JPH09212794A - 車両の通過経路判定システム - Google Patents

車両の通過経路判定システム

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JPH09212794A
JPH09212794A JP8014230A JP1423096A JPH09212794A JP H09212794 A JPH09212794 A JP H09212794A JP 8014230 A JP8014230 A JP 8014230A JP 1423096 A JP1423096 A JP 1423096A JP H09212794 A JPH09212794 A JP H09212794A
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JP
Japan
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vehicle
passage
determination system
toll
route determination
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Application number
JP8014230A
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English (en)
Inventor
Masashi Takahashi
昌士 高橋
Shigeaki Kawahara
茂昭 川原
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定の入口から特定の出口までの間に複数の
経路を任意に選択可能な複雑な道路網において、車両の
実際の走行経路を自動的に判定して、その走行経路の総
延長距離に応じて通行料金を算出、課金することを可能
にする。 【解決手段】 道路の任意の入口と任意の出口とに挟ま
れた任意の道路区間に、アンテナ・ターミナルを設け
て、この道路区間を通過する車両に、道路区間の通過記
録となる通過情報を記憶させる。この通過情報は、道路
の出口で車両から料金所インフラ装置に送られ、この通
過情報に基づいて、上位システム1において、通行料金
を計算して、課金する。課金処理は、車両11に搭載さ
れた車載端末12において行われ、課金処理の記録は、
車載端末12に挿入された、残高更新が可能なプリペイ
ド・カード18に残される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高速自動車国道
などの道路網を通過する車両の通過経路を判定するシス
テム、特に道路網上の特定の地点を通過する車両の情報
に基づいて、特定車両の通過経路を判定するシステム、
ないしはこれに類するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】世界各国において、自動車の急速な普及
に伴い、高速自動車国道などの高規格道路の整備が、進
められている。特にいわゆる先進国においては、高速自
動車国道どうしが交差して、道路網を形成している。こ
のような道路網は、高規格道路における交通量の増加に
伴い、一層きめ細かな網を形成するようになる。中に
は、交通量が飽和状態に近づいた道路の混雑を緩和する
目的で、当該道路に並行して新しい道路が建設されるケ
ースもあり、また並行とは言えなくても、既存の道路に
対してバイパス的な性格を持つ道路が、新しく建設され
ることが、近年特に多くみられる。
【0003】このような道路網においては、特定の地点
から別の特定の地点に行くための経路として、複数の経
路が想定されることが、ままある。たとえば、東京から
京都まで行く場合に、東名高速自動車道を利用する静岡
経由、中央自動車道を利用する塩尻経由の各ルートが、
考えられる。さらに、これらの道路網の交点は、ジャン
クションなどと通称される特別な施設によって接続され
ていることが多い。このジャンクションを通過する車両
は、高規格道路から降りずに、任意の道路に乗換えて通
過できる。このジャンクションの例としては、中央自動
車道と東名高速自動車道とが合流する小牧ジャンクショ
ン、関越自動車道と北陸自動車道とが合流する長岡ジャ
ンクションなどを挙げることができる。このようなジャ
ンクションにおいては、車両の通過をスムーズにするた
めに、ジャンクションを通過する車両が、どの方向へも
直通できるような構造とされており、料金所の類を設け
ることは、多くの場合なされていない。
【0004】このために、たとえば先に挙げたような東
京〜京都間のルートであれば、東京で高速道路に乗って
からは、京都まで高速道路に乗ったままで到達すること
が、可能である。その間、高速道路から降りる必要は、
一度もない。従って、インターチェンジの料金所ゲート
を通過する必要も、ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、特定の地
点間を結ぶ経路が複数存在して、しかも各経路が直通可
能な場合には、たとえば通行料金を徴収する目的で、車
両の通過経路を特定しようとしても、従来のような入口
と出口との情報だけを用いる手法では、必ずしも経路を
ひとつに特定できないケースを、多々生じる。このこと
は、日本の高速自動車道の料金体系のように、従距離
制、すなわち実際に道路を利用した距離に基づいて料金
を徴収するような場合には、料金計算ができなくなる、
という不都合を生じることになる。
【0006】これに対して別の考え方としては、たとえ
