JPWO2007138816A1 - 通知システム、通知装置および通知方法 - Google Patents

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Abstract

従来の通知システムは子供が所定の領域を超えたら必ず通知してしまうため使い勝手がよくない。通知システムは、子供Aが保持する第1端末(120)の位置を検出する第1位置検出部(101)と、親Cが保持する第2端末(121)の位置を検出する第2位置検出部(111)と、第2位置検出部(111)で検出された位置を基準として子供Aの位置に関する情報を通知しない通知制御領域を決定する通知制御領域決定部(114)と、子供Aの現在位置から通知制御領域までの移動経路を予測する第1移動先予測部(138)と、予測された移動経路を子供Aが移動した場合に通知制御領域に到達するまでに要する回帰所要時間を算出する回帰所要時間算出部(113)と、現在時刻から回帰所要時間を経過しない間は通知を抑制し、回帰所要時間を経過しても子供Aが通知制御領域に到達しない場合は通知を許可する通知制御部(106)を備える。

Description

保護者等の保護を必要とする人などに端末を携帯させ、一定の条件の下で、携帯端末の位置に関する情報や警報などを保護者等の端末に通知する通知システム、通知装置および通知方法に関する。
従来、子供の防犯装置として、あらかじめ通学路等の行動を許可する範囲を設定し、当該許可する範囲から子供が離れた場合、異常があったものとみなして現在の子供の位置等を通知するシステムがある(特許文献1参照)。これによれば、通学路などのあらかじめ設定された範囲から子供が離れた場合、例えば第三者に誘拐された可能性があるとして、親などの子供を保護する立場にある人へ通知することで、犯罪をいち早く通知することが可能となる。
また、親機と子機から構成され、両端末の距離を検出し、距離が一定以上離れた場合、親機または子機に警報を発して両端末が離れた旨を知らせる装置がある(特許文献2参照)。これによれば、例えば親が子供を公園等で遊ばせている間、一定の距離離れた場合に通知することで、子供が道路へ飛び出したりすることを未然に防ぐこと等が可能なる。
特開2003−174396号公報 特開2003−109147号公報
しかし特許文献1に開示された発明は、子供の位置が所定の設定範囲内か否かを判定して防犯機能を作動させるため、設定範囲外では常に防犯機能が作動してしまい、使い勝手が悪い場合もある。例えば設定範囲外であっても、友達や先生等と同行して移動している間は防犯装置を作動させないのが好ましい場合もある。さらには、このように少しでも設定範囲を出た場合にすぐに防犯警報等を発してしまうような装置の場合、このような動作を防ごうとして、結局いつも機能をオフにしてしまい、いざという場合に防犯機能が働かないという不都合が生じることもある。
また、特許文献2に開示された発明も、子機と親機との距離を検出し、距離が一定以上離れたら常に警報を発してしまい、例えば設定された距離を少しでも離れた場合は常に警報を発してしまうため、非常に使い勝手の悪いものとなってしまう。さらにはこのような動作を防ごうとして、機能をオフにしていまい、いざという場合に防犯機能が働かないという不都合が生じることもある。
上記課題を解決するため、本発明の通知システムは、端末を保持するユーザの移動経路に基づいて、当該ユーザの位置に関する情報を他の端末に対して通知する通知システムであって、第1ユーザが保持する第1端末の位置を検出する第1位置検出手段と、第2ユーザが保持する第2端末の位置を検出する第2位置検出手段と、前記第2位置検出手段で検出された位置を基準として、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を行わない地図上の領域である通知制御領域を決定する通知制御領域決定手段とを備えることを特徴とする。
なお、本発明は、このような通知システムとして実現することができるだけでなく、このような通知システムを構成する通知装置として実現したり、このような通知システムが備える特徴的な手段をステップとする通信方法として実現したり、それらのステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することができるのは言うまでもない。
本発明によれば、通知システムは、一定の時間、子供である第1ユーザの位置に関する通知を抑制するので、通知を受ける側のユーザも通知による煩わしさを低減することができる。この結果、通知を受ける側のユーザが、端末の電源を切ってしまうようなことを防止し、子供等の特に見守りや防犯に関する通知を適切に行うことが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態1における通知システム全体の構成を示すシステム構成図である。(実施の形態1) 図2は、第1端末、第2端末、第3端末を有したそれぞれ子供A、親C、および友人Bの位置を示した図である。(実施の形態1) 図3Aは、第1位置検出部で検出される位置情報を数値で示したものである。(実施の形態1) 図3Bは、第2位置検出部で検出される位置情報を数値で示したものである。(実施の形態1) 図3Cは、第3位置検出部で検出される位置情報を数値で示したものである。(実施の形態1) 図4は、図3と同様、子供の移動と安全エリアとの関係を示した図である。(実施の形態1) 図5は、通知部によって、例えば親の保持する第2端末等に子供Aが友人Bの通知制御領域を離れた旨の通知を行う一例を示した図である。(実施の形態1) 図6は、子供Aが友人Bの通知制御領域を離脱した後、帰宅するまでの移動経路と回帰所要時間との関係を示す図であり、図4と同様、子供Aが友人Bと華町1交差点で別れたことを地図で表したものである。(実施の形態1) 図7は、子供Aが友人Bの通知制御領域を離脱してから回帰所要時間である15分経過しても自宅へ帰宅していないため、親の端末(第2端末)へその旨と子供の位置情報を通知する一例を示した図である。(実施の形態1) 図8は、子供Aが友人Bの通知制御領域を離脱したことをトリガとし、回帰所要時間に基づいて子供Aの位置に関する通知制御を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。(実施の形態1) 図9は、子供の保持する第1端末と、親の保持する第2端末のみで閉じたシステムにおいて通知制御を行う場合の第1端末の最小構成を示すブロック図である。(実施の形態1) 図10は本変形例を実現するためのシステム構成図である。(実施の形態1) 図11は、遠回り度算出部で算出される遠回り度を説明するための図である。(実施の形態1) 図12は、子供Aが図11に示した経路を移動した場合の遠回り度の計算方法を示す表である。(実施の形態1) 図13は情報提供規則蓄積部に蓄積された情報提供規則の一例を示す表である。(実施の形態1) 図14は、遠回り度に応じた通知制御の一例を説明するための図である。(実施の形態1) 図15は、図13で説明した遠回り度に応じた通知制御を行うための処理手順を示すフローチャートである。(実施の形態1) 図16Aは、地図情報蓄積部に蓄積されている各ノードに関する情報を示す表である。(実施の形態1) 図16Bは、ノード間をつなぐ各リンクに関する情報を示す図である。(実施の形態1) 図17は、電車またはバスなどを利用して目的地まで移動する際の待ち時間を考慮に入れた遠回り度の算出方法の一例を示す図である。(実施の形態1) 図18は、図17に示した遠回り度の算出方法の計算内容を示す表である。(実施の形態1) 図19は、待ち時間を考慮して遠回り度を算出する場合の処理手順を示すフローチャートである。(実施の形態1) 図20は、遠回り度の履歴を蓄積し、蓄積された遠回り度の傾向に基づいて遠回り度の閾値を変更する本実施例における通知装置の構成を示す図である。(実施の形態1) 図21は、遠回り度蓄積部に蓄積される遠回り度の履歴の一例を示す図である。(実施の形態1) 図22は、遠回り度の履歴から平均値および標準偏差を用いて通知制御を行う場合の情報提供規則の一例を示す図である。(実施の形態1) 図23は、遠回り度の履歴を用いて通知制御を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。(実施の形態1) 図24は本実施の形態2における通知システムの構成を示す図である。(実施の形態2) 図25は、図4等と同様、第1端末を保持する子供Aが帰途につき、第3端末を保持する友人Bの通知制御領域から離脱した状況を示す図である。(実施の形態2) 図26は第4端末の第4移動先予測部に備えられたスケジュールの一例を示した図である。(実施の形態2) 図27は、第1端末へ通知された第4端末の位置と第4端末までの回帰所要時間3分(200メートル)との表示の一例を示した図である。(実施の形態2) 図28は、第1端末と第3端末との離脱を判定する手順を示すフローチャートである。(実施の形態2) 図29は、第1端末が第3端末の通知制御領域から離脱した後、第4端末を保持する友人Dとの同行の可否を判定する手順を示すフローチャートである。(実施の形態2) 図30は、本実施の形態2の通知システムの最小構成を備える第1端末の構成を示す図である。(実施の形態2) 図31は、複数の第三者の端末の移動先を予測し、予測された移動先までの移動経路と第1端末の移動経路との一致度を判定する移動先一致度判定部を備えた第1端末の構成を示す図である。(実施の形態2) 図32は、図26等と同様、友人Bと離脱した子供Aと同行する第三者となりうる友人C、友人Dの位置関係を示した図である。(実施の形態2) 図33は、図32に示す位置関係において、同行者を友人Cとして判定し、その地点で合流(つまり同行開始位置となる)させたその後の状況を示す図である。(実施の形態2) 図34は、子供Aと行動をともにできる距離がより長くなる第三者を同行者と判定する場合の処理手順を示すフローチャートである。(実施の形態2) 図35は、図32に示す位置関係とその後の移動を示すダイヤグラムである。(実施の形態2) 図36には、子供Aが一人になった時点における地点で友人Cに待ってもらい、16時35分に子供Aと友人Cが合流した旨を示している図である。(実施の形態2) 図37は、同行者として判定された友人Cがその地点で待つのではなく、そのままの速度で移動を行った場合に、子供Aが速度を速め追いついた後、同行して移動した旨を示すダイヤグラムを示したものである。(実施の形態2) 図38は、両者のその後の移動を考慮した同行者判定および同行開始位置を算出する場合のシステム構成図である。(実施の形態2) 図39は図32等と同様、子供A等の位置関係を地図で示したものである。(実施の形態2) 図40は、子供Aが友人Bの通知制御領域を離脱した後、最大速度で移動した場合に、より長く行動をともにできる第三者を示す図である。(実施の形態2) 図41は、子供Aが最大速度で移動した場合に、より長く行動をともにできる第三者を探す手順を示すフローチャートである。(実施の形態2) 図42は、本システムの実際に使用されるハード構成の一例を示したものである。(実施の形態2) 図43は同行を促す通知の制御を説明するための図である。(実施の形態2) 図44は高学年者の保持する端末に対して、同行可能な低学年者との同行を促す通知の一例を示す図である。(実施の形態2) 図45は同行を促す通知の制御を説明するための図である。(実施の形態2) 図46は、高学年者に対しては、遠回り度の閾値の範囲内で低学年者との同行を促す場合の移動経路の一例を示す図である。(実施の形態2) 図47は、より人数の多い集団に子供Aを同行させるとした場合の移動経路の一例を示す図である。(実施の形態2) 図48は本変形例のシステムの構成を示す図である。(実施の形態2)
符号の説明
101 第1位置検出部
102 第1位置情報送信部
104 第1位置情報受信部
105 離脱判定部
106 通知制御部
107 通知部
108 第2位置情報受信部
109 第3位置情報受信部
110 時計部
111 第2位置検出部
112 第2位置情報送信部
113 回帰所要時間算出部
114 通知制御領域決定部
120 第1端末
121 第2端末
122 サーバ
123 第4端末
124 出発地検出部
125 経路コスト算出部
126 遠回り度算出部
127 情報提供規則蓄積部
128 到着地判定部
129 遠回り度蓄積部
130 閾値算出部
138 第1移動先予測部
141 第3端末
142 第3位置検出部
143 第3位置情報送信部
144 地図情報蓄積部
145 第4位置検出部
146 第4位置情報送信部
147 第4移動先予測部
148 第4位置情報受信部
149 同行者判定部
150 同行開始位置算出部
151 移動先一致度判定部
152 移動速度算出部
153 最大移動速度算出部
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における通知システム全体の構成を示すシステム構成図である。第1端末120は例えば子供が所有し(以下、子供Aとする)、子供の移動に伴う位置を検出する装置であり、第1位置検出部101、第1位置情報送信部102、第1移動先予測部138を備える。
第2端末121は例えば親が所有し(以下、親Cとする)、第2位置検出部111、第1位置情報送信部112を備える。
第3端末141は例えば子供Aの友達(以下、友人Bとする)が所有し、第3位置検出部142、第3位置情報送信部143を備える。
サーバ122は、第1位置情報受信部104、離脱判定部105、通知制御部106、通知部107、第2位置情報受信部108、第3位置情報受信部109、時計部110、回帰所要時間算出部113および通知制御領域決定部114を備える。
第1位置検出部101、第2位置検出部111、第3位置検出部142は端末の現在位置を検出する手段である。例えば各端末に備えられたGPSアンテナ等により構成され、ユーザの現在位置を示す緯度経度情報を検出する。
図2は、第1端末120、第2端末121、第3端末141を有したそれぞれ子供A、親C、および友人Bの位置を示した図である。子供Aと友人Bが華町小学校を出て帰宅する際の移動を地図上に示したものである。また、親Cは自宅にいることを示している。それぞれ第1位置検出部101、第2位置検出部111、第3位置検出部142はそれぞれの端末の移動に伴い、所定の時間間隔で位置を検出する。ここでは、第1端末で検出された位置情報を三角印で表し、第3端末141で検出された位置情報を丸印で表している。なお、親は自宅に滞在していることとし、ここでは印を省略する。例えばGPS等は屋内では検出できないため、例えば屋内にある所定のセンサーで自宅にいることを検出することとしてもよいし、あるいは最後にGPSによって検出された屋外での位置情報をもとに地図情報を用いてマッチングを行うことにより、自宅に滞在していると判定することとしてもよい。
また、第1端末120における第1移動先予測部138は、第1端末120の移動先を予測する手段である。例えば携帯電話等にはスケジュール帳を有するものも多く、第1端末120の将来の移動先を例えばこのスケジュール帳から予測するものとする。あるいは、それまで検出された位置情報より線形的に移動方向を予測するものとしてもよい。さらには、今まで検出された位置情報を蓄積しておき、この履歴から所定時間後の将来の移動先を予測することとしてもよい。そして第1移動先予測部138は、予測された移動先を第1位置情報送信部102によってサーバ122へと送信する。ここでは自宅までの経路が第1端末120を保持する子供Aの移動先と予測されているとする。
図3A、図3Bおよび図3Cは、それぞれ第1、第2および第3位置検出部で検出される位置情報を数値で示したものである。例えばGPSで構成された第1、第2および第3位置検出部は緯度経度で位置情報を検出する。
第1位置情報送信部102、第2位置情報送信部112、および第3位置情報送信部143は、それぞれの端末で検出された前記位置情報を、通信回線を利用してサーバ122へと送信する手段である。そしてサーバ122に備えられた第1位置情報受信部104、第2位置情報受信部108、第3位置情報受信部109で位置情報を受信し、本実施の形態で示す一連の処理をサーバ122で行う。
離脱判定部105は、前述の第1受信部104、第3受信部109で受信された各端末の位置情報をもとに、第1端末120と第3端末141の離脱の判定を行う手段である。例えば第3端末141の位置を中心として半径100メートル等の所定の領域(以下、通知制御領域と呼ぶ)内か否かを判定し、通知制御領域外の場合、友人Bと離脱したと判定する。
図4は、図3と同様、子供の移動と安全エリアとの関係を示した図である。図4において通知制御領域を斜線でハッチングした円で示す。華町小学校を出た子供は、友人Bと同行して帰宅しているため、しばらくの間、友達の通知制御領域にいると判定されている。一方、華町1交差点で子供Aは直進し、友人Bは右折をし、二人は離れて別々の帰路へつこうとしている。ここで第1端末120を保持する子供Aは、第3端末141を保持する友人Bの通知制御領域を離れており、離脱と判定されることとなる。
通知部107は、第1端末120を保持する子供Aが友人Bと離脱して一人になった場合、危険があるとして第2端末121を保持する親Cや、子供パトロールなどのあらかじめ登録された第三者に対して、子供が現在いる位置などを通知制御部106の制御のもと通知する手段である。
図5は、通知部107によって、例えば親の保持する第2端末121等に子供Aが友人Bの通知制御領域を離れた旨の通知を行う一例を示した図である。携帯電話の画面に通知制御領域を離れたことと、その際の子供の位置情報が地図で示されている。
一般的に子供が誘拐などの危険にさらされる状況としては、子供が一人になった場合に起こることが多い。これは犯人が、子供が一人になるのを見計らって犯行に及ぶことが多いからである。また、たとえ普段よく通る通学路等であっても犯行は行われ、つまり地理的な要因以上に、子供が一人であるか否かが子供に危険が及ぶ大きな要因となる。そこで本発明における位置情報の通知は、離脱判定部105による子供が友達と離れたか否かの情報をトリガに行う。
しかしながら、子供が友達と別れて帰ろうとする場合に、一人になったからといって常に危険として通知したのでは、大変使い勝手の悪いものとなってしまう。例えば友人らと一緒にいるにもかかわらず、たまたま当該友達の通知制御領域を少しでも外れた場合、すぐに通知してしまうという誤動作を起こすことになる。つまり図5に示すような通知が、子供が通知制御領域を離れるたびに通知されることとなってしまう。このような場合、親Cは、誤動作を防ごうとして装置の電源をオフにするなどして防犯機能を停止してしまい、必要なときに機能しないという結果をも招いてしまうことにもなりかねない。子供の安全確認を行うための位置情報の通知等は必要ではあるが、一方で特に異常でないにもかかわらず頻繁に行われるのはかえって煩雑であり、必要最小限に制御するのが望ましい場合もある。
そこで本実施の形態ではさらに、例えば自宅に滞在する親などの第2端末121を検出し、第2端末121の通知制御領域に達するまでに要する所要時間(以下、回帰所要時間とする)を算出し、回帰所要時間を経過しても通知制御領域に達しない場合にはじめて通知することとする。本例の場合、第2端末121を保持する親Cは自宅に滞在しているため、自宅までの回帰所要時間を算出し、回帰所要時間を経過しても帰宅しない場合にはじめて通知することとなる。
第2位置情報受信部108は検出された第2端末121の位置情報を受信する手段である。
通知制御領域決定部114は前記第2位置検出手段で検出された位置を基準として、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を行わない地図上の領域である通知制御領域を決定する通知制御領域決定手段に相当し、第2位置情報受信部108で受信された第2端末121の位置をもとに通知制御領域を決定する。また回帰所要時間演算部113は、検出された第2端末121までの所要時間を算出する手段である。そして回帰所要時間演算部113で算出された回帰所要時間と、時計部110における時刻をもとに通知制御部106において通知を制御する。例えば、地図情報蓄積部144に蓄積された地図情報をもとに回帰所要時間を算出することとする。以下、具体例を用いて説明する。
図6は、子供Aが友人Bの通知制御領域を離脱した後、帰宅するまでの移動経路と回帰所要時間との関係を示す図であり、図4と同様、子供Aが友人Bと華町1交差点で別れたことを地図で表したものである。図4と同様、第3端末141を保持する友人Bと別れ、友人Bの通知制御領域を離脱したことを示している。ここで通知制御領域決定部114は、第2位置情報受信部108で検出された親Cが保持する第2端末121の位置をもとに通知制御領域を決定する。例えば本例の場合、親Cは自宅に滞在しており、この自宅が通知制御領域と決定されるとする。さらに回帰所要時間算出部113は、自宅までの所要時間を算出する。例えば地図情報蓄積部144に蓄積された地図情報であって経路の所要時間(経路コスト)をもとにトータルの所要時間を演算することとする。
地図情報は交差点や施設等のノードと、ノードとノードを結ぶリンクの構造(道路ネットワークという)で地図情報を蓄積しているのが一般的である。またこれら道路ネットワークにはリンク間のコストを距離や所要時間で蓄積しているのが一般的である。本発明に示す地図情報も例えば同様に道路ネットワークを有するものとする。例えば図6には交差点「華1町交差点」と「華2町交差点」間の距離は600mとなっている。また「華2町交差点」と「自宅」までの距離は600mとなっている。徒歩における一般的な速度は分速80mであり、したがってここでは自宅まで徒歩15分(1200m÷分速80m)と演算されている。そこで通知制御部106は、子供Aが友人Bの通知制御領域を離脱しているが、15分後には自宅に回帰すると推定されるため、15分間は通知を行わない制御をする。子供の防犯という観点からすると、一人になった場合、常に警告や親への通知をするのが望ましい場合もあるが、一方、このようなシステムの場合、少しでも一人になった場合は常に作動してしまい、通知が頻繁となり、最終的に機能をオフにするなど肝心なときに動作しないという結果を招く場合もある。そこで確かに子供Aは友人Bと離れて一人にはなっているが、一方、帰宅しようとしているため、わざわざ通知を行わないとすることで、誤動作を防ぐ効果もある。
一方、15分を経過しても通知制御領域である自宅へ帰宅していない場合は通知を行うこととする。本来15分で帰宅する予定の子供が、15分を経過しても帰宅しない場合、何か普段と異なる事象が発生した可能性が高い。そこで本実施の形態では、回帰所要時間を経過した場合に通知を行うこととする。
図7は、子供Aが友人Bの通知制御領域を離脱してから回帰所要時間である15分経過しても自宅へ帰宅していないため、親の端末(第2端末121)へその旨と子供の位置情報を通知する一例を示した図である。図7において子供Aは華町2交差点を直進し、ヤマダ本屋へ立ち寄っていることを示している。
なお、上記に示すように防犯機能という面では、フェールセーフの観点から子供が一人になった場合、常に通知するほうが望ましい。そこで友人Bの通知制御領域を離脱して一人になった場合、図5のように、まずは親へ子供の位置情報等を一端通知し、さらに回帰所要時間を経過しても帰宅しない場合、図7のように再び通知を行うこととしてもよい。
なお、本実施の形態では回帰所要時間を移動経路をもとに算出したが、これに限ったものではない。例えば親等が適宜設定することとしてもよい。あるいは、端末を有する子供の移動速度を考慮することとしてもよい。移動する速度は必ずしも一定ではなく、また子供によっても大きく異なる場合もある。特に防犯機能という面では、より正確に回帰所要時間を算出する必要が生じる場合もある。そこで端末を有する子供に応じて移動速度を考慮し回帰所要時間を算出することとしてもよい。また、必ずしも帰宅経路を一定の速度で移動するとは限らず、子供は寄り道をしたり、立ち止まったりして道草を食うようなことも多々ある。そこで所定の許容時間を考慮してこの回帰所要時間を算出することとしてもよい。
図8は、子供Aが友人Bの通知制御領域を離脱したことをトリガとし、回帰所要時間に基づいて子供Aの位置に関する通知制御を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。本実施の形態に示す動作フローを、図8に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、第1位置検出部101において第1端末120の位置情報を検出する(ステップS101)。また第1移動先予測部138において移動先を予測する(ステップS102)。そして第1位置情報送信部102において位置情報および予測移動先(目的地)をサーバ122へと送信する(ステップS103)。同様に、第2位置検出部111において第2端末121の位置情報を検出する(ステップS104)。検出された第2端末121の位置情報をサーバ122へ送信する(ステップS105)。同様に第3端末141の位置情報を検出し(ステップS106)、位置情報をサーバ122へ送信する(ステップS107)。
サーバ122側において、第1端末120の位置情報および予測移動先を受信する(ステップS108)。同様に第2端末121の位置情報を受信する(ステップS109)。そして第3端末141の位置情報を受信する(ステップS110)。
次に受信された第1端末120の位置が、第3端末141の通知制御領域か否かを判定し(ステップS111)、第3端末141の通知制御領域内の場合(ステップS111のYes)は再びステップS101へ戻り、第1端末120の位置を検出する。一方、第3端末141の通知制御領域外の場合(ステップS111のNo)は、第2位置情報受信部108で受信された第2端末121の位置より、通知制御領域決定部114において通知制御領域を算出する(ステップS112)。本実施の形態では、例えば子供Aの移動先は自宅と予想されており、当該自宅には第2端末121を保持する親Cが滞在している。したがって自宅が通知制御領域として算出されることとする。次に回帰所要時間算出部113において、自宅までの所要時間を演算する(ステップS113)。そして通知制御部106において、所要時間を経過したか否かを判定する(ステップS114)。所要時間を経過していない場合(ステップS114のNo)、ループを繰り返す。一方、所要時間を経過した場合(ステップS114のYes)、その位置が通知制御領域内(つまり自宅)か否かを判定し(ステップS115)、通知制御領域内(つまり自宅)である安全地点へ到着している場合(ステップS115のYes)終了する。一方、安全地点へ到着していない場合(ステップS115のNo)、通知部107において位置情報を通知する(ステップS116)。
(最小構成)
なお、本実施の形態において回帰所要時間を算出して通知の制御を行うきっかけとしては、システムに第3端末141を加え、この第3端末141との位置関係から離脱か否かの判定を行い、この離脱の判定をトリガとした。つまり、第3端末141を保持する友人Bと離脱した場合に自動的に親Cのいる自宅までの帰宅時間を算出して通知制御を行うこととした。これは、子供が一人でいるか否かという状況が、子供が危険にさらされる一番の要因であるためである。しかし、通知制御のきっかけはこれに限ったものではない。例えば、子供Aや親Cの自らの操作によって行ったり、任意のタイミングで行ったりすることも可能であり、したがって必ずしも第3端末141等は必要な構成ではない。例えば、第1端末120を保持する子供Aが、帰宅時に自ら通知制御の操作を行い、親Cが滞在する自宅までの回帰所要時間以内に帰宅しない場合に通知することとしてもよい。
また、本実施の形態では、各端末で検出される位置情報を一旦サーバに送信し、これら一連の処理をサーバ側で行う形態で説明を行ってきた。これは、各処理が膨大な計算量になる場合もあり、電力の限られた各端末でこれらの処理をすべて行うのは不適切な場合もあり、各端末は自分の位置を検出する最小限の処理のみを行い、一連の処理はサーバで行うのが好ましい場合があるからである。しかし、必ずしもこの構成に限ったものではない。例えば、第1端末120と第2端末121のみで閉じた最少のシステム構成で行うことも可能である。例えば、子供Aが保持する第1端末120において、親Cの保持する第2端末121の位置情報を検出し、回帰所要時間算出部113で親のいる場所までの時間を算出し、算出された時間を用いて通知の制御を行うことも可能である。例えばサーバと各端末のシステム構成では、システムが巨大なものとなり、費用や導入、メンテナンスの面でも大掛かりなシステムとなりがちであるが、一方、子供の保持する第1端末120と、親の保持する第2端末121のみで閉じた装置ならば、比較的システムも簡易であり、費用もかからずに、一方で子供の防犯の役割を果たすことが可能となる。以上の点を鑑みると、つまり本発明は、図9に示す構成要素によって実現可能である。
