JP3911957B2 - 高感度赤外線検出素子およびその製造方法 - Google Patents

高感度赤外線検出素子およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤外線が入射して素子の温度が上昇することにより電気的な出力が得られる熱型赤外線検出素子およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
赤外線検出素子には、大別して熱型と量子型がある。熱型赤外線検出素子は、赤外線を吸収してこれを熱に変換し、熱によって生じた温度変化に基く電気的出力により入射赤外線を検出するものであり、サーモパイル型、焦電型、ボロメータ型に分類される。熱型赤外線検出素子は、量子型に比べ一般に感度が低く応答が遅いが、素子の冷却が不要で感度の波長依存性がないという特徴を有しているため上記の短所を改善すべく活発な研究開発が行われている。
【0003】
熱型赤外線検出素子の感度は、赤外線吸収率を向上させることによって改善でき、従来においては赤外線受光部にカーボンペーストを塗布したり、金黒を形成して赤外線の吸収率を高めることが一般的であった。例えば、日本公開特許公報10−206230号は、焦電型赤外線検出素子とその製造方法について記載している。図17に示すように、酸化マグネシウム等の単結晶材料でなる基板1Pと、一対の第1電極2Pおよび第2電極4Pと、第1電極上に形成されるチタン酸鉛系誘電体材料でなる薄膜焦電体3Pと、第1電極と第2電極の間の電気絶縁性を提供する層間絶縁膜5Pと、赤外線を吸収することにより得た熱を薄膜焦電体3Pに供給する赤外線吸収体6Pとを具備する。
【0004】
この赤外線検出素子においては、樹脂中にカーボン粒子またはグラファイト粒子を添加した有機系材料を主成分とする材料で第2電極4Pを形成することにより、人体あるいは物体から放出される赤外線を熱エネルギーとして効率良く第2電極で吸収し、吸収した熱を赤外線受光部の薄膜焦電体3Pに伝達させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、赤外線受光部にカーボンペースト等を塗布する場合、微細領域に均一な塗布量で塗布することが困難であり、塗布量が不均一な場合は熱容量が変化するため感度のバラツキが発生する原因となる。また、塗布位置がずれると感度を向上させることができないだけでなく、電極接触不良等を引き起こす恐れもある。一方、金黒を蒸着する場合は、形成された膜が微粒子状の密着性の乏しい膜であり、膜形成後の剥離等が問題となっていた。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みて為されたものであり、製造が比較的容易で高い赤外線吸収率を有する高感度赤外線検出素子およびその製造方法を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、高感度赤外線検出素子を提供するものであって、赤外線の入射による温度上昇により電気的な出力を提供する赤外線検出部と、その電気的出力を取り出すための一対の第1および第2電極と、前記赤外線検出部の赤外線受光面側に設けられる赤外線吸収部とを具備し、赤外線検出部の厚みは30〜100μmであり、赤外線吸収部金属の硫化物を含むとともに厚みが0.1〜3μmであることを特徴とするものである。赤外線吸収部として金属硫化物を使用することにより、赤外線吸収率を高めて高感度の赤外線検出素子を提供することができる。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の高感度赤外線検出素子において、金属硫化物が、銅または銅合金の硫化物、銀または銀合金の硫化物、ニッケルまたはニッケル合金の硫化物、鉄または鉄合金の硫化物、スズまたはスズ合金の硫化物を含むことを特徴とするものである。これらは、硫化物の中でも黒色系で赤外線吸収率が高く、高感度の赤外線検出素子を提供できる。