JP7321653B2 - ディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のLEDモジュールチップを備えるディスプレイパネルに関する。
光デバイスの一つであるLED(Light Emitting Diode)は、ディスプレイ、照明、自動車、医療等、様々な分野で広く利用されている。近年では、ミニLED、マイクロLEDと称されるサイズの小さいLEDチップの製造技術が発展し、LEDチップが画素に搭載されたディスプレイ(LEDディスプレイ)等の開発も進められている。
例えばLEDは、サファイアやSiCでなる基板上にpn接合を構成するn型半導体膜及びp型半導体膜をエピタキシャル成長させることによって形成される。基板上にLEDを構成する各種の薄膜を形成した後、基板を格子状に分割することにより、それぞれLEDを備える複数のLEDチップが製造される。
基板の分割は、例えばレーザー加工によって行われる。特許文献1には、レーザービームの照射によって基板に複数の溝を格子状に形成し、この溝を分割のきっかけ(分割起点)として基板を分割する手法が開示されている。そして、製造されたLEDチップは、所定の実装基板(ディスプレイ用の基板等)に実装され、発光デバイスとして用いられる。
LEDチップを実装基板に実装する手法の一つとして、レーザービームを用いた転写技術が知られている。特許文献2には、複数のチップが接着剤層を介して固定された基板(供給基板)にレーザービームを照射し、チップと接着剤層との界面でアブレーションを生じさせることにより、チップを移設先の実装基板に転写させる手法が開示されている。
特開平10-305420号公報 特開2002-314053号公報
LEDディスプレイの製造工程においては、まず、複数のLEDチップ(赤色LED、緑色LED、青色LED)が、LEDの発光を制御する制御回路とともにパッケージ化されたLEDモジュールチップが形成される。そして、複数のLEDモジュールチップをディスプレイ用の基板に所定の間隔で実装することにより、各画素にLEDモジュールチップが搭載されたディスプレイパネルが製造される。
LEDモジュールの製造には、例えば、格子状に配列された複数の分割予定ライン(ストリート)によって区画された領域にそれぞれ制御回路が形成された基板(支持基板)が用いられる。各制御回路にそれぞれ複数のLEDチップが接続されるように、LEDチップを支持基板に実装した後、支持基板を分割予定ラインに沿って分割することにより、複数のLEDチップと制御回路とがパッケージ化されたLEDモジュールチップが得られる。
上記の支持基板の分割には、環状の切削ブレードで被加工物を切削する切削装置等が用いられる。しかしながら、切削ブレードで支持基板を切削すると大量の切り屑(加工屑)が発生し、LEDモジュールチップに加工屑が付着しやすい。また、この加工屑はLEDモジュールチップに強固に固着し、洗浄処理を施しても完全には除去できない場合も多い。
LEDモジュールチップに加工屑が付着すると、LEDモジュールチップからの光の放出が加工屑によって妨げられる。そのため、加工屑が残存した状態のLEDモジュールチップがディスプレイパネルの画素に搭載されると、画素での発光が適切に行われず、ディスプレイパネルの品質が低下する恐れがある。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、ディスプレイパネルの品質低下を抑制することが可能なディスプレイパネルの製造方法の提供を目的とする。
本発明の一態様によれば、ディスプレイパネルの製造方法であって、互いに交差する複数の分割予定ラインによって区画された表面側の複数の領域にそれぞれLEDチップを制御する制御回路を備える支持基板を準備する支持基板準備ステップと、該支持基板の該領域にそれぞれ該LEDチップを搭載するLEDチップ搭載ステップと、該LEDチップ搭載ステップの実施後、該支持基板の該LEDチップ側を保護部材で覆う保護部材被覆ステップと、該保護部材被覆ステップの実施後、該支持基板の該保護部材側をチャックテーブルで保持し、該支持基板の裏面側に溝を該分割予定ラインに沿って形成する溝形成ステップと、該溝形成ステップの実施後、露出した状態の該支持基板の裏面側にプラズマ状態のガスを供給して支持基板をエッチングすることにより、該溝を該支持基板の表面に到達させ、該支持基板を複数のLEDモジュールチップに分割する分割ステップと、複数の配線が形成されたディスプレイ基板に該LEDモジュールチップを、該制御回路が該配線に接続されるように配置するモジュールチップ配置ステップと、を備えるディスプレイパネルの製造方法が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、ディスプレイパネルの製造方法であって、互いに交差する複数の分割予定ラインによって区画された表面側の複数の領域にそれぞれLEDチップを制御する制御回路を備える支持基板を準備する支持基板準備ステップと、該支持基板の該領域にそれぞれ該LEDチップを搭載するLEDチップ搭載ステップと、該LEDチップ搭載ステップの実施後、該支持基板の該LEDチップ側を保護部材で覆う保護部材被覆ステップと、該保護部材被覆ステップの実施後、該支持基板の裏面側に保護層を形成し、該分割予定ラインに沿って該保護層を除去することによってマスクを形成するマスク形成ステップと、該マスク形成ステップの実施後、該支持基板の該マスクが形成された面側にプラズマ状態のガスを供給し、該分割予定ラインに沿って該支持基板をエッチングして複数のLEDモジュールチップに分割する分割ステップと、複数の配線が形成されたディスプレイ基板に該LEDモジュールチップを、該制御回路が該配線に接続されるように配置するモジュールチップ配置ステップと、を備えるディスプレイパネルの製造方法が提供される。
