JPWO2011016462A1 - マスク - Google Patents

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Abstract

マスク本体部の外表面にウィルス等を残留させることなく、高い抗菌作用、抗ウィルス作用を発揮させることができ、しかも通気性、捕集性及び生産性の向上を図ることを課題とする。マスク(1)は、マスク本体部(10)と、マスク本体部(10)の両側から延びている耳掛け部(20)を備え、マスク本体部(10)は、外層シートと中間層シートを有している。外層シートは、疎水性繊維により構成されている。中間層シートは、外層シートより着用者側に配設されるように外層シートに積層されていて、無機系抗菌剤を含有するポリオレフィン繊維により構成されている第1の繊維層と、第1の繊維層よりも大きい繊維径を有するポリオレフィン繊維により構成されている第2の繊維層を有している。第1の繊維層の繊維径は0.5〜2.8μmの範囲内に設定され、第1の繊維層の、繊維径に対する無機系抗菌剤の粒子径の比率は0.1〜6.0の範囲内に設定されている。

Description

本発明は、着用者の顔に装着されるマスクに係り、詳しくは、抗菌作用や抗ウィルス作用を有するマスクの構築技術に関する。
特許文献1には、着用者の口および鼻を覆う立体マスクが開示されている。近年、衛生環境意識の高まりや、風邪やインフルエンザの流行、更には、鳥インフルエンザやコロナウィルスに代表される新型感染病の発生などを受け、抗菌作用や抗ウィルス作用を有するマスクの開発が盛んに行われている。
例えば、特許文献2および3には、無機系抗菌剤を含有するポリオレフィン繊維からなる不織布が開示されている。しかしながら、この不織布では、無機系抗菌剤の大半がポリオレフィンによって被覆された状態で繊維内部に存在しているため、繊維表面への無機系抗菌剤の露出量が少ない。このため、この不織布を用いてマスクを形成しても、無機系抗菌剤が有する、細菌やウィルスなどの病原体に対する抗菌作用や抗ウィルス作用が十分に発揮されない。
また、マスク着用時に、着用者がマスク本体(マスクカップ)に触ることがある。この場合、マスク本体の外表面に付着した細菌やウィルスがそのまま外表面に留まると、外表面に付着している細菌やウィルスによって二次感染が生じるおそれがある。このため、無機系抗菌剤を含有する繊維シートを用いてマスクを形成する場合には、マスク本体の外表面に細菌やウィルスが残留しないように、無機系抗菌剤が有する抗菌作用や抗ウィルス作用を確実に発揮させることが要請される。
更に、この種のマクスの開発に際しては、高い抗菌作用や抗ウィルス作用に対する要請と併せて、捕集性に優れ、空気中の粉塵等を捕捉することができること、通気性に優れ、マスク着用時の息苦しさを低減させることができること、生産性に優れ、マスク加工時に繊維切れ等が生じ難いことに対する要請もある。
特開2007−37737号公報 特開平5−153874号公報 特開平8−325915号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、マスク本体の外表面に細菌やウィルスを残留させることなく、高い抗菌作用や抗ウィルス作用を発揮させることができ、しかも通気性、捕集性および生産性の向上を図るのに有効な技術を提供することを課題とする。
上記課題を達成するため、各請求項に記載の発明が構成される。
本発明に係るマスクは、着用者の顔に装着されるマスクであり、少なくとも、マスク本体部と一対の耳掛け部を備えている。マスクは、一回使用ないし数回使用を目安とした使い捨てタイプのものであってもよいし、あるいは、洗濯などを行うことによって繰り返し使用可能なタイプのものであってもよい。
マスク本体部は、着用者の少なくとも口(口元)および鼻(鼻腔)を覆う。一対の耳掛け部は、マスク本体部の両側から延びており、着用者の耳に引っ掛けられる。耳掛け部は、耳に過度な負荷を与えないような伸縮性を有する素材を用いて構成されるのが好ましい。また、マスク本体部は、肌触りが良く着用感の良い感触のものであり、且つ顔に被着されたときの形状が保持され易い、耳掛け部よりも低伸縮性の素材を用いて構成されるのが好ましい。なお、マスク本体部は、平面形状であってもよいし、立体形状であってもよい。立体形状の場合には、少なくともマスク着用時にマスク本体部が立体形状とされればよく(例えば、マスク着用時に立体形状とされ、マスク着用前においては所定の態様で折り畳まれて平面形状とされる)、マスク着用時のみならずマスク着用前においても立体形状とされてもよい。マスク本体部は、一般的には、機械的、化学的、熱的などの処理によって繊維を固着したり絡み合わせたりして作られるシート状の構成物により構成され、典型的には、熱溶融性繊維(熱可塑性繊維)を一部に含み融着(溶着)可能な不織布によって構成される。
マスク本体部は、第1の繊維シートと第2の繊維シートを含んでいる。第1の繊維シートは、疎水性繊維(「撥水性繊維」ともいう)により構成される。第2の繊維シートは、マスク着用時に、第1の繊維シートより着用者側に配設されるように第1の繊維シートに積層されている。本構成では、第1の繊維シートによってマスクの外表面(外気に触れる面)が形成される。マスク本体部は、第1の繊維シートと第2の繊維シートが積層された二層構造であってもよいし、あるいは、第1の繊維シートと第2の繊維シートに加えて更なる繊維シートが積層された三層以上の多層構造であってもよい。
第2の繊維シートは、更に第1の繊維層と第2の繊維層を含んでいる。第1の繊維層は、無機系抗菌剤を含有するポリオレフィン繊維からなる繊維層として構成される。特に、この第1の繊維層では、繊維径が0.5〜2.8μmの範囲内で、繊維径に対する無機系抗菌剤の粒子径の比率が0.1〜6.0の範囲内に設定されている。第2の繊維層は、第1の繊維層よりも繊維径が大きいポリオレフィン繊維からなる繊維層として構成される。第1の繊維層によって、第2の繊維シート全体としての所望の抗菌性、抗ウィルス性が確保され、第2の繊維層によって、第2の繊維シート全体としての所望の捕集性(「集塵性」ともいう)および通気性が確保される。第2の繊維シートは、第1の繊維層が第2の繊維層よりも第1の繊維シート側(外側)に配設された構成であってもよいし、あるいは、第2の繊維層が第1の繊維層よりも第1の繊維シート側(外側)に配設された構成であってもよい。
第2の繊維シートに対しては、必要に応じてエレクトレット化処理を施すことができる。ここでいう「エレクトレット化処理」は、既知のエレクトレット設備を用いることにより、ポリオレフィン系繊維表面に所定量の正電荷あるいは負電荷を与えて分極させた誘電状態を形成させる処理として規定される。エレクトレット化処理が施された第2の繊維シートによってマスクを構成することにより、更なる捕集性向上が図られる。
ここでいう「無機系抗菌剤」としては、人体に対して安全で、繊維の溶融紡糸時に加えられる熱などにより、揮発、分解、変質などを生じず、且つ短期間で抗菌・抗ウィルス作用が低下しない無機系抗菌剤のいずれもが使用できる。典型的には、銀イオン、銅イオン、亜鉛イオンなどのように抗菌・抗ウィルス作用を有する金属イオンを無機担体に保持させた無機系抗菌剤や、酸化チタン系無機系抗菌剤などのうちの1種または2種以上を用いることができる。抗菌性を有する金属イオンを無機担体に保持させた無機系抗菌剤では、無機担体の種類は特に限定されず、繊維シートの劣化作用などを示さない無機担体であればいずれも使用することができるが、好適には、イオン交換能や金属イオン吸着能を有して且つ金属イオンの保持能が高い無機担体が用いられる。このような無機担体としては、典型的には、ゼオライト、リン酸ジルコニウム、リン酸カルシウムなどを挙げることができ、このなかでも、高いイオン交換能を有するゼオライト、リン酸ジルコニウムが特に好適である。
