JPWO2008142975A1 - ダイシング装置およびダイシング方法 - Google Patents
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Abstract
UV光を発する複数のLEDライト(42)を備えるUV照射装置(40,40A,40B)を用いて、紫外線硬化型粘着剤が表面に塗布されたUVテープ(T)にUV光を照射することにより、UVテープ(T)の剥離を行う。
Description
本発明は、ウェーハに貼着されたUVテープを剥離するためのUV光照射装置を備えたダイシング装置及びダイシング方法に関する。
半導体ウェーハは、表面にLSI等半導体チップを多数形成された後、片面に紫外線硬化型粘着剤を塗布したUVテープを介してフレームに一体的に貼着された状態で、個々のチップに分割される。この半導体ウェーハを個々のチップに切断するダイシング装置は、切断刃やレーザー等の加工手段を備えた加工部、ウェーハが収納されたカセットが載置される収納部、及びウェーハを各部へ搬送する搬送部を有している。
収納部には、多数のウェーハが収納されたカセットが載置されており、このカセットに収納されたウェーハは、搬送部に備えられたアーム等の搬送手段によって1枚ずつ引き出されて加工部まで搬送される。
加工部において、ウェーハはテーブルの上に載置されて所定の切断位置に位置合わせされた後、加工手段によって碁盤目状に切断される。 そして、切断終了したウェーハは、スピンナー等の洗浄手段で洗浄されるなどした後に、搬送手段によって収納部に搬送されて、カセットの所定の棚に収納される。
個々のチップに分割されたウェーハは、この後チップマウンティング工程でチップが1個ずつピックアップされ、リードフレームの所定の位置にボンディングされる。しかし、個々のチップはダイシング時に飛び散らないように、UVテープにしっかり貼着されているのでピックアップされ難くなっている。このため、ダイシング装置のワーク搬送経路の途中に紫外線照射装置を設けられている。搬送途中で、切断が終了したウェーハに紫外線照射装置で紫外線を照射し、UVテープの粘着力を弱めてから、ウェーハはカセットへ収納されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平8−255772号公報
従来このような紫外線照射装置では光源として蛍光管型UVランプ(ブラックライト)、水銀ランプ、またはメタルハライドランプ等が使用されている。このような光源は、例えば蛍光管型の場合、照度が弱く光にムラが出やすいばかりか、ランプの寿命が極端に短いという問題があった。加えて、安定器やグロー管等の付帯設備が必要であって、ダイシング装置内へ取り付ける場合にはダイシング装置のサイズが大きくなりコストを上昇させる問題が発生する。
また、水銀ランプ、メタルハライドランプ等の光源を用いた場合は、高出力ではあるがその代わりに発熱量が高く、大型の冷却装置が必要となるため設備コストが上がる。更に、照度安定を考慮して常時点灯状態としておくため、消費電力が大きくなる問題も生じる。
本発明はこのような問題に対応するために成されたものであり、小型化が可能であって、高出力でありながら発熱量の少ない照射装置により効率よくUV光の照射を行うダイシング装置およびダイシング方法を提供することを目的としている。
本発明は前記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係るダイシング装置は、紫外線硬化型粘着剤が表面に塗布されたUVテープに貼着されてフレームにマウントされたウェーハを載置するテーブルと、前記ウェーハの切断または溝加工を行う加工部と、前記ウェーハを搬送する搬送部と、前記ウェーハを収納する収納部と、UV光を発する複数のLEDライトを備え、前記UVテープに向けてテープ剥離用のUV光を照射する照射装置と、を備える。
本発明の第1の態様によれば、ダイシング装置にはUVテープに貼着されてフレームにマウントされたウェーハを載置するテーブルと、切断刃やレーザー等の加工手段を備えた加工部と、アーム等の搬送手段を備えた搬送部と、ウェーハを入れるカセット等が載置される収納部と、UV光を発する複数のLEDライトを備える照射装置が備えられている。
照射装置は、加工が行われた後のウェーハが貼着されているUVテープに向かってUV光を照射し、UVテープの表面に塗布された紫外線硬化型粘着剤を硬化させてテープの剥離を可能にする。LEDライトは高出力でありながら、小型で薄く消費電力や発熱量も少ない。これにより、小型で取り付けが容易であり、且つ、特別な冷却装置も不要な照射装置を実現することが可能となる。ひいては、消費電力や発熱量の少ない効率のよいUV光の照射を行うことが可能となる。
