JPWO2019172058A1 - セルロースナノファイバー含有ポリウレタンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ポリオール中でのセルロースの解砕の必要がなく、水の使用や樹脂への分散性を高めるためのセルロースの表面処理を必要とせずに、人工皮革、合成皮革、接着剤、塗料およびコーティング剤等の原料に適したセルロースナノファイバー含有のポリウレタンの製造方法を提供することを目的とする。【解決方法】下記(a)〜(c)の工程を含むセルロースナノファイバー含有ポリウレタンの製造方法である。(a)炭酸エステルにセルロースナノファイバーを分散させて、セルロースナノファイバーの炭酸エステル分散体を得る工程。(b)前記炭酸エステル分散体とジオール化合物を反応させて、セルロースナノファイバー含有ポリカーボネートジオール分散体を得る工程。(c)前記ポリカーボネートジオール分散体とイソシアナート化合物を反応させて、セルロースナノファイバー含有ポリウレタンを得る工程。

Description

本発明は、セルロースナノファイバー含有ポリウレタンおよびセルロースナノファイバー含有ポリカーボネートジオール分散体の製造方法に関する。
ポリウレタンは、耐久性の高い人工皮革や合成皮革、接着剤、塗料、コーティング剤、フィルムおよび光学材料等の分野で広く使用されている。
特に、ポリカーボネートジオール(以下、PCDという)をポリウレタンの原料にする場合、ポリエステルジオールおよびポリエーテルジオールの場合と比べて、耐加水分解性や耐薬品性に優れた耐久性の高いポリウレタンが得られることが知られている。
また、PCDを皮革、塗料およびコーティング剤用途に使用した場合、前記の特性以外に耐湿熱性、耐摩耗性および耐候性に優れるため、自動車の内装材として、例えば、座席シート向けの人工皮革や合成皮革および外装用塗料の原料として用いられている。さらに、接着用途においても、耐久性や柔軟性に優れた接着剤として自動車、電子機器および電気機器等に使用されている。
しかしながら、カーボネート結合はエステル結合と比べると柔軟性に欠けるため、カーボネート結合だけを有するPCDから製造されるポリウレタンは、ポリエステルポリオールから製造されるポリウレタンより柔軟性が劣り、特に低温における柔軟性、伸び、曲げおよび弾性回復性が悪いため、可撓性に欠けもろいという問題がある。
一方、セルロースナノファイバー(以下、CNFという)は、パルプ等を原料にして水媒体中で機械的または化学的解繊処理によって得られる、太さがナノメートルオーダーであり、アスペクト比の高いセルロース繊維である。
CNFは軽量であるが鉄の5倍の強度を有し、熱膨張率が低く、低温から高温まで弾性率が変化しない特性を有するため、CNFを用いた複合材料は軽量、高強度、低膨張率および温度変化に強いことが期待される。
しかしながら、水に分散させたCNF濃度は1〜20質量%と低く、樹脂と複合化させる場合には大量の水の除去が必要となる。
一方、樹脂中でパルプを解繊する場合、樹脂は一般的に粘度が高いので強力な機械力が必要となり、また、酸化処理など化学的に解繊したCNFは親水性が高いため精製や表面処理が必要など、CNFは工業的に取り扱い難い材料である。
近年、ポリウレタンにCNFを配合して物性を改善することが検討され、例えば、ポリオール中でセルロースを微細化して得られたCNFを含有するポリオール組成物と、ポリイソシアナートとを反応させて得られるポリウレタン樹脂を含有するポリウレタン樹脂組成物が開示されている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に記載のポリウレタン樹脂組成物を得るために、ポリオール中でセルロースを解繊した原料を使用しているが、ポリウレタン樹脂に要求される物性を確保するには、分子量の高いポリオールが必要となる。
例えば、ポリエステルポリオールやポリエーテルポリオールに比べ、高機能なPCDは分子量が1000〜2000のものが良く使われ、該ポリカーボネートポリオールの一部は常温で固体であり、50℃に加熱して、粘度は1000〜15000mPa・sである。このような粘度の高いポリオール中での解繊では、必要なせん断力が得にくく、解繊が不充分となりやすい。
一方、加熱しながら強力な機械力を加えた場合、解繊は促進されるが、CNFやポリオールの着色等の劣化が生じやすくなる。
特開2013−194162号公報
本発明は、ポリオール中でのセルロースの解砕の必要がなく、水の使用や樹脂への分散性を高めるためのセルロースの表面処理を必要とせずに、人工皮革、合成皮革、接着剤、塗料およびコーティング剤等の原料に適したCNF含有のPCDおよびポリウレタンの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らは、鋭意検討した結果、CNFを分散させた炭酸エステルとジオール化合物を反応させて得られるCNF含有PCD分散体に、イソシアナート化合物を反応させて得られるCNF含有ポリウレタンが、機械強度や耐薬品性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記(a)〜(c)の工程を含むCNF含有ポリウレタンの製造方法である。
