JPWO2011043400A1 - 多価カルボン酸組成物およびその製造方法、ならびに該多価カルボン酸組成物を含有してなる硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
また多価カルボン酸はエポキシ樹脂の硬化剤としても使用できることが知られている。
さらに、近年オプトエレクトロニクス関連分野における利用が注目されている。特に近年の高度情報化に伴い、膨大な情報を円滑に伝送および処理するために、従来の電気配線による信号伝送に替わり、光信号を生かした技術が開発されている。そしてこれに伴って、光導波路、青色LEDおよび光半導体等の光学部品の分野においては透明性に優れた硬化物を与える樹脂組成物の開発が望まれている。
しかしながら上記の脂環式酸無水物を硬化剤とした場合、これらの硬化剤は蒸気圧が高く、硬化時に一部が蒸発する傾向がある。このため、これらの脂環式酸無水物をエポキシ樹脂の硬化剤として用いて開放系で熱硬化させる際には、この脂環式酸無水物が大気中に揮発し、大気への有害物質の放出による環境汚染、人体への悪影響を引き起こす懸念がある。また、それ以外にも、生産ラインの汚染、硬化物中に所定量のカルボン酸無水物(硬化剤)が存在しないことに起因するエポキシ樹脂組成物の硬化不良が起こるという問題があるばかりか、硬化条件によってその特性が大幅に変わってしまい、安定して目的とした性能を有する硬化物を得ることが困難である。
さらに、オルガノシロキサンタイプのエポキシ樹脂との硬化においては得られる硬化物がもろくなりやすく、強靭性に課題があった。
すなわち本発明は、
(1)下記式(1)
で表されるシリコーンオイル(a)と分子内に1個以上のカルボン酸無水物基をもつ化合物(b)とを付加反応させることにより得られるカルボン酸化合物(J)と、
2官能以上のアルコール性水酸基を有する飽和脂肪族多価アルコール(c)と分子内に1個以上のカルボン酸無水物基をもつ化合物(d)とを付加反応させることにより得られる多価カルボン酸化合物(K)と、
を含有することを特徴とする多価カルボン酸組成物、
(2)
前記化合物(b)および(d)が環状の飽和炭化水素を母骨格とする酸無水物であることを特徴とする前項(1)記載の多価カルボン酸組成物、
(3)
前記化合物(b)および(d)がメチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物およびビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物からなる群より選ばれる少なくとも1種の酸無水物であることを特徴とする前項(1)または(2)記載の多価カルボン酸組成物、
(4)
前記化合物(b)および(d)がメチルヘキサヒドロ無水フタル酸を必須とすることを特徴とする前項(3)記載の多価カルボン酸組成物、
(5)
前記化合物(c)が官能基数2〜6の多価アルコールであって1分子中の総炭素数が5〜20であることを特徴とする前項(1)〜(4)のいずれか一項に記載の多価カルボン酸組成物、
(6)
前項(1)〜(5)のいずれか一項に記載の多価カルボン酸組成物の製造方法であって、
シリコーンオイル(a)と2官能以上のアルコール性水酸基を有する飽和脂肪族多価アルコール(c)を含む混合物に、分子内に1個以上のカルボン酸無水物基をもつ化合物(b)および(d)を加え、前記シリコーンオイル(a)と前記化合物(b)の付加反応と、前記化合物(c)と前記化合物(d)の付加反応を同時に行なうことを特徴とする多価カルボン酸組成物の製造方法、
(7)
前項(1)〜(5)のいずれか一項に記載の多価カルボン酸組成物の製造方法であって、
以下の工程(A)、工程(B)を逐次的に1ポットで反応させることを特徴とする多価カルボン酸組成物の製造方法、
工程(A):シリコーンオイル(a)と分子内に1個以上のカルボン酸無水物基をもつ化合物(b)を付加反応させる工程
工程(B):2官能以上のアルコール性水酸基を有する飽和脂肪族多価アルコール(c)と分子内に1個以上のカルボン酸無水物基をもつ化合物(d)を付加反応させる工程
(8)
前記付加反応を、無溶剤、もしくは使用する原料における反応基質の総量に対して50重量%以下の有機溶剤中、40〜150℃で行なうことを特徴とする前項(6)または(7)記載の多価カルボン酸組成物の製造方法、
(9)
前項(1)〜(5)のいずれか一項に記載の多価カルボン酸組成物とエポキシ樹脂とを含有する硬化性樹脂組成物、
(10)
前記エポキシ樹脂が脂環式エポキシ樹脂および/またはエポキシ基含有シリコーン樹脂であることを特徴とする前項(9)記載の硬化性樹脂組成物、
(11)
前記エポキシ樹脂がエポキシ基含有シリコーン樹脂であることを特徴とする前項(9)記載の硬化性樹脂組成物、
(12)
前項(9)〜(11)のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物、
に関する。
で表されるシリコーンオイル(a)と分子内に1個以上のカルボン酸無水物基をもつ化合物(b)とを付加反応させることにより得られるカルボン酸化合物(J)と、
2官能以上のアルコール性水酸基を有する飽和脂肪族多価アルコール(c)と分子内に1個以上のカルボン酸無水物基をもつ化合物(d)とを付加反応させることにより得られる多価カルボン酸化合物(K)と、を含有することを特徴とする。
本発明の多価カルボン酸組成物を製造する際の多価カルボン酸(J)と多価カルボン酸(K)は下記に従い、それぞれ単独で調整して混合しても、各原料を逐次反応させてもよい。
前記式(1)において、R1の具体例としては、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、へキシレン、ヘプチレン、オクチレン等のエーテル結合を有しない総炭素数1〜10のアルキレン基;−C3H6−O−C2H4−、−C2H4−O−C2H4−、−C3H6−O−C3H6−等のエーテル結合を有する総炭素数1〜10のアルキレン基が挙げられる。これらのうち市場での入手のし易さからプロピレン基または−C3H6−O−C2H4−が好ましい。
R1の鎖が総炭素数10を越える場合、例えば市販品であればポリエチレンオキサイド付加体等が存在するが、耐熱・耐光性の面で好ましくない。
シリコーンオイル(a)の好ましい分子量範囲としては、重量平均分子量で500〜5000、より好ましくは600〜4000、特に好ましくは600〜2500である。また最も好ましい範囲としては600〜1500である。分子量が500より小さい場合、得られた生成物の分子間力が高くなり粘度が上昇しやすくなる、また5000より大きい場合、他の成分との相溶性が悪く、系が濁ってしまう場合が多いことから好ましくない。