続いて、第2の態様によれば、第1の態様に係るダイシング装置において、前記照射装置は、所定のピッチ間隔で直線状または螺旋状または千鳥格子状に並べられた前記複数のLEDライトを備える。
これにより、照射装置は、所定のピッチ間隔で直線状または螺旋状または千鳥格子状に並べられた複数のLEDライトによって、UVテープに対してUV光を効率よく照射することが可能となっている。
続いて、第3の態様によれば、第1の態様または第2の態様に係るダイシング装置において、前記照射装置が回転しながら前記UVテープに向けてUV光を照射する場合、回転する該照射装置の回転外周部付近と回転中心周部付近のUV光照射量が等しくなるように、前記回転外周部付近のピッチ間隔よりも前記回転中心周部付近のピッチ間隔が広くなるように前記複数のLEDライトは配置されている。
第3の態様に係るダイシング装置では、回転することによりウェーハの前面へUV光を照射する照射装置に、回転外周部付近に配置されたLEDライトよりも回転中心部付近に配置されたLEDライトのほうが広いピッチ間隔になるように複数のLEDライトが取り付けられている。これにより、角速度の違いによる照度の差が解消され、均一に効率よくUV光を照射することが可能な照射装置を実現する。
続いて、第4の態様によれば、第1の態様に係るダイシング装置において、前記照射装置は、前記ウェーハと同形状となるように前記LEDライトが配置されている。
第4の態様に係るダイシング装置では、照射装置に取り付けられたLEDライトはUVテープから剥離されるウェーハと同形状となるように配置されている。LEDライトは高出力でありながら小型で発熱量が少ないためウェーハと同形状に密集して配置することが可能であり、これにより、一度の照射でウェーハ全面の領域に相当するUVテープの粘着面を効率的に硬化させることが可能となる。
続いて、第5の態様によれば、第1の態様から第4の態様に係るダイシング装置において、前記照射装置は、前記ウェーハの形状に合わせて前記LEDライトの点灯する範囲を調整する。
したがって、第5の態様に係るダイシング装置では、照射装置に取り付けられたLEDライトは、ウェーハの形状に合わせて点灯範囲を変えることが可能である。例えば、ウェーハの剥離に不要な部分のLEDライトは消灯状態となる。これにより、UVテープに貼着されたウェーハの径が12インチから8インチとなっても、8インチウェーハの大きさよりも広い範囲に位置するLEDライトが点灯しないようにすることが可能となる。ひいては、消費電力が抑えられ効率的なUV光の照射を行うことが可能となる。
続いて、第6の態様によれば、第1の態様から第5の態様に係るダイシング装置において、前記複数のLEDライトは、等しい波長特性または異なる波長特性のUV光を発する。
たとえば、照明装置が、異なる波長特性のUV光を発する複数のLEDライトを備える場合、複数のLEDライトを制御することにより、照明装置が所望の波長特性のUV光を発するように調整することが可能となる。
これにより、照射装置は、最も効率よく必要に応じた波長のUV光をUVテープに向かって照射することが可能となる。
続いて、第7の態様によれば、第1の態様から第6の態様に係るダイシング装置において、前記照射装置は、前記収納部内部に取り付けられる。
また、第8の態様によれば、第1の態様から第6の態様に係るダイシング装置において、前記照射装置は、前記搬送部内に取り付けられる。
更に、第9の態様によれば、第1の態様から第6の態様に係るダイシング装置において、前記照射装置は、前記搬送部と前記収納部との間に取り付けられる。
LEDライトを備える照明装置は小型で発熱量の小さいため、ダイシング装置内に容易に取り付けることが可能である。ゆえに、第7の態様、第8の態様、および第9の態様のように、照明装置をダイシング装置の様々な位置に取り付けることができる。これにより、インラインでのUV光の照射が可能となるため、ウェーハの処理時間を短縮することができる。
また、上記態様に係るダイシング装置によって行われる各処理を備えるダイシング方法によっても、上記目的を達成することが可能である。
以上説明したように、本発明のダイシング装置およびダイシング方法によれば、UV光を発するLEDライトにより構成される照射装置により、効率のよいUV光の照射が行われ、低コストで容易にUVテープの剥離を実施することが可能となる。
10、10A、10B…ダイシング装置
20…加工部
40、40A、40B…UV照射装置
42…LEDライト
50…収納部
60…搬送手段
C…カセット
D…テーブル
F…フレーム
T…UVテープ
W…ウェーハ
26A…配管
27…バルブ
20…加工部
40、40A、40B…UV照射装置
42…LEDライト
50…収納部
60…搬送手段
C…カセット
D…テーブル
F…フレーム
