JP7445791B2 - エレベータ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動で作動する非常止め装置を備えるエレベータ装置に関する。
エレベータ装置には、乗りかごの昇降速度を常時監視して、所定の過速状態に陥った乗りかごを非常停止させるために、ガバナおよび非常止め装置が備えられている。一般に、乗りかごとガバナはガバナロープによって結合されており、過速状態を検出すると、ガバナがガバナロープを拘束することで乗りかご側の非常止め装置を動作させ、乗りかごを非常停止するようになっている。
このようなエレベータ装置では、昇降路内に長尺物であるガバナロープを敷設するため、省スペース化および低コスト化が難しい。また、ガバナロープが振れる場合、昇降路内における構造物とガバナロープとが干渉しやすくなる。
これに対し、ガバナロープを用いず、電動で作動する非常止め装置が提案されている。このような非常止め装置に関する従来技術として、特許文献1に記載された技術が知られている。
本従来技術では、乗りかご上に、非常止め装置を駆動する駆動軸と、駆動軸を作動させる作動機構が設けられる。作動機構は、接続片を介して駆動軸に機械的に接続される可動鉄心と、可動鉄心を吸着する電磁石を備えている。駆動軸は、駆動バネによって付勢されているが、通常時は、電磁石が通電され可動鉄心が吸着されているため、作動機構によって駆動軸の動きが拘束されている。
非常時には、電磁石が消磁されて駆動軸の拘束が解かれ、駆動バネの付勢力によって駆動軸が駆動される。これにより、非常止め装置が動作して、乗りかごが非常停止する。
また、非常止め装置を通常状態に復帰させるときには、非常時に移動した可動鉄心に電磁石を移動して近付ける。電磁石が可動鉄心に当接したら、電磁石を通電し、可動鉄心を電磁石に吸着する。さらに、可動鉄心が電磁石に吸着された状態で、電磁石を駆動して、可動鉄心および電磁石を通常時の待機位置に戻す。
国際公開第2020/110437号
上記従来技術では、可動鉄心と接続片とが回動可能に接続される。このため、可動鉄心における電磁石との吸着面の向きが、非常時に可動鉄心が移動すると、変動する。吸着面の向きの変動が大きいと、電磁石と可動鉄心の吸着が不安定となり、非常止め装置の動作の信頼性が低下する恐れがある。
そこで、本発明は、電動で作動しながらも、動作の信頼性を向上できる非常止め装置を備えるエレベータ装置を提供する。
上記課題を解決するために、本発明によるエレベータ装置は、乗りかごと、乗りかごに設けられる非常止め装置と、乗りかごに設けられ、非常止め装置を駆動する駆動機構と、乗りかごに設けられ、駆動機構を作動させる電動作動器と、を備えるものであって、電動作動器は、可動部材と、可動部材と対向する電磁石と、電磁石を直線的に移動させる機構部と、駆動機構に接続されるとともに、可動部材が備える接続ブラケットに回動可能に接続される操作レバーと、を備え、電動作動器の待機状態においては、電磁石に可動部材が吸着されることにより、操作レバーおよび駆動機構が拘束され、非常止め装置を動作させるとき、電磁石が消磁されて操作レバーおよび駆動機構の拘束が解けると、駆動機構が作動するとともに、操作レバーが回動して可動部材が移動し、電動操作器は、移動した可動部材の傾きを抑制する部材を備え、さらに次の第1および第2の手段のいずれかを備える。
第1の手段は、部材によって、接続ブラケットに、可動部材による第1の力のモーメントとは逆方向に、第2の力のモーメントが作用し、かつ、部材は、移動した可動部材が備える接続ブラケットの端部に当接し、接続ブラケットにおける部材が当接する位置は、操作レバーと前記接続ブラケットとの係合部から離れた位置であることである。
第2の手段は、部材が、可動部材の移動を制限するストッパ部材であることである。
本発明によれば、電動作動器の動作の信頼性が向上するので、電動で作動する非常止め装置の信頼性が向上する
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