このようなカルビノール変性シリコーン化合物としては、例えば日本国特開2007−508424号公報等に記載の手法を用いて合成できる。市場から入手可能な化合物としてはDow Corning5562(東レ・ダウコーニング製)、X22−160−AS、KF−6001、KF−6002、KF−6003(いずれも信越化学工業製)、XF42−B0970(モメンティブ製)、サイラプレーンFM−4411、FM−4421、FM−4425(チッソ製)などが挙げられる。
分岐構造を有する鎖状アルキレンジオールとしては具体的にはネオペンチルグリコール、2−エチル−2−ブチルプロピレン−1,3−ジオール、2,4−ジエチルペンタン−1,5−ジオールなどが挙げられる。
環状構造を有するジオールとしては、トリシクロデカンジオール、ペンタシクロペンタデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、ノルボルナンジオール、ジオキサングリコール、スピログリコール等が挙げられる。
トリオールとしてはグリセリン、トリメチロールプロパン等が、テトラオールとしてはペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン等が、さらにヘキサオールとしてはジペンタエリスリトール等が挙げられる。
光学特性、耐熱着色性、耐光着色性に優れる点から、2,4−ジエチルペンタン−1,5−ジオール、トリシクロデカンジオール、ペンタエリスリトールの使用が好ましい。
本発明においてはこれらの具体例に限定されず、さらに1種又は2種以上を混合して用いても良い。
これらのうち、光学特性の観点から、特に飽和炭化水素構造を有する化合物が好ましい。さらに、耐熱性と強靭性のバランスの観点から、環状の飽和炭化水素構造を母骨格として有するものが特に好ましく、具体的にはメチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二水和物、ブタンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられるがこれらに限定されず、1種又は2種以上を混合して用いても良い。
本発明においては、取り扱いのしやすさの観点から、特にカルボン酸無水物基を1個有する物が特に好ましく、中でもメチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物が好ましい。特に、光学的な特性から、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸またはシクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物が特に好ましい。
触媒を用いる場合、例えば塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、硝酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸等の酸性化合物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン等のアミン化合物、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール等の複素環式化合物、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルプロピルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルセチルアンモニウムヒドロキシド、トリオクチルメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムヨージド、テトラメチルアンモニウムアセテート、トリオクチルメチルアンモニウムアセテート等の4級アンモニウム塩等が挙げられる。これらの触媒は1種又は2種以上を混合して用いても良い。これらの中で、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジンが好ましい。
触媒の使用量には、特に制限はないが、原料の総重量100重量部に対して、通常0.001〜5重量部である。
また室温での結晶性の高い化合物、例えばシクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物等を用いる場合はその結晶を十分に溶解させるため100〜150℃での反応を行うことが好ましい。
また、揮発しやすい酸無水物と、結晶性の高い酸無水物を併用する場合は、段階的に温度を上昇させることで酸無水物の揮発を防ぐということも可能である。
具体的な反応比率としてはその官能基当量で比較し、(b)(もしくは(d))を1とした場合、そのモル比で(a)(もしくは(c))が0.001〜1.0、より好ましくは0.01〜1.0、さらに好ましくは0.1〜1.0である。前述のように本発明の多価カルボン酸組成物と他の酸無水物の混合物を製造する場合、前記割合が0.01〜0.7、好ましくは0.01〜0.4の範囲が好ましい。
また無触媒での反応においては必要に応じて溶剤を留去、さらに無溶剤、無触媒の場合はそのまま取り出すことで多価カルボン酸(J)または多価カルボン酸(K)を得ることができる。
ここで、特に(J)/(K)の比率は99/1〜80/20が好ましく、99/1〜85/15がより好ましい。(K)を重量比で1以上混合させることで、耐腐食ガス透過性の性能が特に改善され、さらに(J)を重量比で80以上混合させることで、耐光性に優れ、基材からの剥離やクラックが生じ難く、LEDの封止材として用いた場合における照度劣化も起こり難い性能を実現できるためである。特に(J)を重量比で85以上混合させることで、上記特性をバランス良く両立させることができる。
(i)
シリコーンオイル(a)と多価アルコール(c)の混合物に、分子内に1個以上のカルボン酸無水物基をもつ化合物(b)および(d)を仕込み、同時に反応させる。
(ii)
以下の工程(A)、工程(B)を逐次的に1ポットで反応させる。
工程(A):シリコーンオイル(a)と分子内に1個以上のカルボン酸無水物基をもつ化合物(b)を反応させる工程
工程(B):2官能以上のアルコール性水酸基を有する飽和脂肪族多価アルコール(c)と分子内に1個以上のカルボン酸無水物基をもつ化合物(d)を反応させる工程
即ち、上記(ii)の手法は、工程(A)(あるいは工程(B))を行った後に、逐次的に工程(B)(あるいは工程(A))に使用する化合物を投入し、系中で反応および混合を行うものである。
