JPWO2003031309A1 - エレベータのブレーキ制御装置 - Google Patents

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Abstract

ブレーキコイル(16)の付勢により、ばね(7)に反してアーマチュア(17)が吸引され、この吸引によりブレーキ車(6)へのブレーキシュー(9)の押圧が解かれて制動力が解除されたエレベータのブレーキに制動力を発生させる場合に、まず第1のブレーキコイル制御手段(38)によってアーマチュア(17)の吸引が解かれるようにブレーキコイル(16)の付勢を減少させ、この第1のブレーキコイル制御手段(38)によるアーマチュア(17)の吸引解除過程でブレーキコイル電流(Ib)の減少率が所定値以下に鈍化し又はブレーキコイル電流(Ib)が増加に転じたときは、第2のブレーキコイル制御手段(39)に切り替えてアーマチュア(17)が再吸引されない範囲内でブレーキコイル(16)を付勢するようにして、ばね(7)の力によるブレーキシュー(9)とブレーキ車(6)との衝突音を軽減させるようにしたものである。

Description

技術分野
この発明は、エレベータの起動信号が発せられると付勢回路の閉成によりブレーキコイルが付勢されてばね力に抗してアーマチュアが吸引され、この吸引によってブレーキ車へのブレーキシューの押圧が解かれ、制動力が解除されてエレベータの起動を可能とし、エレベータの停止信号が発せられると付勢回路が遮断されてアーマチュアが開放され、ばねによってブレーキシューが押圧されて制動力を発生させるエレベータのブレーキの制御に関する。
背景技術
図10は、ロープ式エレベータに使用される一般的なブレーキの概略構成を示す。エレベータのかご1は、巻上機のシーブ2に巻き掛けられた主索3によってつり合重り4とつるべ式に吊持され、巻上電動機5によって駆動される。巻上電動機5とシーブ2を結合する軸5aにはブレーキ車6が取り付けられている。かご1が停止している時は、ばね7によってブレーキレバー8を介してブレーキシュー9がブレーキ車6の外周面に押圧され、摩擦力によって制動力が発生している。
かご1が起動する場合は、電動機制御回路10は巻上電動機5を付勢すると共に、ブレーキ制御装置11へ起動信号が発せられる。ブレーキ制御回路12を作動させ、ブレーキ駆動回路13のPWM信号発生回路14によってチョッパ回路15を駆動して直流可変電圧でブレーキコイル16を付勢する。ブレーキコイル16が付勢されるとばね7に抗してアーマチュア17が吸引され、ブレーキレバー8を介してブレーキシュー9によるブレーキ車6への押圧が解かれて制動が解除される。アーマチュア17が吸引されるとブレーキスイッチ18が閉成して制動力の解除が完了したことを検出する。
停止信号が発せられると電動機制御回路10は巻上電動機5を消勢すると共に、ブレーキ制御回路12及びブレーキ制御回路13を介してブレーキコイル16を消勢させてアーマチュア17の吸引を解き、ばね7によってブレーキシュー9をブレーキ車6に押圧して制動力を発生させる。
即ち、図10のブレーキ制御回路で、チョッパ回路15によってブレーキコイル16の付勢が遮断されると、ダイオード20を介して循環電流がブレーキコイル16に流れる。この循環電流は、ブレーキコイル16の抵抗値Rとリアクタンス値Lによって決まる時定数Tcに応じて減少し、ブレーキコイル電流の減少によって吸引力も減少する。吸引力がばね7の力よりも小さくなると、アーマチュア17はブレーキコイル16から離れ、ブレーキシュー9はばね7によってブレーキ車6に押圧されて制動力を発生させる。
次に、図11に従って動作の概要を述べると、ブレーキ制御装置11から破線で示した電圧Eが出力される。即ち、時刻t40でアーマチュア17を吸引するための吸引電圧Efが印加されると、ブレーキコイル電流Ibは漸増する。
アーマチュア17が吸引される過程でブレーキコイル電流Ibは一旦減少に転ずる。インダクタンスLがエアギャップgによって変化することに加え、インダクタンスLの変化率、即ち、アーマチュア17の移動速度によって起電力(以下、速度起電力という。)が発生するためである。時刻t41でアーマチュア17が吸引され終ると、その状態におけるインダクタンスLの下でブレーキコイル電流Ibは漸増する。
アーマチュア17が吸引されてブレーキスイッチ18が閉成してから所定時間後の時刻t42でブレーキ制御装置11はアーマチュア17の印加電圧Eを、吸引状態を保持するのに必要な保持電圧Ehにまで低下させる。この低下に伴ってブレーキ電流Ibは保持電流Ihまで減少する。
