JPWO2007037485A1 - 硬化性組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明はシラノール縮合触媒として非有機錫系触媒であるアミン化合物を用いて、硬化物表面に液状化合物のブリードアウトが抑制され、かつ良好な硬化性と接着性を有する硬化性組成物を提供することを目的とする。本発明は、(A)シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素含有基を有する有機重合体、及び、(B)シラノール縮合触媒として、融点が23℃以上の特定のアミジン化合物および/またはグアニジン化合物を含有する非有機錫系硬化性組成物に関する。

Description

本発明は、ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素含有基(以下、「反応性ケイ素基」ともいう。)を有する有機重合体を含有する硬化性組成物に関する。
分子中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を含有する有機重合体は、室温においても湿分等による反応性ケイ素基の加水分解反応等を伴うシロキサン結合の形成によって架橋し、ゴム状硬化物が得られるという性質を有することが知られている。
これらの反応性ケイ素基を有する重合体の中で、主鎖骨格がポリオキシアルキレン系重合体やポリイソブチレン系重合体は、特許文献1、特許文献2などに開示されており、既に工業的に生産され、シーリング材、接着剤、塗料などの用途に広く使用されている。
これらの反応性ケイ素基を有する有機重合体を含有する硬化性組成物は、シラノール縮合触媒を用いて硬化させており、通常、ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)などの、炭素−錫結合を有する有機錫系触媒が広く使用されている。しかしながら、近年、有機錫系化合物はその毒性が指摘されており、非有機錫系触媒の開発が求められている。特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7では、シラノール縮合触媒として、カルボン酸錫塩やその他のカルボン酸金属塩が開示されており、更に、助触媒としてアミン化合物を添加することで、硬化性が向上することが開示されている。また、環境への負荷を考慮すると、実質的に金属を含有しない硬化触媒が有望であり、特許文献8では、アミン化合物をカルボン酸と併用することで、金属非含有のシラノール縮合触媒が得られることが開示されている。しかしながら、該非有機錫系触媒を用いた場合、有機錫系触媒を用いた場合に比べると、接着性が劣る傾向にあるという問題があった。
特許文献9、特許文献10では、融点が10〜200℃であるアミン化合物を添加することにより、硬化物表面のつや消しや汚染性を改善する技術が開示されている。但し、特許文献9、特許文献10では、該アミン化合物はつや消し剤や汚染性改良剤として記載されており、シラノール縮合触媒としての機能の記載はなく、また実施例では触媒として有機錫系化合物が用いられている。一方、特許文献11には、反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体と4価錫系硬化触媒を含有する硬化性組成物に、グアニジン系化合物を添加することにより復元性や耐クリープ性を改善する技術が開示されているが、該グアニジン系化合物の機能としてシラノール縮合触媒作用に関する記載は無い。
このように、反応性ケイ素基を有する有機重合体を含有する硬化性組成物に、アミン化合物を添加することで、硬化性、汚染性、復元性などの諸物性を改善できることが公知であるにもかかわらず、シラノール縮合触媒として、アミン化合物を単独で用いた触媒系はほとんど開示されていない。特許文献12では、アミン化合物の1種である1−(o−トリル)ビグアニドなどのアリール基置換ビグアニド化合物が、シラノール縮合触媒として作用することが開示されている。また特許文献13では、シラノール縮合触媒として、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン)やトリエチルアミンなどが開示されている。
特開昭52−73998号公報 特開昭63−6041号公報 特開平5−39428号公報 特開平9−12860号公報 特開2000−313814号公報 特開2000−345054号公報 特開2003−206410号公報 特開平5−117519号公報 特開平9−100408号公報 特開平11−193343号公報 特開2004−83805号公報 特開2005−248175号公報 国際公開第2004/022618号パンフレット
本発明者らは、上記特許文献12に記載されているアリール基置換ビグアニド化合物などのアリール基が窒素原子に結合したグアニジン化合物を、反応性ケイ素基を有する有機重合体のシラノール縮合触媒として用いたところ、十分な触媒活性を示さない場合があるという課題を見出した。また、上記特許文献13に記載のDBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン)やトリエチルアミンなどをシラノール縮合触媒として用いたところ、硬化物の表面にアミン化合物由来の液状化合物が湧き上がってくるブリードアウトにより、硬化物の表面に触れた際に手が汚れるという問題が生じ、更には、実用的な硬化性や接着性が確保できない場合があるという課題を見出した。
そこで、本発明は、反応性ケイ素基を有する有機重合体を含有する硬化性組成物であって、シラノール縮合触媒としてアミン化合物を用いて、毒性の高い有機錫系触媒を使用することなく、硬化物表面への液状化合物のブリードアウトが抑制され、かつ良好な硬化性と接着性を有する硬化性組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、このような問題を解決するために鋭意検討した結果、反応性ケイ素基を有する有機重合体のシラノール縮合触媒として、特定の構造を有し、融点が23℃以上のアミン化合物を用いることで、非有機錫系触媒でありながら、硬化物表面への液状化合物のブリードアウトが抑制され、かつ良好な硬化性と接着性を有する硬化性組成物が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
(A)シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素含有基を有する有機重合体、
(B)シラノール縮合触媒として、一般式(1):
N=CR−NR (1)
(Rは、水素原子、または、窒素原子のα位が単結合のみを有する(不飽和結合を有さない)炭素原子である置換若しくは無置換の1価の炭化水素基であり、Rは、水素原子、または、置換若しくは無置換の1価の炭化水素基であり、2つのRは、それぞれ独立に水素原子または1価の有機基である。R、R、および2つのRのうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成していても良い。)で表される、融点が23℃以上のアミジン化合物、および/または、一般式(2):
N=C(NR )−NR (2)
(R、2つのR、および2つのRは、それぞれ独立に水素原子またはアリール基以外の1価の有機基である。R、2つのR、および2つのRのうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成していても良い。)で表される、融点が23℃以上のグアニジン化合物、
を含有する、非有機錫系硬化性組成物に関する。
好ましい実施態様としては、上記アミジン化合物が、上記一般式(1)において、R、R、および2つのRのうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成したアミジン化合物である、上記非有機錫系硬化性組成物に関する。
更に好ましい実施態様としては、上記一般式(1)で表されるアミジン化合物が、一般式(3):
Figure 2007037485
(Rは、窒素原子のα位が単結合のみを有する(不飽和結合を有さない)炭素原子である置換または無置換の2価の炭化水素基であり、Rは、水素原子、または、置換若しくは無置換の1価の炭化水素基であり、Rは、それぞれ独立に水素原子または1価の有機基である。RとRは結合して環状構造を形成していても良い。)で表される環状アミジン化合物である、上記非有機錫系硬化性組成物に関する。
好ましい実施態様としては、上記一般式(2)で表されるグアニジン化合物が、一般式(4):
10N=C(NR11 )−NR12−C(=NR13)−NR14 (4)
(R10、2つのR11、R12、R13、および2つのR14は、それぞれ独立に水素原子またはアリール基以外の1価の有機基である。R10、2つのR11、R12、R13、および2つのR14のうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成していても良い。)、および/または、一般式(5):
15N=C(NR16 )−N=C(NR17 )−NR18 (5)
(R15、2つのR16、2つのR17、および2つのR18は、それぞれ独立に水素原子またはアリール基以外の1価の有機基である。R15、2つのR16、2つのR17、および2つのR18のうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成していても良い。)で表されるビグアニド化合物である、上記非有機錫系硬化性組成物に関する。
更に好ましい実施態様としては、上記グアニジン化合物が、上記一般式(2)において、R、2つのR、および2つのRのうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成したグアニジン化合物である、上記非有機錫系硬化性組成物に関する。
更に好ましい実施態様としては、上記一般式(2)で表されるグアニジン化合物が、一般式(6):
Figure 2007037485
(R19は2価の有機基であり、2つのR20およびR21は、それぞれ独立に水素原子またはアリール基以外の1価の有機基である。2つのR20とR21のうち任意の2つが結合して環状構造を形成していても良い。)で表される環状グアニジン化合物である、上記非有機錫系硬化性組成物に関する。
更に好ましい実施態様としては、(A)成分の有機重合体が、ポリオキシアルキレン系重合体、飽和炭化水素系重合体、および、(メタ)アクリル酸エステル系重合体からなる群から選択される少なくとも1つである、上記非有機錫系硬化性組成物に関する。
更に好ましい実施態様としては、上記ポリオキシアルキレン系重合体がポリオキシプロピレン系重合体である、上記非有機錫系硬化性組成物に関する。
更に好ましい実施態様としては、上記ポリオキシアルキレン系重合体の主鎖骨格が、水素原子、炭素原子、および、酸素原子のみからなる、上記非有機錫系硬化性組成物に関する。
更に好ましい実施態様としては、(A)成分100重量部に対して、(B)成分を0.001〜20重量部含有する、上記非有機錫系硬化性組成物に関する。
更に好ましい実施態様としては、さらに、(C)接着性付与剤を(A)成分100重量部に対して0.01〜20重量部含有する、上記硬化性組成物に関する。
また、本発明に係る非有機錫系硬化性組成物の好ましい用途としては、上記硬化性組成物を用いてなるシーリング材または接着剤が挙げられる。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明は、反応性ケイ素基を有する有機重合体と特定のシラノール縮合触媒を含有する非有機錫系硬化性組成物である。本発明で言う「非有機錫系硬化性組成物」とは、有機錫系化合物を実質的に含有していない硬化性組成物のことである。
本発明に用いる反応性ケイ素基を有する有機重合体(A)の主鎖骨格は特に制限はなく、各種の主鎖骨格を持つものを使用することができるが、(B)成分との相溶性が良好で、得られる組成物の硬化性や接着性に優れることから、水素原子及び炭素原子、並びに、所望により窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される1つ以上のヘテロ原子を含むことが好ましい。
具体的には、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン、ポリオキシテトラメチレン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシプロピレン−ポリオキシブチレン共重合体等のポリオキシアルキレン系重合体;エチレン−プロピレン系共重合体、ポリイソブチレン、イソブチレンとイソプレン等との共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、イソプレン若しくはブタジエンとアクリロニトリルおよび/またはスチレン等との共重合体、ポリブタジエン、イソプレン若しくはブタジエンとアクリロニトリル及びスチレン等との共重合体、これらのポリオレフィン系重合体に水素添加して得られる水添ポリオレフィン系重合体等の炭化水素系重合体;アジピン酸等の2塩基酸とグリコールとの縮合、または、ラクトン類の開環重合で得られるポリエステル系重合体;エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等のモノマーをラジカル重合して得られる(メタ)アクリル酸エステル系重合体;(メタ)アクリル酸エステル系モノマー、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン等のモノマーをラジカル重合して得られるビニル系重合体;上記有機重合体中でビニルモノマーを重合して得られるグラフト重合体;ポリサルファイド系重合体;ε−カプロラクタムの開環重合によるナイロン6、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の縮重合によるナイロン6,6、ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸の縮重合によるナイロン6,10、ε−アミノウンデカン酸の縮重合によるナイロン11、ε−アミノラウロラクタムの開環重合によるナイロン12、上記のナイロンを構成する単量体成分のうち2成分以上の成分を有する共重合ナイロン等のポリアミド系重合体;たとえばビスフェノールAと塩化カルボニルより縮重合して製造されるポリカーボネート系重合体、ジアリルフタレート系重合体等が例示される。
なかでもポリイソブチレン、水添ポリイソプレン、水添ポリブタジエン等の飽和炭化水素系重合体や、ポリオキシアルキレン系重合体、(メタ)アクリル酸エステル系重合体は比較的ガラス転移温度が低く、得られる硬化物が耐寒性に優れることからより好ましい。
(A)成分である有機重合体のガラス転移温度は、特に限定は無いが、20℃以下であることが好ましく、0℃以下であることがより好ましく、−20℃以下であることが特に好ましい。ガラス転移温度が20℃を上回ると、冬季または寒冷地での粘度が高くなり作業性が悪くなる場合があり、また、硬化物の柔軟性が低下し、伸びが低下する場合がある。上記ガラス転移温度は、JIS K 7121に準拠して、DSC法で測定した値を示す。
また、ポリオキシアルキレン系重合体および(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、透湿性が高く1液型組成物にした場合に深部硬化性に優れ、更に接着性にも優れることから好ましく、なかでもポリオキシアルキレン系重合体はより好ましく、ポリオキシプロピレン系重合体がさらに好ましい。また、ポリオキシアルキレン系重合体としては、その主鎖骨格が、水素原子、炭素原子、および、酸素原子のみからなるものが好ましい。
本発明では(A)成分として、反応性ケイ素基を有する有機重合体を用いる。ポリジメチルシロキサンなどを主鎖骨格として含有する無機重合体と比較して、本発明の構成成分である(A)成分は、(B)成分との相溶性が良好で、得られる組成物の硬化性や接着性に優れる。
本発明において、有機重合体中に含有される反応性ケイ素基は、ケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シラノール縮合触媒によって加速される反応によりシロキサン結合を形成することにより架橋しうる基である。反応性ケイ素基としては、一般式(7):
−SiR22 3−a (7)
(R22は、それぞれ独立に、炭素原子数1から20のアルキル基、炭素原子数6から20のアリール基、炭素原子数7から20のアラルキル基または−OSi(R’)(R’は、それぞれ独立に、炭素原子数1から20の置換若しくは無置換の1価の炭化水素基である。)で示されるトリオルガノシロキシ基である。また、Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水分解性基である。さらに、aは、1〜3の整数である)で表される基が挙げられる。
上記加水分解性基としては、特に限定されず、従来公知の加水分解性基であればよい。具体的には、例えば水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等が挙げられる。これらの内では、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基が好ましく、加水分解性が穏やかで取扱いやすいという観点からアルコキシ基が特に好ましい。
上記加水分解性基や水酸基は、1個のケイ素原子に1〜3個の範囲で結合することができる。加水分解性基や水酸基が反応性ケイ素基中に2個以上結合する場合には、それらは同じであってもよいし、異なってもよい。
上記一般式(7)におけるaは、硬化性の点から、2または3であることが好ましく、3であることがより好ましい。
また上記一般式(7)におけるR22の具体例としては、たとえばメチル基、エチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基や、R’がメチル基、フェニル基等である−OSi(R’)で示されるトリオルガノシロキシ基等が挙げられる。これらの中ではメチル基が特に好ましい。