実施例1であるエレベータ装置の概略構成図である。 実施例1における電動作動器の機構部を示し、図1の設置状態における正面図である。電動作動器は作動状態である。 実施例1における電動作動器の機構部を示し、図1の設置状態における平面図である。電動作動器は作動状態である。 比較例であるエレベータ装置における電動作動器の機構部を示す。 実施例2における電動作動器の機構部を示し、図1の設置状態における正面図である。電動作動器は作動状態である。 実施例2における電動作動器の機構部を示し、図1の設置状態における平面図である。電動作動器は作動状態である。
以下、本発明の一実施形態であるエレベータ装置について、実施例1~2により、図面を用いながら説明する。なお、各図において、参照番号が同一のものは同一の構成要件あるいは類似の機能を備えた構成要件を示している。
図1は、本発明の実施例1であるエレベータ装置の概略構成図である。
図1に示すように、エレベータ装置は、乗りかご1と、位置センサ3と、電動作動器10と、駆動機構(12~20)と、引上げロッド21と、非常止め装置2とを備えている。
乗りかご1は、建築物に設けられる昇降路内に主ロープ(図示せず)により吊られており、ガイド装置(図示せず)を介してガイドレール4に摺動可能に係合している。駆動装置(巻上機:図示せず)により主ロープが摩擦駆動されると、乗りかご1は昇降路内を昇降する。
位置センサ3は、乗りかご1に備えられ、昇降路内における乗りかご1の位置を検出するとともに、検出された乗りかご1の位置から乗りかご1の昇降速度を常時検出する。したがって、位置センサ3により、乗りかごの昇降速度が所定の過速度を超えたことを検出することができる。
本実施例1では、位置センサ3は、画像センサを備え、画像センサによって取得されるガイドレール4の表面状態の画像情報に基づいて、乗りかご1の位置および速度を検出する。例えば、予め計測され記憶装置に記憶されるガイドレール4の表面状態の画像情報と、画像センサによって所得される画像情報を照合することにより、乗りかご1の位置が検出される。
なお、位置センサとしては、乗りかごに設けられ、乗りかごの移動とともに回転するロータリーエンコーダを用いてもよい。
電動作動器10は、本実施例では電磁操作器であり、乗りかご1の上部に配置される。電磁操作器は、例えば、ソレノイドもしくは電磁石によって作動する可動片もしくは可動杆を備えるものである。電動作動器10は、位置センサ3が乗りかご1の所定の過速状態を検出したときに作動する。このとき、操作レバー11に機械的に接続されている駆動機構(12~20)により、引上げロッド21が引き上げられる。これにより、非常止め装置2が制動状態となる。
なお、駆動機構(12~20)については後述する。
非常止め装置2は、乗りかご1の左右に一台ずつ配置される。各非常止め装置2が備える図示しない一対の制動子は、制動位置および非制動位置の間で可動であり、制動位置においてガイドレール4を挟持し、さらに、乗りかご1の下降により相対的に上昇すると、制動子とガイドレール4との間に作用する摩擦力により制動力を生じる。これにより、非常止め装置2は、乗りかご1が過速状態に陥ったときに作動し、乗りかご1を非常停止させる。
本実施例1のエレベータ装置は、ガバナロープを用いない、いわゆるロープレスガバナシステムを備えるものであり、乗りかご1の昇降速度が定格速度を超えて第1過速度(例えば、定格速度の1.3倍を超えない速度)に達すると、駆動装置(巻上機)の電源およびこの駆動装置を制御する制御装置の電源が遮断される。また、乗りかご1の下降速度が第2過速度(例えば、定格速度の1.4倍を超えない速度)に達すると、乗りかご1に設けられる電動作動器10が電気的に作動される。これにより、非常止め装置2が動作して、乗りかご1が非常停止される。
本実施例において、ロープレスガバナシステムは、前述の位置センサ3と、位置センサ3の出力信号に基づいて、乗りかご1の過速状態を判定する安全制御装置とから構成される。この安全制御装置は、位置センサ3の出力信号に基づいて乗りかご1の速度を計測し、計測される速度が第1過速度に達したと判定すると、駆動装置(巻上機)の電源およびこの駆動装置を制御する制御装置の電源を遮断するための指令信号を出力する。また、安全制御装置は、計測される速度が第2過速度に達したと判定すると、電動作動器10を作動するための指令信号を出力する。
