JP5303373B2 - トナーおよびトナーの製造方法 - Google Patents

トナーおよびトナーの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、トナーおよびそのトナーの製造方法に関する。
電子写真方式の画像形成装置では、特許文献1などに記載されているように、帯電手段によって像担持体表面を一様に帯電させ(帯電工程)、次いでこの像担持体表面を露光手段によって露光し、その露光させた部分の電荷を消散させることによって像担持体表面に静電潜像を形成する(露光工程)。さらに該静電潜像に、電荷を有する着色微粉体であるトナーを付着させることによって可視画像化させ(現像工程)、得られた可視画像を紙などの記録媒体に転写させる(転写工程)。その後、定着手段によって、加熱や圧力、またはその他の定着法にて可視画像を記録媒体に定着させる(定着工程)。これによって記録媒体に画像が形成される。また、記録媒体に転写されずに像担持体表面に残留したトナー(残留トナー)を除去するため、像担持体のクリーニング(クリーニング工程)を行う。
このようにして画像形成に用いられるトナーは、現像工程だけではなく、転写工程、定着工程およびクリーニング工程等の各工程において要求される機能を備えていなければならない。
トナーの定着方法としては、たとえば、トナーを加熱溶融して記録媒体に定着させる加熱定着方法、および圧力によってトナーを塑性変形させて記録媒体に定着させる圧力定着方法がある。加熱定着方法では、定着装置の簡便性および定着後の画像品位などを考慮すると、トナーを加熱溶融する加熱媒体として熱ロールを使用するヒートロール定着法がよく用いられる。
加熱定着方法において、トナーは、なるべく低い温度で溶融し記録媒体に定着されなければならない。低温定着は省エネルギーの観点からも重要である。そのため、近年、低温定着が可能なポリエステル樹脂が多く使われている。しかしながら、ポリエステル樹脂は、スチレンアクリル樹脂と比較して高価であり、また極性が高いために環境安定性が悪い。これに対して、スチレンアクリル樹脂は、安価であり、また極性が低いために環境安定性に優れる樹脂である。しかし、スチレンアクリル樹脂は、低温定着性という点でポリエステル樹脂に及ばないという問題がある。
このような問題を解決するため、特許文献2には、結晶性ポリエステルと無定形ビニル重合体とを化学的に結合してなる重合体を含むトナーが開示されている。
また特許文献3には、スチレンアクリル系樹脂と架橋剤との反応によって得られるスチレンアクリル系樹脂、および結晶性ポリエステル樹脂から構成されるトナーが開示されている。
米国特許第229769号明細書 特開昭63−27856号公報 特開2006−171364号公報
しかしながら、特許文献2に開示のトナーは、低温定着化は可能であるが、高温下でのトナーの粘度が低下するので、高温オフセットが発生しやすくなる。そのため、定着可能温度幅が狭くなるという問題がある。
また特許文献3に開示のトナーは、低温定着化が可能で、かつトナー中の架橋成分が増加するために、定着可能温度幅が広くなる。しかしながら、スチレンアクリル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂とは極性が離れているので、トナー中での結晶性ポリエステル樹脂の分散性が悪くなり、トナーの耐久性が低下するという問題がある。
本発明の目的は、耐久性が良好で、かつ定着可能温度幅の広いトナー、およびそのトナーの製造方法を提供することである。
本発明は、官能基としてカルボキシル基を有するスチレンアクリル樹脂と、官能基を有する結晶性樹脂と、着色剤とを含み、
前記結晶性樹脂は、融点が90℃以上130℃以下の結晶性エポキシ樹脂であり、
前記スチレンアクリル樹脂のカルボキシル基と、前記結晶性エポキシ樹脂エポキシ基とが、前記スチレンアクリル樹脂と前記結晶性エポキシ樹脂と前記着色剤との混合物を混練する混練工程で架橋構造を形成し
前記結晶性エポキシ樹脂が、チオエーテル型またはビフェニル型の結晶性エポキシ樹脂であることを特徴とするトナーである。
また本発明は、前記結晶性樹脂は、含有量が5重量%以上30重量%以下であることを特徴とする。
また本発明は、前記スチレンアクリル樹脂は、酸価が8KOHmg/g以上40KOHmg/g以下であることを特徴とする。
また本発明は、スチレンアクリル樹脂と、融点が90℃以上130℃以下の結晶性エポキシ樹脂と、着色剤とを混合して混合物を得る混合工程と、
二軸混練機を用いて130℃以上の温度で前記混合物を混練しながら、前記スチレンアクリル樹脂中のカルボキシル基と、前記結晶性エポキシ樹脂エポキシ基とを架橋反応させる混練工程とを含み、
前記結晶性エポキシ樹脂が、チオエーテル型またはビフェニル型の結晶性エポキシ樹脂であることを特徴とするトナーの製造方法である。
本発明によれば、トナーは、官能基としてカルボキシル基を有するスチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂と着色剤とを含む。結晶性樹脂を含むトナーは、定着下限温度が低下するので、低温定着化が可能である。スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂とは、極性が離れているので、相溶性が悪い。そのため、トナー中での結晶性樹脂の分散性が悪くなり、トナーの耐久性が低下する。前記結晶性樹脂は、融点が90℃以上130℃以下の結晶性エポキシ樹脂であり、チオエーテル型またはビフェニル型の結晶性エポキシ樹脂である。トナー中においてスチレンアクリル樹脂のカルボキシル基と結晶性エポキシ樹脂のエポキシ基とが架橋構造を形成することによって、スチレンアクリル樹脂と結晶性エポキシ樹脂との相溶性が向上するので、トナー中での結晶性エポキシ樹脂の微分散が可能となる。そのため、トナー表面に結晶性エポキシ樹脂が局在するのを防止することができるとともに、トナー表面から結晶性エポキシ樹脂が離脱するのを防止することができ、トナーの耐久性が向上する。また、トナー中においてスチレンアクリル樹脂のカルボキシル基と結晶性エポキシ樹脂のエポキシ基とが架橋構造を形成することで、トナーはゲル成分を含むことになり、特に高温下でのトナーの粘度が高くなる。その結果、トナーは高温オフセットの発生を抑制できる。したがって、耐久性が良好で、かつ定着可能温度幅の広いトナーを実現することができる。
また結晶性エポキシ樹脂の融点が90℃未満であると、高温下での保存安定性が低下するおそれがある。結晶性エポキシ樹脂の融点が130℃を超えると、低温定着性を確保できないおそれがある。結晶性樹脂が、融点が90℃以上130℃以下の結晶性エポキシ樹脂であることによって、安定した低温定着性を確保することができるとともに、高温下での保存安定性を良好にすることができる。