T…UVテープ
W…ウェーハ
26A…配管
27…バルブ
以下、添付図面に従って本発明に係るダイシング装置およびダイシング方法の好ましい実施の形態について説明する。尚各図において、同一の部材については同一の番号又は記号を付している。
なお、以下の説明では、ワークとして半導体ウェーハを例としているが、実施形態は、様々なワークに適用可能である。ワークの例として、セラミック、ガラス、水晶等が挙げられる。
先ず、本発明に係るダイシング装置でダイシング処理されるウェーハ(半導体ウェーハ)は、図1に示すように、ウェーハWの裏面と剛性のあるフレームFの裏面とを紫外線硬化型粘着剤を有するUVテープTで貼着し、ウェーハWとフレームFとがUVテープTを介して一体的になっている。以後この一体的状態のままでダイシング装置に投入され、ダイシング、洗浄及び乾燥を行い、チップマウンティング工程までこの状態で処理される。
図2は本発明の実施の形態を説明するダイシング装置の外観斜視図である。また、図3は図1で示したワークを多数枚収納したカセットを載置する収納部を詳細に説明する斜視図であり、図4はUV照射装置を説明する概念図である。
図2に示すように、本発明に係るダイシング装置10は、主としてワークを切断する切断刃(ブレード)22、22を備えた加工部20と、洗浄部30と、UV照射装置40と、収納部50と、ワーク搬送手段60を有する搬送部等を備える。
加工部20は図2に示すように、Y方向に互いに対向する高周波モータ内蔵型のスピンドル21、21と、このスピンドル21、21の先端部に装着されたブレード22、22と、UVテープTに貼着されたウェーハWを吸着載置するテーブルDを備えている。 このスピンドル21、21は、Y方向及び鉛直方向であるZ方向に、各方向の図示しない移動機構によって夫々独立して移動される。
本実施の形態では、前記スピンドル21、21のY方向移動機構としてリニアモータが、又Z方向移動機構としてステッピングモータとボールスクリューが用いられている。 ステッピングモータとボールスクリュー及びリニアモータの原理、及び詳細な構造は周知であるのでここでは省略する。
また、加工部20はスピンドル21、21の先端部に装着されたブレード22、22に代わり、ウェーハW内にウェーハWを割断するための改質層を形成するレーザー光を発するレーザーヘッドが備えられていてもよい。その場合、ダイシング装置10内にはUVテープTをエキスパンドするエキスパンド部が備えられ、エキスパンド後にUVテープTに対してUV光が照射される。
収納部50は、図3に示すように、多数枚のワークが収納されたカセットCを載置するカセット載置台51及びこのカセット載置台51を昇降させるエレベータ52とから構成されている。このカセット載置台51の上面のカセット載置面には、先端球面部を持った3本のピン59、59、59が二等辺三角形の各頂点に配置されている。
この3本のピン59、59、59とカセットCの底面に設けられた図示しない3箇所の逆V字型溝とでキネマチックカップリングを形成し、カセットCをカセット載置台51に正しく位置決めできるようになっている。
また、エレベータ52は、カセット載置台51を保持する昇降台53を有しており、この昇降台53は2本のガイドレール54、54とリニアスライダ55、55、…とによって上下方向にガイドされ、ステッピングモータ56で回転駆動されるリードスクリュー57とそれに螺合するナット58によって昇降駆動される。このカセット載置台51には、カセット載置面に前記カセットCが載置されると共に、カセット載置面の下方にはUV照射装置40が組み込まれている。
図4に示すように、UV照射装置40は、前記フレームFと一体化されたままダイシングされたウェーハWを内部に収納するガイド41、41を上部に有する。UV照射装置40の中央部には、ガイド41、41に収納されたウェーハWへ向けてUV光を照射するLED(light−emitting diode)ライト42がウェーハWと同形状に敷き詰められている。ここでは、図1に示すウェーハが円形であることから、図4では、LEDライト42は円形に配置されている。
LEDライト42が発するUV光の波長特性として、例えば、365nm、400nm、及び440nmがあげられる。UV照射装置40は、同一の波長特性を持ったUV光を照射するLEDライトを備えることとしてもよいし、異なる波長特性を持ったUV光を照射するLEDライトを備えることとしてもよい。
これにより、必要に応じた波長のUV光を発するようにUV照射装置40を構成することが可能となる。例えば、水銀ランプやメタルハライドランプ等と同等の照射環境を作ることもできる。