反応性ケイ素基のより具体的な例示としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジイソプロポキシメチルシリル基が挙げられる。活性が高く良好な硬化性が得られることから、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基がより好ましく、トリメトキシシリル基が特に好ましい。また、貯蔵安定性の点からはジメトキシメチルシリル基が特に好ましい。また、トリエトキシシリル基およびジエトキシメチルシリル基は、反応性ケイ素基の加水分解反応に伴って生成するアルコールが、エタノールであり、より高い安全性を有することから特に好ましい。
反応性ケイ素基の導入は公知の方法で行えばよい。すなわち、例えば以下の方法が挙げられる。
(イ)分子中に水酸基等の官能基を有する有機重合体に、この官能基に対して反応性を示す活性基および不飽和基を有する有機化合物を反応させ、不飽和基を含有する有機重合体を得る。もしくは、不飽和基含有エポキシ化合物との共重合により不飽和基含有有機重合体を得る。ついで得られた反応生成物に反応性ケイ素基を有するヒドロシランを作用させてヒドロシリル化する。
(ロ)(イ)の方法と同様にして得られた不飽和基を含有する有機重合体にメルカプト基および反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる。
(ハ)分子中に水酸基、エポキシ基やイソシアネート基等の官能基を有する有機重合体に、この官能基に対して反応性を示す官能基および反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる。
以上の方法のなかで、(イ)の方法、または(ハ)の方法のうち末端に水酸基を有する重合体とイソシアネート基および反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる方法は、比較的短い反応時間で高い転化率が得られる為に好ましい。更に、(イ)の方法で得られた反応性ケイ素基を有する有機重合体は、(ハ)の方法で得られる有機重合体よりも低粘度で作業性の良い硬化性組成物となること、また、(ロ)の方法で得られる有機重合体は、メルカプトシランに基づく臭気が強いことから、(イ)の方法が特に好ましい。
(イ)の方法において用いるヒドロシラン化合物の具体例としては、たとえば、トリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、フェニルジクロロシランのようなハロゲン化シラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、1−[2−(トリメトキシシリル)エチル]−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンのようなアルコキシシラン類;メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシシランのようなアシロキシシラン類;ビス(ジメチルケトキシメート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシランのようなケトキシメートシラン類などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのうちでは特にハロゲン化シラン類、アルコキシシラン類が好ましく、特にアルコキシシラン類は、得られる硬化性組成物の加水分解性が穏やかで取り扱いやすいために最も好ましい。アルコキシシラン類の中で、メチルジメトキシシランは、入手し易く、得られる有機重合体を含有する硬化性組成物の硬化性、貯蔵安定性、伸び特性、引張強度が高い為に好ましい。また、トリメトキシシランは、得られる硬化性組成物の硬化性および復元性の点から特に好ましい。
(ロ)の合成法としては、たとえば、メルカプト基および反応性ケイ素基を有する化合物を、ラジカル開始剤および/またはラジカル発生源存在下でのラジカル付加反応によって、有機重合体の不飽和結合部位に導入する方法等が挙げられるが、特に限定されるものではない。上記メルカプト基および反応性ケイ素基を有する化合物の具体例としては、たとえば、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリエトキシシランなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(ハ)の合成法のうち末端に水酸基を有する重合体とイソシアネート基および反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる方法としては、たとえば、特開平3−47825号公報に示される方法等が挙げられるが、特に限定されるものではない。上記イソシアネート基および反応性ケイ素基を有する化合物の具体例としては、たとえば、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、イソシアネートメチルトリメトキシシラン、イソシアネートメチルトリエトキシシラン、イソシアネートメチルジメトキシメチルシラン、イソシアネートメチルジエトキシメチルシランなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
トリメトキシシラン等の一つのケイ素原子に3個の加水分解性基が結合しているシラン化合物は不均化反応が進行する場合がある。不均化反応が進むと、ジメトキシシランのような不安定な化合物を生じ、取り扱いが困難となることがある。しかし、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランやγ−イソシアネートプロピルトリメトキシシランでは、このような不均化反応は進行しない。このため、ケイ素含有基としてトリメトキシシリル基など3個の加水分解性基が一つのケイ素原子に結合している基を用いる場合には、(ロ)または(ハ)の合成法を用いることが好ましい。
一方、一般式(8):
H−(SiR23 O)SiR23 −R24−SiX (8)
(式中、Xは上記に同じ。(2m+2)個のR23は、それぞれ独立に、1価の炭化水素基であり、入手性およびコストの点から、炭素原子数1から20の1価の炭化水素基が好ましく、炭素原子数1から8の1価の炭化水素基がより好ましく、炭素原子数1から4の1価の炭化水素基が特に好ましい。R24は2価の有機基であり、入手性およびコストの点から、炭素原子数1から12の2価の炭化水素基が好ましく、炭素原子数2から8の2価の炭化水素基がより好ましく、炭素原子数2の2価の炭化水素基が特に好ましい。また、mは、0から19の整数であり、入手性およびコストの点から、1が好ましい。)で表されるシラン化合物は、不均化反応が進まない。このため、(イ)の合成法で、3個の加水分解性基が1つのケイ素原子に結合している基を導入する場合には、一般式(8)で表されるシラン化合物を用いることが好ましい。一般式(8)で示されるシラン化合物の具体例としては、1−[2−(トリメトキシシリル)エチル]−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1−[2−(トリメトキシシリル)プロピル]−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1−[2−(トリメトキシシリル)ヘキシル]−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンが挙げられる。
反応性ケイ素基を有する有機重合体は直鎖状、または分岐を有してもよく、その数平均分子量はGPCにおけるポリスチレン換算において500〜100,000程度、より好ましくは1,000〜50,000であり、特に好ましくは3,000〜30,000である。数平均分子量が500未満では、硬化物の伸び特性の点で不都合な傾向があり、100,000を越えると、高粘度となる為に作業性の点で不都合な傾向がある。上記数平均分子量の測定方法は、特に限定されないが、例えば、
送液システム:東ソー製HLC−8120GPC
カラム:東ソー製TSK−GEL Hタイプ
溶媒:THF
を用いて、ポリスチレン換算の値として測定することができる。
高強度、高伸びで、低弾性率を示すゴム状硬化物を得るためには、有機重合体に含有される反応性ケイ素基は重合体1分子中に平均して少なくとも1個、好ましくは1.1〜5個存在するのがよい。分子中に含まれる反応性ケイ素基の数が平均して1個未満になると、硬化性が不充分になり、良好なゴム弾性挙動を発現しにくくなる。反応性ケイ素基は、有機重合体分子鎖の主鎖の末端若しくは側鎖の末端にあってもよいし、また、両方にあってもよい。特に、反応性ケイ素基が分子鎖の主鎖の末端にのみあるときは、最終的に形成される硬化物に含まれる有機重合体成分の有効網目長が長くなるため、高強度、高伸びで、低弾性率を示すゴム状硬化物が得られやすくなる。
上記ポリオキシアルキレン系重合体は、本質的に一般式(9):
−R25−O− (9)
(R25は炭素原子数1から14の直鎖状もしくは分岐アルキレン基である。)で示される繰り返し単位を有する重合体であり、一般式(9)におけるR25は、炭素原子数1から14の、さらには2から4の、直鎖状もしくは分岐アルキレン基が好ましい。また、重合体の上記繰り返し単位が、炭素原子と水素原子のみからなるアルキレン基である場合は、フッ素化アルキレン基である場合と比べて、得られる重合体をシーラント等に使用する場合に良好な接着性が得られることからより好ましい。一般式(9)で示される繰り返し単位の具体例としては、
−CHO−、−CHCHO−、−CHCH(CH)O−、−CHCH(C)O−、−CHC(CHO−、−CHCHCHCHO−
等が挙げられる。ポリオキシアルキレン系重合体の主鎖骨格は、1種類だけの繰り返し単位からなってもよいし、2種類以上の繰り返し単位からなってもよい。特にシーラント等に使用される場合には、プロピレンオキシド重合体を主成分とする重合体から成るものが非晶質であることや比較的低粘度である点から好ましい。
ポリオキシアルキレン系重合体の合成法としては、例えば、KOHのようなアルカリ触媒による重合法、特開昭61−215623号公報に示される有機アルミニウム化合物とポルフィリンとを反応させて得られる錯体のような遷移金属化合物−ポルフィリン錯体触媒による重合法、特公昭46−27250号公報、特公昭59−15336号公報、米国特許3278457号明細書、米国特許3278458号明細書、米国特許3278459号明細書、米国特許3427256号明細書、米国特許3427334号明細書、米国特許3427335号明細書等に示される複合金属シアン化物錯体触媒による重合法、特開平10−273512号公報に例示されるポリホスファゼン塩からなる触媒を用いる重合法、特開平11−060722号公報に例示されるホスファゼン化合物からなる触媒を用いる重合法等、が挙げられるが、特に限定されるものではない。
反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体の製造方法は、特公昭45−36319号公報、同46−12154号公報、特開昭50−156599号公報、同54−6096号公報、同55−13767号公報、同55−13468号公報、同57−164123号公報、特公平3−2450号公報、米国特許3632557号明細書、米国特許4345053号明細書、米国特許4366307号明細書、米国特許4960844号明細書等に提案されているもの、また特開昭61−197631号公報、同61−215622号公報、同61−215623号公報、同61−218632号公報、特開平3−72527号公報、特開平3−47825号公報、特開平8−231707号公報に提案されている数平均分子量6,000以上、Mw/Mn(重量平均分子量/数平均分子量)が1.6以下の高分子量で分子量分布が狭いポリオキシアルキレン系重合体が例示できるが、特にこれらに限定されるものではない。
上記の反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体は、単独で使用してもよいし2種以上併用してもよい。
上記飽和炭化水素系重合体は芳香環以外の炭素−炭素不飽和結合を実質的に含有しない重合体であり、その骨格をなす重合体は、(1)エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレンなどのような炭素原子数2から6のオレフィン系化合物を主モノマーとして重合させるか、(2)ブタジエン、イソプレンなどのようなジエン系化合物を単独重合させ、あるいは、上記オレフィン系化合物とを共重合させた後、水素添加するなどの方法により得ることができるが、イソブチレン系重合体や水添ポリブタジエン系重合体は、末端に官能基を導入しやすく、分子量を制御しやすく、また、末端官能基の数を多くすることができるので好ましく、イソブチレン系重合体が特に好ましい。また、上記オレフィン系化合物やジエン系化合物が、炭素原子と水素原子のみからなる化合物である場合は、フッ素化オレフィン系化合物やフッ素化ジエン系化合物である場合と比べて、得られる重合体をシーラント等に使用する場合に良好な接着性が得られることからより好ましい。
主鎖骨格が飽和炭化水素系重合体であるものは、耐熱性、耐候性、耐久性、及び、湿気遮断性に優れる特徴を有する。
イソブチレン系重合体は、単量体単位のすべてがイソブチレン単位から形成されていてもよいし、他単量体との共重合体でもよいが、ゴム特性の面からイソブチレンに由来する繰り返し単位を50重量%以上含有するものが好ましく、80重量%以上含有するものがより好ましく、90〜99重量%含有するものが特に好ましい。
飽和炭化水素系重合体の合成法としては、従来、各種重合方法が報告されているが、特に近年多くのいわゆるリビング重合が開発されている。飽和炭化水素系重合体、特にイソブチレン系重合体の場合、Kennedyらによって見出されたイニファー重合(J.P.Kennedyら、J.Polymer Sci., Polymer Chem. Ed. 1997年、15巻、2843頁)を用いることにより容易に製造することが可能であり、分子量500〜100,000程度を、分子量分布1.5以下で重合でき、分子末端に各種官能基を導入できることが知られている。
反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重合体の製法としては、たとえば、特公平4−69659号公報、特公平7−108928号公報、特開昭63−254149号公報、特開昭64−22904号公報、特開平1−197509号公報、特許第2539445号明細書、特許第2873395号明細書、特開平7−53882号公報の各明細書などに記載されているが、特にこれらに限定されるものではない。
上記の反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重合体は、単独で使用してもよいし2種以上併用してもよい。
上記(メタ)アクリル酸エステル系重合体の主鎖を構成する(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとしては特に限定されず、各種のものを用いることができる。例示するならば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシラン、メタクリロイルオキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロイルオキシメチルトリエトキシシラン、メタクリロイルオキシメチルジメトキシメチルシラン、メタクリロイルオキシメチルジエトキシメチルシラン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物等の(メタ)アクリル酸系モノマーが挙げられる。上記(メタ)アクリル酸エステル系重合体では、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとともに、以下のビニル系モノマーを共重合することもできる。該ビニル系モノマーを例示すると、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩等のスチレン系モノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のケイ素含有ビニル系モノマー;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル基含有ビニル系モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有ビニル系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル等のビニルエステル類;エチレン、プロピレン等のアルケン類;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化アリル、アリルアルコール等が挙げられる。これらは、単独で用いても良いし、複数を共重合させても構わない。なかでも、生成物の物性等から、スチレン系モノマー及び(メタ)アクリル酸系モノマーからなる重合体が好ましい。より好ましくは、アクリル酸エステルモノマー及びメタクリル酸エステルモノマーからなる(メタ)アクリル系重合体であり、特に好ましくはアクリル酸エステルモノマーからなるアクリル系重合体である。一般建築用等の用途においては配合物の低粘度、硬化物の低モジュラス、高伸び、耐候、耐熱性等の物性が要求される点から、アクリル酸ブチル系モノマーが更に好ましい。一方、自動車用途等の耐油性等が要求される用途においては、アクリル酸エチルを主とした共重合体が更に好ましい。このアクリル酸エチルを主とした重合体は耐油性に優れるが低温特性(耐寒性)にやや劣る傾向があるため、その低温特性を向上させるために、アクリル酸エチルの一部をアクリル酸ブチルに置き換えることも可能である。ただし、アクリル酸ブチルの比率を増やすに伴いその良好な耐油性が損なわれていくので、耐油性を要求される用途にはその比率は40モル%以下にするのが好ましく、更には30モル%以下にするのがより好ましい。また、耐油性を損なわずに低温特性等を改善するために側鎖のアルキル基に酸素が導入されたアクリル酸2−メトキシエチルやアクリル酸2−エトキシエチル等を用いるのも好ましい。ただし、側鎖にエーテル結合を持つアルコキシ基の導入により耐熱性が劣る傾向にあるので、耐熱性が要求されるときには、その比率は40モル%以下にするのが好ましい。各種用途や要求される目的に応じて、必要とされる耐油性や耐熱性、低温特性等の物性を考慮し、その比率を変化させ、適した重合体を得ることが可能である。例えば、限定はされないが耐油性や耐熱性、低温特性等の物性バランスに優れている例としては、アクリル酸エチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−メトキシエチル(モル比で40〜50/20〜30/30〜20)の共重合体が挙げられる。