図9は、子供の保持する第1端末120と、親の保持する第2端末121のみで閉じたシステムにおいて通知制御を行う場合の第1端末120の最小構成を示すブロック図である。本発明の通知システムは、端末を保持するユーザの移動経路に基づいて、当該ユーザの位置に関する情報を他の端末に対して通知する通知システムであって、第1ユーザが保持する第1端末の位置を検出する第1位置検出手段と、第2ユーザが保持する第2端末の位置を検出する第2位置検出手段と、前記第2位置検出手段で検出された位置を基準として、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を行わない地図上の領域である通知制御領域を決定する通知制御領域決定手段と、前記第1ユーザの現在時刻以降の移動経路である、現在位置から前記通知制御領域までの移動経路を予測する経路予測手段と、予測された前記移動経路を前記第1ユーザが移動した場合に前記通知制御領域に到達するまでに要する時間を表す回帰所要時間を算出する回帰所要時間算出手段と、現在時刻から前記回帰所要時間を経過しない場合は、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を抑制し、現在時刻から前記回帰所要時間を経過した場合で、かつ、前記第1ユーザが前記通知制御領域に到達していない場合には、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を許可する通知制御手段とを備える。この第1位置検出部101は、第1ユーザが保持する第1端末の位置を検出する第1位置検出手段に相当し、第2位置検出部111は、第2ユーザが保持する第2端末の位置を検出する第2位置検出手段に相当する。第1移動先予測部138は、前記第1ユーザの現在時刻以降の移動経路である、現在位置から前記通知制御領域までの移動経路を予測する経路予測手段に相当する。また、回帰所要時間算出部113は、予測された前記移動経路を前記第1ユーザが移動した場合に前記通知制御領域に到達するまでに要する時間を表す回帰所要時間を算出する回帰所要時間算出手段に相当し、通知制御部106は、現在時刻から前記回帰所要時間を経過しない場合は、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を抑制し、現在時刻から前記回帰所要時間を経過した場合で、かつ、前記第1ユーザが前記通知制御領域に到達していない場合には、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を許可する通知制御手段に相当する。
すなわち、第1端末120は、第1位置検出部101で子供Aの位置情報を検出し、第1移動先予測部138によって移動先を予測する。一方、第2位置検出部111で親Cの保持する第2端末121の位置情報を検出し、通知制御領域決定部114で通知制御領域を決定する。さらに第1端末120は、回帰所要時間算出部113において通知制御領域までの回帰所要時間を算出し、時計部110で現在時刻を検出して、通知制御部106で通知制御開始から回帰所要時間を経過しているか否かの判断を行い、回帰所要時間を経過していれば、第1端末120の位置に関する情報を通知部107により通知し、回帰所要時間を経過していなければ通知を行わないという通知の制御を行うこととなる。本構成によって費用等の面でも最小限で、かつ防犯機能を備えたシステムを構成することができる。
なお、本実施の形態における位置情報通知部107は、所要時間経過後、親等および子供を保護する立場にある第三者などへ位置情報を通知することとした。子供が回帰所要時間を経過しても帰宅しない場合、子供が誘拐された等、危険が生じているかもしれないため、親または子供を保護する立場にある人等へ子供の位置情報を通知することで危険をすぐに知らせることが可能となる。一方、所要時間経過後に位置を通知するのではなく、位置の蓄積を開始することとしてもよい。例えば回帰所要時間を経過しても子供が帰宅しない場合、子供は寄り道等をしているかもしれず、このような場合、異常通知として親に通知するのではなく、位置情報をサーバ等へ蓄積しておくこととしてもよい。後に子供の移動履歴を確認する等が可能となる。
あるいは、通知の際、注意を引く度合を変更する制御を行うこととしてもよい。例えば、基本的には所定の間隔で第2端末121を保持する親へ、第1端末120を保持する子供の位置情報の通知をするものとする。この際、常に親の注意を引くような通知では、煩雑な場合もあるため、この基本的な通知は例えばメールで行うものとする。一方、回帰所要時間を経過しても子供が帰宅しない場合は、親の注意を引かせるために音声で通知をする等、通知の様態や程度を制御することとしてもよい。
(変形例1)(遠回り度)
なお、前記実施の形態において第2端末121を保持する親元までの回帰所要時間は、予測された移動先経路の経路コストをもとに算出した。具体的には図6に示すように華2町交差点を右折して自宅までの経路が経路として予測されており、この経路に要する時間は地図情報をもとに15分と算出され、当該所要時間を回帰所要時間としている。しかしながら、ユーザは必ずしもこれら予測された経路や最短経路を利用するとは限らない。特にユーザが子供等の場合、好奇心を満たすため、あるいは友人と話をするために様々な移動経路を通過し、最終的な目的地に対する移動経路は非常に多く存在する場合が多い。例えば、気分転換のために普段と違う道を通りたくなることや、別の場所に移動する友達と少しでも長く話すために、普段とは別の道を通ることも多くある。したがって移動経路を例えば予測された経路一つに限定し、あるいは予測された移動先までの最短経路一つに限定して当該限定された移動経路によって算出された回帰所要時間を用いて情報通知を制御するのは必ずしも適切ではない場合がある。そこで本例では、ユーザの目的地までの経路コストと現在位置から目的地までの経路コストとから、ユーザがどの程度遠回りをしているかを示す遠回り度を算出し、当該遠回り度を用いて情報の通知を制御する手法について説明を行う。
図10は本変形例を実現するためのシステム構成図である。前記実施の形態で示す構成要素には同様の符号を付与する。本システムは、第1位置検出部101、第1移動先予測部138、出発地点検出部124、経路コスト算出部125、遠回り度算出部126、回帰所要時間算出部113、通知制御部106、情報提供規則蓄積部127、第2位置検出部111、通知制御領域決定部114とを備える。
この場合、遠回り度算出部126は、前記移動経路予測手段で予測した前記第1ユーザの移動経路と、前記第1位置検出手段で検出される前記第1ユーザの位置情報とから、前記第1ユーザが目的地に向かってどの程度遠回りをしているかを示す遠回り度を算出する遠回り度算出手段に相当し、情報提供規則蓄積部127は、前記算出された遠回り度に応じて、前記第2端末に対する通知の内容または前記第2端末以外で通知する相手に関する規則を蓄積した情報通知規則蓄積手段に相当する。これに対し、通知制御部106に相当する前記通知制御手段は、前記遠回り度算出手段で算出された遠回り度に応じて前記情報通知規則を参照し、通知内容または通知相手を変更する。
また、出発地点検出部124は、前記第1位置検出手段で検出された位置情報から、出発地を算出する出発地算出手段に相当し、遠回り度算出部126に相当する前記遠回り度算出手段は、ある経路の始点から終点までの移動に要するコストを表す経路コストを用いて、前記出発地から現在地点までの経路コストと、現在地点から前記経路予測手段で予測した目的地までの経路コストとの和から、算出された前記出発地から前記経路予測手段で予測した目的地までの経路コストを減算した差で表される遠回り度を算出する。
上記実施例と同様に、まず位置検出部101は第1端末120の位置情報を検出し、検出された位置情報をもとに第1移動先予測部138において移動先を予測する。一方、第2位置検出部111は第2端末121の位置を検出する手段であり、検出された位置情報をもとに通知制御領域決定部114において通知制御領域を決定する。そして移動経路上の通知制御領域をもとに回帰所要時間を算出するのだが、ここではさらに経路コストをもとに遠回り度を用いて通知制御を行う。
まず出発地点検出部124は出発地を検出する手段であり、例えば位置情報の検出が開始された地点を出発地とする。そして検出された出発地から通知制御領域までの経路コストを経路コスト算出部125で算出する。また、出発地から現在地までの経路コストと、現在位置から通知制御領域までの経路コストを算出する。そして算出された実際の経路コストと最小経路コストをもとに、遠回り度算出部126において遠回り度を算出する。なお、経路コストは前記実施の形態に示すように地図情報蓄積部144に蓄積されたノードの位置、接続ノード、リンク距離といった道路情報を用いて算出する。また出発位置、現在位置、移動先候補位置といった位置間の経路の距離、経路を移動する場合の所要時間、経路の通りやすさなどから算出する。以下、具体例を用いて説明する。
図11は、遠回り度算出部126で算出される遠回り度を説明するための図である。図12は、子供Aが図11に示した経路を移動した場合の遠回り度の計算方法を示す表である。図11において華町小学校を出発した第1端末120を保持する子供Aが現在、「駄菓子うめ屋」手前に位置していることを示している。また前記実施の形態と同様、子供Aのスケジュール等より、自宅へ帰宅することが予測されていることとする。一方で第2端末121を保持する親Cが自宅に滞在しているため、当該自宅が通知制御領域となり、自宅までの回帰所要時間をもとに通知を制御することとなる。図11において自宅までの最短経路は華3交差点を左折する合計400メートルであり、前記実施の形態に示すように例えば分速80メートルとすると、5分(=400÷80)が回帰所要時間となる。そして当該回帰所要時間を用いて通知を制御することとなる。しかしながら、子供は必ずしも最短経路を利用して移動するとは限らない。例えば本例において子供は「駄菓子うめ屋」を経由して帰宅しようとしており、算出された回帰所要時間を経過することとなってしまう。このような場合にまで危険として通知を行っていたのでは大変使い勝手の悪いものとなってしまう。そこで遠回り度算出部126において遠回り度を算出し、通知を制御する。
まず出発地点検出部124は出発地点を検出する。例えば位置情報が検出され始めた位置を出発地として検出することとする。図11の場合、子供Aが学校を出ることにより、自動であるいは子供Aの操作によって位置情報が検出され始めたとする。したがって華町小学校が出発地点として算出される。まず経路コスト算出部125において、出発地から目的地までの最短経路の経路コストを算出する。図11では出発地から目的地までの最短経路の経路コストが400メートルと算出されている。また出発地から現在地点までの経路コストを算出する。図11において子供Aは、現在「駄菓子うめ屋」手前に位置しており、出発地から現在地点までの経路コストが300メートルとして算出されている。さらに現在位置から目的までの経路コストを算出する。現在位置から目的までの経路コストは500メートルと算出されている。
遠回り度算出部126はこれら経路コストより遠回り度を算出する。例えば「出発地から現在地までの経路コスト」+「現在地から目的地までの経路コスト」−「出発地から目的地までの経路コスト」を「遠回り度」として算出する。図11の場合、400メートル(=300+500−400)が遠回り度ということになる。そしてこの遠回り度に応じて通知を制御する。
情報提供規則蓄積部127は子供の位置情報等、遠回り度に応じて提供する情報の規則を蓄積する手段である。
図13は情報提供規則蓄積部127に蓄積された情報提供規則の一例を示す表である。情報提供規則には前述の算出された遠回り度に応じて提供する情報提供先、そして提供する内容が蓄積されている。例えば遠回り度1000メートル未満をランク0とし、この場合は情報提供先「なし」、提供情報「なし」となっている。図11において遠回り度は400メートルであり、このランク「0」に該当するため、通知を行わないこととなる。子供の場合、必ずしも算出された最短経路、または予測された経路を通過するとは限らず、友人と一緒により長く帰るため遠回りをしたり、あるいは寄り道をしたりすることが多い。そこで本例で示すように遠回り度を算出し、所定の閾値(例えば1000メートル)未満の場合は異常通知を行わないとすることで誤報を防ぐことが可能となる。
一方、図13にはさらに遠回り度に応じて提供先、提供情報を制御する規則が記されている。例えば遠回り度「1000メートル以上2000メートル未満」であるランク「1」では、保護者A(090−XXX−AAA)へ、子供の現在位置情報と移動経路を通知する旨が記されている。さらに遠回り度「2000メートル以上4000メートル未満」であるランク「2」では、保護者A(090−XXX−AAA)へ、警告音とともに子供の現在位置情報と移動経路を通知する旨が記されている。さらにランクに応じて単に保護者のみならず、先生や警察へ通知する等、遠回り度に応じて通知相手や内容等を制御する規則が蓄積されている。このように遠回りの度合に応じて、第三者へ通知する際の注意を引く度合を変更する制御を行うこととしてもよい。常に親の注意を引くような通知では、かえって煩雑な場合もあり当該機能を停止してしまうような場合もあり、適切な情報通知が必要となる。そこでランク「1」の場合は例えば親の携帯にメールで知らせ、ランク「2」の場合、警告音とともに親の注意を引くように通知をおこなうことで、子供の状態に応じて適切な情報通知が可能となる。また、通知する相手を遠回りの度合に応じて変更することでより適切に子供を見守ることができる。寄り道をよくする子供にとって1000メートル程度の遠回りは日常茶飯事であり、これらを常に親等へ通知したのでは煩雑な場合もあるが、8000メートル以上も遠回りをするような場合、子供に危険が迫っている場合もあり、自動的に親、先生、教師、警察等へ通知することでいち早く子供の危険を検知し、安全を図ることが可能となる。
図14は、遠回り度に応じた通知制御の一例を説明するための図である。図7は親の保持する第2端末121の表示画面を示したものである。図14において子供は現在、「北町1」交差点手前に位置している。図14において出発地である華町小学校から現在位置までの経路コストは600メートルとなっている。また現在位置から自宅までの経路コストは900メートルとなっている。対して華町小学校から自宅は400メートルであり、遠回り度1100メートル(=600+900−400)と算出されることとなる。ここで通知制御規則を参照すると、遠回り度1000メートル以上2000メートル未満のランク「1」に該当するため、保護者A(090−AAA−XXXX)へ、子供の現在位置情報と移動経路を通知することとなり、図14はその通知の一例を示したものである。
一般的に寄り道をよくする子供が1000メートル未満程度の遠回りをしている場合はわざわざ親へ通報する必要はないが、一方それを越えて2000メートルや4000メートル、さらにはそれ以上と遠回りするような場合、親や先生等、通知相手や通知内容を制御することで、子供を危険から守ることが可能となる。
以下、本例の動作説明を図15のフローチャートを用いて説明する。図15は、図13で説明した遠回り度に応じた通知制御を行うための処理手順を示すフローチャートである。まず、第1位置検出部101で第1端末120の位置情報を検出する(ステップS501)。そして第1移動先予測部138において移動先を予測する(ステップS502)。一方、第2位置検出部111において第2端末121の位置情報を検出し(ステップS503)、通知制御領域を決定する(ステップS504)。例えば図11の場合、親Cが滞在する自宅が通知制御領域となり、回帰所要時間を算出することとなるが、一方、本例では遠回り度を算出し、遠回り度をもとに通知の制御を行う。
まず出発地点算出部124において出発地点を算出する(ステップS505)。そして経路コスト算出部125において出発地点から予測目的地までの最短経路コストを算出し(ステップS506)、一方、出発地点から現在地点までの経路コストと(ステップS507)、さらに現在地点から予測目的地までの経路コストを算出する(ステップS508)。そして遠回り度算出部126においてこれら経路コストより遠回り度を算出する(ステップS509)。具体的には、例えば「出発地から現在地までの経路コスト」+「現在地から目的地までの経路コスト」−「出発地から目的地までの経路コスト」を「遠回り度」として算出する。図11の場合400メートル(=300+500−400)が遠回り度ということになる。そして情報提供規則蓄積部127に蓄積された情報提供規則を参照し(ステップS510)、遠回り度に応じて通知制御を行う(ステップS511)。
なお、本例においても図11の場合のように、親Cが滞在する自宅を通知制御領域として回帰所要時間を算出した上、さらに遠回り度に応じて通知制御を行うとしてもよい。例えば、子供Aが学校から1人で帰宅する際に通知制御を開始するものとする。この場合、学校から自宅までの回帰所要時間内であっても、子供Aの遠回り度が所定の閾値を超えた場合、自宅とはまったく逆方向に連れ去れている可能性がある。このため、回帰所要時間内であっても、遠回り度が所定の閾値を超えた場合、通知を行うというように通知制御してもよい。
なお、本例において遠回り度は経路の距離によって得られる経路コストにより算出するものであり、その算出方法は一律であった。一方、移動体が人の場合一箇所で留まることがある。こういった場合、移動体が急病の可能性があり、通報すべき異常行動である可能性がある。経路コストを移動距離のみで算出していた場合、この異常行動は検出できない。また子供等人が本端末を保持する場合、徒歩、バス、電車など、人の利用する交通手段が異なる可能性がある。徒歩で1km遠回りすることと電車で1km遠回りすることは意味合いが異なる。電車であれば一駅分降車を損ねただけで5kmほど遠回りすることもあるが、徒歩で5km遠回りすることは異常行動であり、誘拐など、子供に何か危険が生じる可能性がある。よって、移動体が人である場合、経路コストを経路の距離ではなく、その経路に要する所要時間を用いて算出した方がより良い場合がある。このとき現在出発位置間経路コストは、移動体が出発してから現在までの経過時間とすると、移動体が−箇所で留まっていたとしても遠回り度が増加する。しかし、徒歩からバスなど交通手段を変更する場合、バス、電車の待ち時間が存在する。待ち時間は状況により変動し、予測がしにくい。このため、移動体がバスや電車を待っている間、つまり移動体が駅や停留所にいる間は遠回り度を増加するべきではない。移動体が人であり、経路コストが経路の所要時間の場合、移動体の位置に応じて遠回り度の算出法を変更する必要がある。以下、具体例を用いて説明を行う。
図10に示すシステム構成図における経路コスト算出部125および遠回り度算出部126は、地図情報蓄積部144に蓄積された地図情報をもとに経路の距離に関する情報を用いてそのコストを算出していた。ここでは、地図情報より所要時間に関する情報を用いてコストを算出する。
図16Aは、地図情報蓄積部144に蓄積されている各ノードに関する情報を示す表である。図16Bは、ノード間をつなぐ各リンクに関する情報を示す図である。地図情報蓄積部144は、位置やリンク間を移動するのに必要なリンク所要時間といった経路情報を蓄積する。例えば、ノードの位置、接続ノード、ノード間を結ぶリンク所要時間が蓄積されている。リンク所要時間には徒歩の所要時間だけではなく、電車、バスの所要時間も蓄積されている。また、電車の駅やバスの停留所といった駅の位置が蓄積されている。例えば、図16Aおよび図16Bのように蓄積され、ノードID「001」は、ノード位置が経度「134.0.3.9」、緯度「34.6.3.6」であり、種別は「電車の駅」であり、ノードID「002」、「003」、「004」、「005」と接続していることを示す。リンクID「001」は、始点ノードID「001」と終点ノードID「002」の間を交通手段「電車」で移動したときに、所要時間が「5分」であることを示す。
経路コスト算出部125は、地図情報蓄積部144に蓄積された、ノードの位置、接続ノード、リンク所要時間といった道路情報を用いて、経路コストを算出する。経路コストは経路に対する所要時間であり、具体的には、出発地点検出部124が検出した出発地点の出発時刻から第1位置検出部101が取得した現在地点の時刻までの移動体の現在出発位置間の経過時間、第1位置検出部101が取得した現在位置と第1移動先予測部138が予測した目的地との間の所要時間、出発地点検出部124が検出した出発位置と目的地との間の所要時間を算出する。例えば、出発位置と目的地の間の所要時間とは、出発位置から目的位置まで移動するまでに必要な最小の時間である。この場合、地図情報蓄積部144は所定の地点と当該地点における待ち時間に関する情報を蓄積した待ち時間情報蓄積手段に相当し、遠回り度算出部126に相当する前記遠回り度算出手段は、さらに、前記経路コストを経路の始点から終点までの移動に要する時間を用いて表し、前記待ち時間に関する情報を用いて、前記経路予測手段で予測された経路上の所定の地点における待ち時間を前記経路コストから差し引いて、前記遠回り度を算出する。
遠回り度算出部125はさらに、第1位置検出部101が検出した現在位置と地図情報蓄積部144が蓄積した駅の位置により、端末の駅における待ち時間を算出する。具体的には、現在位置が駅である場合に待ち時間を増加させる。つまり待ち時間とは移動体の位置が駅である時間の総和である。
遠回り度算出部125は、経路コスト算出部124で算出された経路コスト、さらに算出された待ち時間から目的地に対する遠回り度を算出する。遠回り度は現在移動体が通っている経路を通ってそのまま移動先まで到着したときの移動経路のコストから、待ち時間と出発位置から移動先までの最小経路コストを引いたものである。具体的には、現在出発位置間経過時間と現在目的地間所要時間の和から、出発目的地間所要時間と待ち時間を引いたものが目的地に対する遠回り度となる。駅や停留所での待ち時間は、目的地まで効率よく移動するために必要な時間だと考えられ、待ち時間が増加したからといって異常行動にはつながらない。しかし、待ち時間のために目的地までの移動にかかる時間は大きく変動する。よって、遠回り度を算出する際に、このように移動にかかる時間から待ち時間を除くことにより待ち時間の遠回り度への影響をなくすことができる。
図17は、電車またはバスなどを利用して目的地まで移動する際の待ち時間を考慮に入れた遠回り度の算出方法の一例を示す図である。図18は、図17に示した遠回り度の算出方法の計算内容を示す表である。例えば、図17のように、現在出発位置間経過時間が30分、現在目的地間所要時間が65分、出発目的地間所要時間が75分、待ち時間が20分であった場合、図18に示すように遠回り度は0分(=30分+65分−75分−20分)となる。
このように端末を保持するユーザの移動は徒歩のみならず、電車やバス等の公共機関を用いる場合もあり、地図情報を参照して待ち時間を考慮した遠回り度を用いることでより適切に子供の安全を図ることが可能となり、また所要時間を経過してもそれが単に電車待ちなどの場合、誤動作を自動で防ぐことが可能となり、非常に使い勝手の良いものとなる。
以下、本例の動作説明を図19のフローチャートを用いて説明する。図19は、待ち時間を考慮して遠回り度を算出する場合の処理手順を示すフローチャートである。まず、第1位置検出部101で第1端末120の位置情報を検出する(ステップS501)。そして第1移動先予測部138において移動先を予測する(ステップS502)。一方、第2位置検出部111において第2端末121の位置情報を検出し(ステップS503)、通知制御領域を決定する(ステップS504)。次に遠回り度を算出するのだが、ここでは経路コストを距離ではなく、時間を用いて算出し、また待ち時間を考慮することとする。
まず出発地点算出部124において出発地点における出発時刻を算出する(ステップS605)。そして経路コスト算出部125において出発地点での出発時刻から予測目的地までの到達時刻より最短経路コスト(時間)を算出し(ステップS606)、一方、出発地時刻から現在時刻までの経路コストと(ステップS607)、さらに現在時刻から予測目的地までの到達時刻より経路コストを算出する(ステップS608)。一方、地図情報蓄積部144に蓄積された地図情報によって待ち時間を参照する(ステップS609)。そして遠回り度算出部126においてこれら経路コストより遠回り度を算出する(ステップS509)。具体的には、例えば「出発時刻から現在時刻までの経路コスト」+「現在時刻から目的地到達時刻までの経路コスト」−「出発時刻から目的地到達時刻までの経路コスト」−「待ち時間」を「遠回り度」として算出する。図17の場合0分(30+65−75−20)が遠回り度ということになる。そして情報提供規則蓄積部127に蓄積された情報提供規則を参照し(ステップS510)、遠回り度に応じて通知制御を行う(ステップS511)。
なお、上記例において遠回り度の閾値は一定であった。しかし、移動体によって閾値は異なる。具体的には、ほとんど寄り道をしない子供が1km遠回りをしていると通報すべき異常行動であるが、頻繁に長い時間遠回りをする子供が1km遠回りをしていたとしても、異常行動である可能性は低く、その程度で通報していては情報提供先の迷惑になる場合もある。そこで日々の移動における移動体の遠回り度の履歴を蓄積し、蓄積された遠回り度の傾向から遠回り度の閾値を自動的に変更しても良い。
以下本実施例の手法について説明する。
図20は、遠回り度の履歴を蓄積し、蓄積された遠回り度の傾向に基づいて遠回り度の閾値を変更する本実施例における通知装置の構成を示す図である。前記実施の形態で示した構成要素には同様の符号を付与し、説明を省略する。以下、まず各構成要素について図を用いて説明し、後に本装置の動作について説明する。
この場合、到着判定部128は、前記第1位置検出手段で検出される前記第1端末の位置から、前記第1ユーザの目的地への到着を検出する目的地到着検出手段に相当し、遠回り度蓄積部129は、前記遠回り度算出手段で算出された前記遠回り度を、到着した前記目的地に対応付けて蓄積する遠回り度蓄積手段に相当する。また、閾値算出部130は、前記遠回り度蓄積手段に蓄積された前記遠回り度から、目的地に対応した遠回り度の閾値を算出する閾値算出手段に相当し、情報提供規則蓄積部127に相当する前記情報通知規則蓄積手段は、目的地ごとに算出された遠回り度の前記閾値を前記情報通知規則として蓄積する。
到着判定部128は、第1位置検出部101が取得した現在位置と第1移動先予測部138が予測した目的地によって、目的地に到着したか否かを判定する。具体的には現在位置が目的地の位置と一致したときに、目的地に到着したことを判定する。
図21は、遠回り度蓄積部129に蓄積される遠回り度の履歴の一例を示す図である。遠回り度蓄積部129は、到着判定部128が目的地に到着したことを判定したときに、遠回り度算出部126によって算出された遠回り度を蓄積する。具体的には図21のように遠回り度は蓄積される。「ID001」の遠回り度は1kmであることを示している。
閾値算出部130は、遠回り度蓄積部に蓄積された遠回り度の履歴によって、情報提供規則蓄積部127に蓄積された情報提供規則の遠回り度の閾値を変更する。具体的には、遠回り度の履歴の分布は正規分布になると仮定し、遠回り度の平均値と標準偏差を求める。そして平均値+n×標準偏差(nは遠回り度ランク)を閾値とする。例えば、図21のように遠回り度が蓄積されていたとき、平均値は1.4km{(1km+0km+1km+3km+2km)/5}であり、標準偏差は1.0km{√(((1km−1.4km)×(1km−1.4km)+(0km−1.4km)×(0km−1.4km)+(1km−1.4km)×(1km−1.4km)+(3km−1.4km)×(3km−1.4km)+(2km−1.4km)×(2km−1.4km))/5)}となる。よって、1.4km+n×1.0km(nは遠回り度ランク)を閾値とする。
