JPH06191758A - マグネットブレーキの保全装置 - Google Patents
マグネットブレーキの保全装置Info
- Publication number
- JPH06191758A JPH06191758A JP34816192A JP34816192A JPH06191758A JP H06191758 A JPH06191758 A JP H06191758A JP 34816192 A JP34816192 A JP 34816192A JP 34816192 A JP34816192 A JP 34816192A JP H06191758 A JPH06191758 A JP H06191758A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- current
- plunger
- displacement
- detector
- coil
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)
- Cage And Drive Apparatuses For Elevators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡便で信頼性の高い特性評価を行うことが可
能なマグネットブレーキの保全装置を提供する。 【構成】 電磁コイル33へのコイル電流を電流検出器
6によって、またプランジャ32の変位を検出する変位
検出器8によって検出し、コイル電流の大きさを緩やか
に増加、減少するよう電流指令を与える電流制御処理手
段F1000と、電流検出器6および変位検出器8から
の両検出値を取り込み記憶する記憶処理手段F1500
と、これら記憶した両検出値を基に相関特性から特性評
価の良否判定を行なう特性評価処理手段F2000を有
したマイクロコンピュータ9等の特性評価手段に取り込
む。
能なマグネットブレーキの保全装置を提供する。 【構成】 電磁コイル33へのコイル電流を電流検出器
6によって、またプランジャ32の変位を検出する変位
検出器8によって検出し、コイル電流の大きさを緩やか
に増加、減少するよう電流指令を与える電流制御処理手
段F1000と、電流検出器6および変位検出器8から
の両検出値を取り込み記憶する記憶処理手段F1500
と、これら記憶した両検出値を基に相関特性から特性評
価の良否判定を行なう特性評価処理手段F2000を有
したマイクロコンピュータ9等の特性評価手段に取り込
む。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマグネットブレーキの保
全装置に係わり、特に、マグネットブレーキの特性評価
を行なうマグネットブレーキの保全装置に関する。
全装置に係わり、特に、マグネットブレーキの特性評価
を行なうマグネットブレーキの保全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電動機の制動装置として用いら
れるマグネットブレーキは、電動機の回転軸の外周部に
これを制動するブレーキシューを有する一対の制動腕を
配置し、この制動腕の一端をそれぞれ可回転的に支持す
ると共に、他端に、ブレーキシューを回転軸に押圧する
方向に作用する圧縮ばねを配置している。一方、制動力
の解放は、圧縮ばねに抗した力を電磁プランジャーによ
って与えるように構成されている。
れるマグネットブレーキは、電動機の回転軸の外周部に
これを制動するブレーキシューを有する一対の制動腕を
配置し、この制動腕の一端をそれぞれ可回転的に支持す
ると共に、他端に、ブレーキシューを回転軸に押圧する
方向に作用する圧縮ばねを配置している。一方、制動力
の解放は、圧縮ばねに抗した力を電磁プランジャーによ
って与えるように構成されている。
【0003】このようなマグネットブレーキの特性は、
圧縮ばねの締め付け強さと、電磁プランジャーによって
決定され、従来におけるその特性評価は、マグネットブ
レーキ動作時の動作音や動作時間などを保守員が測定
し、この測定結果を規定値と比較して行っていた。
圧縮ばねの締め付け強さと、電磁プランジャーによって
決定され、従来におけるその特性評価は、マグネットブ
レーキ動作時の動作音や動作時間などを保守員が測定
し、この測定結果を規定値と比較して行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
マグネットブレーキの特性評価では、保守員の読み取り
誤差等により良否判定に若干の差異が生じたり、また、
動作音および動作時間測定には多大な労力と経験を必要
としていた。