ばイタリアなどにおいては、入口と出口との間で複数の
経路を想定し得る場合には、そのうちで最短距離となる
経路の距離を採用して、料金を計算している。これもひ
とつの手法として認められるべき考え方ではあるが、条
件によっては、やはり実際の通過経路に応じた料金設定
が好ましい場合も、多々ある。最短距離を採用する計算
方法では、たとえば、実際に走る距離は長いのに通行料
金が安い、という逆転現象が起こる可能性も、ある。た
とえば最短ルートの途中に、慢性的な交通渋滞を生じ
る、いわゆるボトルネックとなる区間がある場合などに
は、あえて距離の長い経路を選択する利用者が増加し
て、このような逆転現象が多々発生するものと思われ
る。このような場合は、高速道路を利用する消費者にと
っては、考え方によっては朗報であろうが、むろん逆の
ケースが発生する可能性も、ある。
【0007】そこで実際の通過経路を判定する手法とし
ては、たとえば経路が二者択一であれば、距離が短い方
の経路の中間地点に、チェック・バリアと呼ばれる一種
の検札ゲートを設置して、そこを通過する車両の通行券
に特別な記録を残す、などの対策も、行われてはいる。
たとえば、東名高速道路においては、愛知県の豊橋市内
に、このチェック・バリアが、設けられている。このチ
ェック・バリアを通過した記録が有るか否かによって、
東名高速自動車道を利用したか、中央自動車道を利用し
たかを、判別できる。しかし、このようなチェック・バ
リアを設けるとしても、道路網が複雑に交錯して、たと
えば首都高速道路のように文字通り網の目状になってく
ると、数通り、あるいはそれ以上の経路から実際にひと
つを特定することは、困難になってくる。また、経路を
特定するに足る記録が残ったとしても、その記録を基に
実際の走行距離を割り出して、通行料金を迅速かつ正確
に算出することは、現実の料金所のように制約の多い条
件の下では、決して容易ではない。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明においては、まず、経路判定となる道路
に沿って、入口/出口の間などの所定の位置に、車両に
対して現在位置を知らせる通過情報を含む信号を送信す
るアンテナ・ターミナルを設けた。また、道路を走行す
る車両には、アンテナ・ターミナルから通過情報を含む
信号を受信する受信手段と、受信手段によって受信した
信号から通過情報を復元して記憶する記憶手段と、記憶
手段に記憶された通過情報を基に経路信号を作成する経
路信号作成手段と、経路信号を送信する経路信号送信手
段とを設けた。さらに道路の出口のゲートには、経路信
号を受信する経路信号受信手段と、受信した経路信号に
基づいて、車両の通過経路を割り出す通過経路判定手段
と、判定された通過経路を基に通行料金を割り出す料金
算出手段とを設けた。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態のひ
とつについて、適宜図面を参照しつつ、説明を試みる。
図1に、この発明を用いた高速道路の料金徴収システム
の構成例を示す。この図1において、1は上位システ
ム、2はA料金所、3はAジャンクション、4は第1ア
ンテナ・ターミナル、5はC料金所、6は第2アンテナ
・ターミナル、7はB料金所、8はBジャンクション、
9は第3アンテナ・ターミナル、10はD料金所、11
は道路を通行する車輌、13はA料金所インフラ装置、
14はD料金所インフラ装置を、それぞれ示している。
【0010】説明の便宜上、ここでは、車輌11が、A
料金所2から高速道路に乗り、D料金所10で降りるも
のとする。また、Aジャンクション3においては、車輛
11はB料金所7もしくはC料金所5の任意の一方へ向
かって進行でき、同様にBジャンクション8において
は、車輛11はB料金所7もしくはC料金所5のいずれ
からも、D料金所10へ向かって進行できる。これらの
ジャンクション3ならびに8には、料金所などのゲート
は、設けられていない。
【0011】まず、上位システム1は、道路の運営を行
う公団などの内部に設けられている。上位システム1の
設置場所を物理的に限定する必要は無いが、システムの
機能が料金徴収を主な目的とするものであるために、道
路を運営する公団などが、システムを容易に運用でき、
しかも必要に応じて他のシステムとも容易にリンクでき
るような場所や形態を選択することが、望ましい。他の
システムとのリンクの例については、自動課金システム
を例にとって、後述する。
【0012】次に、A料金所2、C料金所5、B料金所
7、ならびにD料金所10は、それぞれ高速道路と他の
一般道路の接続箇所に設けられるもので、既知の高速道
路の料金所と同様に、車両が通過するための道路施設
を、一般道路から高速道路へ、高速道路から一般道路へ
の方向別に備えている。図1においては、A料金所2、
ならびにD料金所10が、道路の両端となっているが、
これらの料金所が高速道路の中途に設けられている場合
には、それらをC料金所5あるいはB料金所7のよう
に、それぞれ通過可能な形態の料金所としても、差し支
えないものである。図においては、A料金所2ならびに
D料金所10を、それぞれ入口および出口とする場合に
ついて説明するために、便宜上、これらの料金所を通過
する経路を省いて図示するに過ぎない。
【0013】第1アンテナ・ターミナル4は、Aジャン
クション3とC料金所5との間の路側に設けられてい
る。同様に、第2アンテナ・ターミナル6は、Aジャン
クション3とB料金所7との間の路側に、第3アンテナ
・ターミナル9は、Bジャンクション8とD料金所10
との間の路側に、それぞれ設けられている。また、これ