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1もしくは2に記載の高感度赤外線検出素子において、赤外線吸収部が金属の硫化物と酸化物の混合物でなることを特徴とするものである。この場合は、酸化物と硫化物の間で赤外線吸収率が異なるので、これらの混合物とすることで赤外線の吸収特性を制御することができる。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の高感度赤外線検出素子において、赤外線検出部は第1および第2電極の間に配置され、赤外線吸収部は赤外線受光側の第1電極上に形成されることを特徴とするものであり、本発明の高感度赤外線検出素子のより具体的な構造を提供するものである。
【0011】
請求項5の発明は、請求項4に記載の高感度赤外線検出素子において、赤外線吸収部と第1電極との間に硫化に対して活性度の低い材料でなるバリヤ層を有することを特徴とするものである。硫化性雰囲気において赤外線吸収部の金属硫化物を形成する場合に、第1電極を構成する材料の硫化による導電率の低下を防止することができる。
【0013】
請求項の発明は、請求項4に記載の高感度赤外線検出素子において、第1電極は、赤外線吸収部と同一の材料でなることを特徴とするものである。この場合は、赤外線検出素子を簡易な構造とすることで、その製造工程を簡略化することができる。
【0015】
請求項の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の高感度赤外線検出素子において、第1および第2電極は、赤外線検出部の赤外線受光側の表面およびそれに対向する表面にそれぞれ配置され、赤外線吸収部は第1電極に隣接して位置するように赤外線検出部の赤外線受光側の表面に形成されることを特徴とするものであり、本発明の高感度赤外線検出素子のより具体的な構造を提供するものである。
【0022】
請求項8の発明は、高感度赤外線検出素子の製造方法を提供するものであって、赤外線の入射による温度上昇により電気的な出力を提供する材料でなる厚みが30〜100μmの基板を提供する工程と、その出力を取り出すための一対の第1及び第2電極を基板の対向する表面に形成する工程と、前記基板の赤外線受光面側に金属被膜を形成する工程と、金属被膜に硫化処理を施して金属の硫化物を含むとともに厚みが0.1〜3μmである赤外線吸収層を形成する工程とを含むことを特徴とするものである。この方法によれば、金属被膜を構成する材料の選択、硫化処理の条件設定により赤外線の吸収率を任意に決めることができ、金属硫化物を含む赤外線吸収層を再現性よく形成することができる。
【0024】
請求項の発明は、請求項に記載の高感度赤外線検出素子の製造方法において、硫化処理により金属被膜の最表層にのみ金属硫化物を形成することを特徴とするものであり、電極を構成する材料の硫化を防ぐとともに、硫化処理に要する時間を短縮して製造方法の効率化を図れる。
【0025】
請求項10の発明は、請求項に記載の高感度赤外線検出素子の製造方法において、赤外線吸収層を形成する工程は、基板の赤外線受光側の表面に形成した第1電極に酸化物セラミックスでなるマスクパターンを形成する工程と、マスクパターンによって露出される第1電極の領域に硫化処理を施して、第1電極の一部に赤外線吸収層を形成する工程とを含むことを特徴とするものである。第1電極を構成する材料として、硫化物を形成して赤外線吸収能を示すとともに導電性に優れる材料を選択することにより、第1電極の形成と別途に赤外線吸収層のための金属被膜を形成する工程を実施する必要がなく、製造方法の効率化を図ることができる。また、マスクパターンの使用により、所望の領域に赤外線吸収層を容易に形成することができる。さらに、製造工程が終了した後、マスクパターンとして使用した酸化物セラミックスをそのまま素子保護層として利用できる。
【0027】
