JPWO2006135041A1 - トナー用バインダー樹脂、トナー、およびトナー用バインダー樹脂の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(A)ブロック共重合体、グラフト共重合体という形で、非晶性樹脂と結晶性樹脂とを分子鎖レベルでハイブリッドする方法(たとえば、特許文献1参照)、
(B)相容性の良い非晶性樹脂と結晶性樹脂との組合せを、溶融ブレンド、紛体ブレンド等の物理的な混練方法でブレンドする方法(たとえば、特許文献2参照)、そして、
(C)相容性の悪い非晶性樹脂と結晶性樹脂との組合せを、溶融ブレンド、紛体ブレンド等の物理的な混練方法でブレンドする方法(たとえば特許文献3、特許文献4参照)等が提案されている。
本発明によれば、結晶性樹脂(X)と非晶性樹脂(Y)とのハイブリッド樹脂であってピーク分子量が3万以上のハイブリッド樹脂と、ピーク分子量が3万未満の非晶性樹脂(Z)とを含むトナー用バインダー樹脂が提供される。
本発明において、トナー用バインダー樹脂は、ハイブリッド樹脂(H)をマトリックス、非晶性樹脂(Z)をドメインとする海島構造を有することができる。
本発明において、トナー用バインダー樹脂は、ハイブリッド樹脂(H)の粒子が連結したネットワーク構造(網目構造)を有することができる。本発明のトナー用バインダー樹脂の構造は、透過型電子顕微鏡や走査型プローブ顕微鏡で観察することができる。
ここで、トナー用バインダー樹脂10において、ハイブリッド樹脂(H)により構成された粒子100が連結してネットワーク構造を形成している。ここでは図示していないが、非晶性樹脂(Z)は、粒子100のネットワーク構造の網目110中に配置される。つまり、トナー用バインダー樹脂10は、ハイブリッド樹脂(H)のネットワーク構造により構成されるマトリックス中に非晶性樹脂(Z)により構成されるドメインが分散された海島構造を有する。
(結晶性樹脂(X))
本発明において、結晶性樹脂(X)は、たとえば、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、およびそれらを複合化させたハイブリッド樹脂(H)とすることができる。また、結晶性樹脂(X)は、THF不溶分とすることができる。
本発明において、非晶性樹脂(Y)および非晶性樹脂(Z)は、たとえば、スチレンアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエステルポリアミド系樹脂、およびそれらを複合化させたハイブリッド樹脂とすることができる。また、非晶性樹脂(Y)および非晶性樹脂(Z)は、THF可溶分とすることができる。
(非晶性樹脂(Y))
非晶性樹脂(Y)としては、上述したように、スチレンアクリル系樹脂を用いることができる。これにより、容易に物性制御を行うことができる。さらに、非晶性樹脂(Y)としては、ブチルアクリレート(BA)を含むものを用いることができる。これにより、ハイブリッド樹脂(H)のガラス転移温度(Tg)を低くすることができ、低温定着性を高めることができる。
結晶性樹脂(X)と非晶性樹脂(Y)とのハイブリッド樹脂(以下、単に「ハイブリッド樹脂(H)」ともいう)は、たとえば結晶性樹脂(X)に二重結合を導入し、当該二重結合を導入した結晶性樹脂(X)の存在下で、非晶性樹脂(Y)を合成することで調製することができる。
マレイン化により結晶性樹脂(X)に二重結合を導入する場合、マレイン化時間を長くするほど、マレイン化収率がよく、図4(b)に示したようなミセルの形成収率が高くなる。また、非晶性樹脂(Z)により構成されるドメイン(図3の網目110に対応)の平均粒径は、ハイブリッド樹脂(H)のミセルの形成状態の影響を受ける。つまり、ミセルの形成収率が悪いと、ネットワーク構造が形成されにくくなり、ドメインの平均粒径が大きくなってしまう。ミセル形成収率は、ポリエステル樹脂のマレイン化時間に影響されると考えられる。たとえば、ハイブリッド樹脂(H)として、結晶性ポリエステル系樹脂とスチレンアクリル系樹脂とのハイブリッド樹脂を用いた場合、マレイン化時間を1時間とした場合、ドメインの平均粒径は、3〜4μmとなるが、マレイン化時間を3時間とした場合、ドメインの平均粒径は、0.1〜2μmとすることができる。この原因は明らかではないが、マレイン化の時間をある程度長くすると、結晶性樹脂(X)が二量化され、これによりミセルが形成されやすくなると考えられる。
非晶性樹脂(Z)は、ピーク分子量が1000以上、好ましくは3000以上となるようにすることができる。非晶性樹脂(Z)のピーク分子量が1000以上となるようにすることにより、十分な樹脂強度を得ることができる。また、ピーク分子量が好ましくは3万未満となるようにすることができる。ピーク分子量が3万未満となるようにすることにより、十分な定着性改善効果を得ることができる。