らのアンテナ・ターミナルは、上位システム1と、通信
可能な形態で接続されている。これらのアンテナ・ター
ミナルは、上位システム1から送信された信号を受信し
て、これを走行中の車輛との通信、いわゆる路車間通信
に適した形態に変換して、車輛に対して送信する機能を
備えている。これらのアンテナ・ターミナルは、道路の
傍に設置され、道路の構造には、たとえば路盤に上位シ
ステム1との通信用のケーブルを埋設するような場合を
除けば、基本的に変更を加える必要がない。また、これ
らのアンテナ・ターミナルは、車両11の走行を物理的
に何等制限するものではない。
【0014】また、この信号は、後述するように個々の
アンテナ・ターミナルごとに予め定められたものであっ
たり、予め定られた信号に、上位システム1独自の処理
には依存しない付加部分のみを加えるものであったりす
ることも、考えられる。このようなときには、アンテナ
・ターミナルが、独自に信号を生成して送信するように
しても、よい。このようなときには、すべてのアンテナ
・ターミナルが上位システム1と全く接続されていない
ケースも、実現可能であろう。
【0015】このアンテナ・ターミナルは、基本的に3
つの機能を備えている。3つの機能とは、第一に上位シ
ステムとの間で通信を行う機能、第二に上位システムか
ら受信した通過情報をもとに、車両11に送信するため
の空中線信号を生成する機能、第三に生成された空中線
信号を、近傍の高速道路上を走行中の車両11に実際に
送信する機能である。
【0016】これらの諸機能を受け持つアンテナ・ター
ミナルの構成要件を、図2に示す。図2において、15
aは受信回路であり、上位システム1からの信号を受信
する。また、受信した信号を必要に応じて記憶する。1
5bは受信制御部であり、受信回路15aの動作を制御
する。16は制御部であり、受信制御部15b、ならび
に送信制御部17aを介して、アンテナ・ターミナル全
体の動作を制御する。また、17bは送信回路であり、
走行中の車両11に対して信号を送信する。このうち、
受信回路15aならびに受信制御部15bは、第1の機
能を、制御部16は、第2の機能を、送信回路17aな
らびに送信制御部17bは、第3の機能を、それぞれ受
け持つ。まず、上位システム1から受信回路15aに、
各アンテナ・ターミナルのための通過情報を含む信号
が、送信されてくる。この信号は、たとえば図3に示す
ような構成になっている。すると、受信回路15aは、
この信号を受信して復調などの処理を施し、内部処理に
適した形態、たとえば2進ディジタル信号に変換して、
この信号を内部の記憶装置に一旦記憶するとともに、受
信制御部15bに対して、信号を受信したことを知らせ
る。
【0017】受信制御部15bでは、記憶された信号を
読みだして、この信号の中から、自らのアンテナ・ター
ミナルが用いるべき通過情報を探して、かかる通過情報
を抽出する。抽出された通過情報は、送信制御部17a
へ送られる。送信制御部17aでは、通過情報が送られ
てくると、これを送信回路17bに送る一方で、送信回
路17bを制御して、通過情報に変調などの処理を施
す。こののち、処理を施された通過情報は、送信回路1
7bから、走行中の車両11へ向けて送信される。
【0018】ここで、送信回路17bからの通過情報の
送信は、車両11の接近を検出して行われるようにして
もよいし、車両11の有無にかかわらず、一定の時間間
隔、たとえば毎秒1回の割合で行われるようにしてもよ
い。いずれにしても、各々のアンテナ・ターミナルごと
に異なる通過情報を、繰り返し送信することになるが、
このために、各アンテナ・ターミナルにおいて、送信す
べき通過情報を予め記憶しておくようにしてもよいし、
送信1回ごとに、通過情報を上位システム1から供給す
るようにしてもよい。このような制御、もしくは制御の
有無は、制御部16におもに依存するものである。送信
1回ごとに、通過情報を上位システム1から供給する場
合には、アンテナ・ターミナルには、最低限送信のため
のアンテナとしての機能を備えていればよい。そのた
め、図2に示したような回路が不要となり、送信部17
bだけを設けること、あるいは、ただ導体を空中に露出
させ、そこから放射される図示しない空中線を車両11
に受信させる、全くアンテナとしての構成だけを備えた
回路も、考えられる。
【0019】また、これらのアンテナ・ターミナルは、
料金所の中間ごとに設けられている。より厳密には、高
速道路を走行する車輛11が、どのような経路を選択し
ても、ある料金所を通過して次の料金所へ到達するまで
に、少なくともひとつのアンテナ・ターミナルの傍を通
過しなければならないように、それぞれ設置されてい
る。隣接する料金所との間に複数のアンテナ・ターミナ
ルが設置されるケースとしては、たとえば料金所間に道
路の分岐点が設けられている場合が、考えられる。図1
に示した場合を例にとると、A料金所2とC料金所5と
の間には第1アンテナ・ターミナル4が、A料金所2と
B料金所7との間には第2アンテナ・ターミナル6が、
C料金所5もしくはB料金所7とD料金所10との間に
は第3アンテナ・ターミナル9が、それぞれ設置されて
いる。この配置が上記の条件を満たすことは、明らかで
あろう。
【0020】また、A料金所インフラ装置13とD料金
所インフラ装置14とは、同じものである。これらのイ
ンフラ装置は、基本的には高速道路から降りる車両に対
して動作する。これらの装置は、料金所を通過する車両
を検出する機能と、検出した車両と通信を行う機能と、
これらの車両から受信した信号から通過情報を取り出
し、この通過情報から、通過情報に対応するアンテナ・