また本発明によれば、結晶性樹脂は、トナー全量に対する含有量が5重量%以上30重量%以下である。結晶性樹脂の含有量が5重量%未満であると、定着下限温度が充分に低下しないおそれがある。結晶性樹脂の含有量が30重量%を超えると、耐久性が低下するおそれがある。トナー全量に対する結晶性樹脂の含有量が5重量%以上30重量%以下であることによって、より安定した低温定着性を確保することができるとともに、耐久性を一層良好にすることができる。
また本発明によれば、スチレンアクリル樹脂は、酸価が8KOHmg/g以上40KOHmg/g以下である。スチレンアクリル樹脂の酸価が8KOHmg/g未満では、スチレンアクリル樹脂中のカルボキシル基の量が少ないので、スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂との架橋反応が起こりにくくなる。そのため、トナー中にゲル成分が充分に形成されず、高温下でのトナーの粘度が充分に上がらないために、安定して高温オフセットを抑制できないおそれがある。スチレンアクリル樹脂中のカルボキシル基は空気中の水分を吸収しやすいので、スチレンアクリル樹脂の酸価が40KOHmg/gを超えると、トナー中の水分量が多くなり、環境安定性が低下するおそれがある。スチレンアクリル樹脂の酸価が8KOHmg/g以上40KOHmg/g以下であることによって、スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂との架橋反応が適度に起こるので、環境安定性を良好にすることができるとともに、安定して高温オフセットの発生を抑制することができる。
また本発明によれば、トナーの製造方法は、混合工程と混練工程とを含む。混合工程では、スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂と着色剤とを混合して混合物を得る。前記結晶性樹脂は、融点が90℃以上130℃以下の結晶性エポキシ樹脂であり、チオエーテル型またはビフェニル型の結晶性エポキシ樹脂である。混練工程では、二軸混練機を用いて130℃以上の温度で混合物を混練しながら、スチレンアクリル樹脂中のカルボキシル基と結晶性エポキシ樹脂中のエポキシ基とを架橋反応させる。トナー原料に結晶性エポキシ樹脂を用いることによって、低温定着性が良好なトナーを得ることができる。スチレンアクリル樹脂と結晶性エポキシ樹脂とを架橋反応させることによって、トナー中にゲル成分が形成される。そのため、本方法で製造されるトナーは、特に高温下での粘度が高く、高温オフセットを抑制することができる。また、混練工程において、二軸混練機を用いて130℃以上の温度下で混合物を混練することによって、スチレンアクリル樹脂と結晶性エポキシ樹脂とを均一に分散させながら架橋反応させることができる。そのため、結晶性エポキシ樹脂がトナー中に微分散され、耐久性に優れるトナーを得ることができる。したがって、耐久性が良好で、かつ定着可能温度幅の広いトナーを得ることができる。
1、トナー
本発明の第1の実施形態であるトナーは、結着樹脂と着色剤とを含む。結着樹脂としては、スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂とを含む。スチレンアクリル樹脂のカルボキシル基と結晶性樹脂の官能基とは、架橋構造を形成している。
(1)スチレンアクリル樹脂
スチレンアクリル樹脂としては、官能基としてカルボキシル基を有するスチレンアクリル樹脂を用いる。
スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂とは、極性が離れているので相溶性が悪い。スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂との極性が離れていることを示す指標としては、溶解性パラメータ(SP値)を挙げることができる。たとえば、スチレンの重合体であるポリスチレンのSP値は8.8であり、結晶性樹脂であるポリエチレンテレフタレートのSP値は10.7であり、結晶性樹脂であるエポキシ樹脂のSP値は10.9である。このことより、スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂とはSP値の異なる樹脂であることがわかり、したがって、スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂との極性が離れていることがわかる。そのため、結着樹脂としてスチレンアクリル樹脂および結晶性樹脂を用いると、トナー中での結晶性樹脂の分散性が悪くなり、トナーの耐久性が低下する。スチレンアクリル樹脂としてカルボキシル基を有するスチレンアクリル樹脂を用い、このカルボキシル基と結晶性樹脂の官能基とを架橋反応させて、トナー中にスチレンアクリル樹脂のカルボキシル基と結晶性樹脂の官能基との架橋構造を形成させることによって、スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂との相溶性が向上するので、トナー中での結晶性樹脂の微分散が可能となる。そのため、トナー表面に結晶性樹脂が局在するのを防止することができるとともに、トナー表面から結晶性樹脂が離脱するのを防止することができ、トナーの耐久性が向上する。また、トナー中においてスチレンアクリル樹脂のカルボキシル基と結晶性樹脂の官能基との架橋構造を形成させることで、トナーはゲル成分を含むことになり、特に高温下でのトナーの粘度が高くなる。その結果、トナーは高温オフセットの発生を抑制できる。したがって、耐久性が良好で、かつ定着可能温度幅の広いトナーを実現することができる。
スチレンアクリル樹脂としては、スチレン系化合物とアクリル系化合物とを共重合させた共重合体が挙げられる。スチレン系化合物としては、たとえばスチレン、α‐メチルスチレンおよびパラクロロスチレンなどを挙げることができる。アクリル系化合物としては、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸(以下、この両者を総称して「(メタ)アクリル酸」とも記載する)、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アルキル基としては炭素数が1〜15のもの)などを挙げることができる。
共重合の方法としては、常法の重合方法で行うことができ、たとえば懸濁重合、エマルジョン重合、溶液重合および塊状重合などが挙げられる。