なお、好ましくは、該LEDチップ搭載ステップでは、該支持基板の該領域にそれぞれ、赤色の光を発する該LEDチップと、青色の光を発する該LEDチップと、緑色の光を発する該LEDチップとを搭載する。また、好ましくは、該LEDチップ搭載ステップの実施後且つ該分割ステップの実施前に、該制御回路の動作テストを実施する動作テストステップを更に備える。また、好ましくは、上記のディスプレイパネルの製造方法は、該保護部材被覆ステップの実施後且つ該分割ステップの実施前、又は、該分割ステップの実施後且つ該モジュールチップ配置ステップの実施前に、該支持基板の裏面側を研削する研削ステップを更に備える。
本発明の一態様に係るディスプレイパネルの製造方法では、表面側に複数のLEDチップが搭載された支持基板の裏面側にプラズマ状態のガスを供給し、支持基板にプラズマエッチングを施すことによって、支持基板を複数のLEDモジュールチップに分割する。これにより、支持基板の分割時に大量の加工屑が発生してLEDチップに付着することが防止され、LEDモジュールチップからの光の放出が加工屑によって妨げられなくなる。その結果、LEDモジュールチップを備えるディスプレイパネルの品質低下が抑制される。
支持基板を示す斜視図である。 図2(A)は支持基板にLEDチップが搭載される様子を示す一部断面正面図であり、図2(B)は支持基板に搭載された複数のLEDチップを示す斜視図である。 図3(A)は制御回路の動作テストの様子を示す一部断面正面図であり、図3(B)は制御回路を拡大して示す断面図である。 保護部材が形成された支持基板を示す断面図である。 支持基板が研削される様子を示す一部断面正面図である。 支持基板に溝が形成される様子を示す一部断面正面図である。 支持基板にプラズマ状態のガスが供給される様子を示す一部断面正面図である。 図8(A)は保護層が形成された支持基板を示す一部断面正面図であり、図8(B)はマスクが形成された支持基板にプラズマ状態のガスが供給される様子を示す一部断面正面図である。 複数のLEDモジュールチップに分割された支持基板にレーザービームが照射される様子を示す一部断面正面図である。 図10(A)は支持基板の裏面側にテープが貼付される様子を示す一部断面正面図であり、図10(B)は支持基板から保護部材が除去される様子を示す一部断面正面図である。 図11(A)はディスプレイパネルを示す斜視図であり、図11(B)はディスプレイパネルを示す断面図である。
以下、添付図面を参照して本実施形態を説明する。本実施形態では、複数のLEDチップが搭載された支持基板を分割してLEDモジュールチップを形成した後、LEDモジュールチップをディスプレイ基板に配置することにより、ディスプレイパネルを製造する。
本実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法では、まず、LEDチップが搭載される支持基板を準備する(支持基板準備ステップ)。図1は、支持基板(回路基板)11を示す斜視図である。
例えば支持基板11は、シリコン等でなる円盤状のウェーハであり、表面11a及び裏面11bを備える。支持基板11は、互いに交差するように格子状に配列された複数の分割予定ライン(ストリート)13よって複数の矩形状の領域に区画されており、この複数の領域の表面11a側にはそれぞれ、後述のLEDチップ17(図2(A)等参照)を制御する制御回路(駆動回路)15が形成されている。
制御回路15は、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)回路によって構成され、トランジスタ、容量素子等の各種の素子と、電極及び配線とを含む。この制御回路15には、後の工程でLEDチップ17が接続され、制御回路15はLEDチップ17の発光を制御する。
なお、支持基板11の種類、材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。また、支持基板11に形成される制御回路15の回路構成、構造、数量、形状、大きさ、配置等にも制限はなく、制御回路15に接続されるLEDチップ17の構成、特性、数量等に応じて適宜設定される。
次に、支持基板11の分割予定ライン13によって区画された複数の領域にそれぞれLEDチップを搭載する(LEDチップ搭載ステップ)。図2(A)は、支持基板11にLEDチップ17が搭載される様子を示す一部断面正面図である。
LEDチップ搭載ステップでは、まず、支持基板11がチャックテーブル(保持テーブル)2の上面(保持面2a)で保持される。そして、複数のLEDチップ17がそれぞれ、分割予定ライン13によって区画された領域の表面11a側に搭載される。なお、分割予定ライン13によって区画された領域には制御回路15(図1参照)が形成されており、制御回路15は表面で露出する接続電極を備えている。そして、LEDチップ17は制御回路15の接続電極と接続されるように搭載される。
図2(B)は、支持基板11に搭載された複数のLEDチップ17を示す斜視図である。例えば、一の制御回路15には3種類のLEDチップ17が接続される。図2(B)では、赤色の光を発するLEDチップ17(赤色LEDチップ17R)、緑色の光を発するLEDチップ17(緑色LEDチップ17G)、青色の光を発する2つのLEDチップ17(青色LEDチップ17B)が、同一の制御回路15に接続されている。そして、制御回路15は、赤色LEDチップ17R、緑色LEDチップ17G、青色LEDチップ17Bのそれぞれの発光を制御する。
なお、LEDチップ17の製造方法に制限はない。例えば、LEDチップ17の製造には、サファイア、SiC等でなる基板が用いられる。この基板上に、LEDを構成する各種の層(バッファ層、n型半導体層、発光層、p型半導体層等)が順次エピタキシャル成長によって形成される。そして、この積層体(エピタキシャル層)に電極を接続することにより、LEDが形成される。その後、基板を分割して個片化することにより、それぞれLEDを備える複数のLEDチップ17が得られる。
