JPWO2004065608A1 - 微生物菌体からの高純度ポリヒドロキシアルカノエートの回収方法 - Google Patents

微生物菌体からの高純度ポリヒドロキシアルカノエートの回収方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、PHA含有微生物菌体からPHA粒子以外の菌体構成成分を効率よく除き、深刻な分子量の低下を起こすことなく、高純度のPHAを高収率で得ることのできるPHAの分離・精製方法、さらにはPHA粒子の凝集体を得る方法を提供することを目的とする。 本発明のPHA回収方法は、PHA含有微生物細胞の水性懸濁液を、低温で物理的破砕処理とアルカリ添加を行うことにより、菌体細胞を効率的に破砕し、PHAを回収後、酵素及び/又は界面活性化剤で処理するものである。さらに、PHAを親水性溶媒及び/又は水に懸濁し、該懸濁液の沸点以下の温度で攪拌することにより凝集させ、PHAの粒度を大きくすることができる。

Description

本発明は、生分解性を有するポリエステル系樹脂の微生物細胞からの分離・回収方法及び該樹脂粒子の凝集方法に関する。
ポリヒドロキシアルカノエート(以後PHAと略す)は、多くの微生物種の細胞内にエネルギー蓄積物質として生成、蓄積される熱可塑性ポリエステルである。微生物によって天然の有機酸や油脂を炭素源に生産されるPHAは、土中や水中の微生物により完全に生分解され、自然界の炭素循環プロセスに取り込まれることになるため、生態系への悪影響がほとんどない環境調和型のプラスチック材料と言える。近年、合成プラスチックが環境汚染、廃棄物処理、石油資源の観点から深刻な社会問題となるに至り、PHAが環境に優しいグリーンプラスチックとして注目され、その実用化が切望されている。また、医療分野においても、回収不要のインプラント材料、薬物担体等の生体適合性プラスチックとして利用が可能と考えられており、実用化が期待されている。
微生物が生産するPHAは、通常顆粒体として微生物細胞内に蓄積されるため、PHAをプラスチックとして利用するためには、微生物細胞内からPHAを分離して取り出すという工程が必要である。PHAを微生物細胞から分離精製する既知の方法として、大別すると、PHAが可溶である有機溶媒を用いて微生物細胞からPHAを抽出する方法と、PHA以外の細胞構成成分を破砕もしくは可溶化させて除くことによりPHAを得る方法に分けられる。
初期の研究では有機溶媒による抽出を利用したPHAの分離精製方法が多く報告されている(特開昭55−118394号公報、特開昭57−65193号公報、特開昭63−198991号公報、特開平02−69187号公報、特開平07−79788号公報)。これらの報告ではPHAの溶解度が最も高い有機溶媒としてクロロホルム等のハロゲン化合物が用いられているが、PHAを該溶剤に溶解すると溶液の粘性が非常に高くなり、取り扱いが困難であった。そのためPHAの抽出にはポリマー濃度を2〜3%程度と極めて薄い条件で処理する必要があり、従って非常に大量の溶媒を必要とした。加えて、溶媒層からPHAを高い回収率で晶析させるためには、上記溶媒の4〜5倍容という大量のメタノールやヘキサン等のPHA貧溶媒が別途必要である。そのため、工業的に生産するには大規模な設備が必要となる。さらには、溶媒の使用量が膨大なため溶媒の回収コストと損失溶媒のコストがかさみ、PHAを安価に製造できない等の理由から、この方法は実用化されていない。
一方、PHA以外の細胞構成成分を化学的処理あるいは物理的破砕処理によって可溶化させて除き、PHAを顆粒体のまま回収する方法が種々報告されている。
微生物細胞(以下、菌体ともいう)を化学的処理する方法としては、J.Gen.Microbiology,1958年,第19巻,p.198−209に菌体懸濁液を次亜塩素酸ナトリウムで処理してPHA以外の菌体構成成分を可溶化し、PHAを得る方法が記載されている。この方法では、PHA以外の菌体構成成分の可溶化がなされるが、それと同時にPHAの著しい分解が引き起こされるため、製品への加工が制限されてしまう。さらに、PHA内に無視できない塩素臭が残るため、ポリマー製品として好ましくないことからも実用には適さないと考えられる。特公平04−61638号公報には、熱処理と酵素、界面活性化剤を併用した回収法が示されている。この方法では、酵素処理により菌体を溶解した場合、遊離する核酸により懸濁液が非常に粘稠になるため、予め懸濁液を100℃以上で加熱し核酸を分解する必要がある。ところが、100℃以上での加熱によりPHAは著しく低分子化してしまい、製品への応用ができなくなる。また、この方法は非常に複雑で多くの工程を必要とするにもかかわらず、得られるPHAの純度は概ね88%、最大でも97%程度である。また、PHA含有微生物菌体を界面活性化剤で処理したのち、菌体から放出された核酸を過酸化水素で80℃、3時間処理して分解し、99%純度のPHAを分離する方法(特表平08−502415号公報)や、PHA含有微生物懸濁液をpH2未満の強酸性下50℃以上に熱した後PHAを分離する方法が提案されている(特開平11−266891号公報)。これらの熱処理条件ではPHAの分子量は著しく低下するため、たとえ純度が向上したとしても製品への応用ができなくなる。
一方、物理的破砕を用いる方法として、高圧破砕あるいは高圧破砕とアルカリ添加を組み合わせた方法が報告されている。Bioseparation,1991年,第2巻,p.95−105には、ポリマーの純度や回収率の記載はないが、ポリ−3−ヒドロキシブチレート(PHB)含有菌体懸濁液にアルカリを添加した後、pHを中性に戻して高圧破砕を行うため、菌体構成成分がPHB画分に残存しており、純度が高くないことが予想される。特開平07−31487号公報では、アルカリを添加後80℃に加熱し、1時間攪拌後ポリマーを遠心分離で回収する方法;特開平07−31488号公報では、70℃で高圧破砕を行う方法;特開平07−31489号公報では、上記Bioseparation,1991年,第2巻,p.95−105を発展させた形と考えられる方法、すなわちアルカリを添加後に70℃以上で高圧破砕を行う方法が開示されている。これらの方法では、高温で処理を行うため、条件によってはPHAの分子量が著しく低下する傾向が見られ、さらに純度も66〜85%程度と低く、実際の工業化プロセスには応用できない。
以上から、培養後の菌体からPHAを、低分子化することなく、且つ高純度で収率良く、工業的に安価に回収することは極めて困難であることが分かる。
ところで、溶媒抽出を用いない、すなわち、PHA以外の菌体構成成分を化学的処理あるいは物理的処理によって可溶化させて除きPHAを顆粒体のまま回収する方法では、得られるPHAは通常直径数ミクロンの微細な粒子である。このような微細な粒子を液体媒質から分離することは、より粒子が大きい場合に比べると困難である。さらに、これら微粒子は粉塵爆発を起こす危険性及び/又は吸引した場合の肺での蓄積等が考えられ、取り扱いに注意が必要である。