マグネットブレーキの特性評価では、保守員の読み取り
誤差等により良否判定に若干の差異が生じたり、また、
動作音および動作時間測定には多大な労力と経験を必要
としていた。
【0005】本発明の目的とするところは、簡便で信頼
性の高い特性評価を行うことが可能なマグネットブレー
キの保全装置を提供するにある。
性の高い特性評価を行うことが可能なマグネットブレー
キの保全装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、電源回路から電磁コイルにコイル電流を供
給してプランジャを駆動し、これによって制動力を発生
させるマグネットブレーキの特性評価を行うマグネット
ブレーキの保全装置において、上記コイル電流を検出す
る電流検出器と、上記プランジャの変位を検出する変位
検出器と、上記電流検出器で検出したコイル電流値およ
び上記変位検出器で検出したプランジャ変位の関係から
期待値と比較して特性評価を行う特性評価手段を設けた
ことを特徴とする。
するために、電源回路から電磁コイルにコイル電流を供
給してプランジャを駆動し、これによって制動力を発生
させるマグネットブレーキの特性評価を行うマグネット
ブレーキの保全装置において、上記コイル電流を検出す
る電流検出器と、上記プランジャの変位を検出する変位
検出器と、上記電流検出器で検出したコイル電流値およ
び上記変位検出器で検出したプランジャ変位の関係から
期待値と比較して特性評価を行う特性評価手段を設けた
ことを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明によるマグネットブレーキの保全装置
は、上述の如く電流検出器および変位検出器によってコ
イル電流およびプランジャ変位とを検出し、期待値、例
えば同一条件のコイル電流を供給したときの実測したプ
ランジャ変位と比較し、この比較に基づいて特性評価を
行うようにしたため、従来のように保守員の読み取り誤
差等により良否判定に若干の差異が生じたり、また多大
な労力と経験を必要とすることなく、測定値と期待値の
両者に所定値以上の差異が認められた場合に異常と容易
に判定することができ、簡便で信頼性の高い特性評価を
行うことができる。
は、上述の如く電流検出器および変位検出器によってコ
イル電流およびプランジャ変位とを検出し、期待値、例
えば同一条件のコイル電流を供給したときの実測したプ
ランジャ変位と比較し、この比較に基づいて特性評価を
行うようにしたため、従来のように保守員の読み取り誤
差等により良否判定に若干の差異が生じたり、また多大
な労力と経験を必要とすることなく、測定値と期待値の
両者に所定値以上の差異が認められた場合に異常と容易
に判定することができ、簡便で信頼性の高い特性評価を
行うことができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面によって説明す
る。電動機の制動装置として用いられるマグネットブレ
ーキは、エレベーター用として用いた場合の正面図であ
る図2に示すように、床上に設置したマシンビーム41
上に、電動機40と共に隣接してマグネットブレーキ2
0が固定される。この電動機40の図示しない回転子の
回転軸42は、マシンビーム41上に固定した軸受け4
3A,43Bにより回転自在に支持され、この回転軸4
2に回転ドラム21が取り付けられている。さらに、図
2の要求拡大側面図である図1に示すように、回転ドラ
ム21の円周面を挟むように一対の制動腕22A,22
BがピンP1,P2によって回動可能にマシンビーム4
1に支持されており、回転軸42の高さ付近の一対の制
動腕22A,22Bにはブレーキシュー23A,23B
が固定されている。また、制動腕22A,22Bの上部
にはそれぞれロッド25A,25Bが貫通して取り付け
られており、ロッド25A,25Bに装着された圧縮ば
ね26A,26Bによって、制動腕22A,22Bの上
部間隔が狭められ、これにより、ブレーキシュー23
A,23Bは回転ドラム21に押しつけられて制動力を
発生している。この制動腕22A,22Bの移動力を調
節する場合には、圧縮ばね26A,26Bの締め付け距
離を調節している。
る。電動機の制動装置として用いられるマグネットブレ
ーキは、エレベーター用として用いた場合の正面図であ
る図2に示すように、床上に設置したマシンビーム41
上に、電動機40と共に隣接してマグネットブレーキ2
0が固定される。この電動機40の図示しない回転子の
回転軸42は、マシンビーム41上に固定した軸受け4
3A,43Bにより回転自在に支持され、この回転軸4
2に回転ドラム21が取り付けられている。さらに、図
