JP5073678B2 - 電磁ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、例えばエレベータのブレーキ装置などの電磁ブレーキ装置におけるブレーキコイルの励磁状態を制御する電磁ブレーキ制御装置に関するものである。
従来の電磁ブレーキ装置においては、ブレーキコイルの励磁電流指令を、予め設定された値に達するまで漸増させる励磁電流指令手段を用いることにより、ブレーキ解放時にアーマチュアが電磁石フィールドに衝突して発生する衝突音の低減が図られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−267982号公報
しかし、上記のような従来の電磁ブレーキ装置では、ブレーキコイルの励磁電流を単に漸増させるため、時定数の大きい電磁石を用いる場合、解放動作時間がかなり長くなってしまう。また、電磁石とアーマチュアとの間のギャップのばらつき、制動ばねのばね力のばらつき、電磁石特性のばらつき、及びそれらの経年変動等を考慮していないため、衝突音の低減効果を安定的に得ることができなかった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ブレーキ解放動作の長時間化を抑えつつ、ブレーキ解放時の衝突音を安定的に低減することができ、かつブレーキ解放動作をより確実に行うことができる電磁ブレーキ制御装置を得ることを目的とする。
この発明による電磁ブレーキ制御装置は、ブレーキコイルを励磁して上記ブレーキコイルにアーマチュアを吸引させることにより、電磁ブレーキ装置を解放させる制御装置本体を備えた電磁ブレーキ制御装置であって、制御装置本体は、ブレーキコイルの吸引によるアーマチュアの解放動作の開始を検出可能で、かつ解放動作時のアーマチュアの速度を取得可能になっており、解放動作の開始が検出されると、予め設定された目標速度にアーマチュアの速度を追従させながら、ブレーキコイルに発生する吸引力を低減させる。
この発明による電磁ブレーキ制御装置では、ブレーキコイルの吸引によるアーマチュアの解放動作の開始を検出可能で、かつ解放動作時のアーマチュアの速度を取得可能になっており、解放動作の開始が検出されると、アーマチュアの速度が予め設定された目標速度に追従されながら、ブレーキコイルに発生する吸引力が低減されるので、ブレーキ解放動作の長時間化を抑えつつ、あらゆる電磁ブレーキ装置についてブレーキ解放時の衝突音を安定的に低減することができる。また、アーマチュアの速度を目標速度に追従させることにより、ブレーキ解放動作をより確実に行うことができる。
この発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す概略の構成図である。 図1の制御装置本体の構成を示すブロック図である。 図1の制御装置本体のブレーキ解放時の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2によるエレベータ装置の制御装置本体を示すブロック図である。 図4の制御装置本体のブレーキ解放時の動作を示すフローチャートである。
以下、この発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す概略の構成図である。図において、かご1及び釣合おもり2は、主索3により昇降路内に吊り下げられており、巻上機4の駆動力により昇降路内を昇降される。
巻上機4は、主索3が巻き掛けられた駆動シーブ5、駆動シーブ5を回転させるモータ6、かご1の走行に伴って駆動シーブ5と一体に回転されるブレーキ回転体としてのブレーキドラム7、及び駆動シーブ5の回転を制動する電磁ブレーキ装置8を有している。