これらの問題を回避するためにPHAを凝集させ粒度を大きくする試みがなされており、例えば、加熱やアルカリ金属塩による凝集法等が開発されている。加熱させて凝集させる方法としては、PHB含有懸濁液を、PHBの融点付近(180℃)まで加熱して凝集させる方法がある(Bailey,Neil A.;George,Neil;Niranjan,K.;Varley,Julie.Biochemical Engineering group,University Reading,「IChemE Res.Event,Eur.Conf.Young Res.Chem.Eng.」,(英国),第2版,Institution of Chemical Engineers,1996年,第1巻,p.196−198)。また、特表平07−509131号公報では、水に懸濁した3−ヒドロキシブチレート(3HB)と3−ヒドロキシバレレート(3HV)の共重合体(以下、PHBVという)に、適切な温度と圧力の蒸気を直接注入し、120〜160℃で加熱攪拌することによりPHBVの粒度を高める方法を開示している。これらの方法は高温で加熱する必要があるため、PHAの分子量低下が著しいこと、さらには耐圧性を持った特別な装置を必要とすることから、実用的でない。また、アルカリ金属塩を添加してPHAを凝集させる方法として、2価の陽イオンで凝集させる方法(J.Biotechnol.,1998年,第65(2,3)巻,p.173−182、特表平05−507410号公報)が開示されているが、これらの方法では、ポリマーの凝集強度が必ずしも強くないこと、ポリマーに金属塩が混入すること等から、好ましくない。さらに、超微細気泡をPHB懸濁液に吹き込むことでPHBを凝集させて、フロックを浮上させる方法も報告されている(Spec.Publ.−R.Soc.Chem.,1994年,158巻(Separations for Biotechnology 3),p.113−119参照)。しかし、これによってできる凝集体は2〜45μmであり十分な大きさとはいえない。
このように、PHAの分子量低下を抑制し、且つ凝集を効果的に行う方法は知られていないのが実状である。
以上述べたように、微生物由来の生分解性ポリマーであるPHAの開発にあたっては、微生物細胞からのPHAの回収工程、さらに必要に応じてPHA粒子を凝集させる工程において、安価で且つ工業化に適した各工程プロセスが確立していないことが、実用化の大きな障害となっている。
発明の要約
上述したように、微生物細胞からのPHAの回収工程において、従来の方法では安価で且つ工業化に適したプロセスとはいえない。さらに本発明者らが予備検討した結果、上述したような次亜塩素酸、過酸化水素、酸、多量のアルカリ等の化学的処理や、高温下での反応が必要とされる従来の方法では、特にPHAが2種以上のモノマー成分からなる共重合体の場合に、単独重合体であるPHBと比べて分子量がより著しく低下する傾向が見られ、到底利用できないことが判明した。
従って、本発明の目的は、従来技術における上記の課題を解決し、培養したPHA含有微生物細胞からPHA粒子以外の細胞構成成分を効率よく除き、少ない工程数で、深刻な分子量の低下を起こすことなく、高純度のPHAを高収率で得ることのできるPHAの分離精製方法、さらにはPHA粒子の凝集体を得る方法を提供することにある。
本発明者らは、PHAの工業的に有利な微生物細胞からの回収方法について鋭意検討した。その結果、微生物を用いてPHAを生産したのち、PHAを含有する微生物細胞の水性懸濁液を比較的低温で攪拌と物理的破砕処理を行いながら、アルカリを添加し、続いて、PHAを回収し、該PHAを水性懸濁液あるいは湿潤状態で、酵素及び/又は界面活性化剤で処理し、さらに、該PHAを親水性溶媒及び/又は水で洗浄することによって、高純度で効率よくPHAを回収することが可能であることを見いだした。さらに、PHAを親水性溶媒及び/又は水に懸濁し、該懸濁液の沸点以下の温度で攪拌することにより凝集させることによって、PHAの粒度を大きくすることが可能であることも見いだした。これらの方法により、現在まで極めて困難であったPHAの分子量低下を回避し、純度99%以上のPHAを90%以上の収率で回収することに成功し、さらに、凝集させることにより、取り扱いの困難さ及び/又は粉塵爆発の危険性を回避するPHA製造法を完成するに至った。本発明の完成により、微生物菌体由来の生分解性ポリマーの実用化が可能となる。
すなわち、本発明は、
(a)PHA含有微生物細胞の水性懸濁液に、攪拌と物理的破砕処理を行いながらアルカリを添加し、該細胞を破砕すると共に、該細胞中のPHA以外の細胞物質を可溶化あるいは乳化させ、次いでPHAを懸濁液から分離する工程;
(b)分離されたPHAを、酵素及び/又は界面活性化剤で処理し、PHAに付着した不純物を可溶化又は分解後可溶化し、続いて親水性溶媒及び/又は水でPHAを洗浄する工程;
からなる、PHA含有微生物細胞からPHAを回収する方法に関する。
また、本発明は、
(c)洗浄されたPHAを親水性溶媒及び/又は水に懸濁し、該懸濁液の沸点以下の温度で攪拌することにより、PHAを凝集させて粒度を大きくし、次いで凝集したPHAを懸濁液から分離する工程
をさらに有してなる、上記PHAの回収方法に関する。
発明の詳細な開示
以下に好ましい実施の態様を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法は、下記(a)及び(b)の工程からなるものである。
(a)ポリヒドロキシアルカノエート含有微生物細胞の水性懸濁液に、攪拌と物理的破砕処理を行いながらアルカリを添加し、該細胞を破砕すると共に、該細胞中のポリヒドロキシアルカノエート以外の細胞物質を可溶化あるいは乳化させ、次いでポリヒドロキシアルカノエートを懸濁液から分離する工程;
(b)分離されたポリヒドロキシアルカノエートを、酵素及び/又は界面活性化剤で処理し、ポリヒドロキシアルカノエートに付着した不純物を可溶化又は分解後可溶化し、続いて親水性溶媒及び/又は水でポリヒドロキシアルカノエートを洗浄する工程。
まず、本発明におけるポリヒドロキシアルカノエート(PHA)とは、ヒドロキシアルカノエートの重合体の総称である。ヒドロキシアルカノエート成分としては特に限定されないが、具体的には、3−ヒドロキシブチレート(3HB)、3−ヒドロキシバレレート(3HV)、3−ヒドロキシプロピオネート、4−ヒドロキシブチレート、4−ヒドロキシバレレート、5−ヒドロキシバレレート、3−ヒドロキシペンタノエート、3−ヒドロキシヘキサノエート(3HH)、3−ヒドロキシヘプタノエート、3−ヒドロキシオクタノエート、3−ヒドロキシノナノエート、3−ヒドロキシデカノエート等が挙げられる。
本発明におけるPHAは、これらヒドロキシアルカノエートの単独重合体であっても、2種以上が共重合した共重合体であってもよい。特に、従来の方法では分子量が低下しやすい傾向にある共重合体の場合、後述するように本発明の回収方法では、その分子量がほとんど低下しないという点で適している。
PHAの具体例としては、3HBの単独重合体であるPHB、3HBと3HVの2成分共重合体であるPHBV、3HBと3HHとの2成分共重合体であるPHBH(特許第2777757号公報参照)、3HBと3HVと3HHとの3成分共重合体であるPHBHV(特許第2777757号公報参照)等が例示できる。特に、生分解性ポリマーとしての分解性と、柔らかい性質を持つ点で、モノマーユニットとして3HHを有する共重合体が好ましく、より好ましくはPHBHである。
PHBHの場合、構成する各モノマーユニットの組成比については特に限定されるものではないが、良好な加工性を示す点から、3HHユニットが1〜99mol%のものが好ましく、より好ましくは3〜30mol%である。また、PHBHVの場合、構成する各モノマーユニットの組成比については特に限定されるものではないが、例えば、3HBユニットの含量が1〜95mol%、3HVユニットの含量が1〜96mol%、3HHユニットの含量が1〜30mol%である範囲のものが好適である。