(iii)
分子内に1個以上のカルボン酸無水物基をもつ化合物(b)、(d)が同一である場合、シリコーンオイル(a)(あるいは多価アルコール(c))と、分子内に1個以上のカルボン酸無水物基をもつ化合物(b)(=(d))を仕込み、反応を行った後、多価アルコール(c)(あるいはシリコーンオイル(a))を仕込み、反応を行う。
本発明の多価カルボン酸組成物は透明性に優れ、エポキシ樹脂等の硬化性樹脂の硬化剤、塗料、接着剤、成形品、半導体、光半導体の封止材用樹脂、光半導体のダイボンド材用樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂などの原料や改質剤、可塑剤や潤滑油原料、医農薬中間体、塗料用樹脂の原料、トナー用樹脂として有用であり、とりわけエポキシ樹脂の硬化剤として有用である。
本発明の多価カルボン酸組成物をエポキシ樹脂の硬化剤として用いた場合、本発明の多価カルボン酸組成物は優れた硬化能を示し、またその硬化物の透明度が優れるので、特に高輝度の白色LED他の光半導体封止に用いられるエポキシ樹脂用硬化剤として極めて有用である。
使用できる酸無水物としては、分子内に1個以上のカルボン酸無水物基をもつ化合物(e)が好ましく、特にその構造に芳香環を有しない酸無水物が好ましい。分子内に1個以上のカルボン酸無水物基をもつ化合物(e)として具体的には、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ブタンテトラカルボン酸無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物などが挙げられる。
硬化剤組成物として酸無水物との混合で使用する場合、本発明の多価カルボン酸組成物の占める割合は、前記他の酸無水物と本発明の多価カルボン酸組成物の合計重量に対し、0.1〜50重量%、好ましくは0.1〜30重量%である。かかる範囲で併用することで、組成物の流動性、硬化物の耐熱性機械的強度の面で効果を奏する。
以下、本発明の多価カルボン酸組成物を含む本発明の硬化性樹脂組成物について記載する。
本発明の硬化性樹脂組成物はエポキシ樹脂を必須成分として含有する。
これら脂環式エポキシ樹脂としては、シクロヘキセンカルボン酸とアルコール類とのエステル化反応あるいはシクロヘキセンメタノールとカルボン酸類とのエステル化反応(Tetrahedron vol.36 p.2409 (1980)、Tetrahedron Letter p.4475 (1980)等に記載の手法)、あるいはシクロヘキセンアルデヒドのティシェンコ反応(日本国特開2003−170059号公報、日本国特開2004−262871号公報等に記載の手法)、さらにはシクロヘキセンカルボン酸エステルのエステル交換反応(日本国特開2006−052187号公報等に記載の手法)によって製造できる化合物を酸化した物などが挙げられる。
アルコール類としては、アルコール性水酸基を有する化合物であれば特に限定されないがエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどのジオール類、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオールなどのトリオール類、ペンタエリスリトールなどのテトラオール類などが挙げられる。またカルボン酸類としてはシュウ酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられるがこれに限らない。
これらエポキシ樹脂の具体例としては、ERL−4221、UVR−6105、ERL−4299(全て商品名、いずれもダウ・ケミカル製)、セロキサイド2021P、エポリードGT401、EHPE3150、EHPE3150CE(全て商品名、いずれもダイセル化学工業製)及びジシクロペンタジエンジエポキシドなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない(参考文献:総説エポキシ樹脂 基礎編I p76−85)。
これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
併用できる他の硬化剤としては、例えばアミン系化合物、酸無水物系化合物、アミド系化合物、フェノール系化合物、カルボン酸系化合物などが挙げられる。使用できる硬化剤の具体例としては、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンより合成されるポリアミド樹脂、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ブタンテトラカルボン酸無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸−3,4−無水物、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、テルペンジフェノール、4,4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノール、3,3’,5,5’−テトラメチル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジオール、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシアセトフェノン、o−ヒドロキシアセトフェノン、ジシクロペンタジエン、フルフラール、4,4’−ビス(クロロメチル)−1,1’−ビフェニル、4,4’−ビス(メトキシメチル)−1,1’−ビフェニル、1,4’−ビス(クロロメチル)ベンゼン、1,4’−ビス(メトキシメチル)ベンゼン等との重縮合物及びこれらの変性物、テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類、イミダゾール、トリフルオロボラン−アミン錯体、グアニジン誘導体、テルペンとフェノール類の縮合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
亜鉛塩および/または亜鉛錯体としては、亜鉛イオンを中心元素とした塩および/または錯体であって、好ましくは、カウンターイオンおよび/または配位子として炭素数1〜30のアルキル基を有するカルボン酸、燐酸エステル、燐酸から選ばれる少なくとも1種を有する。炭素数1〜30のアルキル基としてはメチル基、イソプロピル基、ブチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、イソデシル基、イソステアリル基、デカニル基、セチル基などが挙げられる。
