JP5303373B2 - トナーおよびトナーの製造方法 - Google Patents
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前記結晶性樹脂は、融点が90℃以上130℃以下の結晶性エポキシ樹脂であり、
前記スチレンアクリル樹脂のカルボキシル基と、前記結晶性エポキシ樹脂のエポキシ基とが、前記スチレンアクリル樹脂と前記結晶性エポキシ樹脂と前記着色剤との混合物を混練する混練工程で架橋構造を形成し、
前記結晶性エポキシ樹脂が、チオエーテル型またはビフェニル型の結晶性エポキシ樹脂であることを特徴とするトナーである。
二軸混練機を用いて130℃以上の温度で前記混合物を混練しながら、前記スチレンアクリル樹脂中のカルボキシル基と、前記結晶性エポキシ樹脂のエポキシ基とを架橋反応させる混練工程とを含み、
前記結晶性エポキシ樹脂が、チオエーテル型またはビフェニル型の結晶性エポキシ樹脂であることを特徴とするトナーの製造方法である。
本発明の第1の実施形態であるトナーは、結着樹脂と着色剤とを含む。結着樹脂としては、スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂とを含む。スチレンアクリル樹脂のカルボキシル基と結晶性樹脂の官能基とは、架橋構造を形成している。
スチレンアクリル樹脂としては、官能基としてカルボキシル基を有するスチレンアクリル樹脂を用いる。
本実施形態のトナーには、上記のようなスチレンアクリル樹脂と架橋反応する結晶性樹脂が含まれる。このように結晶性樹脂を含むトナーは、低温定着化が可能である。しかしながら、単に結晶性樹脂を含有させただけでは、高温下において現像剤を保存した時に、結晶性樹脂の結晶成分が溶融してトナー表面にブリードしてしまうので、トナーの保存安定性が悪くなる。本実施形態のトナーは、結晶性樹脂を含むので、定着下限温度が低下して、低温定着化が可能である。さらに、前述のようにスチレンアクリル樹脂のカルボキシル基と結晶性樹脂の官能基とが架橋構造を形成しているので、高温下において結晶性樹脂の結晶成分が溶融してトナー表面にブリードすることを抑制できる。そのため、低温定着化を可能にしつつ、高温下での保存安定性を良好にすることができる。
着色剤としては、有機系着色剤、無機系着色剤を問わず、様々な種類および様々な色の着色剤を用いることが可能である。
本実施形態のトナーには、磁性粉、離型剤および帯電制御剤などのその他のトナー添加剤を必要に応じて添加してもよい。
本実施形態のトナーには、たとえば流動性の調整、像担持体へのフィルミングの防止および像担持体表面における残留トナーのクリーニング性の向上を目的として外添剤を外添させることができる。
本発明の第1の実施形態であるトナーの製造方法は、混合工程と、混練工程と、冷却工程と、粉砕工程と、分級工程と、外添工程とを含む。
キャリアとしては、公知のものを使用でき、たとえば、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガン、クロムなどからなる単独または複合フェライトおよびキャリアコア粒子を被覆物質で表面被覆した樹脂被覆キャリア、または樹脂に磁性を有する粒子を分散させた樹脂分散型キャリアなどが挙げられる。被覆物質としては公知のものを使用でき、たとえば、ポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ジターシャーリーブチルサリチル酸の金属化合物、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ニグロシン、アミノアクリレート樹脂、塩基性染料、塩基性染料のレーキ物、シリカ微粉末、アルミナ微粉末などが挙げられる。また樹脂分散型キャリアに用いられる樹脂としても特に制限されないけれども、たとえば、スチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、およびフェノール樹脂などが挙げられる。いずれも、トナー成分に応じて選択するのが好ましく、1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