電磁ブレーキ装置8は、ブレーキドラム7に接離されるブレーキシュー9、ブレーキシュー9に接続されたアーマチュア10、ブレーキシュー9をブレーキドラム7に押し付ける制動ばね11、アーマチュア10に対向して配置され制動ばね11に抗してブレーキシュー9をブレーキドラム7から開離させる電磁吸引力を発生する電磁石12、及びアーマチュア10が全解放位置まで変位されたことを検出する解放検出スイッチ13を有している。電磁石12には、ブレーキコイル14が設けられている。
ブレーキコイル14の励磁状態は、制御装置本体15により制御される。制御装置本体15には、ブレーキコイル14に通電される電流値(実電流値)を検出するための電流検出器16からの検出信号が入力される。
図2は図1の制御装置本体15の構成を示すブロック図である。図において、電流指令発生部17は、ブレーキ解放指令に応じてブレーキコイル14に電流を流すための電流指令を初期指令として発生する。電流指令発生部17からの電流指令及び電流検出器16からの検出信号は、電流制御部18に入力される。電流制御部18は、ブレーキコイル14の実電流値が電流指令の値に一致するように、ブレーキコイル14に電圧を印加するための電圧指令を発生する。
電流制御部18からの電圧指令は、リミッタ19を介してブレーキコイル14に入力される。また、電流制御部18からの電圧指令の値は、微分部20で微分され、解放動作検出部21に入力される。さらに、電流制御部18からの電圧指令及び電流検出器16からの検出信号は、アーマチュア速度算出部22に入力される。
解放動作検出部21は、微分部20の出力を予め設定された閾値と比較することにより、アーマチュア10の解放動作(変位)の開始を検出する。即ち、解放動作検出部21は、電圧指令の値の時間変化に基づいてアーマチュア10の解放動作を検出する。
アーマチュア10の解放動作が検出されると、その情報が解放動作検出部21から、アーマチュア速度算出部22、指令値調整部23及び制御時間検出部24に入力される。
アーマチュア速度算出部22は、解放動作検出部21、電流制御部18及び電流検出器16のそれぞれからの情報に基づいて、解放動作後におけるアーマチュア10の速度の値を算出し速度補償部25に送る。即ち、アーマチュア速度算出部22は、解放動作検出部21によって解放動作の開始が検出されると、電圧指令の値及びブレーキコイル14の実電流値のそれぞれに基づいてアーマチュア10の速度の値を算出する。
速度補償部25は、アーマチュア速度算出部22からの出力と予め設定された目標速度との差に応じた信号を指令値調整部23へ送る。目標速度は、アーマチュア10が電磁石12に接触する直前に低減するように設定されている。
指令値調整部23は、解放動作検出部21及び速度補償部25のそれぞれからの情報に基づいて、電流指令発生部17が発生した電流指令(初期指令)の値を変化させ、電流制御部18に送る。具体的には、指令値調整部23は、解放動作検出部21によって解放動作の開始が検出されると、速度補償部25の出力が小さくなるように、電流指令(初期指令)の値を変化させる。即ち、指令値調整部23は、解放動作の開始が検出されると、アーマチュア10の速度を目標速度に追従させながら、ブレーキコイル14に発生する吸引力を変化させる。この例では、解放動作の開始が検出されると、ブレーキコイル14に発生する吸引力が解放動作の開始前よりも低減される。
制御時間検出部24は、アーマチュア10の解放動作開始からの時間(制御時間)をカウントする。また、タイマ26は、ブレーキ解放指令に応じてブレーキコイル14の励磁を開始してからの時間をカウントする。
制御装置本体15は、ブレーキコイル14の励磁開始から予め設定された時間Tendが経過すると、指令値調整部23での電流指令の調整を中止し、低減させる前の吸引力をブレーキコイル14に発生させる。また、制御装置本体15は、アーマチュア10の解放動作の開始から予め設定された時間Tcendが経過すると、指令値調整部23での電流指令の調整を中止し、低減させる前の吸引力をブレーキコイル14に発生させる。
