接近情報、前記エリア特定情報およびクレジット情報が表わす情報を、使用者に報知するための報知手段（7 1 0、 7 1 1、 S P、 704、 724) ；を更に備える。課金エリアに対する接近が報知されるので、使用者は課金エリアに入るか否かの選択をより確実に余裕をもって行なうことができる。

請求項 40に記載の発明では、更にエリア特定情報を受信する通信手段（AN T t , 708， 706) を備え、記憶手段（CRD, 702 ) は受信したエリア特定情報を記憶する請求項 36、請求項 38又は請求項 39の課金処理装置と、エリア特定情報を記憶するための広報情報記憶手段（FDB， TDB) ；および、該広報情報記憶手段のエリア特定情報を発信するための通信手段（740、 73 1、 732 ) ；を含む送信局（ 730 ) と、を備える課金処理システムを特徴とする。

これによれば、送信局（ 730) の送信手段（740、 73 1、 732 ) 力広報情報記億手段（FDB) のエリア特定情報を発信し、課金処理装置（70 1) の通信手段（NT t， 708, 706) がエリア特定情報を受信して記憶手段（CRD, 702) がこれを記憶する。したがって、送信局（ 730 ) がエリァの位置又はサイズを変更するために広報情報記憶手段（FDB) のエリア特定情報を変更すると、自動的に課金処理装置のエリァ特定情報も変更後のものに変わる。エリア特定情報の伝達が容易であり情報の変更が容易である。一エリアおよびその外側をカバーする 1つの送信局（730 ) にて、該エリアに進入する可能性がある課金処理装置（70 1) のすべてに対してエリア特定情報を送信することができるので、システム要素の設置が比較的に容易であって課金エリァ告知の信頼性が高い。

請求項 41に記載の発明では、課金装置は車両上に搭載され、中断指示手段は、該車両のイダニシヨン（ I Gsw) のオフ操作に連動して中断指示を行なう、請求項 36の課金処理装置又は請求項 40の課金処理システムを特徵とする。

これによれば、車両駐車のとき中断指示（S i =L) が発生し、経過時間を中断するので、車両駐車中の経過時間に課金することがなく、道路走行に課金する主旨である場合の、道路網利用と料金支払額との関係が合理的になる。

請求項 42に記載の発明では、更にエリア特定情報を受信する通信手段（AN T t , 708, 706 ) を備え、記憶手段（CRD, 702 ) は受信したエリア特定情報を記憶する請求項 37、請求項 38又は請求項 39の課金処理装置と、エリア特定情報を記憶するための広報情報記憶手段（FDB， TDB) ；および、該広報情報記憶手段のエリア特定情報を発信するための通信手段（740、 73 1、 732 ) ；を含む送信局（ 730 ) と、を備える課金処理システムを特徴とする。これによれば、前記請求項 40に記載の作用、効果が同様に得られる。前記課金処理システムでは、項 38 Aとして、前記報知制御手段（702) は、更新したクレジット情報を課金処理装置（70 1) の I Dと共に通信手段（AN T t , 708， 706) を介して前記送信局（730) に送信し、送信局（73 0) は未納データ記憶手段（CDB) を含み、送信局（ 730 ) の情報制御手段 ( 732 ) は、受信した支払不足のクレジット情報を未納データ記憶手段（CD B) に受信した I D宛てに積算記録する課金処理システムを特徴とする。

これによれば、エリア管理者は、未納データ記憶手段（CDB) の積算記録 (未納）データに基づいて、不足額徴収のための催告および又は精算を行なうことができ、エリア管理業務の追行が容易かつ経済的になる。

前記課金処理システムでは、項 38 Bとして、前記報知制御手段（702) は、対地位置が課金エリアの外から内に変化したときに、課金エリアに対する進入を前記通信手段（ANT t, 708， 706) を介して送信局（730) に送信し、送信局（ 730 ) は積算記憶手段（TDB) を含み、送信局（730) の情報制御手段（732) は、課金エリア内進入を受信する毎に積算記憶手段（TDB) の進入量積算データを大きい値を示すものに更新する課金処理システムを特徴とする。

これによれば、エリア管理者は、積算記憶手段（TDB) の記憶データに基づいてエリアへの進入数量（車両台数/時間）を算出してエリア内混雑又はその変化などの交通量パラメータを推定し、交通量情報収集や交通管制などに利用することができる。

前記課金処理システムでは、項 38 Cとして、前記報知制御手段（ 702) は、対地位置が課金エリァの内から外に変化したときに、課金エリァからの退出を前記通信手段（ANT t, 708， 706 ) を介して送信局（730 ) に送信し、送信局（ 730 ) の情報制御手段（ 732) は、課金エリアからの退出を受信する毎に積算記憶手段（TDB) の退出量積算データを大きい値を示すものに更新する課金処理システムを特徴とする。

これによれば、積算記億手段（TDB) の進入量積算データより退出量積算デ一夕を差し引いた残値が、課金エリア内の、報知装置として機能する課金処理装置（70 1) を搭載した車両の滞留量（渋滞時は渋滞量）を示し、その時間徴分値が滞留量変化速度（渋滞傾向、緩和傾向）を示す。エリア管理者は、進入積算記憶手段（TDB) の記憶データに基づいてエリア内混雑又はその変化などの交通量パラメ一夕を推定し、交通量情報収集や交通管制などに利用することができる。

なお、エリア内への進入数量とエリアからの退出数量を別個に積算（カウント）するのに代えて、進入時は滞留量データをインクレメントし、退出時は滞留量デ一夕をデクレメントしてもよい。この場合には、帯留量データが直接にエリァ内帯留量を示し、その時間徴分値が滞留量変化速度（渋滞傾向、緩和傾向）を示す。請求項 43に記載の発明は、クレジット情報（残高）を記憶する記憶手段（C RD) ；

該記憶手段（CRD) からクレジット情報を読出し該記億手段（CRD) にクレジット情報を書込む、読み書き手段（ 705) ；課金領域に対する進入を検出する進入検出手段（720〜72.6， 702) ；課金領域の通行に対応して、前記読み書き手段（ 705) を介して前記記憶手段 (CRD) のクレジット情報を、課金料に従って更新する課金処理手段（7 0 2) ；および、課金領域にいる間に、前記記憶手段（CRD) の読み書き可否を含む課金装置状態情報（カードリーダ正常、カード有り）を発信する通信手段 (2, ANT t , 708, 706) ；

を備える課金処理装置を特徴とする。

これによれば、料金支払媒体が記憶手段（CRD) であって、そのクレジット情報の更新により料金支払処理が行なわれるので、料金支払に手数を要しない。課金管理局は、通信手段（702, ANT t , 708, 706 ) が発信する課金装置状態情報を収集して、記憶手段（CRD) による読み書き可否すなわち課金処理の可否を知ることができ、課金装置の故障による課金引落しエラーは勿論、課金引落しをまぬがれるための記憶手段（CRD) もしくは読み書き手段（70 5) の除去又は破壊による課金引落し回避を、自動的に推認することができる。請求項 44に記載の発明は、対地位置を検出する手段（ANTg, 720〜 7 26) ；

クレジット情報（残高）、課金領域および課金料を記憶する記憶手段（CRD, 702 ) 、

前記対地位置検出手段が検出した対地位置が課金領域内かを検出し、課金領域の通行に対応して前記記憶手段のクレジット情報を、課金料に従うて更新する課金処理手段（ 702) 、および、課金領域にいる間に、前記対地位置検出手段（A NTg, 720 - 726 ) の対地位置検出可否を含む課金装置状態情報を発信する通信手段（702, ANT t , 708, 706 ) を備える課金処理装置を特徴とする。

これによれば、課金領域内の道路網が複雑であっても、課金領域の入出口ゃェリア内複数ルートに料金所あるいは車両通過判定器を設ける必要はなく、課金システムの固定設備の多大な設置を要しない。課金管理局は、通信手段（ 702， ANT t , 708, 706) が発信する課金装置状態情報を収集して、対地位置検出手段（ANTg， 720〜726) による課金装置の位置認識の可否を知ることができ、対地位置検出手段（ANTg, 720〜726 ) の不具合による課金引落しエラ一は勿論、課金引落しをまぬがれるための対地位置検出手段（AN Tg, 720〜726) の除去、動作停止等による課金引落し回避を、自動的に推認することができる。

請求項 45に記載の発明は、クレジット情報（残高）を記憶する記憶手段（C RD) 、該記億手段（CRD) からクレジット情報を読出し該記憶手段（CR D) にクレジット情報を書込む、読み書き手段（ 705 ) 、課金領域に対する進入を検出する進入検出手段（720〜726， 702) 、課金領域の通行に対応して、前記読み書き手段（ 70 5 ) を介して前記記憶手段（CRD) のクレジット情報を、課金料に従って更新する課金処理手段（702) 、および、課金領域にいる間に、テ一夕要求（移動履歴要求）を受信してこれに応答して前記記憶手段（CRD) の読み書き可否を含む課金装置状態情報（カードリーダ正常、カード有り）を発信する第 1通信手段（702, ANT t , 708, 706) 、を含む課金処理装置（701) 、および該課金装置にデ一夕要求（移動履歴要求）を送信し、課金処理装置から前記課金状態情報を受信する第 2通信手段（740、 73 1、 733 ) 、および、受信データに基づいて課金装置の誤使用をチェックする検索手段（ 733 ) 、を含む管理局（ 730 ) を含む課金処理システムを特徴とする。

これによれば、料金支払媒体が記憶手段（CRD) であって、そのクレジット情報の更新により料金支払処理が行なわれるので、料金支払に手数を要しない。管理局（ 730 ) は、第 2通信手段（740, 73 1, 733) を介して、課金装置（70 1) の第 1通信手段（702, ANT t , 708, 706 ) が発信する課金装置状態情報を収集して、記憶手段（CRD) による読み書き可否すなわち課金処理の可否を知ることができ、課金処理装置の故障による課金引落しエラ —は勿論、課金引落しをまぬがれるための記憶手段（CRD) もしくは読み書き手段（ 705 ) の除去又は破壊による課金引落し回避を、自動的に推認することができる。なお、前記管理局（ 7 3 0 ) は第 2通信手段（7 4 0 , 7 3 1 , 7 3 3 ) を介して課金処理装置（7 0 1 ) に課金要求を発信し、課金処理装置（7 0 1 ) の課金処理手段（7 0 2 ) は、前記記憶手段（C R D ) のクレジット情報を課金料に従って更新することができる。

また、課金装置状態情報は、対地位置を含むことができる。

また、課金装置状態情報は、時刻を含むことができる。

また、課金装置状態情報は、クレジット情報を含むことができる。

また、課金装置状態情報は、課金領域内移動距離を含むことができる。

また、課金装置状態情報は、課金領域内滞在時間を含むことができる。

また、課金処理装置は、その移動停止中に滞在時間（整数、端数時間）の積算を中断する中断指示手段（ I G s w) を含むことができる。請求項 1に記載した発明によれば、検出手段により検出された車両の位置を地図情報に対応させて、課金対象地域に車両が進入したか否かを表す進入状態を決定し、その進入状態に応じて車両に対する課金情報を生成するので、出入口等の進入及び退出の全箇所に路上機を設置することなく、進入状態に応じて車両に対する課金情報を生成すればよく、簡単な構成で車両の利用者に対して課金処理をすることができる、という効果がある。

請求項 2に記載した発明によれば、課金対象地域内に車両が存在した日時を表す存在情報をさらに検出して、課金対象地域内の車両の存在状態を含む進入状態を決定するので、予め定めた時間や時間帯、年月日付や週、またはこれらの組み合わせについて課金対象となるときにのみ課金対象地域に進入した車両に対して課金情報を生成することができる、という効果がある。

請求項 3に記載した発明によれば、課金対象地域内に存在する車両による混雑状態を含めて進入状態を決定するので、課金対象地域が混雑状態に応じて料金が異なる場合であっても、容易に混雑状態に応じた車両に対する課金情報を生成することができる、という効果がある。

請求項 4に記載した発明によれば、進入状態に対応する予め定めた料金デ一夕を予め記憶手段が記憶しているので、容易かつ最適な課金情報を生成することができる、という効果がある。

請求項 7に記載した発明によれば、検出手段により検出された車両の位置から課金対象領域に車両が進入したときになされる課金処理の処理状態を、課金対象領域内で継続的に報知できるので、出入口等の進入及び退出が予測される全箇所に路上機を設置することなく、課金対象領域内の任意の位置で確認することができる、という効果がある。

請求項 8に記載した発明によれば、電磁波を放射する放射手段を用いているので、装置の製作が容易となる、という効果がある。

請求項 9に記載した発明によれば、報知手段を、検出手段または車両ナンバープレートに設置された光源とするので、監視者等は目視により容易に課金処理の処理状態を確認することができる、という効果がある。

請求項 1 0に記載した発明によれば、時系列的に報知状態が変更される動作パ夕一ンで報知するので、第三者による認知を困難なものとすることができる、という効果がある。

請求項 1 1に記載した発明によれば、受信したパターン信号に基づいて処理状態を車外へ報知するので、第三者による認知や解析を困難なものとすることができる、という効果がある。

請求項 1 2に記載した発明によれば、処理状態を車外及び車内へ報知することができるので、車外の監視者及び車内の乗員に対して処理状態を報知することができる、という効果がある。

請求項 1 3の課金状態監視装置によれば、監視手段により報知手段からの報知を監視できるので、容易に車外から課金処理の処理状態を監視することができる、という効果がある。

請求項 1 4、 1 5に記載した発明によれば、監視手段として明るさ検出で報知を監視できるので、明るさ変動による報知がなされた場合、容易にその報知状態を検出することができる、という効果がある。

請求項 1 6に記載した発明によれば、撮像手段を用いた場合、時系列的に変更される予め定めた監視パターンに同期して少なくとも明るさを検出することにより報知を監視することができ、容易に処理状態を判別できる、という効果がある。請求項 1 7に記載した発明によれば、監視パターンを表すパターン信号を受信し、パターン信号に基づいて前記監視パターンに同期して少なくとも明るさを検出することにより報知を監視するので、監視パターンに秘密性を付与でき、車外から課金処理の処理状態を監視する確実性を容易に増加させることができる、という効果がある。

請求項 1 8の課金状態監視装置によれば、監視手段の監視結果に基づいて決定手段が課金処理の処理状態を決定するので、容易に車外から課金処理の処理状態を監視することができる、という効果がある。

請求項 1 9に記載した発明によれば、決定手段で、監視手段により得られた報知の報知状態と予め定めた報知状態とを比較し、比較結果に基づいて課金処理の処理状態を決定するので、報知状態の判別が容易となり、容易に車外から課金処理の処理状態を監視することができる、という効果がある。

請求項 2 2の発明によれば、検出手段で検出した車両の位置情報から作成手段により課金対象領域の車両に対する課金情報を生成しかつ課金情報の課金履歴を作成し、送信手段により地上側へ送信するので、地上側では、進入や滞在した車両に対して課金されるべき料金を容易に収受することができる、という効果がある。

請求項 2 3の発明によれば、作成手段を複数存在する課金対象領域の各々について課金情報を生成する生成手段と、課金情報の各々を課金履歴として順次蓄積する蓄積手段とから構成することができるので、複数の課金対象領域が離散的に存在する場合や密集して存在する場合であっても、蓄積手段に蓄積された各課金対象領域の課金情報による課金履歴により、複数の課金対象領域への車両の進入や滞在等を容易に把握することができる、という効果がある。

請求項 2 4の発明によれば、前記検出手段において、衛星からの衛星信号を用いて位置情報を検出することができるので、車両の位置を自己の車両において特定することができる、という効果がある。

請求項 2 5の発明によれば、対応手段により地図情報と位置情報とを対応させ、対応結果から地図情報内の課金対象領域の進入状態を決定するので、地図情報上に車両を容易に対応させることができかつ課金対象領域への進入状態を容易に決定できる、という効果がある。

請求項 2 6の発明によれば、入力された送信要求に対応して課金履歴を送信する送信手段を有した車載用通信手段から、地上側から送信要求により、課金履歴が送信されるので、車両側に保持された課金履歴から課金対象領域内に限定されない処理領域において課金決済処理できる、という効果がある。

請求項 2 7の発明によれば、路上側通信手段において処理領域に到着するまでの時間に基づいて課金決済金額を変更するので、実質的な料金収受までに伴う時間の長短にかかる不利益を解消することができる、という効果がある。

請求項 2 8の発明によれば、記憶手段は、着脱可能であるので、課金対象領域が変動する場合には記憶手段に記憶すべき課金対象領域について変更するのみで進入や滞在した車両等に対して適正に課金されるべき料金を収受することができる、という効果がある。

請求項 2 9の発明によれば、読取手段によって、検出手段の検出結果及び記憶手段に記憶された課金対象領域を読み取ることができるので、容易に課金情報を生成するこができる、という効果がある。

請求項 3 1の発明によれば、装填部により車載機に装填でき、領域記憶部から課金対象領域が読み取り可能でかつ、残高記憶部から残高情報が読み取り可能となり、課金対象領域についての進入や滞在した車両等に対して適正に課金されるべき料金を収受することができる、という効果がある。

請求項 3 2の発明によれば、報知制御手段が、記憶手段のエリア特定情報（課金領域情報）が表わすエリア（課金領域）に対する課金処理装置の位置関係情報を生成し、報知手段が、この位置関係情報と、記憶手段のエリア特定情報およびエリア内管理情報が表わす情報とを報知するので、課金処理装置の使用者は、ェリァ特定情報が表わすェリァに入るまでに、特定ェリァの存在と位置ならびに該エリアが何如なるものかを容易に認識することができ、該エリアに進入するか又は進路を変更のするかを余裕をもって決めることができる。

請求項 3 3の発明によれば、報知制御手段が、記憶手段の課金エリア特定情報

(課金領域情報）が表わす課金エリアに対する課金処理装置の位置関係情報を生成し、報知手段が、この位置関係情報と、記憶手段の課金エリア特定情報およびエリア内課金情報が表わす情報（課金エリアおよび課金額）とを報知するので、この課金処理装置の使用者は、課金エリアに入るまでに、課金エリアの存在と位置ならびに課金額を容易に認識することができ、課金エリアに入るかあるいは迂回路選択するかを余裕をもって決めることができる。

請求項 3 4の発明によれば、報知制御手段が、記憶手段のエリア特定情報（課金領球情報）が表わすエリア（課金領域）に対する課金処理装置の位置関係情報を生成し、報知手段が、この位置関係情報を報知するので、課金処理装置の使用者は、エリア特定情報が表わすエリアに入るまでに、特定エリアの存在と位置を容易に認識することができ、エリアに進入するか又は進路を変更するかを余裕をもって決めることができる。

請求項 3 5の発明によれば、報知制御手段が、記憶手段の課金エリア特定情報 (課金領域情報）が表わす課金エリアに対する課金処理装置の位置関係情報を生成し、報知手段が、この位置関係情報と、記憶手段の課金エリア特定情報およびエリア内課金情報が表わす情報（課金エリアおよび課金額）とを報知するので、課金処理装置の使用者は、課金エリアに入るまでに、課金エリアの存在と位置ならびに課金額を容易に認識することができ、課金エリアに入るかあるいは迂回路選択するかを余裕をもって決めることができる。

請求項 3 6の発明によれば、料金支払媒体が記憶手段であって、そのクレジット情報の更新により料金支払処理が行なわれるので、料金支払に手数を要しない。課金エリア内の道路網が複雑であっても、エリアの入出口やエリア内複数ルートに料金所あるいは車両通過判定器を設ける必要はなく、課金処理システムの固定設備の多大な設置を要しない。

請求項 3 7の発明によれば、料金支払媒体が記憶手段であって、そのクレジット情報の更新により料金支払処理が行なわれるので、料金支払に手数を要しない。課金エリア内の道路網が複雑であっても、エリアの入出口やエリア内複数ルートに料金所あるいは車両通過判定器を設ける必要はなく、課金処理システムの固定設備の多大な設置を要しない。

請求項 3 8の発明では、課金処理装置は、前記エリア特定情報およびクレジット情報が表わす情報を、使用者に報知するための報知手段を更に備えるので、課金処理装置の使用者は、課金エリアに入る前にその存在とクレジッ卜情報を認識することができ、課金工リアに入るか否かの選択が容易である。

請求項 3 9の発明では、課金処理装置は、前記対地位置検出手段が検出した対地位置と前記記憶手段のエリア特定情報に基づき、エリア特定情報が表わすエリァに対する課金装置の接近情報を生成する報知制御手段および、該接近情報、前記エリア特定情報およびクレジット情報が表わす情報を、使用者に報知するための報知手段を更に備え、課金エリアに対する接近が報知されるので、使用者は課金工リアに入るか否かの選択をより確実に余裕をもって行なうことができる。請求項 4 0の発明によれば、送信局の送信手段が、広報情報記億手段のエリア特定情報を発信し、課金処理装置の通信手段がエリァ特定情報を受信して記憶手段がこれを記憶するので、送信局がエリァの位置又はサイズを変更するために広報情報記憶手段のエリア特定情報を変更すると、自動的に課金処理装置のエリァ特定情報も変更後のものに変わる。エリァ特定情報の伝達が容易であり情報の変更が容易である。一エリアおよびその外側をカバーする 1つの送信局（7 3 0 ) にて、該エリアに進入する可能性がある課金処理装置（7 0 1 ) のすべてに対してエリァ特定情報を送信することができるので、システム要素の設置が比較的に容易であって課金エリア告知の信頼性が高い。

請求項 4 1の発明によれば、車両駐車のとき中断指示が発生し、経過時間を中断するので、車両駐車中の経過時間に課金することがなく、道路走行に課金する主旨である場合の、道路網利用と料金支払額との関係が合理的になる。

請求項 4 2の発明では、更にエリア特定情報を受信する通信手段を備え、記憶手段は受信したエリア特定情報を記憶する課金装置と、エリア特定情報を記憶するための広報情報記憶手段および該広報情報記憶手段のエリァ特定情報を発信するための通信手段を含む送信局（7 3 0 ) と、を備えるので、システム要素の設置が比較的に容易であって課金エリァ告知の信頼性が高い。

請求項 4 3の発明によれば、料金支払媒体が記憶手段であって、そのクレジット情報の更新により料金支払処理が行なわれるので、料金支払に手数を要しない。課金管理局は、通信手段が発信する課金装置状態情報を収集して、記憶手段による読み書き可否すなわち課金処理の可否を知ることができ、課金装置の故障による課金引落しエラーは勿論、課金引落しをまぬがれるための記憶手段もしくは読み書き手段の除去又は破壊による課金引落し回避を、自動的に推認することがでさる。

請求項 4 4の発明によれば、課金領域内の道路網が複雑であっても、課金領域の入出口やエリァ内複数ルートに料金所あるいは車両通過判定器を設ける必要はなく、課金システムの固定設備の多大な設置を要しない。課金管理局は、通信手段が発信する課金装置状態情報を収集して、対地位置検出手段による課金装置の位置認識の可否を知ることができ、対地位置検出手段の不具合による課金引落しエラーは勿論、課金引落しをまぬがれるための対地位置検出手段の除去、動作停止等による課金引落し回避を、自動的に推認することができる。

請求項 4 5の発明によれば、料金支払媒体が記憶手段であって、そのクレジット情報の更新により料金支払処理が行なわれるので、料金支払に手数を要しない。管理局は、第 2通信手段を介して、課金装置の第 1通信手段が発信する課金装置状態情報を収集して、記憶手段による読み書き可否すなわち課金処理の可否を知ることができ、課金処理装置の故障による課金引落しエラーは勿論、課金引落しをまぬがれるための記憶手段もしくは読み書き手段の除去又は破壊による課金引落し回避を、自動的に推認することができる。

図面の簡単な説明

図 1は、本発明の実施の形態にかかる自動課金システムの概念構成を示すプロック図である。

図 2は、第 1実施の形態の自動課金システムにおける地上側に設置された総合セン夕の概略構成を示すブロック図である。

図 3は、第 1実施の形態の自動課金システムにおける車載機の概略構成を示すブロック図である。

図 4は、第 1実施の形態の総合センタにおいて実行される情報送信処理の流れを示すフローチャートである。

図 5は、第 1実施の形態の車載機において実行される課金対象エリァの決定処 9/3 理の流れを示すフローチャートである。

図 6は、第 1実施の形態の車載機において実行される課金処理の流れを示すフローチャー卜である。

図 7は、課金対象エリアを示すイメージ図である。

図 8は、課金対象エリアを定めるための一例を説明するための説明図である。図 9は、第 2実施の形態の課金対象ゾーンの一例を示すイメージ図である。図 1 0は、第 2実施の形態の車載機において実行される課金対象ゾーンの決定処理の流れを示すフローチャートである。

図 1 1は、第 2実施の形態の車載機において実行される課金処理の流れを示すフローチャートである。

図 1 2は、第 3実施の形態の車載機において実行される情報記憶処理の流れを示すフ d—チャートである。

図 1 3は、第 3実施の形態の総合セン夕において実行される課金処理の流れを示すフローチヤ一トである。

図 1 4は、第 3実施の形態の車載機の通信処理の流れを示すフローチャートである。

図 1 5は、本発明の第 4実施の形態にかかる自動課金システムの概念構成を示すブロック図である。

図 1 6は、本発明の第 4実施の形態の自動課金システムにおける地上側に設置された中継装置の概略構成を示すブロック図である。

図 1 7は、本発明の第 4実施の形態の自動課金システムにおける車載機の概略構成を示すブロック図である。

図 1 8 A及び図 1 8 Bは、監視用ランプの設置体の一例を示す斜視図であり、図 1 8 Aは前面を示し、図 1 8 Bは後面を示している。

図 1 9は、課金対象エリアを示すイメージ図である。

図 2 0は、本発明の第 4実施の形態の車載機において実行される課金処理の流れを示すフローチャートである。

図 2 1は、車載機の作動の処理の流れを示すフローチャートである。

図 2 2は、車載機の課金領域進入処理の流れを示すフローチャートである。図 2 3は、正規パターンの一例を示す線図である。

図 2 4は、地上側装置の課金領域進入処理の流れを示すフローチャートである。図 2 5は、車載機の I D質問処理の流れを示すフローチャートである。

図 2 6は、地上側装置の I D質問処理（チェックポイントの処理）の流れを示すフローチャートである。

図 2 7は、車載機の位置質問処理の流れを示すフローチャートである。

図 2 8は、地上側装置の位置質問処理の流れを示すフローチャートである。図 2 9は、車載機の課金領域離脱処理の流れを示すフローチャートである。図 3 0は、地上側装置の課金領域離脱処理の流れを示すフローチャートである。図 3 1は、監視用ランプの設置体の他例を示す斜視図である。

図 3 2は、監視用ランプを車室外である車両の車番（ナンバープレート）に設置した例を示す説明図である。

図 3 3は、車番板（ナンバープレート）上の監視用ランプを説明するための説明図である。

図 3 4は、地上側装置の違反検出処理の流れを示すフローチャートである。図 3 5は、第 5実施の形態の監視装置の概略構成を示すブロック図である。図 3 6 A及び図 3 6 Bは、監視用ランプを示す線図であり、図 3 6 Aは点灯状態を示し、図 3 6 Bは消灯状態を示している。

図 3 7は、監視装置の処理の流れを示すフローチャートである。

図 3 8 A，図 3 8 B，図 3 8 C及び図 3 8 Dは、監視装置の表示画面を示す線図であり、図 3 8 Aは正規パターンで監視用ランプが点灯した場合の表示画面を示し、図 3 8 Bは正規パターン以外で監視用ランプが点灯した場合の表示画面の一例を示し、図 3 8 Cは正規パターン以外で監視用ランプが点灯した場合の表示画面の他例を示し、図 3 8 Dは正規パターン以外で監視用ランプが点灯した場合の表示画面のその他例を示す。

図 3 9は、支援装置の概略構成を示すブロック図である。

図 4 0は、本発明の第 6実施の形態にかかり、課金対象エリアを示すイメージ図である。

図 4 1は、本発明の第 6実施の形態の車載機において実行される課金処理の流れを示すフローチャートである。

図 4 2は、チェックボイントの領域を説明するための説明図である。

図 4 3は、車載機の作動の処理の流れを示すフローチャートである。

図 4 4は、中継装置の作動の処理の流れを示すフローチャートである。

図 4 5は、分散した課金対象エリアを示すイメージ図である。

図 4 6は、移動変更が可能な課金対象エリアを示すイメージ図である。

図 4 7は、本発明の第 7実施の形態の自動課金システムにおける車載機の概略構成を示すプロック図である。

図 4 8 A及び図 4 8 Bは、 I Cカードの一例を示し、図 4 8 Aは磁気記憶領域を有する磁気記憶型カード、図 4 8 Bは I C記憶部を有する I C記憶型カードを示した。

図 4 9 A，図 4 9 B及び図 4 9 Cは、監視用ランプの設置体の一例を示す斜視図であり、図 4 9 Aは前面を示し、図 4 9 Bは後面を示し、図 4 9 Cは複数ランプによる前面を示している。

図 5 0は、課金対象エリアを示すイメージ図である。

図 5 1は、車載機の作動の処理の流れを示すフローチャートである。

図 5 2は、本発明の第 8実施の形態にかかるシステム構成の概要を示すブロック図である。

図 5 3は、図 5 2に示す車載報知装置の構成を示すブロック図である。

図 5 4は、図 5 2に示す報知局の構成を示すブロック図である。

図 5 5は、図 5 3に示す報知制御 E C Uの報知制御動作の一部を示すフローチャ一卜である。

図 5 6は、図 5 3に示す報知制御 E C Uの報知制御動作の残部を示すフローチヤー卜である。

図 5 7は、図 5 4に示すコントローラ 3 2の広報処理動作を示すフローチヤ一卜である。

図 5 8は、道路網に設定した課金エリアを示す平面図である。

図 5 9は、第 9実施の形態の課金制御 E C Uの課金制御動作の一部を示すフロ一チャートである。図 6 0は、課金制御 E C Uの課金制御動作の残部を示すフローチャートである。図 6 1は、コントローラの広報処理動作を示すフローチャートである。

図 6 2は、第 1 0実施の形態にかかる、課金制御 E C Uの課金制御動作の一都を示すフローチャートである。

図 6 3は、第 1 0実施の形態にかかる、課金制御 E C Uの課金制御動作の残部を示すフローチャートである。

図 6 4は、「入車処理」の内容を示すフローチャートである。

図 6 5は、「中間処理」の内容を示すフローチャートである。

図 6 6は、「出車処理」の内容を示すフローチャートである。

図 6 7は、課金制御 E C Uの、電波信号受信に応答した割込処理の内容を示すフローチヤ一トである。

図 6 8は、コントローラユニットの、通電装置又はモデムユニットからの着信信号に応答した割込処理の内容を示すフローチャートである。

図 6 9は、コントローラユニットの、繰返し実行する「料金徴収 &移動履歴集収」の内容を示すフローチャートである。

発明を実施するための最良の形態以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。

〔第 1実施の形態〕

第 1実施の形態は、車載機と路上機との間でなされる路車間通信を用いて有料施設（課金対象地域）への進入車両（走行車両）に対して自動的に課金処理を行う自動課金システムに本発明を適用したものである。なお、本実施の形態で用いられる自動課金システムは、車両に搭載された車載機と、地上側に設置された路上機との間で通信をすることによって、料金等を決済するためのシステムである。図 1には、本実施の形態の自動課金システム 1 0の概念構成を示した。本実施の形態の自動課金システム 1 0は、車両 3 2に搭載されかつ G P S用衛星 2 0、 2 2 , 2 4からの信号を受信するための G P Sアンテナ及び地上波通信用の地上波アンテナ（詳細は後述）を備えた車載機 30と、地上側に固定的に設置されかつ GP S用衛星 20、 22、 24からの GP S信号を受信するための GP Sアンテナ 42を備えた路上機としての総合セン夕 40とから構成されている。総合セン夕 40は、地上波通信用の地上波アンテナ 44も有している。

車載機 30は、 GP S用衛星 20、 2 2、 24からの G P S信号により自己の車両 32の位置を特定し、地上波通信により総合セン夕 40へ送信する。総合センタ 40は、受信した車両 32の位置に基づいて課金対象領域に対する課金処理 (演算）を行い、その結果を車載機 30へ送信する。車載機 30は、受信した課金処理結果に基づいて、料金収受を行う。なお、料金収受は、総合セン夕 40側で行い、その結果のみを送信するようにしてもよい。