スチレンアクリル樹脂の0.25重量%のテトラヒドロフラン(THF)溶液を試料溶液とした。GPC装置(商品名:HLC−8220GPC、東ソー株式会社製)を用い、温度40℃において、試料溶液の分子量分布曲線を求めた。試料溶液の注入量は200μLとした。得られた分子量分布曲線から、スチレンアクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)およびスチレンアクリル樹脂の数平均分子量(Mn)を求めた。この重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)から、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比である分子量分布指数(Mw/Mn;以後、単に「Mw/Mn」とも表記する)を求めた。なお、分子量校正曲線は標準ポリスチレンを用いて作成した。
示差走査熱量計(商品名:DSC220、セイコー電子工業株式会社製)を用い、日本工業規格(JIS)K7121−1987に準じて、スチレンアクリル樹脂1gを昇温速度毎分10℃で加熱してDSC曲線を測定した。得られたDSC曲線のガラス転移に相当する吸熱ピークの高温側のベースラインを低温側に延長した直線と、ピークの立ち上がり部分から頂点までの曲線に対して勾配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度をスチレンアクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)とした。
流動特性評価装置(商品名:フローテスターCFT−100C、株式会社島津製作所製)において、おもりで10kgf/cm2(9.8×105Pa)の荷重を与えてスチレンアクリル樹脂1gがダイ(ノズル口径1mm、長さ1mm)から押出されるように設定した。昇温速度毎分6℃で加熱し、ダイからスチレンアクリル樹脂の半分量が流出したときの温度を求め、スチレンアクリル樹脂の1/2フロー軟化温度(Tm)とした。
日本工業規格(JIS)K0070−1992に記載の中和滴定法によってスチレンアクリル樹脂の酸価を測定した。THF50mLに、試料としてスチレンアクリル樹脂5gを溶解させ、指示薬としてフェノールフタレインのエタノール溶液を数滴加えた後、0.1モル/Lの水酸化カリウム(KOH)水溶液で滴定を行なった。試料溶液の色が無色から紫色に変化した点を終点とし、終点に達するまでに要した水酸化カリウム水溶液の量と滴定に供した試料の重量とから、スチレンアクリル樹脂の酸価(KOHmg/g)を算出した。
未外添トナーの体積平均粒径は、コールターマルチタイザーII(コールター社製)において、100μmアパーチャを用いて測定した。
混合物10gをテロラヒドロフラン(THF)100mlと混合し、この混合液を超音波分散機にて30分間分散させた。その後、混合液を3.0μmメンブレンフィルターで濾過し、メンブレンフィルター上に残存する残存物をノルマルヘキサン50mlで洗浄した。このメンブレンフィルターを50℃で1時間乾燥させ、残存物を採取した。THF不溶分は、以下式(1)によって算出した。混練物のTHF不溶分も同様の方法で算出した。
THF不溶分(%)={残存物の重量(g)/10(g)}×100 …(1)
外添剤のBET比表面積は、比表面積・細孔分布測定装置(商品名:NOVAe 4200e、ユアサアイオニクス社製)を用いて、相対圧力3点に対する窒素吸着量から傾きAを求め、BET式から比表面積値を求めるBET3点法で測定した。
(混合工程)
重量平均分子量(Mw)が17300であり、数平均分子量(Mn)が3531であり、分子量分布指数(Mw/Mn)が4.9であり、ガラス転移温度(Tg)が64℃であり、1/2フロー軟化温度(Tm)が121℃であり、酸価が28KOHmg/gであるスチレン/ノルマルブチルアクリレート/メタクリル酸共重合樹脂(スチレンアクリル樹脂)60重量部と、融点が105℃であり、エポキシ当量が186である結晶性エポキシ樹脂(商品名:YX4000、ジャパンエポキシレジン株式会社製)20重量部と、あらかじめ非晶性ポリエステル樹脂中に40重量%の濃度で予備混練分散させたカーボンブラック顔料混練物15重量部(着色剤、全トナー原料中の顔料濃度6%)と、アルキルサリチル酸金属塩(帯電制御剤)2重量部と、融点(DSCによる吸熱ピーク温度)が87℃のポリエチレンワックス(離型剤、商品名:PW−600、ベーカーペトロライト社製)3重量部とをヘンシェルミキサに投入して10分間混合し、混合物を得た。この混合物のTHF不溶分は16.7%であった。