実用的な点から、PHAは、ゲルクロマトグラフィー法でポリスチレンを分子量標準とした重量平均分子量が1万以上であることが好ましい。より好ましくは5万以上、さらに好ましくは10万以上、特に好ましくは20万以上である。
本発明に用いられる微生物としては、細胞内にPHAを蓄積することが可能な微生物であれば特に限定されない。例えば、アエロモナス(Aeromonas)属、アルカリゲネス(Alcaligenes)属、アゾトバクター(Azotobacter)属、バチルス(Bacillus)属、クロストリジウム(Clostridium)属、ハロバクテリウム(Halobacterium)属、ノカルディア(Nocardia)属、ロドスピリルム(Rhodospirillum)属、シュウドモナス(Psuedomonas)属、ラルストニア(Ralstonia)属、ズーグロエア(Zoogloea)属等の微生物が挙げられる。また、具体的に、アエロモナス属としては、例えばアエロモナス・キャビエ(Aeromonas caviae)等が挙げられ、アルカリゲネス属としては、例えばアルカリゲネス・リポリティカ(Alcaligenes lipolytica)、アルカリゲネス・ラタス(Alcaligenes latus)等が挙げられ、ラルストニア属としては、例えばラルストニア・ユートロファ(Ralstonia eutropha)等が挙げられる。
これら微生物は、培養条件を調整することによってPHAを細胞内に蓄積することが可能である。
また、これら微生物に、PHA合成に関与する遺伝子群を導入した形質転換体を用いることもできる。その場合、宿主としては特に限定されず、上記微生物の他、大腸菌(エシェリキア(Escherichia)属)や、酵母のキャンディダ(Candida)属、サッカロマイセス(Saccharomyces)属、ヤロウィア(Yarrowia)属(WO0188144)等の微生物が挙げられる。
本発明に用いられる上記微生物のうち、アエロモナス属のアエロモナス・キャビエや、該アエロモナス・キャビエ由来のPHA合成酵素群遺伝子を導入した形質転換体が、優れたPHBHを合成できる能力があるという点で好ましい。特に、ラルストニア・ユートロファに、アエロモナス・キャビエ由来のPHA合成酵素群遺伝子を導入した形質転換体がより好ましい。
当該微生物の一例として、ラルストニア・ユートロファに、アエロモナス・キャビエ由来のPHA合成酵素群遺伝子を導入した、Ralstonia eutropha PHB−4/pJRDEE32d13株を好ましく用いることができる。なお、当該Ralstonia eutropha PHB−4/pJRDEE32d13株は、Alcaligenes eutrophus AC32の名称で、FERM BP−6038の受託番号にて、平成9年8月7日付で、日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6にある独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに、ブダペスト条約に基づいて国際寄託されている。
本発明においては、上述した微生物を適切な条件で培養して、その細胞内にPHAを蓄積させた微生物細胞を用いる。その培養方法については特に限定されないが、例えば特開2001−340078号公報に示した当業者に周知の方法が用いられる。
PHAを回収する上において、培養後の微生物細胞中のPHA含有率は、高い方が好ましいのは当然であり、工業レベルでの適用においては、乾燥細胞中のPHA含有率が50重量%以上であることが好ましい。以後の分離操作、分離ポリマーの純度等を考慮すると、乾燥細胞中のPHA含有率は、より好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上である。
培養完了後は直接工程(a)へ進むこともできるが、遠心分離や膜分離等、当業者に周知の方法により菌体を回収した後、あるいは、加熱等により菌体を死滅させた後に菌体を回収し、その後、工程(a)へ進むことができる。ここで、加熱する場合の温度は50℃〜70℃が好ましい。
本発明における工程(a)では、PHA含有微生物細胞の水性懸濁液の撹拌と物理的破砕処理を行いながら、該水性懸濁液にアルカリを添加することが重要である。すなわち、実際には、(1)PHA含有微生物細胞の水性懸濁液を調製し、(2)該水性懸濁液を攪拌しつつ、物理的破砕処理をまず開始し、(3)次に、攪拌と物理的破砕処理を継続しながらアルカリを添加する、というプロセスである。
物理的破砕を行わずに菌体懸濁液にアルカリを添加すると、微生物細胞からPHAと一緒に核酸や菌体細胞壁、細胞膜、不溶性蛋白質等が流出する。本発明者らは、この時、特に遊離した核酸によって懸濁液の粘度が激しく上昇し、条件によっては、懸濁液の攪拌さえできなくなり、PHAの回収が不可能となることを見いだした。また、本発明者らは、PHA回収時に、先にアルカリを添加して懸濁液のpHを10以上にした後、物理的破砕(例えば高圧ホモジナイザーによる菌体破砕と乳化)すると、PHAの分解が生じやすいこと、逆に、アルカリ添加よりも物理的破砕を先に行うと、意外にもPHAの分解が生じにくいことを見いだした。
よって、本発明の回収方法では、工程(a)において、一旦物理的破砕を開始した後、さらに物理的破砕を行いながら、徐々にアルカリを添加し、PHA以外の不溶物質(細胞物質)の可溶化あるいは乳化を進めることによって、PHAが分解されることなく、懸濁液からPHAを容易に分離・回収できるようになる。
工程(a)で用いるPHA含有微生物細胞の水性懸濁液とは、上記のようにして得られたPHA含有微生物細胞を、水に懸濁させたものである。
また、当該微生物細胞の懸濁濃度は、水性懸濁液1L中の乾燥菌体換算で500g/L以下が好ましく、微生物細胞懸濁液の攪拌のしやすさから、300g/L以下がより好ましい。下限としては、80g/L以上が好ましい。
上記水性懸濁液の攪拌方法としては、特に限定されないが、添加するアルカリを効率よく拡散し、且つ細胞から流出する高粘度のDNAを効率よく破砕するために、乳化分散機や超音波破砕機を使用して攪拌することが好ましい。より好ましくは乳化分散機であり、例えば英国シルバーソン社製シルバーソンミキサー、日本国エム・テクニック社製クレアミックス、日本国株式会社荏原製作所製エバラマイルダー等が使用できるが、これらに限定されるわけではない。
本発明において、物理的破砕処理を行う装置としては、特に限定されないが、高圧ホモジナイザー、超音波破砕機、乳化分散機、ビーズミル等が挙げられる。中でも高圧ホモジナイザーが好ましく、ポリマーの水性懸濁液が、微小開口部を有する耐圧性容器に導入され、高圧をかけられることにより開口部から押し出されるタイプがより好ましい。このような耐圧性容器と加圧機構からなる装置は、例えば、伊国ニロソアビ社製高圧ホモジナイザーが好ましく用いられる。また、ブランリューベ連続式細胞破砕機(独国Bran+Luebbe社製)、マイクロフルイダイザー(米国Microfluidics社製)等も用いることができるが、これらに限定されるわけではない。
このような高圧ホモジナイザーでは、微生物細胞には大きな剪断力が働くため、微生物細胞が効率的に破壊され、ポリマーの分離が促進される。また、当該装置では開口部で高圧がかかり、瞬間的に高温になるため、必要に応じて、一般の低温恒温循環槽により微生物細胞含有懸濁液を冷却して、温度の上昇を防ぎ、20〜40℃で破砕処理を行うのが好ましい。このような比較的低温下で処理を行った場合には、PHAの分子量はほとんど低下しない。従って、本発明の好ましい実施態様では、20〜40℃で物理的破砕を行いながらアルカリを添加していく方法が好ましい。