LEDチップ17の支持基板11への搭載方法にも制限はない。例えば、LEDチップ17を1つずつ、又は複数のLEDチップ17を同時に、コレット等によってピックアップして搬送し、ダイボンディングによって制御回路15の接続電極に接続させる。また、複数のLEDが形成された基板に向かってレーザービームを照射し、基板とLEDとの界面(例えばバッファ層)においてアブレーションを生じさせることにより、LEDを支持基板11に転写してもよい(レーザーリフトオフ)。このとき、支持基板11に転写、搭載される個々のLEDが、LEDチップ17に相当する。
次に、制御回路15の動作テストを実施する(動作テストステップ)。図3(A)は制御回路15の動作テストの様子を示す一部断面正面図であり、図3(B)は制御回路15を拡大して示す断面図である。
例えば、制御回路15の動作テストには、金属でなる一対のプローブ(探針)6a,6bを備える検査ユニット4が用いられる。一対のプローブ6a,6bを制御回路15に接続し、制御回路15に所定の信号を入力したり、制御回路15から出力された信号を読み出したりすることにより、制御回路15の電気的特性の測定やLEDチップ17の発光の確認等の検査を行うことができる。
なお、図3(B)に示すように、支持基板11の分割予定ライン13上には、制御回路15に接続されたテスト用の配線(電極)19が形成されている。制御回路15を検査する際には、この配線19にプローブ6a,6bを当てることにより、制御回路15に対する信号の入出力を行うことができる。
動作テストステップでは、制御回路15を一つずつ検査してもよいし、複数の制御回路15を同時に検査してもよい。例えば、一直線上に配列された複数の制御回路15(1ライン分の制御回路15)毎に動作テストを実施できる。この場合には、例えば1ラインに含まれる複数の制御回路15が互いに接続されるように配線19を形成するとともに、ラインの両端に位置する一対の制御回路15にそれぞれプローブ6a,6bを接続する。これにより、1ラインに含まれる複数の制御回路15の検査が一括で実施される。
上記の動作テストステップは、支持基板11にLEDチップ17が搭載された後(図2(A)参照)、支持基板11が分割予定ライン13に沿って分割される工程(後述の分割ステップ)の前に実施される。そのため、制御回路15の動作テストの前に分割予定ライン13上の配線19が加工されて動作テストが妨げられることはない。
次に、支持基板11の表面11a側(LEDチップ17側)を保護部材で覆う(保護部材被覆ステップ)。図4は、保護部材(保護膜)21が形成された支持基板11を示す断面図である。
保護部材被覆ステップでは、支持基板11の表面11a側(LEDチップ17側)に、複数のLEDチップ17を被覆する保護部材21を形成する。例えば、保護部材21として樹脂でなる封止材が、支持基板11の表面11a側の全体を覆うように形成される。保護部材21によってLEDチップ17が保護され、後に支持基板11が加工される工程(後述の研削ステップ、溝形成ステップ、分割ステップ等)が実施される際にLEDチップ17の損傷等が防止される。
次に、支持基板11の裏面11b側を研削する(研削ステップ)。図5は、支持基板11が研削される様子を示す一部断面正面図である。研削ステップでは、例えば研削装置10を用いて支持基板11を研削する。研削装置10は、支持基板11を保持するチャックテーブル(保持テーブル)12と、チャックテーブル12によって保持された支持基板11を研削する研削ユニット14を備える。
チャックテーブル12の上面は、支持基板11を保持する保持面12aを構成する。保持面12aは、支持基板11の表面11a側(LEDチップ17側、保護部材21側)の全体を保持可能な大きさ及び形状に形成される。例えば、保持面12aは支持基板11よりも直径が大きい円形に形成される。保持面12aは、チャックテーブル12の内部に形成された吸引路(不図示)等を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
チャックテーブル12には、移動機構(不図示)及び回転機構(不図示)が接続されている。移動機構は、チャックテーブル12を水平方向に沿って移動させる。また、回転機構は、チャックテーブル12を鉛直方向(上下方向)と概ね平行な回転軸の周りで回転させる。
チャックテーブル12の上方には、研削ユニット14が配置されている。研削ユニット14は、鉛直方向に沿って配置された円筒状のスピンドル(回転軸)16を備える。スピンドル16の先端部(下端側)には、支持基板11を研削するための研削ホイール20が装着される円盤状のマウント18が固定されている。また、スピンドル16の基端部(上端側)には、スピンドル16を回転させるモータ等の回転駆動源(不図示)が接続されている。
マウント18の下面側には、研削ホイール20が装着される。研削ホイール20は、ステンレス、アルミニウム等の金属でなりマウント18と概ね同径に形成された環状の基台22を備える。基台22の下面側には、複数の直方体状の研削砥石24が、基台22の外周に沿って概ね等間隔に固定されている。
研削ホイール20は、回転駆動源からスピンドル16及びマウント18を介して伝達される動力により、鉛直方向と概ね平行な回転軸の周りで回転する。また、研削ユニット14には移動機構(不図示)が接続されており、この移動機構は研削ユニット14を鉛直方向に沿って昇降させる。さらに、研削ユニット14の近傍には、チャックテーブル12によって保持された支持基板11と複数の研削砥石24とに純水等の研削液28を供給するノズル26が設けられている。
