JP5995238B2 - エポキシ樹脂、およびエポキシ樹脂組成物 - Google Patents
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Description
このような問題に対し、ビスフェノールA型エポキシ樹脂と同様ベンジルメチレン結合を有さない構造を有する、トリスフェノール体のエポキシ樹脂であるプリンテック製VG3105などが使用されている。しかしながら、これらは初期の着色があり、光学材料として使用するには一段の透明性が求められている。
このような問題を解決する方法として、シルセスキオキサン構造のエポキシ樹脂や脂間式エポキシ樹脂の適用も検討されているが、シルセスキオキサン構造のエポキシ樹脂は耐熱性は高いものの、脆さが際立ち、線膨張率も高くなる傾向がある、さらには屈折率が低くなってしまう。また、脂環式エポキシ樹脂もガラス転移点という意味合いでの耐熱性は向上するが、脆さやその屈折率の低さが課題となり、光学特性がよくさらには強靭性の高い、芳香族グリシジルエーテル化合物が望まれている。
すなわち本発明は、
(1)
下記式(1)
(上記式(A)において、Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表し、*は酸素原子に結合する。尚、Rが共に水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基となることはない。)
で表されるアルコール付加体であることを特徴とするエポキシ樹脂。
(2)
前記式(1)とエピハロヒドリンとの反応においてエピハロヒドリンと炭素数1〜5のアルコールとの混合溶液中で反応を行うことを特徴とする製造法により得られる(1)に記載のエポキシ樹脂、
(3)
前項(2)においてエピハロヒドリンとの反応終了後、トルエンもしくは炭素数炭素数4〜7のケトン化合物の溶液とし、金属水酸化物水溶液で後処理することを特徴とする製造法により得られる(1)または(2)のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂、
(4)
前項(1)〜(3)のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂と硬化剤を必須成分とするエポキシ樹脂組成物、
(5)
前項(4)において遷移金属塩を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物、
(6)
前項(4)において4級ホスホニウム塩を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物、
(7)
前項(4)において非ハロゲン4級アンモニウム塩を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物、
(8)
前項(4)〜(7)のいずれか一項において硬化剤として酸無水物、多価カルボン酸の少なくともいずれか一方を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物、
(9)
前項(4)〜(8)のいずれか一項のエポキシ樹脂組成物を硬化することを特徴とするエポキシ樹脂組成物、
に関する。
アルカリ金属水酸化物の使用量は原料フェノール混合物の水酸基1モルに対して通常0.90〜1.5モルであり、好ましくは0.95〜1.25モル、より好ましくは0.99〜1.15モルである。
本発明においてはアルカリ金属水酸化物の溶解性の問題から炭素数のより小さいアルコールが好ましく、特にメタノールが好ましい。アルコールの使用量はエピハロヒドリンの使用量に対し通常2〜50重量%、好ましくは4〜40重量%、特に好ましくは7〜30重量%である。このアルコールの添加量が少ないとアルコキシ基の導入率が低くなり、添加量が多すぎると、エポキシ基が過剰につぶれてしまうため、エポキシ基を有さない化合物ができてしまうことから好ましくない。
これらのエポキシ化反応の反応物を水洗後、または水洗無しに加熱減圧下でエピハロヒドリンや溶媒等を除去する。また更に加水分解性ハロゲンの少ないエポキシ樹脂とするために、回収したエポキシ樹脂を炭素数4〜7のケトン化合物(たとえば、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。)を溶剤として溶解し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を加えて反応を行い、閉環を確実なものにすることも出来る。この場合アルカリ金属水酸化物の使用量はエポキシ化に使用した原料フェノール混合物の水酸基1モルに対して通常0.01〜0.3モル、好ましくは0.05〜0.2モルである。反応温度は通常50〜120℃、反応時間は通常0.5〜2時間である。
またエピハロヒドリンとの反応においては、気中もしくは液中に窒素等不活性ガスを吹き込みながら反応を行うことが好ましい。不活性ガスの吹き込みが無い場合、得られる樹脂に着色が生じる場合がある。不活性ガスの吹き込み量はその反応容器の容積によっても異なるが、0.5〜10時間でその反応容器の容積が置換できる量の不活性ガスの吹き込みが好ましい。
上記ゲルパーミエーションクロマトグラフィーの測定結果において、上記式(2)に対し、上記式(3)の構造のエポキシ樹脂は通常1〜20面積%であり、好ましくは、2〜20面積%であり、より好ましくは5〜20面積%であり、特に好ましくは5〜17面積%である。Rは炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
このようなエポキシ樹脂のエポキシ当量は好ましくは210〜240g/eq.より好ましくは215〜235g/eq.さらに好ましくは215〜230g/eq.である。