2の要求拡大側面図である図1に示すように、回転ドラ
ム21の円周面を挟むように一対の制動腕22A,22
BがピンP1,P2によって回動可能にマシンビーム4
1に支持されており、回転軸42の高さ付近の一対の制
動腕22A,22Bにはブレーキシュー23A,23B
が固定されている。また、制動腕22A,22Bの上部
にはそれぞれロッド25A,25Bが貫通して取り付け
られており、ロッド25A,25Bに装着された圧縮ば
ね26A,26Bによって、制動腕22A,22Bの上
部間隔が狭められ、これにより、ブレーキシュー23
A,23Bは回転ドラム21に押しつけられて制動力を
発生している。この制動腕22A,22Bの移動力を調
節する場合には、圧縮ばね26A,26Bの締め付け距
離を調節している。
【0009】マグネットブレーキ20は、その部分断面
図を図3に示すように、マグネットケース29内に固定
鉄心30を固定し、この固定鉄心30の外周には電磁コ
イル33を配置している。固定鉄心30とマグネットケ
ース29を垂直に貫通した穴には軸受け部材B1を介し
てロッド31が挿通しており、このロッド31の上部に
は固定鉄心30と対向するプランジャ32が固定され、
マグネットケース29のプランジャ32が貫通する部分
には軸受け部材B2が介され、ロッド31の下端はマグ
ネットケース29に設けられたフランジ29FにピンP
3,P4に軸支されたレバー34A,34Bと当接して
いる。レバー34A,34Bの他端は、制動腕22A,
22Bに設置された押圧力ロッド35A,35Bにより
押圧されてプランジャ32の反発方向にロッド31を押
圧している。
図を図3に示すように、マグネットケース29内に固定
鉄心30を固定し、この固定鉄心30の外周には電磁コ
イル33を配置している。固定鉄心30とマグネットケ
ース29を垂直に貫通した穴には軸受け部材B1を介し
てロッド31が挿通しており、このロッド31の上部に
は固定鉄心30と対向するプランジャ32が固定され、
マグネットケース29のプランジャ32が貫通する部分
には軸受け部材B2が介され、ロッド31の下端はマグ
ネットケース29に設けられたフランジ29FにピンP
3,P4に軸支されたレバー34A,34Bと当接して
いる。レバー34A,34Bの他端は、制動腕22A,
22Bに設置された押圧力ロッド35A,35Bにより
押圧されてプランジャ32の反発方向にロッド31を押
圧している。
【0010】このように構成されたマグネットブレーキ
20は、電磁コイル33に所定値以上の電流を供給する
と、プランジャ32が固定鉄心30側に吸引されて移動
し、ロッド31を押し下げ、ロッド31の下方への移動
によりレバー34A,34BはピンP3,P4を支点と
して二点鎖線のように変位し、押圧ロッド35A,35
Bを矢印b方向に移動させて、制動腕22A,22Bに
取り付けられたブレーキシュー23A,23Bが回転ド
ラム21を解放するため、ブレーキが解除される。一
方、電磁コイル33の電流供給を止めると、プランジャ
32の固定鉄心30側への吸引力がなくなり、図1に示
す圧縮ばね26A,26Bの力によって押圧ロッド35
A,35Bは矢印aの方向に押し戻されてプランジャ3
2は図3の状態に戻り、回転軸42は制動された状態と
なる。しかしながら、圧縮ばね26A,26Bの締め付
けが強過ぎると、押圧ロッド35A,35Bは矢印aの
方向に強く押され、プランジャ32の下方への移動が困
難となったり、ロッド31に偏芯が発生して軸受け部材
B1,B2との間に固渋が起こるため、マグネットブレ
ーキの特性評価を行う保全装置が必要である。
20は、電磁コイル33に所定値以上の電流を供給する
と、プランジャ32が固定鉄心30側に吸引されて移動
し、ロッド31を押し下げ、ロッド31の下方への移動
によりレバー34A,34BはピンP3,P4を支点と
して二点鎖線のように変位し、押圧ロッド35A,35
Bを矢印b方向に移動させて、制動腕22A,22Bに
取り付けられたブレーキシュー23A,23Bが回転ド
ラム21を解放するため、ブレーキが解除される。一
方、電磁コイル33の電流供給を止めると、プランジャ
32の固定鉄心30側への吸引力がなくなり、図1に示
す圧縮ばね26A,26Bの力によって押圧ロッド35
A,35Bは矢印aの方向に押し戻されてプランジャ3
2は図3の状態に戻り、回転軸42は制動された状態と
なる。しかしながら、圧縮ばね26A,26Bの締め付
けが強過ぎると、押圧ロッド35A,35Bは矢印aの
方向に強く押され、プランジャ32の下方への移動が困
難となったり、ロッド31に偏芯が発生して軸受け部材
B1,B2との間に固渋が起こるため、マグネットブレ
