JPS62155375A - 金属ガスケツト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は金属ガスケットに係り、特にボルト締結部位
から離間する箇所においてばね定数を大としてシール部
位に均等なシール圧を与えるとともにデツキ面間隙の拡
縮を防止し得て、安定したシールを果し得る金属ガスケ
ットに関する。

〔従来の技術〕

内燃機関を構成するシリンダヘッドとシリンダブロック
との接合部には、金属ガスケットが利用されている。金
属ガスケットは、シリンダヘッドとシリンダブロックと
のデツキ面をシールすべく形成されたビードを有し、こ
のビードが被接合部材同士を接合するボルト等の締結手
段の締結力によりデツキ面に弾性的なシール線を形成し
、シールを果すものである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、金属ガスケットを介してシリンダブロックに
シリンダヘッドを締結用ボルトによって締結した際に、
ボルト締結部位と該締結部位より離間する箇所とでは面
圧が異なり、この離間箇所ではボルト締結部位に比し面
圧が低く、同様にシール圧も低く、燃焼ガスのリークが
発生し易い欠点があった。この欠点を解消する手段とし
て、ボルト締結力を大にすれば良いが、その反面、ボル
ト締結部位の面圧が必要以上に高くなり、その結果、ビ
ードがデツキ面を損傷する惧れがあり、安易にボルト締
結力を大にすることはできなかった。

また、ボルト締結力によってシリンダヘッドが湾曲し、
特に燃焼室周りの間隙が大となり、歪みが生ずるもので
ある。このため、これらの歪みを生じた箇所から燃焼ガ
スがリークして、接合部に介装されている金属ガスケッ
トを汚損したり、含有した物質の堆積により、シール性
が低下するという不都合があった。また、使用時に例え
ば燃焼ガス圧力や機関熱の影響で燃焼室周りのデツキ面
間隙が拡縮することにより、金属ガスケットのビードに
交番荷重によってへたりが生ずるとともに、この交番荷
重が締結用ボルトにも作用してボルトやボルトの係合す
るシリンダヘッド部位を損壊させるおそれがあり、さら
にはボルトの締結力を減少させて金属ガスケットのシー
ル効果を低減させるという不都合がある。

〔発明の目的〕

そこでこの発明の目的は、上述の不都合を除去し、均等
なシール圧をシール部位に与えるとともに、燃焼室周り
のデツキ面間隙を補償部により補償し得て、シール性の
向上を図り得る金属ガスケットを実現するにある。

〔問題点を解決するための手段〕

この目的を達成するためにこの発明は、弾性金属板から
なる基板に燃焼室孔を形成し、前記基板には前記燃焼室
孔を囲繞すべくビードを設け、このビードをボルト締結
部位から離間するに従いばね定数を大としてシール部位
に均等なシール圧を与えるべく構成するとともに前記基
板には前記燃焼室孔を囲繞し前記ボルト締結部位側から
離間するに従い厚さが漸次増大する補償部を設けたこと
を特徴とする。

〔作用〕

この発明の構成によれば、接合部に介装された金属ガス
ケットは、ボルト締結部位から離間する箇所において、
デツキ面に均等な面圧を与えて均等なシール圧をシール
部位に作用させるとともに燃焼室周りの大なるデツキ面
間隙が補償部によって補償、されるので、燃焼ガス圧力
や機関熱の影響によりデツキ面間隙が拡縮するのを防止
し、シール性を向上する。これにより、燃焼ガスのリー
クを効率良く防止するとともに、ビードへの交番荷重の
作用を弱化させてビードのへたりを防止し、使用寿命を
長くする。

〔発明の実施例〕

以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細且つ具体的
に説明する。

第１〜５図はこの発明の第１実施例を示すものである。

図において、２は金属ガスケットであり、この金属ガス
ケット２は弾性金属板からなる基板４により構成されて
いる。この基板４には、燃焼室孔６が形成されていると
ともに、この燃焼室孔６の周辺に複数のボルト孔８が形
成されている。

