JP2015086308A - ウレタンエラストマー成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明が解決しようとする課題は、貯蔵弾性率及びクリープ性に優れるウレタンエラストマー成形品を提供することである。【解決手段】本発明は、ポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)とを反応させて得られるウレタンプレポリマー(A)を含む主剤(i)と、ポリアミン化合物(B)を含む硬化剤(ii)と、平均粒子径が10μm以下の微細化セルロース(iii)とを含有するウレタン組成物を用いて得られたことを特徴とするウレタンエラストマー成形品を提供するものである。前記微細化セルロース(iii)の含有量は、ウレタンエラストマー成形品中1〜10質量%の範囲であることが好ましい。前記微細化セルロース(iii)は、前記ポリオール(a1)中でセルロースを微細化して得られたものであることが好ましい。【選択図】 なし

Description

本発明は、動力学特性に優れるウレタンエラストマー成形品に関する。
ウレタンエラストマー成形品は、他のゴム材料に比べ、動力学特性に優れることからタイヤ、鉄鋼ロール、製紙ロール、スノープラウ等の部材として広く利用されている。
前記ウレタンエラストマー成形品としては、例えば、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)とを含むウレタン組成物を用いて得られたものが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
しかしながら、前記ウレタンエラストマー成形品は、特にロール等に使用された場合にはその使用経過と共に劣化する問題があった。
特開2013−166858号公報
本発明が解決しようとする課題は、貯蔵弾性率及びクリープ性に優れるウレタンエラストマー成形品を提供することである。
本発明は、ポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)とを反応させて得られるウレタンプレポリマー(A)を含む主剤(i)と、ポリアミン化合物(B)を含む硬化剤(ii)と、平均粒子径が10μm以下の微細化セルロース(iii)とを含有するウレタン組成物を用いて得られたことを特徴とするウレタンエラストマー成形品を提供するものである。
本発明のウレタンエラストマー成形品は、貯蔵弾性率及びクリープ性に優れるものであり、可使時間も長く、作業性に優れるものである。従って、本発明のウレタンエラストマー成形品は、タイヤ、鉄鋼ロール、製紙ロール、スノープラウ等の部材として好適に使用することができる。
前記ポリオール(a1)としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリアクリポリオール、ダイマージオール等を用いることができる。これらのポリオールは、単独で用いても2種以上を併用してもよい。なお、前記ポリオール(a1)として2種以上を併用する場合には、例えば、後述するセルロースを微細化する際のポリオールとして単独のもの用い、微細化後、後述するポリイソシアネート(a2)と反応させる際に、その他のポリオールを混合して用いてもよい。これらの中でも、セルロースの微細化の容易性、微細化セルロースの分散安定性、貯蔵弾性率及びクリープ性をより一層向上できる点から、ポリエーテルポリオールを用いることが好ましい。
前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレンポリプロピレングリコール等を用いることができる。これらの中でも、セルロースの微細化の容易性、微細化セルロースの分散安定性、貯蔵弾性率及びクリープ性をより一層向上できる点から、ポリテトラメチレングリコールを用いることが好ましい。
前記ポリオール(a1)の数平均分子量としては、貯蔵弾性率及びクリープ性の点から、500〜5,000の範囲であることが好ましく、700〜3,000の範囲がより好ましい。なお、前記ポリオール(a1)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、下記の条件で測定した値を示す。
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
ポリイソシアネート(a2)としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’−体、2,4’−体、又は2,2’−体、若しくはそれらの混合物)、ジフェニルメタンジイソシアネートのカルボジイミド変性体、ビュレット変性体、ウレタンイミン変性体ポリオール変性体等のジフェニルメタンジイソシアネート誘導体、トルエンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネートなどを用いることができる。これらのポリイソシアネートは、単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、微細化セルロースの分散安定性、貯蔵弾性率及びクリープ性をより一層向上できる点から、芳香族ポリイソシアネートを用いることが好ましく、トルエンジイソシアネートを用いることがより好ましい。
前記ポリオール(a1)と前記ポリイソシアネート(a2)との反応は、例えば、前記ポリオール(a1)が有する水酸基と前記ポリイソシアネート(a2)が有するイソシアネート基とのモル比(NCO/OH)が、好ましくは1.01〜30の範囲、より好ましくは2〜20の範囲、更に好ましくは4〜15の範囲で行うことができる。