スチレンアクリル樹脂の酸価は、8KOHmg/g以上40KOHmg/g以下が好ましく、15KOHmg/g以上30KOHmg/g以下がより好ましい。スチレンアクリル樹脂の酸価が8KOHmg/g未満では、スチレンアクリル樹脂中のカルボキシル基の量が少ないので、スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂との架橋反応が起こりにくくなる。そのため、トナー中にゲル成分が充分に形成されず、高温下でのトナーの粘度が充分に上がらないために、安定して高温オフセットを抑制できないおそれがある。スチレンアクリル樹脂中のカルボキシル基は空気中の水分を吸収しやすいので、スチレンアクリル樹脂の酸価が40KOHmg/gを超えると、トナー中の水分量が多くなり、環境安定性が低下するおそれがある。スチレンアクリル樹脂の酸価が8KOHmg/g以上40KOHmg/g以下であることによって、スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂との架橋反応が適度に起こるので、環境安定性を良好にすることができるとともに、安定して高温オフセットの発生を抑制することができる。
スチレンアクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、10000以上100000以下が好ましく、スチレンアクリル樹脂の数平均分子量(Mn)は、3000以上30000以下が好ましい。
スチレンアクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、55℃以上70℃以下が好ましい。スチレンアクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)が55℃未満であると、画像形成装置内部においてトナーが熱凝集するブロッキングを発生しやすくなり、保存安定性が低下するおそれがある。スチレンアクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)が70℃を超えると、記録媒体へのトナーの定着性が低下し、定着不良が発生するおそれがある。
スチレンアクリル樹脂の1/2フロー軟化温度(Tm)は、(110)℃以上(150)℃以下が好ましい。このような温度範囲のスチレンアクリル樹脂を用いることによって、安定した保存安定性と定着性とを兼ね備えたトナーを得ることができる。
(2)結晶性樹脂
本実施形態のトナーには、上記のようなスチレンアクリル樹脂と架橋反応する結晶性樹脂が含まれる。このように結晶性樹脂を含むトナーは、低温定着化が可能である。しかしながら、単に結晶性樹脂を含有させただけでは、高温下において現像剤を保存した時に、結晶性樹脂の結晶成分が溶融してトナー表面にブリードしてしまうので、トナーの保存安定性が悪くなる。本実施形態のトナーは、結晶性樹脂を含むので、定着下限温度が低下して、低温定着化が可能である。さらに、前述のようにスチレンアクリル樹脂のカルボキシル基と結晶性樹脂の官能基とが架橋構造を形成しているので、高温下において結晶性樹脂の結晶成分が溶融してトナー表面にブリードすることを抑制できる。そのため、低温定着化を可能にしつつ、高温下での保存安定性を良好にすることができる。
結晶性樹脂としては、結晶性エポキシ樹脂、フェノール樹脂およびアミノ樹脂が挙げられる。これらの樹脂のうち、スチレンアクリル樹脂との架橋反応が起こる温度が比較的低温であることから、結晶性エポキシ樹脂が最適である。結晶性エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上の反応しやすいエポキシ基(グリシジル基)を有する比較的低分子のポリマー、およびそれを重縮合させて得られる結晶性の樹脂である。
結晶性エポキシ樹脂としては特に限定されないが、ビスフェノール型、チオエーテル型、ハイドロキノン型、ビフェニル型のエポキシ樹脂が挙げられる。その中でも、融点が10〜120℃と適当であるため、チオエーテル型およびビフェニル型の結晶性エポキシ樹脂が好適である。
結晶性エポキシ樹脂の融点は、90℃以上130℃以下が好ましく、100℃以上120℃以下がより好ましい。結晶性エポキシ樹脂の融点が90℃未満であると、高温下での保存安定性が低下するおそれがある。結晶性エポキシ樹脂の融点が130℃を超えると、低温定着性を確保できないおそれがある。結晶性エポキシ樹脂の融点が90℃以上130℃以下であることによって、安定した低温定着性を確保することができるとともに、高温下での保存安定性を良好にすることができる。
結晶性エポキシ樹脂のエポキシ当量は、100以上300以下が好ましい。結晶性エポキシ樹脂のエポキシ当量が100未満では、多官能性となり、反応点が多くなりすぎるので、トナー中のゲル成分量の制御が困難になり、定着下限温度が高くなる。結晶性エポキシ樹脂のエポキシ当量が300を超えると、トナー中にゲル成分が充分に形成されず、高温下でのトナーの粘度が充分に上がらないために、安定して高温オフセットを抑制できないおそれがある。結晶性エポキシ樹脂のエポキシ当量が100以上300以下であることによって、スチレンアクリル樹脂と結晶性エポキシ樹脂との架橋反応が適度に起こるので、環境安定性を良好にすることができるとともに、安定して高温オフセットの発生を抑制することができる。
エポキシ当量は、1当量のエポキシ基を含む樹脂の質量である。結晶性エポキシ樹脂のエポキシ当量は、JISK7236に準ずる方法で測定することができる。
上記スチレンアクリル樹脂および結晶性樹脂とともに、その他の樹脂を結着樹脂として用いてもよい。
その他の樹脂は、熱可塑性樹脂であれば特に制限されないが、具体的には、スチレン類と、アクリル系単量体と、メタクリル系単量体と、エチレン性不飽和酸単量体と、ビニルニトリル類と、ビニルケトン類とを用いた重合体などを挙げることができる。
スチレン類としては、スチレン、パラクロロスチレンおよびα−メチルスチレンなどが挙げられる。アクリル系単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ラウリルおよびアクリル酸2−エチルヘキシルなどが挙げられる。メタクリル系単量体としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリルおよびメタクリル酸2−エチルヘキシルなどが挙げられる。エチレン性不飽和酸単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸およびスチレンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。ビニルニトリル類としては、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルなどが挙げられる。ビニルエーテル類としては、ビニルメチルエーテルおよびビニルイソブチルエーテルなどが挙げられる。ビニルケトン類としては、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトンおよびビニルイソプロペニルケトンなどが挙げられる。