本発明においては特にカルボン酸亜鉛体、燐酸エステル亜鉛体が好ましい。カルボン酸亜鉛体、燐酸エステル亜鉛体を使用することによって、耐腐食性ガス透過性を向上させることができる。
具体的には2−エチルヘキシル酸亜鉛、イソステアリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛などが挙げられる。
このような燐酸エステル亜鉛の亜鉛塩および/または亜鉛錯体は、例えば燐酸エステルを例えば炭酸亜鉛、水酸化亜鉛などと反応させることで得られる(特許文献 EP699708号公報)。
上記リン系化合物は、市販品を用いることもできる。
例えば、アデカ製として、アデカスタブPEP−4C、アデカスタブPEP−8、アデカスタブPEP−24G、アデカスタブPEP−36、アデカスタブHP−10、アデカスタブ2112、アデカスタブ260、アデカスタブ522A、アデカスタブ1178、アデカスタブ1500、アデカスタブC、アデカスタブ135A、アデカスタブ3010、アデカスタブTPPが挙げられる。
本発明において、リン系化合物の使用量は、エポキシ樹脂に対し、重量比で0.005〜5重量%、より好ましくは0.01〜4重量%、0.1〜2重量%である。
光安定剤としては、特にヒンダートアミン化合物を含有することが好ましく、必要に応じてリン系化合物を含有することが好ましい。前記アミン化合物としては、例えば、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)=1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、テトラキス(2,2,6,6−トトラメチル−4−ピペリジル)=1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールおよび3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとの混合エステル化物、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−ウンデカンオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カーボネート、2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル〕−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル−メタアクリレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)〔〔3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル〕メチル〕ブチルマロネート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル,1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンの反応生成物、N,N′,N″,N″′−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物、2,2,4,4−テトラメチル−20−(β−ラウリルオキシカルボニル)エチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ〔5・1・11・2〕ヘネイコサン−21−オン、β−アラニン,N,−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−ドデシルエステル/テトラデシルエステル、N−アセチル−3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)ピロリジン−2,5−ジオン、2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ〔5,1,11,2〕ヘネイコサン−21−オン、2,2,4,4−テトラメチル−21−オキサ−3,20−ジアザジシクロ−〔5,1,11,2〕−ヘネイコサン−20−プロパン酸ドデシルエステル/テトラデシルエステル、プロパンジオイックアシッド,〔(4−メトキシフェニル)−メチレン〕−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)エステル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールの高級脂肪酸エステル、1,3−ベンゼンジカルボキシアミド,N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)等のヒンダートアミン系化合物等が挙げられる。
前記光安定材であるアミン化合物として、次に示す市販品を使用することができる。
例えば、チバスペシャリティケミカルズ製として、TINUVIN765、TINUVIN770DF、TINUVIN144、TINUVIN123、TINUVIN622LD、TINUVIN152、CHIMASSORB944、アデカ製として、LA−52、LA−57、LA−62、LA−63P、LA−77Y、LA−81、LA−82、LA−87などが挙げられる。
本発明において、光安定剤の使用量は、エポキシ樹脂に対し、重量比で0.005〜5重量%、より好ましくは0.01〜4重量%、0.1〜2重量%である。
0.005重量%よりも少ない場合、効果が足りず、5重量%を超えるような過剰の場合、耐熱着色性への影響が現れてしまうことから好ましくない。
加熱条件は例えば80〜230℃で1分〜24時間程度が好ましい。加熱硬化の際に発生する内部応力を低減する目的で、例えば80〜120℃、30分〜5時間予備硬化させた後に、120〜180℃、30分〜10時間の条件で後硬化させることができる。
注入方法としては、ディスペンサー、トランスファー成形、射出成形等が挙げられる。
加熱は、熱風循環式、赤外線、高周波等の方法が使用できる。
加熱条件は例えば80〜230℃で1分〜24時間程度が好ましい。加熱硬化の際に発生する内部応力を低減する目的で、例えば80〜120℃、30分〜5時間予備硬化させた後に、120〜180℃、30分〜10時間の条件で後硬化させることができる。
カラム:Shodex SYSTEM−21カラム(KF−803L、KF−802.5(×2本)、KF−802)