本発明においては、これらの好ましいモノマーを他のモノマーと共重合、更にはブロック共重合させても構わなく、その際は、これらの好ましいモノマーが重量比で40%以上含まれていることが好ましい。なお上記表現形式で例えば(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸および/またはメタクリル酸を表す。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体の合成法としては、特に限定されず、公知の方法で行えばよい。但し、重合開始剤としてアゾ系化合物、過酸化物などを用いる通常のフリーラジカル重合法で得られる重合体は、分子量分布の値が一般に2以上と大きく、粘度が高くなるという問題を有している。従って、分子量分布が狭く、粘度の低い(メタ)アクリル酸エステル系重合体であって、高い割合で分子鎖末端に架橋性官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体を得るためには、リビングラジカル重合法を用いることが好ましい。
「リビングラジカル重合法」の中でも、有機ハロゲン化物又はハロゲン化スルホニル化合物等を開始剤、遷移金属錯体を触媒として(メタ)アクリル酸エステル系モノマーを重合する「原子移動ラジカル重合法」は、上記の「リビングラジカル重合法」の特徴に加えて、官能基変換反応に比較的有利なハロゲン等を末端に有し、開始剤や触媒の設計の自由度が大きいことから、特定の官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体の製造方法としてはさらに好ましい。この原子移動ラジカル重合法としては例えば、Matyjaszewskiら、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカルソサエティー(J.Am.Chem.Soc.)1995年、117巻、5614頁などが挙げられる。
反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体の製法としては、たとえば、特公平3−14068号公報、特公平4−55444号公報、特開平6−211922号公報等に、連鎖移動剤を用いたフリーラジカル重合法を用いた製法が開示されている。また、特開平9−272714号公報等に、原子移動ラジカル重合法を用いた製法が開示されているが、特にこれらに限定されるものではない。
上記の反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、単独で使用してもよいし2種以上併用してもよい。
これらの反応性ケイ素基を有する有機重合体は、単独で使用してもよいし2種以上併用してもよい。具体的には、反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体、反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重合体、反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体、からなる群から選択される2種以上をブレンドしてなる有機重合体も使用できる。
反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体と反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体をブレンドしてなる有機重合体の製造方法は、特開昭59−122541号公報、特開昭63−112642号公報、特開平6−172631号公報、特開平11−116763号公報等に提案されているが、特にこれらに限定されるものではない。好ましい具体例は、反応性ケイ素基を有し分子鎖が実質的に、下記一般式(10):
−CH−C(R26)(COOR27)− (10)
(R26は水素原子またはメチル基、R27は炭素原子数1から8のアルキル基を示す。)で表される炭素原子数1から8のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体単位と、下記一般式(11):
−CH−C(R26)(COOR28)− (11)
(式中、R26は上記に同じ、R28は炭素原子数10以上のアルキル基を示す。)で表される炭素原子数10以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体単位からなる共重合体に、反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体をブレンドして製造する方法である。
上記一般式(10)のR27としては、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基等の炭素原子数1から8、好ましくは1から4、さらに好ましくは1または2のアルキル基が挙げられる。なお、R27のアルキル基としては組成物全体で単一の基のみが含まれていてもよく、また2種以上の異なる基が含まれていてもよい。
上記一般式(11)のR28としては、たとえばラウリル基、トリデシル基、セチル基、ステアリル基、ベヘニル基等の炭素原子数10以上、通常は10から30、好ましくは10から20の長鎖のアルキル基が挙げられる。なお、R28のアルキル基としてはR27の場合と同様、組成物全体で単一の基のみが含まれていてもよく、また2種以上の異なる基が含まれていてもよい。
該(メタ)アクリル酸エステル系重合体の分子鎖は実質的に式(10)及び式(11)の単量体単位からなるが、ここでいう「実質的に」とは該共重合体中に存在する式(10)及び式(11)の単量体単位の合計の重量が、重合体全重量の50重量%を超えることを意味する。式(10)及び式(11)の単量体単位の合計は好ましくは70重量%以上である。
また式(10)の単量体単位と式(11)の単量体単位の存在比は、重量比で95:5から40:60が好ましく、90:10から60:40がさらに好ましい。
該共重合体に含有されていてもよい式(10)及び式(11)以外の単量体単位としては、たとえばアクリル酸、メタクリル酸等のアクリル酸;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等のアミド基、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、アミノエチルビニルエーテル等のアミノ基を含む単量体;その他アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、アルキルビニルエーテル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、エチレン等に起因する単量体単位が挙げられる。
反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重合体と反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体をブレンドしてなる有機重合体は、特開平1−168764号公報、特開2000−186176号公報等に提案されているが、特にこれらに限定されるものではない。
さらに、反応性ケイ素官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体をブレンドしてなる有機重合体の製造方法としては、他にも、反応性ケイ素基を有する有機重合体の存在下で(メタ)アクリル酸エステル系単量体の重合を行う方法が利用できる。この製造方法は、特開昭59−78223号公報、特開昭59−168014号公報、特開昭60−228516号公報、特開昭60−228517号公報等の各公報に具体的に開示されているが、これらに限定されるものではない。
一方、有機重合体の主鎖骨格中には本発明の効果を大きく損なわない範囲でウレタン結合成分等の他の成分を含んでいてもよい。
上記ウレタン結合成分としては特に限定されないが、イソシアネート基と活性水素基との反応により生成する基(以下、アミドセグメントともいう)を挙げることができる。
上記アミドセグメントは一般式(12):
−NR29−C(=O)− (12)
(R29は水素原子または置換若しくは無置換の1価の有機基を表す。)で表される基である。
上記アミドセグメントとしては、具体的には、イソシアネート基と水酸基との反応により生成するウレタン基;イソシアネート基とアミノ基との反応により生成する尿素基;イソシアネート基とメルカプト基との反応により生成するチオウレタン基などを挙げることができる。また、本発明では、上記ウレタン基、尿素基、及び、チオウレタン基中の活性水素が、更にイソシアネート基と反応して生成する基も、一般式(12)の基に含まれる。
アミドセグメントと反応性ケイ素基を有する有機重合体の工業的に容易な製造方法を例示すると、末端に活性水素含有基を有する有機重合体に、過剰のポリイソシアネート化合物を反応させて、ポリウレタン系主鎖の末端にイソシアネート基を有する重合体とした後、あるいは同時に、該イソシアネート基の全部または一部に一般式(13):
W−R30−SiR22 3−a (13)
(ただし、式中、R22、X、aは上記と同じ。R30は、2価の有機基であり、より好ましくは炭素原子数1から20の置換もしくは無置換の2価の炭化水素基である。Wは水酸基、カルボキシル基、メルカプト基およびアミノ基(1級または2級)から選ばれた活性水素含有基である。)で表されるケイ素化合物のW基を反応させる方法により製造されるものを挙げることができる。この製造方法に関連した、有機重合体の公知の製造法を例示すると、特公昭46−12154号公報(米国特許3632557号明細書)、特開昭58−109529号公報(米国特許4374237号明細書)、特開昭62−13430号公報(米国特許4645816号明細書)、特開平8−53528号公報(欧州特許出願公開第0676403号明細書)、特開平10−204144号公報(欧州特許出願公開第0831108号明細書)、特表2003−508561号公報(米国特許6197912号明細書)、特開平6−211879号公報(米国特許5364955号明細書)、特開平10−53637号公報(米国特許5756751号明細書)、特開平11−100427号公報、特開2000−169544号公報、特開2000−169545号公報、特開2002−212415号公報、特許第3313360号明細書、米国特許4067844号明細書、米国特許3711445号明細書、特開2001−323040号公報、などが挙げられる。
上記R30における2価の有機基としては特に限定はなく、水素原子と炭素原子のみからなる飽和または不飽和の2価の炭化水素基であってもよく、窒素原子、酸素原子、リン原子および硫黄原子から選択される1つ以上のヘテロ原子を含む置換基を有する2価の炭化水素基であってもよい。
また、末端に活性水素含有基を有する有機重合体に一般式(14):
O=C=N−R30−SiR22 3−a (14)
(ただし、式中R30、R22、X、aは上記に同じ。)で示される反応性ケイ素基含有イソシアネート化合物とを反応させることにより製造されるものを挙げることができる。この製造方法に関連した、有機重合体の公知の製造法を例示すると、特開平11−279249号公報(米国特許5990257号明細書)、特開2000−119365号公報(米国特許6046270号明細書)、特開昭58−29818号公報(米国特許4345053号明細書)、特開平3−47825号公報(米国特許5068304号明細書)、特開平11−60724号公報、特開2002−155145号公報、特開2002−249538号公報、国際公開第03/018658号パンフレット、国際公開第03/059981号パンフレットなどが挙げられる。
末端に活性水素含有基を有する有機重合体としては、末端に水酸基を有するオキシアルキレン重合体(ポリエーテルポリオール)、ポリアクリルポリオール、ポリエステルポリオール、末端に水酸基を有する飽和炭化水素系重合体(ポリオレフィンポリオール)、ポリチオール化合物、ポリアミン化合物などが挙げられる。これらの中でも、ポリエーテルポリオール、ポリアクリルポリオール、および、ポリオレフィンポリオールは、得られる有機重合体のガラス転移温度が比較的低く、得られる硬化物が耐寒性に優れることから好ましい。特に、ポリエーテルポリオールは、得られる有機重合体の粘度が低く作業性が良好であり、深部硬化性および接着性が良好である為に特に好ましい。また、ポリアクリルポリオールおよび飽和炭化水素系重合体は、得られる有機重合体の硬化物の耐候性・耐熱性が良好である為により好ましい。
ポリエーテルポリオールとしては、いかなる製造方法において製造されたものでも使用することが出来るが、全分子平均で分子末端当り少なくとも0.7個の水酸基を末端に有するものが好ましい。具体的には、従来のアルカリ金属触媒を使用して製造したオキシアルキレン重合体や、複合金属シアン化物錯体やセシウムの存在下、少なくとも2つの水酸基を有するポリヒドロキシ化合物などの開始剤に、アルキレンオキシドを反応させて製造されるオキシアルキレン重合体などが挙げられる。
上記の各重合法の中でも、複合金属シアン化物錯体を使用する重合法は、より低不飽和度で、Mw/Mn(重量平均分子量/数平均分子量)の値が小さく、より低粘度でかつ、高耐酸性、高耐候性のオキシアルキレン重合体を得ることが可能であるため好ましい。
上記ポリアクリルポリオールとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体を骨格とし、かつ、分子内にヒドロキシル基を有するポリオールを挙げることができる。この重合体の合成法は、分子量分布が狭く、低粘度化が可能なことからリビングラジカル重合法が好ましく、原子移動ラジカル重合法がさらに好ましい。また、特開2001−207157号公報に記載されているアクリル酸アルキルエステル系単量体を高温、高圧で連続塊状重合によって得た、いわゆるSGOプロセスによる重合体を用いるのが好ましい。具体的には、東亞合成(株)製のUH−2000等が挙げられる。
上記ポリイソシアネート化合物の具体例としては、トルエン(トリレン)ジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族系ポリイソシアネート;イソフォロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族系ポリイソシアネートなどを挙げることができる。
一般式(13)のケイ素化合物としては特に限定はないが、具体的に例示すると、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−フェニル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エチルアミノイソブチルトリメトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノメチルトリエトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノメチルジエトキシメチルシラン、N−フェニルアミノメチルトリメトキシシラン、等のアミノ基含有シラン類;γ−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン等のヒドロキシ基含有シラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;等が挙げられる。また、特開平6−211879号公報(米国特許5364955号明細書)、特開平10−53637号公報(米国特許5756751号明細書)、特開平10−204144号公報(欧州特許出願公開第0831108号明細書)、特開2000−169544号公報、特開2000−169545号公報に記載されている様に、各種のα,β−不飽和カルボニル化合物と一級アミノ基含有シランとのMichael付加反応物、または、各種の(メタ)アクリロイル基含有シランと一級アミノ基含有化合物とのMichael付加反応物もまた、一般式(13)のケイ素化合物として用いることができる。
一般式(14)の反応性ケイ素基含有イソシアネート化合物としては特に限定はないが、具体的に例示すると、γ−トリメトキシシリルプロピルイソシアネート、γ−トリエキシシリルプロピルイソシアネート、γ−メチルジメトキシシリルプロピルイソシアネート、γ−メチルジエトキシシリルプロピルイソシアネート、トリメトキシシリルメチルイソシアネート、トリエトキシメチルシリルメチルイソシアネート、ジメトキシメチルシリルメチルイソシアネート、ジエトキシメチルシリルメチルイソシアネート等が挙げられる。また、特開2000−119365号公報(米国特許6046270号明細書)に記載されている様に、一般式(13)のケイ素化合物と、過剰の上記ポリイソシアネート化合物を反応させて得られる化合物もまた、一般式(14)の反応性ケイ素基含有イソシアネート化合物として用いることができる。
本発明では、(B)シラノール縮合触媒として、一般式(1)で表される融点が23℃以上のアミジン化合物、および/または、一般式(2)で表される融点が23℃以上のグアニジン化合物を使用する。(以下、上記「アミジン化合物および/またはグアニジン化合物」を単に「アミン化合物(B)」と称することがある。)。アミン化合物(B)の融点は、アミン化合物(B)を常圧(0.1013MPa)、23℃の条件下に置いた場合に、目視して固体であれば、融点が23℃以上であると判定できる。
N=CR−NR (1)
(Rは、水素原子、または、窒素原子のα位が単結合のみを有する(不飽和結合を有さない)炭素原子である置換若しくは無置換の1価の炭化水素基であり、Rは、水素原子、または、置換若しくは無置換の1価の炭化水素基であり、2つのRは、それぞれ独立に水素原子または1価の有機基である。R、R、および2つのRのうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成していても良い。)