工程(a)で使用するアルカリは、PHA含有微生物の細胞壁を破壊して、該細胞中のPHAを細胞外に流出できるものであれば特に限定されるものではない。アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属の炭酸水素塩;酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の有機酸のアルカリ金属塩;ホウ砂等のアルカリ金属のホウ酸塩;リン酸3ナトリウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸3カリウム、リン酸水素2カリウム等のアルカリ金属のリン酸塩;水酸化バリウム等のアルカリ土類金属の水酸化物;アンモニア水等が挙げられるが、これらに制限されるものではない。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。この中でも、工業生産に適し、また価格の点から、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩が好ましく、より好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム等である。
本発明における工程(a)では、アルカリ添加時にpHをコントロールすることが好ましい。PHA以外の菌体由来の不溶物(細胞物質)をより効果的に可溶化でき、かつPHA自体には悪影響をほとんど与えない、好ましいpHの範囲はpH9〜13.5、より好ましくはpH10〜13である。pHが13.5より上ではPHAの分子量が低下し易くなる傾向があり、pHが9未満では破砕効果が低下し易くなる傾向がある。
よって、pHを所望の値にコントロールしながら、微生物細胞の懸濁液に、アルカリを連続的あるいは断続的に添加する方法が、好ましく採用できる。本発明において、このようにpHをコントロールすることによって、一度にアルカリを添加する場合のようにpHが高くなりすぎるのを防ぐと同時に、常にある程度以上のアルカリ条件を維持することで、不溶性蛋白質を可溶化状態に保てるため、懸濁液を高温にする必要がなくなり、結果として、PHAの分子量低下をより効果的に防ぐことができる。
工程(a)を行う際の温度は、PHAの分子量低下をより効果的に防ぐ点から、好ましくは10〜45℃、より好ましくは20〜40℃である。
以上のように、工程(a)において、pH9〜13.5の任意のpHに維持しながら高圧破砕等の物理的破砕を行うと、20〜40℃という低温での処理が可能になり、PHBHの場合でも分子量低下を10%以下に抑えられる。つまり、pH9〜13.5、温度20〜40℃で工程(a)を行うことが特に好ましい。このような好適なアルカリ環境下で微生物細胞を破砕すると、再現性のより高い結果を得ることができる。
PHAの懸濁液からの分離は、例えば、遠心分離、膜分離、フィルター濾過等により行うことができる。
以下、工程(a)を行うための好ましい装置の概略図である図1を用いて、工程(a)をより詳細に説明する。勿論、本発明はこれら装置例に限定されるものではない。
図1における符号1は、全体で本発明の菌体破砕装置を示している。符号6はアルカリの薬剤を貯留するためのpH調整剤貯留槽であり、該pH調整剤貯留槽6内の薬剤が、ポンプ4によって管路5を介して菌体破砕槽11に供給され、菌体破砕槽11内の微生物細胞懸濁液のpHを必要に応じて調整する。さらに、菌体破砕槽11にはpH調整剤貯留槽6より供給されたpH調整剤を、菌体破砕槽11内の微生物細胞懸濁液に均一に攪拌混合するための撹拌装置2が付設されている。また、菌体破砕槽11には、菌体破砕槽11内の微生物細胞懸濁液のpHを検知して、所定のpHとなるように、ポンプ4の供給量を制御するために、pH計7とpH検知制御装置3から構成されるpH検知制御手段が付設されている。ここで菌体破砕槽11は低温恒温循環槽を兼ねており、微生物細胞懸濁液を所望の温度に一定に保つことができる。
図1において、菌体破砕槽11内の微生物細胞懸濁液は、ポンプ10を介して破砕装置9に供給され、該破砕装置9により粘度上昇の原因となる核酸を効率よく破砕し、管路8を介して菌体破砕槽11内へ供給するようになっている。撹拌装置2によって、添加されたアルカリは速やかに拡散し、微生物細胞懸濁液が均一となり、微生物細胞懸濁液のpHを厳密に調整できるようになっている。ここで、アルカリ濃度が部分的に高濃度となりポリマーが加水分解を受けないように、攪拌を十分に行うことが好ましい。なお、コントロールするpHの上下幅としては、設定値の上下それぞれ1以内が好ましく、より好ましくは上下それぞれ0.5以内であり、当該上下幅を見込んだpHが、上記好ましいpH範囲9〜13.5となるように制御することが好ましい。
破砕装置9には、上述したような高圧ホモジナイザー、超音波破砕機、乳化分散機、ビーズミル等の装置を使用できる。また、同種あるいは異種の破砕機を2基以上、並列或いは直列に設置しても良い。撹拌装置2には、添加したアルカリを効率よく拡散し、且つ細胞から流出した高粘度のDNAを効率よく破砕するため、上述したような乳化分散機や超音波破砕機の使用が好ましい。これら機器にはインラインミキサータイプのものも製造されており、例えば、これらは図1のポンプ10と撹拌装置2を兼用することもでき、この場合には構造が簡便になる利点がある。また、pH計7やpH検知制御装置3は汎用機器を使用すればよい。
次に、本発明における工程(b)は、酵素及び界面活性化剤のいずれか、あるいはこれらを併用して処理するPHAの精製法である。
本発明においては、工程(a)で得られた比較的純度の高いPHAに対して、工程(b)の処理を行うことにより、後述するようなより顕著な効果が得られる。
工程(a)で得られるPHA粒子には、普通、蛋白質類、菌体細胞壁成分であるペプチドグリカン、脂質類、多糖類、核酸類、その他の炭水化物類が付着していると考えられる。本発明における工程(b)では、上記付着成分の少なくとも幾つかを除去し、PHAの純度を高めることを目的として行われる。
本発明においては、工程(b)での処理効果をより高めるために、工程(a)で分離されたPHAを乾燥させて用いるのではなく、工程(a)で分離されたPHAを水に懸濁したまま、あるいは、例えば遠心分離や膜分離により分離回収した後の水に湿潤した状態のまま、次の工程(b)に用いるのが好ましい。
工程(b)において酵素による処理を行う場合、使用される酵素としては、蛋白質分解酵素、脂質類分解酵素、細胞壁分解酵素、DNA分解酵素等が挙げられる。これらの酵素の具体例としては下記のものが挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(1)蛋白質分解酵素(プロテアーゼ)
アルカラーゼ、ペプシン、トリプシン、パパイン、キモトリプシン、アミノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ等
(2)脂質類分解酵素
リパーゼ類、ホスホリパーゼ類、コリンエステラーゼ類、ホスファターゼ類等
(3)細胞壁分解酵素
リゾチーム、アミラーゼ、セルラーゼ、マルターゼ、サッカラーゼ、α−グリコシダーゼ、β−グリコシダーゼ、N−グリコシダーゼ等
(4)DNA分解酵素
リボヌクレアーゼ類等
