JP2002148864A - トナー及びトナーの製造方法 - Google Patents
トナー及びトナーの製造方法Info
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- JP2002148864A JP2002148864A JP2000348976A JP2000348976A JP2002148864A JP 2002148864 A JP2002148864 A JP 2002148864A JP 2000348976 A JP2000348976 A JP 2000348976A JP 2000348976 A JP2000348976 A JP 2000348976A JP 2002148864 A JP2002148864 A JP 2002148864A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐オフセット性と耐ブロッキング性を更に改
良し、長期安定性に良好な画像特性が得られるトナーを
提供することにある。 【解決手段】 少なくとも樹脂組成物とイミダゾール化
合物を含むトナーにおいて、該樹脂組成物がカルボキシ
ル基含有ビニル樹脂とグリシジル基含有ビニル樹脂を含
有し、該トナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分
のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)よ
り測定される分子量分布において、Z平均分子量(M
z)が400,000以上であり、トナー中の樹脂成分
中にTHF不溶分を5乃至50質量%含有し、該イミダ
ゾール化合物は、特定のイミダゾールユニットを有する
化合物であることを特徴とする。
良し、長期安定性に良好な画像特性が得られるトナーを
提供することにある。 【解決手段】 少なくとも樹脂組成物とイミダゾール化
合物を含むトナーにおいて、該樹脂組成物がカルボキシ
ル基含有ビニル樹脂とグリシジル基含有ビニル樹脂を含
有し、該トナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分
のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)よ
り測定される分子量分布において、Z平均分子量(M
z)が400,000以上であり、トナー中の樹脂成分
中にTHF不溶分を5乃至50質量%含有し、該イミダ
ゾール化合物は、特定のイミダゾールユニットを有する
化合物であることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、磁気記録法及びトナージェット記録法の如き記
録法に用いられるトナー、及びトナーの溶融混練工程を
含む製造方法に関する。
記録法、磁気記録法及びトナージェット記録法の如き記
録法に用いられるトナー、及びトナーの溶融混練工程を
含む製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては、米国特許第
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報及び特公昭43−24748号公報等に記載され
ている如く多数の方法が知られているが、一般には光導
電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的
潜像(静電潜像)を形成し、次いで該潜像をトナーを用
いて現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を
転写した後、加熱、圧力、加熱加圧或いは溶剤蒸気など
により定着し、複写物を得るものであり、感光体上に転
写されずに残ったトナーは種々の方法でクリーニングさ
れ、上記の工程が繰り返されるものである。
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報及び特公昭43−24748号公報等に記載され
ている如く多数の方法が知られているが、一般には光導
電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的
潜像(静電潜像)を形成し、次いで該潜像をトナーを用
いて現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を
転写した後、加熱、圧力、加熱加圧或いは溶剤蒸気など
により定着し、複写物を得るものであり、感光体上に転
写されずに残ったトナーは種々の方法でクリーニングさ
れ、上記の工程が繰り返されるものである。
【0003】近年、このような複写装置は、複合化やパ
ーソナル化等、変遷しつつある市場ニーズを反映し、よ
り小型化、より軽量化、より高速化、そして更なる高信
頼性が厳しく追求されてきており、その結果、トナーに
要求される性能もより高度化してきている。
ーソナル化等、変遷しつつある市場ニーズを反映し、よ
り小型化、より軽量化、より高速化、そして更なる高信
頼性が厳しく追求されてきており、その結果、トナーに
要求される性能もより高度化してきている。
【0004】例えば、トナー像を紙等の転写シート上に
定着する工程に関して、種々の方法や装置が提案、開発
されているが、現在もっとも一般的な方法は熱ローラー
による加熱圧着方式である。熱ローラーによる加熱圧着
方式はトナーに対し離型性を有する材料で表面を形成し
た熱ローラー表面に、被定着シートのトナー画像を加圧
下で接触しながら通過させることにより定着を行うもの
である。この方法は、熱ローラーの表面と被定着シート
のトナー像とが加圧下で接触するため、トナー像を被定
着シート上に定着する際の熱効率が極めて良好であり、
迅速に定着を行うことができる。
定着する工程に関して、種々の方法や装置が提案、開発
されているが、現在もっとも一般的な方法は熱ローラー
による加熱圧着方式である。熱ローラーによる加熱圧着
方式はトナーに対し離型性を有する材料で表面を形成し
た熱ローラー表面に、被定着シートのトナー画像を加圧
下で接触しながら通過させることにより定着を行うもの
である。この方法は、熱ローラーの表面と被定着シート
のトナー像とが加圧下で接触するため、トナー像を被定
着シート上に定着する際の熱効率が極めて良好であり、
迅速に定着を行うことができる。
【0005】しかし、上述の従来多用されてきた熱ロー
ラー定着方式は、転写材の通過あるいは他の外的要因で
熱ローラーの温度が変動することによる定着不良、ま
た、加熱ローラーへトナーが移転する、いわゆるオフセ
ット現象を防止するために、加熱ローラーを最適な温度
範囲に維持する必要があり、このためには加熱ローラー
あるいは加熱体の熱容量を大きくしなければならず、こ
れには大きな電力を必要とすると共に、画像形成装置の
大型化や機内昇温を招く結果となる。
ラー定着方式は、転写材の通過あるいは他の外的要因で
熱ローラーの温度が変動することによる定着不良、ま
た、加熱ローラーへトナーが移転する、いわゆるオフセ
ット現象を防止するために、加熱ローラーを最適な温度
範囲に維持する必要があり、このためには加熱ローラー
あるいは加熱体の熱容量を大きくしなければならず、こ
れには大きな電力を必要とすると共に、画像形成装置の
大型化や機内昇温を招く結果となる。
【0006】そこで、従来から、定着ローラー表面にト
ナーを付着させない、あるいは低温定着性を向上させる
目的で、各種各様の手段が提案されてきた。例えば、ロ
ーラー表面をトナーに対して離型性の優れた材料、シリ
コーンゴムやフッ素系樹脂などで形成し、更にオフセッ
ト防止及びローラー表面の疲労を防止するために、シリ
コーンオイルのような離型性の良い液体の薄膜でローラ
ー表面を被覆することが行われている。しかしながら、
この方法はトナーのオフセットを防止する点では極めて
有効であるが、オフセット防止用液体を供給するための
装置が必要なため、やはり定着装置が複雑になり装置が
大型化する等の問題点を有している。
ナーを付着させない、あるいは低温定着性を向上させる
目的で、各種各様の手段が提案されてきた。例えば、ロ
ーラー表面をトナーに対して離型性の優れた材料、シリ
コーンゴムやフッ素系樹脂などで形成し、更にオフセッ
ト防止及びローラー表面の疲労を防止するために、シリ
コーンオイルのような離型性の良い液体の薄膜でローラ
ー表面を被覆することが行われている。しかしながら、
この方法はトナーのオフセットを防止する点では極めて
有効であるが、オフセット防止用液体を供給するための
装置が必要なため、やはり定着装置が複雑になり装置が
大型化する等の問題点を有している。
【0007】従って、良好なトナー顕画像の転写材への
定着性、およびオフセット防止等を達成しつつ、効率良
い定着方法を実現するためには、上述のような定着装置
に加えて、トナーの特性に負うところが非常に大きくな
る。
定着性、およびオフセット防止等を達成しつつ、効率良
い定着方法を実現するためには、上述のような定着装置
に加えて、トナーの特性に負うところが非常に大きくな
る。
【0008】つまり、特にオフセット防止技術という観
点からは、オフセット防止用液体の供給による耐オフセ
ット方法は好ましくなく、むしろ定着温度領域の広い耐
オフセット性の高いトナーの開発が強く望まれているの
が現状である。そこでトナー自体の離型性を増すため
に、加熱時に十分溶融するような低分子量ポリエチレ
ン、低分子量ポリプロピレン等のワックスを添加する方
法も行われているが、オフセット防止には有効である反
面、トナーの凝集性が増し、且つ帯電特性が不安定とな
ることから耐久時における現像性の低下を招きやすい。
そこで、この他の方法としてバインダー樹脂に改良を加
える工夫がいろいろと試みられている。
点からは、オフセット防止用液体の供給による耐オフセ
ット方法は好ましくなく、むしろ定着温度領域の広い耐
オフセット性の高いトナーの開発が強く望まれているの
が現状である。そこでトナー自体の離型性を増すため
に、加熱時に十分溶融するような低分子量ポリエチレ
ン、低分子量ポリプロピレン等のワックスを添加する方
法も行われているが、オフセット防止には有効である反
面、トナーの凝集性が増し、且つ帯電特性が不安定とな
ることから耐久時における現像性の低下を招きやすい。
そこで、この他の方法としてバインダー樹脂に改良を加
える工夫がいろいろと試みられている。
【0009】例えば、オフセットを防止するためにトナ
ー中のバインダー樹脂のガラス転移温度(Tg)や分子
量を高め、トナーの溶融粘弾性を向上させる方法も知ら
れている。しかしながら、このような方法でオフセット
現象を改善した場合、現像性にはさほど影響は与えない
が定着性が不十分となり、高速現像化や省エネルギー化
において要求される低温度下での定着性、すなわち低温
定着性が劣るという問題が生じる。
ー中のバインダー樹脂のガラス転移温度(Tg)や分子
量を高め、トナーの溶融粘弾性を向上させる方法も知ら
れている。しかしながら、このような方法でオフセット
現象を改善した場合、現像性にはさほど影響は与えない
が定着性が不十分となり、高速現像化や省エネルギー化
において要求される低温度下での定着性、すなわち低温
定着性が劣るという問題が生じる。
【0010】トナーの低温定着性を改良するには、溶融
時におけるトナーの粘度を低下させ定着部材との接触面
積を大きくする必要があり、このために使用するバイン
ダー樹脂のTgや分子量を低くすることが要求される。
時におけるトナーの粘度を低下させ定着部材との接触面
積を大きくする必要があり、このために使用するバイン
ダー樹脂のTgや分子量を低くすることが要求される。
【0011】すなわち、低温定着性と耐オフセット性と
は相反する一面を有することから、これら機能を同時に
満足するトナーの開発は非常に困難である。
は相反する一面を有することから、これら機能を同時に
満足するトナーの開発は非常に困難である。
【0012】この問題を解消するために、例えば特公昭
51−23354号公報には、架橋剤と分子量調整剤を
加え、適度に架橋されたビニル系重合体からなるトナー
が開示され、更にはビニル系重合体において、Tg、分
子量及びゲルコンテントを組み合わせたブレンド系のト
ナーが多数提案されている。
51−23354号公報には、架橋剤と分子量調整剤を
加え、適度に架橋されたビニル系重合体からなるトナー
が開示され、更にはビニル系重合体において、Tg、分
子量及びゲルコンテントを組み合わせたブレンド系のト
ナーが多数提案されている。
【0013】このような架橋されたビニル系重合体ある
いはゲル分を含有するトナーは、耐オフセット性におい
ては優れた効果を示す。しかし、これらを含有させるに
あたり、トナー原材料としてこの架橋されたビニル系重
合体を用いると、トナー製造時の溶融混練工程にて、重
合体中の内部摩擦が非常に大きくなり、大きなせん断力
が重合体にかかる。このために多くの場合、分子鎖の切
断が起こり、溶融粘度の低下を招き、耐オフセット性に
悪影響を与える。
いはゲル分を含有するトナーは、耐オフセット性におい
ては優れた効果を示す。しかし、これらを含有させるに
あたり、トナー原材料としてこの架橋されたビニル系重
合体を用いると、トナー製造時の溶融混練工程にて、重
合体中の内部摩擦が非常に大きくなり、大きなせん断力
が重合体にかかる。このために多くの場合、分子鎖の切
断が起こり、溶融粘度の低下を招き、耐オフセット性に
悪影響を与える。
【0014】そこで、これを解決するために、特開昭5
5−90509号公報、同57−178249号公報、
同57−178250号公報、同60−4946号公報
では、カルボン酸を有する樹脂と金属化合物をトナー原
材料として用い、溶融混練時に加熱反応させ、架橋重合
体を形成させてトナー中に含有させることが紹介されて
いる。
5−90509号公報、同57−178249号公報、
同57−178250号公報、同60−4946号公報
では、カルボン酸を有する樹脂と金属化合物をトナー原
材料として用い、溶融混練時に加熱反応させ、架橋重合
体を形成させてトナー中に含有させることが紹介されて
いる。
【0015】また、ビニル系樹脂単量体と更に特異なモ
ノエステル化合物とを必須構成単位とするバインダーと
多価金属化合物とを反応させ、金属を介して架橋すると
いうことが特開昭61−110155号公報、同61−
110156号公報に開示されている。
ノエステル化合物とを必須構成単位とするバインダーと
多価金属化合物とを反応させ、金属を介して架橋すると
いうことが特開昭61−110155号公報、同61−
110156号公報に開示されている。
【0016】また、特開昭63−214760号公報、
同63−217362号公報、同63−217363号
公報、同63−217364号公報では、低分子量と高
分子量の2群に分かれる分子量分布を有し、低分子量側
に含有されたカルボン酸基と多価金属イオンを反応させ
架橋させる(溶液重合して得られた溶液に金属化合物の
分散液を加え、加温して反応させる)ということが開示
されている。
同63−217362号公報、同63−217363号
公報、同63−217364号公報では、低分子量と高
分子量の2群に分かれる分子量分布を有し、低分子量側
に含有されたカルボン酸基と多価金属イオンを反応させ
架橋させる(溶液重合して得られた溶液に金属化合物の
分散液を加え、加温して反応させる)ということが開示
されている。
【0017】また、特開平2−168264号公報、同
2−235069号公報、同5−173363号公報、
同5−173366号公報、同5−241371号公報
では、結着樹脂中の低分子量成分と高分子量成分の分子
量、混合比、酸価およびその比率を制御し、定着性、耐
オフセット性等を改良したトナー用バインダー組成物及
びトナーが提案されている。
2−235069号公報、同5−173363号公報、
同5−173366号公報、同5−241371号公報
では、結着樹脂中の低分子量成分と高分子量成分の分子
量、混合比、酸価およびその比率を制御し、定着性、耐
オフセット性等を改良したトナー用バインダー組成物及
びトナーが提案されている。
【0018】また、特開昭62−9256号公報では、
分子量と樹脂酸価が異なる2種類のビニル系樹脂をブレ
ンドしたトナー用バインダー組成物について開示されて
いる。
分子量と樹脂酸価が異なる2種類のビニル系樹脂をブレ
ンドしたトナー用バインダー組成物について開示されて
いる。
【0019】また、特開平3−63661号公報、同3
−63662号公報、同3−63663号公報、同3−
118552号公報及び同11−282198号公報
(対応EP−A−0926565)では、カルボキシル
基含有ビニル共重合体とグリシジル基含有ビニル共重合
体に金属化合物を反応させて架橋させるということが開
示されている。
−63662号公報、同3−63663号公報、同3−
118552号公報及び同11−282198号公報
(対応EP−A−0926565)では、カルボキシル
基含有ビニル共重合体とグリシジル基含有ビニル共重合
体に金属化合物を反応させて架橋させるということが開
示されている。
【0020】また、特開昭62−194260号公報、
特開平6−11890号公報、同6−222612号公
報、同7−20654号公報、同9−185182号公
報、同9−244295号公報、同9−319410号
公報、同10−87837号公報、同10−90943
号公報では、グリシジル基含有樹脂を架橋剤として用
い、カルボキシル基含有樹脂より構成される樹脂組成物
において、分子量分布、ゲル分、酸価、エポキシ価など
を制御し、定着性や耐オフセット性等を改良したトナー
用バインダー組成物及びトナーが提案されている。
特開平6−11890号公報、同6−222612号公
報、同7−20654号公報、同9−185182号公
報、同9−244295号公報、同9−319410号
公報、同10−87837号公報、同10−90943
号公報では、グリシジル基含有樹脂を架橋剤として用
い、カルボキシル基含有樹脂より構成される樹脂組成物
において、分子量分布、ゲル分、酸価、エポキシ価など
を制御し、定着性や耐オフセット性等を改良したトナー
用バインダー組成物及びトナーが提案されている。
【0021】以上述べてきたこれらの提案は、耐オフセ
ット性を向上させるという点で、一長一短はあるもの
の、優れた効果が得られることは事実である。しかし、
これらは結着樹脂中に酸基を導入するため、多少の差は
あるもののトナーに負帯電性を与えてしまう。その結
果、正帯電性トナーに応用した場合に、トナーの立ち上
がり時および耐久時、また高湿または低湿環境下での帯
電特性を損ない、画像濃度やカブリ等の現像特性の低下
を招いてしまう。更に、適正な帯電量を安定して保持で
きないことによるトナー凝集性の増加等を引き起こし、
例えば、クリーニング工程において、融着、クリーニン
グ不良、詰まり、リークポチなどの問題点があり、十分
満足な結果を得るには至っていない。
ット性を向上させるという点で、一長一短はあるもの
の、優れた効果が得られることは事実である。しかし、
これらは結着樹脂中に酸基を導入するため、多少の差は
あるもののトナーに負帯電性を与えてしまう。その結
果、正帯電性トナーに応用した場合に、トナーの立ち上
がり時および耐久時、また高湿または低湿環境下での帯
電特性を損ない、画像濃度やカブリ等の現像特性の低下
を招いてしまう。更に、適正な帯電量を安定して保持で
きないことによるトナー凝集性の増加等を引き起こし、
例えば、クリーニング工程において、融着、クリーニン
グ不良、詰まり、リークポチなどの問題点があり、十分
満足な結果を得るには至っていない。
【0022】また、これらの提案は、定着性、耐オフセ
ット性及び耐ブロッキング性のバランスを大幅に改善さ
せるという効果を示すが、現像性や機械的強度がまだ不
十分であり、プリントボリュウムの大きい電子写真装置
に用いた場合には、耐久性にまだ改善の余地があり、耐
オフセット性や耐ブロックング性を更に向上させる必要
がある。また、定着ウエッブ等を用いない定着器を用い
たマシンや高速機に用いた場合には、耐オフセット性に
はまだ改善の余地がある。
ット性及び耐ブロッキング性のバランスを大幅に改善さ
せるという効果を示すが、現像性や機械的強度がまだ不
十分であり、プリントボリュウムの大きい電子写真装置
に用いた場合には、耐久性にまだ改善の余地があり、耐
オフセット性や耐ブロックング性を更に向上させる必要
がある。また、定着ウエッブ等を用いない定着器を用い
たマシンや高速機に用いた場合には、耐オフセット性に
はまだ改善の余地がある。
【0023】トナーは、結着樹脂、ワックス、荷電制御
剤、必要に応じて磁性体、着色剤としての顔料又は染料
及び添加剤等の原材料をボールミル、ヘンシェルミキサ
ー等の混合機により前混合してから加熱ロール、ニーダ
ー、押し出し機等の混練装置を用いて溶融混練し、冷却
固化後ハンマーミル等により粗粉砕し、次いでジェット
ミル等により微粉砕したものを分級することにより製造
される。
剤、必要に応じて磁性体、着色剤としての顔料又は染料
及び添加剤等の原材料をボールミル、ヘンシェルミキサ
ー等の混合機により前混合してから加熱ロール、ニーダ
ー、押し出し機等の混練装置を用いて溶融混練し、冷却
固化後ハンマーミル等により粗粉砕し、次いでジェット
ミル等により微粉砕したものを分級することにより製造
される。
【0024】この際の溶融混練工程において、結着樹脂
中にワックス、荷電制御剤や磁性体等の原材料を均一に
分散させる必要がある。分散不良が生じると、混練工程
後の粉砕・分級工程において、原材料の成分の偏在・遊
離等を引き起こしたり、帯電特性が悪化したりし、これ
によってカブリ等の画像汚れや感光部材、現像剤担持部
材や帯電付与部材等の表面を汚染する原因ともなる。
中にワックス、荷電制御剤や磁性体等の原材料を均一に
分散させる必要がある。分散不良が生じると、混練工程
後の粉砕・分級工程において、原材料の成分の偏在・遊
離等を引き起こしたり、帯電特性が悪化したりし、これ
によってカブリ等の画像汚れや感光部材、現像剤担持部
材や帯電付与部材等の表面を汚染する原因ともなる。
【0025】このため、混練時の温度、滞留時間、混練
機のパドルの構成などの条件の組み合わせ、回転速度の
練り条件などにより、分散性の改良が試みられている。
機のパドルの構成などの条件の組み合わせ、回転速度の
練り条件などにより、分散性の改良が試みられている。
【0026】一方、トナーは現像される静電潜像の帯電
極性に応じて、正又は負の電荷を有する必要があり、こ
のために、染料、顔料或いは荷電制御剤を添加すること
が一般に知られている。この中で、正荷電制御剤として
は、四級アンモニウム塩やこれらのレーキ顔料、三級ア
ミノ基或いは四級アンモニウム塩を側鎖に有するポリマ
ー、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料、
ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性物などが知ら
れている。
極性に応じて、正又は負の電荷を有する必要があり、こ
のために、染料、顔料或いは荷電制御剤を添加すること
が一般に知られている。この中で、正荷電制御剤として
は、四級アンモニウム塩やこれらのレーキ顔料、三級ア
ミノ基或いは四級アンモニウム塩を側鎖に有するポリマ
ー、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料、
ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性物などが知ら
れている。
【0027】しかし、これら従来の正荷電制御剤では、
トナーに十分な帯電量を与えられなかったり、あるいは
十分な帯電量が与えられても、他のトナー構成材料の影
響を受け、過剰なトナー摩擦帯電あるいは不均一帯電を
起こすことによるブロッチの発生やトナー凝集性の増加
を招いたり、また、画像濃度低下やカブリなどの現像特
性の劣化を発生しやすかった。この傾向は、カルボキシ
ル基を有する正帯電性トナーにおいて特に顕著になる。
また、トナー中から荷電制御剤が欠落しそれが現像剤担
持体であるスリーブ表面に固着することにより発生する
スリーブ汚染の問題があった。
トナーに十分な帯電量を与えられなかったり、あるいは
十分な帯電量が与えられても、他のトナー構成材料の影
響を受け、過剰なトナー摩擦帯電あるいは不均一帯電を
起こすことによるブロッチの発生やトナー凝集性の増加
を招いたり、また、画像濃度低下やカブリなどの現像特
性の劣化を発生しやすかった。この傾向は、カルボキシ
ル基を有する正帯電性トナーにおいて特に顕著になる。
また、トナー中から荷電制御剤が欠落しそれが現像剤担
持体であるスリーブ表面に固着することにより発生する
スリーブ汚染の問題があった。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に述べ
た問題点を解決するトナー及び該トナーの製造方法を提
供することにある。
た問題点を解決するトナー及び該トナーの製造方法を提
供することにある。
【0029】即ち、本発明の目的は、耐オフセット性と
耐ブロッキング性を更に改良し、長期安定性に良好な画
像特性が得られるトナー及びトナーの製造方法を提供す
ることにある。
耐ブロッキング性を更に改良し、長期安定性に良好な画
像特性が得られるトナー及びトナーの製造方法を提供す
ることにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも樹
脂組成物とイミダゾール化合物を含むトナーにおいて、
該樹脂組成物がカルボキシル基含有ビニル樹脂とグリシ
ジル基含有ビニル樹脂を含有し、該トナーのテトラヒド
ロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロ
マトグラフィ(GPC)より測定される分子量分布にお
いて、Z平均分子量(Mz)が400,000以上であ
り、トナー中の樹脂成分中にTHF不溶分を5乃至50
質量%含有し、該イミダゾール化合物は、下記一般式
(1)で示されるイミダゾールユニットを有する化合物
であることを特徴とするトナーに関する。
脂組成物とイミダゾール化合物を含むトナーにおいて、
該樹脂組成物がカルボキシル基含有ビニル樹脂とグリシ
ジル基含有ビニル樹脂を含有し、該トナーのテトラヒド
ロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロ
マトグラフィ(GPC)より測定される分子量分布にお
いて、Z平均分子量(Mz)が400,000以上であ
り、トナー中の樹脂成分中にTHF不溶分を5乃至50
質量%含有し、該イミダゾール化合物は、下記一般式
(1)で示されるイミダゾールユニットを有する化合物
であることを特徴とするトナーに関する。
【0031】
【化3】 (式中、R1,R3及びR4は、水素、又は置換基を有し
ないアルキル基、置換基を有するアルキル基、置換基を
有しないアリール基、置換基を有するアリール基、置換
基を有しないアラルキル基、置換基を有するアラルキル
基、置換基を有しないアミノ基、置換基を有するアミノ
基、ハロゲン、置換基を有しない複素環及び置換基を有
する複素環からなる群から選択される基を示し、同一で