研削ステップでは、まず、支持基板11をチャックテーブル12によって保持する。具体的には、支持基板11は、表面11a側(LEDチップ17側、保護部材21側)が保持面12aと対向し、裏面11b側が上方に露出するように、チャックテーブル12上に配置される。この状態で、保持面12aに吸引源の負圧を作用させると、支持基板11の表面11a側がチャックテーブル12によって吸引保持される。
次に、支持基板11を保持したチャックテーブル12を研削ユニット14の下方に移動させる。そして、チャックテーブル12と研削ホイール20とをそれぞれ所定の方向に所定の回転数で回転させながら、研削ホイール20をチャックテーブル12に向かって下降させる。このときの研削ホイール20の下降速度は、複数の研削砥石24が適切な力で支持基板11の裏面11b側に押し当てられるように調整される。
回転する複数の研削砥石24が支持基板11の裏面11b側に接触すると、支持基板11の裏面11b側が削り取られる。これにより、支持基板11が研削されて薄化される。なお、支持基板11の研削中にはノズル26から研削液28が供給され、支持基板11及び複数の研削砥石24が冷却されるとともに、支持基板11の研削によって生じた屑(研削屑)が洗い流される。そして、支持基板11が所定の厚さ(仕上げ厚さ)になるまで薄化されると、支持基板11の研削が停止される。
なお、研削ステップでは、支持基板11の裏面11b側を研削することによって支持基板11が薄化されるため、LEDチップ17が形成されている支持基板11の表面11a側は加工されない。これにより、LEDチップ17への加工屑の付着を防止できる。
次に、支持基板11の裏面11b側に溝を分割予定ライン13に沿って形成する(溝形成ステップ)。図6は、支持基板11に溝11cが形成される様子を示す一部断面正面図である。溝形成ステップでは、例えば切削装置30を用いて支持基板11を切削する。切削装置30は、支持基板11を保持するチャックテーブル(保持テーブル)32と、チャックテーブル32によって保持された支持基板11を切削する切削ユニット34とを備える。
チャックテーブル32の上面は、支持基板11を保持する保持面32aを構成する。例えば保持面32aは、支持基板11よりも直径の大きい円形に形成される。ただし、保持面32aの形状に制限はなく、支持基板11の形状に応じて適宜設定される。保持面32aは、チャックテーブル32の内部に形成された流路(不図示)を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
チャックテーブル32には、移動機構(不図示)及び回転機構(不図示)が接続されている。移動機構は、チャックテーブル32を加工送り方向(第1水平方向、図6における前後方向)に沿って移動させる。また、回転機構は、チャックテーブル32を鉛直方向(上下方向)と概ね平行な回転軸の周りで回転させる。
チャックテーブル32の上方には、切削ユニット34が配置されている。切削ユニット34は、保持面32aと概ね平行で、且つ、加工送り方向と概ね垂直な割り出し送り方向(第2水平方向、図6における左右方向)に沿って配置された円筒状のスピンドル(回転軸)36を備える。スピンドル36の先端部(一端側)には、支持基板11を切削する環状の切削ブレード38が装着される。また、スピンドル36の基端部(他端側)には、スピンドル36を回転させるモータ等の回転駆動源(不図示)が接続されている。
例えば切削ブレード38は、金属等でなる環状の基台と、基台の外周縁に沿って形成された環状の切刃とが一体となって構成されたハブタイプの切削ブレードである。ハブタイプの切削ブレードの切刃は、ダイヤモンド等でなる砥粒がニッケルめっき等の結合材によって固定された電鋳砥石によって構成される。
ただし、切削ブレード38の砥粒及び結合材の材質に制限はなく、加工対象となる支持基板11の材質や加工条件等に応じて適宜選択される。また、切削ブレード38は、砥粒が金属、セラミックス、樹脂等でなる結合材によって固定された環状の切刃からなるワッシャータイプの切削ブレードであってもよい。
また、切削ユニット34には、切削ユニット34を移動させる移動機構(不図示)が接続されている。この移動機構は、切削ユニット34を割り出し送り方向及び鉛直方向に沿って移動させる。この移動機構によって、切削ブレード38の割り出し送り方向における位置と、切削ブレード38の高さ(支持基板11への切り込み深さ)とが調整される。
溝形成ステップでは、まず、支持基板11をチャックテーブル32によって保持する。具体的には、支持基板11は、表面11a側(LEDチップ側、保護部材21側)が保持面32aと対向し、裏面11b側が上方に露出するように、チャックテーブル32上に配置される。この状態で、保持面32aに吸引源の負圧を作用させると、支持基板11がチャックテーブル32によって吸引保持される。
次に、一の分割予定ライン13の長さ方向と加工送り方向とが概ね平行になるように、チャックテーブル32を回転させる。また、切削ブレード38の下端が支持基板11の裏面11bよりも下方で、且つ、支持基板11の表面11aよりも上方に配置されるように、切削ユニット34の高さを調整する。さらに、切削ブレード38が一の分割予定ライン13の延長線上に配置されるように、切削ユニット34の割り出し送り方向における位置を調整する。
そして、スピンドル36を回転駆動源によって回転させる。その結果、回転駆動源からスピンドル36を介して伝達される動力により、スピンドル36の先端部に装着された切削ブレード38が回転する。この状態で、チャックテーブル32を加工送り方向に沿って移動させると、切削ブレード38が分割予定ライン13に沿って支持基板11の裏面11b側に切り込み、支持基板11には線状の溝11cが分割予定ライン13に沿って形成される。