(a)炭酸エステルにCNFを分散させて、CNFの炭酸エステル分散体を得る工程。
(b)前記炭酸エステル分散体とジオール化合物を反応させて、CNF含有PCD分散体を得る工程。
(c)前記PCD分散体とイソシアナート化合物を反応させて、CNF含有ポリウレタンを得る工程。
また、本発明は、下記(a)および(b)の工程を含むCNF含有PCD分散体の製造方法である。
(a)炭酸エステルにCNFを分散させて、CNFの炭酸エステル分散体を得る工程。
(b)前記炭酸エステル分散体とジオール化合物を反応させて、CNF含有PCD分散体を得る工程。
本発明の製造方法で得られるCNFを含有するポリウレタンは、機械強度や耐熱性等の特性に優れた高機能な複合材料として、人工皮革、合成皮革、接着剤、塗料およびコーティング剤等に有用である。なお、本発明におけるポリウレタンには発泡ポリウレタン(ウレタンフォーム)が含まれる。
参考例1で得られたCNF含有エチレンカーボネート分散液の顕微鏡写真を示す。 参考例2で得られたCNF含有エチレンカーボネート分散液の顕微鏡写真を示す。 実施例1で得られたCNF含有PCD分散液の顕微鏡写真を示す。 実施例2で得られたCNF含有PCD分散液の顕微鏡写真を示す。 実施例4で得られたCNF含有ポリウレタンの顕微鏡写真を示す。 実施例5で得られたCNF含有ポリウレタンの顕微鏡写真を示す。 実施例6および比較例2で得られた発泡ポリウレタンの伸び率と引張応力の関係を示す。
以下、本発明について、製造方法に沿って詳細に説明する。
本発明の工程(a)は、炭酸エステルにCNFを分散させて、CNFの炭酸エステル分散体を得る工程である。
炭酸エステルにCNFを分散させる方法は、CNFの原料であるバイオマスを炭酸エステル中で粉砕することで、CNFを含むセルロースが分散した炭酸エステルを得る方法が挙げられ、例えば、特開2017−23921号公報に記載の方法を用いることができる。
使用するバイオマスとしては、生体素材のいずれでも構わないが、特に、木質系、草本系およびセルロース系の植物系バイオマスを用いることが望ましい。
また、バイオマスを粉砕する装置としては、ボールミル、ビーズミル、ハンマーミル、ロッドミル、ディスクミル、カッターミル、ジェットミル、高圧ホモジナイザーおよび超音波ホモジナイザー等いずれも使用可能であるが、特に湿式のジェットミルを使用することが望ましい。
また、予め粉体化したCNFも用いることができる。粉体化したCNFは、例えば、凍結乾燥や炭酸アンモニウムの熱分解を利用して粉体化したものであり、比表面積が大きいため、前記公報記載の解砕装置以外に自転公転攪拌機等でも炭酸エステル中にCNFを分散させることができる。
前記炭酸エステルとしては、ジオール化合物との反応によってPCDを与えることができる環状カーボネート類および鎖状カーボネート類が挙げられる。
環状カーボネート類としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の炭素数2〜4のアルキレン基を有するアルキレンカーボネート類が挙げられ、これらの中でも、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートおよびブチレンカーボネートが好ましく、エチレンカーボネートが特に好ましい。
鎖状カーボネート類としては、ジアルキルカーボネートおよびジアリールカーボネートが好ましい。ジアルキルカーボネートとしては、構成するアルキル基の炭素数は1〜5個であることが好ましく、特に好ましくは1〜4個である。具体例としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート等の対称鎖状アルキルカーボネート類、エチルメチルカーボネート、メチル−n−プロピルカーボネート、エチル−n−プロピルカーボネート等の非対称鎖状アルキルカーボネート類等のジアルキルカーボネートが挙げられる。これらの中でも、ジメチルカーボネートおよびジエチルカーボネートが好ましい。
ジアリールカーボネートとしてはジフェニルカーボネートおよびジトリルカーボネートが挙げられ、ジフェニルカーボネートが好ましい。
例えば、炭酸エステルとしてエチレンカーボネートを用い、木質系バイオマスとして広葉樹パルプ(濃度1wt%)を用い、超音波ホモジナイザーで解砕処理すれば、顕微鏡観察によって、太さが約200nm、長さが約50μmのCNFが生成する。
前記工程(a)において、次工程(b)での反応性に優れるため、セルロース原料を予め精製した後、精製セルロース原料を炭酸エステル中で解繊することが好ましい。予め精製しない場合、セルロース原料に含まれる不純物が、炭酸エステル中に溶けることで、ジオール化合物とのエステル交換反応を阻害する恐れがある。
セルロース原料の精製方法は特に限定されないが、以下に示す精製方法が例示される。圧力容器に原料セルロースと水を仕込んだ後、圧力容器を加熱および加圧し、上澄み液を除去しながら、水の添加と加熱および加圧操作を繰り返した後、ろ過および水洗をして、ケーキ状のセルロースを得た後、減圧乾燥させ、精製したセルロース原料を得る。
本発明の工程(b)は、前記炭酸エステル分散体とジオール化合物を反応させて、CNF含有PCD分散体を得る工程である。本工程では、CNFには粉砕前のセルロースが含まれていても良い。