またここでいう「ポリオレフィン系繊維からなる繊維層」は、ポリオレフィン系繊維のみからなる繊維層のみならず、ポリオレフィン系繊維に更に別の繊維が混合された繊維層をも広く包含する。ポリオレフィン系繊維として、典型的には、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリ1−ブテン繊維等が挙げられる。
上記構成のマスクによれば、着用者の呼吸によりマスク外表面から着用者の口元へ向けて空気の流れが形成されるとき、細菌やウィルスを含む飛沫は、疎水性繊維からなる第1の繊維シートによって吸収されることなく(マスク外表面に留まることなく)、第2の繊維シート側へと誘導される。従って、マスク着脱時に着用者がマスク本体部(マスクカップ)に触ったとしても二次感染が防止され安心である。また、本発明者らが評価試験を行った結果、第2の繊維シートにおいて、第1の繊維層の繊維径と、繊維径に対する無機系抗菌剤の粒子径の比率のそれぞれを適正範囲に設定することによって、高い抗菌作用、抗ウィルス作用を発揮させることができ、しかも通気性、捕集性及び生産性の向上が図られることが確認された。
特に、抗菌作用、抗ウィルス作用に関しては、第1の繊維層の繊維径および繊維径に対する無機系抗菌剤の粒子径の比率を上記の適正範囲に設定することによって、上記の適正範囲に設定されていない場合に比べて、繊維表面に無機系抗菌剤を効果的に露出させることができ、無機系抗菌剤が有する、細菌やウィルスなどの病原体に対する本来の抗菌作用、抗ウィルス作用を十分に発揮させることが可能となる。また、同じ抗菌作用、抗ウィルス作用を得る場合には、無機系抗菌剤の配合比率を抑えることが可能となり、製品コストの低減効果が高まる。また、繊維切れ等による生産性の低下を防止することができる。
本発明に係る別の形態のマスクでは、第2の繊維シートは、第1の繊維層が第2の繊維層よりも第1の繊維シート側に配設された構成されている。このような構成によれば、第1の繊維シートを通過した、細菌やウィルスを含む飛沫を、第1の繊維層に含まれる無機系抗菌剤によって速やかに抗菌処理することが可能となる。
本発明に係る更なる形態のマスクでは、第1の繊維シートは、繊維径が10〜40μmの範囲内、ポアサイズ(細孔径)が60〜100μmの範囲内に設定された疎水性繊維により構成されている。このような構成によれば、第1の繊維シートが低密度化され、通気性を高めて呼吸し易くするとともに、細菌やウィルスを含む飛沫を、第2の繊維シート側へと誘導し易くなる。
本発明に係る更なる形態のマスクでは、マスク本体部は、第1の繊維シートと第2の繊維シートとの間に、ホットメルト接着剤が1.0〜3.0g/mの範囲内の目付で繊維状に塗布された接合部を備えている。ここでいう「ホットメルト接着剤」は、熱可塑性樹脂を主成分とした有機溶剤を全く含まない接着剤を意味する。また、ここでいう「繊維状の塗布」では、典型的には、ホットメルト樹脂の繊維が、ほぼ等間隔で塗布方向に蛇行した状態で被着部に塗布される。なお、直径や形状、パターン等は、ホットメルト樹脂の種類、塗布条件によって適宜選択可能である。このような低目付けの接合部は、接着剤が皮膜状に塗布された場合と異なり、細菌やウィルスを含む飛沫の移動が阻止され、飛沫誘導効率が低下するのを防止する機能を有する。
本発明に係る更なる形態のマスクでは、マスク本体部は、第2の繊維シートを挟んで第1の繊維シートと反対側に、繊維径が10〜40μmの範囲内、ポアサイズ(細孔径)が60〜100μmの範囲内に設定されている繊維からなる第3の繊維シートが積層されている。第3の繊維シートを低密度化することによって、通気性を高めて呼吸し易くすることが可能となる。
本発明の他の特質、作用および効果については、本明細書、特許請求の範囲、添付図面を参照することで直ちに理解可能である。
以上のように、本発明によれば、着用者の顔に装着されるマスクにおいて、マスク本体の外表面に細菌やウィルスを残留させることなく、高い抗菌作用、抗ウィルス作用を発揮させることができ、しかも通気性、捕集性及び生産性の向上を図るのに有効な技術を提供することが可能となった。
本発明の一実施の形態のマスク1の斜視図である。 マスク1を構成するマスク本体部10の断面図である。
以下に、本発明の「マスク」の一実施の形態であるマスク1の構成を、図1および図2を参照して説明する。
なお、以上および以下に記載されている構成ないし方法は、本発明の「マスク」の製造および使用を実現せしめるために、他の構成ないし方法とは別に、あるいはこれらと組み合わせて用いることができる。以下の詳細な説明は、本発明の好ましい適用例を実施するための詳細情報を当業者に教示するに留まり、本発明の技術的範囲は、当該詳細な説明によって制限されず、特許請求の範囲の記載に基づいて定められる。このため、以下の詳細な説明における各構成あるいは各方法は、広義の意味において、本発明を実施するのに全て必須であるというものではなく、本発明の代表的形態を開示するに留まるものである。
本実施の形態のマスク1の斜視図が図1に示されている。図1に示されているマスク1は、1回ないし数回の使用を想定した使い捨てマスクとして構成され、風邪などのウィルス対策に好適に用いられる。その他、必要に応じて、花粉対策等に用いることもできる。本実施の形態のマスク1は、マスク本体部10と耳掛け部20により構成されている。
(マスク本体部10)
マスク本体部10は、着用者(マスク着用者)の口(口元)および鼻(鼻腔)を覆う部材である。マスク本体部10の全部または一部が、本発明の「マスク本体部」に相当する。
マスク本体部10は、着用者の右顔面を覆う右側シート片10aと左顔面を覆う左側シート片10bにより構成されている。右側シート片10aと左側シート片10bは、熱溶着によって互いに連接状に接合されている。また、右側シート片10aと左側シート片10bの接合部分には、上下方向に長手状に延在する接合縁10cが形成されており、マスク本体部10は、接合縁10cを境界として左右に二分される。これにより、マスク本体部10は、マスク着用時に、着用者側の着用面がカップ形状あるいは凹み形状を形成する立体形状(立体構造)となる。したがって、マスク本体部10は、「口覆い部」あるいは「マスクカップ」とも呼ばれる。
マスク本体部10は、マスク着用時に、右側シート片10aと左側シート片10bが互いに離間した拡開状態に設定されて立体状となる。一方、マスク収納時あるいはマスク未使用時には、右側シート片10aと左側シート片10bが互いに当接した折り畳み状態(平面状)に設定される。なお、マスク本体部10は、少なくともマスク着用時に立体状であればよく、マスク着用時だけでなくマスク着用前(マスク未使用時)にも立体状であってもよい。また、マスク本体部10は、マスク着用時に立体構造が保持され易くなるように耳掛け部20よりも低伸縮性とされるのが好ましい。
マスク本体部10(すなわち、右側シート片10aおよび左側シート片10b)の断面図が、図2に示されている。図2に示されているように、マスク本体部10は、マスク装着時に外側(着用者の顔と反対側)に配置される外層シート11と、マスク装着時に着用者の顔側に配置される内層シート12と、外層シート11と内層シート12の間に設けられている中間層シートを有している。すなわち、マスク本体部10は、中間層シート13を挟んで両側に外層シート11と内層シート12が配置されるように積層された3層構造のシートとして構成されている。さらに、中間層シート13は、いずれも不織布により構成される第1の繊維層14と第2の繊維層15が複合された複合繊維シートとして構成されている。また、外層シート11と中間層シート13との間および内層シート12と中間層シート13との間には、接合部16が設けられている。外層シート11、内層シート12および中間層シート13が、それぞれ本発明の「第1の繊維シート」、「第3の繊維シート」および「第2の繊維シート」に相当する。