さらに、その他の樹脂として、エチレン、プロピレンおよびブタジエンなどのオレフィン類などの単量体の単独重合体と、それらの単量体を2種以上組み合せた共重合体と、これらの単独重合体および/または共重合体の混合物と、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂およびポリエーテル樹脂などの非ビニル縮合系樹脂と、これらの樹脂およびビニル系樹脂の混合物と、これらの樹脂の共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体との重合物を挙げることができる。
(3)着色剤
着色剤としては、有機系着色剤、無機系着色剤を問わず、様々な種類および様々な色の着色剤を用いることが可能である。
黒色の着色剤としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、磁性フェライトおよびマグネタイトなどを挙げることができる。
黄色の着色剤としては黄色顔料を挙げることができ、黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCGおよびタートラジンレーキなどを挙げることができる。
橙色の着色剤としては橙色顔料を挙げることができ、橙色顔料としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジGおよびインダスレンブリリアントオレンジGKなどを挙げることができる。
赤色の着色剤としては赤色顔料を挙げることができ、赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドC、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキおよびブリリアントカーミン3Bなどを挙げることができる。
紫色の着色剤としては紫色顔料を挙げることができ、紫色顔料としては、マンガン紫、ファストバイオレットBおよびメチルバイオレットレーキなどを挙げることができる。
青色の着色剤としては青色顔料を挙げることができ、青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルーおよびインダスレンブルーBCなどを挙げることができる。
緑色の着色剤としては緑色顔料を挙げることができ、緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピクメントグリーンB、マイカライトグリーンレーキおよびファイナルイエローグリーンGなどを挙げることができる。
なおトナーにおける着色剤濃度は、カーボンブラック等の黒色の着色剤の場合、5〜12重量%の範囲が好ましく、6〜8重量%の範囲がより好ましい。また、カラー画像の場合での着色剤濃度は、3〜8重量%の範囲が好ましく、4〜6重量%の範囲がより好ましい。
(4)その他のトナー添加剤
本実施形態のトナーには、磁性粉、離型剤および帯電制御剤などのその他のトナー添加剤を必要に応じて添加してもよい。
磁性粉としては、マグネタイト、γ−ヘマタイトおよび各種フェライトなどを挙げることができる。
離型剤としては、低分子量ポリプロピレン、ポリエチレン、酸化型のポリプロピレンおよびポリエチレンなどのポリオレフィン系ワックスを挙げることができる。これらの離型剤を用いることによってトナーの定着性を向上させることができる。離型剤の添加量は、結着樹脂100重量部に対して1〜10重量部とすることが好ましい。
帯電制御剤としては、負摩擦帯電トナー用の帯電制御剤、および正摩擦帯電トナー用の帯電制御剤の2種類がある。
負摩擦帯電トナー用の帯電制御剤としては、クロムアゾ錯体染料と、鉄アゾ錯体染料と、コバルトアゾ錯体染料と、サリチル酸と、サリチル酸誘導体のクロム錯体、亜鉛錯体、アルミニウム錯体およびホウ素錯体と、サリチル酸塩化合物と、ナフトール酸と、ナフトール酸誘導体のクロム、亜鉛、アルミニウムおよびホウ素錯体と、ナフトール酸塩化合物と、ベンジル酸と、ベンジル酸誘導体のクロム、亜鉛、アルミニウムおよびホウ素錯体と、ベンジル酸塩化合物と、長鎖アルキルカルボン酸塩と、長鎖アルキルスルホン酸塩などの界面活性剤を挙げることができる。
正摩擦帯電トナー用の帯電制御剤としては、ニグロシン染料、ニグロシン染料誘導体、トリフェニルメタン誘導体、四級アンモニウム塩、四級ホスホニウム塩、四級ピリジニウム塩、グアニジン塩、アミジン塩などの誘導体を挙げることができる。
なお帯電制御剤の添加量は、結着樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量部が好ましい。
(5)外添剤
本実施形態のトナーには、たとえば流動性の調整、像担持体へのフィルミングの防止および像担持体表面における残留トナーのクリーニング性の向上を目的として外添剤を外添させることができる。
外添剤としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫および酸化亜鉛などの無機酸化物、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類およびスチレンなどの化合物の単独および共重合体樹脂微粒子、フッ素樹脂微粒子、シリコーン樹脂微粒子およびステアリン酸などの高級脂肪酸およびその高級脂肪酸の金属塩、カーボンブラック、フッ化黒鉛、炭化珪素、窒化ホウ素を挙げることができる。
またこれらの外添剤は、シリコーン樹脂、シランカップリング剤などによって表面処理されていることが好ましい。
なお外添剤の添加量は、結着樹脂100重量部に対して、0.5〜5重量部が好ましい。
外添剤のBET比表面積は、20m/g以上200m/g以下が好ましい。外添剤のBET比表面積が20m/g以上200m/g以下であることによって、トナーに適度な流動性と帯電性とを与えることができる。
2、トナーの製造方法
本発明の第1の実施形態であるトナーの製造方法は、混合工程と、混練工程と、冷却工程と、粉砕工程と、分級工程と、外添工程とを含む。
混合工程では、結着樹脂であるスチレンアクリル樹脂および結晶性樹脂、着色剤ならびにその他のトナー添加物を混合して混合物を得る。トナー原料に結晶性樹脂を用いることによって、低温定着性が良好なトナーを得ることができる。
結晶性樹脂の含有量は、全トナー原料に対して、5重量%以上30重量%以下であることが好ましい。結晶性樹脂の含有量が5重量%未満であると、定着温度が充分に低下しないおそれがある。結晶性樹脂の含有量が30重量%を超えると、耐久性が低下するおそれがある。結晶性樹脂の含有量が5重量%以上30重量%以下であることによって、より安定した低温定着性を確保することができるとともに、耐久性を一層良好にすることができる。
スチレンアクリル樹脂の含有量に対する結晶性エポキシ樹脂の含有量の割合({結晶性エポキシ樹脂の含有量/スチレンアクリル樹脂の含有量}×100(%))は、5.0%以上40%以下が好ましい。これによって、低温定着性と保存安定性とを両立することができる。