制御装置本体15は、かご1の運転を制御するエレベータ制御装置に設けられている。エレベータ制御装置は、演算処理部(CPU)、記憶部(ROM、RAM及びハードディスク等)及び信号入出力部を持った制御盤(図示せず)を有している。制御装置本体15の機能は、この制御盤により実現される。このため、制御盤の記憶部には、上記の機能を実現するためのプログラムが格納されている。
次に、動作について説明する。図3は図1の制御装置本体15のブレーキ解放時の動作を示すフローチャートである。かご1のドアが閉じられ昇降開始の準備が終了すると、ブレーキ解放指令が制御装置本体15に入力される。これにより、初期指令I0が電流指令として電流指令発生部17から指令値調整部23へ送られる。この後、初期指令I0が指令値調整部23に入力されると、初期指令I0の値が電流指令の値Ipとして指令値調整部23からそのまま出力される(ステップS1)。また、これと同時に、タイマ26がリセットされ、励磁開始からの時間Tのカウントが開始される(ステップS2)。
続いて、電流制御部18により、ブレーキコイル14の実電流値Iが電流指令の値Ipに一致するように、電圧指令が発生される(ステップS3)。このとき、比例ゲインをKp、積分ゲインをKiとすると、電圧指令の値uは例えば次式から得られる。
u=Kp・(Ip−I)+Ki・∫(Ip−I)dt ・・・(1)
但し、ブレーキコイル14に入力される電圧指令は、回路保護のため、リミッタ19での上限値umax未満に制限される(0<u<umax)。
電圧指令がブレーキコイル14に入力されると、ある時定数でコイル実電流Iが増加していき、電圧指令の値uは式(1)に従って徐々に減少していく。
この後、コイル実電流が増加してブレーキコイル14に発生する吸引力が制動ばね11のばね力(付勢力)に打ち勝つと、アーマチュア10の解放動作が開始される。このとき、磁束変化を妨げる方向(この場合、電圧指令が上がる方向)に誘導起電力が発生する。従って、アーマチュア10の解放動作開始時には、微分部20から出力される微分値が負から正に転ずる。
微分部20で求めた微分値は、解放動作検出部21により、予め設定された閾値a(>0)と比較される(ステップS4)。そして、微分値が閾値aを超えると、解放動作の開始検出信号が解放動作検出部21から出力される。これにより、制御時間検出部24がリセットされ、アーマチュア10の解放動作開始からの時間Tcのカウントが開始される(ステップS5)。なお、このとき、励磁開始からの時間Tは、T+δTとなっている。
また、アーマチュア速度算出部22が解放動作の開始検出信号を受けると、アーマチュア速度算出部22により、電圧指令の値u及びブレーキコイル14の実電流値Iに基づいてアーマチュア10の速度Vestが算出される(ステップS6)。このとき、インダクタンスモデル値をL、コイル抵抗値をR、補正係数をKnとすると、アーマチュア10の速度Vestは例えば次式から得られる。
est=Kn{u−R・I−L・dI/dt} ・・・(2)
アーマチュア速度算出部22からの出力は、速度補償部25へ送られる。これにより、アーマチュア10の速度Vestと予め設定された目標速度の値V0との差に応じた信号である補正電流δiが速度補償部25から出力される(ステップS7)。このとき、フィードバック係数をKlとすると、補正電流δiは例えば次式から得られる。
δi=Kl(V0−Vest) ・・・(3)
この後、指令値調整部23が補正電流δiを受けると、指令値調整部23により、補正電流δiが小さくなるように電流指令の値Ipが初期指令値I0から修正される(ステップS8)。このとき、修正後の電流指令の値Ipは例えば次式から得られる。
p=I0−δi ・・・(4)