軟化点は好ましくは55〜90℃、より好ましくは55〜85℃、特に好ましくは55〜80℃である。前記好ましいエポキシ当量と、好ましい軟化点が硬化物の耐熱性やエポキシ樹脂組成物とした際のハンドリング特性に有効である。
なお、そのエポキシ樹脂の理論エポキシ当量(式(1)のフェノール体の全フェノール性水酸基にエピハロヒドリンが付加して得られる化合物から算出されるエポキシ当量の理論値)に対し、そのエポキシ当量が1.06以上、より好ましくは1.10以上になることが好ましく、特に好ましくは1.10〜1.18である。本範囲に入るということはエポキシ樹脂中のエポキシ基が開環したような構造(前記式(3)において式(b)、式(c)のような構造。)が一定量以上含まれることを意味する。また、同時にハロゲン量が1500ppm以下、特に好ましくは1200ppm以下であることが重要である。ハロゲン量が多いと本比率が大きくなる傾向にあるが電子材料用途に使用するにあたって、電気信頼性が低下することから重要となる。
本発明の上記式(1)とエピハロヒドリンとの反応によって得られるエポキシ樹脂において、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した時の上記式(2)で表される化合物が40面積%〜80面積%が好ましく、55面積%〜75面積%であることが特に好ましい。
本発明においては、前記式(1)の構造が二量化したもの、三量化したもの、またそれ以上のものも含まれるが、そのアルコキシ基の導入比率はゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおいて測定が困難なため、分離可能な前記式(2)(3)の構造で、そのアルコキシ基の導入率を議論することとする。
なお、前記式(1)におけるRは炭素数1〜5のアルキル基を示すが、本発明においてはメチル基、エチル基、イソプロピル基など低級アルキル基が好ましい。
シクロヘキセン構造を有する化合物としては、シクロヘキセンカルボン酸とアルコール類とのエステル化反応あるいはシクロヘキセンメタノールとカルボン酸類とのエステル化反応(Tetrahedron vol.36 p.2409 (1980)、Tetrahedron
Letter p.4475 (1980)等に記載の手法)、あるいはシクロヘキセンアルデヒドのティシェンコ反応(日本国特開2003−170059号公報、日本国特開2004−262871号公報等に記載の手法)、さらにはシクロヘキセンカルボン酸エステルのエステル交換反応(日本国特開2006−052187号公報等に記載の手法)によって製造できる化合物が挙げられる。
アルコール類としては、アルコール性水酸基を有する化合物であれば特に限定されないがエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどのジオール類、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオールなどのトリオール類、ペンタエリスリトールなどのテトラオール類などが挙げられる。またカルボン酸類としてはシュウ酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられるがこれに限らない。
これらエポキシ樹脂の具体例としては、ERL−4221、UVR−6105、ERL−4299(全て商品名、いずれもダウ・ケミカル製)、セロキサイド2021P、エポリードGT401、EHPE3150、EHPE3150CE(全て商品名、いずれもダイセル化学工業製)及びジシクロペンタジエンジエポキシドなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない(参考文献:総説エポキシ樹脂 基礎編I p76−85)。
これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
硬化促進剤は、エポキシ樹脂100に対して0.01〜5.0重量部が必要に応じ用いられる。
本発明においては特に前述の酸無水物系化合物、カルボン酸系化合物に代表される、酸無水物構造、及びまたはカルボン酸構造を有する化合物が好ましい。
2〜6官能の多価アルコールとしてはアルコール類としては、アルコール性水酸基を有する化合物であれば特に限定されないがエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、2,4−ジエチルペンタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1.3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、トリシクロデカンジメタノール、ノルボルネンジオールなどのジオール類、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオールなどのトリオール類、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパンなどのテトラオール類、ジペンタエリスリトールなどのヘキサオール類などが挙げられる。
付加反応の条件としては特に指定はないが、具体的な反応条件の1つとしては酸無水物、多価アルコールを無触媒、無溶剤の条件下、40〜150℃で反応させ加熱し、反応終了後、そのまま取り出す。という手法である。ただし、本反応条件に限定されない。
特にメチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ブタンテトラカルボン酸無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸−3,4−無水物などが好ましい。
特に好ましくはメチルヘキサヒドロ無水フタル酸、シクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸−3,4−無水物である。