前記方法により得られるウレタンプレポリマー(A)は、イソシアネート基を有するものであり、そのイソシアネート基当量(以下、「NCO当量」と略記する。)としては、貯蔵弾性率及びクリープ性の点から、150〜2,000g/eq.の範囲であることが好ましく、500〜1,500g/eq.の範囲がより好ましく、800〜1,200g/eq.の範囲が更に好ましい。
前記主剤(i)中における前記ウレタンプレポリマー(A)の含有量としては、50質量%以上であることが好ましく、70〜100質量%の範囲であることがより好ましい。
前記ポリアミン化合物(B)としては、例えば、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,3−または1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン;1,4−シクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、2,5(2,6)−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等の脂環式ジアミン;トリレンジアミン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン等の芳香族ジアミン;ヒドラジンなどを用いることができる。これらのポリアミン化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、作業性、貯蔵弾性率及びクリープ性の点から、芳香族ジアミンを用いることが好ましく、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)を用いることがより好ましい。
前記硬化剤(ii)中における前記ポリアミン化合物(B)の合計質量としては、50質量%以上であることが好ましく、70〜100質量%の範囲であることがより好ましい。
前記平均粒子径が10μm以下の微細化セルロース(iii)は、貯蔵弾性率及びクリープ性に優れるウレタンエラストマー成形品を得る上で必須の成分である。前記微細化セルロースを得る方法としては、前記ポリオール(a1)中でセルロースを微細化して微細化セルロースを得る方法を好ましく用いることができる。この方法によれば、ポリオール(aa1)中に微細化セルロースが存在する状態になるため、その後のウレタン化反応を容易に行うことができる。
前記微細化セルロースの原料である前記セルロースとしては、例えば、パルプ、綿、紙、レーヨン・キュプラ・ポリノジック・アセテート等の再生セルロース繊維;バクテリア産生セルロース、ホヤ等の動物由来セルロース;再生セルロース繊維及び動物由来セルロースの表面を化学修飾処理したもの;セルロース微粉末などを用いることができる。
前記パルプとしては、例えば、木材パルプ、非木材パルプ等を用いることができる。前記木材パルプとしては、機械パルプと化学パルプを用いることができ、リグニン含有量の少ない点から化学パルプを用いることが好ましい。また、前記化学パルプとしては、サルファイドパルプ、クラフトパルプ、アルカリパルプ等を用いることができる。前記非木材パルプとしては、藁、バガス、ケナフ、竹、葦、楮、亜麻等を用いることができる。
前記綿は、主に衣料用繊維に用いられる植物であり、綿花、綿繊維、綿等を用いることができる。
前記紙は、パルプから繊維を取り出し漉いたもので、新聞紙、廃牛乳パック、コピー済み用紙等の古紙などを用いることができる。
前記セルロース微粉末の平均粒子径としては、平均粒子径が10μm以下の微細化セルロースを製造しやすく、貯蔵弾性率及びクリープ性をより一層向上できる点から、20〜50μmの範囲であることが好ましく、22〜46μmの範囲がより好ましく、22〜43μmの範囲が更に好ましい。なお、前記セルロース微粉末の平均粒子径は、株式会社島津製作所製レーザー回折式粒度分布測定装置「SALD−7000」を用いて測定した、D50の値(μm)を示す。
前記セルロース微粉末は、例えば、「KCフロック」(日本製紙ケミカル株式会社製)、「セオラス」(旭化成ケミカルズ株式会社製)、「アビセル」(FMC社製)等を市販品として入手することができる。
前記ポリオール(a1)中で、前記セルロースを微細化する方法としては、例えば、前記ポリオール(a1)中に前記セルロースを添加し、機械的に箭断力を与える方法が挙げられる。前記箭断力を与える方法としては、例えば、ビーズミル、超音波ホモジナイザー、一軸押出機、二軸押出機等の押出機;バンバリーミキサー、グラインダー、加圧ニーダー、2本ロール等の混練機などを用いる方法が挙げられる。これらの中でも、前記ポリオール(a1)中でも安定した剪断力を得られる点から、加圧ニーダーを用いることが好ましい。
加圧ニーダーを用いる際の回転数としては、好ましくは10rpm以上、より好ましくは30〜100rpmの範囲であり、解繊時間としては、60〜600分程度行うことが好ましい。
前記した微細化方法により、前記セルロースは、平均粒子径10μm以下、好ましくは0.01〜10μmの微細化セルロースに解繊され、セルロースナノファイバー(CNF)となる。前記微細化セルロースの平均粒子径が10μm以下とならない場合には、所望の貯蔵弾性率及びクリープ性が得られない問題がある。なお、前記微細化セルロースの平均粒子径は、株式会社島津製作所製レーザー回折式粒度分布測定装置「SALD−7000」を用いて測定した、D50の値(μm)を示す。