あってもそれぞれ異なっていても良く、R2は、水素、
又は置換基を有しないアルキル基、置換基を有するアル
キル基、置換基を有しないアリール基、置換基を有する
アリール基、置換基を有しないアラルキル基、置換基を
有するアラルキル基、置換基を有しない複素環及び置換
基を有する複素環からなる群から選択される基を示し、
R1,R2,R3及びR4は、フェニレン基、プロペニレン
基、ビニレン基、アルケニレン基及びアルキレン基、及
びこれらの基に置換基を有する連結基群から選択される
連結基を介して、イミダゾールユニットを連結してもよ
く、R3及びR4は相互に連結されて飽和脂肪族環、不飽
和脂肪族環、芳香族環又は複素環を形成していても良
い。)
ないアルキル基、置換基を有するアルキル基、置換基を
有しないアリール基、置換基を有するアリール基、置換
基を有しないアラルキル基、置換基を有するアラルキル
基、置換基を有しないアミノ基、置換基を有するアミノ
基、ハロゲン、置換基を有しない複素環及び置換基を有
する複素環からなる群から選択される基を示し、同一で
あってもそれぞれ異なっていても良く、R2は、水素、
又は置換基を有しないアルキル基、置換基を有するアル
キル基、置換基を有しないアリール基、置換基を有する
アリール基、置換基を有しないアラルキル基、置換基を
有するアラルキル基、置換基を有しない複素環及び置換
基を有する複素環からなる群から選択される基を示し、
R1,R2,R3及びR4は、フェニレン基、プロペニレン
基、ビニレン基、アルケニレン基及びアルキレン基、及
びこれらの基に置換基を有する連結基群から選択される
連結基を介して、イミダゾールユニットを連結してもよ
く、R3及びR4は相互に連結されて飽和脂肪族環、不飽
和脂肪族環、芳香族環又は複素環を形成していても良
い。)
【0032】更に、本発明は、少なくとも樹脂組成物と
イミダゾール化合物を含むトナーの製造方法において、
平均粒子径が0.1乃至0.7mmであるカルボキシル
基含有ビニル樹脂及びグリシジル基含有ビニル樹脂の混
合物を、他のトナー材料と共に混合機により混合した
後、該混合物を押し出し機を用いて溶融混練することに
より、カルボキシル基とグリシジル基の間で架橋反応さ
せた樹脂組成物を含む混練物を得る工程を含み、該トナ
ーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミ
エーションクロマトグラフィ(GPC)より測定される
分子量分布において、Z平均分子量(Mz)が400,
000以上であり、トナー中の樹脂成分中にTHF不溶
分を5乃至50質量%含有し、該イミダゾール化合物
は、上記一般式(1)で示されるイミダゾールユニット
を有する化合物であることを特徴とするトナーの製造方
法に関する。
イミダゾール化合物を含むトナーの製造方法において、
平均粒子径が0.1乃至0.7mmであるカルボキシル
基含有ビニル樹脂及びグリシジル基含有ビニル樹脂の混
合物を、他のトナー材料と共に混合機により混合した
後、該混合物を押し出し機を用いて溶融混練することに
より、カルボキシル基とグリシジル基の間で架橋反応さ
せた樹脂組成物を含む混練物を得る工程を含み、該トナ
ーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミ
エーションクロマトグラフィ(GPC)より測定される
分子量分布において、Z平均分子量(Mz)が400,
000以上であり、トナー中の樹脂成分中にTHF不溶
分を5乃至50質量%含有し、該イミダゾール化合物
は、上記一般式(1)で示されるイミダゾールユニット
を有する化合物であることを特徴とするトナーの製造方
法に関する。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明者らは、少なくとも樹脂組
成物及びイミダゾール化合物を含むトナーにおいて、該
樹脂組成物がカルボキシル基含有ビニル樹脂とグリシジ
ル基含有ビニル樹脂を含有し、該トナーのTHF可溶分
のGPCにより測定される分子量分布が特定の分子量分
布を示し、トナー中の樹脂成分中に特定のTHF不溶分
を含有し、更に特定のイミダゾール化合物を含有するこ
とにより、トナーとしての帯電特性及び粉体特性を損な
うことなく更に良好な耐オフセット性と耐ブロッキング
性が達成されることを明らかにした。また、帯電特性及
び粉体特性が優れることにより、クリーニング工程にお
いて、融着やクリーニング不良などの問題点を防ぐこと
を可能とした。
成物及びイミダゾール化合物を含むトナーにおいて、該
樹脂組成物がカルボキシル基含有ビニル樹脂とグリシジ
ル基含有ビニル樹脂を含有し、該トナーのTHF可溶分
のGPCにより測定される分子量分布が特定の分子量分
布を示し、トナー中の樹脂成分中に特定のTHF不溶分
を含有し、更に特定のイミダゾール化合物を含有するこ
とにより、トナーとしての帯電特性及び粉体特性を損な
うことなく更に良好な耐オフセット性と耐ブロッキング
性が達成されることを明らかにした。また、帯電特性及
び粉体特性が優れることにより、クリーニング工程にお
いて、融着やクリーニング不良などの問題点を防ぐこと
を可能とした。
【0034】更に、該トナーの製造法において、特定の
平均径に粉砕されたカルボキシル基含有ビニル樹脂及び
グリシジル基含有ビニル樹脂の混合物を、他のトナー材
料と共に混合機により混合した後、該混合物を押し出し
機を用いて特定の条件で溶融混練することにより、カル
ボキシル基とグリシジル基の間で架橋反応させた樹脂組
成物を含む混練物を得る工程を含み、該トナーのTHF
可溶分のGPCにより測定される分子量分布が特定の分
子量分布を示し、トナー中の樹脂成分中に特定のTHF
不溶分を含有し、更に特定のイミダゾール化合物を含有
することにより、上記の効果をより向上させ、長期安定
性に良好な画像特性を得ることができる。
平均径に粉砕されたカルボキシル基含有ビニル樹脂及び
グリシジル基含有ビニル樹脂の混合物を、他のトナー材
料と共に混合機により混合した後、該混合物を押し出し
機を用いて特定の条件で溶融混練することにより、カル
ボキシル基とグリシジル基の間で架橋反応させた樹脂組
成物を含む混練物を得る工程を含み、該トナーのTHF
可溶分のGPCにより測定される分子量分布が特定の分
子量分布を示し、トナー中の樹脂成分中に特定のTHF
不溶分を含有し、更に特定のイミダゾール化合物を含有
することにより、上記の効果をより向上させ、長期安定
性に良好な画像特性を得ることができる。
【0035】本発明における効果発現の理由について以
下に述べる。
下に述べる。
【0036】まず、該トナーにおいて、カルボキシル基
含有ビニル樹脂とグリシジル基含有ビニル樹脂を含有す
る樹脂組成物と、一般式(1)に示すイミダゾール化合
物を含有する場合、均一な摩擦帯電性に優れ、その一方
で過剰帯電を抑制するという優れた特性を有することが
明らかになった。
含有ビニル樹脂とグリシジル基含有ビニル樹脂を含有す
る樹脂組成物と、一般式(1)に示すイミダゾール化合
物を含有する場合、均一な摩擦帯電性に優れ、その一方
で過剰帯電を抑制するという優れた特性を有することが
明らかになった。
【0037】本発明のトナーの過剰帯電が抑制されるメ
カニズムについては現時点では解明できていないが、カ
ルボキシル基及びグリシジル基を有する樹脂と該イミダ
ゾール化合物との間に何らかの相互作用が生じていると
考えられる。いずれにせよ、トナーの過剰帯電が抑制さ
れる。例えば、スリーブにステンレス鋼を用いた場合で
も安定した帯電性を有するため、ブロッチの発生が抑制
される。また、クリーニング工程においても、トナーの
過剰帯電による感光体への融着やリークポチやトナーの
凝集性及び流動性の悪化に伴うクリーニング不良の他、
搬送性の悪化に伴う詰まりなど、問題点の増加を防ぐこ
とが可能となる。
カニズムについては現時点では解明できていないが、カ
ルボキシル基及びグリシジル基を有する樹脂と該イミダ
ゾール化合物との間に何らかの相互作用が生じていると
考えられる。いずれにせよ、トナーの過剰帯電が抑制さ
れる。例えば、スリーブにステンレス鋼を用いた場合で
も安定した帯電性を有するため、ブロッチの発生が抑制
される。また、クリーニング工程においても、トナーの
過剰帯電による感光体への融着やリークポチやトナーの
凝集性及び流動性の悪化に伴うクリーニング不良の他、
搬送性の悪化に伴う詰まりなど、問題点の増加を防ぐこ
とが可能となる。
【0038】本発明で用いる一般式(1)に示したイミ
ダゾール化合物を含有したトナーは、高湿あるいは低湿
環境下においても帯電特性の変動が少なく、安定した現
像特性を保持できると同時に、カルボキシル基及びグリ
シジル基を有する樹脂を用いたトナーからの該イミダゾ
ール化合物の欠落が少ないため、スリーブ汚染の発生を
抑制できる。
ダゾール化合物を含有したトナーは、高湿あるいは低湿
環境下においても帯電特性の変動が少なく、安定した現
像特性を保持できると同時に、カルボキシル基及びグリ
シジル基を有する樹脂を用いたトナーからの該イミダゾ
ール化合物の欠落が少ないため、スリーブ汚染の発生を
抑制できる。
【0039】該イミダゾール化合物のトナーからの欠落
が抑制される理由は、該イミダゾール化合物中の2級ア
ミンと樹脂中のカルボキシル基との相互作用であると考
えられる。
が抑制される理由は、該イミダゾール化合物中の2級ア
ミンと樹脂中のカルボキシル基との相互作用であると考
えられる。
【0040】本発明のトナーは、トナー製造工程中の混
練工程などで溶融混練され、カルボキシル基含有ビニル
樹脂とグリシジル基含有ビニル樹脂が架橋反応すること
によりあらゆる効果が発現される。結着樹脂中にカルボ
キシ基ユニット部を有する共重合体とグリシジル基ユニ
ット部を有する共重合体とイミダゾール化合物が共存す
ることにより、結着樹脂中で該イミダゾール化合物が触
媒及び架橋剤として機能し、結着樹脂中のカルボキシル
基ユニット部とグリシジル基ユニット部の架橋反応を促
進させ、耐オフセットなどの効果を発現させるTHF不
溶分や高分子量成分となる架橋樹脂成分を生成する。こ
の際、混練工程時にカルボキシル基ユニットとグリシジ
ル基ユニットとの架橋反応が進むことにより、徐々にト
ナーの溶融粘度が高くなることにより、トナー粒子中に
おける材料の分散性が更に向上する。
練工程などで溶融混練され、カルボキシル基含有ビニル
樹脂とグリシジル基含有ビニル樹脂が架橋反応すること
によりあらゆる効果が発現される。結着樹脂中にカルボ
キシ基ユニット部を有する共重合体とグリシジル基ユニ
ット部を有する共重合体とイミダゾール化合物が共存す
ることにより、結着樹脂中で該イミダゾール化合物が触
媒及び架橋剤として機能し、結着樹脂中のカルボキシル
基ユニット部とグリシジル基ユニット部の架橋反応を促
進させ、耐オフセットなどの効果を発現させるTHF不
溶分や高分子量成分となる架橋樹脂成分を生成する。こ
の際、混練工程時にカルボキシル基ユニットとグリシジ
ル基ユニットとの架橋反応が進むことにより、徐々にト
ナーの溶融粘度が高くなることにより、トナー粒子中に
おける材料の分散性が更に向上する。
【0041】また、イミダゾールユニット、カルボキシ
ル基ユニット、エポキサイドユニット、ハイドロキシ基
ユニットの反応や相互作用により、トナー全体の帯電特
性を安定化させることができる。また、イミダゾールユ
ニット部分の帯電安定性がより向上するため、イミダゾ
ール化合物を正帯電性荷電制御剤として機能できる添加
量を加えた場合、正帯電性トナーとして良好な正帯電性
を得ることができる。更に、カルボキシル基ユニット、
エポキサイドユニット、ハイドロキシ基ユニットの過剰
帯電、電荷放出等の帯電阻害も低減することができ、特
に、正帯電性の場合には効果的である。
ル基ユニット、エポキサイドユニット、ハイドロキシ基
ユニットの反応や相互作用により、トナー全体の帯電特
性を安定化させることができる。また、イミダゾールユ
ニット部分の帯電安定性がより向上するため、イミダゾ
ール化合物を正帯電性荷電制御剤として機能できる添加
量を加えた場合、正帯電性トナーとして良好な正帯電性
を得ることができる。更に、カルボキシル基ユニット、
エポキサイドユニット、ハイドロキシ基ユニットの過剰
帯電、電荷放出等の帯電阻害も低減することができ、特
に、正帯電性の場合には効果的である。
【0042】本発明のトナーは、イミダゾール化合物を
含有することにより、カルボキシル基ユニット部を有す
る共重合体とグリシジル基ユニット部を有する共重合体
のみの反応より、より効果的に耐オフセット性及び耐ブ
ロッキング性を発揮し、しかも定着性に影響を与えな
い。更に、定着時にも効果が現れ、定着ローラーに移行
したトナーも定着ウェブ等のクリーニング部材で除去し
やすく、定着ローラーへの再転移も生じにくい。また、
定着ローラーへのトナーのオフセットが発生しにくいた
め、定着ウェブ等のクリーニング部材を省略できる場合
もある。また、定着像も堅牢になり、定着性向上に貢献
し、定着シートからのトナーの脱離を防止する。
含有することにより、カルボキシル基ユニット部を有す
る共重合体とグリシジル基ユニット部を有する共重合体
のみの反応より、より効果的に耐オフセット性及び耐ブ
ロッキング性を発揮し、しかも定着性に影響を与えな
い。更に、定着時にも効果が現れ、定着ローラーに移行
したトナーも定着ウェブ等のクリーニング部材で除去し
やすく、定着ローラーへの再転移も生じにくい。また、
定着ローラーへのトナーのオフセットが発生しにくいた
め、定着ウェブ等のクリーニング部材を省略できる場合
もある。また、定着像も堅牢になり、定着性向上に貢献
し、定着シートからのトナーの脱離を防止する。
【0043】この様に、本発明は、カルボキシ基含有樹
脂とグリシジル基含有樹脂のみの反応や金属化合物との
反応の併用に比べ、定着性や耐オフセット性のバランス
に優れ、これらの性能向上をより効果的に行うことがで
きる。
脂とグリシジル基含有樹脂のみの反応や金属化合物との
反応の併用に比べ、定着性や耐オフセット性のバランス
に優れ、これらの性能向上をより効果的に行うことがで
きる。
【0044】本発明のトナーは、カルボキシル基含有ビ
ニル樹脂を含有する樹脂組成物を有することより、トナ
ーの可溶成分中に酸価を有する。可溶成分中の酸価と
は、溶媒に可溶な成分(樹脂組成物中のTHF不溶分や
その他の添加剤を除く。)の酸価を示している。
ニル樹脂を含有する樹脂組成物を有することより、トナ
ーの可溶成分中に酸価を有する。可溶成分中の酸価と
は、溶媒に可溶な成分(樹脂組成物中のTHF不溶分や
その他の添加剤を除く。)の酸価を示している。
【0045】本発明のトナーの可溶成分中の酸価は、
0.5乃至30mgKOH/g、好ましくは0.5乃至
25mgKOH/g、更に好ましくは0.5乃至20m
gKOH/gが好ましい。本発明のトナーは、可溶成分
中に所望の酸価を有することより、グリシジル基と速や
かに架橋反応し、耐オフセット性と耐ブロッキング性を
発現する高分子量成分又はTHF不溶分を生成する。ま
た、良好な現像性、スリーブ汚染防止効果及び定着ロー
ラーなどの加熱部材の汚染防止を達成できる。
0.5乃至30mgKOH/g、好ましくは0.5乃至
25mgKOH/g、更に好ましくは0.5乃至20m
gKOH/gが好ましい。本発明のトナーは、可溶成分
中に所望の酸価を有することより、グリシジル基と速や
かに架橋反応し、耐オフセット性と耐ブロッキング性を
発現する高分子量成分又はTHF不溶分を生成する。ま
た、良好な現像性、スリーブ汚染防止効果及び定着ロー
ラーなどの加熱部材の汚染防止を達成できる。
【0046】酸価が0.5mgKOH/g未満の場合に
は、グリシジル基との反応性が悪く、耐オフセット性と
耐ブロッキング性を発現する高分子量成分又はTHF不
溶分を生成しにくくなる。また、定着性、イミダゾール
化合物との相互作用による現像安定性やスリーブ汚染防
止効果及び定着ローラーなどの加熱部材の汚染防止効果
が発現されない。30mgKOH/gを超える場合に
は、正帯電性トナーの場合、トナー粒子中の樹脂組成物
の負帯電性が強くなり、画像濃度が低下し、カブリ抑制
が低下する傾向がある。
は、グリシジル基との反応性が悪く、耐オフセット性と
耐ブロッキング性を発現する高分子量成分又はTHF不
溶分を生成しにくくなる。また、定着性、イミダゾール
化合物との相互作用による現像安定性やスリーブ汚染防
止効果及び定着ローラーなどの加熱部材の汚染防止効果
が発現されない。30mgKOH/gを超える場合に
は、正帯電性トナーの場合、トナー粒子中の樹脂組成物
の負帯電性が強くなり、画像濃度が低下し、カブリ抑制
が低下する傾向がある。
【0047】本発明のトナーのTHF可溶分のGPCの
クロマトグラムにおいて、Z平均分子量(Mz)が、4
00,000以上であることが好ましく、好ましくは5
00,000以上、更には700,000以上が好まし
い。架橋反応により高分子成分が生成するため、Mzが
上記範囲であるため、良好な耐オフセット性と耐ブロッ
キング性を達成することができる。
クロマトグラムにおいて、Z平均分子量(Mz)が、4
00,000以上であることが好ましく、好ましくは5
00,000以上、更には700,000以上が好まし
い。架橋反応により高分子成分が生成するため、Mzが
上記範囲であるため、良好な耐オフセット性と耐ブロッ
キング性を達成することができる。
【0048】Mzが400,000未満の場合、架橋反
応により生成した高分子量成分の生成量が少ないため、
耐オフセット性や耐ブロッキング性が悪化するため好ま
しくない。
応により生成した高分子量成分の生成量が少ないため、
耐オフセット性や耐ブロッキング性が悪化するため好ま
しくない。
【0049】また、分子量分布100,000以上のピ
ーク面積が全体のピーク面積に対して5乃至40%であ
ることが好ましい。ピーク面積が5%未満の場合、トラ
ンスペアレンシー(トラペン)からトナーが剥離しやす
く、一方40%を超える場合には、十分な定着性を達成
することができない。
ーク面積が全体のピーク面積に対して5乃至40%であ
ることが好ましい。ピーク面積が5%未満の場合、トラ
ンスペアレンシー(トラペン)からトナーが剥離しやす
く、一方40%を超える場合には、十分な定着性を達成
することができない。
【0050】本発明のトナーは、カルボキシル基含有ビ
ニル樹脂とグリシジル基含有ビニル樹脂が混練工程にお
いて混練されることにより、カルボキシル基とグリシジ
ル基が架橋反応をし、THF不溶分を含有する。
ニル樹脂とグリシジル基含有ビニル樹脂が混練工程にお
いて混練されることにより、カルボキシル基とグリシジ
ル基が架橋反応をし、THF不溶分を含有する。
【0051】本発明のトナーは、5乃至50質量%でT
HF不溶分を含んでいても良く、トナー中の樹脂成分中
に所望のTHF不溶分を有することにより耐オフセット
性が向上する。
HF不溶分を含んでいても良く、トナー中の樹脂成分中
に所望のTHF不溶分を有することにより耐オフセット
性が向上する。
【0052】トナー中の樹脂成分中のTHF不溶分は、
5乃至50質量%含有するとき、定着ローラーなどの加
熱部材からの良好な離型性を発現する。特に熱ロール定
着器搭載マシンに適用された場合、定着ローラー及び加
圧ローラーなどの加熱部材へのトナーオフセット量が激
減し、事実上汚れが発生しないため、そのクリーニング
部材であるウェブを取り付ける必要がなくなり、クリー
ニング部材レス定着器が実現できる。この様な利点か
ら、熱ロール方式以外にフィルムを介した定着方法があ
るが、ウェブを持たないサーフ定着方式にも好適に適用
される。
5乃至50質量%含有するとき、定着ローラーなどの加
熱部材からの良好な離型性を発現する。特に熱ロール定
着器搭載マシンに適用された場合、定着ローラー及び加
圧ローラーなどの加熱部材へのトナーオフセット量が激
減し、事実上汚れが発生しないため、そのクリーニング
部材であるウェブを取り付ける必要がなくなり、クリー
ニング部材レス定着器が実現できる。この様な利点か
ら、熱ロール方式以外にフィルムを介した定着方法があ
るが、ウェブを持たないサーフ定着方式にも好適に適用
される。
【0053】また、定着ローラーからの定着画像の離型
性が良く、先端部に画像がきても定着不良によるジャム
などの発生を防止できる。また、万一、定着部において
ジャムが発生し、トナーが定着ローラーあるいは定着フ
ィルムに付着した場合でも、被定着シートを1枚通過さ
せるだけで、この付着トナーの大部分を排出することが
でき、裏汚れを最小限にとどめることができる。
性が良く、先端部に画像がきても定着不良によるジャム
などの発生を防止できる。また、万一、定着部において
ジャムが発生し、トナーが定着ローラーあるいは定着フ
ィルムに付着した場合でも、被定着シートを1枚通過さ
せるだけで、この付着トナーの大部分を排出することが
でき、裏汚れを最小限にとどめることができる。
【0054】5質量%未満の場合は、上記優れた効果が
発現しにくく、50質量%を超える場合には、定着性が
悪化するだけではなく、トナー中において、帯電性が不
均一になる傾向にある。
発現しにくく、50質量%を超える場合には、定着性が
悪化するだけではなく、トナー中において、帯電性が不
均一になる傾向にある。
【0055】特に、Mzが40,000以上であり、且
つ該THF不溶分が上記範囲である場合、カルボキシル
基ユニットとグリシジル基ユニットの架橋反応により生
成した高分子量成分やTHF不溶分のトナー粒子中にお
ける分散性を良好にすることができ、上記効果を更に発
揮できる。
つ該THF不溶分が上記範囲である場合、カルボキシル
基ユニットとグリシジル基ユニットの架橋反応により生
成した高分子量成分やTHF不溶分のトナー粒子中にお
ける分散性を良好にすることができ、上記効果を更に発
揮できる。
【0056】また、本発明のトナーのガラス転移温度
(Tg)は50〜70℃が好ましい。Tgが50℃未満
の場合、耐ブロッキング性が悪化し、70℃を超える場
合は定着性が悪化する。
(Tg)は50〜70℃が好ましい。Tgが50℃未満
の場合、耐ブロッキング性が悪化し、70℃を超える場
合は定着性が悪化する。
【0057】本発明において、トナー及び結着樹脂のT
HFを溶媒としたGPCによる分子量分布は次の条件で
測定される。
HFを溶媒としたGPCによる分子量分布は次の条件で
測定される。
【0058】<GPCによる分子量分布の測定>40℃
のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度
におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流
速で流し、THF試料溶液を約100μl注入して測定
する。試料の分子量測定にあたっては試料の有する分子
量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作
成された検量線の対数値とカウント値との関係から算出
した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、
例えば東ソー社製あるいは昭和電工社製の分子量が10
2〜107程度のものを用い、少なくとも10点程度の標
準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。また、検
出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。なお、カラム
をしては、市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組
み合わせるのが良く、例えば昭和電工社製のshode
x GPC KF−801、802、803、804、
805、806、807、800Pの組み合わせや、東
ソー社製のTSKgel G1000H(HXL)、G2
000H(HXL)、G3000H(HXL)、G4000
H(H XL)、G5000H(HXL)、G6000H(H
XL)、G7000H(HXL)、TSKgurd col
umnの組み合わせを挙げることができる。
のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度
におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流
速で流し、THF試料溶液を約100μl注入して測定
する。試料の分子量測定にあたっては試料の有する分子
量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作
成された検量線の対数値とカウント値との関係から算出
した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、
例えば東ソー社製あるいは昭和電工社製の分子量が10
2〜107程度のものを用い、少なくとも10点程度の標
準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。また、検
出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。なお、カラム
をしては、市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組
み合わせるのが良く、例えば昭和電工社製のshode
x GPC KF−801、802、803、804、
805、806、807、800Pの組み合わせや、東
ソー社製のTSKgel G1000H(HXL)、G2
000H(HXL)、G3000H(HXL)、G4000
H(H XL)、G5000H(HXL)、G6000H(H
XL)、G7000H(HXL)、TSKgurd col
umnの組み合わせを挙げることができる。
【0059】試料は以下の様にして作製する。
【0060】試料をTHF中に入れ、数時間放置した
後、十分振とうしTHFとよく混ぜ(試料の合一体が無
くなるまで)、更に12時間以上静置する。その時TH
F中への放置時間が24時間以上となるようにする。そ
の後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.2〜
0.5μm、例えばマイショリディスクH−25−2
(東ソー社製)などが使用できる。)を通過させたもの
をGPCの試料とする。また、試料濃度は、樹脂成分
が、0.5〜5mg/mlとなるように調整する。
後、十分振とうしTHFとよく混ぜ(試料の合一体が無
くなるまで)、更に12時間以上静置する。その時TH
F中への放置時間が24時間以上となるようにする。そ
の後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.2〜
0.5μm、例えばマイショリディスクH−25−2
(東ソー社製)などが使用できる。)を通過させたもの
をGPCの試料とする。また、試料濃度は、樹脂成分
が、0.5〜5mg/mlとなるように調整する。
【0061】本発明において、トナー中の樹脂成分のT
HF不溶分及び原料結着樹脂のTHF不溶分は以下のよ
うにして測定される。
HF不溶分及び原料結着樹脂のTHF不溶分は以下のよ
うにして測定される。
【0062】<THF不溶分の測定>試料1.0〜2.