トナー用バインダー樹脂は、ハイブリッド樹脂(H)を含む樹脂混合物と非晶性樹脂(Z)とを混合することにより得られる。ハイブリッド樹脂(H)を含む樹脂混合物と非晶性樹脂(Z)とを混合する処理は、溶剤を用いて混合する方法等により行うことができる。溶剤を用いて混合する方法を用いる場合、溶剤としては、非晶性樹脂(Z)を溶解させるものを用いることができる。非晶性樹脂(Z)を溶解させる溶剤としては、キシレン、酢酸エチル、トルエン、THF等を用いることができる。溶剤を用いて混合する方法を用いる場合、本発明のトナー用バインダー樹脂は、該樹脂溶液を脱溶剤することで製造される。
(a)結晶性樹脂(X)と非晶性樹脂とは溶融状態で非相容の関係にあり、両成分は混ざり合わない、
(b)保存性を悪化させる懸念のある結晶性樹脂(X)が、保存性改善効果のある高分子量、もしくは高ガラス転移温度(Tg)の樹脂中に0.1μm以下のサイズで分布している、
(c)結晶性樹脂(X)がランダムに分散しているのではなく、連続相または部分的な連続相を構成する成分の1つとして存在している。
(1)DSC測定において測定される結晶融解熱量が5J/g以上であり、かつ融解ピーク温度が60℃以上120℃以下である、また、DSC測定において測定される結晶融解熱量は、40J/g以下とすることができる。この要件は、トナー用バインダー樹脂中に結晶性樹脂が含有されていることを示す。
(2−1)180℃での貯蔵弾性率(G’)が1.0×102Pa以上である。この要件は、トナー用バインダー樹脂中に、溶融した樹脂の粘度が低下することを抑制する成分が存在することを示す。これにより、耐高温オフセット性を有することが示される。ここで、180℃での貯蔵弾性率(G’)は、1.0×106Pa以下とすることができる。
(2−2)100℃での貯蔵弾性率(G’)が2.0×105Pa以下である。この要件は、結晶性樹脂(X)の融点(約80℃)をこえた高温で樹脂が低粘度化していることを示す。これにより、定着性に優れることが示される。ここで、100℃での貯蔵弾性率(G’)は、1.0×103Pa以上とすることができる。また、60℃での貯蔵弾性率(G’)が5.0×106Pa以上3.0×107Pa以下とすることができる。
(3)Carr Purcel Meiboom Gill(CPMG)法により、測定温度160℃、観測パルス幅2.0μsec、繰り返し時間4secで行うパルスNMR測定において、求められる1H核の自由誘導減衰曲線(FID)の初期シグナル強度を100%としたとき、20msの相対シグナル強度が30%以下で、かつ80msの相対シグナル強度が20%以下である。この要件は、トナー用バインダー樹脂中に含有される結晶性樹脂が、トナー粒子よりも十分小さなサイズで非晶性樹脂中に導入されており、かつ溶融状態にあるバインダー樹脂中では、結晶性樹脂のポリマー鎖が非晶性樹脂のポリマー鎖との相互作用によって、自由に運動できない状態であることを示す。
(A)結晶性樹脂は十分に小さなスケールで、かつ結晶化できる状態で非晶性樹脂中に導入されている、
(B)結晶性樹脂はバインダー樹脂が溶融した状態にあっても、非晶性樹脂が障害となって自由に運動できない状態である、
(C)バインダー樹脂中には溶融した樹脂の粘度低下を抑制する成分が存在する、
ことが示される。
上記の要件(1)は示差走査熱量測定(DSC)を用いて評価される。その測定方法は以下の通りである。10℃/minで20℃から170℃まで昇温後、10℃/minで0℃まで降温して、再度10℃/minで170℃まで昇温する。ここで、本発明のトナー用バインダー樹脂は、2度目の昇温時に測定される結晶融解熱量が1J/g以上50J/g未満、好ましくは5J/g以上40J/g未満、さらに好ましくは10J/g以上30J/g未満である。また、このとき、融解ピーク温度が50℃以上130℃未満、好ましくは60℃以上120℃未満、さらに好ましくは70℃以上110℃未満である。結晶融解熱量が1J/g以上となる場合、定着性改善効果が得られる。また、結晶融解熱量が50J/g未満となる場合、トナー特性が安定となる。また、融解ピーク温度が50℃以上の場合、保存性が良好になる。融解ピーク温度が130℃未満の場合、定着性改善効果が得られる。
本発明において要件(2−1)および(2−2)は粘弾性測定装置を用いて評価される。ギャップ長 1mm、周波数1Hzで50℃から200℃まで2℃/minで行う。ここで、本発明のトナー用バインダー樹脂は、180℃での貯蔵弾性率(G’)が50Pa以上1.0×104Pa以下、好ましくは1.0×102Pa以上9.0×103Pa以下、さらに好ましくは3.0×102Pa以上8.0×103Pa以下である。G’が50Pa以上となるようにした場合、十分な耐オフセット性が得られる。G’が1.0×104Pa以下となるようにした場合、定着性が良好になる。また、100℃での貯蔵弾性率(G’)が1.0×103Pa以上2.0×105Pa以下、好ましくは2.0×103Pa以上1.8×105Pa以下、さらに好ましくは3.0×103Pa以上1.5×105Pa以下である。