CNFが分散した炭酸エステルを用いて、ジオール化合物との反応により、CNFが分散したPCD分散体を得る方法としては、公知なPCDを製造する方法が適用され、例えば、特開2015−044986号公報および特開2017−025155号公報に記載の方法などが挙げられる。
例えば、PCDはエステル交換反応と重縮合反応からなる2段階の反応を経て得ることができる。炭酸エステルとジオール化合物を20:1〜1:10のモル比で混合し、常圧または減圧下で100〜300℃の温度で反応させ、副生するエチレングリコールおよび未反応のエチレンカーボネートを留出させ、2〜10単位の低分子量PCDを得、次いで減圧下で100〜300℃で未反応の原料ジオール化合物とエチレンカーボネートを留出させるとともに、低分子量のPCDを重縮合させる。原料ジオール化合物の留出量を加減することによって、所定の分子量のPCDを得ることができる。
なお、2種類以上の原料ジオール化合物を用いてPCDを製造する場合は、留出する原料ジオール化合物の組成をガスクロマトグラフ等で分析することで、PCDの組成比を求めることができ、PCDの組成比は反応中に原料ジオール化合物を追加することで任意の組成比に調整できる。
例えば、1,6−ヘキサンジオール(以下、HDOという)骨格を有し、分子量が1000のPCDは、以下に示す方法で得ることができる。
精留塔を取り付けた反応装置に、1質量%のCNFを含むエチレンカーボネート(以下、ECという)を400g、HDOを450g、触媒としてテトラブチルチタネートを0.8g仕込み、50torrで徐々に昇温する。絶えず留出があるように内温を160℃〜170℃まで上げ、留出が止まった時点で終了する。この第一段の反応では、HDOへのECの付加やECとHDOの間でエステル交換反応が起こり、オリゴマーが生成し、留出物は主としてエチレングリコールである。
次いで、精留塔を取り外し、減圧度を5torr〜0torrまで上げ、絶えず留出があるように内温を150℃〜185℃へ上げる。留出が止まり、所定の水酸基価に達した時点で終了とする。第二段の反応では、未反応のECやエチレングリコールの留出および低分子量のカーボネートジオール同士の重縮合でHDOが留出し、分子量が増大する。留出物は主としてHDOとなる。
また、前記反応には、必要に応じて三級アミン触媒や有機金属系触媒等を用いてもよいが、触媒を失活させる工程が不要となり、反応液の着色が低減する利点があることから、無触媒で反応することが好ましい。
本発明の工程(c)は、前記CNF含有PCD分散体とイソシアナート化合物を反応させて、CNF含有のポリウレタンを得る工程である。この工程(c)において、反応条件によりCNF含有の発泡ポリウレタンを得ることができる。
イソシアナート化合物としては、分子中にイソシアナート基を2個以上有する、例えば、トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナ−ト、キシリレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、水添ジフェニルメタンジイソシアナート、水添キシリレンジイソシアナートおよびヘキサメチレンジイソシアナート等を用いることができる。
前記イソシアナート化合物と反応するPCDの水酸基としては、JIS K 1557−1(プラスチック?ポリウレタン原料ポリオール試験方法?第1部:水酸基価の求め方)に準じて求めた水酸基価を用いればよい。PCDの水酸基とイソシアネート化合物のイソシアネート基のモル比([NCO/OH])は一般的に1.0以下であるが、ウレタンプレポリマーを製造する場合は1.0を超えるモル比とするのが好ましい。
例えば、ポリウレタンシートを作製する場合は、PCDとイソシアナート化合物を常温から70℃で混合し、真空脱泡後、必要に応じて触媒を添加して混合後、再度真空脱泡して金型に注型し、40℃〜110℃で3時間〜12時間加熱硬化させて、ポリウレタンシートを作製する。
前記工程(c)において、下記の鎖延長剤、硬度調整剤、鎖停止剤、触媒、ポリオールおよび溶剤を使用することができる。
<鎖延長剤>
本発明のポリウレタンを製造する際に用いられる鎖延長剤は、後述するイソシアネート基を有するプレポリマーを製造する場合において、イソシアネート基と反応する活性水素を少なくとも2個有する低分子量化合物であり、通常ポリオールおよびポリアミン等を挙げることができる。
