JP2012115145A - ポリヒドロキシアルカノエートの回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 工業生産に適した簡便且つ安価な方法により、微生物が産生したポリヒドロキシアルカノエート(PHA)を含有微生物細胞から少ない工程数で大幅な分子量低下を起こすことなく高純度のPHAを得ることのできるPHAの回収方法を提供すること。
【解決手段】 微生物により産生したポリヒドロキシアルカノエート(PHA)を微生物細胞内より回収する工程において、工程(a):ポリヒドロキシアルカノエート含有微生物細胞の水性懸濁液に、アルカリ及び/又は界面活性化剤を添加して酵素処理を行う工程、工程(b):酵素処理液にアルカリ及び界面活性化剤を添加して物理的破砕処理を行ない、該細胞を破砕すると共に、該細胞中のPHA以外の細胞物質を可溶化あるいは乳化させ、次いでPHAを懸濁液から分離する工程、を含むPHAの回収方法に従って、微生物により産生したPHAを微生物細胞内より回収すること。
【選択図】なし

Description

本発明は、微生物によって生産されるポリヒドロキシアルカノエートの回収方法に関する。
ポリヒドロキシアルカノエート(以後、PHAと略す)は、多くの微生物種の細胞内にエネルギー蓄積物質として生成、蓄積される熱可塑性ポリエステルである。微生物によって天然の有機酸や油脂を炭素源に生産されるPHAは、土中や水中の微生物により完全に生分解され、自然界の炭素循環プロセスに取り込まれることになるため、生態系への悪影響がほとんどない環境調和型のプラスチック材料と言える。近年、合成プラスチックが環境汚染、廃棄物処理、石油資源の観点から深刻な社会問題となるに至り、PHAが環境に優しいグリーンプラスチックとして注目され、その実用化が切望されている。また、医療分野においても、回収不要のインプラント材料、薬物担体などの生体適合性プラスチックとして利用が可能と考えられており、実用化が期待されている。
微生物が生産するPHAは、通常顆粒体として微生物細胞内に蓄積されるため、PHAをプラスチックとして利用するためには、微生物細胞内からPHAを分離して取り出すという工程が必要である。PHAを微生物細胞から分離精製する既知の方法として、大別すると、PHAが可溶である有機溶媒を用いて微生物細胞からPHAを抽出する方法と、PHA以外の細胞構成成分を破砕もしくは可溶化させて除くことによりPHAを得る方法に分けられる。
初期の研究では有機溶媒による抽出を利用したPHAの分離精製方法が多く報告されている(特許文献1〜5参照)。これらの報告ではPHAの溶解度が最も高い有機溶媒としてクロロホルムなどのハロゲン化合物が用いられているが、PHAを該溶剤に溶解すると溶液の粘性が非常に高くなり取り扱いが困難であった。そのためPHAの抽出にはポリマー濃度を2〜3%程度と極めて薄い条件で処理する必要があり、従って非常に大量の溶媒を必要とした。加えて、溶媒層からPHAを高い回収率で晶析させるためには、上記溶媒の4〜5倍容という大量のメタノールやヘキサン等のPHA貧溶媒が別途必要である。そのため、工業的に生産するには大規模な設備が必要となる。さらには、溶媒の使用量が膨大なため溶媒の回収コストと損失溶媒のコストがかさみ、PHAを安価に製造できないなどの理由から、この方法は実用化されていない。
微生物細胞(以下、菌体ということもある)を化学的処理する方法としては、非特許文献1に菌体懸濁液を次亜塩素酸ナトリウムで処理してPHA以外の菌体構成成分を可溶化し、PHAを得る方法が記載されている。この方法では、PHA以外の菌体構成成分の可溶化がなされるけれど、それと同時にPHAの著しい分解が引き起こされるため、製品への加工が制限されてしまう。さらに、PHA内に無視できない塩素が残るため、ポリマー製品として好ましくないことからも実用には適さないと考えられる。特許文献6には、熱処理と酵素、界面活性化剤を併用した回収法が示されている。この方法では、酵素処理により菌体を溶解した場合、遊離する核酸により懸濁液が非常に粘稠になるため、予め懸濁液を100℃以上で加熱し核酸を分解する必要がある。ところが、100℃以上での加熱によりPHAは著しく低分子化してしまい、製品への応用ができなくなる。また、この方法は非常に複雑で多くの工程を必要とするにもかかわらず、得られるPHAの純度は概ね88%、最大でも97%程度である。また、PHA含有微生物菌体を界面活性化剤で処理したのち、菌体から放出された核酸を過酸化水素で80℃、3時間処理して分解し、99%純度のPHAを分離する方法(特許文献7参照)や、PHA含有微生物懸濁液をpH2未満の強酸性下50℃以上に熱した後PHAを分離する方法が提案されている(特許文献8参照)。これらの熱処理条件ではPHAの分子量は著しく低下するため、たとえ純度が向上したとしても製品への応用ができなくなる。