本工程で用いられる酵素は、上記のものに限定されるわけではなく、工業的な製品に用いられ得るものであれば、任意の酵素であってよい。また、一般に市販されている洗濯用酵素洗剤等も用いることができる。
さらには、例えば酵素と、酵素の安定化剤や再汚染防止剤等を含有する酵素組成物であってもよく、酵素のみには限定されない。
酵素として、PHAに付着した不溶性蛋白質や不溶性のペプチドグリカンを分解除去する目的においては、蛋白質分解酵素及び細胞壁分解酵素から選ばれる少なくとも1種が好ましく、蛋白質分解酵素がより好ましい。
好ましい蛋白質分解酵素としては、上記例示に含まれるもののうち、プロテアーゼA、プロテアーゼP、プロテアーゼN(以上、天野エンザイム社製)、アルカラーゼ、ザビナーゼ、エバラーゼ(以上、ノボザイム社製)等が工業的に使用可能なものとして挙げられ、分解活性の点からも好適に使用できる。また、好ましい細胞壁分解酵素としては、上記例示のうちリゾチーム等が挙げられる。しかし、これらに限られるものではない。
酵素処理を行う場合、その処理は当然酵素が変性する温度よりも低い温度で実施されるべきである。多くの場合、酵素の変性温度は65℃よりも低い。いくつかの酵素については変性温度が65℃よりも高く、従ってそのような酵素を用いるときには65℃よりも高い処理温度を使用することが可能であるが、高温でのPHAの分子量低下を考慮した場合、酵素処理温度は50℃以下が好ましく、20℃〜50℃がより好ましい。
酵素処理時間は、所要の処理度を達成するまで行うのが好ましく、通常0.5〜2時間である。
酵素の使用量は、酵素の種類及び活性に依存し、特に制限はされないが、ポリマー100重量部に対して、0.001〜10重量部が好ましく、さらにはコストの点から0.001〜5重量部がより好ましい。
本発明の方法は、PHAを含有する菌体そのものを酵素処理して、菌体を破砕する従来の方法(特公平04−61638号公報)に比較して、PHA中にわずかに残った不溶物を可溶化するに足る酵素量を添加すれば良いため、経済的に安価に製造できる利点がある。
本発明における工程(b)では、PHA粒子に付着した不純物を除去するために、可溶化剤として界面活性化剤を使用することも可能である。
本発明で使用する界面活性化剤としては、陰イオン界面活性化剤、陽イオン界面活性化剤、両性界面活性化剤、非イオン界面活性化剤等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
陰イオン界面活性化剤としては、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸エステル塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩又はこのエステル、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、アミノ酸型界面活性化剤、N−アシルアミノ酸型界面活性化剤等が挙げられる。中でも、アルキル基の炭素数が12〜14のアルキル硫酸塩、アルキル基の炭素数が12〜16の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル基の炭素数が10〜18のアルキル硫酸エステル塩又はアルキルエーテル硫酸エステル塩が好ましい。また、対イオンとしては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、マグネシウム等のアルカリ土類金属、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンが好ましいが、これらに限られるわけではない。
陽イオン界面活性化剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性化剤としては、カルボベタイン型、スルホベタイン型の界面活性化剤等が挙げられる。
非イオン界面活性化剤としては、ポリオキシアルキレン(好ましくはオキシエチレン)アルキル又はアルケニルエーテル、ポリオキシアルキレン(好ましくはオキシエチレン)アルキル又はアルケニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル又はアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルアミン、高級脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグルコシド、アルキルグルコースアミド、アルキルアミンオキサイド等が挙げられる。中でも、親水性の高いもの、及び、水と混和した際に生じる液晶の形成能の低い若しくは液晶を生じないものが好ましく、また、生分解性が比較的良好である点で、炭素数10〜14のポリオキシアルキルエーテル、炭素数10〜14のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール等の使用が好ましいが、これに限られるわけではない。
上記界面活性化剤において、具体的には、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、コール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等の陰イオン界面活性化剤;ポリエチレングリコール、炭素数10〜14のポリオキシエチレンアルキルエーテル等の非イオン界面活性化剤が、価格、使用量、添加効果の点で好ましい。またこれらを2種以上併用することも好ましい。
以上挙げた界面活性化剤は、一般に市販されている洗濯用洗剤にも使用されているものであり、適当な洗濯用洗剤を界面活性化剤として使用することができる。
なお、洗浄性の点では、陰イオン界面活性化剤、非イオン界面活性化剤が好ましい。蛋白質等を洗浄・除去する目的においては、陰イオン界面活性化剤を用いることが好ましく、また、脂肪酸や油脂を洗浄・除去する目的、あるいは、酵素を併用する場合には、非イオン界面活性化剤を用いることが好ましい。また、陰イオン界面活性化剤及び非イオン界面活性化剤の両方を含有してもかまわない。両方を含有する場合、陰イオン界面活性化剤/非イオン界面活性化剤の重量比は、1/100〜100/10が好ましく、5/100〜100/20がより好ましく、5/100〜100/100がさらに好ましく、5/100〜50/100が特に好ましい。
界面活性化剤の添加量は、特に制限されないが、ポリマー100重量部に対して、0.001〜10重量部が好ましく、さらにはコストの点から、0.001〜5重量部が好ましい。
また、界面活性化剤処理における処理温度は特に限定されないが、PHA以外の菌体構成成分の可溶化を促進させる観点から、20〜50℃の範囲が好ましい。また、処理時間は、好ましくは1分間〜2時間である。
本発明の好ましい実施態様として、より高い精製効果が得られる点から、酵素処理と界面活性化剤を併用することが挙げられる。
酵素処理と界面活性化剤を併用する場合、酵素処理の使用量及び界面活性化剤の使用量は、それぞれ上記と同じである。また、当該併用の場合、処理温度は、好ましくは20〜50℃であり、処理時間は、好ましくは1分間〜2時間である。
本発明者らは、2剤併用の顕著な効果を認めており、その理由としては、酵素分解により遊離し不溶性となった分解物を、界面活性化剤が効果的に除去するため、あるいは、界面活性化剤により蛋白質の構造が変化して酵素分解を受けやすくなるためと考えられる。この場合、界面活性化剤と酵素を別々に調製し、適宜混合して用いることができるが、市販の酵素配合洗濯用洗剤は界面活性剤と酵素の混合物であることから、これをそのまま使用することもできる。