情報提供規則蓄積部127は、遠回り度に対する情報提供先、提供情報の組である情報提供規則を蓄積する。基本的に、情報提供先の数は遠回り度が大きくなるほど増加する。また、遠回り度が低いときは、移動体の保護者など移動体との関係性が大きいもののみが情報提供先となる。遠回り度が大きくなるに従い、移動体の学校での担任や警察など移動体との関係性が小さいものも情報提供先となる。情報提供規則の情報提供先は予め移動体の保護者や介護者によって、対象となる情報提供先の電話番号、メールアドレス等を入力することにより作成される。遠回り度の閾値については閾値算出部130が算出した閾値が用いられる。図22は、遠回り度の履歴から平均値および標準偏差を用いて通知制御を行う場合の情報提供規則の一例を示す図である。例えば閾値算出部130が1.4km+n×1.0km(nは遠回り度ランク)を閾値として算出したとき、図22において「ランク1」の情報提供規則は遠回り度が「2.4km以上3.4km未満」(1.4km+1×1.0km以上1.4km+2×1.0km未満)の場合に、情報提供先「保護者A(電話番号090−AAA−XXXX)」、提供情報「移動体の現在位置情報」であることを示している。
以下、本実施例のフローチャートを、図23を用いて説明する。図23は、遠回り度の履歴を用いて通知制御を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。ここでは、上記方法によって算出された遠回り度に応じて情報提供し(ステップS501からステップS511)、その後目的地に到着してから遠回り度を蓄積するフローについて説明を行う。
まず到着判定部128は第1位置検出部101が取得した現在位置と第1移動先予測部138が予測した目的地の位置が一致するかどうかを判定し(ステップS701)、一致するときは(ステップS701のYES)、ステップS702に進む。一致しないときは(ステップS701のNO)、ステップS703に進む。一致するとき、遠回り度蓄積部129は遠回り度算出部126が算出した遠回り度を蓄積する(ステップS702)。
閾値算出部130は遠回り度蓄積部129に蓄積された遠回り度の履歴を用いて、閾値を算出し(ステップS703)、情報提供規則蓄積部127の情報提供規則を変更する(ステップS704)。そしてその後、また移動が行われたときに通知制御部106は遠回り度算出部126が算出した遠回り度と、閾値算出部130が算出した閾値によって変更された情報提供規則蓄積部127に蓄積された情報提供規則に従って情報を提供することとなる。
なお、本実施の形態において親等が保持する第2端末121は自宅等に滞在しており、固定された地点における回帰所要時間、さらに遠回り度を算出して通知の制御を行った。しかし携帯など人が保持する端末では、その人の移動とともにその位置が変化する。つまり親等の保持する第2端末121自体が移動することもあり、この場合、第2端末121の移動を考慮して回帰所要時間等を算出して情報通知を行う必要が生じる。例えば第2端末121の移動を考慮し、移動先を予測し、当該予測された地点までの回帰所要時間、そして遠回り度を用いて情報通知の制御を行うこととしてもよい。この各端末の移動を考慮した通知制御については次の実施の形態2で詳細を説明する。
(実施の形態2)
前記実施の形態1では、第1端末120の位置情報と第3端末141の位置情報より、一緒に行動しているか、それとも離脱して別々に行動しているかを判断し、離脱したと判断した場合、親が滞在する自宅等までの所要時間を算出し、異常通知を抑制する手法について説明を行った。
近年、子供の誘拐等、子供に対する犯罪が社会的に問題となっており、子供を守るシステムや装置が必要とされている。また子供に対する犯罪の多くは、子供が一人になったのを見計らって行われることも多く、場所に関わらず子供が一人か否かが大きな要因となる。そこで本発明は、子供か一人か否かの判定を行い、一人の場合、危険から守るために親元への回帰所要時間に応じて異常通知の制御を行っている。すなわち、離脱判定によって一人か否かを判定し、一人の場合、親等が保持する第2端末121の位置情報をもとに通知制御領域を算出し、当該通知制御領域までの回帰所要時間をもとに通知を行っている。これにより子供を危険から守りつつ、一方、常に異常通知をしてしまうような誤動作を防止している。つまり本発明は、子供に危険が及ぶ可能性が高い一人での移動を検知し、親等の第2の端末の位置関係等に応じて通知を制御する思想に基づくものである。前記実施の形態1では、子供が親元へ帰るようなシチュエーションを用いて本発明の通知制御を示したが、第2端末121は親が保持するのみとは限らず、友人や先生等、信用のおける第三者であってもよい。さらにこの第2端末121の役割を果たす端末は一つとは限らず、複数であってもよい。子供が保持する第1端末120の位置と、複数の第三者が保持する端末の位置関係によって通知の制御を行うものでもよい。例えば第1端末120の所定の目的地や移動経路上に親や友人、先生等、第三者が存在する場合、子供に危険が及ぶ可能性が高い一人での行動を少しでも軽減すべく、これら端末の同行を促すこととしてもよい。以下、具体例を用いて説明を行う。
図24は本実施の形態2における通知システムの構成を示す図である。前記実施の形態で示すサーバ122、第1端末120、第2端末121、第3端末141に加え、第4端末123が加わり、さらにサーバ側に第4端末123の位置情報を受信する第4位置情報受信部148等の構成要素が加わっている。本実施の形態の通知システムは、前記第2端末と前記第2端末を保持する前記第2ユーザとはそれぞれ複数であり、前記経路予測手段は、さらに、前記第2ユーザそれぞれの現在時刻以降の移動経路を予測し、前記通知システムは、さらに、前記移動経路予測手段で予測された前記第2ユーザそれぞれの移動経路および前記各第2ユーザまでの回帰所要時間から、前記第2ユーザのうち前記第1ユーザと同行できる第2ユーザを判定する同行者判定手段と、前記同行者判定手段で判定した前記第2ユーザと、前記第1ユーザとの同行開始位置を算出する同行開始位置算出手段と、特定の一つを含む前記第2端末に対し、前記同行者判定手段で判定した同行者となるべき第2ユーザと前記同行開始位置に関する情報とを通知する通知手段とを備える。これに対し、本実施の形態2では、第2端末121、第3端末141、第4端末123および親C、友人B、友人Dが、それぞれ複数の前記第2端末と前記第2端末を保持する前記第2ユーザに相当する。また、第1移動先予測部138は、さらに、前記第2ユーザそれぞれの現在時刻以降の移動経路を予測する前記経路予測手段に相当する。同行判定部149は、前記移動経路予測手段で予測された前記第2ユーザそれぞれの移動経路および前記各第2ユーザまでの回帰所要時間から、前記第2ユーザのうち前記第1ユーザと同行できる第2ユーザを判定する同行者判定手段に相当する。また、同行開始位置算出部150は、前記同行者判定手段で判定した前記第2ユーザと、前記第1ユーザとの同行開始位置を算出する同行開始位置算出手段に相当する。また、通知部107は、特定の一つを含む前記第2端末に対し、前記同行者判定手段で判定した同行者となるべき第2ユーザと前記同行開始位置に関する情報とを通知する通知手段に相当する。
まず、第1端末120を保持する子供Aの位置情報および第3端末141を保持する友人Bの位置情報より離脱の判定を行う。図25は、図4等と同様、第1端末120を保持する子供Aが帰途につき、第3端末141を保持する友人Bの通知制御領域から離脱した状況を示す図である。ここで前記実施の形態1では、この時点で第2端末121を保持する親Bがいる自宅までの回帰所要時間を算出し、位置情報の通知を制御した。
一方、本実施の形態ではまず第1端末120の予測移動経路を予測し、予測経路上に位置する第三者を検出して各端末を保持する第三者までの回帰所要時間を算出する。そして各端末への回帰所要時間をもとに同行できる第三者を判定し、行動を供にするよう促す通知を行うこととする。つまりここでは、必ずしも親が自宅にいる必要はなく、第1端末120の所定の行き先経路上に存在する、あるいは将来存在することになる複数の端末との位置関係等によって通知制御を行うこととなる。
第4端末123は、第4位置検出部145、第4移動先予測部147、第4位置情報送信部146を備える。第4位置検出部145は、第1位置検出部101等と同様、第4端末123の位置情報を検出する手段である。また、第4位置情報送信部146は、第1位置情報送信部102等と同様、検出された位置情報をサーバへ送信する手段である。本実施の形態においてサーバは、第1端末120、第2端末121、第3端末141のみならず、第4の端末の位置情報を把握していることとなる。
第4端末123における第4移動先予測部147も前記実施の形態で示す第1端末120の第1移動先予測部138と同様、第4端末123の移動先を予測する手段である。例えば携帯電話等にはスケジュール帳を有するものも多く、第4端末123の将来の移動先も、例えばこのスケジュール帳から予測するものとする。そして予測された移動先を第4位置情報送信部146によってサーバ122へと送信する。
図26は第4端末123の第4移動先予測部147に備えられたスケジュールの一例を示した図である。端末の画面上にはスケジュールが示されている。スケジュールには時刻と、各時刻における滞在場所や移動経路が示されている。具体的には8時00分から8時30分までは自宅を出発して華町3交差点、華町1交差点を経由して華町小学校へ向かう通学路が示されている。そして8時00分から16時30分の間は華町小学校へ滞在する予定が蓄積されている。また、16時30分から17時00分は華町学習塾へ向かう経路が示されている。このように子供が保持する端末には、その子供の移動経路や滞在場所を時刻ごとに記したスケジュールが蓄積されているものとし、このスケジュールを用いて予測移動先を取得するものとする。
同様に第1端末120を保持する子供Aの移動先も第1移動先予測手段138で予測する。例えば前記実施の形態と同様、子供Aは自宅へ帰宅すると予測されているものとする。
なお、このスケジュールは例えば親が任意に入力することとしてもよい。例えば毎朝親が子供の保持する本端末にその日のスケジュールを入力し、移動先予測部138等はこのスケジュールに記された経路や滞在場所をその時刻における移動先として予測することとなる。あるいは普段の移動履歴を蓄積しておき、蓄積された移動履歴から頻繁に行われる移動を自動で入力することとしてもよい。また、通学や塾への移動など比較的、定期的に行われる移動は毎日入力するのは煩雑であるため自動で入力することとし、急きょ普段とは異なる移動を行う事となった場合は親などが任意に入力し、スケジュールとしてもよい。
サーバ側において第4位置情報受信部148は、第4位置情報送信部146によって送信された第4端末123の位置と将来の移動先を受信する手段である。そして受信された位置情報と移動先より、通知制御領域決定部114において通知制御領域を決定する。
通知制御領域決定部114は前記実施の形態1と同様、端末の位置を基準とした通知制御領域を算出する手段であり、本実施の形態では第4位置情報受信部148で検出された第4端末123の位置を基準とした領域が通知制御領域となる。例えば、前記実施の形態と同様、第4端末123の位置を中心として半径100メートル等の領域を通知制御領域として決定しておく。
前記実施の形態で示す離脱判定部105において、第1端末120を保持する子供Aが離脱して一人になったと判定した場合、一人で行動するのは危険であるため、次に同行できる他の端末を検索することとなる。
同行者判定部149は、第4端末123の位置および通知制御領域決定部114で決定された通知制御領域をもとに、同伴できる第4端末123を判定する手段である。同行者判定部149は、例えば第1端末120の移動先の経路上に第4端末123による通知制御領域が一致するか否かの判定を行い、その一致の度合等から動向できるか否かを判定する手段である。例えば同行できる端末が複数検出された場合、いずれか一つを決定する必要があり、その基準として移動先の一致の度合を用いる。例えば各端末への回帰所要時間(本実施の形態では合流するまでに要する時間ということになる)を算出し、最も短い時間で合流できるユーザを同行者として判定することになる。そしてその間はたとえ一人で移動していても、通知を抑制することとなる。さらには、たとえ近辺に第4の端末が存在しても、移動先が異なる場合、あるいは一致度が低い場合は合流してもすぐにまた離脱することになるため、行動を供にする端末としては必ずしも適さないため、本実施の形態では単に回帰所要時間を用いるのではなく、同行者の判断基準に移動先の一致度を用いることとする。例えば本実施の形態における予測手段は、予測移動先として経路を含めて予測するものとし、当該予測された経路の一致の度合を判定する。
同行開始位置算出部150は、同行者判定部149において同行が可能と判定された第4端末123と合流する地点を算出する手段である。そして通知制御部106の制御のもと、通知部107において第4端末123の位置と所要時間等を第1端末120へ通知する。以下、図を用いて具体例を説明する。
図26には、前記実施の形態と同様に第1端末120を保持する子供A、第3端末141を保持する友人B、および第4端末123を保持する友人Dが存在している。今、子供Aと友人Bが離脱したため、この先Aは一人で移動することとなる。ここで第1端末120における第1移動先予測部138は、子供Aの自宅を移動先と、さらに自宅までの経路を移動先として予測したとする。
一方、第4端末123における第4移動先予測部147は、子供Dの今後の移動先として「華町進学塾」を予測したものとする。ここで第4端末123の位置情報と、予測された移動先「華町進学塾」が第4位置情報送信部146を介してサーバ122へと送信されている。そして通知制御決定部114によって第4端末123の位置を基準とした通知制御領域が算出されている。
一方、同行者判定部149では、第1端末120の予測移動経路上に、第4端末123による通知制御領域の有無を判定し、同行できるか否かの判定が行われる。具体的には「自宅」と「華町学習塾」までの経路の一致度を判定する。例えば一致度合は距離によって算出するものとし、ここでは「華町学習塾」までの700mが一致すると算出されている。例えば一致度に閾値(例えば200m等)を設け、一致度が閾値以上のユーザが存在する場合、同行可能と判定することとする。なお、子供のより安全を考慮して閾値を0m、つまり少しでも一致するならば同行を促すこととしてもよい。
そして同行開始位置算出部150において合流する位置を算出する。例えば第1端末120の移動速度と第4端末123の移動速度をもとに合流する地点を算出し、そのユーザの位置と所要時間を第1端末120へと通知する。図27は、第1端末120へ通知された第4端末123の位置と第4端末123までの回帰所要時間3分(200メートル)との表示の一例を示した図である。
図28は、第1端末120と第3端末141との離脱を判定する手順を示すフローチャートである。図29は、第1端末120が第3端末141の通知制御領域から離脱した後、第4端末123を保持する友人Dとの同行の可否を判定する手順を示すフローチャートである。以下、本実施の形態の動作フローを図、28および図29のフローチャートを用いて説明する。
第1端末120と第2端末121との位置関係をもとに離脱を判定するまでの動作(ステップS101からステップS111)は前記実施の形態1と同様である。本実施の形態ではさらに離脱して一人で移動していると判定された場合(ステップS111)、一緒に行動を供にできる第4端末123を次の通知制御領域とし、この第4端末123を検索することとなる(フローBへと進む)。
第4端末123側ではまず、第4端末123の位置情報を検出し(ステップS201)、サーバへ送信する(ステップS202)。そしてサーバ側で第4端末123の位置情報を受信しておく(ステップS203)。さらに本実施の形態では第3端末141の移動先を予測し(ステップS204)、予測移動先を送信し(ステップS205)、サーバ側ではそれを受信する(ステップS206)。また同様に第1端末120の移動先を予測し(ステップS207)、予測移動先を送信し(ステップS208)、サーバではそれを受信しておく(ステップS209)。
次に第4端末123までの回帰所要時間を算出し(ステップS2091)、回帰所要時間が所定時間内か否かの判定を行う(ステップS2092)。回帰所要時間が所定時間内か所定時間内の場合(ステップS2092のYes)、つまりすぐに合流できるようならば同行者として適しているため、一緒に行動を促し、その間、親等への通知を抑制することとなるのだが、一方、たとえ合流してもすぐにまた別れることとなる場合、必ずしも同行することが適しているとは限らないため、さらに同行者との移動先の一致度を考慮することとなる(ステップS210へ)。なお、回帰所要時間が所定時間内か所定時間を越える場合は(ステップS2092のNo)、本動作を終了する。
次に第1端末120と第4端末123の予測移動先の一致度を演算する(ステップS210)。一致度が閾値以上か否かを判定し(ステップS211)、閾値以上の場合(ステップS211のYes)はステップS212へ進み、閾値未満の場合は(ステップS211のNo)終了する。
閾値以上の場合(ステップS211のYes)、第4端末123までの所要時間を演算し(ステップS212)、第4端末123の位置と所要時間を第1端末120へ送信する(ステップS213)。第1端末120ではそれを受信し(ステップS214)、例えば表示画面等へ表示することで第4端末123との合流を促す。一人での行動は危険を伴うが、予測移動先が所定の値以上一致するものを一緒に行動させることで危険を回避することが可能となる。
(最小構成)
なお、本実施の形態では、第3端末141との位置関係から離脱か否かの判定を行い、離脱と判定された場合に自動的に回帰所要時間を算出して通知の制御を行ったが、これに限ったものではない。子供Aや親Cの操作によって行ったり、任意のタイミングで行ったりすることも可能であり、したがって離脱判定部105等は必ずしも必要な構成ではない点は前記実施の形態1と同様である。また、本実施の形態では、各端末で検出される位置情報を一旦サーバに送信し、これら処理をサーバ側で行ったがこれに限ったものではない。例えば、子供Aが保持する第1端末120において親Cの第2端末121や友人Dの第4端末123の位置情報を検出し、これら一連の処理を第1端末120で行うことも可能であり、この点も前記実施の形態1と同様である。したがって本発明は、図30に示す最小の構成要素によっても実現可能である。図30は、本実施の形態2の通知システムの最小構成を備える第1端末101の構成を示す図である。すなわち、第1位置検出部101、第2位置検出部111、第3位置検出部142、第4位置検出部145等、各端末の位置情報を検出し、移動先予測部138によって各端末の移動先を予測する。そして各端末の位置及び予測移動先より、第1端末120の通知を制御する領域である通知制御領域を、通知制御領域決定部114において決定する。そして回帰所要時間算出部13において所要時間を算出する。そして各端末の中で同行できる端末を、同行者判定部149において判定する。なお、複数の端末の中から同行できる端末を判定するため、ここでは第3位置検出部142、第4位置検出部145等、複数の検出手段があることを点線で表すものとする。つまり、端末は必ずしも4つに限ったものではなく、複数の端末の位置を検出し、その中から特定するものである。そして判定された同行者と合流する位置を同伴開始位置算出部150で決定し、通知の制御を通知制御部106において行う。
(変形例1)
なお、本実施の形態では、同行できる第三者を同行者判定部149において判定することとなるが、ここで第三者は必ずしも一人とは限らず、複数人が該当する場合もある。そこで本実施の形態では、移動先の一致度という概念を設けて第三者を決定することを上記に示した。図31は、複数の第三者の端末の移動先を予測し、予測された移動先までの移動経路と第1端末120の移動経路との一致度を判定する移動先一致度判定部151を備えた第1端末120の構成を示す図である。一方、同行者判定部149でこれらの処理を行うのではなく、移動先予測部138で予測された各端末の移動先との一致度を判定する移動先一致度判定部151を別途設けることとしてもよい(図31)。以下、具体例を用いて説明する。移動先一致度判定部151は、前記経路予測手段によって前記予測された経路が、前記第1ユーザと第2ユーザとで一致する距離を算出する経路一致距離算出手段に相当し、同行者判定部149に対応する前記同行者判定手段は、前記複数の第2ユーザのうち、前記同行開始位置からの前記一致距離が最も長い第2ユーザを同行者として判定する。
図32は、図26等と同様、友人Bと離脱した子供Aと同行する第三者となりうる友人C、友人Dの位置関係を示した図である。検出された各端末の位置を示している。また、移動先予測部138で予測された各端末の移動先を、子供Aは実線の矢印で、友人Cは破線の矢印で、友人Dは一点鎖線の矢印でそれぞれ示す。例えば子供Aは「自宅」へ移動しようとしている。また子供Aと離脱した友人Bは自分の自宅へ帰宅しようとしている。そして子供Aの前方にいる友人Cは「華町学習塾」へ移動しようとしている。一方、子供Aの前方にいる友人Dは「華町駅」へ移動しようとしている。
移動先一致度判定部151では、まず子供Aの予測移動先である「自宅」までの経路上を基準として、一致する経路を含む端末を検索する。図32に示す例では、子供Aの予測移動先の経路上に位置し、移動先の一部が同じである友人C、友人Dが該当することとなる。さらに移動先一致度判定部151において移動先の一致度を演算する。図32において友人Cの移動先は「華町2交差点」を右折して先にある「華町学習塾」であり、子供Aとは700m一致することとなる。一方、友人Dの移動先は「華町2交差点」を左折して先にある「華町駅」であり、子供Aとは「華町2交差点」までの450mが一致することとなる。例えば前述のように一致距離の閾値を200メートルとすると、友人C、友人Dのともに閾値以上一致することとなる。そこで一致する距離が最も長い端末を同行者として判定することとする。本例の場合、一致する距離が700メートルである友人Cを同行者として判定することとなる。
次に判定された同行者との同行を開始する位置を同行開始位置算出部150において算出することとなる。例えば同行者を判定した時点における友人Cの位置で友人Cに待機するように通知し、一方、子供Aには当該位置を通知し、合流させることで同行して移動することができるようになる。図33は、図32に示す位置関係において、同行者を友人Cとして判定し、その地点で合流(つまり同行開始位置となる)させたその後の状況を示す図である。子供Aが友人Cに追いついて、その後700メートルを同行して移動しようとしていることを示している。子供を犯罪から守るためには、単独で移動する距離や時間を短くし、なるべく友人や親、先生等と一緒に行動させることが望ましい。そこで本実施の形態における同行者判定部149は、移動先一致度判定部151によって判定された移動先の一致度をもとに、150メートル先に位置する友人Dではなく、200メートル先に位置する友人Cに追いついて移動するほうが、一緒に行動を供にできる距離が700メートルと長いため、友人Cへ追いつくことを勧めることとなる。
本実施の形態の全体の動作フローは前述に示したが、ここで同行者の判定について詳細な動作フローについて、図34を用いて説明する。図34は、子供Aと行動をともにできる距離がより長くなる第三者を同行者と判定する場合の処理手順を示すフローチャートである。
まず、基準となる第1端末120の位置情報を検出し(ステップS301)、移動先を予測する(ステップS302)。一方、同行者となりうる第三の端末の位置情報を検出し(ステップS303)、各端末の移動先を予測する(ステップS304)。なお、ここで示すシステムにおいて同行者となりうる端末はひとつに限らず複数存在し、これら複数の端末の位置と移動先の中から同行者を特定することとなる。
まず、第1端末120の予測された移動経路の一部と一致する同行者となりうる第三の端末を抽出し(ステップS305)、該当する端末が存在するか否かを判定する(ステップS306)。存在する場合はステップS307へ進み、存在しない場合は終了する。図32に示す位置関係の場合、本人Aの予測移動経路上に位置し、移動先の一部が一致する友人Cと友人Dが該当することとなる。同行者となりうる端末が存在する場合(ステップS306のYes)、一致する距離を算出し(ステップS307)、例えば閾値以上か否かの判定を行う(ステップS308)。閾値以上の場合はステップS309へ進み、閾値未満の場合は終了する。閾値未満の場合に終了するのは、合流してもすぐにまた分かれることとなるためであるが、一方、子供のより高い安全性を考慮し、閾値を0、つまり少しでも一致する距離が存在する場合は同行するよう促すこととしてもよい。
閾値以上の場合(ステップS307のYes)、当該端末を同行者として判定する(ステップS309)。なお、ステップS306において複数の端末が該当する場合、ステップS307で各端末において一致する距離を算出し、ステップS308、ステップS309で最も距離が長いものを同伴者として判定することとしてもよい。図32に示す位置関係の場合、友人Cとは700メートル、友人Dとは450メートルが一致し、友人Cを同行者として特定する。
同行者として特定された端末の現在の位置を、同行を開始する地点として算出し(ステップS310)、当該位置を同行者である第3端末141へ通知し(ステップS311)、第1端末120へ通知する(ステップS312)。
(変形例2)
なお、上記例における判定された同行者との同行の開始位置については、同行者の現在の位置を同行開始位置とした。つまり、同行者として判定された場合、同行者にはその位置で待ってもらい、防犯をする必要がある第1端末120がその地点へ移動することとなる。これは、防犯をする必要がある基準となる第1端末120が一人で移動をする距離や時間を少しでも短くするためである。しかし、実環境において、同行者となりうる者も移動をしているため、その地点で待ってもらうのでは目的地へ遅れてしまう場合もある。そこで例えば、同行者として特定されても移動をし続け、第1端末120と同行者との両者の移動を考慮して同行開始位置を算出してもよい。つまり特定された同行者を待たせるのではなく、自分が当該同行者に追いつく形態となる。以下、具体例を用いて説明する。また、時間に伴う移動を表すため、ここではダイヤグラムを用いることとする。
図35は、図32に示す位置関係とその後の移動を示すダイヤグラムである。横軸を時間、縦軸を距離とする。なお、縦軸に示す距離は、第1端末120、つまり本実施の形態では防犯する必要がある子供Aの予測移動経路を固定し、その移動距離を縦に示したものである。各直線は、各ユーザの移動を示すこととなる。例えば、子供Aは友人Bと「華町小学校」を16時20分に出発して途中で離脱した旨を示している。また直線の傾きは速度を示すこととなる。そして16時20分の後、そのままの現在の速度で帰宅すると、17時40分に自宅に到着することとなる。ここでは点線で表している。
一方、本システムでは他の端末の位置情報とその後の移動先や移動経路の情報が得られており、同行できる端末を抽出するため、第1端末120の移動経路を基準としてその経路上に現在位置する。あるいは将来位置する端末を抽出する。図32に示す位置関係の場合、該当する第三者を抽出すると友人Cと友人Dが移動先上に位置することが分かる。具体的には友人Dとは「華町2交差点」まで、友人Cとは「華町学習塾」まで同じ経路を辿ることとなる。したがって図35に示すダイヤグラムには、友人Bと離脱した16時30分に各位置で検出され、その後、それぞれの地点まで同じ経路を辿る旨が直線で示されている。しかし一方で図32、図35に示すように友人Dは子供Aの前方150メートル、友人Cは子供Aの前方200メートルに位置するため、このままの速度でお互い移動すると、子供Aと友人Cまたは友人Dとは交わることなく、子供Aは一人で自宅まで帰宅しなければいけなくなる。そこで上記例では、同行者と判定された友人Cに現在の位置で待ってもらい、合流することなることを示した。これらの移動を示したものが図36である。
図36には、子供Aが一人になった時点における地点で友人Cに待ってもらい、16時35分に子供Aと友人Cが合流した旨を示している図である。そして合流後、華町学習塾までの17時08分まで同行して移動する旨を示している。
しかし上記例は、同行者を判定する時点での絶対的な一致距離を考慮し、同行者にはその地点で待ってもらい、その後移動することとなる。例えば友人Cはそのまま移動をし続けていれば17時には華町学習塾に到着できるが、子供Aを待つことで到着時刻が17時08分となり、同行するために待つのは不都合な場合もある。そこで、同行者と判定された場合であっても、同行者は移動を続け、そこに子供Aがその同行者に追いつくのが好ましい場合もある。
図37は、同行者として判定された友人Cがその地点で待つのではなく、そのままの速度で移動を行った場合に、子供Aが速度を速め追いついた後、同行して移動した旨を示すダイヤグラムを示したものである。具体的には華町2交差点の手前で追いつき、その後同行して移動する旨を示している。一方、この場合、図36と比較して同行開始位置が異なり、また一緒に行動する距離自体は短くなっていることが分かる。そこで単に離脱した時点の絶対的な距離ではなく、移動を考慮した一致度と同行開始地点を演算することとしてもよい。