本発明において要件(3)はパルスNMRを用いて評価される。パルスNMRはポリマー分子鎖の運動性や異成分間の相互作用状態を評価する方法として一般的に行われている分析であり、樹脂を構成する全成分の1H横緩和時間を測定することで評価される。ポリマー鎖の運動性が低いほど緩和時間は短くなるため、シグナル強度の減衰は早くなり、初期シグナル強度を100%としたときの相対シグナル強度は少ない時間で低下する。また、ポリマー鎖の運動性が高いほど緩和時間は長くなるため、シグナル強度の減衰は遅くなり、初期シグナル強度を100%としたときの相対シグナル強度は長時間かけて緩やかに低下する。パルスNMR測定は、Carr Purcel Meiboom Gill(CPMG)法により、測定温度160℃、観測パルス幅2.0μsec、繰り返し時間4secで行う。このパルスNMR測定において、本発明のトナー用バインダー樹脂は、求められる1H核の自由誘導減衰曲線(FID)の初期シグナル強度を100%としたとき、20msの相対シグナル強度が3%以上40%未満、好ましくは3%以上30%%未満、さらに好ましくは3%以上20%未満であり、かつ80msの相対シグナル強度が0.5%以上30%未満、好ましくは0.5%以上20%未満、さらに好ましくは0.5%以上10%未満である。
20msの相対シグナル強度が3%以上、かつ80msの相対シグナル強度が0.5%以上の場合、定着性改善効果が見られる。20msの相対シグナル強度が40%未満、かつ80msの相対シグナル強度が30%未満の場合、トナー特性が安定となる。
本発明のトナー用バインダー樹脂は、着色剤、必要に応じて帯電制御剤、ワックス、顔料分散剤と共に、公知の方法で電子写真用トナーとすることができる。
(結晶性樹脂(X)の製造例)
表1に示す原料モノマーを、窒素導入管、脱水管、攪拌器を装備した1リットル容の四つ口フラスコに入れ、150℃で1時間反応させた。次に、モノマー総量に対して0.16質量%のチタンラクテート(松本製薬工業(株)製、TC−310)を加え、200℃まで緩やかに昇温して5〜10時間反応させた。さらに8.0kPa以下の減圧下で約1時間反応させ、酸価が2(mgKOH/g)以下となることで反応を完結させた。得られた結晶性樹脂を原樹脂a、b、b’とした。
(例1:a−1)
窒素導入管、脱水管、攪拌器を装備した4リットル容の四つ口フラスコに、上記原樹脂a 500gと無水マレイン酸7.2gを入れ、150℃で2時間反応させ、マレイン酸付加物を得た。次いで、キシレン500g、スチレン490g、メタアクリル酸10gを入れ、85℃まで昇温後、t−ブチルパーオキシオクトエート3gを投入して4時間反応させた。さらに、t−ブチルパーオキシオクトエート1gを入れて2時間反応し、これを3回繰り返すことで、ハイブリッド樹脂(H)a−1を製造した。ハイブリッド樹脂(H)a−1(St−MAC−MPES)のピーク分子量は15万であった。
窒素導入管、脱水管、攪拌器を装備した4リットル容の四つ口フラスコに、上記原樹脂a 500gと無水マレイン酸8.9gを入れ、150℃で2時間反応させ、マレイン酸付加物を得た。別に、キシレン500gを窒素導入管、脱水管、攪拌器を装備した2リットル容の四つ口フラスコに入れ、キシレン還流温度(約138℃)まで昇温し、そこにスチレン490g、メタクリル酸10g、t−ブチルパーオキシオクトエート 1gの混合溶液と、前記マレイン酸付加物500gを、5時間かけて滴下し、さらに、1時間反応を継続させた。次いで、90℃まで降温し、t−ブチルパーオキシオクトエート1gを入れて2時間反応を行い、これを2回繰り返すことでハイブリッド樹脂(H)a−2を製造した。ハイブリッド樹脂(H)a−2(St−MAC−MPES)のピーク分子量は7万であった。
窒素導入管、脱水管、攪拌器を装備した4リットル容の四つ口フラスコに、上記原樹脂b 500gと無水マレイン酸8.9gを入れ、150℃で2時間反応させ、マレイン酸付加物を得た。別に、キシレン500gを窒素導入管、脱水管、攪拌器を装備した2リットル容の四つ口フラスコに入れ、キシレン還流温度(約138℃)まで昇温し、そこにスチレン490g、メタクリル酸10g、t−ブチルパーオキシオクトエート 1gの混合溶液と、前記マレイン酸付加物500gを、5時間かけて滴下し、さらに、1時間反応を継続させた。次いで、90℃まで降温し、t−ブチルパーオキシオクトエート1gを入れて2時間反応を行い、これを2回繰り返すことでハイブリッド樹脂(H)bを製造した。ハイブリッド樹脂(H)b(St−MAC−MPES)のピーク分子量は7万であった。
(例4:b’)