時刻t43でエレベータの停止信号が発せられると印加電圧Eは零値となる。この付勢回路の遮断により、ブレーキコイル電流Ibはブレーキコイル16と並列に接続されたダイオード20を介して循環しながら減少する。この減少に伴ってアーマチュア17の吸引が解かれ、ばね7によってブレーキシュー9が押圧されて制動力を発生する。
ブレーキコイル16が消勢される過程で、ブレーキコイル電流Ibは一旦増加に転ずる。これは、上記のとおりアーマチュア17の吸引が解かれるのに伴ってエアギャップが増大してブレーキコイル16のインダクタンスLが減少したことと、速度起電力によるものである。時刻t44でアーマチュア17が開放され終ると、その状態におけるインダクタンスLの下でブレーキコイル電流Ibは漸減して時刻t45で零値となる。
従って、電流検出器19でブレーキコイル電流Ibを検出し、制動力を解除するときは、ブレーキ電流Ibの減少点を検出すれば制動力の解除された瞬間を検出できる。また、制動力を発生させるときは、ブレーキ電流Ibの増加点を検出すれば制動力の発生した瞬間を検出することができる。
従来のエレベータのブレーキは、上記のとおり構成されており、かご1を停止させる際にブレーキコイル16に印加される電圧は0Vとなり、ブレーキコイル電流Ibは、ブレーキコイル16の抵抗値とインダクタンス値から決まる時定数で漸減する。アーマチュア17を吸引するブレーキコイル16の吸引力は、ブレーキコイル電流Ibの2乗に比例し、アーマチュア17とブレーキコイル16間の空隙に略反比例する。従って、ブレーキコイル電流Ibが減少して吸引力が低下すると、ばね7の力によってブレーキシュー9が押圧されてブレーキ車6に衝突する。この衝突によって騒音が発生する。
ところで、昨今のエレベータの巻上機は小型化され、ブレーキ自体の小形化を余儀なくされ、ブレーキシュー9等も小さくしなければならない。このような外形上の要件を満たした上で必要な制動力を得るためには、ブレーキシュー9を押圧するばね7の力を大きくしなければならない。このため、上記衝突による騒音を増大させる、という問題が生じた。
特に、巻上機自体が昇降路内に設置されるエレベータでは、ブレーキの動作音がかご1内へ伝播されて乗り心地を害する、という問題があった。
かかる問題に対して、日本特公平7−64493号(日本特願昭63−158681号)公報、及びこの出願を基礎とするアメリカ特許公報USP4974703号には、エレベータのブレーキの上記特性を利用して、エレベータの起動指令信号が発せられた場合は、ブレーキコイルが付勢されてブレーキコイル電流が増加する過程において減少を検出した後に巻上電動機に起動指令を出して付勢し、また、エレベータの停止指令信号が発せられた場合は、ブレーキコイルの付勢が断たれてブレーキコイル電流が減少する過程において増加を検出した後に巻上電動機に停止指令を出して消勢すようにして、ブレーキと巻上電動機5との間の受継ぎを円滑に行い、乗り心地の向上を図るようにしたものが開示されている。
しかし、上記特許公報において、ブレーキコイルの付勢及び消勢時におけるブレーキコイル電流の変化を検出するのは、乗り心地の向上が目的であって、ブレーキの動作音を低減させる点については全く言及されておらず、従って、上記問題点の解決に供し得ないものである。
また、日本特公平7−68016号公報には、エレベータの起動時に、まず、不平衡トルクを保持できる範囲でブレーキコイル電流を早急に立ち上げた後、徐々に増加させてブレーキの制動トルクを小さくしておいて、巻上電動機で駆動させ、以後ブレーキの開放状態を保持できる程度の小電流をブレーキコイルに流すようにして、乗り心地の向上と、ブレーキコイルの発熱を抑えるようにしたものが開示されている。
このものについても同様に、ブレーキの動作音を低減させる点については全く言及されておらず、従って、上記問題点の解決に供し得ないものである。
更に、日本特開平7−2441号公報には、レールを把持して制動力を発生させるブレーキ装置において、動作音を減少させるため、可動片が電磁石に衝突する寸前の位置を検出し、また、ブレーキシューがレールを把持する寸前の位置を検出して、それぞれ動作音が減少するようにブレーキコイル電流を制御するようにしたものが開示されている。
このものは、ブレーキの動作音の低減に係るものではあるが、可動片の位置及びブレーキシューの位置を検出することは容易ではなく、仮に位置検出が可能であったとしても、上記位置はブレーキライニングの消耗及びブレーキ調整等により変動し易い、という問題がある。
更にまた、日本特公平7−80650号公報には、ブレーキ電流を制御する電流パターンとブレーキ電流の検出値とを比較し、その比較結果に基いてブレーキ電流をオン−オフ制御することにより、ブレーキ開閉に伴う動作音を抑えるようにしたものが開示されている。