請求項11の発明は、請求項に記載の高感度赤外線検出素子の製造方法において、硫化に対して活性度の低い金属材料でなる第1電極を基板の赤外線受光側の表面の第1領域に形成する工程と、硫化に対して活性度の高い材料でなる金属被膜を基板の赤外線受光側の表面の第2領域に形成する工程と、硫化処理により金属被膜を硫化して上記赤外線吸収層を形成する工程とを含むことを特徴とするものであり、硫化に対して活性度の低い金属材料で第1電極を形成することでマスクパターンを使用せずに所望の領域に赤外線吸収層を形成できる。
【0028】
請求項12の発明は、請求項に記載の高感度赤外線検出素子の製造方法において、基板の赤外線受光側の表面に設けた第1電極上に硫化に対して活性度の低い材料でなるバリヤ層を形成する工程と、バリヤ層上に金属被膜を形成する工程と、硫化処理により金属被膜を硫化して赤外線吸収層を形成する工程とを含むことを特徴とするものである。第1電極を構成する材料の硫化をバリヤ層によって防ぐことにより、硫化処理による第1電極の導電率の低下を考慮することなく高感度赤外線検出素子を製造することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の赤外線検出素子およびその製造方法を以下の実施例1〜3に基いて具体的に説明する。尚、これらの実施例はいずれも本発明の好適な例示であって、本発明を限定するものではない。
(実施例1)
実施例1の赤外線検出素子は、図1に示すように、赤外線の入射による温度上昇により電気的な出力を提供する赤外線検出層10と、その電気的出力を取り出すための一対の上部電極20および下部電極25と、赤外線受光側の上部電極20上に設けられる赤外線吸収層30とを具備する。
【0033】
赤外線検出層10としては、例えば、LiTaO3やPZT(ジルコン酸チタン酸鉛)等のセラミックスやPVDF(ポリ弗化ビニリデン)等を使用することができる。また、赤外線検出層の厚みは、例えば、30〜100μm程度とすることができる。
【0034】
上部電極20および下部電極25としては、Au、Pt、NiCr等の導電性の金属材料を使用することができる。また電極20,25の厚みは、例えば、0.03〜0.2μm程度とすることができる。
【0035】
赤外線吸収層30としては、銅または銅合金の硫化物、銀または銀合金の硫化物、ニッケルまたはニッケル合金の硫化物、鉄または鉄合金の硫化物、スズまたはスズ合金の硫化物を使用することができ、例えば、Ag2SやCu2Sを使用することが好ましい。また、赤外線吸収層30を上記した金属の硫化物と酸化物の混合物、例えば、Cu2O+Cu2SやAg2O+Ag2Sとしてもよい。この場合は、酸化物と硫化物の赤外線吸収率の差異に基いてその混合比を調節し、赤外線の吸収特性(吸収率、波長)を制御することができる。
【0036】
赤外線吸収層30の厚さは、赤外線検出層10の厚みの1/10以下であることが好ましく、例えば、0.1〜3μm程度とすることができる。本発明の金属硫化物でなる赤外線吸収層を有する赤外線検出素子においては、赤外線吸収層を形成しない場合と比較して1.3倍の電圧感度が得られている。尚、図1においては、赤外線吸収層30を上部電極20上にのみ形成しているが、下部電極25上にも赤外線吸収層を設けても良い。これにより、赤外線受光面側の赤外線検出層30の厚みを薄くでき、感度の向上だけでなく応答性も改善することができる。
【0037】
また、図2に示すように、赤外線吸収層30を必ずしも上部電極20の全面に設ける必要はなく、所望の領域(図2では中央部)にのみ赤外線吸収層30を形成しても良い。赤外線吸収層30の下方に定義される赤外線検出層の検知領域11とそれ以外の領域との温度差を大きくすることにより感度を向上させることができる。また、赤外線吸収層30の周囲に上部電極20の露出領域が形成されるので、この領域を配線部21として使用して他の回路と間に信頼性の高い電気接続を提供できる。
【0038】