電流指令の値Ipが修正されると、電流制御部18により、電圧指令の値uが電流指令の値Ipに応じて修正される(ステップS9)。これにより、アーマチュア10の解放動作開始後は、アーマチュア10の速度Vestが予め設定された目標速度V0に追従するように電流値が下げられる。従って、アーマチュア10が電磁石12に衝突する際の衝撃力及び衝突音を低減される。これに対して、アーマチュア10が解放動作を開始するまでは、電源及びブレーキコイル14の性能限界の電流を流すことにより、解放動作開始までの時間が最小にされる。なお、ここでも、ブレーキコイル14に入力される電圧指令は、回路保護のため、リミッタ19での上限値umax未満に制限される(0<u<umax)。
また、電流指令の値Ipの低減に応じて電圧指令の値uを修正した後、励磁開始からの時間TがTendに達したかどうか(ステップS10)、及び解放動作開始からの時間TcがTcendに達したかどうか(ステップS11)が監視される。そして、T>Tend及びTc>Tcendのいずれかの条件が成立すると、解放動作の状況に拘わらず、電流指令の値Ipが初期指令値I0に戻される(ステップS12)。
この後、解放検出スイッチ13がONにされるかどうかが監視される。解放検出スイッチ13がONにされると、アーマチュア10が解放位置まで変位し解放動作が完了したと判断し、電流指令の値Ipが保持電流指令値に切り換えられる。
このような電磁ブレーキ制御装置では、ブレーキコイル14の吸引によるアーマチュア10の解放動作の開始を検出可能で、かつ解放動作時のアーマチュア10の速度を取得可能になっており、解放動作の開始が検出されると、アーマチュア10の速度が予め設定された目標速度に追従されながら、ブレーキコイル14に発生する吸引力が変化されるので、ブレーキ解放動作の長時間化を抑えつつ、あらゆる電磁ブレーキ装置についてブレーキ解放時の衝突音を安定的に低減することができる。また、アーマチュア10の速度を目標速度に追従させることにより、ブレーキ解放動作をより確実に行うことができる。
また、制御装置本体15は、ブレーキコイル14の実電流値及び電流制御部18からの電圧指令の値のそれぞれに基づいてアーマチュア10の速度を算出するアーマチュア速度算出部22と、アーマチュア10の速度と予め設定された目標速度との差に応じた補正電流を発生する速度補償部25とを有しているので、アーマチュア10の速度を容易に取得することができる。また、補正電流が小さくなるように電圧指令の値を制御することにより、アーマチュア10の速度を目標速度に容易に追従させることができる。
また、制御装置本体15は、ブレーキ解放指令に応じて電流指令を発生する電流指令発生部17と、ブレーキコイル14の実電流値が電流指令の値に一致するように電圧指令を発生する電流制御部18と、電圧指令の値の変化に基づいてアーマチュア10の解放動作を検出する解放動作検出部21とを有しているので、アーマチュア10の解放動作の開始を容易にかつより確実に検出することができる。
また、電流制御部18からの電圧指令の値が微分部20により微分され、解放動作検出部21において、微分部20の出力が予め設定された閾値と比較されることにより解放動作の開始が検出されるので、解放動作の開始を容易にかつより確実に検出することができる。なお、アーマチュア10の解放動作の検出は、アーマチュア10の動作(変位)を連続的に検知できるセンサによってもよい。また、アーマチュア10の速度は、アーマチュア10の変位を微分することによって取得されてもよい。
また、制御装置本体15は、ブレーキコイル14の励磁開始から予め設定された時間Tendが経過すると、低減させる前の吸引力をブレーキコイル14に発生させるので、吸引力を低減させる制御に異常が生じても、ブレーキ解放動作をさらに確実に行わせることができ、信頼性をさらに向上させることができる。
また、制御装置本体15は、アーマチュア10の解放動作の開始から予め設定された時間Tcendが経過すると、低減させる前の吸引力をブレーキコイル14に発生させるので、これによっても、解放動作をさらに確実に行わせることができ、信頼性をさらに向上させることができる。
実施の形態2.
