JPH01211660A - 積層金属ガスケット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は積層金属ガスケソ１−に係り、特に燃焼室孔
周りに生ずるデツキ面間隙を補償し、且つビート及び補
償部の機能劣化を防止するとともに、デツキ面の不整状
態を効果的に補償してシール性を向上させ得る積層金属
ガスケットに関する。

〔従来の技術〕

内燃機関を構成するシリンダヘッドとシリンダフロック
との接合部には、金属ガスケットが利用されている。金
属ガスケットは、シリンダヘッドとシリンダフロックと
のデツキ面をシールすべく基板に形成されたビードを有
し、このビードが被接合部材同士を接合するボルト等の
締結手段の締・　　結方によりデツキ面に弾性的なシー
ル線を形成し、シールを果すものである。金属ガスケッ
トとしては、例えば実開昭５４−４８２４４号公報に開
示されている。この公報に記載のものは、上板と下板と
の間に中板を介装して積層体を構成し、下板を折返して
縁どり部材を形成するとともにこの縁どり部材を中板の
ビードに重合させ、これによりライナー等の加工精度に
関係なく安定したシール面圧を付与するものである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、従来、金属ガスケットを介してシリンダブロ
ックにシリンダヘッドを締結用ボルトによって締結した
際に、ボルト締結力によってシリンダへノドが湾曲し、
特に燃焼室周りの間隙か人となり歪みが生ずるものであ
る。しかし、」−述した従来の金属ガスケットにおいて
は、締結状態で燃焼室孔周りや他の部位とが同一厚さに
なってしまうので、上述の歪みを生じた箇所から燃焼ガ
スがリークして接合部に介装されている金属ガスゲット
を汚損したり、含有した物質の堆積により、シール性が
低下するという不都合があった。また、使用時に、例え
ば燃焼ガス圧力や機関熱の影響で燃焼室周りのデツキ面
間隙が拡縮することにより、金属ガスケットの中板のビ
ーＩ−に交番荷重によってへたりが生ずるともに、この
交番荷重が締結用ボルトにも作用してボルトやボルトの
係合するシリンダヘッド部位を損壊させるおそれがあり
、さらには、ボルト締結力を減少させて金属ガスケット
のシール効果を低減させるという不都合がある。

また、締結力により中板のし−Ｉ・か圧縮変形された１
際に、中板の周縁部の端面が迫り出して下板の折返し部
位に当接し、過大な押圧力が折返し部位に作用するので
、折返し部位が損傷して破壊する惧れがあるとともにこ
の部位の強度が低下して使用寿命が短くなる不都合があ
った。

更に、従来の金属ガスケットにおいては、デツキ面の不
整状態を充分に補償させることができず、シール性が低
下するという不都合があった。

〔発明の目的〕

そこでこの発明の目的は、上述の不都合を除去し、シリ
ンダへ、ド締結時に生する燃焼室周りのデツキ面間隙を
所定厚さの補償部により補償し且つヒート及び補償部の
機能劣化を防止するとともに、デツキ面の不整状態をシ
ール材によって効果的に補償さ一已、ソール性を向上さ
せ得る積層金属ガスケノ１〜を実現すること憾ある。

〔問題点を解決するだめの手段〕

この目的を達成するためにこの発明は、燃焼室孔を囲繞
してビートを形成した弾性金属板からなる基板に副板を
積層した積層金属ガスケットにおいて、前記副板の板厚
を前記基板の板厚よりも大きく形成し、少なくとも前記
副板の燃焼室孔側周縁部を折返して所定厚さの補償部を
構成し、前記副板の燃焼室孔側周縁部を前記基板の燃焼
室孔側周縁部に重合させず前記副板の燃焼室孔側周縁部
の端面を前記基板の燃焼室孔側周縁部の端面から所定距
離離間させて設け、前記積層した基板と副板との少なく
ともデ・ツキ側面にはシール材を被着させたことを特徴
とする。

