JP4667489B2 - エレベータ用ブレーキ点検システム - Google Patents

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Description

本発明は、エレベータのブレーキ装置を点検するエレベータ用ブレーキ装置点検システムに係り、とりわけ、ブレーキ装置の点検作業を省力化することができるとともに、ブレーキ装置の制動性能を確実に維持することができるエレベータ用ブレーキ装置点検システムに関する。
従来より、エレベータの巻上機の回転軸に取り付けられた被制動体と、この被制動体に当接自在な摩擦材と、各摩擦材を被制動体側へ押圧する押圧手段と、押圧手段により摩擦材が押圧される力に対抗する力を摩擦材に負荷する対抗力負荷手段とを有するブレーキ装置が知られている。
このようなブレーキ装置に対して点検を行う場合、被制動体と摩擦材との間のギャップ、摩擦材の摩耗状態、およびブレーキを作動させた場合に生じる制動トルクを点検している。ここで、例えば、摩擦材が被制動体に接触しながらエレベータの乗りかごの運転が行われている場合、摩擦材と被制動体との間の摩擦により摩擦材の摩耗が進み、この摩擦により摩擦材および被制動体が発熱するという問題がある。また、この摩擦材の摩耗が進むと、ブレーキ作動時に所定の制動トルクを発生させることが難しくなる場合が考えられる。このため、定期点検時に、摩擦材と被制動体との間のギャップ、摩擦材の摩耗状態、および制動トルクを点検することが行われている。
次に、一般的に行われているブレーキ装置の点検方法について詳細に説明する。まず、被制動体と摩擦材との間のギャップを点検する場合、シックネスゲージを用いて当該ギャップの寸法を測定し、この測定された当該ギャップの寸法が基準を満たしているか否かが確認される。また、摩擦材の摩耗状態を点検する場合、シックネスゲージ、ブロックゲージ、あるいはスケールなどを用いて摩擦材の厚さを測定して、この測定された摩擦材の厚さが基準を満たしているか否かが確認される。さらに、制動トルクを点検する場合、一つの方法としては、昇降しているエレベータの乗りかごに対してブレーキを作動させ、ブレーキを作動させてから乗りかごが停止するまでの乗りかごの制動距離を求め、この求められた制動距離が基準を満たしているか否かが確認される。他の方法としては、乗りかごを無積載状態あるいは定格積載状態にして、乗りかごと、この乗りかごにロープを介して連結されたカウンタウエイトとの間の負荷バランスを崩し、この場合に乗りかごが移動するか否かが確認される。
しかしながら、このような方法によりブレーキ装置に対して行われる点検は、人手により行われている。このことにより、ブレーキ装置の点検を行うために多くの時間を費やし、その結果、エレベータの乗りかごを停止する時間が長くなり、エレベータの利用者の利便性を損ねていた。
このような問題に対処するために、電磁ブレーキ装置の点検を自動的に行う電磁ブレーキ自動点検装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に示す電磁ブレーキ自動点検装置を用いて電磁ブレーキ装置の点検を行う場合、乗りかごの運転中にブレーキを作動させて、電磁コイルに流れる励磁電流の変化量を演算して、この変化量に基づいて、ブレーキ特性の評価を行っている。
特開平7−323970号公報
しかしながら、この特許文献1に示す電磁ブレーキ自動点検装置を用いて電磁ブレーキ装置の点検を行う場合、上述したように演算された励磁電流の変化量のみに基づいて、この変化量が所定の基準を満たしているか否かによりブレーキ特性の評価が行われている。すなわち、電磁ブレーキ装置を設置した設置時に励磁電流の変化量を演算して記録しておき、この設置時の励磁電流の変化量を基準としてブレーキ特性の評価が行われているわけではない。このため、設置時におけるブレーキ特性に対して、その後の運転によりブレーキ特性が変化した場合であっても、後者のブレーキ特性が所定の基準を満たしている限りブレーキ特性の異常を検出することが難しい。つまり、ブレーキ特性を経時的に評価することが困難である。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、ブレーキ装置の点検作業を省力化することができるとともに、ブレーキ装置の制動性能を確実に維持することができるエレベータ用ブレーキ装置点検システムを提供することを目的とする。
本発明は、エレベータの巻上機の回転軸に取り付けられた被制動体と、この被制動体に当接自在な摩擦材と、摩擦材を被制動体側へ押圧する押圧手段と、押圧手段により摩擦材が押圧される力に対抗する力を摩擦材に負荷する対抗力負荷手段とを有するブレーキ装置を点検するエレベータ用ブレーキ装置点検システムにおいて、ブレーキ装置の対抗力負荷手段に設けられ、摩擦材が被制動体から所定距離引き離されたことを検出する検出手段と、対抗力負荷手段および検出手段に接続され、対抗力負荷手段に対してブレーキ解放指令信号を発信するとともに、検出手段から摩擦材引離信号を受信する制御手段と、を備え、制御手段は、ブレーキ装置の設置時に、ブレーキ解放指令信号と摩擦材引離信号とに基づいて、ブレーキ解放指令信号を発信してから被制動体に当接していた摩擦材が被制動体から所定距離引き離されるまでの設置時ブレーキ解放時間を求めて記録しておき、ブレーキ装置の点検時に、ブレーキ解放指令信号と摩擦材引離信号とに基づいて、ブレーキ解放指令信号を発信してから被制動体に当接していた摩擦材が被制動体から所定距離引き離されるまでの点検時ブレーキ解放時間を求めて、設置時ブレーキ解放時間と点検時ブレーキ解放時間との差を用いて摩擦材と被制動体との間のギャップが正常であるか否かを判定することを特徴とするエレベータ用ブレーキ装置点検システムである。
