JPWO2004079311A1 - 電磁放射線センサ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

Si基板2上に、SiO2層(3)、Ti層(4)、Pt層(5)、PLZT層(6)及びIrO2層(7)が順次形成されている。上部電極として機能するIrO2層(7)の厚さは100nm程度である。IrO2層(7)の導電率は、従来、上部電極として使用されているPt等のそれよりも低く、その表皮深さは、Pt等のそれよりも深いため、100nm程度の厚さであっても、十分な感度が得られる。

Description

本発明は、光センサや赤外線センサ等の入射した電磁放射線を検出して電気信号に変換する電磁放射線センサ及びその製造方法に関する。
薄膜を積層して構成されたMSM(metal−semiconductormetal)構造、MIM(metal−insulatingmetal)構造、MIS(metal−insulatingsemiconductor)構造等の電磁放射線センサが、CD−ROM、DVD−ROM等の読み取り装置の光センサ、赤外線を用いた熱センサ、又は動き検出器として広く用いられている。このような電磁放射線センサでは、その表面に電磁放射線が入射すると、電磁放射線の信号が電気信号に変換される。
光検出器、焦電センサ等の赤外線領域まで検出が可能な薄膜電磁放射線センサは、MSM構造又はMIM構造を採用することがある。そして、これらの構造で用いられる金属としては、Ni、Cu、Cr、Pt又はAu等の導電率σが10S/mより高いものが挙げられる。しかし、これらの金属を用いたMSM構造又はMIM構造の薄膜電磁放射線センサには、入射した電磁放射線の多くが金属膜で反射されてしまうという欠点がある。
そこで、MSM構造又はMIM構造の薄膜電磁放射線センサに入射した電磁放射線の吸収効率を高めるために、いくつかの提案がされている。例えば、反射防止膜を上部電極として機能する金属膜上に設ける方法や、上部電極として機能する金属膜を数nmまで薄くする方法や、金属膜を2層構造とする方法がある。
しかし、反射防止膜を設ける場合には、製造コストが上昇してしまう。
また、米国特許第6,399,946号明細書に記載されているように、上部電極として機能する金属膜を数nmまで薄くする後者の例では、吸収材としてだけではなく上部電極としても機能する金属膜が数nmまで薄くなると、その機械的強度が著しく低下するため、問題が生じる。また、面積が平方センチメートルオーダーの範囲に数nmの薄膜を一様に形成することは極めて困難である。
また、金属膜を2層構造とする場合にも、米国特許第6,399,946号明細書に記載されているように、製造方法が複雑であり、コストが上昇したり、歩留りが低下したりする。
特開2001−304955号公報には、金属の硫化物を含有する赤外線吸収部を上部電極上に備えた赤外線検出素子が開示されている。しかし、この赤外線検出素子においても、上部電極としてAu等の導電率が高い金属を用いた場合等には、十分な感度が得られない。また、上部電極上に赤外線吸収部を構成する層を形成する必要があるため、その製造が煩雑である。
また、Sr酸化物、In酸化物、Pb酸化物等の透明導電性酸化物の導電率は、成膜条件にもよるが6.25×10S/m程度であり、極めて高い。そして、このような膜を上部電極として用いた場合には、リーク電流が高く、また、誘電体膜中の閉じ込め効果(trapping effect)が上昇してしまう。
米国特許第6,399,946号明細書 特開2001−304955号公報
本発明の目的は、機械的強度を確保しながら、製造が容易で感度が高い電磁放射線センサ、それを備えた電磁放射線検出装置及びその製造方法を提供することにある。
本発明に係る電磁放射線センサは、下部電極と、前記下部電極上に形成された誘電体層と、前記誘電体層上に形成され、導電性酸化物層を有する上部電極と、を有する。
また、本発明に係る電磁放射線検出装置は、このような電磁放射線センサと、この電磁放射線センサから出力された電流を測定する電流測定器と、を有する。
図1は、Pt電極における深さと強度との関係、並びに導電率σが10S/mの電極及び10S/mの電極における深さと強度との関係を示すグラフである。
図2Aは、電磁放射線が上部電極に入射したときに電流が流れる機構を示すバンド図であり、図2Bは、センサのバイアス状態を示す回路図である。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る薄膜電磁放射線センサの構造を示す模式図である。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る薄膜電磁放射線センサの構造を示す模式図である。
図5は、本発明の第3の実施形態に係る薄膜電磁放射線センサの構造を示す模式図である。
図6は、光電流を測定する方法及び測定の結果を示す模式図である。
(本発明の基本的原理)
先ず、本発明の基本的な原理について説明する。
金属膜に入射した電磁放射線は、その金属膜の表面の浅い領域のみを透過する。金属膜の表面からの深さをxとしたとき、この金属膜に入射した電磁放射線の強度I(x)は、下記数式1で表される。
Figure 2004079311
ここで、導電率σがεωよりも著しく高い導電体から金属膜が形成されている場合、表皮深さδは、下記数式2で表される。
Figure 2004079311
なお、εは金属膜の誘電率であり、ωは入射した電磁放射線の角周波数であり、μは金属膜の透磁率である。
図1は、Pt電極における深さと強度との関係、並びに導電率σが10S/mの電極及び10S/mの電極における深さと強度との関係を示すグラフである。この図1は、周波数が10Hzの赤外線を入射したときに得られるものである。また、10S/m及び10S/mの導電率は、例えば導電性酸化物からなる電極で得られる。Pt電極の導電率は9.52×10S/m程度であり、導電性酸化物の導電率と比べて高い。
図1に示すように、Pt電極の場合、表皮効果によって、その表面から20nm程度の深さで、赤外線の強度が50%程度にまで減衰している。そして、Pt電極の表面近傍で電子が光子と結合し、この電子がPt電極と誘電体膜との界面でのキャリアとなって、光電流が流れる。このため、Pt電極を用いる場合には、Pt電極を数nm程度まで薄くする必要がある。
そして、前述の米国特許第6,399,946号明細書に記載されているように、検出器の感度を向上させる方法の一つとして、上部電極の厚さを、数式1で表される表皮深さと同程度の厚さとする方法が挙げられる。この方法は、前記明細書に記載されているように、均一な金属膜を形成するか、又は厚い領域及び薄い領域を備えた多層金属層を形成することにより達成することができる。