本発明の(b)工程において、酵素、界面活性剤のどの処理を行うかは、特に除去したい不純物の種類、コスト、その他プロセス上の制約、目的とするPHAの純度等の、理由や目的によって適宜自由に選択できる。
酵素処理はいくつかの段階に分けて実施してよく、例えば最初の段階では1つの酵素を用い、次いで同一又は異なる酵素を用いてもよい。また一種以上の酵素を使用する場合には、互いに消化し合わなければそれらを混合した酵素を用いて1段階でPHAを処理するのが便利である。また上述したように、界面活性化剤と酵素処理を同時に行っても良い。さらに、酵素処理、界面活性化剤処理ともに、攪拌しながら行うことが好ましい。
本発明では、工程(b)において、上記処理により得られたPHA粒子は、脱脂・脱臭・脱色のために、親水性溶媒及び/又は水による洗浄を行う。
工程(b)で用いられる親水性溶媒としては特に限定されないが、具体的にはメタノール、エタノール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン等が挙げられる。これら親水性溶媒の中では、経済的に安価で洗浄効果のあるメタノールとエタノールが特に好ましい。
また、上記親水性溶媒は、水と混合して使用することもできる。水と親水性溶媒の混合溶媒を用いる場合、その混合体積比(水/親水性溶媒)は4/6〜0.5/9.5程度が好ましい。
洗浄に用いる上記溶媒の量としては、特に限定されないが、好ましくはポリマー体積と等量以上の量である。
洗浄時の温度は、好ましくは20℃以上60℃未満である。
上記親水性溶媒及び/又は水でPHAを洗浄することにより、より純度の向上したPHAを単離することができる。
本発明においては、この工程(b)が終了した段階で、高純度のPHAを回収することができ、成形材料等として使用することが可能である。
なお、工程(b)で得られたPHAは粒径が数ミクロン程度という微粒子であるため、分離性、取り扱い性等の点から、さらに以下の工程(c)において、PHAを適当な粒径にまで凝集させることがより望ましい。
本発明の工程(c)は、工程(b)によって精製されたPHAを、親水性溶媒及び/又は水に懸濁し、該懸濁液をその沸点以下の温度で撹拌するという簡便な操作によって、PHA粒子を凝集させ、その粒径を大きくする工程である。
工程(c)で使用する親水性溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;アセトニトリル、プロピオノニトリル等のニトリル類;ジメチルホルムアミド、アセトアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド、ピリジン、ピペリジン等が挙げられる。
中でも、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、プロピオノニトリル等が、溶媒の除去性が良好である点から好ましい。また、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、アセトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等が、入手が容易である点からより好ましい。
さらに好ましくは、工程(b)のPHA洗浄に用いた溶媒を使用することであり、これにより連続的に凝集操作に移れること、溶媒槽が1種類で賄えることから設備費の削減等ができる。従って、メタノール、エタノール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン等がさらに好ましい溶媒として挙げられる。これらの中でも、経済的に安価でかつ洗浄効果のあるメタノールとエタノールが特に好ましい。
また、上記親水性溶媒は、水と混合して使用することもできる。
つまり、懸濁液は、その分散媒として、親水性溶媒のみ、水のみ、親水性溶媒と水との混合溶媒、のいずれであってもよく、好ましくは親水性溶媒と水との混合溶媒である。混合溶媒中の親水性溶媒の濃度は、より十分な凝集効果を得るために、好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上である。また、親水性溶媒の上限は99重量%以下、好ましくは98重量%以下、より好ましくは97重量%以下である。
工程(c)の懸濁液中のPHAの濃度は特に限定されないが、好ましくは1g/L以上、より好ましくは10g/L以上、さらに好ましくは30g/L以上である。また、上限はPHA懸濁液の流動性を確保する点から、好ましくは500g/L以下、より好ましくは300g/L以下、さらに好ましくは200g/L以下である。
本発明の工程(c)において、攪拌する手段としては、攪拌槽等、乱流を生じさせるものが挙げられるが、特に限定されるものではない。
本発明の工程(c)における凝集時の温度としては、室温(約24℃)以上が好ましく、40℃以上がより好ましく、60℃以上がさらに好ましい。上限は特に限定されず、該懸濁液の沸点までの任意の温度を選択できる。
また、工程(c)は、常圧あるいは高圧いずれの条件でも行うことができる。
本発明の工程(c)では、通常、数分程度の極めて短時間で凝集を起こさせることができるため、凝集後すぐに濾過等によりPHAを単離すれば、温度によるPHAの分子量低下については心配する必要がない。
本発明の工程(c)の凝集方法によって、PHAの粒径を大きくすることが可能となる。例えば、重量平均直径が10μm以上、好ましくは50μm以上、より好ましくは100μm以上の凝集体を得ることができる。上限は特に限定されないが、重量平均直径が5000μm以下、好ましくは3000μm以下の凝集体である。
粒径の増大に伴い、濾過による回収が容易になり、工業生産において設備費が軽減できることになる。ここで、濾過の方法については特に限定はないが、例えば、フィルター濾過機、バスケット型分離機等を用いて行うことができる。
本発明の方法によって得られるPHAには、必要に応じて、顔料、染料等の着色剤、無機系又は有機系粒子、ガラス繊維、ウイスカー、雲母等の充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の安定剤、滑剤、離型剤、撥水剤、抗菌剤、その他の副次的添加剤等を配合することができ、PHA樹脂組成物とすることができる。
当該PHA樹脂組成物は、各種繊維、糸、ロープ、織物、編物、不織布、紙、フィルム、シート、チューブ、板、棒、容器、袋、部品、発泡体等の形状に成形できる。また、2軸延伸フィルムにも加工できる。成形品は、農業、漁業、林業、園芸、医学、衛生品、衣料、非衣料、包装、その他の分野に好適に用いることができる。特に、本発明の方法によって得られるPHAは非常に高純度であることから、今までの方法では使用できなかった高い純度を要求される分野、例えばフィルム、医学、衛生品等の分野に好適に利用できるという点で優れている。
以上、本発明の回収方法によって、今まで非常に困難であった、PHA含有微生物細胞中より高純度のPHAを効率よく回収することができ、PHAを工業的に安価に生産、提供できるようになる。
図1は、本発明のポリ−3−ヒドロキシアルカン酸の分離精製を実施するための菌体破砕装置の説明図である。
符号の説明
1 菌体破砕装置
2 撹拌装置
3 pH検知制御装置
4 ポンプ
5 管路
6 pH調整剤貯留槽
7 pH計
8 管路
9 破砕装置
10 ポンプ
11 菌体破砕槽
以下の実施例で本発明をさらに説明するが、これらは本発明をなんら限定するものではない。