0gを秤量し(W1g)、円筒濾紙(例えば東洋濾紙社
製No.86R)を入れてソックスレー抽出器にかけ、
溶媒としてTHF200mlを用いて10時間抽出し、
溶媒によって抽出された可溶成分溶液をエバポレートし
た後、100℃で数時間真空乾燥し、THF可溶樹脂成
分量を秤量する(W2g)。トナー中の焼却残灰分の重
さを求める(W3g)。
0gを秤量し(W1g)、円筒濾紙(例えば東洋濾紙社
製No.86R)を入れてソックスレー抽出器にかけ、
溶媒としてTHF200mlを用いて10時間抽出し、
溶媒によって抽出された可溶成分溶液をエバポレートし
た後、100℃で数時間真空乾燥し、THF可溶樹脂成
分量を秤量する(W2g)。トナー中の焼却残灰分の重
さを求める(W3g)。
【0063】焼却残灰分は以下の手順で求める。あらか
じめ精秤した30mlの磁性るつぼに約2.0gの試料
を入れ精秤し、試料の質量(Wa)gを精秤する。るつ
ぼを電気炉に入れ約900℃で3時間加熱し、電気炉中
で放冷し、常温下でデシケータ中に1時間以上放置させ
た後、るつぼの質量を精秤する。ここから焼却残灰分
(Wb)gを求める。
じめ精秤した30mlの磁性るつぼに約2.0gの試料
を入れ精秤し、試料の質量(Wa)gを精秤する。るつ
ぼを電気炉に入れ約900℃で3時間加熱し、電気炉中
で放冷し、常温下でデシケータ中に1時間以上放置させ
た後、るつぼの質量を精秤する。ここから焼却残灰分
(Wb)gを求める。
【0064】 (Wb/Wa)×100=焼却残灰分含有率(質量%)
【0065】この含有率から試料中の焼却残灰分の重さ
(W3g)が求められる。
(W3g)が求められる。
【0066】THF不溶分は下記式から求められる。
【0067】
【数1】
【0068】本発明において、トナー及び結着樹脂成分
の酸価(JIS酸価)は、以下の方法により求める。
の酸価(JIS酸価)は、以下の方法により求める。
【0069】<酸価の測定>基本操作はJIS K−0
070に準ずる。 1)試料は予め可溶分以外の添加物を除去して使用する
か、トナー及び結着樹脂の可溶成分以外の含有量(着色
剤、結着樹脂中の不溶分など)を予め求めておく。試料
の粉砕品0.5〜2.0(g)を精秤し、トナー又は結
着樹脂の可溶成分の質量をW(g)とする。 2)300(ml)のビーカーに試料を入れ、トルエン
/エタノール(4/1)の混合液150(ml)を加え
溶解する。 3)0.1mol/lのKOHのエタノール溶液を用い
て、電位差滴定装置を用いて滴定する(例えば、京都電
子株式会社製の電位差滴定装置AT−400(win
workstation)とABP−410電動ビュレ
ットを用いての自動滴定が利用できる)。 4)この時のKOH溶液の使用量をS(ml)とし、同
時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量を
B(ml)とする。 5)次式により酸価を計算する。fはKOHのファクタ
ーである。
070に準ずる。 1)試料は予め可溶分以外の添加物を除去して使用する
か、トナー及び結着樹脂の可溶成分以外の含有量(着色
剤、結着樹脂中の不溶分など)を予め求めておく。試料
の粉砕品0.5〜2.0(g)を精秤し、トナー又は結
着樹脂の可溶成分の質量をW(g)とする。 2)300(ml)のビーカーに試料を入れ、トルエン
/エタノール(4/1)の混合液150(ml)を加え
溶解する。 3)0.1mol/lのKOHのエタノール溶液を用い
て、電位差滴定装置を用いて滴定する(例えば、京都電
子株式会社製の電位差滴定装置AT−400(win
workstation)とABP−410電動ビュレ
ットを用いての自動滴定が利用できる)。 4)この時のKOH溶液の使用量をS(ml)とし、同
時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量を
B(ml)とする。 5)次式により酸価を計算する。fはKOHのファクタ
ーである。
【0070】酸価(mgKOH/g)={(S−B)×
f×5.61}/W
f×5.61}/W
【0071】本発明のトナーのガラス転移温度の測定方
法を以下に示す。
法を以下に示す。
【0072】<トナーのガラス転移温度の測定>トナー
のガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計(DSC
測定装置),DEC−7(パーキンエルマー社製)を用
いてASTM D3418−82に準じて測定する。
のガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計(DSC
測定装置),DEC−7(パーキンエルマー社製)を用
いてASTM D3418−82に準じて測定する。
【0073】測定試科は5〜20mg、好ましくは10
mgを精密に秤量する。
mgを精密に秤量する。
【0074】これをアルミパン中に入れ、リファレンス
として空のアルミパンを用い、測定温度範囲30〜20
0℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下で測
定を行う。
として空のアルミパンを用い、測定温度範囲30〜20
0℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下で測
定を行う。
【0075】この昇温過程で、温度40〜100℃の範
囲において比熱変化が得られる。
囲において比熱変化が得られる。
【0076】このときの比熱変化が出る前と出た後のベ
ースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、本発
明におけるトナーのガラス転移温度Tgとする。
ースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、本発
明におけるトナーのガラス転移温度Tgとする。
【0077】本発明において、樹脂組成物は、カルボキ
シル基含有ビニル樹脂とグリシジル基含有ビニル樹脂を
含有する。
シル基含有ビニル樹脂とグリシジル基含有ビニル樹脂を
含有する。
【0078】カルボキシル基含有ビニル樹脂を構成する
カルボキシル基ユニットを有するモノマーとして以下の
ものが挙げられる。
カルボキシル基ユニットを有するモノマーとして以下の
ものが挙げられる。
【0079】カルボキシル基ユニットを有するモノマー
としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−エ
チルアクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸、ビニル酢酸、
イソクロトン酸、チグリン酸及びアンゲリカ酸などの不
飽和モノカルボン酸、及びこれらのα−或いはβ−アル
キル誘導体、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、ア
ルケニルコハク酸、イタコン酸、メサコン酸、ジメチル
マレイン酸、ジメチルフマル酸などの不飽和ジカルボン
酸、そのモノエステル誘導体、無水物及びα−あるいは
β−アルキル誘導体が挙げられる。
としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−エ
チルアクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸、ビニル酢酸、
イソクロトン酸、チグリン酸及びアンゲリカ酸などの不
飽和モノカルボン酸、及びこれらのα−或いはβ−アル
キル誘導体、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、ア
ルケニルコハク酸、イタコン酸、メサコン酸、ジメチル
マレイン酸、ジメチルフマル酸などの不飽和ジカルボン
酸、そのモノエステル誘導体、無水物及びα−あるいは
β−アルキル誘導体が挙げられる。
【0080】このようなカルボキシル基ユニットを有す
るモノマーは単独あるいは混合して、ビニル系モノマー
と公知の重合方法により共重合させることにより、該カ
ルボキシル基含有ビニル樹脂を得ることができる。
るモノマーは単独あるいは混合して、ビニル系モノマー
と公知の重合方法により共重合させることにより、該カ
ルボキシル基含有ビニル樹脂を得ることができる。
【0081】カルボキシル基含有ビニル樹脂の酸価は
0.5乃至60mgKOH/gが好ましい。0.5mg
KOH/g未満の場合、カルボキシル基とグリシジル基
との架橋反応部位が少なくなるため、架橋反応が進ま
ず、良好な耐オフセット性が達成されない。60mgK
OH/gを超える場合には、正帯電性トナーの場合、ト
ナー粒子中の結着樹脂の負帯電性が強くなり、画像濃度
が低下し、カブリが増加する傾向がある。
0.5乃至60mgKOH/gが好ましい。0.5mg
KOH/g未満の場合、カルボキシル基とグリシジル基
との架橋反応部位が少なくなるため、架橋反応が進ま
ず、良好な耐オフセット性が達成されない。60mgK
OH/gを超える場合には、正帯電性トナーの場合、ト
ナー粒子中の結着樹脂の負帯電性が強くなり、画像濃度
が低下し、カブリが増加する傾向がある。
【0082】カルボキシル基含有ビニル樹脂のガラス転
移温度(Tg)は40〜70℃が好ましい。Tgが40
℃未満の場合、トナーの耐ブロッキング性が悪化し、7
0℃を超える場合はトナーの定着性が悪化する。
移温度(Tg)は40〜70℃が好ましい。Tgが40
℃未満の場合、トナーの耐ブロッキング性が悪化し、7
0℃を超える場合はトナーの定着性が悪化する。
【0083】カルボキシル基含有ビニル樹脂において、
数平均分子量は、良好な定着性を達成するため、1,0
00乃至20,000が好ましい。また重量平均分子量
は、良好な耐オフセット性や耐ブロッキング性を達成す
るため、10,000乃至10,000,000が好ま
しい。
数平均分子量は、良好な定着性を達成するため、1,0
00乃至20,000が好ましい。また重量平均分子量
は、良好な耐オフセット性や耐ブロッキング性を達成す
るため、10,000乃至10,000,000が好ま
しい。
【0084】また、カルボキシル基含有ビニル樹脂は、
低分子量成分と高分子量成分から成り立っているのが好
ましく、低分子量成分のピーク分子量は、良好な定着性
を達成するため、4,000乃至30,000が好まし
い。また、高分子量成分のピーク分子量は良好な耐オフ
セット性及び耐ブロッキング性を達成するため、10
0,000乃至1,000,000が好ましい。低分子
量成分及び高分子量成分共に上記分子量分布の範囲を満
たす場合に、低温定着性と耐オフセット性の両方を更に
高度に達成できる。
低分子量成分と高分子量成分から成り立っているのが好
ましく、低分子量成分のピーク分子量は、良好な定着性
を達成するため、4,000乃至30,000が好まし
い。また、高分子量成分のピーク分子量は良好な耐オフ
セット性及び耐ブロッキング性を達成するため、10
0,000乃至1,000,000が好ましい。低分子
量成分及び高分子量成分共に上記分子量分布の範囲を満
たす場合に、低温定着性と耐オフセット性の両方を更に
高度に達成できる。
【0085】本発明に用いることのできる重合法として
は、塊状重合法、溶液重合法、乳化重合法や懸濁重合法
が挙げられる。
は、塊状重合法、溶液重合法、乳化重合法や懸濁重合法
が挙げられる。
【0086】このうち、乳化重合法は、水にほとんど不
溶の単量体(モノマー)を乳化剤で小さい粒子として水
相中に分散させ、水溶性の重合開始剤を用いて重合を行
う方法である。この方法では反応熱の調節が容易であ
り、重合の行われる相(重合体と単量体からなる油相)
と水相とが別であるから停止反応速度が小さく、その結
果重合速度が大きく、高重合度のものが得られる。更
に、重合プロセスが比較的簡単であること、及び重合生
成物が微細粒子であるために、トナーの製造において、
着色剤及び荷電制御剤その他の添加物との混合が容易で
あること等の理由から、トナー用バインダー樹脂の製造
方法として有利な点がある。
溶の単量体(モノマー)を乳化剤で小さい粒子として水
相中に分散させ、水溶性の重合開始剤を用いて重合を行
う方法である。この方法では反応熱の調節が容易であ
り、重合の行われる相(重合体と単量体からなる油相)
と水相とが別であるから停止反応速度が小さく、その結
果重合速度が大きく、高重合度のものが得られる。更
に、重合プロセスが比較的簡単であること、及び重合生
成物が微細粒子であるために、トナーの製造において、
着色剤及び荷電制御剤その他の添加物との混合が容易で
あること等の理由から、トナー用バインダー樹脂の製造
方法として有利な点がある。
【0087】しかし、添加した乳化剤のため重合体が不
純になり易く、重合体を取り出すには塩析などの操作が
必要で、この不便を避けるためには懸濁重合法が好都合
である。
純になり易く、重合体を取り出すには塩析などの操作が
必要で、この不便を避けるためには懸濁重合法が好都合
である。
【0088】懸濁重合法においては、水系溶媒100質
量部に対して、モノマー100質量部以下(好ましくは
10〜90質量部)で行うのが良い。使用可能な分散剤
としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコー
ル部分ケン化物、リン酸カルシウム等が用いられ、一般
に水系溶媒100質量部に対して0.05〜1質量部で
用いられる。重合温度は50〜95℃が適当であるが、
使用する開始剤、目的とするポリマーによって適宜選択
される。
量部に対して、モノマー100質量部以下(好ましくは
10〜90質量部)で行うのが良い。使用可能な分散剤
としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコー
ル部分ケン化物、リン酸カルシウム等が用いられ、一般
に水系溶媒100質量部に対して0.05〜1質量部で
用いられる。重合温度は50〜95℃が適当であるが、
使用する開始剤、目的とするポリマーによって適宜選択
される。
【0089】樹脂組成物の調製に使用される高分子量重
合体は、本発明の目的を達成する為に以下に例示する様
な多官能性重合開始剤単独あるいは単官能性重合開始剤
と併用して生成することが好ましい。
合体は、本発明の目的を達成する為に以下に例示する様
な多官能性重合開始剤単独あるいは単官能性重合開始剤
と併用して生成することが好ましい。
【0090】多官能構造を有する多官能性重合開始剤の
具体例としては、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,3−ビス
−(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、
2,5−ジメチル−2,5−(t−ブチルパーオキシ)
ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン、トリス−(t−ブチルパーオ
キシ)トリアジン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ
シクロヘキサン、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブ
タン、4,4−ジ−t−ブチルパーオキシバレリックア
シッド−n−ブチルエステル、ジ−t−ブチルパーオキ
シヘキサハイドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパー
オキシアゼレート、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチ
ルアジペート、2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチ
ルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−t−
ブチルパーオキシオクタン及び各種ポリマーオキサイド
の如き1分子内に2つ以上のパーオキサイド基などの重
合開始機能を有する官能基を有する多官能性重合開始
剤、及びジアリルパーオキシジカーボネート、t−ブチ
ルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシアリル
カーボネート及びt−ブチルパーオキシイソプロピルフ
マレートの如き1分子内に、パーオキサイド基などの重
合開始機能を有する官能基と重合性不飽和基の両方を有
する多官能性重合開始剤から選択される。
具体例としては、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,3−ビス
−(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、
2,5−ジメチル−2,5−(t−ブチルパーオキシ)
ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン、トリス−(t−ブチルパーオ
キシ)トリアジン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ
シクロヘキサン、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブ
タン、4,4−ジ−t−ブチルパーオキシバレリックア
シッド−n−ブチルエステル、ジ−t−ブチルパーオキ
シヘキサハイドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパー
オキシアゼレート、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチ
ルアジペート、2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチ
ルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−t−
ブチルパーオキシオクタン及び各種ポリマーオキサイド
の如き1分子内に2つ以上のパーオキサイド基などの重
合開始機能を有する官能基を有する多官能性重合開始
剤、及びジアリルパーオキシジカーボネート、t−ブチ
ルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシアリル
カーボネート及びt−ブチルパーオキシイソプロピルフ
マレートの如き1分子内に、パーオキサイド基などの重
合開始機能を有する官能基と重合性不飽和基の両方を有
する多官能性重合開始剤から選択される。
【0091】これらの内、より好ましいものは、1,1
−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシ
クロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイド
ロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレー
ト及び2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパーオ
キシシクロヘキシル)プロパン、及びt−ブチルパーオ
キシアリルカーボネートである。
−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシ
クロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイド
ロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレー
ト及び2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパーオ
キシシクロヘキシル)プロパン、及びt−ブチルパーオ
キシアリルカーボネートである。
【0092】これらの多官能性重合開始剤は、トナー用
バインダーとして要求される種々の性能を満足する為に
は、二官能または単官能性重合開始剤と併用されること
が好ましい。特に該多官能性重合開始剤の半減期10時
間を得る為の分解温度よりも低い半減期10時間を有す
る重合開始剤と併用することが好ましい。
バインダーとして要求される種々の性能を満足する為に
は、二官能または単官能性重合開始剤と併用されること
が好ましい。特に該多官能性重合開始剤の半減期10時
間を得る為の分解温度よりも低い半減期10時間を有す
る重合開始剤と併用することが好ましい。
【0093】具体的には、ベンゾイルパーオキシド、
1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−ト
リメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ジ(t