連結溶離液:テトラヒドロフラン、流速は1ml/min.
カラム温度:40℃、また検出はRI(Reflective index)
検量線:Shodex製標準ポリスチレン
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら両末端カルビノール変性シリコーンX22−160AS(信越化学工業(株)製 式(1)において、R1=−C3H6−O−C2H4−、R2=CH3、重量平均分子量は約1000)500部、HTMAn(1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物、三菱ガス化学(株)製)99部、MH−700(ヘキサヒドロ無水フタル酸と4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸の混合物、新日本理化製)84部、トルエン50部を反応容器に仕込み、90℃で2時間反応後、130℃に昇温し、3時間後にGPCを測定したところ酸無水物のピークが消失していた。その後さらに2時間反応させた。反応終了後、減圧下で溶媒を除去することにより無色〜淡黄色液体のカルボン酸化合物(J−1)681部を得た。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながらトリシクロデカンジオール98部、HTMAn(1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物、三菱ガス化学(株)製)99部、MH−700(ヘキサヒドロ無水フタル酸と4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸の混合物、新日本理化製)84部、トルエン10部を反応容器に仕込み、60℃で1時間100℃で2時間反応を行った。反応終了後、減圧下で溶媒を除去することにより、無色の固形樹脂のカルボン酸化合物(K−1)280部を得た。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながらカルボン酸化合物(J−1)68.3部を仕込み、100℃で撹拌しているところに、カルボン酸化合物(K−1)28.1部を加え、そのまま1時間撹拌し、相溶させることで無色透明液体として本発明の多価カルボン酸組成物(MA−1)を得た。
実施例1で得られた本発明の多価カルボン酸組成物(MA−1)、比較例として、MH−700(ヘキサヒドロ無水フタル酸と4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸の混合物、新日本理化製 以下、H1と称す)を硬化剤として用い、エポキシ樹脂として3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート(ダウ・ケミカル製 UVR−6105 以下エポキシ樹脂(EP1)と称す)、硬化促進剤としてヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(東京化成工業(株)製 25%メタノール溶液、以下C1と称す。)を使用し、下記表1に示す配合比(重量部)で配合し、20分間脱泡を行い、本発明の硬化性樹脂組成物を得た。
実施例及び比較例で得られた硬化性樹脂組成物を真空脱泡20分間実施後、シリンジに充填し精密吐出装置を使用して、発光波長465nmを持つ発光素子を搭載した表面実装型(SMD型 外径5mm角表面実装型LEDパッケージ 内径4.4mm、外壁高さ1.25mm)LEDに注型した。その後、所定の硬化条件で硬化させることで、試験用LEDを得た。
評価項目
揮発性:封止した後の硬化物表面の凹みの有無を目視で評価した。表中、○;凹みが認められない、△;凹みが多少認められる、×;凹みが多く認められる(ワイヤーの露出がある)。
2−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン59.1部、分子量1700(GPC測定値)のシラノール基をもつポリジメチルジフェニルシロキサン130.6部、0.5重量%KOHメタノール溶液10.0部を反応容器に仕込み、75℃に昇温した。昇温後、還流下75℃にて8時間反応させた。反応後、メタノールを135部追加後、50%蒸留水メタノール溶液25.9部を60分かけて滴下し、還流下75℃にてさらに8時間反応させた。反応終了後、5重量%第1水素ナトリウムリン酸水溶液で中和後、80℃でメタノールの蒸留回収を行った。その後、洗浄のために、メチルイソブチルケトン(MIBK)170部を添加後、水洗を3回繰り返した。次いで有機層を減圧下、100℃で溶媒を除去することによりエポキシ樹脂(EP2)162部を得た。得られた化合物のエポキシ当量は707g/eq、重量平均分子量は2680、外観は無色透明であった。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら両末端カルビノール変性シリコーンX22−160AS(信越化学工業(株)製)500部、MH(メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、新日本理化製)168部を加え、70℃で2時間反応後、キョウワジオールPD9(2,4−ジエチルペンタン−1,5−ジオール 協和発酵ケミカル製)80部、HTMAn(1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物、三菱ガス化学(株)製)198部を添加し、70℃で1時間、130℃で5時間反応を行うことで本発明の多価カルボン酸組成物(MA−2)を得た。得られた多価カルボン酸組成物は、無色透明の液体(半固形に近いが室温にて流動性はある)であった。(正確には算出できないが、両末端カルビノール変性シリコーン由来の多価カルボン酸(J)が約70重量%、2,4−ジエチルペンタン−1,5−ジオール由来の多価カルボン酸(K)が約30重量%含まれる)
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら両末端カルビノール変性シリコーンX22−160AS(信越化学工業(株)製)500部、MH(メチルシクロヘキサンジカルボン酸無水物、新日本理化製)168部、キョウワジオールPD9(2,4−ジエチルペンタン−1,5−ジオール 協和発酵ケミカル製)80部、HTMAn(1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物、三菱ガス化学(株)製)198部を添加し、70℃で2時間、130℃で5時間反応を行った後、50℃に冷却後、MH(メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、新日本理化製)33.6部添加し、完全に相溶させることで本発明の多価カルボン酸組成物(MA−3)を得た。得られた多価カルボン酸組成物は、無色透明の液体であった。(正確には算出できないが、両末端カルビノール変性シリコーン由来の多価カルボン酸(J)が約70重量%、2,4−ジエチルペンタン−1,5−ジオール由来の多価カルボン酸(K)が約27重量%、酸無水物が約3重量%含まれる)