一方、数式1によれば、センサの感度を向上させる方法として、上部電極として使用する膜の導電率を小さな値にすることにより、表皮深さを大きくすることも考えられる。本願発明者は、この点に着目して本願発明に想到した。図1に示すように、導電性酸化物等の導電率が低い電極を用いることにより、同じ強度を得ることが出来る表皮深さの値は大きくなる。例えば、導電率σが10S/mの材料では、約200nmの深さにおいても、赤外線強度の減衰率は10%未満となっている。このような結果は、例えばIrO、SrRuO、RuO等の、導電率が0.1S/m〜10S/m程度の導電性金属酸化物からなる電極で得られる。このような導電率は、Ptのそれと比較すると、1〜4桁程度低い。ここで、導電性金属酸化物の導電率は、例えばその組成や微細構造を制御することにより調整することが可能である。
そして、導電性酸化物からなる電極を高誘電率膜や強誘電体膜上に形成することにより、約0.4eV〜1.5eVの範囲で変動する障壁とのショットキー接合が形成される。この範囲の障壁は、8×10−7m〜2.5×10−6m程度から赤外線までの波長に対する遮断(カットオフ)波長に対応する。図2A及び図2Bに示すように、遮断波長λは、下記数式3で表される。
Figure 2004079311
ここで、hはプランク定数であり、cは光速であり、Φは上部電極(ここでは、IrO電極)とその下の膜(ここでは、PZT膜)とのショットキー接合において電子の放出が起こりうる実効的な障壁の高さである。また、図2A中のνは入射する電磁放射線(ここでは、赤外線)の波長である。
なお、障壁の高さΦは、PZT膜やIrO電極の成膜条件、成膜後のアニールの条件、これらの膜自体や界面近傍への不純物の導入等により調整することができる。そして、障壁の高さΦを調整することにより、遮断波長を調整することができる。
障壁の高さΦを調整する方法としては、例えば上部電極とPZT層等の誘電体層との境界に不純物を導入する方法、誘電体層を形成する際に、ゾルゲル法やスパッタリング法により、誘電体層に正又は不に帯電した不純物を含有させる方法、下部電極上、誘電体層及び上部電極を備えた積層体を作製した後に、酸素雰囲気、窒素雰囲気若しくは及びアルゴン雰囲気、又は真空中で熱処理を施す方法が挙げられる。
(第1の実施形態)
次に、本発明の第1の実施形態について説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に係る薄膜電磁放射線センサの構造を示す模式図である。
この薄膜電磁放射線センサ1では、Si基板2上に、SiO層3、Ti層4、Pt層5、PLZT((Pb,La)(Zr,Ti)O)層6及びIrO層7が順次形成されている。Ti層4、Pt層5、PLZT((Pb,La)(Zr,Ti)O)層6及びIrO層7の厚さは、夫々、例えば20nm、100nm、200nm、100nm程度である。
Ti層4は、下部電極たるPt層5とSi基板2とを接着する接着層として設けられているが、実質的には、下部電極としても機能する。PLZT層6は強誘電体層であり、例えばゾルゲル法、RFスパッタリング法、有機金属CVD(MOCVD)法等により形成されている。そして、IrO層7は上部電極として機能する。IrO層7は、例えば反応性スパッタリング法により形成されている。
また、下部電極たるPt層5の電位は接地電位に固定され、上部電極たるIrO層7には、電流検出回路20として電流増幅器21が接続されている。薄膜電磁放射線センサ1と電流増幅器21から電磁放射線検出装置が構成されている。このような電磁放射検出装置は、例えばCD−ROMドライブやDVD−ROMドライブの光検出部として用いられる。
このように構成された薄膜電磁放射線センサ1では、例えば4Vの電圧がバイアスされた状態で、数式3で表される遮断波長以下の電磁放射線がIrO層7(上部電極)に入射すると、IrO層7のフェルミレベル以下にある電子が量子(例えば、光子)を吸収し、これらの電子がエネルギhνを与えられてPLZT層6の伝導帯に注入される。これは、図2Aに示すPZT膜を用いた場合と同様である。この結果、上部電極と下部電極との間に光電流が流れる。
その後、電流検出回路20が上部電極と下部電極との間に流れた光電流を検出する。この光電流は、電磁放射線に含められた情報を表す。
このような第1の実施形態によれば、上部電極が、導電率の低いIrO層7から構成されているため、表皮深さが深く、その厚さを厚くしても十分な光電流が発生する。従って、上部電極の機械的強度を高く維持しながら、高い感度を得ることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図4は、本発明の第2の実施形態に係る薄膜電磁放射線センサの構造を示す模式図である。
この薄膜電磁放射線センサ1aは、PLZT層6とIrO2層7との間にPt層8が形成されている点で、第1の実施形態に係る薄膜電磁放射線センサ1と相違している。Pt層8の厚さは表皮深さ以下であり、例えば5nm程度である。Pt層8は、例えばDCスパッタリング法により形成されている。
このように構成された薄膜電磁放射線センサ1aでは、薄膜電磁放射線センサ1と比較すると、Pt層8の存在により、障壁の高さが0.8eV〜1eV程度だけ高い。
なお、薄膜電磁放射線センサ1aを作製するに当たっては、PLZT層6上にPt層8及びIrO層7を形成した後に、Pt層8及びIrO層7を、適当な平面形状に一括してパターニングすることが好ましい。
また、Pt層8の代わりに、例えばPb、Ir、Ru、Rh、Re、Au、Ag、Cu、Ni及びCr等の、遷移金属、貴金属、貴金属同士の合金、貴金属と他の金属との合金又は貴金属の導電性酸化物を含有する層が設けられていてもよい。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図5は、本発明の第3の実施形態に係る薄膜電磁放射線センサの構造を示す模式図である。
この薄膜電磁放射線センサ1bでは、n−Si基板12上に、SrTiO層16及びIrO層7が順次形成されている。SrTiO層16の厚さは、例えば100nm程度である。SrTiO層16は、例えばパルスレーザ堆積法、RFマグネトロンスパッタリング法等により形成されている。
本実施形態では、n−Si基板12が下部電極として機能し、IrO層7が上部電極として機能する。
このように構成された薄膜電磁放射線センサ1bによっても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
次に、本願発明者らが第1の実施形態に係る薄膜電磁放射線センサ1を作製し、その感度について実験を行った結果について説明する。