なお、外層シート11、内層シート12および中間層シート13それぞれは、一片の不織布シートによって構成されていてもよいし、複数の不織布シートを積層しあるいは突き合わせて接合した構成であってもよい。
外層シート11は、低密度で且つ疎水性あるいは撥水性の高い(疎水性繊維あるいは撥水性繊維により構成される)不織布シート(繊維シート)として構成される。典型的には、ポリエチレンテレフタレート繊維およびポリエチレン繊維を含み、加圧ロールによってポイントボンド加工された低密度のポイントボンド不織布シート(例えば、平均繊維径が10〜40μm、ポアサイズ(細孔径)が60〜100μm、目付けが20〜40g/mの不織布シート)が用いられる。このような構成の低密度の外層シート11を用いることにより、外層シート11に付着した細菌やウィルスを含む飛沫は、外層シート11自体に吸収あるいは吸着されるのが抑制されて、中間層シート13側に誘導され易くなり、また通気性が高まって呼吸し易くなるとともに、肌触りが良い。なお、外層シート11は、全体として疎水性あるいは撥水性が高ければよく、厳密に、疎水性あるいは撥水性の高い繊維シートのみで構成されていなくてもよい。
内層シート12は、低密度の不織布からなる繊維シートとして構成される。典型的には、外層シート11と同種のポイントボンド不織布シートが用いられる。この場合、内層シート12は、疎水性あるいは撥水性の高い不織布シートが用いられてもよいし、疎水性あるいは撥水性の低い不織布シートが用いられてもよい。このような構成の内層シート12を用いることにより、通気性が高まって呼吸し易くなるとともに、肌触りが良い。
中間層シート13の第1の繊維層14は、微粒子状の無機系抗菌剤を含有するポリオレフィン系樹脂組成物(典型的には、ポリプロピレン樹脂)から製造されたポリオレフィン繊維からなる不織布層として構成される。第1の繊維層14は、外層シート11や内層シート12よりも高密度の不織布層とされる。特に、本実施の形態の中間層シート13では、第1の繊維層14が、第2の繊維層15よりも外層シート11側、すなわち外側に配設されている。このような構成により、外層シート11を通過した、細菌やウィルスを含む飛沫を、第1の繊維層14に含まれている微粒子状の無機系抗菌剤によって速やかに抗菌処理することが可能となる。第1の繊維層14が、本発明の「第1の繊維層」に相当する。
第1の繊維層14に含有される無機系抗菌剤としては、人体に対して安全で、繊維の溶融紡糸時に加えられる熱などによる揮発、分解、変質がなく、且つ短期間で抗菌・抗ウィルス作用が低下しない無機系抗菌剤のいずれも使用することができる。典型的には、銀イオン、銅イオン、亜鉛イオンなどの抗菌・抗ウィルス作用を有する金属イオンを無機担体に保持させた無機系抗菌剤、酸化チタン系無機系抗菌剤などのうちの1種または2種以上を用いることができる。抗菌性を有する金属イオンを無機担体に保持させた無機系抗菌剤では、無機担体の種類は特に限定されず、繊維シートの劣化作用などを示さない無機担体であればいずれも使用することができるが、好適には、イオン交換能や金属イオン吸着能を有し且つ金属イオンの保持能が高い無機担体が用いられる。このような無機担体としては、典型的には、ゼオライト、リン酸ジルコニウム、リン酸カルシウムなどを挙げることができる。このなかでも、高いイオン交換能を有するゼオライト、リン酸ジルコニウムが特に好適である。無機系抗菌剤が、本発明の「無機系抗菌剤」に相当する。
中間層シート13の第2の繊維層15は、無機系抗菌剤を含有しないポリオレフィン繊維からなる不織布層として構成される。第2の繊維層15は、外層シート11や内層シート12よりも高密度の不織布層とされる。本実施の形態の中間層シート13では、第2の繊維層15が、第1の繊維層14よりも内層シート12側、すなわち着用者側に配設されている。また、第2の繊維層15は、第1の繊維層14より繊維径(平均繊維径)が大きい。これにより、中間層シート13全体として、第1の繊維層14によって抗菌作用・抗ウィルス作用を発揮しながら、第2の繊維層14によって所望の捕集性(「集塵性」ともいう)および通気性を確保することができる。また、第2の繊維層15によって、繊維径が小さい第1の繊維層14が確実に保持される。第2の繊維層15が、本発明の「第2の繊維層」に相当する。
各接合部16は、ホットメルト接着剤を被着部に低目付け(例えば1.0〜3.0g/m)で繊維状に塗布することによって形成される。ここでいう「ホットメルト接着剤」は、熱可塑性樹脂を主成分とした有機溶剤を全く含まない接着剤である。また、ここでいう「繊維状の塗布」では、典型的には、ホットメルト樹脂の繊維が、ほぼ等間隔で塗布方向に蛇行した状態で被着部に塗布される。なお、直径や形状、パターン等は、ホットメルト樹脂の種類、塗布条件によって適宜選択可能である。このような構成の低目付けの接合部16は、接着剤が皮膜状に塗布されて形成された接合部と異なり、細菌やウィルスを含む飛沫の移動の阻止による飛沫誘導効率の低下を防止する機能を有する。接合部16が、本発明の「接合部」に相当する。
(耳掛け部20)
耳掛け部20は、マスク本体部10の左右両側、すなわち右側シート片10a及び左側シート片10bそれぞれの端部から延びている。耳掛け部20が、本発明の「耳掛け部」に相当する。耳掛け部20は、マスク本体部10と別体に形成され、マスク本体部10に部分的に重ね合わせて接合される。なお、耳掛け部20は、マスク本体部10の一部としてマスク本体部10と一体に形成してもよい。また、耳掛け部20は、開口21を有するリング状に形成される。マスク着用時には、着用者の顔、特に鼻と口をマスク本体部10によって覆った状態で、耳掛け部20の開口21が着用者の耳に引っ掛けられる。
耳掛け部20は、マスク本体部10と同様に、熱可塑性合成繊維からなる不織布により形成される。耳掛け部20は、耳に過度な負荷を与えないような伸縮性を有するのが好ましい。例えば、非弾性的に伸長可能な伸長性繊維からなる伸長層(例えば、プロピレン連続繊維が互いに溶着された不織布)と、弾性伸縮可能な弾性伸縮性繊維からなる弾性層(例えば、熱可塑性合成繊維のエラストラマーやウレタン等からなる弾性糸を使用した不織布)が積層されて構成される。
上記構成の中間層シート13の製造方法およびマスク本体部10の製造方法の一例を以下に説明する。この製造方法は、以下の(ステップ1)〜(ステップ4)を有している。
(ステップ1)
ポリプロピレン(メルトフローレート(MFR)=700g/10分)を、一般的なメルトブロー(「メルトブローン」と呼ばれることもある)設備を使用して、紡糸温度280℃、エア温度290℃、エア圧力1.2kg/cm、単孔吐出量0.4g/孔・分、口金における紡糸孔数2850個(1列配置)、捕集距離30cmにてメルトブロー紡糸を行う。これにより、所定の目付けおよび繊維径(平均繊維径)を有する不織布層(第2の繊維層15)が製造される。
(ステップ2)