一方、物理的破砕を用いる方法として、高圧破砕あるいは高圧破砕とアルカリ添加を組み合わせた方法が報告されている(非特許文献2〜3、特許文献9〜12参照)。非特許文献2には、ポリマーの純度や回収率の記載はないが、ポリ−3−ヒドロキシブチレート(PHB)含有菌体懸濁液にアルカリを添加した後、pHを中性に戻し高圧破砕を行うため、菌体構成成分がPHB画分に残存しており純度が高くないことが予想される。特許文献9ではアルカリを添加後80℃に加熱し1時間攪拌後ポリマーを遠心で回収する方法、特許文献10では70℃で高圧破砕を行う方法、特許文献11では、非特許文献2を発展させた形と考えられる方法、すなわちアルカリを添加後に70℃以上で高圧破砕を行う方法が開示されている。これらの方法では、高温で処理を行うため条件によってはPHAの分子量が著しく低下する傾向が見られ、さらに純度も66〜85%程度と低い。特許文献12及び非特許文献3では、高圧破砕後、酵素と界面活性剤を組み合わせた方法が開示されているが、純度が低かったり、極少量の検討であり、実際の工業化プロセスには応用できない。
上記のようにこれまでの方法では、培養後の菌体からPHAを、低分子化することなく、且つ高純度で収率良く、工業的に安価に回収することは極めて困難で、特にPHAが2種以上のモノマー成分からなる共重合体の場合に、単重合体であるPHBと比べて分子量がより著しく低下する傾向が見られ、安価で効率の良いPHA回収方法はなかった。
特開昭55−118394号公報 特開昭57−65193号公報 特開昭63−198991号公報 特開平02−69187号公報 特開平07−79788号公報 特公平04−61638号公報 特表平08−502415号公報 特開平11−266891号公報 特開平07−31487号公報 特開平07−31488号公報 特開平07−31489号公報 特開2008−193940号公報
J. Gen. Microbiology, 1958年, 第19巻, p.198-209 Bioseparation, 1991年, 第2巻, p.95-105 World J Microbiol Biotechnol, 2008年, 第24巻, p.771-775
本発明の目的は、従来技術における上記の課題を解決し、工業生産に適した簡便且つ安価な方法により、微生物が産生したPHA含有微生物細胞から少ない工程数で大幅な分子量低下を起こすことなく高純度のPHAを得ることのできるPHAの回収方法を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、微生物が産生したPHAを含有する微生物細胞の水性懸濁液に酵素処理を行った後、アルカリ及び界面活性化剤を添加し、比較的低温で物理的破砕処理を行うことで、破砕効果が飛躍的に向上し、回収されたPHAは分子量低下が抑えられており、該PHAを用いた溶融プレスシートの黄色度指数(YI値)が15.0以下であり、該PHAは高純度であることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一は、微生物により産生したポリヒドロキシアルカノエートを微生物細胞内より回収する工程において、工程(a):ポリヒドロキシアルカノエート含有微生物細胞の水性懸濁液に、アルカリ及び/又は界面活性化剤を添加して酵素処理を行う工程、工程(b):酵素処理液にアルカリ及び界面活性化剤を添加して物理的破砕処理を行ない、該細胞を破砕すると共に、該細胞中のポリヒドロキシアルカノエート以外の細胞物質を可溶化あるいは乳化させ、次いでポリヒドロキシアルカノエートを懸濁液から分離する工程、を含むポリヒドロキシアルカノエートの回収方法に関する。好ましい実施態様は、工程(a)における酵素が、蛋白質分解酵素及び/又は細胞壁分解酵素である上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法に関する。より好ましくは、工程(b)において、物理的破砕処理を高圧ホモジナイザーで行うことを特徴とする上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法、更に好ましくは、工程(a)、(b)において使用するアルカリが、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化リチウムからなる群より選択される少なくとも1種である上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法、特に好ましくは、工程(b)において、ポリヒドロキシアルカノエートを懸濁液から分離する時のpHが8.0〜13.0の間に調整することを特徴とする上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