また、前記微細化方法では、例えば、走査型電子顕微鏡の10,000倍の観察において、長軸方向に100nm〜1,000,000nmの範囲、短軸方向に5nm〜1,000nmの範囲までに前記セルロースを微細化し、セルロースナノファイバー(CNF)とすることが可能である。
前記微細化セルロース(iii)の含有量としては、貯蔵弾性率及びクリープ性をより一層向上できる点から、ウレタンエラストマー成形品中1〜10質量%の範囲であることが好ましく、5〜9質量%の範囲がより好ましい。
本発明のウレタンエラストマー成形品は、前記ウレタンプレポリマー(A)を含む主剤(i)と、前記ポリアミン化合物(B)を含む硬化剤(ii)と、前記平均粒子径が10μm以下の微細化セルロース(iii)とを必須の成分として含有するウレタン組成物を用いて得られるが、前記ウレタン組成物には必要に応じてその他の添加剤を含有してもよい。
前記その他の添加剤としては、例えば、触媒、整泡剤、砥粒、充填剤、顔料、増粘剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、難燃剤、可塑剤等を用いることができる。これらの添加剤は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、前記主剤(i)及び硬化剤(ii)のいずれに含有されてもよい。
前記ウレタンエラストマー成形品の製造方法としては、例えば、混合注型機を用いた方法が挙げられる。
具体的には、まず、前記主剤(i)と前記硬化剤(ii)とを混合注型機の各タンクへそれぞれ入れて、前記主剤(i)を好ましくは40〜130℃の範囲で加温し、前記硬化剤(ii)を好ましくは40〜130℃の範囲で加温し、それぞれを混合注型機で混合する。
前記主剤(i)と前記硬化剤(ii)との混合割合としては、貯蔵弾性率及びクリープ性の点から、前記主剤(i)中のウレタンプレポリマー(A)と前記硬化剤(ii)中の前記ポリアミン化合物(B)との質量割合[(A)/(B)]が、60/40〜90/10の範囲であることが好ましく、70/30〜85/15の範囲であることがより好ましい。
次いで、型内に注入された状態でウレタン組成物を加熱保持し、硬化させ、好ましくは100〜120℃、8〜17時間の条件でアフターキュアを行い、ウレタンエラストマー成形品を得ることができる。
以上の方法で得られたウレタンエラストマー成形品の硬度としては、貯蔵弾性率及びクリープ性の点から、50〜99の範囲であることが好ましく。70〜97の範囲がより好ましい。なお、前記ウレタンエラストマー成形品の硬度は、JIS K 7312−1996(硬さ試験)に準拠したスプリング硬さ試験とし、タイプAで評価した値を示す。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。
[実施例1]
撹拌機、温度計、還流管を備えた四つ口フラスコに、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量;1,000)を50質量部、平均粒子径が37μmのセルロース微粉末(日本製紙ケミカル株式会社製「W−100」)50質量部を、株式会社モリヤマ製加圧ニーダー(DS1−5GHH−H)を用いて60rpmで540分間混練を行ってセルロースの微細化処理を行い、微細化セルロースを含むポリテトラメチレングリコール(以下、実施例1において「CNF含有PTMG」と略記する。)を得た。ここで、得られたCNF含有PTMGを走査型電子顕微鏡(10,000倍)にて観察し、セルロースの微細化状態を確認したところ、100nmより細かく解れているセルロースナノファイバーが存在し、平均粒子径も10μm以下であったことから、良好なセルロースナノファイバーが作製できていることを確認した。
次いで、窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ッ口丸底フラスコに、トルエンジイソシアネート(三井化学ポリウレタン株式会社製「コスモネートT−100」、以下、「TDI」と略記する。)295.5質量部を仕込み、攪拌を開始した。次いで、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量;1,000)939質量部と前記CNF含有PTMG122質量部を分割で仕込み混合し、窒素気流下70℃で5時間反応を行い、イソシアネート基当量(以下、「NCO当量」と略記する。)990のイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A−1)を得た。
次いで、容器に主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−1)と、硬化剤である3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(以下、「MOCA」と略記する。)を120℃に温調し、〔ウレタンプレポリマー(A−1)〕/〔MOCA〕=100/12.2の質量比で攪拌、混合して、ウレタン組成物を調製し、110℃に予め加熱した金型に注入した。その後、その硬化物を110℃で16時間アフタキュアし、ウレタンエラストマー成形品を得た。得られたウレタンエラストマー成形品中の微細化セルロースの含有量は、4質量%であった。
[実施例2]
