発明の名称 リ チウム二次電池
明 細
技術分野 本発明は、 リ チウム二次電池に関する
背景技術 携帯用電子機器などを駆動するための電源と して、 経済性や 省資源の目的から二次電池が使用され、 近年、 その用途は急速 に拡大している。 また、 電子機器の小型化、 高性能化に と もな い、 用いられる電池は、 小型、 軽量でかつ高容量であるこ とが 求められている。 一方、 二次電池と しては、 従来よ り鉛電池や ニッ ケルカ ド ミ ウム電池などが利用されてきたが。 近年、 高工 ネルギー密度の非水系リ チウム二次電池が提案ないし実用化さ れている。 しかしながら、 非水電解質を用いた リ チウム二次電池はィ ォ ン伝導媒体と して非水溶媒を用いるため、 水溶液を用いた従来 の二次電池と比較して、 電解質のィ 'オ ン伝導速度が小さ く 、 雷 流密度が小さいと いう問題点がある
こ の様な問題点を改善するために、 電極の表面積を大き く し、 電解質 と の接触面積を大き く する等の方法が提案されて いる。 すなわち、 薄い金属箔等の集電体上に活物質と高分子 化合物バイ ンダーを含む電極塗料を塗設して薄層の電極層を 形成し、 それらをセパ レ一タ な どを介して積層ま たは渦巻状 に巻 く な どの方法が行われている。 例えば、 特開昭 6 3 — 1 2 1 2 6 0 号公報に は、 非水電解液を用 い、 正極 と し て L i C o 0 2 および Zまたは L i N i 0 2 を用い、 負極と して カーボンを用いた リ チウムニ次電池が記載されている。 このよ う な電極は、 微粒子状の電極活物質を高分子化合物を主体と し たバィ ンダ一で結着し電極層を形成している。
しかし、 金属箔などの集電体上に電極層を形成する場合、 多 数回充放電を繰り返すと、 集電体と電極層の界面の密着性が悪 化し、 電極の放電容量が低下するために、 サイ クル寿命が十分 ではな く 、 また集電体よ り脱落した電極層の微粉が短絡の原因 と なる等の問題がある。
これらの原因の一つ と して、 充放電における L i イ オ ンの ドープ、 脱 ドープによる活物質の膨張 · 収縮によ り 、 電極層と 集電体界面、 活物質と導電材料の界面、 活物質とバイ ンダー樹 脂の界面などの欠陥の発生が考えられる。 また、 バイ ンダーと して用いられる高分子化合物の充放電における酸化 · 還元よる 分解、 も し く は高分子化合物の非水電解液による膨潤または溶
解などによる、 集電体と電極層界面の密着性の悪化、 高分子化 合物の膨潤による導電材のネ ッ ト ワークの破壊などによる電極 層の導電性の低下などの問題も生じる。
以上のよ う な原因によ り 、 充放電を繰り返したと き、 電池の 容量が低下し、 電池の寿命が短く なる という問題が生じる。 発明の開示
本発明の主たる目的は、 組み立て工程において、 正極材料や 負極材料の脱落が防げ、 また充放電を繰り返したと きの容量低 下の少ない リ チウム二次電池を提供する こ とである。
本発明の他の目的は、 電流密度および容量を大き く した状態 で充放電を繰り返した時の容量低下が少く 寿命の長い、 信頼性 に優れた二次電池を提供するこ とにある。
このよ う な目的は、 下記 ( 1 ) 〜 ( 1 3 ) の本発明によ り達 成される。
( 1 ) 炭素を負極材料に用い、 リ チウムイ オ ンがイ ンター力 レー ト または ドープ可能な層状化合物または炭素を正極材料に 用いる リ チウム 2次電池であって、
負極材料および Zまたは正極材料が、 架橋高分子を含むバィ ンダによ り集電体表面に接着されているこ とを特徴とする リ チ ゥム二次電池。
( 2 ) 前記架橋高分子は、 架橋前の高分子を有機溶媒に溶解さ せ、 この溶液に電極材料の粉末を分散させて調整した組成物を 集電体上に塗布したのち、 乾燥し、 架橋して得られたものであ る上記 ( 1 ) の リ チウム二次電池。
( 3 ) 前記架橋高分子が、 フ ッ素を含有し、 ポリ アミ ン、 ポリ オール、 パーオキサイ ド ま たは ト リ ア ジ ンジチオールで架橋 された ものである上記 ( 1 ) ま たは ( 2 ) の リ チウ ム二次電 池。
( 4 ) 前記架橋高分子が、 シラ ン化合物をグラフ ト化したポリ フ ッ 化ビニ リ デンを水で架橋したものである上記 ( 1 ) または ( 2 ) の リ チウム二次電池。
( 5 ) 前記炭素が平均粒子径 1 ~ 3 0 m のグラフ ア イ ト であ る上記 ( 1 ) ない し ( 4 ) のいずれかの リ チウム二次電池。
( 6 ) 電解質の溶媒と してエチ レ ンカーボネー ト を主成分と し た混合溶媒を用いる上記 ( 1 ) ないし ( 5 ) のいずれかの リ チ ゥ ム二次電池。
( 7 ) リ チウム含有電解質を含む非水電解質を備えた二次電池 において、
負極および または正極を構成する電極層が、 集電体上に、 活物質と、 放射線照射によ り硬化が可能なフ ッ素系高分子化合 物を含む高分子化合物バイ ンダとを含有する組成物を塗設して 形成され、 かつ放射線硬化処理を施されたものである こ とを特
徴と する リ チウム二次電池。
( 8 ) 前記フ ッ素系高分子化合物の含有量が、 前記高分子化合 物バイ ンダにおける高分子化合物総量の 5 0重量%以上である 上記 ( 7 ) の リ チウム二次電池。
( 9 ) 前記フ ッ素系高分子化合物は、 その分子末端あるいは分 子側鎖に放射線硬化性基が導入され、 その放射線硬化性が助長 された上記 ( 7 ) または ( 8 ) の リ チウム二次電池。
( 1 0 ) 前記電極層を形成する組成物が、 放射線硬化性不飽和 二重結合を有する基を 2 単位以上有する放射線硬化性化合物 を含む上記 ( 7 ) ない し ( 9 ) のいずれかの リ チ ウ ム二次電 池。
( 1 1 ) 前記不飽和二重結合を有する基が下記式 1 で示される ァ リ ル基であるこ と を特徴とする上記 ( 1 0 ) の リ チウム二次 電池。
式 1
R
I
一 CH2 -C = CH2
(R :水素またはフッ素)
( 1 2 ) 前記不飽和二重結合を有する基が下記式 2 で示される ァク リ ロイ ル基である上記 ( 1 0 ) の リ チウム二次電池。
式 2
0 R
II I
一 C一 C = C H 2
( R :水素、 フッ素、 アルキル基またはフルォロアルキル基)
( 1 3 ) 前記放射線硬化性化合物の含有量が高分子化合物総量 1 0 0重量部に対して 0 . 1 〜 5 0重量部である上記 ( 9 ) な いし ( 1 2 ) の リ チウム二次電池。 発明の作用および効果
本発明では、 リ チウム二次電池の正極や負極の活物質と して 用いられる炭素粉末や層状化合物粉末の塗膜を集電体表面に固 定するために、 上記した架橋高分子を含むバイ ンダを用いる。 このため、 活物質粉末の塗膜の接着性が良好となって電池組立 工程における活物質の脱落を防ぐこ とができ、 高容量の リ チウ ムニ次電池が得られる。 また、 前記架橋高分子は電解液に用い る非水溶媒に溶解しない。 炭素を活物質と して用いる リ チウム 二次電池において、 電解液の溶媒と してエチレンカーボネー ト と ジェチルカ一ボネー ト との混合溶媒を用いる と電池容量が著 し く 向上するが、 リ チウム二次電池に用いられている従来のバ ィ ンダは上記混合溶媒に溶解するため、 充放電を繰り返した と きに活物質が集電体表面から脱落して充放電サイ クル寿命が短
く なつてしま う 。 しかし、 本発明で用いる上記架橋高分子は上 記混合溶媒に溶解しないため、 充放電サイ クル寿命の良好な リ チウムニ次電池が実現する。
と こ ろで、 特開平 3 — 2 2 2 2 5 8号公報には リ チウム二次 電池の改良に関する発明が開示されている。 この発明の リ チウ ムニ次電池は、 正極活物質と して硫化鉄を用い、 負極活物質と して リ チウム板を用いる リ チウム硫化鉄電池である。 この発明 では、 へキサフルォロプロ ピ レ ン と フ ツイヒビニ リ デンの共重合 体からなるフ ヅ素ゴムを水に分散させたものをバイ ンダと して 硫化鉄粉末を正極の集電体に塗布してお り 、 集電体からの硫化 鉄の剥離を防ぐこ とを効果と している。
この発明で用いているフ ッ素系ゴムは本発明で用いるバイ ン ダの 1 種であるが、 リ チウム硫化鉄電池と本発明の リ チウム二 次電池と は動作原理が全く 異な り 、 正極材料および負極材料の いずれもが異なる。 本発明の リ チウム二次電池では、 集電体へ の接着が極めて難しい炭素粉末や層状化合物粉末に特に好適な バイ ンダと して、 上記架橋高分子を選択している。 また、 同公 報には充放電サイ クル寿命に関しては一切開示されておらず、 エチ レ ンカーボネー ト と ジェチルカ一ボネー ト との混合溶媒を 用いる旨の記載もない。