その後、同様の手順を繰り返し、他の分割予定ライン13に沿って溝11cを形成する。その結果、支持基板11の裏面11b側には複数の溝11cが格子状に形成される。ただし、溝11cの形成方法に制限はない。例えば、レーザービームの照射によって支持基板11の裏面11b側にアブレーション加工を施すことにより、溝11cを形成してもよい。
次に、露出した状態の支持基板11の裏面11b側にプラズマ状態のガスを供給して支持基板11をエッチングすることにより、溝11cを支持基板11の表面11aに到達させ、支持基板11を複数のLEDモジュールチップに分割する(分割ステップ)。図7は、支持基板11にプラズマ状態のガス44が供給される様子を示す一部断面正面図である。
分割ステップでは、エッチング用のガスをプラズマ化させて支持基板11に供給するプラズマ処理装置40が用いられる。プラズマ処理装置40は、支持基板11を保持するチャックテーブル(保持テーブル)42を備える。チャックテーブル42の上面は、支持基板11を保持する保持面42aを構成する。
チャックテーブル42は、減圧可能なチャンバー(不図示)内に収容されている。また、チャンバー内には、一対の平板状の電極(不図示)が互いに対向するように設けられている。チャンバー内を減圧状態(例えば、50Pa以上300Pa以下)に維持した状態で、チャンバー内にエッチング用のガスを導入しつつ、一対の電極に所定の高周波電力(例えば、1000W以上3000W以下)を供給すると、一対の電極間でエッチング用のガスがプラズマ化される。
なお、エッチング用のガスの成分は、支持基板11の材質に応じて適宜選択される。例えば、支持基板11がシリコンウェーハである場合には、CF、SF等のフッ素系のガスを用いることができる。
そして、プラズマ状態のガス44がチャックテーブル42によって保持された支持基板11に供給され、支持基板11にプラズマエッチングが施される。具体的には、ガス44が支持基板11の裏面11b側に作用して、支持基板11の裏面11b側がエッチングされ、支持基板11が薄化される。また、ガス44の一部が溝11cの内側に入り込み、溝11cの底に作用する。その結果、溝11cの底から支持基板11の表面11a側に向かってエッチングが進行する。
そして、プラズマエッチングによって溝11cが支持基板11の表面11aに到達すると、支持基板11が分割予定ライン13によって分割される。その結果、複数のLEDチップ17と制御回路15とがパッケージ化されたLEDモジュールチップ27(図9参照)が得られる。
なお、上記では支持基板11の裏面11bに溝11cを形成した後、支持基板11の裏面11bが露出した状態でプラズマエッチングを実施する例について説明したが、プラズマエッチングの態様はこれに限られない。例えば、支持基板11の裏面11b側にマスクを形成し(マスク形成ステップ)、マスクを介して支持基板11にプラズマ状態のガス44を供給してもよい。
マスク形成ステップでは、まず、支持基板11の裏面11bに保護層を形成する。図8(A)は、保護層23が形成された支持基板11を示す一部断面正面図である。保護層23は、プラズマエッチングの際のマスクとして機能する材質でなり、支持基板11の裏面11bを被覆するように形成される。例えば保護層23として、PVA(ポリビニルアルコール)、PEG(ポリエチレングリコール)等の水溶性の樹脂を用いることができる。
次に、分割予定ライン13に沿って保護層23を除去する。保護層23の除去には、例えばレーザー加工装置50が用いられる。レーザー加工装置50は、支持基板11を保持するチャックテーブル(保持テーブル)52と、チャックテーブル52によって保持された支持基板11に向かってレーザービーム56を照射するレーザー照射ユニット54とを備える。
チャックテーブル52の上面は、支持基板11を保持する保持面52aを構成する。例えば保持面52aは、支持基板11よりも直径の大きい円形に形成される。ただし、保持面52aの形状に制限はなく、支持基板11の形状に応じて適宜設定される。保持面52aは、チャックテーブル52の内部に形成された流路(不図示)を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
チャックテーブル52には、移動機構(不図示)及び回転機構(不図示)が接続されている。移動機構は、チャックテーブル52を、互いに垂直な加工送り方向(第1水平方向、図8(A)における前後方向)及び割り出し送り方向(第2水平方向、図8(A)における左右方向)に沿って移動させる。また、回転機構は、チャックテーブル52を鉛直方向(上下方向)と概ね平行な回転軸の周りで回転させる。
チャックテーブル52の上方には、レーザー照射ユニット54が配置されている。レーザー照射ユニット54は、チャックテーブル52によって保持された支持基板11に向かって、保護層23を加工(除去)するためのレーザービーム56を照射する。具体的には、レーザー照射ユニット54は、所定の波長のレーザービームをパルス発振するYAGレーザー、YVOレーザー等のレーザー発振器と、レーザー発振器から発振されたレーザービームを所定の位置で集光させる集光器とを備える。
まず、保護層23が形成された支持基板11をチャックテーブル52によって保持する。具体的には、支持基板11は、表面11a側が保持面52aと対向し、裏面11b側(保護層23側)が上方に露出するように、チャックテーブル52上に配置される。この状態で、保持面52aに吸引源の負圧を作用させると、支持基板11がチャックテーブル52によって吸引保持される。
次に、一の分割予定ライン13の長さ方向と加工送り方向とが概ね平行になるように、チャックテーブル52を回転させる。また、レーザービーム56が保護層23の内部又はその近傍で集光されるように、レーザービーム56の集光点の高さを調整する。さらに、レーザービーム56の集光点が一の分割予定ライン13の延長線上に位置づけられるように、チャックテーブル52の割り出し送り方向における位置を調整する。