実施例3、4で得られた本発明の多価カルボン酸組成物(MA−2、MA−3)、比較例として、合成例1で製造したカルボン酸(J−1)、酸無水物(H1)をそれぞれ硬化剤として用い、エポキシ樹脂として合成例4で得られたエポキシ樹脂(EP2)を用い、硬化促進剤としてヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(東京化成工業(株)製 25%メタノール溶液、以下C1と称す。)を使用し、下記表2に示す配合比(重量部)で配合し、20分間脱泡を行い、本発明または比較用の硬化性樹脂組成物を得た。
得られた硬化性樹脂組成物を用い、以下に示す要領で各種試験を行った。結果を表2に合わせて示す。
実施例5、6、比較例2、3で得られた硬化性樹脂組成物を真空脱泡20分間実施後、シリンジに充填し精密吐出装置を使用して、発光波長465nmを持つ発光素子を搭載した表面実装型LEDに開口部が平面になるように注型した。120℃×3時間の予備硬化の後、150℃×1時間で硬化し、表面実装型LEDを封止した。このように封止した後の硬化剤の揮発に伴う樹脂表面の凹みの有無を目視で評価した。表中、○;凹みが認められない、△;凹みが多少認められる、×;凹みが多く認められる(ワイヤーの露出)
(2)リフロー試験;
実施例5、6、比較例2、3で得られた硬化性樹脂組成物を真空脱泡20分間実施後、シリンジに充填し精密吐出装置を使用して、発光波長465nmを持つ発光素子を搭載した表面実装型LEDに開口部が平面になるように注型した。120℃×3時間の予備硬化の後、150℃×1時間で硬化し、表面実装型LEDを封止した。得られた試験用LEDを30℃70%×72Hr吸湿後、高温観察装置(SMT Scope SK−5000 山陽精工株式会社製)を用い、以下のリフロー条件下での、試験用LEDへのクラックの発生を目視で観察した。n=3でテストを行い、(OK数)/(テスト数)で評価する。
条件は25℃より2℃/秒で150℃まで昇温、その後、2分150℃で保持し、さらに2℃/秒で260℃まで昇温し、10秒の温度保持後、1.3℃/秒で室温まで冷却する、というものである。
(3)耐ガス透過性試験(腐食ガス透過性試験);
実施例5、6、比較例2、3で得られた硬化性樹脂組成物を真空脱泡20分間実施後、シリンジに充填し精密吐出装置を用いて、中心発光波465nmのチップを搭載した外径5mm角表面実装型LEDパッケージ(内径4.4mm、外壁高さ1.25mm)に注型した。その注型物を加熱炉に投入して、120℃、1時間さらに150℃、3時間の硬化処理をしてLEDパッケージを作成した。下記条件でLEDパッケージを腐食性ガス中に放置し、封止内部の銀メッキされたリードフレーム部の色の変化を観察した。
<測定条件>
腐食ガス:硫化アンモニウム20重量%水溶液(硫黄成分が銀と反応した場合に黒く変色する)
接触方法:広口ガラス瓶の中に、硫化アンモニウム水溶液の容器と前記LEDパッケージを混在させ、広口ガラス瓶の蓋をして密閉状況下、揮発した硫化アンモニウムガスとLEDパッケージを接触させた。
腐食の判定:LEDパッケージ内部のリードフレームが黒く変色(黒化という)した時間を観察し、その変色時間が長い物ほど、耐腐食性ガス透過性にすぐれていると判断した。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら両末端カルビノール変性シリコーン化合物(SI−1、SI−2から選ばれる1種)、飽和脂肪族多価アルコール(AL−1、AL−2から選ばれる1種)、酸無水物(H1,H2、H3から選ばれる少なくとも1種)を下記表3に記載の配合量で仕込み、70℃で5時間、90℃で3時間反応させることで、無色透明液体として多価カルボン酸組成物(MA−4〜MA10)およびカルボン酸樹脂(J−2、J−3)を得た。
なお、それぞれSI-1:チッソ製 FM-4411、SI-2:信越化学工業製 X22-160AS、AL-1:協和発酵ケミカル製 キョーワジールPD-9、AL-2:OXEA製 TCDAlchol-DM、H1:新日本理化製 リカシッドMH-700、H2:新日本理化製 リカシッドMH、H3:三菱瓦斯化学製 H-TMAnである。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら酸無水物(H2)100部、飽和脂肪族多価アルコール(AL−1)を仕込み、50℃で3時間、70℃で30分撹拌することで、無色透明のカルボン酸化合物と酸無水物の混合物120部を得た。得られたカルボン酸と酸無水物の比はゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した結果、約52:48であった。
合成例8で得られた無色透明のカルボン酸化合物と酸無水物の混合物1部(実施例14)、2部(実施例15)に対し、合成例6で得られた多価カルボン酸化合物(J−2)100部を加え均一に溶解した。これによりそれぞれ無色の多価カルボン酸組成物MA−11、MA−12を得た。
β-(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン39.4部、重量平均分子量1900(GPC測定値)のシラノール末端メチルフェニルシリコーンオイル137部(シラノール当量950、GPCを用いて測定した重量平均分子量の半分として算出した。)、0.5%水酸化カリウム(KOH)メタノール溶液10部を反応容器に仕込み、バス温度を75℃に設定し、昇温した。昇温後、還流下にて10時間反応させた。製造工程(ii)として、メタノールを140部追加後、50%蒸留水メタノール溶液17.3部を60分かけて滴下し、還流下75℃にて8時間反応させた。反応終了後、5%リン酸2水素ナトリウム水溶液で中和後、80℃でメタノールの約90%を蒸留回収した。次いで、メチルイソブチルケトン(MIBK)200部を添加し、水洗を3回繰り返した。得られた有機層を減圧下、100℃で溶媒を除去することによりエポキシシクロヘキシル基含有オルガノポリシロキサン(EP−3)152部を得た。得られた化合物(EP−3)のエポキシ当量は1040g/eq.、重量平均分子量は2290、外観は無色透明の液状樹脂であった。