図 2に示すように、地上側に設置された総合セン夕 40は、センタ制御装置 1 00を有している。セン夕制御装置 1 0 0は、 CPU 1 0 2, RAM 1 04, R OM 1 0 6及び入出力ポート（ I Z〇） 1 0 8からなるマイクロコンピュータで構成され、各々はコマンドやデータの授受が可能なようにバス 1 1 0によって接続されている。なお、 ROM 1 06には、後述する処理ル一チンが記憶されている。

入出力ポート 1 0 8には、 GP Sアンテナ 42を有する GP S用通信装置 1 2 0が接続されると共に、地上波アンテナ 44を有する地上波用通信装置 1 22が接続されている。 GP S用通信装置 1 2 0は、 GP S用衛星 20、 22、 24からの G P S信号によって自己、すなわち総合セン夕 40の位置を特定するためのものである。また、地上波用通信装置 1 22は、車両に搭載された車載機 30に対して通信によって交信または情報提供するためのものであり、無線通信装置が採用される。なお、この無線通信装置の一例は、 FM放送や FM文字放送、周知の電波通信、移動体通信装置等の電話回線通信がある。

また、入出力ポート 1 08には、メモリ 1 24が接続されている。このメモリ 1 24は、課金対象地域の料金を表す料金情報を記憶した料金テーブル 1 24 A、課金対象地域を定めるための地図情報を記憶した地図データベース 1 24 B、総合セン夕に接続可能で管理すべきユーザの個別情報を記憶したユーザ管理データベース 1 24 Cを含んでいる。なお、セン夕制御装置 100には、記録媒体としてのフロッピーディスク（以下、 FDという）が挿抜可能なフロッピーディスクユニット（FDU) 1 12力接続されている。なお、後述する処理ルーチン等は、 FDU 1 12を用いて FD に対して読み書き可能である。従って、後述する処理ルーチンは、セン夕制御装置 1 00の内部に記憶することなく、予め FDに記録しておき、 FDU 1 12を介して FDに記録された処理プログラムを実行してもよい。また、セン夕制御装置 100にハードディスク装置等の大容量記憶装置（図示省略）を接続し、 FD に記録された処理プログラムを大容量記憶装置（図示省略）へ格納（インスト一ル）して実行するようにしてもよい。また、記録媒体としては、 CD— ROM等の光ディスクや、 MD， MO等の光磁気ディスクがあり、これらを用いるときには、上記 FDUに代えてまたはさらに CD— ROM装置、 MD装置、 MO装置等を用いればよい。

次に、車載機 30について説明する。本実施の形態に用いた車載機 30はドラィバに対して映像や音声で経路補助情報を提供するナビゲーションシステムに本発明を適用して構成したものである。ナビゲーシヨンシステムを含んでいる車載機 30は、路上機と交信するための車両 32のインパネ上に搭載される。

図 3に示すように、本実施の形態のナビゲーシヨンシステムを含んだ車載機 3 0は、各々バス 21 0によってコマンドやデータ授受が可能なように接続されている CPU 202、 RAM204、 ROM206、及び入出力ポート（ I 0) 208からなるマイクロコンピュー夕で構成された装置本体 200を備えている。なお、 RAM204は、バックアップラムとされ、電源遮断時であっても記憶されている情報の内容をバックアップ（記憶）している。入出力ポート 208には、フロッピーディスク FDが挿抜可能なフロッピーデュスクュニット（FD装置） 236が接続されている。なお、 ROM 206には、後述する処理ルーチンや各種データが記憶されている。

この各種データや後述する処理ルーチン等は、 FD装置 236を用いてフロッピーディスク FDに対して読み書き可能である。従って、後述する処理ルーチンは、 ROM 206に記憶することなく、予めフロッピーディスク FDに記録しておき、 FD装置 236を介してフロッピ一ディスク FDに記録された処理プログラムを実行してもよい。また、装置本体 2 0 0にハードディスク装置等の大容量記憶装置（図示省略）を接続し、フロッピーディスク F Dに記録された処理プログラムを大容量記憶装置（図示省略）へ格納（インストール）して実行するようにしてもよい。また、記録媒体としては、 C D— R O M等の光ディスクや、 M D , M O等の光磁気ディスクがあり、これらを用いるときには、上記 F D装置 2 3 6 に代えてまたはさらに C D— R O M装置、 M D装置、 M O装置等を用いればよい。なお、本実施の形態のナビゲーシヨンシステムを含んだ車載機 3 0は、入出力ポートを介して車両用ローカルエリアネットワーク（図示省略）に接続可能である。

上記入出力ポート 2 0 8には、車載の G P Sアンテナ 2 2 O Aを有する車載用 G P S装置 2 2 0が接続されると共に、地上波アンテナ 2 2 2 Aを有する地上波用通信装置 2 2 2が接続されている。車載用 G P S装置 2 2 0は、 G P S用衛星 2 0、 2 2、 2 4からの G P S信号によって自己の車両 3 2の位置を特定するためのものである。また、地上波用通信装置 2 2 2は、地上側に通信によって交信または情報提供するためのものであり、無線通信装置が採用される。なお、この無線通信装置の一例は、 F M放送ゃF M文字放送、周知の電波通信、移動体通信装置等の電話回線通信がある。従って、地上波用通信装置 2 2 2は、携帯電話や車載電話装置等の移動体通信装置を用いることができ、本車載機 3 0を介して車両と車両外の電話装置との間で無線通信（電話回線を介して会話）を可能とすることができる。

また、入出力ポート 2 0 8には、メモリ 2 3 0が接続されている。このメモリ 2 3 0は、課金対象地域の料金を表す料金情報を記憶した料金テーブル 2 3 O A , ドライバに対して映像で経路補助情報を提供するための地図情報を記憶した地図データベース 2 3 0 Bを含んでいる。

また、上記入出力ポート 2 0 8には、ドライバに対して映像で経路補助情報を提供するための表示装置 2 2 4、ドライバに対して音声情報を提供するためのスピー力 2 2 8 Aを備えた音声装置 2 2 8からなるスピーカ装置、及びキ一ボードやスィッチ装置等の入力装置 2 2 6が接続されている。表示装置 2 2 4は、地図情報を表示可能である。音声装置 2 2 8は、装置本体 1 2から出力されたデジ夕ル信号及びアナログ信号の何れかの音声信号をスピーカ 2 2 8 Aの駆動信号に変換して出力するためのものである。

なお、上記メモリ 2 3 0内に記憶されるべきデータ等は、 F D装置 2 3 6を用いてフロッピーディスク F Dやハードディスク装置等の記憶媒体に格納してもよい。

さらにまた、入出力ポート 2 0 8には、料金残高情報等が格納された I Cカード 2 3 2が着脱可能な I Cカードリードライト装置 2 3 4を備えている。この車載機 3 0は、車両ナンバー等からなる I Dコード及び車種情報等の固定データを予め R AM 2 0 4や R O M 2 0 6に記憶しており、 I Cカードリードライト装置 2 3 4によって装着された I Cカード 2 3 2の料金残高情報を参照したり、 I C カード 2 3 2に料金残高情報の書き込みを行う。なお、 I Cカードには、プリべィドカードゃクレジッ卜カードを含むものである。

なお、車載機 3 0の搭載位置（取付位置）は、上記のように車両のインパネ上に限定されるものではなく、アンテナにより地上側と交信可能な位置であればよく、例えば、後部座席等の車内でもよい。また、車載機 3 0は、車載機本体とァンテナとからなる別個の構成としてもよい。このように車載機本体とアンテナとを別体に構成した塲合には、上述のようにアンテナのみをィンパネ上や後部座席方向の位置等に設置することができると共に、取付位置情報は、アンテナが取付けられた位置について登録されるものとする。

また、車載機にはィグニッシヨンオン時に車載バッテリーから常時電源が供給されている。また、車載機は、車両 3 2に搭載された図示しない内蔵時計により年月日及び現在時刻の日時情報を取得できるものとする。

なお、上記では、車載機 3 0及び総合セン夕 4 0の両方のメモリ内に料金テーブルを記憶させるようにしたが、課金対象の料金演算を行う装置側または通信により料金情報を得る場合には他装置側に記憶されていればよく、何れか一方のメモリにのみ記憶させてもよい。

次に、本実施の形態の作用を説明する。

まず、地上側、すなわち総合セン夕 4 0の作動の詳細を説明する。本実施の形態では、総合セン夕 4 0は、車両 3 2に取り付けられた車載機 3 0へ向けて、課金処理のための情報を送信する。

図 4に示すように、総合セン夕 40では、ステップ 300において GP S用衛星 20、 2 2、 24からの GP S信号を受信し、次のステップ 302で自己、すなわち総合センタ 40の基準位置（基準緯経度 P o) を求め、 GP S補正情報を生成する。この GP S補正情報は、 GP S用衛星 20、 22、 24からの GP S 信号の誤差が大きい場合に、補正するためのものであり、総合セン夕 40は固定的に設置されているので、 GP S用衛星 20、 2 2、 24からの GP S信号に変動があつたときであっても、これを特定することができるためである。

次のステップ 304では、予め定められた課金対象エリア情報を読み取って、この課金対象エリア情報と共に GP S補正情報を次のステップ 306において送信する。この送信は、 FM放送や電話回線により行うことができる。

課金対象エリァ情報は、予め定めた複数のエリァから構成される課金対象エリァ A r e aで定められる。例えば、都心部と郊外部との間で都心部に近づくに従つてエリアが小さくなる構成等がある。このような課金対象エリア A r e aの一例としては、図 7に示すように、中心部の円形領域のエリア A、そのエリア Aの外周辺に隣接した略同心円のドーナツ形状で 4つに分離されたエリア B, C, D, E、これらエリア B， C, D， Eの外周辺に隣接した略同心円のドーナツ形状のエリア F、及びエリア A， B, C， D, E， F以外のエリア Gで地上側を 7つに分離して構成される。これらの各エリアは、緯経度及びその形状をもって特定することができる。

図 8に示すように、エリア Aは、エリア B, C, D, Eとの境界線上の複数の位置を定め、隣り合う位置の点を通過する直線を定め、閉空間を求めることによつて定めることができる。具体的には、エリア B， C, D， Eとの境界線上の任意の位置を点 Ai (a_{X i}， a_{Y i}) と定義するとき、点と点 A_{i + 1} とを通過する直線は、次の（1) 式で表せる。

(y- a_{Y i}) / (x- a_{X i}) = (a_{Y i + 1}- a_{Y i}) / (a_{X i +}「 a_{X i})

- … (1) 従って、エリア Aは、以下の条件を満たせばよい。

(y - a γ；) / (x - a_{X i}) 一 (a_{Y i + 1}- a_{Y i}) (a_{X i +}「 a_{X i}) <0 但し、 i = 1〜（m— 1 )

m：境界線上の最後の位置を点を表す数

また、課金対象エリア情報は、複数のエリアから構成される課金対象エリア A r e aで定められるが、各々のエリアについて課金額を異ならせることができる。例えば、都心部に近づくに従って課金額を大きくしたり、利用回数に応じて課金額を変更したり、混雑度に応じて課金額を変更したり、利用時間に応じて課金額を変更したりすることができる。以下の説明では、これらの課金額を定める条件を課金するための演算条件（課金演算条件）という。

第 1の課金演算条件としては、以下の表 1にエリア毎の料金を表すテーブルで示したエリア進入回数がある。

【表 1】

上記のように設定することで、課金対象エリアの中心部への進入回数が増加するに従って課金額が増加する。

第 2の課金演算条件としては、以下の表 2にェリァ毎の料金を表すテーブルで示したエリア滞在時間がある。【表 2】

上記のように設定することで、課金対象ェリァの中心部への滞在時間が増加するに従って課金額が増加する。

第 3の課金演算条件としては、エリァ毎の料金を表すテ一ブルで示したエリァ混雑度があり、第 4の課金演算条件としては、エリア毎の料金を表すテーブルで示したエリア内を走行したときの車速（平均車速でもよい）があり、第 5の課金演算条件としては、エリア毎の料金を表すテーブルで示したエリア内を走行したエリア内総走行距離がある。

上記の課金演算条件によるテーブルを課金対象エリア情報に含めることで課金対象エリアに関して、その地域の特定と料金の特定とを行うことができる。

次に、車載機 3 0の作動を説明する。

図 5に示すように、車両に取り付けられた車載機 3 0では、所定時間（本実施の形態では 1分）毎に以下の割り込み処理が実行され、ステップ 4 0 0において地上側、すなわち総合センタ 4 0からの情報を受信する。総合セン夕 4 0からの情報は、上記で説明したように、課金対象エリア情報及び G P S補正情報であり、次のステップ 4 0 2において受信した情報が最新の情報か否かを判断し、最新の情報であるときはステップ 4 0 2で肯定され、次のステップ 4 0 4において課金対象エリア A r e aを導出すると共に、 G P S補正情報を記憶する。一方、受信した情報が最新情報でないときは、ステップ 402で否定され、次のステップ 406において、 GP S用衛星 20、 22、 24からの GP S信号を受信し、次のステップ 408において現在の日時（年月日時刻）を読み取って、次のステップ 410で自己の位置、すなわち車両 32の位置（緯経度 P ( t ) ) を求める。なお、この緯経度 P ( t ) を求める場合には、記憶された GP S補正情報を用いることができる。

次のステップ 41 2では、求めた緯経度 P ( t ) を予め記憶された地図データベースに対応させて、次のステップ 414において緯経度 P ( t ) が属するエリァを決定する。次に、ステップ 416において、緯経度 P ( t) 、その日時 t、エリアを車両存在履歴として記憶する。次の表 3は、車両存在履歴の一覧の例を示したものである。

【表 3】

なお、上記表中の「課金」欄は、以下で説明する課金処理がなされたか否かを表す識別子であり、「*」印が付与されている場合に課金処理がなされたことを表している。上記のようにして、所定時間毎に車両 32が存在したエリアを日時と共に履歴として記憶する。

次に、車載機 30における課金処理を説明する。課金処理は、所定時間毎に実行される。この所定時間は、毎時、毎週所定曜日、毎月所定日時刻、予め定めた年月日時刻等のように予め定めた日時に実行される。なお、この課金処理の実行は、総合セン夕 40側からの指示で行うようにしてもよい。

図 6に示すように、ステップ 420において、上記予め定めた日時または総合センタ 40側からの指示がなされたか否かを判断することによって、条件が一致したか否かを判断する。条件が不一致の場合には、ステップ 42 0で否定され、本ルーチンを終了する。

一方、条件が一致の場合には、ステップ 420で肯定され、ステップ 422において、履歴情報を取得する。この履歴情報は、上記図 5のステップ 4 1 6で記憶されている車両存在履歴のリスト（表 3) である。次のステップ 424では、演算式（課金計算式）を設定する。演算式は、上述の演算条件で定まるものである。この演算条件は、課金額を定める条件（課金演算条件）をいい、エリア進入回数やエリア滞在時間等がある。この演算条件により、課金計算式が定められる。次の（2) 式には、課金計算式をエリアを考慮した一般式として示した。

(課金額) = f (N_A , N_B ,N_C ,N_D ,N_E ,N_F ,N_G ,N_H ,N_t ,Ν_; , t)

• · · (2) 但し、 N_A , N_B ,N_C ,N_D ,N_E , N_F , N_G ：

：エリア A〜Gに対する評価（すなわち、課金演算条件で定まる

ェリァ毎の進入回数や滞在時間）

N_H ：混雑度

N_t ：車速（平均車速）

Nj ：エリア内総走行距離

t ：日時

次のステップ 42 6では、上記設定した演算式、及び履歴情報を用いて、料金を演算する。料金演算が終了すると、ステップ 42 8へ進み、課金処理がなされる。この課金処理は、 I Cカード 2 32の残高から上記求めた課金額を減算する処理である。

例えば、演算条件がエリア進入回数のみであり、履歴情報が図 7に示すように始点 S T Pから終点 E D Pへ至るときに、経路 R aまたは経路 R bであるとき、課金額は、以下のようになる。

R aの課金額 = 300xl+100xl + 100x0+ 100xl+ 100x0+ 10xl +0xl = ¥ 5 1 0

R bの課金額 = 300xO+ 100xO+ 100xO+ 100x l+ 100xO+ 10xl+Oxl = ¥ 1 1 0 このように、中央部を回避して経路を選択した方が低い課金額となる。

また、演算条件がエリア滞在時間のみであり、履歴情報が図 7に示すように始点 S T Pから終点 E D Pへ至るときに、経路 R aまたは経路 R bであるとき、課金額は、以下のようになる。

R aの課金額 = 150x2+90x4+90x0+90x2+90x0+ 10x2+5x2 = ¥ 8 7 0

R bの課金額 = 150x0+90x0+90x0+90x2+90x0+ 10x7+5x2 = ¥ 2 6 0

このように、中央部を回避して経路を選択した方が低い課金額となる。

〔第 2実施の形態〕

次に、第 2実施の形態を説明する。なお、本実施の形態は上記実施の形態と略同様の構成であるため、同一部分には同一符号を付し詳細な説明を省略する。上記実施の形態では、課金対象エリアへ進入した車両に対して課金処理する場合を説明したが、進入した後に車両を移動させずに駐車する場合がある。このような駐車車両に対しては料金を増額することがある。例えば駐車禁止区域への駐車に対しては課金増額の必要がある。また、全ての車両に対して料金を増額したのでは、本来増額すべきではない近隣の住人や会社の駐車場や独立した料金体系の駐車場等に対しても増額がなされるので、このような場合には救済する必要がある。本実施の形態では、駐車車両に対して料金を増額したり、増額すべきではない車両に対しては救済したりするものである。

本実施の形態では、駐車料金を課金するための課金対象ゾーン情報は、予め定めた複数のゾーンから構成される課金対象ゾーンで定められる。

図 9に示すように、課金対象ゾーンの一例としては、交差する道路 5 1、 5 3 の交差点付近の領域のランク 1のゾーン L 1 (図 9の斜線部）、そのゾーン L 1 の外周辺に隣接した道路 5 1、 5 3の周辺の領域のランク 2のゾーン L 2、道路 5 1に接続し道路 5 3と略平行な路地 5 4の領域のランク 3のゾーン L 3、及び道路 5 3に接続すると共に路地 5 4に接続しかつ道路 5 1と略平行な路地 5 6の領域のランク 3のゾーン L 3から構成される。これらの各ゾーンは、緯経度及びその形状をもって特定することができる。

道路 5 1、 5 3及び路地 5 4、 5 6で囲まれた領域内には課金対象ゾーンから除外された留保ゾーンである自宅領域 6 4があり、自宅領域 6 4に対して道路 5 3を介した反対側に留保ゾーンである〇〇ビル駐車場の領域 6 4があり、領域 6 4に対して交差点を介した反対側に留保ゾーンである X X百貨店駐車場の領域 6 2がある。百貨店駐車場の領域 6 2は、独自に課金を実施しており、課金対象から除外される。なお、この他に公共の駐車場、契約駐車場、焦点等の駐車場、遊園地の駐車場等がある。また、〇〇ビル駐車場の領域 6 4及び自宅領域 6 4は、ユーザの I Dに対応しており、予め駐車車両を特定することができる。この他には、自宅の駐車場や勤務先の駐車場等がある。

また、課金対象ゾーン情報は、複数のゾーンから構成される課金対象ゾーンで定められるが、各々のゾーンについて課金額を異ならせることができる。例えば、交通量が多くなるに従って課金額を大きくすることができる。本実施の形態では、これらの課金額を定める条件を課金するための駐車条件という。

駐車条件の一例としては、以下の表 4にゾーン毎の料金を表すテーブルで示したランクがある。

【表 4】

上記のように設定することで、交通量が多いゾーンに駐車する回数が増加する：従って課金額が増加する。次に、本実施の形態の作用を説明する。

まず、総合セン夕 4 0の作動の詳細を説明する。総合セン夕 4 0は、車両 3 2 に取り付けられた車載機 3 0へ向けて、課金処理のための情報を送信する。なお、本実施の形態では、上記実施の形態における、予め定められた課金対象エリア情報を読み取って（図 4のステップ 3 0 4 ) 、この課金対象エリア情報と共に G P S補正情報を送信する（図 4のステップ 3 0 6 ) 場合に、課金対象ゾーン情報をさらに用いるものとする。この他は上記実施の形態と同様のため、詳細な説明を省略する。

次に、車載機 3 0の作動を説明する。

本実施の形態の車載機 3 0の作動は、図 5のステップ 4 1 4までの処理は同一のため、詳細な説明を省略する。

図 1 0に示すように、現在の緯経度 P ( t ) が属するエリアが決定されると (図 5のステップ 4 1 4 ) 、次のステップ 4 3 0において、車両のィグニッションスィッチがオフされたか否かを判断する。この判断は、車両 3 2の駐車の定義をエンジンが停止されたときと想定するためである。イダニッシヨンスィッチがオンのときは、車両は移動可能であるため、駐車ではないと判断し、ステップ 4 3 0で否定され、ステップ 4 4 0へ進み上記実施の形態と同様に（図 5のステツプ 4 1 6 ) 、緯経度 P ( t ) 、その日時 t、エリアを車両存在履歴として記憶する。

一方、車両のイダニッシヨンスィッチがオフのときは、車両が駐車されていると判断し、ステップ 4 3 0で肯定され、次のステップ 4 3 2において上記求めた緯経度 P ( t ) を予め記憶された地図データベースに対応させると共に、緯経度 P ( t ) が属するゾーンを決定する。次のステップ 4 3 4では、決定したゾーンに留保ゾーンが含まれかつ緯経度 P ( t ) がその留保ゾーンに含まれているか否かを判断する。緯経度 P ( t ) が留保ゾーンに含まれていない場合には、駐車料金を留保する必要がないので、ステップ 4 3 4で否定され、ステップ 4 4 0へ進み、決定されているゾーンを含めて、緯経度 P ( t ) 、その日時 t、エリアを車両存在履歴として記憶する。次の表 5は、車両存在履歴の一覧の例を示したものである。【表 5】

なお、上記表中の「ゾーン」欄は、ゾーンのランク及び以下で説明するように留保された場合には「留保」と表記した。

一方、緯経度 P ( t ) が留保ゾーンに含まれている場合には、ステップ 4 3 4 で肯定され、次のステップ 4 3 6において車両 3 2の I D (またはユーザ I D ) が留保ゾーンの対象となる I Dか否かを判断する。留保ゾーンの対象となる I D に車両 3 2の I Dが含まれないときは、駐車料金を留保する必要がないので、ステツプ 4 3 6で否定され、ステップ 4 4 0へ進み、上記と同様に車両存在履歴を記憶する。留保ゾーンの対象となる I Dに車両 3 2の I Dが含まれるときは、駐車料金を留保する必要があるので、ステップ 4 3 6で肯定され、次のステップ 4 3 8において、上記決定されたゾーン（ステップ 4 3 2 ) を留保ゾーンを表す情報に変更しステップ 4 4 0へ進み、上記と同様に車両存在履歴を記憶する。

上記のようにして、所定時間毎に車両 3 2が存在したエリア及びゾーンを日時と共に履歴として記憶する。

次に、車載機 3 0における課金処理を説明する。課金処理は、所定時間毎に実行される。この所定時間は、毎時、毎週所定曜日、毎月所定日時刻、予め定めた年月日時刻等のように予め定めた日時に実行される。なお、この課金処理の実行は、総合センタ 4 0側からの指示で行うようにしてもよい。また、本実施の形態の課金処理は図 6の課金処理と略同様のため、同一部分は略説する。

図 1 1に示すように、条件が一致したか否かを判断し（ステップ 4 2 0 ) 、条件が不一致の場合には、本ルーチンを終了し、条件が一致の場合には、履歴情報を取得する（ステップ 4 2 2 ) 。この履歴情報は、上記図 1 0のステップ 4 4 0 で記憶されているゾーンを含んだ車両存在履歴のリスト（表 5 ) である。次に、課金計算式を設定し（ステップ 4 2 4、（2 ) 式）、演算式、及び履歴情報を用いて、エリアに対する料金を演算する（ステップ 4 2 6 ) 。

次のステップ 4 5 0では、所定時間（本実施の形態では 5分）同一ゾーンのランクが継続的に履歴として存在する（時系列的に連続する）か否かを判断し、継続的に履歴として存在しない場合にはステップ 4 5 0で否定され、駐車料金を算出せずにステップ 4 5 6に進み、上記実施の形態と同様に、エリアに関する演算式による料金のみにより課金処理する（図 6のステップ 4 2 8 ) 。

一方、継続的に履歴として存在する場合には、ステップ 4 5 0で肯定され、ステツプ 4 5 2へ進み、駐車演算式が設定される。次の（3 ) 式には、駐車演算式をエリアを考慮した一般式として示した。

(駐車料金額） = g (H , ， , W_z , t) · · · ( 3 ) 但し、，W₂ , W₃ W_z ：

：ゾーン L l〜L z ( z ：ゾーンの最大数）に対する評価

(すなわち継続的に履歴として存在する数から「5」を減算した値）なお、この駐車演算式では、留保されているゾーンは除外するものとする。また、上記駐車演算式は、混雑度に応じて駐車料金額を変更したり、日時 tに応じて駐車料金額を変更したりするようにしてもよい。

次のステップ 4 5 4では、上記設定した駐車演算式、及び履歴情報のゾーン欄の値を用いて、駐車料金を演算する。料金演算が終了すると、ステップ 4 5 6へ進み、エリアに対する進入料金と駐車料金とについて課金処理がなされる。この課金処理は、 I Cカード 2 3 2の残高から上記求めた課金額を減算する処理である。このように、本実施の形態では、予め定めたゾーン毎に駐車料金を課金することができる。また、全ての車両に対して駐車料金を増額するのではなく、増額すべきではない近隣の住人や会社の駐車場や独立した料金体系の駐車場等に対しては留保することによって、救済することができる。

なお、上記実施の形態において、課金対象エリア内に車両が進入したとき、課金対象ェリァに車両が接近したとき、駐車料金課金対象ゾーン内に車両が進入したとき、駐車料金課金対象ゾーンに車両が接近したとき、映像や音声等によって、ユーザに告知することが好ましい。このように告知することによって、ュ一ザが認知せずに課金処理されることを防止することができる。また、課金処理の前後で課金予想額または課金額をユーザに告知することが好ましい。

〔第 3実施の形態〕

次に、第 3実施の形態について説明する。

上記実施の形態は、車載機側で課金処理した場合を説明したが、本実施の形態は、総合センタ側で課金処理するものである。ない、本実施の形態は上記実施の形態と略同様の構成のため、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。

本実施の形態では、総合セン夕側で課金処理に関連する処理をするため、車載機側で課金対象エリア情報を生成する必要がない。すなわち、車載機は、緯経度 P ( t ) と日時 tを履歴情報として記憶し、送信するものである。

図 1 2に示すように、車載機 3 0では、所定時間（本実施の形態では 1分）毎に以下の割り込み処理が実行され、 G P S用衛星 2 0、 2 2、 2 4からの G P S 信号を受信し（ステップ 4 0 6 ) 、現在の日時（年月日時刻）を読み取って（ステツプ 4 0 8 ) 、自己の位置、すなわち車両 3 2の位置（緯経度 P ( t ) ) を求める。なお、この緯経度 P ( t ) を求める場合、総合セン夕側から G P S補正情報を取得して用いてもよい。

次のステップ 4 6 0では、日時し及び緯経度 P ( t ) を履歴情報として記憶する。なお、履歴情報は、表 3に示した車両存在履歴のうちエリア、課金の欄を削除したものに相当する。

次に、車載機 3 0の通信処理を説明する。図 1 4に示すように、車載機では、所定時間毎に図 1 4の通信処理ルーチンが実行され、ステップ 5 0 0において、総合セン夕から問い合わせがあつたか否かを判断する。総合セン夕から問い合わせがあつたときはステップ 5 0 0で肯定され、次のステップ 5 0 2において、上記記憶された履歴情報を送信し、本ルーチンを終了する。この履歴情報を送信するときには、自車を特定する車種情報を含む識別コードである I Dコード等を含んだ信号を送信する。

一方、総合セン夕から問い合わせがないときは、ステップ 5 0 0で否定され、次のステップ 5 0 4において、総合セン夕からの課金情報の告知指示（詳細は後述）がなされたか否かを判断する。告知指示の場合は、ステップ 5 0 4で肯定され、次のステップ 5 0 6において総合セン夕からの課金情報を告知する。

次に、総合セン夕側の処理を説明する。

図 1 3に示すように、総合セン夕 4 0では、ステップ 4 7 0において、 G P S 用衛星 2 0、 2 2、 2 4からの G P S信号を受信して総合セン夕 4 0の基準位置 (基準緯経度 P o ) を求め、 G P S補正情報を生成した後に課金対象エリア情報を読み取る初期処理を行う（図 4のステップ 3 0 0〜3 0 4 ) 。

次のステップ 4 7 2では、車載機からの応答を得るための問い合わせを行い、次のステップ 4 7 4で車載機 3 0が応答したか否かを判断する。応答がない場合にはステップ 4 9 2へ進み、所定時間を経過するまで問い合わせを繰り返し実行する。

車載機 3 0が応答すると、ステップ 4 7 4で肯定され、ステップ 4 7 6において I Dコード等を含んだ履歴情報の送信を要求する。この I Dコード等を含んだ履歴情報を車載機 3 0が送信してこれを総合セン夕 4 0が受信するまでステップ 4 7 8の判断を繰り返し、受信すると、ステップ 4 8 0へ進む。ステップ 4 8 0 では、履歴情報に含まれる各緯経度 P ( t ) を予め記憶された地図データベースに対応させて、次のステップ 4 8 2において緯経度 P ( t ) が属するエリアを決定する。次に、ステップ 4 8 4において、上記と同様に、演算式（課金計算式）を設定すると共に、設定された演算式を用いて料金を演算する。

次のステップ 4 8 6では、ステップ 4 8 4の演算結果から課金があるか否かを判断し、課金が発生しない場合には、ステップ 4 9 2へ進む。一方、課金が発生した場合には、次のステップ 4 8 8において、発生した課金、すなわち料金を課金情報として車載機へ送信することによって、車載機へ課金情報を告知するよう指示する。次にステップ 4 9 0では、 I Dコードで定まる車両のユーザに関する口座ゃクレジットカード等の決裁口座から料金を決裁する。

このように、本実施の形態では、総合セン夕側でエリア等を求めているので、車載機の演算負荷を軽減することができる。また、車載機は自己の車両の位置を送信すればよいので、通信負荷も軽減することができる。

なお、上記実施の形態では、自動的に課金処理を実行することが可能なカードや口座が定められている場合に、この支払可能カードや口座から引き落とされる以前に報知することができるので、ユーザは課金対象で料金が発生する駐車等の料金の支払いを自己が所持するカードや口座で可能な否かの判断を容易にすることができる。

〔第 4実施の形態〕

本実施の形態は、有料施設（課金対象地域）への進入車両（走行車両）に対して自動的に課金処理を行う自動課金システムに本発明を適用したものである。なお、本実施の形態で用いられる自動課金システムは、車両に搭載された車載機と、地上側に設置された路上機との間の通信による情報授受に基づいて、使用料金 (走行料金）を決済するためのシステムである。なお、本実施の形態は、上記実施の形態と略同様の構成であるため、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。

図 1 5には、本実施の形態の自動課金システム 1 0の概念構成を示した。本実施の形態の自動課金システム 1 0は、車両 3 2に搭載されかつ G P S用衛星 2 0、 2 2 , 2 4からの信号を受信するための G P Sアンテナ及び地上波通信用の地上波アンテナ（詳細は後述）を備えた車載機 3 0と、地上側に固定的に設置されかつ G P S用衛星 2 0、 2 2、 2 4からの G P S信号を受信するための G P Sアンテナ 4 2を備えた路上機としての総合セン夕 4 0とから構成されている。総合セン夕 4 0は、地上波通信用の地上波アンテナ 4 4も有している。