そして、レーザー照射ユニット54からレーザービーム56を照射しながら、チャックテーブル52を加工送り方向に沿って移動させる。これにより、レーザービーム56が支持基板11の裏面11b側から一の分割予定ライン13に沿って照射される。
なお、レーザービーム56の照射条件(波長、パワー、スポット径、繰り返し周波数等)は、レーザービーム56が保護層23に照射された際に保護層23にアブレーション加工が施されるように設定される。そのため、レーザービーム56を分割予定ライン13に沿って照射すると、保護層23が分割予定ライン13に沿って除去される。
その後、同様の手順を繰り返すことにより、全ての分割予定ライン13に沿って保護層23を除去する。その結果、支持基板11の裏面11b側には、支持基板11の分割予定ライン13と重畳する領域を露出させるマスク25(図8(B)参照)が形成される。すなわち、マスク25には、複数の分割予定ライン13に沿うように格子状の開口が形成されている。
次に、マスク25が形成された支持基板11の裏面11b側にプラズマ状態のガス44を供給し、分割予定ライン13に沿って支持基板11をエッチングして複数のLEDモジュールチップに分割する(分割ステップ)。図8(B)は、マスク25が形成された支持基板11にプラズマ状態のガス44が供給される様子を示す一部断面正面図である。
支持基板11の裏面11b側(マスク25が形成された面側)にプラズマ状態のガス44が供給されると、ガス44はマスク25の開口を介して支持基板11の裏面11b側に作用する。これにより、支持基板11の裏面11b側には分割予定ライン13に沿って溝11cが形成される。そして、ガス44を用いたプラズマエッチングを継続すると、溝11cが支持基板11の表面11aに到達し、支持基板11が複数のLEDモジュールチップ27(図9参照)に分割される。
支持基板11の分割後、マスク25は除去される。ここで、マスク25が水溶性の樹脂でなる場合には、支持基板11の裏面11b側に純水等を供給することにより、マスク25を容易に除去できる。ただし、マスク25の材質に制限はない。例えば、マスク25として感光性の樹脂でなるレジスト等を用いることもできる。
上記のように、分割ステップでは、支持基板11にプラズマエッチングを施すことによって支持基板11を分割する。そのため、例えば支持基板11に高速で回転する環状の切削ブレードを切り込ませて支持基板11を分割する場合のように、大量の加工屑が発生する恐れがない。これにより、LEDチップ17への加工屑の付着が防止され、LEDチップ17からの光の放出が加工屑によって妨げられることを防止できる。
なお、支持基板11が複数のLEDモジュールチップ27に分割された後、支持基板11の表面11a側の分割予定ライン13上には、配線19(図3(B)参照)や、制御回路15の評価用のTEG(Test Element Group)等の一部が残存していることがある。この場合には、例えば支持基板11の裏面11b側からレーザービームを照射することにより、残留物を除去してもよい。図9は、複数のLEDモジュールチップ27に分割された支持基板11にレーザービーム56が照射される様子を示す一部断面正面図である。
支持基板11が複数のLEDモジュールチップ27に分割された後、レーザービーム56が支持基板11の裏面11b側から分割予定ライン13に沿って照射される。なお、レーザービーム56の照射条件は、レーザービーム56が残留物に照射された際に残留物がアブレーションによって除去されるように設定される。これにより、LEDモジュールチップ27に異物が付着して残留することを防止できる。
次に、支持基板11の裏面11b側にテープを貼付した後、支持基板11から保護部材21を除去してLEDチップ17を露出させる。図10(A)は、支持基板11の裏面11b側にテープ29が貼付される様子を示す一部断面正面図である。ここでは一例として、支持基板11がテープ29を介して環状のフレーム31によって支持される場合について説明する。
まず、チャックテーブル(保持テーブル)60の上面(保持面60a)上に、金属等でなる環状のフレーム31を配置する。フレーム31の中央部には、フレーム31を厚さ方向に貫通する開口31aが設けられている。この開口31aは、内側に支持基板11を配置可能な形状及び大きさに形成される。例えば開口31aは、支持基板11よりも直径の大きい円形に形成される。
また、チャックテーブル60の保持面60a上に、支持基板11(複数のLEDモジュールチップ27)を配置する。このとき支持基板11は、表面11a側が保持面60aと対向し、裏面11b側が上方に露出するように、フレーム31の開口31aの内側に配置される。
そして、チャックテーブル60によって保持された支持基板11及びフレーム31上に、テープ29を配置する。例えばテープ29は、フィルム状の基材と、基材上に形成された粘着層(糊層)とを備える。基材は、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラート等の樹脂でなり、粘着層は、エポキシ系、アクリル系、又はゴム系の接着剤等でなる。なお、粘着層には、紫外線の照射によって硬化する紫外線硬化型の樹脂を用いることもできる。
テープ29の形状及び大きさは、テープ29がフレーム31の開口31aの全体を覆うことが可能となるように設定される。例えば、開口31aよりも直径の大きい円形のテープ29が用いられる。そして、テープ29は、支持基板11及びフレーム31と重なるように配置される。
また、チャックテーブル60の上方には、テープ29を支持基板11及びフレーム31に貼付するためのローラー62が配置される。例えばローラー62は、金属や樹脂等でなる円柱状の部材であり、高さ方向が保持面60aと概ね平行になるように配置される。