窒素導入管、脱水管、攪拌器を装備した4リットル容の四つ口フラスコに、上記原樹脂b’ 500gと無水マレイン酸10.8gを入れ、165℃で3時間反応させ、マレイン酸付加物を得た。別に、キシレン500gを窒素導入管、脱水管、攪拌器を装備した2リットル容の四つ口フラスコに入れ、キシレン還流温度(約135℃)まで昇温し、そこにスチレン490g、メタクリル酸10g、アセチル酸ブチル1g、t−ブチルパーオキシオクトエート1gの混合溶液と、前記マレイン酸付加物500gを、5時間かけて滴下し、さらに、1時間反応を継続させた。次いで、98℃まで降温し、t−ブチルパーオキシオクトエート1gを入れて6時間反応を行い、ハイブリッド樹脂(H)b’を製造した。ハイブリッド樹脂(H)b’(St−MAC−MPES−BA)のピーク分子量は10万であった。
窒素導入管、脱水管、攪拌器を装備した2リットル容の四つ口フラスコに、キシレン500gを加え、キシレン還流温度(約138℃)まで昇温して、表2に示す原料モノマー、反応開始剤を5時間かけて反応フラスコ内に滴下させた。さらに1時間そのまま反応を継続し、その後、98℃に降温してt−ブチルパーオキシオクトエート2.5gを加えて2時間反応を行った。得られた重合液は、195℃に昇温して1時間、8.0kPa以下の減圧下で溶剤を除去した。得られた樹脂を原樹脂c、dとした。
窒素導入管、脱水管、攪拌器を装備した2リットル容の四つ口フラスコに、表3に示す組成の原樹脂を加え、190℃まで昇温し、8.0kPa以下の減圧下で1時間、脱溶剤を行った。得られた樹脂を樹脂A〜Dとした。ここで、溶剤としては、キシレンを用いた。
表3に示す樹脂A〜Dそれぞれ100質量部、カーボンブラック(CABOT CORPORATION製、REGAL 330r)6質量部、荷電制御剤(オリエント化学工業製、ボントロンS34)1質量部をヘンシェルミキサーで十分に混合した後、2軸混錬機(池貝機械製、PCM−30型)にて設定温度110℃、滞留時間60秒で溶融混錬させ、冷却、粗粉砕した。その後、ジェットミルにより粉砕・分級して、体積平均粒子径が8.5μmの粉体を得た。得られた粉体100質量部に、外添材(日本アエロジル製、AEROSIL r972)0.5質量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合することにより、電子写真用トナーを得た。樹脂A〜Dから調製された電子写真用トナーをそれぞれ実施例1〜4とする。表5および表6に実施例1〜4の諸特性を示す。
表3に示す樹脂Eを用いた以外は、実施例1と同様にして、トナーを製造した。
無水マレイン酸を加えなかったという点以外はハイブリッド樹脂(H)の製造の例1と同様の処理で樹脂を製造し、当該樹脂を樹脂Aのかわりに用いて実施例1と同様の処理でトナー用バインダー樹脂を製造した。その後も実施例1と全く同じ方法にてトナーを製造した。
比較例3として、以下の製法により調製される、スチレンアクリル系樹脂を使用した。
比較例4として、以下の製法により調製される、架橋反応を施したスチレンアクリル系樹脂を使用した。
比較例5として、以下の製法により調製される、非晶性ポリエステルと結晶性ポリエステルとを溶融ブレンドさせたトナー用バインダー樹脂を使用した。
(比較例6)
比較例6として、以下の製法により調製される、非晶性樹脂と結晶性樹脂とをグラフト反応させたトナー用バインダー樹脂を使用した。
(分子量の測定)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(JASCO製、TWINCLE HPLC)を用いて、以下の条件でテトラヒドロフランに可溶な非晶性樹脂のみより構成されるトナーおよびバインダー樹脂の分子量分布を測定した。
検出器: RI検出器(SHODEX製、SE−31)
カラム: GPCA−80M×2本+KF−802×1本(SHODEX製)
移動層: テトラヒドロフラン
流量: 1.2ml/min
単分散標準ポリスチレンより作成した検量線を用いて、樹脂サンプルのピーク分子量を算出した。
検出器: RI検出器
カラム: GPC K−G + K−806L + K−806L(SHODEX製)
カラム温度: 40℃
移動層: クロロホルム
流量: 1.0ml/min
単分散標準ポリスチレンより作成した検量線を用いて、樹脂サンプルのピーク分子量を算出した。
全自動滴点装置(メトラー製、FP5/FP53)を用いて、以下の条件でバインダー樹脂の軟化点を測定した。
昇温速度: 1℃/min
昇温開始温度: 100℃
反応器より取り出した溶融状態のサンプルを、サンプリングホルダー内に空気の混入に注意しながら加え、常温になるまで冷却してから測定カートリッジにセットした。