混合物のTHF(テトラフドロフラン)不溶分は、30%以下であることが好ましく、5%以上30%以下であることがより好ましい。混合物のTHF不溶分が30%を超えると、トナー中での着色剤や離型剤の分散性が低下するおそれがある。混合物のTHF不溶分が30%以下であることによって、トナー中での着色剤や離型剤の分散性を良好にすることができる。
混合機としては公知のものを使用でき、たとえば、ヘンシェルミキサ(商品名、三井鉱山株式会社製)、スーパーミキサ(商品名、株式会社カワタ製)、メカノミル(商品名、岡田精工株式会社製)などのヘンシェルタイプの混合装置、オングミル(商品名、ホソカワミクロン株式会社製)、ハイブリダイゼーションシステム(商品名、株式会社奈良機械製作所製)、コスモシステム(商品名、川崎重工業株式会社製)などが挙げられる。
混練工程では、二軸混練機を用いて混合物を溶融混練し、混合物を混練しながらスチレンアクリル樹脂中のカルボキシル基と結晶性樹脂中の官能基とを架橋反応させる。これによって、混練物が得られる。
スチレンアクリル樹脂中のカルボキシル基と結晶性樹脂中の官能基とをあらかじめ架橋反応させた樹脂を溶融混練するのではなく、二軸混練機を用いてシェアをかけ、混練しながらスチレンアクリル樹脂中のカルボキシル基と結晶性樹脂中の官能基とを架橋反応させることによって、スチレンアクリル樹脂および結晶性樹脂をトナー中に微分散させることができる。トナー中の結晶性樹脂の分散性が悪いと、トナーの耐久性が悪くなるが、本方法で製造されるトナーは、結晶性樹脂の分散性が良好なので、耐久性が良好である。
また、スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂とを架橋反応させることによってゲル成分が形成されるので、本方法で製造されるトナーは、特に高温下でのトナーの粘度が高くなる。また耐熱性が向上する。その結果、定着上限温度が高くなり、高温オフセットを抑制することができる。
また、混練工程では、混練工程前の混合物と混練工程後の混練物とを熱特性変化を考慮して、スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂とを架橋させる。すなわち、示差走査熱量計(DSC)を用いて、混練工程後の混練物におけるDSC曲線の結晶性樹脂の融点に相当する吸熱ピークのピーク面積が、混練工程前の混合物におけるDSC曲線の結晶性樹脂の融点に相当する吸熱ピークのピーク面積に比べて10%以上50%以下に減少する程度までスチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂とを架橋させる。DSC曲線の吸熱ピーク面積の減少の程度は、混合物を混練する際の温度である混練温度、結着樹脂の架橋反応に関与する官能基の濃度などで調整することができる。
混合物を混練する際の温度である混練温度は、130℃以上である。130℃以上の温度で混合物を混練することによって、スチレンアクリル樹脂のカルボキシル基と結晶性樹脂の官能基との架橋構造が充分に形成されたトナーを得ることができる。
混練物のTHF不溶分は、10%以上40%以下が好ましい。混練物のTHF不溶分が10%以上40%以下であることによって、低温定着性が良好で、かつ定着可能温度幅の広いトナーを得ることができる。さらに、混練物のTHF不溶分が、混合物のTHF不溶分よりも1.0%以上10%以下大きい方が好ましい。
前述のように、混練機として二軸混練機を用いるが、二軸混練機を用いることによって、スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂とを均一に分散させながら架橋反応させることができる。そのため、スチレンアクリル樹脂のカルボキシル基と結晶性樹脂の官能基との架橋構造が充分に形成されたトナーを得ることができる。また、二軸混練機を用いると、混練のシェアによってトナー原料の温度が上昇しやすく、スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂との架橋反応が進行しやすくなる。
冷却工程では、溶融混練によって得られる混練物を冷却固化する。粉砕工程では、冷却固化した固化物を粉砕機によって粉砕する。分級工程では、粉砕物の粒度調整を行う。これによって未外添トナーが得られる。
粉砕機としては、たとえば、超音速ジェット気流を利用して粉砕するジェット式粉砕機、および高速で回転する回転子(ロータ)と固定子(ライナ)との間に形成される空間に固化物を導入して粉砕する衝撃式粉砕機が挙げられる。
分級には、遠心力による分級および風力による分級によって過粉砕トナー母粒子を除去できる公知の分級機を使用することができ、たとえば、旋回式風力分級機(ロータリー式風力分級機)などを使用することができる。
外添工程では、未外添トナーと前記外添剤とを混合することによってトナーを得る。なお、外添剤が外添されていない未外添トナーをトナーとして用いることもできる。
このようにして、低温定着性が良好で、定着可能温度幅が広く、耐久性および高温下での保存安定性が良好なトナーを製造することができる。
このようにして製造されたトナーは、コピー装置およびプリンタ装置などの画像形成装置において、記録媒体に画像を形成するために用いられる。
前記トナーを使用する画像形成装置では、帯電装置によって像担持体表面を均一に帯電させ、露光手段によって、帯電させた像担持体表面に形成すべき画像に基づく光像を走査して像担持体表面に静電潜像を形成させる。現像装置によって、像担持体表面に形成した静電潜像に前記トナーを付着させて可視画像化させる。得られた可視画像を転写手段によって記録媒体に転写し、そして転写したトナーを定着手段によって記録媒体に定着させる。これによって、記録媒体に画像が形成される。
画像の形成において、トナーは、キャリアとともに用いてもよい。
キャリアとしては、公知のものを使用でき、たとえば、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガン、クロムなどからなる単独または複合フェライトおよびキャリアコア粒子を被覆物質で表面被覆した樹脂被覆キャリア、または樹脂に磁性を有する粒子を分散させた樹脂分散型キャリアなどが挙げられる。被覆物質としては公知のものを使用でき、たとえば、ポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ジターシャーリーブチルサリチル酸の金属化合物、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ニグロシン、アミノアクリレート樹脂、塩基性染料、塩基性染料のレーキ物、シリカ微粉末、アルミナ微粉末などが挙げられる。また樹脂分散型キャリアに用いられる樹脂としても特に制限されないけれども、たとえば、スチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、およびフェノール樹脂などが挙げられる。いずれも、トナー成分に応じて選択するのが好ましく、1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