ガイド41、41とUV照射装置40の位置は、LEDライト42からウェーハWが貼着されたUVテープTまでの距離が最適になるように調整されている。例えば、LEDライト42からUVテープTまでの距離が15mm以上50mm以下となるように調整してもよい。これにより、最も効率の良い距離でUV光を照射することが可能となる。また、UV照射装置40に取り付けられた複数のLEDライト42は、ウェーハWの外径に合わせて点灯する範囲を変えることが可能である。例えば、ウェーハWの外径を越える範囲に位置するLEDライト42を消灯状態とすることとしてもよい。これにより、UV照射装置40の省エネルギー化、及びUV照射装置40による発熱量の抑制が実現される。
このような構成のダイシング装置10により、ウェーハWの切断工程が行われる。
次に、別の実施の形態に係るUV照射装置の構成を説明する。図5は、別の実施の形態に係るUV照射装置を説明する概念図であり、図6はLEDライトの配置を示した上面図である。
加工部20、洗浄部30、収納部50、及び搬送部等を備えるダイシング装置10のUV照射装置40Aは、UV照射装置40と同様に、収納部50のカセット載置面の下方に組み込まれている。
図5に示すように、UV照射装置40Aは、ウェーハWへ向けてLEDライト42が複数取り付けられているランプユニット43を備える。ランプユニット43は、ガイド41、41に収納されたウェーハWの下部を、ウェーハWと平行に往復移動しながらウェーハWへ向けてUV光を照射する。
ランプユニット43に取り付けられたLEDライト42は、図6中の(A)に示すように、等間隔のピッチ間隔aで直線状に並べられたLEDライト42が、複数列ピッチ間隔aで配置されている。
ピッチ間隔aは、例えば7mm以上10mm以下であり、LEDライト42が直線状に並んだ列数は、例えば1列以上4列以下である。また、LEDライト42からウェーハWが貼着されたUVテープTまでの距離は、最適になるように調整されている。例えば、LEDライト42からUVテープTまでの距離は、15mm以上50mm以下となるように調整されることとしてもよい。ピッチ間隔及びLEDライト42からUVテープTまでの距離を最適化することにより、最も効率良くUV光をUVテープTに向って照射することが可能となる。ひいては、小型で省スペース、省エネルギーの照射装置を実現することが可能となる。
また、LEDライト42を、図6中の(B)に示すような千鳥格子状や、図6中の(C)に示すような螺旋状に配置することとしてもよい。いずれの場合でも効率よくUV光をUVテープTに向って照射することが可能である。
なお、本別の実施の形態では、ランプユニット43はUV照射装置40Aとして収納部50のカセット載置面の下方に組み込まれているが、ランプユニット43をダイシング装置の他の位置に設けることとしてもよい。例えば、ランプユニット43を照射装置として、図7に示すダイシング装置10Aように、搬送手段60のプリアライメントを行うガイドレールの下に設けてもよい。また、図8に示すダイシング装置10Bように、ランプユニット43を搬送部と収納部50との間に設けることも可能である。
図7、図8に示すようにランプユニット43が取り付けられた場合は、加工、洗浄、完走の各工程が終了し、搬送手段60のクランプアーム61によってカセットCの所定の棚にウェーハWが戻される際に、ランプユニット43より上部を通過するウェーハWに向ってUV光が照射される。
次に、更に別の実施の形態に係るUV照射装置の構成を説明する。図9は、別の実施の形態に係るUV照射装置を説明する概念図であり、図10はLEDライトの配置例を示した上面図である。
図9では、加工部20、洗浄部30、収納部50、及び搬送部等を備えるダイシング装置10のUV照射装置40Bは、UV照射装置40、UV照射装置40Aと同様に、収納部50のカセット載置面の下方に組み込まれている。
図9に示すように、UV照射装置40Bは、ウェーハWへ向けてLEDライト42が複数取り付けられているランプユニット44を備える。ランプユニット44は、ガイド41、41に収納されたウェーハWの下部を、矢印θ方向へウェーハWの中心付近を回転中心としながらウェーハWと平行に回転移動しながら、ウェーハWへ向けてUV光を照射する。
ランプユニット44に取り付けられたLEDライト42は、図10に示すように、回転外周部付近のLEDライト42のピッチ間隔b1、b2よりも、回転中心部付近のピッチ間隔c1、c2の方が広くなるように配置されている。ピッチ間隔b1、b2とピッチ間隔c1、c2とは、回転外周部と回転内周部でのUV光の照射量が等しくなるようにランプユニット44の回転速度に合わせて調整されている。また、ガイド41、41とUV照射装置40の位置は、LEDライト42からウェーハWが貼着されたUVテープTまでの距離が最適になるように調整されている。例えば、LEDライト42からUVテープTまでの距離が15mm以上50mm以下となるように調整されることとしてもよい。これにより、最も効率良くUV光をUVテープTに向って照射することが可能となる。ひいては、小型で省スペース、省エネルギーの照射装置を実現することが可能となる。