ーキの特性評価を行う保全装置が必要である。
【0011】図1は本発明の一実施例によるマグネット
ブレーキの保全装置の全体構成図である。交流電源回路
1から供給される電流は、ダイオードブリッジ2によっ
て整流され、また平滑コンデンサ3によって平滑された
後、ベースドライブ回路7によって制御される自己消弧
素子4によって任意の大きさに変換されて電磁プランジ
ャの電磁コイル33に供給され、この電磁コイル33に
は還流ダイオード5が並列に接続されている。電磁コイ
ル33への電流は、電流検出器6によって検出してマイ
クロコンピュータ9に取り込まれ、また、プランジャ3
2の動作距離すなわち変位を検出する変位検出器8は、
マグネットケース29の上部に取り付けられ、それによ
って検出した検出値もマイクロコンピュータ9に取り込
まれる。マイクロコンピュータ9として例示した特性評
価手段は、ベースドライブ回路7に電流のオン、オフ指
令を発生する電流制御処理手段F1000と、電流検出
器6および変位検出器8からの両検出値を取り込み記憶
する記憶処理手段F1500と、これら記憶した両検出
値を基に相関特性から特性評価の良否判定を行なう特性
評価処理手段F2000を有している。
ブレーキの保全装置の全体構成図である。交流電源回路
1から供給される電流は、ダイオードブリッジ2によっ
て整流され、また平滑コンデンサ3によって平滑された
後、ベースドライブ回路7によって制御される自己消弧
素子4によって任意の大きさに変換されて電磁プランジ
ャの電磁コイル33に供給され、この電磁コイル33に
は還流ダイオード5が並列に接続されている。電磁コイ
ル33への電流は、電流検出器6によって検出してマイ
クロコンピュータ9に取り込まれ、また、プランジャ3
2の動作距離すなわち変位を検出する変位検出器8は、
マグネットケース29の上部に取り付けられ、それによ
って検出した検出値もマイクロコンピュータ9に取り込
まれる。マイクロコンピュータ9として例示した特性評
価手段は、ベースドライブ回路7に電流のオン、オフ指
令を発生する電流制御処理手段F1000と、電流検出
器6および変位検出器8からの両検出値を取り込み記憶
する記憶処理手段F1500と、これら記憶した両検出
値を基に相関特性から特性評価の良否判定を行なう特性
評価処理手段F2000を有している。
【0012】図4は電流制御処理手段F1000のブロ
ック図を示しており、電流指令部1010からの電流指
令を基に電流制御演算部1020で演算を行ない、ベー
スドライブ回路7へ電流のオン、オフ指令を発生する。
これによって図1の自己消弧素子4が駆動され、マグネ
ットブレーキ20の電磁コイル33に任意の電流を供給
することができる。すなわち、自己消弧素子4を点弧す
ると、コンデンサ3から自己消弧素子4を介し電磁コイ
ル33へ電流が流れ込み、自己消弧素子4を消弧する
と、電磁コイル33のインダクタンスのエネルギーによ
り、還流ダイオード5との閉回路で減衰しつつ電流が流
れ、この自己消弧素子4の点弧、消弧の期間を制御する
ことにより電磁コイル33への電流値を制御して、コイ
ル電流の大きさを緩やかに増加、減少するよう電流指令
を与えることができるように構成されている。さらに、
流された電流を電流検出器6で検出し、マイクロコンピ
ュータ9に帰還して任意のゲインKを乗じた後、電流指
令部1010の電流指令と突き合わせを行なって良好に
制御するように構成している。尚、上述のようにマイク
ロコンピュータ9により電流制御を行なっているが、ア
ナログ回路等の手段でこれを行っても良い。
ック図を示しており、電流指令部1010からの電流指
令を基に電流制御演算部1020で演算を行ない、ベー
スドライブ回路7へ電流のオン、オフ指令を発生する。
これによって図1の自己消弧素子4が駆動され、マグネ
ットブレーキ20の電磁コイル33に任意の電流を供給
することができる。すなわち、自己消弧素子4を点弧す
ると、コンデンサ3から自己消弧素子4を介し電磁コイ
ル33へ電流が流れ込み、自己消弧素子4を消弧する
と、電磁コイル33のインダクタンスのエネルギーによ
り、還流ダイオード5との閉回路で減衰しつつ電流が流
れ、この自己消弧素子4の点弧、消弧の期間を制御する
ことにより電磁コイル33への電流値を制御して、コイ
ル電流の大きさを緩やかに増加、減少するよう電流指令
を与えることができるように構成されている。さらに、
流された電流を電流検出器6で検出し、マイクロコンピ
ュータ9に帰還して任意のゲインKを乗じた後、電流指
令部1010の電流指令と突き合わせを行なって良好に
制御するように構成している。尚、上述のようにマイク
ロコンピュータ9により電流制御を行なっているが、ア