なお、以下に各物性の測定方法を示す。
(3HHmol%の測定方法)
培養終了後の微生物細胞中のPHA(PHBH)を、クロロホルム抽出とヘキサン晶析により回収後、解析に供した。3HHmol%の測定は、特開2001−340078号公報の実施例1に記載の方法で行った。すなわち、PHBHを2mlの硫酸−メタノール混液(15:85)に懸濁させ、クロロホルム2mlを加え、100℃、140分間加熱した。冷却後、1mlの蒸留水を添加し、攪拌後クロロホルム層を回収した。これを島津製作所製ガスクロマトグラフGC−17A(GLサイエンス社製NEUTRA BONDカラム)を用いて組成分析を行った。
(PHA中の残留窒素量の測定方法)
回収したPHA(PHBH)を測定直前に50℃で5時間減圧乾燥し、ダイヤインスツルメンツ社製の微量窒素分析装置TN−10を用いて、全窒素量を測定した。本発明では、測定した窒素濃度に6.38を乗じて蛋白質換算とした。
(PHAの平均分子量の測定方法)
回収した乾燥PHA10mgを、クロロホルム5mlに溶解した後、不溶物を濾過により除いた。この溶液を、Shodex K805L(300×8mm、2本連結)(昭和電工社製)を装着した島津製作所製GPCシステムを用い、クロロホルムを移動相として分析した。分子量標準サンプルには、市販の標準ポリスチレンを用いた。培養終了後の微生物細胞中のPHAの分子量については、上記3HHmol%の測定と同じく、PHA含有微生物細胞からクロロホルム抽出とヘキサン晶析によりPHAを回収して、同様に測定した。
(粒度の測定)
PHA粒子の平均粒径は、マイクロトラック粒度計(日機装製、FRA)を用い、PHAの水懸濁液を所定濃度に調整し、全粒子の50%蓄積量に対応する粒径を平均粒径とした。
(1)工程(a)処理
アエロモナス・キャビエ由来のPHA合成酵素群遺伝子を導入したラルストニア・ユートロファ(受託番号FERM BP−6038)を、特開2001−340078号公報の実施例1に記載した方法で培養を行い、PHBHの生産を行った。培養終了後、遠心分離により微生物細胞を回収し、乾燥菌体重量で100g/Lの水性懸濁液とした。回収微生物細胞中のPHBHの平均分子量は140万、3HH組成は6.8mol%であった。
この水性懸濁液を、図1の菌体破砕装置を用いてアルカリ条件下による菌体の物理的破砕を行った。菌体破砕槽11にPHA含有微生物細胞の水性懸濁液600mlを入れ、反応槽を伊国ニロソアビ社製高圧ホモジナイザーモデルPA2K型(破砕装置9)と連結し、600〜700kgf/cmの圧力でホモジナイズを行った。10分後から、10%の水酸化ナトリウムを徐々に添加することにより細胞水性懸濁液をpH12.5に調製し、このpHを維持しながら、懸濁液を菌体破砕槽11と破砕装置9の間で循環させた。この間、菌体破砕槽11の温度を恒温循環ポンプにより30℃に保った。pHコントロールは、pH電極(pH計7)を菌体破砕槽11の懸濁液に浸し、丸菱バイオエンジ社製ラボコントローラーMDL−6C型(pH検知制御装置3)に接続し、該懸濁液のpHが設定値以下になるとペリスタポンプ(ポンプ4)が作動し、水酸化ナトリウム水溶液が設定値に達するまで該懸濁液内に入るように設定した。菌体破砕槽11と破砕装置9の間を10回循環させた後、懸濁液を遠心分離(9500g、30分)してPHBH画分を得た。遠心分離により得られたPHBH画分を水で2回洗浄し、最後に乾燥PHBH重量で100g/Lの水性懸濁液にし、次工程に用いた。
(2)工程(b)処理
上記(1)で得られたPHBH懸濁液各60mlに、次の被検試剤を加えた。なお、以下の被検試剤の添加量は、すべて懸濁液中のポリマー重量に対する重量%である。
▲1▼ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)(Wako Pure Chemical社製)を5重量%
▲2▼プロテアーゼN(天野エンザイム社製)を0.08重量%
▲3▼SDSを5重量%と、プロテアーゼNを0.08重量%
▲4▼SDSを5重量%と、卵白リゾチーム(Wako Pure Chemical社製)0.08重量%
▲5▼SDSを5重量%と、プロテアーゼNを0.08重量%と、卵白リゾチーム0.08重量%
▲6▼洗濯用合成洗剤(商品名アタック、花王株式会社製)5重量%(酵素成分が約0.5重量%含まれている計算)
それぞれの該懸濁液をpH7.0、50℃で1時間攪拌した。その後PHBHを遠心分離により回収し、水60mlで2回洗浄後、エタノール60mlで2回洗浄し、50℃で減圧下に乾燥し、PHBH粉体を得た。
尚、上記(1)で得られたPHBHをエタノールで2回洗浄後、減圧下に乾燥し、得られたPHBH粉体を工程(b)の無処理サンプルとした。結果を表1に示した。
Figure 2004065608
PHBHは、工程(b)により99.5%以上の純度を示し、無処理と比較して効果が確認できた。SDS単独でも効果があるが、酵素と併用することでさらに純度が向上した。また、市販の合成洗剤も効果が高く、安価であることから利用が好ましいと判断される。
(実施例2)トータルフロー(工程(a)〜(c))で実施
実施例1(1)と同様にして培養したラルストニア・ユートロファを遠心分離により回収した。この菌体を乾燥重量で100g/Lの水性懸濁液とした。回収菌体中のPHBHの平均分子量は約147万、3HH組成は5.1mol%であった。この懸濁液400mlを用い、実施例1(1)に記載の方法に従って、pHを約12.5に維持しながら高圧破砕を行った。処理終了後、遠心分離によりPHBH画分を回収し、これを水で2回洗浄した。
得られたPHBH画分をポリマーの乾燥重量で100g/Lの水懸濁液とした。この懸濁液にプロテアーゼNを、ポリマー重量に対して0.2重量%、リゾチームを0.2重量%、SDSを4重量%添加し、pH7.0、50℃で1時間攪拌した。処理終了後、PHBHの水による洗浄を2回行った。
得られたPHBH画分を200g/Lの水性懸濁液とした。当該懸濁液に95%エタノール290mlを加えて懸濁させ、続いて遠心分離によりPHBHを沈殿させた。上清290mlを除去し、ポリマー画分に再度95%エタノール290mlを加えてPHBHを懸濁させた。このエタノール洗浄を計2回行った後、95%エタノール290mlを加えた懸濁液とした。該PHBH懸濁液を70℃の95%エタノール290mlに15分間で徐々に加え、添加終了時からさらに10分間攪拌を行い、PHBHを凝集させた。桐山濾紙(No.58)(桐山製作所製)を使用した濾過によって、凝集PHBHの回収を行った。濾紙上のPHBHを95%エタノール120ml(PHBH容量と等量)で2回洗浄した。得られたPHBHを50℃で真空乾燥した。PHBHの純度解析結果を表2に示した。
Figure 2004065608
この結果、純度99.91%のPHBHが56g(工程(a)前からの回収率93%)得られた。また、工程(c)後の平均分子量は142万であり、工程(a)前の平均分子量からわずか3.4%減少したのみであった。
本発明の工程(a)及び(b)からなるPHAの回収方法を用いることにより、ポリヒドロキシアルカノエート産生微生物菌体細胞中から、ポリヒドロキシアルカノエートを高純度に効率よく回収できるようになり、工業的に安価に生産、提供できるようになる。また、さらに工程(c)を行うことにより、PHA粒子の凝集体を得ることができる。

Claims (17)

  1. 下記(a)及び(b)の工程からなる、ポリヒドロキシアルカノエート含有微生物細胞からポリヒドロキシアルカノエートを回収する方法、