法、極めて好ましくは、工程(a)、(b)において使用する界面活性化剤が、陰イオン界面活性化剤、陽イオン界面活性化剤、両性界面活性化剤、非イオン界面活性化剤からなる群より選択される少なくとも1種である上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法、最も好ましくは、ポリヒドロキシアルカノエートが、3−ヒドロキシブチレート、3−ヒドロキシバレレート、3−ヒドロキシプロピオネート、4−ヒドロキシブチレート、4−ヒドロキシバレレート、5−ヒドロキシバレレート、3−ヒドロキシペンテノエート、3−ヒドロキシヘキサノエート、3−ヒドロキシヘプタノエート、3−ヒドロキシオクタノエート、3−ヒドロキシノナエートおよび3−ヒドロキシドカネートからなる群から選択されるモノマーのうち少なくとも2種類が共重合した共重合体であることを特徴とする上記記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法、に関する。本発明の第二は、工程(a)、(b)を含むポリヒドロキシアルカノエートの回収方法で得られ、160℃でプレスして得られるシートのYI値が、シート厚み0.5mmにおいて15.0以下であるポリヒドロキシアルカノエートに関する。
本発明に従えば、工業生産に適した簡便且つ安価な方法により、微生物が産生したPHA含有微生物細胞から、少ない工程数で大幅な分子量低下を起こすことなく高純度のPHAを得ることのできるPHAの回収方法を提供することができる。
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。本発明のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法は、微生物により産生したポリヒドロキシアルカノエートを微生物細胞内より回収する工程よりなり、工程(a):ポリヒドロキシアルカノエート含有微生物細胞の水性懸濁液に、アルカリ及び/又は界面活性化剤を添加して酵素処理を行う工程、工程(b):酵素処理液にアルカリ及び界面活性化剤を添加して物理的破砕処理を行ない、該細胞を破砕すると共に、該細胞中のポリヒドロキシアルカノエート以外の細胞物質を可溶化あるいは乳化させ、次いでポリヒドロキシアルカノエートを懸濁液から分離する工程、を含むことを特徴とする。
本発明におけるPHAとは、ヒドロキシアルカノエートの重合体の総称である。ヒドロキシアルカノエートとしては特に限定されないが、例えば、3−ヒドロキシブチレート(3HB)、3−ヒドロキシバレレート(3HV)、3−ヒドロキシプロピオネート、4−ヒドロキシブチレート、4−ヒドロキシバレレート、5−ヒドロキシバレレート、3−ヒドロキシペンテノエート、3−ヒドロキシヘキサノエート(3HH)、3−ヒドロキシヘプタノエート、3−ヒドロキシオクタノエート、3−ヒドロキシノナエート、3−ヒドロキシドカネートなどが挙げられる。
本発明におけるPHAは、これらヒドロキシアルカノエートの単重合体であっても、2種以上が共重合した共重合体であってもよい。例えば、3HBの単重合体であるPHBや、3HBと3HVの2成分共重合体であるPHBV、3HBと3HHとの2成分共重合体PHBH(特許第2777757号公報参照)または、3HBと3HVと3HHとの3成分共重合体PHBHV(特許第277757号公報参照)などが例示できる。特に、加熱などによる加水分解などで分子量が低下しやすい傾向にある共重合体の場合、後述するように分子量がほとんど低下しないという点で本発明は適している。
特に、生分解性ポリマーとしての分解性と、柔らかい性質を持つ点で、モノマーユニットとして3HHを有する共重合体が好ましく、より好ましくは、PHBHである。このときPHBHを構成する各モノマーユニットの組成比については特に限定されるものではないが、良好な加工性を示す点から3HHユニットが1〜99mol%のものが好ましく、より好ましくは3〜30mol%である。また、PHBHVの場合、構成する各モノマーユニットの組成比については特に限定されるものではないが、例えば、3HBユニットの含量は1〜95mol%、3HVユニットの含量は1〜96mol%、3HHユニットの含量は1〜30mol%といった範囲のものが好適である。
PHAを実用化するためには、加工品が使用に耐え得る物性を示す必要があり、ゲルクロマトグラフィー法でポリスチレンを分子量標準としたPHAの重量平均分子量が1万以上でなければならない。好ましくは5万以上、より好ましくは10万以上、さらに好ましくは20万以上、特に好ましくは20万〜200万、極めて好ましくは20万〜150万、最も好ましくは20万〜100万である。分子量が200万を超えると、溶融して加工する際に流動性が低下し、ハンドリングが悪い場合がある。