ナログ回路等の手段でこれを行っても良い。
【0013】このようにして電磁コイル33に所定値以
上の電流を供給すると、前述のマグネットブレーキの動
作原理により、プランジャ32は圧縮ばね力に打ち勝っ
て下方に吸引される。このコイル電流Iとプランジャ変
位δとの相関関係を図5の特性図に示している。同図に
おいて、実線がコイル電流Iの時間tによる変化を、ま
た破線がプランジャ変位δの時間tによる変化をそれぞ
れ示している。電流検出器6によって検出したコイル電
流Iと、変位検出器8で検出したプランジャ変位δをマ
イクロコンピュータ9に取り込み、記憶処理手段F15
00で記憶する。
上の電流を供給すると、前述のマグネットブレーキの動
作原理により、プランジャ32は圧縮ばね力に打ち勝っ
て下方に吸引される。このコイル電流Iとプランジャ変
位δとの相関関係を図5の特性図に示している。同図に
おいて、実線がコイル電流Iの時間tによる変化を、ま
た破線がプランジャ変位δの時間tによる変化をそれぞ
れ示している。電流検出器6によって検出したコイル電
流Iと、変位検出器8で検出したプランジャ変位δをマ
イクロコンピュータ9に取り込み、記憶処理手段F15
00で記憶する。
【0014】次に、マイクロコンピュータ9は、特性評
価処理手段F2000で図7に示す特性評価のフローチ
ャートを実行する。まずステップS2010で記憶した
コイル電流Iとプランジャ変位δから、図6のヒステリ
シス特性図に示すヒステリシス特性を演算する。同図中
プランジャ変位δの立ち上がる際のコイル電流値をI
u、プランジャ変位δの立ち下がる際のコイル電流値を
Id、プランジャ変位δの最大値をδmaxとして記憶
する。次にステップS2020で、求めたプランジャ変
位の最大値δmaxと期待値とを比較し、所定値以上の
差異が認められた場合、ステップS2070でプランジ
ャ32と軸受部材B1,B2との間で固渋が発生したも
のとみなし、特性評価“不良”と識別する。またステッ
プS2020でプランジャ変位の最大値δmaxと期待
値がほぼ一致する場合、ステップS2030でプランジ
ャ変位δの立ち上がる際のコイル電流値Iuと、ステッ
プS2040においてプランジャ変位δの立ち下がる際
のコイル電流値Idとを期待値とそれぞれ比較し、所定
値以上の差異が認められた場合、ステップS2060で
図1に示す圧縮ばね25Aまたは25Bの締め付け不良
とみなし、特性評価は“不良”と識別する。しかし、各
検出値と期待値との差が全て所定値以下の場合、ステッ
プS2050で良好な特性が得られたものとして、特性
評価は“良好”と識別する。
価処理手段F2000で図7に示す特性評価のフローチ
ャートを実行する。まずステップS2010で記憶した
コイル電流Iとプランジャ変位δから、図6のヒステリ
シス特性図に示すヒステリシス特性を演算する。同図中
プランジャ変位δの立ち上がる際のコイル電流値をI
u、プランジャ変位δの立ち下がる際のコイル電流値を
Id、プランジャ変位δの最大値をδmaxとして記憶
する。次にステップS2020で、求めたプランジャ変
位の最大値δmaxと期待値とを比較し、所定値以上の
差異が認められた場合、ステップS2070でプランジ
ャ32と軸受部材B1,B2との間で固渋が発生したも
のとみなし、特性評価“不良”と識別する。またステッ
プS2020でプランジャ変位の最大値δmaxと期待
値がほぼ一致する場合、ステップS2030でプランジ
ャ変位δの立ち上がる際のコイル電流値Iuと、ステッ
プS2040においてプランジャ変位δの立ち下がる際
のコイル電流値Idとを期待値とそれぞれ比較し、所定
値以上の差異が認められた場合、ステップS2060で
図1に示す圧縮ばね25Aまたは25Bの締め付け不良
とみなし、特性評価は“不良”と識別する。しかし、各
検出値と期待値との差が全て所定値以下の場合、ステッ
プS2050で良好な特性が得られたものとして、特性
評価は“良好”と識別する。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明によるマグネ
ットブレーキの保全装置は、マイクロコンピュータ等の
特性評価手段によってコイル電流Iとプランジャ変位δ
の関係から特性評価を行うようにしたため、簡便な操作
で、マグネットブレーキの良否判定が可能であり、保守
員の経験を必要とすることなく信頼性の高い良否判定を
行うことができる。
ットブレーキの保全装置は、マイクロコンピュータ等の
特性評価手段によってコイル電流Iとプランジャ変位δ
の関係から特性評価を行うようにしたため、簡便な操作
で、マグネットブレーキの良否判定が可能であり、保守