本発明は、ブレーキ装置の摩擦材は、被制動体を介して対向する一対の摩擦材からなり、検出手段は、一対の摩擦材のうちの一方の摩擦材に対応して設けられ、当該一方の摩擦材が被制動体から所定距離引き離されたことを検出して、制御手段に第1摩擦材引離信号を送信する第1検出手段と、他方の摩擦材に対応して設けられ、当該他方の摩擦材が被制動体から所定距離引き離されたことを検出して、制御手段に第2摩擦材引離信号を送信する第2検出手段とを有し、制御手段は、ブレーキ装置の設置時に、ブレーキ解放指令信号と第1摩擦材引離信号と第2摩擦材引離信号とに基づいて、ブレーキ解放指令信号を発信してから被制動体に当接していた当該一方の摩擦材が被制動体から所定距離引き離されるまでの第1設置時ブレーキ解放時間と、ブレーキ解放指令信号を発信してから被制動体に当接していた当該他方の摩擦材が被制動体から所定距離引き離されるまでの第2設置時ブレーキ解放時間とを求め、この第1設置時ブレーキ解放時間と第2設置時ブレーキ解放時間との差である設置時ずれ時間を求めて記録しておき、ブレーキ装置の点検時に、ブレーキ解放指令信号と第1摩擦材引離信号と第2摩擦材引離信号とに基づいて、ブレーキ解放指令信号を発信してから被制動体に当接していた当該一方の摩擦材が被制動体から所定距離引き離されるまでの第1点検時ブレーキ解放時間と、ブレーキ解放指令信号を発信してから被制動体に当接していた当該他方の摩擦材が被制動体から所定距離引き離されるまでの第2点検時ブレーキ解放時間とを求め、この第1点検時ブレーキ解放時間と第2点検時ブレーキ解放時間との差である点検時ずれ時間を求めて、設置時ずれ時間と点検時ずれ時間との差を用いて、摩擦材と被制動体との間のギャップが正常であるか否かを判定することを特徴とするエレベータ用ブレーキ装置点検システムである。
本発明は、制御手段に接続され、制御手段が摩擦材と被制動体との間のギャップが異常であることを判定した場合、当該ギャップが異常であることを表示する表示手段を更に備えたことを特徴とするエレベータ用ブレーキ装置点検システムである。
本発明は、エレベータの巻上機の回転軸に取り付けられた被制動体と、この被制動体を回転自在に支持するベースと、被制動体に当接自在な摩擦材と、摩擦材を被制動体側へ押圧する押圧手段と、押圧手段により摩擦材が押圧される力に対抗する力を摩擦材に負荷する対抗力負荷手段とを有するブレーキ装置を点検するエレベータ用ブレーキ装置点検システムにおいて、ブレーキ装置のベースに設けられ、摩擦材の位置を測定する位置測定手段と、この位置測定手段に接続され、位置測定手段から位置信号を受信する制御手段と、を備え、制御手段は、ブレーキ解放前の位置信号とブレーキ解放後の位置信号とに基づいて、ブレーキ解放前の摩擦材の位置とブレーキ解放後の摩擦材の位置との差である摩擦材のストロークを求め、この求めたストロークを用いて、摩擦材と被制動体との間のギャップが正常であるか否かを判定することを特徴とするエレベータ用ブレーキ装置点検システムである。
本発明は、エレベータの巻上機の回転軸に取り付けられた被制動体と、この被制動体に当接自在な摩擦材と、摩擦材を被制動体側へ押圧する押圧手段と、押圧手段により摩擦材が押圧される力に対抗する力を摩擦材に負荷する対抗力負荷手段と、摩擦材と対抗力負荷手段との間に、対抗力負荷手段に対して揺動自在に設けられたアームとを有するブレーキ装置を点検するエレベータ用ブレーキ装置点検システムにおいて、ブレーキ装置の対抗力負荷手段に設けられ、アームの位置を検出する回転角検出手段と、この回転角検出手段に接続され、回転角検出手段から位置信号を受信する制御手段と、を備え、制御手段は、ブレーキ解放前の位置信号とブレーキ解放後の位置信号とに基づいて、ブレーキ解放前のアームの位置とブレーキ解放後のアームの位置との差であるアームの回転ストロークを求め、この求めた回転ストロークを用いて、摩擦材と被制動体との間のギャップが正常であるか否かを判定することを特徴とするエレベータ用ブレーキ装置点検システムである。
本発明は、エレベータの巻上機の回転軸に取り付けられた被制動体と、この被制動体に当接自在な摩擦材と、摩擦材を被制動体側へ押圧する押圧手段と、押圧手段により摩擦材が押圧される力に対抗する力を摩擦材に負荷する対抗力負荷手段とを有するブレーキ装置を点検するエレベータ用ブレーキ装置点検システムにおいて、ブレーキ装置の摩擦材に設けられ、摩擦材が摩耗限界に達したことを検出する近接検出手段と、この近接検出手段に接続され、摩擦材が摩耗限界に達したことを検出した場合、摩擦材が摩耗限界に達したことを表示する表示手段と、を備えたことを特徴とするエレベータ用ブレーキ装置点検システムである。
本発明は、エレベータの巻上機の回転軸に取り付けられた被制動体と、被制動体に当接自在な摩擦材と、摩擦材を被制動体側へ押圧する押圧手段と、押圧手段により摩擦材が押圧される力に対抗する力を摩擦材に負荷する対抗力負荷手段とを有するブレーキ装置を点検するエレベータ用ブレーキ装置点検システムにおいて、ブレーキ装置の押圧手段に設けられ、押圧手段が摩擦材を押圧する力を検出する押圧力検出手段と、この押圧力検出手段に接続され、押圧力検出手段から押圧力信号を受信して、この押圧力信号に基づいて、押圧手段が摩擦材を押圧する力が正常であるか否かを判定する制御手段と、この制御手段に接続され、制御手段が押圧手段が摩擦材を押圧する力が異常であることを判定した場合、摩擦材が摩耗限界に達したことを表示する表示手段と、を備えたことを特徴とするエレベータ用ブレーキ装置点検システムである。
本発明によれば、制御手段により、まず、ブレーキ装置の設置時に、対抗力負荷手段に発信するブレーキ解放指令信号と検出手段から受信する摩擦材引離信号とに基づいて、ブレーキ解放指令信号を発信してから被制動体に当接していた摩擦材が被制動体から所定距離引き離されるまでの設置時ブレーキ解放時間が求められて記録される。次に、制御手段により、ブレーキ装置の点検時に、ブレーキ解放指令信号と摩擦材引離信号とに基づいて、ブレーキ解放指令信号を発信してから被制動体に当接していた摩擦材が被制動体から所定距離引き離されるまでの点検時ブレーキ解放時間が求められる。その後、設置時ブレーキ解放時間と点検時ブレーキ解放時間との差を用いて摩擦材と被制動体との間のギャップが正常であるか否かが判定される。このことにより、人手によることなく、ライニングとブレーキドラムとの間のギャップが正常であるか否かを判定することができる。このため、ブレーキ装置の点検作業を省力化することができる。
また、本発明によれば、設置時に求められた設置時ブレーキ解放時間に対して、点検時に求められた点検時ブレーキ解放時間との差が求められ、この差を用いて摩擦材と被制動体との間のギャップが正常であるか否かが判定される。このことにより、摩擦材と被制動体との間のギャップの経時的変化を検出して、このギャップの変化を早期に検出することができる。このため、ブレーキ装置の制動性能を確実に維持することができる。