−ブチルパーオキシ)バレレート、ジクミルパーオキシ
ド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロ
ピル)ベンゼン、t−ブチルパーオキシクメン、ジ−t
−ブチルパーオキシドの如き有機過酸化物、アゾビスイ
ソブチロニトリル、ジアゾアミノアゾベンゼンの如きア
ゾおよびジアゾ化合物が挙げられる。
1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−ト
リメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ジ(t
−ブチルパーオキシ)バレレート、ジクミルパーオキシ
ド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロ
ピル)ベンゼン、t−ブチルパーオキシクメン、ジ−t
−ブチルパーオキシドの如き有機過酸化物、アゾビスイ
ソブチロニトリル、ジアゾアミノアゾベンゼンの如きア
ゾおよびジアゾ化合物が挙げられる。
【0094】これらの重合開始剤は、前記多官能性重合
開始剤と同時にモノマー中に添加しても良いが、該多官
能性重合開始剤の効率を適正に保つ為には、重合工程に
おいて該多官能性重合開始剤の示す半減期を経過した後
に添加するのが好ましい。
開始剤と同時にモノマー中に添加しても良いが、該多官
能性重合開始剤の効率を適正に保つ為には、重合工程に
おいて該多官能性重合開始剤の示す半減期を経過した後
に添加するのが好ましい。
【0095】これらの開始剤は、効率の点からモノマー
100質量部に対し0.01〜10質量部で用いるのが
好ましい。
100質量部に対し0.01〜10質量部で用いるのが
好ましい。
【0096】低分子量成分の合成方法としては、公知の
方法を用いることができる。しかしながら、塊状重合法
では、高温で重合させて停止反応速度を速めることで、
低分子量の重合体を得ることができるが、反応をコント
ロールしにくいという問題点がある。その点、溶液重合
法では、溶媒によるラジカルの連鎖移動の差を利用し
て、また、開始剤量や反応温度を調整することで低分子
量重合体を温和な条件で容易に得ることができ、低分子
量成分を得るには好ましい。カルボキシル基含有ビニル
樹脂を重合する際には使用酸モノマーを重合中に均一に
導入するためには溶液重合法が好ましい。
方法を用いることができる。しかしながら、塊状重合法
では、高温で重合させて停止反応速度を速めることで、
低分子量の重合体を得ることができるが、反応をコント
ロールしにくいという問題点がある。その点、溶液重合
法では、溶媒によるラジカルの連鎖移動の差を利用し
て、また、開始剤量や反応温度を調整することで低分子
量重合体を温和な条件で容易に得ることができ、低分子
量成分を得るには好ましい。カルボキシル基含有ビニル
樹脂を重合する際には使用酸モノマーを重合中に均一に
導入するためには溶液重合法が好ましい。
【0097】溶液重合で用いる溶媒として、キシレン、
トルエン、クメン、酢酸セロソルブ、イソプロピルアル
コール又はベンゼンが用いられる。スチレンモノマーを
使用する場合、キシレン、トルエン又はクメンが好まし
い。重合するポリマーによって溶媒は適宜選択される。
反応温度としては、使用する溶媒、重合開始剤、重合す
るポリマーによって異なるが、通常70〜230℃で行
うのが良い。溶液重合においては、溶媒100質量部に
対してモノマー30〜400質量部で行うのが好まし
い。
トルエン、クメン、酢酸セロソルブ、イソプロピルアル
コール又はベンゼンが用いられる。スチレンモノマーを
使用する場合、キシレン、トルエン又はクメンが好まし
い。重合するポリマーによって溶媒は適宜選択される。
反応温度としては、使用する溶媒、重合開始剤、重合す
るポリマーによって異なるが、通常70〜230℃で行
うのが良い。溶液重合においては、溶媒100質量部に
対してモノマー30〜400質量部で行うのが好まし
い。
【0098】更に、重合終了時に溶液中で他の重合体を
混合することも好ましく、数種の重合体を混合できる。
混合することも好ましく、数種の重合体を混合できる。
【0099】グリシジル基含有ビニル樹脂を構成するグ
リシジル基ユニットを有するモノマーとしては、ビニル
基とエポキサイドを有する化合物であれば良く、例え
ば、グリシジルアルコールと不飽和カルボン酸のエステ
ル、不飽和グリシジルエーテルなどである。例えば、ア
クリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アクリ
ル酸β−メチルグリシジル、メタクリル酸β−メチルグ
リシジル、アリルグリシジルエーテル、アリルβ−メチ
ルグリシジルエーテル等が挙げられる。
リシジル基ユニットを有するモノマーとしては、ビニル
基とエポキサイドを有する化合物であれば良く、例え
ば、グリシジルアルコールと不飽和カルボン酸のエステ
ル、不飽和グリシジルエーテルなどである。例えば、ア
クリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アクリ
ル酸β−メチルグリシジル、メタクリル酸β−メチルグ
リシジル、アリルグリシジルエーテル、アリルβ−メチ
ルグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0100】また、下記一般式(2)で表わされるグリ
シジルモノマーが好ましく用いられる。
シジルモノマーが好ましく用いられる。
【0101】
【化4】 (式中、R’1,R’2及びR’3は、水素、アルキル
基、アリール基、アラルキル基、カルボキシル基及びア
ルコキシカルボニル基を示す。)
基、アリール基、アラルキル基、カルボキシル基及びア
ルコキシカルボニル基を示す。)
【0102】このようなグリシジル基ユニットを有する
モノマーは単独あるいは混合して、ビニル系モノマーと
公知の重合方法により共重合させることにより該グリシ
ジル基含有ビニル樹脂を得ることができる。
モノマーは単独あるいは混合して、ビニル系モノマーと
公知の重合方法により共重合させることにより該グリシ
ジル基含有ビニル樹脂を得ることができる。
【0103】グリシジル基含有ビニル樹脂は、重量平均
分子量(Mw)が、好ましくは2,000乃至50,0
00、より好ましくは3,000乃至40,000、更
に好ましくは4,000乃至30,000であることが
良い。Mwが2,000未満の場合、結着樹脂中の架橋
反応によって分子量が増大して混練工程によって分子の
切断が多く、耐オフセット性を悪化させる。Mwが5
0,000を超える場合には、定着性に影響を及ぼすよ
うになる。
分子量(Mw)が、好ましくは2,000乃至50,0
00、より好ましくは3,000乃至40,000、更
に好ましくは4,000乃至30,000であることが
良い。Mwが2,000未満の場合、結着樹脂中の架橋
反応によって分子量が増大して混練工程によって分子の
切断が多く、耐オフセット性を悪化させる。Mwが5
0,000を超える場合には、定着性に影響を及ぼすよ
うになる。
【0104】また、エポキシ価は、0.05乃至5.0
eq/kgのものが好ましい。0.05eq/kg未満
の場合、架橋反応が進行しにくく、高分子量成分やTH
F不溶分の生成量が少なく、耐オフセット性への効果が
減少する。5.0eq/kgを超える場合、架橋反応は
起こりやすくなる反面、混練工程においての分子切断が
多く、耐オフセット性への効果が減少する。
eq/kgのものが好ましい。0.05eq/kg未満
の場合、架橋反応が進行しにくく、高分子量成分やTH
F不溶分の生成量が少なく、耐オフセット性への効果が
減少する。5.0eq/kgを超える場合、架橋反応は
起こりやすくなる反面、混練工程においての分子切断が
多く、耐オフセット性への効果が減少する。
【0105】本発明のグリシジル基含有ビニル樹脂は、
カルボキシル基含有ビニル樹脂中のカルボキシル基1当
量に対して、グリシジル基が0.01乃至10.0当
量、好ましくは0.03乃至5.0当量の混合比率で用
いられることが好ましい。
カルボキシル基含有ビニル樹脂中のカルボキシル基1当
量に対して、グリシジル基が0.01乃至10.0当
量、好ましくは0.03乃至5.0当量の混合比率で用
いられることが好ましい。
【0106】グリシジル基が0.01当量未満の場合
は、結着樹脂中において、架橋点が少なくなり、耐オフ
セット性などの架橋反応による効果が発現しにくくな
る。また、10当量を超えると、架橋反応は起こりやす
くなる反面、過剰のTHF不溶分の生成などにより、分
散性の悪化などが生じ、粉砕性の悪化や現像の安定性に
問題が出てくる。
は、結着樹脂中において、架橋点が少なくなり、耐オフ
セット性などの架橋反応による効果が発現しにくくな
る。また、10当量を超えると、架橋反応は起こりやす
くなる反面、過剰のTHF不溶分の生成などにより、分
散性の悪化などが生じ、粉砕性の悪化や現像の安定性に
問題が出てくる。
【0107】グリシジル基含有ビニル樹脂のエポキシ価
は、以下の方法により求める。
は、以下の方法により求める。
【0108】<エポキシ価の測定>基本操作はJIS
K−7236に準ずる。 (1)試料を0.5〜2.0(g)を精秤し、その重さ
をW(g)とする。 (2)300(ml)のビーカーに試料を入れ、クロロ
ホルム10ml及び酢酸20mlに溶解する。 (3)この溶液に、臭化テトラエチルアンモニウム酢酸
溶液10mlを加える。 (4)0.1mol/lの過塩素酸酢酸溶液を用いて、
電位差滴定装置を用いて滴定する。(例えば、京都電子
株式会社製の電位差滴定装置AT−400(win w
orkstation)とABP−410電動ビュレッ
トを用い、の自動滴定が利用できる。) (5)この時の過塩素酸酢酸溶液の使用量をS(ml)
とし、同時にブランクを測定し、この時の過塩素酸酢酸
溶液の使用量をB(ml)とする。 (6)次式によりエポキシ価を計算する。fは過塩素酸
酢酸溶液のファクターである。
K−7236に準ずる。 (1)試料を0.5〜2.0(g)を精秤し、その重さ
をW(g)とする。 (2)300(ml)のビーカーに試料を入れ、クロロ
ホルム10ml及び酢酸20mlに溶解する。 (3)この溶液に、臭化テトラエチルアンモニウム酢酸
溶液10mlを加える。 (4)0.1mol/lの過塩素酸酢酸溶液を用いて、
電位差滴定装置を用いて滴定する。(例えば、京都電子
株式会社製の電位差滴定装置AT−400(win w
orkstation)とABP−410電動ビュレッ
トを用い、の自動滴定が利用できる。) (5)この時の過塩素酸酢酸溶液の使用量をS(ml)
とし、同時にブランクを測定し、この時の過塩素酸酢酸
溶液の使用量をB(ml)とする。 (6)次式によりエポキシ価を計算する。fは過塩素酸
酢酸溶液のファクターである。
【0109】エポキシ価(eq/kg)=0.1×f×
(S−B)/W
(S−B)/W
【0110】カルボキシル基含有モノマーとグリシジル
基含有モノマーと共重合させるビニルモノマーは以下の
ものが挙げられる。
基含有モノマーと共重合させるビニルモノマーは以下の
ものが挙げられる。
【0111】例えばスチレン;o−メチルスチレン、m
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシ
スチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレ
ン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチ
レン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチ
レン、p−n−デシルスチレン及びp−n−ドデシルス
チレンの如きスチレン誘導体;エチレン、プロピレン、
ブチレン及びイソブチレンの如きエチレン不飽和モノオ
レフィン類;ブタジエン、イソプレンの如き不飽和ポリ
エン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、沸
化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステ
ル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリ
ル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリ
ル酸ドデシル、メタクリル酸(2−エチルヘキシル)、
メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタ
クリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチル
アミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸
エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデ
シル、アクリル酸(2−エチルヘキシル)、アクリル酸
ステアリル、アクリル酸(2−クロルエチル)、アクリ
ル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチ
ルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチル
エーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケト
ンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビ
ニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニル
ピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン
類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル
アミドの如きアクリル酸誘導体もしくはメタクリル酸誘
導体が挙げられる。これらのビニル系モノマーは単独も
しくは2つ以上のモノマーを混合して用いられる。
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシ
スチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレ
ン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチ
レン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチ
レン、p−n−デシルスチレン及びp−n−ドデシルス
チレンの如きスチレン誘導体;エチレン、プロピレン、
ブチレン及びイソブチレンの如きエチレン不飽和モノオ
レフィン類;ブタジエン、イソプレンの如き不飽和ポリ
エン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、沸
化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステ
ル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリ
ル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリ
ル酸ドデシル、メタクリル酸(2−エチルヘキシル)、
メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタ
クリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチル
アミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸
エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデ
シル、アクリル酸(2−エチルヘキシル)、アクリル酸
ステアリル、アクリル酸(2−クロルエチル)、アクリ
ル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチ
ルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチル
エーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケト
ンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビ
ニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニル
ピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン
類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル
アミドの如きアクリル酸誘導体もしくはメタクリル酸誘
導体が挙げられる。これらのビニル系モノマーは単独も
しくは2つ以上のモノマーを混合して用いられる。
【0112】これらの中でもスチレン系共重合体及びス
チレン−アクリル系共重合体となるようなモノマーの組
み合わせが好ましく、この場合、少なくともスチレン系
共重合体成分又はスチレン−アクリル系共重合体成分を
65質量%以上含有することが定着性や混合性の点で好
ましい。
チレン−アクリル系共重合体となるようなモノマーの組
み合わせが好ましく、この場合、少なくともスチレン系
共重合体成分又はスチレン−アクリル系共重合体成分を
65質量%以上含有することが定着性や混合性の点で好
ましい。
【0113】カルボキシル基含有ビニル樹脂とグリシジ
ル基含有ビニル樹脂は、平均粒子径0.1乃至0.7m
mに粉砕されていることが好ましい。更に好ましくは、
0.15乃至0.4mmである。該結着樹脂が上記範囲
に粉砕されている場合、混練工程において、カルボキシ
ル基とグリシジル基が適切な頻度で存在し、反応するこ
とにより、均一に架橋した混練物を得ることができ、粉
砕性が良好であり、所望の特性を持ったトナーを得るこ
とができる。
ル基含有ビニル樹脂は、平均粒子径0.1乃至0.7m
mに粉砕されていることが好ましい。更に好ましくは、
0.15乃至0.4mmである。該結着樹脂が上記範囲
に粉砕されている場合、混練工程において、カルボキシ
ル基とグリシジル基が適切な頻度で存在し、反応するこ
とにより、均一に架橋した混練物を得ることができ、粉
砕性が良好であり、所望の特性を持ったトナーを得るこ
とができる。
【0114】平均径が0.1mm未満の場合、樹脂粒径
の嵩が大きくなりすぎるため、前混合時に均一分散させ
にくく、逆に分散性などが悪くなり、混練工程後、トナ
ー粒子中にTHF不溶分であるゲル分が偏在し、現像安
定性が悪くなる。一方、平均径が0.7mmを超える
と、カルボキシル基とグリシジル基の反応する分布が偏
在し、分散性が悪くなり、また、カルボキシル基とグリ
シジル基の架橋の反応性も低くなり、高分子成分やTH
F不溶分が生成し難しくなる。また、粉砕工程におい
て、粉砕性の悪化につながる。
の嵩が大きくなりすぎるため、前混合時に均一分散させ
にくく、逆に分散性などが悪くなり、混練工程後、トナ
ー粒子中にTHF不溶分であるゲル分が偏在し、現像安
定性が悪くなる。一方、平均径が0.7mmを超える
と、カルボキシル基とグリシジル基の反応する分布が偏
在し、分散性が悪くなり、また、カルボキシル基とグリ
シジル基の架橋の反応性も低くなり、高分子成分やTH
F不溶分が生成し難しくなる。また、粉砕工程におい
て、粉砕性の悪化につながる。
【0115】本発明における平均粒径とは、篩により求
めた累積50質量%平均粒径(D50%径)であり、更
に好ましい形態としては、累積10質量%平均粒径(D
10%径)が0.09乃至0.4mm、好ましくは0.
1乃至0.2mmであり、D20%径が0.12乃至
0.5mm、好ましくは0.13乃至0.25mmであ
り、D30%径が0.13乃至0.6mm、好ましくは
0.14乃至0.3mm、D50%径が0.15乃至
0.7mm、好ましくは0.15乃至0.4mmであ
り、D70%径が0.18乃至0.75mm、好ましく
は0.25乃至0.7mmであり、D90%径が0.2
乃至0.8mm、好ましくは0.5乃至0.8mmであ
り、20メッシュ上の割合が10質量%以下、好ましく
は5質量%以下である。
めた累積50質量%平均粒径(D50%径)であり、更
に好ましい形態としては、累積10質量%平均粒径(D
10%径)が0.09乃至0.4mm、好ましくは0.