しかしながら、ブレーキはブレーキコイルの抵抗値が温度によって変動したり、ブレーキライニングの消耗が各ブレーキ毎に異なる。更に、同機種であっても制動トルクの設定は区々である。このため、電流パターンにって一律に制御することで、動作音を抑えることは容易ではない。
更にまた、日本特開平7−2452号公報には、ブレーキシューをガイドレールに緩やかに押圧させて動作音を小さくし、しかも、動作時間を短縮するために、ブレーキコイル電流を保持電流程度に減少するようにしたことが開示されたいる。
しかしながら、ブレーキコイル電流を減少させると電圧変動によってブレーキが誤作動する、という問題がある。
この発明は、上記従来のエレベータのブレーキの問題点を解決して動作音の軽減されたエレベータのブレーキを提供することを目的とする。
発明の開示
この発明は、ブレーキコイルが付勢されてアーマチュアが吸引され、この吸引によりブレーキ車へのブレーキシューの押圧が解かれて制動力が解除されたエレベータのブレーキに制動力を発生させる場合に、まず第1のブレーキコイル制御手段によってアーマチュアの吸引が解かれるようにブレーキコイルの付勢を減少させ、この第1のブレーキコイル制御手段によるアーマチュアの吸引解除過程でブレーキコイル電流の減少率が所定値以下に鈍化し又はブレーキコイル電流が増加に転じたときは、アーマチュアが再吸引されない範囲内で上記第1のブレーキコイル制御手段による付勢よりも大きい電流でブレーキコイルを付勢する第2のブレーキコイル制御手段に切替えてブレーキコイルを付勢するようにしたものである。
これにより、アーマチュアの吸引解除過程でブレーキコイルによるアーマチュアの吸引力を再度増加させることで、ばねによる押圧力が弱まるのでブレーキシューとブレーキ車との衝突音を軽減させることができる。また、第2のブレーキコイル制御手段への切替えは、ブレーキコイル電流の減少率が所定値以下に鈍化し又はブレーキコイル電流が増加に転じたときに行われるので、アーマチュアの吸引が解除され、アーマチュアが動き始めた直後にブレーキコイルの付勢が増大されることになる。しかも、増大される付勢値も制限されるので、第2のブレーキコイル制御手段によってブレーキコイルが付勢されたとしても、アーマチュアの吸引解除の遅滞は限定されたものとなる。また、現実にアーマチュアが移動したことを検出して付勢値を増大させるようにしたので、温度変化によって抵抗値が変動しても、適時に第2のブレーキコイル制御手段に切り替えることができる。
また、この発明は、第1のブレーキコイル制御手段を、付勢回路の遮断によりブレーキコイルと並列に接続された分岐回路を介して循環するブレーキコイル電流の漸減によってアーマチュアの吸引が解かれるようにしたものである。
上記分岐回路を循環するブレーキコイル電流は短時間で減衰するため、アーマチュアの吸引解除の遅滞は限定されたものとなり、エレベータの稼動率を向上させることができる。
更に、この発明は、第1のブレーキコイル制御手段を、時間経過と共に漸減する電圧によってブレーキコイルを付勢し、上記電圧の減少に伴ってアーマチュアの吸引が解かれるように上記ブレーキコイルを制御するようにしたものである。このため、第1のブレーキコイル制御手段から第2のブレーキコイル制御手段への切替えを円滑に行うことができる。
更にまた、この発明は、第1のブレーキコイル制御手段から第2のブレーキコイル制御手段への切替えは、ブレーキコイル電流の減少率が零値又は上記ブレーキコイル電流が増加に転じたときに行うようにしたので、ブレーキシューをブレーキ車に押圧するばね力が変動しても、また、ブレーキコイルの抵抗値が温度で変化しても、適時に切り替えることができる。
更にまた、この発明は、第2のブレーキコイル制御手段を、ブレーキコイル電流の減少率が零値のときの上記ブレーキコイル電流値とブレーキコイル抵抗値とを乗じて得られた電圧値で上記ブレーキコイルを付勢するようにしたものである。
このため、アーマチュアを再吸引しない範囲の最大値に近い電流値でブレーキコイルを付勢することができ、アーマチュアの動作音を低減できる。
更にまた、この発明は、ブレーキコイル抵抗値を、エレベータの起動信号により制動力が解除された状態で、ブレーキコイル電流が一定値となったときのブレーキコイルの電圧値と上記ブレーキコイル電流値の比から求めるようにしたものである。
このため、温度変化によって抵抗値が変動したとしても、その変動後の抵抗値の下で許容範囲の最大値に近い電流値でブレーキコイルを付勢することができ、上記発明の実効を図ることができる。
更にまた、この発明は,ブレーキコイル電流の変化率を演算し、この変化率をアーマチュアが再吸引されないように制限し、得られた値に比例した電圧で上記ブレーキコイルを付勢するようにしたものである。