次に、図2を用いて、ダイシング装置10によるウェーハWの切断工程を説明する。なお、以下に説明する切断工程は、図7及び図8に示すダイシング装置10A及び10Bでも基本的に同様である。
最初にウェーハWがマウントされたフレームFを多数収納したカセットCが、オペレータまたは図示しない外部搬送装置によって搬送され、収納部50のカセット載置台51上にキネマチックカップリングを用いて位置決めされ、セットされる。
フレームFにマウントされたウェーハWは、エレベータ52によって引き出し位置に位置決めされ、搬送手段60のクランプアーム61によって順次引き出され、プリアライメントされる。
プリアライメントされたウェーハWは、搬送手段60の回転アーム62によって図2に示すようなテーブルDに吸着載置される。吸着保持されたウェーハWは、加工部20に向かって搬送される。搬送途中でCCDカメラ23によってウェーハW上のパターンが撮像され、ウェーハWは、画像認識手段を用いたアライメント装置により所定の切断位置にアライメントされる。
図2に示すように、Y軸方向に位置決めされた切断刃(ブレード)22、22と吸着テーブルのX軸方向移動とによって、アライメントされたウェーハW上に2本のストリートが同時に切断される。
最初の2本のストリートが切断されると、加工部20のスピンドル21、21をストリートのピッチ分だけY軸方向に移動させ、そして、吸着テーブルを再びX軸方向に移動させる。これによって次の2本のストリートが切断される。この切断動作を繰返し行い一方向(X方向)の全てのストリートの切断が終了すると、吸着テーブルを90゜回転させて、前記切断したストリートに直行する他方向(Y方向)のストリートを順次切断する。これにより、ウェーハWは最終的に碁盤目状に切断される。
切断終了したウェーハWは、加工部20から出た後に搬送手段60の回転アーム62によって洗浄部30のスピンナテーブルに搬送される。ここでウェーハWは洗浄水により洗浄された後、エアーブローによって乾燥される。乾燥されたウェーハWは、搬送手段60の回転アーム62とクランプアーム61とによってUV照射装置40に搬送される。
ウェーハWがUV照射装置40に搬送されると、次にダイシング処理されるウェーハWがクランプアーム61によってカセットCから引き出されテーブルDに搬送される。
一方UV照射装置40内では、ウェーハWとフレームFとを一体的に貼り合わせている紫外線硬化型粘着剤を有するUVテープTに対して、LEDライト42から照射されるUV光が所定時間照射される。
UV光を照射されて粘着力の弱まった状態のウェーハWは、再びクランプアーム61によってUV照射装置40から引き出され、カセットCの所定の棚に収納される。以上がダイシング装置10による1枚のウェーハWの切断工程である。ダイシング装置10では、カセットC内の全てのウェーハWの加工が終了するまでこの工程が繰り返される。
次に本発明に係わるダイシング装置及びダイシング方法の具体的な実施例を説明する。実施例では、LEDライトを用いて本実施の形態による方法でUV光をウェーハWへ照射した場合にUVテープの剥離に必要な力と、蛍光管型のブラックライトを用いてウェーハWへUV光を照射した場合にUVテープの剥離に必要な力を比較した。
実験に使用したウェーハは外径サイズが140mmのSiウェーハであって、ミラー面にUVテープを貼着した。
UVテープとして、リンテック株式会社製のD650と日東電工株式会社製の110BJを使用した。剥離する際の力の測定には株式会社イマダ製デジタルフォースゲージDPS−20、または東京精密株式会社製ダイヤルテンションゲージDTB−30を使用した。測定単位はgとなる。
LEDライトで照射する場合として、ワークの外径サイズと同等に敷き詰められたLEDライトを使用して照射した場合と、1列に20個、それを4列並べたLEDライトを5mm/sで移動させて照射した(スキャンした)場合とについて実験を実施した。
ブラックライトで照射する場合とワークの外径サイズと同等に敷き詰められたLEDライトで照射する場合、UV光の光源とウェーハWまでの距離を50mmとし、LEDライトを移動させてUV光を照射する場合は、その距離を50mm及び25mmとして実験を実施した。