実際、 本発明 らが、 活物質と してグラ フ ア イ ト を用いた外 は、 特開平 3 - 2 2 2 2 5 8号公報の記載にほば従い電極を作
製したと ころ、 電極材料の接着力が極めて弱く 、 容易に脱落し て しま った。
また、 本発明では、 電子線照射によ り硬化が可能なフ ッ素系 高分子化合物を含むバイ ンダを用い、 放射線硬化処理を行なう 場合には、 薄層の均質な電極層を形成でき、 充放電におけるバ ィ ンダ一の劣化を防止するこ とが可能となった。
さ らに、 放射線硬化性官能基を 2単位以上有する化合物を含 むこ と によ り集電体との密着性および充放電時のバイ ンダ一の 化学的な安定性を大幅に改善する こ とができる。
そのため、 本発明の二次電池は放電容量を向上でき、 かつ充 放電を繰り返した時の容量低下が小さ く 、 充放電サイ クル寿命 を大幅に向上できる。
従って、 本発明の二次電池は電流密度を大き く しても、 大容 量かつ充放電を繰り返したと きの電池寿命が長い、 信頼性の優 れた リ チウム二次電池とするこ とができる。
なお、 本発明のよ う に、 電子線照射によ り硬化が可能なフ ッ 素系高分子化合物を含むバイ ンダを用い、 放射線硬化処理を 行な う場合には、 正極および負極の活物質を極めて広い範囲 の材料の中から選択でき 、 しかも電池と しての特性が良好で ある。 図面の簡単な説明
第 1 図は、 充放電特性測定用セルの断面図であり 、 第 2図は リ チウム 2次電池の構成例の断面図である。 具体的構成
以下、 本発明の具体的構成について詳細に説明する。
本発明による リ チウム二次電池は、 大別すると、 炭素を負極 材料に用い、 リ チウムイ オンがイ ンター力 レー ト または ド一プ 可能な層状化合物または炭素を正極材料に用い、 負極材料およ びノまたは正極材料が、 架橋高分子を含むバイ ンダによ り集電 体表面に接着されて形成された第 1 の態様による リ チウム二次 電池と、 負極および Zまたは正極を構成する電極層が、 集電体 上に、 活物質と、 放射線照射によ り硬化が可能なフ ッ素系高分 子化合物を含む高分子化合物バイ ンダとを含有した組成物を塗 設して形成され、 かつ放射線硬化処理を施されて形成される第
2 の態様による リ チウム二次電池に分けられる。 以下、 第 1 お よび第 2 の態様に よ る リ チウム二次電池の構成をそれぞれに 沿って説明する。
第 1 の態様による リ チウム二次電池
本発明の リ チウム二次電池は、 炭素を活物質と して負極材料 に用い、 リ チウムイ オンがイ ンター力 レー ト または ド一プ可能 な層状化合物または炭素を活物質と して正極材料に用いる。
活物質と して用いる炭素は、 例えば、 天然あるいは人造の
グラ フ ア イ ト 、 樹脂焼成炭素材料、 力一ボンブラ ッ ク、 メ ソ フ ェーズカーボンブラ ッ ク、 樹脂焼成炭素材料、 気相成長炭素 繊維、 炭素繊維などから適宜選択すればよ く 、 例えば、 特公昭
6 2 — 2 3 4 3 3号公報、 特開平 3 - 1 3 7 0 1 0号公報など に記載のものが挙げられる。 これらは粉末と して用いられる。 これらのう ち好ま しいものは、 グラフ アイ トであり 、 その平均 粒子径は 1 〜 3 0 μ ιη 、 特に 5〜 2 5 ΠΙ であるこ とが好ま し い。 平均粒子径が小さすぎる と、 充放電サイ クル寿命が短く な り 、 ま た、 容量のばらつき (個体差) が大き く なる傾向にあ る。 平均粒子径が大きすぎる と、 容量のばらつきが著し く 大き く な り 、 平均容量が小さ く なつてしま う。 平均粒子径が大きい 場合に容量のばらつきが生じるのは、 グラフ アイ ト と集電体と の接触やグラフ アイ ト 同士の接触にばらつきが生じるためと考 えられる。
リ チウムイ オンがイ ンター力 レー ト または ドーブ可能な層状 化合物と しては、 リ チウムを含む複合酸化物が好ま し く 、 例え ば、 L i C ο 0 2 、 L i M n 0 2 、 L i N i 0 2 などが挙げら れる。 層状化合物の粉末の平均粒子径は 1 〜 4 0 μ m 程度であ るこ とが好ま しい。
なお、 正極材料に炭素を用いた場合、 正極では充放電に伴 なって電解質の陰イ オン ( C 1 04 - 、 B F 4 - 、 P F 6 - な ど) が出入り し、 正極材料に上記層状化合物を用いた場合、 充
放電に伴なつ て リ チウムイ オ ンが出入 り する。
本発明では、 上記負極材料および Zま たは正極材料、 好ま し く は両材料を、 架橋高分子を含むバイ ンダによ り 集電体表面に 接着させる。
前記架橋高分子 と し ては、 フ ッ 素を含有する ものが好ま し く 、 特に、 架橋剤 と しては、 へキサメ チ レ ン ジァ ミ ン力 ルバ メ ー ト 、 N, N ' — ジシ ンナ ミ リ デン一 1 , 6 へキサンジア ミ ン、 4 , 4 ' ー メ チ レ ン一 ビス一 (シク ロへキシルァ ミ ン) 力 ルバメ ー ト等のポ リ ア ミ ンや、 ビスフ エ ノ ール A F 〔 2 , 2 - ビス ( 4 ー ヒ ド ロキシフ エニル) へキサフルォロプロパン〕 、 ビスフ エ ノ ール A [ 2 , 2 —ビス ( 4 ー ヒ ド ロキシフ エニル) プロ ノ ン 〕 等のポ リ オールや、 2 , 5 —ジメ チルー 2 , 5 — ジ — t 一ブチルパーォキシへキサン、 1 , 3 —ビス一 ( t ーブチ ルパ一ォキシ— イ ソプロ ピル) ベンゼン等のパーォキサイ ド、 そ してパ一ォキサイ ドの架橋助剤と して ト リ ア リ ルイ ソ シァヌ レー ト ; 6 —ジブチルア ミ ルー 1 , 3 , 5 — ト リ アジン一 2 , 4 ー ジチオール等の 卜 リ アジ ンジチオールを用いて架橋された もの等が好ま しい。 例えば、 フ ッ ィヒビニ リ デン.一 6 フ ッ化プロ ピ レ ン共重合体、 フ ツ イ匕ビニ リ デン ー 6 フ ッ化プロ ピ レ ン一 4 フ ッ 化工チ レ ン共重合体、 4 フ ツイヒエチ レ ン—プロ ピ レ ン共重 合体、 4 フ ッ 化工チ レ ン一プロ ピ レ ン ー フ ツイ匕ビニ リ デン共重 合体、 パーフルォロ系フ ッ素ゴムな どのフ ッ素ゴムの少な く と
も 1 種を前記架橋剤に よ り 架橋した ものが好ま しい。 架橋剤 の添加量は、 架橋される化合物 1 0 0重量部に対し、 通常、 0 . 5〜 1 0重量部、 好ま し く は 1 〜 5重量部程度である。 上記架橋剤のう ちでは、 電池の充放電サイ クル特性が特に向 上するポリ オール類が特に好ま しい。
また、 シラ ン化合物をグラフ ト化したポリ フ ッ化ビニ リ デン を水で架橋して用いても よい。 シラ ン架橋ポリ フ ッ化ビニ リ デ ンについては、 例えば特開平 2 — 1 1 5 2 3 4号公報に記載さ れている。
上記架橋高分子のう ち特に好ま しいものは、 ゴム系の架橋高 分子である。 ゴム系の架橋高分子を用いるこ とによ り 内部抵抗 を小さ く するこ とができ、 特に重負荷時の性能が向上する。 内 部抵抗の低下は、 活物質粒子の形状異方性およびその配向に起 因する と考えられる。 活物質と して用いる炭素、 特にグラフ ァ ィ ト は、 層状構造をもつ偏平状粒子である。 偏平状粒子をアブ リ ケーターなどによ り集電体表面に塗布した場合、 粒子はその 層面が集電体の面内に配向する傾向を示す。 ポリ フ ッ化ビニ リ デンはラメ ラ構造をもっため、 これをバイ ンダと して用いる と 前記配^]が助長される。 リ チウム 2次電池では、 リ チウムが炭 素の層間からイ オン と して放出されるこ とによ り放電するが、 炭素粒子の層面が集電体表面と ほぼ平行となっている と、 リ チ ゥムイ オンが層間から電解液中に拡散する こ とが妨げられて、
内部抵抗が増加する。 一方、 ゴム系バイ ンダは塗布後もラ ンダ ムな構造をと るため、 塗布後の炭素粒子はほぼ無配向状態とな り 、 内部抵抗の増加が抑えられる。
本発明では、 上記のゴム系等の架橋高分子は、 架橋前の高分 子を溶媒に溶解させ、 この溶液に電極物質を分散させて調整し た組成物を集電体上に塗布したのち、 乾燥し、 架橋して得られ たものであるこ とが好ま しい。 上記のよ う に高分子を溶解する こ とのでき る溶媒と しては、 例えば、 N —メチルピロ リ ド ン、 アセ ト ン、 メ チルェチルケ ト ン、 メ チルイ ソブチルケ ト ン、 テ ト ラ ヒ ドロフラ ンなどを用いるこ とができる。 このよ う に架橋 前の高分子を溶媒に溶解させたものを使用する場合には、 架橋 前の高分子を水に分散させたものを使用する場合に比べて、 電 極材料の集電体に対しての接着性が極めて優れている。