示差走査熱量計(TA Instruments製、DSC−Q1000)を用いて、トナーまたはバインダー樹脂、およびそれらのTHF不溶分の結晶融解ピーク温度、結晶融解熱量、ガラス転移温度を求めた。10℃/minで20℃から170℃まで昇温後、10℃/minで0℃まで降温して、再度10℃/minで170℃まで昇温する過程において、2度目の昇温時における融解ピーク温度、およびガラス転移温度を、JIS K7121「プラスチックの転移温度測定方法」に習い算出した。ガラス転移温度は補外ガラス転移開始温度をもって測定値とした。また、2度目の昇温時における結晶融解熱の熱量はJIS K7122「プラスチックの転移熱量測定方法」に習い、吸熱ピーク面積から算出した。
粘弾性測定装置(レオロジカ社製、STRESS TECH)を用い、以下の条件でトナーおよびバインダー樹脂の粘弾性測定を行った。
測定モード: Oscillation StrainControl
ギャップ長: 1mm
周波数: 1Hz
プレート: パラレルプレート
測定温度: 50℃から200℃
昇温速度: 2℃/min
測定は150℃の測定ステージ上に、粉体の樹脂サンプルを溶融させ、厚さ1mmのパラレルプレートサイズに成形した後に、50℃まで降温して測定を開始した。上記測定より、100℃、および180℃での貯蔵弾性率(G’)を求めた。
固体NMR測定装置(日本電子製、HNM−MU25)を用い、以下の条件でトナーおよびバインダー樹脂のパルスNMR測定を行った。
サンプル形状: 粉体
測定手法: Carr Purcel Meiboom Gill(CPMG)法
観察核: 1H
測定温度: 160℃
観測パルス幅: 2.0μsec
繰り返し時間: 4sec
積算回数: 8回
求められる1H核の自由誘導減衰曲線(FID)の初期シグナル強度を100%とし、20msおよび80ms後の相対シグナル強度を求めた。
走査電子顕微鏡(日立製作所製、S−800)を用い、任意の倍率でトナーおよびバインダー樹脂のTHF不溶分をSEM観察に供した。
トナーまたはバインダー樹脂1gを、THF100ml中に室温で3日間静置して浸漬させ、ろ過した。不溶解物を取り出し、1kPa以下、30℃の条件で10時間真空乾燥することでTHF不溶部を得た。得られたTHF不溶分は、SEM観察に供した。
実施例4で使用したトナー用バインダー樹脂の走査型電子顕微鏡写真の例を図1および図2に示す。
図1は、実施例4で使用したトナー用バインダー樹脂の走査型電子顕微鏡写真である。図中、黒く見える部分は、ハイブリッド化された結晶性ポリエステル樹脂のミセルが繋がりネットワークとなっている箇所である。また、黒く見える部分の間に分散された薄く着色して見えるドメイン部分は、スチレン系樹脂である。図2は、図1に示したトナー用バインダー樹脂から抽出した、THF不溶部の走査型電子顕微鏡写真を示す図である。図1で薄く着色して見える部分は、THFに溶解して、空孔となっていることがわかる。
以下に示す定着性、耐オフセット性、保存性、および安定性の評価を行った。いずれの項目でも×の評価とならなかったものを合格とした。
市販の電子写真複写機を改造した複写機にて未定着画像を作成した後、この未定着画像を市販の複写機の定着部の温度と定着速度を任意に制御できる様に改造した熱ローラー定着装置を用いて定着させた。熱ロールの定着速度は190mm/secとし、熱ローラーの温度を10℃ずつ変化させてトナーの定着を行った。得られた定着画像を砂消しゴム(トンボ鉛筆社製、プラスチック砂消しゴム“MONO”)により、1.0Kg重の荷重をかけ、10回摩擦させ、この摩擦試験前後の画像濃度をマクベス式反射濃度計により測定した。各温度での画像濃度の変化率が60%以上となった最低の定着温度をもって最低定着温度とし、下記の規定に従って評価した。なお、ここに用いた熱ローラ定着装置はシリコーンオイル供給機構を有しないものである。即ち、オフセット防止液は使用しない。また、環境条件は、常温常圧(温度22℃、相対湿度55%)とした。
◎:最低定着温度が120℃未満
○:最低定着温度が120℃以上、150℃未満
×:最低定着温度が150℃以上
コピーした場合にオフセットの発生しない温度幅(耐オフセット温度領域と表す)を以下の基準で評価した。表7に一連の結果を示す。耐オフセット性の評価は、上記最低定着温度の測定に準じて行った。すなわち、上記複写機にて未定着画像を作成した後、トナー像を転写して上述の熱ローラー定着装置により定着処理を行った。次いで白紙の転写紙を同様の条件下で当該熱ローラー定着装置に送って転写紙上にトナー汚れが生ずるか否かを目視観察する操作を、前記熱ローラー定着装置の熱ローラーの設定温度を順次上昇させた状態で繰り返した。この際、トナーによる汚れの生じた最低の設定温度をもってホットオフセット発生温度とした。同様に、前記熱ローラー定着装置の熱ローラーの設定温度を順次下降させた状態で試験を行い、トナーによる汚れの生じた最高の設定温度をもってコールドオフセット発生温度とした。これらホットオフセット、コールドオフセット発生温度の温度差をもって耐オフセット温度領域とし、下記の規定に従って評価した。また、環境条件は、常温常圧(温度22℃、相対湿度55%)とした。