発明を実施するための形態
第1の実施の形態
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。ここで、図1乃至図4は、本発明の第1の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムを示す図である。このうち図1は、エレベータシステムの全体構成を示す図であり、図2(a)は、ブレーキ装置のブレーキ作動状態を示す図であり、図2(b)は、ブレーキ解放状態を示す図である。また、図3は、本発明の第1の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムを示す図であり、図4は、本発明の第1の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムにおいて、設置時および点検時におけるコイル電流波形とスイッチ信号波形との関係を示す図である。
まず、図1によりエレベータシステム1の全体構成について説明する。図1に示すようにエレベータシステム1は、昇降路2内を昇降する乗りかご3と、乗りかご3に一端が連結され、この乗りかご3を吊り上げる主ロープ4と、主ロープ4の他端に連結されたカウンタウエイト5とを備えている。また、昇降路2の上方に、機械室6を区画する機械室床面7が設けられ、この機械室床面7に、主ロープ4を駆動する巻上機8が設けられている。さらに、この巻上機8に、主ロープ4が巻き付けられるシーブ9が連結されるとともに、ブレーキ装置10(図2参照)が連結されている。
次に、このブレーキ装置10について、図2(a)、(b)を用いて説明する。図2(a)、(b)に示すブレーキ装置10は、ドラム式ブレーキ装置であって、巻上機8(図1参照)の回転軸8aに取り付けられたブレーキドラム(被制動体)11と、このブレーキドラム11を回転自在に支持するベース12と、このブレーキドラム11に当接自在な一対のライニング(摩擦材)13とを備えている。各ライニング13に、各ライニング13をブレーキドラム11側へ押圧するばね(押圧手段)14が設けられている。また、ばね14によりライニング13が押圧される力に対抗する力をライニング13に負荷する対抗力負荷手段16が設けられ、この対抗力負荷手段16は、ベース12に固定されるように取り付けられている。また、各ライニング13と対抗力負荷手段16との間に、対抗力負荷手段16に対して揺動自在なアーム15が設けられている。
このうち対抗力負荷手段16は、マグネット17と、このマグネット17内を摺動自在な一対のアーマチュア18と、マグネット17内に設けられたコイル19とを有している。このうち各アーマチュア18に、マグネット17の外側方向に延びるロッド20を介してアーム15が連結されている。また、マグネット17に、各アーム15側に向けて延びる一対の支持板21が設けられ、アーム15は、この支持板21に対して揺動ピン23を介して揺動自在に連結されている。
次に、本発明によるエレベータ用ブレーキ装置点検システム30について、図3を用いて説明する。ここでエレベータ用ブレーキ装置点検システム30は、ブレーキ装置10の点検作業を行うためのものである。
図3に示すようにエレベータ用ブレーキ装置点検システム30は、ブレーキ装置10の対抗力負荷手段16のマグネット17に設けられ、ライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離されたことを検出するスイッチ(検出手段)31と、コイル19およびスイッチ31に接続され、コイル19に対してブレーキ解放指令信号を発信するとともに、スイッチ31からライニング引離信号(摩擦材引離信号)を受信する制御手段32とを有している。なお、本実施の形態におけるスイッチ31は、一対のライニング13のうちのいずれか一方のライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離されたことを検出するようになっている。
また、アーム15の上端に、スイッチ31に対向するように検出体33が設けられ、この検出体33は、ブレーキ装置10の設置時に、ブレーキが解放されてライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離された場合に、スイッチ31に当接して、スイッチ31がOFFからONに切り換わるように取付位置が調整されている。ここでいう所定距離とは、ライニング13とブレーキドラム11との間におけるギャップの規定値をいう。
また、制御手段32は、ブレーキ装置10の設置時に、ブレーキ解放指令信号とライニング引離信号とに基づいて、ブレーキ解放指令信号を発信してからブレーキドラム11に当接していたライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離されるまでの設置時ブレーキ解放時間を求めて記録する。また、制御手段32は、ブレーキ装置10の点検時に、ブレーキ解放指令信号とライニング引離信号とに基づいて、ブレーキ解放指令信号を発信してからブレーキドラム11に当接していたライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離されるまでの点検時ブレーキ解放時間を求める。さらに制御手段32は、設置時ブレーキ解放時間と点検時ブレーキ解放時間との差A(図4参照)に基づいてライニング13とブレーキドラム11との間のギャップが正常であるか否かを判定する。
また、図3に示すように、制御手段32に、制御手段32がライニング13とブレーキドラム11との間のギャップが異常であることを判定した場合、当該ギャップが異常であることを表示する表示手段34が接続されている。なお、制御手段32および表示手段34は、ブレーキ装置10の近傍に配置されている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