このため、ブレーキコイル電流の変化率に基いてブレーキコイルを付勢するようにしたので、アーマチュアの作動に対して敏感に対応させることができる。
更にまた、この発明は、第2のブレーキコイル制御手段を、ブレーキコイルの回路モデルを具備し、この回路モデルに上記ブレーキコイルを付勢する電圧を印加して得られたモデル電流をブレーキコイル電流から減算して、この減算結果の変化率に比例した電圧で上記ブレーキコイルを付勢するようにしたものである。
このため、回路モデルのインダクタンスは一定値であるからアーマチュアの移動速度、即ち、速度起電力によるブレーキ電流の増分値に基いてブレーキコイルが付勢されるので、アーマチュアの移動を円滑に制御することができる。
更にまた、この発明は、ブレーキコイルの回路モデルのインダクタンスLを、上記ブレーキコイルに電圧Eiをステップ状に加重したときのブレーキコイル電流の増分ΔIからブレーキコイルの時定数を求め、この時定数にブレーキコイルの抵抗値Rを乗じて得るようにしたものである。
このため、各ブレーキごとの状態に合わせてブレーキコイルの回路モデルを構成することができる。
発明を実施するための最良の形態
この発明をより詳細に説述するために、添付の図面に従ってこれを説明する。
図1及び図2は、この発明に係るエレベータのブレーキ制御装置の実施の形態1を示す。図1はブレーキの制御回路を示すブロック図である。図において、1はかご、2は巻上機のシーブ、3はこのシーブ2に巻き掛けられた主索、4はこの主索3によってかご1とつるべ式に吊持されたつり合重り、5は軸5aを介してシーブ2を回動駆動する巻上電動機、6は軸5aに直結されたブレーキ車である。
7は常時ブレーキレバー8を介してブレーキシュー9を押圧してブレーキ車6の外周面に圧接させ、摩擦力によって制動力を発生させているばね、10は巻上電動機5を制御する電動機制御回路である。16はブレーキコイル、17はブレーキコイル16とエアギャップgを隔てて対向し、ブレーキコイル16の付勢によってばね7に抗して吸引されるアーマチュアで、この吸引によりブレーキ車6へのブレーキシュー9の押圧が解かれて制動力が解除され、ブレーキコイル16の付勢が断たれるとばね7によって吸引が解かれるようになっている。18はアーマチュア17が吸引されると閉成して制動力の解除が完了したことを検出するブレーキスイッチ、19はブレーキコイル電流Ibを検出する電流検出器である。
30はブレーキコイルの付勢及び消勢を制御するブレーキ制御回路で、下記のとおり構成されている。31はブレーキコイル16の付勢モードを制御するモード制御器、If*、Ih*及びI0*はブレーキコイル電流Ibの目標値で、If*は吸引電流、Ih*は保持電流、I0*は零値をそれぞれ目標値とする。32はブレーキコイル電流Ibの目標値If*、Ih*及びI0*を択一する切替えスイッチ、33は目標値If*、Ih*及びI0*とブレーキ電流Ibとの差値を算出する減算器、34は上記差値に基いてブレーキ電流Ibが目標値If*、Ih*及びI0*になるように制御する電流制御器である。
35はブレーキ電流Ibの微分値を算出する微分回路、36は閾値を出力する基準電圧回路で、通常は零値に設定される。37は上記微分値が閾値よりも大きいときに正の飽和電圧を出力する比較器である。
38及び39は電動機制御回路10から停止信号が発っせられた後にブレーキコイル16を付勢する電圧値V1及びV2を出力する制御電圧回路で、V1は零値に設定され、V2は停止信号によって立ち上がってブレーキスイッチ18が開放されてから所定時間経過後に立ち下がるパルス状の電圧であって、アーマチュア17が再吸引されない範囲内で高い一定電圧に設定される。ここで、制御電圧回路38は第1のブレーキコイル制御手段に相当し、制御電圧回路39は第2のブレーキコイル制御手段に相当する。
40は常時制御電圧回路38に接続され、比較器37からの正の飽和電圧出力によって切り替えられて制御電圧回路39に接続される切替えスイッチ、41はモード制御器34によって切り替えられて電流制御器34又は切替えスイッチ40の出力端子c0のいずれかに択一して接続されてコイル制御信号E*を出力する切替えスイッチである。
50はブレーキコイル16を付勢するブレーキ駆動回路で、下記のとおり構成されている。51はブレーキコイル16を付勢する直流電源、52は直流の可変電圧を出力するチョッパ回路で、ブレーキコイル16の付勢回路を構成する。53はブレーキコイル16と並列に接続された分岐回路で、ここではダイオードで構成され、チョッパ回路52によってブレーキコイル16の付勢が遮断されるとブレーキコイル電流Ibを循環させる。54は切替えスイッチ41に接続されてコイル制御信号E*に対応したPWM信号を発生するPWM信号発生器、55は上記PWM信号によってチョッパ回路52をオン、オフ制御するベースドライバである。