β-(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン375部、重量平均分子量1900(GPC測定値)のシラノール末端メチルフェニルシリコーンオイル475部(シラノール当量950、GPCを用いて測定した重量平均分子量の半分として算出した。)、0.5%水酸化カリウム(KOH)メタノール溶液40部を反応容器に仕込み、バス温度を75℃に設定し、昇温した。昇温後、還流下にて8時間反応させた。メタノールを655部追加後、50%蒸留水メタノール溶液144部を60分かけて滴下し、還流下75℃にて8時間反応させた。反応終了後、5%リン酸2水素ナトリウム水溶液で中和後、80℃でメタノールの約90%を蒸留回収した。次いで、メチルイソブチルケトン(MIBK)750部を添加し、水洗を3回繰り返した。得られた有機層を減圧下、100℃で溶媒を除去することによりエポキシシクロヘキシル基含有オルガノポリシロキサン(EP−4)647部を得た。得られた化合物(EP−4)のエポキシ当量は541g/eq.、重量平均分子量は2100、外観は無色透明の液状樹脂であった。
本発明の多価カルボン酸組成物(MA−4、MA−5、MA−6、MA−10)、比較例として、多価カルボン酸樹脂(J−3)を硬化剤として用い、エポキシ樹脂として合成例10で得られたエポキシ樹脂(EP−4)を用い、硬化促進剤としてオクチル酸亜鉛(ホープ製薬製 18% オクトープ Zn 以下C2と称す。)、光安定剤(ADEKA製 LA−81 以下 添加剤AD−1と称す)、酸化防止剤(ADEKA製、アデカ260、添加剤AD−2と称す))、を使用し、下記表4に示す配合比(重量部)で配合し、20分間脱泡を行い、本発明の硬化性樹脂組成物、および比較用の硬化性樹脂組成物を得た。
得られた硬化性樹脂組成物を用い、以下に示す要領で、試験をおこない、結果を表4に合わせて示す。なお、硬化条件は、特に断りの無い場合は、120℃×2時間の予備硬化の後150℃×5時間である。
(1)引っ張り試験 JIS K 6911に準拠
サンプル 厚み0.9±0.05mm 断面積4.5±0.2mm2
速度 5mm/min、チャック間距離 15mm
(2)熱耐久性透過率試験
得られた硬化性樹脂組成物を、30mm×20mm×高さ1mmになるように耐熱テープでダムを作成したガラス基板上に静かに注型した。その注型物を、120℃×3時間の予備硬化の後150℃×1時間で硬化させ、厚さ1mmの透過率用試験片を得た。
これらの試験片を用い、150℃オーブン中72hr放置前後における透過率(測定波長:400nm)を分光光度計により測定し、その変化率を算出した。
評価:透過率低下が5%未満の場合○、5%以上10%未満の場合△、10%以上の場合×とする。
本発明の多価カルボン酸組成物(MA−7、MA−8、MA−9)、比較例として、多価カルボン酸樹脂(J−3)を硬化剤として用い、エポキシ樹脂として合成例9、10で得られたエポキシ樹脂(EP−3、EP−4)を用い、硬化促進剤(C2)、添加剤(AD−1、AD−2)を使用し、下記表5に示す配合比(重量部)で配合し、20分間脱泡を行い、本発明の硬化性樹脂組成物、および比較用の硬化性樹脂組成物を得た。
得られた硬化性樹脂組成物を用い、以下に示す要領で、試験をおこない、結果を表5に合わせて示す。なお、硬化条件は120℃×2時間の予備硬化の後150℃×5時間である。
(1)ピール試験 JIS K 6911 に準拠
支持体:銅箔粗面使用、サンプル幅:10mm、剥離スピード:3mm/分
(2)引っ張り試験 JIS K 6911に準拠
サンプル 厚み0.9±0.05mm 断面積4.5±0.2mm2
速度 5mm/min、チャック間距離 15mm
本発明の多価カルボン酸組成物(MA−11,MA−12)、比較例として、多価カルボン酸樹脂(J−2)を硬化剤として用い、エポキシ樹脂として合成例10で得られたエポキシ樹脂(EP−4)を用い、硬化促進剤(C2)、添加剤(AD−1、AD−2)を使用し、下記表6に示す配合比(重量部)で配合し、20分間脱泡を行い、本発明の硬化性樹脂組成物、および比較用の硬化性樹脂組成物を得た。
得られた硬化性樹脂組成物を用い、以下に示す要領で、試験をおこない、結果を表6に合わせて示す。なお、硬化条件は120℃×2時間の予備硬化の後150℃×5時間である。
(1)引っ張り試験 JIS K 6911に準拠
サンプル 厚み0.9±0.05mm 断面積4.5±0.2mm2
速度 5mm/min、チャック間距離 15mm
(2)LED点灯試験
実施例及び比較例で得られた硬化性樹脂組成物を真空脱泡20分間実施後、シリンジに充填し精密吐出装置を使用して、発光波長465nmを持つ発光素子を搭載した表面実装型LED(Φ5mm)に注型した。その後、所定の硬化条件で硬化させることで、点灯試験用LEDを得る。点灯試験は、加速試験のため、規定電流の7倍である210mAでの点灯試験を行った。詳細な条件は下記に示した。測定項目としては、20時間点灯前後の照度を積分球を使用して測定し、試験用LEDの照度の保持率を算出した。
点灯詳細条件
発光波長:465nm
駆動方式:定電流方式、210mA(発光素子規定電流は30mA)
駆動環境:25℃、65%RH
(3)耐ガス透過性試験(腐食ガス透過性試験);
得られた硬化性樹脂組成物で作成した、LEDをパッケージを下記条件で腐食性ガス中に放置し、封止内部の銀メッキされたリードフレーム部の色の変化を観察した。
<測定条件>
腐食ガス:硫化アンモニウム20%水溶液(硫黄成分が銀と反応した場合に黒く変色する)
接触方法:広口ガラス瓶の中に、硫化アンモニウム水溶液の容器と前記LEDパッケージを混在させ、広口ガラス瓶の蓋をして密閉状況下、揮発した硫化アンモニウムガスとLEDパッケージを接触させた。
腐食の判定:LEDパッケージ内部のリードフレームが黒く変色(黒化という)した時間を1時間毎に観察し、その変色時間が長い物ほど、耐腐食性ガス性に優れていると判断した。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら両末端カルビノール変性シリコーン化合物(SI−2)365部、ペンタエリスリトール(以下、飽和脂肪族多価アルコールAL−3と称す)9部、酸無水物(H2)168部を仕込み、90℃で2時間、110℃で3時間反応させることで、無色透明液体として多価カルボン酸組成物(MA−13)542部を得た。(SI−2由来の多価カルボン酸の重量(J)/AL−3由来の多価カルボン酸の重量(K)=90/10)