まず、ブレーキ装置10の作用について述べる。エレベータの乗りかご3(図1参照)を運転している場合、図2(b)に示すように、コイル19に電流が流れ、この電流によりコイル19が励磁されて電磁力が発生し、ばね14による押圧力に対抗して各アーマチュア18が互いに吸引される。このことにより、各アーマチュア18にロッド20を介して連結されたアーム15が揺動ピン23を支点として各々回動し、ライニング13がブレーキドラム11から引き離され、ライニング13とブレーキドラム11との間にギャップが形成される。このようにして、ライニング13がブレーキドラム11に当接することがないため、ブレーキドラム11が制動されることなく、乗りかご3の運転が行われる。
また、運転しているエレベータの乗りかごをブレーキ装置10により停止させる場合、図2(a)に示すように、コイル19に流れていた電流を遮断する。この場合、電磁力が発生されないため、ばね14の押圧力によりアーム15が各々回動し、ライニング13がブレーキドラム11に当接する。このようにして、ブレーキドラム11が制動されて、乗りかごが停止する。
次に、本実施の形態によるエレベータ用ブレーキ装置点検システム10の作用について述べる。まず、ブレーキ装置10の設置時に、制御手段32により設置時ブレーキ解放時間が求められて記録される。
この場合、まず、運転を行っているエレベータの乗りかご3(図1参照)を、ブレーキ装置10を作動させて停止させる。次に、このブレーキ作動状態からブレーキを解放させる。
このとき、図3に示すように、まず、制御手段32から、対抗力負荷手段16のコイル19に対してブレーキ解放指令信号が発信される。すなわち、制御手段32からコイル19に電流が流れ始める。
次に、上述したように、アーム15が、マグネット17に設けられた支持板21に対して揺動ピン23を支点として回動し、ブレーキドラム11に当接していたライニング13がブレーキドラム11から引き離される。次に、ライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離されると、アーム15の上端に連結された検出体33がマグネット17に設けられたスイッチ31に当接し、スイッチ31により、ライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離されたことが検出される。次に、スイッチ31から制御手段32に向けてライニング引離信号が送信され、この送信されてきたライニング引離信号が制御手段32により受信される。
次に、制御手段32において、コイル19に電流が流れ始めた時刻と、スイッチ31から受信したライニング引離信号とに基づいて、コイル19に電流が流れ始めてから、ブレーキドラム11に当接していたライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離されるまでの設置時ブレーキ解放時間が求められて記録される。このとき、ライニング引離信号が、OFFからONに切り換わる時刻が、ライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離される時刻に相当する。
この場合、図4に示すように、設置時におけるコイル19に流れる電流の波形とスイッチ31から受信されるライニング引離信号の波形に基づいて、設置時ブレーキ解放時間が求められ、このコイル電流の波形とライニング引離信号の波形が制御手段32により記録される。
次に、制御手段32により、ブレーキ装置10の点検時に、点検時ブレーキ解放時間が求められる。この場合、上述したブレーキ装置10の設置時に設置時ブレーキ解放時間を求めた方法と同様の方法で、点検時ブレーキ解放時間が求められる。
この場合、図4に示すように、点検時におけるコイル19に流れる電流の波形とスイッチ31から受信されるライニング引離信号の波形に基づいて、点検時ブレーキ解放時間が求められる。
次に、制御手段32により、設置時ブレーキ解放時間と点検時ブレーキ解放時間との差A(図4参照)が求められ、この差Aに基づいて、ライニング13とブレーキドラム11との間のギャップが正常であるか否かが判定される。この場合、制御手段32により、設置時ブレーキ解放時間と点検時ブレーキ解放時間との差Aが、予め定められた規定値内に収まっているか否かが確認される。この差Aが規定値内に収まっている場合、ライニング13とブレーキドラム11との間のギャップは正常であると判定される。しかしながら、この差Aが規定値を超えている場合、ライニング13とブレーキドラム11との間のギャップは異常であると判定される。ギャップが異常であると判定された場合、制御手段32に接続された表示手段34により、当該ギャップが異常であることが表示される。このことにより、点検作業者に、ブレーキ装置10のライニング13とブレーキドラム11との間のギャップが異常であることを知らせることができる。
このように本実施の形態によれば、制御手段32により、まず、ブレーキ装置10の設置時に、ブレーキ作動状態からブレーキを解放させて、コイル電流が流れ始めた時刻から、ブレーキドラム11に当接していたライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離されるまでの設置時ブレーキ解放時間が求められて記録される。次に、ブレーキ装置10の点検時に、ブレーキ作動状態からブレーキを解放させる際、コイル電流が流れ始めた時刻から、ブレーキドラム11に当接していたライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離されるまでの点検時ブレーキ解放時間が求められる。その後、この設置時ブレーキ解放時間と点検時ブレーキ解放時間との差Aが求められて、この差Aが規定値内に収まっているか否かが確認される。このことにより、人手によりライニング13とブレーキドラム11との間のギャップを測定することなく、制御手段32により当該ギャップが正常であるか否かを判定することができる。このため、ブレーキ装置10の点検作業を省力化することができる。
また本実施の形態によれば、上述したように、設置時に求められた設置時ブレーキ解放時間に対して、点検時に求められた点検時ブレーキ解放時間との差Aが求められ、この差Aが規定値内に収まっているか否かが確認される。このことにより、ライニング13とブレーキドラム11との間のギャップの経時的変化を検出して、このギャップの変化を早期に検出することができる。このため、ブレーキ装置10の制動性能を確実に維持させることができる。