この実験では、図6に示すように、下部電極、誘電体膜及び上部電極を、夫々厚さが100nmのPt層5、厚さが200nmのPLZT層6、IrO層7から構成した。また、第1の実施形態と同様に、上部電極と下部電極との間に4Vのバイアスを印加した。
そして、上部電極たるIrO層7に向けて白色光源11から光線を照射したところ、図6に示すアナログ波形が得られた。つまり、光線を照射していない場合の強度に対し、光線を照射している場合の強度は8倍程度となった。従って、アナログ波形を示すグラフの上に描かれたグラフのように、容易に照射のオン/オフをデジタル的に検出することができた。上部電極として同じ厚さのPt層を用いた場合には、このような効果は得られない。
なお、Si基板2の代わりに、Ge基板又はSiGe基板が用いられてもよく、また、3族元素と5族元素との化合物半導体からなる基板が用いられてもよい。同様に、n−Si基板12の代わりに、下部電極としても機能する基板として、p−基板や、ドナ又はアクセプタが導入された、Ge基板若しくはSiGe基板又は3族元素と5族元素との化合物半導体基板(GaAs基板、InAs基板、InP基板等)が用いられてもよい。
更に、高誘電率酸化物からなる絶縁物層として、SiO層3の代わりに、BaTiO3、PZT、PLZT、SiO、Al、TiO、Ta、LiTaO、BaTiO、SrTiO、(Ba,Sr)TiO、BiTi12、SrBiTi15、SrBiTa、SrBiNb、Pb(Zr,Ti)O、(Pb,La)(Zr,Ti)O、KNbO、Pb(Mg1/3Nb2/3)O、又はタンタル酸ニオブ酸ストロンチウムビスマス等からなる層が形成されていてもよく、また、SiO層3の代わりに、窒化物又は酸窒化物からなる絶縁物層が設けられていてもよい。この絶縁物層の形態は、特に限定されず、例えばキセロゲル状であってもよく、複数の層が積層した積層体となっていてもよい。
また、Ti層4の代わりに、接着層として、Pt、Ir、Zr、Ti、TiO、IrO、PtO、ZrO、TiN、TiAlN、TaN又はTaSiN等の、遷移金属、貴金属、貴金属同士の合金、貴金属と他の金属との合金、貴金属の導電性酸化物、絶縁金属酸化物、絶縁金属窒化物又は導電金属窒化物からなる層が設けられていてもよい。
更に、Pt層5の代わりに、Pb、Ir、Ru、Rh、Re、Os、PtO、IrO、RuO、Au、Ag及びCu等の、遷移金属、貴金属、貴金属同士の合金、貴金属と他の金属との合金又は貴金属の導電性酸化物の1種又は2種以上を含有する層が下部電極として設けられていてもよい。
なお、上部電極と下部電極との間に設けられる誘電体層はペロブスカイト型の強誘電体層(PZT層、PLZT層)に限定されない。例えば、不純物が導入された、二酸化シリコン(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、二酸化チタン(TiO)、五酸化タンタル(Ta)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、チタン酸バリウムストロンチウム((Ba,Sr)TiO)、チタン酸ビスマス(BiTi12)、チタン酸ストロンチウムビスマス(SrBiTi15)、タンタル酸ストロンチウムビスマス(SrBiTa)、ニオブ酸ストロンチウムビスマス(SrBiNb)、タンタル酸ニオブ酸ストロンチウムビスマス、ジルコン酸チタン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O)、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン((Pb,La)(Zr,Ti)O)、ニオブ酸カリウム(KNbO)、又はニオブ酸鉛マグネシウム(Pb(Mg1/3Nb2/3)O)のいずれかを1種又は2種以上含有する誘電体層が設けられていてもよい。また、ポリビニリデンジフロライド(PVDF:poly vinylidene difluoride)又はトリグリシンサルフェート(TGS:triglycine sulphate)若しくは重水素を含むトリグリシンサルフェート(DTGS:deuterated triglycine sulphate)からなる誘電体層が設けられていてもよい。
また、化学式ABOで表されるペロブスカイト型の酸化物は、例えば4B族(Ti、Zr、Hf)、5B族(V、Nb、Ta)、6B族(Cr、Mo、W)、7B族(Mn、Re)又は1B族(Cu、Ag、Au)のいずれかに属する金属元素の酸性酸化物を含有する。このようなペロブスカイト型の酸化物としては、例えば、(Ba,Sr)TiO、PbTiOが挙げられる。更に、化学式A(6≦z≦7)で表されるパイロクロア型の酸化物(Pb(ZrTi)等)からなる誘電体層が設けられていてもよい。
上部電極については、その導電率は、10−2S/m乃至10S/mであることが好ましい。これは、導電率が10−2S/m未満であると、電極に要求される伝導性よりも低くなりすぎ、導電率が10S/mを超えると、電極に要求される伝導性は確保されているものの表皮深さが浅くなって感度が低下するため、上部電極の厚さを、十分な機械的強度が維持することができない厚さまで薄くしなければならないためである。また、上部電極の厚さは、1nm乃至10nmであることが好ましい。これは、厚さが1nm未満であると、機械的強度が不足する場合があり、厚さが10nmを超えると、感度が低下することがあるからである。
更に、上部電極を構成する導電性酸化物層には、例えばIrO、RuO、PtO若しくはAuO(0.1≦x≦4)が含有されるか、又はLaNiO、(LaSr)CoO若しくはSrRuO(2≦y≦4)が含有される。
また、電流検出回路2(電流測定器)0は、電磁放射線センサに対して直列に接続されていてもよく、並列に接続されていてもよい。
以上詳述したように、本発明によれば、上部電極を比較的厚くしても高い感度を得ることができる。このため、十分な機械的強度を確保することができる。また、その製造が容易である。
本発明は、光センサや赤外線センサ等の入射した電磁放射線を検出して電気信号に変換する電磁放射線センサ及びその製造方法に関する。
薄膜を積層して構成されたMSM(metal - semiconductor - metal)構造、MIM(metal - insulating - metal)構造、MIS(metal - insulating - semiconductor)構造等の電磁放射線センサが、CD−ROM、DVD−ROM等の読み取り装置の光センサ、赤外線を用いた熱センサ、又は動き検出器として広く用いられている。このような電磁放射線センサでは、その表面に電磁放射線が入射すると、電磁放射線の信号が電気信号に変換される。