N=C(NR )−NR (2)
(R、2つのR、および2つのRは、それぞれ独立に水素原子またはアリール基以外の1価の有機基である。R、2つのR、および2つのRのうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成していても良い。)
これらのアミン化合物(B)は、(A)成分である有機重合体に含有されるケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基からシロキサン結合を形成させ得る、いわゆるシラノール縮合触媒として機能する。従来、(A)成分である反応性ケイ素基を有する有機重合体のシラノール縮合触媒として、ジブチル錫ジラウレートやジブチル錫ジアセチルアセトネートなどの有機錫系化合物が用いられているが、本発明のアミン化合物(B)を用いることにより、非有機錫系触媒でありながら、実用的な硬化性を有する硬化性組成物が得られる。また、融点が23℃未満のアミン化合物を用いた場合、硬化物表面に液状物のブリードアウトを生じ易く、接着性も悪い傾向を示すが、本発明のアミン化合物(B)を用いることにより、ブリードアウトを生じず、良好な接着性を有する硬化性組成物を得ることができる。硬化物表面にブリードアウトを生じる上記の液状物は、用いたアミン化合物に由来する化合物であると推定される。
一般式(1)におけるRは、良好な硬化性を与えるためには、水素原子、または、窒素原子のα位が単結合のみを有する(不飽和結合を有さない)炭素原子である置換若しくは無置換の1価の炭化水素基であることが必須である。Rは、窒素原子のα位が単結合のみを有する炭素原子であれば、炭化水素基として特に限定はなく、水素原子と炭素原子のみからなる飽和または不飽和の1価の炭化水素基であってもよく、窒素原子、酸素原子、リン原子および硫黄原子から選択される1つ以上のヘテロ原子を含む置換基を有する1価の炭化水素基であってもよい。入手性または硬化性の点から、Rは水素原子、または、窒素原子のα位が単結合のみを有する炭素原子である炭素原子数1から20の置換若しくは無置換の1価の炭化水素基が好ましく、窒素原子のα位が単結合のみを有する炭素原子である炭素原子数1から10の置換または無置換の1価の炭化水素基がより好ましい。
一般式(1)におけるRは、水素原子、または、置換若しくは無置換の1価の炭化水素基である。上記炭化水素基としては特に限定はなく、水素原子と炭素原子のみからなる飽和または不飽和の1価の炭化水素基であってもよく、窒素原子、酸素原子、リン原子および硫黄原子から選択される1つ以上のヘテロ原子を含む置換基を有する1価の炭化水素基であってもよい。入手性または硬化性の点から、Rは水素原子、または、炭素原子数1から20の置換若しくは無置換の1価の炭化水素基が好ましく、水素原子、または、炭素原子数1から10の置換若しくは無置換の1価の炭化水素基がより好ましい。
一般式(1)における2つのRは、水素原子または1価の有機基である。Rが1価の有機基である場合は、有機基として特に限定はなく、水素原子と炭素原子のみからなる飽和または不飽和の1価の炭化水素基であってもよく、窒素原子、酸素原子、リン原子および硫黄原子から選択される1つ以上のヘテロ原子を含む置換基を有する1価の炭化水素基であってもよい。また、Rは、アミノ基、イミノ基等の官能基であってもよい。入手性または硬化性の点から、2つのRは水素原子、または、炭素原子数1から20の置換若しくは無置換の1価の炭化水素基が好ましく、水素原子、または、炭素原子数1から10の置換若しくは無置換の1価の炭化水素基がより好ましい。
活性が高く良好な硬化性が得られることから、上記一般式(1)で表されるアミジン化合物は、一般式(1)において、R、R、および2つのRのうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成したアミジン化合物であることが好ましく、特に、一般式(3)で表される環状アミジン化合物であることがより好ましい。
Figure 2007037485
(Rは、窒素原子のα位が単結合のみを有する(不飽和結合を有さない)炭素原子である置換または無置換の2価の炭化水素基であり、Rは、水素原子、または、置換若しくは無置換の1価の炭化水素基であり、Rは、それぞれ独立に水素原子または1価の有機基である。RとRは結合して環状構造を形成していても良い。)
一般式(3)におけるRは、入手性および硬化性の点から、窒素原子のα位が単結合のみを有する(不飽和結合を有さない)炭素原子である炭素原子数1から10の置換または無置換の2価の炭化水素基が好ましく、窒素原子のα位が単結合のみを有する炭素原子である炭素原子数1から5の置換または無置換の2価の炭化水素基がより好ましく、窒素原子のα位が単結合のみを有する炭素原子である炭素原子数2または3の置換または無置換の2価の炭化水素基が特に好ましい。RおよびRは、入手性および硬化性の点から、水素原子または炭素原子数1から20の置換若しくは無置換の1価の炭化水素基が好ましく、水素原子または炭素原子数1から10の置換若しくは無置換の1価の炭化水素基がより好ましい。
一般式(2)におけるR、2つのR、および、2つのRは、それぞれ独立に水素原子またはアリール基以外の1価の有機基である。一般式(2)におけるR、2つのR、および、2つのRが1価の有機基である場合は、有機基として特に限定はなく、水素原子と炭素原子のみからなる飽和または不飽和の1価の炭化水素基であってもよく、窒素原子、酸素原子、リン原子および硫黄原子から選択される1つ以上のヘテロ原子を含む置換基を有する1価の炭化水素基であってもよい。また、R、2つのR、および、2つのRは、アミノ基、イミノ基等の官能基であってもよい。入手性および硬化性の点から、R、2つのR、および、2つのRは、水素原子または炭素原子数1から20の置換若しくは無置換の1価の炭化水素基が好ましく、水素原子、または、炭素原子数1から10の置換若しくは無置換の1価の炭化水素基がより好ましい。但し、アリール基の増加に応じて硬化性が低下することから、R、2つのR、および2つのRは、水素原子またはアリール基以外の1価の有機基であることが必須である。
接着性およびブリードアウトの点から、上記一般式(2)で表されるグアニジン化合物は、一般式(4)で表されるビグアニド化合物、および/または、一般式(5)で表されるビグアニド化合物であることが好ましい。本明細書において「ビグアニド化合物」とは、一般式(4)または一般式(5)の骨格を持つ化合物である。
10N=C(NR11 )−NR12−C(=NR13)−NR14 (4)
(R10、2つのR11、R12、R13、および2つのR14は、それぞれ独立に水素原子またはアリール基以外の1価の有機基である。R10、2つのR11、R12、R13、および2つのR14のうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成していても良い。)
15N=C(NR16 )−N=C(NR17 )−NR18 (5)
(R15、2つのR16、2つのR17、および2つのR18は、それぞれ独立に水素原子またはアリール基以外の1価の有機基である。R15、2つのR16、2つのR17、および2つのR18のうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成していても良い。)
一般式(4)におけるR10、2つのR11、R12、R13、および2つのR14は、入手性、硬化性、または接着性の点から、水素原子、または、炭素原子数1から20の置換若しくは無置換の1価の炭化水素基が好ましく、水素原子、または、炭素原子数1から10の置換若しくは無置換の1価の炭化水素基がより好ましい。但し、アリール基の増加に応じて硬化性が低下することから、R10、2つのR11、R12、R13、および2つのR14は、水素原子またはアリール基以外の1価の有機基であることが必須である。また、一般式(5)におけるR15、2つのR16、2つのR17、および2つのR18は、硬化性、または接着性の点から、水素原子、または、炭素原子数1から20の置換若しくは無置換の1価の炭化水素基が好ましく、水素原子、または、炭素原子数1から10の置換若しくは無置換の1価の炭化水素基がより好ましい。但し、アリール基の増加に応じて硬化性が低下することから、R15、2つのR16、2つのR17、および2つのR18は、水素原子またはアリール基以外の1価の有機基であることが必須である。
活性が高く良好な硬化性が得られることから、上記一般式(2)で表されるグアニジン化合物は、一般式(2)において、R、2つのR、および2つのRのうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成したグアニジン化合物であることが好ましく、特に、一般式(6)で表される環状グアニジン化合物であることがより好ましい。
Figure 2007037485
(R19は2価の有機基であり、2つのR20およびR21は、それぞれ独立に水素原子または1価の有機基である。2つのR20とR21のうち任意の2つが結合して環状構造を形成していても良い。)
一般式(6)におけるR19は、入手性および硬化性の点から、1から10の置換または無置換の2価の炭化水素基が好ましく、窒素原子のα位が単結合のみを有する(不飽和結合を有さない)炭素原子である炭素原子数1から10の置換または無置換の2価の炭化水素基がより好ましく、窒素原子のα位が単結合のみを有する炭素原子である炭素原子数1から5の置換または無置換の2価の炭化水素基がさらに好ましく、窒素原子のα位が単結合のみを有する炭素原子である炭素原子数2または3の置換または無置換の2価の炭化水素基が特に好ましい。2つのR20およびR21は、入手性および硬化性の点から、水素原子、または、炭素原子数1から20の置換若しくは無置換の1価の炭化水素基が好ましく、水素原子、または、炭素原子数1から10の置換若しくは無置換の1価の炭化水素基がより好ましい。入手性および硬化性の点から、2つのR20とR21のうち任意の2つが結合して環状構造を形成していることが好ましい。
上記アミン化合物(B)は、融点が高いほどブリードアウトが生じ難い傾向があるため、融点は23℃以上であることが必須であり、40℃以上が好ましく、60℃以上がより好ましく、80℃以上が更に好ましく、120℃以上が特に好ましい。
また、上記アミン化合物(B)の炭素原子数が小さい(分子量が小さい)場合には、アミン化合物が揮発しやすくなるため、作業性や硬化性が低下する傾向がある。従って、上記アミン化合物(B)は、炭素原子数は2以上であることが好ましく、4以上であることがより好ましく、6以上であることが更に好ましく、7以上であることが特に好ましい。炭素原子数の上限については特に規定する必要はないが、一般的な数値範囲として10,000以下が挙げられる。また、分子量は60以上であることが好ましく、120以上がより好ましく、130以上が更に好ましく、160以上が特に好ましい。分子量の上限については特に規定する必要はないが、一般的な数値範囲として100,000以下が挙げられる。
上記アミン化合物(B)の具体例としては、2−メチル−2−イミダゾリン、2−エチル−2−イミダゾリン、2−n−プロピル−2−イミダゾリン、2−イソプロピル−2−イミダゾリン、2−n−オクチル−2−イミダゾリン、1−(1−アミノエチル)−2−オクチル−2−イミダゾリン、2−n−ウンデシル−2−イミダゾリン、4−エチル−2−ウンデシル−2−イミダゾリン、2−シクロヘキシル−2−イミダゾリン、2−フェニル−2−イミダゾリン、2−ベンジル−2−イミダゾリン、2−[(3,4‐ジクロロフェノキシ)メチル]−2−イミダゾリン等のアミジン化合物;1−n−ブチルグアニジン、1−ベンジルグアニジン、1,3−ジベンジルグアニジン、1−ベンジル−2,3−ジメチルグアニジン、1−ベンジルアミノグアニジン、1―(ベンジルオキシ)グアニジン、ジシアンジアミド、グアニルチオウレア、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、2,3,5,6−テトラヒドロ−3−フェニル−1H−イミダゾ[1,2−a]イミダゾール、1,2−ジイソプロピル−3−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]グアニジン等のグアニジン化合物;ビグアニド、1−メチルビグアニド、1−n−ブチルビグアニド、1−(2−エチルヘキシル)ビグアニド、1−n−オクタデシルビグアニド、1,1−ジメチルビグアニド、1,1−ジエチルビグアニド、1−シクロヘキシルビグアニド、1−アリルビグアニド、1−ベンジルビグアニド、1−フェネチルビグアニド、3−フェネチルビグアニド、1,5−エチレンビグアニド、1−モルホリノビグアニド、3−モルホリノビグアニド、1−(4−クロロベンジルオキシ)ビグアニド、1−n−ブチル−N2−エチルビグアニド、1,1’−エチレンビスビグアニド、1−[3−(ジエチルアミノ)プロピル]ビグアニド、1−[3−(ジブチルアミノ)プロピル]ビグアニド、1−(モルホリノスルホニル)ベンジルビグアニド、1−(ヒドロキシメチル)ビグアニド、1−(2−ヒドロキシエチル)ビグアニド、5−[3−(2,4,5−トリクロロフェノキシ)プロポキシ]−1−イソプロピルビグアニド等のビグアニド化合物、等が挙げられる。これらのアミン化合物は、1種のみで使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記アミン化合物(B)の中でも、硬化性、接着性、ブリードアウトの点から、2−n−ウンデシル−2−イミダゾリン、2−フェニル−2−イミダゾリン、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、ビグアニド、1−n−ブチルグアニジン、1−n−ブチルビグアニドが好ましく、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、1−n−ブチルビグアニドがより好ましい。
上記アミン化合物(B)の使用量としては、(A)成分の有機重合体100重量部に対して、0.001〜20重量部程度が好ましく、0.01〜15重量部程度がより好ましく、0.1〜10重量部程度が特に好ましい。アミン化合物(B)の配合量が0.001重量部を下回ると、実用的な硬化速度が得られない場合があり、また硬化反応が充分に進行し難くなる場合がある。一方、アミン化合物(B)の配合量が20重量部を上回ると可使時間が短くなり過ぎ作業性が悪くなる傾向がある。
本発明においては、上記アミン化合物(B)とともに有機錫系化合物を併用することができる。具体例としては、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫フタレート、ジブチル錫ジオクタノエート、ジブチル錫ビス(2−エチルヘキサノエート)、ジブチル錫ビス(メチルマレエート)、ジブチル錫ビス(エチルマレエート)、ジブチル錫ビス(ブチルマレエート)、ジブチル錫ビス(オクチルマレエート)、ジブチル錫ビス(トリデシルマレエート)、ジブチル錫ビス(ベンジルマレエート)、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ビス(エチルマレエート)、ジオクチル錫ビス(オクチルマレエート)、ジブチル錫ジメトキサイド、ジブチル錫ビス(ノニルフェノキサイド)、ジブテニル錫オキサイド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)、ジブチル錫ビス(エチルアセトアセトナート)、ジブチル錫オキサイドとシリケート化合物との反応物、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物等が挙げられる。本発明の構成成分であるアミン化合物(B)と有機錫系化合物を併用させることにより、触媒活性が高くなり、硬化性、深部硬化性等の改善が期待される。しかしながら、有機錫系化合物は添加量に応じて、得られる硬化性組成物の毒性が高くなる場合があるため、本発明の硬化性組成物には、有機錫系化合物の添加量は少ないことが好ましい。有機錫系化合物の使用量としては、(A)成分100重量部に対して、0.5重量部未満であることが好ましく、0.1重量部未満がより好ましく、0.05重量部未満がさらに好ましく、含有していないことが特に好ましい。また、本発明における「非有機錫系硬化性組成物」とは、有機錫化合物の添加量が、シラノール縮合触媒として作用する化合物全成分中の50重量%以下であることを意味する。上記有機錫化合物の添加量は30重量%以下であるのが好ましく、10重量%以下であるのがより好ましく、1重量%以下であるのが更に好ましく、硬化性組成物中に含有していないことが特に好ましい。
本発明の構成成分であるアミン化合物(B)の効果を低下させない程度に他のシラノール縮合触媒(以下、「金属化合物」ともいう)を併用することもできる。具体例としては、カルボン酸錫、カルボン酸鉛、カルボン酸ビスマス、カルボン酸カリウム、カルボン酸カルシウム、カルボン酸バリウム、カルボン酸チタン、カルボン酸ジルコニウム、カルボン酸ハフニウム、カルボン酸バナジウム、カルボン酸マンガン、カルボン酸鉄、カルボン酸コバルト、カルボン酸ニッケル、カルボン酸セリウムなどのカルボン酸金属塩;テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート、チタンテトラキス(アセチルアセトナート)、ビス(アセチルアセトナト)ジイソプロポキシチタン、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトセテート)などのチタン化合物;アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテートなどのアルミニウム化合物類;ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトナート)などのジルコニウム化合物類;テトラブトキシハフニウムなどの各種金属アルコキシド類;有機酸性リン酸エステル類;トリフルオロメタンスルホン酸などの有機スルホン酸類;塩酸、リン酸、ボロン酸などの無機酸類が挙げられる。これらの硬化触媒を併用させることにより、触媒活性が高くなり、深部硬化性、薄層硬化性、接着性等の改善が期待される。しかしながら、環境への負荷を考慮すると、金属化合物の添加量は少ないことが好ましい。金属化合物の使用量としては、(A)成分100重量部に対して、10重量部以下が好ましく、5重量部以下がより好ましく、実質的に、含有していないことが特に好ましい。