ポリプロピレン(α)(MFR=700g/10分)80質量部に、リン酸ジルコニウムを主体とする無機イオン交換体に銀イオンを担持させた銀系無機系抗菌剤(東亞合成社製「ノバロンAG300」、平均粒子径1μm、略立方体形)20質量部を配合して、銀系無機系抗菌剤を含有するマスターバッチを調製する。調整したマスターバッチと、ポリプロピレン(β)(MFR=700g/10分)を、マスターバッチ:ポリプロピレン(β)=1:1の質量比で混合し、一般的なメルトブロー設備を使用して、紡系温度280℃、エア温度290℃、エア圧力1.2kg/cm、単孔吐出量0.1g/孔・分、口金における紡糸孔数2850個(1列配置)にて、上記ステップ1で製造した不織布層(第2の繊維層15)の上にメルトブロー紡糸を行なって新たな不織布層(第1の繊維層14)を形成する。これにより、第1の繊維層14と第2の繊維層15からなる複合繊維シートが製造される。
(ステップ3)
上記ステップ2で得られた複合繊維シートに対し、一般的なエレクトレット設備を使用して、針状電極とロール電極間の距離25mm、印加電圧−25KV、温度80℃の条件下でエレクトレット化処理を施す。これにより、帯電複合繊維シート(中間層シート13)が製造される。このエレクトレット化処理によって、ポリプロピレン繊維表面に所定量の正電荷あるいは負電荷が与えられ、分極した誘電状態が形成される。エレクトレット化処理が施された複合繊維シートによってマスクを構成することにより、捕集性あるいは集塵性の更なる向上を図ることができる。
本実施の形態では、第1の繊維層14および第2の繊維層15を、ポリオレフィン系繊維のうちのポリプロピレン繊維により構成したため、エレクトレット化処理をとりわけ容易に行なうことが可能であるとともに、コスト面に優れた安価なマスクを提供することができる。なお、必要に応じて、ポリプロピレン繊維以外のポリオレフィン系繊維、例えばポリエチレン繊維やポリ1−ブテン繊維等を用いて第1の繊維層14および第2の繊維層15を構成してもよい。
(ステップ4)
上記ステップ3で得られた帯電複合繊維シート(中間層シート13)の一方の面にホットメルト接着剤を低目付け(例えば1.0〜3.0g/m)で繊維状に塗布した状態で外層シート11を貼り付ける。また、帯電複合繊維シート(中間層シート13)の他方の面にホットメルト接着剤を低目付け(例えば1.0〜3.0g/m)で繊維状に塗布した状態で内層シート12を貼り付ける。これにより、マスク本体部10が製造される。
ところで、本実施の形態のマスク1のように、微粒子状の無機系抗菌剤を含有するポリオレフィン繊維からなるマスクでは、無機系抗菌剤の大半がポリオレフィンで被覆された状態で繊維内部に存在すると、繊維表面への無機系抗菌剤の露出が少なくなり、無機系抗菌剤が有する本来の抗菌作用・抗ウィルス作用が十分に発揮されない。そこで、本発明者らは、無機系抗菌剤を含有するポリオレフィン繊維の繊維径と、無機系抗菌剤の粒子径との関係に着目し、ポリオレフィン繊維の繊維径および無機系抗菌剤の粒子径に関する値を特定の範囲に設定することにより、無機系抗菌剤が有する本来の抗菌作用・抗ウィルス作用を十分に発揮させることができ、また、捕集性および通気性を確保することが可能となることを見出すことに成功した。
以下に、マスク本体部10の構成を変更した場合のマスク性能について説明する。なお、マスク性能の評価に際し、マスク本体部10を模した以下の実施例1〜10および比較例1〜10の評価片を作成した。
なお、各評価片は、いずれも、外層シート11および内層シート12として、エレクトレット化されていない、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン製のポイントボンド不織布シート(平均繊維径:17μm、目付け:32g/m)を用いている。また、無機系抗菌剤の粒子径、織維層の繊維径および目付け、ポアサイズについては、以下の方法を用いて測定した。
(無機系抗菌剤の粒子径)
第1の繊維層14に含有される微粒子状の無機系抗菌剤(銀系無機系杭菌剤)に水を加え、十分に撹拌して水中に均一に分散させた。そして、レーザー回折散乱式粒度測定装置(掘場製作所製「LA−920」)を使用して、この分散液の粒度分布を測定した。この時、測定装置に内蔵されている超音波ホモジナイザーにより超音波を1分間照射した後に分散液の粒度分析を測定し、体積基準の粒度分布により計算される算術平均値(μm)を無機系抗菌剤の平均粒子径とした。そして、計算した無機系抗菌剤の平均粒子径を、第1の繊維層14に含有される無機系抗菌剤の粒子径とした。
(繊維径)
ポリオレフィン織維からなる第1の繊維層14(第2の繊維層15)から(縦×横=5cm×5cm)の正方形の試験片を採取した。そして、採取した試験片の表面の中央部(対角線の交点を中心とする部分)を、走査型電子顕微鏡(SEM;Scanning Electron Microscope)を使用して1000倍の倍率で写真撮影した。これにより得た写真上に、写真の中央部(対角線の交点)を中心とする半径15cmの円を描いた。そして、描いた円内に含まれる全ての未融着ポリオレフィン繊維(通常約50〜100本程度)の長さ方向の中央部またはそれに近い箇所での繊維径をノギスにより測定し、測定した繊維径の平均値をポリオレフィン繊維の平均織維径(μm)とした。そして、求めたポリオレフィン繊維の平均繊維径を、第1の繊維層14(第2の繊維層15)の繊維径とした。
なお、ポリオレフィン繊維の平均織維径を求める際は、写真に写っているポリオレフィン繊維が、第1の繊維層14(第2の繊維層15)の最表面に位置するポリオレフィン繊維であるかまたは内側に位置するポリオレフィン繊維であるかを区別せずに、写真に写っているポリオレフィン繊維すべての繊維径を測定し、その測定値の平均を求めた。第1の繊維層14(第2の繊維層15)の試験片は、必要に応じて、上記試験片(縦×横=5cm×5cm)以外の大きさのものを用いることもできる。
(目付け)
第2の繊維層15の目付けに関しては、第2の繊維層15として用いた不織布から(縦×横=20cm×20cm)の正方形の試験片を採取した。そして、JIS L1906(一般長繊維不織布試験方法)に準拠して、採取した試験片の幅方向に沿って3箇所で目付けを測定し、測定した目付の平均値を第2の繊維層15の目付けとした。
中間層シート13(複合織維シート)の目付けに関しては、中間層シート13から(縦×横=20cm×20cm)の正方形の試験片を採取した。そして、JIS L1906(一般長繊維不織布試験方法)に準拠して、採取した試験片の幅方向に沿って3箇所で目付けを測定し、測定した目付の平均値を中間層シート13全体の目付けとした。
第1の繊維層14の目付けに関しては、中間層シート13全体の目付けから、前記算出した第2の繊維層15の目付けを差し引いて、第1の繊維層14の目付けとした。
なお、第2の繊維層15および中間層シート13ぞれぞれの試験片は、必要に応じて、上記試験片(縦×横=20cm×20cm)以外の大きさのものを用いることもできる。
(ポアサイズ)
ポアサイズに関しては、マスク本体部(口覆い部)10から直径42.5mmの円形の試験片を採取した。そして、既知の測定装置(Porous Materials,Inc社製のAutomated Perm Porometer)を使用して、採取した試験片の平均細孔径を測定し、測定した平均細孔径をポアサイズとして規定した。これにより、例えば、外層シート11や内層シート12を構成する繊維のポアサイズを測定することができる。
(実施例1)
実施例1の評価片に関しては、中間層シート13の第1の繊維層14に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:1.5μm、目付け:1.5g/m、無機系抗菌剤粒子径:1.0μm、(無機系抗菌剤粒子径/繊維径):0.7)を用いた。また、中間層シート13の第2の繊維層15に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:3.5μm、目付け:15g/m)を用いた。この評価片では、総目付けを84.1g/mとし、無機系抗菌剤配合量を0.15g/mとした。