◎:耐オフセット温度領域が50℃以上
○:耐オフセット温度領域が50℃未満、30℃以上
×:耐オフセット温度領域が30℃未満
トナーを50℃の環境下に24時間放置した後の、粉体の凝集程度を目視にて以下のように判定した。表7に一連の結果を示す。
◎:全く凝集していない
○:わずかに凝集している。
×:完全に団塊化している。
トナーの色合を目視で評価することで、トナー粒子の品質確認を行った。顔料分散性が良好なトナーは黒光りを呈し、不良なものは灰色のトナーを与えた。表7に一連の結果を示す。
◎:黒光りを呈するトナー。
○:光沢のない黒いトナー。
×:灰色のトナー。
(1)結晶性樹脂(X)と非晶性樹脂(Y)とが化学結合によって結ばれた、ピーク分子量が3万以上のハイブリッド樹脂(H)を含む樹脂混合物を合成する第一のプロセスと、該樹脂混合物とピーク分子量が3万未満である非晶性樹脂(Z)とを混合する第二のプロセスを含むことを特徴とするトナー用バインダー樹脂の製造方法。
(2)二重結合を導入した結晶性樹脂(X)の存在下、非晶性樹脂(Y)を合成することで前記樹脂混合物を合成することを特徴とする(1)記載の製造方法。
(3)(1)記載の方法によって得られ、結晶性樹脂を一成分とするネットワーク構造を含むことを特徴とするトナー用バインダー樹脂。
(4)(1)記載の方法によって得られ、以下の(a)〜(c)の要件をすべて満たすことを特徴とするトナー用バインダー樹脂。
(a)DSC測定において測定される結晶融解熱量が5J/g以上であり、かつ融解ピーク温度が60〜120℃である。
(b)180℃での貯蔵弾性率(G’)が100Pa以上である。
(c)Carr Purcel Meiboom Gill(CPMG)法を用いて行うパルスNMR測定において、求められる1H核の自由誘導減衰曲線(FID)の初期シグナル強度を100%としたとき、20msの相対シグナル強度が30%以下で、かつ80msの相対シグナル強度が20%以下である。
(5)(1)記載の方法によって得られ、テトラヒドロフラン(THF)可溶分とTHF不溶分からなり、塊状の当該樹脂をTHFに浸漬した際、塊状の樹脂全体が膨潤することを特徴とするトナー用バインダー樹脂。
(6)(1)記載の方法によって得られるトナー用バインダー樹脂を含むことを特徴とするトナー。
(結晶性樹脂(X))
本発明において、結晶性樹脂(X)は、たとえば、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、およびそれらを複合化させたハイブリッド樹脂とすることができる。また、結晶性樹脂(X)は、THF不溶分とすることができる。
(1)DSC測定において測定される結晶融解熱量が5J/g以上であり、かつ融解ピーク温度が60℃以上120℃以下である、また、DSC測定において測定される結晶融解熱量は、40J/g以下とすることができる。この要件は、トナー用バインダー樹脂中に結晶性樹脂が含有されていることを示す。
(2−1)180℃での貯蔵弾性率(G')が1.0×102Pa以上である。この要件は、トナー用バインダー樹脂中に、溶融した樹脂の粘度が低下することを抑制する成分が存在することを示す。これにより、耐高温オフセット性を有することが示される。ここで、180℃での貯蔵弾性率(G')は、1.0×106Pa以下とすることができる。
(2−2)100℃での貯蔵弾性率(G')が2.0×105Pa以下である。この要件は、結晶性樹脂(X)の融点(約80℃)をこえた高温で樹脂が低粘度化していることを示す。これにより、定着性に優れることが示される。ここで、100℃での貯蔵弾性率(G')は、1.0×103Pa以上とすることができる。また、60℃での貯蔵弾性率(G')が5.0×106Pa以上3.0×107Pa以下とすることができる。
(3)Carr Purcell Meiboom Gill(CPMG)法により、測定温度160℃、観測パルス幅2.0μsec、繰り返し時間4secで行うパルスNMR測定において、求められる1H核の自由誘導減衰曲線(FID)の初期シグナル強度を100%としたとき、20msの相対シグナル強度が30%以下で、かつ80msの相対シグナル強度が20%以下である。この要件は、トナー用バインダー樹脂中に含有される結晶性樹脂が、トナー粒子よりも十分小さなサイズで非晶性樹脂中に導入されており、かつ溶融状態にあるバインダー樹脂中では、結晶性樹脂のポリマー鎖が非晶性樹脂のポリマー鎖との相互作用によって、自由に運動できない状態であることを示す。