図38は、両者のその後の移動を考慮した同行者判定および同行開始位置を算出する場合のシステム構成図である。図31に示す構成要素に加え、移動速度算出部152、最大移動速度算出部153が加わる。移動速度算出部152は、各端末の移動速度を算出する手段である。移動速度は例えば徒歩での平均的な速度(例えば分速80メートル)としてもよいし、各端末の所有者の平均速度を、普段検出される位置情報等から算出するものでもよい。また、最大移動速度算出部153は、移動している同行者と判定された端末に追いつく際、最大移動できる速度を算出する手段である。例えば追いつく側が子供や高齢者の場合は平均速度の2倍とし、一般的な大人の場合は3倍等、端末ごとに異なる速度であってもよい。本例ではこの速度を用いて同行開始位置を算出し、その後、同行できる距離をもとに同行者を特定する。以下、図39、および図40のダイヤグラムを用いて具体例を説明する。移動速度算出部152は、前記第1端末を保持する前記第1ユーザの速度である第1速度を算出する第1端末速度算出部と、前記第2端末を保持する前記第2ユーザの速度である第2速度を算出する第2端末速度算出部とに相当し、同行開始位置算出部150に相当する前記同行開始位置算出手段は、前記移動経路予測手段により予測された経路上で前記第1ユーザおよび前記第2ユーザがそれぞれ算出された前記第1速度および前記第2速度で移動した場合の合流点を前記同行開始位置として算出する。
図39は図32等と同様、子供A等の位置関係を地図で示したものである。図39において、今友人Bと分かれた子供Aと、友人Cとは「華町学習塾」までの距離700mを供に行動できる。一方、友人Eとは自宅までの800メートルを供に行動できる。したがって現在の位置関係のみからは友人Eと一致する移動距離が長いことになる。しかし、友人Eおよび友人Cはこのまま移動をし続けるため、子供Aが追いつくころには同行開始地点やその後の移動距離も変わってくる。たとえ子供Aが急いで追いついても、場合によっては一緒に行動を供にできる距離は短くなる場合もある。以下、図40に示すダイヤグラムを用いて説明する。図40は、子供Aが友人Bの通知制御領域を離脱した後、最大速度で移動した場合に、より長く行動をともにできる第三者を示す図である。
この場合、最大移動速度算出部153は、前記第1端末速度算出部で算出される速度をもとに、前記第1ユーザが前記第2ユーザに向かって移動可能な最大移動速度を算出する最大移動速度算出部に相当し、同行開始位置算出部150に相当する前記同行開始位置算出手段は、前記移動経路予測手段により予測された経路上で前記第1ユーザおよび前記第2ユーザがそれぞれ、算出された前記最大移動速度および前記第2速度で移動した場合の合流点を前記同行開始位置として算出する。
例えば、子供Aが急ぐことができる最大の速度を分速160mとする。そしてこの速度で移動した場合のグラフを図40のダイヤグラムに示す。一方、友人Cや友人Eはそのままの速度で移動をするものとする。直線が交わる点が、両者が合流する地点であり、その後の距離が一緒に行動をともにできる距離ということになる。この場合、友人Eとは残り300mしか一緒に行動できないこととなる。一方、友人Cとは残り600mを一緒に行動できることとなる。そこで同行者を友人Cと判定し、両直線の交わる点を同行開始地点として算出することとなる。そして当該位置と所要時間を通知することとなる。
両者の移動を考慮した同行者の判定について詳細な動作フローを、図41を用いて説明する。図41は、子供Aが最大速度で移動した場合に、より長く行動をともにできる第三者を探す手順を示すフローチャートである。
まず、基準となる第1端末120の位置情報を検出し(ステップS401)、移動先を予測する(ステップS402)。一方、同行者となりうる第三の端末の位置情報を検出し(ステップS403)、各端末の移動先を予測する(ステップS404)。そして第1端末120の予測された移動経路の一部と一致する同行者となりうる第三の端末を抽出する(ステップS405)。
該当する端末が存在するか否かを判定する(ステップS406)。存在する場合(ステップS406のYes)はステップS407へ進み、存在しない場合(ステップS406のNo)は終了する。図39に示す位置関係の場合、本人Aの予測移動経路上に位置し、移動先の一部が一致する友人Cと友人Eが該当することとなる。同行者となりうる端末が存在する場合(ステップS406のYes)、第1端末120が追いつくために移動できる最大の速度を算出する(ステップS407)。そして最大速度で移動した場合の合流地点を算出する(ステップS408)。図40に示すダイヤグラムの場合、友人C、友人Eの各合流点が算出される。そして合流地点移行の一致距離を算出する(ステップS409)。図40に示す例の場合、友人Cとは残り600メートル、友人Eとは残り300メートルが一致距離として算出されることとなる。そして一致距離が最長の人を同行者として判定する(ステップS410)。つまり友人Cということになる。そして友人Cとの合流地点を同行開始位置として算出し(ステップS411)、その地点を同行者である第3端末141へ通知する(ステップS411)。また、同様に第1端末120へと通知する(ステップS412)。
各端末の移動を考慮しつつ、子供の防犯のために同行させるのに適した同行者を判定し、防犯機能の役割を果たすことが可能となる。
なお、上記例では端末を保持する両ユーザの移動を考慮し、例えば線形的に移動を行った場合の合流点をその同行開始位置として特定を行ったが、これに限ったものではない。例えば地図情報を参照し、両者の移動経路上であって、同行開始として望ましい地点をその同行開始位置として特定することとしてもよい。例えば公園や、見通しのよい広場などは合流する同行開始位置として適した場合が多く、両者の移動経路上、あるいはさらに前記実施の形態で示す遠回り度を考慮してこれら同行開始地点を算出することとしてもよい。また、いずれか一方を待たせることとなる場合、他方を待つのに適した時間を潰せる場所を同行開始位置としてもよい。地図情報蓄積部144は、所定の地域の安全度に関する情報を蓄積した地図情報蓄積手段に相当し、同行開始位置算出部150に相当する前記同行開始位置算出手段は、前記移動経路予測手段により予測された経路上で、前記安全度が高い地点を前記同行開始位置として算出する。
あるいは、いずれかが他方へ追いつくのではなく、両者が所定の場所へ移動して合流することとしてもよい。例えば、同行開始位置算出部150において、移動先一致度判定部151で算出された一致する経路上であって、同行する両端末の移動距離が最小となる地点を同行開始位置とすることとしてもよい。この場合、同行開始位置算出部150に相当する前記同行開始位置算出手段は、前記移動経路予測手段により予測された経路上で、同行すると判定された前記第1ユーザと前記第2ユーザとの相互の移動距離が最小となる合流点を同行開始位置とする。
(変形例3)
なお、前記変形例1では各端末の移動経路の一致距離を用いて同行者の特定を行った。防犯という観点から、より長い距離を一緒に行動した方が望ましいため、本発明に示すように一致距離が長いユーザを同行者として特定し、行動を共にすることを促すことでより安全に移動を行うことが可能となる。またさらに、前記変形例2では各端末の移動速度を考慮し、同行開始位置および一致距離を算出して同行者の特定を行った。単に現在位置の相対距離のみならず、移動を考慮した距離の一致度合を用いて同行者を特定することで、より適切な同行者を特定することが可能となり、安全に行動を行うことができることとなる。
一方、上記変形例に示す実施例では、各端末を保持するユーザの年齢など、ユーザのプロファイルを考慮するものではなかった。実際、本発明が使用されるシステムでは、見守られる側のユーザが高学年か低学年か、また同行者となって見守る側が親や先生であるか、あるいは同じように子供であるか等、端末を保持するユーザのプロファイルに応じて制御を変更することで、より適切に子供の防犯を行うことが可能となる。以下、具体例を用いて説明を行う。
まず、本発明に示すシステムは、例えば所定の小学校の生徒に端末を配布する例が考えられる。そして小学校の1年生から6年生までの各生徒が端末を有し、例えば登下校や塾等への行き帰りの際などに、上記手法を用いて生徒達がお互い同行し合いながら危険から身を守る使用例が挙げられる。
図42は、本システムの実際に使用されるハード構成の一例を示したものである。まず本システムは、各ユーザが保持する端末と、それら端末の情報を処理するサーバとを備える。端末はある小学校や幼稚園などの生徒や、生徒の親、先生、あるいは町のパトロールを担当する人達等が所持する。そして各端末には前記実施の形態で示すように、位置検出手段や移動先予測手段等が備えられており、各ユーザの現在の位置や将来の位置等を検出し、サーバへと送信する。サーバはある小学校や幼稚園、あるいは所定の地域ごとにカバーするエリアを有しており、その小学校等の生徒や、カバーするエリア内の端末から送信された位置情報等をもとに子供を犯罪等から守るべく、前記実施の形態で示すように防犯通知の制御や、同行を促す処理を行い、これら処理を各端末へ送信することとなる。
この際、単に端末を保持するユーザ同士に合流を促し同行させるのみならず、端末を保持するユーザの年齢等を考慮して同行者を特定することで、より高い防犯機能を発揮することが可能となる。例えば1年から3年までの低学年の生徒は、より危険にさらされる可能性が高いと考えられる。そこで例えば一人で帰宅している低学年の生徒がいた場合、高学年の生徒に同行を促すよう通知を制御することとしてもよい。
図43は同行を促す通知の制御を説明するための図である。図43には、華1交差点で子供Aと友人Bが離脱し、子供Aが一人になった旨が示している。この子供Aは低学年の生徒であるとする。また、子供Aの前方には高学年の生徒であるCさん(以下、高学年者C)、さらに前方には同じく高学年の生徒であるDさん(高学年者D)がいるとする。またこれらの生徒は同じ華町小学校の生徒であり、本発明に示す各端末を有しているものとする。そして本例で示す各端末には高学年や低学年等、所有者の学年に関する情報が蓄積されているものとする。高学年者Cおよび高学年者Dの移動先は華町2交差点を右折した先にある華町学習塾であることが示されている。また子供Aの移動先は、華町2交差点を右折した先にある自宅へ帰宅しようとしているとする。
ここで高学年者Cを基準に説明すると、今、高学年者Cの前方には一人で移動している高学年者Dと、友人Bと離脱して一人になった子供Aがいることとなる。両者との予測移動先の一致度合は、ともに華町学習塾までと等しく、どちらに合流してもよいこととなる。しかし前述に示すように、低学年の生徒はより危険にさらされる可能性が高い場合が多いため、例えば学年によって優先度を設け、低学年への合流を優先させることとしてもよい。例えば高学年者Cに後方に低学年の子供Aがいること旨を通知し、一緒に行動させるよう促すこととなる。
図44は高学年者の保持する端末に対して、同行可能な低学年者との同行を促す通知の一例を示す図である。図44は高学年者Cの保持する端末の表示画面である。表示画面には高学年者Cの現在位置と、後方にいるAさんの現在位置およびAさんの今後の移動先である自宅までが矢印で示されている。そして画面には「後方にAちゃんがいます。一緒に帰ってあげませんか?」など、同行を促す通知が行われている。そして高学年者Cにその場で待ってもらい、子供を危険から守るべく子供Aと同行することが可能となる。また、例えば高学年者Cに同行可能か否かの確認をさせ、同行可能とした場合、低学年の生徒には「C兄さんが一緒に帰ってくれますよ。」などの通知を行うこととしてもよい。また、両者が必ずしも顔見知りとは限らないため、例えば図44に示すように顔写真等を表示することとしてもよい。
なお、一般的に低学年の生徒は、まだ一人で行動している危険性について認知していない場合もあり、誰かと一緒に行動をするように通知を行っても、必ずしもその通りの行動するとは限らない。また移動速度という観点において、低学年者の移動速度と、高学年者の移動速度では、高学年者の移動速度の方が速いのが一般的であるため、例えば生徒の追いつく必要がある場合など、低学年者に通知して高学年者に合流させるより、高学年者に通知して低学年者に合流させる方がより好ましい。そこで、高学年者に待ってもらう、あるいは追いついて一緒に帰ってあげるよう促すことで、より安全に子供たちの行動を管理することができる。
また低学年の生徒は、機器の端末の操作に必ずしも慣れているとは限らず、より簡易に操作できることが望ましい。
例えばスケジュールの入力は親が行い、先生や特定の者以外が操作不可能とすることで、より防犯レベルを高めることが可能となる。一方、高学年になるにつれ、帰宅途中に寄り道することも多々あり、また高学年の生徒による多少の寄り道ならば、ユーザがその日に応じて予定を変更することで回帰所要時間を越えた場合に通知する制御を抑制することが可能となる。日々の行動によってユーザ自ら予定を変更可能とすることで、誤って通知がされることを防ぐことができる。
また前記実施例では、スケジュール等に入力された予測移動先は固定のものであり、固定された移動経路によって一致度を算出していたが、これに限ったものではない。例えば、予測移動経路と、さらに前記実施の形態で示した遠回り度を用いて同行者の特定を行うこととしてもよい。例えば年齢等に応じてこの遠回り度を制御することで、より適切な見守り機能を発揮することが可能となる。例えば端末には遠回り度の閾値が蓄積されているものとする。またこの遠回り度の閾値は、前記実施の形態で示すように各端末に応じて算出した値であってもよいし、あるいは学年等、プロファイルに応じた値であってもよい。そして単に次の予測目的地までの最短経路や、あるいは予測移動経路のみならず、遠回り度が閾値以内での他の経路を考慮し、当該経路を用いて同行者を特定することも可能である。以下、具体例を用いて説明する。
図45は同行を促す通知の制御を説明するための図である。図45には、図43と同様、華1交差点で子供Aと友人Bが離脱し、子供Aが一人になった旨が示している。子供Aは低学年の生徒であるとする。また、子供Aの前方には高学年者Cがいる。高学年者Cの移動先は華町2交差点を右折した先にある華町学習塾であることが示されている。子供Aの移動先は、都3交差点を右折した先にある自宅へ帰宅しようとしているとする。図45において高学年者Cと子供Aの移動先の一致度合は低く、あるいは上記例に示すように両者の移動速度を考慮して移動した場合、まったく一致しないこととなり、子供Aに対する同行者としては、この高学年者Cは適さないこととなってしまう。しかしながら、より高い防犯を目的とする場合、高学年者には多少の迂回を伴ってでも低学年者を見守るように同行を促すこととしてもよい。
図46は、高学年者に対しては、遠回り度の閾値の範囲内で低学年者との同行を促す場合の移動経路の一例を示す図である。例えば、図46に示すように多少遠回りになるが、子供Aの自宅まで同行しても移動先である華町学習塾へ到達することが可能である。そして図22に示すような経路を通った場合、子供Aとの移動先の一致度は非常に高いものとなる。そこで例えば端末所有者のプロファイルに応じ、高学年者にはより高い遠回り度を設け、低学年者が一人で移動しようとしている場合、この遠回り度の範囲内で同行を促すよう通知を行うこととしてもよい。低学年の子供等の高い防犯を促すことが可能となる。
さらに、同行した場合の移動速度を考慮して遠回り度を算出することとしてもよい。例えば低学年のユーザと同行をした場合、高学年のユーザは移動速度が遅くなることが考えられる。つまり、図46において低学年である子供Aの自宅までの経路の間、高学年者Cは自分の普段の移動速度ではなく、子供Aを基準とした移動速度で移動しなければならないこととなる。このような場合、単に距離をもとに遠回り度を算出し、当該遠回り度が閾値以内であっても、低学年者と同行した場合、移動に時間がかかってしまい、例えば華町学習塾に遅れてしまう場合もある。そこで、同行するとした場合、その同行する間の移動距離と同行者の移動速度等を考慮して遠回り度を算出し、当該遠回り度が閾値以内か否かで同行者の特定をすることとしてもよい。
この場合、同行者判定部149は、前記移動経路予測手段で予測した前記第2ユーザの移動経路と、前記第2位置検出手段で検出される前記第2ユーザの位置情報とから、前記第2ユーザが目的地に向かってどの程度遠回りをしているかを示す遠回り度を算出する遠回り度算出手段と、前記第2ユーザの前記遠回り度の閾値を蓄積する遠回り度閾値蓄積手段との機能を備え、移動先一致度判定部151に対応する前記経路一致距離算出手段は、前記遠回り度閾値蓄積手段に蓄積された前記遠回り度の閾値の範囲内で移動した場合の移動経路を用いて前記一致する距離を算出する。
また、同行者判定部149は、さらに、前記第2位置検出手段で検出された位置情報から、出発地を算出する出発地算出手段に相当する機能を備え、前記遠回り度算出手段の機能を備える同行者判定部149は、ある経路の始点から終点までの移動に要するコストを表す経路コストを用いて、前記出発地から現在地点までの経路コストと、現在地点から前記経路予測手段で予測した目的地までの経路コストとの和から、算出された前記出発地から前記経路予測手段で予測した目的地までの経路コストを減算した差で表される遠回り度を算出する。
高学年者が低学年者に同行する間の移動距離と同行者の移動速度等を考慮して遠回り度を算出し、当該遠回り度が閾値以内か否かで同行者の特定をする場合、通知システムは、図31の構成にさらに、図20に示した到着判定部128に相当する前記第2位置検出手段で検出される前記第2端末の位置から、前記第2ユーザの目的地への到着を検出する目的地到着検出手段を備える。遠回り度蓄積部129は、前記遠回り度算出手段で算出された前記遠回り度を、到着した前記目的地に対応付けて蓄積する遠回り度蓄積手段に相当する。閾値算出部130は、前記遠回り度蓄積手段に蓄積された前記遠回り度から、目的地に対応した遠回り度の閾値を算出する閾値算出手段に相当し、前記遠回り度閾値蓄積手段の機能を備える閾値算出部130は、蓄積されている遠回り度の閾値を、前記閾値算出手段によって算出された新たな閾値で更新し、移動先一致度判定部151に相当する前記経路一致距離算出手段は、前記遠回り度閾値蓄積手段により更新された遠回り度の前記閾値の範囲内で移動した場合の移動経路を用いて前記一致する距離を算出する。
図47は、より人数の多い集団に子供Aを同行させるとした場合の移動経路の一例を示す図である。なお、複数人いる方、すなわち、人口密度の高い集団を優先することとしてもよい。この場合、同行者判定部149は、前記通知制御領域の安全性の度合いを示し、前記第2端末を保持する第2ユーザの密度が高いほど、安全性の度合いが高いことを示す安全度を算出する安全度算出手段の機能を備え、前記同行者判定手段として、前記安全度が高い第2ユーザを、優先して同行者と判定する。より安全性を確保することができる(図47)。また、端末の所有者のプロファイル等より、通知制御領域の範囲やレベルを変更し、これを考慮することとしてもよい。例えば親や先生、高学年の生徒の通知制御領域は低学年の生徒のそれより広くする等の制御をすることで、より適切に子供の見守り機能を発揮することができる。この場合、同行者判定部149は、前記通知制御領域の安全性の度合いを示し、前記第2端末を保持する第2ユーザの年齢が所定の範囲内で高いほど、安全性の度合いが高いことを示す安全度を算出する安全度算出手段に相当し、端末の所有者のプロファイル等を蓄積する機能を備え、前記同行者判定手段として、前記安全度が高い第2ユーザを、優先して同行者と判定する。
なお、前記実施の形態2では、各端末の現在位置や将来の移動先をもとに回帰所要時間を算出し、算出された回帰所要時間および移動先経路の一致度等をもとに同行者の特定を行い、防犯通知の制御を行った。一方、前記実施の形態2で示す同行者の特定方法は、単に防犯通知の制御のためではなく、子供を犯罪等から守るための同行者の特定として利用することも可能である。例えば親にとっては、子供がある時間内に帰宅するのか、あるいは何時に帰宅するかという事より、誰と一緒にいるか、誰と行動を供にしているか等を知ることで安心する場合もある。そこで、前記実施の形態2で示す同行者の特定方法を用い、信用できる第三者と子供を同行させる装置として用いることも可能である。
図48は本変形例のシステムの構成を示す図である。前記実施の形態2におけるシステム構成図である図31と同様の構成要素には同じ符号を付与する。
本変形例は第1位置検出部101、第2位置検出部111、第3位置検出部142、第4位置検出部145等、各端末の位置情報を検出し、移動先予測部138によって各端末の移動先を予測する。そして各端末の位置及び予測移動先より同行できる端末を、同行者判定部149において判定する。前記実施の形態では、通知の制御を行うことを目的としていたため、通知制御領域決定部114、およびその領域に回帰する時間(回帰所要時間算出部113)が必須構成要素であったが、本変形例では、予測された移動先等のみから同行者を特定することとなるため、これらは必ずしも必要な構成要素ではないこととなる。なお、複数の端末の中から同行できる端末を判定するため、本変形例においても第3位置検出部142、第4位置検出部145等、複数の検出手段があることを点線で表すものとする。つまり、端末は必ずしも4つに限ったものではなく、複数の端末の位置を検出し、その中から特定するものである。そして判定された同行者と合流する位置を同伴開始位置算出部150で決定し、通知の制御を通知制御部106において行う。
また同行者の特定方法は、図34に示すフローチャートと同様であり、さらに図41のフローチャートに示すように移動速度や、さらには端末ユーザのプロファイルを考慮して同行者を特定することとしてもよい。
本発明にかかる通知装置は、携帯電話などの移動体端末等として有用である。
保護者等の保護を必要とする人などに端末を携帯させ、一定の条件の下で、携帯端末の位置に関する情報や警報などを保護者等の端末に通知する通知システム、通知装置および通知方法に関する。
従来、子供の防犯装置として、あらかじめ通学路等の行動を許可する範囲を設定し、当該許可する範囲から子供が離れた場合、異常があったものとみなして現在の子供の位置等を通知するシステムがある(特許文献1参照)。これによれば、通学路などのあらかじめ設定された範囲から子供が離れた場合、例えば第三者に誘拐された可能性があるとして、親などの子供を保護する立場にある人へ通知することで、犯罪をいち早く通知することが可能となる。
また、親機と子機から構成され、両端末の距離を検出し、距離が一定以上離れた場合、親機または子機に警報を発して両端末が離れた旨を知らせる装置がある(特許文献2参照)。これによれば、例えば親が子供を公園等で遊ばせている間、一定の距離離れた場合に通知することで、子供が道路へ飛び出したりすることを未然に防ぐこと等が可能となる。
特開2003−174396号公報 特開2003−109147号公報
しかし特許文献1に開示された発明は、子供の位置が所定の設定範囲内か否かを判定して防犯機能を作動させるため、設定範囲外では常に防犯機能が作動してしまい、使い勝手が悪い場合もある。例えば設定範囲外であっても、友達や先生等と同行して移動している間は防犯装置を作動させないのが好ましい場合もある。さらには、このように少しでも設定範囲を出た場合にすぐに防犯警報等を発してしまうような装置の場合、このような動作を防ごうとして、結局いつも機能をオフにしてしまい、いざという場合に防犯機能が働かないという不都合が生じることもある。
また、特許文献2に開示された発明も、子機と親機との距離を検出し、距離が一定以上離れたら常に警報を発してしまい、例えば設定された距離を少しでも離れた場合は常に警報を発してしまうため、非常に使い勝手の悪いものとなってしまう。さらにはこのような動作を防ごうとして、機能をオフにしていまい、いざという場合に防犯機能が働かないという不都合が生じることもある。
上記課題を解決するため、本発明の通知システムは、端末を保持するユーザの移動経路に基づいて、当該ユーザの位置に関する情報を他の端末に対して通知する通知システムであって、第1ユーザが保持する第1端末の位置を検出する第1位置検出手段と、第2ユーザが保持する第2端末の位置を検出する第2位置検出手段と、前記第2位置検出手段で検出された位置を基準として、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を行わない地図上の領域である通知制御領域を決定する通知制御領域決定手段とを備えることを特徴とする。
なお、本発明は、このような通知システムとして実現することができるだけでなく、このような通知システムを構成する通知装置として実現したり、このような通知システムが備える特徴的な手段をステップとする通信方法として実現したり、それらのステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することができるのは言うまでもない。
本発明によれば、通知システムは、一定の時間、子供である第1ユーザの位置に関する通知を抑制するので、通知を受ける側のユーザも通知による煩わしさを低減することができる。この結果、通知を受ける側のユーザが、端末の電源を切ってしまうようなことを防止し、子供等の特に見守りや防犯に関する通知を適切に行うことが可能となる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における通知システム全体の構成を示すシステム構成図である。第1端末120は例えば子供が所有し(以下、子供Aとする)、子供の移動に伴う位置を検出する装置であり、第1位置検出部101、第1位置情報送信部102、第1移動先予測部138を備える。
第2端末121は例えば親が所有し(以下、親Cとする)、第2位置検出部111、第1位置情報送信部112を備える。
第3端末141は例えば子供Aの友達(以下、友人Bとする)が所有し、第3位置検出部142、第3位置情報送信部143を備える。
サーバ122は、第1位置情報受信部104、離脱判定部105、通知制御部106、通知部107、第2位置情報受信部108、第3位置情報受信部109、時計部110、回帰所要時間算出部113および通知制御領域決定部114を備える。
第1位置検出部101、第2位置検出部111、第3位置検出部142は端末の現在位置を検出する手段である。例えば各端末に備えられたGPSアンテナ等により構成され、ユーザの現在位置を示す緯度経度情報を検出する。
図2は、第1端末120、第2端末121、第3端末141を有したそれぞれ子供A、親C、および友人Bの位置を示した図である。子供Aと友人Bが華町小学校を出て帰宅する際の移動を地図上に示したものである。また、親Cは自宅にいることを示している。それぞれ第1位置検出部101、第2位置検出部111、第3位置検出部142はそれぞれの端末の移動に伴い、所定の時間間隔で位置を検出する。ここでは、第1端末で検出された位置情報を三角印で表し、第3端末141で検出された位置情報を丸印で表している。なお、親は自宅に滞在していることとし、ここでは印を省略する。例えばGPS等は屋内では検出できないため、例えば屋内にある所定のセンサーで自宅にいることを検出することとしてもよいし、あるいは最後にGPSによって検出された屋外での位置情報をもとに地図情報を用いてマッチングを行うことにより、自宅に滞在していると判定することとしてもよい。
また、第1端末120における第1移動先予測部138は、第1端末120の移動先を予測する手段である。例えば携帯電話等にはスケジュール帳を有するものも多く、第1端末120の将来の移動先を例えばこのスケジュール帳から予測するものとする。あるいは、それまで検出された位置情報より線形的に移動方向を予測するものとしてもよい。さらには、今まで検出された位置情報を蓄積しておき、この履歴から所定時間後の将来の移動先を予測することとしてもよい。そして第1移動先予測部138は、予測された移動先を第1位置情報送信部102によってサーバ122へと送信する。ここでは自宅までの経路が第1端末120を保持する子供Aの移動先と予測されているとする。
図3A、図3Bおよび図3Cは、それぞれ第1、第2および第3位置検出部で検出される位置情報を数値で示したものである。例えばGPSで構成された第1、第2および第3位置検出部は緯度経度で位置情報を検出する。
第1位置情報送信部102、第2位置情報送信部112、および第3位置情報送信部143は、それぞれの端末で検出された前記位置情報を、通信回線を利用してサーバ122へと送信する手段である。そしてサーバ122に備えられた第1位置情報受信部104、第2位置情報受信部108、第3位置情報受信部109で位置情報を受信し、本実施の形態で示す一連の処理をサーバ122で行う。