ターミナルを割り出す機能を備えている。
【0021】この料金所インフラ装置の構成の概要を、
図4に示す。料金所インフラ装置13もしくは14は、
距離情報データベース21、課金情報データベース2
2、通過情報データベース23の各々のデータベース
と、通信制御部24、演算制御部25を備えている。距
離情報データベース21は、各々のアンテナ・ターミナ
ル21が設けられた、料金所もしくはジャンクション間
の区間ごとの距離を、アンテナ・ターミナルの通過情報
と関連づけて記憶している。図1では、第1アンテナ・
ターミナル4の通過情報とA料金所2とC料金所5との
間の距離を、第2アンテナ・ターミナル6の通過情報と
A料金所2とB料金所7との間の距離を、また第3アン
テナ・ターミナル9の通過情報とC料金所5もしくはB
料金所7とD料金所10との間の距離を、それぞれ関連
づけて記憶し、この相互に関連した課金情報データベー
ス22は、車両の走行距離、車種情報と、通行料金との
関係を、記憶している。通過情報データベース23は、
各々のアンテナ・ターミナルと通過情報との関係を、記
憶している。また、この通過情報データベース23に、
どのアンテナ・ターミナルに対応する区間が互いに隣接
しており、従って連続した区間に対応する通過情報が、
車両の通過に伴ってどのような並びを構成するかを、併
せて記録するようにしてもよい。また、通信制御部24
は、上位システム1、送受信アンテナ26、27と、演
算制御部25との間を結んでおり、上位システム1との
通信の他、送受信アンテナ26、27を介して走行中の
車両11と通信する手段を備えている。また、演算制御
部とのデータのやりとりをも行うことができる。
【0022】演算制御部25は、前記の通り上位システ
ム1、ならびに送受信アンテナ26、27を介して走行
中の車両11と通信することができるほか、距離情報デ
ータベース21、課金情報データベース22、通過情報
データベース23の各々のデータベースにアクセスし
て、データの処理を行うことができ、これらのデータベ
ースに記憶された情報と、車両11ならびに上位システ
ム1から通信によって受け取ったデータを基に所定の演
算処理を行って、その結果を車両11ならびに上位シス
テム1に再び送ることが、可能である。また、上位シス
テム1から、データベース用のデータを受け取って、そ
のデータに基づいて各データベース21ないし23のデ
ータを更新することも、できる。
【0023】次に、かかるシステムの実際の動作につい
て、説明する。まず、上位システム1は、各アンテナ・
ターミナルに対応するターミナル信号を、送信する。こ
のターミナル信号は、各アンテナ・ターミナルに固有
の、アンテナ・ターミナルの設置箇所を示す通過情報
を、含んでいる。このようなターミナル信号を、上位シ
ステム1から、すべてのアンテナ・ターミナルに対し
て、送信する。通過情報はターミナルごとに異なるた
め、通過情報の内容から、その通過情報がどのアンテナ
・ターミナルに対応するかを、逆に割り出すことも、当
然ながら可能になる。このような通過情報は、基本的に
個々のアンテナ・ターミナルを区別できれば最低限事足
りるものであるため、具体的な内容の例としては、各ア
ンテナ・ターミナルに通し番号を付与して、その通し番
号をそのまま各アンテナ・ターミナルの通過情報と定義
することが、考えられる。
【0024】さらに、アンテナ・ターミナルを、高速道
路の上り車線専用のものと下り車線専用のものとに区別
して設置して、通過情報を上り車線と下り車線とで識別
可能にすることも、考えられる。たとえば、通過情報と
して上記のごとく通し番号を用いる場合に、上り車線に
奇数を、下り車線に偶数を、それぞれ対応させるなどで
ある。このようにすれば、特定の車両に関して、ある地
点を境にして、記録された通過情報が上りから下りに転
じていれば、システムに何らかの処理異常が発生した
か、あるいは不正が行われたか、いずれかの可能性があ
るものと推定できる。
【0025】引き続いて、各アンテナ・ターミナルにお
いて、受信した通過情報を、高速道路を走行する車両1
1に対して送信可能な形態の信号に変換して、高速道路
に向けて送信する。信号の形態としては、各通過情報
を、それぞれ2進ディジタル信号に置き換えて、置き換
えられた信号にディジタル/アナログ変換を施してアナ
ログ信号にしたのち、このアナログ信号で適切な周波数
の搬送波を変調して空中線信号を生成して、送信するよ
うにすればよい。このときに、必要に応じて、信号の開
始位置を示すプリアンブル部などの付加信号を、2進デ
ィジタル信号に適宜加えてもよい。また、信号の送信を
一度で終了するのでなく、信号をひと通り送信し終えた
のちに、再び同じ内容の信号を反復して送信するように
してもよい。このようにすれば、アンテナ・ターミナル
の付近で車両11の有無を検出する必要がなく、また、
車両11では、一度受信に失敗しても、同じ信号を再受
信できるうえ、同じ信号を複数回受信してそれぞれ記憶
し、互いに比較して両者の異同を検出すれば、信号の伝
送誤りの検出や訂正を効率よく行なうことができる。こ
のような信号伝送については、当業者には周知のことで
あると思われるため、これ以上の詳細な説明について
は、ここでは省略する。
【0026】一方、高速道路上を走行中の車両11は、
走行中にアンテナ・ターミナルからの空中線信号の有無
を、常に監視する。空中線信号を検出すると、その中に
含まれる通過情報を取り出して、これを記憶する。たと
えば、図1において、車両11がA料金所2から高速道
路に乗り入れて、D料金所10で高速道路から降りる場
合を例にとる。
【0027】まず、車両11は、図示しない一般道路か