テープ29は、粘着層側が支持基板11の裏面11b側に対向するように配置される。この状態で、ローラー62をテープ29の基材側に接触させ、ローラー62でテープ29を支持基板11及びフレーム31に向かって押圧しながら、ローラー62をテープ29上で転がす。これにより、テープ29が支持基板11の裏面11b及びフレーム31に密着し、支持基板11がテープ29を介してフレーム31によって支持されたフレームユニットが構成される。
次に、支持基板11の上下を反転させ、支持基板11の裏面11b側(テープ29側)をチャックテーブル60の保持面60aで保持する。そして、支持基板11から保護部材21を除去する。図10(B)は、支持基板11から保護部材21が除去される様子を示す一部断面正面図である。
例えば、保護部材21の端部を把持具(不図示)で把持し、保護部材21を支持基板11から離れる方向に移動させる。これにより、保護部材21が支持基板11から剥離される。保護部材21が除去されると、LEDモジュールチップ27のLEDチップ17側が露出する。
次に、ディスプレイ基板にLEDモジュールチップ27を配置する(モジュールチップ配置ステップ)。図11(A)はディスプレイパネル33を示す斜視図であり、図11(B)はディスプレイパネル33を示す断面図である。
ディスプレイパネル33は、ガラス等でなるディスプレイ基板35を備える。ディスプレイ基板35の表面35a側には、互いに交差するように格子状に配列された複数の配線37が形成されている。配線37によって区画された領域が、ディスプレイパネル33の画素39に相当する。
テープ29を介してフレーム31によって支持された支持基板11(図10(B)参照)は、例えばLEDモジュールチップ27をピックアップして搬送する搬送装置に載置される。この搬送装置は、支持基板11を保持するチャックテーブル(保持テーブル)と、フレーム31を固定する複数のクランプとを備える。そして、支持基板11がテープ29を介してチャックテーブルによって保持されるとともに、フレーム31が複数のクランプによって固定される。
また、搬送装置は、LEDモジュールチップ27を吸引保持してピックアップするコレット等によって構成される搬送部を備える。搬送部で所定のLEDモジュールチップ27を吸引しつつ、搬送部をテープ29から離れる方向に移動させると、LEDモジュールチップ27がテープ29から剥離される。そして、ピックアップされたLEDモジュールチップ27は、搬送部によって搬送されてディスプレイパネル33の画素39に実装される。
具体的には、複数のLEDモジュールチップ27はそれぞれ、制御回路15(図2(B)等参照)がディスプレイ基板35上の配線37に接続されるように、画素39に配置される。なお、制御回路15と配線37との接続方法に制限はい。例えば、LEDモジュールチップ27はフリップチップによってディスプレイ基板35に実装される。
なお、制御回路15に接続された接続電極を予めLEDモジュールチップ27の裏面側で露出させておくと、制御回路15と配線37との接続が容易になる。例えば、支持基板11の内部に制御回路15と接続された接続電極を予め形成しておき、前述の分割ステップの後、支持基板11の裏面11b側にエッチング処理等を施すことによって、接続電極をLEDモジュールチップ27の裏面側で露出させることができる。
上記のモジュールチップ配置ステップを実施すると、画素39にLEDモジュールチップ27が実装されたディスプレイパネル33が得られる。そして、配線37を介して制御回路15に制御信号が入力されると、LEDチップ17の発光が制御回路15によって制御される。これにより、各画素39から任意の色の光を放出させることが可能となり、ディスプレイパネル33に所定の画像が表示される。
以上の通り、本実施形態に係るディスプレイパネルの製造方法では、表面11a側に複数のLEDチップ17が搭載された支持基板11の裏面11b側にプラズマ状態のガス44を供給し、支持基板11にプラズマエッチングを施すことによって、支持基板11を複数のLEDモジュールチップ27に分割する。これにより、支持基板11の分割時に大量の加工屑が発生してLEDチップ17に付着することが防止され、LEDモジュールチップ27からの光の放出が加工屑によって妨げられなくなる。その結果、LEDモジュールチップ27を備えるディスプレイパネルの品質低下が抑制される。
なお、上記の実施形態では、LEDチップ搭載ステップ(図5参照)の実施後、且つ、分割ステップ(図7及び図8(B)参照)の実施前に、研削ステップ(図5参照)が実施される例について説明した。この場合、プラズマエッチングによる支持基板11の分割前に、予め支持基板11が薄化される。これにより、プラズマエッチングによる支持基板11の除去量が低減され、プラズマエッチングの実施時間を削減することができる。
ただし、研削ステップが実施されるタイミングは、上記に限定されない。例えば、分割ステップ(図7及び図8(B)参照)の実施後、且つ、モジュールチップ配置ステップ(図11(A)及び図11(B)参照)の実施前に、研削ステップが実施されてもよい。
また、上記の実施形態では、支持基板11の分割後に、支持基板11をフレーム31(図10(A)参照)によって支持する例について説明した。ただし、保護部材被覆ステップ(図4参照)において、保護部材21としてテープ29を用い、保護部材21を支持基板11とともにフレーム31に貼付してもよい。この場合、保護部材被覆ステップにおいて支持基板11がフレーム31によって支持される。そして、後の工程(研削ステップ、溝形成ステップ、マスク形成ステップ、分割ステップ等)では、各加工装置が備える複数のクランプによってフレーム31が保持された状態で、支持基板11が処理される。