なお、本実施の形態においては、ブレーキ装置10がドラム式ブレーキにより構成されている場合について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、ブレーキ装置10が、例えば、ディスク式ブレーキにより構成されていてもよい。
また、本実施の形態においては、ライニング13がブレーキドラム11から所定距離離れた場合に、スイッチ31がOFFからONに切り換わるようにスイッチ31が構成されている。しかしながらこのことに限られることはなく、この場合に、スイッチ31がONからOFFに切り換わるようにスイッチ31を構成しても良い。
第2の実施の形態
次に、図5および図6により、本発明の第2の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムについて説明する。ここで図5は、本発明の第2の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムを示す図であり、図6は、本発明の第2の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムにおいて、設置時および点検時におけるコイル電流波形とスイッチ信号波形との関係を示す図である。
図5および図6に示す第2の実施の形態において、エレベータ用ブレーキ装置点検システムは、ブレーキ装置の一対のアームに対応してスイッチがそれぞれ設けられている点が主に異なり、他の構成は、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図5および図6において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
また、一対のライニング13のうちの一方のライニング13に対応して、ブレーキドラム11に当接していた当該一方のライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離されたことを検出する第1スイッチ31aが設けられ、この第1スイッチ31aから制御手段32に対して第1ライニング引離信号(第1摩擦材引離信号)が送信される。また、他方のライニング13に対応して、ブレーキドラム11に当接していた当該他方のライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離されたことを検出する第2スイッチ31bが設けられ、この第2スイッチ31bから制御手段32に対して第2ライニング引離信号(第2摩擦材引離信号)が送信されるようになっている。
また、一対のアーム15のうちの一方のアーム15の上端に、第1スイッチ31aに対抗するように第1検出体33aが設けられている。この第1検出体33aは、ブレーキ装置10の設置時に、作動していたブレーキが解放されて、ブレーキドラム11に当接していた当該一方のライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離された場合に、第1スイッチ31aに当接するように取付位置が調整されている。同様に、他方のアーム15の上端に、第2スイッチ31bに対抗するように第2検出体33bが設けられている。この第2検出体33bは、ブレーキ装置10の設置時に、作動していたブレーキが解放されて、ブレーキドラム11に当接していた当該他方のライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離された場合に、第2スイッチ31bに当接するように取付位置が調整されている。
制御手段32は、ブレーキ装置10の設置時に、ブレーキ解放指令信号と第1ライニング引離信号と第2ライニング引離信号とに基づいて、ブレーキ解放指令信号を発信してからブレーキドラム11に当接していた一方のライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離されるまでの第1設置時ブレーキ解放時間と、ブレーキ解放指令信号を発信してからブレーキドラム11に当接していた他方のライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離されるまでの第2設置時ブレーキ解放時間とを求め、この第1設置時ブレーキ解放時間と第2設置時ブレーキ解放時間との差である設置時ずれ時間B(図6参照)を求めて記録する。また制御手段32は、ブレーキ装置10の点検時に、ブレーキ解放指令信号を発信してからブレーキドラム11に当接していた一方のライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離されるまでの第1点検時ブレーキ解放時間と、ブレーキ解放指令信号を発信してからブレーキドラム11に当接していた他方のライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離されるまでの第2点検時ブレーキ解放時間とを求めて、この第1点検時ブレーキ解放時間と第2点検時ブレーキ解放時間との差である点検時ずれ時間C(図6参照)を求める。さらに制御手段32は、設置時ずれ時間Bと点検時ずれ時間Cとの差に基づいて、各ライニング13とブレーキドラム11との間のギャップが正常であるか否かを判定する。
図5に示すエレベータ用ブレーキ装置点検システム30においてブレーキ装置10を点検する場合、まず、制御手段32により、ブレーキ装置10の設置時に、コイル19に電流が流れ始めた時刻と第1スイッチ31aから受信した第1ライニング引離信号とに基づいて、コイル19に電流が流れ初めてから、ブレーキドラム11に当接していた一方のライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離されるまでの第1設置時ブレーキ解放時間が求められる。同様にして、コイル19に電流が流れ始めた時刻と第2スイッチ31bから受信した第2ライニング引離信号とに基づいて、コイル19に電流が流れ初めてから、ブレーキドラム11に当接していた他方のライニング13がブレーキドラム11から所定距離引き離されるまでの第2設置時ブレーキ解放時間が求められる。
次に、制御手段32により、第1設置時ブレーキ解放時間と第2設置時ブレーキ解放時間との差である設置時ずれ時間B(図6参照)が求められて記録される。