離脱判定部105は、前述の第1受信部104、第3受信部109で受信された各端末の位置情報をもとに、第1端末120と第3端末141の離脱の判定を行う手段である。例えば第3端末141の位置を中心として半径100メートル等の所定の領域(以下、通知制御領域と呼ぶ)内か否かを判定し、通知制御領域外の場合、友人Bと離脱したと判定する。
図4は、図3と同様、子供の移動と安全エリアとの関係を示した図である。図4において通知制御領域を斜線でハッチングした円で示す。華町小学校を出た子供は、友人Bと同行して帰宅しているため、しばらくの間、友達の通知制御領域にいると判定されている。一方、華町1交差点で子供Aは直進し、友人Bは右折をし、二人は離れて別々の帰路へつこうとしている。ここで第1端末120を保持する子供Aは、第3端末141を保持する友人Bの通知制御領域を離れており、離脱と判定されることとなる。
通知部107は、第1端末120を保持する子供Aが友人Bと離脱して一人になった場合、危険があるとして第2端末121を保持する親Cや、子供パトロールなどのあらかじめ登録された第三者に対して、子供が現在いる位置などを通知制御部106の制御のもと通知する手段である。
図5は、通知部107によって、例えば親の保持する第2端末121等に子供Aが友人Bの通知制御領域を離れた旨の通知を行う一例を示した図である。携帯電話の画面に通知制御領域を離れたことと、その際の子供の位置情報が地図で示されている。
一般的に子供が誘拐などの危険にさらされる状況としては、子供が一人になった場合に起こることが多い。これは犯人が、子供が一人になるのを見計らって犯行に及ぶことが多いからである。また、たとえ普段よく通る通学路等であっても犯行は行われ、つまり地理的な要因以上に、子供が一人であるか否かが子供に危険が及ぶ大きな要因となる。そこで本発明における位置情報の通知は、離脱判定部105による子供が友達と離れたか否かの情報をトリガに行う。
しかしながら、子供が友達と別れて帰ろうとする場合に、一人になったからといって常に危険として通知したのでは、大変使い勝手の悪いものとなってしまう。例えば友人らと一緒にいるにもかかわらず、たまたま当該友達の通知制御領域を少しでも外れた場合、すぐに通知してしまうという誤動作を起こすことになる。つまり図5に示すような通知が、子供が通知制御領域を離れるたびに通知されることとなってしまう。このような場合、親Cは、誤動作を防ごうとして装置の電源をオフにするなどして防犯機能を停止してしまい、必要なときに機能しないという結果をも招いてしまうことにもなりかねない。子供の安全確認を行うための位置情報の通知等は必要ではあるが、一方で特に異常でないにもかかわらず頻繁に行われるのはかえって煩雑であり、必要最小限に制御するのが望ましい場合もある。
そこで本実施の形態ではさらに、例えば自宅に滞在する親などの第2端末121を検出し、第2端末121の通知制御領域に達するまでに要する所要時間(以下、回帰所要時間とする)を算出し、回帰所要時間を経過しても通知制御領域に達しない場合にはじめて通知することとする。本例の場合、第2端末121を保持する親Cは自宅に滞在しているため、自宅までの回帰所要時間を算出し、回帰所要時間を経過しても帰宅しない場合にはじめて通知することとなる。
第2位置情報受信部108は検出された第2端末121の位置情報を受信する手段である。
通知制御領域決定部114は前記第2位置検出手段で検出された位置を基準として、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を行わない地図上の領域である通知制御領域を決定する通知制御領域決定手段に相当し、第2位置情報受信部108で受信された第2端末121の位置をもとに通知制御領域を決定する。また回帰所要時間演算部113は、検出された第2端末121までの所要時間を算出する手段である。そして回帰所要時間演算部113で算出された回帰所要時間と、時計部110における時刻をもとに通知制御部106において通知を制御する。例えば、地図情報蓄積部144に蓄積された地図情報をもとに回帰所要時間を算出することとする。以下、具体例を用いて説明する。
図6は、子供Aが友人Bの通知制御領域を離脱した後、帰宅するまでの移動経路と回帰所要時間との関係を示す図であり、図4と同様、子供Aが友人Bと華町1交差点で別れたことを地図で表したものである。図4と同様、第3端末141を保持する友人Bと別れ、友人Bの通知制御領域を離脱したことを示している。ここで通知制御領域決定部114は、第2位置情報受信部108で検出された親Cが保持する第2端末121の位置をもとに通知制御領域を決定する。例えば本例の場合、親Cは自宅に滞在しており、この自宅が通知制御領域と決定されるとする。さらに回帰所要時間算出部113は、自宅までの所要時間を算出する。例えば地図情報蓄積部144に蓄積された地図情報であって経路の所要時間(経路コスト)をもとにトータルの所要時間を演算することとする。
地図情報は交差点や施設等のノードと、ノードとノードを結ぶリンクの構造(道路ネットワークという)で地図情報を蓄積しているのが一般的である。またこれら道路ネットワークにはリンク間のコストを距離や所要時間で蓄積しているのが一般的である。本発明に示す地図情報も例えば同様に道路ネットワークを有するものとする。例えば図6には交差点「華1町交差点」と「華2町交差点」間の距離は600mとなっている。また「華2町交差点」と「自宅」までの距離は600mとなっている。徒歩における一般的な速度は分速80mであり、したがってここでは自宅まで徒歩15分(1200m÷分速80m)と演算されている。そこで通知制御部106は、子供Aが友人Bの通知制御領域を離脱しているが、15分後には自宅に回帰すると推定されるため、15分間は通知を行わない制御をする。子供の防犯という観点からすると、一人になった場合、常に警告や親への通知をするのが望ましい場合もあるが、一方、このようなシステムの場合、少しでも一人になった場合は常に作動してしまい、通知が頻繁となり、最終的に機能をオフにするなど肝心なときに動作しないという結果を招く場合もある。そこで確かに子供Aは友人Bと離れて一人にはなっているが、一方、帰宅しようとしているため、わざわざ通知を行わないとすることで、誤動作を防ぐ効果もある。
一方、15分を経過しても通知制御領域である自宅へ帰宅していない場合は通知を行うこととする。本来15分で帰宅する予定の子供が、15分を経過しても帰宅しない場合、何か普段と異なる事象が発生した可能性が高い。そこで本実施の形態では、回帰所要時間を経過した場合に通知を行うこととする。
図7は、子供Aが友人Bの通知制御領域を離脱してから回帰所要時間である15分経過しても自宅へ帰宅していないため、親の端末(第2端末121)へその旨と子供の位置情報を通知する一例を示した図である。図7において子供Aは華町2交差点を直進し、ヤマダ本屋へ立ち寄っていることを示している。
なお、上記に示すように防犯機能という面では、フェールセーフの観点から子供が一人になった場合、常に通知するほうが望ましい。そこで友人Bの通知制御領域を離脱して一人になった場合、図5のように、まずは親へ子供の位置情報等を一端通知し、さらに回帰所要時間を経過しても帰宅しない場合、図7のように再び通知を行うこととしてもよい。
なお、本実施の形態では回帰所要時間を移動経路をもとに算出したが、これに限ったものではない。例えば親等が適宜設定することとしてもよい。あるいは、端末を有する子供の移動速度を考慮することとしてもよい。移動する速度は必ずしも一定ではなく、また子供によっても大きく異なる場合もある。特に防犯機能という面では、より正確に回帰所要時間を算出する必要が生じる場合もある。そこで端末を有する子供に応じて移動速度を考慮し回帰所要時間を算出することとしてもよい。また、必ずしも帰宅経路を一定の速度で移動するとは限らず、子供は寄り道をしたり、立ち止まったりして道草を食うようなことも多々ある。そこで所定の許容時間を考慮してこの回帰所要時間を算出することとしてもよい。
図8は、子供Aが友人Bの通知制御領域を離脱したことをトリガとし、回帰所要時間に基づいて子供Aの位置に関する通知制御を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。本実施の形態に示す動作フローを、図8に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、第1位置検出部101において第1端末120の位置情報を検出する(ステップS101)。また第1移動先予測部138において移動先を予測する(ステップS102)。そして第1位置情報送信部102において位置情報および予測移動先(目的地)をサーバ122へと送信する(ステップS103)。同様に、第2位置検出部111において第2端末121の位置情報を検出する(ステップS104)。検出された第2端末121の位置情報をサーバ122へ送信する(ステップS105)。同様に第3端末141の位置情報を検出し(ステップS106)、位置情報をサーバ122へ送信する(ステップS107)。
サーバ122側において、第1端末120の位置情報および予測移動先を受信する(ステップS108)。同様に第2端末121の位置情報を受信する(ステップS109)。そして第3端末141の位置情報を受信する(ステップS110)。
次に受信された第1端末120の位置が、第3端末141の通知制御領域か否かを判定し(ステップS111)、第3端末141の通知制御領域内の場合(ステップS111のYes)は再びステップS101へ戻り、第1端末120の位置を検出する。一方、第3端末141の通知制御領域外の場合(ステップS111のNo)は、第2位置情報受信部108で受信された第2端末121の位置より、通知制御領域決定部114において通知制御領域を算出する(ステップS112)。本実施の形態では、例えば子供Aの移動先は自宅と予想されており、当該自宅には第2端末121を保持する親Cが滞在している。したがって自宅が通知制御領域として算出されることとする。次に回帰所要時間算出部113において、自宅までの所要時間を演算する(ステップS113)。そして通知制御部106において、所要時間を経過したか否かを判定する(ステップS114)。所要時間を経過していない場合(ステップS114のNo)、ループを繰り返す。一方、所要時間を経過した場合(ステップS114のYes)、その位置が通知制御領域内(つまり自宅)か否かを判定し(ステップS115)、通知制御領域内(つまり自宅)である安全地点へ到着している場合(ステップS115のYes)終了する。一方、安全地点へ到着していない場合(ステップS115のNo)、通知部107において位置情報を通知する(ステップS116)。
(最小構成)
なお、本実施の形態において回帰所要時間を算出して通知の制御を行うきっかけとしては、システムに第3端末141を加え、この第3端末141との位置関係から離脱か否かの判定を行い、この離脱の判定をトリガとした。つまり、第3端末141を保持する友人Bと離脱した場合に自動的に親Cのいる自宅までの帰宅時間を算出して通知制御を行うこととした。これは、子供が一人でいるか否かという状況が、子供が危険にさらされる一番の要因であるためである。しかし、通知制御のきっかけはこれに限ったものではない。例えば、子供Aや親Cの自らの操作によって行ったり、任意のタイミングで行ったりすることも可能であり、したがって必ずしも第3端末141等は必要な構成ではない。例えば、第1端末120を保持する子供Aが、帰宅時に自ら通知制御の操作を行い、親Cが滞在する自宅までの回帰所要時間以内に帰宅しない場合に通知することとしてもよい。
また、本実施の形態では、各端末で検出される位置情報を一旦サーバに送信し、これら一連の処理をサーバ側で行う形態で説明を行ってきた。これは、各処理が膨大な計算量になる場合もあり、電力の限られた各端末でこれらの処理をすべて行うのは不適切な場合もあり、各端末は自分の位置を検出する最小限の処理のみを行い、一連の処理はサーバで行うのが好ましい場合があるからである。しかし、必ずしもこの構成に限ったものではない。例えば、第1端末120と第2端末121のみで閉じた最少のシステム構成で行うことも可能である。例えば、子供Aが保持する第1端末120において、親Cの保持する第2端末121の位置情報を検出し、回帰所要時間算出部113で親のいる場所までの時間を算出し、算出された時間を用いて通知の制御を行うことも可能である。例えばサーバと各端末のシステム構成では、システムが巨大なものとなり、費用や導入、メンテナンスの面でも大掛かりなシステムとなりがちであるが、一方、子供の保持する第1端末120と、親の保持する第2端末121のみで閉じた装置ならば、比較的システムも簡易であり、費用もかからずに、一方で子供の防犯の役割を果たすことが可能となる。以上の点を鑑みると、つまり本発明は、図9に示す構成要素によって実現可能である。
図9は、子供の保持する第1端末120と、親の保持する第2端末121のみで閉じたシステムにおいて通知制御を行う場合の第1端末120の最小構成を示すブロック図である。本発明の通知システムは、端末を保持するユーザの移動経路に基づいて、当該ユーザの位置に関する情報を他の端末に対して通知する通知システムであって、第1ユーザが保持する第1端末の位置を検出する第1位置検出手段と、第2ユーザが保持する第2端末の位置を検出する第2位置検出手段と、前記第2位置検出手段で検出された位置を基準として、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を行わない地図上の領域である通知制御領域を決定する通知制御領域決定手段と、前記第1ユーザの現在時刻以降の移動経路である、現在位置から前記通知制御領域までの移動経路を予測する経路予測手段と、予測された前記移動経路を前記第1ユーザが移動した場合に前記通知制御領域に到達するまでに要する時間を表す回帰所要時間を算出する回帰所要時間算出手段と、現在時刻から前記回帰所要時間を経過しない場合は、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を抑制し、現在時刻から前記回帰所要時間を経過した場合で、かつ、前記第1ユーザが前記通知制御領域に到達していない場合には、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を許可する通知制御手段とを備える。この第1位置検出部101は、第1ユーザが保持する第1端末の位置を検出する第1位置検出手段に相当し、第2位置検出部111は、第2ユーザが保持する第2端末の位置を検出する第2位置検出手段に相当する。第1移動先予測部138は、前記第1ユーザの現在時刻以降の移動経路である、現在位置から前記通知制御領域までの移動経路を予測する経路予測手段に相当する。また、回帰所要時間算出部113は、予測された前記移動経路を前記第1ユーザが移動した場合に前記通知制御領域に到達するまでに要する時間を表す回帰所要時間を算出する回帰所要時間算出手段に相当し、通知制御部106は、現在時刻から前記回帰所要時間を経過しない場合は、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を抑制し、現在時刻から前記回帰所要時間を経過した場合で、かつ、前記第1ユーザが前記通知制御領域に到達していない場合には、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を許可する通知制御手段に相当する。
すなわち、第1端末120は、第1位置検出部101で子供Aの位置情報を検出し、第1移動先予測部138によって移動先を予測する。一方、第2位置検出部111で親Cの保持する第2端末121の位置情報を検出し、通知制御領域決定部114で通知制御領域を決定する。さらに第1端末120は、回帰所要時間算出部113において通知制御領域までの回帰所要時間を算出し、時計部110で現在時刻を検出して、通知制御部106で通知制御開始から回帰所要時間を経過しているか否かの判断を行い、回帰所要時間を経過していれば、第1端末120の位置に関する情報を通知部107により通知し、回帰所要時間を経過していなければ通知を行わないという通知の制御を行うこととなる。本構成によって費用等の面でも最小限で、かつ防犯機能を備えたシステムを構成することができる。
なお、本実施の形態における位置情報通知部107は、所要時間経過後、親等および子供を保護する立場にある第三者などへ位置情報を通知することとした。子供が回帰所要時間を経過しても帰宅しない場合、子供が誘拐された等、危険が生じているかもしれないため、親または子供を保護する立場にある人等へ子供の位置情報を通知することで危険をすぐに知らせることが可能となる。一方、所要時間経過後に位置を通知するのではなく、位置の蓄積を開始することとしてもよい。例えば回帰所要時間を経過しても子供が帰宅しない場合、子供は寄り道等をしているかもしれず、このような場合、異常通知として親に通知するのではなく、位置情報をサーバ等へ蓄積しておくこととしてもよい。後に子供の移動履歴を確認する等が可能となる。
あるいは、通知の際、注意を引く度合を変更する制御を行うこととしてもよい。例えば、基本的には所定の間隔で第2端末121を保持する親へ、第1端末120を保持する子供の位置情報の通知をするものとする。この際、常に親の注意を引くような通知では、煩雑な場合もあるため、この基本的な通知は例えばメールで行うものとする。一方、回帰所要時間を経過しても子供が帰宅しない場合は、親の注意を引かせるために音声で通知をする等、通知の様態や程度を制御することとしてもよい。
(変形例1)(遠回り度)
なお、前記実施の形態において第2端末121を保持する親元までの回帰所要時間は、予測された移動先経路の経路コストをもとに算出した。具体的には図6に示すように華2町交差点を右折して自宅までの経路が経路として予測されており、この経路に要する時間は地図情報をもとに15分と算出され、当該所要時間を回帰所要時間としている。しかしながら、ユーザは必ずしもこれら予測された経路や最短経路を利用するとは限らない。特にユーザが子供等の場合、好奇心を満たすため、あるいは友人と話をするために様々な移動経路を通過し、最終的な目的地に対する移動経路は非常に多く存在する場合が多い。例えば、気分転換のために普段と違う道を通りたくなることや、別の場所に移動する友達と少しでも長く話すために、普段とは別の道を通ることも多くある。したがって移動経路を例えば予測された経路一つに限定し、あるいは予測された移動先までの最短経路一つに限定して当該限定された移動経路によって算出された回帰所要時間を用いて情報通知を制御するのは必ずしも適切ではない場合がある。そこで本例では、ユーザの目的地までの経路コストと現在位置から目的地までの経路コストとから、ユーザがどの程度遠回りをしているかを示す遠回り度を算出し、当該遠回り度を用いて情報の通知を制御する手法について説明を行う。
図10は本変形例を実現するためのシステム構成図である。前記実施の形態で示す構成要素には同様の符号を付与する。本システムは、第1位置検出部101、第1移動先予測部138、出発地点検出部124、経路コスト算出部125、遠回り度算出部126、回帰所要時間算出部113、通知制御部106、情報提供規則蓄積部127、第2位置検出部111、通知制御領域決定部114とを備える。
この場合、遠回り度算出部126は、前記移動経路予測手段で予測した前記第1ユーザの移動経路と、前記第1位置検出手段で検出される前記第1ユーザの位置情報とから、前記第1ユーザが目的地に向かってどの程度遠回りをしているかを示す遠回り度を算出する遠回り度算出手段に相当し、情報提供規則蓄積部127は、前記算出された遠回り度に応じて、前記第2端末に対する通知の内容または前記第2端末以外で通知する相手に関する規則を蓄積した情報通知規則蓄積手段に相当する。これに対し、通知制御部106に相当する前記通知制御手段は、前記遠回り度算出手段で算出された遠回り度に応じて前記情報通知規則を参照し、通知内容または通知相手を変更する。
また、出発地点検出部124は、前記第1位置検出手段で検出された位置情報から、出発地を算出する出発地算出手段に相当し、遠回り度算出部126に相当する前記遠回り度算出手段は、ある経路の始点から終点までの移動に要するコストを表す経路コストを用いて、前記出発地から現在地点までの経路コストと、現在地点から前記経路予測手段で予測した目的地までの経路コストとの和から、算出された前記出発地から前記経路予測手段で予測した目的地までの経路コストを減算した差で表される遠回り度を算出する。
上記実施例と同様に、まず位置検出部101は第1端末120の位置情報を検出し、検出された位置情報をもとに第1移動先予測部138において移動先を予測する。一方、第2位置検出部111は第2端末121の位置を検出する手段であり、検出された位置情報をもとに通知制御領域決定部114において通知制御領域を決定する。そして移動経路上の通知制御領域をもとに回帰所要時間を算出するのだが、ここではさらに経路コストをもとに遠回り度を用いて通知制御を行う。
まず出発地点検出部124は出発地を検出する手段であり、例えば位置情報の検出が開始された地点を出発地とする。そして検出された出発地から通知制御領域までの経路コストを経路コスト算出部125で算出する。また、出発地から現在地までの経路コストと、現在位置から通知制御領域までの経路コストを算出する。そして算出された実際の経路コストと最小経路コストをもとに、遠回り度算出部126において遠回り度を算出する。なお、経路コストは前記実施の形態に示すように地図情報蓄積部144に蓄積されたノードの位置、接続ノード、リンク距離といった道路情報を用いて算出する。また出発位置、現在位置、移動先候補位置といった位置間の経路の距離、経路を移動する場合の所要時間、経路の通りやすさなどから算出する。以下、具体例を用いて説明する。
図11は、遠回り度算出部126で算出される遠回り度を説明するための図である。図12は、子供Aが図11に示した経路を移動した場合の遠回り度の計算方法を示す表である。図11において華町小学校を出発した第1端末120を保持する子供Aが現在、「駄菓子うめ屋」手前に位置していることを示している。また前記実施の形態と同様、子供Aのスケジュール等より、自宅へ帰宅することが予測されていることとする。一方で第2端末121を保持する親Cが自宅に滞在しているため、当該自宅が通知制御領域となり、自宅までの回帰所要時間をもとに通知を制御することとなる。図11において自宅までの最短経路は華3交差点を左折する合計400メートルであり、前記実施の形態に示すように例えば分速80メートルとすると、5分(=400÷80)が回帰所要時間となる。そして当該回帰所要時間を用いて通知を制御することとなる。しかしながら、子供は必ずしも最短経路を利用して移動するとは限らない。例えば本例において子供は「駄菓子うめ屋」を経由して帰宅しようとしており、算出された回帰所要時間を経過することとなってしまう。このような場合にまで危険として通知を行っていたのでは大変使い勝手の悪いものとなってしまう。そこで遠回り度算出部126において遠回り度を算出し、通知を制御する。
まず出発地点検出部124は出発地点を検出する。例えば位置情報が検出され始めた位置を出発地として検出することとする。図11の場合、子供Aが学校を出ることにより、自動であるいは子供Aの操作によって位置情報が検出され始めたとする。したがって華町小学校が出発地点として算出される。まず経路コスト算出部125において、出発地から目的地までの最短経路の経路コストを算出する。図11では出発地から目的地までの最短経路の経路コストが400メートルと算出されている。また出発地から現在地点までの経路コストを算出する。図11において子供Aは、現在「駄菓子うめ屋」手前に位置しており、出発地から現在地点までの経路コストが300メートルとして算出されている。さらに現在位置から目的までの経路コストを算出する。現在位置から目的までの経路コストは500メートルと算出されている。
遠回り度算出部126はこれら経路コストより遠回り度を算出する。例えば「出発地から現在地までの経路コスト」+「現在地から目的地までの経路コスト」−「出発地から目的地までの経路コスト」を「遠回り度」として算出する。図11の場合、400メートル(=300+500−400)が遠回り度ということになる。そしてこの遠回り度に応じて通知を制御する。
情報提供規則蓄積部127は子供の位置情報等、遠回り度に応じて提供する情報の規則を蓄積する手段である。
図13は情報提供規則蓄積部127に蓄積された情報提供規則の一例を示す表である。情報提供規則には前述の算出された遠回り度に応じて提供する情報提供先、そして提供する内容が蓄積されている。例えば遠回り度1000メートル未満をランク0とし、この場合は情報提供先「なし」、提供情報「なし」となっている。図11において遠回り度は400メートルであり、このランク「0」に該当するため、通知を行わないこととなる。子供の場合、必ずしも算出された最短経路、または予測された経路を通過するとは限らず、友人と一緒により長く帰るため遠回りをしたり、あるいは寄り道をしたりすることが多い。そこで本例で示すように遠回り度を算出し、所定の閾値(例えば1000メートル)未満の場合は異常通知を行わないとすることで誤報を防ぐことが可能となる。
一方、図13にはさらに遠回り度に応じて提供先、提供情報を制御する規則が記されている。例えば遠回り度「1000メートル以上2000メートル未満」であるランク「1」では、保護者A(090−XXX−AAA)へ、子供の現在位置情報と移動経路を通知する旨が記されている。さらに遠回り度「2000メートル以上4000メートル未満」であるランク「2」では、保護者A(090−XXX−AAA)へ、警告音とともに子供の現在位置情報と移動経路を通知する旨が記されている。さらにランクに応じて単に保護者のみならず、先生や警察へ通知する等、遠回り度に応じて通知相手や内容等を制御する規則が蓄積されている。このように遠回りの度合に応じて、第三者へ通知する際の注意を引く度合を変更する制御を行うこととしてもよい。常に親の注意を引くような通知では、かえって煩雑な場合もあり当該機能を停止してしまうような場合もあり、適切な情報通知が必要となる。そこでランク「1」の場合は例えば親の携帯にメールで知らせ、ランク「2」の場合、警告音とともに親の注意を引くように通知をおこなうことで、子供の状態に応じて適切な情報通知が可能となる。また、通知する相手を遠回りの度合に応じて変更することでより適切に子供を見守ることができる。寄り道をよくする子供にとって1000メートル程度の遠回りは日常茶飯事であり、これらを常に親等へ通知したのでは煩雑な場合もあるが、8000メートル以上も遠回りをするような場合、子供に危険が迫っている場合もあり、自動的に親、先生、教師、警察等へ通知することでいち早く子供の危険を検知し、安全を図ることが可能となる。
図14は、遠回り度に応じた通知制御の一例を説明するための図である。図7は親の保持する第2端末121の表示画面を示したものである。図14において子供は現在、「北町1」交差点手前に位置している。図14において出発地である華町小学校から現在位置までの経路コストは600メートルとなっている。また現在位置から自宅までの経路コストは900メートルとなっている。対して華町小学校から自宅は400メートルであり、遠回り度1100メートル(=600+900−400)と算出されることとなる。ここで通知制御規則を参照すると、遠回り度1000メートル以上2000メートル未満のランク「1」に該当するため、保護者A(090−AAA−XXXX)へ、子供の現在位置情報と移動経路を通知することとなり、図14はその通知の一例を示したものである。
一般的に寄り道をよくする子供が1000メートル未満程度の遠回りをしている場合はわざわざ親へ通報する必要はないが、一方それを越えて2000メートルや4000メートル、さらにはそれ以上と遠回りするような場合、親や先生等、通知相手や通知内容を制御することで、子供を危険から守ることが可能となる。
以下、本例の動作説明を図15のフローチャートを用いて説明する。図15は、図13で説明した遠回り度に応じた通知制御を行うための処理手順を示すフローチャートである。まず、第1位置検出部101で第1端末120の位置情報を検出する(ステップS501)。そして第1移動先予測部138において移動先を予測する(ステップS502)。一方、第2位置検出部111において第2端末121の位置情報を検出し(ステップS503)、通知制御領域を決定する(ステップS504)。例えば図11の場合、親Cが滞在する自宅が通知制御領域となり、回帰所要時間を算出することとなるが、一方、本例では遠回り度を算出し、遠回り度をもとに通知の制御を行う。