次に、図2に従って動作を説明する。
1.モード0(a3,b1,c1)
かご1が停止している間は、切替えスイッチ32は端子a3が、また、切替えスイッチ41は端子b1がそれぞれ選択される。このため、コイル制御信号E*=0となり、ブレーキコイル16は消勢される。
2.モード1(a1,b1,c1)
電動機制御回路10から起動信号が発せられると、切替えスイッチ41はモード制御器31によって切り替えられて端子a1に接続されて目標値If*が選択される。この目標値If*に相当したコイル制御信号E*が出力されてブレーキコイル電流Ibは時刻t11から立ち上がる。吸引力fcも応じて漸増し、時刻t12でばね7の力fsに等しくなる。更に付勢されてアーマチュア17が吸引されるとブレーキコイル電流Ibは一旦減少に転ずる。アーマチュア17が吸引されるのに伴ってエアギャップgが減少してブレーキコイル16のインダクタンスLが増大したことと、速度起電力によるものである。アーマチュア17が吸引され終ると、その状態におけるインダクタンスLの下でブレーキコイル電流Ibは漸増する。
時刻t13で、ブレーキコイル電流Ibが吸引電流Ifに達するとコイル制御信号E*は減少してブレーキコイル電流Ibは吸引電流Ifに保たれる。
3.モード2(a2,b1,c1)
アーマチュア17が吸引されてブレーキスイッチ18が閉成してから所定時間経過した時刻t14で、切替えスイッチ32は目標値Ih*を選択する。この選択によりブレーキコイル電流Ibはアーマチュア17を吸引状態で保持するに必要な保持電流Ihにまで低下する。
4.モード3(a3,b2,c1)
時刻t15で電動機制御回路10から停止信号が発せられると、切替えスイッチ32は目標値I0*を選択し、切替えスイッチ41は端子b2に接続される。このとき切替えスイッチ40は端子c1に接続されているので、コイル制御信号E*=0となる。ブレーキコイル電流Ibはダイオード53を介して循環して所定の時定数Tcで漸減し、吸引力fcも減少する。時刻t16でばね7の力fsに等しくなり、更にブレーキコイル電流Ibが減少してばねの力fsを下回るとアーマチュア17がブレーキコイル16から離れ始める。アーマチュア17の移動に伴って速度起電力が発生し、ブレーキコイル電流Ibの減少率は鈍化し、やかで漸増に転じる。
5.モード4(a3,b2,c2)
ブレーキコイル電流Ibの減少率が零値又は増加に転じると、時刻t17で比較器37は切替えスイッチ40を端子c2に接続し、電圧回路39から電圧値V2がコイル制御信号E*として出力される。ブレーキコイル16は再び付勢されてコイル電流Ibは漸増する。このコイル電流Ibの漸増により吸引力fcは略一定して推移する。この吸引力fcの下でアーマチュア17は移動を続け、時刻t18で解放される。切替えスイッチ40は、ブレーキスイッチ18が開放されてから所定時間経過後の時刻t19でリセットされて端子c1に接続されて零値を出力する。
6.モード5(a3,b1,c1)
時刻t19でモード0の設定となり、コイル電流Ibは漸減して零値となる。
上記実施の形態1によれば、アーマチュア17が移動し始めると、再吸引されない範囲内で高い電圧V2でブレーキコイル16を付勢し、ばね7の力よりも若干小さい吸引力fcを発生させたので、アーマチュアの吸引を解除させるときのばね7の力による騒音を軽減させることができる。
図3から図5は、この発明に係るエレベータのブレーキ制御装置の実施の形態2を示す。
図3において、図1と同符合は同一部分を示し、説明を省略する。
60はブレーキコイルの付勢及び消勢を制御するブレーキ制御回路で、下記のとおり構成されている。61はパターン信号発生器で、ここでは直線状に減少するランプ信号を出力する。62は比較器37から正の飽和電圧が出力された時点のパターン信号発生器61の出力を保持するラッチ回路、63はブレーキコイル電流Ibの微分値を算出する微分回路、64はゲインKdの比例要素、65はアーマチュア17が再吸引されない範囲内に抑えるためのリミッタ、66は比較器37の出力によって切り替えられてリミッタ65へ接続される切替えスイッチで、ブレーキスイッチ18が開放されてから所定時間経過後に端子c1側へ復帰する。67はラッチ回路62の出力Vpと、リミッタ65の出力Vdを加算してコイル制御信号E*を出力する加算器である。
ここで、パターン信号発生器61は第1のブレーキコイル制御手段に相当し、パターン信号発生器61、ラッチ回路62、微分回路63、比例要素64及びリミッタ65は第2のブレーキコイル制御手段に相当する。