なお、本実施の形態では、上記総合セン夕 4 0と連携する 1または複数の中継装置 5 0を含んで構成されている。詳細は後述するが、中継装置 5 0は、総合セン夕 40と略同様の構成であり、車載機 30に対する課金関係の処理を含む各種処理を担当する装置である。

車載機 30は、 GPS用衛星 20、 22、 24からの G P S信号により自己の車両 32の位置を特定し、地上波通信により総合センタ 40へ送信する。総合センタ 40は、受信した車両 32の位置に基づいて課金対象エリアに対する課金処理（演算）を行い、その結果を車載機 30へ送信する。車載機 30は、受信した課金処理結果に基づいて、料金収受を行う。なお、料金収受は、総合センタ 40 側で行い、その結果のみを送信するようにしてもよい。

本実施の形態にかかる、地上側に設置された総合セン夕 40は、上記実施の形態と同様の構成のため、説明を省略する（図 2参照）。

次に、中継装置 50について説明する。中継装置 50は、総合センタ 40と略同様の構成であるが、課金が適正になされていることを監視する監視装置としての機能を有している。

図 1 6に示すように、中継装置 50は、中継制御装置 1 30を有している。中継制御装置 1 30は、 CPU1 32, RAM 1 34, ROM 1 36及び入出力ポ —ト（ I ZO) 1 38からなるマイクロコンピュー夕で構成され、各々はコマンドゃデ一夕の授受が可能なようにバス 140によって接続されている。なお、 R ◦ Ml 36には、後述する処理ルーチンが記憶されている。

入出力ポ一ト 1 38には、 GP Sアンテナ 1 50 Aを有する GP S用通信装置 1 50が接続されると共に、地上波アンテナ 1 52 Aを有する地上波用通信装置 1 52が接続されている。 GP S用通信装置 1 50は、 GP S用衛星 20、 22、 24からの GP S信号によって自己、すなわち総合セン夕 40の位置を特定するためのものである。また、地上波用通信装置 1 52は、車両に搭載された車載機 30に対して通信によって交信または情報提供するためのものであり、無線通信装置が採用される。なお、この無線通信装置の一例は、 FM放送ゃFM文字放送、周知の電波通信、移動体通信装置等の電話回線通信がある。

また、入出力ポート 1 38には、撮像装置 1 54 Aを備えた車両計測装置 1 5 4、撮像装置 1 56 Aを備えた車番撮影装置 1 56、撮像装置 1 58 Aを備えたランプ撮影装置 1 58が接続されている。なお、これらの撮像装置 1 54 A〜 1 58 Aは、 TVカメラやイメージセンサを用いることができる。

なお、中継制御装置 1 30には、記録媒体としてのフロッピーディスク（以下、 FDという）が挿抜可能なフロッピーディスクユニット（FDU) 142が接続されている。なお、後述する処理ルーチン等は、 FDU 142を用いて FDに対して読み書き可能である。従って、後述する処理ルーチンは、中継制御装置 1 3 0の内部に記憶することなく、予め FDに記録しておき、 FDU 142を介して FDに記録された処理プログラムを実行してもよい。また、中継制御装置 1 30 にハードディスク装置等の大容量記憶装置（図示省略）を接続し、 FDに記録された処理プログラムを大容量記憶装置（図示省略）へ格納（インストール）して実行するようにしてもよい。また、記録媒体としては、 CD— ROM等の光ディスクや、 MD， MO等の光磁気ディスクがあり、これらを用いるときには、上記 FDUに代えてまたはさらに CD—ROM装置、 MD装置、 MO装置等を用いればよい。

次に、車載機 30について説明する。なお、本実施の形態に用いた車載機は、上記実施の形態の車載機（図 3参照）に、監視用ランプ 227をさらに接続した構成である。

図 1 7に示すように、本実施の形態の車載機 30にかかる、入出力ポート 20 8には、監視用ランプ 227が接続されている。この監視用ランプ 227は、車両の外部に対して課金処理状態を報知するためのものである。

図 1 8 Aに示すように、監視用ランプ 227は、箱体 229の前面部 229 A に設け、車両のダッシュボード上に監視用ランプ 227からの光が車外へ射出されるように設置させることができる。このようにすることにより、監視用ランプ 227の点滅を車外から容易に確認することができる。

なお、監視用ランプ 227と同期して点滅する表示ランプを監視用ランプ 22 7と異なる位置、例えば監視用ランプ 227と対向する位置（箱体 229の後面部 229 B) に設けることにより、車内の乗員に表示ランプの点滅により監視用ランプ 227の点滅を車内で確認させることができる。例えば、図 1 8 Bに示すように、箱体 229の後面部 229 Bに表示パネル 227 Sを設置して、車内の乗員が現在の課金処理の状態を容易に確認できる構成とすることもできる。この場合、表示パネル 2 2 7 Sには、課金対象エリアに接近中の表示、課金対象エリァの基準となる課金額の表示、課金処理中の金額の表示、課金処理開始の表示、課金処理完了の表示、課金処理が実行できないこと（違反）の表示等を現在状態として表示させることができる。

次に、本実施の形態の作用を説明する。

まず、地上側装置（ここでは総合セン夕 4 0 ) の作動の詳細を説明する。本実施の形態では、総合セン夕 4 0は、図 4の処理と同様の処理を行うものであり、車両 3 2に取り付けられた車載機 3 0へ向けて、課金処理のための情報を送信する。

総合セン夕 4 0では、 G P S用衛星 2 0、 2 2、 2 4からの G P S信号を受信し（図 4のステップ 3 0 0 ) 、自己すなわち総合センタ 4 0の基準位置（基準緯経度 P o ) を求めて G P S補正情報を生成する（ステップ 3 0 2 ) 。次に、予め定められた課金対象エリア情報を読み取って（ステップ 3 0 4 ) 、課金対象エリァ情報と共に G P S補正情報を F M放送や電話回線等により送信する（ステップ 3 0 6 ) 。

課金対象エリア情報は、上述のように、予め定めた複数のエリアから構成される課金対象エリアで定められる。例えば、都心部と郊外部との間で都心部に近づくに従ってエリァが小さくなる構成等がある。本実施の形態における課金対象ェリアの一例は、図 1 9に示すように、中心部の円形領域のエリア A、そのエリア Aの外周辺に隣接した略同心円のドーナツ形状のエリア B、及びエリア A， B以外のエリア Cで地上側を 3つに分離して構成される。これらの各エリアは、緯経度及びその形状をもって特定することができる。

また、課金対象エリア情報は、複数のエリアから構成される課金対象エリア A で定められるが、各々のエリアについて課金額を異ならせることができる。例えば、都心部に近づくに従って課金額を大きくしたり、利用回数に応じて課金額を変更したり、混雑度に応じて課金額を変更したり、利用時間に応じて課金額を変更したりすることができる。これらは課金演算条件により定まる。

課金演算条件は、上記実施の形態で説明したので詳細な説明は省略するが、第 1の課金演算条件としては、エリァ毎の料金を表すテーブルで示したエリァ進入回数がある。第 2の課金演算条件としては、エリア毎の料金を表すテーブルで示したエリア滞在時間がある。第 3の課金演算条件としては、エリア毎の料金を表すテーブルで示したエリア混雑度があり、第 4の課金演算条件としては、エリア毎の料金を表すテーブルで示したエリア内を走行したときの車速（平均車速でもよい）があり、第 5の課金演算条件としては、エリア毎の料金を表すテーブルで示したエリア内を走行したエリア内総走行距離がある。

これらの課金演算条件によるテーブルを課金対象エリァ情報に含めることで課金対象エリアに関して、その地域の特定と料金の特定とを行うことができる。なお、本実施の形態では、課金対象エリア（課金エリア）としてエリア Aを定めており、そのエリア Aの周辺であるエリア Bを課金対象エリアの誤差分を解消するためのエリア（緩衝エリア）と定めている。これは、 G P Sシステムで車両の位置を特定する場合に、 G P Sシステムにより生じる誤差を考慮するためである。エリア A， B以外の領域であるエリア Cは、課金の対象外のエリアである。次に、車載機 3 0の作動を説明する。本実施の形態では、車載機 3 0は、図 5 の処理と同様の処理を行うものである。

すなわち、車両に取り付けられた車載機 3 0では、所定時間（例えば 1分）毎に、地上側すなわち総合セン夕 4 0 (または中継装置 5 0 ) からの情報を受信し (ステップ 4 0 0 ) 、受信した情報が最新の情報か否かを判断し（ステップ 4 0 2 ) 、最新の情報であるときは（ステップ 4 0 2で肯定）、課金対象エリアを導出すると共に、 G P S補正情報を記憶する（ステップ 4 0 4 ) 。一方、受信した情報が最新情報でないときは（ステップ 4 0 2で否定）、 G P S用衛星 2 0、 2 2、 2 4からの G P S信号を受信し（ステップ 4 0 6 ) 、現在の日時（年月日時刻）を読み取って（ステップ 4 0 8 ) 、自己の位置すなわち車両 3 2の位置（緯経度 P ( t ) ) を求め（ステップ 4 1 0 ) 、求めた緯経度 P ( t ) を予め記憶された地図データベースに対応させ（ステップ 4 1 2 ) 、緯経度 P ( t ) が属するエリアを決定し（ステップ 4 1 4 ) 、緯経度 P ( t ) 、その日時 t、エリアを車両存在履歴として記憶する（ステップ 4 1 6 ) 。従って、所定時間毎に車両 3 2 が存在したエリァを日時と共に履歴として記憶する。

次に、車載機 3 0における課金処理を説明する。課金処理は、所定時間毎に実行される。この所定時間は、毎時、毎週所定曜日、毎月所定日時刻、予め定めた年月日時刻等のように予め定めた日時に実行される。なお、本実施の形態では、課金処理の実行は、所定時間に代えて、総合セン夕 4 0 (または中継装置 5 0 ) 側からの指示で行うものとする。

図 2 0に示すように、ステップ 4 2 0において、上記予め定めた日時または総合セン夕 4 0 (または中継装置 5 0 ) 側からの指示がなされたか否かを判断することによって、条件が一致したか否かを判断する。条件が不一致の場合には、ステツプ 4 2 0で否定され、本ルーチンを終了する。

一方、条件が一致の場合には、ステップ 4 2 0で肯定され、ステップ 4 2 2において、履歴情報を取得する。この履歴情報は、上記図 8のステップ 4 1 6で記憶されている車両存在履歴のリストである。次のステップ 4 2 4では、演算式 (課金計算式）を設定する。演算式は、上述の演算条件で定まるものである。この演算条件は、課金額を定める条件（課金演算条件）をいい、エリア進入回数やエリア滞在時間等がある。この演算条件により、課金計算式が定められる。次の ( 4 ) 式には、課金計算式をエリアを考慮した一般式として示した。

(課金額） f (N_A , N_H , N _t , Ν; t) · · · ( 4 )

但し、 N_A ：エリアに対する評価（すなわち、課金演算条件で定まる

エリァの進入回数や滞在時間）

なお、エリアは複数から構成していもよい

N_H ：混雑度

N , ：車速（平均車速）

j ：エリア内総走行距離

t ：日時

次のステップ 4 2 6では、上記設定した演算式、及び履歴情報を用いて、料金を演算する。料金演算が終了すると、ステップ 4 2 7 Aへ進み、料金残高情報等が格納された I Cカード 2 3 2力 I C力一ドリードライト装置 2 3 4に装填されているか否かを判断する。 I Cカード 2 3 2力 I Cカードリ一ドライ卜装置 2 3 4に装填されていないときは、課金処理が遂行できないため、ステップ 4 2 7 A で否定され、ステップ 4 2 7 Bへ進み、上記演算された料金をメモリに記憶する。この料金の記憶は、以前の未払い料金を含む可能性があるため、積算処理でする。一方、 I Cカード 2 3 2力 I Cカードリードライト装置 2 3 4に装填されてるときは、課金処理が遂行できるので、ステップ 4 2 7 Aで肯定され、ステップ 4 2 8において課金処理がなされる。この課金処理は、 I Cカード 2 3 2の残高から上記求めた課金額を減算する処理である。

次に、車両の走行中の車載機及び地上側設備の作動を、さらに説明する。なお、以下の説明では、課金対象エリアに車両が進入した回数により料金が変動する場合を説明する。また、車両は、図 1 9に示すエリア A〜Cからなる領域を、始点 3丁から終点£ 0 ?まで経路尺 tに沿って走行するものとする。

なお、本実施の形態では、図 1 9の経路 R t上の途中点 P S 3付近を走行する車両を撮影可能な領域をチェックボイント C Pとして、中継装置 5 0が設置されている。以下の地上側設備の作動は、中継装置 5 0においてなされる場合を説明する。

図 2 1に示すように、車載機に電源投入がなされると、ステップ 5 0 1へ進み、車両が現在存在する位置のエリア判定がなされる。このステップ 5 0 1は、上述のエリア判定処理が実行される（図 5参照）。次のステップ 5 0 3では、ステツプ 5 0 1で判定されたエリアが課金対象エリアか否かを判断し、課金対象エリアであるときはステップ 5 0 3で肯定され、次のステップ 5 0 5で前回のエリアが課金対象エリア（本ルーチンが前回実行されたときに判定されたエリア）か否かを判断する。前回のエリアが課金対象エリアでないときは、課金対象エリアへ最初に進入した場合であるので、ステップ 5 0 5で否定され、次のステップ 5 0 6 において後述するように、課金領域進入処理が実行されてステップ 5 1 6へ進む。一方、前回のエリアが課金対象エリアのときは、ステップ 5 0 5で肯定され、そのままステップ 5 1 6へ進む。

現在課金对象エリアでなくステップ 5 0 3で否定されると、ステップ 5 0 8へ進み、課金対象エリアまでの距離が予め定めた所定距離以内か否かを判断することによって、課金対象エリアに接近しているか否かを判断する。課金対象エリアまでの距離が所定距離以内のときは、ステップ 5 0 8で肯定され、次のステップ 5 1 4で課金対象エリアに接近していることを表す情報を画像や音声で提供し、ステップ 5 0 1へ戻る。例えば、一定時間の間、表示パネル 2 2 7 S (図 1 8 B 参照）に「課金対象エリア接近中」と表示したり、音声装置 2 2 8から音声で提供したり、表示装置 2 2 4によりナビゲーシヨンの表示上に表示したりして情報提供することができる。

ステップ 5 0 8で否定されると、ステップ 5 1 0へ進み、前回のエリアが課金対象エリアか否かを判断し、前回のエリアが課金対象エリアでないときは、ステップ 5 0 1へ戻る。一方、前回が課金対象エリアであるときは、現在課金対象ェリアから離脱したときであるので、ステップ 5 1 0で肯定され、次のステップ 5 1 2において、後述するように、課金領域離脱処理が実行されてステップ 5 1 6 へ進む。

従って、図 1 9の経路 R t上の途中点 P S 1では、ステップ 5 1 4で課金対象エリア接近の情報提供を行い、途中点 P S 2では課金対象エリアへ最初に進入したときの課金領域進入処理を行う。途中点 P S 3 、 P S 4では前回のエリアが課金対象エリアであるのでそのまま次へ進み、途中点 P S 5では、課金対象エリアから離脱したときの課金領域離脱処理を行う。

ステップ 5 1 6では、 I Cカード 2 3 2が I C力一ドリードライト装置 2 3 4 に装填されているか否かを判断する。 I Cカード 2 3 2力 I C力一ドリードライ卜装置 2 3 4に装填されていないときは、課金処理が遂行できないため、ステツプ 5 1 6で否定され、ステップ 5 1 8へ進み、違反表示を行う。この違反表示は、監視用ランプ 2 2 7を予め定めた違反パターン（例えば、一定時間の点灯及び消灯の繰り返しを表すタイミング）で点滅させることによってなされる。一方、 I Cカード 2 3 2力 I C力一ドリードライ卜装置 2 3 4に装填されてるときは、課金処理が遂行できるので、違反表示をすることなく、ステップ 5 1 6で肯定され、そのままステップ 5 2 0へ進む。なお、違反パターンは予め車載機に記憶されたパターンを用いてもよく、地上側から受信したものを用いてもよい。

ステップ 5 2 0では、地上側から I D等、すなわち車両ナンバー等からなる I Dコード及び車種情報等の固定データの問い合わせがなされたか否かを判断し、肯定されたときには次のステップ 5 2 2において I D質問処理（詳細は後述）を実行した後にステップ 5 2 4へ進み、否定されたときにはそのままステップ 5 2 4へ進む。ステップ 5 2 4では、地上側から車両の位置の問い合わせがなされたか否かを判断し、肯定されたときには次のステップ 5 2 6において位置質問処理 (詳細は後述）を実行した後にステップ 5 2 8へ進み、否定されたときにはそのままステップ 5 2 8へ進む。

次のステップ 5 2 8では、車載機の電源が遮断されたか否かを判断し、電源投入のままのときはステップ 5 2 8で否定され、ステップ 5 0 0へ戻る。一方、電源が遮断されたときには、ステップ 5 2 8で肯定され、次のステップ 5 3 0で、現状を記憶した後に本ルーチンを終了する。ステップ 5 3 0の現状記憶は、少なくとも、上記処理で違反表示がなされたか否かを記憶する。

なお、監視用ランプ 2 2 7が違反パターンで点滅している場合、車載機の電源が遮断されるまで継続して点滅される。また、電源遮断された場合であっても、その状態が記憶されるので、違反の状態が以前に存在したことを確認することができる。

次に、上記ステップ 5 0 6の課金領域進入処理を詳細に説明する。この課金領域進入処理は、車両が課金対象エリアへ進入したときになされる処理である。例えば、経路 R t上の途中点 P S 2 (図 1 9 ) では課金対象エリアへ最初に進入したときであるので、図 2 2の課金領域進入処理が実行される。

まず、ステップ 5 3 2では、 I Dコード及び現在位置を送信することによって、課金対象エリアへ進入したことを報告する。なお、上記 I Dコード及び現在位置に課金対象エリアへ進入したことを表す進入情報を付加して送信してもよい。車両が課金対象ェリァへ進入したことは、車両の現在位置と前回の位置から判断することができるので、この履歴情報から地上側で判断してもよい。

次のステップ 5 3 4では、進入したことに対する認定結果を受領するまで、認定結果受領の判断を繰り返し、認定結果を受領した場合に、次のステップ 5 3 6 で、受領した認定結果から自己の車両が正規車両と認定されたか否かを判断する。なお、このステップ 5 3 4では、地上側から以下の情報を受領する。認定結果が正規車両であるときは、正規車両であることを表す監視用ランプ 2 2 7の点滅パターンである、第 1正規パターン及び最新の課金表を受領する（地上側からの送出）。また、認定結果が違反車両であるときは、違反通告を行うための情報を受領する。

この第 1正規パターンは、自己の車両が課金処理が可能な正規車両であることを車両外部から確認可能にするため、監視用ランプ 2 2 7を予め定めたタイミング（例えば、一定時間の点灯及び消灯の繰り返しを表すタイミング）で点滅させるためのパターンである。例えば、図 2 3に示すように、時間 tの点灯、時間 t の消灯、時間 tの点灯、時間 3 tの消灯を繰り返す、 6 tを 1周期としパルス幅 tのパルスを 2つ含むパターンを設定する。このパターンを用いれば、車外から周期的な点滅を確認でき、正規車両と確認できる。

車載機が正規車両でない認定結果を受領したときは、ステップ 5 3 6で否定され、ステップ 5 4 2へ進み、違反処理を行う。この違反処理は、車両外部から自己の車両が違反車両であることを確認可能にするため、監視用ランプ 2 2 7を上記第 1正規パターンと異なる予め定めた違反パターンで点滅（例えば、時間 tで点灯と消灯を繰り返す、常時点滅）させることによってなされる。

一方、正規車両である認定結果を受領したときは、ステップ 5 3 6で肯定され、次のステップ 5 3 8で I Cカード 2 3 2が I Cカードリードライ卜装置 2 3 4に装填されているか否かを判断する。 I Cカード 2 3 2が非装填のときは、課金処理を実行できないので、ステップ 5 4 2へ進み違反処理がなされる。一方、 I C カード 2 3 2が装填のときは、課金処理が遂行できるので、ステップ 5 3 8で肯定され、違反処理をすることなく、そのままステップ 5 4 0へ進み、正規処理がなされる。この正規処理は、 I Cカード 2 3 2が装填されており課金処理が遂行可能な正規車両であることが車外から確認できるように、監視用ランプ 2 2 7を上記第 1正規パターンで点滅させる処理である。

次に、車載機の課金領域進入処理に対応する地上側の処理を説明する。

図 2 4に示すように、ステップ 6 0 0では、地上側から I Dすなわち車両ナンバー等からなる I Dコードを含む報告（ I Dコード及び車両位置）を受領するまで、繰り返し実行する。この報告の車両位置は、少なくとも車両の現在位置を含み、それまでの位置である車両存在履歴でもよい。車載機からの報告を受領すると、ステップ 6 0 2へ進み、受領した I Dコード及び車両位置を用いて、 I Dコード及び車両の挙動を検査すると共に、 I Dコード及び車両の挙動が正常であるか否かを判断する。なお、 I Dコードの検査は、正規の I Dコードが登録されている場合、登録されている I Dコードを参照することで検査することができ、車両の挙動の検査は、受領した車両の位置を地図等に対応させ、その位置が適正な位置であるかを判断することで検査することができる。

I Dコード等が正常であるときは、ステップ 6 0 2で肯定されて次のステップ 6 0 4において正規車両と認定する。 I Dコード等が正常でないときは、ステツプ 6 0 2で否定されて次のステップ 6 0 6において違反車両と認定する。次のステツプ 6 0 8では、ステップ 6 0 4またはステップ 6 0 6で認定された車両の認定結果を車両（車載機）へ向けて送出する。

このように，地上側から正規車両であるか否かを表す認定結果に応じて、監視用ランプ 2 2 7が第 1正規パターンまたは違反パターンで点滅しているので、課金処理が遂行可能な正規車両であるか遂行できない違反車両であるかを車外から容易に確認することができる。

次に、上記ステップ 5 2 2の I D質問処理を詳細に説明する。この I D質問処理は、車両がチェックポイント内に存在するときになされる処理である。例えば、経路 R t上の途中点 P S 3 (図 1 9 ) は車両がチェックポイント内に存在したときであり、図 2 5の処理が実行される。

まず、ステップ 5 4 4では、 I Dコード及び車種情報等の固定データを送信することによって、 I Dコードに関係する情報を報告する。なお、上記 I Cカードの装填または非装填を表す情報を含めてもよい。

次に、上記報告に対する認定結果を受領すると（ステップ 5 4 6で肯定）、受領した認定結果で自己の車両が正規車両と認定されたか否かを判断し（ステップ 5 4 8 ) 、自己の車両が正規車両と認定されたときにはそのまま本ルーチンを終了する。一方、正規車両と認定されないときは、監視用ランプ 2 2 7を予め定めた違反パターンで点滅させる違反処理を行う（ステップ 5 5 0 ) 。

次に、車載機の I D質問処理に対応する地上側すなわち中継装置の処理を説明する。

図 2 6に示すように、ステップ 6 1 0では、車載機側からの報告を受領するまで、繰り返し実行する。この報告は、 I Dコード、車種、 I Cカード装填の有無からなる情報を含んでおり、車載機からの報告を受領すると、ステップ 6 1 2へ進み、受領した報告が正常か否かを判断する。この判断は、受領した報告に、 I Dコード、車種、及び I Cカード装填の有無を全て含み、かつ I Dコード及び車両の挙動が正常であるか否かの判定によりなされる。

報告（ I Dコード等）が正常であるときは、ステップ 6 1 2で肯定されて次のステップ 6 1 4において車種測定処理がなされる。この車種測定処理では、車両計測装置 1 5 4の撮像装置 1 5 4 Aで撮像された撮像情報を用いて、車両の大きさや車高、牽引の有無等が定められる。次のステップ 6 1 6では、ステップ 6 1 4で測定された車種とステップ 6 1 0で受領した報告内の車種とが一致するか否かを判断し、一致しないときは否定され、ステップ 6 2 0へ進み、一致するときは肯定されてステップ 6 1 8へ進む。次に、ステップ 6 1 8において、報告を受領した車両は正規車両と認定する。一方、報告が正常でないまたは車種が一致しないときは、ステップ 6 1 2で否定されて次のステップ 6 2 0において違反車両と認定し、次のステップ 6 2 2において車番を撮影した後に、ステップ 6 2 4へ進む。次のステップ 6 2 4では、ステップ 6 1 8またはステップ 6 2 0で認定された車両の認定結果を車両（車載機）へ向けて送出する。

このように、地上側から正規車両であるか否かを表す認定結果に応じて、監視用ランプ 2 2 7が第 1正規パターンまたは違反パターンで点滅しているので、正規車両であるか違反車両であるかを車外から容易に確認することができる。

次に、上記ステップ 5 2 6の位置質問処理を詳細に説明する。この位置質問処理は、車両に対して存在位置を問い合わせる処理である。例えば、経路 R t上の途中点 P S 4 (図 1 9 ) では課金対象エリア内に存在するので、課金処理を実行するには、車両の位置が課金対象エリァ内に存在していることを確認できなければならない。そこで、図 2 7に示す位置質問処理が実行される。

まず、ステップ 5 5 2では、 I Dコード及び現在位置を報告する。次のステツプ 5 5 4では、認定結果を受領するまで、認定結果受領の判断を繰り返し、認定結果を受領した場合に、次のステップ 5 5 6で、受領した認定結果から自己の車両が正規車両と認定されたか否かを判断する。なお、このステップ 5 5 4では、地上側から以下の情報を受領する。認定結果が正規車両であるときは、正規車両であることを表す監視用ランプ 2 2 7の点滅パターンである、第 2正規パターン及び最新の課金表を受領する（地上側からの送出）。また、認定結果が違反車両であるときは、違反通告を行うための情報を受領する。

正規車両でない認定結果を受領したときは、ステップ 5 5 6で否定され、ステップ 5 6 0へ進み、違反処理を行う。この違反処理は、上記と同様に車両外部から自己の車両が違反車両であることを確認可能にするため、監視用ランプ 2 2 7 を予め定めた違反パターン（例えば、一定時間の点灯及び消灯の繰り返しを表すタイミング）で点滅させることによってなされる。

一方、正規車両である認定結果を受領したときは、ステップ 5 5 6で肯定され、次のステップ 5 5 8において正規処理がなされる。この正規処理は、正規車両を表す第 2正規パターンに書き換えると共に、課金処理が遂行されていることが車外から確認できるように、監視用ランプ 2 2 7を点灯させる処理である。

次に、車載機の位置質問処理に対応する地上側の処理を説明する。

図 2 8に示すように、ステップ 6 2 6では、地上側から I Dすなわち車両ナンバー等からなる I Dコードを含む報告（ I Dコード及び車両位置）を受領するまで、繰り返し実行する。この報告の車両位置は、少なくとも車両の現在位置を含み、それまでの位置である車両存在履歴でもよい。車載機からの報告を受領すると、ステップ 6 2 8へ進み、受領した車両位置を用いて、車両の挙動を検査すると共に、車両の挙動が正常であるか否かを判断する。

車両の挙動が正常であるときは、ステップ 6 2 8で肯定されて次のステップ 6 3 0において正規車両と認定する。車両の挙動が正常でないときは、ステップ 6 2 8で否定されて次のステップ 6 3 2において違反車両と認定する。次のステツプ 6 3 4では、ステップ 6 3 0またはステップ 6 3 2で認定された車両の認定結果を車両（車載機）へ向けて送出する。なお、ステップ 6 3 4では、上記第 2正規パターンまたは情報を送出する。

このように、地上側から正規車両であるか否かを表す認定結果に応じて、監視用ランプ 2 2 7が第 2正規パターンまたは違反パターンで点滅しているので、正規車両であるか違反車両であるかを車外から容易に確認することができる。

また、第 1正規パターンから該第 1正規パターンと異なる第 2正規パターンに変更しているので、地上側では、正規車両においてその状態を車外から容易に確認することができる。

次に、上記ステップ 5 1 2の課金領域離脱処理を詳細に説明する。この課金領域離脱処理は、車両が課金対象ェリァ外へ離脱したときになされる処理である。例えば、経路 R t上の途中点 P S 5 (図 1 9 ) では課金対象エリアから離脱しているので、図 2 9の課金領域離脱処理が実行される。

まず、ステップ 5 6 2では、 I Dコード及び現在位置を送信することによって、課金対象エリアを離脱したことを報告する。なお、車両が課金対象エリア外へ離脱したことは、車両の現在位置と前回の位置から判断することができるので、この履歴情報から地上側で判断してもよい。

次のステップ 5 6 4では、離脱したことに対する認定結果を受領するまで認定結果受領の判断を繰り返し、認定結果を受領した場合に、次のステップ 5 6 6で認定結果から自己の車両が正規車両と認定されたか否かを判断する。なお、このステップ 5 6 4では、地上側から以下の情報を受領する。認定結果が正規車両であるときは、正規車両であつたので車外への報知を終了させるための監視用ランプ 2 2 7の消灯許可を表す消灯許可情報を受領する（地上側からの送出）。また、認定結果が違反車両であるときは、違反通告を行うための情報を受領する。

車載機が正規車両でない認定結果を受領したときは、ステップ 5 6 6で否定され、ステップ 5 7 2へ進み、上記と同様に予め定めた違反パターンで監視用ランプ 2 2 7を点滅させる違反処理を行う。一方、正規車両である認定結果を受領したときは、ステップ 5 6 6で肯定され、次のステップ 5 6 8で I Cカード 2 3 2 が I Cカードリ一ドライト装置 2 3 4に装填されているか否かを判断する。 I C カード 2 3 2が非装填のときは、課金処理を実行できないので、ステップ 5 7 2 へ進み違反処理がなされる。一方、 I Cカード 2 3 2が装填のときは、課金処理が遂行できるので、ステップ 5 6 8で肯定され、違反処理をすることなく、ステップ 5 7 0へ進み、正規処理がなされる。この正規処理は、上記受領した消灯許可情報により、監視用ランプ 2 2 7を消灯させる処理である。

次に、車載機の課金領域離脱処理に対応する地上側の処理を説明する。

図 3 0に示すように、ステップ 6 3 6では、地上側から I Dすなわち車両ナンバー等からなる I Dコードを含む報告（ I Dコード及び車両位置）を受領するまで、繰り返し実行する。車載機からの報告を受領すると、ステップ 6 3 8へ進み、受領した I Dコード及び車両位置を用いて、 I Dコード及び車両の挙動を検査すると共に、 I Dコード及び車両の挙動が正常であるか否かを判断する。

I Dコード等が正常であるときは、ステップ 6 3 8で肯定されて次のステップ 6 4 0において正規車両と認定する。 I Dコード等が正常でないときは、ステツプ 6 3 8で否定されて次のステップ 6 4 2において違反車両と認定する。次のステツプ 6 4 4では、上記認定された車両の認定結果を車両（車載機）へ向けて送出する。なお、ステップ 6 4 4では、課金処理開始を表す課金処理開始指示を含めた情報を送出するものとする。

また、課金対象エリアを離脱した場合に、正規車両であるときは監視用ランプを消灯させて、車外から正規車両であることを容易に確認させることができ、違反車両であるときは、監視用ランプ 2 2 7が点灯または違反パターンで点滅しているので課金処理が遂行できない違反車両を車外から容易に確認することができる。

なお、上記違反パターンは、常時点灯や、常時消灯であってもよい。このようにすれば、車外から監視用ランプを確認するときの判別は容易となる。

上記実施の形態では、 1つの監視用ランプ 2 2 7を用いた場合を説明したが、 1つに限定されるものではなく、複数のランプを組み合わせて用いてもよい。図 3 1に示すように、例えば、監視用ランプ 2 2 7を、複数の監視用ランプ 2 2 7 A , 2 2 7 B , 2 2 7 C , 2 2 7 Dにより構成することができる。この場合、上記の正規パターンをより複雑にすることができ秘匿性を高めることができる。また、大型、中型、小型、 2輪等のように監視用ランプを設置した車両の種別を表す車種判別ランプとして兼用することができる。さらに、以下の表 6には、経路 R tに沿った車両の乗員と監視用ランプどの対応を示した。【表 6】