本発明の硬化性組成物は、非有機錫系硬化性組成物であるが、毒性又は環境への負荷の点から、有機錫系化合物やカルボン酸錫等の錫化合物を実質的に含有していない非錫系硬化性組成物が好ましい。さらに有機錫化合物と各種カルボン酸金属塩のいずれもを実質的に含有していない非有機錫かつ非カルボン酸金属塩系硬化性組成物がより好ましく、カルボン酸金属塩、チタン化合物、有機錫化合物、有機アルミニウム化合物、及び、ジルコニウム化合物等の上記金属元素含有硬化触媒を実質的に含有していない非金属触媒系硬化性組成物が特に好ましい。
また、本発明の構成成分であるアミン化合物(B)の効果を低下させない程度に助触媒としてカルボン酸を併用することもできる。上記カルボン酸の具体例としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸などの直鎖飽和脂肪酸類;ウンデシレン酸、リンデル酸、ツズ酸、フィゼテリン酸、ミリストレイン酸、2−ヘキサデセン酸、6−ヘキサデセン酸、7−ヘキサデセン酸、パルミトレイン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、エライジン酸、アスクレピン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、ゴンドイン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、セラコレイン酸、キシメン酸、ルメクエン酸、アクリル酸、メタクリル酸、アンゲリカ酸、クロトン酸、イソクロトン酸、10−ウンデセン酸などのモノエン不飽和脂肪酸類;リノエライジン酸、リノール酸、10,12−オクタデカジエン酸、ヒラゴ酸、α−エレオステアリン酸、β−エレオステアリン酸、プニカ酸、リノレン酸、8,11,14−エイコサトリエン酸、7,10,13−ドコサトリエン酸、4,8,11,14−ヘキサデカテトラエン酸、モロクチ酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、8,12,16,19−ドコサテトラエン酸、4,8,12,15,18−エイコサペンタエン酸、イワシ酸、ニシン酸、ドコサヘキサエン酸などのポリエン不飽和脂肪酸類;1−メチル酪酸、イソ酪酸、2−エチル酪酸、イソ吉草酸、ツベルクロステアリン酸、ピバル酸、2,2−ジメチル酪酸、2−エチル−2−メチル酪酸、2,2−ジエチル酪酸、2,2−ジメチル吉草酸、2−エチル−2−メチル吉草酸、2,2−ジエチル吉草酸、2,2−ジメチルヘキサン酸、2,2−ジエチルヘキサン酸、2,2−ジメチルオクタン酸、2−エチル−2,5−ジメチルヘキサン酸、ネオデカン酸、バーサチック酸などの枝分れ脂肪酸類;プロピオール酸、タリリン酸、ステアロール酸、クレペニン酸、キシメニン酸、7−ヘキサデシン酸などの三重結合をもつ脂肪酸類;ナフテン酸、マルバリン酸、ステルクリン酸、ヒドノカルビン酸、ショールムーグリン酸、ゴルリン酸、1−メチルシクロペンタンカルボン酸、1−メチルシクロヘキサンカルボン酸、2−メチルビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2−カルボン酸、1−アダマンタンカルボン酸、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−カルボン酸などの脂環式カルボン酸類;アセト酢酸、エトキシ酢酸、グリオキシル酸、グリコール酸、グルコン酸、サビニン酸、2−ヒドロキシテトラデカン酸、イプロール酸、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピオン酸、2−ヒドロキシヘキサデカン酸、ヤラピノール酸、ユニペリン酸、アンブレットール酸、アリューリット酸、2−ヒドロキシオクタデカン酸、12−ヒドロキシオクタデカン酸、18−ヒドロキシオクタデカン酸、9,10−ジヒドロキシオクタデカン酸、リシノール酸、カムロレン酸、リカン酸、フェロン酸、セレブロン酸、2−メチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2−カルボン酸などの含酸素脂肪酸類;クロロ酢酸、2−クロロアクリル酸、クロロ安息香酸などのモノカルボン酸のハロゲン置換体等が挙げられる。脂肪族ジカルボン酸としては、アジピン酸、アゼライン酸、ピメリン酸、スペリン酸、セバシン酸、エチルマロン酸、グルタル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、オキシ二酢酸、ジメチルマロン酸、エチルメチルマロン酸、ジエチルマロン酸、2,2−ジメチルこはく酸、2,2−ジエチルこはく酸、2,2−ジメチルグルタル酸、1,2,2−トリメチル−1,3−シクロペンタンジカルボン酸などの飽和ジカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、アセチレンジカルボン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸、等が挙げられる。脂肪族ポリカルボン酸としては、アコニット酸、4,4−ジメチルアコニット酸、クエン酸、イソクエン酸、3−メチルイソクエン酸などのトリカルボン酸等が挙げられる。芳香族カルボン酸としては、安息香酸、9−アントラセンカルボン酸、アトロラクチン酸、アニス酸、イソプロピル安息香酸、サリチル酸、トルイル酸などの芳香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、カルボキシフェニル酢酸、ピロメリット酸などの芳香族ポリカルボン酸、等が挙げられる。これらの硬化触媒を併用させることにより、触媒活性が高くなり、硬化性や深部硬化性等の改善が期待される。カルボン酸の使用量としては、(A)成分の有機重合体100重量部に対して、0.01〜20重量が好ましく、0.1〜10重量部がより好ましい。
本発明の硬化性組成物には、接着性付与剤(C)を使用することができる。接着性付与剤(C)としては、特に限定されないが、分子中に加水分解性ケイ素基とそれ以外の官能基を有する化合物を使用することができ、各種被着体、すなわち、ガラス、アルミニウム、ステンレス、亜鉛、銅、モルタルなどの無機基材や、塩ビ、アクリル、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネートなどの有機基材に用いた場合、ノンプライマー条件またはプライマー処理条件下で、著しい接着性改善効果を示すことができる。ノンプライマー条件下で使用した場合には、各種被着体に対する接着性を改善する効果が特に顕著である。加水分解性ケイ素基とそれ以外の官能基を有する化合物は、物性調整剤、無機充填材の分散性改良剤等としても機能し得る。
接着性付与剤(C)として使用できる加水分解性ケイ素基とそれ以外の官能基を有する化合物の加水分解性ケイ素基の例としては、一般式(7)で表される基の内、Xが加水分解性基であるものを挙げることができる。具体的には、加水分解性基として既に例示した基を挙げることができるが、メトキシ基、エトキシ基等が加水分解速度の点から好ましい。加水分解性基の個数は、2個以上、特に3個以上が好ましい。
加水分解性ケイ素基以外の官能基としては、置換または無置換のアミノ基、メルカプト基、エポキシ基、カルボキシル基、ビニル基、イソシアネート基、イソシアヌレート、ハロゲン等を例示できる。これらの内、置換または無置換のアミノ基、エポキシ基、イソシアネート基、イソシアヌレート等は接着性改善効果が高い為に好ましく、アミノ基が特に好ましい。
接着性付与剤の具体例としては、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、(イソシアネートメチル)トリメトキシシラン、(イソシアネートメチル)ジメトキシメチルシラン等のイソシアネートシラン類;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−(2−(2−アミノエチル)アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(6−アミノヘキシル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(N−エチルアミノ)−2−メチルプロピルトリメトキシシラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノメチルトリエトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノメチルジエトキシメチルシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノメチルトリメトキシシラン、N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾール、N−シクロヘキシルアミノメチルトリエトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノメチルジエトキシメチルシラン、N−フェニルアミノメチルトリメトキシシラン、(2−アミノエチル)アミノメチルトリメトキシシラン、N,N’−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン等のアミノシラン類;N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン等のケチミン型シラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリエトキシシラン等のメルカプトシラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類;β−カルボキシエチルトリエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェニルビス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−β−(カルボキシメチル)アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のカルボキシシラン類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロイルオキシメチルトリメトキシシラン等のビニル型不飽和基含有シラン類;γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等のハロゲン含有シラン類;トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート等のイソシアヌレートシラン類等を挙げることができる。また、上記アミノシランとエポキシシランの反応物、アミノシランとイソシアネートシランの反応物なども使用できる。上記シラン類を部分的に縮合した縮合体も使用できる。さらに、これらを変性した誘導体である、アミノ変性シリルポリマー、シリル化アミノポリマー、不飽和アミノシラン錯体、フェニルアミノ長鎖アルキルシラン、アミノシリル化シリコーン、シリル化ポリエステル等も接着性付与剤として用いることができる。
上記接着性付与剤は、1種類のみで使用しても良いし、2種類以上を混合使用してもよい。
本発明で使用する(C)成分の使用量としては、(A)成分の有機重合体100重量部に対し、0.01〜20重量部程度が好ましく、0.1〜10重量部程度がより好ましく、1〜7重量部程度が特に好ましい。(C)成分の配合量が0.01重量部を下回ると、接着性が十分に得られない場合がある。逆に、(C)成分の配合量が20重量部を上回ると実用的な深部硬化性が得られない場合がある。
本発明の構成成分である接着性付与剤(C)としては、上記化合物以外にも、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、硫黄、アルキルチタネート類、芳香族ポリイソシアネート等が使用できる。上記接着性付与剤は1種類のみで使用しても良いし、2種類以上混合使用しても良い。しかしながら、エポキシ樹脂は添加量に応じて、(B)成分の触媒活性を低下させる場合があるため、本発明の硬化性組成物には、エポキシ樹脂の添加量は少ないことが好ましい。エポキシ樹脂の使用量としては、(A)成分100重量部に対して、5重量部以下が好ましく、0.5重量部以下がより好ましく、実質的に、含有していないことが特に好ましい。
本発明の組成物には充填剤を添加することができる。充填剤としては、フュームシリカ、沈降性シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、無水ケイ酸、含水ケイ酸、およびカーボンブラックの如き補強性充填剤;重質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、アルミニウム微粉末、フリント粉末、酸化亜鉛、活性亜鉛華、シラスバルーン、ガラスミクロバルーン、フェノール樹脂や塩化ビニリデン樹脂の有機ミクロバルーン、PVC粉末、PMMA粉末など樹脂粉末の如き充填剤;ガラス繊維およびフィラメントの如き繊維状充填剤等が挙げられる。充填剤を使用する場合、その使用量は(A)成分の重合体100重量部に対して、好ましくは1〜250重量部、より好ましくは10〜200重量部である。
これら充填剤の使用により強度の高い硬化物を得たい場合には、主にヒュームシリカ、沈降性シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、無水ケイ酸、含水ケイ酸およびカーボンブラック、表面処理微細炭酸カルシウム、焼成クレー、クレー、および活性亜鉛華などから選ばれる充填剤が好ましく、反応性ケイ素基を有する有機重合体(A)100重量部に対し、1〜200重量部の範囲で使用すれば好ましい結果が得られる。また、低強度で破断伸びが大である硬化物を得たい場合には、主に酸化チタン、重質炭酸カルシウムなどの炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、酸化第二鉄、酸化亜鉛、およびシラスバルーンなどから選ばれる充填剤を、反応性ケイ素基を有する有機重合体(A)100重量部に対して5〜200重量部の範囲で使用すれば好ましい結果が得られる。なお、一般的に炭酸カルシウムは、比表面積の値が大きいほど硬化物の破断強度、破断伸び、接着性の改善効果は大きくなる。もちろんこれら充填剤は1種類のみで使用してもよいし、2種類以上混合使用してもよい。炭酸カルシウムを使用する場合には、粒径の小さい表面処理微細炭酸カルシウムと共に、重質炭酸カルシウムなどの粒径が大きい炭酸カルシウムを併用することが望ましい。表面処理微細炭酸カルシウムの粒径は0.5μm以下が好ましく、表面処理は脂肪酸や脂肪酸塩で処理されていることが好ましい。また、粒径が大きい炭酸カルシウムの粒径は1μm以上が好ましく表面処理されていないものを用いることができる。
組成物の作業性(キレなど)向上や硬化物表面を艶消し状にするために、有機バルーン、無機バルーンの添加が好ましい。これらの充填剤は表面処理することもでき、1種類のみで使用しても良いし、2種類以上混合使用することもできる。作業性(キレなど)向上には、バルーンの粒径は0.1mm以下が好ましい。硬化物表面を艶消し状にするためには、5〜300μmが好ましい。
本発明の組成物は硬化物の耐薬品性が良好であるなどの理由により、サイジングボード、特に窯業系サイジングボード、など住宅の外壁の目地や外壁タイルの接着剤、外壁タイルの接着剤であって目地に接着剤がそのまま残るものなどに好適に用いられるが、外壁の意匠とシーリング材の意匠が調和することが望ましい。特に、外壁としてスパッタ塗装、着色骨材などの混入により高級感のある外壁が用いられるようになっている。本発明の組成物に直径が0.1mm以上、好ましくは0.1〜5.0mm程度の鱗片状または粒状の物質が配合されていると、硬化物はこのような高級感のある外壁と調和し、耐薬品性がすぐれるためこの硬化物の外観は長期にわたって持続するすぐれた組成物となる。粒状の物質を用いると砂まき調あるいは砂岩調のざらつき感がある表面となり、鱗片状物質を用いると鱗片状に起因する凹凸状の表面となる。
鱗片状または粒状の物質の好ましい直径、配合量、材料などは特開平9−53063号公報に記載されているように次の通りである。
直径は0.1mm以上、好ましくは0.1〜5.0mm程度であり、外壁の材質、模様等に合わせて適当な大きさのものが使用される。0.2mm〜5.0mm程度や0.5mm〜5.0mm程度のものも使用可能である。鱗片状の物質の場合には、厚さが直径の1/10〜1/5程度の薄さ(0.01〜1.00mm程度)とされる。鱗片状または粒状の物質は、シーリング主材内に予め混合されてシーリング材として施工現場に運搬されるか、使用に際して、施工現場にてシーリング主材内に混合される。
鱗片状または粒状の物質は、シーリング材組成物や接着剤組成物等の組成物100重量部に対して、1〜200重量部程度が配合される。配合量は、個々の鱗片状または粒状の物質の大きさ、外壁の材質、模様等によって、適当に選定される。
鱗片状または粒状の物質としては、ケイ砂、マイカ等の天然物、合成ゴム、合成樹脂、アルミナ等の無機物が使用される。目地部に充填した際の意匠性を高めるために、外壁の材質、模様等に合わせて、適当な色に着色される。
好ましい仕上げ方法などは特開平9−53063号公報に記載されている。
また、同様の目的でバルーン(好ましくは平均粒径が0.1mm以上のもの)を用いれば砂まき調あるいは砂岩調のざらつき感がある表面になり、かつ軽量化を図ることができる。バルーンの好ましい直径、配合量、材料などは特開平10−251618号公報に記載されているように次の通りである。