次に、図4従って動作を説明する。
1.モード0、モード1、モード2及びモード5は、図2と同様であり、説明を省略する。
2.モード3(a3,b2,c1)
時刻t15で電動機制御回路10から停止信号が発せられると、切替えスイッチ32は目標値I0*を選択し、切替えスイッチ41は端子b2に接続されてパターン信号発生器61のランプ信号Vpをコイル制御信号E*として出力する。ブレーキコイル16はランプ信号Vpによって制御されてブレーキコイル電流Ibは漸減し、吸引力fcも減少する。時刻t16でばね7の力fsに等しくなり、更にブレーキコイル電流Ibが減少してばねの力fsを下回るとアーマチュア17がブレーキコイル16から離れ始める。アーマチュア17の移動に伴ってエアギャップgが増大して速度起電力が発生し、ブレーキコイル電流Ibの減少率は鈍化し、やがて漸増に転じる。
3.モード4(a3,b2,c2)
ブレーキコイル電流Ibの減少率が零値又は増加に転じると、時刻t17で比較器37は切替えスイッチ66を端子c2に接続すると共に、ラッチ回路62は、比較器37から飽和信号が発せられた時のパターン信号発生器61の出力Vpを保持する。また、微分回路63からのブレーキコイル電流Ibの微分値がリミッタ65で制限されて値Vdが出力される。出力VpとVdは加算されてコイル制御信号E*となる。コイル制御信号E*は増加に転じたブレーキコイル電流Ibを更に増大させる。しかし、アーマチュア17を再吸引するものではないから、ブレーキコイル電流Ibの増加は鈍化し減少に転ずる。ブレーキコイル電流Ibのこのような変動によって微分回路63の出力も変動し、図4に示したとおり脈動する。
図5に従って、モード4における動作を詳述する。
(1)τ1−τ2:ブレーキコイル電流Ibの減少率の鈍化又は漸増により比較器37が作動して切替えスイッチ66がリミッタ65へ接続される。アーマチュア17が変位し始めてブレーキコイル電流Ibが増加するとリミッタ65の出力Vdも増大する。出力Vdは出力Vpと合算されてコイル制御信号E*となる。
(2)τ2−τ3:リミッタ65によりコイル制御信号E*は一定値となる。ブレーキコイル電流Ibは増加するのでアーマチュア17の離脱速度は遅くなる。
(3)τ3−τ4:コイル制御信号E*はリミッタ65によって制限されるため、ブレーキコイル電流Ibの増加は止まり、その微分値は零値となる。ブレーキコイル電流Ibが減少すると微分値は負値となる。このため、E*<Vpとなって吸引力は減少してアーマチュア17の離脱速度が速くなる。
(4)τ4−τ5:τ1−τ2と同様である。
(5)τ5−τ6:τ2−τ3と同様である。
(6)τ6−τ7:τ3−τ4と同様である。
以下、同様の変動を繰り返してアーマチュア17はブレーキコイル16から離脱する。
上記実施の形態2によれば、アーマチュア17が移動し始めると、アーマチュア17が再吸引されない範囲内で高い電圧(Vp+Vd)でブレーキコイル16を付勢し、ばね7の力fsよりも若干小さい吸引力fcを発生させたので、アーマチュア17の吸引が解除されるときの騒音を軽減させることができる。
特に、この実施の形態2では、ブレーキコイル電流Ibの微分値でブレーキコイル16を付勢したので、ブレーキコイル電流Ibの変動に迅速に対応して騒音を軽減させることができる。
図6から図9は、この発明に係るエレベータのブレーキ制御装置の実施の形態3を示す。
図6において、図1又は図3と同符合は同一部分を示し、説明を省略する。
71はブレーキコイル16の抵抗Rと、アーマチュア17が吸引されたときのインダクタンスLでブレーキコイル16を模擬したモデル回路で、微分回路63と比例要素64による出力Vpからモデル電流Ihatを出力する。72は実際のブレーキコイル電流Ibとモデル電流Ihatとの差値を求める減算器、73は基準電圧Eiを出力する基準電圧回路であって、ブレーキコイル16のインダクタンスLを測定するためのものである。74は電流制御器34、加算器67及び基準電圧回路73のいずれかに択一して接続されてコイル制御信号E*を出力する切替えスイッチである。
ここで、パターン信号発生器61は第1のブレーキコイル制御手段に相当し、パターン信号発生器61、ラッチ回路62、微分回路63、比例要素64及びモデル回路71は第2のブレーキコイル制御手段に相当する。
80はCPU、81はブレーキコイル16のインダクタンスLを算出するためのプログラムが記録されたROM、82は一時的なデータが格納されるRAM、83は入出力装置である。
次に、図7従って動作を説明する。
1.モード1からモード3まで、及びモード5は図4と同様であり、説明を省略する。
2.モード4(a3,b2,c2)