また、前記基板４には、燃焼室孔６の縁部４ａを囲繞す
るとともに前記ボルト孔８の内側を周回するビード１０
が形成されている。

このビード１０は、第１ビード１０−１と第２と一ド１
０−２とからなり、ボルト締結部位であるボルト孔８近
傍の第１ビード１０−１とボルト締結部位から離間する
箇所であるボルト孔８．８間の第２と一ド１０−２との
断面形状が異なっている。即ち、第２図に示す如く、ボ
ルト締結部位であるボルト孔８側において、第１ビード
１〇−１の断面形状は、ビード高さＨｌ且つビード幅り
、で形成されている。一方、第３図に示す如く、ボルト
締結部位から離間するボルト孔８．８間において、第２
ビード１Ｏ−２は、ボルト締結部位から離間するに従い
前記第１ビード１０−１のビード高さＨｌよりも大なる
ビード高さＨ２且つビード幅Ｌ１よりも小なるビード幅
Ｌ２によって形成されている。これにより、金属ガスケ
ット２は、ボルト孔８側から離間するに従いばね定数が
漸次大となるように構成される。従って、金属ガスケッ
ト２が後述する接合部２２に介装され締結力により圧縮
された際に、第４図に示す如く、小なるデツキ面間隙Ｓ
ｌのボルト孔８側においてばね定数の小なる第１ビード
１０−１によりデツキ面に面圧を作用させるとともに、
第５図に示す如く、大なるデツキ面間隙Ｓ２のボルト孔
８．８間においてばばね定数の大なる第２ビード１０−
２によりデツキ面に前記第１ビード１０−１と均等な面
圧を作用させる。これにより、第１、第２ビード１０−
１．１０−２が当接するデツキ面のシール部位には、均
等なシール圧を与える。

また、前記基板４の燃焼室孔６の縁部４ａには、補償部
１２が以下の如く設けられる。即ち、第２図に示す如く
、ボルト孔８側の縁部４ａの第１ビード１０−１頂部が
指向する面には第１スペーサ１４を装着して厚さＴ１の
第１補償部１２−１を形成する。一方、第３図に示す如
く、ボルト孔８．８間の縁部４ａには、第２ビード１０
−２頂部が指向する面に第１スペーサ１４を装着すると
ともに他面にはボルト孔８側から離間するに従い厚さが
漸次増大する第２スペーサ１６を装着し、ボルト孔８．
８間の略中間部位において前記厚さＴ１よりも大なる厚
さＴ２の第２補償部１２−２を形成する。従って、基板
４の燃焼室孔６の縁部４ａは、ボルト孔８側が第１補償
部１２−１により囲繞されるとともに、ボルト孔８．８
間の厚さがボルト孔８側から離間するに従い漸次増大す
る第２補償部１２−２により囲繞される。なお、ボルト
締結部位から離間する箇所の第２ビード１０−２のばね
定数が大になるものであればよいから、第２ビード１０
−２の断面形状は上述の形状に限定されるものではない
。ところで、前記第２ビード１０−２のばね定数は、基
板４の弾性復元力並びに接合部２２に作用するボルト締
結力により決定される。この場合、燃焼室孔６を囲繞す
る第２ビード１０−２のシール圧がリークの発生を防止
するに必要な圧力を生ずるように考慮されるのは言うま
でもない。

第４．５図において、１８．２０は内燃機関を構成する
シリンダヘッド、シリンダブロックであり、このシリン
ダヘッド１８とシリンダブロック２０との接合部２２に
前記金属ガスケット２が介装される。なお、符号２４は
燃焼室、２６はピストンである。

以下、この第１実施例の作用を説明する。

シリンダヘッド１８とシリンダブロック２０間の接合部
２２に介装された金属ガスケット２は、ボルト孔８に挿
通する締結手段の締結力により圧縮され、これにより第
１、第２ビード１０−１．１０−２が高さを低減して圧
縮変形される。この変形により第１、第２ビード１０−
１．１０−２はシリンダヘッド１８とシリンダブロック
２２とのデツキ面に密着してシール線を形成する。この
とき、従来、ボルト締結力による面圧は、ボルト孔８近
傍で大きく、このボルト孔８から離間するに従い低くな
っていた。しかし、この実施例によれば、ボルト孔８側
から離間するに従い第２ビード１０−２のばね定数が大
になるように構成されているので、第２ビード１０−２
の弾性復元力は従来よりも大になる。これにより、ボル
ト締結力による面圧不足を充分に補償し得て面圧の比を
小とし、燃焼ガスのリークの発生を防止するに必要なシ
ール圧を均等に作用させることが可能となる。

また、ボルト締結部位から離間するに従い漸次増大する
第２補償部１２−２を設けたことにより、シリンダヘッ
ド１８の歪みに起因するボルト孔８．８間の大なるデツ
キ面間隙Ｓ２を補償する。また、ボルト孔８近傍の小な
るデツキ面間隙Ｓ１を第１補償部１２−１により補償す
る。これにより、燃焼ガス圧力や機関熱の影響によりデ
ツキ面間隙の拡縮を防止し、第１、第２ビードに作用す
る交番荷重を補償部１２によって弱化させ、第１、第２
ビード１０−１．１０−２のへたりを防止する。

そして締結用ボルトやこのボルトの係合するシリンダヘ
ッド１８部位の損壊を防止し得るとともに、締結用ボル
トの締結力の低下を防止でき、シール効果の低減を防止
し得る。