    (a)ポリヒドロキシアルカノエート含有微生物細胞の水性懸濁液に、攪拌と物理的破砕処理を行いながらアルカリを添加し、該細胞を破砕すると共に、該細胞中のポリヒドロキシアルカノエート以外の細胞物質を可溶化あるいは乳化させ、次いでポリヒドロキシアルカノエートを懸濁液から分離する工程;
    (b)分離されたポリヒドロキシアルカノエートを、酵素及び/又は界面活性化剤で処理し、ポリヒドロキシアルカノエートに付着した不純物を可溶化又は分解後可溶化し、続いて親水性溶媒及び/又は水でポリヒドロキシアルカノエートを洗浄する工程。
  2. さらに下記(c)の工程を有してなる、請求の範囲第1項記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法、
    (c)洗浄されたポリヒドロキシアルカノエートを親水性溶媒及び/又は水に懸濁し、該懸濁液の沸点以下の温度で攪拌することにより、ポリヒドロキシアルカノエートを凝集させて粒度を大きくし、次いで凝集したポリヒドロキシアルカノエートを懸濁液から分離する工程。
  3. ポリヒドロキシアルカノエートが、3−ヒドロキシブチレート、3−ヒドロキシバレレート、3−ヒドロキシプロピオネート、4−ヒドロキシブチレート、4−ヒドロキシバレレート、5−ヒドロキシバレレート、3−ヒドロキシペンタノエート、3−ヒドロキシヘキサノエート、3−ヒドロキシヘプタノエート、3−ヒドロキシオクタノエート、3−ヒドロキシノナノエート及び3−ヒドロキシデカノエートからなる群から選択されるヒドロキシアルカノエートモノマーのうち少なくとも2種が共重合した共重合体であることを特徴とする請求の範囲第1又は2項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  4. ポリヒドロキシアルカノエートが、3−ヒドロキシヘキサノエートと、前記他のヒドロキシアルカノエートモノマーの少なくとも1種との共重合体であることを特徴とする請求の範囲第3項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  5. ポリヒドロキシアルカノエートが、3−ヒドロキシヘキサノエートと3−ヒドロキシブチレートとの共重合体であることを特徴とする請求の範囲第4項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  6. 工程(a)において、物理的破砕処理を高圧ホモジナイザーで行うことを特徴とする請求の範囲第1〜5項のいずれか1項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  7. 工程(a)において、pHをコントロールしながら、連続的又は断続的にアルカリを添加することを特徴とする請求の範囲第1〜6項のいずれか1項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  8. 工程(a)において、pHを9〜13.5の間にコントロールすることを特徴とする請求の範囲第7項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  9. 工程(a)において使用するアルカリが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム及び炭酸ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求の範囲第1〜8項のいずれか1項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  10. 工程(b)において使用する酵素が、蛋白質分解酵素、脂質類分解酵素、細胞壁分解酵素及びDNA分解酵素からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求の範囲第1〜9項のいずれか1項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  11. 工程(b)において使用する界面活性化剤が、陰イオン界面活性化剤、陽イオン界面活性化剤、両性界面活性化剤及び非イオン界面活性化剤からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  12. 工程(b)において、洗浄に用いる親水性溶媒が、メタノール、エタノール、アセトン、アセトニトリル及びテトラヒドロフランからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求の範囲第1〜11項のいずれか1項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  13. 工程(c)において使用する親水性溶媒が、メタノール、エタノール、アセトン、アセトニトリル及びテトラヒドロフランからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求の範囲第2〜12項のいずれか1項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  14. ポリヒドロキシアルカノエート含有微生物が、アエロモナス(Aeromonas)属、アルカリゲネス(Alcaligenes)属、アゾトバクター(Azotobacter)属、バチルス(Bacillus)属、クロストリジウム(Clostridium)属、ハロバクテリウム(Halobacterium)属、ノカルディア(Nocardia)属、ロドスピリルム(Rhodospirillum)属、シュウドモナス(Psuedomonas)属、ラルストニア(Ralstonia)属、ズーグロエア(Zoogloea)属、エシェリキア(Escherichia)属、キャンディダ(Candida)属、サッカロマイセス(Saccharomyces)属及びヤロウィア(Yarrowia)属からなる群より選択される微生物であることを特徴とする請求の範囲第1〜13項のいずれか1項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  15. ポリヒドロキシアルカノエート含有微生物が、アエロモナス・キャビエ(Aeromonas caviae)である請求の範囲第14項記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  16. ポリヒドロキシアルカノエート含有微生物が、アエロモナス・キャビエ由来のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素群遺伝子を導入された形質転換体である請求の範囲第1〜15項のいずれか1項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  17. ポリヒドロキシアルカノエート含有微生物が、アエロモナス・キャビエ由来のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素群遺伝子を導入されたラルストニア・ユートロファ(Ralstonia eutropha)である請求の範囲第16項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
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