撹拌機、温度計、還流管を備えた四つ口フラスコに、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量;1,000)を50質量部、平均粒子径が37μmのセルロース微粉末(日本製紙ケミカル株式会社製「W−100」)50質量部を、株式会社モリヤマ製加圧ニーダー(DS1−5GHH−H)を用いて60rpmで540分間混練を行ってセルロースの微細化処理を行い、微細化セルロースを含むポリテトラメチレングリコール(以下、実施例1において「CNF含有PTMG」と略記する。)を得た。ここで、得られたCNF含有PTMGを走査型電子顕微鏡(10,000倍)にて観察し、セルロースの微細化状態を確認したところ、100nmより細かく解れているセルロースナノファイバーが存在し、平均粒子径も10μm以下であったことから、良好なセルロースナノファイバーが作製できていることを確認した。
次いで、窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ッ口丸底フラスコに、TDIを295.5質量部仕込み、攪拌を開始した。次いで、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量;1,000)872質量部と前記CNF含有PTMG255質量部を分割で仕込み混合し、窒素気流下70℃で5時間反応を行い、イソシアネート基当量(以下、「NCO当量」と略記する。)995のイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A−2)を得た。
次いで、容器に主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−2)と、硬化剤であるMOCAを120℃に温調し、〔ウレタンプレポリマー(A−2)〕/〔MOCA〕=100/12.1の質量比で攪拌、混合して、ウレタン組成物を調製し、110℃に予め加熱した金型に注入した。その後、その硬化物を110℃で16時間アフタキュアし、ウレタンエラストマー成形品を得た。得られたウレタンエラストマー成形品中の微細化セルロースの含有量は、7.4質量%であった。
[比較例1]
次いで、窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ッ口丸底フラスコに、TDIを295.5質量部仕込み、攪拌を開始した。次いで、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量;1,000)1,000質量部を分割で仕込み混合し、窒素気流下70℃で5時間反応を行い、イソシアネート基当量(以下、「NCO当量」と略記する。)945のイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A−3)を得た。
次いで、容器に主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−3)と、硬化剤であるMOCAを120℃に温調し、〔ウレタンプレポリマー(A−3)〕/〔MOCA〕=100/12.7の質量比で攪拌、混合して、ウレタン組成物を調製し、110℃に予め加熱した金型に注入した。その後、その硬化物を110℃で16時間アフタキュアし、ウレタンエラストマー成形品を得た。
[弾性貯蔵率の測定方法]
実施例及び比較例で得られたウレタンエラストマー成形品を50mm×5mm×2mmに裁断して、試験片とした。ついで、この試験片を、引張治具のチャック間が38mmになるようにセットし、加振振幅;−25〜25(μm)、最小加重振幅;0(N)、プリロード荷重;50(N)、周波数;11(Hz)の正弦波歪を与え、−50〜150(℃)の範囲におけるtanδ(損失正接)を測定し、貯蔵弾性率(MPa)を得た。
[クリープ性の評価方法]
実施例及び比較例で用いた金型を直径17.8、高さ25mmの円柱状の金型に代えて、円柱状のウレタンエラストマー成形品を得て、試験片とした。該試験片をフレキソメーター定荷重方式にて静荷重;100(N)、動荷重;1,100(N)、周波数;30(Hz)、温度;50(℃)、試験時間;25(分)の条件で行い、試験後のクリープを測定した。なお、クリープが6未満であれば「T」、6以上であれば「F」と評価した。
Figure 2015086308
本発明のウレタンエラストマー成形品である実施例1〜2は、いずれも弾性貯蔵率及びクリープ性に優れることが分かった。
一方、比較例1は、微細化セルロースを含有しない態様であるが、貯蔵弾性率が低く、クリープを大きいことがわかった。

Claims (4)

  1. ポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)とを反応させて得られるウレタンプレポリマー(A)を含む主剤(i)と、ポリアミン化合物(B)を含む硬化剤(ii)と、平均粒子径が10μm以下の微細化セルロース(iii)とを含有するウレタン組成物を用いて得られたことを特徴とするウレタンエラストマー成形品。
  2. 前記微細化セルロース(iii)の含有量が、ウレタンエラストマー成形品中1〜10質量%の範囲である請求項1記載のウレタンエラストマー成形品。
  3. 前記微細化セルロース(iii)が、前記ポリオール(a1)中でセルロースを微細化して得られたものである請求項1記載のウレタンエラストマー成形品。
  4. 前記ポリオール(a1)が、ポリエーテルポリオールである請求項1記載のウレタンエラストマー成形品。
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