次に、図4はこの発明の実施の形態2によるエレベータ装置の制御装置本体を示すブロック図である。実施の形態1では、電流指令を発生してブレーキコイル14の吸引力を制御したが、実施の形態2では、電圧指令を発生してブレーキコイル14の吸引力を制御する。
図において、電圧指令発生部31は、ブレーキ解放指令に応じてブレーキコイル14に電圧を印加するための電圧指令を初期指令として発生する。電圧指令は、指令値調整部36及びリミッタ19を介してブレーキコイル14に入力される。電流検出器16で検出されたコイル実電流値は、微分部32で微分され、解放動作検出部33に入力される。アーマチュア速度算出部34には、指令値調整部36からの電圧指令と電流検出器16からのコイル実電流値とが入力される。
解放動作検出部33は、微分部32の出力を予め設定された閾値と比較することにより、アーマチュア10の解放動作の開始を検出する。即ち、解放動作検出部33は、コイル実電流値の時間変化に基づいてアーマチュア10の解放動作を検出する。
アーマチュア10の解放動作が検出されると、その情報が解放動作検出部33から、アーマチュア速度算出部34、指令値調整部36及び制御時間検出部24に入力される。
アーマチュア速度算出部34は、解放動作検出部33、指令値調整部36及び電流検出器16のそれぞれからの情報に基づいて、解放動作後におけるアーマチュア10の速度の値を算出し速度補償部35へ送る。即ち、アーマチュア速度算出部34は、解放動作検出部33によって解放動作の開始が検出されると、電圧指令の値及びブレーキコイル14の実電流値のそれぞれに基づいてアーマチュア10の速度の値を算出する。速度補償部35は、アーマチュア速度算出部34からの出力と予め設定された目標速度との差に応じた信号を指令値調整部36へ送る。
指令値調整部36は、解放動作検出部33及び速度補償部35のそれぞれからの情報に基づいて、電圧指令発生部31が発生した電圧指令(初期指令)の値を変化させ、リミッタ19に送る。具体的には、指令値調整部36は、解放動作検出部33によって解放動作の開始が検出されると、速度補償部35の出力が小さくなるように、電圧指令(初期指令)の値を変化させる。即ち、指令値調整部36は、解放動作の開始が検出されると、アーマチュア10の速度を目標速度に追従させながら、ブレーキコイル14に発生する吸引力を変化させる。この例では、解放動作の開始が検出されると、ブレーキコイル14に発生する吸引力が解放動作の開始前よりも低減される。
制御時間検出部24は、アーマチュア10の解放動作開始からの時間(制御時間)をカウントする。また、タイマ26は、ブレーキ解放指令に応じてブレーキコイル14の励磁を開始してからの時間をカウントする。
制御装置本体15は、ブレーキコイル14の励磁開始から予め設定された時間Tendが経過すると、指令値調整部36での電圧指令の調整を中止し、低減させる前の吸引力をブレーキコイル14に発生させる。また、制御装置本体15は、アーマチュア10の解放動作の開始から予め設定された時間Tcendが経過すると、指令値調整部36での電流指令の調整を中止し、低減させる前の吸引力をブレーキコイル14に発生させる。
なお、エレベータ装置全体の構成は、実施の形態1(図1)と同様である。
次に、動作について説明する。図5は図4の制御装置本体15のブレーキ解放時の動作を示すフローチャートである。かご1のドアが閉じられ昇降開始の準備が終了すると、ブレーキ解放指令が制御装置本体15に入力される。これにより、初期指令u0が電圧指令として電圧指令発生部31から指令値調整部36へ送られる。この後、初期指令u0が指令値調整部36に入力されると、初期指令u0の値が電圧指令の値uとして指令値調整部36からそのまま出力される(ステップS31)。また、これと同時に、タイマ26がリセットされ、励磁開始からの時間Tのカウントが開始される(ステップS32)。
ブレーキコイル14に入力される電圧指令は、回路保護のため、リミッタ19での上限値umax未満に制限される(0<u<umax)(ステップS33)。電圧指令がブレーキコイル14に入力されると、ある時定数でコイル実電流Iが増加する。
この後、ブレーキコイル14に発生する吸引力が制動ばね11のばね力(付勢力)に打ち勝つと、アーマチュア10の解放動作が開始される。このとき、磁束変化を妨げる方向(この場合、電流値が下がる方向)に誘導起電力が発生する。従って、アーマチュア10の解放動作開始時には、微分部32から出力される微分値が正から負に転ずる。