本発明に用いる微生物は、細胞内にPHAを生成する微生物である限りにおいて、特に限定されない。天然から単離された微生物や菌株の寄託機関(例えばIFO、ATCC等)に寄託されている微生物、または、それらから調製し得る変異体や形質転換体等を使用できる。例えばカプリアビダス(Cupriavidus)属、アルカリゲネス(Alcaligenes)属、ラルストニア(Ralstonia)属、シュウドモナス(Pseudomonas)属、バチルス(Bacillus)属、アゾトバクター(Azotobacter)属、ノカルディア(Nocardia)属、アエロモナス(Aeromonas)属の菌等が挙げられる。特に、アルカリゲネス・リポリティカ(A.lipolytica)、アルカリゲネス・ラトゥス(A.latus)、アエロモナス・キャビエ(A.caviae)、アエロモナス・ハイドロフィラ(A.hydrophila)、カプリアビダス・ネケータ(C.necator)等の菌株が好ましい。また、微生物が、本来PHAの生産能力を有しない場合、もしくは生産量が低い場合には、該微生物に目的とするPHAの合成酵素遺伝子および/またはその変異体を導入し、得られる形質転換体を用いることもできる。このような形質転換体の作製に用いるPHAの合成酵素遺伝子としては特に限定はないが、アエロモナス・キャビエ由来のPHA合成酵素の遺伝子が好ましい。これら微生物を適切な条件で培養することで、菌体内にPHAを蓄積させた微生物菌体を得ることができる。その培養方法については特に限定はないが、例えば特開平05−93049号公報等に挙げられる方法が用いられる。
微生物細胞からPHAを回収する上において、培養後の微生物細胞中のPHA含有率は、高い方が好ましいのは当然であり、工業レベルでの適用においては乾燥細胞中に50重量%以上のPHAが含有されているのが好ましく、以後の分離操作、分離ポリマーの純度等を考慮するとPHA含有率は60重量%以上が好ましく、さらに好ましくは70重量%以上である。
本発明において、微生物により産生したPHAは、以下のような工程(a)及び工程(b)を含む工程により回収される。
<工程(a)>
本発明における工程(a)は、PHA含有微生物細胞の水性懸濁液にアルカリ及び/又は界面活性化剤を添加して酵素処理を行う工程である。
培養完了後は、PHA含有微生物細胞を含む培養ブロスをそのまま用いるか、或いは遠心分離や膜分離など当業者に周知の方法により菌体を回収した後、又は、加熱などにより菌体を死滅した後に菌体を回収し、その後、水を添加するなどしてPHA含有微生物細胞の水性懸濁液とする。ここで、加熱する場合の温度は50℃〜80℃が好ましい。
本発明における工程(a)では、物理的破砕処理を行う前にPHA含有微生物細胞の水性懸濁液にアルカリ及び/又は界面活性化剤を添加して、撹拌しながら酵素処理を行うことが重要である。物理的破砕処理を行う前にPHA含有微生物細胞を酵素処理することで、細胞壁を分解してより高い破砕効果を得ることができる。
前記酵素としては、工業的な製品に用いられ得るものであれば特に限定はないが、細胞壁を分解してより高い破砕効果を得る目的においては、蛋白質分解酵素(プロテアーゼ)、細胞壁分解酵素が好ましく、供給安定性やコストの面から工業的には蛋白質分解酵素がより好ましい。
蛋白質分解酵素としては、アルカラーゼ、ペプシン、トリプシン、パパイン、キモトリプシン、アミノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼなどが例示できる。細胞壁分解酵素としては、リゾチーム、アミラーゼ、セルラーゼ、マルターゼ、サッカラーゼ、α及びβ−グリコシナーゼなどが例示できる。さらには、例えば酵素と酵素の安定化剤や界面活性化剤、あるいは再汚染防止剤などを含有する酵素組成物であってもよく、酵素のみには限定されない。また、一般に市販されている洗濯用酵素洗剤なども含まれる。上記細胞壁分解酵素の内、溶菌効果の点からリゾチームの使用が好ましい。
具体的な蛋白質分解酵素としては、例えば「プロテアーゼA」、「プロテアーゼP」、「プロテアーゼN」(以上、天野エンザイム社製)、「アルカラーゼ」、「エスペラーゼ」、「ザビナーゼ」、「エバラーゼ」(以上、ノボザイムズ社製)等が工業的に使用可能であり、分解活性の点からも好適に使用できる。また、具体的な細胞壁分解酵素としては、例えば「リゾチーム」(山東省華源経貿製)、「ビオザイムA」、「セルラーゼA「アマノ」3」、「セルラーゼT「アマノ」4」、「α−グルコシダーゼ「アマノ」」(以上、天野エンザイム社製)、「ターマミル」、「セルソフト」(以上、ノボザイムズ社製)等が工業的に使用可能である。これら酵素による処理は、より高い精製効果が得られる点で界面活性化剤の存在下に行うことが望ましい。