その具体例としては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール等の直鎖ジオール類;2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−メチ ル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,4−ヘプタンジオール、1,4−ジ メチロールヘキサン、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ダイマージオール等の分岐鎖を有するジオール類;ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のエーテル基を有するジオール類;1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ジヒドロキシエチルシクロヘキサン等の脂環構造を有するジオール類、キシリレングリコール、1,4−ジヒドロキシエチルベンゼン、4,4’−メチレンビス(ヒドロキシエチルベンゼン)等の芳香族基を有するジオール類;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のポリオール類;N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン等のヒドロキシアミン類;エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、ヘキサチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、イソホロンジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、4,4’−ジフェニルメタンジアミン、メチレンビス(o−クロロアニリン)、キシリレンジアミン、ジフェニルジアミン、トリレンジアミン、ヒドラジン、ピペラジン、N,N’−ジアミノピペラジン等のポリアミン類;および水等を挙げることができる。
これらの鎖延長剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも得られるポリウレタンの物性のバランスが好ましい点、工業的に安価に多量に入手が可能な点で、1,4−ブタンジオール(以下、1,4BDと称する場合がある)、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ジヒドロキシエチルシクロヘキサン、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、イソホロンジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンが好ましい。
<硬度調整剤>
硬度調整剤としては、ポリカーボネートジオールの原料であるジヒドロキシ化合物などを使用すると良い。硬度調整剤を使用する理由を以下に説明する。例えば分子量の大きいポリカーボネートジオールを用いてポリウレタンを製造する場合、ポリイソシアネートや鎖延長剤の原料モル組成を分子量の低いポリカーボネートジオールと同一にすると、ポリウレタン分子全体に占めるポリカーボネートジオールの重量割合が大きくなることに起因し、弾性率や硬度が低下する。そのため、ポリカーボネートジオールの原料であるジヒドロキシ化合物などを硬度調整剤として加えることで、ポリウレタン全体に占めるポリカーボネートジオールの重量割合を同等に調整することが可能となり、分子量の異なるポリカーボネートジオールを用いた場合であっても、得られるポリウレタンの弾性率や硬度が低下することを防ぐことができる。この方法は一般的に広く用いられているものである。
硬度調整剤としてはポリカーボネートジオールの原料であるジヒドロキシ化合物を用いることが好ましく、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1 ,16−ヘキサデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール等が挙げられる。
<鎖停止剤>
本発明のポリウレタンを製造する際には、得られるポリウレタンの分子量を制御する目的で、必要に応じて1個の活性水素基を持つ鎖停止剤を使用することができる。
これらの鎖停止剤としては、一個の水酸基を有するメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール等の脂肪族モノオール類、一個のアミノ基を有するジエチルアミン、ジブチルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、モルホリン等の脂肪族モノアミン類が例示される。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<触媒>
本発明のポリウレタンを製造する際のポリウレタン形成反応において、トリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミンなどのアミン系触媒又はトリメチルチンラウレート、ジブチルチンジラウレート、ジオクチルチンジラウレート、ジオクチルチンジネオデカネートなどのスズ系の化合物、さらにはチタン系化合物などの有機金属塩などに代表される公知のウレタン重合触媒を用いる事もできる。ウレタン重合触媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<本発明のポリカーボネートジオール以外のポリオール>