混合工程で得られた混合物を、二軸混練機(商品名:PCM−37、株式会社池貝製)にて、設定温度140℃、供給量5Kg/hで溶融混練し、分散させた。溶融混練しながら、DSC曲線の結晶性エポキシ樹脂の融点に相当する吸熱ピークの面積が混練前に比べて37%減少するようにスチレンアクリル樹脂と結晶性エポキシ樹脂とを架橋させた(吸熱ピーク面積の減少率を37%に調整した)。吸熱ピーク面積の減少率は、スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂との架橋度の指標となるものである。この混練物のTHF不溶分は22.5%であった。
混練工程で得られた混練物を冷却および粗砕し、ジェット式粉砕機によって微粉砕した後、風力分級を行うことによって未外添トナーを得た。この未外添トナーは、体積平均粒径が7.0μmであり、変動係数が約26のほぼ正規分布に調整されている。
未外添トナー100重量部に、シランカップリング剤とジメチルシリコーンオイルとで表面処理している疎水性シリカ微粉体(BET比表面積140m2/g)1.5重量部を混合することによって、負摩擦帯電性のブラックトナーを得た。このトナーを実施例1のトナーとした。
吸熱ピーク面積の減少率が異なる、すなわち、スチレンアクリル樹脂と結晶性樹脂との架橋度が異なる負摩擦帯電性の実施例2〜5のトナーを得た。具体的には、混合工程において、スチレンアクリル樹脂と結晶性エポキシ樹脂との混合割合を表1のように変更した。それ以外は実施例1と同様である。
実施例1で用いた結晶性エポキシ樹脂の代わりに、融点が81℃であり、エポキシ当量が195である結晶性エポキシ樹脂(商品名:YSLV−80XY、東都化成株式会社製)を用いて、吸熱ピーク面積の減少率を表1に示す値に調整したこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である参考例1のトナーを得た。
実施例1で用いた結晶性エポキシ樹脂の代わりに、融点が120℃であり、エポキシ当量が242である結晶性エポキシ樹脂(商品名:YSLV−120TE、東都化成株式会社製)を用いて、吸熱ピーク面積の減少率を表1に示す値に調整したこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である実施例6のトナーを得た。
実施例1で用いた結晶性エポキシ樹脂の代わりに、融点が141℃であり、エポキシ当量が176である結晶性エポキシ樹脂(商品名:YDC−1312、東都化成株式会社製)を用いて、吸熱ピーク面積の減少率を表1に示す値に調整したこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である参考例2のトナーを得た。
実施例1で用いたスチレンアクリル樹脂の代わりに、重量平均分子量(Mw)が18200であり、数平均分子量(Mn)が3714であり、分子量分布指数(Mw/Mn)が4.9であり、ガラス転移温度(Tg)が63℃であり、1/2フロー軟化温度(Tm)が122℃であり、酸価が5KOHmg/gであるスチレン/ノルマルブチルアクリレー
ト/メタクリル酸共重合樹脂を用いて、吸熱ピーク面積の減少率を表1に示す値に調整し
たこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である実施例7のトナーを得た。
実施例1で用いたスチレンアクリル樹脂の代わりに、重量平均分子量(Mw)が19100であり、数平均分子量(Mn)が3673であり、分子量分布指数(Mw/Mn)が5.2であり、ガラス転移温度(Tg)が64℃であり、1/2フロー軟化温度(Tm)が123℃であり、酸価が9KOHmg/gであるスチレン/ノルマルブチルアクリレー
ト/メタクリル酸共重合樹脂を用いて、吸熱ピーク面積の減少率を表1に示す値に調整し
たこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である実施例8のトナーを得た。
実施例1で用いたスチレンアクリル樹脂の代わりに、重量平均分子量(Mw)が19300であり、数平均分子量(Mn)が3860であり、分子量分布指数(Mw/Mn)が5.0であり、ガラス転移温度(Tg)が64℃であり、1/2フロー軟化温度(Tm)が125℃であり、酸価が38KOHmg/gであるスチレン/ノルマルブチルアクリレ
ート/メタクリル酸共重合樹脂を用いて、吸熱ピーク面積の減少率を表1に示す値に調整
したこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である実施例9のトナーを得た。
実施例1で用いたスチレンアクリル樹脂の代わりに、重量平均分子量(Mw)が19600であり、数平均分子量(Mn)が3843であり、分子量分布指数(Mw/Mn)が5.1であり、ガラス転移温度(Tg)が65℃であり、1/2フロー軟化温度(Tm)が125℃であり、酸価が45KOHmg/gであるスチレン/ノルマルブチルアクリレ
ート/メタクリル酸共重合樹脂を用いて、吸熱ピーク面積の減少率を表1に示す値に調整
したこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である実施例10のトナーを得た。
混合工程において、スチレンアクリル樹脂と結晶性エポキシ樹脂との混合割合を表1のように変更したこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である比較例1のトナーを得た。
実施例1で用いた結晶性エポキシ樹脂の代わりに、融点が102℃である結晶性ポリエステル樹脂(商品名:C−100、花王株式会社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である比較例2のトナーを得た。
実施例1で用いたスチレンアクリル樹脂の代わりに、重量平均分子量(Mw)が20600であり、数平均分子量(Mn)が2315であり、分子量分布指数(Mw/Mn)が8.9であり、ガラス転移温度(Tg)が65℃であり、1/2フロー軟化温度(Tm)が128℃であり、酸価が0KOHmg/gであるスチレン/ノルマルブチルアクリレート共重合樹脂を用いたこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である比較例3のトナーを得た。
混練工程での設定温度を140℃から120℃に変更したこと以外は実施例1と同様にして負摩擦帯電性である比較例4のトナーを得た。
実施例1で用いた結晶性エポキシ樹脂の代わりに、軟化点が97℃である非晶性エポキシ樹脂(商品名:YDCN−704A、東都化成株式会社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である比較例5のトナーを得た。
実施例1で用いたスチレンアクリル樹脂と結晶性エポキシ樹脂とを反応釜中で予め架橋反応させることで、ハイブリッド樹脂を得た。このハイブリッド樹脂の重量平均分子量(Mw)は59800であり、数平均分子量(Mn)は5968であり、分子量分布指数(Mw/Mn)は10.0であり、ガラス転移温度(Tg)は52℃であり、1/2フロー軟化温度(Tm)は111℃であった。実施例1で用いたスチレンアクリル樹脂および結晶性エポキシ樹脂の代わりに前記ハイブリッド樹脂を用いたこと以外は実施例1と同様にして、負摩擦帯電性である比較例6のトナーを得た。
実施例1〜10、参考例1,2および比較例1〜6のトナーを用いて以下の評価を行った。
シャープ株式会社製の複写機(商品名:MX−450)を用いて、A4サイズの試験紙全体にトナー付着量が0.4mg/cm2になるように未定着画像を作成した。その後、オイルレス定着方式の外部定着機にて、定着温度を130℃から5℃刻みで温度を上げて未定着画像の定着を行い、紙面へのオフセットの有無を目視で確認した。そして、低温オフセットが発生しない下限温度を定着下限温度とした。なお、外部定着機のプロセススピードは220mm/secであり、A4サイズの試験紙には52g/m2の紙を用いた。