なお、 架橋高分子は 2種以上の混合物と して用いてもよい。 また、 バイ ンダには、 前記架橋高分子の他に、 ポリ メチルメ タ ク リ レー ト ( P M M A ) やポ リ カーボネー 卜 ( P C ) 等の他の 高分子化合物が含まれていても よいが、 これらはバイ ンダ全体 の 2 5体積%程度以下の含有量とするこ とが好ま しい。
バイ ンダ原料の添加量は、 電極材料 1 0 0重量部に対し 3〜 1 3重量部程度とするこ とが好ま しい。 バイ ンダ原料が少なす ぎる と接着性が不十分とな り 、 バイ ンダ原料が多すぎる と電池 容量が不十分となる。
電解液は、 リ チウ ム含有電解質を非水溶媒に溶解して調製す る。 リ チ ウ ム含有電解質 と し ては、 例えば、 L i C 1 0 4 、 L i B F 4 、 L i P F 6 等から適宜選択すればよい。 非水溶媒 と し て は、 例えば、 エーテル類、 ケ ト ン類、 カーボネー ト 類 等、 特開昭 6 3 — 1 2 1 2 6 0号公報な どに例示される有機溶 媒から選択する こ とができ るが、 本発明では特にカーボネー ト 類を用いる こ とが好ま しい。 カーボネー ト類のう ちでは、 特に エチ レ ン力一ボネ一 卜 を主成分と し他の溶媒を 1 種類以上添加 した混合溶媒を用いる こ とが好ま しい。 これらの混合比率はェ チ レ ンカーボネー ト : 他の溶媒一 3 0〜 7 0 : 7 0〜 3 0 (体 積比) と する こ とが好ま しい。 こ の理由 と してエチ レ ンカーボ ネー ト の凝固点が 3 6 . 4 °C と高 く 常温では固化しているた め、 エチ レ ンカーボネー ト単独では電池の電解液と しては使用 でき ず、 凝固点の低い他の溶媒を 1 種類以上添加し凝固点を低 く するためである。 他の溶媒と してはエチ レ ンカーボネー ト の 凝固点を低 く する ものであれば何で も よ い。 例えばジェチル カーボネー ト 、 ジメ チルカーボネー ト 、 プロ ピ レンカーボネー ト 、 1 , 2 — ジメ ト キシェタ ン、 メ チルェチルカ一ボネー ト 、 γ — ブチロ ラ ク ト ン、 γ — ノ レロ ラ ク ト ン、 γ —才ク タ ノ イ ツ ク ラ ク ト ン、 1 , 2 — ジエ ト キシェタ ン、 1 , 2 —エ ト キシメ 卜 キシェタ ン、 1 , 2 — ジブ ト キシェタ ン、 1 , 3 — ジォキソ ラ ナ ン 、 テ ト ラ ヒ ド ロ フ ラ ン、 2 — メ チルテ ト ラ ヒ ド ロ フ ラ
ン、 4, 4一ジメ チルー ι , 3 — ジォキサン、 ブチ レ ンカーボ ネー ト などが挙げられる。 活物質と して炭素を用い、 かつ前記 混合溶媒を用いるこ とによ り 、 電池容量が著し く 向上する。 そ して、 活物質のバイ ンダと して架橋高分子を用いない場合に は、 前記混合溶媒によ り バイ ンダが溶解するため、 充放電の繰 り返しによ り電池容量が急激に減少してしま うが、 上記した架 橋高分子のバイ ンダを用いるこ とによ り充放電サイ クル寿命が 著し く 向上する。
第 2 の態様によ る リ チウ ム二次電池
第 2 の態様の リ チ ウ ム二次電池は、 高分子化合物バイ ンダ が、 放射線照射によ り 硬化可能なフ ッ素系高分子化合物を含 み、 かつ放射線硬化処理を施される ものである こ とが望ま し い。 この場合には、 負極の活物質等の材料を上記の第 1 の態様 の リ チウム二次電池のよ う に限定する必要なく 、 幅広い材料の 中から選択でき、 電池の自由な設計を行なう こ とができる。 そ して、 前記架橋剤を用いたと き よ り も優れた充放電サイ クル特 性を示す。
上記電極層のバイ ンダが含有するフ ッ素系高分子化合物と し ては、 分子内にフ ッ素原子を含むものであれば良く 、 例えば、 ポ リ テ ト ラ フルォロエチ レ ン、 変性ポ リ テ ト ラフルォロェチ レ ン、 ポ リ へキサフルォロプロ ピ レ ン、 テ ト ラフルォロエチ レ ン 一へキサフルォロプロ ピ レ ン共重合体、 テ ト ラフルォロェチ レ
ン —パーフルォロ アルキルビュルエーテル共重合体、 ポ リ ト リ フルォロエチ レ ン、 エチ レ ン ー テ ト ラ フルォロエチ レ ン共重合 体、 フルォロエチ レ ン一炭化水素系ビュルエーテル共重合体、 ポ リ ク ロ 口 ト リ フルォロエチ レン、 エチ レ ン一クロ 口 卜 リ フ レ ォ ロ エチ レ ン共重合帯、 ポ リ フ ツ イヒビュル、 ポ リ フ ツ イヒビニ リ デ ン、 フ ツ イヒ ビニ リ デン 一 へキサフ ルォロプロ ピ レ ン共重 合体、 含フ ッ 素 ( メ タ ) ァ ク リ レー 卜樹脂、 2 — フ ルォ ロ ア ク リ レー ト 樹脂、 含フ ッ 素エポキ シ樹脂、 含フ ッ素エポキシ ( メ タ ) ァ ク リ レー ト 樹脂、 含フ ッ 素ポ リ エーテル樹脂、 含 フ ッ 素ポ リ イ ミ ド樹脂、 含フ ッ素ポ リ エステル樹脂、 含フ ッ素 ポ リ ア ミ ド樹脂、 含フ ッ素ポ リ カーボネー ト樹脂、 含フ ッ素ポ リ ホルマール樹脂、 含フ ッ素ポ リ ケ ト ン樹脂、 含フ ッ素ポ リ ア ゾメ チ ン樹脂、 含フ ッ素ポ リ アゾール樹脂、 含フ ッ素ポ リ ア リ 口 キシシラ ン樹脂な どの樹脂類 ;
フ ツ イヒ ビニ リ デン 一 へキサフ ルォ ロ プロ ピ レ ンフ ッ 素ゴム、 フ ツ イ匕ビニ リ デンー テ ト ラ フルォロエチ レ ンフ ッ素ゴム、 テ ト ラ フ ルォ ロエチ レ ン ー パ一フ ルォ ロ アルキルビニルエーテル フ ッ 素ゴム、 フ ツ イ匕 ビニ リ デ ン ー テ ト ラ フルォ ロエチ レ ン一 へキサフルォロプロ ピ レ ンフ ッ素ゴム、 フ ツイ匕ビニ リ デン 一 テ ト ラ フルォロエチ レ ン ーノヽ '一フルォロ アルキルビニルエーテル フ ッ 素ゴム、 テ 卜 ラ フルオ口エチ レ ン一パーフルォロ アルキル ビニルエーテルフ ッ素ゴム、 プロ ピ レ ン ー テ ト ラフルォロェチ
レ ン フ ッ 素ゴム、 フ ルォ ロ シ リ コー ン ゴム、 含フ ッ 素フ ォ ス フ ァゼンゴム、 フ ッ素系熱可塑性ゴム、 軟質フ ッ素樹脂などの エラス ト マ一類
などの単独または混合物をあげるこ とができるが、 必ずしも こ れらに限定されるものではない。
上記のフ ッ素系高分子化合物は、 それ自体放射線硬化性を持 つが、 その放射線硬化性を増長するために、 必要に応じて分子 末端、 あるいは分子側鎖に放射線硬化性基を導入するなどの変 性を行ったものでも よい。 フ ッ素系高分子化合物に導入される 放射線硬化性基はァ リ ル基、 ァク リ ロイル基などの不飽和二重 結合を 1 分子あた り 2〜 1 0 , 0 0 0個程度含むものが好ま し い。
上記フ ッ素系高分子化合物の分子量には制限はないが、 重量 平均分子量 M w : 5 , 0 0 0〜 1 0 0, 0 0 0, 0 0 0程度が 好ま しい。 分子量が 5 0 0 0未満では電極層の強度が低下し、 充放電における電極層の膨張 · 収縮によ る集電体との界面の 剥離や活物質の電極層からの脱落を防止でき ない。 分子量が 1 0 0, 0 0 0, 0 Q 0をこえる と薄層の電極層を塗設するの が困難となる。
前記電極組成物にバイ ンダと して含まれる高分子化合物に は、 前記フ ッ 素系高分子化合物のほかに、 ポ リ オ レフ イ ン、 ポ リ メ チルメ 夕 ク リ レー 卜 、 ポ リ カーボネー ト 、 エポキシ樹脂
な どの高分子化合物や、 分子末端、 あるいは分子側鎖に放射線 硬化性基を導入するなどの変性を行った高分子化合物が含まれ ても よい。 フ ッ素系高分子化合物の含有量には特に制限はない が、 バイ ンダと して用いられる高分子化合物総量の 5 0重量% 以上を含有する こ とが好ま しい。 5 0重量%未満では充放電時 の化学的安定性が不十分とな り 、 電池の充放電容量、 サイ クル 寿命が悪化する。
また、 全高分子化合物の活物質 1 0 0重量部に対する含有量 は 3〜 3 0重量部程度とするこ とが好ま しい。 3重量部未満で は、 電極層の機械的強度が低下し、 充放電を繰り返すと集電体 と の界面の剥離や活物質の脱落を防止する こ とができ な く な り 、 電池の充放電容量が低下する。 3 0重量部をこえると、 電 極層の導電性が悪化し、 かつ電極層の空隙の減少によ り電解液 と の接触面積が低下し、 電池の容量、 および電流密度が低下す る。