この場合、図6に示すように、設置時におけるコイル19に流れる電流の波形と第1スイッチ31aから受信される第1ライニング引離信号の波形とに基づいて、第1設置時ブレーキ解放時間が求められ、同様にしてコイル19に流れる電流の波形と、第2スイッチ31bから受信される第2ライニング引離信号の波形とに基づいて、第2設置時ブレーキ解放時間が求められ、このコイル電流の波形と第1ライニング引離信号の波形と第2ライニング引離信号の波形が制御手段32により記録される。
次に、制御手段32により、ブレーキ装置10の点検時に、点検時ずれ時間Cが求められる。この場合、上述したブレーキ装置10の設置時に設置時ずれ時間Bを求めた方法と同様の方法で、点検時ずれ時間Cが求められる。
この場合、図6に示すように、点検時におけるコイル19に流れる電流の波形と第1スイッチ31aから受信される第1ライニング引離信号の波形とに基づいて、第1点検時ブレーキ解放時間が求められ、同様にしてコイル19に流れる電流の波形と、第2スイッチ31bから受信される第2ライニング引離信号の波形とに基づいて、第2点検時ブレーキ解放時間が求められる。
次に、制御手段32により、設置時ずれ時間Bと点検時ずれ時間Cとの差が求められ、この差に基づいて、各ライニング13とブレーキドラム11との間のギャップが正常であるか否かが判定される。この場合、設置時ずれ時間Bと点検時ずれ時間Cとの差が、予め定められた規定値内に収まっているか否かが確認される。
このように本実施の形態によれば、一対のライニング13のうちの一方のライニング13に対応する第1設置時ブレーキ解放時間と他方のライニング13に対応する第2設置時ブレーキ解放時間との差である設置時ずれ時間Bと、当該一方のライニング13に対応する第1点検時ブレーキ解放時間と当該他方のライニング13に対応する第2点検時ブレーキ解放時間との差である点検時ずれ時間Cとの差が求められ、この差が規定内に収まっているか否かが確認される。このことにより、ブレーキドラム11に対して設けられた一方のライニング13によるブレーキ解放時間だけでなく、他方のライニング13によるブレーキ解放時間をも用いて、各ライニング13とブレーキドラム11との間のギャップが正常であるか否かを判定することができる。このため、各ライニング13とブレーキドラム11との間のギャップの変化を確実に検出して、ブレーキ装置10の制動性能を確実に維持させることができる。
第3の実施の形態
次に、図7により、本発明の第3の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムについて説明する。ここで図7(a)は、本発明の第3の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムを示す図であり、図7(b)は、図7(a)のP部拡大図である。
図7(a)、(b)に示す第3の実施の形態において、エレベータ用ブレーキ装置点検システムは、ブレーキ装置のベースに、ライニングの位置を測定する位置測定手段が設けられている点が主に異なり、他の構成は、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図7において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図7(a)、(b)に示すエレベータ用ブレーキ装置点検システム30において、ブレーキ装置10のベース12に、各アーム15の先端の位置を測定する一対のリニアゲージ(位置測定手段)41が設けられている。各リニアゲージ41は、ベース12に固定されるゲージ本体41aと、アーム15の先端に固定され、ゲージ本体41aを摺動自在な接続体41bとを含んでいる。
また、各リニアゲージ41に、リニアゲージ41から位置信号を受信する制御手段32が接続されている。この制御手段32により、ブレーキ解放前の位置信号とブレーキ解放後の位置信号とに基づいて、ブレーキ解放前のライニング13の位置とブレーキ解放後のライニング13の位置との差であるライニング13のストロークが求められる。この求められたストロークにより、制御手段32において、ライニング13とブレーキドラム11との間のギャップが正常であるか否かが判定される。この場合、このストロークが、予め定められた規定値内に収まっているか否かが確認される。
このように本実施の形態によれば、人手によりアーム15の先端のストロークを測定することなく、制御手段32により各リニアゲージ41によりアーム15の先端のストロークが求められる。このことにより、各ライニング13とブレーキドラム11との間のギャップが正常であるか否かを判定することができる。このため、ブレーキ装置10の点検作業を省力化することができるとともに、各ライニング13とブレーキドラム11との間のギャップの変化を確実に検出して、ブレーキ装置10の制動性能を確実に維持させることができる。
第4の実施の形態
次に、図8および図9により、本発明の第4の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムについて説明する。ここで図8は、本発明の第4の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムを示す図であり、図9(a)は、本発明の第4の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムにおいて、回転角検出手段の取付構造を示す平面図であり、図9(b)は、図9(a)の側面図である。
図8および図9(a)、(b)に示す第4の実施の形態において、エレベータ用ブレーキ装置点検システムは、ブレーキ装置の対抗力負荷手段に、アームの位置を検出する回転角検出手段が設けられている点が主に異なり、他の構成は、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図8および図9において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図8に示すエレベータ用ブレーキ装置点検システム30において、ブレーキ装置10の対抗力負荷手段16の支持板21に、一対のアーム15のうちの一方のアーム15の位置を検出する回転角検出手段51が設けられている。詳細に説明すると、図9(a)、(b)に示すように、対抗力負荷手段16の支持板21は一対の板材21aからなり、アーム15は、支持板21の各板材21aの間に配置され、支持板21に対して揺動ピン23を介して揺動自在に連結されている。なお、この揺動ピン23は、アーム15に止めねじ24を用いて固定され、アーム15とともに回転するように構成されている。また、支持板21を構成する一対の板材21aの一方に、揺動ピン23の回転角を検出する回転角検出手段51が固定されている。