1乃至0.2mmであり、D20%径が0.12乃至
0.5mm、好ましくは0.13乃至0.25mmであ
り、D30%径が0.13乃至0.6mm、好ましくは
0.14乃至0.3mm、D50%径が0.15乃至
0.7mm、好ましくは0.15乃至0.4mmであ
り、D70%径が0.18乃至0.75mm、好ましく
は0.25乃至0.7mmであり、D90%径が0.2
乃至0.8mm、好ましくは0.5乃至0.8mmであ
り、20メッシュ上の割合が10質量%以下、好ましく
は5質量%以下である。
【0116】この粒子分布の測定方法は、ロータップ式
振動篩機に、JIS標準篩の、20、42、60、8
0、100、200メッシュを取り付け、振動数290
rpm、振動時間330秒、試料30gで測定を行っ
た。
振動篩機に、JIS標準篩の、20、42、60、8
0、100、200メッシュを取り付け、振動数290
rpm、振動時間330秒、試料30gで測定を行っ
た。
【0117】本発明のトナーに使用される結着樹脂とし
ては、その他、下記の重合体の使用も可能である。
ては、その他、下記の重合体の使用も可能である。
【0118】例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロル
スチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレンおよびそ
の置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共
重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン
−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重
合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチ
ルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イ
ソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−イン
デン共重合体の如きスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニ
ル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹
脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポ
キシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テル
ペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂が使用で
きる。
スチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレンおよびそ
の置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共
重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン
−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重
合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチ
ルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イ
ソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−イン
デン共重合体の如きスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニ
ル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹
脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポ
キシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テル
ペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂が使用で
きる。
【0119】本発明のトナーにおいてイミダゾールユニ
ットを有する化合物を用いる場合、下記一般式(3)、
(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)及び
(10)で示される化合物が用いられる。
ットを有する化合物を用いる場合、下記一般式(3)、
(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)及び
(10)で示される化合物が用いられる。
【0120】
【化5】 (一般式(3)中、R5,R6,R7及びR8は、水素、ア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、アミノ基、ハロ
ゲン及び複素環を示し、同一であってもそれぞれ異なっ
ていても良く、それぞれ置換基を有していても良く、X
はフェニレン基、ビニレン基、アルキレン基及びこれら
の基に置換基を有する連結基から選択される連結基を示
す。)
ルキル基、アリール基、アラルキル基、アミノ基、ハロ
ゲン及び複素環を示し、同一であってもそれぞれ異なっ
ていても良く、それぞれ置換基を有していても良く、X
はフェニレン基、ビニレン基、アルキレン基及びこれら
の基に置換基を有する連結基から選択される連結基を示
す。)
【0121】
【化6】 (一般式(4)中、R9,R11及びR12は、水素、アル
キル基、アリール基、アラルキル基、アミノ基、ハロゲ
ン及び複素環を示し、同一であってもそれぞれ異なって
いても良く、それぞれ置換基を有していても良く、R11
及びR12は互いに結合して飽和脂肪族環、不飽和脂肪族
環、芳香族環または複素環構造を形成しても良く、R10
は、水素、アルキル基、アリール基、アラルキル基及び
複素環であり、置換基を有していても良い。)
キル基、アリール基、アラルキル基、アミノ基、ハロゲ
ン及び複素環を示し、同一であってもそれぞれ異なって
いても良く、それぞれ置換基を有していても良く、R11
及びR12は互いに結合して飽和脂肪族環、不飽和脂肪族
環、芳香族環または複素環構造を形成しても良く、R10
は、水素、アルキル基、アリール基、アラルキル基及び
複素環であり、置換基を有していても良い。)
【0122】
【化7】 (一般式(5)中、R13,R14及びR15は、水素、アル
キル基、アリール基、アラルキル基、アミノ基、ハロゲ
ン及び複素環を示し、同一であってもそれぞれ異なって
いても良く、それぞれ置換基を有していても良く、R14
及びR15は、互いに結合して飽和脂肪族環、不飽和脂肪
族環、芳香族環または複素環構造を形成しても良い。)
キル基、アリール基、アラルキル基、アミノ基、ハロゲ
ン及び複素環を示し、同一であってもそれぞれ異なって
いても良く、それぞれ置換基を有していても良く、R14
及びR15は、互いに結合して飽和脂肪族環、不飽和脂肪
族環、芳香族環または複素環構造を形成しても良い。)
【0123】
【化8】 (一般式(6)及び(7)中、R16,R17,R18,
R19,R20及びR21は、水素、アルキル基、アリール
基、アラルキル基、アミノ基、ハロゲン及び複素環を示
し、同一であってもそれぞれ異なっていても良く、それ
ぞれ置換基を有していても良く、R17とR18又はR20と
R21はそれぞれ相互に結合して飽和脂肪族環、不飽和脂
肪族環、芳香族環または複素環構造を形成しても良く、
Mは金属元素を表し、Xは対陰イオンを示す。)
R19,R20及びR21は、水素、アルキル基、アリール
基、アラルキル基、アミノ基、ハロゲン及び複素環を示
し、同一であってもそれぞれ異なっていても良く、それ
ぞれ置換基を有していても良く、R17とR18又はR20と
R21はそれぞれ相互に結合して飽和脂肪族環、不飽和脂
肪族環、芳香族環または複素環構造を形成しても良く、
Mは金属元素を表し、Xは対陰イオンを示す。)
【0124】
【化9】 (一般式(8)中、R22,R23,R24,R25及びR
26は、水素、アルキル基、アリール基、アラルキル基、
アミノ基、ハロゲン及び複素環を示し、同一であっても
それぞれ異なっていても良く、それぞれ置換基を有して
いても良く、R25は、イミダゾールユニット毎に同一で
あっても異なっても良い。nは1以上の整数である。)
26は、水素、アルキル基、アリール基、アラルキル基、
アミノ基、ハロゲン及び複素環を示し、同一であっても
それぞれ異なっていても良く、それぞれ置換基を有して
いても良く、R25は、イミダゾールユニット毎に同一で
あっても異なっても良い。nは1以上の整数である。)
【0125】
【化10】 (一般式(9)中、R27は、水素、アルキル基、アリー
ル基、アラルキル基、アミノ基、ハロゲン及び複素環を
示し、イミダゾールユニット毎に同一であっても異なっ
ても良く、置換基を有しても良く、nは2以上の整数で
ある。)
ル基、アラルキル基、アミノ基、ハロゲン及び複素環を
示し、イミダゾールユニット毎に同一であっても異なっ
ても良く、置換基を有しても良く、nは2以上の整数で
ある。)
【0126】
【化11】 (一般式(10)中、R28,R29及びR30は、水素、ア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、アミノ基、ハロ
ゲン及び複素環であり、R29とR30は互いに結合して飽
和脂肪族環、不飽和脂肪族環、芳香族環または複素環構
造を形成しても良く、R31は、水素、アルキル基、アリ
ール基、アラルキル基及び複素環であり、置換基を有し
ていても良く、Aは有機酸又は無機酸を示す。)
ルキル基、アリール基、アラルキル基、アミノ基、ハロ
ゲン及び複素環であり、R29とR30は互いに結合して飽
和脂肪族環、不飽和脂肪族環、芳香族環または複素環構
造を形成しても良く、R31は、水素、アルキル基、アリ
ール基、アラルキル基及び複素環であり、置換基を有し
ていても良く、Aは有機酸又は無機酸を示す。)
【0127】一般式(3)、(4)、(5)、(6)、
(7)、(8)、(9)及び(10)において、式中R
5,R6,R7,R8,R9,R11,R12,R13,R14,R
15,R16,R17,R18,R19,R20,R21,R22,
R23,R24,R25,R26,R27,R28,R29及びR30は
水素、アルキル基、アリール基、アラルキル基、複素
環、アミノ基及びハロゲンからなるグループから選択さ
れる置換基を示し、これらは同一であっても異なってい
ても良く、それぞれ置換基で置換されていても良い。式
中R10及びR31は、水素、アルキル基、アリール基、ア
ラルキル基及び複素環からなるグループから選択される
置換基を示し、それぞれ置換基で置換されていても良
い。この置換される場合の置換基としては、例えばアル
キル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、ア
ミノ基、水酸基、ハロゲン及び複素環が挙げられる。
(7)、(8)、(9)及び(10)において、式中R
5,R6,R7,R8,R9,R11,R12,R13,R14,R
15,R16,R17,R18,R19,R20,R21,R22,
R23,R24,R25,R26,R27,R28,R29及びR30は
水素、アルキル基、アリール基、アラルキル基、複素
環、アミノ基及びハロゲンからなるグループから選択さ
れる置換基を示し、これらは同一であっても異なってい
ても良く、それぞれ置換基で置換されていても良い。式
中R10及びR31は、水素、アルキル基、アリール基、ア
ラルキル基及び複素環からなるグループから選択される
置換基を示し、それぞれ置換基で置換されていても良
い。この置換される場合の置換基としては、例えばアル
キル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、ア
ミノ基、水酸基、ハロゲン及び複素環が挙げられる。
【0128】一般式(6)及び(7)中のMは金属元素
であり、金属元素としては、Al、Ti、Cr、Mn、
Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Sn、Pb及びHgが
好ましく用いられ、より好ましくは、Fe、Co、N
i、Cu及びZnが用いられる。これらはトナーに対し
て良好な耐オフセット性を発現する。
であり、金属元素としては、Al、Ti、Cr、Mn、
Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Sn、Pb及びHgが
好ましく用いられ、より好ましくは、Fe、Co、N
i、Cu及びZnが用いられる。これらはトナーに対し
て良好な耐オフセット性を発現する。
【0129】一般式(6)で示されるイミダゾール化合
物は必要に応じて対陰イオンを有する。その場合におい
て、対陰イオンとして無機系陰イオンと有機系陰イオン
が挙げられる。
物は必要に応じて対陰イオンを有する。その場合におい
て、対陰イオンとして無機系陰イオンと有機系陰イオン
が挙げられる。
【0130】例えば、無機系陰イオンとして、F-、C
l-、Br-、I-の如きハロゲンイオン、OH-、SO4
2-、NO3 -、CH3COO-、CH3OSO3 -、CH3C6
H4SO 3 -、BF4 -、SF5 -、ClO4 -、SiF6 2-、
[TeMo6O24]6-、[H2W12O42]10-、[PMo
12O40]3-、[PW12O40]3-の如きポリ酸イオン、ヘ
テロポリ酸イオンが挙げられる。有機系陰イオンとして
は、炭素数1〜24のスルホン酸イオン、炭素数1〜2
4のカルボン酸イオン、炭素数1〜24の硫酸モノアル
キルエステル陰イオン、テトラフェニルホウ素イオンが
挙げられる。これらの中で、ハロゲンイオン、S
O4 2-、炭素数1〜6の硫酸モノアルキルエステル陰イ
オンが製造上の容易さ、化合物の保存安定性の上から好
ましい。更に好ましくはハロゲンイオンである。
l-、Br-、I-の如きハロゲンイオン、OH-、SO4
2-、NO3 -、CH3COO-、CH3OSO3 -、CH3C6
H4SO 3 -、BF4 -、SF5 -、ClO4 -、SiF6 2-、
[TeMo6O24]6-、[H2W12O42]10-、[PMo
12O40]3-、[PW12O40]3-の如きポリ酸イオン、ヘ
テロポリ酸イオンが挙げられる。有機系陰イオンとして
は、炭素数1〜24のスルホン酸イオン、炭素数1〜2
4のカルボン酸イオン、炭素数1〜24の硫酸モノアル
キルエステル陰イオン、テトラフェニルホウ素イオンが
挙げられる。これらの中で、ハロゲンイオン、S
O4 2-、炭素数1〜6の硫酸モノアルキルエステル陰イ
オンが製造上の容易さ、化合物の保存安定性の上から好
ましい。更に好ましくはハロゲンイオンである。
【0131】一般式(10)において、用いられる酸と
して、例えば、無機酸として、ハロゲン化水素酸:フッ
化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝
酸、リン酸及び亜リン酸が好ましく、有機酸として、飽
和脂肪族モノカルボン酸:ギ酸、酢酸、プロピオン酸、
酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、ラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン
酸;脂肪族オキシ酸:グリコール酸、乳酸、ヒドロアク
リル酸、α−オキシ酪酸、グリセリン酸、タルトロン
酸、リンゴ酸、酒石酸及びクエン酸;飽和脂肪族ジカル
ボン酸:シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、
アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸及
びセバシン酸;不飽和脂肪酸:アクリル酸、プロピオー
ル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、オ
レイン酸、フマル酸及びマレイン酸;芳香環カルボン
酸:安息香酸、パラニトロ安息香酸、トルイル酸、ケイ
皮酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメ
リット酸及びピロメリット酸が挙げられ、これらの中
で、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、亜リン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエ
ン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、フ
マル酸、マレイン酸、パラニトロ安息香酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、トリメリット酸及びピロメリット酸
が好ましい。
して、例えば、無機酸として、ハロゲン化水素酸:フッ
化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝
酸、リン酸及び亜リン酸が好ましく、有機酸として、飽
和脂肪族モノカルボン酸:ギ酸、酢酸、プロピオン酸、
酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、ラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン
酸;脂肪族オキシ酸:グリコール酸、乳酸、ヒドロアク
リル酸、α−オキシ酪酸、グリセリン酸、タルトロン
酸、リンゴ酸、酒石酸及びクエン酸;飽和脂肪族ジカル
ボン酸:シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、
アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸及
びセバシン酸;不飽和脂肪酸:アクリル酸、プロピオー
ル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、オ
レイン酸、フマル酸及びマレイン酸;芳香環カルボン
酸:安息香酸、パラニトロ安息香酸、トルイル酸、ケイ
皮酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメ
リット酸及びピロメリット酸が挙げられ、これらの中
で、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、亜リン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエ
ン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、フ
マル酸、マレイン酸、パラニトロ安息香酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、トリメリット酸及びピロメリット酸
が好ましい。
【0132】R5,R6,R7,R8,R9,R10,R11,
R12,R13,R14,R15,R16,R1 7,R18,R19,R
20,R21,R22,R23,R24,R25,R26,R27,
R28,R2 9,R30及びR31として、具体的には、水素、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、
テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘ
プタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシ
ル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テ
トラコシル基、ペンタコシル基、i−プロピル基、i−
ブチル基、t−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基、ベンジル基、フェネチル基、ジフェニルメチ
ル基、トリチル基、クミル基、フェニル基、トリル基、
キシリル基、メシチル基、ナフチル基及びアントリル基
が挙げられる。
R12,R13,R14,R15,R16,R1 7,R18,R19,R
20,R21,R22,R23,R24,R25,R26,R27,
R28,R2 9,R30及びR31として、具体的には、水素、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、
テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘ
プタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシ
ル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テ
トラコシル基、ペンタコシル基、i−プロピル基、i−
ブチル基、t−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基、ベンジル基、フェネチル基、ジフェニルメチ
ル基、トリチル基、クミル基、フェニル基、トリル基、
キシリル基、メシチル基、ナフチル基及びアントリル基
が挙げられる。
【0133】更に、アルキル基は、炭素数が1〜25で
あることが良く、更に炭素数3〜20が良い。アラルキ
ル基は炭素数が7〜25であることが良く、アリール基
は炭素数が6〜25であることが好ましい。式中Xは、
フェニレン、プロペニレン、ビニレン、アルキレンから
なるグループから選択される連結基を示し、それぞれ置
換基で置換されていても良い。置換基としては、アルキ
ル基、アラルキル基及びアリール基が好ましい。
あることが良く、更に炭素数3〜20が良い。アラルキ
ル基は炭素数が7〜25であることが良く、アリール基
は炭素数が6〜25であることが好ましい。式中Xは、
フェニレン、プロペニレン、ビニレン、アルキレンから
なるグループから選択される連結基を示し、それぞれ置
換基で置換されていても良い。置換基としては、アルキ
ル基、アラルキル基及びアリール基が好ましい。
【0134】アルキル基、アラルキル基及びアリール基
において、炭素数が25を超える場合には、該イミダゾ
ールユニットを有する化合物自体の融点が低下するた
め、トナー製造時の溶融混練工程において、該イミダゾ
ール化合物自体の溶融粘度が低下し、結着樹脂への均一
な分散が困難となることから分散不良による画像特性の
劣化が発生しやすくなるため、結着樹脂が制限されるこ
とがある。
において、炭素数が25を超える場合には、該イミダゾ
ールユニットを有する化合物自体の融点が低下するた
め、トナー製造時の溶融混練工程において、該イミダゾ
ール化合物自体の溶融粘度が低下し、結着樹脂への均一
な分散が困難となることから分散不良による画像特性の
劣化が発生しやすくなるため、結着樹脂が制限されるこ
とがある。
【0135】本発明において、現像性及び耐オフセット
性の面で、一般式(3),(4)及び(8)で表すこと
ができるイミダゾール化合物が特に好ましい。
性の面で、一般式(3),(4)及び(8)で表すこと
ができるイミダゾール化合物が特に好ましい。
【0136】本発明において、該イミダゾール化合物
は、結着樹脂100質量部に対して、0.01〜20.
0質量部、好ましくは0.1〜10.0質量部、より好
ましくは0.5〜5.0質量部添加するのが好ましい。
添加量が0.01質量部より少ない場合には、トナーが
十分に架橋促進効果を持つことができず、該イミダゾー
ル化合物を添加した効果が現れない。一方、20.0質
量部より多い場合には、過剰添加となり、トナー粒子中
で分散不良を引き起こし、凝集体で存在したり、個々の
トナー粒子あたりのイミダゾール化合物の存在量が不均
一になりがちで好ましくない。
は、結着樹脂100質量部に対して、0.01〜20.
0質量部、好ましくは0.1〜10.0質量部、より好
ましくは0.5〜5.0質量部添加するのが好ましい。
添加量が0.01質量部より少ない場合には、トナーが
十分に架橋促進効果を持つことができず、該イミダゾー
ル化合物を添加した効果が現れない。一方、20.0質
量部より多い場合には、過剰添加となり、トナー粒子中
で分散不良を引き起こし、凝集体で存在したり、個々の
トナー粒子あたりのイミダゾール化合物の存在量が不均
一になりがちで好ましくない。
【0137】本発明トナーにおいて、カルボキシル基と
グリシジル基とが反応したビニル樹脂を成分とする結着
樹脂と、一般式(1)で表されるイミダゾール化合物と
を含有することにより、クリーニング工程における過剰
帯電を防止することができる。その結果、感光体ドラム
への静電的な付着を低減し、トナーの静電凝集を防止で
き、さらに過剰に帯電した廃トナーから感光体ドラムへ
の放電を防止できる。
グリシジル基とが反応したビニル樹脂を成分とする結着
樹脂と、一般式(1)で表されるイミダゾール化合物と
を含有することにより、クリーニング工程における過剰
帯電を防止することができる。その結果、感光体ドラム
への静電的な付着を低減し、トナーの静電凝集を防止で
き、さらに過剰に帯電した廃トナーから感光体ドラムへ
の放電を防止できる。
【0138】感光体ドラムへの静電的な付着を低減する
ことにより、ドラム上にトナー塊が発生してもクリーニ
ングしやすく、融着の発生を防止することができる。ト
ナーの静電凝集の防止することにより、トナー凝集物の
発生によるクリーニングブレードの浮きを抑え、クリー
ニング不良を防止することができる。過剰に帯電した廃
トナーから感光体ドラムへの放電を防止することによ
り、ドラムの静電破壊を防止し、リークポーチの発生を
防ぐことができる。クリーナー中でも良好な流動性を維
持でき、廃トナーボックスへスムーズに廃トナーを搬送
することができ、廃トナー詰まりによるクリーナーの破
損を防止することができる。
ことにより、ドラム上にトナー塊が発生してもクリーニ
ングしやすく、融着の発生を防止することができる。ト
ナーの静電凝集の防止することにより、トナー凝集物の
発生によるクリーニングブレードの浮きを抑え、クリー
ニング不良を防止することができる。過剰に帯電した廃
トナーから感光体ドラムへの放電を防止することによ
り、ドラムの静電破壊を防止し、リークポーチの発生を
防ぐことができる。クリーナー中でも良好な流動性を維
持でき、廃トナーボックスへスムーズに廃トナーを搬送
することができ、廃トナー詰まりによるクリーナーの破
損を防止することができる。
【0139】本発明で用いられるイミダゾールユニット
を有する化合物は従来公知の合成方法で合成できる。
を有する化合物は従来公知の合成方法で合成できる。
【0140】本発明におけるトナーは、該イミダゾール
化合物を含有することにより、イミダゾール化合物が正