酵素処理条件については、使用する酵素の至適値のコントロール下で行うのが好ましく、例えば、アルカラーゼ(ノボザイムズ社製)を使う場合は温度:50〜60℃、pH:8〜9が好ましく、エスペラーゼ(ノボザイムズ社製)を使う場合は温度:55〜65℃、pH:8〜10が好ましく、リゾチームを使う場合は温度:40〜50℃、pH:6〜7が好ましい。酵素処理時間は所要の処理度を達成するまで維持することによって行なうのが好ましく、この時間は通常0.5〜8時間である。酵素の必要量は、酵素の種類及び活性に依存する。特に制限はされないが、ポリマー重量100重量部に対して、0.001〜10重量部が好ましく、コストの点から0.001〜5重量部がより好ましい。
工程(a)で使用するアルカリは、PHA含有微生物の細胞壁を破壊して細胞中のPHAを細胞外に流出できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等を含めたアルカリ金属の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属の炭酸水素塩、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の有機酸のアルカリ金属塩、ホウ砂等のアルカリ金属のホウ酸塩、リン酸3ナトリウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸3カリウム、リン酸水素2カリウム等のアルカリ金属のリン酸塩、水酸化バリウムなどのアルカリ土類金属の水酸化物あるいはアンモニア水等が挙げられる。この中でも、工業生産に適し、また価格の点で、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムが好ましい。
本発明の工程(a)において、酵素処理時のアルカリ添加温度は、使用する酵素の至適温度付近で行うのが望ましく、20〜60℃に調整することが好ましい。60℃より高い温度でアルカリを添加すると、分子量の著しい低下を招く場合がある。20℃より低い温度でアルカリを添加すると、水性懸濁液の粘性が向上し撹拌が困難になる場合がある。
本発明で使用する界面活性化剤としては、陰イオン界面活性化剤、陽イオン界面活性化剤、両性界面活性化剤、非イオン界面活性化剤が挙げられる。洗浄性の観点からは、陰イオン界面活性化剤及び/又は非イオン界面活性化剤が好ましい。蛋白質などを洗浄・除去する目的においては、陰イオン界面活性化剤を用いることが好ましく、また、脂肪酸や油脂の洗浄・除去を目的とする場合、非イオン界面活性化剤を用いることが好ましい。また陰イオン界面活性化剤及び非イオン界面活性化剤の両方を含有してもかまわない。両方を含有する場合、陰イオン界面活性化剤/非イオン界面活性化剤の重量比は1/100〜100/10が好ましく、5/100〜100/20がより好ましく、5/100〜100/100がさらに好ましく、5/100〜50/100が特に好ましい。
前記陰イオン界面活性化剤としては、例えば、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸エステル塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩又はこのエステル、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、アミノ酸型界面活性化剤、N−アシルアミノ酸型界面活性化剤等が挙げられる。中でもアルキル基の炭素数が12〜14のアルキル硫酸塩、アルキル基の炭素数が12〜16の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル基の炭素数が10〜18のアルキル硫酸エステル塩又はアルキルエーテル硫酸エステル塩が好ましく、対イオンとしてはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、マグネシウム等のアルカリ土類金属、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンが好ましい。
前記非イオン界面活性化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、脂肪酸ソルビタンエステル、アルキルポリグルコシド、脂肪酸ジエタノールアミド、アルキルモノグリセリルエーテル等が挙げられる。親水性の高いもの及び水と混和した際に生じる液晶の形成能の低い若しくは液晶を生じないものが好ましく、また、生分解性が比較的良好である点から、ポリオキシエチレンアルキルエーテルやポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましい。
前記陽イオン界面活性化剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩等が挙げられる。