ブレーキコイル電流Ibの減少率が零値又は増加に転じると、時刻τ21で比較器37は切替えスイッチ66を端子c2に接続し、この接続状態が保持されると共に、ラッチ回路62は時刻τ21におけるパターン信号発生器61の出力Vpを保持する。また、減算器72でブレーキコイル電流Ibとモデル回路71によるモデル電流Ihatの差値(Ib−Ihat)が演算される。この差値(Ib−Ihat)は微分回路63及び比例要素64を介して値Vdとして出力される。出力Vdは加算器67によって出力Vpと加算されてコイル制御信号E*となる。
図7に従って、モード4における動作を詳述する。
(1)τ21−τ22:アーマチュア17が変位し始めてブレーキコイル電流Ibの減少率の鈍化又は漸増により差値(Ib−Ihat)も増加する。その微分値に比例した出力Vdが出力Vpに加算されてコイル制御信号E*となるため、吸引力が増大し、アーマチュア17の離脱速度は低下する。
(2)τ22−τ23:アーマチュア17の離脱速度が低下するとブレーキコイル16に誘起される速度起電力が低下するためブレーキコイル電流Ibは減少し、モデル電流Ihatとの差値(Ib−Ihat)も減少する。このため、コイル制御信号E*が減少して吸引力も低下しアーマチュア17の離脱速度は増加する。
(3)τ23−τ24:アーマチュア17の離脱速度は増加すると、再び差値(Ib−Ihat)が増加し、コイル制御信号E*が増加する。これにより吸引力が増大し、アーマチュア17の離脱速度は低下する。
(4)τ24−τ25:(τ22−τ23)と同様であり、説明を省略する。
以下、上記動作が繰り返されてアーマチュア17の吸引が解除される。
次に、図8及び図9に基いてブレーキコイル16のインダクタンスLの計測について述べる。
手順S11で、ブレーキコイル電流Ibが保持電流Ihになったことを確認して手順S12で切替えスイッチ74を基準電圧回路73に接続する。ブレーキコイル16に基準電圧Eiをステップ状に印加する。手順S13で、その時刻t、即ち、図9の時刻T31をメモリT1に記録する。ブレーキコイル電流Ibは漸増し、その増分ΔIを手順S14で演算する。手順S15で増分ΔIが基準電圧Eiに対するブレーキコイル電流Ibの目標値Iiに対して式0.632×(Ii−Ih)で演算された値に達したか否か調べる。達した場合は、手順S16で、その時刻t、即ち、図9の時刻T32をメモリT2に記録する。手順S17でメモリT2とメモリT1の内容の差、即ち、ブレーキコイル16の時定数Tcを求める。手順S18で、この時定数Tcとブレーキコイル16の抵抗Rとの積からインダクタンスLを求めることができる。
なお、抵抗Rは、予め計測された値を用いてもよいが、温度変化を考慮して、この実施の形態3ではブレーキコイル電流Ibが保持電流Ihのときのコイル制御信号E*とから求めることとする。
以上述べたとおり、上記実施の形態3によっても、アーマチュア17が移動し始めると、再吸引されない範囲内でブレーキコイル16を付勢するようにしたので、アーマチュアの吸引を解除させるときのばね7の力による騒音を軽減させることができる。
特に、モデル回路71はアーマチュア17が吸引された状態でのブレーキコイル16を模擬したものであるから、インダクタンスLも吸引状態のものである。従って、アーマチュア17の移動速度によるブレーキコイル電流Ibの増分(Ib−Ihat)からコイル制御信号E*を算出することができるので、コイル制御信号E*の振動成分を抑えることができ、アーマチュア17の移動速度を円滑化させることができる。
また、上記実施の形態3では、モデル回路71の抵抗R及びインダクタンスLは実測値を採用したので、温度変化が生じても騒音軽減の実効を図ることができる。
産業上の利用可能性
以上述べたとおり、この発明に係るエレベータのブレーキ制御装置は、ブレーキコイルが付勢されるとばね力に抗してアーマチュアが吸引され、この吸引によりブレーキ車へのブレーキシューの押圧が解かれて制動力が解除され、ブレーキコイルの付勢が断たれるとアーマチュアの吸引が解かれ、ばね力によってブレーキシューが押圧されて制動力を発生させる、いわゆるドラムタイプのエレベータのブレーキに広く用いることができる。特に、ブレーキ自体の小形化に伴って、必要な制動力を得るためにばね力を大きくしてブレーキシューを強圧するブレーキに適している。
また、巻上機自体が昇降路内に設置されるエレベータで、ブレーキの動作音がかご内へ伝播される蓋然性の高いエレベータにも適している。
更に、共同住宅等、特に騒音が問題となる環境に設置されるエレベータにも適している。
【図面の簡単な説明】
図1はこの発明の実施の形態1におけるエレベータのブレーキ制御装置の制御回路を示すブロック図であり、図2は同じく動作説明用図である。