光検出器、焦電センサ等の赤外線領域まで検出が可能な薄膜電磁放射線センサは、MSM構造又はMIM構造を採用することがある。そして、これらの構造で用いられる金属としては、Ni、Cu、Cr、Pt又はAu等の導電率σが105S/mより高いものが挙げられる。しかし、これらの金属を用いたMSM構造又はMIM構造の薄膜電磁放射線センサには、入射した電磁放射線の多くが金属膜で反射されてしまうという欠点がある。
そこで、MSM構造又はMIM構造の薄膜電磁放射線センサに入射した電磁放射線の吸収効率を高めるために、いくつかの提案がされている。例えば、反射防止膜を上部電極として機能する金属膜上に設ける方法や、上部電極として機能する金属膜を数nmまで薄くする方法や、金属膜を2層構造とする方法がある。
しかし、反射防止膜を設ける場合には、製造コストが上昇してしまう。
また、米国特許第6,399,946号明細書に記載されているように、上部電極として機能する金属膜を数nmまで薄くする後者の例では、吸収材としてだけではなく上部電極としても機能する金属膜が数nmまで薄くなると、その機械的強度が著しく低下するため、問題が生じる。また、面積が平方センチメートルオーダーの範囲に数nmの薄膜を一様に形成することは極めて困難である。
また、金属膜を2層構造とする場合にも、米国特許第6,399,946号明細書に記載されているように、製造方法が複雑であり、コストが上昇したり、歩留りが低下したりする。
特開2001−304955号公報には、金属の硫化物を含有する赤外線吸収部を上部電極上に備えた赤外線検出素子が開示されている。しかし、この赤外線検出素子においても、上部電極としてAu等の導電率が高い金属を用いた場合等には、十分な感度が得られない。また、上部電極上に赤外線吸収部を構成する層を形成する必要があるため、その製造が煩雑である。
また、Sr酸化物、In酸化物、Pb酸化物等の透明導電性酸化物の導電率は、成膜条件にもよるが6.25×105S/m程度であり、極めて高い。そして、このような膜を上部電極として用いた場合には、リーク電流が高く、また、誘電体膜中の閉じ込め効果(trapping effect)が上昇してしまう。
米国特許第6,399,946号明細書 特開2001−304955号公報
本発明の目的は、機械的強度を確保しながら、製造が容易で感度が高い電磁放射線センサ、それを備えた電磁放射線検出装置及びその製造方法を提供することにある。
本発明に係る電磁放射線センサは、下部電極と、前記下部電極上に形成された誘電体層と、前記誘電体層上に形成され、導電性酸化物層を有し、且つ、導電率が10-2S/m乃至105S/mである上部電極と、を有する。
また、本発明に係る電磁放射線検出装置は、このような電磁放射線センサと、この電磁放射線センサから出力された電流を測定する電流測定器と、を有する。
本発明によれば、上部電極を比較的厚くしても高い感度を得ることができる。このため、十分な機械的強度を確保することができる。また、その製造が容易である。
(本発明の基本的原理)
先ず、本発明の基本的な原理について説明する。
金属膜に入射した電磁放射線は、その金属膜の表面の浅い領域のみを透過する。金属膜の表面からの深さをxとしたとき、この金属膜に入射した電磁放射線の強度I(x)は、下記数式1で表される。
Figure 2004079311
ここで、導電率σがεωよりも著しく高い導電体から金属膜が形成されている場合、表皮深さδは、下記数式2で表される。
Figure 2004079311
なお、εは金属膜の誘電率であり、ωは入射した電磁放射線の角周波数であり、μは金属膜の透磁率である。
図1は、Pt電極における深さと強度との関係、並びに導電率σが104S/mの電極及び103S/mの電極における深さと強度との関係を示すグラフである。この図1は、周波数が103Hzの赤外線を入射したときに得られるものである。また、104S/m及び103S/mの導電率は、例えば導電性酸化物からなる電極で得られる。Pt電極の導電率は9.52×106S/m程度であり、導電性酸化物の導電率と比べて高い。
図1に示すように、Pt電極の場合、表皮効果によって、その表面から20nm程度の深さで、赤外線の強度が50%程度にまで減衰している。そして、Pt電極の表面近傍で電子が光子と結合し、この電子がPt電極と誘電体膜との界面でのキャリアとなって、光電流が流れる。このため、Pt電極を用いる場合には、Pt電極を数nm程度まで薄くする必要がある。
そして、前述の米国特許第6,399,946号明細書に記載されているように、検出器の感度を向上させる方法の一つとして、上部電極の厚さを、数式1で表される表皮深さと同程度の厚さとする方法が挙げられる。この方法は、前記明細書に記載されているように、均一な金属膜を形成するか、又は厚い領域及び薄い領域を備えた多層金属層を形成することにより達成することができる。
一方、数式1によれば、センサの感度を向上させる方法として、上部電極として使用する膜の導電率を小さな値にすることにより、表皮深さを大きくすることも考えられる。本願発明者は、この点に着目して本願発明に想到した。図1に示すように、導電性酸化物等の導電率が低い電極を用いることにより、同じ強度を得ることが出来る表皮深さの値は大きくなる。例えば、導電率σが103S/mの材料では、約200nmの深さにおいても、赤外線強度の減衰率は10%未満となっている。このような結果は、例えばIrOx、SrRuOx、RuOx等の、導電率が0.1S/m〜104S/m程度の導電性金属酸化物からなる電極で得られる。このような導電率は、Ptのそれと比較すると、1〜4桁程度低い。ここで、導電性金属酸化物の導電率は、例えばその組成や微細構造を制御することにより調整することが可能である。
そして、導電性酸化物からなる電極を高誘電率膜や強誘電体膜上に形成することにより、約0.4eV〜1.5eVの範囲で変動する障壁とのショットキー接合が形成される。この範囲の障壁は、8×10-7m〜2.5×10-6m程度から赤外線までの波長に対する遮断(カットオフ)波長に対応する。図2A及び図2Bに示すように、遮断波長λは、下記数式3で表される。
Figure 2004079311
ここで、hはプランク定数であり、cは光速であり、ΦBは上部電極(ここでは、IrOx電極)とその下の膜(ここでは、PZT膜)とのショットキー接合において電子の放出が起こりうる実効的な障壁の高さである。また、図2A中のνは入射する電磁放射線(ここでは、赤外線)の波長である。
なお、障壁の高さΦBは、PZT膜やIrOx電極の成膜条件、成膜後のアニールの条件、これらの膜自体や界面近傍への不純物の導入等により調整することができる。そして、障壁の高さΦBを調整することにより、遮断波長を調整することができる。