赤外線吸収層30による赤外線の吸収率は、その表面状態を制御することによりさらに改善することができる。すなわち、赤外線を多重反射させることにより赤外線吸収層への赤外線の入射量を増加させて赤外線の吸収率を向上させるのである。具体的には、図3に示すように、赤外線吸収層30の表面に検出すべき赤外線の波長λの1/8以上の高さHを有する凹凸を形成する。光を受光する表面の形状が、波長λの1/8程度であると、光学的にほぼ鏡面とみなしてもよく、乱反射成分が考慮されなくなる。従って、表面で多重反射を起こさせるためには1/8λ以上の高さの凹凸を形成する必要がある。上記のような表面状態は、赤外線吸収層の表面を研磨あるいはブラスト処理等により粗面化して得ることができる。
【0039】
また、上記の凹凸を形成する場合、凹凸形状の平均周期Pを波長λの1/4とすることが好ましい。光学的特性である反射・透過・吸収のうち、材料による赤外線吸収率を向上させるだけでなく、表面形状により赤外線の反射率を抑えることで全体として赤外線吸収層30の赤外線吸収率を向上させることができる。すなわち、反射率Rは、次式(1)で示されるように、2つの材料の屈折率n0、n1で決まる。
【0040】
【数1】
Figure 0003911957
【0041】
そして、凹凸のある表面においては、次式(2)で示されるように、その凹凸の大きさにより反射率を定義することができる。
【0042】
【数2】
Figure 0003911957
【0043】
ここに、”a”および”b”は、それぞれ凹凸の山と谷の幅である(TE波の場合)。このように、凹凸の大きさにより反射率を調整することができる。
【0044】
上記した本発明の赤外線検出素子は、例えば、以下の方法に基いて製造することができる。まず、赤外線の入射による温度上昇により電気的な出力を提供する材料でなる基板10を準備する。本実施例では、厚さ約70μmのLiTaO3単結晶基板を使用した。
【0045】
次に、図4(a)に示すように、基板10の上面および下面にそれぞれ上部電極20および下部電極25を形成する。本実施例においては、厚さ約50nmのNiCr被膜を真空蒸着により作成して上部電極および下部電極とした。尚、真空蒸着の代わりにスパッタリング等のPVD法を用いても良い。
【0046】
次に、図4(b)に示すように、赤外線受光側の上部電極20の表面にIbまたはVIII族の金属被膜31を形成する。本実施例においては、厚さ約100nmの銅被膜を真空蒸着により作成した。尚、真空蒸着の代わりにスパッタリング、イオンビーム蒸着法等のPVD法、あるいは湿式めっき等により金属被膜を形成しても良い。PVD法を採用する場合は、厚さの制御性が良く、微妙な感度調整が可能である。また、フォトリソグラフィ法を利用できるので、微細なパターンニングを形成する際に好適である。
【0047】
次いで、図4(c)に示すように、金属被膜31に硫化処理3を施して赤外線吸収層30を形成する。本実施例においては、金属被膜31を硫黄蒸気雰囲気中に1分間放置することにより硫化処理を行ったが、硫酸カリウム/塩化アンモニウム混合溶液等を使用したり、亜硫酸ガス雰囲気や硫化プラズマ等を使用して硫化処理を行っても良い。尚、金属被膜を構成する材料の選択、および金属被膜の硫化の度合いに基いて赤外線の吸収率を制御することができる。
【0048】
硫化処理は、金属被膜31の最表層のみが硫化されるように実施することも好ましい。赤外線吸収層30は、光学的に透過しない程度の厚み(約0.1μm以上)で良く、上部および下部電極は電気的出力を提供するにあたって充分な導電率を維持できる厚さ(約0.02μm以上)で良いので、例えば、0.2μm程度の厚みの金属被膜31を形成してその最表層のみ硫化すれば赤外線吸収層30として機能させることができる。この場合は、硫化処理に要する時間を短縮でき、赤外線検出素子の製造効率を改善することができる。また、金属被膜の最表層のみを硫化させることで電極材料の硫化を防げるので、上部電極の導電率の低下させることなく赤外線吸収層30を作成することができる。
【0049】
上記した方法においては、金属被膜31を硫化して金属硫化物でなる赤外線吸収層30を作成したが、IbまたはVIII族金属の硫化物薄膜を赤外線受光側の上部電極20の表面に直接形成しても良い。尚、金属硫化物は金属の硫化処理や金属硫化物被膜の形成により作成することが好ましいが、金属硫化物の粉末を電極の表面に塗布することを排除するものではない。