前述のように、非常止め装置2が備える一対の制動子が引上げロッド21によって引き上げられると、一対の制動子がガイドレール4を挟持する。引上げロッド21は、電動作動器10に機械的に接続される駆動機構(12~20)によって駆動される。
以下、この駆動機構の構成について説明する。
電動作動器10の操作レバー11と第1の作動片16が連結され、略T字状の第1リンク部材が構成される。操作レバー11および第1の作動片16はそれぞれT字の頭部および足部を構成する。略T字状の第1リンク部材は、操作レバー11と第1の作動片16の連結部において、第1の作動軸19を介してクロスヘッド50に回動可能に支持される。T字の足部となる作動片16における操作レバー11と作動片16の連結部とは反対側の端部に、一対の引上げロッド21の一方(図中左側)の端部が接続される。
なお、電動作動器10が備える補助リンク部材91が、回動軸92を介して、クロスヘッド50に回動可能に支持される。補助リンク部材91については、後述する(図2)。
接続片17と第2の作動片18が連結され、略T字状の第2リンク部材が構成される。接続片17および第2の作動片18はそれぞれT字の頭部および足部を構成する。略T字状の第2リンク部材は、接続片17と第2の作動片18の連結部において、第2の作動軸20を介してクロスヘッド50に回動可能に支持される。T字の足部となる第2の作動片18における接続片17と第2の作動片18の連結部とは反対側の端部に、一対の引上げロッド21の他方(図中右側)の端部が接続される。
筐体30の内部から外部に伸びる操作レバー11の端部と、接続片17の両端部の内、第2の作動軸20よりも乗りかご1の上部に近い端部とが、それぞれ、乗りかご1上に横たわる駆動軸12の一端(図中左側)と他端(図中右側)とに接続される。駆動軸12は、クロスヘッド50に固定される固定部14を摺動可能に貫通している。また、駆動軸12は、押圧部材15を貫通し、押圧部材は駆動軸12に固定されている。なお、押圧部材15は、固定部14の第2リンク部材(接続片17、第2の作動片18)側に位置する。固定部14と押圧部材15の間に、弾性体である駆動バネ13が位置し、駆動バネ13には駆動軸12が挿通される。
なお、筐体30は、防塵用であり、後述する電動作動器10の機構部における塵埃の付着を防止する。操作レバー11および補助リンク部材91は、筐体30内において、電動作動器10の機構部に機械的に接続される。また、操作レバー11および補助リンク部材91は、筐体30の上面における開口部を通って、筐体30外部に延びている。
電動作動器10が作動すると、すなわち本実施例1では電磁石への通電が遮断されると、駆動バネ13の付勢力に抗して操作レバー11の動きを拘束する電磁力が消失するので、押圧部材15に加わる駆動バネ13の付勢力によって、駆動軸12が長手方向に沿って駆動される。このため、第1リンク部材(操作レバー11、第1の作動片16)が第1の作動軸19の回りに回動するとともに、第2リンク部材(接続片17、第2の作動片18)が第2の作動軸20の回りに回動する。これにより、第1リンク部材の第1の作動片16に接続される一方の引上げロッド21が駆動されて引き上げられるとともに、第2リンク部材の第2の作動片18に接続される他方の引上げロッド21が駆動されて引き上げられる。
図2は、本実施例1における電動作動器10の機構部を示し、図1の設置状態における正面図である。また、図3は、本実施例1における電動作動器10の機構部を示し、図1の設置状態における平面図である。ただし、図3では、筐体30については、図示が省略されている。なお、図2および図3において、非常止め装置は制動状態であり、電動作動器10は作動状態である。すなわち、エレベータ装置は、停止状態である。