上記バイ ンダは、 通常粉末状のバィ ンダ材料を溶媒を用い て、 溶解あるいは分散した状態で使用されるが、 溶媒を用いず に粉末のま ま使用される場合もある。 用いる溶剤は特に限定さ れず、 水、 メ チルェチルケ ト ン、 シク ロへキサノ ン、 イ ソホロ ン 、 N — メ チル ピ ロ リ ド ン、 N, N ジメ チルホルムア ミ ド 、 N , N — ジメ チルァセ 卜 アミ ド、 ト ルエン等の各種溶剤を目的 に応じて選択すれば良い。
前記電極組成物には、 放射線硬化性不飽和二重結合を有する 基を 2単位以上、 特に 2〜 1 2単位有する放射線硬化性化合物 を含有するのが好ま しい。 この と き、 きわめて良好な充放電サ ィ クル特性を得るこ とができる。 この放射線硬化性不飽和二重 結合を有する基は、 式 3 で表されるァ リ ル基、 または式 4で表 されるァク リ ロイル基であるこ とが好ま しい。 式 3
R
I一
一し rl 2 — C = し H 2
( R:水素またはフッ素) 式 4
0 R
II I
- C - C = C H2
{ R:水素、 フッ素、 (メタ) アルキル基、 好ましくはメチル基 またはフルォロアルキル基、 好ましくはトリフルォロメチル基 }
本発明で用い られる上記放射線硬化性化合物と しては、 例 えば、 ジァ リ ルセバケ一 卜、 ジァ リ ルフタ レー ト、 ト リ メ リ ッ ト 酸 ト リ ア リ ル、 ト リ メ ジ ン酸 ト リ ア リ ル、 ト リ ァ リ ルシア ヌ レー ト 、 ト リ ァ リ ルイ ソ シァヌ レー ト等の含ァ リ ル基化合 物 ;
エチ レ ング リ コールジァク リ レー ト 、 ジエチ レ ングリ コールジ ァ ク リ レー ト 、 ト リ エチ レ ング リ コールジァク リ レー ト 、 ポ リ エチ レ ング リ コールジァク リ レー ト 、 ト リ プロ ピレ ングリ コー ルジァ ク リ レー ト 、 1 , 3 ブチ レ ン グ リ コールジァ ク リ レー ト 、 1 , 4 ブタ ンジォ一ルジァ ク リ レー ト 、 1 , 5 ペンタ ンジ オールジァ ク リ レー ト 、 ネオペンチルグリ コールジァク リ レー ト 、 ヒ ド ロ キシピノ リ ン酸ネオペンチルグ リ コールエステルジ ァ ク リ レー ト 、 1 , 6 へキサンジオールァク リ レー ト 、 ト リ プ ロ ピ レ ング リ コールジァ ク リ レー ト 、 ト リ メ チロールプロノ ン ト リ ア ク リ レー ト 、 ト リ メ チロ一ルブロノ ン · アルキ レン才キ サイ ド付加物の ト リ ァ ク リ レー ト 、 グ リ セ リ ン · アルキ レノ キ サイ ド付加物の ト リ ァク リ レー ト 、 ペン夕エ リ ス リ トール ト リ ァ ク リ レー ト 、 ペンタエ リ ス リ トールテ ト ラァク リ レー ト 、 ジ ペン夕エ リ ス リ トールペンタ ァ ク リ レー ト 、 ジペンタエ リ ス リ ト ールへキサァク リ レー ト 、 ビスフ ヱ ノ ール A、 アルキ レ ン才 キサイ ド付加物のジァク リ レー ト 、 卜 リ スァク リ ロキシェチル ホスフ ェー ト 、 ビスァク リ ロ イ ロ キシェチル · ヒ ドロキシェチ ルイ ソ シァヌ レー ト 、 ト リ スァク リ ロイ ロキシェチルイ ソ シァ ヌ レー ト 、 オ リ ゴエステルァ ク リ レー ト 、 エポキシァク リ レー ト 、 ウ レタ ンァ ク リ レー ト等のァク リ レー ト化合物 ;
エチ レ ング リ コールジメ タ ク リ レー ト 、 ジエチ レ ング リ コール ジ メ タ ク リ レー ト 、 ト リ エチ レ ン グ リ コールジメ タ ク リ レ一
卜 、 ボ リ エチ レ ング リ コールジメ タ クルレー ト 、 ト リ プロ ピ レ ング リ コ一ルジメ タ ク リ レー ト 1 , 3 ブチ レ ング リ コールジメ タ ク リ レー ト 、 1 , 4 ブタ ジ レ ンオールジメ 夕 ク リ レー ト 、 1 , 5 ペ ン 夕 ジオールジメ タ ク リ レー 卜 、 ネオペンチルグ リ コールジメ 夕 ク リ レー ト 、 ヒ ド ロキシピノ リ ン酸ネオペンチル グ リ コールエステルジメ タ ク リ レー ト 、 1 , 6 へキサンジォ一 ルメ タ ク リ レー ト 、 卜 リ プロ ピ レ ング リ コールジメ タ ク リ レー 卜 、 ト リ メ チ ロールプロ ノ ン ト リ メ タ ク リ レー ト 、 ト リ メ チ 口一ルプロノ ン · アルキ レ ンォキサイ ド付加物の ト リ メ タ ク リ レー ト 、 グ リ セ リ ン · アルキ レノ サイ ド付加物の ト リ メ タ ク リ レー ト 、 ペン夕エ リ ス リ トール ト リ メ タ ク リ レ一 卜 、 ペンタエ リ ス リ ト ールテ ト ラメ タ ク リ レー ト 、 ジペンタエ リ ス リ トール ペンタ メ タ ク リ レー 卜 、 ジペンタエ リ ス リ トールへキサメ タ ク リ レー ト 、 ビスフ エ ノ ール A · アルキ レ ンォキサイ ド付加物の ジメ タ ク リ レー ト 、 ト リ スメ タ ク リ ロ キ シェチルホス フ ュー ト 、 ビスメ タ ク リ ロ イ 口キシェチルヒ ド ロキシェチルイ ソ シァ ヌ レー ト 、 卜 リ スメ タ ク リ ロ イ ロ キ シェチルイ ソ シァ ヌ レー 卜 、 オ リ ゴエステルメ タ ク リ レー ト 、 エポキ シメ タ ク リ レー ト 、 ウ レタ ンメ タ ク リ レー ト等のメ タ ク リ レー ト化合物 エチ レ ング リ コールジー 2 — フルォロ アク リ レー ト 、 ジェチ レ ング リ コールジー 2 — フルォロ アク リ レー ト 、 ト リ エチ レ ング リ コ ールジ ー 2 — フ ルォ ロ ア ク リ レー ト 、 ポ リ エチ レ ング リ
コ ールジ ー 2 — フル才 ロ ア ク リ レー 卜 、 ト リ プロ プレ ング リ コ 一ルジ ー 2 — フ ルォ ロ ア ク リ レー ト 、 1 , 3 ブチ レ ング リ コ ールジ ー 2 — フ ルォ ロ ア ク リ レー 卜 、 1 , 4 ブタ ジエ ン ジ ォ一ルジー 2 —フルォロ アク リ レー ト 、 1 , 5 ペンタ ジオール ジー 2 — フルォロ アク リ レー ト 、 ネオペンチルグリ コ一ルジー 2 — フルォロ ア ク リ レー ト 、 ヒ ド ロキシビバ リ ン酸ネオペンチ ルグ リ コールエステルジー 2 — フルォロ アク リ レー ト 、 1 , 6 へキサ ンジォ一ルー 2 — フルォロ ア ク リ レー ト 、 ト リ プロ ピ レ ング リ コールジー 2 — フルォロ アク リ レー ト ト リ メ チロールプ ロノ ン ト リ ー 2 — フルォロ ア ク リ レー ト 、 ト リ メ チロールプロ パン · アルキ レ ンォキサイ ド付加物の ト リ ー 2 — フルォロ アク リ レー ト 、 グ リ セ リ ン · アルキ レ ンォキサイ ド付加物の ト リ ー 2 — フルォロ ア ク リ レー ト 、 ペンタエ リ ス リ トール ト リ ー 2 — フルォロ ア ク リ レー ト 、 ペンタエ リ ス リ トールテ ト ラ ー 2 — フ ルォロ アク リ レー ト 、 ジペンタエ リ ス リ トールペンタ ー 2 — フ ルォロ ア ク リ レー ト 、 ジペンタエ リ ス リ トールへキサー 2 — フ ルォロ アク リ レー ト 、 ビスフ エ ノ ール A · アルキ レンォキサイ ド付加物のジ一 2 — フルォロ アク リ レー ト 、 ト リ スー 2 — フル ォロ ア ク リ ロキシェチルホスフ エ一ト 、 ビス一 2 — フルォ'ロア ク リ ロ イ 口 キ シェチル ヒ ド ロ キ シェチルイ ソ シァヌ レー ト 、 ト リ ス一 2 — フルォロ ア ク リ ロ イ ロ キシェチルイ ソ シァヌ レ一 ト 、 オ リ ゴエステル一 2 — フルォロ ア ク リ レー ト 、 エポキシ一
2 — フ ルォ ロ ア ク リ レー ト 、 ウ レ タ ン一 2 — フ ルォ ロ ア ク リ レー ト等のフルォロアク リ レー 卜等の単独または混合物が好適 であるが、 必ずしも これらに限定されるものではない。