本発明のポリウレタンを製造する際のポリウレタン形成反応においては、本発明のポリカーボネートジオールと必要に応じてそれ以外のポリオールを併用しても良い。ここで、本発明のポリカーボネートジオール以外のポリオールとは、通常のポリウレタン製造の際に用いるものであれば特に限定されず、例えばポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、本発明以外のポリカーボネートポリオールがあげられる。ここで、本発明のポリカーボネートジオールとそれ以外のポリオールを合わせた重量に対する。本発明のポリカーボネートジオールの重量割合は70%以上が好ましく、90%以上がさらに好ましい。本発明のポリカーボネートジオールの重量割合が少ないと、本発明の特徴である耐薬品性、低温特性、耐熱性のバランスが失われる可能性がある。
本発明において、ポリウレタンの製造には、上述の本発明のポリカーボネートジオールを変性して使用することも出来る。ポリカーボネートジオールの変性方法としては、ポリカーボネートジオールにエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等のエポキシ化合物を付加させてエーテル基を導入する方法や、ポリカーボネートジオールをε−カプロラクトン等の環状ラクトンやアジピン酸、コハク酸、セバシン酸、テレフタル酸等のジカルボン酸化合物並びにそれらのエステル化合物と反応させてエステル基を導入する方法がある。エーテル変性ではエチレンオキシド、プロピレンオキシド等による変性でポリカーボネートジオールの粘度が低下し、取扱い性等の理由で好ましい。特に、本発明のポリカーボネートジオールではエチレンオキシドやプロピレンオキシド変性することによって、ポリカーボネートジオールの結晶性が低下し、低温での柔軟性が改善すると共に、エレンオキシド変性の場合は、エチレンオキシド変性ポリカーボネートジオールを用いて製造されたポリウレタンの吸水性や透湿性が増加する為に人工皮革・合成皮革等としての性能が向上することがある。しかし、エチレンオキシドやプロピレンオキシドの付加量が多くなると、変性ポリカーボネートジオールを用いて製造されたポリウレタンの機械強度、耐熱性、耐薬品性等の諸物性が低下するので、ポリカーボネートジオールに対する付加量としては5〜50重量%が好適であり、好ましくは5〜40重量%、さらに好ましくは5〜30重量%である。また、エステル基を導入する方法では、ε−カプロラクトンによる変性でポリカーボネートジオールの粘度が低下し、取扱い性等の理由で好ましい。ポリカーボネートジオールに対するε−カプロラクトンの付加量としては3〜70重量%が好適であり、好ましくは5〜50重量%であり、さらに好ましくは10〜40重量%、よりさらに好ましくは15〜30重量%である。ε−カプロラクトンの付加量が70重量%を超えると、変性ポリカーボネートジオールを用いて製造されたポリウレタンの耐加水分解性、耐薬品性等が低下する。また3重量%より少ないと粘度低減効果が小さいため好ましくない。
<溶剤>
本発明のポリウレタンを製造する際のポリウレタン形成反応は溶剤を用いても良い。好ましい溶剤としては、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド,N−メチルピロリドンなどのアミド系溶剤;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶剤、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;及びトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤等が挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いてもよく、2種以上の混合溶媒として用いてもよい。
これらの中で好ましい有機溶剤は、メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン及びジメチルスルホキシド等である。
また、本発明のポリカーボネートジオール、ポリジイソシアネート、及び前記の鎖延長剤が配合されたポリウレタン組成物から、水分散液のポリウレタンを製造することもできる。
工程(c)において、CNF含有PCD分散体とイソシアナート化合物を反応させて、CNF含有発泡ポリウレタンを製造する場合は、例えば、反応時に水を添加すれば、CNF含有発泡ポリウレタンが得られる。この場合、PCDの水酸基(A)、イソシアナート化合物のイソシアナート基(B)および水(C)の割合(モル比)は、A:B=0.95:1.20〜1.05:1.20、かつ、A:C=0.95:0.20〜1.05:0.20であることが好ましい。
さらに好ましくは、A:B=0.98:1.20〜1.02:1.20、かつ、A:C=0.98:0.20〜1.02:0.20である。
発泡ポリウレタンを製造する場合、水を添加する時の反応条件として、反応温度は、水の沸点を超えないように100℃以下の温度で反応させることが好ましい。また、水を添加後、より分散させるため、高温でしばらく静置することが好ましい。
水を添加する以外に、発泡ポリウレタンを製造する方法として、化学発泡剤、物理発泡剤、超臨界流体、熱膨張性マイクロカプセルなどを使用する方法が挙げられる。
化学発泡剤は、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾジカルボンアミド、p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジン、炭化水素ナトリウムなどを添加して、熱分解反応させてガスを発生させるものである。