ら、従来の高速道路の場合と同様に、A料金所2を通っ
て、高速道路に乗り入れる。ただし、従来の場合と異な
り、車両11が実際に走行した経路は、高速道路に乗り
入れた料金所の特定を含めて、本項において説明するよ
うに、自動的になされる。従って、通行券を受け取るな
どの必要はない。そのため、他に特別な目的がなけれ
ば、車両11はA料金所2で一旦停止せずに通過でき
る。
【0028】続いて、車両11がAジャンクション3に
さしかかる。ここでは、道路が分岐しているが、D料金
所10へ行くためには、いずれの方向へ進んでも構わな
い。そこで、C料金所5の方向へ進むことにする。
【0029】すると、車両11は第1アンテナ・ターミ
ナル4の近傍を通過する。第1アンテナ・ターミナル4
は、既に述べたように通過情報を含む信号を常時送信し
ている。一方で車両11は、アンテナ・ターミナルから
の信号を監視している。そこで、車両11が第1アンテ
ナ・ターミナル4の近傍にさしかかると、車両11は、
通過情報を含んだ信号を受信して、通過情報を検出し、
これを記憶する。
【0030】次に、車両はC料金所5を通過して、ジャ
ンクション8を通り、第3アンテナ・ターミナル9の近
傍を通過する。このときにも同様に、車両11が第3ア
ンテナ・ターミナル9の近傍にさしかかると、車両11
は、通過情報を含んだ信号を受信して、通過情報を検出
し、これを記憶する。
【0031】その後、車両11は、当面の目的地である
D料金所10を通過する。このとき、D料金所10に設
けられたD料金所インフラ装置14が車両11の通過を
検出して、車両11に対して通過情報の提示を要求する
要求信号を送信する。この要求信号を車両11が受信す
ると、車両11は、D料金所インフラ装置14に対し
て、通過情報と個別の車両11に特有の車両ID番号とを
含んだ応答信号を送信する。この応答信号をD料金所イ
ンフラ装置14が受信して、車両11に高速道路の走行
中に蓄積された通過情報を検出する。
【0032】ここで、通過情報は既に述べたようにアン
テナ・ターミナルの設置箇所を示すものであり、その内
容はアンテナ・ターミナルごとに異なる。そこで、通過
情報をD料金所インフラ装置14が受信して、それを解
析することによって、車両11がどのアンテナ・ターミ
ナルの近傍を通過してきたかを、判定することができ
る。この過程を、図1ならびに図4を用いて、説明す
る。
【0033】図1において、上位システム1から、各ア
ンテナ・ターミナル4、6、ならびに9に向けて、通過
情報が送信される。各アンテナ・ターミナルでは、この
通過情報を記憶すると共に、近傍の区間を通過する車両
に向けて、通過情報を含む信号を、空中線に載せて送信
する。この区間を走行する車両11は、走行中に各アン
テナ・ターミナル4、6、ならびに9から通過情報を含
む信号を受信して、この中の通過情報を順に記憶する。
車両11が料金所、たとえばD料金所10に接近する
と、図4において、D料金所インフラ装置14に設けら
れた送受信アンテナ26が、問い合わせ信号を送信す
る。この問い合わせ信号を車両11が検出すると、車両
11は、問合わせ信号を受信するまでに各アンテナ・タ
ーミナル4、6、ならびに9から受信した通過情報を、
送受信アンテナ26に向けて送信する。
【0034】この通過情報を通送受信アンテナ26が受
信すると、この通過情報は通信制御部24を介して、演
算制御部25に送られる。演算制御部25では、受信し
た通過情報を解析して、通過情報データベース23にア
クセスして、アンテナ・ターミナルの特定と順路の判定
を行い、さらに距離情報データベースに21にアクセス
して、判定された順路に従って、各アンテナ・ターミナ
ル4、6、ならびに9に対応する区間の距離を割り出
し、この3区間の距離の合計を求めて、車両11の走行
距離とする。さらに演算制御部25では、ここで割り出
された走行距離をもとに、課金情報データベース22に
アクセスして、車両11の走行距離に応じた通行料金を
算出する。こうして算出された通行料金は、通信制御部
24を介して、上位システム1に送信されるとともに、
同じ通信制御部24からさらに送受信アンテナ27を介
して、車両11にも送信される。こうして、上位システ
ム1、もしくは車両11の側で、実際に課金処理が実行
される。
【0035】このような走行経路ならびに距離の判定に
ついて、さらに補足して説明する。上に述べた例につい
ては、第1アンテナ・ターミナル4の通過情報から、車
両11がA料金所2からC料金所5までの区間を走行し
たものと判定でき、また第3アンテナ・ターミナル9の
通過情報から、車両11がC料金所5からD料金所10
までの区間を走行したものと判定できる。従って、この
車両11は、A料金所2からC料金所5を経てD料金所
10までの経路を走行したものと判定できる。このよう
な経路判定は、車両11がAジャンクション3において
B料金所7を通過する経路を選択した場合にも、同様に
行い得る。
【0036】ここで、各アンテナ・ターミナルから送信
される通過情報を、時間の経過を反映して変化するよう
にしておけば、経路の特定に役立つ。特に、すべてのア
ンテナ・ターミナルが、時間の変化を共通の形態で通過
情報に反映するようにしておけば、車両11が、どのア
ンテナ・ターミナルを通過したか、通過したアンテナ・
ターミナルの順序を、容易に決定することができる。た
とえば、通過情報の一部を、通過情報がアンテナ・ター
ミナルから送信された日時を示すデータにすればよい。
【0037】この場合、アンテナ・ターミナルの内部、
もしくは上位システム1に時計を持つようにして、この