次に各種条件を変更して作製した本発明に係るトナーの実施例および比較例について記載する。
(スチレンアクリル樹脂の分子量および分子量分布指数)
スチレンアクリル樹脂の0.25重量%のテトラヒドロフラン(THF)溶液を試料溶液とした。GPC装置(商品名:HLC−8220GPC、東ソー株式会社製)を用い、温度40℃において、試料溶液の分子量分布曲線を求めた。試料溶液の注入量は200μLとした。得られた分子量分布曲線から、スチレンアクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)およびスチレンアクリル樹脂の数平均分子量(Mn)を求めた。この重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)から、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比である分子量分布指数(Mw/Mn;以後、単に「Mw/Mn」とも表記する)を求めた。なお、分子量校正曲線は標準ポリスチレンを用いて作成した。
(スチレンアクリル樹脂のガラス転移温度(Tg))
示差走査熱量計(商品名:DSC220、セイコー電子工業株式会社製)を用い、日本工業規格(JIS)K7121−1987に準じて、スチレンアクリル樹脂1gを昇温速度毎分10℃で加熱してDSC曲線を測定した。得られたDSC曲線のガラス転移に相当する吸熱ピークの高温側のベースラインを低温側に延長した直線と、ピークの立ち上がり部分から頂点までの曲線に対して勾配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度をスチレンアクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)とした。
(スチレンアクリル樹脂の1/2フロー軟化温度(Tm))
流動特性評価装置(商品名:フローテスターCFT−100C、株式会社島津製作所製)において、おもりで10kgf/cm(9.8×10Pa)の荷重を与えてスチレンアクリル樹脂1gがダイ(ノズル口径1mm、長さ1mm)から押出されるように設定した。昇温速度毎分6℃で加熱し、ダイからスチレンアクリル樹脂の半分量が流出したときの温度を求め、スチレンアクリル樹脂の1/2フロー軟化温度(Tm)とした。
(スチレンアクリル樹脂の酸価)
日本工業規格(JIS)K0070−1992に記載の中和滴定法によってスチレンアクリル樹脂の酸価を測定した。THF50mLに、試料としてスチレンアクリル樹脂5gを溶解させ、指示薬としてフェノールフタレインのエタノール溶液を数滴加えた後、0.1モル/Lの水酸化カリウム(KOH)水溶液で滴定を行なった。試料溶液の色が無色から紫色に変化した点を終点とし、終点に達するまでに要した水酸化カリウム水溶液の量と滴定に供した試料の重量とから、スチレンアクリル樹脂の酸価(KOHmg/g)を算出した。
(未外添トナーの体積平均粒径)
未外添トナーの体積平均粒径は、コールターマルチタイザーII(コールター社製)において、100μmアパーチャを用いて測定した。
(混合物および混練物のTHF不溶分)
混合物10gをテロラヒドロフラン(THF)100mlと混合し、この混合液を超音波分散機にて30分間分散させた。その後、混合液を3.0μmメンブレンフィルターで濾過し、メンブレンフィルター上に残存する残存物をノルマルヘキサン50mlで洗浄した。このメンブレンフィルターを50℃で1時間乾燥させ、残存物を採取した。THF不溶分は、以下式(1)によって算出した。混練物のTHF不溶分も同様の方法で算出した。
THF不溶分(%)={残存物の重量(g)/10(g)}×100 …(1)
(外添剤のBET比表面積)
外添剤のBET比表面積は、比表面積・細孔分布測定装置(商品名:NOVAe 4200e、ユアサアイオニクス社製)を用いて、相対圧力3点に対する窒素吸着量から傾きAを求め、BET式から比表面積値を求めるBET3点法で測定した。
[実施例1]
(混合工程)
重量平均分子量(Mw)が17300であり、数平均分子量(Mn)が3531であり、分子量分布指数(Mw/Mn)が4.9であり、ガラス転移温度(Tg)が64℃であり、1/2フロー軟化温度(Tm)が121℃であり、酸価が28KOHmg/gであるスチレン/ノルマルブチルアクリレート/メタクリル酸共重合樹脂(スチレンアクリル樹脂)60重量部と、融点が105℃であり、エポキシ当量が186である結晶性エポキシ樹脂(商品名:YX4000、ジャパンエポキシレジン株式会社製)20重量部と、あらかじめ非晶性ポリエステル樹脂中に40重量%の濃度で予備混練分散させたカーボンブラック顔料混練物15重量部(着色剤、全トナー原料中の顔料濃度6%)と、アルキルサリチル酸金属塩(帯電制御剤)2重量部と、融点(DSCによる吸熱ピーク温度)が87℃のポリエチレンワックス(離型剤、商品名:PW−600、ベーカーペトロライト社製)3重量部とをヘンシェルミキサに投入して10分間混合し、混合物を得た。この混合物のTHF不溶分は16.7%であった。
(混練工程)
混合工程で得られた混合物を、二軸混練機(商品名:PCM−37、株式会社池貝製)にて、設定温度140℃、供給量5Kg/hで溶融混練し、分散させた。溶融混練しながら、DSC曲線の結晶性エポキシ樹脂の融点に相当する吸熱ピークの面積が混練前に比べて37%減少するようにスチレンアクリル樹脂と結晶性エポキシ樹脂とを架橋させた(吸熱ピーク面積の減少率を37%に調整した)。吸熱ピーク面積の減少率は、スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂との架橋度の指標となるものである。この混練物のTHF不溶分は22.5%であった。
(冷却工程、粉砕工程、分級工程)
混練工程で得られた混練物を冷却および粗砕し、ジェット式粉砕機によって微粉砕した後、風力分級を行うことによって未外添トナーを得た。この未外添トナーは、体積平均粒径が7.0μmであり、変動係数が約26のほぼ正規分布に調整されている。
(外添工程)
未外添トナー100重量部に、シランカップリング剤とジメチルシリコーンオイルとで表面処理している疎水性シリカ微粉体(BET比表面積140m/g)1.5重量部を混合することによって、負摩擦帯電性のブラックトナーを得た。このトナーを実施例1のトナーとした。
[実施例2〜5]
吸熱ピーク面積の減少率が異なる、すなわち、スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂との架橋度が異なる負摩擦帯電性の実施例2〜5のトナーを得た。具体的には、混合工程において、スチレンアクリル樹脂と結晶性エポキシ樹脂との混合割合を表1のように変更した。それ以外は実施例1と同様である。