物理発泡剤は、高圧下で樹脂に液化ガス(フロン、炭化水素)や超臨界流体を溶解させ、圧力低下あるいは加熱により溶解度を低下させることで気泡を発生させるものである。
超臨界流体は、窒素や二酸化炭素を高温高圧にして超臨界流体とすることで発泡させるものである。
熱膨張性マイクロカプセルは、炭化水素を熱可塑性樹脂のカプセルでくるんだものであり、高温により炭化水素が気化し、それに応じて軟化したカプセルが膨張するものである。
前記工程(b)で得られるCNF含有PCD分散体は、炭酸エステル中でセルロース原料を解砕した分散体または粉体化したCNFを炭酸エステルに分散させた分散体を原料としている。
セルロース原料を水より疎水的な媒体中で解砕した場合、生成するCNFは水中で解砕したCNFよりも疎水的な表面を有し、有機媒体中での分散性に優れることが知られている。
したがって、水より疎水性の炭酸エステル中で解砕して得られたCNFも水中で解砕したCNFより疎水的で、そのため炭酸エステル中での分散性が良好であるとともに、これを原料として製造したPCD中のCNFも分散性が良好であり、更に、CNF含有PCD分散体を原料とするCNF含有ポリウレタン中のCNFの分散性も良好である。
親水的なCNFは一般的に疎水的な樹脂中では凝集や増粘等の課題が生じやすく、期待した特性が発揮されない場合があるが、本発明の製造方法によれば、これらの課題を解消または低減でき、より高機能なポリウレタンを得ることが可能となる。
また、炭酸エステルの一つであるECは、水とほぼ同じ誘電率を有し、親水的なCNFにも高い親和力を持つと考えられ、CNFに対し良好な分散媒体である。
例えば、以下の方法でCNF含有のポリウレタンを製造することができる。
粉体化したCNFを1〜5質量%の濃度で自転公転攪拌機によりEC中に分散させ、そのECと1,6−ヘキサンジオール(HDO)との反応から得られた、CNFを含むセルロースが分散したPCDとジシクロヘキシルメタンジイソシアナート(HMDI)を反応させることにより、CNF含有ポリウレタンが調製できる。
ウレタン化を促進する触媒としてジブチルスズジラウレートなどを用いて、PCDとイソシアナートからなる組成物100質量部に対し、0.04質量部の添加量で硬化する。常温で可使時間は約20分であり、得られたポリウレタンは熱可塑性である。CNFを含むセルロースは分子内に多くの水酸基を含んでいるが、硬化を極端に促進または遅延することはなく、触媒の添加量を加減することで硬化時間の調整は可能である。また、CNFを含むセルロースの存在によってゲル化したポリウレタンは生じない。
以下、参考例、実施例および比較例により本発明を詳しく説明する。
<参考例1> CNF含有EC分散液(1)
CNFの原料となるパルプとして北方針葉樹の漂白クラフトパルプ(NIST Standard Reference Material、8495 Northern Softwood(Bleached Kraft Pulp))を用いた。パルプのシートは約1cm四方に切断し、高速粉砕機ワンダーブレンダー(WB−1、大阪ケミカル社製)で綿状または粉末状のセルロースに予備解砕した。顕微鏡を用いてセルロースの繊維長を長いものから50本測長し、平均したところ約260μmであった。
このセルロース粉末が濃度0.1質量%となるように、60℃に加熱して液化した100gのEC中に分散させ、このセルロース分散液を卓上型湿式高圧粉砕機(ナノヴェイタL−ES、電動駆動式、吉田機械興業社製)に投入して微粉砕を繰返すことでCNF含有EC分散体を得た。
圧力は吐出速度を調整しながら徐々に昇圧し、最終的に180MPaで10回微粉砕した。得られたEC分散体中のCNFは枝分かれした集合体となっていたが、約200nm〜1μmの繊維が個々に分離して存在しており、分散性は良好であった。長さは100μmを超えるものが生成していた。図1に顕微鏡写真(400倍)を示す。
<参考例2> CNF含有EC分散液(2)
パルプとして広葉樹(ユーカリ)の漂白クラフトパルプ(NIST Standard Reference Material、8496 Eucalyptus Hardwood(Bleached Kraft Pulp))を用いた以外は、参考例1と同様の操作で広葉樹のCNF含有EC分散体を得た。
得られたEC分散体中のCNFは枝分かれした集合体となっていたが、約200nm〜1μmの繊維が個々に分離して存在しており、分散性は良好であった。長さは100μmを超えるものが生成していた。図2に顕微鏡写真(400倍)を示す。
<参考例3> CNF含有EC分散液(3)
参考例1と同様の操作で針葉樹パルプを用い、1質量%のCNF含有EC分散体を得た。ただし、最初のセルロース粉末の濃度は0.2質量%とし、徐々に昇圧しながら150Mpaで5回微粉砕してから、0.2質量%の刻みでセルロース粉末を追加して微粉砕を繰返すことで、最終的に1質量%の濃度とし、180MPaで10回微粉砕することで1質量%のCNF含有EC分散体を得た。
得られた分散体中のCNFは、参考例1と同様の大きさで分散性も同等であった。
<実施例1> CNF含有PCD分散体の製造(1)