本発明において要件(3)はパルスNMRを用いて評価される。パルスNMRはポリマー分子鎖の運動性や異成分間の相互作用状態を評価する方法として一般的に行われている分析であり、樹脂を構成する全成分の1H横緩和時間を測定することで評価される。ポリマー鎖の運動性が低いほど緩和時間は短くなるため、シグナル強度の減衰は早くなり、初期シグナル強度を100%としたときの相対シグナル強度は少ない時間で低下する。また、ポリマー鎖の運動性が高いほど緩和時間は長くなるため、シグナル強度の減衰は遅くなり、初期シグナル強度を100%としたときの相対シグナル強度は長時間かけて緩やかに低下する。パルスNMR測定は、Carr Purcell Meiboom Gill(CPMG)法により、測定温度160℃、観測パルス幅2.0μsec、繰り返し時間4secで行う。このパルスNMR測定において、本発明のトナー用バインダー樹脂は、求められる1H核の自由誘導減衰曲線(FID)の初期シグナル強度を100%としたとき、20msの相対シグナル強度が3%以上40%未満、好ましくは3%以上30%未満、さらに好ましくは3%以上20%未満であり、かつ80msの相対シグナル強度が0.5%以上30%未満、好ましくは0.5%以上20%未満、さらに好ましくは0.5%以上10%未満である。
20msの相対シグナル強度が3%以上、かつ80msの相対シグナル強度が0.5%以上の場合、定着性改善効果が見られる。20msの相対シグナル強度が40%未満、かつ80msの相対シグナル強度が30%未満の場合、トナー特性が安定となる。
窒素導入管、脱水管、攪拌器を装備した4リットル容の四つ口フラスコに、上記原樹脂b 500gと無水マレイン酸8.9gを入れ、150℃で2時間反応させ、マレイン酸付加物を得た。別に、キシレン500gを窒素導入管、脱水管、攪拌器を装備した2リットル容の四つ口フラスコに入れ、キシレン還流温度(約138℃)まで昇温し、そこにスチレン490g、メタクリル酸10g、t−ブチルパーオキシオクトエート 1gの混合溶液と、前記マレイン酸付加物500gを、5時間かけて滴下し、さらに、1時間反応を継続させた。次いで、90℃まで降温し、t−ブチルパーオキシオクトエート1gを入れて2時間反応を行い、これを2回繰り返すことでハイブリッド樹脂(H)bを製造した。ハイブリッド樹脂(H)b(St−MAC−MPES)のピーク分子量は7万であった。
(例4:b')
窒素導入管、脱水管、攪拌器を装備した4リットル容の四つ口フラスコに、上記原樹脂b' 500gと無水マレイン酸10.8gを入れ、165℃で3時間反応させ、マレイン酸付加物を得た。別に、キシレン500gを窒素導入管、脱水管、攪拌器を装備した2リットル容の四つ口フラスコに入れ、キシレン還流温度(約135℃)まで昇温し、そこにスチレン490g、メタクリル酸10g、アクリル酸ブチル1g、t−ブチルパーオキシオクトエート1gの混合溶液と、前記マレイン酸付加物500gを、5時間かけて滴下し、さらに、1時間反応を継続させた。次いで、98℃まで降温し、t−ブチルパーオキシオクトエート1gを入れて6時間反応を行い、ハイブリッド樹脂(H)b'を製造した。ハイブリッド樹脂(H)b'(St−MAC−MPES−BA)のピーク分子量は10万であった。
(分子量の測定)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(JASCO製、TWINCLE HPLC)を用いて、以下の条件でテトラヒドロフランに可溶な非晶性樹脂のみより構成されるトナーおよびバインダー樹脂の分子量分布を測定した。
検出器: RI検出器(SHODEX製、SE−31)
カラム: GPCA−80M×2本+KF−802×1本(SHODEX製)
移動相: テトラヒドロフラン
流量: 1.2ml/min
単分散標準ポリスチレンより作成した検量線を用いて、樹脂サンプルのピーク分子量を算出した。
検出器: RI検出器
カラム: GPC K−G + K−806L + K−806L(SHODEX製)
カラム温度: 40℃
移動相: クロロホルム
流量: 1.0ml/min
単分散標準ポリスチレンより作成した検量線を用いて、樹脂サンプルのピーク分子量を算出した。
固体NMR測定装置(日本電子製、HNM−MU25)を用い、以下の条件でトナーおよびバインダー樹脂のパルスNMR測定を行った。
サンプル形状: 粉体
測定手法: Carr Purcell Meiboom Gill(CPMG)法
観察核: 1H
測定温度: 160℃
観測パルス幅: 2.0μsec
繰り返し時間: 4sec
積算回数: 8回
求められる1H核の自由誘導減衰曲線(FID)の初期シグナル強度を100%とし、20msおよび80ms後の相対シグナル強度を求めた。
(1)結晶性樹脂(X)と非晶性樹脂(Y)とが化学結合によって結ばれた、ピーク分子量が3万以上のハイブリッド樹脂(H)を含む樹脂混合物を合成する第一のプロセスと、該樹脂混合物とピーク分子量が3万未満である非晶性樹脂(Z)とを混合する第二のプロセスを含むことを特徴とするトナー用バインダー樹脂の製造方法。
(2)二重結合を導入した結晶性樹脂(X)の存在下、非晶性樹脂(Y)を合成することで前記樹脂混合物を合成することを特徴とする(1)記載の製造方法。