また、回転角検出手段51に、回転角検出手段51から位置信号を受信する制御手段32が接続されている。この制御手段32は、ブレーキ解放前の位置信号とブレーキ解放後の位置信号とに基づいて、ブレーキ解放前のアーム15の位置とブレーキ解放後のアーム15の位置との差であるアーム15の回転ストロークを求める。この求めた回転ストロークにより、制御手段32において、ライニング13とブレーキドラム11との間のギャップが正常であるか否かが判定される。この場合、この回転ストロークが、予め定められた規定値内に収まっているか否かが確認される。
このように本実施の形態によれば、人手によりアーム15の回転ストロークを測定することなく、制御手段32により回転角検出手段51によりアーム15の回転ストロークが求められる。このことにより、ライニング13とブレーキドラム11との間のギャップが正常であるか否かを判定することができる。このため、ブレーキ装置10の点検作業を省力化することができるとともに、各ライニング13とブレーキドラム11との間のギャップの変化を確実に検出して、ブレーキ装置10の制動性能を確実に維持させることができる。
第5の実施の形態
次に、図10により、本発明の第5の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムについて説明する。ここで図10は、本発明の第5の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムを示す図である。
図10に示す第5の実施の形態において、エレベータ用ブレーキ装置点検システムは、ブレーキ装置のライニングに、ライニングが摩耗限界に達したことを検出する近接検出手段が設けられている点が主に異なり、他の構成は、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図10において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図10に示すエレベータ用ブレーキ装置点検システム30において、一対のライニング13のうちの一方のライニング13に、このライニング13が摩耗限界に達したことを検出する近接センサ(近接検出手段)61が埋め込まれている。この近接センサ61は、ライニング13が摩耗限界に達した場合に信号を発信するように取付位置が調整されている。
また、この近接センサ61に、ライニング13が摩耗限界に達したことを検出した場合、ライニング13が、予め定められたライニング13の摩耗限界に達したことを表示する表示手段34が接続されている。
このように本実施の形態によれば、人手によりライニング13の厚さを測定することなく、近接センサによりライニング13が摩耗限界に達したか否かを判定することができる。このため、ブレーキ装置10の点検作業を省力化することができるとともに、ライニング13が摩耗限界に達したか否かを確実に検出して、ブレーキ装置10の制動性能を確実に維持させることができる。また、ライニング13が摩耗限界に達した場合、表示手段34によりライニング13が摩耗限界に達したことが表示され、点検作業者に、ライニング13が摩耗限界に達したことを知らせることができる。
第6の実施の形態
次に、図11により、本発明の第6の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムについて説明する。ここで図11は、本発明の第6の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムを示す図である。
図11に示す第6の実施の形態において、エレベータ用ブレーキ装置点検システムは、ブレーキ装置のばねに、ばねがライニングを押圧する力を検出する押圧力検出手段が設けられている点が主に異なり、他の構成は、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図11において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図11に示すエレベータ用ブレーキ装置点検システム30において、一対のばね14のうちの一方のばね14に、ばね14がライニング13を押圧する力を検出するロードセル(押圧力検出手段)71が設けられている。
また、このロードセル71に、ロードセル71から押圧力信号を受信する制御手段32が接続されている。この制御手段32は、この押圧力信号に基づいて、ばね14がライニング13を押圧する力が正常であるか否かを判定する。この場合、押圧力が、予め定められた規定値を越えているか否かが確認される。
ここで、ライニング13が摩耗して厚さが減少した場合、ばね14の縮み代が減少し、ばね14がライニング13を押圧する力が減少して、ブレーキの制動トルクが減少する。このため、上述したように、ばね14の押圧力をロードセル71により測定することにより、ライニング13が摩耗限界に達したか否かを判定することができる。
また、この制御手段32に、制御手段32がばね14がライニング13を押圧する力が異常であることを判定した場合、ライニング13が摩耗限界に達したことを表示する表示手段34が接続されている。
このように本実施の形態によれば、人手によりばね14がライニング13を押圧する力を測定することなく、ロードセル71によりばね14がライニング13を押圧する力が正常であるか否かを判定することができる。このため、ブレーキ装置10の点検作業を省力化することができるとともに、ライニング13が摩耗限界に達したことを確実に検出して、ブレーキ装置10の制動性能を確実に維持させることができる。また、制御手段32がばね14がライニング13を押圧する力が異常であることを判定した場合、表示手段34によりライニング13が摩耗限界に達したことが表示され、点検作業者に、ライニング13が摩耗限界に達したことを知らせることができる。