本発明の多価カルボン酸組成物(MA−13)、比較例として、多価カルボン酸樹脂(J−3)を硬化剤として用い、エポキシ樹脂として合成例9、10で得られたエポキシ樹脂(EP−3、EP−4)を用い、硬化促進剤(C2)、添加剤(AD−1、AD−2)を使用し、下記表7に示す配合比(重量部)で配合し、20分間脱泡を行い、本発明の硬化性樹脂組成物、および比較用の硬化性樹脂組成物を得た。
得られた硬化性樹脂組成物を用い、以下に示す要領で、試験をおこない、結果を表7に合わせて示す。なお、硬化条件は120℃×2時間の予備硬化の後150℃×5時間である。
(1)ピール試験 JIS K 6911 に準拠
支持体:銅箔粗面使用、サンプル幅:10mm、剥離スピード:3mm/分
(2)引っ張り試験 JIS K 6911に準拠
サンプル 厚み0.9±0.05mm 断面積4.5±0.2mm2
速度 5mm/min、チャック間距離 15mm
(3)LED点灯試験
実施例及び比較例で得られた硬化性樹脂組成物を真空脱泡20分間実施後、シリンジに充填し精密吐出装置を使用して、発光波長465nmを持つ発光素子を搭載した表面実装型LED(Φ5mm)に注型した。その後、所定の硬化条件で硬化させることで、点灯試験用LEDを得る。点灯試験は、加速試験のため、規定電流の7倍である210mAでの点灯試験を行った。詳細な条件は下記に示した。測定項目としては、40時間点灯前後の照度を積分球を使用して測定し、試験用LEDの照度の保持率を算出した。
点灯詳細条件
発光波長:465nm
駆動方式:定電流方式、210mA(発光素子規定電流は30mA)
駆動環境:25℃、65%RH
(4)耐ガス透過性試験(腐食ガス透過性試験);
得られた硬化性樹脂組成物で作成した、LEDをパッケージを下記条件で腐食性ガス中に放置し、封止内部の銀メッキされたリードフレーム部の色の変化を観察した。
<測定条件>
腐食ガス:硫化アンモニウム20%水溶液(硫黄成分が銀と反応した場合に黒く変色する)
接触方法:広口ガラス瓶の中に、硫化アンモニウム水溶液の容器と前記LEDパッケージを混在させ、広口ガラス瓶の蓋をして密閉状況下、揮発した硫化アンモニウムガスとLEDパッケージを接触させた。
腐食の判定:LEDパッケージ内部のリードフレームが黒く変色(黒化という)した時間を1時間毎に観察し、その変色時間が長い物ほど、耐腐食性ガス性にすぐれていると判断した。
なお、本出願は、2009年10月6日付で出願された日本特許出願(特願2009−232113)に基づいており、その全体が引用により援用される。また、ここに引用されるすべての参照は全体として取り込まれる。
Claims (12)
- 下記式(1)
(式(1)において、R1はエーテル結合を介しても良い炭素総数1〜10アルキレン基を表し、R2はメチル基又はフェニル基を表す。また、nは繰り返し単位を表し、式(1)で表される化合物の重量平均分子量は500〜5000である。)で表されるシリコーンオイル(a)と分子内に1個以上のカルボン酸無水物基をもつ化合物(b)とを付加反応させることにより得られるカルボン酸化合物(J)と、
2官能以上のアルコール性水酸基を有する飽和脂肪族多価アルコール(c)と分子内に1個以上のカルボン酸無水物基をもつ化合物(d)とを付加反応させることにより得られる多価カルボン酸化合物(K)と、
を含有することを特徴とする多価カルボン酸組成物。 - 前記化合物(b)および(d)が環状の飽和炭化水素を母骨格とする酸無水物であることを特徴とする請求項1記載の多価カルボン酸組成物。
- 前記化合物(b)および(d)がメチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物およびビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物からなる群より選ばれる少なくとも1種の酸無水物であることを特徴とする請求項1または2記載の多価カルボン酸組成物。
- 前記化合物(b)および(d)がメチルヘキサヒドロ無水フタル酸を必須とすることを特徴とする請求項3記載の多価カルボン酸組成物。
- 前記化合物(c)が官能基数2〜6の多価アルコールであって1分子中の総炭素数が5〜20であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の多価カルボン酸組成物。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の多価カルボン酸組成物の製造方法であって、
シリコーンオイル(a)と2官能以上のアルコール性水酸基を有する飽和脂肪族多価アルコール(c)を含む混合物に、分子内に1個以上のカルボン酸無水物基をもつ化合物(b)および(d)を加え、前記シリコーンオイル(a)と前記化合物(b)の付加反応と、前記化合物(c)と前記化合物(d)の付加反応を同時に行なうことを特徴とする多価カルボン酸組成物の製造方法。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の多価カルボン酸組成物の製造方法であって、
以下の工程(A)、工程(B)を逐次的に1ポットで反応させることを特徴とする多価カルボン酸組成物の製造方法。
工程(A):シリコーンオイル(a)と分子内に1個以上のカルボン酸無水物基をもつ化合物(b)を付加反応させる工程
工程(B):2官能以上のアルコール性水酸基を有する飽和脂肪族多価アルコール(c)と分子内に1個以上のカルボン酸無水物基をもつ化合物(d)を付加反応させる工程 - 前記付加反応を、無溶剤、もしくは使用する原料における反応基質の総量に対して50重量%以下の有機溶剤中、40〜150℃で行うことを特徴とする請求項6または7記載の多価カルボン酸組成物の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の多価カルボン酸組成物とエポキシ樹脂とを含有する硬化性樹脂組成物。
- 前記エポキシ樹脂が脂環式エポキシ樹脂および/またはエポキシ基含有シリコーン樹脂であることを特徴とする請求項9記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記エポキシ樹脂がエポキシ基含有シリコーン樹脂であることを特徴とする請求項9記載の硬化性樹脂組成物。
- 請求項9〜11のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
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