まず出発地点算出部124において出発地点を算出する(ステップS505)。そして経路コスト算出部125において出発地点から予測目的地までの最短経路コストを算出し(ステップS506)、一方、出発地点から現在地点までの経路コストと(ステップS507)、さらに現在地点から予測目的地までの経路コストを算出する(ステップS508)。そして遠回り度算出部126においてこれら経路コストより遠回り度を算出する(ステップS509)。具体的には、例えば「出発地から現在地までの経路コスト」+「現在地から目的地までの経路コスト」−「出発地から目的地までの経路コスト」を「遠回り度」として算出する。図11の場合400メートル(=300+500−400)が遠回り度ということになる。そして情報提供規則蓄積部127に蓄積された情報提供規則を参照し(ステップS510)、遠回り度に応じて通知制御を行う(ステップS511)。
なお、本例においても図11の場合のように、親Cが滞在する自宅を通知制御領域として回帰所要時間を算出した上、さらに遠回り度に応じて通知制御を行うとしてもよい。例えば、子供Aが学校から1人で帰宅する際に通知制御を開始するものとする。この場合、学校から自宅までの回帰所要時間内であっても、子供Aの遠回り度が所定の閾値を超えた場合、自宅とはまったく逆方向に連れ去れている可能性がある。このため、回帰所要時間内であっても、遠回り度が所定の閾値を超えた場合、通知を行うというように通知制御してもよい。
なお、本例において遠回り度は経路の距離によって得られる経路コストにより算出するものであり、その算出方法は一律であった。一方、移動体が人の場合一箇所で留まることがある。こういった場合、移動体が急病の可能性があり、通報すべき異常行動である可能性がある。経路コストを移動距離のみで算出していた場合、この異常行動は検出できない。また子供等人が本端末を保持する場合、徒歩、バス、電車など、人の利用する交通手段が異なる可能性がある。徒歩で1km遠回りすることと電車で1km遠回りすることは意味合いが異なる。電車であれば一駅分降車を損ねただけで5kmほど遠回りすることもあるが、徒歩で5km遠回りすることは異常行動であり、誘拐など、子供に何か危険が生じる可能性がある。よって、移動体が人である場合、経路コストを経路の距離ではなく、その経路に要する所要時間を用いて算出した方がより良い場合がある。このとき現在出発位置間経路コストは、移動体が出発してから現在までの経過時間とすると、移動体が一箇所で留まっていたとしても遠回り度が増加する。しかし、徒歩からバスなど交通手段を変更する場合、バス、電車の待ち時間が存在する。待ち時間は状況により変動し、予測がしにくい。このため、移動体がバスや電車を待っている間、つまり移動体が駅や停留所にいる間は遠回り度を増加するべきではない。移動体が人であり、経路コストが経路の所要時間の場合、移動体の位置に応じて遠回り度の算出法を変更する必要がある。以下、具体例を用いて説明を行う。
図10に示すシステム構成図における経路コスト算出部125および遠回り度算出部126は、地図情報蓄積部144に蓄積された地図情報をもとに経路の距離に関する情報を用いてそのコストを算出していた。ここでは、地図情報より所要時間に関する情報を用いてコストを算出する。
図16Aは、地図情報蓄積部144に蓄積されている各ノードに関する情報を示す表である。図16Bは、ノード間をつなぐ各リンクに関する情報を示す図である。地図情報蓄積部144は、位置やリンク間を移動するのに必要なリンク所要時間といった経路情報を蓄積する。例えば、ノードの位置、接続ノード、ノード間を結ぶリンク所要時間が蓄積されている。リンク所要時間には徒歩の所要時間だけではなく、電車、バスの所要時間も蓄積されている。また、電車の駅やバスの停留所といった駅の位置が蓄積されている。例えば、図16Aおよび図16Bのように蓄積され、ノードID「001」は、ノード位置が経度「134.0.3.9」、緯度「34.6.3.6」であり、種別は「電車の駅」であり、ノードID「002」、「003」、「004」、「005」と接続していることを示す。リンクID「001」は、始点ノードID「001」と終点ノードID「002」の間を交通手段「電車」で移動したときに、所要時間が「5分」であることを示す。
経路コスト算出部125は、地図情報蓄積部144に蓄積された、ノードの位置、接続ノード、リンク所要時間といった道路情報を用いて、経路コストを算出する。経路コストは経路に対する所要時間であり、具体的には、出発地点検出部124が検出した出発地点の出発時刻から第1位置検出部101が取得した現在地点の時刻までの移動体の現在出発位置間の経過時間、第1位置検出部101が取得した現在位置と第1移動先予測部138が予測した目的地との間の所要時間、出発地点検出部124が検出した出発位置と目的地との間の所要時間を算出する。例えば、出発位置と目的地の間の所要時間とは、出発位置から目的位置まで移動するまでに必要な最小の時間である。この場合、地図情報蓄積部144は所定の地点と当該地点における待ち時間に関する情報を蓄積した待ち時間情報蓄積手段に相当し、遠回り度算出部126に相当する前記遠回り度算出手段は、さらに、前記経路コストを経路の始点から終点までの移動に要する時間を用いて表し、前記待ち時間に関する情報を用いて、前記経路予測手段で予測された経路上の所定の地点における待ち時間を前記経路コストから差し引いて、前記遠回り度を算出する。
遠回り度算出部125はさらに、第1位置検出部101が検出した現在位置と地図情報蓄積部144が蓄積した駅の位置により、端末の駅における待ち時間を算出する。具体的には、現在位置が駅である場合に待ち時間を増加させる。つまり待ち時間とは移動体の位置が駅である時間の総和である。
遠回り度算出部125は、経路コスト算出部124で算出された経路コスト、さらに算出された待ち時間から目的地に対する遠回り度を算出する。遠回り度は現在移動体が通っている経路を通ってそのまま移動先まで到着したときの移動経路のコストから、待ち時間と出発位置から移動先までの最小経路コストを引いたものである。具体的には、現在出発位置間経過時間と現在目的地間所要時間の和から、出発目的地間所要時間と待ち時間を引いたものが目的地に対する遠回り度となる。駅や停留所での待ち時間は、目的地まで効率よく移動するために必要な時間だと考えられ、待ち時間が増加したからといって異常行動にはつながらない。しかし、待ち時間のために目的地までの移動にかかる時間は大きく変動する。よって、遠回り度を算出する際に、このように移動にかかる時間から待ち時間を除くことにより待ち時間の遠回り度への影響をなくすことができる。
図17は、電車またはバスなどを利用して目的地まで移動する際の待ち時間を考慮に入れた遠回り度の算出方法の一例を示す図である。図18は、図17に示した遠回り度の算出方法の計算内容を示す表である。例えば、図17のように、現在出発位置間経過時間が30分、現在目的地間所要時間が65分、出発目的地間所要時間が75分、待ち時間が20分であった場合、図18に示すように遠回り度は0分(=30分+65分−75分−20分)となる。
このように端末を保持するユーザの移動は徒歩のみならず、電車やバス等の公共機関を用いる場合もあり、地図情報を参照して待ち時間を考慮した遠回り度を用いることでより適切に子供の安全を図ることが可能となり、また所要時間を経過してもそれが単に電車待ちなどの場合、誤動作を自動で防ぐことが可能となり、非常に使い勝手の良いものとなる。
以下、本例の動作説明を図19のフローチャートを用いて説明する。図19は、待ち時間を考慮して遠回り度を算出する場合の処理手順を示すフローチャートである。まず、第1位置検出部101で第1端末120の位置情報を検出する(ステップS501)。そして第1移動先予測部138において移動先を予測する(ステップS502)。一方、第2位置検出部111において第2端末121の位置情報を検出し(ステップS503)、通知制御領域を決定する(ステップS504)。次に遠回り度を算出するのだが、ここでは経路コストを距離ではなく、時間を用いて算出し、また待ち時間を考慮することとする。
まず出発地点算出部124において出発地点における出発時刻を算出する(ステップS605)。そして経路コスト算出部125において出発地点での出発時刻から予測目的地までの到達時刻より最短経路コスト(時間)を算出し(ステップS606)、一方、出発地時刻から現在時刻までの経路コストと(ステップS607)、さらに現在時刻から予測目的地までの到達時刻より経路コストを算出する(ステップS608)。一方、地図情報蓄積部144に蓄積された地図情報によって待ち時間を参照する(ステップS609)。そして遠回り度算出部126においてこれら経路コストより遠回り度を算出する(ステップS509)。具体的には、例えば「出発時刻から現在時刻までの経路コスト」+「現在時刻から目的地到達時刻までの経路コスト」−「出発時刻から目的地到達時刻までの経路コスト」−「待ち時間」を「遠回り度」として算出する。図17の場合0分(30+65−75−20)が遠回り度ということになる。そして情報提供規則蓄積部127に蓄積された情報提供規則を参照し(ステップS510)、遠回り度に応じて通知制御を行う(ステップS511)。
なお、上記例において遠回り度の閾値は一定であった。しかし、移動体によって閾値は異なる。具体的には、ほとんど寄り道をしない子供が1km遠回りをしていると通報すべき異常行動であるが、頻繁に長い時間遠回りをする子供が1km遠回りをしていたとしても、異常行動である可能性は低く、その程度で通報していては情報提供先の迷惑になる場合もある。そこで日々の移動における移動体の遠回り度の履歴を蓄積し、蓄積された遠回り度の傾向から遠回り度の閾値を自動的に変更しても良い。
以下本実施例の手法について説明する。
図20は、遠回り度の履歴を蓄積し、蓄積された遠回り度の傾向に基づいて遠回り度の閾値を変更する本実施例における通知装置の構成を示す図である。前記実施の形態で示した構成要素には同様の符号を付与し、説明を省略する。以下、まず各構成要素について図を用いて説明し、後に本装置の動作について説明する。
この場合、到着判定部128は、前記第1位置検出手段で検出される前記第1端末の位置から、前記第1ユーザの目的地への到着を検出する目的地到着検出手段に相当し、遠回り度蓄積部129は、前記遠回り度算出手段で算出された前記遠回り度を、到着した前記目的地に対応付けて蓄積する遠回り度蓄積手段に相当する。また、閾値算出部130は、前記遠回り度蓄積手段に蓄積された前記遠回り度から、目的地に対応した遠回り度の閾値を算出する閾値算出手段に相当し、情報提供規則蓄積部127に相当する前記情報通知規則蓄積手段は、目的地ごとに算出された遠回り度の前記閾値を前記情報通知規則として蓄積する。
到着判定部128は、第1位置検出部101が取得した現在位置と第1移動先予測部138が予測した目的地によって、目的地に到着したか否かを判定する。具体的には現在位置が目的地の位置と一致したときに、目的地に到着したことを判定する。
図21は、遠回り度蓄積部129に蓄積される遠回り度の履歴の一例を示す図である。遠回り度蓄積部129は、到着判定部128が目的地に到着したことを判定したときに、遠回り度算出部126によって算出された遠回り度を蓄積する。具体的には図21のように遠回り度は蓄積される。「ID001」の遠回り度は1kmであることを示している。
閾値算出部130は、遠回り度蓄積部に蓄積された遠回り度の履歴によって、情報提供規則蓄積部127に蓄積された情報提供規則の遠回り度の閾値を変更する。具体的には、遠回り度の履歴の分布は正規分布になると仮定し、遠回り度の平均値と標準偏差を求める。そして平均値+n×標準偏差(nは遠回り度ランク)を閾値とする。例えば、図21のように遠回り度が蓄積されていたとき、平均値は1.4km{(1km+0km+1km+3km+2km)/5}であり、標準偏差は1.0km{√(((1km−1.4km)×(1km−1.4km)+(0km−1.4km)×(0km−1.4km)+(1km−1.4km)×(1km−1.4km)+(3km−1.4km)×(3km−1.4km)+(2km−1.4km)×(2km−1.4km))/5)}となる。よって、1.4km+n×1.0km(nは遠回り度ランク)を閾値とする。
情報提供規則蓄積部127は、遠回り度に対する情報提供先、提供情報の組である情報提供規則を蓄積する。基本的に、情報提供先の数は遠回り度が大きくなるほど増加する。また、遠回り度が低いときは、移動体の保護者など移動体との関係性が大きいもののみが情報提供先となる。遠回り度が大きくなるに従い、移動体の学校での担任や警察など移動体との関係性が小さいものも情報提供先となる。情報提供規則の情報提供先は予め移動体の保護者や介護者によって、対象となる情報提供先の電話番号、メールアドレス等を入力することにより作成される。遠回り度の閾値については閾値算出部130が算出した閾値が用いられる。図22は、遠回り度の履歴から平均値および標準偏差を用いて通知制御を行う場合の情報提供規則の一例を示す図である。例えば閾値算出部130が1.4km+n×1.0km(nは遠回り度ランク)を閾値として算出したとき、図22において「ランク1」の情報提供規則は遠回り度が「2.4km以上3.4km未満」(1.4km+1×1.0km以上1.4km+2×1.0km未満)の場合に、情報提供先「保護者A(電話番号090−AAA−XXXX)」、提供情報「移動体の現在位置情報」であることを示している。
以下、本実施例のフローチャートを、図23を用いて説明する。図23は、遠回り度の履歴を用いて通知制御を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。ここでは、上記方法によって算出された遠回り度に応じて情報提供し(ステップS501からステップS511)、その後目的地に到着してから遠回り度を蓄積するフローについて説明を行う。
まず到着判定部128は第1位置検出部101が取得した現在位置と第1移動先予測部138が予測した目的地の位置が一致するかどうかを判定し(ステップS701)、一致するときは(ステップS701のYES)、ステップS702に進む。一致しないときは(ステップS701のNO)、ステップS703に進む。一致するとき、遠回り度蓄積部129は遠回り度算出部126が算出した遠回り度を蓄積する(ステップS702)。
閾値算出部130は遠回り度蓄積部129に蓄積された遠回り度の履歴を用いて、閾値を算出し(ステップS703)、情報提供規則蓄積部127の情報提供規則を変更する(ステップS704)。そしてその後、また移動が行われたときに通知制御部106は遠回り度算出部126が算出した遠回り度と、閾値算出部130が算出した閾値によって変更された情報提供規則蓄積部127に蓄積された情報提供規則に従って情報を提供することとなる。
なお、本実施の形態において親等が保持する第2端末121は自宅等に滞在しており、固定された地点における回帰所要時間、さらに遠回り度を算出して通知の制御を行った。しかし携帯など人が保持する端末では、その人の移動とともにその位置が変化する。つまり親等の保持する第2端末121自体が移動することもあり、この場合、第2端末121の移動を考慮して回帰所要時間等を算出して情報通知を行う必要が生じる。例えば第2端末121の移動を考慮し、移動先を予測し、当該予測された地点までの回帰所要時間、そして遠回り度を用いて情報通知の制御を行うこととしてもよい。この各端末の移動を考慮した通知制御については次の実施の形態2で詳細を説明する。
(実施の形態2)
前記実施の形態1では、第1端末120の位置情報と第3端末141の位置情報より、一緒に行動しているか、それとも離脱して別々に行動しているかを判断し、離脱したと判断した場合、親が滞在する自宅等までの所要時間を算出し、異常通知を抑制する手法について説明を行った。
近年、子供の誘拐等、子供に対する犯罪が社会的に問題となっており、子供を守るシステムや装置が必要とされている。また子供に対する犯罪の多くは、子供が一人になったのを見計らって行われることも多く、場所に関わらず子供が一人か否かが大きな要因となる。そこで本発明は、子供か一人か否かの判定を行い、一人の場合、危険から守るために親元への回帰所要時間に応じて異常通知の制御を行っている。すなわち、離脱判定によって一人か否かを判定し、一人の場合、親等が保持する第2端末121の位置情報をもとに通知制御領域を算出し、当該通知制御領域までの回帰所要時間をもとに通知を行っている。これにより子供を危険から守りつつ、一方、常に異常通知をしてしまうような誤動作を防止している。つまり本発明は、子供に危険が及ぶ可能性が高い一人での移動を検知し、親等の第2の端末の位置関係等に応じて通知を制御する思想に基づくものである。前記実施の形態1では、子供が親元へ帰るようなシチュエーションを用いて本発明の通知制御を示したが、第2端末121は親が保持するのみとは限らず、友人や先生等、信用のおける第三者であってもよい。さらにこの第2端末121の役割を果たす端末は一つとは限らず、複数であってもよい。子供が保持する第1端末120の位置と、複数の第三者が保持する端末の位置関係によって通知の制御を行うものでもよい。例えば第1端末120の所定の目的地や移動経路上に親や友人、先生等、第三者が存在する場合、子供に危険が及ぶ可能性が高い一人での行動を少しでも軽減すべく、これら端末の同行を促すこととしてもよい。以下、具体例を用いて説明を行う。
図24は本実施の形態2における通知システムの構成を示す図である。前記実施の形態で示すサーバ122、第1端末120、第2端末121、第3端末141に加え、第4端末123が加わり、さらにサーバ側に第4端末123の位置情報を受信する第4位置情報受信部148等の構成要素が加わっている。本実施の形態の通知システムは、前記第2端末と前記第2端末を保持する前記第2ユーザとはそれぞれ複数であり、前記経路予測手段は、さらに、前記第2ユーザそれぞれの現在時刻以降の移動経路を予測し、前記通知システムは、さらに、前記移動経路予測手段で予測された前記第2ユーザそれぞれの移動経路および前記各第2ユーザまでの回帰所要時間から、前記第2ユーザのうち前記第1ユーザと同行できる第2ユーザを判定する同行者判定手段と、前記同行者判定手段で判定した前記第2ユーザと、前記第1ユーザとの同行開始位置を算出する同行開始位置算出手段と、特定の一つを含む前記第2端末に対し、前記同行者判定手段で判定した同行者となるべき第2ユーザと前記同行開始位置に関する情報とを通知する通知手段とを備える。これに対し、本実施の形態2では、第2端末121、第3端末141、第4端末123および親C、友人B、友人Dが、それぞれ複数の前記第2端末と前記第2端末を保持する前記第2ユーザに相当する。また、第1移動先予測部138は、さらに、前記第2ユーザそれぞれの現在時刻以降の移動経路を予測する前記経路予測手段に相当する。同行判定部149は、前記移動経路予測手段で予測された前記第2ユーザそれぞれの移動経路および前記各第2ユーザまでの回帰所要時間から、前記第2ユーザのうち前記第1ユーザと同行できる第2ユーザを判定する同行者判定手段に相当する。また、同行開始位置算出部150は、前記同行者判定手段で判定した前記第2ユーザと、前記第1ユーザとの同行開始位置を算出する同行開始位置算出手段に相当する。また、通知部107は、特定の一つを含む前記第2端末に対し、前記同行者判定手段で判定した同行者となるべき第2ユーザと前記同行開始位置に関する情報とを通知する通知手段に相当する。
まず、第1端末120を保持する子供Aの位置情報および第3端末141を保持する友人Bの位置情報より離脱の判定を行う。図25は、図4等と同様、第1端末120を保持する子供Aが帰途につき、第3端末141を保持する友人Bの通知制御領域から離脱した状況を示す図である。ここで前記実施の形態1では、この時点で第2端末121を保持する親Bがいる自宅までの回帰所要時間を算出し、位置情報の通知を制御した。
一方、本実施の形態ではまず第1端末120の予測移動経路を予測し、予測経路上に位置する第三者を検出して各端末を保持する第三者までの回帰所要時間を算出する。そして各端末への回帰所要時間をもとに同行できる第三者を判定し、行動を供にするよう促す通知を行うこととする。つまりここでは、必ずしも親が自宅にいる必要はなく、第1端末120の所定の行き先経路上に存在する、あるいは将来存在することになる複数の端末との位置関係等によって通知制御を行うこととなる。
第4端末123は、第4位置検出部145、第4移動先予測部147、第4位置情報送信部146を備える。第4位置検出部145は、第1位置検出部101等と同様、第4端末123の位置情報を検出する手段である。また、第4位置情報送信部146は、第1位置情報送信部102等と同様、検出された位置情報をサーバへ送信する手段である。本実施の形態においてサーバは、第1端末120、第2端末121、第3端末141のみならず、第4の端末の位置情報を把握していることとなる。
第4端末123における第4移動先予測部147も前記実施の形態で示す第1端末120の第1移動先予測部138と同様、第4端末123の移動先を予測する手段である。例えば携帯電話等にはスケジュール帳を有するものも多く、第4端末123の将来の移動先も、例えばこのスケジュール帳から予測するものとする。そして予測された移動先を第4位置情報送信部146によってサーバ122へと送信する。
図26は第4端末123の第4移動先予測部147に備えられたスケジュールの一例を示した図である。端末の画面上にはスケジュールが示されている。スケジュールには時刻と、各時刻における滞在場所や移動経路が示されている。具体的には8時00分から8時30分までは自宅を出発して華町3交差点、華町1交差点を経由して華町小学校へ向かう通学路が示されている。そして8時00分から16時30分の間は華町小学校へ滞在する予定が蓄積されている。また、16時30分から17時00分は華町学習塾へ向かう経路が示されている。このように子供が保持する端末には、その子供の移動経路や滞在場所を時刻ごとに記したスケジュールが蓄積されているものとし、このスケジュールを用いて予測移動先を取得するものとする。
同様に第1端末120を保持する子供Aの移動先も第1移動先予測手段138で予測する。例えば前記実施の形態と同様、子供Aは自宅へ帰宅すると予測されているものとする。
なお、このスケジュールは例えば親が任意に入力することとしてもよい。例えば毎朝親が子供の保持する本端末にその日のスケジュールを入力し、移動先予測部138等はこのスケジュールに記された経路や滞在場所をその時刻における移動先として予測することとなる。あるいは普段の移動履歴を蓄積しておき、蓄積された移動履歴から頻繁に行われる移動を自動で入力することとしてもよい。また、通学や塾への移動など比較的、定期的に行われる移動は毎日入力するのは煩雑であるため自動で入力することとし、急きょ普段とは異なる移動を行う事となった場合は親などが任意に入力し、スケジュールとしてもよい。
サーバ側において第4位置情報受信部148は、第4位置情報送信部146によって送信された第4端末123の位置と将来の移動先を受信する手段である。そして受信された位置情報と移動先より、通知制御領域決定部114において通知制御領域を決定する。
通知制御領域決定部114は前記実施の形態1と同様、端末の位置を基準とした通知制御領域を算出する手段であり、本実施の形態では第4位置情報受信部148で検出された第4端末123の位置を基準とした領域が通知制御領域となる。例えば、前記実施の形態と同様、第4端末123の位置を中心として半径100メートル等の領域を通知制御領域として決定しておく。
前記実施の形態で示す離脱判定部105において、第1端末120を保持する子供Aが離脱して一人になったと判定した場合、一人で行動するのは危険であるため、次に同行できる他の端末を検索することとなる。
同行者判定部149は、第4端末123の位置および通知制御領域決定部114で決定された通知制御領域をもとに、同伴できる第4端末123を判定する手段である。同行者判定部149は、例えば第1端末120の移動先の経路上に第4端末123による通知制御領域が一致するか否かの判定を行い、その一致の度合等から動向できるか否かを判定する手段である。例えば同行できる端末が複数検出された場合、いずれか一つを決定する必要があり、その基準として移動先の一致の度合を用いる。例えば各端末への回帰所要時間(本実施の形態では合流するまでに要する時間ということになる)を算出し、最も短い時間で合流できるユーザを同行者として判定することになる。そしてその間はたとえ一人で移動していても、通知を抑制することとなる。さらには、たとえ近辺に第4の端末が存在しても、移動先が異なる場合、あるいは一致度が低い場合は合流してもすぐにまた離脱することになるため、行動を供にする端末としては必ずしも適さないため、本実施の形態では単に回帰所要時間を用いるのではなく、同行者の判断基準に移動先の一致度を用いることとする。例えば本実施の形態における予測手段は、予測移動先として経路を含めて予測するものとし、当該予測された経路の一致の度合を判定する。
同行開始位置算出部150は、同行者判定部149において同行が可能と判定された第4端末123と合流する地点を算出する手段である。そして通知制御部106の制御のもと、通知部107において第4端末123の位置と所要時間等を第1端末120へ通知する。以下、図を用いて具体例を説明する。
図26には、前記実施の形態と同様に第1端末120を保持する子供A、第3端末141を保持する友人B、および第4端末123を保持する友人Dが存在している。今、子供Aと友人Bが離脱したため、この先Aは一人で移動することとなる。ここで第1端末120における第1移動先予測部138は、子供Aの自宅を移動先と、さらに自宅までの経路を移動先として予測したとする。
一方、第4端末123における第4移動先予測部147は、子供Dの今後の移動先として「華町進学塾」を予測したものとする。ここで第4端末123の位置情報と、予測された移動先「華町進学塾」が第4位置情報送信部146を介してサーバ122へと送信されている。そして通知制御決定部114によって第4端末123の位置を基準とした通知制御領域が算出されている。
一方、同行者判定部149では、第1端末120の予測移動経路上に、第4端末123による通知制御領域の有無を判定し、同行できるか否かの判定が行われる。具体的には「自宅」と「華町学習塾」までの経路の一致度を判定する。例えば一致度合は距離によって算出するものとし、ここでは「華町学習塾」までの700mが一致すると算出されている。例えば一致度に閾値(例えば200m等)を設け、一致度が閾値以上のユーザが存在する場合、同行可能と判定することとする。なお、子供のより安全を考慮して閾値を0m、つまり少しでも一致するならば同行を促すこととしてもよい。
そして同行開始位置算出部150において合流する位置を算出する。例えば第1端末120の移動速度と第4端末123の移動速度をもとに合流する地点を算出し、そのユーザの位置と所要時間を第1端末120へと通知する。図27は、第1端末120へ通知された第4端末123の位置と第4端末123までの回帰所要時間3分(200メートル)との表示の一例を示した図である。
図28は、第1端末120と第3端末141との離脱を判定する手順を示すフローチャートである。図29は、第1端末120が第3端末141の通知制御領域から離脱した後、第4端末123を保持する友人Dとの同行の可否を判定する手順を示すフローチャートである。以下、本実施の形態の動作フローを図28および図29のフローチャートを用いて説明する。
第1端末120と第2端末121との位置関係をもとに離脱を判定するまでの動作(ステップS101からステップS111)は前記実施の形態1と同様である。本実施の形態ではさらに離脱して一人で移動していると判定された場合(ステップS111)、一緒に行動を供にできる第4端末123を次の通知制御領域とし、この第4端末123を検索することとなる(フローBへと進む)。
第4端末123側ではまず、第4端末123の位置情報を検出し(ステップS201)、サーバへ送信する(ステップS202)。そしてサーバ側で第4端末123の位置情報を受信しておく(ステップS203)。さらに本実施の形態では第3端末141の移動先を予測し(ステップS204)、予測移動先を送信し(ステップS205)、サーバ側ではそれを受信する(ステップS206)。また同様に第1端末120の移動先を予測し(ステップS207)、予測移動先を送信し(ステップS208)、サーバではそれを受信しておく(ステップS209)。