図1は、エレベータシステムの全体構成を示す図。 図2(a)は、ブレーキ装置のブレーキ作動状態を示す図。図2(b)は、ブレーキ解放状態を示す図。 図3は、本発明の第1の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムを示す図。 図4は、本発明の第1の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムにおいて、設置時および点検時におけるコイル電流波形とスイッチ信号波形との関係を示す図。 図5は、本発明の第2の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムを示す図。 図6は、本発明の第2の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムにおいて、設置時および点検時におけるコイル電流波形とスイッチ信号波形との関係を示す図。 図7(a)は、本発明の第3の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムを示す図。図7(b)は、図7(a)のP部拡大図。 図8は、本発明の第4の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムを示す図。 図9(a)は、本発明の第4の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムにおいて、回転角検出手段の取付構造を示す平面図。図9(b)は、図9(a)の側面図。 図10は、本発明の第5の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムを示す図。 図11は、本発明の第6の実施の形態におけるエレベータ用ブレーキ装置点検システムを示す図。
符号の説明
1 エレベータシステム
2 昇降路
3 乗りかご
4 主ロープ
5 カウンタウエイト
6 機械室
7 機械室床面
8 巻上機
8a 回転軸
9 シーブ
10 ブレーキ装置
11 ブレーキドラム
12 ベース
13 ライニング
14 ばね
15 アーム
16 対抗力負荷手段
17 マグネット
18 アーマチュア
19 コイル
20 ロッド
21 支持板
21a 板材
23 揺動ピン
24 止めねじ
30 エレベータ用ブレーキ装置点検システム
31 スイッチ
31a 第1スイッチ
31b 第2スイッチ
32 制御手段
33 検出体
33a 第1検出体
33b 第2検出体
34 表示手段
41 リニアゲージ
41a リニアゲージ本体
41b 接続体
51 回転角検出手段
61 近接センサ
71 ロードセル

Claims (2)

  1. エレベータの巻上機の回転軸に取り付けられた被制動体と、この被制動体に当接自在な摩擦材と、摩擦材を被制動体側へ押圧する押圧手段と、押圧手段により摩擦材が押圧される力に対抗する力を摩擦材に負荷する対抗力負荷手段とを有するブレーキ装置を点検するエレベータ用ブレーキ装置点検システムにおいて、
    ブレーキ装置の対抗力負荷手段に設けられ、摩擦材が被制動体から所定距離引き離されたことを検出する検出手段と、
    対抗力負荷手段および検出手段に接続され、対抗力負荷手段に対してブレーキ解放指令信号を発信するとともに、検出手段から摩擦材引離信号を受信する制御手段と、を備え、
    制御手段は、ブレーキ装置の設置時に、ブレーキ解放指令信号と摩擦材引離信号とに基づいて、ブレーキ解放指令信号を発信してから被制動体に当接していた摩擦材が被制動体から所定距離引き離されるまでの設置時ブレーキ解放時間を求めて記録しておき、ブレーキ装置の点検時に、ブレーキ解放指令信号と摩擦材引離信号とに基づいて、ブレーキ解放指令信号を発信してから被制動体に当接していた摩擦材が被制動体から所定距離引き離されるまでの点検時ブレーキ解放時間を求めて、設置時ブレーキ解放時間と点検時ブレーキ解放時間との差を用いて摩擦材と被制動体との間のギャップが正常であるか否かを判定するようになっており、
    ブレーキ装置の摩擦材は、被制動体を介して対向する一対の摩擦材からなり、
    検出手段は、一対の摩擦材のうちの一方の摩擦材に対応して設けられ、当該一方の摩擦材が被制動体から所定距離引き離されたことを検出して、制御手段に第1摩擦材引離信号を送信する第1検出手段と、他方の摩擦材に対応して設けられ、当該他方の摩擦材が被制動体から所定距離引き離されたことを検出して、制御手段に第2摩擦材引離信号を送信する第2検出手段とを有し、
    制御手段は、ブレーキ装置の設置時に、ブレーキ解放指令信号と第1摩擦材引離信号と第2摩擦材引離信号とに基づいて、ブレーキ解放指令信号を発信してから被制動体に当接していた当該一方の摩擦材が被制動体から所定距離引き離されるまでの第1設置時ブレーキ解放時間と、ブレーキ解放指令信号を発信してから被制動体に当接していた当該他方の摩擦材が被制動体から所定距離引き離されるまでの第2設置時ブレーキ解放時間とを求め、この第1設置時ブレーキ解放時間と第2設置時ブレーキ解放時間との差である設置時ずれ時間を求めて記録しておき、ブレーキ装置の点検時に、ブレーキ解放指令信号と第1摩擦材引離信号と第2摩擦材引離信号とに基づいて、ブレーキ解放指令信号を発信してから被制動体に当接していた当該一方の摩擦材が被制動体から所定距離引き離されるまでの第1点検時ブレーキ解放時間と、ブレーキ解放指令信号を発信してから被制動体に当接していた当該他方の摩擦材が被制動体から所定距離引き離されるまでの第2点検時ブレーキ解放時間とを求め、この第1点検時ブレーキ解放時間と第2点検時ブレーキ解放時間との差である点検時ずれ時間を求めて、設置時ずれ時間と点検時ずれ時間との差を用いて、摩擦材と被制動体との間のギャップが正常であるか否かを判定することを特徴とするエレベータ用ブレーキ装置点検システム。
  2. 制御手段に接続され、制御手段が摩擦材と被制動体との間のギャップが異常であることを判定した場合、当該ギャップが異常であることを表示する表示手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ用ブレーキ装置点検システム。
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