【0050】
得られた赤外線吸収層30の表面に凹凸を設ける場合は、研磨あるいはブラスト処理等により赤外線検出層30の表面を粗面化する。また、図5に示すように、赤外線検出層10の表面にも凹凸を形成しておくことが好ましい。赤外線検出層10の表面における多重反射により、赤外線吸収層30を透過した赤外線も効率良く吸収することができる。特に、赤外線吸収層30が薄い場合、それを透過する赤外線の量が増えるので、そのような透過した赤外線も効率良く吸収できる。凹凸は、上部電極20の形成に先立って研磨あるいはブラスト処理等により赤外線検出層10の表面を粗面化することにより得ることができる。硫化処理後、ダイシングにより素子を切り出す素子外形加工を実施して赤外線検出素子を得る。
【0051】
赤外線吸収層30を真空蒸着やスパッタリング法で形成する場合は、図6に示すように、その膜形成条件(真空度、成膜速度、成膜温度等)を制御して柱状成長させることにより赤外線吸収層30の表面に凹凸を設けることもできる。柱状成長により得られる表面の凹凸は、多重反射効果を提供するのに効果的である。その他、赤外線吸収層の形成と凹凸の形成を同時に行うことができる点、および赤外線検出層の表面が鏡面のように平坦な場合であっても赤外線吸収層にのみ凹凸を形成できる点等の長所がある。
【0052】
また、金属被膜30を気相蒸着法により形成する場合は、図7に示すように、高めの圧力条件の下で気相合成することにより金属微粒子が堆積してなる金属膜32を形成し、これに硫化処理を施すことで表面に微細な凹凸を有する赤外線吸収層を形成することができる。金属微粒子が堆積してなる金属膜32は、表面積が大きく活性度が高いため硫化しやすいという長所がある。この方法を採用する場合は、金属膜32を構成する材料としてニッケル、銀あるいは銅を選択することが好ましい。
【0053】
必要に応じて、図8に示すように、上部電極20と赤外線吸収層30との間に硫化に対して活性度の低い材料でなるバリヤ層40を設けることも好ましい。この場合は、硫化による上部電極20の導電率の変化を防ぐことができる。また、硫化雰囲気中において硫化させる場合、硫化反応の進行がバリヤ層によって止められるので各層の厚みを精度良く制御することができる。このように、バリヤ層の形成は、電極層の導電率を低下させることなく所望の厚みの赤外線吸収層30を作成するのに有効である。
【0054】
バリヤ層として、例えば、Pt、Au、あるいは金属酸化物を使用することができる。バリヤ層の形成は、例えば、上部電極を形成した後、PVD法によりPT、Au、あるいは金属酸化物を上部電極上に被覆したり、上部電極を構成する材料としてPtやAuを選択してバリヤ層を兼ねる上部電極を設けたり、上部電極上に銅やアルミニウム等の金属被膜を形成した後、プラズマや高温酸化雰囲気等を利用して金属被膜を酸化することによって行える。
【0055】
また、図9に示すように、赤外線吸収層30と赤外線検出層10の間の上部電極を透明導電性電極23とすることも好ましい。透明導電性電極23としては、例えば、錫酸化物、インジウム酸化物、亜鉛酸化物、あるいはそれらの複合酸化物等を使用することができる。透明導電性電極としない場合は、入射赤外線は主として赤外線吸収層30によって吸収されるが、透明導電性電極とする場合は、入射赤外線は赤外線吸収層30によって吸収されるとともに、透明導電性電極23を介して赤外線検出層10によっても吸収される。その結果、赤外線吸収層の厚みを薄くでき、素子の熱容量を小さくして感度特性を向上させることができる。また、素子の温度変化が赤外線吸収層からの熱伝導だけでなく、赤外線検出素子全体による赤外線吸収によってもたらされるので応答性を改善することができる。
【0056】