員の経験を必要とすることなく信頼性の高い良否判定を
行うことができる。
【図1】本発明の一実施例によるマグネットブレーキの
保全装置の全体構成図である。
保全装置の全体構成図である。
【図2】一般的なマグネットブレーキの使用状態を示す
正面図である。
正面図である。
【図3】図2に示したマグネットブレーキの要部拡大断
面図である。
面図である。
【図4】図1に示したマグネットブレーキの保全装置に
おける電流制御処理のブロック図である。
おける電流制御処理のブロック図である。
【図5】コイル電流に対するプランジャ変位の特性図で
ある。
ある。
【図6】コイル電流とプランジャ変位によるヒステリシ
ス特性図である。
ス特性図である。
【図7】図1に示したマグネットブレーキの保全装置に
おける特性評価のフローチャートである。
おける特性評価のフローチャートである。
6 電流検出器 8 変位検出器 9 マイクロコンピュータ 20 マグネットブレーキ 32 プランジャ 33 電磁コイル δ プランジャ変位 F1000 電流制御処理手段 F1500 記憶処理手段 F2000 特性処理手段 I コイル電流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芦田 昌平 東京都千代田区神田錦町1丁目6番地 株 式会社日立ビルシステムサービス内 (72)発明者 下寺 誠 東京都千代田区神田錦町1丁目6番地 株 式会社日立ビルシステムサービス内 (72)発明者 氷野 仁 東京都千代田区神田錦町1丁目6番地 株 式会社日立ビルシステムサービス内 (72)発明者 佐藤 暢芳 東京都千代田区神田錦町1丁目6番地 株 式会社日立ビルシステムサービス内
Claims (2)
- 【請求項1】 電源回路から電磁コイルにコイル電流を
供給してプランジャを駆動し、これによって制動力を発
生させるマグネットブレーキの特性評価を行うマグネッ
トブレーキの保全装置において、上記コイル電流を検出
する電流検出器と、上記プランジャの変位を検出する変
位検出器と、上記電流検出器で検出したコイル電流値お
よび上記変位検出器で検出したプランジャ変位の関係か
ら期待値と比較して特性評価を行う特性評価手段を設け
たことを特徴とするマグネットブレーキの保全装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載のものにおいて、上記電
源回路が供給するコイル電流の大きさを緩やかに増加、
減少するよう電流指令を与える電流制御処理手段を設け
たことを特徴とするマグネットブレーキの保全装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34816192A JPH06191758A (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | マグネットブレーキの保全装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34816192A JPH06191758A (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | マグネットブレーキの保全装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06191758A true JPH06191758A (ja) | 1994-07-12 |
Family
ID=18395160
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34816192A Pending JPH06191758A (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | マグネットブレーキの保全装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06191758A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008168981A (ja) * | 2007-01-10 | 2008-07-24 | Hitachi Ltd | エレベーターブレーキ制御装置 |
JP2010018359A (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-28 | Toshiba Elevator Co Ltd | エレベータ用ブレーキ点検システム |
CN102642788A (zh) * | 2012-05-10 | 2012-08-22 | 厦门汉京自动化科技有限公司 | 一种具有停电应急开闸的静音开闸方法及装置 |