参考例3で得られた1質量%のCNF含有EC分散体と1,6−ヘキサンジオール(HDO)との反応によってHDO骨格を有するCNF含有PCDを調製した。
攪拌機および高さ20cmのヴィグリュー分留管を取り付けた1リットルのフラスコに、1質量%のCNFを含むECを187質量部、HDOを200質量部、触媒としてテトラブチルチタネートを0.2質量部仕込み、50torrで徐々に昇温した。絶えず留出があるように内温を160℃〜170℃まで上げ、留出が止まった時点で終了した。
次いで、ヴィグリュー分留管を取り外し、減圧度を5torr〜0torrまで上げ、絶えず留出があるように内温を150℃〜185℃へ上げた。留出が止まったところで反応を止め、水酸基価が2.15meq/gの反応物を188質量部得た。PCDは分子内に2個の水酸基を有するので、水酸基価の逆数を2倍することで、得られたCNF分散PCDの分子量は930で、仕込み量からCNF濃度は1質量%と求められた。
得られたPCD中のCNFの分散性は原料として用いたEC分散体と同等であった。図3に顕微鏡写真(400倍)を示す。
なお、このCNF分散PCDは常温で固化するので、100℃以上に加熱して液化し、0.5μmのメンブレンフィルターで加圧ろ過することで清澄なろ液を得て、該ろ液の水酸基価を求めたところ2.15meq/gであった。従って、CNFが有する水酸基はPCDの水酸基価に影響を与えていなかった。
<実施例2> CNF含有PCD分散体の製造(2)
炭酸アンモニウムの熱分解によって得られた2質量部の粉体化したCNFを、150質量部の60℃で融解したECに加え、自転公転攪拌機で混合することにより、CNFが分散したECを得た。
この152質量部のCNF分散ECと191質量部のHDOを、0.2質量部のテトラn−ブチルチタネート存在下、実施例1と同様の操作で反応させることで157質量部のCNF分散PCDを得た。水酸基価は4.02meq/g、分子量は500、CNF濃度は1.9質量%であった。
得られたPCD分散体中のCNFは枝分かれした集合体となっていたが、繊維が個々に分離して存在しており、分散性は良好であった。図4に顕微鏡写真(400倍)を示す。
<実施例3> CNF含有PCD分散体の製造(3)
<結晶セルロースの精製>
圧力容器に50gの結晶セルロース(FD−101)と1リットルの純水を仕込み、圧力容器を加熱して、128℃,圧力146kPa(1.44atm)で2時間保持した。次に、常圧に戻した後、上澄み液を除去し、再び1リットルの新鮮な純水を加え、再度加熱して、128℃,圧力146kPa(1.44atm)で2時間保持した。上澄みの除去および新鮮な純水を加えた加熱・加圧操作をもう1回行ない、計3回繰返した。最後に結晶セルロース(FD−101)をろ別し、新鮮な純水で結晶セルロース(FD−101)を水洗後、110℃で減圧乾燥させた。
<精製FD−101の解砕>
前記で得られた1.5質量部の精製FD−101を148.5質量部のECに加え、ヒールッシャー社製超音波ホモジナイザーUP400Sを用いて105℃で8時間解砕することで、セルロースが1μm以下の太さに解砕されたEC分散物を得た。
<PCD合成>
前記で得られたEC分散物と1,6−ヘキサンジオール(HDO)を用い、無触媒とした以外は、実施例2と同様に反応を行ない、解砕されたセルロースを0.9質量%含む160質量部のPCDを得た。
<実施例4> CNF含有ポリウレタンの製造(1)
実施例1で得られたCNF含有PCDとジシクロヘキシルメタンジイソシアナート(HMDI)を、ジブチルスズジラウレートの存在下で硬化させ、ポウレタンシートを作製した。
ポリウレタンシートの調製は以下の通りで、PCDの水酸基とHMDIのイソシアネート基のモル比([NCO/OH])は1.0とした。
70℃で融解させた100質量部のPCDに、0.06部のジブチルスズジラウレートを加え、自転公転攪拌機で混合し、真空脱泡した。この混合物に28質量部のHMDIを加え、自転公転攪拌機で混合、真空脱泡後、厚みが1mmとなるようにテフロン(登録商標)製の型に流し込み、窒素雰囲気下、常温で一晩放置した。
次に40℃から徐々に昇温しながら最終的に70℃で3時間加熱することでCNFが約0.8質量%分散したポリウレタンシートを作製した。
得られたポリウレタンシートの一部をスライドガラスとカバーガラスの間に挟み、ヒートガンで加熱しながらカバーガラスを圧迫することで薄膜状のポリウレタンとして、顕微鏡でCNFの分散状態を観察した。
得られたポリウレタン中のCNFの分散性は原料として用いたPCD分散体と同等であった。図5に顕微鏡写真(400倍)を示す。
<実施例5> CNF含有ポリウレタンの製造(2)
実施例2で得られたPCDに関しても、実施例4と同様の操作でCNFを約1.2質量%含むポリウレタンシートを作製した。
実施例4と同様に顕微鏡でCNFの分散状態を観察し、図6に顕微鏡写真(400倍)を示す。
CNFの分散性は良好で、得られたポリウレタンシートをダンベル3号で打ち抜き、引張強度を測定した。結果を表1に示す。
表1からわかるように、実施例5で得られたポリウレタンは、CNFを含まないポリウレタン(比較例1)に比べて、引張強度は2.1倍高かった。
<比較例1>