上記実施の形態では、監視用ランプ 2 2 7を車両のダッシュボード上に設置した場合を説明したが、車内の設置に限定されるものではなく、車外に設置してもい。

図 3 2に示すように、車両には通常、ナンバープレート 3 4、 3 6が取り付けられている。このナンバープレート 3 4、 3 6上に監視用ランプ 3 8を設置させ、車載機 3 0に接続させることにより、ナンバープレート 3 4、 3 6上に監視用の表示がなされることになり、車外からの確認が容易となる。例えば、図 3 3に示すように、ナンバープレート 3 4、 3 6上に英数字や記号を表示可能な監視用ランプ 3 8を設置する。この監視用ランプ 3 8では、車両の現在状態（例えば違反車両であることを表す）を英数字や記号で表示することができる。これによつて、車両から離れた位置における確認が容易となる。次に、実施の形態において判定された正規車両または違反車両を、車外から、すなわち地上側において自動的に判別する処理を説明する。なお、ここでは、中継装置 5 0において実行されるものとし、処理ル一チンと共に説明する。また、中継装置 5 0と以下の処理を、監視装置として設定することができる。

図 3 4に示すように、違反検出処理が実行されると、ステップ 6 5 0において、上記の正規パターンを読み取る。この正規パターンは、設定されている全ての正規パターンを読み取る。なお、この正規パターンは、中継装置 5 0において総合セン夕 4 0から受信した信号により生成されるものを用いることが好ましい。この受信した信号により生成される正規パターンを用いることにより、最新の正規パターンを用いることができ、正規パターンの秘密性を向上できる。

次のステップ 6 5 2では、車両を一定時間撮影する。この撮影は、監視用ランプを少なくとも含むように撮影すればよい。また、ステップ 6 5 2では、撮影した車両の監視用ランプ 2 2 7の点滅時間から点滅のパターンを抽出する。この抽出は、点灯または消灯の時間間隔を測定することで可能となる。

このステップ 6 5 2の車両撮影は、上記一定時間の撮影の限定されない。例えば、撮像装置に電子シャツタ等を備えて、上記正規パターンに同期して電子シャッ夕が開放または閉塞するようにすれば、監視用ランプの点滅に同期できる。このようにすれば、正規バターンの点滅に同期して点灯時にのみ撮像することもでさる。

次のステップ 6 5 4では、ステップ 6 5 0で読み取った正規パターンとステツプ 6 5 2で抽出したパターンとが一致するか否かを判断する。一致する場合にはステップ 6 5 4で肯定され、次のステップ 6 5 6で撮影した車両は正規車両であると認定して本ルーチンを終了する。

このステップ 6 5 4の判断は、上記撮像装置に電子シャツ夕等を備えて正規パターンに同期して電子シャツ夕が開放または閉塞させる場合、監視用ランプの点減に同期できる。従って、正規パターンの点滅に同期して点灯状態のみを撮像したときに、パターンとがー致すると判断することができる。

例えば、図 2 3に示すパターンで監視用ランプ 2 2 7が点滅された場合、タイミング時間 T l， Τ 2を検出タイミングと設定すると、正規パターンであるときは、時間 T 1が点灯でかつ時間 T 2が消灯のときに正規パターンである。一方、時間 Τ 1が消灯及び時間 Τ 2が点灯の少なくとも一方の状態では、正規パターンによる点灯ではなく、パターンが一致しないと判断できる。

一方、パターンが一致しないときは、ステップ 6 5 4で否定され、次のステツプ 6 5 8へ進み、撮影した車両は違反車両であると認定し、次のステップ 6 6 0 において違反車両に対する処理がなされる。この違反車両に対する処理の一例としては、車番（ナンバープレート）の撮影、乗員の撮影、監視員への報知等の処理がある。

このように、正規パターンによる監視用ランプの点滅を撮影することによって、容易かつ自動的に正規車両と違反車両とを判別することができる。

なお、正規パターンの検出について説明したが、違反パターンを検出するようにしてもよい。この塲合特定の違反パターンを検出することができ、違反の種類に対応する監視を行うことができる。また、上記では、監視用ランプの点滅を監視する場合を説明したが、光の点滅に限定されるものではなく、電波による報知を監視してもよい。この場合、電波の周期や周波数、及び振幅等の波形を正規パターンとすればよい。

上記実施の形態では、料金残高情報等が格納された I Cカードから料金を減算することにより課金する場合を説明したが、 I Cカードに対する課金処理に限定するものではなく、 I Dコードで定まる車両のユーザに関する口座ゃクレジットカード等の決裁口座から料金を決裁するようにしてもよい。この場合、自動的に課金処理を実行することが可能なカードや口座が定められている場合に、この支払可能カードゃ口座からの引き落し以前に料金を車載機へ報知するようにすることによって、ユーザは課金対象で料金が発生する料金の支払いを事前に確認することができる。

〔第 5実施の形態〕

本実施の形態は、上記実施の形態で説明した正規車両または違反車両を、車外から簡単かつ単純な構成で判別することを可能とするものである。なお、本実施の形態は、上記実施の形態と同様の構成であるため、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。なお、本実施の形態では、上記実施の形態の中継装置 5 0の一部の構成を用いて監視装置 5 2として構成する。また、本実施の形態では、正規車両または違反車両の判別を容易にするために簡単な構成としている。図 3 5に示すように、本実施の形態の監視装置 5 2では、マイクロコンピュー夕で構成された中継制御装置 1 3 0の入出力ポート（ I Z O ) 1 3 8に、地上波アンテナ 1 5 2 Aを有する地上波用通信装置 1 5 2、 T Vカメラやイメージセンサ等の撮像装置 1 5 8 Aを備えたランプ撮影装置 1 5 8が接続されている。また、入出力ポート（ I Z O ) 1 3 8には、撮像装置 1 5 8 Aを備えたランプ撮影装置 1 5 8で撮影した画像を表示する表示装置 1 6 0が接続されている。さらに、入出力ポート（ I /O ) 1 3 8には撮影画像の印刷等に用いられる印刷装置 1 6 6 が接続されている。

図 3 6に示すように、本実施の形態では、監視用ランプ 3 9をナンバープレート 3 4 (または 3 6 ) 近傍に設けている。図 3 6 A、図 3 6 Bは監視用ランプ 3 9の点滅状態を示すものであり、図 3 6 Aは監視用ランプ 3 9の点灯状態を示し、図 3 6 Bは監視用ランプ 3 9の消灯状態を示している。このように、車両に取り付けられているナンバープレート 3 4近傍に監視用ランプ 3 9を設置させ、車載機 3 0に接続させることにより、ナンバープレート 3 4上に監視用の表示がなされる。これにより、車外からの確認が容易となる。

次に、正規車両または違反車両を、車外から、すなわち地上側において判別する処理を説明する。

図 3 7に示すように、本実施の形態の監視装置 5 2では、まずステップ 6 7 0 において、上記の正規パターンを読み取る。なお、この正規パターンは、監視装置 5 2において総合セン夕 4 0から受信した最新の信号により生成されるものを用いることが好ましい。この受信した信号により生成される正規パターンを用いることにより、最新の正規パターンを用いることができ、正規パターンの秘密性を向上できる。なお、フロッピ一ディスクに正規パターンの情報を記憶し、これを読み取って用いても良い。

次のステップ 6 7 2では、車両のナンバープレート 3 4または 3 6近傍を一定時間撮影する。この撮影は、監視用ランプ 3 9を少なくとも含むように撮影すればよい。このステップ 6 7 2では、一定時間撮影された複数の画像から正規パ夕ーンに同期した少なくとも 2枚の画像を抽出する。すなわち、正規パターンの点減に同期して正規パターンの点灯時または消灯時に同期した画像を抽出する。例えば、図 2 3に示すパターンで監視用ランプ 3 9が点滅された場合、夕イミング時間 T 1 , T 2の検出タイミングで画像抽出すれば、時間 T 1で点灯かつ時間 T 2で消灯の画像が得られる。

なお、ステップ 6 7 2の車両撮影は、上記一定時間の撮影の限定されない。例えば、撮像装置に電子シャツ夕等を備えて、上記正規パターン（検出タイミング）に同期して電子シャツ夕が開放または閉塞するようにすれば、監視用ランプの点滅に同期した撮影が可能となる。このようにすれば、正規バタ一ンの点滅に同期して点灯時にのみ撮像することもできる。

次のステップ 6 7 4では、ステップ 6 7 0で読み取った正規パターンによる所定のタイミングでの点灯画像及び消灯画像と、ステップ 6 7 2で抽出した画像とを表示装置 1 6 0へ表示する。この表示装置 1 6 0に表示された画像を監視員が目視すれば、正規車両または違反車両の何れの車両であるかを容易に判別することができる。

図 3 8には、正規パターン（図 2 3参照）で監視用ランプ 3 9が点滅された場合における、正規状態と違反状態の表示についての、表示装置 1 6 0の表示画面を示した。正規パターン（図 2 3参照）で監視用ランプ 3 9が点滅された場合、図 3 8 Aに示すように、表示画面 1 6 O Aは 4分割され、上部（領域 1 6 2 A , 1 6 2 Cからなる部分）が検出タイミングの時間 T 1に関係し、中部（領域 1 6 2 B , 1 6 2 Dからなる部分）が検出タイミングの時間 T 2に関係する。また、画面下部（領域 1 6 2 E ) は撮影画像に関係するものであり、撮影時点の年月日及び時刻が表示される。そして、左部（領域 1 6 2 A, 1 6 2 Bからなる部分）には正規パターンで監視用ランプ 3 9があるべき状態が表示され、右部（領域 1 6 2 C , 1 6 2 Dからなる部分）には実際の撮影画像が表示される。正規パターン以外で監視用ランプ 3 9が点灯した場合は、図 3 8 B , 図 3 8 C , 図 3 8 Dの何れかになる。

このように、同一画面に、正規パターンで監視用ランプ 3 9が点灯または消灯すべき状態、及び実際の撮影画像を表示させることによって、監視員は正規車両または違反車両の何れの車両であるかを容易に判別することができる。

また、表示画面 1 6 0 Aには撮影画像の撮影年月日や時刻が表示されている。また、ナンバープレートにより車両を特定することができるので、印刷装置 1 6 6によりこの画面を印刷すれば、正規パターンによる監視用ランプ 3 9の点灯の適否を出力形態として保存することができる。

なお、上記実施の形態では、上記構成による監視装置を用いて正規車両または違反車両を、車外から簡単かつ単純な構成で判別することを可能としているが、この判別を支援する、さらに簡易的な装置を構成することもできる。この支援装置の構成例を以下に説明する。

図 3 9に示すように、正規車両の判別を支援する支援装置 1 7 0は、アンテナ 1 7 2 Aを備えた受信装置 1 7 2、制御装置 1 7 4、及び提示装置 1 7 6から構成され、受信装置 1 7 2及び提示装置 1 7 6は制御装置 1 7 4に接続されている。受信装置 1 7 2は上記地上波用通信装置 1 5 2と同様に正規パターンを受信するためのものである。なお、受信装置 1 5 2は正規パターンを受信するのみでよく、簡易な受信器で構成できる。

制御装置 1 7 4は、受信装置 1 7 2で受信した正規パターンを表す信号を提示装置 1 7 6における提示用の駆動信号に変換するための装置である。提示装置 1 7 6はスピーカやブザー等の発音体、及びランプの少なくとも一方で構成され、制御装置 1 7 4からの駆動信号によって、正規パターンに応じた発音パターンまたは発光パターンで正規パターンを提示するものである。

上述のように、上記支援装置 1 7 0は、簡易な構成とすることができるので、携帯可能な大きさで製造することができる。これによつて、監視員が携帯して監視することもできる。

なお、上記では受信装置を用いて支援した一例を説明したが、受信装置に代えてカード読み取り装置を取り付けることも可能である。そして、 I Cカードに正規パターンを記憶し、これを読み取るようにすれば、受信不良等が発生しやすい地域においても I Cカードから読み取った監視パターンで支援することができる。

〔第 6実施の形態〕

本実施の形態は、有料施設（課金対象領域）への進入車両（走行車両）に対して自動的に課金処理を行う自動課金システムに本発明を適用したものである。なお、本実施の形態で用いられる自動課金システムは、車両に搭載された車載機と、地上側に設置された路上機との間の通信による情報授受に基づいて、使用料金 (走行料金）を決済するためのシステムである。また、本実施の形態、上記実施の形態と略同様のため、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。本実施の形態にかかる自動課金システム 1 0の概念構成は、図 1 5に示した構成と同様であると共に、本実施の形態にかかる構成の地上側に設置された総合セン夕 4 0は、図 2に示した総合セン夕 4 0と同様のため、説明を省略する。また、中継装置は図 1 6に示した中継装置 5 0と同様の構成であり、車載機は図 1 Ίに示した車載機 3 0と同様の構成であり、監視用ランプは図 1 8に示した監視用ランプ 2 2 7と同様の構成であるため、説明を省略する。

次に、本実施の形態の作用を説明する。

まず、地上側装置（ここでは総合セン夕 4 0 ) の作動の詳細を説明する。本実施の形態では、総合センタ 4 0は、図 4の処理と同様の処理を行うものであり、車両 3 2に取り付けられた車載機 3 0へ向けて、課金処理のための情報を送信する。

総合セン夕 4 0では、 G P S用衛星 2 0、 2 2、 2 4からの G P S信号を受信し（図 4のステップ 3 0 0 ) 、自己すなわち総合センタ 4 0の基準位置（基準緯経度 P o ) を求めて G P S補正情報を生成する（ステップ 3 0 2 ) 。次に、予め定められた課金対象エリア情報を読み取って（ステップ 3 0 4 ) 、課金対象エリァ情報と共に G P S補正情報を F M放送や電話回線等により送信する（ステツプ 3 0 6 ) 。

課金対象エリア情報は、上述のように、予め定めた複数のエリアから構成される課金対象エリアで定められる。例えば、都心部と郊外部との間で都心部に近づくに従ってエリアが小さくなる構成等がある。本実施の形態における課金対象ェリアの一例は、図 4 0に示すように、中心部の円形領域のエリア A、そのエリア Aの外周辺に隣接した略同心円のドーナツ形状のエリア B、及びエリア A , B以外のエリア Cで地上側を 3つに分離して構成される。これらの各エリアは、緯経度及びその形状をもって特定することができる。なお、本実施の形態では、エリア C内及びエリア Dの予め定めた位置に課金処理を行うためのチェックボイント C Pが定められている。

課金演算条件は、上記実施の形態で説明したので詳細な説明は省略するが、第 1の課金演算条件としては、エリア毎の料金を表すテーブルで示したエリァ進入回数がある。第 2の課金演算条件としては、エリア毎の料金を表すテーブルで示したエリア滞在時間がある。第 3の課金演算条件としては、エリア毎の料金を表すテーブルで示したエリア混雑度があり、第 4の課金演算条件としては、エリア毎の料金を表すテーブルで示したエリア内を走行したときの車速（平均車速でもよい）があり、第 5の課金演算条件としては、エリア毎の料金を表すテーブルで示したエリァ内を走行したエリァ内総走行距離がある。

これらの課金演算条件によるテーブルを課金対象エリァ情報に含めることで課金対象エリアに関して、その地域の特定と料金の特定とを行うことができる。課金対象エリァ情報は、予め定めた複数のエリァから構成される課金対象エリァで定められる。例えば、都心部と郊外部との間で都心部に近づくに従ってエリァが小さくなる構成等がある。このような課金対象エリアの一例としては、図 4 0に示すように、中心部の円形領域のエリア A、そのエリア Aの外周辺に隣接した略同心円のドーナツ形状のエリア B， C、これらエリア A， B , C以外のエリァ Dで地上側を 4つに分離して構成される。これらの各エリアは、緯経度及びその形状をもって特定することができる。本実施の形態では、エリア A， B , Cの各々を課金対象エリアとし、エリア Dを課金対象外エリアとする。

次に、車載機 3 0の作動を説明する。本実施の形態では、車載機 3 0は、図 5 の処理と同様の処理を行うものである。

すなわち、車両に取り付けられた車載機 3 0では、所定時間（例えば 1分）毎に、地上側すなわち総合セン夕 4 0 (または中継装置 5 0 ) からの情報を受信し (ステップ 400) 、受信した情報が最新の情報か否かを判断し（ステップ 40 2) 、最新の情報であるときは（ステップ 402で肯定）、課金対象エリアを導出すると共に、 GP S補正情報を記憶する（ステップ 404) 。一方、受信した情報が最新情報でないときは（ステップ 402で否定）、 GP S用衛星 20、 2 2、 24からの GP S信号を受信し（ステップ 406) 、現在の日時（年月日時刻）を読み取って（ステップ 408) 、自己の位置すなわち車両 32の位置（緯経度 P ( t) ) を求め（ステップ 41 0) 、求めた緯経度 P ( t ) を予め記憶された地図データベースに対応させ（ステップ 41 2) 、緯経度 P ( t ) が属するエリアを決定し（ステップ 414) 、緯経度 P ( t ) 、その日時 t、エリアを車両存在履歴として記憶する（ステップ 41 6) 。従って、所定時間毎に車両 32 が存在したエリアを日時と共に履歴として記憶する。従って、課金対象エリアに車両が進入した回数により料金が変動する場合を例にすると、図 40に示すように、エリア A〜Dからなる領域を、始点 STPから終点 EDPまで経路 R tに沿って走行する場合、始点 S TP〜終点 EDPの各々では、始点 S TP及び終点 E DPの各々は課金対象外エリアであるために、課金対象にはならないが、通過点 S 1 , S 2 , S 3, S 4, S 5の各々は課金対象ェリアであるために、課金対象となる。すなわち、エリア C, B, A， B, Cの順で履歴情報（課金履歴）が記憶される。

次に、車載機 30における課金処理を説明する。詳細は後述するが、課金処理は、（チェックポイント CPにおける）地上側からの課金履歴（履歴情報）の送信要求を受信の後にその履歴情報を送信する処理である。

図 41に示すように、ステップ 420において、総合セン夕 40 (または中継装置 50) 側からの送信要求がなされたか否かを判断することによって、条件が一致したか否かを判断する。条件が不一致の場合には、ステップ 420で否定され、本ルーチンを終了する。一方、条件が一致の場合には、ステップ 420で肯定され、ステップ 422において、履歴情報を取得する。この履歴情報は、上記で記憶されている（図 5のステップ 41 6に相当する処理による）車両存在履歴のリストである。次のステップ 423では、取得した履歴情報を中継装置 50に対して送信する。次のステップ 4 2 5では、中継装置 5 0から告知を受信したか否かを判断し、告知があつたときは肯定されステップ 4 2 9で告知を行い、告知がないときは否定されて本ルーチンを終了する。

次に、チェックポイント C Pにおける車載機及び地上側設備の作動を、さらに説明する。

なお、本実施の形態では、チェックポイント C Pを所定領域のエリアで定めており、図 4 2に示すように、エリア C P M, C P Sから構成されている。エリア C P Mは実質的に課金処理に関する作業を実行する領域であり、そのエリァ C P Mの周辺であるエリア C P Sをエリア C P Mを特定するための誤差分を解消するエリア（緩衝エリア）と定めている。これは、 G P Sシステムで車両の位置を特定する場合に、 G P Sシステムにより生じる誤差を考慮するためである。エリア C P M, C P S以外の領域であるエリア Dは、課金の対象外のエリアであったり (図 4 2 ) 、課金対象領域であったり（図 4 0 ) する。

図 4 3に示すように、車載機では、ステップ 5 8 0へ進み、現在位置が中継装置 5 0の周辺（チェックポイント C P ) か否かを判定し、否定されたときはステップ 5 8 6へ進み、肯定されたときはステップ 5 8 2へ進む。次のステップ 5 8 2では前回チェックボイント C Pのエリア（本ルーチンが前回実行されたときのエリア）か否かを判断する。前回のエリアがチェックポイント C Pでないときは、チェックポイン卜 C Pへ最初に進入した場合であるので、ステップ 5 8 2で否定され、次のステップ 5 8 4において領域進入処理が実行されてステップ 5 9 4へ進む。一方、前回チェックポイント C Pであったときは、ステップ 5 8 2で肯定され、そのままステップ 5 9 4へ進む。

この領域進入処理は、車両がチェックボイント C Pへ進入したときになされる処理である。例えば、経路 R o上の途中点 P S 2 (図 4 2 ) ではチェックポイント C Pへ最初に進入したときである。例えば I Dコード及び現在位置を送信することによって、チェックポイント C Pへ進入したことを報告する。この報告によりチェックポイント C Pすなわち地上側（中継装置 5 0 ) では、課金処理に伴う処理の初期化をすることができる。なお、このステップ 5 8 4では車載機側の課金処理開始のための条件設定がなされるようにしてもよい。本実施の形態では、車載機は、上記のように、中継装置 5 0からの送信要求に対応して課金処理が実行可能となるものである。

なお、地上側すなわち中継装置 5 0は上記報告により正規車両と認定したとき監視用ランプ 2 2 7を点滅させるための正規パターン及び最新の課金表を送信することができる。また、違反車両と認定したときは、違反通告を行うための情報を送信することができる。正規パターンは、自己の車両が課金処理が可能な正規車両であることを車両外部から確認可能にするため、監視用ランプ 2 2 7を予め定めたタイミング（例えば、一定時間の点灯及び消灯の繰り返しを表すタイミング）で点滅させるためのパターンである。このパターンを用いれば、車外から周期的な点滅を確認でき、正規車両と確認できる。また、違反パターンも同様に、車外から違反車両であることの確認を可能にするため、監視用ランプ 2 2 7を正規パターンと異なる違反パターンで点滅（例えば、時間 tで点灯と消灯を繰り返す、常時点滅）させる等のものが用いられる。

ステップ 5 8 0で否定されると、ステップ 5 8 6へ進み、チェックポイント C Pまでの距離が予め定めた所定距離以内か否かを判断することによって、チエツクポィント C Pに接近しているか否かを判断する。チェックボイント C Pまでの距離が所定距離以内のときは、ステップ 5 8 6で肯定され、次のステップ 5 9 2 でチェックボイント C Pに接近していることを表す情報を画像や音声で提供し、ステップ 5 8 0へ戻る。例えば、一定時間の間、表示パネル 2 2 7 Sに「チエツクポイント接近中」と表示したり、音声装置 2 2 8から音声で提供したり、表示装置 2 2 4によりナビゲ一シヨンの表示上に表示したりして情報提供することができる。

ステップ 5 8 6で否定されると、ステップ 5 8 8へ進み、前回チェックポイント C Pであったか否かを判断し、否定されるとステップ 5 8 0へ戻る。一方、ステツプ 5 8 8で肯定されたときは、チェックポイント C Pから離脱したときであるので、ステップ 5 8 8で肯定され、次のステップ 5 9 0において領域離脱処理が実行されてステップ 5 9 4へ進む。

上記の領域離脱処理は、車両がチェックポイント C P外へ車両が離脱したときになされる処理である。例えば、経路 R o上の途中点 P S 5 (図 4 2 ) ではチェックポイント C Pから離脱している。この処理は、 I Dコード及び現在位置を送信することによって、チェックポイント C Pを離脱したことを報告する。なお、車両がチェックポイント C P外へ離脱したことは、車両の現在位置と前回の位置から判断することができるので、この履歴情報から車両側及び地上側のいずれでも判断できる。

なお、上記と同様に、離脱したことに対する認定結果により監視用ランプ 2 2 7の点滅させたり、消灯させたりしてもよい。

従って、図 4 2の経路 R o上の途中点 P S 1では、ステップ 5 9 2でチェックポイント C P接近の情報提供を行い、途中点 P S 2ではチェックボイント C Pへ最初に進入したときの領域進入処理を行う。途中点 P S 3、 P S 4では前回のェリアがチェックポイント C Pであるのでそのまま次へ進み、途中点 P S 5では、チェックポイント C Pから離脱したときの領域離脱処理を行う。

ステップ 5 9 4では、地上側から I D等、すなわち車両ナンバー等からなる I Dコード及び車種情報等の固定データの問い合わせがなされたか否かを判断し、肯定されたときには次のステップ 5 9 6において I D等質問処理を実行した後にステップ 5 9 8へ進み、否定されたときにはそのままステップ 5 9 8へ進む。この I D等質問処理は、車両がチェックボイント内に存在するときになされる処理である。例えば、経路 R o上の途中点 P S 3， P S 4 (図 4 2 ) は車両がチエックポイント内に存在したときであり、 I Dコード、車種情報等の固定データ及び現在位置等を送信することによって、 I Dコードに関係する情報を報告する。なお、地上側では、報告が正常か否かを判定し、正規車両か違反車両かを認定する。

上記 I D等質問処理は、中継装置からの車両に対する正規車両であるか否かの確認に対して応答する処理でもある。

次のステップ 5 9 8では、電源が遮断されたか否かを判断し、通電のままなら否定されステップ 5 8 0へ戻り、遮断されたときは肯定されて本ルーチンを終了する。

次に、中継装置の作動を説明する。本実施の形態にかかる中継装置 5 0では、図 1 3の処理と略同様の図 4 4の処理を行うものである。まず、 GP S用衛星 20、 22、 24からの GP S信号を受信して総合セン夕 40の基準位置（基準緯経度 P o) を求め、 GP S補正情報を生成した後に課金対象エリア情報を読み取る初期処理を行う（ステップ 470) 。車載機からの応答を得るために問い合わせて（ステップ 472) 、車載機 30が応答したか否かを判断する（ステップ 474) 。応答がない場合には（ステップ 492で否定）、所定時間を経過するまで問い合わせを繰り返し実行する。

車載機 30が応答（報告）すると（ステップ 474で肯定）、 I Dコード等を含んだ履歴情報の送信を要求する（ステップ 476) 。この I Dコード等を含んだ履歴情報を車載機 30が送信してこれを受信すると（ステップ 478で肯定）、履歴情報に含まれるエリアに基づいて演算式を決定し（ステップ 480) 、設定された演算式を用いて料金を演算する（ステップ 484) 。

演算式は、上述の演算条件で定まるものである。この演算条件は、課金額を定める条件（課金演算条件）をいい、エリア進入回数やエリア滞在時間等がある。この演算条件により、課金計算式が定められる。次の（5) 式には、課金計算式をエリアを考慮した一般式として示した。

(課金額） = f (N_A , N_B , N_c ,Ν_Η , Ν, , Ν; ， t) · · · (5)

但し、

, N_B , N_c ：エリアに対する評価（すなわち、課金演算条件で定まる

エリアの進入回数や滞在時間）

なお、エリアは複数から構成していもよい

N_H ：混雑度

N, ：車速（平均車速）

Ν_: ：エリア内総走行距離

t ：日時次に、ステップ 484の演算結果から課金があるか否かを判断し（ステップ 4 86) 、課金が発生しない場合には、所定時間を経過したか否かを判断する（ステツプ 492) 。所定時間が未経過の場合（ステップ 492で否定）ステップ 4 72へ戻り、所定時間経過の場合（ステップ 492で肯定）本ルーチンを終了する。

一方、課金が発生した場合には、発生した課金、すなわち料金を課金情報として車載機へ送信することによって、車載機へ課金情報を告知するよう指示する

(ステップ 4 8 8 ) 。そして、 I Dコードで定まる車両のユーザに関する口座やクレジットカード等の決裁口座から料金を決裁する（ステップ 4 9 0 ) 。

このように、本実施の形態では、車載機に課金対象エリアに存在したことを表す履歴情報を記憶（蓄積）すると共に、地上側からの送信要求によりその履歴情報を送信しているので、出入口等にアンテナ等を配設して料金収受（課金）のための情報授受する必要なない。すなわち、地上側と車両との間で情報授受できるポイントを設置すればよく、そのポイントにおいて料金収受（課金）のための情報授受をすることによって、容易に料金収受（課金）することができる。

上記実施の形態では、 1つの同心円状の課金対象エリアについて履歴情報を記憶して課金処理する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、課金対象エリア A, B , Cが分散して存在する場合にも有効である。図 4 5の例では、課金対象エリア外のエリア Dにチェックポイント C Pが存在する。この課金対象エリア A , B (途中点 P S 6 , P S 7 ) を経路 R 1で走行したとき、乗員は、課金のために途中点 P S 8として予め設置されているチェックボイント C Pを通過すればよい。この場合、チェックポイント C Pの通過は経路 R 1に含めなくともよい。すなわち所定時間を経過した後、例えば、数時間や数日後にチエックポイント C Pを通過することで課金処理を行うこともできる。なお、このように、所定時間を経過した後、例えば、数時間や数日後にチェックポイント C Pを通過する場合と、短時間の後にチェックボイント C Pを通過する場合との差別化のため、すなわち優遇措置や遅延措置として、一定時間を経過した後にチェックボイント C Pを訪れたときに割り増し金額を増加したり、一定時間以内に課金処理がなされた場合に通常課金額に対して予め定めた割引金額を減算するようにしてもよい。

また、上記では、課金対象エリアが固定的に設定された場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、課金対象エリァが移動設定可能であってもよい。例えば、図 4 6に示すように、課金対象エリア A， Bが課金対象エリア A ' , B ' に移動変更（大きさの変更含む）された場合であっても有効である。この場合、図 4 5に示した経路 R 1を以前に通過した場合でも課金対象エリァ A ' ， B ' に移動変更の後には課金対象エリア外となることがある。この場合には、地上側から車載機へ課金対象エリアが移動変更されたことの情報提供を逐次行うことが好ましい。更に、エリアは円形である必要もない。

なお、上記実施の形態では、自動的に課金処理を実行することが可能なカードや口座が定められている場合に、この支払可能カードや口座から引き落とされる以前に報知するようにしてもよい。この場合には、ユーザは課金対象で料金が発生する料金の支払いを自己が所持するカードや口座で可能な否かの判断を容易にすることができる。

また、上記実施の形態では、地上側で課金する場合を説明したが、料金残高情報等が格納された I Cカードから料金を減算することにより課金する場合にも適用可能である。

〔第 7実施の形態〕

本実施の形態は、有料施設（課金対象領域）への進入車両（走行車両）に対して自動的に課金処理を行う自動課金システムに本発明を適用したものである。なお、本実施の形態で用いられる自動課金システムは、車載機によって車両の位置を検出し、その検出結果に基づいて、使用料金（走行料金）を決済するためのシステムである。また、本実施の形態、上記実施の形態と略同様のため、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。

本実施の形態にかかる自動課金システム 1 0の概念構成は、図 1に示した構成と同様である。なお、本実施の形態の自動課金システム 1 0では、車載機 3 0は、地上波通信用の地上波アンテナ（詳細は後述）を必要に応じて備えるものである。車載機 3 0は、 G P S用衛星 2 0、 2 2、 2 4からの G P S信号により自己の車両 3 2の位置を特定し、特定された位置情報及び課金対象エリアに関する情報に基づいて課金処理（演算）を行い、その処理結果に基づいて、料金収受処理を行う。この際、必要に応じて総合セン夕 4 0と地上波通信により情報の送受信を行ってもよい。

また、本実施の形態にかかる構成の地上側に設置された総合センタ 4 0は、図 2に示した総合セン夕 4 0と同様のため、説明を省略する。なお、本実施の形態では、地上波用通信装置 1 2 2は、車両に通信装置が搭載された車載機 3 0に対して通信によって交信または情報提供するためのものであり、無線通信装置が採用される。

次に、本実施の形態の車載機を説明する。車載機は図 3に示した車載機 3 0と略同様の構成であるため、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。図 4 7に示すように、本実施の形態の車載機 3 0の入出力ポート 2 0 8には、車載の G P Sアンテナ 2 2 O Aを有する車載用 G P S装置 2 2 0が接続されている。車載用 G P S装置 2 2 0は、 G P S用衛星 2 0、 2 2、 2 4からの〇 3信号によって自己の車両 3 2の位置を特定するためのものである。

また、入出力ポート 2 0 8には、メモリ 2 3 0が接続されている。このメモリ

2 3 0は、課金対象領域の料金を表す料金情報を記憶するための書き換え可能な料金テーブル 2 3 0 A、ドライバに対して映像で経路補助情報を提供するための地図情報を記憶した地図データベース 2 3 0 Bを含んでいる。