荷電制御剤として働き、正帯電性トナーとして使用する
ものである。更に従来公知の正荷電制御剤をイミダゾー
ル化合物と併用することも可能である。例えば、ニグロ
シン化合物、トリフェニルメタン化合物、四級アンモニ
ウム塩類、アミノ基を側鎖に有するビニル重合体等があ
る。また、あるいは従来公知の負荷電制御剤を添加する
ことにより、負帯電性トナーとして使用することも可能
である。例えば、モノアゾ金属錯体;カルボン酸、オキ
シカルボン酸、ポリカルボン酸、ポリオール化合物、こ
れらの金属錯体、金属塩、エステル、無水物;ビスフェ
ノール誘導体、フェノール類縮合オリゴマー;フッ素原
子、カルボキシル基、スルホン基、酸無水物を有するビ
ニル重合体等がある。
化合物を含有することにより、イミダゾール化合物が正
荷電制御剤として働き、正帯電性トナーとして使用する
ものである。更に従来公知の正荷電制御剤をイミダゾー
ル化合物と併用することも可能である。例えば、ニグロ
シン化合物、トリフェニルメタン化合物、四級アンモニ
ウム塩類、アミノ基を側鎖に有するビニル重合体等があ
る。また、あるいは従来公知の負荷電制御剤を添加する
ことにより、負帯電性トナーとして使用することも可能
である。例えば、モノアゾ金属錯体;カルボン酸、オキ
シカルボン酸、ポリカルボン酸、ポリオール化合物、こ
れらの金属錯体、金属塩、エステル、無水物;ビスフェ
ノール誘導体、フェノール類縮合オリゴマー;フッ素原
子、カルボキシル基、スルホン基、酸無水物を有するビ
ニル重合体等がある。
【0141】荷電制御剤をトナーに含有させる方法とし
て、トナー内部に添加する方法と外添する方法がある。
これらの荷電制御剤の使用量は結着樹脂の種類、他の添
加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって
決定されるもので、一義的に決定されるものではない
が、好ましくは結着樹脂100質量部に対して0.1〜
10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部の範囲で
用いられる。
て、トナー内部に添加する方法と外添する方法がある。
これらの荷電制御剤の使用量は結着樹脂の種類、他の添
加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって
決定されるもので、一義的に決定されるものではない
が、好ましくは結着樹脂100質量部に対して0.1〜
10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部の範囲で
用いられる。
【0142】以下に本発明に用いるイミダゾールユニッ
トを有する化合物例を示すが、これらは取り扱いの容易
さをも考慮した代表例であり、同様に本発明のトナーを
何ら限定するものではない。
トを有する化合物例を示すが、これらは取り扱いの容易
さをも考慮した代表例であり、同様に本発明のトナーを
何ら限定するものではない。
【0143】一般式(3)で示される化合物例として
は、例えば以下のものがある。
は、例えば以下のものがある。
【0144】
【化12】
【0145】
【化13】
【0146】
【化14】
【0147】以下に示す化合物は、左右のイミダゾール
の置換基が異なるものと同じものとがあり、これらの混
合物であっても良い。
の置換基が異なるものと同じものとがあり、これらの混
合物であっても良い。
【0148】
【化15】
【0149】一般式(4)で示される化合物例として
は、例えば以下のものがある。
は、例えば以下のものがある。
【0150】
【化16】
【0151】
【化17】
【0152】
【化18】
【0153】
【化19】
【0154】
【化20】
【0155】一般式(5)で示される化合物例として
は、例えば以下のものがある。
は、例えば以下のものがある。
【0156】
【化21】
【0157】
【化22】
【0158】
【化23】
【0159】
【化24】
【0160】一般式(6)及び(7)で示される化合物
例として、例えば以下のものがある。
例として、例えば以下のものがある。
【0161】
【化25】
【0162】
【化26】
【0163】
【化27】
【0164】
【化28】
【0165】
【化29】
【0166】一般式(8)で示される化合物例として例
えば以下のものがある。
えば以下のものがある。
【0167】
【化30】
【0168】
【化31】
【0169】
【化32】
【0170】
【化33】
【0171】
【化34】
【0172】
【化35】
【0173】
【化36】
【0174】
【化37】
【0175】以上のように、本発明に用いられる一般式
(8)で表わされるイミダゾール化合物は、イミダゾー
ルユニットを3以上有するオリゴマーまたはポリマー
で、これらの混合物でもよく、それぞれのイミダゾール
の置換基は同一であっても良く異なっていても良い。そ
れぞれのユニットはランダムに配列していて良く、例示
のl、m、kはそれぞれのユニットの数である。
(8)で表わされるイミダゾール化合物は、イミダゾー
ルユニットを3以上有するオリゴマーまたはポリマー
で、これらの混合物でもよく、それぞれのイミダゾール
の置換基は同一であっても良く異なっていても良い。そ
れぞれのユニットはランダムに配列していて良く、例示
のl、m、kはそれぞれのユニットの数である。
【0176】一般式(9)で示される化合物例として、
例えば以下のものがある。以下の化合物は、員数の異な
るものの混合物を含み、ここにはその中の代表成分を示
す。
例えば以下のものがある。以下の化合物は、員数の異な
るものの混合物を含み、ここにはその中の代表成分を示
す。
【0177】
【化38】
【0178】
【化39】
【0179】一般式(10)で示される化合物のイミダ
ゾール誘導体(a)としては、次のものが挙げられる。
ゾール誘導体(a)としては、次のものが挙げられる。
【0180】
【化40】
【0181】
【化41】
【0182】
【化42】
【0183】
【化43】
【0184】上記のイミダゾール誘導体(a)と各種酸
との組み合わせで、一般式(10)で示される化合物と
なり、次の表1にこれらの組み合わせによる一般式(1
0)の化合物例を示す。
との組み合わせで、一般式(10)で示される化合物と
なり、次の表1にこれらの組み合わせによる一般式(1
0)の化合物例を示す。
【0185】
【表1】
【0186】本発明においては、トナーに離型性を与え
るためにワックス類を含有させることが好ましい。この
ワックス類としては、融点が好ましくは70〜165
℃、より好ましくは70〜160℃であることが良い。
さらにこのワックス類としては、160℃における溶融
粘度が1000mPa・s以下のワックスが好ましく用
いられる。具体例としては、パラフィンワックス、マイ
クロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワ
ックス、モンタンワックスやエチレン、プロピレン、ブ
テン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−
1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1のような直
鎖のα−オレフィン及び分岐部分が末端にあるような分
岐α−オレフィン及びこれらの不飽和基の位置の異なる
オレフィンの単独重合体もしくはこれらの共重合体が挙
げられる。その他、アルコールワックス、脂肪酸ワック
ス、エステルワックス、天然ワックスも用いられる。
るためにワックス類を含有させることが好ましい。この
ワックス類としては、融点が好ましくは70〜165
℃、より好ましくは70〜160℃であることが良い。
さらにこのワックス類としては、160℃における溶融
粘度が1000mPa・s以下のワックスが好ましく用
いられる。具体例としては、パラフィンワックス、マイ
クロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワ
ックス、モンタンワックスやエチレン、プロピレン、ブ
テン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−
1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1のような直
鎖のα−オレフィン及び分岐部分が末端にあるような分
岐α−オレフィン及びこれらの不飽和基の位置の異なる
オレフィンの単独重合体もしくはこれらの共重合体が挙
げられる。その他、アルコールワックス、脂肪酸ワック
ス、エステルワックス、天然ワックスも用いられる。
【0187】更に、ビニル系モノマーによりブロック共
重合体としたり、グラフト変性を施した変性ワックス、
酸化処理を施した酸化ワックスでも良い。
重合体としたり、グラフト変性を施した変性ワックス、
酸化処理を施した酸化ワックスでも良い。
【0188】これらのワックスは、トナー製造に際し、
予め重合体成分中に添加、混合しておくこともできる。
その場合は、重合体成分の調整時に、ワックスと高分子
量重合体とを溶剤に予備溶解した後、低分子重合体溶液
と混合する方法が好ましい。これによりミクロな領域で
の相分離が緩和され、高分子量成分の再凝集が制御さ
れ、低分子重合体との良好な分散状態も得られる。
予め重合体成分中に添加、混合しておくこともできる。
その場合は、重合体成分の調整時に、ワックスと高分子
量重合体とを溶剤に予備溶解した後、低分子重合体溶液
と混合する方法が好ましい。これによりミクロな領域で
の相分離が緩和され、高分子量成分の再凝集が制御さ
れ、低分子重合体との良好な分散状態も得られる。
【0189】上記ワックスの添加量は、結着樹脂100
質量部に対して0.5〜10質量部であることが好まし
く、1〜8質量部であることがより好ましい。尚、2種
類以上のワックスを併用して添加しても良い。
質量部に対して0.5〜10質量部であることが好まし
く、1〜8質量部であることがより好ましい。尚、2種
類以上のワックスを併用して添加しても良い。
【0190】本発明のトナーに使用できる着色剤として
は、任意の適当な顔料又は染料が挙げられる。例えば顔
料として、カーボンブラック、アニリンブラック、アセ
チレンブラック、ナフトールイエロー、ハンザイエロ
ー、ローダミンレーキ、アリザリンレーキ、ベンガラ、
フタロシアニンブルー、インダンスレンブルー等があ
る。これらは定着画像の光学濃度を維持するために必要
な量が用いられ、結着樹脂100質量部に対し0.1〜
20質量部、好ましくは0.2〜10質量部の添加量が
良い。同様の目的で、更に染料が用いられる。例えば、
アゾ系染料、アントラキノン系染料、キサンテン系染
料、メチン系染料があり、結着樹脂100質量部に対し
0.1〜20質量部、好ましくは0.3〜10質量部の
添加量が良い。
は、任意の適当な顔料又は染料が挙げられる。例えば顔
料として、カーボンブラック、アニリンブラック、アセ
チレンブラック、ナフトールイエロー、ハンザイエロ
ー、ローダミンレーキ、アリザリンレーキ、ベンガラ、
フタロシアニンブルー、インダンスレンブルー等があ
る。これらは定着画像の光学濃度を維持するために必要
な量が用いられ、結着樹脂100質量部に対し0.1〜
20質量部、好ましくは0.2〜10質量部の添加量が
良い。同様の目的で、更に染料が用いられる。例えば、
アゾ系染料、アントラキノン系染料、キサンテン系染
料、メチン系染料があり、結着樹脂100質量部に対し
0.1〜20質量部、好ましくは0.3〜10質量部の
添加量が良い。
【0191】本発明のトナーにおいては、着色剤として
磁性体を用い、磁性トナーとして使用することもでき
る。
磁性体を用い、磁性トナーとして使用することもでき
る。
【0192】本発明の結着樹脂とイミダゾール化合物を
含有するトナーにおいて、着色剤として磁性体を含有す
る磁性トナーに適用した場合、磁性体のトナー粒子から
の欠落を抑制することができることから特に効果的であ
る。
含有するトナーにおいて、着色剤として磁性体を含有す
る磁性トナーに適用した場合、磁性体のトナー粒子から
の欠落を抑制することができることから特に効果的であ
る。
【0193】このトナー粒子からの磁性体の欠落が抑制
できる理由は、明確には解明されていないが、イミダゾ
ール化合物中の2級アミンと結着樹脂中のカルボキシル
基、グリシジル基、水酸基又は酸無水物基との相互作用
によりトナー粒子中からのイミダゾール化合物のトナー
粒子からの欠落が抑制されることから、該イミダゾール
化合物のトナー粒子からの欠落に伴って生じる磁性体の
トナー粒子からの欠落も抑制されるようになるからであ
ると推測される。
できる理由は、明確には解明されていないが、イミダゾ
ール化合物中の2級アミンと結着樹脂中のカルボキシル
基、グリシジル基、水酸基又は酸無水物基との相互作用
によりトナー粒子中からのイミダゾール化合物のトナー
粒子からの欠落が抑制されることから、該イミダゾール
化合物のトナー粒子からの欠落に伴って生じる磁性体の
トナー粒子からの欠落も抑制されるようになるからであ
ると推測される。
【0194】本発明に用いられる磁性体としては、マグ
ネタイト、マグヘマイト、フェライトの如き酸化鉄;
鉄、コバルト、ニッケルのような金属あるいはこれらの
金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウ
ム、錫、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カ
ドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タ
ングステン、バナジウムのような金属の合金及びその混
合物が用いられ、その磁性体表面或いは内部にケイ素元
素を含有するものが好ましい。
ネタイト、マグヘマイト、フェライトの如き酸化鉄;
鉄、コバルト、ニッケルのような金属あるいはこれらの
金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウ
ム、錫、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カ
ドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タ
ングステン、バナジウムのような金属の合金及びその混
合物が用いられ、その磁性体表面或いは内部にケイ素元
素を含有するものが好ましい。
【0195】磁性体の平均粒子径としては、好ましくは
0.05〜1.0μm、より好ましくは0.1〜0.6
μm、さらに好ましくは0.1〜0.4μmであること
が良い。
0.05〜1.0μm、より好ましくは0.1〜0.6
μm、さらに好ましくは0.1〜0.4μmであること
が良い。
【0196】本発明においてトナーに含有させる磁性体
の量は、結着樹脂100質量部に対して好ましくは10
〜200質量部、より好ましくは20〜170質量部、
更に好ましくは30〜150質量部であることが良い。
の量は、結着樹脂100質量部に対して好ましくは10
〜200質量部、より好ましくは20〜170質量部、
更に好ましくは30〜150質量部であることが良い。
【0197】本発明のトナーにおいては、帯電安定性、
現像性、流動性、耐久性向上のため、シリカ微粉末を外
部添加することが好ましい。
現像性、流動性、耐久性向上のため、シリカ微粉末を外
部添加することが好ましい。
【0198】本発明に用いられるシリカ微粉末は、窒素
吸着によるBET法による比表面積が好ましくは30m
2/g以上、より好ましくは50〜400m2/gの範囲
内のものが良好な結果を与える。トナー100質量部に
対してシリカ微粉体0.01〜8質量部、好ましくは
0.1〜5質量部使用するのが良い。
吸着によるBET法による比表面積が好ましくは30m
2/g以上、より好ましくは50〜400m2/gの範囲
内のものが良好な結果を与える。トナー100質量部に
対してシリカ微粉体0.01〜8質量部、好ましくは
0.1〜5質量部使用するのが良い。
【0199】本発明に用いられるシリカ微粉末は、必要
に応じて、疎水化、帯電性コントロールなどの目的でシ
リコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコー
ンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリ
ング剤、官能基を有するシラン化合物、その他の有機ケ
イ素化合物の如き処理剤で、或いは種々の処理剤を併用
して処理されていることも好ましい。
に応じて、疎水化、帯電性コントロールなどの目的でシ
リコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコー
ンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリ
ング剤、官能基を有するシラン化合物、その他の有機ケ
イ素化合物の如き処理剤で、或いは種々の処理剤を併用
して処理されていることも好ましい。
【0200】本発明のトナーには、必要に応じて他の外
部添加剤を添加しても良い。
部添加剤を添加しても良い。
【0201】例えば、帯電補助剤、導電性付与剤、流動
性付与剤、ケーキング防止剤、熱ローラー定着時の離型
剤、滑剤、研磨剤等の働きをする樹脂微粒子や無機微粒
子などである。
性付与剤、ケーキング防止剤、熱ローラー定着時の離型
剤、滑剤、研磨剤等の働きをする樹脂微粒子や無機微粒
子などである。
【0202】例えば滑剤としては、テフロン(登録商
標)粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデ
ン粉末が挙げられ、中でもポリフッ化ビニリデン粉末が
好ましい。研磨剤としては、酸化セリウム粉末、炭化ケ
イ素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末が挙げられ、中
でもチタン酸ストロンチウム粉末が好ましい。流動性付
与剤としては、酸化チタン粉末、酸化アルミニウム粉末
が挙げられ、中でも疎水性のものが好ましい。導電性付
与剤としては、カーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、
酸化アンチモン粉末、酸化スズ粉末が挙げられる。さら
に、逆極性の白色微粒子及び黒色微粒子を現像性向上剤
として少量用いることができる。
標)粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデ
ン粉末が挙げられ、中でもポリフッ化ビニリデン粉末が
好ましい。研磨剤としては、酸化セリウム粉末、炭化ケ
イ素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末が挙げられ、中
でもチタン酸ストロンチウム粉末が好ましい。流動性付
与剤としては、酸化チタン粉末、酸化アルミニウム粉末
が挙げられ、中でも疎水性のものが好ましい。導電性付
与剤としては、カーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、
酸化アンチモン粉末、酸化スズ粉末が挙げられる。さら
に、逆極性の白色微粒子及び黒色微粒子を現像性向上剤
として少量用いることができる。
【0203】本発明のトナーを作製するには、カルボキ
シル基含有ビニル樹脂、グリシジル基含有ビニル樹脂、
イミダゾール化合物及び必要に応じて磁性体、着色剤、
ワックス、金属塩ないしは金属錯体、顔料又は染料、そ
の他の添加剤を、ヘンシェルミキサー、ボールミルの如
き混合機により十分混合してから加熱ロール、ニーダ
ー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融混練
し、冷却固化後粉砕及び分級を行い、更に必要に応じて
所望の添加剤をヘンシェルミキサーの如き混合機により
十分混合し、本発明のトナーを得ることができる。
シル基含有ビニル樹脂、グリシジル基含有ビニル樹脂、
イミダゾール化合物及び必要に応じて磁性体、着色剤、
ワックス、金属塩ないしは金属錯体、顔料又は染料、そ
の他の添加剤を、ヘンシェルミキサー、ボールミルの如
き混合機により十分混合してから加熱ロール、ニーダ
ー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融混練
し、冷却固化後粉砕及び分級を行い、更に必要に応じて
所望の添加剤をヘンシェルミキサーの如き混合機により
十分混合し、本発明のトナーを得ることができる。
【0204】例えば混合機としては、ヘンシェルミキサ
ー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社
製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキ
サー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワ
ミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工
社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)が挙げら
れ、混練機としては、KRCニーダー(栗本鉄工所社
製);ブス・コ・ニーダーBuss社製);TEM型押
出機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼所
社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);三本ロール
ミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所社
製);ニーデックス(三井鉱山社製);MS式加圧ニー
ダー、ニダールーダー(森山製作所社製);バンバリー
ミキサー(神戸製鋼所社製)が挙げられ、粉砕機として
は、カウンタージェットミル、ミクロンジェット、イノ
マイザ(ホソカワミクロン社製);IDS型ミル、PJ
Mジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社製);ク
ロスジェットミル(栗本鉄工所社製);ウルマックス
(日曹エンジニアリング社製);SKジェット・オー・
ミル(セイシン企業社製);クリプトロン(川崎重工業
社製);ターボミル(ターボ工業社製)が挙げられ、分
級機としては、クラッシール、マイクロンクラッシファ
イアー、スペディッククラシファイアー(セイシン企業
社製);ターボクラッシファイアー(日新エンジニアリ
ング社製);ミクロンセパレータ、ターボプレックス
(ATP)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社
製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)、ディスパー
ジョンセパレータ(日本ニューマチック工業社製);Y
Mマイクロカット(安川商事社製)が挙げられ、粗粒な
どをふるい分けるために用いられる篩い装置としては、
ウルトラソニック(晃栄産業社製);レゾナシーブ、ジ
ャイロシフター(徳寿工作所社);バイブラソニックシ
ステム(ダルトン社製);ソニクリーン(新東工業社
製);ターボスクリーナー(ターボ工業社製);ミクロ
シフター(槙野産業社製);円形振動篩いが挙げられ
る。
ー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社
製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキ
サー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワ
ミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工
社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)が挙げら
れ、混練機としては、KRCニーダー(栗本鉄工所社
製);ブス・コ・ニーダーBuss社製);TEM型押
出機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼所
社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);三本ロール
ミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所社
製);ニーデックス(三井鉱山社製);MS式加圧ニー
ダー、ニダールーダー(森山製作所社製);バンバリー
ミキサー(神戸製鋼所社製)が挙げられ、粉砕機として
は、カウンタージェットミル、ミクロンジェット、イノ
マイザ(ホソカワミクロン社製);IDS型ミル、PJ
Mジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社製);ク
ロスジェットミル(栗本鉄工所社製);ウルマックス
(日曹エンジニアリング社製);SKジェット・オー・
ミル(セイシン企業社製);クリプトロン(川崎重工業
社製);ターボミル(ターボ工業社製)が挙げられ、分
級機としては、クラッシール、マイクロンクラッシファ
イアー、スペディッククラシファイアー(セイシン企業
社製);ターボクラッシファイアー(日新エンジニアリ
ング社製);ミクロンセパレータ、ターボプレックス
(ATP)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社
製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)、ディスパー
ジョンセパレータ(日本ニューマチック工業社製);Y
Mマイクロカット(安川商事社製)が挙げられ、粗粒な
どをふるい分けるために用いられる篩い装置としては、
ウルトラソニック(晃栄産業社製);レゾナシーブ、ジ
ャイロシフター(徳寿工作所社);バイブラソニックシ
ステム(ダルトン社製);ソニクリーン(新東工業社
製);ターボスクリーナー(ターボ工業社製);ミクロ
シフター(槙野産業社製);円形振動篩いが挙げられ
る。
【0205】特に本発明では、上述した通り、カルボキ
シル基含有樹脂とグリシジル基含有ビニル樹脂とをトナ
ー製造時の溶融混練時に架橋反応させることが好まし
い。樹脂製造時に架橋反応させる場合には、架橋反応に
より生成した高分子成分やTHF不溶分が、トナー製造
時の溶融混練時のシェアーにより分子鎖切断を起こりや
すくなり、耐オフセット性や耐ブロッキング性の悪化に
つながるため、高温で架橋させる必要がある。この様に
樹脂製造時に架橋反応した結着樹脂をトナーに適用する
場合、トナー製造時の混練工程で、再度混練されるた
め、トナー物性のコントロールが難しくなる。また樹脂
の溶融粘度が非常に高くなるため、他の材料との分散性
が悪化する。
シル基含有樹脂とグリシジル基含有ビニル樹脂とをトナ
ー製造時の溶融混練時に架橋反応させることが好まし
い。樹脂製造時に架橋反応させる場合には、架橋反応に