時計から日時データを供給し、この日時データに基づい
て、適切な部分、たとえば各アンテナ・ターミナルにお
ける前述の制御部16において、通過情報を更新するよ
うにすればよい。この時刻データは、車両が通過情報を
受信した日時を事実上示すから、この日時データに基づ
いて、時系列に従って通過情報を配列すれば、各アンテ
ナ・ターミナルの位置関係を考慮するまでもなく、車両
11の走行ルートを特定できる。すなわち、特定のアン
テナ・ターミナルに隣接するアンテナ・ターミナルがど
のターミナルであるか、あるいは車両がどちらの向きに
走行しているかを考慮するまでもなく、車両がどのアン
テナ・ターミナルからどんな順序で通過情報を受信した
かを、一目瞭然に把握できる。
【0038】そこで、この通過順序に従ってアンテナ・
ターミナル間の距離を積算していけば、実際の走行距離
を、容易に算出できる。たとえば、各々のアンテナ・タ
ーミナルには、そのアンテナ・ターミナルの前と後に接
地された料金所の間の距離が、1対1もしくは1対多に
対応する。これは、料金所インフラ装置の構成に関して
既に説明した通りである。そこで、車両11が走行して
きた順に通過情報を並べて、各々の通過情報に対して、
これに対応する料金所相互間の距離を読み出し、この距
離の総和を求めるようにすればよい。このようにすれ
ば、車両11の走行距離を割り出せる。
【0039】ただし、この際には、ひとつのアンテナ・
ターミナルに対して、複数の経路が対応するケースが、
考えられる。たとえば、第3アンテナ・ターミナル9に
対して、C料金所5とD料金所10の間の距離と、B料
金所7とD料金所10の間の距離とが、両方対応するケ
ースである。これは、D料金所10の手前にジャンクシ
ョン8が設置されているための、起こるケースである。
このときに、どちらの距離を採用するかについては、第
3アンテナ・ターミナル9の通過情報の直前に受信した
通過情報を参照して、この通過情報が、第1アンテナ・
ターミナル4に対応するか、第2アンテナ・ターミナル
4に対応するかを調べて、この結果に基づいて車両11
の実際の走行経路に則していると考えられる方を選択し
て採用する処理を行うようにすればよい。
【0040】このときに、通過情報をどのような順序で
受信したかがわかれば、通過情報の信頼性を検証するこ
とができる。すなわち、各々の通過情報に対しては、料
金所間の区間距離を構成するふたつ、あるいはそれ以上
の料金所が対応づけられる。たとえば、図1における第
1アンテナ・ターミナル4に対してはA料金所2とC料
金所5が、第2アンテナ・ターミナル6に対してはA料
金所2とB料金所7が、第3アンテナ・ターミナル9に
対しては
【0041】このようにして、車両11が実際に走行し
た経路にもとづいて実際の走行距離が算出可能となり、
実際の走行距離に基づいて通行料金を算出することも、
可能になる。特に、上記の実施形態においては、車両1
1が、D料金所インフラ装置14に対して自車の車両ID
番号を送信している。これをD料金所インフラ装置14
が受信することによって、個別の車両と通行料金を対応
させることが、可能になる。すなわち、どの車両に対し
ていくらの通行料金を課すべきかを、D料金所インフラ
装置14によって判定できるようになる。
【0042】このように通行料金を自動算出するために
は、車両のID番号に対応した車種データが必要となる
が、これについては、たとえば所有者の申告によって、
上位システムに車両のID番号と車種の関係を登録してお
けばよい。申告内容の真偽を確認することは、たとえば
各地の陸運局に照会するなどすれば、物理的には可能で
あると思われる。そこで、車両ID番号から、当該車両の
車種を判別でき、さらに上記の通過情報から、当該車両
がどの経路を通行したかを割り出せる。このふたつのデ
ータをもとに、既存の料金体系を参照すれば、料金を算
出することが可能である。このような、車両が通行した
経路を示すデータをもとに、料金体系を算出する処理に
ついては、既に実用化された周知の技術を用いて容易に
実現できることと思われるので、ここでは詳細な説明を
省略する。
【0043】次いで、上述のように自動的に算出された
通行料金を、簡易な操作で決済するためのシステムにつ
いて、図5に基づいて説明する。上述の説明で言えば、
料金所インフラ装置において、演算制御部25において
通行料金が算出されたあとの課金処理について、以下に
説明する。図5において、18は高速道路の利用料金を
決済するためのプリペイド・カードである。ここでは、
利用額の総計が最初の額面を上回っても、利用者が料金
を追加して支払うことで、カードに記録された情報の一
部ないし全部を更新して継続して利用できる型のカード
を、例にとって説明する。
【0044】同図において、12は車両11に搭載され
た残高表示器である。この残高表示器12は、プリペイ
ド・カード18に記録された情報を読み取って、プリペ
イド・カード18の利用可能残高がどの程度あるかを算
出して表示する。この車載の残高表示器12は読み出し
専用であり、プリペイド・カード18に記録された情報
を更新する機能は、備わっていない。
【0045】また20は、高速道路に隣接する休憩施設
等に設けられた残高更新器である。この残高更新器20
は、残高更新器20に挿入されたプリペイド・カード1
8に記録された各種情報を読みだす機能と、利用者によ
る追加支払い額を計算して表示する機能と、その追加支
払い額を、残高更新器20に挿入されたプリペイド・カ
ード18の額面の残高に上乗せするべく、同カード18
に記録された情報を更新する機能とを、備えている。こ
のうち利用者による追加支払い額を計算する機能におい