エレベータ装置が通常運転されているとき、電動作動器10は、待機状態にある。図2中の二点鎖線が示すように、待機状態(図6参照)においては、操作レバー11に接続される可動部材34が、磁極面が可動部材34に対向し、コイルが通電されて励磁されている電磁石35に、電磁力によって吸着されている。なお、待機状態では、電磁石35は、図2に示す電磁石35の位置で、可動部材34を吸着している。これにより、駆動バネ13(圧縮バネ)の付勢力に抗して、操作レバー11の動きが拘束されている。
本実施例1において、可動部材34は、磁性体からなる。磁性体として、好ましくは、低炭素鋼やパーマロイ(鉄・ニッケル合金)などの軟磁性体が適用される。なお、可動部材34おいて、少なくとも電磁石35と吸着する部分が磁性体であればよい。
操作レバー11は、可動部材34に設けられる接続部材である接続ブラケット38に接続される。接続ブラケット38は、可動部材34における電磁石35との吸着面の裏面に固定される。接続ブラケット38は、この裏面から垂直方向に延在している。接続ブラケット38の延在部の中央部には、長孔94が設けられる。操作レバー11の一端部は、長孔94を通る係合ピン95を介して、接続ブラケット38に回動可能に接続される。長孔94の長手方向は、可動部材34の前述の裏面に平行な方向である。長孔94の長手方向に沿って、係合ピン95は摺動可能であり、係合ピン95とともに操作レバー11も移動可能である。
図3に示すように、本実施例1において、接続ブラケット38は、可動部材34の前述の裏面から垂直方向に延び、かつ互いに平行に配置されている二つの延在部を有する。これに二つの延在部に設けられる各長孔94が、互いに対向するように設けられる。これらの長孔94に、係合ピン95が通る。二つの延在部の各々の両端部の内、可動部材34と反対側の端部には、錘101が設けられる。なお、本実施例1では、板状の錘101の平面部と、延在部の平面部とが接合される。
接続ブラケット38には、錘101によって、係合ピン95を支点として、可動部材34による力のモーメントとは逆方向の力のモーメントが作用する。このため、可動部材34における電磁石35との吸着面の方向が、電磁石35の磁極面の方向に近くなる。これにより、電磁石35を移動して、励磁された電磁石35が可動部材34を吸着するときに、可動部材34が電磁石35に安定に吸着される。なお、吸着面および磁極面の各方向は、各面の法線方向とする。
好ましくは、錘101の重量は、錘101による力のモーメントと可動部材34による力のモーメントとが釣り合うように設定される。
図2に示すように、電動作動器10は、補助リンク部材91を有している。補助リンク部材91の長手方向の一端部は、回動軸92を介してクロスヘッド50に回動可能に支持される。回動軸92は、第1の作動軸19に隣接して配置される。補助リンク部材91の長手方向の他端部は、接続ブラケット38において長孔94に隣接する、長孔94と同様の長孔96を通る係合ピン97を介して、接続ブラケット38に回動可能に接続される。このため、補助リンク部材91は、その長手方向が操作レバー11の長手方向と平行になるように、操作レバー11に隣接して配置される。
補助リンク部材91により、非常止め装置2の動作時に、消磁された電磁石35から離れた場合でも、接続ブラケット38および可動部材34の姿勢が大きく変化することを抑制できる。これにより、接続ブラケット38および可動部材34が、電動作動器10の基板部40やクロスヘッド50に干渉することが防止される。また、補助リンク部材91により、電磁石35を移動して、励磁された電磁石35が可動部材34を吸着するときに、錘101とあいまって、可動部材34が電磁石35に、確実に、安定に吸着される。
なお、電動作動器10が補助リンク部材91を備えない場合でも、錘101により、接続ブラケット38および可動部材34の姿勢が大きく変化することを抑制できる。
次に、図2に示すような、電動作動器10の作動状態について説明する。
図示しない安全制御装置からの指令により、電磁石35の励磁が停止されると、可動部材34に作用する電磁力が消失する。これにより、可動部材34が電磁石35に吸着されることによる操作レバー11の拘束が解けるので、駆動バネ13の付勢力によって駆動軸12が駆動される。