バルーンは、球状体充填剤で内部が中空のものである。このバルーンの材料としては、ガラス、シラス、シリカなどの無機系の材料、および、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリスチレン、サランなどの有機系の材料が挙げられるが、これらのみに限定されるものではなく、無機系の材料と有機系の材料とを複合させたり、また、積層して複数層を形成させたりすることもできる。無機系の、あるいは有機系の、またはこれらを複合させるなどしたバルーンを使用することができる。また、使用するバルーンは、同一のバルーンを使用しても、あるいは異種の材料のバルーンを複数種類混合して使用しても差し支えがない。さらに、バルーンは、その表面を加工ないしコーティングしたものを使用することもできるし、またその表面を各種の表面処理剤で処理したものを使用することもできる。たとえば、有機系のバルーンを炭酸カルシウム、タルク、酸化チタンなどでコーティングしたり、無機系のバルーンを接着性付与剤で表面処理することなどが挙げられる。
砂まき調あるいは砂岩調のざらつき感がある表面を得るには、バルーンは粒径が0.1mm以上であることが好ましい。0.2mm〜5.0mm程度や0.5mm〜5.0mm程度のものも使用可能である。0.1mm未満のものでは、多量に配合しても組成物の粘度を上昇させるだけで、ざらつき感が発揮されない場合がある。バルーンの配合量は目的とする砂まき調あるいは砂岩調のざらつき感の程度によって容易に定めることができる。通常、粒径が0.1mm以上のものを組成物中の容積濃度で5〜25vol%の範囲となる割合で配合することが望ましい。バルーンの容積濃度が5vol%未満であるとざらつき感がなく、また25vol%を超えると、シーリング材や接着剤の粘度が高くなり作業性が悪く、硬化物のモジュラスも高くなり、シーリング材や接着剤の基本性能が損なわれる傾向にある。シーリング材の基本性能とのバランスが特に好ましい容積濃度は8〜22vol%である。
バルーンを用いる際には特開2000−154368号公報に記載されているようなスリップ防止剤、特開2001−164237号公報に記載されているような硬化物の表面を凹凸状態に加えて艶消し状態にするためのアミン化合物、特に融点35℃以上の第1級および/または第2級アミンを添加することができる。
バルーンの具体例は特開平2−129262号公報、特開平4−8788号公報、特開平4−173867号公報、特開平5−1225号公報、特開平7−113073号公報、特開平9−53063号公報、特開平10−251618号公報、特開2000−154368号公報、特開2001−164237号公報、国際公開第97/05201号パンフレットなどに記載されている。
本発明の組成物がシーリング材硬化物粒子を含む場合も硬化物は表面に凹凸を形成し意匠性を向上させることができる。シーリング材硬化物粒子の好ましい直径、配合量、材料などは特開2001−115142号公報に記載されているように次の通りである。直径は0.1mm〜1mm、さらには0.2〜0.5mm程度が好ましい。配合量は硬化性組成物中に5〜100重量%、さらには20〜50重量%が好ましい。材料は、ウレタン樹脂、シリコーン、変成シリコーン、多硫化ゴム等を挙げることができシーリング材に用いられるものであれば限定されないが、変成シリコーン系のシーリング材が好ましい。
また、本発明の組成物には、シリケートを用いることができる。このシリケートは、架橋剤として作用し、上記(A)成分である有機重合体の復元性、耐久性、および、耐クリープ性を改善する機能を有する。また更に、接着性および耐水接着性、高温高湿条件での接着耐久性を改善する効果も有する。シリケートとしてはテトラアルコキシシランまたはその部分加水分解縮合物が使用できる。シリケートを使用する場合、その使用量は(A)成分の有機重合体100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは0.5〜10重量部である。
シリケートの具体例としては、たとえばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、エトキシトリメトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、メトキシトリエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−i−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキシシランなどのテトラアルコキシシラン(テトラアルキルシリケート)、および、それらの部分加水分解縮合物が挙げられる。
テトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物は、本発明の硬化性組成物に対する復元性、耐久性、および、耐クリープ性の改善効果がテトラアルコキシシランよりも大きい為により好ましい。
上記テトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物としては、たとえば通常の方法でテトラアルコキシシランに水を添加し、部分加水分解させて縮合させたものが挙げられる。また、オルガノシリケート化合物の部分加水分解縮合物は、市販のものを用いることができる。このような縮合物としては、例えば、メチルシリケート51、エチルシリケート40(いずれもコルコート(株)製)等が挙げられる。
本発明の組成物には可塑剤を添加することができる。可塑剤の添加により、硬化性組成物の粘度やスランプ性および組成物を硬化して得られる硬化物の引張り強度、伸びなどの機械特性が調整できる。可塑剤の例としては、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル類;ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート、ジブチルセバケート、コハク酸ジイソデシル等の非芳香族二塩基酸エステル類;オレイン酸ブチル、アセチルリシリノール酸メチル等の脂肪族エステル類;トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類;トリメリット酸エステル類;塩素化パラフィン類;アルキルジフェニル、部分水添ターフェニル、等の炭化水素系油;プロセスオイル類;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤類をあげることができる。
また、高分子可塑剤を使用することもできる。高分子可塑剤を使用すると重合体成分を分子中に含まない可塑剤である低分子可塑剤を使用した場合に比較して、初期の物性を長期にわたり維持する。更に、該硬化物にアルキド塗料を塗布した場合の乾燥性(塗装性ともいう)を改良できる。高分子可塑剤の具体例としては、ビニル系モノマーを種々の方法で重合して得られるビニル系重合体;ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル等のポリアルキレングリコールのエステル類;セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、フタル酸等の2塩基酸とエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の2価アルコールから得られるポリエステル系可塑剤;分子量500以上、さらには1000以上のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオール若しくはこれらポリエーテルポリオールの水酸基をエステル基、エーテル基などに変換した誘導体等のポリエーテル類;ポリスチレンやポリ−α−メチルスチレン等のポリスチレン類;ポリブタジエン、ポリブテン、ポリイソブチレン、ブタジエン−アクリロニトリル、ポリクロロプレン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの高分子可塑剤のうち、(A)成分の重合体と相溶するものが好ましい。この点から、ポリエーテル類やビニル系重合体が好ましい。また、ポリエーテル類を可塑剤として使用すると、表面硬化性および深部硬化性が改善され、貯蔵後の硬化遅延も起こらないことから好ましく、中でもポリプロピレングリコールがより好ましい。また、相溶性および耐候性、耐熱性の点からビニル系重合体が好ましい。ビニル系重合体の中でもアクリル系重合体および/又はメタクリル系重合体が好ましく、ポリアクリル酸アルキルエステルなどアクリル系重合体がさらに好ましい。この重合体の合成法は、分子量分布が狭く、低粘度化が可能なことからリビングラジカル重合法が好ましく、原子移動ラジカル重合法がさらに好ましい。また、特開2001−207157号公報に記載されているアクリル酸アルキルエステル系単量体を高温、高圧で連続塊状重合によって得た、いわゆるSGOプロセスによる重合体を用いるのが好ましい。
高分子可塑剤の数平均分子量は、好ましくは500〜15000であるが、より好ましくは800〜10000であり、さらに好ましくは1000〜8000、特に好ましくは1000〜5000である。最も好ましくは1000〜3000である。分子量が低すぎると熱や降雨により可塑剤が経時的に流出し、初期の物性を長期にわたり維持できず、アルキド塗装性が改善できない。また、分子量が高すぎると粘度が高くなり、作業性が悪くなる。高分子可塑剤の分子量分布は特に限定されないが、狭いことが好ましい。すなわちMw/Mn(重量平均分子量/数平均分子量)の値が1.80未満であるのが好ましい。1.70以下がより好ましく、1.60以下がなお好ましく、1.50以下がさらに好ましく、1.40以下が特に好ましく、1.30以下が最も好ましい。
数平均分子量はビニル系重合体の場合はGPC法で、ポリエーテル系重合体の場合は末端基分析法で測定される。また、分子量分布(Mw/Mn)はGPC法(ポリスチレン換算)で測定される。上記数平均分子量・分子量分布の測定方法は、特に限定されないが、例えば、
送液システム:東ソー製HLC−8120GPC
カラム:東ソー製TSK−GEL Hタイプ
溶媒:THF
を用いて、ポリスチレン換算の値として測定することができる。
また、高分子可塑剤は、反応性ケイ素基を有しないものでよいが、反応性ケイ素基を有してもよい。反応性ケイ素基を有する場合、反応性可塑剤として作用し、硬化物からの可塑剤の移行を防止できる。反応性ケイ素基を有する場合、1分子あたり平均して1個以下、さらには0.8個以下が好ましい。反応性ケイ素基を有する可塑剤、特に反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体を使用する場合、その数平均分子量は(A)成分の重合体より低いことが必要である。
可塑剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また低分子可塑剤と高分子可塑剤を併用してもよい。なおこれら可塑剤は、重合体製造時に配合することも可能である。
可塑剤の使用量は、(A)成分の重合体100重量部に対して、好ましくは5〜150重量部、より好ましくは10〜120重量部、さらに好ましくは20〜100重量部である。5重量部未満では可塑剤としての効果が発現しなくなり、150重量部を越えると硬化物の機械強度が不足する傾向がある。
また、特開2004−51701号公報または特開2004−66749号公報などに記載の熱膨張性微粒中空体を使用することができる。熱膨張性微粒中空体とは、炭素原子数1から5の炭化水素などの低沸点化合物を高分子外殻材(塩化ビニリデン系共重合体、アクリロニトリル系共重合体、または塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体)で球状に包み込んだプラスチック球体である。本組成物を用いた接着部分を加熱することによって、熱膨張性微粒中空体の殻内のガス圧が増し、高分子外殻材が軟化することで体積が劇的に膨張し、接着界面を剥離させる役割を果たす。熱膨張性微粒中空体の添加により、不要時には加熱するだけで簡単に材料の破壊を伴わずに剥離でき、且つ有機溶剤を一切用いないで加熱剥離可能な接着性組成物が得られる。
本発明の組成物には粘着性付与剤を添加することができる。粘着性付与樹脂としては、特に限定されないが、常温で固体、液体を問わず通常使用されるものを使用することができる。具体例としては、スチレン系ブロック共重合体、その水素添加物、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂(例えば、カシューオイル変性フェノール樹脂、トール油変性フェノール樹脂等)、テルペンフェノール樹脂、キシレン−フェノール樹脂、シクロペンタジエン−フェノール樹脂、クマロンインデン樹脂、ロジン系樹脂、ロジンエステル樹脂、水添ロジンエステル樹脂、キシレン樹脂、低分子量ポリスチレン系樹脂、スチレン共重合体樹脂、石油樹脂(例えば、C5炭化水素樹脂、C9炭化水素樹脂、C5C9炭化水素共重合樹脂等)、水添石油樹脂、テルペン系樹脂、DCPD樹脂石油樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。スチレン系ブロック共重合体及びその水素添加物としては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレンプロピレ−スチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)等が挙げられる。上記粘着性付与樹脂は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
粘着性付与樹脂は(A)成分100重量部に対して、好ましくは5〜1,000重量部、より好ましくは10〜100重量部の範囲で使用される。
本発明の組成物には溶剤または希釈剤を添加することができる。溶剤及び希釈剤としては、特に限定されないが、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、脂環族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、アルコール、エステル、ケトン、エーテルなどを使用することができる。溶剤または希釈剤を使用する場合、組成物を屋内で使用した時の空気への汚染の問題から、溶剤の沸点は、150℃以上が好ましく、200℃以上がより好ましく、250℃以上が特に好ましい。上記溶剤または希釈剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて生成する硬化物の引張特性を調整する物性調整剤を添加しても良い。物性調整剤としては特に限定されないが、例えば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン類;ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン等のアルキルイソプロペノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等の官能基を有するアルコキシシラン類;シリコーンワニス類;ポリシロキサン類等が挙げられる。上記物性調整剤を用いることにより、本発明の組成物を硬化させた時の硬度を上げたり、逆に硬度を下げ、破断伸びを出したりし得る。上記物性調整剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
特に、加水分解により分子内に1価のシラノール基を有する化合物を生成する化合物は硬化物の表面のべたつきを悪化させずに硬化物のモジュラスを低下させる作用を有する。特にトリメチルシラノールを生成する化合物が好ましい。加水分解により分子内に1価のシラノール基を有する化合物を生成する化合物としては、特開平5−117521号公報に記載されている化合物をあげることができる。また、ヘキサノール、オクタノール、デカノールなどのアルキルアルコールの誘導体であって加水分解によりトリメチルシラノールなどのRSiOHを生成するシリコン化合物を生成する化合物、特開平11−241029号公報に記載されているトリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール又はソルビトールなどの水酸基数が3以上の多価アルコールの誘導体であって加水分解によりトリメチルシラノールなどのRSiOHを生成するシリコン化合物を生成する化合物をあげることができる。
また、特開平7−258534号公報に記載されているようなオキシプロピレン重合体の誘導体であって加水分解によりトリメチルシラノールなどのRSiOHを生成するシリコン化合物を生成する化合物もあげることができる。さらに特開平6−279693号公報に記載されている架橋可能な加水分解性ケイ素含有基と加水分解によりモノシラノール含有化合物となりうるケイ素含有基を有する重合体を使用することもできる。
物性調整剤は反応性ケイ素基を有する有機重合体(A)100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは0.5〜10重量部の範囲で使用される。
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて垂れを防止し、作業性を良くするためにチクソ性付与剤(垂れ防止剤)を添加しても良い。垂れ防止剤としては特に限定されないが、例えば、ポリアミドワックス類;水添ヒマシ油誘導体類;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム等の金属石鹸類等が挙げられる。また、特開平11−349916号公報に記載されているような粒子径10〜500μmのゴム粉末や、特開2003−155389号公報に記載されているような有機質繊維を用いると、チクソ性が高く作業性の良好な組成物が得られる。これらチクソ性付与剤(垂れ防止剤)は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。チクソ性付与剤は(A)成分と(B)成分の合計量100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部の範囲で使用される。