より生成した高分子成分やTHF不溶分が、トナー製造
時の溶融混練時のシェアーにより分子鎖切断を起こりや
すくなり、耐オフセット性や耐ブロッキング性の悪化に
つながるため、高温で架橋させる必要がある。この様に
樹脂製造時に架橋反応した結着樹脂をトナーに適用する
場合、トナー製造時の混練工程で、再度混練されるた
め、トナー物性のコントロールが難しくなる。また樹脂
の溶融粘度が非常に高くなるため、他の材料との分散性
が悪化する。
【0206】カルボキシル基含有樹脂とグリシジル基含
有ビニル樹脂とをトナー製造時の溶融混練時に架橋反応
させる反応を良好に行うためには、混練時の樹脂温が高
く、且つ混練機中での混練物の滞留時間が長くなるよう
に、混練機の加熱設定及びパドル構成を調整することが
重要である。
有ビニル樹脂とをトナー製造時の溶融混練時に架橋反応
させる反応を良好に行うためには、混練時の樹脂温が高
く、且つ混練機中での混練物の滞留時間が長くなるよう
に、混練機の加熱設定及びパドル構成を調整することが
重要である。
【0207】本発明においては、混練工程において、滞
留計数LD2/(Vex×1000)≧250の関係式
を満たすように混練されることが好ましく、250乃至
700がさらに好ましい。ここで、Lはパドル全長(m
m)、Dはスクリュー径(mm)、Vexは押し出し量
(cm3/s)を示す。
留計数LD2/(Vex×1000)≧250の関係式
を満たすように混練されることが好ましく、250乃至
700がさらに好ましい。ここで、Lはパドル全長(m
m)、Dはスクリュー径(mm)、Vexは押し出し量
(cm3/s)を示す。
【0208】滞留計数が小さいということは、即ち、L
又はDが小さく、又は、押し出し量が多いことを意味
し、つまり、混練機内での混練物の滞留時間が少ないこ
とを意味する。滞留計数が250未満の場合、混練物に
熱が加わるが時間が短くなり、カルボキシル基とグリシ
ジル基の架橋反応があまり進まない。
又はDが小さく、又は、押し出し量が多いことを意味
し、つまり、混練機内での混練物の滞留時間が少ないこ
とを意味する。滞留計数が250未満の場合、混練物に
熱が加わるが時間が短くなり、カルボキシル基とグリシ
ジル基の架橋反応があまり進まない。
【0209】更に、混練物が、混練機の排出口直後の樹
脂温で140乃至200℃になるように加熱設定及びパ
ドル構成を調整することが好ましい。樹脂温が140℃
未満の場合、架橋反応が速やかに行われず、200℃超
の場合、架橋反応は進むが、混練物の溶融粘度が下が
り、混練物にシェアーがかかり難くなり、他の材料の分
散性の悪化につながる。
脂温で140乃至200℃になるように加熱設定及びパ
ドル構成を調整することが好ましい。樹脂温が140℃
未満の場合、架橋反応が速やかに行われず、200℃超
の場合、架橋反応は進むが、混練物の溶融粘度が下が
り、混練物にシェアーがかかり難くなり、他の材料の分
散性の悪化につながる。
【0210】具体的には、図1〜7が示す通り、混練機
のニーディンク部のパドル構成を順送りパドルr(図4
参照)、滞留パドルw(図5参照)及び逆送りパドルl
(図6参照)を組み合わせて、ニーディンク部を調整
し、更に、混練機の加熱設定温度を低くし、混練する樹
脂に高いシェアーをかけて混練することにより、樹脂の
自己発熱により混練時の樹脂温を上げる方法が好まし
い。
のニーディンク部のパドル構成を順送りパドルr(図4
参照)、滞留パドルw(図5参照)及び逆送りパドルl
(図6参照)を組み合わせて、ニーディンク部を調整
し、更に、混練機の加熱設定温度を低くし、混練する樹
脂に高いシェアーをかけて混練することにより、樹脂の
自己発熱により混練時の樹脂温を上げる方法が好まし
い。
【0211】
【実施例】以下、具体的実施例にもって本発明を更に詳
しく説明するが、本発明は何らこれらに限定されるもの
ではない。
しく説明するが、本発明は何らこれらに限定されるもの
ではない。
【0212】 <高分子成分の製造例A−1> ・スチレン 79質量部 ・アクリル酸n−ブチル 20質量部 ・メタクリル酸 1.0質量部 ・2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン 1質量部 上記各成分を、4つ口フラスコ内でキシレン200質量
部を撹拌しながら容器内を十分に窒素で置換し120℃
に昇温させた後4時間かけて滴下した。更にキシレン還
流後下で重合を完了し、減圧下で溶媒を蒸留除去した。
このようにして得られた樹脂をA−1とする。
部を撹拌しながら容器内を十分に窒素で置換し120℃
に昇温させた後4時間かけて滴下した。更にキシレン還
流後下で重合を完了し、減圧下で溶媒を蒸留除去した。
このようにして得られた樹脂をA−1とする。
【0213】<高分子成分の製造例A−2>製造例A−
1において、スチレン78質量部、アクリル酸n−ブチ
ル10質量部、メタクリル酸2質量部、2,2−ビス
(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)
プロパン0.8質量部に変えた以外は製造例A−1と同
様にして樹脂A−2を得た。
1において、スチレン78質量部、アクリル酸n−ブチ
ル10質量部、メタクリル酸2質量部、2,2−ビス
(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)
プロパン0.8質量部に変えた以外は製造例A−1と同
様にして樹脂A−2を得た。
【0214】<高分子成分の製造例A−3>製造例A−
1において、スチレン79.5質量部、アクリル酸n−
ブチル20質量部、アクリル酸0.5質量部、2,2−
ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシ
ル)プロパン1.2質量部に変えた以外は製造例A−1
と同様にして樹脂A−3を得た。
1において、スチレン79.5質量部、アクリル酸n−
ブチル20質量部、アクリル酸0.5質量部、2,2−
ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシ
ル)プロパン1.2質量部に変えた以外は製造例A−1
と同様にして樹脂A−3を得た。
【0215】<高分子成分の製造例A−4>製造例A−
1において、スチレン79.7質量部、アクリル酸n−
ブチル20質量部、メタクリル酸0.3質量部、2,2
−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキ
シル)プロパン1質量部に変えた以外は製造例A−1と
同様にして樹脂A−4を得た。
1において、スチレン79.7質量部、アクリル酸n−
ブチル20質量部、メタクリル酸0.3質量部、2,2
−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキ
シル)プロパン1質量部に変えた以外は製造例A−1と
同様にして樹脂A−4を得た。
【0216】<高分子成分の製造例A−5>製造例A−
1において、スチレン79.8質量部、アクリル酸n−
ブチル20質量部、マレイン酸モノブチル0.2質量
部、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシ
シクロヘキシル)プロパン1質量部に変えた以外は製造
例A−1と同様にして樹脂A−5を得た。
1において、スチレン79.8質量部、アクリル酸n−
ブチル20質量部、マレイン酸モノブチル0.2質量
部、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシ
シクロヘキシル)プロパン1質量部に変えた以外は製造
例A−1と同様にして樹脂A−5を得た。
【0217】<高分子成分の製造例A−6>製造例A−
1において、スチレン72質量部、アクリル酸n−ブチ
ル18質量部、メタクリル酸10質量部、2,2−ビス
(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)
プロパン1質量部に変えた以外は製造例A−1と同様に
して樹脂A−6を得た。
1において、スチレン72質量部、アクリル酸n−ブチ
ル18質量部、メタクリル酸10質量部、2,2−ビス
(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)
プロパン1質量部に変えた以外は製造例A−1と同様に
して樹脂A−6を得た。
【0218】 <カルボキシル基含有ビニル樹脂の製造例B−1> ・高分子成分樹脂A−1 40質量部 ・スチレン 47.4質量部 ・アクリル酸n−ブチル 12質量部 ・メタクリル酸 0.6質量部 ・ジ−t−ブチルパーオキサイド 1.6質量部 上記原料をキシレン200質量部中に4時間かけて滴下
した。更に、キシレン還流下で重合を完了し、減圧下で
溶媒を蒸留除去し、平均粒径0.3mmに粉砕し、この
ようにして得られた樹脂をB−1とする。
した。更に、キシレン還流下で重合を完了し、減圧下で
溶媒を蒸留除去し、平均粒径0.3mmに粉砕し、この
ようにして得られた樹脂をB−1とする。
【0219】<カルボキシル基含有ビニル樹脂の製造例
B−2>製造例B−1において、高分子成分樹脂A−1
を50質量部、スチレン39.8質量部、アクリル酸n
−ブチル10質量部、アクリル酸0.2質量部、ジ−t
−ブチルパーオキサイド1.5質量部に変えた以外は製
造例B−1と同様にして樹脂B−2を得た。
B−2>製造例B−1において、高分子成分樹脂A−1
を50質量部、スチレン39.8質量部、アクリル酸n
−ブチル10質量部、アクリル酸0.2質量部、ジ−t
−ブチルパーオキサイド1.5質量部に変えた以外は製
造例B−1と同様にして樹脂B−2を得た。
【0220】<カルボキシル基含有ビニル樹脂の製造例
B−3>製造例B−1において、高分子成分樹脂A−2
を30質量部、スチレン55.3質量部、アクリル酸n
−ブチル14質量部、メタクリル酸0.7質量部、ジ−
t−ブチルパーオキサイド1.8質量部に変えた以外は
製造例B−1と同様にして樹脂B−3を得た。
B−3>製造例B−1において、高分子成分樹脂A−2
を30質量部、スチレン55.3質量部、アクリル酸n
−ブチル14質量部、メタクリル酸0.7質量部、ジ−
t−ブチルパーオキサイド1.8質量部に変えた以外は
製造例B−1と同様にして樹脂B−3を得た。
【0221】<カルボキシル基含有ビニル樹脂の製造例
B−4>製造例B−1において、高分子成分樹脂A−2
を10質量部、スチレン71.1質量部、アクリル酸n
−ブチル28質量部、メタクリル酸0.9質量部、ジ−
t−ブチルパーオキサイド2.4質量部に変えた以外は
製造例B−1と同様にして樹脂B−4を得た。
B−4>製造例B−1において、高分子成分樹脂A−2
を10質量部、スチレン71.1質量部、アクリル酸n
−ブチル28質量部、メタクリル酸0.9質量部、ジ−
t−ブチルパーオキサイド2.4質量部に変えた以外は
製造例B−1と同様にして樹脂B−4を得た。
【0222】<カルボキシル基含有ビニル樹脂の製造例
B−5>製造例B−1において、高分子成分樹脂A−3
を40質量部、スチレン47.9質量部、アクリル酸n
−ブチル12質量部、メタクリル酸0.1質量部、ジ−
t−ブチルパーオキサイド1.6質量部に変えた以外は
製造例B−1と同様にして樹脂B−5を得た。
B−5>製造例B−1において、高分子成分樹脂A−3
を40質量部、スチレン47.9質量部、アクリル酸n
−ブチル12質量部、メタクリル酸0.1質量部、ジ−
t−ブチルパーオキサイド1.6質量部に変えた以外は
製造例B−1と同様にして樹脂B−5を得た。
【0223】<カルボキシル基含有ビニル樹脂の製造例
B−6>製造例B−1において、高分子成分樹脂A−4
を50質量部、スチレン40質量部、アクリル酸n−ブ
チル10質量部、ジ−t−ブチルパーオキサイド1.5
質量部に変えた以外は製造例B−1と同様にして樹脂B
−6を得た。
B−6>製造例B−1において、高分子成分樹脂A−4
を50質量部、スチレン40質量部、アクリル酸n−ブ
チル10質量部、ジ−t−ブチルパーオキサイド1.5
質量部に変えた以外は製造例B−1と同様にして樹脂B
−6を得た。
【0224】<カルボキシル基含有ビニル樹脂の製造例
B−7>製造例B−1において、高分子成分樹脂A−5
を50質量部、スチレン40質量部、アクリル酸n−ブ
チル10質量部、ジ−t−ブチルパーオキサイド1.5
質量部に変えた以外は製造例B−1と同様にして樹脂B
−7を得た。
B−7>製造例B−1において、高分子成分樹脂A−5
を50質量部、スチレン40質量部、アクリル酸n−ブ
チル10質量部、ジ−t−ブチルパーオキサイド1.5
質量部に変えた以外は製造例B−1と同様にして樹脂B
−7を得た。
【0225】<カルボキシル基含有ビニル樹脂の製造例
B−8> 比較樹脂例 製造例B−1において、高分子成分樹脂A−3を2質量
部、スチレン77.7質量部、アクリル酸n−ブチル2
0質量部、メタクリル酸0.3質量部、ジ−t−ブチル
パーオキサイド3.0質量部に変えた以外は製造例B−
1と同様にして樹脂B−8を得た。
B−8> 比較樹脂例 製造例B−1において、高分子成分樹脂A−3を2質量
部、スチレン77.7質量部、アクリル酸n−ブチル2
0質量部、メタクリル酸0.3質量部、ジ−t−ブチル
パーオキサイド3.0質量部に変えた以外は製造例B−
1と同様にして樹脂B−8を得た。
【0226】<カルボキシル基含有ビニル樹脂の製造例
B−9> 比較樹脂例 製造例B−1において、高分子成分樹脂A−6を40質
量部、スチレン47質量部、アクリル酸n−ブチル12
質量部、メタクリル酸1質量部、ジ−t−ブチルパーオ
キサイド1.6質量部に変えた以外は製造例B−1と同
様にして樹脂B−9を得た。
B−9> 比較樹脂例 製造例B−1において、高分子成分樹脂A−6を40質
量部、スチレン47質量部、アクリル酸n−ブチル12
質量部、メタクリル酸1質量部、ジ−t−ブチルパーオ
キサイド1.6質量部に変えた以外は製造例B−1と同
様にして樹脂B−9を得た。
【0227】<カルボキシル基含有ビニル樹脂の製造例
B−10> 比較樹脂例 製造例B−1において、平均粒径を0.05mmに変え
た以外は製造例B−1と同様にして樹脂B−10を得
た。
B−10> 比較樹脂例 製造例B−1において、平均粒径を0.05mmに変え
た以外は製造例B−1と同様にして樹脂B−10を得
た。
【0228】<カルボキシル基含有ビニル樹脂の製造例
B−11> 比較樹脂例 製造例B−1において、平均粒径を1.0mmに変えた
以外は製造例B−1と同様にして樹脂B−11を得た。
B−11> 比較樹脂例 製造例B−1において、平均粒径を1.0mmに変えた
以外は製造例B−1と同様にして樹脂B−11を得た。
【0229】これらのカルボキシル基含有ビニル樹脂の
物性を表2にまとめた。
物性を表2にまとめた。
【0230】
【表2】
【0231】 <グリシジル基含有ビニル樹脂の製造例C−1> ・スチレン 75質量部 ・アクリル酸n−ブチル 18質量部 ・メタクリル酸グリシジル 7質量部 ・ジ−t−ブチルパーオキサイド 5質量部 上記各成分を、4つ口フラスコ内でキシレン200質量
部を撹拌しながら容器内を十分に窒素で置換し120℃
に昇温させた後4時間かけて滴下した。更にキシレン還
流後下で重合を完了し、減圧下で溶媒を蒸留除去し、平
均粒径0.3mmに粉砕し、このようにして得られた樹
脂をC−1とする。
部を撹拌しながら容器内を十分に窒素で置換し120℃
に昇温させた後4時間かけて滴下した。更にキシレン還
流後下で重合を完了し、減圧下で溶媒を蒸留除去し、平
均粒径0.3mmに粉砕し、このようにして得られた樹
脂をC−1とする。
【0232】<グリシジル基含有ビニル樹脂の製造例C
−2>製造例C−1において、スチレン70.7質量
部、アクリル酸n−ブチル25質量部、メタクリル酸グ
リシジル4.3質量部、ジ−t−ブチルパーオキサイド
5質量部に変えた以外は製造例C−1と同様にして樹脂
C−2を得た。
−2>製造例C−1において、スチレン70.7質量
部、アクリル酸n−ブチル25質量部、メタクリル酸グ
リシジル4.3質量部、ジ−t−ブチルパーオキサイド
5質量部に変えた以外は製造例C−1と同様にして樹脂
C−2を得た。
【0233】<グリシジル基含有ビニル樹脂の製造例C
−3>製造例C−1において、スチレン60質量部、ア
クリル酸n−ブチル20質量部、メタクリル酸グリシジ
ル20質量部、ジ−t−ブチルパーオキサイド5質量部
に変えた以外は製造例C−1と同様にして樹脂C−3を
得た。
−3>製造例C−1において、スチレン60質量部、ア
クリル酸n−ブチル20質量部、メタクリル酸グリシジ
ル20質量部、ジ−t−ブチルパーオキサイド5質量部
に変えた以外は製造例C−1と同様にして樹脂C−3を
得た。
【0234】これらのグリシジル基含有ビニル樹脂の物
性を表3にまとめた。
性を表3にまとめた。
【0235】
【表3】
【0236】 〔実施例1〕 ・カルボキシル基含有ビニル樹脂B−1 90質量部 ・グリシジル基含有ビニル樹脂C−1 10質量部 ・マグネタイト 90質量部 ・ポリエチレンワックス 4質量部 ・イミダゾール化合物3−1 2質量部 上記材料をヘンシェルミキサーで十分に前混合した後、
混練物の排出口直後の樹脂温が180℃になるように設
定した2軸混練押し出し機によって溶融混練した。溶融
混練において、滞留計数450の条件で、混練を行っ
た。そして、得られた混練物を冷却し、カッターミルで
粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて
微粉砕し、得られた微粉砕物を更に風力分級機で分級
し、重量平均径8.0μmの分級微粉体(トナー粒子)
を得た。
混練物の排出口直後の樹脂温が180℃になるように設
定した2軸混練押し出し機によって溶融混練した。溶融
混練において、滞留計数450の条件で、混練を行っ
た。そして、得られた混練物を冷却し、カッターミルで
粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて
微粉砕し、得られた微粉砕物を更に風力分級機で分級
し、重量平均径8.0μmの分級微粉体(トナー粒子)
を得た。
【0237】得られた分級微粉体100質量部に、乾式
法で製造されたシリカ微粉体(BET比表面積200m
2/g)100質量部あたりアミノ変性シリコーンオイ
ル(アミン当量830、25℃における粘度70cS
t)17質量部で処理した疎水性シリカ0.8質量部を
加え、ヘンシェルミキサーで混合し、目開き150μm
のメッシュで篩い、トナー1を得た。
法で製造されたシリカ微粉体(BET比表面積200m
2/g)100質量部あたりアミノ変性シリコーンオイ
ル(アミン当量830、25℃における粘度70cS
t)17質量部で処理した疎水性シリカ0.8質量部を
加え、ヘンシェルミキサーで混合し、目開き150μm
のメッシュで篩い、トナー1を得た。
【0238】得られたトナー1について、次に示す各評
価試験を行った。
価試験を行った。
【0239】[耐オフセット性評価試験]市販の複写機
NP6030(キヤノン(株)社製)の定着器を外部へ
取り外し、複写機外でも動作し、定着ローラー温度を任
意に設定可能にし、プロセススピードを100mm/s
ecとなるように改造した外部定着器を用い、未定着画
像を通紙することにより耐オフセット性を評価した。評
価に際して、定着ローラーの温度を200〜240℃の
範囲で5℃おきに温調し、定着ローラーのトナーがオフ
セットした温度をオフセット温度とした(評価環境:常
温/常湿(23℃/60%RH))。
NP6030(キヤノン(株)社製)の定着器を外部へ
取り外し、複写機外でも動作し、定着ローラー温度を任
意に設定可能にし、プロセススピードを100mm/s
ecとなるように改造した外部定着器を用い、未定着画
像を通紙することにより耐オフセット性を評価した。評
価に際して、定着ローラーの温度を200〜240℃の
範囲で5℃おきに温調し、定着ローラーのトナーがオフ
セットした温度をオフセット温度とした(評価環境:常
温/常湿(23℃/60%RH))。
【0240】[定着性評価試験]外部定着器のニップを
5.0mm、プロセススピードを180mm/secに
設定し、120〜250℃の温度範囲で5℃おきに温調
して、各々の温度で未定着画像の定着を行い、得られた
画像を4.9kPaの加重をかけたシルボン紙で往復5
回摺擦し、摺擦前後の画像濃度低下率が10%以下にな
る点を定着開始温度とした。 [耐ブロッキング性]約10gのトナーを100mlの
ポリカップに入れ、50℃で3日放置した後、目視で評
価した。
5.0mm、プロセススピードを180mm/secに
設定し、120〜250℃の温度範囲で5℃おきに温調
して、各々の温度で未定着画像の定着を行い、得られた
画像を4.9kPaの加重をかけたシルボン紙で往復5
回摺擦し、摺擦前後の画像濃度低下率が10%以下にな
る点を定着開始温度とした。 [耐ブロッキング性]約10gのトナーを100mlの
ポリカップに入れ、50℃で3日放置した後、目視で評
価した。
【0241】・耐ブロッキンクランク A 凝集物は見られない。 B 凝集物は見られるが容易に崩れる。 C 凝集物は見られるが振れば崩れる。 D 凝集物をつかむことができ容易に崩れない。
【0242】[スリーブコート性評価試験]スリーブ上
のトナーコートを目視し、ブロッチの発生レベルを下に
示すランクに分類した(評価環境:常温/常湿(23℃
/60%RH)、常温/低湿(23℃/5%RH)、高
温/高湿(32.5℃/80%RH))。
のトナーコートを目視し、ブロッチの発生レベルを下に
示すランクに分類した(評価環境:常温/常湿(23℃
/60%RH)、常温/低湿(23℃/5%RH)、高
温/高湿(32.5℃/80%RH))。
【0243】・ブロッチランク A 全く発生していない。 B スリーブ端部にわずかに発生している。 C 極わずか発生しているが画像には影響しない。 D はっきりと発生しており画像に影響する。
【0244】[画像評価試験及び定着加熱部材耐久試
験]市販の複写機NP6085(キヤノン(株)社製)
を正帯電性トナーを使用できるように、現像バイアスな
ど種々の条件を変更し、反転現像機に改造した。更に、
常温/常湿環境下において50,000枚複写し、引き
続き、常温/低湿環境、および高温/高湿環境の各環境
下においてそれぞれ50,000枚複写を行い、画像濃
度、カブリなどの画像評価した。また、定着ウェブを目
視し、のトナー汚染レベルを下に示すランクに分類した
(評価環境:常温/常湿(23℃/60%RH)、常温
/低湿(23℃/5%RH)、高温/高湿(32.5℃
/80%RH))。
験]市販の複写機NP6085(キヤノン(株)社製)
を正帯電性トナーを使用できるように、現像バイアスな
ど種々の条件を変更し、反転現像機に改造した。更に、
常温/常湿環境下において50,000枚複写し、引き
続き、常温/低湿環境、および高温/高湿環境の各環境
下においてそれぞれ50,000枚複写を行い、画像濃
度、カブリなどの画像評価した。また、定着ウェブを目
視し、のトナー汚染レベルを下に示すランクに分類した
(評価環境:常温/常湿(23℃/60%RH)、常温
/低湿(23℃/5%RH)、高温/高湿(32.5℃
/80%RH))。
【0245】また、常温/常湿環境下にて10,000
枚複写した後の現像スリーブ表面の一部をエタノールで
清浄に拭き取り、ベタ黒画像を複写し、エタノール拭き
清掃前後の画像濃度を測定し、その差を算出することに
よりスリーブ汚染の評価を行い、下に示すランクに分類
した。
枚複写した後の現像スリーブ表面の一部をエタノールで
清浄に拭き取り、ベタ黒画像を複写し、エタノール拭き
清掃前後の画像濃度を測定し、その差を算出することに
よりスリーブ汚染の評価を行い、下に示すランクに分類
した。
【0246】また、休止後再スタート時の裏汚れについ
て評価した((評価環境:常温/常湿(23℃/60%
RH))。
て評価した((評価環境:常温/常湿(23℃/60%
RH))。
【0247】・スリーブ汚染ランク A Δ0.03未満 B Δ0.03以上Δ0.10未満 C Δ0.10以上Δ0.20未満 D Δ0.20を超えるもの
【0248】・ウェブの汚れランク A 均一に拭き取られ、トナーの付着量も少ない B トナーの付着量は多いが再転移することはない C 休止後まれに定着部材に再転移し、画像に出ること
がある D 紙の表面、裏面等に汚染トナーが再転移することが
ある
がある D 紙の表面、裏面等に汚染トナーが再転移することが
ある
【0249】・休止後再スタート時の裏汚れランク A 全く汚染見られず B 通紙、1枚目のみにわずかに発生 C 通紙、1枚目のみに汚れあり D 通紙、2枚目以降にも汚れ有り
【0250】画像濃度は、「マクベス反射濃度計」(マ
クベス社製)を用いて測定した。カブリは、「反射濃度
計」(東京電色技術センター社製)を用いて、転写紙の
反射濃度と、ベタ白をコピーした後の転写紙の反射濃度
とを測定し、その差分をカブリ値とした。
クベス社製)を用いて測定した。カブリは、「反射濃度
計」(東京電色技術センター社製)を用いて、転写紙の
反射濃度と、ベタ白をコピーした後の転写紙の反射濃度
とを測定し、その差分をカブリ値とした。
【0251】これらの耐オフセット性試験、定着性評価
試験、スリーブコート性試験、画像評価試験及び定着加
熱部材耐久試験の評価結果を表5にまとめた。
試験、スリーブコート性試験、画像評価試験及び定着加
熱部材耐久試験の評価結果を表5にまとめた。
【0252】〔実施例2〕実施例1において、化合物を
3−10に変更する以外は同様にして、トナー2を得
た。このトナー2について同様に評価を行った。トナー
物性を表4、評価結果を表5にまとめた。
3−10に変更する以外は同様にして、トナー2を得
た。このトナー2について同様に評価を行った。トナー
物性を表4、評価結果を表5にまとめた。
【0253】〔実施例3〕実施例1において、化合物を
3−5変更する以外は同様にして、トナー3を得た。こ
のトナー3について同様に評価を行った。トナー物性を
表4に、評価結果を表5にまとめた。
3−5変更する以外は同様にして、トナー3を得た。こ
のトナー3について同様に評価を行った。トナー物性を
表4に、評価結果を表5にまとめた。
【0254】〔実施例4〕実施例1において、化合物を
4−1変更する以外は同様にして、トナー4を得た。こ
のトナー4について同様に評価を行った。トナー物性を
表4に、評価結果を表5にまとめた。
4−1変更する以外は同様にして、トナー4を得た。こ
のトナー4について同様に評価を行った。トナー物性を
表4に、評価結果を表5にまとめた。
【0255】〔実施例5〕実施例1において、カルボキ
シル基含有ビニル樹脂をB−2に変更し、化合物を5−
1に変更する以外は同様にして、トナー5を得た。この
トナー5について同様に評価を行った。トナー物性を表
4に、評価結果を表5にまとめた。
シル基含有ビニル樹脂をB−2に変更し、化合物を5−
1に変更する以外は同様にして、トナー5を得た。この
トナー5について同様に評価を行った。トナー物性を表
4に、評価結果を表5にまとめた。