(実施例2)
実施例2の評価片に関しては、中間層シート13の第1の繊維層14に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:0.5μm、目付け:1.5g/m、無機系抗菌剤粒子径:0.2μm、(無機系抗菌剤粒子径/繊維径):0.4)を用いた。また、中間層シート13の第2の繊維層15に相当する不織布シートとして、実施例1の評価片と同様の不織布シートを用いた。また、この評価片では、総目付けおよび無機系抗菌剤配合量を実施例1の評価片と同様とした。
(実施例3)
実施例3の評価片に関しては、中間層シート13の第1の繊維層14に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:1.5μm、目付け:1.5g/m、無機系抗菌剤粒子径:0.2μm、(無機系抗菌剤粒子径/繊維径):0.13)を用いた。また、中間層シート13の第2の繊維層15に相当する不織布シートとして、実施例1の評価片と同様の不織布シートを用いた。また、この評価片では、総目付けおよび無機系抗菌剤配合量を実施例1の評価片と同様とした。
(実施例4)
実施例4の評価片に関しては、中間層シート13の第1の繊維層14に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:2.0μm、目付け:1.0g/m、無機系抗菌剤粒子径:0.2μm、(無機系抗菌剤粒子径/繊維径):0.1)を用いた。また、中間層シート13の第2の繊維層15に相当する不織布シートとして、実施例1の評価片と同様の不織布シートを用いた。また、この評価片では、総目付けおよび無機系抗菌剤配合量を実施例1の評価片と同様とした。
(実施例5)
実施例5の評価片に関しては、中間層シート13の第1の繊維層14に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:0.5μm、目付け:1.0g/m、無機系抗菌剤粒子径:1.0μm、(無機系抗菌剤粒子径/繊維径):2.0)を用いた。また、中間層シート13の第2の繊維層15に相当する不織布シートとして、実施例1の評価片と同様の不織布シートを用いた。また、この評価片では、総目付けおよび無機系抗菌剤配合量を実施例1の評価片と同様とした。
(実施例6)
実施例6の評価片に関しては、中間層シート13の第1の繊維層14に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:2.8μm、目付け:1.0g/m、無機系抗菌剤粒子径:1.0μm、(無機系抗菌剤粒子径/繊維径):0.36)を用いた。また、中間層シート13の第2の繊維層15に相当する不織布シートとして、実施例1の評価片と同様の不織布シートを用いた。また、この評価片では、総目付けおよび無機系抗菌剤配合量を実施例1の評価片と同様とした。
(実施例7)
実施例7の評価片に関しては、中間層シート13の第1の繊維層14に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:0.5μm、目付け:1.0g/m、無機系抗菌剤粒子径:3.0μm、(無機系抗菌剤粒子径/繊維径):6.0)を用いた。また、中間層シート13の第2の繊維層15に相当する不織布シートとして、実施例1の評価片と同様の不織布シートを用いた。また、この評価片では、総目付け及び無機系抗菌剤配合量を実施例1の評価片と同様とした。
(実施例8)
実施例8の評価片に関しては、中間層シート13の第1の繊維層14に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:1.0μm、目付け:1.0g/m、無機系抗菌剤粒子径:6.0μm、(無機系抗菌剤粒子径/繊維径):6.0)を用いた。また、中間層シート13の第2の繊維層15に相当する不織布シートとして、実施例1の評価片と同様の不織布シートを用いた。また、この評価片では、総目付け及び無機系抗菌剤配合量を実施例1の評価片と同様とした。
(実施例9)
実施例9の評価片に関しては、中間層シート13の第1の繊維層14に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:1.5μm、目付け:1.0g/m、無機系抗菌剤粒子径:6.0μm、(無機系抗菌剤粒子径/繊維径):4.0)を用いた。また、中間層シート13の第2の繊維層15に相当する不織布シートとして、実施例1の評価片と同様の不織布シートを用いた。また、この評価片では、総目付け及び無機系抗菌剤配合量を実施例1の評価片と同様とした。
(実施例10)
実施例10の評価片に関しては、中間層シート13の第1の繊維層14に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:2.8μm、目付け:1.0g/m、無機系抗菌剤粒子径:6.0μm、(無機系抗菌剤粒子径/繊維径):2.1)を用いた。また、中間層シート13の第2の繊維層15に相当する不織布シートとして、実施例1の評価片と同様の不織布シートを用いた。また、この評価片では、総目付け及び無機系抗菌剤配合量を実施例1の評価片と同様とした。
(比較例1)
比較例1の評価片に関しては、中間層シート13を単一の繊維層からなる不織布シートのみによって形成し、この不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:3.5μm、目付け:18g/m、無機系抗菌剤粒子径:1.0μm)を用いた。この評価片では、総目付けを85.6g/mとし、無機系抗菌剤配合量を0.30g/mとした。
(比較例2)
比較例2の評価片に関しては、中間層シート13の第1の繊維層14に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:0.4μm、目付け:1.5g/m、無機系抗菌剤粒子径:0.1μm、(無機系抗菌剤粒子径/繊維径):0.25)を用いた。また、中間層シート13の第2の繊維層15に相当する不織布シートとして、実施例1の評価片と同様の不織布シートを用いた。また、この評価片では、総目付け及び無機系抗菌剤配合量を実施例1の評価片と同様とした。
(比較例3)
比較例3の評価片に関しては、中間層シート13の第1の繊維層14に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:1.5μm、目付け:1.5g/m、無機系抗菌剤粒子径:0.1μm、(無機系抗菌剤粒子径/繊維径):0.07)を用いた。また、中間層シート13の第2の繊維層15に相当する不織布シートとして、実施例1の評価片と同様の不織布シートを用いた。また、この評価片では、総目付け及び無機系抗菌剤配合量を実施例1の評価片と同様とした。
(比較例4)
比較例4の評価片に関しては、中間層シート13の第1の繊維層14に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:2.5μm、目付け:1.5g/m、無機系抗菌剤粒子径:0.2μm、(無機系抗菌剤粒子径/繊維径):0.08)を用いた。また、中間層シート13の第2の繊維層15に相当する不織布シートとして、実施例1の評価片と同様の不織布シートを用いた。また、この評価片では、総目付け及び無機系抗菌剤配合量を実施例1の評価片と同様とした。
(比較例5)
比較例5の評価片に関しては、中間層シート13の第1の繊維層14に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:0.4μm、目付け:1.5g/m、無機系抗菌剤粒子径:1.0μm、(無機系抗菌剤粒子径/繊維径):2.5)を用いた。また、中間層シート13の第2の繊維層15に相当する不織布シートとして、実施例1の評価片と同様の不織布シートを用いた。また、この評価片では、総目付け及び無機系抗菌剤配合量を実施例1の評価片と同様とした。