前記両性界面活性化剤としては、カルボベタイン型、スルホベタイン型等が挙げられる。
上述した界面活性化剤のうち、陰イオン界面活性化剤であるドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、コール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム及びオレイン酸ナトリウム、非イオン界面活性化剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテルやポリオキシアルキレンアルキルエーテルなどが価格、使用量や添加効果の点で好ましく、またこれらを2種以上併用して用いてもよい。
前記で例示した全ての界面活性化剤は一般に市販されている洗濯用洗剤に含有されているものであることから、適当な洗濯用洗剤を使用することによっても本発明の課題を達成することができる。界面活性化剤の添加量は、特に制限されないが、ポリマー重量100重量部に対して、0.001〜10重量部が好ましく、さらにはコストの点から、5重量部以下が好ましい。
<工程(b)>
本発明における工程(b)は、酵素処理したPHA含有微生物細胞にアルカリ及び界面活性化剤を添加して物理的破砕処理を行い、該細胞を破砕すると共に、該細胞中のPHA以外の細胞物質を可溶化或いは乳化させ、次いでPHAを水洗浄して分離する工程である。
工程(b)では、工程(a)で使用されるアルカリと同じ物が使用でき、中でも低価格で工業生産に適した、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどの使用が好ましい。これらのアルカリを用い、工程(a)で得られた酵素処理液をpH8.0〜13.0に調整することが好ましい。pH8.0より低いと菌体由来の不溶物を効果的に可溶化できない場合があり、pH13.0以上ではPHAの分子量の低下傾向が激しい場合がある。より効果的に不溶物を可溶化でき、かつPHA自体には悪影響をあまり与えないという観点から、pH8.5〜12.5の範囲がより好ましい。
アルカリ添加時の温度は20〜40℃に調整することが好ましい。40℃より高い温度でアルカリを添加すると、分子量の著しい低下を招く場合があり、20℃より低い温度では菌体由来の不溶物を可溶化出来ない場合がある。
工程(b)で使用する界面活性化剤は、工程(a)で使用されるものと同じ物が使用できるが、洗浄性の観点から、陰イオン界面活性化剤及び/又は非イオン界面活性化剤が好ましい。好ましい添加量は工程(a)で記載した範囲と同じである。また、工程(a)で既に界面活性化剤を添加している場合は、工程(b)で新たに添加する必要はないが、添加してもかまわない。
物理的破砕処理を行う装置としては、特に限定されないが、例えば、高圧ホモジナイザー、超音波破砕機、乳化分散機、ビーズミル等が挙げられる。中でも破砕効率の点から高圧ホモジナイザーの使用が好ましく、ポリマーの水性懸濁液が微小開口部を有する耐圧性容器に導入され高圧をかけられることにより開口部から押し出されるタイプがより好ましい。このタイプの破砕機としては、例えば、ニロソアビ社製高圧ホモジナイザーモデル「PA2K型」があげられる。高圧ホモジナイザーを用いると微生物細胞に大きな剪断力が働くため、微生物細胞は効率的に破壊されポリマーの分離性が向上する。このような機器は開口部で高圧がかかり、瞬間的に高温になるため、必要に応じて、一般の低温恒温循環槽により微生物細胞含有懸濁液を冷却し、温度の上昇を防ぎ、20〜40℃での破砕処理を行うことが好ましい。20〜40℃で処理を行うことにより、PHAの分子量をほとんど低下させずに処理することができる。
高圧破砕を行う際の破砕圧力は30〜60MPaが好ましい。30MPaより低いと破砕効率が低下し、破砕操作を何回も繰り返しても微生物細胞を破壊できない場合がある。60MPaより高いと破砕効率は上がるが、高圧ホモジナイザーが超高圧仕様となり、装置価格が高価となることから製造コストが上がる。
破砕液からPHAを分離、回収する方法としては、遠心分離や膜分離など、従来公知の方法が使用できるが、工業的に大量処理が可能で連続使用できる遠心分離が好ましい。遠心分離機のなかでは、孔なし回転容器をもつ遠心沈降機が好ましく、種類としては分離板型、円筒型、デカンター型などがある。PHA粒子は水との比重差が小さいので、分離沈降面積が大きく、高い加速度が得られる分離板型(間欠排出型、ノズル排出型)が好ましく、破砕処理液に含まれるPHA濃度が高い場合は特にノズル排出型が好ましい。また、デカンター型は一般的に加速度が低く、固液の比重差が小さい場合は不向きであるが、PHAの粒子径を変化させる等することでデカンター型も使用可能である。また、デカンター型には分離板を有し、分離沈降面積を大きくした機種もあり、このような機種であれば特に粒子径を変化させなくても使用可能な場合がある。