(3)(1)記載の方法によって得られ、結晶性樹脂を一成分とするネットワーク構造を含むことを特徴とするトナー用バインダー樹脂。
(4)(1)記載の方法によって得られ、以下の(a)〜(c)の要件をすべて満たすことを特徴とするトナー用バインダー樹脂。
(a)DSC測定において測定される結晶融解熱量が5J/g以上であり、かつ融解ピーク温度が60〜120℃である。
(b)180℃での貯蔵弾性率(G')が100Pa以上である。
(c)Carr Purcell Meiboom Gill(CPMG)法を用いて行うパルスNMR測定において、求められる1H核の自由誘導減衰曲線(FID)の初期シグナル強度を100%としたとき、20msの相対シグナル強度が30%以下で、かつ80msの相対シグナル強度が20%以下である。
(5)(1)記載の方法によって得られ、テトラヒドロフラン(THF)可溶分とTHF不溶分からなり、塊状の当該樹脂をTHFに浸漬した際、塊状の樹脂全体が膨潤することを特徴とするトナー用バインダー樹脂。
(6)(1)記載の方法によって得られるトナー用バインダー樹脂を含むことを特徴とするトナー。
Claims (16)
- 結晶性樹脂(X)と非晶性樹脂(Y)とのハイブリッド樹脂であってピーク分子量が3万以上のハイブリッド樹脂と、ピーク分子量が3万未満の非晶性樹脂(Z)とを含むトナー用バインダー樹脂。
- 請求項1に記載のトナー用バインダー樹脂において、
前記ハイブリッド樹脂は、二重結合を有する前記結晶性樹脂(X)存在下で前記非晶性樹脂(Y)を合成して得られるものであるトナー用バインダー樹脂。 - 請求項1または2に記載のトナー用バインダー樹脂において、
前記結晶性樹脂(X)は、結晶性ポリエステル系樹脂であって、前記非晶性樹脂(Y)および前記非晶性樹脂(Z)は、スチレンアクリル系樹脂であるトナー用バインダー樹脂。 - 請求項1から3いずれかに記載のトナー用バインダー樹脂において、
前記結晶性樹脂(X)は、前記非晶性樹脂(Z)と非相容であり、前記非晶性樹脂(Y)は、前記非晶性樹脂(Z)と相容であるトナー用バインダー樹脂。 - 請求項1から4いずれかに記載のトナー用バインダー樹脂において、
前記ハイブリッド樹脂はTHF不溶であってクロロホルム可溶であり、前記非晶性樹脂(Z)はTHF可溶であるトナー用バインダー樹脂。 - 請求項1から5いずれかに記載のトナー用バインダー樹脂において、
前記ハイブリッド樹脂をマトリックス、前記非晶性樹脂(Z)をドメインとする海島構造を有するトナー用バインダー樹脂。 - 請求項6に記載のトナー用バインダー樹脂において、
前記マトリックスの部分面積比が60%以下であって、前記ドメインの平均粒径が2μm以下であるトナー用バインダー樹脂。 - 請求項1から7いずれかに記載のトナー用バインダー樹脂において、
前記ハイブリッド樹脂の前記結晶性樹脂(X)部分が内側に向けて配合するとともに、前記非晶性樹脂(Y)部分が外側に向けて配合したミセルを含むトナー用バインダー樹脂。 - 請求項8に記載のトナー用バインダー樹脂において、
前記ミセルが連結したネットワーク構造を有するトナー用バインダー樹脂。 - 請求項1から7いずれかに記載のトナー用バインダー樹脂において、
前記ハイブリッド樹脂の粒子が連結したネットワーク構造を有するトナー用バインダー樹脂。 - 請求項9または10に記載のトナー用バインダー樹脂において、
前記非晶性樹脂(Z)が前記ネットワーク構造中に分散されたトナー用バインダー樹脂。 - 請求項1から11いずれかに記載のトナー用バインダー樹脂において、
100℃での貯蔵弾性率が、2.0×105Pa以下であるトナー用バインダー樹脂。 - 請求項1から12いずれかに記載のトナー用バインダー樹脂において、
酸価が1mgKOH/g以上20mgKOH/g以下であるトナー用バインダー樹脂。 - 請求項1から請求項13に記載のトナー用バインダー樹脂と、
着色剤と、
を含むトナー。 - 二重結合を有する結晶性樹脂(X)存在下で、非晶性樹脂(Y)を合成して、前記結晶性樹脂(X)と前記非晶性樹脂(Y)とのハイブリッド樹脂であってピーク分子量が3万以上のハイブリッド樹脂を形成する工程と、
前記ハイブリッド樹脂とピーク分子量が3万未満の非晶性樹脂(Z)とを混合してトナー用バインダー樹脂を形成する工程と、
を含むトナー用バインダー樹脂の製造方法。 - 請求項15に記載のトナー用バインダー樹脂の製造方法において、
前記トナー用バインダー樹脂を形成する工程は、
前記非晶性樹脂(Z)を溶解する溶剤中で前記ハイブリッド樹脂および前記非晶性樹脂(Z)を混合した樹脂混合物を生成する工程と、
前記樹脂混合物から前記溶剤を脱溶剤する工程と、
を含むトナー用バインダー樹脂の製造方法。
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