以上のような条件によりUVテープの剥離に必要な力を比較した結果を、図11から図14に示す。図11は、ブラックライトを用いて、0、10、20、30及び40秒間UV光を照射した場合にUVテープD650の剥離に必要な力の測定結果を示す。この測定では、同じ実験を4回繰り返し、その平均値も算出した。図12は、外径サイズとほぼ同形のLEDライトを用いて5、10及び20秒間UV光を照射した場合、並びに、20×4に配置されたLEDライトを用いて、距離50mm(図中のスキャン1)及び25mm(図中のスキャン2)でUV光を照射した場合のUVテープD650の剥離に必要な力の測定結果を示す。この測定では同じ実験を2回繰り返し、その平均値も算出した。図13は、図11と同様の条件で、UVテープ110BJの剥離に必要な力の測定結果を示す。図14は、図12と同様の条件で、UVテープ110BJの剥離に必要な力の測定結果を示す。
図11から14に示すように、ブラックライトを使用した場合、いずれのUVテープでも、LEDライトを使用した場合と比べて短い照射時間ではUVテープの紫外線硬化型粘着剤を十分に硬化させることが出来ず、強い剥離力が必要となる。一方、ワークの外径サイズと同等に敷き詰められたLEDライトを使用した場合は、より短い照射時間でも直ちに紫外線硬化型粘着剤を硬化させることができるため、ブラックライトと比べてより小さな力で容易にUVテープを剥離できる。また、20×4に配置されたLEDライトを移動させて照射した場合も、十分に紫外線硬化型粘着剤を硬化させることができる。従って、いずれの形態のLEDライトを使用した場合でも、小さな力で容易にUVテープの剥離することができる。
これらにより、本実施の形態に係るダイシング装置のUV照射装置は、従来の照射装置に比べ、効率よくUV光の照射を行えることが確認された。
以上、説明したように、本発明に係わるダイシング装置およびダイシング方法によれば、UV光を発するLEDライトを備えることにより、小型且つ、高出力でありながら発熱量の少ないUV光照射装置を実現することが可能となる。ひいては、省スペース、省エネルギーで、効率の良く低コストにUVテープの剥離を行うことが可能となる。
Claims (10)
- 紫外線硬化型粘着剤が表面に塗布されたUVテープに貼着されてフレームにマウントされたウェーハを載置するテーブルと、
前記ウェーハの切断または溝加工を行う加工部と、
前記ウェーハを搬送する搬送部と、
前記ウェーハを収納する収納部と、
UV光を発する複数のLEDライトを備え、前記UVテープに向けてテープ剥離用のUV光を照射する照射装置と、
を備えるダイシング装置。 - 前記照射装置は、所定のピッチ間隔で直線状、螺旋状、または千鳥格子状に並べられた前記複数のLEDライトを備える、
請求項1に記載のダイシング装置。 - 前記照射装置が回転しながら前記UVテープに向けてUV光を照射する場合、回転する該照射装置の回転外周部付近と回転中心周部付近のUV光照射量が等しくなるように、前記回転外周部付近のピッチ間隔よりも前記回転中心周部付近のピッチ間隔が広くなるように前記複数のLEDライトは配置されている、
請求項1または請求項2に記載のダイシング装置。 - 前記照射装置は、前記ウェーハと同形状となるように前記複数のLEDライトが配置されている、
請求項1に記載のダイシング装置。 - 前記照射装置は、前記ウェーハの形状に合わせて前記複数のLEDライトの点灯する範囲を調整する、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のダイシング装置。 - 前記複数のLEDライトは、等しい波長特性または異なる波長特性のUV光を発する、
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のダイシング装置。 - 前記照射装置は、前記収納部内に取り付けられる、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のダイシング装置。 - 前記照射装置は、前記搬送部内に取り付けられる、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のダイシング装置。 - 前記照射装置は、前記搬送部と前記収納部との間に取り付けられる、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のダイシング装置。 - 紫外線硬化型粘着剤が表面に塗布されたUVテープに貼着されてフレームにマウントされたウェーハを加工するダイシング方法であって、
UV光を発する複数のLEDライトを備える照射装置により、ダイシングが終了したウェーハに貼着されている前記UVテープに向けてテープ剥離用のUV光を照射することにより前記UVテープを前記ウェーハから剥離する、
ダイシング方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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