上記したように感度および応答性を向上させた赤外線検出素子は、赤外線の吸収により得た熱エネルギーを周囲に逃がさないように熱絶縁された構造によって保持されることが好ましく、それにより相乗的な感度の向上を達成することができる。例えば、図10に示すような熱絶縁対策を講じた基台50によって赤外線検出素子1を保持することが好ましい。すなわち、基台50は、赤外線検出層10と同じ材料で作成され、一対の保持部51によって赤外線検出素子に連結されることを除いて赤外線検出素子とはスリット52を介して離されている。このスリット52の形成により赤外線検出素子1が吸収した熱が周囲に拡散するのを防いでいる。尚、基台と赤外線検出素子の赤外線検出層は一体に形成することが好ましい。図9中、番号5は赤外線検出素子1の電極に接続される配線である。
(第2実施例)
本実施例においては、図11に示す方法により製造される高感度赤外線検出素子について説明する。まず、赤外線の入射による温度上昇により電気的な出力を提供する材料でなる基板10を準備する。次に、図11(a)に示すように、基板10の上面および下面に上部電極20と下部電極25をそれぞれ形成する。赤外線受光側の上部電極20は、銅や銀などの金属硫化物を形成可能で電気伝導性に優れる金属材料でなる。次いで、図11(b)に示すように、上部電極20を構成する金属材料に硫化処理3を実施して、上部電極20の最表面から所定の深さにわたって金属硫化物でなる赤外線吸収層30を形成する。上部および下部電極の形成後に金属被膜を別途形成することなく硫化処理を行って赤外線吸収層30を形成できるので、赤外線検出素子1をより効率よく製造することができる。
【0057】
上記実施例は、上部電極の最表層にのみ硫化処理を施して赤外線吸収層30とするものであるが、金属硫化物が良好な導電性を有する場合は、図12に示すように、金属硫化物でなる電極兼赤外線吸収層33を赤外線検出層10上に直接設けても良い。例えば、金属材料の短時間の硫化処理により得られる低級硫化物とすることで、導電率の低下を防ぐとともに良好な赤外線吸収率を有する電極兼赤外線吸収層を得ることができる。
(実施例3)
本実施例においては、図13に示す方法により製造される高感度赤外線検出素子について説明する。まず、赤外線の入射による温度上昇により電気的な出力を提供する材料でなる基板10を準備する。次に、図13(a)に示すように、基板10の上面および下面に上部電極20および下部電極25をそれぞれ形成する。赤外線受光側の上部電極20は、銅や銀などの金属硫化物を形成可能で電気伝導性に優れる金属材料でなる。
【0058】
次に、図13(b)に示すように、この上部電極上に市販のフォトレジスト材料でマスク60を作成して所定のパターンに沿って上部電極20を露出させる。次に、図13(c)に示すように、この上部電極20の露出面に硫化処理3を実施して、基板10上に上部電極20を構成する金属を硫化してなる赤外線吸収層30を形成する。硫化処理後、マスク60を除去することによって、図14(a)に示すように、中央部に赤外線吸収層30を有し、その周囲に上部電極20の露出領域を有する赤外線検出素子1が得られる。上部電極20形成後に赤外線吸収層の位置をマスクの使用により任意の箇所に設定できるので、赤外線検出素子の良好な検知性能が得られることを確認した箇所にのみ硫化処理を実施して赤外線吸収層を形成できる。また、露出された上部電極20により他の回路等との電気接続に関して高い信頼性を確保できる点でも好ましい。尚、図14(b)に示すように、中央部に赤外線吸収層30を有し、その一部に隣接するように上部電極20を設けた赤外線検出素子1を作成しても良い。
【0059】
マスク60を使用する代わりに、以下の方法に基いて図14(a)の赤外線検出素子1を作成することもできる。まず、図15(a)に示すように、赤外線検出層を構成する基板10の上面中央付近に後に実施される硫化処理に対して高い活性を有する金属材料でなる金属被膜31を形成する。次いで、図15(b)に示すように、基板10の下面に下部電極25を形成するとともに、基板10の上面で金属被膜31の周辺部に硫化処理に対して低い活性を有する材料でなる上部電極20を形成する。次に、図15(c)に示すように、硫化処理3を実施することで硫化処理に対して高い活性を有する金属被膜31のみを選択的に硫化して赤外線吸収層30を形成する。
【0060】