本発明の組成物においては1分子中にエポキシ基を含有する化合物を使用できる。エポキシ基を有する化合物を使用すると硬化物の復元性を高めることができる。エポキシ基を有する化合物としてはエポキシ化不飽和油脂類、エポキシ化不飽和脂肪酸エステル類、脂環族エポキシ化合物類、エピクロルヒドリン誘導体に示す化合物及びそれらの混合物等が例示できる。具体的には、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、ビス(2−エチルヘキシル)−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカーボキシレート(E−PS)、エポキシオクチルステアレ−ト、エポキシブチルステアレ−ト等が挙げられる。これらのなかではE−PSが特に好ましい。エポキシ化合物は反応性ケイ素基を有する有機重合体(A)100重量部に対して0.5〜50重量部の範囲で使用するのがよい。
本発明の組成物には光硬化性物質を使用できる。光硬化性物資を使用すると硬化物表面に光硬化性物質の皮膜が形成され、硬化物のべたつきや耐候性を改善できる。光硬化性物質とは、光の作用によってかなり短時間に分子構造が化学変化をおこし、硬化などの物性的変化を生ずるものである。この種の化合物には有機単量体、オリゴマー、樹脂或いはそれらを含む組成物等多くのものが知られており、市販の任意のものを採用し得る。代表的なものとしては、不飽和アクリル系化合物、ポリケイ皮酸ビニル類又はアジド化樹脂等が使用できる。不飽和アクリル系化合物としては、アクリル系又はメタクリル系不飽和基を1ないし数個有するモノマー、オリゴマー或いはそれ等の混合物であって、プロピレン(又はブチレン、エチレン)グリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等の単量体又は分子量10,000以下のオリゴエステルが例示される。具体的には、例えば特殊アクリレート(2官能)のアロニックスM−210、アロニックスM−215、アロニックスM−220、アロニックスM−233、アロニックスM−240、アロニックスM−245;(3官能)のアロニックスM−305、アロニックスM−309,アロニックスM−310、アロニックスM−315、アロニックスM−320、アロニックスM−325、及び(多官能)のアロニックスM−400などが例示できるが、特にアクリル官能基を含有する化合物が好ましく、また1分子中に平均して3個以上の同官能基を含有する化合物が好ましい。(上記アロニックスはいずれも東亜合成化学工業株式会社の製品である。)
ポリケイ皮酸ビニル類としては、シンナモイル基を感光基とする感光性樹脂でありポリビニルアルコールをケイ皮酸でエステル化したものの他、多くのポリケイ皮酸ビニル誘導体が例示される。アジド化樹脂は、アジド基を感光基とする感光性樹脂として知られており、通常はジアジド化合物を感光剤として加えたゴム感光液の他、「感光性樹脂」(昭和47年3月17日出版、印刷学会出版部発行、第93頁〜、第106頁〜、第117頁〜)に詳細な例示があり、これらを単独又は混合し、必要に応じて増感剤を加えて使用することができる。なお、ケトン類、ニトロ化合物などの増感剤やアミン類などの促進剤を添加すると、効果が高められる場合がある。光硬化性物質は反応性ケイ素基を有する有機重合体(A)100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは0.5〜10重量部の範囲で使用するのがよく、0.1重量部未満では耐候性を高める効果はなく、20重量部を超えると硬化物が硬くなりすぎて、ヒビ割れを生じる傾向がある。
本発明の組成物には酸素硬化性物質を使用することができる。酸素硬化性物質には空気中の酸素と反応し得る不飽和化合物を例示でき、空気中の酸素と反応して硬化物の表面付近に硬化皮膜を形成し表面のべたつきや硬化物表面へのゴミやホコリの付着を防止するなどの作用をする。酸素硬化性物質の具体例には、キリ油、アマニ油などで代表される乾性油や、該化合物を変性してえられる各種アルキッド樹脂;乾性油により変性されたアクリル系重合体、エポキシ系樹脂、シリコーン樹脂;ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、1,3−ペンタジエンなどのジエン系化合物を重合または共重合させてえられる1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジエン、C5〜C8ジエンの重合体などの液状重合体や、これらジエン系化合物と共重合性を有するアクリロニトリル、スチレンなどの単量体とをジエン系化合物が主体となるように共重合させてえられるNBR、SBRなどの液状共重合体や、さらにはそれらの各種変性物(マレイン化変性物、ボイル油変性物など)などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。これらのうちではキリ油や液状ジエン系重合体がとくに好ましい。又、酸化硬化反応を促進する触媒や金属ドライヤーを併用すると効果が高められる場合がある。これらの触媒や金属ドライヤーとしては、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ジルコニウム、オクチル酸コバルト、オクチル酸ジルコニウム等の金属塩や、アミン化合物等が例示される。酸素硬化性物質の使用量は、反応性ケイ素基を有する有機重合体(A)100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲で使用するのがよく、さらに好ましくは0.5〜10重量部である。上記使用量が0.1重量部未満になると汚染性の改善が充分でなくなり、20重量部をこえると硬化物の引張り特性などが損なわれる傾向が生ずる。特開平3−160053号公報に記載されているように酸素硬化性物質は光硬化性物質と併用して使用するのがよい。
本発明の組成物には酸化防止剤(老化防止剤)を使用することができる。酸化防止剤を使用すると硬化物の耐熱性を高めることができる。酸化防止剤としてはヒンダードフェノール系、モノフェノール系、ビスフェノール系、ポリフェノール系が例示できるが、特にヒンダードフェノール系が好ましい。同様に、チヌビン622LD、チヌビン144;CHIMASSORB944LD、CHIMASSORB119FL(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製);MARK LA−57、MARK LA−62、MARK LA−67、MARK LA−63、MARK LA−68(以上いずれもアデカアーガス化学株式会社製);サノールLS−770、サノールLS−765、サノールLS−292、サノールLS−2626、サノールLS−1114、サノールLS−744(以上いずれも三共株式会社製)に示されたヒンダードアミン系光安定剤を使用することもできる。酸化防止剤の具体例は特開平4−283259号公報や特開平9−194731号公報にも記載されている。酸化防止剤の使用量は、反応性ケイ素基を有する有機重合体(A)100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲で使用するのがよく、さらに好ましくは0.2〜5重量部である。
本発明の組成物には光安定剤を使用することができる。光安定剤を使用すると硬化物の光酸化劣化を防止できる。光安定剤としてベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系、ベンゾエート系化合物等が例示できるが、特にヒンダードアミン系が好ましい。光安定剤の使用量は、反応性ケイ素基を有する有機重合体(A)100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲で使用するのがよく、さらに好ましくは0.2〜5重量部である。光安定剤の具体例は特開平9−194731号公報にも記載されている。
本発明の組成物に光硬化性物質を併用する場合、特に不飽和アクリル系化合物を用いる場合、特開平5−70531号公報に記載されているようにヒンダードアミン系光安定剤として3級アミン含有ヒンダードアミン系光安定剤を用いるのが組成物の保存安定性改良のために好ましい。3級アミン含有ヒンダードアミン系光安定剤としてはチヌビン622LD、チヌビン144、CHIMASSORB119FL(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製);MARK LA−57、LA−62、LA−67、LA−63(以上いずれもアデカアーガス化学株式会社製);サノールLS−765、LS−292、LS−2626、LS−1114、LS−744(以上いずれも三共株式会社製)などの光安定剤が例示できる。
本発明の組成物には紫外線吸収剤を使用することができる。紫外線吸収剤を使用すると硬化物の表面耐候性を高めることができる。紫外線吸収剤としてはベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリシレート系、置換トリル系及び金属キレート系化合物等が例示できるが、特にベンゾトリアゾール系が好ましい。紫外線吸収剤の使用量は、反応性ケイ素基を有する有機重合体(A)100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲で使用するのが好ましく、より好ましくは0.2〜5重量部である。フェノール系やヒンダードフェノール系酸化防止剤とヒンダードアミン系光安定剤とベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を併用して使用するのが好ましい。
本発明の硬化性組成物には、ポリリン酸アンモニウム、トリクレジルホスフェートなどのリン系可塑剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、および、熱膨張性黒鉛などの難燃剤を添加することができる。上記難燃剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
難燃剤は(A)成分100重量部に対して、5〜200重量部、好ましくは10〜100重量部の範囲で使用される。
本発明の組成物には、組成物の粘度を低減し、チクソ性を高め、作業性を改善する目的で、溶剤を使用することができる。溶剤としては、特に限定は無く、各種の化合物を使用することができる。具体例としては、トルエン、キシレン、ヘプタン、ヘキサン、石油系溶媒等の炭化水素系溶剤、トリクロロエチレン等のハロゲン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等のシリコーン系溶剤が例示される。これらの溶剤は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
但し、溶剤の配合量が多い場合には、人体への毒性が高くなる場合があり、また、硬化物の体積収縮などが見られる場合がある。従って、溶剤の配合量は、(A)成分の有機重合体100重量部に対して、3重量部以下であることが好ましく、1重量部以下であることがより好ましく、溶剤を実質的に含まないことが最も好ましい。
本発明の硬化性組成物には、硬化性組成物又は硬化物の諸物性の調整を目的として、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。このような添加物の例としては、たとえば、硬化性調整剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤、防蟻剤、防かび剤などが挙げられる。これらの各種添加剤は単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。本明細書にあげた添加物の具体例以外の具体例は、たとえば、特公平4−69659号公報、特公平7−108928号公報、特開昭63−254149号公報、特開昭64−22904号公報、特開2001−72854号公報の各公報などに記載されている。
本発明の硬化性組成物は、すべての配合成分を予め配合密封保存し、施工後空気中の湿気により硬化する1成分型として調製することも可能であり、硬化剤として別途硬化触媒、充填材、可塑剤、水等の成分を配合しておき、該配合材と重合体組成物を使用前に混合する2成分型として調製することもできる。作業性の点からは、1成分型が好ましい。
上記硬化性組成物が1成分型の場合、すべての配合成分が予め配合されるため、水分を含有する配合成分は予め脱水乾燥してから使用するか、また配合混練中に減圧などにより脱水するのが好ましい。上記硬化性組成物が2成分型の場合、反応性ケイ素基を有する重合体を含有する主剤に硬化触媒を配合する必要がないので配合剤中には若干の水分が含有されていてもゲル化の心配は少ないが、長期間の貯蔵安定性を必要とする場合には脱水乾燥するのが好ましい。脱水、乾燥方法としては粉状などの固状物の場合は加熱乾燥法または減圧脱水法、液状物の場合は減圧脱水法または合成ゼオライト、活性アルミナ、シリカゲル、生石灰、酸化マグネシウムなどを使用した脱水法が好適である。かかる脱水乾燥法に加えて、n−プロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、メチルシリケート、エチルシリケート、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのアルコキシシラン化合物を添加し、水と反応させて脱水してもよい。また、3−エチル−2−メチル−2−(3−メチルブチル)−1,3−オキサゾリジンなどのオキサゾリジン化合物を配合して水と反応させて脱水してもよい。また、イソシアネート化合物を少量配合してイソシアネート基と水とを反応させて脱水してもよい。アルコキシシラン化合物やオキサゾリジン化合物、および、イソシアネート化合物の添加により、貯蔵安定性が向上する。
脱水剤、特にビニルトリメトキシシランなどの水と反応し得るケイ素化合物の使用量は反応性ケイ素基を有する有機重合体(A)100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましく、0.5〜10重量部の範囲がより好ましい。
本発明の硬化性組成物の調製法には特に限定はなく、例えば上記した成分を配合し、ミキサー、ロール、又はニーダーなどの各種攪拌機器を用いて常温または加熱下で混練したり、適した溶剤を少量使用して成分を溶解させ、混合したりするなどの通常の方法が採用されうる。
本発明の硬化性組成物は、大気中に暴露されると水分の作用により、三次元的に網状組織を形成し、ゴム状弾性を有する固体へと硬化する。
本発明の硬化性組成物は、シラノール縮合触媒として非有機錫系硬化触媒であるアミン化合物を用いながら、硬化物表面への液状化合物のブリードアウトが抑制され、かつ良好な硬化性と接着性を有する。
つぎに実施例および比較例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(合成例1)
分子量約2,000のポリオキシプロピレンジオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキシドの重合を行い、数平均分子量約25,500(送液システムとして東ソー製HLC−8120GPCを用い、カラムは東ソー製TSK−GEL Hタイプを用い、溶媒はTHFを用いて測定したポリスチレン換算分子量)のポリプロピレンオキシドを得た。続いて、この水酸基末端ポリプロピレンオキシドの水酸基に対して1.2倍当量のNaOMeのメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、更に塩化アリルを添加して末端の水酸基をアリル基に変換した。未反応の塩化アリルを減圧脱揮により除去した。得られた未精製のアリル基末端ポリプロピレンオキシド100重量部に対し、n−ヘキサン300重量部と、水300重量部を混合攪拌した後、遠心分離により水を除去し、得られたヘキサン溶液に更に水300重量部を混合攪拌し、再度遠心分離により水を除去した後、ヘキサンを減圧脱揮により除去した。以上により、末端がアリル基である数平均分子量約25,500の2官能ポリプロピレンオキシドを得た(これを重合体Pとする)。
重合体P100重量部に対し、白金ビニルシロキサン錯体の白金含量3wt%のイソプロパノール溶液150ppmを触媒として、メチルジメトキシシラン0.93重量部と90℃で5時間反応させ、メチルジメトキシシリル基末端ポリオキシプロピレン系重合体(A−1)を得た。また、H−NMR(日本電子製JNM−LA400を用いて、CDCl溶媒中で測定)を用い、2官能の重合体Pのポリプロピレンオキシド主鎖のメチル基(1.2ppm付近)のピーク積分値を1000とした場合に対する、末端アリル基−CH−CH=CH(5.1ppm付近)のピーク積分値の相対値(Sとする)と、ヒドロシリル化反応後のシリル末端ポリプロピレンオキシド(A−1)のポリプロピレンオキシド主鎖のメチル基(1.2ppm付近)のピーク積分値を1000とした場合に対する、末端シリル基のシリコン原子に結合したメチレン基−CH−CH−CH−Si(CH)(OCH(0.6ppm付近)のピーク積分値の相対値(S’とする)を求め、シリル基導入率((S’/S)×2(官能))を調べると、末端のメチルジメトキシシリル基は1分子あたり平均して1.3個であった。
(合成例2)
重合体P100重量部に対し、白金ビニルシロキサン錯体の白金含量3wt%のイソプロパノール溶液150ppmを触媒として、トリメトキシシラン1.1重量部と90℃で5時間反応させ、末端にトリメトキシシリル基を有するポリオキシプロピレン系重合体(A−2)を得た。合成例1と同様の方法で、H−NMR(日本電子製JNM−LA400を用いて、CDCl溶媒中で測定)を測定し、シリル基導入率((S’/S)×2(官能))を調べると、末端のトリメトキシシリル基は1分子あたり平均して1.3個であった。
(合成例3)