(比較例6)
比較例6の評価片に関しては、中間層シート13の第1の繊維層14に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:3.0μm、目付け:1.5g/m、無機系抗菌剤粒子径:1.0μm、(無機系抗菌剤粒子径/繊維径):0.3)を用いた。また、中間層シート13の第2の繊維層15に相当する不織布シートとして、実施例1の評価片と同様の不織布シートを用いた。また、この評価片では、総目付け及び無機系抗菌剤配合量を実施例1の評価片と同様とした。
(比較例7)
比較例7の評価片に関しては、中間層シート13の第1の繊維層14に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:0.4μm、目付け:1.5g/m、無機系抗菌剤粒子径:3.0μm、(無機系抗菌剤粒子径/繊維径):7.5)を用いた。また、中間層シート13の第2の繊維層15に相当する不織布シートとして、実施例1の評価片と同様の不織布シートを用いた。また、この評価片では、総目付け及び無機系抗菌剤配合量を実施例1の評価片と同様とした。
(比較例8)
比較例8の評価片に関しては、中間層シート13の第1の繊維層14に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:0.9μm、目付け:1.5g/m、無機系抗菌剤粒子径:6.0μm、(無機系抗菌剤粒子径/繊維径):6.7)を用いた。また、中間層シート13の第2の繊維層15に相当する不織布シートとして、実施例1の評価片と同様の不織布シートを用いた。また、この評価片では、総目付け及び無機系抗菌剤配合量を実施例1の評価片と同様とした。
(比較例9)
比較例9の評価片に関しては、中間層シート13の第1の繊維層14に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:1.5μm、目付け:1.5g/m、無機系抗菌剤粒子径:7.0μm、(無機系抗菌剤粒子径/繊維径):4.7)を用いた。また、中間層シート13の第2の繊維層15に相当する不織布シートとして、実施例1の評価片と同様の不織布シートを用いた。また、この評価片では、総目付け及び無機系抗菌剤配合量を実施例1の評価片と同様とした。
(比較例10)
比較例10の評価片に関しては、中間層シート13の第1の繊維層14に相当する不織布シートとして、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布シート(繊維径:3.0μm、目付け:1.5g/m、無機系抗菌剤粒子径:7.0μm、(無機系抗菌剤粒子径/繊維径):2.3)を用いた。また、中間層シート13の第2の繊維層15に相当する不織布シートとして、実施例1の評価片と同様の不織布シートを用いた。また、この評価片では、総目付け及び無機系抗菌剤配合量を実施例1の評価片と同様とした。
(通気抵抗値の導出および評価)
通気抵抗値の測定では、マスクの本体部(口覆い部)から縦横寸法40mm以上の試料を採取した。なお、通気抵抗値は、メルトブロー層(フィルター層)単独で測定することが好ましいが、超音波シールやヒートシール、接着剤等で一体化されている場合には、メルトブロー層を含む最低層数で測定する。通気抵抗値の測定には、Automatic Air−Permeability Tester(カトーテック社製、商品名「KES−F8−AP1」)を使用し、流量4cc/cm/sec(面積:2π×10−4)で、空気を試料に放出(排気モード)し、また、空気を試料から吸引(吸気モード)した。そして、排気モードを3秒、吸気モードを3秒行った時の圧力損失を半導体差圧ゲージを用いて測定し、測定値の積分値によって通気抵抗値(cc/cm/sec)を得た。
また、求めた通気抵抗値(cc/cm/sec)に基づいて、通気性を○、△、×の3段階で判定した。この判定では、通気抵抗値(cc/cm/sec)が0.41以下の場合を○、0.42〜0.45の範囲内の場合を△、0.46以上の場合を×とした。
(バクテリア濾過効率(BFE;Bacterial Filtation Efficiency)の導出及び評価)
バクテリア濾過効率(BFE)の測定では、マスクの本体部(口覆い部)から縦横寸法90mm以上の試料を採取した。なお、マスクの本体部(口覆い部)から縦横寸法90mm以上の試料を採取できない場合には、採取した複数枚の試料を合掌状に重ね、超音波あるいはヒートシールで直線状にシールすることによって縦横寸法90mm以上の試料を作成した。バクテリア濾過効率(BFE)の測定は、メルトブロー層(フィルター層)で行うのが好ましいが、メルトブロー層と他の層(例えば、スパンボンド層)が複合されている場合には、メルトブロー層を含む最小単位で行った。バクテリア濾過効率(BFE)の測定は、ASTM F2101−07に準拠して行った。平均(コントロールコロニー数)をA、平均(サンプルコロニー数)をBとした場合、以下の式によりバクテリア濾過効率(BFE)を得た。
バクテリア濾過効率(BFE)(%)={(A−B)/A}×100
また、このバクテリア濾過効率(BFE)に基づいて、捕集性を○、△、×の3段階で判定した。この判定では、バクテリア濾過効率(BFE)が95%以上の場合を○、90〜94%の範囲内の場合を△、89%以下の場合を×とした。
(抗菌試験)
抗菌試験では、マスクの本体部(口覆い部)の抗菌加工部分0.4gを試料として採取した。抗菌試験は、JIS L1902の菌液吸収法に準拠して行い、抗菌効果(活性値)を測定した。本試験では、生菌数の増殖値が1.0以上で有効とし、前記活性値として静菌活性値を測定した。なお、静菌活性値が2.0以上で抗菌効果があるものとした。
(ウィルス減少率の導出及び評価)
ウィルス減少率に関するインフルエンザウィルス不活化試験では、試料が撥水性を有している場合には、滅菌蒸留水をしみこませる必要があるため、マスクの本体部(口覆い部)から採取した試料に対して事前に親水性の処理を行った。親水性の処理は、活性剤としてTween80を用い、以下の要領で行った。Tween80の溶液濃度を0.05%とする。溶け難いので、ヒーター付マグネティックスターラーで弱加熱しながら溶かすか、最初にお湯で溶かす。そして、親水性の処理を行いたい材料をこの液体に漬け、オーブンを用いて90℃で乾燥させて試料を得た。
試験は、以下のように行った。
供試ウィルスとして、インフルエンザA型ウィルス(Influenza virus A/H1N1)を用いた。
インフルエンザウィルスは発育鶏卵の奨尿液腔に接種し、フラン器で培養後、奨尿液を採取し、密度勾配遠心法により精製したウィルス液を供試ウィルス液とした。ウィルス作用時間は24時間とした。
(4cm×4cm)角の大きさに切断した試料をプラスチックシャーレに入れ、供試ウィルス液を、0.2ml添加した。さらに、(4cm×4cm)角のフィルムで試料の上面をカバーし、供試ウィルスと試料との接触効率を高めた。室温で24時間作用させた後、5mlのリン酸バッファサリン(PBS;Phoshate buffered saline)を加えた遠心管に試料とフィルムを移した。そして、ボルテックス・ミキサーで30秒間ミキシングして供試ウィルスを洗い出し、定量試験用試料を得た。
なお、試料に関しては、必要に応じて上記(4cm×4cm)角以外の大きさのものを用いることもできる。