上記、 放射線硬化性化合物の含有量は、 高分子化合物総量 1 0 0重量部に対して 0 . 1 〜 5 0重量部、 特に 1 〜 2 0重量 部が好ま しい。 0 . 1 重量部未満では、 架橋密度が小さ く 、 放 電容量および充放電サイ クル寿命の改善効果が十分ではない。 5 0重量部をこえる と電極層の機械的強度がかえって低下し、 充放電サイ クル寿命の改善効果が十分ではない。
電極層は、 膜形成後に放射線硬化処理を施される。 硬化処理 の方法は、 公知の種々の方法に従えば良い。
硬化処理に際して、 紫外線を用いる場合、 上述したフ ッ素系 樹脂および放射線硬化性化合物の中には、 光重合増感剤が添加 されるこ とが好ま しい。
この光重合増感剤と しては、 従来公知のものでよ く 、 例えば ベンゾイ ンメ チルエーテル、 ベンゾイ ンェチルエーテル、 α — メ チルベンゾイ ン等のベンゾイ ン系、 ベンゾフ エ ノ ン、 ァセ ト フ エ ノ ン、 ビスジアルキルァ ミ ノ べ ンゾフ エ ノ ン等のケ ト ン 類、 ァセ ト ラキノ ン、 フ エナ ン ト ラキノ ン等のキノ ン類、 ベン ジジルスルフ ィ ド、 テ ト ラメチルチウ ラムモノスルフ ィ ド等の スルフ ィ ド類、 等を挙げる こ とができ る。 光重合増感剤の含有 量は、 フ ッ素系樹脂 1 0 0重量部に対して 0 . 0 1 〜 1 0重量
部の範囲が好ま しい。 紫外線照射は、 例えばキセ ノ ン放電管、 水素放電管等の紫外線電球を用いればよい。
一方、 硬化処理に電子線を用いる場合には、 放射線特性と しては、 力□速電圧 1 0 0 〜 7 5 0 K V、 好ま し く は 1 5 0〜 3 0 0 K Vの放射線加速器を用い、 吸収線量を 1 〜 1 0 0メガ ラ ッ ドのなるよ う に照射するのが好都合である。 また、 電子線 照射時の雰囲気は不活性ガス雰囲気、 特に窒素雰囲気中である こ とが好ま しい。
' 上記フ ッ素系樹脂および放射線硬化性化合物の混合物には、 受酸剤等の添加物を加えても良い。 受酸剤と しては従来公知の ものでよ く 、 例えば酸化マグネシウム、 水酸化カルシウム等が 挙げられる。 受酸剤の含有量はフ ッ素系樹脂 1 0 0重量部に対 して、 1 〜 1 5重量部程度の範囲が好ま しい。
本発明の二次電池において、 負極活物質は、 リ チウムイ オ ン を ドーピングまたはイ ンターカ レーシ ヨ ン可能な炭素材料、 導 電性高分子材料または リ チウム金属、 リ チウム合金を用れば良 い。 炭素系材料と しては、 グラフ アイ ト、 カーボンブラ ッ ク、 メ ソフ ーズカ一ボンブラ ッ ク、 樹脂焼成炭素材料、 気層成長 炭素繊維、 炭素繊維などから適宜選択すれば良く 、 例えば、 特 公昭 6 2 - 2 3 4 3 3号、 特開平 3 - 1 3 7 0 1 0号公報など に記載のものを使用する こ とができ る。
導電性高分子材料は、 例えばポ リ アセチレン、 ポリ フ ヱユレ
ン、 ポ リ アセンなどから選択すればよ く 、 特開昭 6 1 — 7 7 2 7 5号公報記載のものなどを使用するこ とができる。
正極活物質は、 特に限定されないが、 リ チ ウ ム イ オ ンを ド 一 ビ ン グ ま た は ィ ン 夕 一力 レー シ ョ ン可能な金属化合 物、 金属酸化物、 金属硫化物、 炭素材料ま たは導電性高分 子材料を用れば良 く 、 例えば L i C o 0 2 、 L i N i 02 、 L i M n 0 2 、 L i 2 M n 2 0 4 、 V 2 0 5 、 T i S 2 、 M o S 2 、 F e S 2 、 ポ リ アセチレン、 ポ リ ア二 リ ン、 ポ リ ピ ロール、 ポ リ チオフ ヱ ン、 ポ リ アセンなどが挙げられ、 特公昭 6 1 — 5 3 8 2 8号、 特公昭 6 3 — 5 9 5 0 7号公報などに記 載のものが挙げられる。
なお、 正極活物質に金属酸化物や金属硫化物等を用いる場 合、 導電剤と して、 アセチレンブラ ッ ク、 ケチェ ンブラ ッ ク等 の力一ボンブラ ッ ク類やグラフ アイ ト等の炭素材料を含有する こ とが好ま しい。
本発明の二次電池に使用 される電解質には、 リ チウム含有 電解質を含む非水電解質を用いる こ と が好ま しい。 リ チウム 含有電解質と しては特に限定されないが、 例えば L i P F 6 、 L i B F 4 , L i C 1 04 , L i A s F 6 、 L i C F 3 S 03 等から適宜が選択すれば良い。 '電解質を保持する媒体と して は、 有機溶剤や高分子化合物、 セラ ミ ッ クス材料などの非水溶 媒が使用される。
非水溶媒と しては、 特に限定されないが、 例えばジメ チルス ルホキシ ド、 スルホラ ン、 エチ レ ンカーボネイ ト 、 プロ ピレン カ ーボネ ィ 卜 、 丫 ー プチロ ラ ク ト ン 、 丫 ー ノ ' レ ロ ラ ク ト ン 、 丫 一 ォ ク タ ノ イ ツ ク ラ ク ト ン、 1 , 2 — ジエ ト キ シェタ ン、 1 , 2 — ジメ ト キシェタ ン、 1 , 2 — ジブ ト キシェタ ン、 1 , 3 — ジォキソ ラ ン、 テ ト ラ ヒ ド ロ フ ラ ン、 2 —メ チルテ ト ラ ヒ ド ロ フ ラ ン、 およ びポ リ エーテル、 ポ リ エステル、 ポ リ イ ミ ン あるいはポ リ エーテルセグメ ン ト を含むポ リ メ チロールシロキ サ ン、 ボ リ フ ォ スフ ァゼン、 メ タ ク リ ル酸エステル類等の単独 ま たは、 それらの混合物から選択すれば良い。
非水媒体に溶解さ れる電解質の量には特に制限はないが、 0 . 1 〜 2 Mo 1 / 1 程度が好ま しい。
電極の製造
本発明の二次電池用電極を製造するには常法に従って行えば よ く 、 活物質、 バイ ンダー高分子、 架橋材、 放射線硬化性化合 物お よ び各種添加剤等を必要に応 じて溶剤な ど と と も に攪半 機、 ボールミ ル、 スーパ一サン ド ミ ル、 加圧ニーダ一等の分散 装置に よ り 混合分散 し て電極塗料組成物を調製する。 こ の塗 料組成物の濃度や粘度は塗布手段に応 じ て適宜決定すればよ い。
こ のよ う な電極塗料組成物は、 帯状の集電体に塗設される。 塗設の方法には特に制限はな く 、 静電塗装法、 ディ ッ プコー ト
法、 スプレーコー ト法、 ロールコー ト法、 ド ク ターブレー ド 法、 グラ ビアコー ト法、 スク リ ーン印刷法など公知の方法を用 いれば良い。 その後、 必要に応じて平板プレス、 カ レ ンダ一 ロール等による圧延処理を行う。
集電体の材質および形状については特に限定されず、 アルミ 二ゥム、 銅、 ニッケル、 チタ ン、 ステン レス鋼等の金属や合金 を箔状、 穴開け箔状、 メ ッ シュ状等に した帯状のものを用いれ ば良い。
集電体に塗料組成物を塗設し、 必要に応じて乾燥した後、 熱処理や水への浸漬等によ り塗膜中の高分子を架橋し、 または 放射線照射によ り塗膜中の高分子を硬化する。 架橋または硬化 後の塗膜厚さ は、 1 0〜 5 0 0 μ ιη 程度と する こ とが好ま し い。
本発明の リ チウム二次電池の構造については特に限定されな いが、 通常、 正極および負極と、 必要に応じて設けられるセパ レータ とから構成され、 ペーパー型電池、 ボタ ン型電池、 積層 型電池、 円筒型電池などがあげられる。
実施例
以下、 本発明の具体的実施例を示し、 本発明をさ らに詳細に 説明する。
実施例 1
<実施例 1 一 1 >
バイ ンダ原料溶液と してダイ キ ン工業製のフ ッ素樹脂ダィ ェ ル D P A — 3 5 1 を使用 し た。 こ れは フ ツ イヒビニ リ デン一 6 フ ッ 化プロ ピ レ ン一 4 フ ッ 化工チ レ ン共重合体を溶媒に溶か した もので、 ポ リ ア ミ ンで架橋する こ とができ る。 容積 2 5 0 cm3 のポ リ エチ レ ン製のびんに、 ダィ ェル 0 八 — 3 5 1 を 4 g ( この う ちの 1 g がバイ ンダ原料である) 、 希釈剤と して N —メ チル ピロ リ ド ンを 4 7 . 0 g 、 架橋斉 IJ (ポ リ ア ミ ン) 溶液を 0 . 2 g 、 負極活物質と してロ ンザ社製人造グラ フ ア イ ト K S 1 5 (平均粒子径 1 5 ΙΠ ) を 1 6 . 3 g および分散用 のメ ディ ア と して直径 1 mmの Z r 0 2 を 1 2 5 cm3 投入した。 バイ ン ダ原料 と グラ フ ア イ 卜 と の重量比は 6 : 9 4 と なる。 これを 1 0時間分散させて電極塗料と した。 この電極塗料を、 2 0 mm角のチタ ン板に約 1 3 0 mg塗布した。 また、 この電極塗 料を厚さ 1 5 μ ηι 、 幅 4 5 mm、 長さ 1 5 0 mmの銅箔にアプ リ ケ一夕一を用いて塗布した。 これらを 1 2 0 °Cで 2時間真空乾 燥させ、 溶媒除去および架橋を行なった。 チタ ン板には リ一ド と してチタ ン線をスポ ッ ト溶接し、 電極と した。