次に第4端末123までの回帰所要時間を算出し(ステップS2091)、回帰所要時間が所定時間内か否かの判定を行う(ステップS2092)。回帰所要時間が所定時間内か所定時間内の場合(ステップS2092のYes)、つまりすぐに合流できるようならば同行者として適しているため、一緒に行動を促し、その間、親等への通知を抑制することとなるのだが、一方、たとえ合流してもすぐにまた別れることとなる場合、必ずしも同行することが適しているとは限らないため、さらに同行者との移動先の一致度を考慮することとなる(ステップS210へ)。なお、回帰所要時間が所定時間内か所定時間を越える場合は(ステップS2092のNo)、本動作を終了する。
次に第1端末120と第4端末123の予測移動先の一致度を演算する(ステップS210)。一致度が閾値以上か否かを判定し(ステップS211)、閾値以上の場合(ステップS211のYes)はステップS212へ進み、閾値未満の場合は(ステップS211のNo)終了する。
閾値以上の場合(ステップS211のYes)、第4端末123までの所要時間を演算し(ステップS212)、第4端末123の位置と所要時間を第1端末120へ送信する(ステップS213)。第1端末120ではそれを受信し(ステップS214)、例えば表示画面等へ表示することで第4端末123との合流を促す。一人での行動は危険を伴うが、予測移動先が所定の値以上一致するものを一緒に行動させることで危険を回避することが可能となる。
(最小構成)
なお、本実施の形態では、第3端末141との位置関係から離脱か否かの判定を行い、離脱と判定された場合に自動的に回帰所要時間を算出して通知の制御を行ったが、これに限ったものではない。子供Aや親Cの操作によって行ったり、任意のタイミングで行ったりすることも可能であり、したがって離脱判定部105等は必ずしも必要な構成ではない点は前記実施の形態1と同様である。また、本実施の形態では、各端末で検出される位置情報を一旦サーバに送信し、これら処理をサーバ側で行ったがこれに限ったものではない。例えば、子供Aが保持する第1端末120において親Cの第2端末121や友人Dの第4端末123の位置情報を検出し、これら一連の処理を第1端末120で行うことも可能であり、この点も前記実施の形態1と同様である。したがって本発明は、図30に示す最小の構成要素によっても実現可能である。図30は、本実施の形態2の通知システムの最小構成を備える第1端末101の構成を示す図である。すなわち、第1位置検出部101、第2位置検出部111、第3位置検出部142、第4位置検出部145等、各端末の位置情報を検出し、移動先予測部138によって各端末の移動先を予測する。そして各端末の位置及び予測移動先より、第1端末120の通知を制御する領域である通知制御領域を、通知制御領域決定部114において決定する。そして回帰所要時間算出部13において所要時間を算出する。そして各端末の中で同行できる端末を、同行者判定部149において判定する。なお、複数の端末の中から同行できる端末を判定するため、ここでは第3位置検出部142、第4位置検出部145等、複数の検出手段があることを点線で表すものとする。つまり、端末は必ずしも4つに限ったものではなく、複数の端末の位置を検出し、その中から特定するものである。そして判定された同行者と合流する位置を同伴開始位置算出部150で決定し、通知の制御を通知制御部106において行う。
(変形例1)
なお、本実施の形態では、同行できる第三者を同行者判定部149において判定することとなるが、ここで第三者は必ずしも一人とは限らず、複数人が該当する場合もある。そこで本実施の形態では、移動先の一致度という概念を設けて第三者を決定することを上記に示した。図31は、複数の第三者の端末の移動先を予測し、予測された移動先までの移動経路と第1端末120の移動経路との一致度を判定する移動先一致度判定部151を備えた第1端末120の構成を示す図である。一方、同行者判定部149でこれらの処理を行うのではなく、移動先予測部138で予測された各端末の移動先との一致度を判定する移動先一致度判定部151を別途設けることとしてもよい(図31)。以下、具体例を用いて説明する。移動先一致度判定部151は、前記経路予測手段によって前記予測された経路が、前記第1ユーザと第2ユーザとで一致する距離を算出する経路一致距離算出手段に相当し、同行者判定部149に対応する前記同行者判定手段は、前記複数の第2ユーザのうち、前記同行開始位置からの前記一致距離が最も長い第2ユーザを同行者として判定する。
図32は、図26等と同様、友人Bと離脱した子供Aと同行する第三者となりうる友人C、友人Dの位置関係を示した図である。検出された各端末の位置を示している。また、移動先予測部138で予測された各端末の移動先を、子供Aは実線の矢印で、友人Cは破線の矢印で、友人Dは一点鎖線の矢印でそれぞれ示す。例えば子供Aは「自宅」へ移動しようとしている。また子供Aと離脱した友人Bは自分の自宅へ帰宅しようとしている。そして子供Aの前方にいる友人Cは「華町学習塾」へ移動しようとしている。一方、子供Aの前方にいる友人Dは「華町駅」へ移動しようとしている。
移動先一致度判定部151では、まず子供Aの予測移動先である「自宅」までの経路上を基準として、一致する経路を含む端末を検索する。図32に示す例では、子供Aの予測移動先の経路上に位置し、移動先の一部が同じである友人C、友人Dが該当することとなる。さらに移動先一致度判定部151において移動先の一致度を演算する。図32において友人Cの移動先は「華町2交差点」を右折して先にある「華町学習塾」であり、子供Aとは700m一致することとなる。一方、友人Dの移動先は「華町2交差点」を左折して先にある「華町駅」であり、子供Aとは「華町2交差点」までの450mが一致することとなる。例えば前述のように一致距離の閾値を200メートルとすると、友人C、友人Dのともに閾値以上一致することとなる。そこで一致する距離が最も長い端末を同行者として判定することとする。本例の場合、一致する距離が700メートルである友人Cを同行者として判定することとなる。
次に判定された同行者との同行を開始する位置を同行開始位置算出部150において算出することとなる。例えば同行者を判定した時点における友人Cの位置で友人Cに待機するように通知し、一方、子供Aには当該位置を通知し、合流させることで同行して移動することができるようになる。図33は、図32に示す位置関係において、同行者を友人Cとして判定し、その地点で合流(つまり同行開始位置となる)させたその後の状況を示す図である。子供Aが友人Cに追いついて、その後700メートルを同行して移動しようとしていることを示している。子供を犯罪から守るためには、単独で移動する距離や時間を短くし、なるべく友人や親、先生等と一緒に行動させることが望ましい。そこで本実施の形態における同行者判定部149は、移動先一致度判定部151によって判定された移動先の一致度をもとに、150メートル先に位置する友人Dではなく、200メートル先に位置する友人Cに追いついて移動するほうが、一緒に行動を供にできる距離が700メートルと長いため、友人Cへ追いつくことを勧めることとなる。
本実施の形態の全体の動作フローは前述に示したが、ここで同行者の判定について詳細な動作フローについて、図34を用いて説明する。図34は、子供Aと行動をともにできる距離がより長くなる第三者を同行者と判定する場合の処理手順を示すフローチャートである。
まず、基準となる第1端末120の位置情報を検出し(ステップS301)、移動先を予測する(ステップS302)。一方、同行者となりうる第三の端末の位置情報を検出し(ステップS303)、各端末の移動先を予測する(ステップS304)。なお、ここで示すシステムにおいて同行者となりうる端末はひとつに限らず複数存在し、これら複数の端末の位置と移動先の中から同行者を特定することとなる。
まず、第1端末120の予測された移動経路の一部と一致する同行者となりうる第三の端末を抽出し(ステップS305)、該当する端末が存在するか否かを判定する(ステップS306)。存在する場合はステップS307へ進み、存在しない場合は終了する。図32に示す位置関係の場合、本人Aの予測移動経路上に位置し、移動先の一部が一致する友人Cと友人Dが該当することとなる。同行者となりうる端末が存在する場合(ステップS306のYes)、一致する距離を算出し(ステップS307)、例えば閾値以上か否かの判定を行う(ステップS308)。閾値以上の場合はステップS309へ進み、閾値未満の場合は終了する。閾値未満の場合に終了するのは、合流してもすぐにまた分かれることとなるためであるが、一方、子供のより高い安全性を考慮し、閾値を0、つまり少しでも一致する距離が存在する場合は同行するよう促すこととしてもよい。
閾値以上の場合(ステップS307のYes)、当該端末を同行者として判定する(ステップS309)。なお、ステップS306において複数の端末が該当する場合、ステップS307で各端末において一致する距離を算出し、ステップS308、ステップS309で最も距離が長いものを同伴者として判定することとしてもよい。図32に示す位置関係の場合、友人Cとは700メートル、友人Dとは450メートルが一致し、友人Cを同行者として特定する。
同行者として特定された端末の現在の位置を、同行を開始する地点として算出し(ステップS310)、当該位置を同行者である第3端末141へ通知し(ステップS311)、第1端末120へ通知する(ステップS312)。
(変形例2)
なお、上記例における判定された同行者との同行の開始位置については、同行者の現在の位置を同行開始位置とした。つまり、同行者として判定された場合、同行者にはその位置で待ってもらい、防犯をする必要がある第1端末120がその地点へ移動することとなる。これは、防犯をする必要がある基準となる第1端末120が一人で移動をする距離や時間を少しでも短くするためである。しかし、実環境において、同行者となりうる者も移動をしているため、その地点で待ってもらうのでは目的地へ遅れてしまう場合もある。そこで例えば、同行者として特定されても移動をし続け、第1端末120と同行者との両者の移動を考慮して同行開始位置を算出してもよい。つまり特定された同行者を待たせるのではなく、自分が当該同行者に追いつく形態となる。以下、具体例を用いて説明する。また、時間に伴う移動を表すため、ここではダイヤグラムを用いることとする。
図35は、図32に示す位置関係とその後の移動を示すダイヤグラムである。横軸を時間、縦軸を距離とする。なお、縦軸に示す距離は、第1端末120、つまり本実施の形態では防犯する必要がある子供Aの予測移動経路を固定し、その移動距離を縦に示したものである。各直線は、各ユーザの移動を示すこととなる。例えば、子供Aは友人Bと「華町小学校」を16時20分に出発して途中で離脱した旨を示している。また直線の傾きは速度を示すこととなる。そして16時20分の後、そのままの現在の速度で帰宅すると、17時40分に自宅に到着することとなる。ここでは点線で表している。
一方、本システムでは他の端末の位置情報とその後の移動先や移動経路の情報が得られており、同行できる端末を抽出するため、第1端末120の移動経路を基準としてその経路上に現在位置する。あるいは将来位置する端末を抽出する。図32に示す位置関係の場合、該当する第三者を抽出すると友人Cと友人Dが移動先上に位置することが分かる。具体的には友人Dとは「華町2交差点」まで、友人Cとは「華町学習塾」まで同じ経路を辿ることとなる。したがって図35に示すダイヤグラムには、友人Bと離脱した16時30分に各位置で検出され、その後、それぞれの地点まで同じ経路を辿る旨が直線で示されている。しかし一方で図32、図35に示すように友人Dは子供Aの前方150メートル、友人Cは子供Aの前方200メートルに位置するため、このままの速度でお互い移動すると、子供Aと友人Cまたは友人Dとは交わることなく、子供Aは一人で自宅まで帰宅しなければいけなくなる。そこで上記例では、同行者と判定された友人Cに現在の位置で待ってもらい、合流することなることを示した。これらの移動を示したものが図36である。
図36には、子供Aが一人になった時点における地点で友人Cに待ってもらい、16時35分に子供Aと友人Cが合流した旨を示している図である。そして合流後、華町学習塾までの17時08分まで同行して移動する旨を示している。
しかし上記例は、同行者を判定する時点での絶対的な一致距離を考慮し、同行者にはその地点で待ってもらい、その後移動することとなる。例えば友人Cはそのまま移動をし続けていれば17時には華町学習塾に到着できるが、子供Aを待つことで到着時刻が17時08分となり、同行するために待つのは不都合な場合もある。そこで、同行者と判定された場合であっても、同行者は移動を続け、そこに子供Aがその同行者に追いつくのが好ましい場合もある。
図37は、同行者として判定された友人Cがその地点で待つのではなく、そのままの速度で移動を行った場合に、子供Aが速度を速め追いついた後、同行して移動した旨を示すダイヤグラムを示したものである。具体的には華町2交差点の手前で追いつき、その後同行して移動する旨を示している。一方、この場合、図36と比較して同行開始位置が異なり、また一緒に行動する距離自体は短くなっていることが分かる。そこで単に離脱した時点の絶対的な距離ではなく、移動を考慮した一致度と同行開始地点を演算することとしてもよい。
図38は、両者のその後の移動を考慮した同行者判定および同行開始位置を算出する場合のシステム構成図である。図31に示す構成要素に加え、移動速度算出部152、最大移動速度算出部153が加わる。移動速度算出部152は、各端末の移動速度を算出する手段である。移動速度は例えば徒歩での平均的な速度(例えば分速80メートル)としてもよいし、各端末の所有者の平均速度を、普段検出される位置情報等から算出するものでもよい。また、最大移動速度算出部153は、移動している同行者と判定された端末に追いつく際、最大移動できる速度を算出する手段である。例えば追いつく側が子供や高齢者の場合は平均速度の2倍とし、一般的な大人の場合は3倍等、端末ごとに異なる速度であってもよい。本例ではこの速度を用いて同行開始位置を算出し、その後、同行できる距離をもとに同行者を特定する。以下、図39、および図40のダイヤグラムを用いて具体例を説明する。移動速度算出部152は、前記第1端末を保持する前記第1ユーザの速度である第1速度を算出する第1端末速度算出部と、前記第2端末を保持する前記第2ユーザの速度である第2速度を算出する第2端末速度算出部とに相当し、同行開始位置算出部150に相当する前記同行開始位置算出手段は、前記移動経路予測手段により予測された経路上で前記第1ユーザおよび前記第2ユーザがそれぞれ算出された前記第1速度および前記第2速度で移動した場合の合流点を前記同行開始位置として算出する。
図39は図32等と同様、子供A等の位置関係を地図で示したものである。図39において、今友人Bと分かれた子供Aと、友人Cとは「華町学習塾」までの距離700mを供に行動できる。一方、友人Eとは自宅までの800メートルを供に行動できる。したがって現在の位置関係のみからは友人Eと一致する移動距離が長いことになる。しかし、友人Eおよび友人Cはこのまま移動をし続けるため、子供Aが追いつくころには同行開始地点やその後の移動距離も変わってくる。たとえ子供Aが急いで追いついても、場合によっては一緒に行動を供にできる距離は短くなる場合もある。以下、図40に示すダイヤグラムを用いて説明する。図40は、子供Aが友人Bの通知制御領域を離脱した後、最大速度で移動した場合に、より長く行動をともにできる第三者を示す図である。
この場合、最大移動速度算出部153は、前記第1端末速度算出部で算出される速度をもとに、前記第1ユーザが前記第2ユーザに向かって移動可能な最大移動速度を算出する最大移動速度算出部に相当し、同行開始位置算出部150に相当する前記同行開始位置算出手段は、前記移動経路予測手段により予測された経路上で前記第1ユーザおよび前記第2ユーザがそれぞれ、算出された前記最大移動速度および前記第2速度で移動した場合の合流点を前記同行開始位置として算出する。
例えば、子供Aが急ぐことができる最大の速度を分速160mとする。そしてこの速度で移動した場合のグラフを図40のダイヤグラムに示す。一方、友人Cや友人Eはそのままの速度で移動をするものとする。直線が交わる点が、両者が合流する地点であり、その後の距離が一緒に行動をともにできる距離ということになる。この場合、友人Eとは残り300mしか一緒に行動できないこととなる。一方、友人Cとは残り600mを一緒に行動できることとなる。そこで同行者を友人Cと判定し、両直線の交わる点を同行開始地点として算出することとなる。そして当該位置と所要時間を通知することとなる。
両者の移動を考慮した同行者の判定について詳細な動作フローを、図41を用いて説明する。図41は、子供Aが最大速度で移動した場合に、より長く行動をともにできる第三者を探す手順を示すフローチャートである。
まず、基準となる第1端末120の位置情報を検出し(ステップS401)、移動先を予測する(ステップS402)。一方、同行者となりうる第三の端末の位置情報を検出し(ステップS403)、各端末の移動先を予測する(ステップS404)。そして第1端末120の予測された移動経路の一部と一致する同行者となりうる第三の端末を抽出する(ステップS405)。
該当する端末が存在するか否かを判定する(ステップS406)。存在する場合(ステップS406のYes)はステップS407へ進み、存在しない場合(ステップS406のNo)は終了する。図39に示す位置関係の場合、本人Aの予測移動経路上に位置し、移動先の一部が一致する友人Cと友人Eが該当することとなる。同行者となりうる端末が存在する場合(ステップS406のYes)、第1端末120が追いつくために移動できる最大の速度を算出する(ステップS407)。そして最大速度で移動した場合の合流地点を算出する(ステップS408)。図40に示すダイヤグラムの場合、友人C、友人Eの各合流点が算出される。そして合流地点移行の一致距離を算出する(ステップS409)。図40に示す例の場合、友人Cとは残り600メートル、友人Eとは残り300メートルが一致距離として算出されることとなる。そして一致距離が最長の人を同行者として判定する(ステップS410)。つまり友人Cということになる。そして友人Cとの合流地点を同行開始位置として算出し(ステップS411)、その地点を同行者である第3端末141へ通知する(ステップS411)。また、同様に第1端末120へと通知する(ステップS412)。
各端末の移動を考慮しつつ、子供の防犯のために同行させるのに適した同行者を判定し、防犯機能の役割を果たすことが可能となる。
なお、上記例では端末を保持する両ユーザの移動を考慮し、例えば線形的に移動を行った場合の合流点をその同行開始位置として特定を行ったが、これに限ったものではない。例えば地図情報を参照し、両者の移動経路上であって、同行開始として望ましい地点をその同行開始位置として特定することとしてもよい。例えば公園や、見通しのよい広場などは合流する同行開始位置として適した場合が多く、両者の移動経路上、あるいはさらに前記実施の形態で示す遠回り度を考慮してこれら同行開始地点を算出することとしてもよい。また、いずれか一方を待たせることとなる場合、他方を待つのに適した時間を潰せる場所を同行開始位置としてもよい。地図情報蓄積部144は、所定の地域の安全度に関する情報を蓄積した地図情報蓄積手段に相当し、同行開始位置算出部150に相当する前記同行開始位置算出手段は、前記移動経路予測手段により予測された経路上で、前記安全度が高い地点を前記同行開始位置として算出する。
あるいは、いずれかが他方へ追いつくのではなく、両者が所定の場所へ移動して合流することとしてもよい。例えば、同行開始位置算出部150において、移動先一致度判定部151で算出された一致する経路上であって、同行する両端末の移動距離が最小となる地点を同行開始位置とすることとしてもよい。この場合、同行開始位置算出部150に相当する前記同行開始位置算出手段は、前記移動経路予測手段により予測された経路上で、同行すると判定された前記第1ユーザと前記第2ユーザとの相互の移動距離が最小となる合流点を同行開始位置とする。
(変形例3)
なお、前記変形例1では各端末の移動経路の一致距離を用いて同行者の特定を行った。防犯という観点から、より長い距離を一緒に行動した方が望ましいため、本発明に示すように一致距離が長いユーザを同行者として特定し、行動を共にすることを促すことでより安全に移動を行うことが可能となる。またさらに、前記変形例2では各端末の移動速度を考慮し、同行開始位置および一致距離を算出して同行者の特定を行った。単に現在位置の相対距離のみならず、移動を考慮した距離の一致度合を用いて同行者を特定することで、より適切な同行者を特定することが可能となり、安全に行動を行うことができることとなる。
一方、上記変形例に示す実施例では、各端末を保持するユーザの年齢など、ユーザのプロファイルを考慮するものではなかった。実際、本発明が使用されるシステムでは、見守られる側のユーザが高学年か低学年か、また同行者となって見守る側が親や先生であるか、あるいは同じように子供であるか等、端末を保持するユーザのプロファイルに応じて制御を変更することで、より適切に子供の防犯を行うことが可能となる。以下、具体例を用いて説明を行う。
まず、本発明に示すシステムは、例えば所定の小学校の生徒に端末を配布する例が考えられる。そして小学校の1年生から6年生までの各生徒が端末を有し、例えば登下校や塾等への行き帰りの際などに、上記手法を用いて生徒達がお互い同行し合いながら危険から身を守る使用例が挙げられる。
図42は、本システムの実際に使用されるハード構成の一例を示したものである。まず本システムは、各ユーザが保持する端末と、それら端末の情報を処理するサーバとを備える。端末はある小学校や幼稚園などの生徒や、生徒の親、先生、あるいは町のパトロールを担当する人達等が所持する。そして各端末には前記実施の形態で示すように、位置検出手段や移動先予測手段等が備えられており、各ユーザの現在の位置や将来の位置等を検出し、サーバへと送信する。サーバはある小学校や幼稚園、あるいは所定の地域ごとにカバーするエリアを有しており、その小学校等の生徒や、カバーするエリア内の端末から送信された位置情報等をもとに子供を犯罪等から守るべく、前記実施の形態で示すように防犯通知の制御や、同行を促す処理を行い、これら処理を各端末へ送信することとなる。
この際、単に端末を保持するユーザ同士に合流を促し同行させるのみならず、端末を保持するユーザの年齢等を考慮して同行者を特定することで、より高い防犯機能を発揮することが可能となる。例えば1年から3年までの低学年の生徒は、より危険にさらされる可能性が高いと考えられる。そこで例えば一人で帰宅している低学年の生徒がいた場合、高学年の生徒に同行を促すよう通知を制御することとしてもよい。
図43は同行を促す通知の制御を説明するための図である。図43には、華1交差点で子供Aと友人Bが離脱し、子供Aが一人になった旨が示している。この子供Aは低学年の生徒であるとする。また、子供Aの前方には高学年の生徒であるCさん(以下、高学年者C)、さらに前方には同じく高学年の生徒であるDさん(高学年者D)がいるとする。またこれらの生徒は同じ華町小学校の生徒であり、本発明に示す各端末を有しているものとする。そして本例で示す各端末には高学年や低学年等、所有者の学年に関する情報が蓄積されているものとする。高学年者Cおよび高学年者Dの移動先は華町2交差点を右折した先にある華町学習塾であることが示されている。また子供Aの移動先は、華町2交差点を右折した先にある自宅へ帰宅しようとしているとする。
ここで高学年者Cを基準に説明すると、今、高学年者Cの前方には一人で移動している高学年者Dと、友人Bと離脱して一人になった子供Aがいることとなる。両者との予測移動先の一致度合は、ともに華町学習塾までと等しく、どちらに合流してもよいこととなる。しかし前述に示すように、低学年の生徒はより危険にさらされる可能性が高い場合が多いため、例えば学年によって優先度を設け、低学年への合流を優先させることとしてもよい。例えば高学年者Cに後方に低学年の子供Aがいること旨を通知し、一緒に行動させるよう促すこととなる。
図44は高学年者の保持する端末に対して、同行可能な低学年者との同行を促す通知の一例を示す図である。図44は高学年者Cの保持する端末の表示画面である。表示画面には高学年者Cの現在位置と、後方にいるAさんの現在位置およびAさんの今後の移動先である自宅までが矢印で示されている。そして画面には「後方にAちゃんがいます。一緒に帰ってあげませんか?」など、同行を促す通知が行われている。そして高学年者Cにその場で待ってもらい、子供を危険から守るべく子供Aと同行することが可能となる。また、例えば高学年者Cに同行可能か否かの確認をさせ、同行可能とした場合、低学年の生徒には「C兄さんが一緒に帰ってくれますよ。」などの通知を行うこととしてもよい。また、両者が必ずしも顔見知りとは限らないため、例えば図44に示すように顔写真等を表示することとしてもよい。
なお、一般的に低学年の生徒は、まだ一人で行動している危険性について認知していない場合もあり、誰かと一緒に行動をするように通知を行っても、必ずしもその通りの行動するとは限らない。また移動速度という観点において、低学年者の移動速度と、高学年者の移動速度では、高学年者の移動速度の方が速いのが一般的であるため、例えば生徒の追いつく必要がある場合など、低学年者に通知して高学年者に合流させるより、高学年者に通知して低学年者に合流させる方がより好ましい。そこで、高学年者に待ってもらう、あるいは追いついて一緒に帰ってあげるよう促すことで、より安全に子供たちの行動を管理することができる。
また低学年の生徒は、機器の端末の操作に必ずしも慣れているとは限らず、より簡易に操作できることが望ましい。
例えばスケジュールの入力は親が行い、先生や特定の者以外が操作不可能とすることで、より防犯レベルを高めることが可能となる。一方、高学年になるにつれ、帰宅途中に寄り道することも多々あり、また高学年の生徒による多少の寄り道ならば、ユーザがその日に応じて予定を変更することで回帰所要時間を越えた場合に通知する制御を抑制することが可能となる。日々の行動によってユーザ自ら予定を変更可能とすることで、誤って通知がされることを防ぐことができる。
また前記実施例では、スケジュール等に入力された予測移動先は固定のものであり、固定された移動経路によって一致度を算出していたが、これに限ったものではない。例えば、予測移動経路と、さらに前記実施の形態で示した遠回り度を用いて同行者の特定を行うこととしてもよい。例えば年齢等に応じてこの遠回り度を制御することで、より適切な見守り機能を発揮することが可能となる。例えば端末には遠回り度の閾値が蓄積されているものとする。またこの遠回り度の閾値は、前記実施の形態で示すように各端末に応じて算出した値であってもよいし、あるいは学年等、プロファイルに応じた値であってもよい。そして単に次の予測目的地までの最短経路や、あるいは予測移動経路のみならず、遠回り度が閾値以内での他の経路を考慮し、当該経路を用いて同行者を特定することも可能である。以下、具体例を用いて説明する。
図45は同行を促す通知の制御を説明するための図である。図45には、図43と同様、華1交差点で子供Aと友人Bが離脱し、子供Aが一人になった旨が示している。子供Aは低学年の生徒であるとする。また、子供Aの前方には高学年者Cがいる。高学年者Cの移動先は華町2交差点を右折した先にある華町学習塾であることが示されている。子供Aの移動先は、都3交差点を右折した先にある自宅へ帰宅しようとしているとする。図45において高学年者Cと子供Aの移動先の一致度合は低く、あるいは上記例に示すように両者の移動速度を考慮して移動した場合、まったく一致しないこととなり、子供Aに対する同行者としては、この高学年者Cは適さないこととなってしまう。しかしながら、より高い防犯を目的とする場合、高学年者には多少の迂回を伴ってでも低学年者を見守るように同行を促すこととしてもよい。
図46は、高学年者に対しては、遠回り度の閾値の範囲内で低学年者との同行を促す場合の移動経路の一例を示す図である。例えば、図46に示すように多少遠回りになるが、子供Aの自宅まで同行しても移動先である華町学習塾へ到達することが可能である。そして図22に示すような経路を通った場合、子供Aとの移動先の一致度は非常に高いものとなる。そこで例えば端末所有者のプロファイルに応じ、高学年者にはより高い遠回り度を設け、低学年者が一人で移動しようとしている場合、この遠回り度の範囲内で同行を促すよう通知を行うこととしてもよい。低学年の子供等の高い防犯を促すことが可能となる。
さらに、同行した場合の移動速度を考慮して遠回り度を算出することとしてもよい。例えば低学年のユーザと同行をした場合、高学年のユーザは移動速度が遅くなることが考えられる。つまり、図46において低学年である子供Aの自宅までの経路の間、高学年者Cは自分の普段の移動速度ではなく、子供Aを基準とした移動速度で移動しなければならないこととなる。このような場合、単に距離をもとに遠回り度を算出し、当該遠回り度が閾値以内であっても、低学年者と同行した場合、移動に時間がかかってしまい、例えば華町学習塾に遅れてしまう場合もある。そこで、同行するとした場合、その同行する間の移動距離と同行者の移動速度等を考慮して遠回り度を算出し、当該遠回り度が閾値以内か否かで同行者の特定をすることとしてもよい。