駆動軸12が駆動されると、駆動軸12に接続される第1リンク部材、すなわち操作レバー11および第1の作動片が第1の作動軸19の回りに回動する。これにより、第1の作動片16に接続される引上げロッド21が引き上げられる。
上述のように操作レバー11が回動すると、操作レバー11に接続される可動部材34は、操作レバー11の回動方向に沿って、図2において二点鎖線で示す位置から、図2に示す可動部材34の位置まで移動する。
電動作動器10を、待機状態に復帰させるためには、次に述べるように、電動作動器10の機構部(36,37,40~42)によって、可動部材34を移動位置(図2)から待機時の位置(図2中の二点鎖線)に戻す。
図2,3に示すように、電動作動器10は、可動部材34を駆動するために基板部40の水平な平面部上に位置する送りねじ36を有する。送りねじ36は、基板部40の平面上に固定される第1の支持部材41および第2の支持部材42によって回転可能に支持される。電磁石35はコアプレート49における可動部材34側に固定される。コアプレート49において、電磁石35が固定される側とは反対側には、送りナット39が固定される。送りナット39は送りねじ36と螺合する。送りねじ36は、モータ37によって回転される。
基板部40は、乗りかご1上もしくはクロスヘッド50における水平な平面部上に載置されて固定される。したがって、電動作動器10の機構部は、乗りかご1上もしくはクロスヘッド50の水平な平面部上に位置する。なお、基板部40は、乗りかご1上もしくはクロスヘッド50における水平な平面部から構成されてもよい。
電動作動器10を待機状態に復帰させるには、まず、電磁石35を励磁しながら、モータ37を駆動して送りねじを回転させる。回転する送りねじ36と、コアプレート49を介して電磁石35に設けられる送りナット39とによって、モータ37の回転が、送りねじ36の軸方向に沿った電磁石35の直線的移動に変換される。これにより、電磁石35は、図2に示す可動部材34の移動位置に近づき、可動部材34は、電磁石35による電磁力が作用して、電磁石35に吸着する。なお、電磁石35は、励磁せずに移動させ、可動部材34に当接したら励磁するようにしてもよい。
可動部材34が電磁石35に吸着したら、電磁石35の励磁を継続しながら、モータ37の回転方向を逆にして、送りねじ36を逆転させる。これにより、可動部材34は、電磁石35とともに、待機時の位置まで移動する。
電動作動器10の基板部40上には、待機状態における電磁石35の下方に、弾性体である板バネからなる補助保持部56が設けられる。補助保持部56は、コアプレート49または送りナット39に当接する。なお、図2では、補助保持部56は、コアプレート49に当接する。補助保持部56は、コアプレート49および送りナット39を、送りねじ36に向けて付勢する。これにより、乗りかご1(図1)の動作時に生じる振動によって、送りナット39が移動することが防止される。
図4は、比較例であるエレベータ装置における電動作動器の機構部を示す。
本比較例では、接続ブラケット38が錘101(図2,3)を備えていない。
本比較例では、可動部材34が、非常止め装置2の動作時に、待機時の位置(図2の二点鎖線)から図4の位置まで移動すると、図4に示すように、送りねじ36の長手方向に対して大きく傾く。このため、電磁石35を移動させて、電磁石35に可動部材34を吸着させるとき、電磁石35と可動部材34との吸着状態が不安定になる。さらに、電磁石35と可動部材34とが互いに局所的に当接するため、可動部材34もしくは電磁石35が損傷する恐れがある。
これに対し、本実施例1では、錘101によって可動部材34の傾きが抑制されるので、電磁石35と可動部材34とが安定に吸着される。さらに、電磁石35と可動部材34の損傷が防止される。