供試ウィルスを洗い出した上記定量試験用試料を原液とし、PBSで10倍段階希釈を行った。そして、希釈したウィルス溶液とMDCK(Madin−Darby canine kidney)細胞を96穴ウエルプレートに植え込み、37℃の炭酸ガスフラン器内で5日間培養した。培養後、ウエル中の細胞を、4%ホルマリン・0.1%クリスタルバイオレットで固定・染色し、水洗いした。その後、ウエルを乾燥させ、エタノールを各ウエルに50ml加えた。そして、染色した非感染細胞から溶出させたクリスタルバイオレットの吸光度(ピーク波長585nm)を測定し、ウィルス感染価TCID50(組織培養50%感染価)を求めて、試料1枚あたりのウィルス感染価(TCID50/枚)を算出した。
ウィルス減少率は、算出したウィルス感染価について、ブランク値に対する24時間後のウィルス感染価の比率に基づいて、以下の式により算出した。
ウィルス減少率(%)=100−{(24時間後のウィルス感染価)/(ブランク値)}
なお、抗ウィルス性に関しては、算出したウィルス減少率(%)に基づいて、○、△、×の3段階で判定した。この判定では、ウィルス減少率(%)が90%以上の場合を○、11〜89%の範囲内の場合を△、10%以下の場合を×とした。
実施例1〜10および比較例1〜10の各評価片を、前記導出した各種の測定値に基づいて、以下のように評価した。
(実施例1〜10の評価結果)
実施例1の評価片については、ウィルス減少率が99.9%、通気抵抗値が0.413cc/cm/sec、BFEが99.1%であった。
実施例2の評価片については、ウィルス減少率が99.9%、通気抵抗値が0.421cc/cm/sec、BFEが99.3%であった。
実施例3の評価片については、ウィルス減少率が90.2%、通気抵抗値が0.414cc/cm/sec、BFEが99.1%であった。
実施例4の評価片については、ウィルス減少率が90.0%、通気抵抗値が0.409cc/cm/sec、BFEが99.0%であった。
実施例5の評価片については、ウィルス減少率が99.9%、通気抵抗値が0.422cc/cm/sec、BFEが99.3%であった。
実施例6の評価片については、ウィルス減少率が94.5%、通気抵抗値が0.401cc/cm/sec、BFEが98.1%であった。
実施例7の評価片については、ウィルス減少率が99.9%、通気抵抗値が0.420cc/cm/sec、BFEが99.0%であった。
実施例8の評価片については、ウィルス減少率が99.9%、通気抵抗値が0.416cc/cm/sec、BFEが99.1%であった。
実施例9の評価片については、ウィルス減少率が99.9%、通気抵抗値が0.413cc/cm/sec、BFEが99.3%であった。
実施例10の評価片については、ウィルス減少率が99.9%、通気抵抗値が0.402cc/cm/sec、BFEが97.0%であった。
従って、実施例1〜10の評価片は、いずれも抗ウィルス性、通気性及び捕集性の全てについての判定結果が○であり、これにより抗菌・抗ウィルス性能に優れ、また通気性及び捕集性に優れたマスクを提供するのに有効であることが確認された。また、実施例1〜10の評価片はいずれも繊維切れ等の生産性についても問題ないレベルであった。
(比較例1の評価結果)
比較例1の評価片については、ウィルス減少率が15.0%、通気抵抗値が0.412cc/cm/sec、BFEが96.1%であった。すなわち、比較例1の評価片は、特に繊維表面および不織布表面に抗菌剤が露出し難く、抗ウィルス性についての判定結果が△であった。したがって、比較例1の評価片は、抗菌・抗ウィルス性能が実施例1〜10よりも劣ることが確認された。
(比較例2の評価結果)
比較例2の評価片については、ウィルス減少率が10.0%、通気抵抗値が0.433cc/cm/sec、BFEが97.3%であった。すなわち、比較例2の評価片は、特に繊維表面および不織布表面に抗菌剤が露出し難く、抗ウィルス性についての判定結果が×であった。したがって、比較例2の評価片は、抗菌・抗ウィルス性能が実施例1〜10よりも劣ることが確認された。また、比較例2の評価片は、繊維径が小さく繊維切れを生じやすいため、生産性が安定しない。
(比較例3の評価結果)
比較例3の評価片については、ウィルス減少率が10.0%、通気抵抗値が0.414cc/cm/sec、BFEが97.1%であった。すなわち、比較例3の評価片は、特に繊維表面および不織布表面に抗菌剤が露出し難く、抗ウィルス性についての判定結果が×であった。したがって、比較例3の評価片は、抗菌・抗ウィルス性能が実施例1〜10よりも劣ることが確認された。
(比較例4の評価結果)
比較例4の評価片については、ウィルス減少率が12.0%、通気抵抗値が0.405cc/cm/sec、BFEが96.0%であった。すなわち、比較例4の評価片は、特に繊維表面および不織布表面に抗菌剤が露出し難く、抗ウィルス性についての判定結果が△であった。したがって、比較例4の評価片は、抗菌・抗ウィルス性能が実施例1〜10よりも劣ることが確認された。
(比較例5の評価結果)
比較例5の評価片については、ウィルス減少率が70.0%、通気抵抗値が0.434cc/cm/sec、BFEが97.0%であった。すなわち、比較例5の評価片は、特に繊維表面および不織布表面に抗菌剤が露出し難く、抗ウィルス性についての判定結果が△であった。したがって、比較例5の評価片は、抗菌・抗ウィルス性能が実施例1〜10よりも劣ることが確認された。また、比較例5の評価片は、繊維径が小さく繊維切れを生じやすいため、生産性が安定しない。
(比較例6の評価結果)
比較例6の評価片については、ウィルス減少率が10.0%、通気抵抗値が0.402cc/cm/sec、BFEが96.8%であった。すなわち、比較例6の評価片は、特に繊維表面および不織布表面に抗菌剤が露出し難く、抗ウィルス性についての判定結果が△であった。したがって、比較例6の評価片は、抗菌・抗ウィルス性能が実施例1〜10よりも劣ることが確認された。また、比較例6の評価片は、捕集性についての判定結果が△であり、捕集性が実施例1〜10よりも劣ることが確認された。
(比較例7の評価結果)
比較例7の評価片については、ウィルス減少率が98.0%、通気抵抗値が0.408cc/cm/sec、BFEが95.0%であった。すなわち、比較例7の評価片は、抗ウィルス性、通気性および捕集性については効果があるものの、繊維径が小さく繊維切れを生じやすいため、生産性が安定しないというデメリットがある。
(比較例8の評価結果)
比較例8の評価片については、ウィルス減少率が99.0%、通気抵抗値が0.407cc/cm/sec、BFEが91.3%であった。すなわち、比較例8の評価片は、捕集性についての判定結果が△であり、捕集性が実施例1〜10より劣ることが確認された。
(比較例9の評価結果)
比較例9の評価片については、ウィルス減少率が99.0%、通気抵抗値が0.411cc/cm/sec、BFEが92.0%であった。すなわち、比較例9の評価片は、捕集性についての判定結果が△であり、捕集性が実施例1〜10よりも劣ることが確認された。また、比較例9の評価片は、繊維径が小さく繊維切れを生じやすいため、生産性が安定しない。
(比較例10の評価結果)
比較例10の評価片については、ウィルス減少率が99.0%、通気抵抗値が0.401cc/cm/sec、BFEが95.9%であった。すなわち、比較例10の評価片は、捕集性についての判定結果が△であり、捕集性が実施例1〜10より劣ることが確認された。
本実施の形態のマスク1は、上記構成を採用することによって、着用者の呼吸によりマスク外表面から着用者の口元へ向けて空気の流れが形成されるとき、細菌やウィルスを含む飛沫は、疎水性繊維あるいは撥水性繊維からなる外層シート11によって吸収されることなく(マスク外表面に留まることなく)、中間層シート13側へと誘導される。従って、マスク着脱時に着用者が本体部(マスクカップ)に触った場合でも、二次感染が防止される。