また、上記入出力ポート 2 0 8には、ドライバに対して映像で経路補助情報を提供するための表示装置 2 2 4、ドライバに対して音声情報を提供するためのスピ一力 2 2 8 Aを備えた音声装置 2 2 8からなるスピーカ装置、及びキーボードやスィッチ装置等の入力装置 2 2 6が接続されている。表示装置 2 2 4は、地図情報を表示可能である。音声装置 2 2 8は、装置本体 1 2から出力されたデジ夕ル信号及びアナログ信号の何れかの音声信号をスピーカ 2 2 8 Aの駆動信号に変換して出力するためのものである。

なお、上記メモリ 2 3 0内に記憶されるべきデータ等は、 F D装置 2 3 6を用いてフロッピーディスク F Dゃハ一ドディスク装置等の記憶媒体に格納してもよい。

また、入出力ポー卜 2 0 8には、料金残高情報等が格納された I Cカード 2 3 2が着脱可能な I C力一ドリードライト装置 2 3 4を備えている。 I Cカード 2

3 2は、後述する課金対象エリァに関するエリァ情報を記憶するための記憶領域 2 3 2 Aが予め定められている。また、 I Cカード 2 3 2には、残高情報及び G P S補正情報を記憶することもできる。車載機 3 0は、車両ナンバー等からなる I Dコード及び車種情報等の固定デー夕を予め R AM 2 0 4や R O M 2 0 6に記憶しており、 I Cカードリードライト装置 2 3 4によって装着された I Cカード 2 3 2の料金残高情報及び課金対象ェリアを参照したり、 I Cカード 2 3 2に料金残高情報の書き込みを行う。なお、 I Cカードには、プリペイドカードやクレジットカードを含むものである。また、入出力ポート 2 0 8には、監視用ランプ 2 2 7が接続されている。この監視用ランプ 2 2 7は、車両の外部に対して課金処理状態を報知するためのものである。上記の I Cカード 2 3 2の一例として、図 4 8 Aに示すように、記憶領域 2 3 2 Aに対応する情報記憶のためのバー状の磁気記憶領域 2 3 1 Aを有する磁気記憶型カード 2 3 1や、図 4 8 Bに示すように、記憶領域 2 3 2 Aに対応する情報記憶のための I C記憶部 2 3 3 Aを有する I C記憶型カード 2 3 3を採用することができる。

なお、図 4 7に示す本実施の形態では、備えていないが、他の車載機として、地上波アンテナを有する地上波用通信装置が接続され、地上側に通信によって交信または情報提供する無線通信装置を備えたものもある。この無線通信装置の一例は、 F M放送ゃF M文字放送、周知の電波通信、移動体通信装置等の電話回線通信がある。従って、地上波用通信装置は、携帯電話や車載電話装置等の移動体通信装置を用いることができ、本車載機 3 0を介して車両と車両外の電話装置との間で無線通信（電話回線を介して会話）を可能とすることができる。

図 4 9 Aに示すように、監視用ランプ 2 2 7は、箱体 2 2 9の前面部 2 2 9 A に設け、車両のダッシュボード上に監視用ランプ 2 2 7からの光が車外へ射出されるように設置させることができる。このようにすることにより、監視用ランプ 2 2 7の点滅を車外から容易に確認することができる。

なお、監視用ランプ 2 2 7と同期して点滅する表示ランプを監視用ランプ 2 2 7と異なる位置、例えば監視用ランプ 2 2 7と対向する位置（箱体 2 2 9の後面部 2 2 9 B ) に設けることにより、車内の乗員に表示ランプの点滅により監視用ランプ 2 2 7の点滅を車内で確認させることができる。例えば、図 4 9 Bに示すように、箱体 2 2 9の後面部 2 2 9 Bに表示パネル 2 2 7 Sを設置して、車内の乗員が現在の課金処理の状態を容易に確認できる構成とすることもできる。この場合、表示パネル 2 2 7 Sには、課金対象エリアに接近中の表示、課金対象エリァの基準となる課金額の表示、課金処理中の金額の表示、課金処理開始の表示、課金処理完了の表示、課金処理が実行できないこと（違反）の表示等を現在状態として表示させることができる。さらに、図 4 9 Cに示すように、監視用ランプ 2 2 7を、複数の監視用ランプ 2 2 7 A， 2 2 7 B , 2 2 7 C , 2 2 7 Dにより構成することができる。この場合、大型、中型、小型、 2輪等のように監視用ランプを設置した車両の種別を表す車種判別ランプとして兼用することができる。なお、車載機 3 0の搭載位置（取付位置）は、上記のように車両のインパネ上に限定されるものではなく、アンテナにより地上側と交信可能な位置であればよく、例えば、後部座席等の車内でもよい。また、車載機 3 0は、車載機本体とァンテナとからなる別個の構成としてもよい。このように車載機本体とアンテナとを別体に構成した場合には、上述のようにアンテナのみをィンパネ上や後部座席方向の位置等に設置することができると共に、取付位置情報は、アンテナが取付けられた位置について登録されるものとする。

次に、本実施の形態の作用を説明する。

まず、地上側装置（ここでは総合セン夕 4 0 ) の作動の詳細を説明する。本実施の形態では、総合セン夕 4 0は、図 4の処理と同様の処理を行うものであり、車両 3 2に取り付けられた車載機 3 0へ向けて、課金処理のための情報を送信する。なお、総合セン夕 4 0の処理は、本実施の形態の車載機 3 0には直接関係ないが、通信装置を備えた車載機に対して有効な処理である。

総合セン夕 4 0では、 G P S用衛星 2 0、 2 2、 2 4からの G P S信号を受信し（図 4のステップ 3 0 0 ) 、自己すなわち総合センタ 4 0の基準位置（基準緯経度 P o ) を求めて G P S補正情報を生成する（ステップ 3 0 2 ) 。なお、本実施の形態では、この G P S補正情報を I C力一ド 2 3 2に記憶させるものとする。次に、予め定められた課金対象エリア情報を読み取って（ステップ 3 0 4 ) 、課金対象エリァ情報と共に G P S補正情報を F M放送や電話回線等により送信する (ステップ 3 0 6 ) 。

エリァ情報は、予め定めた複数のエリァから構成される課金対象エリアで定められる。例えば、都心部と郊外部との間で都心部に近づくに従ってエリアが小さくなる構成等がある。

図 5 0に示すように、本実施の形態における課金対象エリアの一例としては、中心部の円形領域のエリ 7 A、そのエリァ Aの外周辺に隣接した略同心円のドーナツ形状で 4つに分離されたエリア B， C , D， E、これらエリア B， C， D， Eの外周辺に隣接した略同心円のドーナツ形状のエリア F、及びエリア A， B， C， D， E， F以外のエリア Gで地上側を 7つに分離して構成される。これらの各エリアは、緯経度及びその形状をもって特定することができる。

また、エリア情報は、複数のエリアから構成される課金対象エリアで定められるが、各々のエリアについて課金額を異ならせることができる。例えば、都心部に近づくに従って課金額を大きくしたり、利用回数に応じて課金額を変更したり、混雑度に応じて課金額を変更したり、利用時間に応じて課金額を変更したりすることができる。上記の例（図 5 0 ) では、本実施の形態では、エリア A， B， C , D， E， Fの各々を課金対象エリアとし、エリア Gを課金対象外エリアとする。これらの課金額を定める課金演算条件には、上記でも説明したが、第 1の課金演算条件として、エリァ毎の料金を表すテーブルで示したエリァ進入回数がある。このように設定することで、課金対象ェリァの中心部への進入回数が増加するに従って課金額が増加する。例えば、第 1の課金演算条件（エリア進入回数）の一例を以下の表 7にエリァ毎の料金を表すテーブルで示した。このテーブルをエリァ情報として I Cカード 2 3 2に記憶させることができる。

【表 7】

第 2の課金演算条件としては、エリァ毎の料金を表すテーブルで示したエリァ滞在時間がある。このように設定することで、課金対象エリアの中心部への滞在時間が増加するに従って課金額が増加する。例えば、第 2の課金演算条件（エリァ滞在時間）の一例を以下の表 8にエリア毎の料金を表すテーブルで示した。このテーブルをエリア情報として I Cカード 232に記憶させることができる。

【表 8】エリア課金額

A ¥ 1 50Z分

B ¥ 90Z分

C ¥90 Z分

D ¥ 90ノ分

E ¥ 90Z分

F ¥ 10 分

G ¥0Z分また、第 3の課金演算条件としては、エリア毎の料金を表すテーブルで示したエリア混雑度があり、第 4の課金演算条件としては、エリア毎の料金を表すテーブルで示したエリア内を走行したときの車速（平均車速でもよい）があり、第 5 の課金演算条件としては、エリァ毎の料金を表すテーブルで示したエリア内を走行したエリア内総走行距離がある。

上記の課金演算条件によるテーブルをエリァ情報に含めることで課金対象エリァに関して、その地域の特定と料金の特定とを行うことができる。

次に、車載機 3 0の作動を説明する。

図 5 1に示すように、車載機では、ステップ 5 0 1において自己の車両が存在する位置のエリア判別を行う（図 5参照）。次のステップ 5 0 3では、ステップ 5 0 1で判別したエリアが課金対象エリアか否かを判定し、否定されたときはステツプ 5 1 0へ進み、肯定されたときはステップ 5 0 5へ進む。次のステップ 5 0 5では判別したエリアが前回のエリア（本ルーチンが前回実行されたときの同一エリア）か否かを判断する。前回のエリアが課金対象エリアでないときは、課金対象エリアへ最初に進入した場合であるので、ステップ 5 0 5で否定され、次のステップ 5 0 6において領域進入処理が実行されてステップ 5 1 3へ進む。この領域進入処理は、監視用ランプ 2 2 7の点滅や点灯等のように、車両が課金対象エリアへ進入したときになされる処理である。なお、このステップ 5 0 6では車載機側の課金処理開始のための条件設定がなされる。一方、前回課金対象エリァであったときは、ステップ 5 0 5で肯定され、そのままステップ 5 1 3へ進む。なお、本実施の形態では、領域進入後にまたは後述する課金処理が開始されるときに監視用ランプ 2 2 7を点灯または点滅させ課金処理中であること、課金処理完了時に監視用ランプ 2 2 7を点滅させ課金処理が完了したことを車外へ報知することができる。なお、監視用ランプ 2 2 7を点滅させる場合、車外から確認可能にするため、監視用ランプ 2 2 7を予め定めたタイミング（例えば、一定時間の点灯及び消灯の繰り返しを表すタイミング）で点滅させるためのパターン (正規パターン）を予め定めることが好ましい。このパターンを用いれば、車外から周期的な点滅を確認でき、正規車両と確認できる。また、課金処理遂行が不可能な場合に違反パターンを記憶させ、車外から違反車両であることの確認を可能にするため、監視用ランプ 2 2 7を正規パターンと異なる違反パターンで点滅 (例えば、時間 tで点灯と消灯を繰り返す、常時点滅）させる等の処理を行ってもよい。

ステップ 5 0 3で否定されると、ステップ 5 1 0へ進み、前回課金対象エリアであったか否かを判断し、否定されるとステップ 5 0 1へ戻る。一方、ステップ 5 1 0で肯定されたときは、課金対象エリアから離脱したときであるので、ステップ 5 1 0で肯定され、次のステップ 5 1 2において領域離脱処理が実行されてステップ 5 1 3へ進む。この領域離脱処理は、監視用ランプ 2 2 7の消灯や違反パターンによる点滅等のように、車両が課金対象ェリァ外へ車両が離脱したときになされる処理である。なお、上記と同様に、離脱したことに対する認定結果により監視用ランプ 2 2 7の点滅させたり、消灯させたりしてもよい。例えば、正常に課金処理がなされた場合には、消灯または正規パターンによる点滅を行い、残高不足や I Cカード非装填等の違反の場合には、点灯のまままたは違反パターンによる点滅を行う。このようにすることで、車外から、車両の課金状態を容易に確認することができる。

次のステップ 5 1 3では、電源が遮断されたか否かを判断し、通電のままなら否定されステップ 5 0 1へ戻り、遮断されたときは肯定されて本ルーチンを終了する。

例えば、図 5 0に示す経路 R t上の途中点 P S 1でエリア Fに進入したとする場合、最初にエリアに進入したときであるので領域進入処理が実行される。次に、途中点 P S 2では、エリア Fから離脱と共にエリア Bへの進入である。このため、領域離脱処理と領域進入処理とがなされる。同様に、途中点 P S 3では、エリア Bから離脱と共にエリア Aへの進入である。このため、領域離脱処理と領域進入処理とがなされる。

次に、本実施の形態における車載機の処理を説明する。車両に取り付けられた車載機 3 0 (図 5 1のステップ 5 0 1の処理）では、エリア判定処理が実行されると、 I Cカード 2 3 2の記憶領域 2 3 2 Aに格納された情報、すなわちエリア情報（テーブル）を読み取り（図 5のステップ 4 0 0に相当）、読み取ったエリァ情報が最新の情報か否かを判断し（ステップ 4 0 2 ) 、最新の情報であるときは課金対象エリアを含むエリア情報（テーブル）をメモリに記憶すると共に、 G P S補正情報を記憶する（ステップ 404に相当）。なお、 I Cカード 232からは、 GP S補正情報及び残高情報を読み取ってもよい。

一方、読み取ったエリア情報が最新情報でないときは（ステップ 402で否定）、既にメモリに記憶されているエリア情報（テーブル）を用いることができるので、 GP S用衛星 20、 22、 24からの G P S信号を受信し（ステップ 4 06) 、現在の日時（年月日時刻）を読み取って（ステップ 408) 、自己の位置すなわち車両 32の位置（緯経度 P ( t ) ) を求める（ステップ 410) 。なお、この緯経度 P ( t ) を求める場合には、記憶された GP S補正情報を用いることができる。

次に、求めた緯経度 P ( t ) を予め記憶された地図データベースに対応させて (ステップ 41 2) 、緯経度 P ( t ) が属するエリアを決定する（ステップ 41 4) 。本実施の形態では、このステップ 414において、上記 I Cカードから読み取った最新のエリア情報を用いる。次に、緯経度 P ( t ) 、その日時 t、エリァを車両存在履歴として記憶する（ステップ 41 6) 。従って、所定時間毎に車両 32が存在したエリアを日時と共に履歴として記憶する。次の表 9は、車両存在履歴の一覧の例を示したものである。

【表 9】

上記のようにして、所定時間毎に車両 3 2が存在したエリアを日時と共に履歴として記憶する。

次に、車載機 3 0における課金処理を説明する。本実施の形態の課金処理は、図 6に示した処理と同様の処理を行うものである。なお、本実施の形態では、この課金処理の実行は、領域進入処理の実行と共に開始状態となる。

上記予め定めた日時または通信装置を備えた車載機においては総合セン夕 4 0 側からの指示がなされた（本実施の形態では、領域進入処理が実行された）か否かを判断することによって、条件が一致したか否かを判断する（図 6のステップ 4 2 0 ) 。条件が不一致の場合には（ステップ 4 2 0で否定）本ルーチンを終了する。

一方、条件が一致の場合には（ステップ 4 2 0で肯定）、履歴情報を取得する (ステップ 4 2 2 ) 。この履歴情報は、記憶されている（図 5のステップ 4 1 6 で処理された）表 3に相当する車両存在履歴のリストである。次に、演算式（課金計算式）を設定する（ステップ 4 2 4 ) 。演算式は、上述の演算条件で定まるものであり、エリアを考慮した一般式として示した（2 ) 式の課金計算式が定められる。

次に、上記設定した演算式、及び履歴情報を用いて、料金を演算する（ステツプ 42 6) 。例えば、エリア進入回数で課金額が定まる第 1の課金演算条件の場合、 I Cカードから読み取ったテーブルにより、各エリアの単価が定まるので、 I Cカードから読み取ったテーブルの単価に進入回数を乗算することで課金額を料金演算することができる。料金演算が終了すると、課金処理がなされる（ステップ 428) 。この課金処理は、 I Cカード 23 2の残高から上記求めた課金額を減算する処理である。

例えば、演算条件がエリア進入回数のみであり、履歴情報が図 50に示すように始点 STPから終点 EDPへ至るときに、経路 R tまたは経路 R bであるとき、課金額は、以下のようになる。

R tの課金額 = 300x 100x 100x0+100xl+100x0+10xl+0xl = ¥ 5 1 0

R bの課金額 = 300xO+100xO+100xO+100xl + 100xO+10xl+Oxl = ¥ 1 1 0

また、演算条件がエリア滞在時間のみであり、履歴情報が図 50に示すように始点 S TPから終点 EDPへ至るときに、経路 R tまたは経路 R bであるとき、課金額は、以下のようになる。

R tの課金額 = 150x2+90x4+90x0+90x2+90x0+10x2+0x2 = 8 6 0

R bの課金額 = 150x0+90x0+90x0+90x2+90x0+10x7+0x2 = ¥ 2 50

このように、本実施の形態では、車載機に装填可能な I Cカードに課金対象ェリアに関するエリア情報を格納し、そのエリァ情報を用いて課金対象エリアを定めて、課金額を求めることができるので、車載機に通信装置を搭載しない場合であっても、課金対象エリアを容易に特定することができ、適正な課金処理を行うことができる。また、課金対象エリアが変動する場合であっても、 I Cカードに格納するエリア情報を更新するのみで、容易に対処することができる。

なお、上記実施の形態では、車載機に通信装置を搭載していない場合に、本発明を適用した場合を説明したが、本発明は通信装置の搭載または非搭載に限定するものではなく、通信装置を搭載した車載機を備えた場合にも適用可能である。特に、通信装置を搭載した車載機では、通信不良や通信エリア以外の位置に車両が存在するときに、上記処理を行うことにより、適正に課金処理をすることがでさる。

また、上記では、課金対象エリアが固定的に設定された場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、課金対象エリアが移動設定可能であってもよい。この場合、課金対象エリアの有効期間を定めて、有効期間中のみテープルを参照すればよい。

〔第 8実施の形態〕

図 52に本発明の第 8実施の形態にかかるシステム構成を示す。本実施の形態のシステムでは、課金処理装置 70 1を備えている。なお、本実施の形態では、課金処理装置 70 1は、車載報知装置として機能することを含むので、以下の説明では、車載報知装置 70 1と称して説明する。

車両に搭載された課金処理装置としての車載報知装置 70 1は、内蔵された電話ュニッ卜 708 (後述）及びアンテナ AN T tを介して、報知局 730と通信して、デ一夕をやり取りする。また、衛星からの電波を GP Sアンテナ ANT g で受信し、内蔵された GP S測位装置（720〜728 ：後述）により車両の位置および走行方向を認識して、走行地を表わす地図と共に表示する。受信可衛星が不足の場合あるいは衛星からの電波受信が不可の場合には、ジャィ口を用いる方向検出と走行速度の積算による車両位置演算で不足の情報を補う。あるいは車両位置認識を行なう。

図 53には、車載報知装置 701の構成を示す。図 53を参照すると、車載報知装置 70 1には、車両上のバッテリから直流電圧 +Bが常時与えられ、電源回路 P S C力 GP S情報処理 ECU 720および報知制御 ECU 702の CPU に動作電圧を与えている。車両のィダニションキースィツチ I G s wが閉じ車両電源がオンになると、電源回路 P S Cが、車載報知装置 70 1の全回路に動作電圧を与える。

GP S測位装置（720〜728) は、受信アンテナ ANTg, G P S受信機 721, 0?5復調器722，表示装置 724 , 圧電振動ジャイロ 725, 高度センサ 726， GP S情報処理 ECU (電子制御装置） 720、操作ボード 72 3、地図検索エンジン 727および地図データベース 728を備えている。 GP Sの各衛星から送られる 1. 57542 GHzの電波が、受信アンテナ ANTg を介して GP S受信機 72 1で受信され、電波に乗った情報、即ち衛星の軌道を示す関数、時刻等の情報が GP S復調器 722で復調され、 GP S情報処理 EC U 720に入力される。

GP S情報処理 E CU 720は、アルマナックデータメモリおよびデ一夕バッファ用のメモリならびに入出力インターフェース（電気、電子回路）を備える、マイクロプロセッサ（CPU) を中心とするコンピュータシステムであり、 CP Uが、 GP S衛星から送られる情報に基づいて、自車の位置を示す情報（緯度、経度、高度）を生成し、この位置情報に基づいて検索エンジン 727力地図デ一夕ベース 728から、該位置を含む 1頁（画面）の地図データを読出してこれを表示装置 724に表示して表示上の現在位置に、進行方向をも示す現在位置指標を表示する。受信アンテナ ANTg、 GP S受信機 72 1、 G P S復調器 72 2及び表示装置 724の基本的な構成、ならびに GP S情報処理 E CU 720の基本的な動作は、既に市販されている公知の装置の各構成要素と同様である。しかし、本発明の実施のために、 GP S情報処理 E CU 720の C PUの動作プログラムには、報知制御 ECU 702からのデータ転送要求に応答して、車両

(車載報知装置 70 1) の現在位置（対地位置）、進行方向および現在時刻を、報知制御 E CU 702に転送し、かつ、報知制御 ECU 702が転送してくる課金領域情報を読込んで南部メモリに格納し、表示装置 724上の表示地図上の、課金領域情報によって規定される領域すなわち課金領域に、課金エリア表示（網掛け）を重ねるプログラムが付加されている。

圧電振動ジャイロ 725及び高度センサ 726が出力するアナログ信号は、それぞれ GP S情報処理 E CU 720に入力され、 ECU 720の CPUは、 A/ D変換器を介してデジタルデータに変換して読込む。 GP S復調器 722から出力される情報及び GP S復調器 722を制御する情報は、 GP S情報処理 ECU 720の I /Oポートを介して CPUに入力又は CPUから出力される。

GP S情報処理 ECU720は、「3衛星測位演算」又は「 4衛星測位演算」によって自車位置の三次元座標 Ux， Uy， Uzを算出する。「3衛星測位演算」では、予め定めた 3元連立方程式に、 3個の衛星から受信した 3組のデータをそれぞれパラメ一夕として代入し、この連立方程式を解くことにより、未知数である受信点の緯度、経度、及び受信側の時計の誤差を求める。受信点の高度は、この例では高度センサ 7 2 6が出力する信号から計算により求め、既知データとして上記方程式に代入する。また「4衛星測位演算」では、予め定めた 4元連立方程式に、 4個の衛星から受信した 4組のデータをそれぞれパラメ一夕として代入し、この連立方程式を解くことにより、未知数である受信点の緯度、経度、高度、及び受信側の時計の誤差を求める。また、これらのいずれかの測位演算を実行することにより、受信側の時計の誤差が得られるので、この誤差情報に基づいて内部時計の時刻を校正する。

G P S測位により対地位置情報を算出すると、 G P S情報処理 E C U 7 2 0は、前回算出した対地位置と比較して車両の進行方向を算出し、今回算出した対地位置に基づいて地図データメモリ 7 2 8から、該位置を含む 1頁（ 1画面）の地図データを読出してこれを表示装置 7 2 4に表示して表示上の現在位置に、進行方向をも示す現在位置指標を表示し、そして報知制御 E C U 7 0 2から受信し内部メモリにセーブしている課金領域情報によって規定される領域すなわち課金領域、の少くとも一部が、表示装置 7 2 4上の表示領域に含まれるときには、表示画面上の該当領域に、課金エリア表示（網掛け）を重ねる。この付加表示により、運転者は、表示装置 7 2 4の表示面上で課金領域を認識することができる。

報知制御 E C U 7 0 2も、入出力イン夕一フェース（電気、電子回路）を備える、マイクロプロセッサ（C P U) を中心とするコンピュータシステムてあり、 C P Uは、アンテナ A N T t、電話ユニット 7 0 8及びモデム 7 0 7を介して、報知局 7 3 0との間で、各種情報を送受信することができる。拡張シリアル入出力ボ —ト 7 0 6は、デ一夕のシリアル入出力およびシリアル Zパラレル変換入出力を行なう。

マイク M I Cにより入力された運転者の声は、音声認識ュニット 7 0 9を介して、単語の文字を表すデジタルデータに変換されて報知制御 E C U 7 0 2の C P Uに入力される。さらに、 C P Uは、音声合成ユニット 7 1 0及び切替スィッチ S W 7 1 1を介して、必要に応じて車載スピーカ S Pで、運転者向けのメッセ一ジ（出力情報）を報知（発声）する。切替スィッチ SW7 1 1は、 CPUから音声データが出力されてくると、車載オーディオとスピーカ S Pとの接続を、音声合成ユニット 7 10とスピーカ S Pとの接続に切換える。この時 CPUは、車載スピーカ S Pより運転者に音声で伝えるメッセージを、同時に表示装置 704に文字で表示する。これにより運転者は、聴覚と視覚により CPUからのメッセ一ジを確認することができる。

報知制御 E CU 702には、 I Cカード CRDに対してデータの読取り、書込みを行なうカードリーダ 705が接続されており、カードリーダ 705は、そのカード挿入スロッ卜に I Cカード CRDが差し込まれると、該カード CRDの記憶データを読出して報知制御 E CU 702に転送する。カードリーダ 705は、報知制御 ECU 702より書込みデータを受けると、それを I Cカード CRDに上書き（更新書込み）する。 I Cカード CRDの記憶情報を表 1 0に示す。表 1 0に示す例は、カードの 1回の発行額は 1 0000円であり、カード残高が 1 0 000円（未使用）であって発行者が与えたカードの I Dが MY CAR 003、申請した車種区分が小型車、車両 I D (この例ではナンバープレートの表記番号）が A 123 B 568であることを示す。また課金テーブルのデータは、カード発行直後は、運転者が希望（申請）した課金エリアに関するものであり、これは申請に応じて発行者が書込む。発行時に申請（書込み要求）がないと、書込みはない。

【表 1 0】

課金テーブルのデータの一例を表 1 1に示す。その中の課金領域情報の 1組 (一点）のデータは、課金エリアの輪郭上の一点を表わす位置情報であり、 2組のデータ（2点のデータ）のみが存在する場合、各組のデータが 4角形（方形）の対角コーナの位置を意味し、課金エリアは矩形である。その一例を図 5 8に示す。

【表 1 1】

課金テーブル

3組以上のデータがある場合は、各組のデータが表わす位匱（点）を、データ組の書込み順に結んでゆき、最後の点と最初の点とを結ぶことによって現われる多角形の領域が課金エリアであることを意味する。表 1 1に示す例は位置（点）データが 2組であるので、課金エリアは 4角形（方形）である。料金情報は時間帯別および車種区分別となっている。テーブル有効期間はデータ有効期間を意味し、テーブル有効領域情報は、課金領域情報で規定される課金領域の輪郭より外に略 6 0 0 m前後広がった、課金エリアと略相似形状の輪郭を示すものである。このテーブル有効領域情報は、複数の課金エリアが設定される場合に、車両に、それに近い課金エリァの課金テーブルを選択させるためのもめである。

図 5 2に示すカード発行 &精算スポット（カード発行 &精算所） 7 7 1〜7 7 3が、 I Cカード C R Dを発行する。これらのスポット（取扱所）は、報知局 7 30の近辺、報知局 730の管轄区域内又は外等、課金エリアが設定される地域に極力近い、運転者のアクセスが容易な場所に設けられるものであり、たとえば課金エリアが設定される地域の市役所又は出張所に設けてもよい。これらのスポッ卜では、取扱人又は自動機にて、運転者の求めに応じて、 I Cカードの新規発行、紛失時の再発行、未払金（マイナスのカード残高）の精算および予納金の積増し（カード残高の増量）を行ない、これらの処理を行なうと、処理データを公衆回線および交換局 760を介して報知局 730に送信する。報知局 730は、受信した処理データに応じて、新規発行、紛失時の再発行および予納金の積増しの場合には監視データベース WDBのデータを更新し、未払金の精算があるときには未納データベース CD Bのデ一夕を更新する。

図 54に、報知局 730の構成を示す。報知局 7 30には、コントローラ 73 2からの送信データを電波信号に変調してアンテナ 740に送出し、アンテナ 7 40を介して電波を受信して受信データを復調してコントローラ 732に与える無線通信装置 731がある。コントローラ 732は、入出力インターフェースを備える、マイクロプロセッサ（MPU) を中心とするコンピュータシステムであり、これに、端末（パソコン、ディスプレイ、キーボード、マウス、プリン夕の一式） PC、課金データベース（メモリ） FDBおよび情報管理ユニット 733 が接続され、この情報管理ュニット 733に、未納データベース CD B、監視デ一夕ベース WBDおよび入出車デ一夕ベース TBDが接続されている。

コントローラ 732にはモデム 734が接続され、コントローラ 732はこのモデム 734ならびに公衆通信回線の交換局 760 (図 52) を介して管理セン夕 750 (図 52) と、音声およびデータ通信を行なうことができる。

図 55および図 56に、報知制御 ECU 702 (の CPU) の、報知制御動作の概要を示す。まず図 55を参照する。報知制御 ECU 702は、イダニシヨンキースィッチ I G swが閉（S i ： H) になるのを待ち、閉じられると、カードリーダ 705を介してカード CRDのデータを内部メモリに読込む（ステップ S 1〜S 4) 。カード CRDの装着が無いと、装着されるのを待ち、装着されたらカード CRDのデータを内部メモリに読込む。なお、以下においてカツコ内には、ステップという語を省略して、「S] とステップ No. 数字のみを記す。次に読込んだカードデ一夕の中のカード残高を表示装置 704に表示する（S

5) 。次に報知制御 ECU 702は、 T c時限の夕イマ T cをスタートする（S

6) 。そして GP S情報処理 ECU 720にデ一夕転送を要求して、 G P S情報処理 ECU 720から、現在位置（対地位置）、進行方向および日時のデータを受信して内部メモリに書込み、そして GP S情報処理 ECU 720に、内部メモリに読込んだカードデータの中の課金領域情報を送信する（S 7) 。この課金領域情報を受信すると GP S情報処理 ECU 720は、該情報が表わす課金エリアに対応する、表示装置 724上の地図表示の対応領域に、課金エリア表示（網掛け）を付す。

次に報知制御 E CU 702は、 GP S情報処理 E CU 720から受信した日時力内部メモリに読込んだ課金テーブルの中のテーブル有効期間内であるか、あるいは、 GP S情報処理 E CU 720から受信した現在位置が、内部メモリに読込んだ課金テーブルのテーブル有効領域情報が示すテーブル有効領域内にあるかをチェックする（S 8 a) 。日時がテーブル有効期間外、又は、現在位置がテーブル有効領域外であると、この場合には課金テーブルが現在地域に適合しないものであるので、課金テーブル要求をアンテナ ANT tで発信する（S 9) 。このとき、カードデータの中のカード I Dおよび車両 I Dと、 GP S情報処理 ECU 720から得た位置および方向データを付して課金テーブル要求を発信する。報知局 730は、この課金テーブル要求を受信すると、カード I D、車両 I D、位置および方向データを内部メモリにセーブして、課金データベース FDBにある、課金テーブル（表 1 1 ) を発信する（図 57の S 41〜S 44) 。

この課金テーブルを受信すると報知制御 ECU 702は、日時が、その課金テ一ブルの中のテーブル有効期間内であるか、あるいは、 0? 5情報処理£。リ7 20から受信した現在位置が、テーブル有効領域情報が示すテーブル有効領域内にあるかをチェックする（S 8 b) 。日時がテーブル有効期間内、かつ、現在位置がテーブル有効領域内であると、報知制御 ECU 702は、受信した課金テ一ブルを内部メモリおよび I Cカード CRDに上書き（更新書込み）する（S 10 〜S 1 1 ) 。

次に図 56も参照すると、その後報知制御 ECU 702は、現在位置が課金テ一ブルの課金領域情報が表わす課金エリァ内であるか、あるいは課金エリァ外であるかを、 Tc周期でチェックする（S 12、 S 1 3、 · · - S 25 - S 1 - S 2_S 6〜S 8 a— S 1 2、 S 1 3) 。そして、課金エリア外、かつ、進行方向が課金エリアに接近する方向であって、位置が課金エリアから 50 Om以内になつたときに、「課金エリア 50 Om前方」と、課金テーブルの情報（表 1 1 ；ただし課金領域情報とテーブル有効領域情報は削除）とを、表示装置 704に表示すると共に、音声合成ユニット 7 10とスピーカ S Pで、音声合成により「課金エリアが 50 Om前方にあります。」を報知する（S 1 3 _S 1 6〜S 20) 。そして現在位置が課金エリアから 40 Om以内になったときに、表示装置 704 上に表示中の「課金エリア 50 Om前方」を「課金エリア 40 Om前方」に変更し、「課金エリァが 40 Om前方にあります。」を報知する（S 1 3— S 1 6— S 1 7— S 2 1〜S 24) 。