上述のように、実施例1によれば、可動部材34の傾きを抑制する部材として、可動部材34と操作レバー11とを接続する接続ブラケット38に錘101を設けることにより、可動部材34と電磁石35との吸着の安定性が向上する。これにより、電動作動器10の動作の信頼性が向上するので、非常止め装置2の動作の信頼性が向上する。
なお、本実施例1によれば、乗りかご1の過速状態を検知した時に限らず、停電時においても、同様に、電動作動器10の動作の信頼性が向上する。
次に、本発明の実施例2であるエレベータ装置について説明する。なお、本実施例2の概略構成は、実施例1(図1)と同様である。
図5は、本実施例2における電動作動器10の機構部を示し、図1の設置状態における正面図である。また、図6は、本実施例2における電動作動器10の機構部を示し、図1の設置状態における平面図である。ただし、図6では、筐体30については、図示が省略されている。なお、図5および図6において、非常止め装置は制動状態であり、電動作動器10は作動状態である。すなわち、エレベータ装置は、停止状態である。
以下、主に、実施例1と異なる点について説明する。
本実施例2では、電動作動器10は、可動部材34における電磁石35との吸着面の方向が、電磁石の磁極面の方向から傾くことを抑制する部材として、接続ブラケット38の移動を制限するストッパ部材111を備えている。
ストッパ部材111は、基板部40上において、接続ブラケット38の可動部材34からの延在部の自由端部に対向する位置に固定的されるストッパ支持部材112に設けられる。
非常止め装置2の動作時に操作レバー11が作動軸19の回りに回動することに伴って可動部材34および接続ブラケット38が移動すると、接続ブラケット38の延在部の自由端部がストッパ部材111に当接する。これにより、送りねじ36の長手方向における可動部材34および接続ブラケット38の移動量が制限される。これにより、可動部材34の傾きが抑制される。
また、ストッパ部材111は、接続ブラケット38の延在部の自由端部において、長孔94の長手方向に沿って係合ピン95から離れた位置、本実施例2では係合ピン95の下方の位置において、接続ブラケット38の延在部の自由端部に当接する。
これにより、接続ブラケット38には、係合ピン95を支点として、可動部材34による力のモーメントとは逆方向に、接続ブラケット38の延在部の自由端部がストッパ部材111から受ける反力による力のモーメントが作用する。このため、可動部材34における電磁石35との吸着面の方向が、電磁石35の磁極面の方向に近くなる。すなわち、可動部材34の傾きが抑制される。これにより、電磁石35を移動して、励磁された電磁石35が可動部材34を吸着するときに、可動部材34が電磁石35に安定に吸着される。
なお、ストッパ部材111としては、例えば、ボルトが適用される。この場合、ボルト軸の先端が接続ブラケット38に当接する。また、ストッパ支持部材にボルトと螺合するねじ部を設けることにより、接続ブラケット38の移動を制限する位置を調整可能となる。これにより、確実に、可動部材34の傾きが抑制できる。
上述のように、実施例2によれば、可動部材34の傾きを抑制する部材として、可動部材34および接続ブラケット38の移動量を制限するストッパ部材を設けることにより、可動部材34と電磁石35との吸着の安定性が向上する。これにより、電動作動器10の動作の信頼性が向上するので、非常止め装置2の動作の信頼性が向上する。
本実施例2によれば、実施例1と同様に、乗りかごの過速状態を検知した時に限らず、停電時においても、電動作動器10の動作の信頼性が向上する。
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置き換えをすることが可能である。
例えば、電動作動器10は、乗りかご1の上方部のほか、下方部や側方部に設けられてもよい。これらの場合、電動作動器10の機構部は、乗りかご1、もしくは、かご枠などのかご構造部材における、水平な平面部上に位置する。