障壁の高さΦBを調整する方法としては、例えば上部電極とPZT層等の誘電体層との境界に不純物を導入する方法、誘電体層を形成する際に、ゾルゲル法やスパッタリング法により、誘電体層に正又は不に帯電した不純物を含有させる方法、下部電極上、誘電体層及び上部電極を備えた積層体を作製した後に、酸素雰囲気、窒素雰囲気若しくは及びアルゴン雰囲気、又は真空中で熱処理を施す方法が挙げられる。
(第1の実施形態)
次に、本発明の第1の実施形態について説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に係る薄膜電磁放射線センサの構造を示す模式図である。
この薄膜電磁放射線センサ1では、Si基板2上に、SiO2層3、Ti層4、Pt層5、PLZT((Pb,La)(Zr,Ti)O3)層6及びIrO2層7が順次形成されている。Ti層4、Pt層5、PLZT((Pb,La)(Zr,Ti)O3)層6及びIrO2層7の厚さは、夫々、例えば20nm、100nm、200nm、100nm程度である。
Ti層4は、下部電極たるPt層5とSi基板2とを接着する接着層として設けられているが、実質的には、下部電極としても機能する。PLZT層6は強誘電体層であり、例えばゾルゲル法、RFスパッタリング法、有機金属CVD(MOCVD)法等により形成されている。そして、IrO2層7は上部電極として機能する。IrO2層7は、例えば反応性スパッタリング法により形成されている。
また、下部電極たるPt層5の電位は接地電位に固定され、上部電極たるIrO2層7には、電流検出回路20として電流増幅器21が接続されている。薄膜電磁放射線センサ1と電流増幅器21から電磁放射線検出装置が構成されている。このような電磁放射検出装置は、例えばCD−ROMドライブやDVD−ROMドライブの光検出部として用いられる。
このように構成された薄膜電磁放射線センサ1では、例えば4Vの電圧がバイアスされた状態で、数式3で表される遮断波長以下の電磁放射線がIrO2層7(上部電極)に入射すると、IrO2層7のフェルミレベル以下にある電子が量子(例えば、光子)を吸収し、これらの電子がエネルギhνを与えられてPLZT層6の伝導帯に注入される。これは、図2Aに示すPZT膜を用いた場合と同様である。この結果、上部電極と下部電極との間に光電流が流れる。
その後、電流検出回路20が上部電極と下部電極との間に流れた光電流を検出する。この光電流は、電磁放射線に含められた情報を表す。
このような第1の実施形態によれば、上部電極が、導電率の低いIrO2層7から構成されているため、表皮深さが深く、その厚さを厚くしても十分な光電流が発生する。従って、上部電極の機械的強度を高く維持しながら、高い感度を得ることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図4は、本発明の第2の実施形態に係る薄膜電磁放射線センサの構造を示す模式図である。
この薄膜電磁放射線センサ1aは、PLZT層6とIrO2層7との間にPt層8が形成されている点で、第1の実施形態に係る薄膜電磁放射線センサ1と相違している。Pt層8の厚さは表皮深さ以下であり、例えば5nm程度である。Pt層8は、例えばDCスパッタリング法により形成されている。
このように構成された薄膜電磁放射線センサ1aでは、薄膜電磁放射線センサ1と比較すると、Pt層8の存在により、障壁の高さが0.8eV〜1eV程度だけ高い。
なお、薄膜電磁放射線センサ1aを作製するに当たっては、PLZT層6上にPt層8及びIrO2層7を形成した後に、Pt層8及びIrO2層7を、適当な平面形状に一括してパターニングすることが好ましい。
また、Pt層8の代わりに、例えばPb、Ir、Ru、Rh、Re、Au、Ag、Cu、Ni及びCr等の、遷移金属、貴金属、貴金属同士の合金、貴金属と他の金属との合金又は貴金属の導電性酸化物を含有する層が設けられていてもよい。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図5は、本発明の第3の実施形態に係る薄膜電磁放射線センサの構造を示す模式図である。
この薄膜電磁放射線センサ1bでは、n−Si基板12上に、SrTiO3層16及びIrO2層7が順次形成されている。SrTiO3層16の厚さは、例えば100nm程度である。SrTiO3層16は、例えばパルスレーザ堆積法、RFマグネトロンスパッタリング法等により形成されている。
本実施形態では、n−Si基板12が下部電極として機能し、IrO2層7が上部電極として機能する。
このように構成された薄膜電磁放射線センサ1bによっても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(実施例)
次に、本願発明者らが第1の実施形態に係る薄膜電磁放射線センサ1を作製し、その感度について実験を行った結果について説明する。
この実験では、図6に示すように、下部電極、誘電体膜及び上部電極を、夫々厚さが100nmのPt層5、厚さが200nmのPLZT層6、IrO2層7から構成した。また、第1の実施形態と同様に、上部電極と下部電極との間に4Vのバイアスを印加した。
そして、上部電極たるIrO2層7に向けて白色光源11から光線を照射したところ、図6に示すアナログ波形が得られた。つまり、光線を照射していない場合の強度に対し、光線を照射している場合の強度は8倍程度となった。従って、アナログ波形を示すグラフの上に描かれたグラフのように、容易に照射のオン/オフをデジタル的に検出することができた。上部電極として同じ厚さのPt層を用いた場合には、このような効果は得られない。
なお、Si基板2の代わりに、Ge基板又はSiGe基板が用いられてもよく、また、3族元素と5族元素との化合物半導体からなる基板が用いられてもよい。同様に、n−Si基板12の代わりに、下部電極としても機能する基板として、p−基板や、ドナ又はアクセプタが導入された、Ge基板若しくはSiGe基板又は3族元素と5族元素との化合物半導体基板(GaAs基板、InAs基板、InP基板等)が用いられてもよい。
更に、高誘電率酸化物からなる絶縁物層として、SiO2層3の代わりに、BaTiO3、PZT、PLZT、SiO2、Al23、TiO2、Ta25、LiTaO3、BaTiO3、SrTiO3、(Ba,Sr)TiO3、Bi4Ti312、SrBi4Ti415、SrBi2Ta29、SrBi2Nb29、Pb(Zr,Ti)O3、(Pb,La)(Zr,Ti)O3、KNbO3、Pb(Mg1/3Nb2/3)O3、又はタンタル酸ニオブ酸ストロンチウムビスマス等からなる層が形成されていてもよく、また、SiO2層3の代わりに、窒化物又は酸窒化物からなる絶縁物層が設けられていてもよい。この絶縁物層の形態は、特に限定されず、例えばキセロゲル状であってもよく、複数の層が積層した積層体となっていてもよい。