また、実施例1〜10および比較例1〜10の各評価片に関する上記の評価結果から、中間層シート13の第1の繊維層14の繊維径を0.5〜2.8μmの範囲内に設定し、また、繊維径に対する無機系抗菌剤の粒子径の比率を0.1〜6.0の範囲内に設定することによって、あるいは、中間層シート13の第1の繊維層14の繊維径を0.5〜2.8μmの範囲内に設定し、また、無機系抗菌剤の粒子径を0.2〜6.0μmの範囲内に設定することによって、高い抗菌作用、抗ウィルス作用を発揮させることができるとともに、通気性、捕集性および生産性の向上を図ることが可能となる。
特に、抗菌作用、抗ウィルス作用に関しては、上記のように構成することによって、繊維表面に無機系抗菌剤を効果的に露出させることができ、無機系抗菌剤が有する、細菌やウィルスなどの病原体に対する本来の抗菌作用、抗ウィルス作用を十分に発揮させることが可能となる。また、同じ抗菌作用、抗ウィルス作用を得る場合には、無機系抗菌剤の配合比率を抑えることが可能となり、製品コストの低減効果が高まる。
また、上記のように構成することによって、生産性や性能の向上を図ることも可能となる。例えば、第1の繊維層14の繊維径が上記の範囲内に設定されている場合には、上記の範囲より小さく設定されている場合に比べて、繊維切れ等による生産性の低下を防止することができる。また、第1の繊維層14の繊維径が上記の範囲内に設定されている場合には、上記の範囲より大きく設定されている場合に比べて、無機系抗菌剤を繊維表面に効果的に露出させることができ、無機系抗菌剤の有する抗菌作用、抗ウィルス作用を十分に発揮させることができる。また、第1の繊維層14の無機系抗菌剤の粒子径が上記の範囲内に設定されている場合には、上記の範囲より大きく設定されている場合に比べて、繊維切れ等による生産性の低下を防止することができる。また、第1の繊維層14の無機系抗菌剤の粒子径が上記の範囲内に設定されている場合には、上記の範囲より小さく設定されている場合に比べて、無機系抗菌剤を繊維表面に効果的に露出させることができ、無機系抗菌剤の有する抗菌作用、抗ウィルス作用を十分に発揮させることができる。
(他の実施の形態)
本発明は、上記の実施の形態の構成に限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
上記実施の形態では、外層シート11および内層シート12を、加圧ロールによるポイントボンド加工がなされた低密度のポイントボンド不織布シートによって構成する場合について記載したが、外層シート11および内層シート12は、繊維径が10〜40μmの範囲内の不織布によって形成することができればよく、ポイントボンド不織布シート以外の不織布シートによって構成することができる。例えば、スパンレース法により製造されたスパンレース不織布シート、エアスルー法により製造されたエアスルー不織布シート、スパンボンド法により製造されたスパンボンド不織布シートによって外層シート11や内層シート12を構成することもできる。
また、上記実施の形態では、中間層シート13の第1の繊維層14を第2の繊維層15よりも外層シート11側(外側)に配設する場合について記載したが、製品仕様等に応じて、第2の繊維層15を第1の繊維層14よりも外層シート11側(外側)に配設することもできる。
また、上記実施の形態では、外層シート11および内層シート12の双方を、繊維径が10〜40μmの範囲内で、ポアサイズが60〜100μmの範囲内とされた繊維によって構成する場合について記載したが、外層シート11および内層シート12の繊維径やポアサイズは、上記範囲以外に設定することもできる。
また、上記実施の形態では、外層シート11と中間層シート13との間および内層シート12と中間層シート13との間の両部位に接合部16を設ける場合について記載したが、接合部16の両方あるいは少なくとも一方を省略することもできる。
また、上記実施の形態では、マスクの捕集性の向上を図るべく、中間層シート13に対しエレクトレット化処理を施す場合について記載したが、このエレクトレット化処理を施すか否かは必要に応じて適宜選択することが可能である。例えば、所望の捕集性能を満たすような場合においては、このエレクトレット化処理を省略することもできる。
また、上記実施の形態では、右側シート片10aおよび左側シート片10bを熱溶着接合することによってマスク本体部10を形成する場合について記載したが、マスク本体部は、熱溶着をはじめとする各種の接合方法を用いて、少なくとも1つのシート片の全部または一部を接合することによって形成することができる。
また、上記実施の形態では、一回使用ないし数回使用を目安とした使い捨てタイプのマスクについて記載したが、マスク本体部や耳掛け部の素材を適宜選択することによって、洗濯などを行って繰り返し使用可能なタイプのマスクに対し本発明を適用することもできる。また、上記実施の形態では、マスク本体部が立体形状であるマスクについて記載したが、マスク本体部が平面形状とされるマスクに対し本発明を適用することも可能である。
1…マスク
10…マスク本体部
10a…右側シート片
10b…左側シート片
10c…接合縁
11…外層シート
12…内層シート
13…中間層シート
14…第1の繊維層
15…第2の繊維層
16…接合部
20…耳掛け部
21…開口

Claims (5)

  1. 着用者の少なくとも口および鼻を覆うマスク本体部と、
    前記マスク本体部の両側から延びており、着用者の耳に引っ掛けられる一対の耳掛け部を備えるマスクであって、
    前記マスク本体部は、第1の繊維シートと、第2の繊維シートを含み、前記第1の繊維シートと前記第2の繊維シートは、マスク着用時に、前記第2の繊維シートが前記第1の繊維シートより着用者側に配設されるように積層されており、
    前記第1の繊維シートは、疎水性繊維からなり、
    前記第2の繊維シートは、無機系抗菌剤を含有するポリオレフィン繊維からなる第1の繊維層と、前記第1の繊維層よりも繊維径が大きいポリオレフィン繊維からなる第2の繊維層を含んでおり、前記第1の繊維層の繊維径が0.5〜2.8μmの範囲内、前記第1の繊維層の前記繊維径に対する前記無機系抗菌剤の粒子径の比率が0.1〜6.0の範囲内に設定されていることを特徴とするマスク。
  2. 請求項1に記載のマスクであって、
    前記第2の繊維シートは、前記第1の繊維層が前記第2の繊維層よりも前記第1の繊維シート側に配設されるように構成されていることを特徴とするマスク。
  3. 請求項1または2に記載のマスクであって、
    前記第1の繊維シートは、繊維径が10〜40μmの範囲内、ポアサイズが60〜100μmの範囲内に設定されている疎水性繊維からなることを特徴とするマスク。
  4. 請求項1〜3いずれか1項に記載のマスクであって、
    前記マスク本体部は、前記第1の繊維シートと前記第2の繊維シートとの間に、ホットメルト接着剤が1.0〜3.0g/mの範囲内の目付で繊維状に塗布された接合部を備えていることを特徴とするマスク。
  5. 請求項1〜4いずれか1項に記載のマスクであって、
    前記マスク本体部は、前記第2の繊維シートを挟んで前記第1の繊維シートと反対側に積層されている第3の繊維シートを含み、前記第3の繊維シートは、繊維径が10〜40μmの範囲内、ポアサイズが60〜100μmの範囲内に設定されている繊維からなることを特徴とするマスク。
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