この場合、同行者判定部149は、前記移動経路予測手段で予測した前記第2ユーザの移動経路と、前記第2位置検出手段で検出される前記第2ユーザの位置情報とから、前記第2ユーザが目的地に向かってどの程度遠回りをしているかを示す遠回り度を算出する遠回り度算出手段と、前記第2ユーザの前記遠回り度の閾値を蓄積する遠回り度閾値蓄積手段との機能を備え、移動先一致度判定部151に対応する前記経路一致距離算出手段は、前記遠回り度閾値蓄積手段に蓄積された前記遠回り度の閾値の範囲内で移動した場合の移動経路を用いて前記一致する距離を算出する。
また、同行者判定部149は、さらに、前記第2位置検出手段で検出された位置情報から、出発地を算出する出発地算出手段に相当する機能を備え、前記遠回り度算出手段の機能を備える同行者判定部149は、ある経路の始点から終点までの移動に要するコストを表す経路コストを用いて、前記出発地から現在地点までの経路コストと、現在地点から前記経路予測手段で予測した目的地までの経路コストとの和から、算出された前記出発地から前記経路予測手段で予測した目的地までの経路コストを減算した差で表される遠回り度を算出する。
高学年者が低学年者に同行する間の移動距離と同行者の移動速度等を考慮して遠回り度を算出し、当該遠回り度が閾値以内か否かで同行者の特定をする場合、通知システムは、図31の構成にさらに、図20に示した到着判定部128に相当する前記第2位置検出手段で検出される前記第2端末の位置から、前記第2ユーザの目的地への到着を検出する目的地到着検出手段を備える。遠回り度蓄積部129は、前記遠回り度算出手段で算出された前記遠回り度を、到着した前記目的地に対応付けて蓄積する遠回り度蓄積手段に相当する。閾値算出部130は、前記遠回り度蓄積手段に蓄積された前記遠回り度から、目的地に対応した遠回り度の閾値を算出する閾値算出手段に相当し、前記遠回り度閾値蓄積手段の機能を備える閾値算出部130は、蓄積されている遠回り度の閾値を、前記閾値算出手段によって算出された新たな閾値で更新し、移動先一致度判定部151に相当する前記経路一致距離算出手段は、前記遠回り度閾値蓄積手段により更新された遠回り度の前記閾値の範囲内で移動した場合の移動経路を用いて前記一致する距離を算出する。
図47は、より人数の多い集団に子供Aを同行させるとした場合の移動経路の一例を示す図である。なお、複数人いる方、すなわち、人口密度の高い集団を優先することとしてもよい。この場合、同行者判定部149は、前記通知制御領域の安全性の度合いを示し、前記第2端末を保持する第2ユーザの密度が高いほど、安全性の度合いが高いことを示す安全度を算出する安全度算出手段の機能を備え、前記同行者判定手段として、前記安全度が高い第2ユーザを、優先して同行者と判定する。より安全性を確保することができる(図47)。また、端末の所有者のプロファイル等より、通知制御領域の範囲やレベルを変更し、これを考慮することとしてもよい。例えば親や先生、高学年の生徒の通知制御領域は低学年の生徒のそれより広くする等の制御をすることで、より適切に子供の見守り機能を発揮することができる。この場合、同行者判定部149は、前記通知制御領域の安全性の度合いを示し、前記第2端末を保持する第2ユーザの年齢が所定の範囲内で高いほど、安全性の度合いが高いことを示す安全度を算出する安全度算出手段に相当し、端末の所有者のプロファイル等を蓄積する機能を備え、前記同行者判定手段として、前記安全度が高い第2ユーザを、優先して同行者と判定する。
なお、前記実施の形態2では、各端末の現在位置や将来の移動先をもとに回帰所要時間を算出し、算出された回帰所要時間および移動先経路の一致度等をもとに同行者の特定を行い、防犯通知の制御を行った。一方、前記実施の形態2で示す同行者の特定方法は、単に防犯通知の制御のためではなく、子供を犯罪等から守るための同行者の特定として利用することも可能である。例えば親にとっては、子供がある時間内に帰宅するのか、あるいは何時に帰宅するかという事より、誰と一緒にいるか、誰と行動を供にしているか等を知ることで安心する場合もある。そこで、前記実施の形態2で示す同行者の特定方法を用い、信用できる第三者と子供を同行させる装置として用いることも可能である。
図48は本変形例のシステムの構成を示す図である。前記実施の形態2におけるシステム構成図である図31と同様の構成要素には同じ符号を付与する。
本変形例は第1位置検出部101、第2位置検出部111、第3位置検出部142、第4位置検出部145等、各端末の位置情報を検出し、移動先予測部138によって各端末の移動先を予測する。そして各端末の位置及び予測移動先より同行できる端末を、同行者判定部149において判定する。前記実施の形態では、通知の制御を行うことを目的としていたため、通知制御領域決定部114、およびその領域に回帰する時間(回帰所要時間算出部113)が必須構成要素であったが、本変形例では、予測された移動先等のみから同行者を特定することとなるため、これらは必ずしも必要な構成要素ではないこととなる。なお、複数の端末の中から同行できる端末を判定するため、本変形例においても第3位置検出部142、第4位置検出部145等、複数の検出手段があることを点線で表すものとする。つまり、端末は必ずしも4つに限ったものではなく、複数の端末の位置を検出し、その中から特定するものである。そして判定された同行者と合流する位置を同伴開始位置算出部150で決定し、通知の制御を通知制御部106において行う。
また同行者の特定方法は、図34に示すフローチャートと同様であり、さらに図41のフローチャートに示すように移動速度や、さらには端末ユーザのプロファイルを考慮して同行者を特定することとしてもよい。
本発明にかかる通知装置は、携帯電話などの移動体端末等として有用である。
図1は、本発明の実施の形態1における通知システム全体の構成を示すシステム構成図である。(実施の形態1) 図2は、第1端末、第2端末、第3端末を有したそれぞれ子供A、親C、および友人Bの位置を示した図である。(実施の形態1) 図3Aは、第1位置検出部で検出される位置情報を数値で示したものである。(実施の形態1) 図3Bは、第2位置検出部で検出される位置情報を数値で示したものである。(実施の形態1) 図3Cは、第3位置検出部で検出される位置情報を数値で示したものである。(実施の形態1) 図4は、図3と同様、子供の移動と安全エリアとの関係を示した図である。(実施の形態1) 図5は、通知部によって、例えば親の保持する第2端末等に子供Aが友人Bの通知制御領域を離れた旨の通知を行う一例を示した図である。(実施の形態1) 図6は、子供Aが友人Bの通知制御領域を離脱した後、帰宅するまでの移動経路と回帰所要時間との関係を示す図であり、図4と同様、子供Aが友人Bと華町1交差点で別れたことを地図で表したものである。(実施の形態1) 図7は、子供Aが友人Bの通知制御領域を離脱してから回帰所要時間である15分経過しても自宅へ帰宅していないため、親の端末(第2端末)へその旨と子供の位置情報を通知する一例を示した図である。(実施の形態1) 図8は、子供Aが友人Bの通知制御領域を離脱したことをトリガとし、回帰所要時間に基づいて子供Aの位置に関する通知制御を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。(実施の形態1) 図9は、子供の保持する第1端末と、親の保持する第2端末のみで閉じたシステムにおいて通知制御を行う場合の第1端末の最小構成を示すブロック図である。(実施の形態1) 図10は本変形例を実現するためのシステム構成図である。(実施の形態1) 図11は、遠回り度算出部で算出される遠回り度を説明するための図である。(実施の形態1) 図12は、子供Aが図11に示した経路を移動した場合の遠回り度の計算方法を示す表である。(実施の形態1) 図13は情報提供規則蓄積部に蓄積された情報提供規則の一例を示す表である。(実施の形態1) 図14は、遠回り度に応じた通知制御の一例を説明するための図である。(実施の形態1) 図15は、図13で説明した遠回り度に応じた通知制御を行うための処理手順を示すフローチャートである。(実施の形態1) 図16Aは、地図情報蓄積部に蓄積されている各ノードに関する情報を示す表である。(実施の形態1) 図16Bは、ノード間をつなぐ各リンクに関する情報を示す図である。(実施の形態1) 図17は、電車またはバスなどを利用して目的地まで移動する際の待ち時間を考慮に入れた遠回り度の算出方法の一例を示す図である。(実施の形態1) 図18は、図17に示した遠回り度の算出方法の計算内容を示す表である。(実施の形態1) 図19は、待ち時間を考慮して遠回り度を算出する場合の処理手順を示すフローチャートである。(実施の形態1) 図20は、遠回り度の履歴を蓄積し、蓄積された遠回り度の傾向に基づいて遠回り度の閾値を変更する本実施例における通知装置の構成を示す図である。(実施の形態1) 図21は、遠回り度蓄積部に蓄積される遠回り度の履歴の一例を示す図である。(実施の形態1) 図22は、遠回り度の履歴から平均値および標準偏差を用いて通知制御を行う場合の情報提供規則の一例を示す図である。(実施の形態1) 図23は、遠回り度の履歴を用いて通知制御を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。(実施の形態1) 図24は本実施の形態2における通知システムの構成を示す図である。(実施の形態2) 図25は、図4等と同様、第1端末を保持する子供Aが帰途につき、第3端末を保持する友人Bの通知制御領域から離脱した状況を示す図である。(実施の形態2) 図26は第4端末の第4移動先予測部に備えられたスケジュールの一例を示した図である。(実施の形態2) 図27は、第1端末へ通知された第4端末の位置と第4端末までの回帰所要時間3分(200メートル)との表示の一例を示した図である。(実施の形態2) 図28は、第1端末と第3端末との離脱を判定する手順を示すフローチャートである。(実施の形態2) 図29は、第1端末が第3端末の通知制御領域から離脱した後、第4端末を保持する友人Dとの同行の可否を判定する手順を示すフローチャートである。(実施の形態2) 図30は、本実施の形態2の通知システムの最小構成を備える第1端末の構成を示す図である。(実施の形態2) 図31は、複数の第三者の端末の移動先を予測し、予測された移動先までの移動経路と第1端末の移動経路との一致度を判定する移動先一致度判定部を備えた第1端末の構成を示す図である。(実施の形態2) 図32は、図26等と同様、友人Bと離脱した子供Aと同行する第三者となりうる友人C、友人Dの位置関係を示した図である。(実施の形態2) 図33は、図32に示す位置関係において、同行者を友人Cとして判定し、その地点で合流(つまり同行開始位置となる)させたその後の状況を示す図である。(実施の形態2) 図34は、子供Aと行動をともにできる距離がより長くなる第三者を同行者と判定する場合の処理手順を示すフローチャートである。(実施の形態2) 図35は、図32に示す位置関係とその後の移動を示すダイヤグラムである。(実施の形態2) 図36には、子供Aが一人になった時点における地点で友人Cに待ってもらい、16時35分に子供Aと友人Cが合流した旨を示している図である。(実施の形態2) 図37は、同行者として判定された友人Cがその地点で待つのではなく、そのままの速度で移動を行った場合に、子供Aが速度を速め追いついた後、同行して移動した旨を示すダイヤグラムを示したものである。(実施の形態2) 図38は、両者のその後の移動を考慮した同行者判定および同行開始位置を算出する場合のシステム構成図である。(実施の形態2) 図39は図32等と同様、子供A等の位置関係を地図で示したものである。(実施の形態2) 図40は、子供Aが友人Bの通知制御領域を離脱した後、最大速度で移動した場合に、より長く行動をともにできる第三者を示す図である。(実施の形態2) 図41は、子供Aが最大速度で移動した場合に、より長く行動をともにできる第三者を探す手順を示すフローチャートである。(実施の形態2) 図42は、本システムの実際に使用されるハード構成の一例を示したものである。(実施の形態2) 図43は同行を促す通知の制御を説明するための図である。(実施の形態2) 図44は高学年者の保持する端末に対して、同行可能な低学年者との同行を促す通知の一例を示す図である。(実施の形態2) 図45は同行を促す通知の制御を説明するための図である。(実施の形態2) 図46は、高学年者に対しては、遠回り度の閾値の範囲内で低学年者との同行を促す場合の移動経路の一例を示す図である。(実施の形態2) 図47は、より人数の多い集団に子供Aを同行させるとした場合の移動経路の一例を示す図である。(実施の形態2) 図48は本変形例のシステムの構成を示す図である。(実施の形態2)
符号の説明
101 第1位置検出部
102 第1位置情報送信部
104 第1位置情報受信部
105 離脱判定部
106 通知制御部
107 通知部
108 第2位置情報受信部
109 第3位置情報受信部
110 時計部
111 第2位置検出部
112 第2位置情報送信部
113 回帰所要時間算出部
114 通知制御領域決定部
120 第1端末
121 第2端末
122 サーバ
123 第4端末
124 出発地検出部
125 経路コスト算出部
126 遠回り度算出部
127 情報提供規則蓄積部
128 到着地判定部
129 遠回り度蓄積部
130 閾値算出部
138 第1移動先予測部
141 第3端末
142 第3位置検出部
143 第3位置情報送信部
144 地図情報蓄積部
145 第4位置検出部
146 第4位置情報送信部
147 第4移動先予測部
148 第4位置情報受信部
149 同行者判定部
150 同行開始位置算出部
151 移動先一致度判定部
152 移動速度算出部
153 最大移動速度算出部

Claims (19)

  1. 端末を保持するユーザの移動経路に基づいて、当該ユーザの位置に関する情報を他の端末に対して通知する通知システムであって、
    第1ユーザが保持する第1端末の位置を検出する第1位置検出手段と、
    第2ユーザが保持する第2端末の位置を検出する第2位置検出手段と、
    前記第2位置検出手段で検出された位置を基準として、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を行わない地図上の領域である通知制御領域を決定する通知制御領域決定手段と、
    前記第1ユーザの現在時刻以降の移動経路である、現在位置から前記通知制御領域までの移動経路を予測する経路予測手段と、
    予測された前記移動経路を前記第1ユーザが移動した場合に前記通知制御領域に到達するまでに要する時間を表す回帰所要時間を算出する回帰所要時間算出手段と、
    現在時刻から前記回帰所要時間を経過しない場合は、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を抑制し、現在時刻から前記回帰所要時間を経過した場合で、かつ、前記第1ユーザが前記通知制御領域に到達していない場合には、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を許可する通知制御手段と
    を備えることを特徴とする通知システム。
  2. 前記第2端末と前記第2端末を保持する前記第2ユーザとはそれぞれ複数であり、
    前記経路予測手段は、さらに、前記第2ユーザそれぞれの現在時刻以降の移動経路を予測し、
    前記通知システムは、さらに、
    前記移動経路予測手段で予測された前記第2ユーザそれぞれの移動経路および前記各第2ユーザまでの回帰所要時間から、前記第2ユーザのうち前記第1ユーザと同行できる第2ユーザを判定する同行者判定手段と、
    前記同行者判定手段で判定した前記第2ユーザと、前記第1ユーザとの同行開始位置を算出する同行開始位置算出手段と、
    特定の一つを含む前記第2端末に対し、前記同行者判定手段で判定した同行者となるべき第2ユーザと前記同行開始位置に関する情報とを通知する通知手段と
    を備えることを特徴とする請求項1記載の通知システム。
  3. 前記通知システムは、さらに
    前記経路予測手段によって前記予測された経路が、前記第1ユーザと第2ユーザとで一致する距離を算出する経路一致距離算出手段を備え、
    前記同行者判定手段は、前記複数の第2ユーザのうち、前記同行開始位置からの前記一致距離が最も長い第2ユーザを同行者として判定する
    ことを特徴とする請求項2記載の通知システム。
  4. 前記同行開始位置算出手段は、さらに
    前記第1端末を保持する前記第1ユーザの速度である第1速度を算出する第1端末速度算出部と、
    前記第2端末を保持する前記第2ユーザの速度である第2速度を算出する第2端末速度算出部とを備え、
    前記同行開始位置算出手段は、前記移動経路予測手段により予測された経路上で前記第1ユーザおよび前記第2ユーザがそれぞれ算出された前記第1速度および前記第2速度で移動した場合の合流点を前記同行開始位置として算出する
    ことを特徴とする請求項3記載の通知システム。
  5. 前記同行開始位置算出手段は、さらに
    前記第1端末を保持する前記第1ユーザの速度である第1速度を算出する第1端末速度算出部と、
    前記第2端末を保持する前記第2ユーザの速度である第2速度を算出する第2端末速度算出部と、
    前記第1端末速度算出部で算出される速度をもとに、前記第1ユーザが前記第2ユーザに向かって移動可能な最大移動速度を算出する最大移動速度算出部とを備え、
    前記同行開始位置算出手段は、前記移動経路予測手段により予測された経路上で前記第1ユーザおよび前記第2ユーザがそれぞれ、算出された前記最大移動速度および前記第2速度で移動した場合の合流点を前記同行開始位置として算出する
    ことを特徴とする請求項3記載の通知システム。
  6. 前記同行開始位置算出手段は、前記移動経路予測手段により予測された経路上で、同行すると判定された前記第1ユーザと前記第2ユーザとの相互の移動距離が最小となる合流点を同行開始位置とする
    ことを特徴とする請求項3記載の通知システム。
  7. 前記通知システムは、さらに、
    前記通知制御領域の安全性の度合いを示し、前記第2端末を保持する第2ユーザの密度が高いほど、安全性の度合いが高いことを示す安全度を算出する安全度算出手段を備え、
    前記同行者判定手段は、前記安全度が高い第2ユーザを、優先して同行者と判定する
    ことを特徴とする請求項3記載の通知システム。
  8. 前記通知システムは、さらに、
    前記通知制御領域の安全性の度合いを示し、前記第2端末を保持する第2ユーザの年齢が所定の範囲内で高いほど、安全性の度合いが高いことを示す安全度を算出する安全度算出手段を備え、
    前記同行者判定手段は、前記安全度が高い第2ユーザを、優先して同行者と判定する
    ことを特徴とする請求項3記載の通知システム。
  9. 前記通知システムは、さらに、
    所定の地域の安全度に関する情報を蓄積した地図情報蓄積手段を備え、
    前記同行開始位置算出手段は、前記移動経路予測手段により予測された経路上で、前記安全度が高い地点を前記同行開始位置として算出する
    ことを特徴とする請求項3記載の通知システム。
  10. 前記通知システムは、さらに、
    前記移動経路予測手段で予測した前記第2ユーザの移動経路と、前記第2位置検出手段で検出される前記第2ユーザの位置情報とから、前記第2ユーザが目的地に向かってどの程度遠回りをしているかを示す遠回り度を算出する遠回り度算出手段と、
    前記第2ユーザの前記遠回り度の閾値を蓄積する遠回り度閾値蓄積手段とを備え、
    前記経路一致距離算出手段は、前記遠回り度閾値蓄積手段に蓄積された前記遠回り度の閾値の範囲内で移動した場合の移動経路を用いて前記一致する距離を算出する
    ことを特徴とする請求項3記載の通知システム。
  11. 前記通知システムは、さらに、
    前記第2位置検出手段で検出された位置情報から、出発地を算出する出発地算出手段を備え、
    前記遠回り度算出手段は、ある経路の始点から終点までの移動に要するコストを表す経路コストを用いて、前記出発地から現在地点までの経路コストと、現在地点から前記経路予測手段で予測した目的地までの経路コストとの和から、算出された前記出発地から前記経路予測手段で予測した目的地までの経路コストを減算した差で表される遠回り度を算出する
    ことを特徴とする請求項10記載の通知システム。
  12. 通知システムは、さらに、
    前記移動経路予測手段で予測した前記第1ユーザの移動経路と、前記第1位置検出手段で検出される前記第1ユーザの位置情報とから、前記第1ユーザが目的地に向かってどの程度遠回りをしているかを示す遠回り度を算出する遠回り度算出手段と、
    前記算出された遠回り度に応じて、前記第2端末に対する通知の内容または前記第2端末以外で通知する相手に関する規則を蓄積した情報通知規則蓄積手段とを備え、
    前記通知制御手段は、前記遠回り度算出手段で算出された遠回り度に応じて前記情報通知規則を参照し、通知内容または通知相手を変更する
    ことを特徴とする請求項1記載の通知システム。
  13. 前記通知システムは、さらに、
    前記第1位置検出手段で検出された位置情報から、出発地を算出する出発地算出手段を備え、
    前記遠回り度算出手段は、ある経路の始点から終点までの移動に要するコストを表す経路コストを用いて、前記出発地から現在地点までの経路コストと、現在地点から前記経路予測手段で予測した目的地までの経路コストとの和から、算出された前記出発地から前記経路予測手段で予測した目的地までの経路コストを減算した差で表される遠回り度を算出する
    ことを特徴とする請求項12記載の通知システム。
  14. 前記通知システムは、さらに、
    所定の地点と当該地点における待ち時間に関する情報を蓄積した待ち時間情報蓄積手段を備え、
    前記遠回り度算出手段は、さらに、前記経路コストを経路の始点から終点までの移動に要する時間を用いて表し、前記待ち時間に関する情報を用いて、前記経路予測手段で予測された経路上の所定の地点における待ち時間を前記経路コストから差し引いて、前記遠回り度を算出する
    ことを特徴とする請求項13記載の通知システム。
  15. 前記通知システムは、さらに、
    前記第1位置検出手段で検出される前記第1端末の位置から、前記第1ユーザの目的地への到着を検出する目的地到着検出手段と、
    前記遠回り度算出手段で算出された前記遠回り度を、到着した前記目的地に対応付けて蓄積する遠回り度蓄積手段と、
    前記遠回り度蓄積手段に蓄積された前記遠回り度から、目的地に対応した遠回り度の閾値を算出する閾値算出手段とを備え、
    前記情報通知規則蓄積手段は、目的地ごとに算出された遠回り度の前記閾値を前記情報通知規則として蓄積する
    ことを特徴とする請求項13記載の通知システム。
  16. 前記通知システムは、さらに、
    前記第2位置検出手段で検出される前記第2端末の位置から、前記第2ユーザの目的地への到着を検出する目的地到着検出手段と、
    前記遠回り度算出手段で算出された前記遠回り度を、到着した前記目的地に対応付けて蓄積する遠回り度蓄積手段と、
    前記遠回り度蓄積手段に蓄積された前記遠回り度から、目的地に対応した遠回り度の閾値を算出する閾値算出手段とを備え、
    前記遠回り度閾値蓄積手段は、蓄積されている遠回り度の閾値を、前記閾値算出手段によって算出された新たな閾値で更新し、
    前記経路一致距離算出手段は、前記遠回り度閾値蓄積手段により更新された遠回り度の前記閾値の範囲内で移動した場合の移動経路を用いて前記一致する距離を算出する
    ことを特徴とする請求項11記載の通知システム。
  17. 端末を保持するユーザの移動経路に基づいて、当該ユーザの位置に関する情報を他の端末に対して通知する通知装置であって、
    第1ユーザが保持する第1端末の位置を検出する第1位置検出手段と、
    第2ユーザが保持する第2端末の位置を検出する第2位置検出手段と、
    前記第2位置検出手段で検出された位置を基準として、前記第2端末に対して第1ユーザの位置に関する情報の通知を行わない地図上の領域である通知制御領域を決定する通知制御領域決定手段と
    前記第1ユーザの現在時刻以降の移動経路である、現在位置から前記通知制御領域までの移動経路を予測する経路予測手段と、
    予測された前記移動経路を前記第1ユーザが移動した場合に前記通知制御領域に到達するまでに要する時間を表す回帰所要時間を算出する回帰所要時間算出手段と、
    現在時刻から前記回帰所要時間を経過しない場合は、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を抑制し、現在時刻から前記回帰所要時間を経過した場合で、かつ、前記第1ユーザが前記通知制御領域に到達していない場合には、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を許可する通知制御手段と、
    前記通知制御手段による制御に従って、前記第1ユーザの位置に関する情報を通知する通知手段と
    を備えることを特徴とする通知装置。
  18. 端末を保持するユーザの移動経路に基づいて、当該ユーザの位置に関する情報を他の端末に対して通知する通知方法であって、
    第1ユーザが保持する第1端末の位置を第1位置検出手段が検出する第1位置検出ステップと、
    第2ユーザが保持する第2端末の位置を第2位置検出手段が検出する第2位置検出ステップと、
    前記第2位置検出ステップで検出された位置を基準として、前記第2端末に対して第1ユーザの位置に関する情報の通知を行わない地図上の領域である通知制御領域を通知制御領域決定手段が決定する通知制御領域決定ステップと、
    前記第1ユーザの現在時刻以降の移動経路である、現在位置から前記通知制御領域までの移動経路を経路予測手段が予測する経路予測ステップと、
    予測された前記移動経路を前記第1ユーザが移動した場合に前記通知制御領域に到達するまでに要する時間を表す回帰所要時間を回帰所要時間算出手段が算出する回帰所要時間算出ステップと、
    現在時刻から前記回帰所要時間を経過しない場合は、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を抑制し、現在時刻から前記回帰所要時間を経過した場合で、かつ、前記第1ユーザが前記通知制御領域に到達していない場合には、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を許可する通知制御手段による通知制御ステップと、
    前記通知制御ステップでの通知制御手段による制御に従って、前記第1ユーザの位置に関する情報を通知する通知ステップと
    を含むことを特徴とする通知方法。
  19. 端末を保持するユーザの移動経路に基づいて、当該ユーザの位置に関する情報を他の端末に対して通知する通知装置のためのプログラムであって、コンピュータに第1ユーザが保持する第1端末の位置を検出する第1位置検出ステップと、第2ユーザが保持する第2端末の位置を検出する第2位置検出ステップと、前記第2位置検出ステップで検出された位置を基準として、前記第2端末に対して第1ユーザの位置に関する情報の通知を行わない地図上の領域である通知制御領域を決定する通知制御領域決定ステップと前記第1ユーザの現在時刻以降の移動経路である、現在位置から前記通知制御領域までの移動経路を予測する経路予測ステップと、予測された前記移動経路を前記第1ユーザが移動した場合に前記通知制御領域に到達するまでに要する時間を表す回帰所要時間を算出する回帰所要時間算出ステップと、現在時刻から前記回帰所要時間を経過しない場合は、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を抑制し、現在時刻から前記回帰所要時間を経過した場合で、かつ、前記第1ユーザが前記通知制御領域に到達していない場合には、前記第1ユーザの位置に関する情報の通知を許可する通知制御ステップと、前記通知制御ステップによる制御に従って、前記第1ユーザの位置に関する情報を通知する通知ステップとを実行させるプログラム。
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