参考例1
実施例1で用いた結晶性エポキシ樹脂の代わりに、融点が81℃であり、エポキシ当量が195である結晶性エポキシ樹脂(商品名:YSLV−80XY、東都化成株式会社製)を用いて、吸熱ピーク面積の減少率を表1に示す値に調整したこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である参考例1のトナーを得た。
[実施例
実施例1で用いた結晶性エポキシ樹脂の代わりに、融点が120℃であり、エポキシ当量が242である結晶性エポキシ樹脂(商品名:YSLV−120TE、東都化成株式会社製)を用いて、吸熱ピーク面積の減少率を表1に示す値に調整したこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である実施例のトナーを得た。
参考例2
実施例1で用いた結晶性エポキシ樹脂の代わりに、融点が141℃であり、エポキシ当量が176である結晶性エポキシ樹脂(商品名:YDC−1312、東都化成株式会社製)を用いて、吸熱ピーク面積の減少率を表1に示す値に調整したこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である参考例2のトナーを得た。
[実施例
実施例1で用いたスチレンアクリル樹脂の代わりに、重量平均分子量(Mw)が18200であり、数平均分子量(Mn)が3714であり、分子量分布指数(Mw/Mn)が4.9であり、ガラス転移温度(Tg)が63℃であり、1/2フロー軟化温度(Tm)が122℃であり、酸価が5KOHmg/gであるスチレン/ノルマルブチルアクリレー
ト/メタクリル酸共重合樹脂を用いて、吸熱ピーク面積の減少率を表1に示す値に調整し
たこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である実施例のトナーを得た。
[実施例
実施例1で用いたスチレンアクリル樹脂の代わりに、重量平均分子量(Mw)が19100であり、数平均分子量(Mn)が3673であり、分子量分布指数(Mw/Mn)が5.2であり、ガラス転移温度(Tg)が64℃であり、1/2フロー軟化温度(Tm)が123℃であり、酸価が9KOHmg/gであるスチレン/ノルマルブチルアクリレー
ト/メタクリル酸共重合樹脂を用いて、吸熱ピーク面積の減少率を表1に示す値に調整し
たこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である実施例のトナーを得た。
[実施例
実施例1で用いたスチレンアクリル樹脂の代わりに、重量平均分子量(Mw)が19300であり、数平均分子量(Mn)が3860であり、分子量分布指数(Mw/Mn)が5.0であり、ガラス転移温度(Tg)が64℃であり、1/2フロー軟化温度(Tm)が125℃であり、酸価が38KOHmg/gであるスチレン/ノルマルブチルアクリレ
ート/メタクリル酸共重合樹脂を用いて、吸熱ピーク面積の減少率を表1に示す値に調整
したこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である実施例のトナーを得た。
[実施例10
実施例1で用いたスチレンアクリル樹脂の代わりに、重量平均分子量(Mw)が19600であり、数平均分子量(Mn)が3843であり、分子量分布指数(Mw/Mn)が5.1であり、ガラス転移温度(Tg)が65℃であり、1/2フロー軟化温度(Tm)が125℃であり、酸価が45KOHmg/gであるスチレン/ノルマルブチルアクリレ
ート/メタクリル酸共重合樹脂を用いて、吸熱ピーク面積の減少率を表1に示す値に調整
したこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である実施例10のトナーを得た。
[比較例1]
混合工程において、スチレンアクリル樹脂と結晶性エポキシ樹脂との混合割合を表1のように変更したこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である比較例1のトナーを得た。
[比較例2]
実施例1で用いた結晶性エポキシ樹脂の代わりに、融点が102℃である結晶性ポリエステル樹脂(商品名:C−100、花王株式会社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である比較例2のトナーを得た。
[比較例3]
実施例1で用いたスチレンアクリル樹脂の代わりに、重量平均分子量(Mw)が20600であり、数平均分子量(Mn)が2315であり、分子量分布指数(Mw/Mn)が8.9であり、ガラス転移温度(Tg)が65℃であり、1/2フロー軟化温度(Tm)が128℃であり、酸価が0KOHmg/gであるスチレン/ノルマルブチルアクリレート共重合樹脂を用いたこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である比較例3のトナーを得た。
[比較例4]
混練工程での設定温度を140℃から120℃に変更したこと以外は実施例1と同様にして負摩擦帯電性である比較例4のトナーを得た。
[比較例5]
実施例1で用いた結晶性エポキシ樹脂の代わりに、軟化点が97℃である非晶性エポキシ樹脂(商品名:YDCN−704A、東都化成株式会社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である比較例5のトナーを得た。
[比較例6]
実施例1で用いたスチレンアクリル樹脂と結晶性エポキシ樹脂とを反応釜中で予め架橋反応させることで、ハイブリッド樹脂を得た。このハイブリッド樹脂の重量平均分子量(Mw)は59800であり、数平均分子量(Mn)は5968であり、分子量分布指数(Mw/Mn)は10.0であり、ガラス転移温度(Tg)は52℃であり、1/2フロー軟化温度(Tm)は111℃であった。実施例1で用いたスチレンアクリル樹脂および結晶性エポキシ樹脂の代わりに前記ハイブリッド樹脂を用いたこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である比較例6のトナーを得た。
実施例および比較例における、混合工程におけるトナー原料の添加量、混練工程での設定温度(混練温度)、吸熱ピーク面積の減少率およびTHF不溶分を表1に示す。
Figure 0005303373
<評価>
実施例1〜10、参考例1,2および比較例1〜6のトナーを用いて以下の評価を行った。
(低温定着性)