なお、課金エリアは、 T c周期で繰返えされるステップ S 7で、表示装置 72 4の表示地図上に重ね表示され、しかも表示地図上に、方向付指標で車両の現在位置も表示されているので、運転者は、課金エリアに対する車両の位置および進行方向を表示装置 724の表示から認識することができる。

車両が課金エリアに進入すると、報知制御 ECU 702は、課金エリア内に入つていることを示す「1」をレジス夕（内部メモリ）に書込み、そして課金エリァ外で 500m以内、 40 Om以内に入つたかを示す情報（レジス夕 RP F、 R PSのデ一夕）をクリアし（S 27) 、「課金処理」（S 28) を行なう。

「課金処理」（S 28) で報知制御 E CU 702は、内部レジスタに読込んでいる課金テーブルの、カードデータの中の車種区分に対応する料金を摘出して、内部メモリのカードデータの中のカード残高を、該料金分減額した値に更新し、同じく I Cカード CRDのデータも更新する（S 28) 。そして表示装置 704 に表示中の残高（ステップ S 5で表示）も更新する（S 29) 。そして報知制御 ECU 702は、課金エリアに入ったことを示す入車報知データを、報知局 73 0に発信する。このとき、カードデータの中のカード I Dおよび車両 I Dと、 G P S情報処理 ECU 720から得た現在位置および方向ならびにカード残高も発信する（S 30) 。報知局 730は、この入車報知を受信すると、力一ド I D、車両 I D、位置、方向およびカード残高を内部メモリにセーブして、これらのデ一夕の内容に対応してデータベースの情報を更新する。この内容は後に説明する。報知制御 ECU 702は、カード残高がマイナス値（料金支払不足）であるかをチェックして（S 3 1) 、そうであると「支払不足精算要」を表示装置 704に表示し、「カード残高が不足しています。精算して下さい。」を、音声合成ュニット 7 1 0とスピーカ S Pで、音声合成で報知する（S 32) 。

課金エリアに入って上述の「課金処理」を実行した後は、レジス夕 R A Eのデ一夕が 1になっているので、ステップ S 26から S 25に進むので、同一課金工リア内で再度「課金処理」をすることはない。車両（の現在位置）が課金エリアから出ると報知制御 ECU 702は、ステップ S 12からステップ S 1 3に進み、ステップ S 14でレジス夕 RAEのデータを課金エリア外を示す「0」に変更し、そして報知局に出車（課金エリアの外に出た）報知を行なう（S 1 5) 。すなわち、課金エリアの外に出たことを示す出車報知データを報知局 730に発信する。このとき、力一ドデ一夕の中のカード I Dおよび車両 I Dと、 GP S情報処理 E CU 720から得た位置および方向も発信する（S 1 5) 。報知局 730は、この出車報知を受信すると、カード I D、車両 I D、位置および方向を内部メモリにセーブして、これらのデ一夕の内容に対応してデ一夕ベースの情報を更新する。この内容は後に説明する。

出車報知（S 1 5) の後は、今通過した課金エリアに対して車両の進行方向が離れる方向であるので、報知制御 ECU 702は、ステップ S 1 6からステップ S 25に進み、課金エリアに対する相対距離報知（S 1 7〜S 24) は実行しない。

車両が上述のように 1つの課金エリア（第 1課金エリア）を通過して、もう 1 つの課金エリア（第 2課金エリア）に向かっている場合、車両（の現在位置）が第 1課金工リアを表わす第 1課金テーブルのテーブル有効領域情報が表わすテーブル有効領域を外れると、報知制御 ECU 702は、ステップ S 8 aから S 9に進んで、課金テーブル要求を発信する。この発信電波が第 1課金エリアに宛てられた第 1報知局（S 30) で受信されてこれが第 1課金テーブルを発信し報知制御 ECU 702がこれを受信すると、ステップ S 8 bで受信課金テーブルは無効と判定する。これにより、報知制御 ECU 702は、車両（の現在位置）が第 1 課金工リアを表わす第 1課金テーブルのテーブル有効領域情報が表わすテーブル有効領域を外れた後には第 1課金テーブルを受信しても、内部メモリや I Cカード CRDに書込まない。

車両（の現在位置）が第 2課金エリアのテーブル有効領域内に入ると、第 2報知局が発信する第 2課金テーブルを報知制御 E CU 702力内部メモリおよび I Cカード CRDに書込み、そのデ一夕に従った報知制御を上述と同様に行なう。以上のように、車両が課金エリアの 50 Om手前に達したときにそれが表示装置 704とスピーカ S Pで運転者に報知されると共に課金エリアの情報が表示装置 704に表示され、更に、 40 Om手前に達したときに再度報知が行なわれるので、運転者は、課金エリアに進入するか否かを余裕をもって決定し、迂回路を余裕をもって選択しうる。

図 57に、図 54に示す報知局 730のコントローラ 732の広報処理の概要を示す。車両の車載報知装置 70 1の報知制御 E CU 702が、ステップ S 9でカード I D、車両 I D、位置および方向を含めて課金テーブル要求を送信すると、報知局 730のコントローラ 732は、これを受信して、カード I D、車両 I D、位置および方向を表わすデータを内部メモリにセーブして、この要求に応答して (S 41、 S 42) 、データべ一ス FDBの課金テーブルをアンテナ 740で発信する（S 44) 。そして、受信したカード I D又は車両 I Dが、監視データべース WDBに記憶されているトラブル（紛失、盗難、再発行にて廃棄、不法複製）カード I D又は盗難、事故車両 I Dであるかを、管理ユニット 733を介して検索する（S 45) 。そしてそのようなものであると、カード I D、車両 I D =車両 No. , トラブルの内容および現在位置（受信データ）および現在時刻を、監視データセットとして、端末 P Cのディスプレイに表示しプリントアウトすると共に、管理セン夕 750およびカード発行 &精算スポット 77 1〜773に送信する。これらの機関は、トラブルの内容に応じたデ一夕登録やアクションをとることができる。

車載報知装置 70 1の報知制御 ECU 702力課金エリアに入ったことを示す入車報知データを発信し、報知局 730のコントローラ 732がこれを受信すると、コント口一ラ 732は、カード I D、車両 I D、現在位置、方向および力ード残高を内部メモリにセーブして、位置データに基づいて進入道路（エリア入出口）を特定して、入出車データベース TDBの該進入道路宛ての入車量を 1ィンクレメントする（S 48) 。そして、カード残高が負（マイナス）かをチエツクして（S 49) 、負であると、端末 PCにこのデ一夕（カード I D、車両 I D、現在位置、方向およびカード残高）を与えてディスプレイに表示しプリントァゥ卜すると共に、管理ュニット 733を介して未納デ一夕ベース CDBに該当カード I D又は該当車両 I Dがあるかをチェックして、あれば未納データベース CD Bの該当のもののカード残高を今回値に更新する。該当が無かった場合には、今回の入手データ（カード I D、車両 I D、現在位置、方向およびカード残高）を未納データベース CD Bに新規登録する（S 50) 。そして、すでに説明した I Dチェック等（S 45、 S 46 ) を行なう。

車載報知装置 70 1の報知制御 ECU 702が、課金エリアを出たことを示す出車報知データを発信し、報知局 730のコントローラ 732がこれを受信すると（S 53) 、コントローラ 732は、カード I D、車両 I D、現在位置および方向を内部メモリにセーブして、位置デ一夕に基づいて退出道路（エリア入出口）を特定して、入出車デ一夕べ一ス TDBの該退出道路宛ての出車量を 1インクレメントする（S 54) 。そしてすでに説明した I Dチェック等（S 45、 S 46) を行なう。

カード発行 &精算スポット 77 1〜 773から精算データ（カード I D、車両 I Dおよびカード残高）が送られて来るとコントローラ 732は、受信したカード残高が +であると未納データベース CD Bの該当 I Dのデータを消去（未納登録を消去）する。カード残高がなお負（マイナス）であると該当 I Dのカード残高を受信カード残高に更新する。

データベース CDB、 FDB、 WD Bおよび T D Bのデータは、端末 PCおよび管理セン夕 750で管理（読出し、転送、出力、書き込み、消去）することができる。端末 P C又は管理セン夕 750がコントローラ 732にアクセスすると、コントローラ 732はそれの指示に従ったデータ処理（読出し、転送、出力、書き込み、消去）を行なう（S 58) 。管理セン夕 750は、課金エリア内、外の交通管理および料金徴収管理、ならびに、トラブルカードおよび車両の監視および追跡を行なうものである。管理セン夕 7 5 0は交通管理のために、定期的および適宜に入出車データベース T D Bのデータを参照して、課金エリア内の車両滞留量（各エリア入出口の人車量の和一出車量の和）、その微分値（渋滞傾向、緩和傾向）を所定時間帯区分で算出して交通量の動向を把握し、短時間視点では交通情報広報を行ない、長時間視点では、課金テ一ブルの修正、撤廃等を行なう。料金徴収管理においては、未納データベース C D Bの、カード残高の負値の絶対値が大きい車両（の所有者）に対して未払料金の徴収作業を行なう。監視データベース WD Bのデータは、トラブルカードおよび車両の発見に利用される。

車載報知装置 7 0 1の報知制御 E C U 7 0 2に接続した操作、表示ボード 7 0 3には、緊急通報スィッチがあり、運転者がこれを操作すると報知制御 E C Uは、車両 I D、現在位置および方向を含む救求データをアンテナ A N T tで、所定周期で発信する。これを受信すると報知局 7 3 0は、救求発生と車両 I D、現在位置および方向を端末 P Cに表示しプリントァゥ卜すると共に、救求データを管理セン夕 7 5 0に転送する（S 5 1、 S 5 2 ) 。

以上に説明した実施例は課金システムであり、高速道路網の各ィン夕一の内側 (高速道路上）、中間地点、一般道路網の特定地域等を課金エリアに定めて、そこを通過する車両に課金することができる。しかし本発明は、課金システムのみならず、特定エリアの交通規制情報、渋滞情報等を報知する交通報知システム、特定エリアに関する案内、警告（地域の解説、案内、地域内注意事項、進入禁止、危険報知）を自動報知するシステムにも実施しうる。

〔第 9実施の形態〕

本実施の形態は、有料施設（課金対象領域）の課金処理を自動的に行う自動課金システムに本発明を適用したものである。なお、本実施の形態、上記実施の形態と略同様のため、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。

本実施の形態にかかるシステムの概念構成は、図 5 2に示した構成と同様である。なお、本実施の形態では、課金処理装置 7 0 1は、車両に搭載した課金処理装置として機能することを含むので、以下の説明では、図 5 3に示した課金処理装置 7 0 1を、車載課金装置 7 0 1と称して説明する。車両に搭載された課金処理装置としての車載課金装置 70 1は、内蔵された電話ュニット 708及びアンテナ AN T tを介して、報知局 730と通信して、デ一夕をやり取りする。また、衛星からの電波を GP Sアンテナ ANT gで受信し、内蔵された GP S測位装置（720〜728 ：後述）により車両の位置および走行方向を認識して、走行地を表わす地図と共に表示する。受信可衛星が不足の場合あるいは衛星からの電波受信が不可の場合には、ジャイロを用いる方向検出と走行速度の積算による車両位置演算で不足の情報を補う。あるいは車両位置認識を行なう。

次に、車載課金装置 70 1を説明する。なお、車載課金装置 70 1の構成は、図 53の構成と同様であり、車載課金装置 70 1には、車両上のバッテリから直流電圧 +Bが常時与えられ、電源回路 P S Cが、 0?≤情報処理5 1； 720ぉよび課金制御 E CU 2の C PUに動作電圧を与えている。これにより、課金制御 ECU 702の CPUの内部メモリおよび CPUの外ではあるが課金制御 ECU 702の内部にある内部メモリにデータが常時保持（保存）されている。

車両のイダニシヨンキースィッチ（中断指示手段） I Gswが閉じると（車両電源がオンになると）、電源回路 P S Cが、車載課金装置 70 1の全回路に動作電圧を与える。イダニシヨンキースィッチ I G s wの開（S i =L) は、課金工リア内滞在経過時間の計測停止（中断）を指示し、閉（S i =H) は、課金エリァ内滞在経過時間の計測継続を指示する。

GP S測位装置（720〜728) は、受信アンテナ ANTg, GP S受信機 72 1、 GP S復調器 722、表示装置 724、圧電振動ジャィ口 725、高度センサ 726、 GP S情報処理 ECU (電子制御装置） 720、操作ボード 72 3、地図検索エンジン 727および地図データベース 728を備えている。 GP Sの各衛星から送られる 1 · 57542 GH zの電波が、受信アンテナ ANTg を介して GP S受信機 72 1で受信され、電波に乗った情報、即ち衛星の軌道を示す関数、時刻等の情報が GP S復調器 722で復調され、 GP S情報処理 EC U 720に入力される。 GP S情報処理 E CU 720は、アルマナックデータメモリおよびデータバッファ用のメモリならびに入出力ィン夕ーフェース（電気、電子回路）を備える、マイクロプロセッサ（CPU) を中心とするコンピュータシステムであり、 CPUが、 GP S衛星から送られる情報に基づいて、自車の位置を示す情報（緯度、軽度、高度）を生成し、かつ、この位置情報の時系列推移に基づいて自車の進行方向および進行速度を算出する。検索エンジン 727が、 CPUが生成した位置情報に従って、地図データベース 728から、該位置を含む 1頁（1画面）の地図データを読出してこれを表示装置 724に表示して表示上の現在位置に、進行方向をも示す現在位置指標を表示する。

受信アンテナ ANTg, GP S受信機 72 1、 G P S復調器 722及び表示装置 724の基本的な構成、ならびに GP S情報処理 ECU 720の基本的な動作は、既に市販されている公知の装置の各構成要素と同様である。

しかし、本発明の実施のために、 GP S情報処理 E CU 720の C PUの動作プログラムには、課金制御 ECU 702からのデータ転送要求に応答して、車両 (車載課金装置 70 1) の現在位置（対地位置）、進行方向、進行速度および現在時刻を、課金制御 ECU 702に転送し、かつ、課金制御 ECU 702が転送してくる課金領域情報を読込んで内部メモリに格納し、表示装置 724上の表示地図上の、課金領域情報によって規定される領域すなわち課金領域に、課金エリァ表示（網掛け）を重ねるプログラムが付加されている。

圧電振動ジャイロ 725及び高度センサ 726が出力するアナログ信号は、それぞれ GP S情報処理 E CU 720に入力され、 ECU720の CPUは、 A/ D変換器を介してデジタルデータに変換して読込む。 GP S復調器 722から出力される情報及び GP S復調器 722を制御する情報は、 GP S情報処理 ECU 720の I ZOポートを介して CPUに入力又は CPUから出力される。

GP S情報処理 E C U 720は、「3衛星測位演算」又は「 4衛星測位演算」によって自車位置の三次元座標 Ux， Uy， Uzを算出する。

「3衛星測位演算」では、予め定めた 3元連立方程式に、 3個の衛星から受信した 3組のデータをそれぞれパラメ一夕として代入し、この連立方程式を解くことにより、未知数である受信点の緯度、経度、及び受信側の時計の誤差を求める。受信点の高度は、この例では高度センサ 726が出力する信号から計算により求め、既知データとして上記方程式に代入する。また「4衛星測位演算」では、予め定めた 4元連立方程式に、 4個の衛星から受信した 4組のデ一夕をそれぞれパラメ一夕として代入し、この連立方程式を解くことにより、未知数である受信点の緯度、経度、高度、及び受信側の時計の誤差を求める。また、これらのいずれかの測位演算を実行することにより、受信側の時計の誤差が得られるので、この誤差情報に基づいて内部時計の時刻を校正する。

GP S測位により対地位置情報を算出すると、 G P S情報処理 E C U 720は、前回算出した対地位置と比較して車両の進行方向および進行速度を算出し、今回算出した対地位置に基づいて地図データメモリ 728から、該位置を含む 1頁 (1画面）の地図データを読出してこれを表示装置 724に表示して表示上の現在位置に、進行方向をも示す現在位置指標を表示し、そして課金制御 ECU70 2から受信し内部メモリにセーブしている課金領域情報によって規定される領域すなわち課金領域、の少くとも一部が、表示装置 724上の表示領域に含まれるときには、表示画面上の該当領域に、課金エリア表示（網掛け）を重ねる。この付加表示により、運転者は、表示装置 724の表示面上で課金領域を認識することができる。

課金制御 ECU 702も、入出力インターフェース（電気、電子回路）を備える、マイクロプロセッサ（CPU) を中心とするコンピュータシステムであり、 CPUは、アンテナ ANT t、電話ユニット 708及びモデム 707を介して、報知局 730との間で、各種情報を送受信することができる。拡張シリアル入出カボート 706は、デ一夕のシリアル入出力およびシリアル/パラレル変換入出力を行なう。

マイク M I Cにより入力された運転者の声は、音声認識ュニット 709を介して、単語の文字を表すデジタルデータに変換されて課金制御 ECU 702の CP Uに入力される。さらに、 CPUは、音声合成ユニット 7 1 0及び切替スィッチ SW7 1 1を介して、必要に応じて車載スピーカ S Pで、運転者向けのメッセ一ジ（出力情報）を報知（発声）する。切替スィッチ SW1 1は、 CPUから音声データが出力されてくると、車載オーディオとスピーカ S Pとの接続を、音声合成ユニット 7 1 0とスピーカ S Pとの接続に切換える。この時 CPUは、車載スピー力 S Pより運転者に音声で伝えるメッセージを、同時に表示装置 704に文字で表示する。これにより運転者は、聴覚と視覚により CPUからのメッセージを確認することができる。

課金制御 E CU 702には、 I Cカード CRDに対してデ一夕の読取り、書込みを行なう力一ドリーダ 705が接続されており、カードリーダ 705は、そのカード挿入スロッ卜に I C力一ド CRDが差し込まれたとき、ならびに課金制御 ECU 702がデータ転送を要求したときに、該カード CRDの記憶デ一夕を読出して課金制御 ECU 702に転送する。カードリーダ 70 5は、課金制御 EC U 702より書込みデータを受けると、それを I Cカード CRDに上書き（更新書込み）する。

I Cカード CRDの記憶情報を表 12に示す。表 12に示す例は、カードの 1 回の発行額は 1 0000円であり、力一ド残高が 1 0000円（未使用）であつて発行者が与えたカードの I Dが MYCAR 003、申請した車種区分が小型車、車両 I D (この例ではナンバープレートの表記番号）が八 1 238568でぁることを示す。また課金テーブルのデータは、カード発行直後は、運転者が希望

(申請）した課金エリアに関するものであり、これは申請に応じて発行者が書込む。発行時に申請（書込み要求）がないと、書込みはない。

【表 12】

課金テーブルのデータの三例を表 1 3、表 14および表 1 5に示す。表 1 3に示す時間単位の課金テーブルは、課金領域情報が示す課金エリアの車両に、駐車中を除くェリア内存在時間に対応する料金を課金するもの、表 14に距離単位の課金テーブルは、課金エリア内走行距離に対応する料金を課金するもの、また、表 1 5に示す進入 1回当りの課金テーブルは、進入（利用）回数に対応する料金を課金するものである。

【表 1 3】

時間単位の課金テーブル

情報項目情報の内容

課金領域情報 fN350000，E 13600001 (第 1点） 345900^13601001(第 2点）

料金情報/ 1時間大型普通小型最初の 1時間最初の 1時間最初の 1時間 1時間以降 1時間以降 1時間以降時間帯 7:00〜 9:00 500円 450円 300円 250円 200円 150円時間帯 17:00〜 19:00 500円 450円 300円 250円 200円 150円時間帯その他 400円 350円 200円 150円 100円 50円テーブル有効期間 1 9 9 7年 1 0月 1 0日〜 1 1日

テーブル有効 • · · (第 1点） · · · （第 2点）領域情報

【表 1 4】

距離単位の課金テーブル

【表 1 5】

進入 1回当たりの課金テーブル

課金テーブルの中の課金領域情報の 1組（一点）のデータは、課金エリアの輪郭上の一点を表わす位置情報であり、 2組のデータ（2点のデータ）のみが存在する場合、各組のデータが 4角形（方形）の対角コーナの位置を意味し、課金工リアは矩形である（一例は、図 5 8と同様である）。

3組以上のデ一夕がある場合は、各組のデータが表わす位置（点）を、データ組の書込み順に結んでゆき、最後の点と最初の点とを結ぶことによって現われる多角形の領域が課金エリアであることを意味する。表 1 3〜表 1 5に示す例は、位置（点）デ一夕が 2組であるので、課金エリアは 4角形（方形）である。料金情報は時間帯別および車種区分別となっている。

テーブル有効期間はデータ有効期間を意味し、テーブル有効領域情報は、課金領域情報で規定される課金領域の輪郭より外に略 6 0 O m前後広がった、課金工リアと略相似形状の輪郭を示すものである。このテーブル有効領域情報は、複数の課金エリアが設定される場合に、車両に、それに近い課金エリアの課金テープルを選択させるためのものである。

カード発行 &精算スポット（カード発行 &精算所） 7 7 1〜 7 7 3 (図 5 2参照）、 I Cカード C R Dを発行する。これらのスポット（取扱所）は、報知局 7 3 0の近辺、報知局 7 3 0の管轄区域内又は外等、課金エリアが設定される地域に極力近い、運転者のアクセスが容易な場所に設けられるものであり、たとえば課金エリァが設定される地域の市役所又は出張所に設けてもよい。これらのスポットでは、取扱人又は自動券売機にて、運転者の求めに応じて、 I Cカードの新規発行、紛失時の再発行、未払金（マイナスのカード残高）の精算および予納金の積増し（カード残高の増量）を行ない、これらの処理を行なうと、処理デー夕を公衆回線および交換局 7 6 0を介して報知局 7 3 0に送信する。報知局 7 3 0は、受信した処理デ一夕に応じて、新規発行、紛失時の再発行および予納金の積増しの場合には監視データベース WD Bのデ一夕を更新し、未払金の精算があるときには未納データベース C D Bのデータを更新する。

次に、報知局 7 3 0の構成を示す。なお、報知局 7 3 0の構成は、図 5 4の構成と同様であり、報知局 7 3 0には、コントローラ 7 3 2からの送信データを電波信号に変調してアンテナ 7 4 0に送出し、アンテナ 7 4 0を介して電波を受信して受信データを復調してコントローラ 7 3 2に与える無線通信装置 7 3 1がある。コントローラ 732は、入出力イン夕一フェースを備える、マイクロプロセッサ（MPU) を中心とするコンピュータシステムであり、これに、端末（パソコン、ディスプレイ、キーボード、マウス、プリン夕の一式） PC、課金データベース（メモリ） FDBおよび情報管理ユニット 733が接続され、この情報管理ユニット 733に、未納デ一夕ベース、 CDB、監視データベース WBDおよび入出車データベース TBDが接続されている。

コントローラ 732にはモデム 734が接続され、コントローラ 732はこのモデム 734ならびに公衆通信回線の交換局 760 (図 52参照）、を介して管理セン夕 750 (図 52参照）と、音声およびデータ通信を行なうことができる。図 59および図 60に、課金制御 ECU 702 (の CPU) の、課金制御動作の概要を示す。まず図 59を参照する。課金制御 ECU 702は、ィグニシヨンキースィッチ I G swが閉（S i : H) になるのを待ち、閉じられると、カードリーダ 705を介してカード CRDのデータを内部メモリに読込む（ステップ M 1〜M4) 。カード CRDの装着が無いと、装着されるのを待ち、装着されたらカード CRDのデ一夕を内部メモリに読込む。なお、以下においてカツコ内には、ステップという語を省略して、「M」とステップ No. 数字のみを記す。

次に読込んだ力一ドデ一夕の中のカード残高を表示装置 704に表示する（M

5) 。次に課金制御 ECU 702は、 T c時眼のタイマ T cをスタートする（M

6) 。そして GP S情報処理 E CU 720にデータ転送を要求して、 G P S情報処理 ECU 720から、現在位置（対地位置）、進行方向、進行速度および日時のデータを受信して内部メモリに書込み、そして GP S情報処理 E CU 720に、内部メモリに読込んだカードデータの中の課金領域情報を送信する（M7) 。この課金領域情報を受信すると G P S情報処理 E C U 720は、該情報が表わす課金工リアに対応する、表示装置 724上の地図表示の対応領域に、課金エリア表示（網掛け）を付す。

次に課金制御 ECU 702は、 0? 3情報処理£ 11720から受信した日時力内部メモリに読込んだ課金テーブルの中のテーブル有効期間内であるか、あるいは、 GP S情報処理 ECU 720から受信した現在位置が、内部メモリに読込んだ課金テーブルのテーブル有効領域情報が示すテーブル有効領域内にあるかをチェックする（M8) 。日時がテーブル有効期間外、又は、現在位置がテープル有効領域外であると、この場合には課金テーブルが、現在時刻又は現在地域に適合しないものであるので、課金テーブル要求をアンテナ AN T tで発信する (M9 ) 。このとき、カードデ一夕の中のカード I Dおよび車両 I Dと、 GP S 情報処理 ECU 720から得た位置および方向データを付して課金テーブル要求を発信する。報知局 730は、この課金テーブル要求を受信すると、カード I D、車両 I D、位置および方向データを内部メモリにセーブして、課金データベース FDBにある、課金テーブル（表 1 3、表 14又は表 1 5) を発信する（図 6 1 の M41〜M44) 。

この課金テーブルを受信すると課金制御 ECU 702は、 GP S情報処理 EC U 720から受信した日時が、その課金テーブルの中のテーブル有効期間内である力あるいは、 GS P情報処理 ECU 720から受信した現在位置が、テ一ブル有効領域情報が示すテーブル有効領域内にあるかをチェックする（M1 0、 M 1 1) 。日時がテーブル有効期間内、かつ、現在位置がテーブル有効領域内であると、課金制御 ECU 702は、受信した課金テーブルを内部メモリおよび I C カード CRDに上書き（更新書込み）する（Ml 2) 。

次に図 59を参照すると、その後課金制御 ECU 702は、現在位置が課金テ一ブルの課金領域情報が表わす課金エリァ内であるか、あるいは課金エリア外であるかを、 Tc周期でチェックする（M l 3〜M34— M1〜M1 1— Ml 3) 。そして、課金エリア外、かつ、進行方向が課金エリアに接近する方向であって、位置が課金エリアから 50 Om以内になったときに、「課金エリァ 50 Om前方」と、課金テーブルの情報（ただし課金領域情報とテーブル有効領域情報は削除）とを、表示装置 704に表示すると共に、音声合成ユニット 7 1 0とスピー力 S Pで、音声合成により「課金エリアが 50 Om前方にあります。」を報知する（M 1 3〜M 19) 。

そして現在位置が課金エリアから 40 Om以内になったときに、表示装置 70 4上に表示中の「課金エリア 50 Om前方」を「課金エリア 40 Om前方」に変更し、「課金エリアが 40 Om前方にあります。」を報知する（M1 3〜M1 6 -M20〜M23) 。なお、課金エリアは、 Tc周期で繰返えされるステップ M 7で、表示装置 72 4の表示地図上に重ね表示され、しかも表示地図上に、方向付指標で車両の現在位置も表示されているので、運転者は、課金エリアに対する車両の位置および進行方向を表示装置 724の表示から認識することができる。

車両が課金エリアに進入すると、課金制御 ECU 702は、課金エリア内に入つていることを示す「1」をレジスタ（内部メモリ）に書込み、そして課金エリァ外で 500m以内、 400m以内に入つたかを示す情報（レジス夕 RP F、 R P Sのデータ）をクリアし（1 3、 24、 25) 、課金エリアに進入したことを報知局 730に報知する（M26) 。このとき、力一ドデ一夕の中のカード I D および車両 I Dと、 GP S情報処理 ECU 720から得た現在位置および方向ならびにカード残高を表わす各データを付して進入通知を報知局 730に発信する。報知局 730は、この入車報知を受信すると、カード I D、車両 I D、位置、方向およびカード残高を内部メモリにセーブして、これらのテ一夕の内容に対応してデータベースの情報を更新する。この内容は後に説明する。

現在位置が課金エリア内にある間、課金制御 E CU 70 2は、「中間課金処理」（M27) を T c周期で繰返し実行する。この「中間課金処理」（M27) では、内部メモリの課金テーブル（= I Cカード CRDの課金テーブル）の料金情報を参照して、課金テーブルが、時間課金のもの（表 1 3) 力走行距離課金のもの（表 14) か、あるいは通過（利用） 1回毎に課金するもの（表 1 5) かをチェックする。そして、通過 1回毎に課金するものであると、次のステップ M 34に進む。

課金テーブルが時間課金のもの（表 1 3) であったときには、 I Cカード CR Dに登録している車種区分（大型、普通、小型）の現在時刻の料金 F t Z 1時間を課金テーブルから摘出して、 Tc (秒）間の時間料金 AF

AF t =T c (秒） XF t Z3600 円

を算出して、課金制御 E CU 702の内部メモリに割り宛てている料金積算レジス夕 R A Fのデータが表わす、ここまでの料金積算値 R A Fとの和（RAF+A F t) を算出し、この和（RAF+AF t) を料金積算レジス夕 RAFに更新書込みする（M27) 。課金テーブルが走行距離課金のもの（表 14) であったときには、 I Cカード CRDに登録している車種区分（大型、普通、小型）の現在時刻の料金 F dZl Kmを課金テーブルから摘出して、 Tc (秒）間の走行料金 A Fd

AF d=T c (秒） X速度（Km/h) X F dX3600 円

を算出して、課金制御 ECU 702の内部メモリに割り宛てている料金積算レジス夕 RAFのデ一夕が表わす、ここまでの料金積算値 RAFとの和（RAF+A Fd) を算出し、この和（RAF+AF d) を料金積算レジス夕 R A Fに更新書込みする（M27) 。

車両（の現在位置）が課金エリアから出ると課金制御 E CU 702は、ステツプ M l 3、 M 14からステップ M 28に進み、ステップ M 28でレジス夕 R A E のデ一夕を課金エリア外を示す「0」に変更し、「課金引落し処理」（M29) を行なう。

「課金引落し処理」（M29) で課金制御 ECU 702はまず、内部メモリの課金テーブルの料金情報を参照して、課金テーブルが、通過 1回毎に課金するものであるか否かをチェックし、そうであると、課金テーブルの、カードデータの中の車種区分に対応する料金を摘出して、内部メモリの力一ドデ一夕の中のカード残高を、該料金分減額した値に更新し、同じく I Cカード CRDのデータも更新する。そして上述の料金積算レジス夕 RAFのデータをクリァする。

通過 1回毎に課金するものでなかったときには、内部メモリのカードデータの中のカード残高を、料金積算レジスタ RAFの値分減額した値に更新し、同じく I Cカード CRDのデータも更新する。そして料金積算レジス夕 RAFのデータをクリァする。

次に課金制御 E CU 702は、表示装置 704に表示中の残高（ステップ M 5 で表示）を更新して（M30) 、出車報知データを、報知局 730に発信する。このとき、カードデータの中のカード I Dおよび車両 I Dと、 GPS情報処理 E CU 720から得た現在位置および方向ならびにカード残高も発信する（M3 1) 。報知局 730は、この出車報知を受信すると、カード I D、車両 I D、位置、方向およびカード残高を内部メモリにセーブして、これらのデータの内容に対応してデータベースの情報を更新する。この内容は後に説明する。課金制御 ECU 702は、カード残高がマイナス値（料金支払不足）であるかをチェックして（M32) 、そうであると「支払不足精算要」を表示装置 704 に表示し、「カード残高が不足しています。精算して下さい。」を、音声合成ュニット 7 10とスピーカ S Pで、音声合成で報知する（M 33) 。

出車報知（M3 1) の後は、今通過した課金エリアに対して車両の進行方向が離れる方向であるので、課金制御 ECU 702は、ステップ M 1 5からステップ M34に進み、課金エリアに対する相対距離報知（M1 6〜M23) は実行しない。