こ の電極を作用極と して用いて、 下記のよ う に して充放電試 験を行なっ た。 対極および参照極にはチタ ン線に接続した リ チ ゥ ム板を用い、 電解液には、 エチ レ ンカーボネー ト : ジェチル
カーボネー ト (体積比で 1 : 1 ) の混合溶媒に 1 Mの過塩素酸 リ チ ウ ムを溶解した ものを用いた。 そ して、 2 mAの定電流で 0から 1 ボル ト V s L i / L i + の範囲で充放電を行なった。 第 1 図に、 充放電特性測定用セルの断面図を示す。 1 は 1 0 0 cm 3 のガラス製ビーカー、 2 はシ リ コ ン栓、 3 は作用極、 4 は 対極、 5 は参照極、 8 はルギン管、 9 は電解液を示す。
また、 銅箔に塗布したものに対して、 接着性試験と していわ ゆる基盤の目試験を行なった。 具体的には、 西 ドイ ツエ リ クセ ン社製マルチクロスカ ッ ター (モデル 2 9 5 ) を用いて、 塗膜 に縦、 横それぞれ 1 1 本ずつのカ ッ ト線を入れ、 形成された 1 0 0個のマス目中における塗膜の剥離比率を調べた。
充放電試験の結果は、 2 サイ クル目の放電容量が、 グラフ ァ イ ト 1 グラムあた り 3 3 6 mAh/g と大き く 、 また、 下記式で表 わされる容量劣化率が 1 . 5 % と小さ く 、 良好な電池特性を示 した。
式 容量劣化率 = { ( 2 サイ クル目の放電容量) 一 ( 1 0 サイ クル目の放電容量) } X 1 0 0 / ( 2 サイ クル目の放電容 量) [ % ]
また、 接着性試験においても、 剥離したものが 0個と良好な 結果を示した。
<比較例 1 一 1 >
実施例 1 と 同様にダイ キ ン工業製のフ ッ素樹脂ダイ エル D P
A — 3 5 1 を使用 したが、 架橋剤は添加せずにそのま まバイ ン ダ溶液と して用いた。 2 5 0 cm 3 のポ リ エチ レ ン製のびんにダ ィ エル D P A — 3 5 1 を 4 g ( この う ちの l g がバイ ンダであ る) 、 希釈剤 と して N—メ チルピロ リ ド ンを 4 7 . 0 g 、 負極 活物質と してロ ンザ社製人造グラ フ ア イ ト K S 1 5を 1 6 . 3 g お よび分散用のメ ディ ア と して直径 1 mmの Z r 02 を 1 2 5 cm3 投入した。 これを 1 0時間分散させて電極塗料と した。 こ の電極塗料を実施例 1 と 同様にチタ ン板と銅箔に塗布し充放電 特性および接着性を評価した。
この結果、 2 サイ クル目の放電容量がグラ フ ア イ ト 1 グラム あた り 1 4 0 niAh/g と小さ く 、 容量劣化率は 3 9 % と大きかつ た。 接着性試験において も、 剥離したものが 1 0 0個中 5 0個 と接着強度が弱かっ た。
<比較例 1 一 2 >
フ ッ素ゴムを水に分散させたダイ キ ン工業製ダイエルラテ ッ クス G L — 2 5 2 をバイ ンダと して用いた。 ダイエルラテ ッ ク ス G L — 2 5 2 の A液 (フ ッ素ゴム 5 0 wt%含有) を 3 . 9 2 g 、 ダイ エルラ テ ッ ク ス G L - 2 5 2 の B液 (架橋剤溶液) を 0 . 2 g 、 負極活物質 と し て ロ ンザ社製人造グラ フ ア イ ト K S 1 5 を 3 0 . 6 g 、 こ れに適当 な粘度 と な る よ う に水
5 8 . 6 6 gを加え、 実施例 1 一 1 と同様にボールミルで分散 させ、 電極塗料を得た。 フ ッ素ゴム と グラフ アイ ト との重量比 は 6 : 9 4 となる。 これを銅箔に塗布し、 6 0 °Cで 1 0分乾燥 し、 次いで 1 5 0 °Cで 3 0 分加熱して、 フ ッ素ゴムを架橋さ せ、 比較例 1 一 2 の電極を得た。 しかしながら、 この比較例 1 - 2 の電極においては、 電極材料の接着力が極端に弱く 、 電極 材料が銅箔から容易に脱落した。 碁盤の目試験は電極材料の接 着力が弱く 、 行なう こ とができなかった。
ぐ実施例 1 一 2 >
バィ ンダ原料溶液と して実施例 1 一 1 と同様にダイ キン工業 製のフ ッ 素樹脂ダイ エル D P A — 3 5 1 を使用 した。 2 5 0 cm3 の ポ リ エチ レ ン製のびんに ダイ エル D P A — 3 5 1 を
6 . 5 8 g (このう ちの 1 . 7 g がバイ ンダ原料である) 、 希 釈剤と して N—メチルピロ リ ド ンを 4 5 . 1 3 g 、 架橋剤 (ポ リ ア ミ ン) 溶液を 0 . 3 3 g 、 負極活物質と してロ ンザ社製人 造グラフ ア イ ト K S 1 5 を 1 5 . 4 3 g および分散用のメディ ァ と して直径 1 mmの Z r 0 2 を 1 2 5 cm3 投入した。 バイ ンダ 原料と グラ フ ア イ 卜 と の重量比は 1 0 : 9 0 と なる。 これを 1 0時間分散させて電極塗料と し、 以下は実施例 1 - 1 と'同様 の操作を行なった。
この結果、 2 サイ クル目の放電容量がグラフ アイ ト 1 グラム あた り 3 2 1 raAh/g と大き く 、 容量劣化率は 2 . 2 % と小さ
く 、 良好な電池特性を示した。 また、 接着性試験においても剥 離したものはな く 、 良好な接着性を示した。
<実施例 1 一 3 >
バイ ンダと してシラ ン架橋ポ リ フ ツイ匕ビニ リ デンを使用 し た。 ポ リ フ ツイヒビユ リ デン ( P V D F ) はモンテカチ一二社の
P V D F (品種カイ ナー 7 4 1 ) を使用 した の P V D F
1 0 0重量部に、 ビニル ト リ ス ( 0 メ ト キシェ ト キシ) シラ ン
1 0 部と 2 5 ジメ チルー 2 , 5 ジ (ターシャルブチルぺ ルォ キ シ) 一へキ シ ン一 3 を 1 重量部分散させ、 バ レル温度 2 1 0 °Cの 2軸押し出し機に投入して、 P V D Fにシラ ン化合 物をグラフ ト化させた。
こ のシラ ングラ フ ト P V D F 1 . 7 l g を 5 0 cm 3 の N—メ チルピロ リ ド ンに溶解し、 これにロ ンザ社製グラフ ア イ ト K S 1 5 を 1 5 . 4 3 g 投入して、 実施例 1 一 1 と同様の操作を行 なった。
塗膜が形成されたチタ ン板と銅箔とを、 ジブチルスズジラ ウ レー ト を 1 0重量%懸濁させた水中に浸漬し、 8 0 °Cで 1 5時 間架橋処理した。 架橋したものをアセ ト ンで洗浄した後、 乾燥 し、 評価を行なった。
この結果、 2 サイ クル目の放電容量がグラフ アイ ト 1 グラム あた り 3 3 0 mAh/g と大き く 、 容量劣化率は 2 . 0 % と小さ く 、 良好な電池特性を示した。 接着性試験においても剥離した
ものはな く 、 良好な接着性を示した。
ぐ比較例 1 一 3 >
バイ ンダと してモ ンデカチ一二社の P V D F (品種カイ ナー 7 4 1 ) をそのま ま使用 した。 この P V D F 1 . 7 1 g を 5 0 cm 3 の N—メ チルピロ リ ド ンに溶解し、 これにロ ンザ社製グラ フ ァ イ ト K S 1 5 を 1 5 . 4 3 g 投入して、 実施例 1 一 1 と 同 様の操作を行なっ た。
こ の結果、 2 サイ クル目の放電容量がグラ フ ア イ ト 1 グラム あた り 3 2 0 mAh/g と大きかっ たが、 容量劣化率が大き く 1 0 %に達した。 接着性試験では、 1 0 0個すべてが剥離した。
<実施例 1 — 4 >
バイ ンダー と し てダイ キ ン工業製フ ッ 素ゴム G — 7 5 1 を 使用 し た。 こ の フ ッ 素ゴムは生ゴムの中に既にポ リ オール系 架橋斉 IJ 2 , 2 — ビス ( 4 ー ヒ ド ロ キ シフ エニル) へキサフル ォ ロ プロ ノ、。 ン ( ビス フ エ ノ ール A F ) が練 り 込まれている も のである。 実施例 1 一 1 と 同様にポ リ エチ レ ン製の瓶に N — メ チ ル ピ ロ リ ド ン を 4 8 . 9 4 g 取 り 、 こ れに フ ッ 素 ゴム G — 7 5 1 を 1 . 3 3 g 添加 し フ ッ 素ゴムを溶解させた。 こ れに C a ( O H ) 2 (近江化学製 C A L D I C — 2 0 0 0 ) を 0 . 0 8 g 、 M g 0 (協和化学製キ ヨ一ヮマグ M A - 1 5 0 ) を 0 . 0 4 g お よ びロ ンザ社製人造グラ フ ア イ ト S F G 2 5 を 2 2 . 6 6 g 添加 し ボール ミ ルで分散させ電極塗布液を作