第６図はこの発明の第２実施例を示すものである。以下
の実施例において、上述の第１実施例と同一機能を果す
箇所には同一符号を付して説明する。この第２実施例の
特徴とするところは、燃焼室孔８を囲繞するビード１０
の形状を同一に形成するとともに、ビード１０の内空部
１０ａに第３スペーサ３０を設けた点にある。

この第２実施例の如く構成すれば、基板４のビード１０
を燃焼室孔８周りに同一形状に形成することができるの
で、製作を容易にすることが可能となる。また、ビード
１０の内空部１０ａに第３スペーサ３０を設けたので、
ビード１０のばね定数の低下を防止してビード１０のへ
たりを回避し、ビード１０の機能を良好に維持し得る。

なお、この発明は上述の実施例に限定されず、種々応用
改変が可能であることは勿論である。

例えば、第１実施例において、ボルト締結部位から離間
するに従いビード形状をばね定数が大となるように変更
したが、基板の材質によってビードに所定ばね定数を確
保させて燃焼室孔周りのビードを同一形状に形成するこ
とも可能である。これにより、基板のビードの製作が容
易となる。

また、金属ガスケット２を、第７図に示す如く、基板４
の燃焼室孔８の縁部４ａ両面に第１、第２スペーサ１４
．１６を設けて第２補償部１２−２を形成するとともに
、ビード１０の形成部位よりも外方で基板４の両面に第
４、第５スペーサ３２．３４を装着して第３補償部１２
−３を形成することも可能である。このように構成すれ
ば、第２補償部１２−２と第３補償部１２−３とがデ・
ツキ面に強く押圧されるので、締結時にビード１０が偏
平とならず、ビード１０の復元力の低下を防止してシー
ル性を良好に維持することが可能となる。

〔発明の・効果〕

以上詳細な説明から明らかなようにこの発明によれば、
ボルト締結部位から離間する箇所に形成されるビードの
ばね定数を大にすべく構成したことにより、ボルト締結
部位の離間箇所においてデツキ面への面圧を高め、これ
によりシール部位のシール圧を均等に作用させるととも
に、ボルト締結部位の離間箇所における燃焼室周りの大
なるデツキ面間隙を補償部により補償させ、燃焼ガス圧
力や機関熱の影響によりデツキ面間隙の拡縮を防止し、
シール性の向上を図る。これにより、燃焼ガスのリーク
を効率良く防止するとともに、リークした燃焼ガスによ
る金属ガスケットの汚損や含有した物質の堆積によるシ
ール効果の低減を防止し得る。更に、ビードに作用する
交番荷重を弱化させてビードのへたりを防止して使用寿
命を長くし１、締結用ボルトやボルトの係合するシリン
ダヘッド部位の損壊を防止し得るとともに、締結用ボル
トの締結力の低下を防止し得て、安定したシール効果を
得ることができる。また、この発明の構成によれば、構
成が簡単であり、製作が容易であるとともにコストを低
度とし得る。

【図面の簡単な説明】

第１〜５図はこの発明の第１実施例を示すもので、第１
図は金属ガスケットの平面図、第２図は第１図のｎ−ｎ
線による要部拡大断面図、第３図は第１図のｍ−ｍ線に
よる要部拡大断面図、第４．５図は接合部に金属ガスケ
ットを介装した状態の一部省略した要部断面図である。 第６図はこの発明の第２実施例を示すもので、金属ガス
ケットの要部拡大断面図である。 第７図はこの発明の他の実施例を示すもので、金属ガス
ケットの要部拡大断面図である。 図において、２は金属ガスケット、４は基板、６は燃焼
室孔、８はボルト孔、１０はビード、１２は補償部、１
４は第１スペーサ、１６は第２スペーサ、２２は接合部
、そして２４は燃焼室である。 第１　図　　　図面の、′苫Ｉ、”ＩＩ、嘗：二Ｃ：史
イル）第２図 第３図 第４図 第５図 第６図 ｎ 第７図 ｒｚ−ｚ　　　　　　　　　　　　　　１ど−ｊ手手続
補正書式式 ％式％ １、事件の表示 昭和６０年特許願第２９２８９４号 ２、発明の名称 金属ガスケット ３、補正をする者 事件との関係　　特許出願人 住　所　　埼玉県熊谷市大字三ケ尻字出ロ３３０８名　
称　　　日本メタルガスケット株式会社代表者植田耕作

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 弾性金属板からなる基板に燃焼室孔を形成し、前記基板
   には前記燃焼室孔を囲繞すべくビードを設け、このビー
   ドをボルト締結部位から離間するに従いばね定数を大と
   してシール部位に均等なシール圧を与えるべく構成する
   とともに前記基板には前記燃焼室孔を囲繞し前記ボルト
   締結部位側から離間するに従い厚さが漸次増大する補償
   部を設けたことを特徴とする金属ガスケット。