分子量約3,000のポリオキシプロピレントリオールを開始剤とし亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキシドの重合を行い、数平均分子量約26,000(送液システムとして東ソー製HLC−8120GPCを用い、カラムは東ソー製TSK−GEL Hタイプを用い、溶媒はTHFを用いて測定したポリスチレン換算分子量)のポリプロピレンオキシドを得た。続いて、このヒドロキシ基末端ポリプロピレンオキシドのヒドロキシ基に対して1.2倍当量のNaOMeのメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、更に塩化アリルを添加して末端のヒドロキシ基をアリル基に変換した。未反応の塩化アリルを減圧脱揮により除去した。得られた未精製のアリル末端ポリプロピレンオキシド100重量部に対し、n−ヘキサン300重量部と、水300重量部を混合攪拌した後、遠心分離により水を除去し、得られたヘキサン溶液に更に水300重量部を混合攪拌し、再度遠心分離により水を除去した後、ヘキサンを減圧脱揮により除去した。以上により、末端がアリル基である数平均分子量約26,000の3官能ポリプロピレンオキシドを得た。得られた3官能のアリル基末端ポリプロピレンオキシド100重量部に対し、白金ビニルシロキサン錯体の白金含量3wt%のイソプロパノール溶液150ppmを触媒として、メチルジメトキシシラン1.4重量部と90℃で5時間反応させ、末端にメチルジメトキシシリル基を有するポリオキシプロピレン系重合体(A−3)を得た。合成例1と同様の方法で、H−NMR(日本電子製JNM−LA400を用いて、CDCl溶媒中で測定)を測定し、シリル基導入率((S’/S)×3(官能))を調べると、末端のメチルジメトキシシリル基は1分子あたり平均して2.4個であった。
(実施例1、2、比較例1)
合成例1で得られたメチルジメトキシシリル基末端ポリオキシプロピレン系重合体(A−1)100重量部に対して、表面処理膠質炭酸カルシウム(白石工業(株)製、白艶華CCR)50重量部、および重質炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製、ホワイトンSB)50重量部を3本ペイントロールを用いてよく混錬した後、120℃で2時間減圧脱水を行い主剤とした。23℃50%の恒温恒湿条件下で、主剤に対し、接着性付与剤として、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング(株)製、A−1110)3重量部、およびシラノール縮合触媒として表1に示した割合(重量部)でアミン化合物をそれぞれ添加し、スパチュラを用いて2分間混練した。配合物中の気泡をよく脱泡し、硬化性組成物を得た。
(皮張り時間測定)
得られた硬化性組成物をポリエチレンシート上に厚みが3mmになるように伸ばして表面を平滑に整え、サンプルを作製した。サンプルが作製できた時間を硬化開始時間とし、表面をスパチュラで触り、スパチュラに硬化性組成物が付着しなくなった時間を皮張り時間として測定を行った。
(ブリードアウトの評価)
上記皮張り時間測定後のサンプルを23℃50%の恒温恒湿条件下で24時間放置した後、サンプル表面を指で触ったときに、サンプル表面に液状化合物がブリードアウトせずに手につかなかった場合をブリードアウト「なし」と、サンプル表面に液状化合物がブリードアウトして手についた場合をブリードアウト「あり」とした。
また、23℃でのアミン化合物の状態を目視して「固体」または「液体」で示した。結果を表1に示す。
Figure 2007037485
表1に示す通り、シラノール縮合触媒として、23℃で固体である(融点が23℃以上である)1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エンまたは1−n−ブチルビグアニドを用いた場合は、いずれもブリードアウトを生じず、良好な硬化性を示した(実施例1、2)。これらに対して、23℃で液体である(融点が23℃未満である)DBUを用いた場合は、ブリードアウトを生じ、また硬化性も劣る結果となった(比較例1)。
(実施例3、4、比較例2、3)
合成例2で得られたトリメトキシシリル基末端ポリオキシプロピレン系重合体(A−2)100重量部に対して、表面処理膠質炭酸カルシウム(白石工業(株)製、白艶華CCR)120重量部、酸化チタン(石原産業(株)製、タイペークR−820)20重量部、可塑剤(協和発酵(株)製、DIDP)55重量部、チキソ性付与剤(楠本化成(株)製、ディスパロン#6500)2重量部、紫外線吸収剤(住友化学(株)製、スミソーブ400)1重量部、光安定剤(三共ライフテック(株)製、サノールLS770)1重量部、酸化防止剤(ワイ・エス・ケー(株)製、ユノックスKC)1重量部を3本ペイントロールを用いてよく混錬した後、120℃で2時間減圧脱水を行い主剤とした。23℃50%の恒温恒湿条件下で、主剤に対し、接着性付与剤としてγ−アミノプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:A−1110)5重量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:A−187)3重量部、およびシラノール縮合触媒として表2に示した割合(重量部)でアミン化合物をそれぞれ添加し、実施例1と同様の方法で皮張り時間、およびブリードアウトを測定した。また、23℃でのアミン化合物の状態を目視して「固体」または「液体」で示した。結果を表2に示す。
Figure 2007037485
表2に示す通り、シラノール縮合触媒として、23℃で固体である1−n−ブチルグアニジン、1−n−ブチルビグアニドを用いた場合は、いずれもブリードアウトを生じず、良好な硬化性を示した(実施例3、4)。これらに対して、アリール基が置換した1−(o−トリル)ビグアニドを用いた場合は、硬化性が劣る結果となった(比較例2)。また、23℃で液体であるDBUを用いた場合は、ブリードアウトを生じ、硬化性も劣る結果となった(比較例3)。
(実施例5〜7、比較例4〜8)
合成例2で得られたトリメトキシシリル基末端ポリオキシプロピレン系重合体(A−2)100重量部に対して、表面処理膠質炭酸カルシウム(白石工業(株)製、白艶華CCR)50重量部、および重質炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製、ホワイトンSB)50重量部を添加して、上記と同様の方法で主剤を作製した。主剤に対し、接着性付与剤として、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング(株)製、A−1110)3重量部、およびシラノール縮合触媒として表3に示した割合(重量部)でアミン化合物をそれぞれ添加し、実施例1と同様の方法で皮張り時間、およびブリードアウトを測定した。
また、接着基材(ガラス、ステンレス、塩化ビニル)に、およそ縦3.0cm×横1.5cm×厚み1.0cmになるように配合物を密着させ、23℃50%の恒温恒湿条件下で7日間養生し、90度ハンドピール試験により接着性を評価した。接着性評価は破壊モードで判定し、凝集破壊率が80%以上〜100%を○、20%以上〜80%未満を△、0%〜20%未満を×とした。また、23℃でのアミン化合物の状態を目視して「固体」または「液体」で示した。結果を表3に示す。
Figure 2007037485
表3に示す通り、シラノール縮合触媒として、23℃で固体である1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、1−n−ブチルグアニジン、1−n−ブチルビグアニドを用いた場合は、いずれもブリードアウトを生じず、かつ良好な硬化性および接着性を示した(実施例5〜7)。これらに対して、アリール基が置換した1−(o−トリル)ビグアニドを用いた場合は、硬化性が劣る結果となった(比較例4)。また、23℃で液体であるDBU、DBN、ジエチレントリアミン、またはトリエチルアミンを用いた場合は、ブリードアウトを生じ、硬化性および接着性も劣る結果となった(比較例5〜8)。
(実施例8、比較例9)
合成例3で得られたメチルジメトキシシリル基末端ポリオキシプロピレン系重合体(A−3)100重量部に対して、重質炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製、ホワイトンSB)75重量部および重質炭酸カルシウム(備北粉化工業(株)製、PO320B10)75重量部、タルク(富士タルク工業(株)製、PKP−80)25重量部、バルーン(太平洋セメント(株)製、SL−150)25重量部、可塑剤(三井武田ケミカル(株)製、アクトコール21−56K)5重量部を計量、混合して充分混練りした後、3本ペイントロールに通して分散させた。この後、120℃で2時間減圧脱水を行い、50℃以下に冷却後、脱水剤としてビニルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング(株)製、A−171)2重量部、接着性付与剤としてN−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:A−1120)1.5重量部、有機溶剤としてメタノール25重量部、およびシラノール縮合触媒として表4に示した割合(重量部)でアミン化合物をそれぞれ加えて、実質的に水分の存在しない状態で混練した後、防湿性の容器に密閉し、一液型硬化性組成物を得た。
23℃50%の恒温恒湿条件下にて、上記硬化性組成物をポリエチレンシート上に厚みが約3mmになるよう伸ばし表面を平滑に整えた。この時間を硬化開始時間とし、表面をスパチュラで触り、スパチュラに配合物が付着しなくなった時間を皮張り時間として測定を行った。また、接着強さとして、JIS A 5536:2003に準じ、90度剥離強さを測定した。硬化性組成物をくし目ごてを用いスレート板上に塗布し、各々のオープンタイム取った後、(株)タジマ製ビニル床シートのACフロア28(JIS A 5705のビニル床シートDOに相当)を張付けた。23℃50%の恒温恒湿条件下で48時間養生した後に剥離接着強さを測定した。結果を表4に示す。
Figure 2007037485
表4に示す通り、シラノール縮合触媒として、1−n−ブチルビグアニドを用いた場合は良好な硬化性と接着強さを示した(実施例8)。これに対して、アリール基が置換した1−(o−トリル)ビグアニドを用いた場合は、硬化性および接着強さが共に劣る結果となった(比較例9)。
上記表1〜表4で示したアミン成分は以下のとおりである。
・1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン溶液:1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(SIGMA−ALDRICH Corp.製)の67%メタノール溶液を調製し使用した。
・1−n−ブチルグアニジン溶液:2−メチルイソ尿素塩酸塩(Lancaster製)と等モル量のブチルアミン(和光純薬工業(株)製)をメタノール溶媒で2時間還流後、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液で中和し1−n−ブチルグアニジンを得た。この1−n−ブチルグアニジンの50%メタノール溶液を調製し使用した。
・DBU:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]デカ−5−エン(サンアプロ(株)製)
・1−ブチルビグアニド溶液:1−n−ブチルビグアニド塩酸塩(和光純薬工業(株)製)を水酸化ナトリウム水溶液で中和し1−n−ブチルビグアニドを得た。この1−n−ブチルビグアニドの50%メタノール溶液を調製し使用した。
・1−(o−トリル)ビグアニド:東京化成工業(株)製
・DBN:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(サンアプロ(株)製)
・ジエチレントリアミン:東京化成工業(株)製
・トリエチルアミン:東京化成工業(株)製
本発明の硬化性組成物は、粘着剤、建造物・船舶・自動車・道路などのシーリング材、接着剤、型取剤、防振材、制振材、防音材、発泡材料、塗料、吹付材などに使用できる。本発明の硬化性組成物を硬化して得られる硬化物は、柔軟性および接着性に優れることから、これらの中でも、シーリング材または接着剤として用いることがより好ましい。
また、太陽電池裏面封止材などの電気・電子部品材料、電線・ケーブル用絶縁被覆材などの電気絶縁材料、弾性接着剤、コンタクト型接着剤、スプレー型シール材、クラック補修材、タイル張り用接着剤、粉体塗料、注型材料、医療用ゴム材料、医療用粘着剤、医療機器シール材、食品包装材、サイジングボード等の外装材の目地用シーリング材、コーティング材、プライマー、電磁波遮蔽用導電性材料、熱伝導性材料、ホットメルト材料、電気電子用ポッティング剤、フィルム、ガスケット、各種成形材料、および、網入りガラスや合わせガラス端面(切断部)の防錆・防水用封止材、自動車部品、電機部品、各種機械部品などにおいて使用される液状シール剤等の様々な用途に利用可能である。更に、組成物単独で、またはプライマーの助けをかりてガラス、磁器、木材、金属、樹脂成形物などの如き広範囲の基質に密着しうるので、種々のタイプの密封組成物および接着組成物としても使用可能である。また、本発明の硬化性組成物は、内装パネル用接着剤、外装パネル用接着剤、タイル張り用接着剤、石材張り用接着剤、天井仕上げ用接着剤、床仕上げ用接着剤、壁仕上げ用接着剤、車両パネル用接着剤、電気・電子・精密機器組立用接着剤、ダイレクトグレージング用シーリング材、複層ガラス用シーリング材、SSG工法用シーリング材、または、建築物のワーキングジョイント用シーリング材、としても使用可能である。

Claims (13)

  1. (A)シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素含有基を有する有機重合体、
    (B)シラノール縮合触媒として、一般式(1):
    N=CR−NR (1)
    (Rは、水素原子、または、窒素原子のα位が単結合のみを有する炭素原子である置換若しくは無置換の1価の炭化水素基であり、Rは、水素原子、または、置換若しくは無置換の1価の炭化水素基であり、2つのRは、それぞれ独立に水素原子または1価の有機基である。R、R、および2つのRのうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成していても良い。)で表される、融点が23℃以上のアミジン化合物、および/または、一般式(2):
    N=C(NR )−NR (2)
    (R、2つのR、および2つのRは、それぞれ独立に水素原子またはアリール基以外の1価の有機基である。R、2つのR、および2つのRのうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成していても良い。)で表される、融点が23℃以上のグアニジン化合物、
    を含有する、非有機錫系硬化性組成物。
  2. 前記アミジン化合物が、前記一般式(1)において、R、R、および2つのRのうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成したアミジン化合物である、請求項1に記載の非有機錫系硬化性組成物。
  3. 前記一般式(1)で表されるアミジン化合物が、一般式(3):
    Figure 2007037485
    (Rは、窒素原子のα位が単結合のみを有する炭素原子である置換または無置換の2価の炭化水素基であり、Rは、水素原子、または、置換若しくは無置換の1価の炭化水素基であり、Rは、それぞれ独立に水素原子または1価の有機基である。RとRは結合して環状構造を形成していても良い。)で表される環状アミジン化合物である、請求項1または2に記載の非有機錫系硬化性組成物。
  4. 前記一般式(2)で表されるグアニジン化合物が、一般式(4):
    10N=C(NR11 )−NR12−C(=NR13)−NR14 (4)
    (R10、2つのR11、R12、R13、および2つのR14は、それぞれ独立に水素原子またはアリール基以外の1価の有機基である。R10、2つのR11、R12、R13、および2つのR14のうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成していても良い。)、および/または、一般式(5):
    15N=C(NR16 )−N=C(NR17 )−NR18 (5)
    (R15、2つのR16、2つのR17、および2つのR18は、それぞれ独立に水素原子またはアリール基以外の1価の有機基である。R15、2つのR16、2つのR17、および2つのR18のうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成していても良い。)で表されるビグアニド化合物である、請求項1に記載の非有機錫系硬化性組成物。
  5. 前記グアニジン化合物が、前記一般式(2)において、R、2つのR、および2つのRのうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成したグアニジン化合物である、請求項1に記載の非有機錫系硬化性組成物。
  6. 前記一般式(2)で表されるグアニジン化合物が、一般式(6):
    Figure 2007037485
    (R19は2価の有機基であり、2つのR20およびR21は、それぞれ独立に水素原子またはアリール基以外の1価の有機基である。2つのR20とR21のうち任意の2つが結合して環状構造を形成していても良い。)で表される環状グアニジン化合物である、請求項1または5に記載の非有機錫系硬化性組成物。
  7. (A)成分の有機重合体が、ポリオキシアルキレン系重合体、飽和炭化水素系重合体、および、(メタ)アクリル酸エステル系重合体からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1〜6のいずれかに記載の非有機錫系硬化性組成物。
  8. 前記ポリオキシアルキレン系重合体がポリオキシプロピレン系重合体である、請求項7に記載の非有機錫系硬化性組成物。
  9. 前記ポリオキシアルキレン系重合体の主鎖骨格が、水素原子、炭素原子、および、酸素原子のみからなる、請求項7または8に記載の非有機錫系硬化性組成物。
  10. (A)成分100重量部に対して、(B)成分を0.001〜20重量部含有する、請求項1〜9のいずれかに記載の非有機錫系硬化性組成物。
  11. さらに、(C)接着性付与剤を(A)成分100重量部に対して0.01〜20重量部含有する、請求項1〜10のいずれかに記載の非有機錫系硬化性組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の非有機錫系硬化性組成物を用いてなるシーリング材。
  13. 請求項1〜11のいずれかに記載の非有機錫系硬化性組成物を用いてなる接着剤。
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