微分部32で求めた微分値は、解放動作検出部33により、予め設定された閾値a(<0)と比較される(ステップS34)。そして、微分値が閾値a未満になると、解放動作の開始検出信号が解放動作検出部33から出力される。これにより、制御時間検出部24がリセットされ、アーマチュア10の解放動作開始からの時間Tcのカウントが開始される(ステップS35)。
また、アーマチュア速度算出部34が解放動作の開始検出信号を受けると、アーマチュア速度算出部34により、電圧指令の値u及びブレーキコイル14の実電流値Iに基づいてアーマチュア10の速度Vestが算出される(ステップS36)。このとき、インダクタンスモデル値をL、コイル抵抗値をR、補正係数をKnとすると、アーマチュア10の速度Vestは例えば次式から得られる。
est=Kn(u−R・I−L・dI/dt) ・・・(5)
アーマチュア速度算出部34からの出力は、速度補償部35へ送られる。これにより、アーマチュア10の速度Vestと予め設定された目標速度の値V0との差に応じた信号である補正電圧δuが速度補償部35から出力される(ステップS37)。このとき、フィードバック係数をKlとすると、補正電圧δuは例えば次式から得られる。
δu=Kl(V0−Vest) ・・・(6)
この後、指令値調整部36が補正電圧δuを受けると、指令値調整部36により、補正電圧δuが小さくなるように電圧指令の値uが初期指令値u0から修正される(ステップS38)。このとき、修正後の電圧指令の値uは例えば次式から得られる。
u=u0−δu ・・・(7)
即ち、アーマチュア10の解放動作開始後は、アーマチュア10の速度Vestが予め設定された目標速度V0に追従するように電流値が下げられるので、アーマチュア10が電磁石12に衝突する際の衝撃力及び衝突音が低減される。これに対して、アーマチュア10が解放動作を開始するまでは、電源及びブレーキコイル14の性能限界の電圧を印加することにより、解放動作開始までの時間が最小にされる。なお、ここでも、ブレーキコイル14に入力される電圧指令は、回路保護のため、リミッタ19での上限値umax未満に制限される(0<u<umax)(ステップS39)。
電圧指令の値uが修正された後、励磁開始からの時間TがTendに達したかどうか(ステップS40)、及び解放動作開始からの時間TcがTcendに達したかどうか(ステップS41)が監視される。そして、T>Tend及びTc>Tcendのいずれかの条件が成立すると、解放動作の状況に拘わらず、電圧指令の値uが初期指令値u0に戻される(ステップS42)。
この後、解放検出スイッチ13がONにされるかどうかが監視される。解放検出スイッチ13がONにされると、アーマチュア10が解放位置まで変位し解放動作が完了したと判断し、電圧指令の値uが保持電圧指令値に切り換えられる。
このような電磁ブレーキ制御装置では、ブレーキコイル14の吸引によるアーマチュア10の解放動作の開始を検出可能で、かつ解放動作時のアーマチュア10の速度を取得可能になっており、解放動作の開始が検出されると、アーマチュアの速度が予め設定された目標速度に追従されながら、ブレーキコイル14に発生する吸引力が低減されるので、ブレーキ解放動作の長時間化を抑えつつ、あらゆる電磁ブレーキ装置についてブレーキ解放時の衝突音を安定的に低減することができる。また、アーマチュア10の速度を目標速度に追従させることにより、ブレーキ解放動作をより確実に行うことができる。
また、制御装置本体15は、ブレーキコイル14の実電流値及び指令値調整部36からの電圧指令の値のそれぞれに基づいてアーマチュア10の速度を算出するアーマチュア速度算出部34と、アーマチュア10の速度と目標速度との差に応じた補正電圧を発生する速度補償部35とを有しているので、電圧制御によっても、アーマチュア10の速度を容易に取得することができる。また、補正電圧が小さくなるように電圧指令の値を制御することにより、アーマチュア10の速度を目標速度に容易に追従させることができる。
制御装置本体15は、ブレーキ解放指令に応じて電圧指令を発生する電圧指令発生部31と、ブレーキコイル14の実電流値の変化に基づいてアーマチュア10の解放動作を検出する解放動作検出部33とを有しているので、電圧制御によっても、アーマチュア10の解放動作の開始を容易にかつより確実に検出することができる。