比較のため、CNFを含まないPCDを用いてポリウレタンシートを作製し、引張強度を測定した。
CNFを含まないPCDとしては、実施例1で得られたPCDを100℃以上に加温して液化させ、0.5μmのメンブレンフィルターを用いて加圧ろ過したろ液を用い、ろ液は透明で清澄であった。このろ液を用いて、実施例4と同様の操作でポリウレタンシートを作製し、引張強度を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2019172058
<実施例6>CNF含有発泡ポリウレタンの製造
CNF含有PCD、HMDIおよび水を、ジブチルスズジラウレートの存在下で硬化させ、CNF含有発泡ポリウレタンを製造した。
CNF含有PCDは、原料ジオールを1,6−ヘキサンジオールと1,5−ペンタンジオールの1/1のモル比の混合物を使用した以外は、実施例1と同様な方法で製造したもので、重量平均分子量は500であった。
PCDの水酸基、HMDIのイソシアナート基、水のモル比(OH/NCO/H2O)を1.0/1.2/0.2として、次の反応を行った。
PCD100質量部に水0.72質量部を加え、自転公転撹拌機で3分間混合して、この混合物にポリラップ(商品名)を被せて、90℃で3分間加熱した後、HMDI63質量部を加え、自転公転撹拌機で3分間混合した。
さらに、ジブチルスズジラウレート0.13質量部を加え、自転公転撹拌機で30秒間混合した後、5cm角の樹脂製容器に流し込み、90℃で2時間加熱して、CNF含有発泡ポリウレタンシートを作製した。
<比較例2>CNFを含まない発泡ポリウレタンの製造
比較のため、CNFを含まないPCDを用いて、実施例6と同様の操作でCNFを含まない発泡ポリウレタンシートを作製した。
実施例6および比較例2で得られた発泡ポリウレタンをダンベル型で打ち抜いたサンプルを作製し、引張応力(工学応力)を測定した結果を図7に示す。
図7から分かる様に、実施例6で得られたCNF含有発泡ポリウレタンは、比較例2のCNFを含まない発泡ポリウレタンに比べて、破断時に高い工学応力を示した。
本発明の製造方法で得られたCNF含有PCD分散体およびCNF含有ポリウレタンは、引張強度など機械強度等に優れるため、より高機能な人工・合成皮革、塗料・コーティング剤および接着剤等に利用可能である。

Claims (10)

  1. 下記(a)〜(c)の工程を含むセルロースナノファイバー含有ポリウレタンの製造方法。
    (a)炭酸エステルにセルロースナノファイバーを分散させて、セルロースナノファイバーの炭酸エステル分散体を得る工程。
    (b)前記炭酸エステル分散体とジオール化合物を反応させて、セルロースナノファイバー含有ポリカーボネートジオール分散体を得る工程。
    (c)前記ポリカーボネートジオール分散体とイソシアナート化合物を反応させて、セルロースナノファイバー含有ポリウレタンを得る工程。
  2. 前記工程(a)において、セルロース原料を精製した後、該セルロース原料を炭酸エステル中で解繊して得られるセルロースナノファイバーの炭酸エステル分散体である請求項1に記載のセルロースナノファイバー含有ポリウレタンの製造方法。
  3. 前記工程(b)において、無触媒で反応を行う、請求項1または請求項2に記載のセルロースナノファイバー含有ポリウレタンの製造方法。
  4. 前記セルロースナノファイバー含有ポリウレタンがセルロースナノファイバー含有発泡ポリウレタンである請求項1〜3のいずれかに記載のセルロースナノファイバー含有ポリウレタンの製造方法。
  5. 炭酸エステルが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートおよびジフェニルカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれか1項に記載のセルロースナノファイバー含有ポリウレタンの製造方法。
  6. 炭酸エステルが、エチレンカーボネートである請求項5に記載のセルロースナノファイバー含有ポリウレタンの製造方法。
  7. 下記(a)および(b)の工程を含むセルロースナノファイバー含有ポリカーボネートジオールの製造方法。
    (a)炭酸エステルにセルロースナノファイバーを分散させて、セルロースナノファイバーの炭酸エステル分散体を得る工程。
    (b)前記炭酸エステル分散体とジオール化合物を反応させて、セルロースナノファイバー含有ポリカーボネートジオールを得る工程。
  8. 前記工程(a)において、セルロース原料を精製した後、該セルロース原料を炭酸エステル中で解繊して得られるセルロースナノファイバーの炭酸エステル分散体である請求項7に記載のセルロースナノファイバー含有ポリカーボネートジオールの製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のセルロースナノファイバー含有ポリカーボネートジオールを含むポリウレタンの製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のセルロースナノファイバー含有ポリカーボネートジオールを含むポリウレタン。


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