図3はこの発明の実施の形態2におけるエレベータのブレーキ制御装置の制御回路を示すブロック図であり、図4及び図5は同じく動作説明用図である。
図6はこの発明の実施の形態3におけるエレベータのブレーキ制御装置の制御回路を示すブロック図であり、図7同じく動作説明用図である。
図8はブレーキコイルのインダクタンスを計測する手順を示す流れ図であり,図9は説明用図である。
図10は従来のエレベータのブレーキ制御装置の制御回路を示すブロック図であり、図11はその動作説明用図である。

Claims (9)

  1. 付勢回路の閉成によりブレーキコイルが付勢されるとばね力に抗してアーマチュアが吸引され、この吸引によりブレーキ車へのブレーキシューの押圧が解かれて制動力が解除され、上記付勢回路が断たれると上記アーマチュアの吸引が解かれ、上記ばね力によって上記ブレーキシューが押圧されて制動力を発生させるエレベータのブレーキにおいて、エレベータの起動信号が発せられると上記付勢回路により上記ブレーキコイルを付勢して制動力を解除させる制動解除手段と、エレベータの停止信号が発せられると上記付勢回路を遮断し、ブレーキコイルの付勢を減少させて上記アーマチュアの吸引が解かれるように上記ブレーキコイルを制御する第1のブレーキコイル制御手段と、上記アーマチュアが再吸引されない範囲内で上記第1のブレーキコイル制御手段による付勢よりも増大させて上記ブレーキコイルを付勢する第2のブレーキコイル制御手段と、上記第1のブレーキコイル制御手段による上記アーマチュアの吸引解除過程で上記ブレーキコイル電流の減少率が所定値以下に鈍化し又は上記ブレーキコイル電流が増加に転じている間は上記第2のブレーキコイル制御手段に切り替えて上記ブレーキコイルを付勢する切替え手段とを備えたエレベータのブレーキ制御装置。
  2. 第1のブレーキコイル制御手段を、付勢回路の遮断によりブレーキコイルと並列に接続された分岐回路を介して循環するブレーキコイル電流で付勢し、上記ブレーキコイル電流の減少に伴ってアーマチュアの吸引が解かれるように上記ブレーキコイルを制御するものとした請求の範囲第1項に記載のエレベータのブレーキ制御装置。
  3. 第1のブレーキコイル制御手段を、時間経過と共に漸減する電圧によってブレーキコイルを付勢し、上記電圧の減少に伴ってアーマチュアの吸引が解かれるように上記ブレーキコイルを制御するものとした請求の範囲第1項に記載のエレベータのブレーキ制御装置。
  4. 切替え手段を、ブレーキコイル電流の減少率が零値又は上記ブレーキコイル電流が増加に転じている間は第2のブレーキコイル制御手段に切り替えて上記ブレーキコイルを付勢するものとした請求の範囲第1項に記載のエレベータのブレーキ制御装置。
  5. 第2のブレーキコイル制御手段を、ブレーキコイル電流の減少率が零値のときの上記ブレーキコイル電流値とブレーキコイル抵抗値とを乗じて得られた電圧値で上記ブレーキコイルを付勢するものとした請求の範囲第1項に記載のエレベータのブレーキ制御装置。
  6. ブレーキコイル抵抗値を、エレベータの起動信号により制動力が解除された状態で、ブレーキコイル電流が一定値となったときのブレーキコイルの電圧値と上記ブレーキコイル電流値の比から求めるものとした請求の範囲第5項に記載のエレベータのブレーキ制御装置。
  7. 第2のブレーキコイル制御手段を、アーマチュアが再吸引されないように上限値が制限されたブレーキコイル電流の変化率に比例した電圧で上記ブレーキコイルを付勢するものとした請求の範囲第1項に記載のエレベータのブレーキ制御装置。
  8. 第2のブレーキコイル制御手段を、ブレーキコイルの回路モデルを有し、この回路モデルに上記ブレーキコイルを付勢する電圧を印加して得られたモデル電流をブレーキコイル電流から減算し、この減算結果の変化率に比例した電圧で上記ブレーキコイルを付勢するものとした請求の範囲第1項に記載のエレベータのブレーキ制御装置。
  9. ブレーキコイルの回路モデルのリアクタンスLを、エレベータの起動信号によりアーマチュアが吸引されて制動力が解消された状態で、ブレーキコイル電流が一定値Ihのときに、上記ブレーキコイルに電圧Eiをステップ状に加重したときのブレーキコイル電流の増分ΔIが、上記電圧Eiに対する上記ブレーキコイル電流の目標値Iiに対して
    ΔI=0.632×(Ii−Ih)
    で表された値になったときの時間Tcに上記ブレーキコイルの抵抗値Rを乗じて得られた値とした請求の範囲第8項に記載のエレベータのブレーキ制御装置。
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