上述の様な分離方法により、破砕処理液からPHAを回収した後、水でPHAを懸濁して水洗し、PHA以外の細胞物質を排除する。この水洗時のpHは8.0〜12.5が好ましい。pHが8.0より低いと細胞物質の可溶化が進まない場合があり、pH12.5より高いと分子量低下が大きくなる場合がある。また、この時の水洗に用いる水の温度は25〜40℃が好ましい。25℃未満では細胞物質の可溶化が進まず、40℃を超えると分子量低下が大きくなる。
これらの処理を行って回収されたPHAを乾燥したPHAを溶融プレスしてシートにすると、そのYI値は15.0以下となり、着色の少ない高い品質のPHAであることがわかる。PHAに要求されるYI値は使用用途によって異なるが、YI値は15以下が好ましく、より好ましくは10以下、さらに好ましくは5以下である。15を超えると、透明シートやボトルに加工したときに着色が強く、そのままでの使用は用途が限られる。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例において「部」や「%」は重量基準である。
<PHAの平均分子量の測定方法>
実施例で得られた乾燥PHA10mgを、クロロホルム5mlに溶解した後、不溶物を濾過により除いた。この溶液を「Shodex K805L(300x8mm、2本連結)」(昭和電工社製)を装着した島津製作所製GPCシステムを用い、クロロホルムを移動相として測定した。分子量標準サンプルには市販の標準ポリスチレンを用いた。
<蛋白質含量の測定方法>
PHAに残存する蛋白質含量を、残存窒素量で評価した。実施例で得られる破砕液サンプルは十分量の水で洗浄した後、遠心分離でPHBHを回収し、得られたPHBHを減圧乾燥して蛋白質含量測定に用いた。
残存窒素量は呈色法により算出し、呈色法は、まず各サンプルに対して5MのNaOHを添加し、95℃で加水分解反応を実施した。この加水分解液を等量の60%酢酸水溶液で中和し、酢酸緩衝液とニンヒドリン溶液を添加し100℃で呈色反応を行った。この呈色反応液の吸光度を日立製作所社製レシオビーム分光光度計「U−1800形」により測定した。この吸光度と、ロイシン試料を用いて作成した検量線とを比較することで、窒素量を算出した。
<YI値の測定>
プレスシートのYI値は、乾燥させたPHA3.0gを、15cm四方の金属板で挟み、さらに金属板の四隅に厚さ0.5mmの金属板を挿入して、これを実験用小型プレス機(高林理化株式会社製H−15型)にセットして、160℃にて7分間加温後、約5Mpsにて2分間加熱しながらプレスし、プレス後は室温に放置してPHAを硬化させた後、色差計「SE−2000」(日本電色社製)にて、30mm測定板を使ってプレスシートを載せ、その上に白色標準板を被せてYIを測定した。
(実施例1)
国際公開第08/010296号の[0049]に記載のラルストニア・ユートロファKNK−005株を、同[0050]〜[0053]に記載の方法で培養し、3−ヒドロキシブチレートと3−ヒドロキシヘキサノエートの共重合体からなるポリヒドロキシアルカノエート(PHBH)を含有する菌体培養液を得た。培養終了時点でのPHBHの重量平均分子量は184万であった。なお、ラルストニア・ユートロファは、現在では、カプリアビダス・ネケータに分類されている。
得られた菌体培養液1000gを70〜75℃で1時間滅菌し、50℃に冷却後、ドデシル硫酸ナトリウムを4.0g添加し、pH8.5になるように水酸化ナトリウムを添加した後、アルカラーゼ2.5L(ノボザイムズ社)を菌体培養液に含まれるPHBH量の1.0重量%量を添加して、pH8.5にコントロールしながら4時間撹拌した。その後、25℃に冷却してpH12.0になるように水酸化ナトリウムを添加した後、高圧破砕機(ニロソアビ社製高圧ホモジナイザーモデル「PA2K型」)で45〜55MPaの圧力にて、温度を25〜35℃にコントロールしながら高圧破砕を3回行った。この破砕液を温度30℃、pH12.0に調整して約10分撹拌した後、遠心分離によりPHBHを回収し、水を加えてPHBHを懸濁した。この破砕液のpH調整からPHBHを懸濁するまでの操作を3回繰り返した。この後、懸濁液のpHを4.5〜5.0に調整して約1時間撹拌した。この調整液より遠心分離によりPHBHを回収した。得られたPHBHを40℃で12時間減圧乾燥させ、精製PHBHを得た。
(実施例2)