また、LEDモジュールチップ27をディスプレイパネル33に実装する際、フレーム31がなくてもLEDモジュールチップ27をピックアップすることが可能である場合には、フレーム31を省略できる。さらに、支持基板11が複数のLEDモジュールチップ27に分割された後、そのままLEDモジュールチップ27を保護部材21から剥離してピックアップする場合には、テープ29を貼付する工程(図10(A)参照)を省略できる。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
11 支持基板(回路基板)
11a 表面
11b 裏面
11c 溝
13 分割予定ライン(ストリート)
15 制御回路(駆動回路)
17 LEDチップ
17R 赤色LEDチップ
17G 緑色LEDチップ
17B 青色LEDチップ
19 配線(電極)
21 保護部材(保護膜)
23 保護層
25 マスク
27 LEDモジュールチップ
29 テープ
31 フレーム
31a 開口
33 ディスプレイパネル
35 ディスプレイ基板
35a 表面
37 配線
39 画素
2 チャックテーブル(保持テーブル)
2a 保持面
4 検査ユニット
6a,6b プローブ(探針)
10 研削装置
12 チャックテーブル(保持テーブル)
12a 保持面
14 研削ユニット
16 スピンドル(回転軸)
18 マウント
20 研削ホイール
22 基台
24 研削砥石
26 ノズル
28 研削液
30 切削装置
32 チャックテーブル(保持テーブル)
32a 保持面
34 切削ユニット
36 スピンドル(回転軸)
38 切削ブレード
40 プラズマ処理装置
42 チャックテーブル(保持テーブル)
42a 保持面
44 ガス
50 レーザー加工装置
52 チャックテーブル(保持テーブル)
52a 保持面
54 レーザー照射ユニット
56 レーザービーム
60 チャックテーブル(保持テーブル)
60a 保持面
62 ローラー

Claims (8)

  1. ディスプレイパネルの製造方法であって、
    互いに交差する複数の分割予定ラインによって区画された表面側の複数の領域にそれぞれLEDチップを制御する制御回路を備える支持基板を準備する支持基板準備ステップと、
    該支持基板の該領域にそれぞれ該LEDチップを搭載するLEDチップ搭載ステップと、
    該LEDチップ搭載ステップの実施後、該支持基板の該LEDチップ側を保護部材で覆う保護部材被覆ステップと、
    該保護部材被覆ステップの実施後、該支持基板の該保護部材側をチャックテーブルで保持し、該支持基板の裏面側に溝を該分割予定ラインに沿って形成する溝形成ステップと、
    該溝形成ステップの実施後、露出した状態の該支持基板の裏面側にプラズマ状態のガスを供給して支持基板をエッチングすることにより、該溝を該支持基板の表面に到達させ、該支持基板を複数のLEDモジュールチップに分割する分割ステップと、
    複数の配線が形成されたディスプレイ基板に該LEDモジュールチップを、該制御回路が該配線に接続されるように配置するモジュールチップ配置ステップと、を備えることを特徴とするディスプレイパネルの製造方法。
  2. 該LEDチップ搭載ステップでは、該支持基板の該領域にそれぞれ、赤色の光を発する該LEDチップと、青色の光を発する該LEDチップと、緑色の光を発する該LEDチップとを搭載することを特徴とする請求項1記載のディスプレイパネルの製造方法。
  3. 該LEDチップ搭載ステップの実施後且つ該分割ステップの実施前に、該制御回路の動作テストを実施する動作テストステップを更に備えることを特徴とする請求項1又は2記載のディスプレイパネルの製造方法。
  4. 該保護部材被覆ステップの実施後且つ該分割ステップの実施前、又は、該分割ステップの実施後且つ該モジュールチップ配置ステップの実施前に、該支持基板の裏面側を研削する研削ステップを更に備えることを特徴とする請求項1、2又は3記載のディスプレイパネルの製造方法。
  5. ディスプレイパネルの製造方法であって、
    互いに交差する複数の分割予定ラインによって区画された表面側の複数の領域にそれぞれLEDチップを制御する制御回路を備える支持基板を準備する支持基板準備ステップと、
    該支持基板の該領域にそれぞれ該LEDチップを搭載するLEDチップ搭載ステップと、
    該LEDチップ搭載ステップの実施後、該支持基板の該LEDチップ側を保護部材で覆う保護部材被覆ステップと、
    該保護部材被覆ステップの実施後、該支持基板の裏面側に保護層を形成し、該分割予定ラインに沿って該保護層を除去することによってマスクを形成するマスク形成ステップと、
    該マスク形成ステップの実施後、該支持基板の該マスクが形成された面側にプラズマ状態のガスを供給し、該分割予定ラインに沿って該支持基板をエッチングして複数のLEDモジュールチップに分割する分割ステップと、
    複数の配線が形成されたディスプレイ基板に該LEDモジュールチップを、該制御回路が該配線に接続されるように配置するモジュールチップ配置ステップと、を備えることを特徴とするディスプレイパネルの製造方法。
  6. 該LEDチップ搭載ステップでは、該支持基板の該領域にそれぞれ、赤色の光を発する該LEDチップと、青色の光を発する該LEDチップと、緑色の光を発する該LEDチップとを搭載することを特徴とする請求項5記載のディスプレイパネルの製造方法。
  7. 該LEDチップ搭載ステップの実施後且つ該分割ステップの実施前に、該制御回路の動作テストを実施する動作テストステップを更に備えることを特徴とする請求項5又は6記載のディスプレイパネルの製造方法。
  8. 該保護部材被覆ステップの実施後且つ該分割ステップの実施前、又は、該分割ステップの実施後且つ該モジュールチップ配置ステップの実施前に、該支持基板の裏面側を研削する研削ステップを更に備えることを特徴とする請求項5、6又は7記載のディスプレイパネルの製造方法。
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