ては、利用者が残高更新器に投入した現金の額を、その
まま追加支払額とするものであってもよいし、また投入
した現金の額を越えない範囲で、利用者がなんらかの形
で追加支払額を任意に設定するものであってもよい。ま
た、クレジット・カード等を用いて、信用取り引きによ
る残高更新を行うことも、考えられる。
【0046】走行中の車両11に搭載された残高表示器
12は、挿入されたプリペイド・カード18から情報を
読み出し、当該プリペイド・カード18の利用可能残高
を計算して、残高を車内の利用者に見えるように表示す
る。この残高を利用者が追加するためには、利用者が車
両11を高速道路に隣接する休憩施設に乗り入れて、プ
リペイド・カード18を残高表示器12から取り出し、
そこに設けられた残高更新器20に、プリペイド・カー
ド18を挿入する。残高更新器20は、挿入されたプリ
ペイド・カード18に記録された情報を読み出して、こ
の情報に基づいて、プリペイド・カード18の利用可能
残高を計算して、表示する。次いで利用者が、表示され
た利用可能残高と所持金とを考慮しつつ、追加すべき残
高を決定して、追加しようとする額に相当する現金を、
残高更新器20に投入する。
【0047】残高更新器20は、現金の投入を検知する
と、投入された現金の総額を計数して、この総額を表示
するとともに、総額に相当する額とプリペイド・カード
18の利用可能残高との合計額を算出する。ついで残高
更新器20は、合計額に相当する額を、新しい利用可能
残高として、その情報をプリペイド・カード18に記録
する。同時に、プリペイド・カード18からは、残高更
新器20に挿入される以前の古い利用可能残高を示す情
報は、消去される。
【0048】その他、残高表示器12が、プリペイド・
カード18に記録された残高を表示するだけでなく、高
速道路を走行中に、車両11の位置から、次の料金所ま
での通行料金を計算して、この通行料金をプリペイド・
カード18に記録された残高から差し引いて、その残り
の額を表示する、というシステムも、考えられる。ただ
し、このシステムを実現する際には、車両11の走行経
路から通行料金を割り出して、その結果を残高表示器1
2に通知する手段が、必要になる。ここで通行料金が、
直接には道路の管理運営者によって設定もしくは変更さ
れることを考慮すると、走行経路から通行料金を割り出
すデータベース自体は、個人の所有になる車両11より
も、むしろ直接あるいは間接に道路の管理運営者の管理
下におかれると思われる上位システム1に設けられるこ
とが、望ましい。
【0049】また、このデータベースを上位システム1
に設けるのであれば、車両11が料金所に到達した時点
で実際に通行料金を算出するためのデータベースをその
まま流用することが可能となり、無駄が少なく、データ
ベースの保守も容易になる。さらに、次の料金所でな
く、現在の車両11の位置から数えて二つ目の料金所ま
での通行料金をプリペイド・カード18の残高から差し
引いて表示することも、当然に可能である。この場合に
は、二つ目の料金所までの通行料金を差し引いた残高が
プラスである限り、次の料金所を通過するまでに残高の
追加を行う必要が無いことになる。
【0050】一方で、当該データベースを上位システム
1に設けると、残高表示器12から上位システム1に対
して、通行料金を問い合わせ、それに対して上位システ
ム1から残高表示器12に回答する、という動作が、ど
うしても必要になる。このために、各アンテナ・ターミ
ナルには、通過情報を送信するだけでなく、走行中の車
両11に搭載された残高表示器12からの問い合わせ信
号を受信して、その内容を上位システム1に通知する機
能や、上位システム1において算出された通行料金情報
を残高表示器12に通知する機能が、求められることに
なる。勿論、このような機能を果たす設備を、アンテナ
・ターミナルと別個に設けても、技術的には構わない。
【0051】また、特定のアンテナ・ターミナルの付近
を、複数の車両が比較的短い距離をおいて通過すること
も考えられ、このような状態では、各車両が複数台分の
情報を受信することになる。また、アンテナ・ターミナ
ルも、複数台分の情報を、ほぼ同時に受信することにな
る。そこで、複数台分の情報の混乱を防ぎ、残高表示器
12においては自車両に関する情報だけを取り出せるよ
うに、またアンテナ・ターミナルないし上位システムに
おいては、複数の車両に関する情報を混同することな
く、1台分ごとに独立して処理できるように、これらの
通信を行う際には、たとえば通信内容に車両ID番号を含
めるようにして、他車両に関する情報と自車両に関する
情報とを、混同しないようにする必要がある。
【0052】また、車両ID番号と、車両11の所有者も
しくは運転者名義の信用取引システム、たとえばクレジ
ット・カードや預金口座とを連動させれば、通行料金の
自動決済も、可能になる。すなわち、通行料金を自動算
出する一方、車両のID番号をもとに、料金の引き落とし
対象となるべき預金口座を割り出し、その口座を管理す
る金融機関などのオンライン・システムに対して、通行
料金の引き落としを請求する信号を送る。金融機関の預
金口座に直接アクセスせず、クレジット・カードにチャ
ージして、月末などに他の利用額とまとめて一括決済す
るようにしてもよい。
【0053】ただし、このようにオンライン決済が完全
自動化されると、取り引きに際して、預金口座やクレジ
ット・カードの名義人が事実上介在しないまま、取り引
きが進行することになる。そこで、万一の事態を予防す
るとともに、責任の所在を明確にするため、決済の完了
寸前に、口座などの名義人が確認動作を行うことも、オ