本発明においては特に2,2−ビス(4−シアネートフェニル)プロパンやその誘導体(部分重合物等)のように分子内にベンジル位のメチレン構造を有しない構造のものが好ましく、これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記アミン化合物としては、例えば、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)=1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、テトラキス(2,2,6,6−トトラメチル−4−ピペリジル)=1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールおよび3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとの混合エステル化物、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−ウンデカンオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カーボネート、2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル〕−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル−メタアクリレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)〔〔3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル〕メチル〕ブチルマロネート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル,1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンの反応生成物、N,N’,N″,N″′−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物、2,2,4,4−テトラメチル−20−(β−ラウリルオキシカルボニル)エチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ〔5・1・11・2〕ヘネイコサン−21−オン、β−アラニン,N,−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−ドデシルエステル/テトラデシルエステル、N−アセチル−3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)ピロリジン−2,5−ジオン、2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ〔5,1,11,2〕ヘネイコサン−21−オン、2,2,4,4−テトラメチル−21−オキサ−3,20−ジアザジシクロ−〔5,1,11,2〕−ヘネイコサン−20−プロパン酸ドデシルエステル/テトラデシルエステル、プロパンジオイックアシッド,〔(4−メトキシフェニル)−メチレン〕−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)エステル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールの高級脂肪酸エステル、1,3−ベンゼンジカルボキシアミド,N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)等のヒンダートアミン系、オクタベンゾン等のベンゾフェノン系化合物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド−メチル)−5−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)ベンゾトリアゾール、メチル3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートとポリエチレングリコールの反応生成物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール等のベンゾトリアゾール系化合物、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(ヘキシル)オキシ〕フェノール等のトリアジン系化合物等が挙げられるが、特に好ましくは、ヒンダートアミン系化合物である。
市販されているアミン系化合物としては特に限定されず、例えば、チバスペシャリティケミカルズ製として、THINUVIN765、THINUVIN770DF、THINUVIN144、THINUVIN123、THINUVIN622LD、THINUVIN152、CHIMASSORB944、アデカ製として、LA−52、LA−57、LA−62、LA−63P、LA−77Y、LA−81、LA−82、LA−87などが挙げられる。
次に本発明のエポキシ樹脂組成物を光半導体の封止材又はダイボンド材として用いる場合について詳細に説明する。
注入方法としては、ディスペンサー、トランスファー成形、射出成形等が挙げられる。
加熱は、熱風循環式、赤外線、高周波等の方法が使用できる。 加熱条件は例えば80〜230℃で1分〜24時間程度が好ましい。加熱硬化の際に発生する内部応力を低減する目的で、例えば80〜120℃、30分〜5時間予備硬化させた後に、120〜180℃、30分〜10時間の条件で後硬化させることができる。
(1)分子量:GPC法により、下記条件下測定されたポリスチレン換算、重量平均分子量を算出した。
GPCの各種条件
メーカー:島津製作所
カラム:ガードカラム SHODEX GPC LF−G LF−804(3本)
流速:1.0ml/min.