また、指令値調整部36からの電圧指令の値が微分部32により微分され、解放動作検出部33において、微分部32の出力が予め設定された閾値と比較されることにより解放動作の開始が検出されるので、解放動作の開始を容易にかつより確実に検出することができる。
なお、各上記実施の形態では、エレベータ装置の電磁ブレーキ制御装置について説明したが、他の機器に設けられた電磁ブレーキ制御装置にもこの発明は適用できる。
また、図1ではブレーキドラム7の外周面にブレーキシュー9を押し付けるタイプの電磁ブレーキ装置を示したが、ブレーキドラムの内周面にブレーキシューを押し付けるタイプであってもよい。
さらに、ブレーキ回転体はブレーキディスクであってもよい。即ち、この発明は、ディスクブレーキにも適用できる。
さらにまた、ブレーキ回転体は駆動シーブと一体であってもよい。

Claims (4)

  1. ブレーキコイルを励磁して上記ブレーキコイルにアーマチュアを吸引させることにより、電磁ブレーキ装置を解放させる制御装置本体を備えた電磁ブレーキ制御装置であって、
    上記制御装置本体は、上記ブレーキコイルの吸引による上記アーマチュアの解放動作の開始を検出可能で、かつ解放動作時の上記アーマチュアの速度を取得可能になっており、解放動作の開始が検出されると、予め設定された目標速度に上記アーマチュアの速度を追従させながら、上記ブレーキコイルに発生する吸引力を変化させ、
    上記制御装置本体は、
    ブレーキ解放指令に応じて上記ブレーキコイルに電流を流すための電流指令を発生する電流指令発生部と、
    上記ブレーキコイルの実電流値が上記電流指令の値に一致するように、上記ブレーキコイルに電圧を印加するための電圧指令を発生する電流制御部と、
    上記電圧指令の値の変化に基づいて上記アーマチュアの解放動作を検出する解放動作検出部と、
    上記ブレーキコイルの実電流値及び上記電圧指令の値のそれぞれに基づいて上記アーマチュアの速度を算出するアーマチュア速度算出部と、
    上記アーマチュア速度算出部によって算出された上記アーマチュアの速度と上記目標速度との差に応じた信号を発生する速度補償部と、
    上記解放動作検出部及び上記速度補償部のそれぞれからの情報に基づいて上記電流指令の値を変化させる指令値調整部と
    を有していることを特徴とする電磁ブレーキ制御装置。
  2. 上記制御装置本体は、上記電圧指令の値を微分する微分部をさらに有し、
    上記解放動作検出部は、上記微分部の出力を予め設定された閾値と比較することにより解放動作の開始を検出することを特徴とする請求項1に記載の電磁ブレーキ制御装置。
  3. ブレーキコイルを励磁して上記ブレーキコイルにアーマチュアを吸引させることにより、電磁ブレーキ装置を解放させる制御装置本体を備えた電磁ブレーキ制御装置であって、
    上記制御装置本体は、上記ブレーキコイルの吸引による上記アーマチュアの解放動作の開始を検出可能で、かつ解放動作時の上記アーマチュアの速度を取得可能になっており、解放動作の開始が検出されると、予め設定された目標速度に上記アーマチュアの速度を追従させながら、上記ブレーキコイルに発生する吸引力を変化させ、
    上記制御装置本体は、
    ブレーキ解放指令に応じて上記ブレーキコイルに電圧を印加するための電圧指令を発生する電圧指令発生部と、
    上記ブレーキコイルの実電流値の変化に基づいて上記アーマチュアの解放動作を検出する解放動作検出部と、
    上記ブレーキコイルの実電流値及び上記電圧指令の値のそれぞれに基づいて上記アーマチュアの速度を算出するアーマチュア速度算出部と、
    上記アーマチュア速度算出部によって算出された上記アーマチュアの速度と上記目標速度との差に応じた信号を発生する速度補償部と、
    上記解放動作検出部及び上記速度補償部のそれぞれからの情報に基づいて上記電圧指令の値を変化させる指令値調整部と
    を有していることを特徴とする電磁ブレーキ制御装置。
  4. 上記制御装置本体は、上記ブレーキコイルの実電流値を微分する微分部をさらに有し、
    上記解放動作検出部は、上記微分部の出力を予め設定された閾値と比較することにより解放動作の開始を検出することを特徴とする請求項3に記載の電磁ブレーキ制御装置。
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