【0256】〔実施例6〕実施例1において、カルボキ
シル基含有ビニル樹脂をB−2に変更し、化合物を6−
1に変更する以外は、同様にして、トナー6を得た。こ
のトナー6について同様に評価を行った。トナー物性を
表4に、評価結果を表5にまとめた。
シル基含有ビニル樹脂をB−2に変更し、化合物を6−
1に変更する以外は、同様にして、トナー6を得た。こ
のトナー6について同様に評価を行った。トナー物性を
表4に、評価結果を表5にまとめた。
【0257】〔実施例7〕実施例1において、カルボキ
シル基含有ビニル樹脂をB−2に変更し、グリシジル基
含有ビニル樹脂をC−2に変更し、化合物を6−23に
変更する以外は同様にして、トナー7を得た。このトナ
ー7について同様に評価を行った。トナー物性を表4
に、評価結果を表5にまとめた。
シル基含有ビニル樹脂をB−2に変更し、グリシジル基
含有ビニル樹脂をC−2に変更し、化合物を6−23に
変更する以外は同様にして、トナー7を得た。このトナ
ー7について同様に評価を行った。トナー物性を表4
に、評価結果を表5にまとめた。
【0258】〔実施例8〕実施例1において、カルボキ
シル基含有ビニル樹脂をB−3に変更し、グリシジル基
含有ビニル樹脂をC−2に変更し、化合物を8−1に変
更する以外は同様にして、トナー8を得た。このトナー
8について同様に評価を行った。トナー物性を表4に、
評価結果を表5にまとめた。
シル基含有ビニル樹脂をB−3に変更し、グリシジル基
含有ビニル樹脂をC−2に変更し、化合物を8−1に変
更する以外は同様にして、トナー8を得た。このトナー
8について同様に評価を行った。トナー物性を表4に、
評価結果を表5にまとめた。
【0259】〔実施例9〕実施例1において、カルボキ
シル基含有ビニル樹脂をB−4に変更し、グリシジル基
含有ビニル樹脂をC−3に変更し、化合物を9−1に変
更する以外は同様にして、トナー9を得た。このトナー
9について同様に評価を行った。トナー物性を表4に、
評価結果を表5にまとめた。
シル基含有ビニル樹脂をB−4に変更し、グリシジル基
含有ビニル樹脂をC−3に変更し、化合物を9−1に変
更する以外は同様にして、トナー9を得た。このトナー
9について同様に評価を行った。トナー物性を表4に、
評価結果を表5にまとめた。
【0260】〔実施例10〕実施例1において、カルボ
キシル基含有ビニル樹脂をB−5に変更し、グリシジル
基含有ビニル樹脂をC−3に変更し、化合物を10−1
に変更する以外は同様にして、トナー10を得た。この
トナー10について同様に評価を行った。トナー物性を
表4に、評価結果を表5にまとめた。
キシル基含有ビニル樹脂をB−5に変更し、グリシジル
基含有ビニル樹脂をC−3に変更し、化合物を10−1
に変更する以外は同様にして、トナー10を得た。この
トナー10について同様に評価を行った。トナー物性を
表4に、評価結果を表5にまとめた。
【0261】 〔実施例11〕 ・カルボキシル基含有ビニル樹脂B−6 80質量部 ・グリシジル基含有ビニル樹脂C−3 20質量部 ・マグネタイト 90質量部 ・ポリエチレンワックス 4質量部 ・イミダゾール化合物3−1 2質量部 上記材料をヘンシェルミキサーで十分に前混合した後、
混練物の排出口直後の樹脂温が180℃になるように設
定した2軸混練押し出し機によって溶融混練した。溶融
混練において、滞留計数700の条件で、混練を行っ
た。そして、得られた混練物を冷却し、カッターミルで
粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて
微粉砕し、得られた微粉砕物を更に風力分級機で分級
し、重量平均径8.0μmの分級微粉体(トナー粒子)
を得た。
混練物の排出口直後の樹脂温が180℃になるように設
定した2軸混練押し出し機によって溶融混練した。溶融
混練において、滞留計数700の条件で、混練を行っ
た。そして、得られた混練物を冷却し、カッターミルで
粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて
微粉砕し、得られた微粉砕物を更に風力分級機で分級
し、重量平均径8.0μmの分級微粉体(トナー粒子)
を得た。
【0262】得られた分級微粉体100質量部に、乾式
法で製造されたシリカ微粉体(BET比表面積200m
2/g)100質量部あたりアミノ変性シリコーンオイ
ル(アミン当量830、25℃における粘度70cS
t)17質量部で処理した疎水性シリカ0.8質量部を
加え、ヘンシェルミキサーで混合し、目開き150μm
のメッシュで篩い、トナー11を得た。このトナー11
について同様に評価を行った。トナー物性を表4に、評
価結果を表5にまとめた。
法で製造されたシリカ微粉体(BET比表面積200m
2/g)100質量部あたりアミノ変性シリコーンオイ
ル(アミン当量830、25℃における粘度70cS
t)17質量部で処理した疎水性シリカ0.8質量部を
加え、ヘンシェルミキサーで混合し、目開き150μm
のメッシュで篩い、トナー11を得た。このトナー11
について同様に評価を行った。トナー物性を表4に、評
価結果を表5にまとめた。
【0263】〔実施例12〕実施例11において、カル
ボキシル基含有ビニル樹脂をB−7に変更する以外は同
様にして、トナー12を得た。このトナー12について
同様に評価を行った。トナー物性を表4に、評価結果を
表5にまとめた。
ボキシル基含有ビニル樹脂をB−7に変更する以外は同
様にして、トナー12を得た。このトナー12について
同様に評価を行った。トナー物性を表4に、評価結果を
表5にまとめた。
【0264】〔比較例1〕実施例1において、カルボキ
シル基含有ビニル樹脂をB−8に変更し、化合物を9−
1に変更し、混練物の排出口直後の樹脂温が130℃に
なるように設定する以外は同様にして、トナー13を得
た。このトナー13について同様に評価を行った。トナ
ー物性を表4に、評価結果を表5にまとめた。
シル基含有ビニル樹脂をB−8に変更し、化合物を9−
1に変更し、混練物の排出口直後の樹脂温が130℃に
なるように設定する以外は同様にして、トナー13を得
た。このトナー13について同様に評価を行った。トナ
ー物性を表4に、評価結果を表5にまとめた。
【0265】〔比較例2〕実施例1において、カルボキ
シル基含有ビニル樹脂をB−9に変更し、グリシジル基
含有ビニル樹脂をC−3に変更し、化合物を9−1に変
更し、混練物の排出口直後の樹脂温が210℃になるよ
うに設定する以外は同様にして、トナー14を得た。こ
のトナー14について同様に評価を行った。トナー物性
を表4に、評価結果を表5にまとめた。
シル基含有ビニル樹脂をB−9に変更し、グリシジル基
含有ビニル樹脂をC−3に変更し、化合物を9−1に変
更し、混練物の排出口直後の樹脂温が210℃になるよ
うに設定する以外は同様にして、トナー14を得た。こ
のトナー14について同様に評価を行った。トナー物性
を表4に、評価結果を表5にまとめた。
【0266】〔比較例3〕実施例1において、グリシジ
ル基含有ビニル樹脂C−1を添加せず、化合物を9−1
に変更する以外は同様にして、トナー15を得た。この
トナー15について同様に評価を行った。トナー物性を
表4に、評価結果を表5にまとめた。
ル基含有ビニル樹脂C−1を添加せず、化合物を9−1
に変更する以外は同様にして、トナー15を得た。この
トナー15について同様に評価を行った。トナー物性を
表4に、評価結果を表5にまとめた。
【0267】〔比較例4〕実施例1において、カルボキ
シル基含有ビニル樹脂をB−4に変更し、グリシジル基
含有ビニル樹脂をC−3に変更し、化合物3−1をニグ
ロシンに変更する以外は同様にしてトナー16を得た。
このトナー16について同様の評価を行った。トナー物
性を表4に、評価結果を表5にまとめた。
シル基含有ビニル樹脂をB−4に変更し、グリシジル基
含有ビニル樹脂をC−3に変更し、化合物3−1をニグ
ロシンに変更する以外は同様にしてトナー16を得た。
このトナー16について同様の評価を行った。トナー物
性を表4に、評価結果を表5にまとめた。
【0268】〔実施例13〕実施例1において、カルボ
キシル基含有ビニル樹脂をB−10に変更する以外は同
様にして、トナー17を得た。このトナー17について
同様に評価を行った。トナー物性を表4に、評価結果を
表5にまとめた。
キシル基含有ビニル樹脂をB−10に変更する以外は同
様にして、トナー17を得た。このトナー17について
同様に評価を行った。トナー物性を表4に、評価結果を
表5にまとめた。
【0269】〔実施例14〕実施例1において、カルボ
キシル基含有ビニル樹脂をB−11に変更する以外は同
様にして、トナー18を得た。このトナー18について
同様に評価を行った。トナー物性を表4に、評価結果を
表5にまとめた。
キシル基含有ビニル樹脂をB−11に変更する以外は同
様にして、トナー18を得た。このトナー18について
同様に評価を行った。トナー物性を表4に、評価結果を
表5にまとめた。
【0270】〔比較例5〕実施例1において、溶融混練
において、滞留計数230の条件で、混練を行う以外は
同様にして、トナー19を得た。このトナー19につい
て同様に評価を行った。トナー物性を表4に、評価結果
を表5にまとめた。
において、滞留計数230の条件で、混練を行う以外は
同様にして、トナー19を得た。このトナー19につい
て同様に評価を行った。トナー物性を表4に、評価結果
を表5にまとめた。
【0271】〔比較例6〕製造例B−4で得られたカル
ボキシル基含有ビニル樹脂90質量部と製造例C−3で
得られたグリシジル基含有ビニル樹脂10質量部を、ヘ
ンシェルミキサーにて混合後、二軸押し出し機にて20
0℃で混練し、冷却し、平均粒径0.3mmに粉砕し、
混練樹脂組成物1を得た。 ・混練樹脂組成物 100質量部 ・マグネタイト 90質量部 ・ポリエチレンワックス 4質量部 ・イミダゾール化合物9−1 2質量部 上記材料をヘンシェルミキサーで十分に前混合した後、
混練物の排出口直後の樹脂温が180℃になるように設
定した2軸混練押し出し機によって溶融混練した。溶融
混練において、滞留計数450の条件で、混練を行っ
た。そして、得られた混練物を冷却し、カッターミルで
粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて
微粉砕し、得られた微粉砕物を更に風力分級機で分級
し、重量平均径8.0μmの分級微粉体(トナー粒子)
を得た。
ボキシル基含有ビニル樹脂90質量部と製造例C−3で
得られたグリシジル基含有ビニル樹脂10質量部を、ヘ
ンシェルミキサーにて混合後、二軸押し出し機にて20
0℃で混練し、冷却し、平均粒径0.3mmに粉砕し、
混練樹脂組成物1を得た。 ・混練樹脂組成物 100質量部 ・マグネタイト 90質量部 ・ポリエチレンワックス 4質量部 ・イミダゾール化合物9−1 2質量部 上記材料をヘンシェルミキサーで十分に前混合した後、
混練物の排出口直後の樹脂温が180℃になるように設
定した2軸混練押し出し機によって溶融混練した。溶融
混練において、滞留計数450の条件で、混練を行っ
た。そして、得られた混練物を冷却し、カッターミルで
粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて
微粉砕し、得られた微粉砕物を更に風力分級機で分級
し、重量平均径8.0μmの分級微粉体(トナー粒子)
を得た。
【0272】得られた分級微粉体100質量部に、乾式
法で製造されたシリカ微粉体(BET比表面積200m
2/g)100質量部あたりアミノ変性シリコーンオイ
ル(アミン当量830、25℃における粘度70cS
t)17質量部で処理した疎水性シリカ0.8質量部を
加え、ヘンシェルミキサーで混合し、目開き150μm
のメッシュで篩い、トナー20を得た。このトナー20
について同様に評価を行った。トナー物性を表4に、評
価結果を表5にまとめた。
法で製造されたシリカ微粉体(BET比表面積200m
2/g)100質量部あたりアミノ変性シリコーンオイ
ル(アミン当量830、25℃における粘度70cS
t)17質量部で処理した疎水性シリカ0.8質量部を
加え、ヘンシェルミキサーで混合し、目開き150μm
のメッシュで篩い、トナー20を得た。このトナー20
について同様に評価を行った。トナー物性を表4に、評
価結果を表5にまとめた。
【0273】
【表4】
【0274】
【表5】
【0275】
【発明の効果】本発明によれば、少なくとも樹脂組成物
及びイミダゾール化合物を含むトナーにおいて、該樹脂
組成物がカルボキシル基含有ビニル樹脂とグリシジル基
含有ビニル樹脂を含有し、該トナーのTHF可溶分のG
PCにより測定される分子量分布が特定の分子量分布を
示し、トナー中の樹脂成分中に特定のTHF不溶分を含
有し、更に特定のイミダゾール化合物を含有することに
より、トナーとしての帯電特性及び粉体特性を損なうこ
となく更に良好な耐オフセット性と耐ブロッキング性を
向上させることができる。また、帯電特性及び粉体特性
が優れることにより、クリーニング工程において、融
着、クリーニング不良など問題点を防ぎ、高精細画像を
安定して供給することができる。
及びイミダゾール化合物を含むトナーにおいて、該樹脂
組成物がカルボキシル基含有ビニル樹脂とグリシジル基
含有ビニル樹脂を含有し、該トナーのTHF可溶分のG
PCにより測定される分子量分布が特定の分子量分布を
示し、トナー中の樹脂成分中に特定のTHF不溶分を含
有し、更に特定のイミダゾール化合物を含有することに
より、トナーとしての帯電特性及び粉体特性を損なうこ
となく更に良好な耐オフセット性と耐ブロッキング性を
向上させることができる。また、帯電特性及び粉体特性
が優れることにより、クリーニング工程において、融
着、クリーニング不良など問題点を防ぎ、高精細画像を
安定して供給することができる。
【0276】特に該トナーの製造法において、該樹脂組
成物が特定の平均径に粉砕されたカルボキシル基含有ビ
ニル樹脂とグリシジル基含有ビニル樹脂の乾式混合物で
あり、該樹脂組成物が他のトナー材料と共に混合機によ
り混合した後、該混合物を押し出し機を用いて特定の条
件で溶融混練することにより、カルボキシル基とグリシ
ジル基の間で架橋反応させた樹脂組成物を含む混練物を
得る工程を含み、該トナーのTHF可溶分のGPCによ
り測定される分子量分布が特定の分子量分布を示し、ト
ナー中の樹脂成分中に特定のTHF不溶分を含有し、更
に特定のイミダゾール化合物を含有することにより、上
記の効果をより向上させ、長期安定性に良好な画像特性
が得ることができる。
成物が特定の平均径に粉砕されたカルボキシル基含有ビ
ニル樹脂とグリシジル基含有ビニル樹脂の乾式混合物で
あり、該樹脂組成物が他のトナー材料と共に混合機によ
り混合した後、該混合物を押し出し機を用いて特定の条
件で溶融混練することにより、カルボキシル基とグリシ
ジル基の間で架橋反応させた樹脂組成物を含む混練物を
得る工程を含み、該トナーのTHF可溶分のGPCによ
り測定される分子量分布が特定の分子量分布を示し、ト
ナー中の樹脂成分中に特定のTHF不溶分を含有し、更
に特定のイミダゾール化合物を含有することにより、上
記の効果をより向上させ、長期安定性に良好な画像特性
が得ることができる。
【図1】本発明に用いられる混練機の概略図である。
【図2】図1の混練機におけるパドルの詳細図である。
【図3】混練機のスクリュー部における送りスクリュー
(S)の一例を示す概略図である。
(S)の一例を示す概略図である。
【図4】混練機のニーディング部における順送りパドル
(R)の一例を示す概略図である。
(R)の一例を示す概略図である。
【図5】混練機のニーディング部における滞留パドル
(W)の一例を示す概略図である。
(W)の一例を示す概略図である。
【図6】混練機のニーディング部における送りパドル
(L)一例を示す概略図である。
(L)一例を示す概略図である。
【図7】本発明に用いられる混練機のパドル構成の概略
図である。
図である。
51 加熱シリンダー 52 パドル 53 ベント孔 54 供給口 55 押出口 56 原材料ホッパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 雅己 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA06 AB04 CA04 CA17 CA28 DA03 EA03 EA06 EA07
Claims (5)
- 【請求項1】 少なくとも樹脂組成物とイミダゾール化
合物を含むトナーにおいて、 該樹脂組成物がカルボキシル基含有ビニル樹脂とグリシ
ジル基含有ビニル樹脂を含有し、 該トナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲル
パーミエーションクロマトグラフィ(GPC)より測定
される分子量分布において、Z平均分子量(Mz)が4
00,000以上であり、 トナー中の樹脂成分中にTHF不溶分を5乃至50質量
%含有し、 該イミダゾール化合物は、下記一般式(1)で示される
イミダゾールユニットを有する化合物であることを特徴
とするトナー。 【化1】 (式中、R1,R3及びR4は、水素、又は置換基を有し
ないアルキル基、置換基を有するアルキル基、置換基を
有しないアリール基、置換基を有するアリール基、置換
基を有しないアラルキル基、置換基を有するアラルキル
基、置換基を有しないアミノ基、置換基を有するアミノ
基、ハロゲン、置換基を有しない複素環及び置換基を有
する複素環からなる群から選択される基を示し、同一で
あってもそれぞれ異なっていても良く、R2は、水素、
又は置換基を有しないアルキル基、置換基を有するアル
キル基、置換基を有しないアリール基、置換基を有する
アリール基、置換基を有しないアラルキル基、置換基を
有するアラルキル基、置換基を有しない複素環及び置換
基を有する複素環からなる群から選択される基を示し、
R1,R2,R3及びR4は、フェニレン基、プロペニレン
基、ビニレン基、アルケニレン基及びアルキレン基、及
びこれらの基に置換基を有する連結基群から選択される
連結基を介して、イミダゾールユニットを連結してもよ
く、R3及びR4は相互に連結されて飽和脂肪族環、不飽
和脂肪族環、芳香族環又は複素環を形成していても良
い。) - 【請求項2】 該トナーは、正帯電性トナーであること
を特徴とする請求項1に記載のトナー。 - 【請求項3】 少なくとも樹脂組成物とイミダゾール化
合物を含むトナーの製造方法において、 平均粒子径が0.1乃至0.7mmであるカルボキシル
基含有ビニル樹脂及びグリシジル基含有ビニル樹脂の混
合物を、他のトナー材料と共に混合機により混合した
後、該混合物を押し出し機を用いて溶融混練することに
より、カルボキシル基とグリシジル基の間で架橋反応さ
せた樹脂組成物を含む混練物を得る工程を含み、 該トナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲル
パーミエーションクロマトグラフィ(GPC)より測定
される分子量分布において、Z平均分子量(Mz)が4
00,000以上であり、トナー中の樹脂成分中にTH
F不溶分を5乃至50質量%含有し、該イミダゾール化
合物は、下記一般式(1)で示されるイミダゾールユニ
ットを有する化合物であることを特徴とするトナーの製
造方法。 【化2】 (式中、R1,R3及びR4は、水素、又は置換基を有し
ないアルキル基、置換基を有するアルキル基、置換基を
有しないアリール基、置換基を有するアリール基、置換
基を有しないアラルキル基、置換基を有するアラルキル
基、置換基を有しないアミノ基、置換基を有するアミノ
基、ハロゲン、置換基を有しない複素環及び置換基を有
する複素環からなる群から選択される基を示し、同一で
あってもそれぞれ異なっていても良く、R2は、水素、
又は置換基を有しないアルキル基、置換基を有するアル
キル基、置換基を有しないアリール基、置換基を有する
アリール基、置換基を有しないアラルキル基、置換基を
有するアラルキル基、置換基を有しない複素環及び置換
基を有する複素環からなる群から選択される基を示し、
R1,R2,R3及びR4は、フェニレン基、プロペニレン
基、ビニレン基、アルケニレン基及びアルキレン基、及
びこれらの基に置換基を有する連結基群から選択される
連結基を介して、イミダゾールユニットを連結してもよ
く、R3及びR4は相互に連結されて飽和脂肪族環、不飽
和脂肪族環、芳香族環又は複素環を形成していても良
い。) - 【請求項4】 該混練物が、滞留計数LD2/(Vex
×1000)≧250の条件[ただし、Lはパドル全長
(mm)、Dはスクリュー径(mm)、Vexは押し出
し量cm3/sを表す。]で混練され、混練物を得るこ
とを特徴とする請求項3に記載のトナーの製造方法。 - 【請求項5】 該混練物が、排出口直後の樹脂温度で1
40乃至200℃であることを特徴とする請求項3又は
4に記載のトナーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000348976A JP2002148864A (ja) | 2000-11-16 | 2000-11-16 | トナー及びトナーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000348976A JP2002148864A (ja) | 2000-11-16 | 2000-11-16 | トナー及びトナーの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002148864A true JP2002148864A (ja) | 2002-05-22 |
Family
ID=18822457
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000348976A Withdrawn JP2002148864A (ja) | 2000-11-16 | 2000-11-16 | トナー及びトナーの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002148864A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004015498A1 (ja) * | 2002-08-08 | 2004-02-19 | Mitsui Chemicals, Inc. | トナー用バインダー樹脂およびトナー |
WO2005028545A1 (ja) * | 2003-09-24 | 2005-03-31 | Mitsui Chemicals, Inc. | トナー用バインダー樹脂、その製造方法及び該樹脂を用いた電子写真用トナー |
US7306889B2 (en) | 2004-02-20 | 2007-12-11 | Canon Kabushiki Kaisha | Process for producing toner, and toner |
JP2010286794A (ja) * | 2009-06-15 | 2010-12-24 | Sharp Corp | トナーおよびトナーの製造方法 |
JP2011048119A (ja) * | 2009-08-27 | 2011-03-10 | Casio Electronics Co Ltd | 電子写真用消色トナー及びその製造方法 |
EP2371821A1 (en) * | 2010-02-05 | 2011-10-05 | Air Products and Chemicals, Inc. | Volatile imidazoles and group 2 imidazole based metal precursors |
-
2000
- 2000-11-16 JP JP2000348976A patent/JP2002148864A/ja not_active Withdrawn
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004015498A1 (ja) * | 2002-08-08 | 2004-02-19 | Mitsui Chemicals, Inc. | トナー用バインダー樹脂およびトナー |
US7244538B2 (en) | 2002-08-08 | 2007-07-17 | Mitsui Chemicals, Inc. | Binder resin for toner and toners |
WO2005028545A1 (ja) * | 2003-09-24 | 2005-03-31 | Mitsui Chemicals, Inc. | トナー用バインダー樹脂、その製造方法及び該樹脂を用いた電子写真用トナー |
CN100445321C (zh) * | 2003-09-24 | 2008-12-24 | 三井化学株式会社 | 调色剂用粘合树脂、其制造方法及使用该树脂的电子照相用调色剂 |
US7534542B2 (en) | 2003-09-24 | 2009-05-19 | Mitsui Chemicals, Inc. | Binder resin for toner, method for producing the same, and toner for electrophotography using the resin |
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EP2371821A1 (en) * | 2010-02-05 | 2011-10-05 | Air Products and Chemicals, Inc. | Volatile imidazoles and group 2 imidazole based metal precursors |
CN102344413A (zh) * | 2010-02-05 | 2012-02-08 | 气体产品与化学公司 | 挥发性的咪唑类和咪唑基ii族金属前体 |
JP2012062303A (ja) * | 2010-02-05 | 2012-03-29 | Air Products & Chemicals Inc | 揮発性イミダゾール及び二族イミダゾール系金属前駆体 |
KR101341124B1 (ko) * | 2010-02-05 | 2013-12-12 | 에어 프로덕츠 앤드 케미칼스, 인코오포레이티드 | 휘발성 이미다졸 및 그룹 2 이미다졸에 기초한 금속 전구체 |
US8703103B2 (en) | 2010-02-05 | 2014-04-22 | Air Products And Chemicals, Inc. | Volatile imidazoles and group 2 imidazole based metal precursors |
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Legal Events
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080205 |