車両が上述のように 1つの課金エリア（第 1課金エリア）を通過して、もう 1 つの課金エリア（第 2課金エリア）に向かっている場合、車両（の現在位置）が第 1課金工リァを表わす第 1課金テーブルのテーブル有効領域情報が表わすテ一ブル有効領域を外れると、課金制御 ECU 702は、ステップ M 8から M 9に進んで、課金テーブル要求を発信する。この発信電波が第 1課金エリアに宛てられた第 1報知局（M30) で受信されてこれが第 1課金テーブルを発信し課金制御 ECU 702がこれを受信すると、ステップ M l 0で受信課金テ一ブルは無効と判定する。これにより、課金制御 ECU 702は、車両（の現在位置）が第 1課金工リアを表わす第 1課金テーブルのテーブル有効領域情報が表わすテーブル有効領域を外れた後には第 1課金テーブルを受信しても、内部メモリや I Cカード CRDに書込まない。車両（の現在位置）が第 2課金エリアのテーブル有効領域内に入ると、図示しない第 2報知局が発信する第 2課金テーブルを課金制御 EC U 702力内部メモリおよび I Cカード CRDに書込み、そのデ一夕に従った課金制御を上述と同様に行なう。

以上のように、車両が課金エリアの 500m手前に達したときにそれが表示装置 704とスピーカ S Pで運転者に報知されると共に課金エリアの情報が表示装置 704に表示され、更に、 400m手前に達したときに再度報知が行なわれるので、運転者は、課金エリアに進入するか否かを余裕をもって決定し、迂回路を余裕をもって選択しうる。

ステップ M 1のィグニションキースィツチ I G s wが閉（S i =H) かのチェックは、車両駐車中か否を判定するものである。上述の時間料金の課金テーブル (表 1 3) が適用される課金エリアに入った場合、イダニシヨンキースィッチ I G s wが開（S i =L ：課金のための計時を中断する中断指示）のときには、課金制御 ECU 7 0 2は、イダニシヨンキースィッチ I G s wが閉（S i =H :課金のための計時指示）になるのを待ち、待っている間はステップ M2 7の「中間課金処理」を実行しない。したがって、課金エリア内の車両駐車時間は二時間料金の課金額算出のための課金エリア内滞在時間には入らない。

図 6 1に、報知局 7 3 0 (図 5 4参照）のコントローラ 7 3 2の広報処理の概要を示す。車両の車載課金装置 7 0 1の課金制御 ECU 7 0 2力ステップ M 9 でカード I D、車両 I D、位置および方向を含めて課金テーブル要求を送信すると、報知局 7 3 0のコントローラ 7 3 2は、これを受信して、カード I D、車両 I D、位置および方向を表わすデータを内部メモリにセーブして、この要求に応答して（M4 1、 M42 ) 、データベース FDBの課金テーブルをアンテナ 7 4 0で発信する（M44) 。そして、受信したカード I D又は車両 I Dが、監視デ一夕ベース WDBに記憶されているトラブル（紛失、盗難、再発行にて廃棄、不法複製）カード I D又は盗難、事故車両 I Dであるかを、管理ュニッ卜 7 3 3を介して検索する（M4 5) 。そしてそのようなものであると、カード I D、車両 I D=車両 No. , トラブルの内容および現在位置（受信データ）および現在時刻を、監視デ一夕セットとして、端末 P Cのディスプレイに表示しプリントァゥ卜すると共に、管理センタ 7 5 0およびカード発行 &精算スポット 7 7 1〜 7 7 3に送信する。これらの機関は、トラブルの内容に応じたデータ登録ゃァクションをとることができる。

車載課金装置 7 0 1の課金制御 E CU 7 0 2力課金エリァから出たことを示す出車報知デ一夕を発信し、報知局 7 3 0のコントローラ Ί 3 2がこれを受信すると、コントローラ 7 3 2は、カード I D、車両 I D、現在位置、方向および力ード残高を内部メモリにセーブして、位置データに基づいて退出道路（エリア入出口）を特定して、入出車データベース TDBの該退出道路宛ての出車量を 1ィンクレメントする（M4 8) 。そして、カード残高が負（マイナス）かをチエツクして（M4 9) 、負であると、端末 P Cにこのデータ（カード I D、車両 I D、現在位置、方向およびカード残高）を与えてディスプレイに表示しプリントァゥ卜すると共に、管理ュニッ卜 733を介して未納データベース CDBに該当カード I D又は該当車両 I Dがあるかをチェックして、あれば未納データベース CD Bの該当のもののカード残高を今回値に更新する。該当が無かった場合には、今回の入手データ（カード I D、車両 I D、現在位置、方向およびカード残高）を未納デ一夕ベース CDBに新規登録する（M50) 。そして、すでに説明した I Dチェック等（M45、 M46) を行なう。

車載課金装置 70 1の課金制御 ECU 702力課金エリアに入ったことを示す入車報知データを発信し、報知局 730のコントローラ 732がこれを受信すると（M53) 、コントローラ 732は、カード I D、車両 I D、現在位置および方向を内部メモリにセーブして、位置データに基づいて進入道路（エリア入出口）を特定して、入出車データベース TDBの該進入道路宛ての入車量を 1インクレメントする（M54) 。そしてすでに説明した I Dチェック等（M45、 M 46) を行なう。

カード発行 &精算スポット 77 1〜773から精算データ（カード I D、車両 I Dおよびカード残高）が送られて来るとコントローラ 732は、受信した力一ド残高が +であると未納データべ一ス CD Bの該当 I Dのデータを消去（未納登録を消去）する。カード残高がなお負（マイナス）であると該当 I Dのカード残高を受信カード残高に更新する。

データべ一ス CDB、 FDB、 WDBおよび TD Bのデータは、端末 PCおよび管理センタ 750で管理（読出し、転送、出力、書き込み、消去）することができる。端末 PC又は管理セン夕 750がコントローラ 732にアクセスすると、コントローラ 732はそれの指示に従ったデータ処理（読出し、転送、出力、書き込み、消去）を行なう（M58) 。管理セン夕 750は、課金エリア内、外の交通管理および料金徴収管理、ならびに、トラブルカードおよび車両の監視および追跡を行なうものである。管理センタ 750は交通管理のために、定期的および適宜に入出車データベース TDBのデータを参照して、課金エリア内の車両滞留量（各エリア入出口の入車量の和一出車量の和）、その微分値（渋滞傾向、緩和傾向）を所定時間帯区分で算出して交通量の動向を把握し、短時間視点では交通情報広報を行ない、長時間視点では、課金テーブルの修正、撤廃等を行なう。料金徴収管理においては、未納データベース C D Bの、カード残高の負値の絶対値が大きい車両（の所有者）に対して未払料金の徴収作業を行なう。監視データベース WD Bのデータは、トラブルカードおよび車両の発見に利用される。

車載課金装置 7 0 1の課金制御 E C U 7 0 2に接続した操作、表示ボード 7 0 3には、緊急通報スィッチがあり、運転者がこれを操作すると課金制御 E C Uは、車両 I D、現在位置および方向を含む救求データをアンテナ A N T tで、所定周期で発信する。これを受信すると報知局 7 3 0は、救求発生と車両 I D、現在位置および方向を端末 P Cに表示しプリントァゥ卜すると共に、救求デ一夕を管理セン夕 7 5 0に転送する（M 5 1、 M 5 2 ) 。

以上に説明した実施の形態は、道路網にエリア単位で課金する課金システムであり、高速道路網の全体又は一部、一般道路網の特定地域等を課金エリアに定めて、そこを通過する車両に課金することができる。しかし本発明は、道路網課金システムのみならず、観光地、イベントエリアなどの入場金徴収システムとして実施することもできる。

〔第 1 0実施の形態〕

本実施の形態にかかるシステムの概念構成は、図 5 2に示した構成と同様である。なお、本実施の形態では、課金処理装置 7 0 1は、車両に搭載した課金処理装置として機能することを含むので、以下の説明では、図 5 3に示した課金処理装置 7 0 1 を、車載課金装置 7 0 1 と称して説明する。

車両に搭載された車載課金装置 7 0 1は、内蔵された電話ュニット 7 0 8及びアンテナ A N T tを介して、報知局 7 3 0 (管理局）と通信して、データをやり取りする。また、衛生からの電波を G P Sアンテナ A N T gで受信し、内蔵された G P S測位装置（7 2 0〜7 2 8 ) により車両の位置および走行方向を認識して、走行地を表わす地図と共に表示する。受信可衛星が不足の場合あるいは衛星からの電波受信が不可の場合には、ジャイロを用いる方向検出と走行速度の積算による車両位置演算で不足の情報を補う。あるいは車両位置認識を行なう。

次に、車載課金装置 7 0 1を説明する。なお、車載課金装置 7 0 1の構成は、図 5 3の構成と同様であり、車載課金装置 70 1には、車両上のバッテリから直流電圧 +Bが常時与えられ、電源回路 P S Cが、 GP S情報処理 ECU 720および課金制御 E CU 70 2の C PUに動作電圧を与えている。これにより、課金制御 ECU 70 2の CPUの内部メモリ、および、 CPUの外ではあるが課金制御 ECU 702の内部にある内部メモリにデータが常時保持（保存）されている。車両のイダニシヨンキースィッチ（中断指示手段） I G s wが閉じると（車両電源がオンになると）、電源回路 P S Cが、車載課金装置 7 0 1の全回路に動作電圧を与える。イダニシヨンキースィッチ I G s wの開（S i =L) は、課金工リア（課金エリア）内滞在時間の計測停止（中断）を指示し、閉（S i =H) は、課金エリァ内滞在時間の計測継続を指示する。

GP S測位装置（720〜7 28) は、受信アンテナ ANTg、 G P S受信機 72 1、 GP S復調器 7 2 2、表示装置 724、圧電振動ジャイロ 725、高度センサ 72 6、 GP S情報処理 ECU (電子制御装置） 7 2 0、操作ボード 7 2 3、地図検索エンジン 7 2 7および地図デ一夕ベース 7 28を備えている。 GP Sの各衛星から送られる 1. 5 7 542 GH zの電波が、受信アンテナ ANTg を介して GP S受信機 7 2 1で受信され、電波に乗った情報、即ち衛星の軌道を示す関数、時刻等の情報が GP S復調器 72 2で復調され、 GP S情報処理 EC U 72 0に入力される。 GP S情報処理 E CU 7 20は、アルマナックデータメモリおよびテ一夕バッファ用のメモリならびに入出力ィンターフェース（電気、電子回路）を備える、マイクロプロセッサ（CPU) を中心とするコンピュータシステムであり、 CPUが、 GP S衛星から送られる情報に基づいて、自車の位置を示す情報（緯度、経度、高度）を生成し、かつ、この位置情報の時系列推移に基づいて自車の進行方向および進行速度を算出する。検索エンジン 72 7が、 CPUが生成した位置情報に従って、地図データベース 72 8から、該位置を含む 1頁（1画面）の地図テ一夕を読出してこれを表示装置 7 24に表示して表示上の現在位置に、進行方向をも示す現在位置指標を表示する。 W 受信アンテナ ANT g、 GP S受信機 72 1、 G P S復調器 722及び表示装置 724の基本的な構成、ならびに GP S情報処理 ECU 720の基本的な動作は、既に市販されている公知の装置の各構成要素と同様である。

しかし、本発明の実施のために、 GP S情報処理 ECU 720の C PUの動作プログラムには、課金制御 ECU 702からのデ一夕転送要求に応答して、車両 (車載課金装置 70 1) の現在位置（対地位置）、進行方向、進行速度および現在日時を、課金制御 ECU 702に転送し、かつ、課金制御 ECU 702が転送してくる課金領域情報を読込んで内部メモリに格納し、表示装置 724上の表示地図上の、課金領域情報によって規定される領域すなわち課金領域に、課金エリァ表示（網掛け）を重ねるプログラムが付加されている。

圧電振動ジャイロ 725及び高度センサ 726が出力するアナログ信号は、それぞれ GP S情報処理 E CU 720に入力され、 ECU720の CPUは、 AZ D変換器を介してデジタルデータに変換して読込む。 GP S復調器 722から出力される情報及び GP S復調器 722を制御する情報は、 GP S情報処理 ECU 720の I ZOポートを介して C PUに入力又は C PUから出力される。

GP S情報処理 E C U 720は、「3衛星測位演算」又は「 4衛星測位演算」によって自車位置の三次元座標 Ux、 Uy、 Uzを算出する。

「3衛星測位演算」では、予め定めた 3元連立方程式に、 3個の衛星から受信した 3組のデ一夕をそれぞれパラメ一夕として代入し、この連立方程式を解くことにより、未知数である受信点の緯度、経度、及び受信側の時計の誤差を求める。受信点の高度は、この例では高度センサ 726が出力する信号から計算にょリ求め、既知データとして上記方程式に代入する。また「4衛星測位演算」では、予め定めた 4元連立方程式に、 4個の衛星から受信した 4組のデー夕をそれぞれパラメ一夕として代入し、この連立方程式を解くことにより、未知数である受信点の緯度、経度、高度、及び受信側の時計の誤差を求める。また、これらのいずれかの測位演算を実行することにより、受信側の時計の誤差が得られるので、この誤差情報に基づいて内部時計の日時を校正する。

GP S測位により対地位置情報を算出すると、 G P S情報処理 E C U 720は、前回算出した対地位置と比較して車両の進行方向および進行速度を算出し、今回算出した対地位置に基づいて地図テ一夕メモリ 728から、該位置を含む 1頁 (画面）の地図データを読出してこれを表示装置 724に表示して表示上の現在位置に、進行方向をも示す現在位置指標を表示し、そして課金制御 ECU702 から受信し内部メモリにセーブしている課金領域情報によって規定される領域すなわち課金領域、の少くとも一部が、表示装置 724上の表示領域に含まれるときには、表示画面上の該当領域に、課金エリア表示（網掛け）を重ねる。この付加表示により、運転者は、表示装置 724の表示面上で課金領域を認識することができる。

課金制御 ECU 702も、入出力イン夕一フェース（電気、電子回路）を備える、マイクロプロセッサ（CPU) を中心とするコンピュータシステムてあり、 CPUは、アンテナ ANT t、電話ユニット 708及びモデム 707を介して、報知局 730との聞で、各種情報を送受信することができる。拡張シリアル入出カボート 706は、デ一夕のシリアル入出力およびシリアル Zパラレル変換入出力を行なう。

マイク M I Cにより入力された運転者の声は、音声認識ユニット 709を介して、単語の文字を表すデジタルデータに変換されて課金制御 ECU 702の CP Uに入力される。さらに、 CPUは、音声合成ユニット 7 1 0及び切替スィッチ SW1 1を介して、必要に応じて車載スピーカ S Pで、運転者向けのメッセージ (出力情報）を報知（発声）する。切替スィッチ SW1 1は、 CPUから音声デ一夕が出力されてくると、車載オーディオとスピーカ S Pとの接続を、音声合成ユニット 7 1 0とスピーカ S Pとの接続に切換える。この時 CPUは、車載スピ一力 S Pより運転者に音声で伝えるメッセージを、同時に表示装置 704に文字で表示する。これによリ運転者は、聴覚と視覚により CPUからのメッセージを確認することができる。

課金制御 ECU 702には、 ECカード CRD (記憶手段）に対してデータの読取り、書込みを行なうカードリーダ 5 (読み書き手段）が接続されており、力一ドリーダ 705は、そのカード挿入スロットに I Cカード CRDが差し込まれたとき、ならびに課金制御 ECU 702がデータ転送を要求したときに、該カード CRDの記憶デ一夕を読出して課金制御 E CU 702に転送する。力一ドリーダ 705は、課金制御 E CU 702より書込みデータを受けると、それを I C力ード CRDに上書き（更新書込み）する。

I Cカード CRDの記憶情報を表 16に示す。表 16に示す例は、カードの 1 回の発行額は 1 0000円であり、カード残高が 1 0000円（未使用）であつて発行者が与えたカードの I Dが MY CAR 003、申請した車種区分が小型車、車両 I D (この例ではナンバープレートの表記番号）が八 1 238568でぁることを示す。また課金テーブルのデータは、カード発行直後は、運転者が希望

【表 16】

課金テーブルのデ一夕の三例を表 1 7、表 1 8および表 1 9に示す。表 1 7に示す時間単位の課金テーブルは、課金領域情報が示す課金エリアの車両に、駐車中を除くエリア内存在時間に対応する料金を課金するもの、表 1 8に示す距離単位の課金テーブルは、課金エリア内走行距離に対応する料金を課金するもの、また、表 1 9に示す進入 1回当りの課金テーブルは、進入（利用）回数に対応する料金を課金するものである。【表 1 7】

時間単位の課金テーブル

情報項目情報の内容

課金領域情報「N350000,E 13600001 (第 1点） 345900,613601001(第 2点）料金情報/ 1時間大型普通小型最初の 1時間最初の 1時間最初の 1時間 1時間以降 1時間以降 1時間以降時、間 7·Γ)Π〜 Οプ. ΠリΠリ 500円 450円 300円 250円 200円 150円時間帯 17:00〜 19:00 500円 450円 300円 250円 200円 150円時間帯その他 400円 350円 200円 150円 100円 50円テーブル有効期間 1 9 9 7年 1 0月 1 0日〜 1 1日

テーブル有効 • · · (第 1点） · . · （第 2点）領域情報

【表 1 8】

距離単位の課金テーブル

情報項目情報の内容

課金領域情報「N350000,E 13600001 (第 1点） ΓΝ345900,Ε13601001(第 2点）料金情報 Z 1時間大型普通小型最初の 1 km 最初の 1 km 最初の 1 km 1 km 以降 1 km 以降 1 km 以降時間帯 7:00〜 9:00 500円 450円 300円 250円 200円 150円時間帯 17:00〜 19:00 500円 450円 300円 250円 200円 150円時間帯その他 400円 350円 200円 150円 100円 50円テーブル有効期間 1 9 9 7年 1 0月 1 0日〜 1 1日

テーブル有効 • · · (第 1点） · · · （第 2点）領域情報【表 1 9】

進入 1回当たりの課金テーブル

情報項目情報の内容

課金領域情報『N350000,E 13600001 (第 1点）^345900 13601001(第 2点）料金情報 Z 1回大型普通小型時間帯 7:00〜 9:00 500円 30 0円 20 0円時間帯 17:00〜 19:00 50 0円 300円 200円時間帯その他 400円 200円 1 00円テーブル有効期間 1 99 7年 1 0月 1 0日〜 1 1 日

テーブル有効 • · · (第 1点） · · · (第 2点）領域情報課金テーブルの中の課金領域情報の 1組（一点）のデータは、課金エリアの輪郭上の一点を表わす位置情報であり、 2組のデータ（2点のデータ）のみが存在する場合、各組のデータが 4角形（方形）の対角コーナの位置を意味し、課金工リアは矩形である（一例としては図 58) 。

3組以上のデータがある場合は、各組のデータが表わす位置（点）を、デ一夕組の書込み順に結んでゆき、最後の点と最初の点とを結ぶことによって現われる多角形の領域が課金エリアであることを意味する。表 1 7〜表 1 9に示す例は、位置（点）データが 2組であるので、課金エリアは 4角形（方形）である。料金情報は時間帯別および車種区分別となっている。

テーブル有効期間はデータ有効期間を意味し、テーブル有効領域情報は、課金領域情報で規定される課金領域の輪郭より外に略 600m前後広がった、課金工リアと略相似形状の輪郭を示すものである。このテーブル有効領域情報は、複数の課金エリアが設定される場合に、車両に、それに近い課金エリアの課金テープルを選択させるためのものである。

カード発行 &精算スポット（カード発行 &精算所） 7 7 1〜 7 7 3 (図 52参照）力 I Cカード CRDを発行する。これらのスポット（取扱所）は、報知局 730の近辺、報知局 730の管轄区域内又は外等、課金エリアが設定される地域に極力近い、運転者のアクセスが容易な場所に設けられるものであり、たとえば課金エリアが設定される地域の市役所又は出張所に設けてもよい。これらのスポットでは、取扱人又は自動券売機にて、運転者の求めに応じて、 I Cカードの新規発行、紛失時の再発行、未払金（マイナスのカード残高）の精算および予納金の積増し（カード残高の増量）を行ない、これらの処理を行なうと、処理デー夕を公衆回線および交換局 760を介して報知局 730に送信する。報知局 73 0は、受信した処理データに応じて、新規発行、紛失時の再発行および予納金の積増しの場合には監視データベース WDBのデータを更新し、未払金の精算があるときには未納データベース CD Bのデータを更新する。

次に、報知局 730を説明する。なお、報知局 730の構成は、図 54の構成と同様であり、報知局 730には、コントローラ 732からの送信データを電波信号に変調してアンテナ 740に送出し、アンテナ 740を介して電波を受信して受信データを復調してコントローラ 732に与える無線通信装置 73 1がある。コントローラ 732は、入出力インターフェースを備える、マイクロプロセッサ (MPU) を中心とするコンピュータシステムてあり、これに、端末（パソコン、ディスプレイ、キーボード、マウス、プリン夕の一式） PC、課金データベース (メモリ） FDBおよび情報管理ユニット 733が接続され、この情報管理ュニット 733に、未納デ一夕べ一ス CD B、監視デ一夕べ一ス WB Dおよび入出車デ一夕ベース TBDが接続されている。

図 62および図 63に、課金制御 ECU 702 (の CPU) の、課金制御動作の概要を示す。まず図 62を参照する。課金制御 ECU 702は、イダニシヨンキースィッチ I G swが閉（S i ： H) になるのを待ち、閉じられると、カードリーダ 705を介して力一ド CRDのデータを内部メモリに読込む（ステップ P 1〜P 4) 。力一ド CRDの装着が無いと、装着されるのを待ち、装着されたらカード CRDのデータを内部メモリに読込む。なお、以下においてカツコ内には、ステップという語を省略して、「P] とステップ No. 数字のみを記す。

次に読込んだカードデータの中のカード残高を表示装置 704に表示する（P 5) 。次に課金制御 E CU 702は、 T c時限のタイマ T cをスタートする（P 6) 。そして GP S情報処理 E CU 720にデータ転送を要求して、 GP S情報処理 ECU 720から、現在位置（対地位置）、進行方向、進行速度および日時のデータを受信して内部メモリに書込む（P 7) 。

次に課金制御 E CU 702は、 GP S情報処理 E CU 720から受信した日時力内部メモリに読込んだ課金テーブルの中のテーブル有効期間内であるか、あるいは、 GP S情報処理 ECU 720から受信した現在位置が、内部メモリに読込んだ課金テーブルのテーブル有効領域情報が示すテーブル有効領域内にあるかをチェックする（P 8) 。日時がテーブル有効期間外、又は、現在位置がテ一ブル有効領域外であると、この場合には課金テーブルが、現在日時又は現在地域に適合しないものであるので、課金テーブル要求をアンテナ AN T tで発信する (P 9) 。このとき、カードデータの中のカード I D、残高（クレジット情報）および車両 I Dと、 GP S情報処理 ECU 20から得た現在位置（対地位置）および移動方向を付して課金テーブル要求を発信する。報知局 730は、この課金テーブル要求を受信すると、カード I D、残高および車両 I D、現在位置および移動方向を、カード I D宛てに内部メモリにセーブして、課金データベース FD Bにある、課金テーブル（表 1 7、表 1 8又は表 1 9) を発信する（図 68の P 41〜P 44) 。

この課金テーブルを受信すると課金制御 E CU 702は、 GP S情報処理 E C U 720から受信した日時が、その課金テーブルの中のテーブル有効期間内であるか、あるいは、 GP S情報処理 ECU 20から受信した現在位置が、テーブル有効領域情報が示すテーブル有効領域内にあるかをチェックする（P 10、 P I 1) 。日時がテーブル有効期間内、かつ、現在位置がテーブル有効領域内であると、課金制御 ECU 702は、受信した課金テーブルを内部メモリおよび I C力ード CRDに上書き（更新書込み）する（P 1 2) 。そして、受信割込を許可する（P 1 3) 。「動信割込」は、アンテナ ANT tに電波信号が到来し電話ュニット 708の図示しない受信器が送信あり（信号受信あり）を示す着信信号を発生したときに、これに応答して実行されるものである。この内容は、図 67を参照して後述する。受信割込を許可すると課金制御 ECU 702は、課金テーブルの中の課金領域情報を GP S情報処理 ECU 720に与える（P 14) 。この課金領域情報を受信すると GP S情報処理 ECU 720は、該情報が表わす課金工リアに対応する、表示装置 724上の地図表示の対応領域に、課金エリア表示 (網掛け）を付す。

次に図 63を参照すると、その後課金制御 ECU 702は、現在位置が課金テ一ブルの課金領域情報が表わす課金エリァ内であるか、あるいは課金エリァ外であるかを、 Tc周期でチェックする（PA 1 3〜P 32— P 1〜P 1 1— P I 3 A) 。そして、課金エリア外、かつ、進行方向が課金エリアに接近する方向であつて、位置が課金エリアから 50 Om以内になったときに、「課金エリア 500 m前方」と、課金テーブルの情報（ただし課金領域情報とテーブル有効領域情報は削除）とを、表示装置 704に表示すると共に、音声合成ユニット 71 0とスピー力 S Pで、音声合成により「課金エリアが 50 Om前方にあります。」を報知する（P A 13〜P 19) 。

そして現在位置が課金エリアから 40 Om以内になったときに、表示装置 70 4上に表示中の「課金エリア 50 Om前方」を「課金エリア 40 Om前方」に変更し、「課金エリァが 40 Om前方にあります。」を報知する（P 1 3 A〜P 1 6— P 20〜P 23) 。

なお、課金エリアは、 T c周期で繰返されるステップ P 14で、表示装置 72 4の表示地図上に重ね表示され、しかも表示地図上に、方向付指標で車両の現在位置も表示されているので、運転者は、課金エリアに対する車両の位置および進行方向を表示装置 724の表示から認識することができる。

車両が課金エリアに進入すると、課金制御 ECU 702は、課金エリア内に入つていることを示す「1」をレジスタ（内部メモリ）に書込み、そして課金エリァ外で 500m以内、 40 Om以内に入つたかを示す情報（レジス夕 RP F、 R P Sのデータ）をクリアし（PA13、 P 24, P 25) 、課金エリアに進入したことすなわち「入車」を報知局 730に報知する（P 26) 。このとき、力一ドデ一夕の中のカード I D、残高および車両 I Dと、 GP S情報処理 ECU 72 0から得た日時、現在位置および移動方向を表わす各デ一夕を付して進入通知を報知局 730に発信する。報知局 7 30は、この人車報知を受信すると、日時、カード I D、残高、車両 I D、位置および方向を内部メモリにセーブして、入出車データベース TDBに、該カード I D宛ての管理局側移動履歴テーブルを作成してそれに書込む。

課金制御 ECU 7 0 2は次に、「入車処理」（P 27) を実行する。その内容を図 64に示す。ここではまず移動履歴データサンプリング周期を定める 1分夕イマをスタートし（P 2 7 1) 、次に、内部メモリに割り当てている整数距離レジス夕、端数距離レジスタ、整数距離レジス夕、端数距離レジス夕および移動側履歴テーブルをクリアする（P 2 72 ) 。そして移動側履歴テーブルに、日時、残高、位置、移動距離（整数距離レジス夕および端数距離レジス夕のデータ）、滞在時間（整数時間レジス夕および端数時間レジスタのデータ）、カードリーダ 70 5の状態（レディ：正常、レディでない状態：異常）、カードリーダ 70 5 に対するカード CRDの装着の有無および GP S状態（位置データ生成の成否）を書込む。なお後述するが、この書込みはその後、車両が課金エリア内にある間 1分周期で実行される。表 20に、移動側履歴テーブルの内容の一例を示す。【表 20】

移動履歴テーブル

再度図 6 3を参照すると、課金エリアに入って「入車」を報知局 7 3 0に送信した後、課金エリア内にある間、課金制御 ECU 702は、「中間処理」（P 2 8) を T c周期で繰返し実行する。この「中間処理」（P 2 7) の内容を図 6 5 に示す。

図 65に示す「中間処理」（P 27) に進むと課金制御 ECU 702はまず、端数時間レジスタのデータ（端数値）を、経過時間 Tc分大きい値に更新し（P 281) 、更新した端数値が 1分以上のものとなつたかをチェックして（P 28 2) 、 1 分以上になっていると、整数時間レジス夕のデータを 1インクリメントして、端数時間レジス夕のデータを、 1分分小さい値に更新する（P 283) 。次に、 Tc間の走行距離

D c =T c (秒） X速度（Km/h) /3600 (Km)

を算出する（P 285) 。そして、端数距離レジス夕のデータ（端数値）を、 T c間の移動距離 Dc分大きい値に更新し（P 285) 、更新した端数値が 1 Km 以上のものとなつたかをチェックして（P 286 ) 、 1 Km以上になっていると、整数距離レジス夕のデータを 1インクリメントして、端数距離レジス夕のデ一夕を、 1 Km分小さい値に更新する（P 287) 。

次に 1分夕イマがタイムオーバしたかをチェックして（P 288) 、タイムォーバしていると再度 1分タイマをスタートし（P 289) 、その時点の日時、残高、位置、移動距離（整数、端数距離レジスタのデータ）、滞在時間（整数、端数時間レジス夕のデータ）、リーダ状態（レディ：正常、レディでない状態：異常）、カード存否（装着有無）および GP S状態（位置データ生成の成否）を書込む（P 290 ) 。この中間処理（P 28) の繰返しの実行と、 1分周期の、移動側履歴テーブルへのデータ書込みにより、表 20に示すように、 1分毎に、そのときの状態デー夕が移動側履歴テーブルに記憶される。

再度図 63を参照する。車両（の現在位置）が課金エリアから出ると課金制御 ECU 702は、ステップ P A 1 3、 P A 14からステップ P 29に進み、ステップ P 29でレジス夕 R A Eのデータを課金エリア外を示す「0」に変更し、「出車処理」（P 30) を行なう。「出車処理」（P 30) の内容を図 66に示す。この「出車処理」（P 30) は、前述の「中間処理」（P 28) と同様に、 T c間の時間経過分の計時値の積算（P 30 1〜P 303) および Tc間の走行距離分の移動距離の積算（P 305〜P 307) を行ない、そして、領域内最後の履歴データを、移動側履歴テーブルに書込む（P 308) 。再度図 63を参照する。上述の「出車処理」（P 30) を終えると課金制御 E CU 702は、課金エリアを出たことを意味する「出車」を報知局 730に送信する（P 3 1) 。このとき、カードデータの中のカード I D、残高および車両 I Dと、移動側履歴テーブルのデータも報知局 730に送信する。報知局 730は、入出車データベース TDBの、「入車」時に該カード I Dに割り当てた管理側履歴テーブルに、受信した履歴データを追記して、課金処理状態のチェックを行なう。この内容は後述する。

出車報知（P 3 1) の後は、今通過した課金エリアに対して車両の進行方向が離れる方向であるので、課金制御 ECU 702は、ステップ P 1 5からステップ P 32に進み、課金エリアに対する相対距離報知（P 16〜P 23) は実行しない。

車両が上述のように 1つの課金エリア（第 1課金エリア）を通過して、もう 1 つの課金エリア（第 2課金エリア）に向かっている場合、車両（の現在位置）が第 1課金工リァを表わす第 1課金テーブルのテーブル有効領域情報が表わすテーブル有効領域を外れると、課金制御 ECU 702は、ステップ P 8から P 9に進んで、課金テーブル要求を発信する。この発信電波が第 1課金エリアに宛てられた第 1報知局（ 730 ) で受信されてこれが第 1課金テーブルを発信し課金制御 ECU 702がこれを受信すると、ステップ P 1 0で受信課金テーブルは無効と判定する。これにより、課金制御 ECU 702は、車両（の現在位置）が第 1課金工リアを表わす第 1課金テーブルのテーブル有効領域情撮が表わすテーブル有効領域を外れた後には第 1課金テーブルを受信しても、内部メモリや I Cカード CRDに書込まない。車両（の現在位置）が第 2課金エリアのテーブル有効領域内に入ると、図示しない第 2報知局が発信する第 2課金テーブルを課金制御 EC U 702が、内部メモリおよび I C力一ド CRDに書込み、そのデータに従った課金制御を上述と同様に行なう。