○:良好。定着下限温度が140℃以下である。
△:実使用上問題なし。定着下限温度が140℃を超えて155℃以下である。
×:不良。定着下限温度が155℃を超える。
定着性は、定着可能温度幅で評価した。定着可能温度幅は、低温オフセットおよび高温オフセットが発生しない温度幅であり、下記式(2)によって算出した。
定着可能温度幅(℃)=定着上限温度(℃)−定着下限温度(℃) …(2)
○:良好。定着可能温度幅が60℃以上である。
△:実使用上問題なし。定着可能温度幅が40℃を超えて60℃未満である。
×:不良。定着可能温度幅が40℃以下である。
耐久性は、経時でのかぶり濃度を用いて評価した。気温20℃、湿度50%の環境下において、前記複写機で、A4サイズの記録媒体に画像を10000枚印刷した。10000枚印刷後の記録媒体において、白地部分のかぶり濃度をハンター白度計(日本電色工業株式会社製)で測定した。
○:良好。かぶり濃度が1.0未満である。
△:実使用上問題なし。かぶり濃度が1.0以上1.5未満である。
×:不良。かぶり濃度が1.5以上である。
環境安定性は、帯電量比を用いて評価した。実施例および比較例のトナーと、フェライト粒子(キャリア、体積平均粒径50μm、パウダーテック株式会社製)とを、トナー:フェライト粒子=5:95の重量比で混合した。この混合したトナーおよびキャリアについて、気温30℃、湿度80%の高温高湿環境下でボールミルにて30分間撹拌した後、帯電量を測定した。これによって高温高湿(HH)環境下での帯電量を求めた。また、気温10℃、湿度20%の低温低湿環境下で30分間撹拌した後、帯電量を測定した。これによって低温低湿(LL)環境下での帯電量を求めた。帯電量比は、高温高湿(HH)環境下での帯電量と、低温低湿(LL)環境下での帯電量との比率(HH/LL)であり、下記式(3)によって算出した。帯電量比が高いほど、環境安定性が良好であることを示す。
帯電量比(%)=(HH環境下での帯電量/LL環境下での帯電量)×100
…(3)
○:良好。帯電量比が75%以上である。
△:実使用上問題なし。帯電量比が65%以上75%未満である。
×:不良。帯電量比が65%未満である。
定着性、耐久性および環境安定性の3項目の評価結果を用いて、総合評価を行った。
◎:非常に良好。3項目全ての評価結果が○である。
○:良好。3項目のうち、少なくとも1項目の評価結果が△であるが、×の評価結果はない。
×:不良。3項目のうち、少なくとも1項目の評価結果が×である。
定着性、耐久性、環境安定性および総合評価結果を表2に示す。
Claims (4)
- 官能基としてカルボキシル基を有するスチレンアクリル樹脂と、官能基を有する結晶性樹脂と、着色剤とを含み、
前記結晶性樹脂は、融点が90℃以上130℃以下の結晶性エポキシ樹脂であり、
前記スチレンアクリル樹脂のカルボキシル基と、前記結晶性エポキシ樹脂のエポキシ基とが、前記スチレンアクリル樹脂と前記結晶性エポキシ樹脂と前記着色剤との混合物を混練する混練工程で架橋構造を形成し、
前記結晶性エポキシ樹脂が、チオエーテル型またはビフェニル型の結晶性エポキシ樹脂であることを特徴とするトナー。 - 前記結晶性樹脂は、含有量が5重量%以上30重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
- 前記スチレンアクリル樹脂は、酸価が8KOHmg/g以上40KOHmg/g以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー。
- スチレンアクリル樹脂と、融点が90℃以上130℃以下の結晶性エポキシ樹脂と、着色剤とを混合して混合物を得る混合工程と、
二軸混練機を用いて130℃以上の温度で前記混合物を混練しながら、前記スチレンアクリル樹脂中のカルボキシル基と、前記結晶性エポキシ樹脂のエポキシ基とを架橋反応させる混練工程とを含み、
前記結晶性エポキシ樹脂が、チオエーテル型またはビフェニル型の結晶性エポキシ樹脂であることを特徴とするトナーの製造方法。
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