カラム温度:40℃
使用溶剤:THF(テトラヒドロフラン)
検出器:RI(示差屈折検出器)
(2)エポキシ当量:JIS K−7236に記載の方法で測定。
(3)粘度:東機産業株式会社製E型粘度計(TV−20)を用いて25℃で測定。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコをいったん真空にし、窒素置換した後、窒素パージ(窯容量の2倍体積量/hr)を施しながらフェノール化合物(TPA1)(TrisP−PA 本州化学工業製)142部、エピクロロヒドリン370部、メチルグリシジルエーテルを37部、メタノール37部を加え、水浴を75℃にまで昇温した。内温が65℃を越えたところでフレーク状の水酸化ナトリウム42部を90分かけて分割添加した後、更に70℃で1時間後反応を行った。反応終了後水洗を行い、油層からロータリーエバポレータを用いて140℃で減圧下、過剰のエピクロルヒドリン等の溶剤を留去した。残留物にメチルイソブチルケトン400部を加え溶解し、70℃にまで昇温した。撹拌下で30重量%の水酸化ナトリウム水溶液8部を加え、1時間反応を行った後、洗浄水が中性になるまで水洗を行い、得られた溶液を、ロータリーエバポレータを用いて180℃で減圧下にメチルイソブチルケトン等を留去することでエポキシ樹脂(EP1)を182部得た。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は222g/eq.、軟化点が59.6℃、ICI溶融粘度0.10Pa・s(150℃)、色相0.2以下(ガードナー 40%メチルエチルケトン(MEK)溶液)であった。またMnは582、Mwは695、Mw/Mnは1.19(ポリスチレン換算)であった。全塩素が960ppmであった。なお、GPC測定の結果、式(2)の化合物 69.8面積%、式(3)のアルコール付加物14.7面積%、その他多量体13.4面積%であった。
実施例1においてメチルグリシジルエーテルを入れない以外は同様に合成を行った。
得られたエポキシ樹脂(EP2)のエポキシ当量は209g/eq.、軟化点が60.0℃、ICI溶融粘度0.09Pa・s(150℃)、色相0.2以下(ガードナー 40%MEK溶液)であった。またMnは571、Mwは673、Mw/Mnは1.18(ポリスチレン換算)、全塩素が1020ppmであった。なお、GPC測定の結果、式(2)の化合物 80.3面積%、式(3)のアルコール付加物2.2面積%、その他多量体14.1面積%であった。
前記で得られたエポキシ樹脂(EP1)と比較用のエポキシ樹脂(EP3;トリスフェノール型エポキシ樹脂 日本化薬株式会社製 NC−6000 エポキシ当量208g/eq.、軟化点60.2℃、GPC結果、式(2)の化合物 87.1面積%、式(3)のアルコール付加物<1面積%、その他多量体10.5面積%であった。(GPC)Mn574 Mw677(ポリスチレン換算)ガードナー色相1)硬化剤としてフェノール樹脂(明和化成工業株式会社製 フェノールノボラック H−1 以下、PN1と称す。)を使用し、表1の割合(重量部)で配合し、ミキシングロールを用いて均一に混合・混練し、封止用エポキシ樹脂組成物を得た。このエポキシ樹脂組成物をミキサーにて粉砕し、更にタブレットマシーンにてタブレット化した。このタブレット化されたエポキシ樹脂組成物をトランスファー成型(175℃×60秒)し、更に脱型後160℃×2時間+180℃×6時間の条件で硬化、評価用試験片を得た。
なお、硬化物の物性は以下の要領で測定した。
<曲げ強度>
JIS K−6911に準拠して測定
<IZOD衝撃試験条件>
JIS K−6911に準拠して測定
Claims (6)
- 下記式(1)の化合物とエピハロヒドリンとの反応によって得られ、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による測定において、トリグリシジルエーテル体の1面積%〜20面積%のグリシジル基が下記式(A)で表されるアルコール付加体であることを特徴とするエポキシ樹脂と、硬化剤を含有する熱硬化性樹脂組成物。
(上記式(A)において、Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表し、*は酸素原子に結合する。尚、Rが共に水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基となることはない。) - 遷移金属塩を含有することを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 4級ホスホニウム塩を含有することを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 非ハロゲン4級アンモニウム塩を含有することを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 硬化剤として酸無水物、多価カルボン酸の少なくともいずれか一方を含有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化する硬化物。
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