製した。 N — メ チルピロ リ ド ンを乾燥除去したあ と の組成は グラ フ アイ ト : フ ッ素ゴム : C a ( 0 H ) 2 : M g 0 = 9 4 : 5 . 5 : 0 . 3 : 0 . 2 (重量比) となる。 電極塗布液を実施 例 1 - 1 と同様にチタ ン板および銅箔に塗布し評価した。 充放 電試験の結果、 2 サイ クル目の放電容量はグラフ アイ ト 1 グラ ムあた り 3 3 3 mAh/g と大き く 容量劣化率は 1 . 2 % と小さ かった。
ぐ実施例 1 一 5 〉
炭酸 リ チウム と炭酸コバル ト とを リ チウム : コバル ト = 1 : 1 (モル比) となるよ う に混合し、 空気中において 9 0 0 °Cで 1 0時間焼成して L i C o 0 2 を 得た。
バィ ンダ原料溶液にはダイ キ ン工業製のフ ッ素樹脂ダイ エ ル D P A — 3 5 1 を使用 した。 2 5 0 cm3 のポ リ エチ レ ン製 のびんにダイ エル D P A — 3 5 1 を 4 g (このう ちの l g が バイ ンダ原料である) 、 希釈剤と して N —メチルピロ リ ドンを 4 7 . 0 g 、 架橋剤 (ポ リ アミ ン) 溶液を 0 . 2 g 、 正極活物 質と して前記 L i C o 0 2 を 1 4 . 8 3 g 、 導電肋剤と して口 ンザ社製人造グラフ アイ ト K S 1 5 を 0 . 8 3 g および分散用 のメ ディ ア と して直径 1 mmの Z r 0 2 を 1 2 5 cm3 投入した。 重量比は、 L i C o 0 2 : グラフ ア イ ト : バイ ンダ = 8 9 : 5 : 6 となる。 これを 1 0時間分散させて電極塗料と した。 この 電極塗料を 2 0 mm角のチタ ン板に約 1 3 0 mg塗布した。 また、
こ の電極塗料を厚さ 1 5 μ ιη 、 幅 4 5 mm、 長さ 1 5 0 mmのァル ミ箔にアプリ ケーターを用い塗布した。 これらを 1 2 0 °Cで 2 時間、 真空乾燥させ、 溶媒除去および架橋を行なった。 チタ ン 板に は リ ー ド と し てチタ ン線をスポ ッ ト 溶接 し 、 電極 と し た。
こ の電極を作用極と して、 実施例 1 一 1 と同じ対極、 参照電 極および電解液を用い、 2 mAの定電流で 4 . 2 から 3 . 0 ボル 卜 V s L i Z L i + の範囲で充放電を行なっ た。 この結果、 2 サイ クル目の放電容量が L i C o 0 2 1 グラムあた り 1 1 0 mAh/g と大き く 、 容量劣化率が 2 . 0 % と小さ く 、 良好な電池 特性であった。
また、 上記と同様な接着性試験においても、 剥離したものは 0個と良好な結果を示した。
ぐ比較例 1 一 4 >
バイ ンダと してモンデカチ一二社の P V D F (品種カイナー 7 4 1 ) をそのま ま使用 した。 この P V D F 1 . O O g を 5 0 cm 3 の N—メ チルピロ リ ド ンに溶解し、 これに正極活物質と し て L i C o 0 2 を 1 4 . 8 3 g 、 導電肋剤と してロ ンザ社製 グラ フ ア イ ト K S 1 5 を 0 . 8 3 g および分散用のメ ディ ア と して直径 1 mmの Z r 0 2 を 1 2 5 cm3 投入した。 重量比は、 L i C o 0 2 : グラ フ ア イ ト : ノ イ ンダ = 8 9 : 5 : 6 と な る。 以下、 実施例 1 一 4 と同様の操作を行なった。
充放電試験の結果は、 2 サイ クル目の放電容量が L i C o
0 1 グ ラ ム あ た り 8 0 m A h / g と 小さ く 、 容量劣化率は
1 0 · 0 % と大き く 、 良好な電池特性は得られなかった
また、 接着性試験においても、 剥離したものが 1 0 0個と悪 かつた
<実施例 1 一 6 >
第 2 図に示す構成の電池を作製した。 負極 1 2 には、 実施例 1 - 1 で作製した電極を長さ 5 0 mmに切断して用いた。 負極の 塗膜の厚さは 9 0 t m であった。 正極 1 3 には実施例 1 一 5 で 作製した電極を長さ 5 0 mmに切断して用いた。 正極の塗膜の厚 さは 7 0 μ m であった。 負極および正極にそれぞれ外部端子と してチタ ン線 1 4 を接続し、 これら と ポ リ エチ レン製のセパ レー夕 1 5 と を、 電解液 1 6 (実施例 1 の電解液と同じ) と共 に電池ケース 1 1 中に封入して電池と した。 この電池を 1 0 mA の定電流で充電し、 4 . 2 ボル ト に達したと ころで 1 0 の定 電流で 3 . 0 ボル ト になるまで放電した。 そして、 この充放電 サイ クルを繰り返した。
こ の結果、 2 サイ クル目および 1 0 サイ クル目の放電容量 が、 共に 5 0 mAh/g で容量の劣化は認められなかった。
<比較例 1 一 5 〉
負極に比較例 1 一 3 で作製した電極を用い、 正極に比較例 1 一 4 で作製した電極を用いて、 実施例 1 — 6 と同様に して電
池を組み立てた。
この電池について、 実施例 1 一 6 と同様な充放電を繰り返し たと こ ろ、 2 サイ クル目の放電容量が、 4 5 mAh/g と低く なつ てお り 、 また、 1 0サイクル目の放電容量が、 4 0 mAh/g とな り 、 容量劣化率が約 1 1 %にも達した。
実施例 2
正極、 および負極の電極試料を以下のよ う にして作成し、 充 放電特性の評価を行った。
<実施例 2 - :! 〜 2 — 4 >
炭酸コ バル ト 2 0 0 g 、 炭酸 リ チ ウ ム 1 0 0 g を良 く 混合、 攪半したものを、 セラ ッ ミ ッ ク製ルツボに入れて、 空気雰囲気 下、 7 0 0 °Cで 5時間加熱した。 その後、 乳鉢で粉砕処理を行 い正極活物質と した。 得られた正極活物質は、 X線回折によ り L i C o 0 2 であるこ と を確認した。
次に、 上記活物質を用いて電極塗料組成物を作成した。 電極 塗料組成物の組成は下記の通り である。
電極塗料組成物
活物質 L i C o 0 2 1 0 0 重量部 アセチ レ ンブラ ッ ク 2 重量部
( H S 1 0 0 : 電気化学工業社製)
グラフ ア イ ト 6 重量部
( K S 4 4 : ロ ンザ社製)
バィ ンダー樹脂 8 部
(表 1 に示した)
放射線硬化性化合物
(表 1 に示した)
N—メ チルピロ リ ド ン 8 0 重量部 上記組成物をボールミ ルにて 1 0時間混合、 分散させ、 電極 塗料を調製した。 このよ う にして得られた電極塗料を厚み 2 0 fi m のアルミ ミ ゥム箔の両面に、 ドクターブレー ド法によ り塗 布を行つ た後、 熱風によ り 乾燥を行っ た。 その後カ レ ンダ一 ロールによ り圧延処理を行い、 電極層の片面の膜厚が 7 0 u m と なるよ う に塗設した。 次に曰新ハイ ボルテージ製エリ アビー ム型電子線加速装置を使用して、 加速電圧 1 5 0 K e V、 電極
2 0 mA、 照射線量 2 0 M r a dの条件下で N 2 雰囲気下に て電子線を照射し硬化処理を行った のよ う にして作成した 試料を縦 2 5 mm、 横 2 0 mmに切断し、 上端部を 5 mmの幅で電極 層を除去して 2 O mm角の電極層を残した。 電極層を除去した上 端部に リ ー ド と してチタ ン線をスポッ ト溶接し、 電極 A、 B、
C、 D (表 1 参照) と した
表 1 電極 バインダ 放射線硬化 放 電 容 量 (mAh/g)
化合物 (サイクル) 1 5 10 15 20 実施例 2-1 A HY R720 トリァリルシアヌ ト 127 125 124 124 123 実施例 2-2 B HYLAR2800 ァロニック; M309 119 119 117 115 116 実施例 2-3 C HYLER2800 ド Jァリルシアヌ ト 131 130 130 130 129 実施例 2-4 D HYLER2800 トリメジン酸トリアリル 120 119 119 118 118 実施例 2- 5 E HYLER2800 122 118 111 106 100 比較例 2-1 G HYLAR720 115 113 90 84 76 比較例 2-2 H HYLAR2800 112 107 21 0 0