また、上記方法において、フォトレジスト材料の代わりにシリカ、アルミナ、チタニア等の酸化物をマスク材料として使用しても良い。この場合は、硫化処理を実施した後、酸化物マスクを除去せずに赤外線検出素子の保護層として使用することができる。すなわち、図16に示すように、中央部に赤外線吸収層30を有し、その周囲に酸化物薄膜でなる素子保護層70を有する赤外線検出素子1を得ることができる。
【0061】
以上、本発明の赤外線検出素子およびその製造方法を好適な実施例に基づいて説明したが、本発明の技術思想から逸脱しないかぎりにおいて種々の変更および改良を加えることが可能であることは言うまでもない。
【0062】
【発明の効果】
本発明は、金属硫化物を含む赤外線吸収層を設けることで赤外線吸収率を向上させてなる高感度の赤外線検出素子を提供するものであり、従来より指摘されている熱型赤外線検出素子の感度の問題を改善するものである。また、赤外線検出層の表面状態を制御して赤外線の多重反射を起こさせたり、赤外線検出素子に吸収された熱を周囲に逃がさないように熱絶縁対策を講じた構造体に収容して供給する等により、相乗的に感度の向上を達成することが可能である。さらに、赤外線吸収層の厚みを薄くすることができるような構成を採用することによって赤外線検出素子の熱容量の増加を防ぎ、その応答性の改善を図ることもできる。
【0063】
また、本発明は、上記した高感度赤外線検出素子を製造する方法を提供するものであり、所定の金属材料でなる金属被膜に硫化処理を施して金属硫化物を形成したり、気相合成法により金属硫化物でなる被膜を合成して赤外線吸収層とすることで性能の安定した高感度赤外線検出素子を効率良く製造することができる。また、金属被膜の最表層のみを硫化して赤外線吸収層を作成する場合は、金属硫化物の形成工程に要する時間を一層短縮できて製造方法のさらなる効率化を図ることができる。このように、本発明は、赤外線検出素子の従来の問題点を改善してそのさらなる普及を促進する上で産業上の利用価値の高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に基づく高感度赤外線検出素子の概略斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例に基づく別の高感度赤外線検出素子の概略斜視図である。
【図3】赤外線受光面に凹凸を有する高感度赤外線検出素子の概略断面図である。
【図4】(a)〜(c)は、本発明の第1実施例に基づく高感度赤外線検出素子の製造方法を示す概略図である。
【図5】赤外線受光面に凹凸を有する別の高感度赤外線検出素子の概略断面図である。
【図6】柱状組織でなる赤外線吸収層を備えた高感度赤外線検出素子の概略断面図である。
【図7】微粒組織でなる赤外線吸収層を備えた高感度赤外線検出素子の概略断面図である。
【図8】本発明の第1実施例に基づく高感度赤外線検出素子の変更例を示す概略斜視図である。
【図9】本発明の第1実施例に基づく高感度赤外線検出素子の別の変更例を示す概略斜視図である。
【図10】本発明の第1実施例に基づく高感度赤外線検出素子を含む構造体の概略斜視図である。
【図11】(a)および(b)は、本発明の第2実施例に基づく高感度赤外線検出素子の製造方法を示す概略図である。
【図12】本発明の第2実施例に基づく高感度赤外線検出素子の概略斜視図である。
【図13】(a)〜(c)は、本発明の第3実施例に基づく高感度赤外線検出素子の製造方法を示す概略図である。
【図14】(a)および(b)は、本発明の第3実施例に基づく高感度赤外線検出素子の概略斜視図である。
【図15】(a)〜(c)は、本発明の第3実施例に基づく高感度赤外線検出素子の別の製造方法を示す概略図である。
【図16】本発明の第3実施例に基づく高感度赤外線検出素子の変更例を示す概略斜視図である。
【図17】従来の熱型赤外線検出素子の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 赤外線検出素子
10 赤外線検出層
20 上部電極
25 下部電極
30 赤外線吸収層

Claims (14)