以上のように、車両が課金エリアの 50 Om手前に達したときにそれが表示装置 704とスピーカ S Pで運転者に報知されると共に課金工リァの情報が表示装置 704に表示され、更に、 40 Om手前に達したときに再度報知が行なわれるので、運転者は、課金エリアに進入するか否かを余裕をもって決定し、迂回路を余裕をもって選択しうる。

ステップ P 1のィグニシヨンキースィッチ I G s wが閉（S i =H) かのチェックは、車両駐車中か否かを判定するものである。時間料金の課金テーブル（表 17) が適用される課金エリアに入った場合、ィグニシヨンキースィッチ I G s wが開（S i =L ：課金のための計時を中断する中断指示）のときには、課金制御 ECU 702は、イダニシヨンキースィッチ I G swが閉（S i =H：課金のための計時指示）になるのを待ち、待っている間はステップ P 28の「中間処理」を実行しない。したがって、課金エリア内の車両駐車時間は、時間料金の課金額算出のための課金エリア内滞在時間には入らない。

報知局 730は、車載課金装置 70 1ょリ課金テーブル要求を受信したときに、その I D宛てに「課金テーブル」を発信する。また数分程度の定周期で、全車両宛てに「課金要求」を発信し、数分程度の定周期又は不定周期で各 I D宛てに順次に「移動履歴要求」を発して各 I Dから移動側履歴テーブルのデータを集収し、更に、「出車」の報知を受けたとき、それを与えた課金装置 I D (カード I D) に、未課金の移動距離又は滞在時間があつたときに、該 I D宛てに課金要求を発信し、更に、「出車」の報知を受けたとき課金処理の正誤をチェックして課金工ラーを発見するとそれを指摘し処置方をうながすメッセージデータを、該当 I D 宛てに発信する。

図 67に、アンテナ AN T tに電波信号が到来し電話ュニット 708の図示しない受信器が送信あり（信号受信あり）を示す着信信号を発生したときに、これに応答して課金制御 ECU 702が実行する「受信割込 1」 DR I Iの内容を示す。課金制御 ECU 702は、受信割込 DR I 1に進むと、名宛てが自己のカード I D (全車指定の場合も含む）かをチェックして（P 402) 、そうであると受信データが、課金要求か、移動履歴要求か、課金テーブルか、あるいはメッセ一ジかを判定する（P 403) 。

「課金要求」であったときには課金制御 E CU 702は、カード CRDの課金テ一ブルが進入 1回当りのもの（表 19) であると、課金テーブルの、カードデ一夕の中の車種区分に対応する料金を摘出して、内部メモリのカードデータの中のカード残高を、該料金分減額した値に更新し（P 404、 P 405) 、同じく I Cカード CRDのデ一夕も更新して残高をディスプレイに更新表示し、カード残高がマイナス値（料金支払不足）であるかをチェックして、そうであると「支払不足精算要」を表示装置 704に表示し、「カード残高が不足しています。精算して下さい。」を、音声合成ユニット 7 10とスピーカ S Pで、音声合成で報知する（P 413) 。課金テーブルが移動距離当りのもの（表 1 8) であったときには、課金テーブルの、カードデータの中の車種区分に対応する Km当りの料金を摘出して、整数距離レジス夕の値に乗算し、得た積分減額した値に内部メモリのカードデ一夕の中のカード残高を更新し（P 406、 P 407) 、整数距離レジス夕をクリアし（P 408) 、同じく I Cカード CRDのデ一夕も更新して、残高の更新表示を行なう（P 41 3) 。

課金テーブルが滞在時間当りのもの（表 1 7) であったときには、整数時間レジス夕のデ一夕の値が 60 (1時間）以上であるかをチェックして（P 41 0) 、そうであると、課金テーブルの、カードデータの中の車種区分に対応する単位時間当りの料金を摘出して、その分減額した値に内部メモリのカードデ一夕の中のカード残高を更新し（P 409 ~P 41 1) 、整数時間レジス夕の内容を 60だけ少くした値に更新し（P41 2) 、同じく I Cカード CRDのデ一夕も更新して、残高の更新表示を行なう（P 41 3) 。

受信データが「移動履歴要求」であったときには課金制御 ECU 702は、移動側履歴テーブルのデ一夕を報知局 730に送信し（P 414) 、移動側履歴テ一ブルをクリアする（P 41 5) 。受信データが「課金テーブル」であったときには、すでに説明したステップ P 12 (図 62) のカードデータの更新に進む。受信デ一夕がメッセージであると、それをディスプレイに表示すると共に、音声合成で報知する。

課金テーブルが進入 1回当りの課金であったときには、報知局 730は、課金要求を発信したとき、「入車」の報知があつたときに入出車データベース TDB に各カード I D宛てに生成した管理局側移動履歴テーブルに課金済を書込み、その後、課金済とした I Dには、課金要求を発信せず、課金済の書込みのない I D 宛てのみに課金要求を発信する。課金テーブルが移動距離に課金するものであるときには、報知局 730は、数分程度の定周期又は不定周期で、繰返し全 I Dに課金要求を発信する。これを受信した課金装置は、その整数距離レジス夕の値が

1 ( Km) 以上のとき、その値 X 1 Km分料金の課金処理をして、整数距離レジス夕をクリアするので、課金装置は、報知局 7 3 0が課金要求を発生するたびに、前回課金要求を受けてから今回課金要求を受けるまでの移動距離の中の、整数値 (Km単位）分のみ、課金処理することになる。端数距離は繰越される。同様に課金テーブルが滞在時間に課金するものであるときには、報知局 7 3 0は、数分程度の定周期又は不定周期で、繰返し全 I Dに課金要求を発信する。これを受信した課金装置は、その整数時間レジス夕の値が 6 0 ( 1時間）以上のとき、 1時間分料金の課金処理をして、整数時間レジス夕のテ一夕を 6 0分小さい値に更新するので、課金装置は、報知局 7 3 0が課金要求を発生するたびに、前回課金要求を受けてから今回課金要求を受けるまでの経過時間の中の、整数時間分のみ、課金処理することになる。端数時間は繰越される。

「出車」のとき、そのタイミングと課金要求タイミングとは合致しないので、課金テ一ブルが距離単位又は時間単位で課金するものであっても、課金すべき整数距離又は整数時間があるときに「出車」となることがあり得る。報知局 7 3 0 は、「出車」報知を受けると、整数距離データ又は整数時間データをチェックして、それが 1 ( Km) 以上又は 6 0 ( 1時間）以上であると、「出車」を報知した I D宛てに課金要求を発信する。

図 6 8に、報知局 7 3 0のコントローラユニット 7 3 2の、割込処理の内容を示す。この割込処理 D R 1 2は、通信装置 7 3 1の、アンテナ 7 4 0への電波信号の到来（着信）検出又はモデムュニット 7 3 4への着信に応答して実行されるものである。着信を受けるとユニット 7 3 2は、車両の車載課金装置 7 0 1の課金制御 E C U 7 0 2からの着信であると、これを受信して（P 4 2 ) 、それが課金テーブル要求であると、それに付加された日時、カード I D、残高、車両 I D、位置および方向を表わすデータを内部メモリにセーブして、この要求に応答して、デ一夕ベース F D Bの課金テーブルをアンテナ 7 4 0で発信する（P 4 1〜P 4 4 ) 。そして、受信したカード I D又は車両 I Dが、監視データベース WD Bに記憶されているトラブル（過去に使用エラー、紛失、盗難、再発行にて廃棄、不法複製）カード I D又は盗難、事故車両 I Dであるかを、管理ュニット 7 3 3を介して検索する（P 45) 。そしてそのようなものであると、カード I D、車両 I D =車両 No. ，トラブルの内容および現在位置（受信デ一夕）および現在時刻を、監視データセットとして、端末 PCのディスプレイに表示しプリントァゥトすると共に、管理センタ 750およびカード発行 &精算スポット 77 1〜77 3に送信する。これらの機関は、トラブルの内容に応じたデータ登録ゃァクションをとることができる。

車載課金装置 70 1の課金制御 ECU 702力課金エリアから出たことを示す出車報知データを発信し、報知局 730のコントローラ 732がこれを受信すると、コントローラ 732は、日時、カード I D、車両 I D、現在位置、移動距離（未課金処理分）、滞在時間（未課金処理分）、方向およびカード残高を内部メモリにセーブして、課金テーブルが移動距離に課金するものであるときには、移動距離が 1 Km以上であるかをチェックして、そうであるとそのカード I D宛てに課金要求を発信する。滞在時間に課金するものであるときには、滞在時間が 60分以上であるかをチェックして、そうであるとそのカード I D宛てに課金要求を発信する。そして、入出車データベース TDBの該 I D宛ての管理側履歴テ一ブルに課金装置の使用エラー情報があるか、あるいはカード残高が負（一）かをチェックして、使用エラー情報が無くかつカード残高が正であると、該 I D宛ての管理側履歴テーブルを消去する。なお、使用エラ一情報は、後述の「料金徴収&移動履歴集収」 CRC (図 69) において、管理側履歴テーブルの履歴デー夕に基づいて、それが使用エラ一を示すものであるときに、管理側履歴テーブルに書込まれるものである。次に、位置データに基づいて退出道路（エリア入出口）を特定して、入出車データベース TDBの該退出道路宛ての出車量を 1インクリメン卜する（P 48) 。

そして、カード残高が負（一）であると、端末 PCにこのデータ（カード I D、車両 I D、現在位置、方向およびカード残高）を与えてディスプレイに表示しプリントァゥ卜すると共に、管理ュニット 733を介して未納データベース CDB に該当カード I D又は該当車両 I Dがあるかをチェックして、あれば未納データベース CDBの該当のもののカード残高を今回値に更新する。該当が無かった場合には、今回の入手データ（カード I D、車両 I D、現在位置、方向およびカード残高）を未納データベース CD Bに新規登録する（P 49、 P 50) 。そして、すでに説明した I Dチェック等（P 45、 P 46) を行なう。

車載課金装置 70 1の課金制御 ECU 702に接続した操作、表示ボード 70 3には、緊急通報スィッチがあり、運転者がこれを操作すると課金制御 ECUは、車両 I D、現在位置および方向を含む救求データをアンテナ ANT tで、所定周期で発信する。これを受信すると報知局 730は、救求発生と車両 I D、現在位置および方向を端末 P Cに表示しプリントァゥ卜すると共に、救求デ一夕を管理セン夕 750に転送する（P 5 1、 P 52) 。

車載課金装置 70 1の課金制御 ECU 702力課金エリアに入ったことを示す「入車」報知データを発信し、報知局 730のコントローラ 732がこれを受信すると（P 53) 、コントローラ 732は、該車載課金装置 70 1のカード I Dに割り当てた管理側移動履歴テーブルを入出車デー夕ベース TDB上に生成し、そこに受信した日時、残高、位置、移動距離（0) 、滞在時間（0) 、リーダ状態、カード有無および GP S状態を書込み、位置データに基づいて進入道路（ェリア入出口）を特定して、入出車データベース TDBの該進入道路宛ての入車量を 1インクリメントする（P 54) 。そしてすでに説明した I Dチェック等（P 45、 P 46) を行なう。

カード発行 &精算スポット 77 1〜773から精算データ（カード I D、車両 I Dおよびカード残高）が送られて来るとコントローラ 732は、受信したカード残高が +であると未納データベース CDBの該当 I Dのデータを消去（未納登録を消去）する。カード残高がなお負（マイナス）であると該当 I Dのカード残高を受信カード残高に更新する（P 41, P 55〜P 57) 。

データベース CDB、 FDB、 WDBおよび TDBのデータは、端末 PCおよび管理セン夕 750で管理（読出し、転送、出力、書き込み、消去）することができる。端末 P C又は管理セン夕 750がコントローラ 732にアクセスすると、コントローラ 732はそれの指示に従ったデータ処理（読出し、転送、出力、書き込み、消去）を行なう（P 58) 。管理セン夕 750は、課金エリア内、外の交通管理および料金徴収管理、ならびに、トラブルカードおよび車両の監視および追跡を行なうものである。管理センタ 750は交通管理のために、定期的および適宜に入出車データベース TDBのデータを参照して、課金エリア内の車両滞留量（各エリア入出口の入車量の和一出車量の和）、その微分値（渋滞傾向、緩和傾向）を所定時間帯区分で算出して交通量の動向を把握し、短時間視点では交通情報広報を行ない、長時間視点では、課金テーブルの修正、撤廃等を行なう。料金徴収管理においては、未納デ一夕ベース CD Bの、カード残高の負値の絶対値が大きい車両（の所有者）に対して未払料金の徴収作業を行なう。監視データベース WDBのデータは、トラブルカードおよび車両の発見に利用される。

報知局 730のコントローラュニット 732は、受信割込 2 (DR I 2) が起動されない場合は定周期で、図 69に示す「料金徴収 &移動履歴集収」 CRCを実行する。この処理に進むとユニット 7 32は、定周期（数分程度）又は、悪意のユーザの課金逃れの処理を難かしくするために、数分程度のピッチではあるが不定周期に設定された料金徴収タイミングになると、課金要求を通信装置 73 1 およびアンテナ 740で発信する（P 6 1、 P 62) 。また、同様に定周期又は不定周期に設定された移動履歴集収タイミングになると、入出車データベース T DBに管理側移動履歴テーブルを生成している各 I D宛てに移動履歴データ要求を順次に発信して各 I Dの移動履歴データを順次に受信して各 I D宛ての管理側移動履歴テーブルに書込む（P 64〜P 70) 。すなわち、入出車データベース TDBには、各 I D宛ての管理側移動履歴テーブルが、「入車」日時順に生成されている。その最も早い日時の I D宛てに移動履歴データ要求を発信して（P 6 4、 P 65) 、タイマ Twをスタートして（P 66) 、それがタイムオーバするまで、該 I Dからの返信（移動側履歴テーブル）を待つ（P 67、 P 68) 。返信があると、それを該 I D宛ての管理側移動履歴テーブルに追記する（P 69) 。それを終えると、あるいは返信がなく夕イマ Twがタイムオーバすると、書込み日時が次に早い I D宛てに移動履歴データ要求を発信する（P 70、 P 65) 。このようにして、入出車データベース TDBに管理側移動履歴テーブルが生成されている全 I Dに対するデータ要求および受信（すなわちポーリング）を終えると、入出車データベース TDBの各 I D宛ての管理側移動履歴テ一ブルのデ一夕に基づいて、各 I D (カード I D) の課金装置使用エラーの有無をチェックする (P 7 1) 。すなわち、たとえば I D (課金装置 1 ) が課金領域内に「入車」した直後、第 1回の移動履歴集収を行なうまでは、該 I D宛ての管理側移動履歴テーブル（の第 1欄）には、それが「入車」したときのデータ、すなわち図 6 3のステップ P 2 6で報知局 7 3 0に送信されたデータ（日時、残高、位置および方向）がある。そして第 1回の移動履歴集収で、例えば表 2 0に示す履歴データを収集するとそれを管理側移動履歴テーブル（の第 2欄以降）に追記する。そして負の残高、力ードリーダ不正常、カード無しあるいは G P S不正常の場合は、使用エラー情報を管理側移動履歴テーブルに書込む。また、管理側移動履歴テーブル上の並び順

(欄 N o . ) で、同一項のデ一夕の推移と他の項のデータとの、課金テーブルの種類（表 1 7、表 1 8、表 1 9 ) に対応した対比演算によって、正常な課金処理では現われない変化又は不変化をチェックし、それがあると使用エラー情報を管理側移動履歴テーブルに書込む。これらの使用エラーが無かったときには、今回読込んだ移動側履歴テーブルのデータ分を残して、それより前に記録したデータを、管理側移動履歴テーブルよリ消去する。使用エラー情報がある場合は、このようなデータ消去は行なわず、集収するたびに管理側移動履歴テーブルに蓄積記録する。そして、該当車両（カード I D ) 力 S 「出車」すると、該 I D宛ての管理側移動履歴テーブルを監視データベース WD Bに転記して、入出車データベース T D Bから消去する。

産業上の利用可能性

以上のように、本発明にかかる課金処理装置、課金処理システム、課金処理用カードは、車両等の移動体と地上側との間で、料金収受等の情報授受を行い移動体の利用者に対して課金処理に関連する処理を施す装置に用いて好適であり、例 W0 99/38123 えば、課金処理をする装置、課金処理を放置する装置、課金処理のために携帯可能に構成された装置に適している。

Claims

請求の範囲

1 . 移動体が存在した位置を表す位置情報を検出する検出手段と、

予め定めた地図情報と前記位置情報とを対応させる対応手段と、

前記対応手段の対応結果に基づいて、前記地図情報内の予め定めた所定領域に対応する課金対象地域に前記移動体が少なくとも進入したか否かを表す進入状態を決定する決定手段と、

前記決定手段の決定結果に基づいて、前記移動体に対する課金情報を生成する生成手段と、

を備えた課金処理装置。

2 . 前記位置情報に基づいて、前記課金対象地域内に前記移動体が存在した日時を表す存在情報を検出する存在情報検出手段をさらに備え、前記決定手段は、前記対応手段の対応結果及び前記存在情報検出手段の検出結果に基づいて、前記課金対象地域内の前記移動体の存在状態を含む進入状態を決定することを特徴とする請求項 1に記載の課金処理装置。

3 . 前記生成手段は、前記課金対象地域内に存在する移動体による混雑状態を含む進入状態を決定することを特徴とする請求項 1または 2に記載の課金処理装

4 . 前記生成手段は、前記進入状態に対応する予め定めた料金データを予め記憶した記憶手段を備え、前記記憶手段の料金データを用いて前記課金情報を生成することを特徴とする請求項 1乃至請求項 3の何れか 1項に記載の課金処理装置。

5 . 自己の移動体の位置を検出する自己位置検出手段と、

無線通信によって、自己の移動体の位置情報を地上側へ送信すると共に、予め定めた課金対象地域に関する課金データを受信する送受信手段と、前記送受信手段の送受信結果に基づいて、前記課金対象地域に関する課金処理を行う課金処理手段と、

を移動体に積載可能に備えた課金処理装置。

6 . 前記課金処理手段は、残高情報が記憶された I Cカードを用いて課金処理することを特徴とする請求項 5に記載の課金処理装置。

7 . 移動体の存在位置を表す位置情報を検出する検出手段と、

前記検出手段の検出結果に基づいて、予め定めた課金対象領域に前記移動体が進入したときに、前記移動体に対する課金処理を実行する課金手段と、

前記移動体に搭載されると共に、前記課金処理の処理状態を該処理状態に対応する報知状態で前記移動体の外部へ報知する報知手段と、

前記検出手段の検出結果に基づいて、前記課金対象領域内に前記移動体が存在する間に前記報知手段による報知を継続させる継続手段と、

を備えた課金処理装置。

8 . 前記報知手段は、車外に向けて電磁波を放射する放射手段であることを特徴とする請求項 7に記載の課金処理装置。 9 . 前記報知手段は、前記検出手段または移動体ナンバープレートまたは移動体ナンバープレート近傍に設置された光源で構成されることを特徴とする請求項

7または 8に記載の課金処理装置。

1 0 . 前記報知手段は、前記報知状態が時系列的に変更される予め定めた動作パターンで報知することを特徴とする請求項 7乃至請求項 9の何れか 1項に記載の課金処理装置。

1 1 . 前記報知手段は、前記動作パターンを表すパターン信号を受信する受信手段をさらに備え、前記パターン信号に基づいて前記処理状態を車外へ報知することを特徴とする請求項 1 0に記載の課金処理装置。

1 2 . 前記報知手段は、前記処理状態を車外へ報知する車外報知手段と、車内へ報知する車内報知手段とから構成され、前記処理状態を車外及び車内へ報知することを特徴とする請求項 7乃至請求項 1 1の何れか 1項に記載の課金処理装置。

1 3 . 請求項 7乃至請求項 1 2の何れか 1項に記載の課金処理装置に備えられた報知手段からの報知を監視する監視手段を備えた課金処理装置。 1 4 . 前記監視手段は、少なくとも明るさを検出することにより報知を監視することを特徴とする請求項 1 3に記載の課金処理装置。

1 5 . 前記監視手段は、少なくとも明るさを有する 1または複数の画像を撮像可能な撮像手段であることを特徴とする請求項 1 3に記載の課金処理装置。

1 6 . 前記監視手段は、時系列的に変更される予め定めた監視パターンに同期して少なくとも明るさを検出することにより報知を監視することを特徴とする請求項 1 3乃至請求項 1 5の何れか 1項に記載の課金処理装置。

1 7 . 前記監視手段は、前記監視パターンを表すパターン信号を受信する受信手段をさらに備え、前記パターン信号に基づいて前記監視パターンに同期して報知を監視することを特徴とする請求項 1 6に記載の課金処理装置。

1 8 . 前記監視手段の監視結果に基づいて前記課金処理の処理状態を決定する決定手段をさらに備えたことを特徴とする請求項 1 3乃至請求項 1 7の何れか 1 項に記載の課金処理装置。

1 9 . 前記決定手段は、前記監視手段により得られた報知の報知状態と予め定めた報知状態とを比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて前記課金処理の処理状態を決定する処理決定手段と、を有することを特徴とする請求項 1 8に記載の課金処理装置。

2 0 . 請求項 7乃至請求項 1 2の何れか 1項に記載の課金処理装置に備えられた報知手段からの報知を監視するために、時系列的に変更される監視パターンを表すパターン信号を受信する受信手段と、

前記パターン信号に基づいて前記監視パターンに同期して該監視パターンに对応する監視情報を提示する提示手段と、

を携帯可能に備えた課金処理装置。

2 1 . 前記提示手段は、音声及び光の少なくとも一方で監視情報を提示することを特徴とする請求項 2 0に記載の課金処理装置。

2 2 . 移動体の存在位置を表す位置情報を検出する検出手段と、

前記検出手段の検出結果に基づいて、予め定めた課金対象領域の前記移動体に対する課金情報を生成すると共に、生成した課金情報の課金履歴を作成する作成手段と、

前記生成手段で生成された課金情報の課金履歴を地上側へ送信する送信手段と、を備えた課金処理装置。

2 3 . 前記作成手段は、複数存在する課金対象領域の各々について課金情報を生成する生成手段と、生成された課金情報の各々を課金履歴として順次蓄積する蓄積手段とから構成されたことを特徴とする請求項 2 2に記載の課金処理装置。

2 4 . 前記検出手段は、衛星からの衛星信号を用いて前記位置情報を検出することを特徴とする請求項 2 2または請求項 2 3に記載の課金処理装置。

2 5 . 前記作成手段は、予め定めた地図情報と前記位置情報とを対応させる対応手段と、前記対応手段の対応結果に基づいて前記地図情報内の予め定めた課金対象領域に前記移動体が少なくとも進入したか否かを表す進入状態を決定する決定手段と、をさらに備え、前記決定手段の決定結果に基づいて、前記課金情報を生成することを特徴とする請求項 2 2乃至請求項 2 4の何れか 1項に記載の課金処理装置。

2 6 . 請求項 1乃至請求項 4の何れか 1項に記載の課金処理装置を備え、前記送信手段は入力された送信要求に対応して課金履歴を送信する車載用通信手段と、前記送信要求を行う要求手段と、予め定めた処理領域でかつ送信された課金履歴に基づいて課金決済処理する処理手段と、を有する路上側通信手段と、

を備えた課金処理システム。

2 7 . 前記路上側通信手段に、前記処理領域に到着するまでの時間に基づいて課金決済金額を変更する変更手段をさらに有することを特徴とする請求項 2 6に記載の課金処理システム。

2 8 . 移動体の存在位置を表す位置情報を検出する検出手段と、

着脱可能でかつ予め定めた課金対象領域を記憶するための記憶手段と、前記検出手段の検出結果及び装填された前記記憶手段に記憶された課金対象領域に基づいて、前記移動体に対する課金情報を生成する生成手段と、

を備えた課金処理装置。

2 9 . 前記生成手段は、前記検出手段の検出結果及び前記記憶手段に記憶された課金対象領域を読み取る読取手段と、読み取った位置情報及び課金対象領域から課金情報を生成することを特徴とする請求項 2 8に記載の課金処理装置。

3 0 . 前記記憶手段は、少なくとも課金情報を生成するための課金対象領域を記憶した料金カードであることを特徴とする請求項 1または請求項 2 9の何れか 1項に記載の課金処理装置。

3 1 . 移動体の存在位置を表す位置情報を検出しかつ該位置情報と予め定めた課金対象領域とから課金情報を生成する車載機に装填するための装填部と、前記課金対象領域を記憶するための領域記憶部と、残高情報を記憶するための残高記憶部と、を備えた課金処理用カード。

3 2 . 対地位置を検出する手段、

エリア特定情報およびエリア内管理情報を記憶するための記憶手段、

前記対地位置検出手段が検出した対地位置と前記記憶手段のエリア特定情報に基づき、エリア特定情報が表わすエリアに対する課金処理装置の位置関係情報を生成する報知制御手段；、および

該位置関係情報、ならびに、前記エリア特定情報およびエリア内管理情報が表わす情報を使用者に報知するための報知手段；

を備える、使用者によって携帯され又は移動体に搭載される課金処理装置。

3 3 . 対地位置を検出する手段、

課金エリア特定情報、エリア内課金情報およびクレジット情報を記憶するための記憶手段；

前記対地位置検出手段が検出した対地位置と前記記憶手段の課金エリア特定情報に基づき、課金エリア特定情報が表わす課金エリアに対する課金処理装置の位置関係情報を生成し、課金エリァに対する対地位置の外/内の変化に対応して前記記憶手段のクレジット情報を更新する報知制御手段；および、

前記位置関係情報、ならびに、課金エリア特定情報、エリア内課金情報およびクレジット情報が表わす情報を使用者に報知するための報知手段；

3 4 . 使用者によって携帯され又は移動体に搭載される課金処理装置であって、対地位置を検出する手段、エリア特定情報を受信する通信手段、受信したエリア特定情報を記憶するための記憶手段、前記対地位置検出手段が検出した対地位置と前記記憶手段のエリァ特定情報に基づき、エリァ特定情報が表わすエリアに対する課金処理装置の位置関係情報を生成する報知制御手段、および、該位置関係情報を使用者に報知するための報知手段、を含む報知装置、および、

エリア特定情報を記憶するための広報情報記憶手段、および、該広報情報記憶手段のエリア特定情報を発信する送信手段、を含む送信局、

を備える課金処理システム。

3 5 . 使用者によって携帯され又は移動体に搭載される課金処理装置であって、対地位置を検出する手段、課金エリァ特定情報およびエリア内課金情報を受信するための通信手段、受信した課金エリア特定情報およびエリア内課金情報、ならびに、クレジット情報を記憶するための記憶手段、前記対地位置検出手段が検出した対地位置と前記記憶手段の課金エリァ特定情報に基づき、課金エリアに対する課金処理装置の位置関係情報を生成し、課金エリアに対する対地位置の外 Z内の変化に対応して前記記憶手段のクレジット情報を更新する報知制御手段、および、前記位置関係情報、ならびに、課金エリア特定情報、エリア内課金情報およびクレジット情報が表わす情報を、使用者に報知するための報知手段、を含む報知装置、および、

ェリァ特定情報およびェリァ内課金情報を記憶するための広報情報記億手段、および、該広報情報記憶手段のエリァ特定情報およびエリア内課金情報を発信するための通信手段、を含む送信局、

を備える課金処理システム。

3 6 . 対地位置を検出する手段；

エリァ特定情報およびクレジット情報を記憶する記憶手段；

前記対地位置検出手段が検出した対地位置が前記記憶手段のエリァ特定情報が表わすエリアの内か外かを演算する相対位置判定手段；

中断指示手段；

核中断指示手段の中断指示が無い期間内の、エリァの内にあった経過時間を計測する計時手段；および、

該計時手段の計時値に基づいて前記クレジット情報を更新する課金処理手段；を備える、使用者によって携帯され又は移動体に搭載される課金処理装置。

3 7 . 対地位置を検出する手段；

前記対地位置検出手段が検出した対地位置が前記記憶手段のェリァ特定情報が表わすエリアの内か外かを演算する相対位置判定手段；

エリアの内にあって移動した距離を計測する距離計測手段；および、

該距離計測手段の計測距離に基づいて前記クレジット情報を更新する課金処理手段；

3 8 . 前記エリア特定情報およびクレジット情報が表わす情報を、使用者に報知するための報知手段；を更に備える請求項 3 6又は請求項 3 7記載の課金装置。 3 9 . 前記対地位置検出手段が検出した対地位置と前記記憶手段のエリア特定情報に基づき、エリア特定情報が表わすエリアに対する課金処理装置の接近情報を生成する報知制御手段；および、該接近情報、前記エリア特定情報およびクレジッ卜情報が表わす情報を、使用者に報知するための報知手段；を更に備える請求項 3 6又 ίま請求項 3 7記載の課金処理装置。

4 0 . 対地位置を検出する手段；エリア特定情報を受信する通信手段；受信したエリア特定情報およびタレジット情報を記憶する記憶手段；前記対地位置検出手段が検出した対地位置が前記記憶手段のエリア特定情報が表わすエリアの内か外かを演算する相対位置判定手段；中断指示手段；核中断指示手段の中断指示が無い期間内の、エリアの内にあった経過時間を計測する計時手段；および、該計時手段の計時値に基づいて前記クレジット情報を更新する課金処理手段；を備える、使用者によって携帯され又は移動体に搭載される課金装置、および、

エリア特定情報を記憶するための広報情報記憶手段および該広報情報記憶手段のエリア特定情報を発信する送信手段を含む送信局、を備える課金処理システム。

4 1 . 課金処理装置は移動体上に搭載され、中断指示手段は、該移動体のイダニションのオフ操作に連動して中断指示を行なう、請求項 3 6又は請求項 4 0記載の課金処理装置又は課金処理システム。

4 2 . 対地位置を検出する手段；エリア特定情報を受信する通信手段；受信したエリア特定情報およびクレジット情報を記憶する記憶手段；前記対地位置検出手段が検出した対地位置が前記記憶手段のエリァ特定情報が表わすエリァの内か外かを演算する相対位置判定手段；エリァの内にあって移動した距離を計測する距離計測手段；および、該距離計測手段の計測距離に基づいて前記クレジット情報を更新する課金処理手段；を備える、使用者によって携帯され又は移動体に搭載される課金処理装置、および、

エリア特定情報を記憶するための広報情報記憶手段および該広報情報記憶手段のエリア特定情報を発信する送信手段を含む送信局、

を備える課金処理システム。

4 3 . クレジット情報を記憶する記憶手段、

該記憶手段からクレジット情報を読出し該記憶手段にクレジット情報を書込む、読み書き手段、

課金領域に対する進入を検出する進入検出手段、

課金領域の通行に対応して、前記読み書き手段を介して前記記憶手段のクレジット情報を、課金料に従って更新する課金処理手段、および、

課金領域にいる間に、前記記憶手段のクレジット情報の読み書き可否を含む課金装置状態情報を発信する通信手段、

を含む課金処理装置。

4 4 . 対地位置を検出する手段、

クレジット情報、課金領域および課金料を記憶する記憶手段、前記対地位置検出手段が検出した対地位置が課金領域内かを検出し、課金領域の通行に対応して前記記憶手段のクレジット情報を、課金料に従って更新する課金処理手段、および、

課金領域にいる間に、前記対地位置検出手段の対地位置検出可否を含む課金装置状態情報を発信する通信手段、

を含む課金処理装置。

4 5 . クレジット情報を記憶する記憶手段、該記憶手段からクレジット情報を読出し該記憶手段にクレジット情報を書込む、読み書き手段、課金領域に対する進入を検出する進入検出手段、課金領域の通行に対応して、前記読み書き手段を介して前記記憶手段のクレジット情報を、課金料に従って更新する課金処理手段、および、課金領域にいる間に、データ要求を受信してこれに応答して前記記憶手段のクレジット情報の読み書き可否を含む課金装置状態情報を発信する第 1通信手段、を含む課金処理装置；および、

該課金処理装置にテ一夕要求を送信し課金処理装置から前記課金処理装置状態情報を受信する第 2通信手段、および、受信データに基づいて課金処理装置の誤使用をチェックする検索手段、を含む管理局、

を含む課金処理システム。