プションとして考えられる。
【0054】たとえば、車載電話、もしくは車載可能な
携帯電話を利用する手法として、決済直前に、上位シス
テム1あるいはD料金所インフラ装置14から、当該車
両に搭載された電話機に、発呼する。着呼した電話機で
は、口座などの名義人が、電話機の数字キーを用いて、
暗証番号を入力する。この暗証番号の内容は、電話機に
よって電気信号に変換され、データとして電話回線を介
して、発呼した上位システム1あるいはD料金所インフ
ラ装置14へ送られる。そこで、この暗証番号の真偽が
照会されて、結果が真であれば、名義人が決済を承認し
たものとみなされて、通行料金のオンライン決済が、実
行される。名義人が個人であるなど、小口ユーザの場合
には、特に有用な方法であろうと思われる。ただし、こ
のようなケースでは、名義人がひとりで当該車両を運転
している、というケースも多々起こり得るため、採用に
際しては、車両の衝突回避をはじめとする安全性の問題
などにも、深く配慮すべきであろう。
【0055】
【発明の効果】このようにすれば、車両11が走行した
経路を自動的に判定することができるために、実際の走
行距離に即した料金設定を、道路網の形成如何にかかわ
らず、実現することができる。また、このようにして設
定された通行料金を車両に対してリアルタイムに、もし
くは事前に知らせることで、プリペイド・カードの残高
不足などの不測の事態を予防するようにして、同カード
などを用いた、いわゆるキャッシュレス決済の機会逸失
を防ぎ、料金所における決済をスムーズにすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アンテナ・ターミナルの配置の概念図
【図2】アンテナ・ターミナルの構成の模式図
【図3】空中線信号の内容の概念図
【図4】料金所インフラ装置の概念図
【図5】料金決済システムの概念図

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともひとつの入口と複数の出口、
    あるいは複数の入口と少なくともひとつの出口とを備え
    た道路であって、途中に分岐点もしくは合流点を備えて
    いるか、もしくは備えていない道路であって、該道路上
    を、車両が経路を任意に選択して走行可能な道路であっ
    て、 前記道路のうち、前記入口、もしくは入口のうち任意の
    ひとつと、前記出口、もしくは出口のうち任意のひとつ
    とに挟まれた道路区間に、少なくともひとつの道路区間
    にひとつの割合で、走行中の車両に対して、該車両が特
    定の道路区間を走行していることを通知する走行区間通
    知手段を設けたことを特徴とする、車両の通過経路を判
    定する通過経路判定システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の通過経路判定システム
    であって、前記車両には、前記走行区間通知手段から通
    知された通過情報を記憶する手段を設けたことを特徴と
    する、車両の通過経路を判定する通過経路判定システ
    ム。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の通過経路判定システム
    であって、前記通過情報が、個々の前記走行区間通知手
    段ごとに、少なくとも一部において相異なることを特徴
    とする、車両の通過経路を判定する通過経路判定システ
    ム。
  4. 【請求項4】 請求項2もしくは請求項3に記載の通過
    経路判定システムであって、前記車両が、前記出口を通
    過する際に、該車両が記憶した前記通過情報を一括して
    送信する手段を備えるとともに、前記出口には、送信さ
    れた前記通過情報を受信する受信手段を備えたことを特
    徴とする、車両の通過経路を判定する通過経路判定シス
    テム。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の通過経路判定システム
    であって、前記受信手段が受信した前記通過情報に基づ
    いて、前記車両が走行した経路を判定する、経路判定手
    段を備えたことを特徴とする、車両の通過経路を判定す
    る通過経路判定システム。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の通過経路判定システム
    であって、前記経路判定手段によって判定された経路に
    基づいて、前記道路における前記車両の通行料金を算出
    する、通行料金算出手段を備えたことを特徴とする、車
    両の通過経路を判定する通過経路判定システム。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の通過経路判定システム
    であって、新規の通過情報を受信すると、当該受信時点
    における走行経路に基づいて、前記道路における前記車
    両の通行料金を算出する、通行料金算出手段を備えたこ
    とを特徴とする、車両の通過経路を判定する通過経路判
    定システム。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の通過経路判定システム
    であって、前記走行経路は、当該車両の位置より前方直
    近の出口を終点とするものであることを特徴とする、車
    両の通過経路を判定する通過経路判定システム。
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