JP2014214797A (ja) * | 2013-04-25 | 2014-11-17 | 株式会社日立ビルシステム | 制動装置の動作特性評価装置 |
JP2014237501A (ja) * | 2013-06-06 | 2014-12-18 | 株式会社日立ビルシステム | エレベータ制動装置の診断装置 |
-
1992
- 1992-12-28 JP JP34816192A patent/JPH06191758A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008168981A (ja) * | 2007-01-10 | 2008-07-24 | Hitachi Ltd | エレベーターブレーキ制御装置 |
JP4685803B2 (ja) * | 2007-01-10 | 2011-05-18 | 株式会社日立製作所 | エレベーターブレーキ制御装置 |
JP2010018359A (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-28 | Toshiba Elevator Co Ltd | エレベータ用ブレーキ点検システム |
JP4667489B2 (ja) * | 2008-07-08 | 2011-04-13 | 東芝エレベータ株式会社 | エレベータ用ブレーキ点検システム |
CN102642788A (zh) * | 2012-05-10 | 2012-08-22 | 厦门汉京自动化科技有限公司 | 一种具有停电应急开闸的静音开闸方法及装置 |
JP2014214797A (ja) * | 2013-04-25 | 2014-11-17 | 株式会社日立ビルシステム | 制動装置の動作特性評価装置 |
JP2014237501A (ja) * | 2013-06-06 | 2014-12-18 | 株式会社日立ビルシステム | エレベータ制動装置の診断装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8011481B2 (en) | Method for monitoring operating states of an elevator unit by sensing movable brake part | |
KR101510809B1 (ko) | 전자기 브레이크용 검출기 | |
JP4667489B2 (ja) | エレベータ用ブレーキ点検システム | |
JPH05193858A (ja) | エレベータ安全ブレーキの機能および状態を検出且つ報知する装置 | |
JPH06191758A (ja) | マグネットブレーキの保全装置 | |
JP4937095B2 (ja) | エレベータ用巻上機ブレーキの制動力試験装置および試験方法 | |
US4023655A (en) | Brake for elevator | |
US6483047B1 (en) | Elevator brake load weighing system | |
JPH07259896A (ja) | マグネットブレーキの保全装置 | |
JP3192817B2 (ja) | ブレーキ付モータ | |
JPH06107387A (ja) | エレベーター電磁ブレーキの検査装置 | |
JP3133552B2 (ja) | マグネットブレーキの保全装置 | |
JPH06345349A (ja) | マグネツトブレーキの保全装置 | |
JP3281696B2 (ja) | 電磁ブレーキ動作判定装置 | |
JP3061500B2 (ja) | エレベータの電磁ブレーキ動作状態検出装置 | |
JPH07208511A (ja) | マグネットブレーキの保全装置 | |
JP5160094B2 (ja) | 電磁ブレーキ制御装置 | |
US2652132A (en) | Brake mechanism | |
CN213182569U (zh) | 一种应用于cpu的安装底座 | |
JP7445791B2 (ja) | エレベータ装置 | |
KR200213364Y1 (ko) | 엘리베이터의 인버터 과부하 검출장치 | |
US3193658A (en) | Resistance welding machine | |
WO2023047561A1 (ja) | エレベータ装置 | |
WO2023100319A1 (ja) | 非常止め装置用電動作動器の点検装置 | |
JPH07285750A (ja) | 電磁制動装置 |