また、Ti層4の代わりに、接着層として、Pt、Ir、Zr、Ti、TiOx、IrOx、PtOx、ZrOx、TiN、TiAlN、TaN又はTaSiN等の、遷移金属、貴金属、貴金属同士の合金、貴金属と他の金属との合金、貴金属の導電性酸化物、絶縁金属酸化物、絶縁金属窒化物又は導電金属窒化物からなる層が設けられていてもよい。
更に、Pt層5の代わりに、Pb、Ir、Ru、Rh、Re、Os、PtOx、IrOx、RuOx、Au、Ag及びCu等の、遷移金属、貴金属、貴金属同士の合金、貴金属と他の金属との合金又は貴金属の導電性酸化物の1種又は2種以上を含有する層が下部電極として設けられていてもよい。
なお、上部電極と下部電極との間に設けられる誘電体層はペロブスカイト型の強誘電体層(PZT層、PLZT層)に限定されない。例えば、不純物が導入された、二酸化シリコン(SiO2)、酸化アルミニウム(Al23)、二酸化チタン(TiO2)、五酸化タンタル(Ta25)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、チタン酸バリウムストロンチウム((Ba,Sr)TiO3)、チタン酸ビスマス(Bi4Ti312)、チタン酸ストロンチウムビスマス(SrBi4Ti415)、タンタル酸ストロンチウムビスマス(SrBi2Ta29)、ニオブ酸ストロンチウムビスマス(SrBi2Nb29)、タンタル酸ニオブ酸ストロンチウムビスマス、ジルコン酸チタン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O3)、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン((Pb,La)(Zr,Ti)O3)、ニオブ酸カリウム(KNbO3)、又はニオブ酸鉛マグネシウム(Pb(Mg1/3Nb2/3)O3)のいずれかを1種又は2種以上含有する誘電体層が設けられていてもよい。また、ポリビニリデンジフロライド(PVDF:poly vinylidene difluoride)又はトリグリシンサルフェート(TGS:triglycine sulphate)若しくは重水素を含むトリグリシンサルフェート(DTGS:deuterated triglycine sulphate)からなる誘電体層が設けられていてもよい。
また、化学式ABO3で表されるペロブスカイト型の酸化物は、例えば4B族(Ti、Zr、Hf)、5B族(V、Nb、Ta)、6B族(Cr、Mo、W)、7B族(Mn、Re)又は1B族(Cu、Ag、Au)のいずれかに属する金属元素の酸性酸化物を含有する。このようなペロブスカイト型の酸化物としては、例えば、(Ba,Sr)TiO3、PbTiO3が挙げられる。更に、化学式A22z(6≦z≦7)で表されるパイロクロア型の酸化物(Pb2(ZrTi)27等)からなる誘電体層が設けられていてもよい。
上部電極については、その導電率は、10-2S/m乃至105S/mであることが好ましい。これは、導電率が10-2S/m未満であると、電極に要求される伝導性よりも低くなりすぎ、導電率が105S/mを超えると、電極に要求される伝導性は確保されているものの表皮深さが浅くなって感度が低下するため、上部電極の厚さを、十分な機械的強度が維持することができない厚さまで薄くしなければならないためである。また、上部電極の厚さは、1nm乃至104nmであることが好ましい。これは、厚さが1nm未満であると、機械的強度が不足する場合があり、厚さが104nmを超えると、感度が低下することがあるからである。
更に、上部電極を構成する導電性酸化物層には、例えばIrOx、RuOx、PtOx若しくはAuOx(0.1≦x≦4)が含有されるか、又はLaNiOy、(LaSr)CoOy若しくはSrRuOy(2≦y≦4)が含有される。
また、電流検出回路(電流測定器)20は、電磁放射線センサに対して直列に接続されていてもよく、並列に接続されていてもよい。
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
下部電極と、
前記下部電極上に形成された誘電体層と、
前記誘電体層上に形成され、導電性酸化物層を有し、且つ、導電率が10-2S/m乃至105S/mである上部電極と、
を有することを特徴とする電磁放射線センサ。
(付記2)
前記上部電極の厚さは、1nm乃至104nmであることを特徴とする付記1に記載の電磁放射線センサ。
(付記3)
前記下部電極は基板上に形成されていることを特徴とする付記1に記載の電磁放射線センサ。
(付記4)
前記基板と前記下部電極との間に形成され、酸化物、窒化物及び酸窒化物からなる群から選択された1種の物質からなる絶縁物層を有することを特徴とする付記3に記載の電磁放射線センサ。
(付記5)
前記絶縁物層は、高誘電率酸化物からなることを特徴とする付記4に記載の電磁放射線センサ。
(付記6)
前記基板は、Si基板、Ge基板、SiGe基板及び3族元素と5族元素との化合物半導体基板から選択された1種であることを特徴とする付記3に記載の電磁放射線センサ。
(付記7)
貴金属、貴金属同士の合金、貴金属と他の金属との合金、貴金属の導電性酸化物、絶縁金属酸化物、絶縁金属窒化物及び導電金属窒化物からなる群から選択された少なくとも1種の物質を含有し、前記下部電極と前記基板とを互いに接着する接着層を有することを特徴とする付記3に記載の電磁放射線センサ。
(付記8)
Pt、Ir、Zr、Ti、TiOx、IrOx、PtOx、ZrOx、TiN、TiAlN、TaN及びTaSiNからなる群から選択された少なくとも1種の物質を含有し、前記下部電極と前記基板とを互いに接着する接着層を有することを特徴とする付記3に記載の電磁放射線センサ。
(付記9)
前記下部電極は、貴金属、貴金属同士の合金、貴金属と他の金属との合金及び貴金属の導電性酸化物からなる群から選択された少なくとも1種の物質を含有する膜を有することを特徴とする付記1に記載の電磁放射線センサ。
(付記10)
前記下部電極は、Pt、Pb、Ir、Ru、Rh、Re、Os、PtOx、IrOx、RuOx、Au、Ag及びCuからなる群から選択された少なくとも1種の物質を含有する膜を有することを特徴とする付記1に記載の電磁放射線センサ。
(付記11)
前記下部電極は、ドナ又はアクセプタが導入された、Si基板、Ge基板、SiGe基板及び3族元素と5族元素との化合物半導体基板から選択された1種であることを特徴とする付記1に記載の電磁放射線センサ。
(付記12)
前記誘電体層は、酸化物、窒化物及びポリマからなる群から選択された1種の物質からなることを特徴とする付記1に記載の電磁放射線センサ。