HYLAR720 (ボリフッ化ビニリデシ ) :モンテ力 "二社製
HYLAR2800 (フッ化ビニリデシ- Λキサフル扣プ riビレ: /共重合体) :モ: /テカ 土製 トリァリルシアヌレ-ト :デグサ社製 ' ァ口::ックス M309 (ド Jメチ口-ルプロパントリアクリレ -ト ) :東亜合成化学工業社製 トリメジン酸卜リアリル : (東京化虹業社製) これらの電極を作用極と して用い、 下記のよ うにして実施例 2 一 1〜 2 一 4の充放電特性測定用セルを作製し、 充放電試験 を行った。 その結果を表 1 に示した。 対極および参照極にはチタ ン線に接続した リ チウ ム板を用 い、 電解液にはエチレンカーボネィ ト 、 ジェチルカ一ポネィ 卜 の体積比 1 : 1 の混合溶媒に 1 Mの過塩素酸リ チウムを溶解し たものを用いた。 そして、 4 mAの定電流で 3 ボル トから 4 . 2 ボル ト V s L i L i + の範囲で充放電を行った。 充放電特性測定用セルの構造は、 実施例 1 - 1 等で用いた第
1 図に示した構造と した
<実施例 2 — 5 >
上記実施例 2 - 1 〜 2 - 3 と同様に して正極活物質 L i C o
0 2 を合成した 次に、 上記活物質を用いて電極塗料組成物 を作成した。 電極塗料組成物の組成は下記の通り である 電極塗料組成物
活物質 L i C o 0 1 0 0 部 アセチ レ ンブラ ッ ク 2 部
( H S 1 0 0 : 電気化学工業社製)
グラフ アイ ト 6
( K S 4 4 : ロ ンザ社製)
バィ ンダ一樹脂 8
(表 1 に示した)
N — メ チルピロ リ ド ン 1 8 0 部 上記組成物を、 放射線硬化処理条件を、 加速電圧 1 5 0 k e V、 電極電流 2 0 mA、 照射線量 4 0 M r a d と した以外は 実施例 2 — 1 〜 2 — 4 と同様の方法で電極 Eを作成し、 上記と 同様に して実施例 2 — 5セルを作製し電極の試験を行った。 そ の結果を表 1 に示した。
<比較-例 2 - 1 、 2 - 2 >
放射線硬化処理を行わないこ と以外は実施例 2 — 5 と同様の 方法で電極 F 、 Gを作成し、 上記と同様にして比較例 2 - 1 お よび 2 - 2 のセルを作製し電極の試験を行った。 その結果を表
1 に示した。
表 1 よ り 、 本発明の実施例の電極 A 、 B 、 C 、 D 、 Eを用い た実施例 2 - 1 〜 2 — 5のセルは充放電を繰り返した時の放電 容量の低下が少ないこ とが分かる。 例えば、 表 1 の 2 0サイ ク ルでの放電容量を比較する と、 放射線硬化性化合物を含まない が、 電子線を照射した電極 Eを用いた実施例 2 — 5 のセルは、 電子線を照射しない電極 F 、 G を用いた比較例 2 - 1 および 2 - 2 のセルよ り放電容量が向上してお り 、 更に放射線硬化性 化合物を含み、 電子線を照射した電極 A 、 B 、 C 、 Dを用いた 実施例 2 - ;! 〜 2 - 4 のセルは電子線照射線量が小さいにもか かわ らず放電容量が大幅に向上している こ と が分かる。 従つ て、 本発明の二次電池では充放電サイ クル寿命が改善されてい る こ とが分かる。
<実施例 2 - 6 〜 2 - 9 >
活物質と してグラフ ア イ 卜 を用いて電極塗料組成物を作成し た。 電極塗料組成物の組成は下記の通り である。
電極塗料組成物
活物質グラフ アイ ト 1 0 0 部
( K S 4 4 : ロ ンザ社製)
バィ ンダー樹脂 8 部
(表 2 に示した)
放射線硬化性化合物 1 重量部
(表 2 に示した)
N —メ チルピロ リ ド ン 1 8 0 重量部 上記組成物をボールミルにて 1 0時間混合、 分散させ、 電極 塗料を調製した。 このよ う に して得られた電極塗料を厚み 1 2 u m の銅箔の両面に、 ドクターブレー ド法によ り塗布を行った 後、 熱風乾燥を行い、 電極層の片面の膜厚が 1 0 0 μ m となる よ う に塗設した。 次に日新ハイ ボルテージ製エリ アビーム型電 子線加速装置を使用 して、 加速電圧 1 5 0 K e V、 電極電流 2 0 mA、 照射線量 2 0 M r a dの条件下で N 2 雰囲気下にて電 子線を照射し硬化処理を行った。 このよ う にして作成した試料 を、 縦 2 5 mm、 横 2 0 mmに切断し、 上端部を 5 mmの幅で電極層 を除去して 2 O mm角の電極層を残した。 電極層を除去した上端 部に リ ー ド と してチタ ン線をスポ ッ ト溶接し、 電極 H 、 I 、 J 、 K (表 2 ) と した。
表 2 電極 バインダ 放射線硬化 放 電 容 量 (mAh/g) 化合物 (サイクル) 1 5 10 15 20 実施例 2-6 H HYLAR720 トリァリルシアヌ ト 325 319 322 320 318 実施例 2- 7 I HYLAR2800 ァ Dニック; 309 332 329 325 327 325 実施例 2-8 J HYLAR2800 トリァリルシアヌ ト 351 345 349 343 341 実施例 2- 9 K HYLAR2800 トリメジン酸トリアリル 319 319 317 316 315 実施例 2-10 L HYLAR720 309 298 295 294 276 実施例 2- 11 M HYLAR2800 281 286 281 265 251 比較例 2-3 N HYLAR720 304 261 232 191 165 比較例 2- 4 0 HYLAR2800 234 209 177 94 31
HYLAR720 (ポリフッ化ビニリテ ) :モンテ力 製
HYLAR2800 (フツイヒビニリデン -Λキサフルォロプロピレン共重合体) :モンテ力 -二社製 これらの電極を作用極と して用い、 実施例 2 — 6〜 2 — 9 の セルを作製し、 下記のよ う に して充放電を行った。 セルの構造 は上記と 同様に した。 対極お よ び参照極にはチタ ン線に接続 し た リ チ ウ ム板を用 い、 電解液にはエチ レ ンカーボネイ ト 、 ジェチルカ一ボネイ ト の体積比 1 : 1 の混合溶媒に 1 Mの過塩素酸リ チウムを溶解し た ものを用いた。 そ して、 4 mAの定電流で 0 ボル 卜 から 1 ボル ト V s L i L i + の範囲で充放電を行っ た。 その結果を表 2 に示した。
<実施例 2 — 1 0 および 2 - 1 1 > 実施例 2 — 6〜 2 — 9 'と 同様、 活物質と してグラ フ ア イ ト を 用いて電極塗料組成物を作成した。 電極塗料組成物の組成は下
記の通り である
電極塗料組成物
活物質 グラフ ア イ ト 1 0 0 部
( K S 4 4 : ロ ンザ社製)
バィ ンダー樹脂 8 部
(表 2 に示した)
N メ チルピロ リ ド ン 1 8 0 部 上記組成物を用い、 放射線硬化処理条件を、 加速電圧 1 5 0 K e V、 電極電流 2 0 mA、 照射線量 4 0 M r a d と した以外は 実施例 2 — 6 〜 2 — 9 と同様の方法で電極 L 、 Mを作成し、 実 施例 2 — 1 0および 2 — 1 1 のセルを作製し、 上記と同様にし て電極の試験を行った。 その結果を表 2 に示した。
<比較例 2 - 3 、 2 - 4 >
上記組成物を、 放射線硬化処理を行わないこ と以外は実施例 2 — 1 0 、 2 — 1 1 と同様の方法で電極 N 、 0を作成し、 比較 例 2 — 3 、 2 — 4のセルを作製し、 電極の試験を行った。 その 結果を表 2 に示した。
表 2 よ り 、 本発明の実施例の電極 H 、 I 、 J 、 Kを用いた実 施例 2 - 6 、 2 - Ί、 2 - 8 、 2 - 9 のセルは初期の放電容量 が大き く 、 かつ充放電を繰り返した時の放電容量の低下が少な い こ と が分かる。 例えば、 表 2 の 1 サイ クルでの放電容量を 比較する と、 電極 Η 、 I 、 J 、 Kを用いた実施例 2 — 6 、 2 —
7 、 2 — 8 、 2 — 9 のセルは、 電極 N 、 0 を用いた比較例 2 -
3 、 2 — 4のセルよ り放電容量が向上しているこ とが分かる。 さ らに 2 0サイ クルでの放電容量を比較する と、 電極 H 、 I 、
J 、 K 、 L 、 Mを用いた実施例 2 — 6 ~ 2 — 1 1 のセルは、 電極 N 、 0を用いた比較例 2 — 3および 2 — 4のセルと比較し て、 大幅に放電容量が向上しているこ とが分かる のよ う に 本発明の二次電池は充放電容 サィ クル寿命と もに改善され ている