実施例1で得られた菌体培養液1000mlを70〜75℃で1時間滅菌し、50℃に冷却後、pH8.5になるように水酸化ナトリウムを添加した後、アルカラーゼ2.5L(ノボザイムズ社)を菌体培養液に含まれるPHBH量の1.0重量%量を添加して、pH8.5にコントロールしながら4時間撹拌した。その後、25℃に冷却してドデシル硫酸ナトリウムを20.0g添加した。pH10.0になるように水酸化ナトリウムを添加して、高圧破砕機(ニロソアビ社製高圧ホモジナイザーモデル「PA2K型」)で45〜55MPaの圧力にて、温度を25〜35℃にコントロールしながら高圧破砕を3回行った。この破砕液を温度30℃、pH12.0に調整して約10分撹拌した後、遠心分離によりPHBHを回収し、水を加えてPHBHを懸濁した。この破砕液のpH調整からPHBHを懸濁するまでの操作を3回繰り返した。この後、懸濁液のpHを4.5〜5.0に調整して約1時間撹拌した。この調整液より遠心分離によりPHBHを回収した。得られたPHBHを40℃で12時間減圧乾燥させ、精製PHBHを得た。
(比較例1)
実施例1で得られた菌体培養液1000mlを70〜75℃で1時間滅菌し、25℃に冷却後、ドデシル硫酸ナトリウムを4.0g添加し、pH13.2になるように水酸化ナトリウムを添加して1時間撹拌した。その後、高圧破砕機(ニロソアビ社製高圧ホモジナイザーモデル「PA2K型」)で45〜55MPaの圧力にて、温度を25〜35℃にコントロールしながら高圧破砕を3回行った。この破砕液を遠心分離によりPHBHを回収し、水洗する操作を3回繰り返した。この後、排除した上清と同量の水を添加して懸濁し、pH4.5〜5.0に調整して約1時間撹拌した。この調整液より遠心分離によりPHBHを回収した。得られたPHBHを40℃で12時間減圧乾燥させ、精製PHBHを得た。
表1に実施例1、2と比較例1で得られたPHBHの、分子量、蛋白質含量、プレスシートのYI値を測定した結果を示す。
Figure 2012115145

Claims (8)

  1. 微生物により産生したポリヒドロキシアルカノエートを微生物細胞内より回収する工程において、
    工程(a):ポリヒドロキシアルカノエート含有微生物細胞の水性懸濁液に、アルカリ及び/又は界面活性化剤を添加して酵素処理を行う工程、
    工程(b):酵素処理液にアルカリ及び界面活性化剤を添加して物理的破砕処理を行ない、該細胞を破砕すると共に、該細胞中のポリヒドロキシアルカノエート以外の細胞物質を可溶化あるいは乳化させ、次いでポリヒドロキシアルカノエートを懸濁液から分離する工程、
    を含むポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  2. 工程(a)における酵素が、蛋白質分解酵素及び/又は細胞壁分解酵素である請求項1に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  3. 工程(b)において、物理的破砕処理を高圧ホモジナイザーで行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  4. 工程(a)、(b)において使用するアルカリが、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化リチウムからなる群より選択される少なくとも1種である請求項1〜3の何れかに記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  5. 工程(b)において、ポリヒドロキシアルカノエートを懸濁液から分離する時のpHが8.0〜13.0の間に調整することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  6. 工程(a)、(b)において使用する界面活性化剤が、陰イオン界面活性化剤、陽イオン界面活性化剤、両性界面活性化剤、非イオン界面活性化剤からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1〜5の何れかに記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  7. ポリヒドロキシアルカノエートが、3−ヒドロキシブチレート、3−ヒドロキシバレレート、3−ヒドロキシプロピオネート、4−ヒドロキシブチレート、4−ヒドロキシバレレート、5−ヒドロキシバレレート、3−ヒドロキシペンテノエート、3−ヒドロキシヘキサノエート、3−ヒドロキシヘプタノエート、3−ヒドロキシオクタノエート、3−ヒドロキシノナエートおよび3−ヒドロキシドカネートからなる群から選択されるモノマーのうち少なくとも2種類が共重合した共重合体であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
  8. 工程(a)、(b)を含むポリヒドロキシアルカノエートの回収方法で得られ、160℃でプレスして得られるシートの黄色度指数(YI値)が、シート厚み0.5mmにおいて15.0以下であるポリヒドロキシアルカノエート。
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