シャープ株式会社製の複写機(商品名:MX−450)を用いて、A4サイズの試験紙全体にトナー付着量が0.4mg/cmになるように未定着画像を作成した。その後、オイルレス定着方式の外部定着機にて、定着温度を130℃から5℃刻みで温度を上げて未定着画像の定着を行い、紙面へのオフセットの有無を目視で確認した。そして、低温オフセットが発生しない下限温度を定着下限温度とした。なお、外部定着機のプロセススピードは220mm/secであり、A4サイズの試験紙には52g/mの紙を用いた。
低温定着性の評価基準は以下の通りである。
○:良好。定着下限温度が140℃以下である。
△:実使用上問題なし。定着下限温度が140℃を超えて155℃以下である。
×:不良。定着下限温度が155℃を超える。
(定着性)
定着性は、定着可能温度幅で評価した。定着可能温度幅は、低温オフセットおよび高温オフセットが発生しない温度幅であり、下記式(2)によって算出した。
定着可能温度幅(℃)=定着上限温度(℃)−定着下限温度(℃) …(2)
なお定着上限温度は、前記外部定着機にて定着温度を130℃から5℃刻みで温度を上げて未定着画像の定着を行ったときの、高温オフセットの発生しない上限温度とした。
定着性の評価基準は以下の通りである。
○:良好。定着可能温度幅が60℃以上である。
△:実使用上問題なし。定着可能温度幅が40℃を超えて60℃未満である。
×:不良。定着可能温度幅が40℃以下である。
(耐久性)
耐久性は、経時でのかぶり濃度を用いて評価した。気温20℃、湿度50%の環境下において、前記複写機で、A4サイズの記録媒体に画像を10000枚印刷した。10000枚印刷後の記録媒体において、白地部分のかぶり濃度をハンター白度計(日本電色工業株式会社製)で測定した。
耐久性の評価基準は以下の通りである。
○:良好。かぶり濃度が1.0未満である。
△:実使用上問題なし。かぶり濃度が1.0以上1.5未満である。
×:不良。かぶり濃度が1.5以上である。
(環境安定性)
環境安定性は、帯電量比を用いて評価した。実施例および比較例のトナーと、フェライト粒子(キャリア、体積平均粒径50μm、パウダーテック株式会社製)とを、トナー:フェライト粒子=5:95の重量比で混合した。この混合したトナーおよびキャリアについて、気温30℃、湿度80%の高温高湿環境下でボールミルにて30分間撹拌した後、帯電量を測定した。これによって高温高湿(HH)環境下での帯電量を求めた。また、気温10℃、湿度20%の低温低湿環境下で30分間撹拌した後、帯電量を測定した。これによって低温低湿(LL)環境下での帯電量を求めた。帯電量比は、高温高湿(HH)環境下での帯電量と、低温低湿(LL)環境下での帯電量との比率(HH/LL)であり、下記式(3)によって算出した。帯電量比が高いほど、環境安定性が良好であることを示す。
帯電量比(%)=(HH環境下での帯電量/LL環境下での帯電量)×100
…(3)
環境安定性の評価基準は以下の通りである。
○:良好。帯電量比が75%以上である。
△:実使用上問題なし。帯電量比が65%以上75%未満である。
×:不良。帯電量比が65%未満である。
(総合評価)
定着性、耐久性および環境安定性の3項目の評価結果を用いて、総合評価を行った。
総合評価の評価基準は以下の通りである。
◎:非常に良好。3項目全ての評価結果が○である。
○:良好。3項目のうち、少なくとも1項目の評価結果が△であるが、×の評価結果はない。
×:不良。3項目のうち、少なくとも1項目の評価結果が×である。
定着性、耐久性、環境安定性および総合評価結果を表2に示す。
Figure 0005303373
表2から、実施例のトナーは、低温定着性が良好で定着可能温度幅が広く、耐久性に優れ、また環境安定性が良好であることが分かる。
しかしながら、実施例5のトナーは、結晶性エポキシ樹脂の含有量が比較的多いので、耐久性が少し低下した。参考例1のトナーは融点が比較的低い結晶性エポキシ樹脂を用いたので、耐久性が少し低下した。参考例2のトナーは融点が比較的高い結晶性エポキシ樹脂を用いたので、低温定着性および定着性が少し低下した。実施例のトナーは、スチレンアクリル樹脂の酸価が比較的小さいので、定着上限温度が少し低くなった。実施例10のトナーは、スチレンアクリル樹脂の酸価が比較的大きいので、スチレンアクリル樹脂と結晶性エポキシ樹脂との反応性が必要以上に高くなり、混練物のTHF不溶分が少し高くなった。そのためトナーの粘性が必要以上に高くなり、低温定着性が少し低下した。また、スチレンアクリル樹脂の酸価が比較的大きいので、トナー中の水分量が多くなり、環境安定性が少し低下した。

比較例1のトナーは、結晶性樹脂を含まないので、低温定着性が少し低下した。また、定着性が不良になった。比較例2のトナーは、結晶性エポキシ樹脂の代わりに結晶性ポリエステル樹脂を用いたので、架橋構造が形成されなかった。そのため、高温下でのトナーの粘度が低くなり、定着上限温度が低くなった。また架橋構造が形成されなかったので、耐久性が低下した。比較例3のトナーは、カルボキシル基をほとんど有しないスチレンアクリル樹脂を用いたので、架橋構造が形成されなかった。そのため、高温下でのトナーの粘度が低くなり、定着上限温度が低くなった。また架橋構造が形成されなかったので、トナー中に結晶性エポキシ樹脂が微分散されず、耐久性が低下した。比較例4のトナーは、混練温度が120℃と低すぎたので、架橋反応が充分に起らなかった。そのため、高温下でのトナーの粘度が低くなり、定着上限温度が低くなった。

Claims (4)

  1. 官能基としてカルボキシル基を有するスチレンアクリル樹脂と、官能基を有する結晶性樹脂と、着色剤とを含み、
    前記結晶性樹脂は、融点が90℃以上130℃以下の結晶性エポキシ樹脂であり、
    前記スチレンアクリル樹脂のカルボキシル基と、前記結晶性エポキシ樹脂エポキシ基とが、前記スチレンアクリル樹脂と前記結晶性エポキシ樹脂と前記着色剤との混合物を混練する混練工程で架橋構造を形成し
    前記結晶性エポキシ樹脂が、チオエーテル型またはビフェニル型の結晶性エポキシ樹脂であることを特徴とするトナー。
  2. 前記結晶性樹脂は、含有量が5重量%以上30重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 前記スチレンアクリル樹脂は、酸価が8KOHmg/g以上40KOHmg/g以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー。
  4. スチレンアクリル樹脂と、融点が90℃以上130℃以下の結晶性エポキシ樹脂と、着色剤とを混合して混合物を得る混合工程と、
    二軸混練機を用いて130℃以上の温度で前記混合物を混練しながら、前記スチレンアクリル樹脂中のカルボキシル基と、前記結晶性エポキシ樹脂エポキシ基とを架橋反応させる混練工程とを含み、
    前記結晶性エポキシ樹脂が、チオエーテル型またはビフェニル型の結晶性エポキシ樹脂であることを特徴とするトナーの製造方法。
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