1…乗りかご、2…非常止め装置、3…位置センサ、4…ガイドレール、10…電動作動器、11…操作レバー、12…駆動軸、13…駆動バネ、14…固定部、15…押圧部材、16…作動片、17…接続片、18…作動片、19…作動軸、20…作動軸、21…引上げロッド、30…筐体、34…可動部材、35…電磁石、36…送りねじ、37…モータ、38…接続ブラケット、39…送りナット、40…基板部、41…送りねじ支持部材、42…送りねじ支持部材、49…コアプレート、50…クロスヘッド、55…モータ固定ブラケット、56…補助保持部、91…補助リンク部材、92…回動軸、94…長孔、95…係合ピン、96…長孔、97…係合ピン、101…錘、111…ストッパ部材、112…ストッパ支持部材

Claims (4)

  1. 乗りかごと、
    前記乗りかごに設けられる非常止め装置と、
    前記乗りかごに設けられ、前記非常止め装置を駆動する駆動機構と、
    前記乗りかごに設けられ、前記駆動機構を作動させる電動作動器と、
    を備えるエレベータ装置において、
    前記電動作動器は、
    可動部材と、
    前記可動部材と対向する電磁石と、
    前記電磁石を直線的に移動させる機構部と、
    前記駆動機構に接続されるとともに、前記可動部材が備える接続ブラケットに回動可能に接続される操作レバーと、
    を備え、
    前記電動作動器の待機状態においては、前記電磁石に前記可動部材が吸着されることにより、前記操作レバーおよび前記駆動機構が拘束され、
    前記非常止め装置を動作させるとき、前記電磁石が消磁されて前記操作レバーおよび前記駆動機構の拘束が解けると、前記駆動機構が作動するとともに、前記操作レバーが回動して前記可動部材が移動し、
    前記電動作動器は、移動した前記可動部材の傾きを抑制する部材を備え、
    前記部材によって、前記接続ブラケットに、前記可動部材による第1の力のモーメントとは逆方向に、第2の力のモーメントが作用し、
    前記部材は、移動した前記可動部材が備える前記接続ブラケットの端部に当接し、
    前記接続ブラケットにおける前記部材が当接する位置は、前記操作レバーと前記接続ブラケットとの係合部から離れた位置であることを特徴とするエレベータ装置。
  2. 乗りかごと、
    前記乗りかごに設けられる非常止め装置と、
    前記乗りかごに設けられ、前記非常止め装置を駆動する駆動機構と、
    前記乗りかごに設けられ、前記駆動機構を作動させる電動作動器と、
    を備えるエレベータ装置において、
    前記電動作動器は、
    可動部材と、
    前記可動部材と対向する電磁石と、
    前記電磁石を直線的に移動させる機構部と、
    前記駆動機構に接続されるとともに、前記可動部材が備える接続ブラケットに回動可能に接続される操作レバーと、
    を備え、
    前記電動作動器の待機状態においては、前記電磁石に前記可動部材が吸着されることにより、前記操作レバーおよび前記駆動機構が拘束され、
    前記非常止め装置を動作させるとき、前記電磁石が消磁されて前記操作レバーおよび前記駆動機構の拘束が解けると、前記駆動機構が作動するとともに、前記操作レバーが回動して前記可動部材が移動し、
    前記電動作動器は、移動した前記可動部材の傾きを抑制する部材を備え、
    前記部材が、前記可動部材の移動を制限するストッパ部材であることを特徴とするエレベータ装置。
  3. 請求項2に記載のエレベータ装置において、
    前記ストッパ部材は、移動した前記可動部材が備える前記接続ブラケットの端部に当接することを特徴とするエレベータ装置。
  4. 請求項3に記載のエレベータ装置において、
    前記ストッパ部材はボルトからなり、
    前記ボルトの軸の先端が前記接続ブラケットの前記端部に当接することを特徴とするエレベータ装置。
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JP2020083579A (ja) 2018-11-28 2020-06-04 株式会社日立製作所 非常止め装置及びエレベーター

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