(付記13)
前記誘電体層は、強誘電体からなることを特徴とする付記1に記載の電磁放射線センサ。
(付記14)
前記誘電体層は、ペロブスカイト型の酸化物からなることを特徴とする付記1に記載の電磁放射線センサ。
(付記15)
前記誘電体層は、4B族元素、5B族元素、6B族元素、7B族元素及び1B族元素からなる群から選択された1種の金属元素の酸性酸化物を含有するペロブスカイト型の酸化物からなることを特徴とする付記14に記載の電磁放射線センサ。
(付記16)
前記誘電体層は、パイロクロア型の酸化物からなることを特徴とする付記1に記載の電磁放射線センサ。
(付記17)
前記誘電体層は、不純物が導入された、二酸化シリコン、酸化アルミニウム、二酸化チタン、五酸化タンタル、タンタル酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムストロンチウム、チタン酸ビスマス、チタン酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ストロンチウムビスマス、ニオブ酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ニオブ酸ストロンチウムビスマス、ジルコン酸チタン酸鉛、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン、ニオブ酸カリウム、及びニオブ酸鉛マグネシウムからなる群から選択された少なくとも1種の物質を含有することを特徴とする付記1に記載の電磁放射線センサ。
(付記18)
前記誘電体層は、ポリビニリデンジフロライドからなることを特徴とする付記1に記載の電磁放射線センサ。
(付記19)
前記誘電体層は、トリグリシンサルフェート又は重水素を含むトリグリシンサルフェートからなることを特徴とする付記1に記載の電磁放射線センサ。
(付記20)
前記導電性酸化物層は、IrOx、RuOx、PtOx及びAuOx(0.1≦x≦4)からなる群から選択された1種の物質を含有することを特徴とする付記1に記載の電磁放射線センサ。
(付記21)
前記導電性酸化物層は、LaNiOy、(LaSr)CoOy及びSrRuOy(2≦y≦4)からなる群から選択された1種の物質を含有することを特徴とする付記1に記載の電磁放射線センサ。
(付記22)
前記上部電極は、前記導電性酸化物層と前記誘電体層との間に形成され、貴金属、貴金属同士の合金、貴金属と他の金属との合金及び貴金属の導電性酸化物からなる群から選択された少なくとも1種の物質を含有する膜を有することを特徴とする付記1に記載の電磁放射線センサ。
(付記23)
前記上部電極は、前記導電性酸化物層と前記誘電体層との間に形成され、Pt、Pb、Ir、Ru、Rh、Re、Au、Ag、Cu、Ni及びCrからなる群から選択された少なくとも1種の元素を含有する膜を有することを特徴とする付記1に記載の電磁放射線センサ。
(付記24)
下部電極上に誘電体層を形成する工程と、
前記誘電体層上に、導電性酸化物層を有し、且つ、導電率が10-2S/m乃至105S/mである上部電極を形成する工程と、
を有することを特徴とする電磁放射線センサの製造方法。
(付記25)
前記上部電極と前記誘電体層との境界に不純物を導入する工程を有することを特徴とする付記24に記載の電磁放射線センサの製造方法。
(付記26)
前記誘電体層を形成する工程において、正又は負に帯電した不純物を含有する誘電体層を形成することを特徴とする付記24に記載の電磁放射線センサの製造方法。
(付記27)
前記誘電体層を形成する工程において、正又は負に帯電した不純物を含有する誘電体層を形成することを特徴とする付記25に記載の電磁放射線センサの製造方法。
(付記28)
前記下部電極、誘電体層及び上部電極を備えた積層体に、酸素雰囲気、窒素雰囲気及びアルゴン雰囲気からなる群から選択された1種の雰囲気中、又は真空中で熱処理を施す工程を有することを特徴とする付記24に記載の電磁放射線センサの製造方法。
(付記29)
前記導電性酸化物層を、IrOx、RuOx、PtOx及びAuOx(0.1≦x≦4)からなる群から選択された1種の物質から形成することを特徴とする付記24に記載の電磁放射線センサの製造方法。
(付記30)
前記導電性酸化物層を、LaNiOy、(LaSr)CoOy及びSrRuOy(2≦y≦4)からなる群から選択された1種の物質から形成することを特徴とする付記24に記載の電磁放射線センサの製造方法。
(付記31)
下部電極と、
前記下部電極上に形成された誘電体層と、
前記誘電体層上に形成され、導電性酸化物層を有し、且つ、導電率が10-2S/m乃至105S/mである上部電極と、
を備えた電磁放射線センサと、
前記電磁放射線センサから出力された電流を測定する電流測定器と、
を有することを特徴とする電磁放射線検出装置。
以上詳述したように、本発明によれば、上部電極を比較的厚くしても高い感度を得ることができる。このため、十分な機械的強度を確保することができる。また、その製造が容易である。
Pt電極における深さと強度との関係、並びに導電率σが104S/mの電極及び103S/mの電極における深さと強度との関係を示すグラフである。 電磁放射線が上部電極に入射したときに電流が流れる機構を示すバンド図である。 センサのバイアス状態を示す回路図である。 本発明の第1の実施形態に係る薄膜電磁放射線センサの構造を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る薄膜電磁放射線センサの構造を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態に係る薄膜電磁放射線センサの構造を示す模式図である。 光電流を測定する方法及び測定の結果を示す模式図である。

Claims (32)

  1. 下部電極と、
    前記下部電極上に形成された誘電体層と、
    前記誘電体層上に形成され、導電性酸化物層を有する上部電極と、
    を有することを特徴とする電磁放射線センサ。
  2. 前記上部電極の導電率は、10−2S/m乃至10S/mであることを特徴とする請求項1に記載の電磁放射線センサ。
  3. 前記上部電極の厚さは、1nm乃至10nmであることを特徴とする請求項1に記載の電磁放射線センサ。
  4. 前記下部電極は基板上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁放射線センサ。
  5. 前記基板と前記下部電極との間に形成され、酸化物、窒化物及び酸窒化物からなる群から選択された1種の物質からなる絶縁物層を有することを特徴とする請求項4に記載の電磁放射線センサ。