  1. 赤外線の入射による温度上昇により電気的な出力を提供する赤外線検出部と、前記出力を取り出すための一対の第1および第2電極と、前記赤外線検出部の赤外線受光面側に設けられる赤外線吸収部とを具備し、前記赤外線検出部の厚みは30〜100μmであり、前記赤外線吸収部は金属の硫化物を含むとともに厚みが0.1〜3μmであることを特徴とする高感度赤外線検出素子。
  2. 上記金属の硫化物は、銅または銅合金の硫化物、銀または銀合金の硫化物、ニッケルまたはニッケル合金の硫化物、鉄または鉄合金の硫化物、スズまたはスズ合金の硫化物を含むことを特徴とする請求項1に記載の高感度赤外線検出素子。
  3. 上記赤外線吸収部は、金属の硫化物と酸化物の混合物でなることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の高感度赤外線検出素子。
  4. 上記赤外線検出部は、第1および第2電極の間に配置され、上記赤外線吸収部は赤外線受光側の第1電極上に形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の高感度赤外線検出素子。
  5. 上記赤外線吸収部と第1電極との間に、硫化に対して活性度の低い材料でなるバリヤ層を有することを特徴とする請求項4に記載の高感度赤外線検出素子。
  6. 第1電極は、上記赤外線吸収部と同一の材料でなることを特徴とする請求項4に記載の高感度赤外線検出素子。
  7. 第1および第2電極は、上記赤外線検出部の赤外線受光側の表面およびそれに対向する表面にそれぞれ配置され、上記赤外線吸収部は第1電極に隣接して位置するように上記赤外線検出部の赤外線受光側の表面に形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の高感度赤外線検出素子。
  8. 赤外線の入射による温度上昇により電気的な出力を提供する材料でなる厚みが30〜100μmの基板を提供する工程と、前記出力を取り出すための一対の第1及び第2電極を前記基板の対向する表面に形成する工程と、前記基板の赤外線受光面側に金属被膜を形成する工程と、前記金属被膜に硫化処理を施して金属の硫化物を含むとともに厚みが0.1〜3μmである赤外線吸収層を形成する工程とを含むことを特徴とする高感度赤外線検出素子の製造方法。
  9. 上記硫化処理により上記金属被膜の最表層にのみ金属硫化物を形成することを特徴とする請求項8に記載の高感度赤外線検出素子の製造方法。
  10. 上記赤外線吸収層を形成する工程は、上記基板の赤外線受光側の表面に設けた第1電極上に酸化物セラミックスでなるマスクパターンを形成する工程と、前記マスクパターンによって露出される第1電極の領域に硫化処理を施して第1電極の一部に上記赤外線吸収層を形成する工程とを含むことを特徴とする請求項8に記載の高感度赤外線検出素子の製造方法。
  11. 硫化に対して活性度の低い金属材料でなる第1電極を上記基板の赤外線受光側の表面の第1領域に形成する工程と、硫化に対して活性度の高い材料でなる金属被膜を上記基板の赤外線受光側の表面の第2領域に形成する工程と、硫化処理により前記金属被膜を硫化して上記赤外線吸収層を形成する工程とを含むことを特徴とする請求項8に記載の高感度赤外線検出素子の製造方法。
  12. 上記基板の赤外線受光面に配置される第1電極上に硫化に対して活性度の低い材料でなるバリヤ層を形成する工程と、前記バリヤ層上に金属被膜を形成する工程と、硫化処理により前記金属被膜を硫化して上記赤外線吸収層を形成する工程とを含むことを特徴とする請求項8に記載の高感度赤外線検出素子の製造方法。
  13. 上記バリア層は、白金、金、あるいは銅やアルミニウムの金属酸化物でなることを特徴とする請求項5に記載の高感度赤外線検出素子
  14. 上記バリア層は、白金、金、あるいは銅やアルミニウムの金属酸化物でなることを特徴とする請求項12に記載の高感度赤外線検出素子の製造方法
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