  6. 前記絶縁物層は、高誘電率酸化物からなることを特徴とする請求項5に記載の電磁放射線センサ。
  7. 前記基板は、Si基板、Ge基板、SiGe基板及び3族元素と5族元素との化合物半導体基板から選択された1種であることを特徴とする請求項4に記載の電磁放射線センサ。
  8. 貴金属、貴金属同士の合金、貴金属と他の金属との合金、貴金属の導電性酸化物、絶縁金属酸化物、絶縁金属窒化物及び導電金属窒化物からなる群から選択された少なくとも1種の物質を含有し、前記下部電極と前記基板とを互いに接着する接着層を有することを特徴とする請求項4に記載の電磁放射線センサ。
  9. Pt、Ir、Zr、Ti、TiO、IrO、PtO、ZrO、TiN、TiAlN、TaN及びTaSiNからなる群から選択された少なくとも1種の物質を含有し、前記下部電極と前記基板とを互いに接着する接着層を有することを特徴とする請求項4に記載の電磁放射線センサ。
  10. 前記下部電極は、貴金属、貴金属同士の合金、貴金属と他の金属との合金及び貴金属の導電性酸化物からなる群から選択された少なくとも1種の物質を含有する膜を有することを特徴とする請求項1に記載の電磁放射線センサ。
  11. 前記下部電極は、Pt、Pb、Ir、Ru、Rh、Re、Os、PtO、IrO、RuO、Au、Ag及びCuからなる群から選択された少なくとも1種の物質を含有する膜を有することを特徴とする請求項1に記載の電磁放射線センサ。
  12. 前記下部電極は、ドナ又はアクセプタが導入された、Si基板、Ge基板、SiGe基板及び3族元素と5族元素との化合物半導体基板から選択された1種であることを特徴とする請求項1に記載の電磁放射線センサ。
  13. 前記誘電体層は、酸化物、窒化物及びポリマからなる群から選択された1種の物質からなることを特徴とする請求項1に記載の電磁放射線センサ。
  14. 前記誘電体層は、強誘電体からなることを特徴とする請求項1に記載の電磁放射線センサ。
  15. 前記誘電体層は、ペロブスカイト型の酸化物からなることを特徴とする請求項1に記載の電磁放射線センサ。
  16. 前記誘電体層は、4B族元素、5B族元素、6B族元素、7B族元素及び1B族元素からなる群から選択された1種の金属元素の酸性酸化物を含有するペロブスカイト型の酸化物からなることを特徴とする請求項15に記載の電磁放射線センサ。
  17. 前記誘電体層は、パイロクロア型の酸化物からなることを特徴とする請求項1に記載の電磁放射線センサ。
  18. 前記誘電体層は、不純物が導入された、二酸化シリコン、酸化アルミニウム、二酸化チタン、五酸化タンタル、タンタル酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムストロンチウム、チタン酸ビスマス、チタン酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ストロンチウムビスマス、ニオブ酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ニオブ酸ストロンチウムビスマス、ジルコン酸チタン酸鉛、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン、ニオブ酸カリウム、及びニオブ酸鉛マグネシウムからなる群から選択された少なくとも1種の物質を含有することを特徴とする請求項1に記載の電磁放射線センサ。
  19. 前記誘電体層は、ポリビニリデンジフロライドからなることを特徴とする請求項1に記載の電磁放射線センサ。
  20. 前記誘電体層は、トリグリシンサルフェート又は重水素を含むトリグリシンサルフェートからなることを特徴とする請求項1に記載の電磁放射線センサ。
  21. 前記導電性酸化物層は、IrO、RuO、PtO及びAuO(0.1≦x≦4)からなる群から選択された1種の物質を含有することを特徴とする請求項1に記載の電磁放射線センサ。
  22. 前記導電性酸化物層は、LaNiO、(LaSr)CoO及びSrRuO(2≦y≦4)からなる群から選択された1種の物質を含有することを特徴とする請求項1に記載の電磁放射線センサ。
  23. 前記上部電極は、前記導電性酸化物層と前記誘電体層との間に形成され、貴金属、貴金属同士の合金、貴金属と他の金属との合金及び貴金属の導電性酸化物からなる群から選択された少なくとも1種の物質を含有する膜を有することを特徴とする請求項1に記載の電磁放射線センサ。
  24. 前記上部電極は、前記導電性酸化物層と前記誘電体層との間に形成され、Pt、Pb、Ir、Ru、Rh、Re、Au、Ag、Cu、Ni及びCrからなる群から選択された少なくとも1種の元素を含有する膜を有することを特徴とする請求項1に記載の電磁放射線センサ。
  25. 下部電極上に誘電体層を形成する工程と、
    前記誘電体層上に、導電性酸化物層を有する上部電極を形成する工程と、
    を有することを特徴とする電磁放射線センサの製造方法。
  26. 前記上部電極と前記誘電体層との境界に不純物を導入する工程を有することを特徴とする請求項25に記載の電磁放射線センサの製造方法。
  27. 前記誘電体層を形成する工程において、正又は負に帯電した不純物を含有する誘電体層を形成することを特徴とする請求項25に記載の電磁放射線センサの製造方法。
  28. 前記誘電体層を形成する工程において、正又は負に帯電した不純物を含有する誘電体層を形成することを特徴とする請求項26に記載の電磁放射線センサの製造方法。
  29. 前記下部電極、誘電体層及び上部電極を備えた積層体に、酸素雰囲気、窒素雰囲気及びアルゴン雰囲気からなる群から選択された1種の雰囲気中、又は真空中で熱処理を施す工程を有することを特徴とする請求項25に記載の電磁放射線センサの製造方法。
  30. 前記導電性酸化物層を、IrO、RuO、PtO及びAuO(0.1≦x≦4)からなる群から選択された1種の物質から形成することを特徴とする請求項25に記載の電磁放射線センサの製造方法。
  31. 前記導電性酸化物層を、LaNiO、(LaSr)CoO及びSrRuO(2≦y≦4)からなる群から選択された1種の物質から形成することを特徴とする請求項25に記載の電磁放射線センサの製造方法。
  32. 下部電極と、
    前記下部電極上に形成された誘電体層と、
    前記誘電体層上に形成され、導電性酸化物層を有する上部電極と、
    を備えた電磁放射線センサと、
    前記電磁放射線センサから出力された電流を測定する電流測定器と、
    を有することを特徴とする電磁放射線検出装置。
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