〔作用〕

この発明の構成によれば、シリンダヘッドの締結時に生
ずる燃焼室周りのデツキ面間隙を補償するために、□燃
焼室孔を囲繞して形成したビードのビード部位よりも燃
焼室孔側に所定厚さの補償部を構成している。９れによ
の、燃焼室周りの大なるデツキ面間隙を補償し、燃焼ガ
ス圧力や機関熱の影響によりデツキ面間隙が拡縮するの
を防止し、ヒートへの交番荷重の作用を弱化させてビー
トのへたりを防止する。また、締結力により基板のヒー
トが圧縮変形した際に、基板の周縁部の端面が副板の折
返し部に当接することがなく、補償部を構成する折返し
部が）員傷して破壊するのを防止する。更に、積層した
基板と副板との少なくともデツキ側面にはシール材を被
着したごとにより、デフ・１−面の不゛！イ状態を効率
良く補償させる。この結果、接合部のシール性を大幅に
向上させ得る。

〔実施例〕

以下図面に枯づいてこの発明の実施例を詳細且つ具体的
に説明する。

第１〜３図４Ｊ、この発明の第１実施例を示すものであ
る。第１図において、２ば多気筒用の積層金属ガスケッ
トであ□る。こ窃積層金属ガスケット２ば、基板４とこ
の基板４に積層される副板６とを有している。１１１１
記恭板４は、硬質の弾性金属板からなり、板厚Ｌ１を有
している。前記副板６は、基板４よりも軟質の部材から
なり且つ前記基板４の板厚１．よりも大なる板厚ｔ２を
存している。

積層した基板４及び副板６には、複数の燃焼室孔８が直
列に形成されているとともに、この燃焼室孔８の周辺に
後ｊＡｅする締結手段である締結用ボルト３０を挿通す
る複数のボルト孔１０が形成されている。

前記基板４には、燃焼室化８を囲繞してヒート−１２が
形成されている。また、基板４は、例えばヒート１２の
ｗ部１２ａ−１，１２ａ−２を形成した積層側面４−Ｆ
が副板６の積層側面６−Ｆに接して積層される。これに
より、基板４のヒート１２の頂部１２ｂは、第２図にお
いて上方に突出して位置ずろ。

前記副板６の燃焼室孔８側の周縁部６ｅは基板４が位置
する側に折返され、これにより副板６には折返し部１４
か形成される。また、前記副板６の周縁部６ｅを基板４
の燃焼室孔８例の周縁部４ｅに重合させず、副板６の周
縁部６ｅの端面６Ｃを基板４の周縁部４ｅの端面４ｃか
ら所定距離したけ離間すべく配置する。即ち、基板４の
周縁部４ｅの端面４Ｃは、副板６の周縁部６ｅの端面６
Ｃよりも燃焼室８から離間する外方に位置している。こ
れにより、副板６の板厚ｔ２は基板４の板厚ｔ１よりも
大きく形成されているので、基板４のビート１２を形成
したビー１”部位１６よりも燃焼室孔８側には基板４と
副板６とを単に重合させた厚さＨ１よりも大なる厚さＨ
２を有する所定厚さの補償部１８が構成される。この補
償部１８の厚さＨ２とビート部位１６等の他部位の厚さ
Ｈｌとの差は、燃焼室３２周りに生ずる間隙を適正に補
償させるべく、例えば４０〜１５０μで設定される。こ
の厚さＨ２を有する補償部１８は、燃焼室孔８周りのデ
ツキ面間隙を補償し、デツキ面間隙か拡縮するのを防止
するとともに、このデツキ面間隙の拡縮に起因するビー
ド１２のたたかれをも防止するものである。

また、この第１実施例においては、積層した基板４のデ
ツキ側面４−Ｄと副板６のデツキ側面６−Ｄとには夫々
厚さｔ３を有する第１、第２シール材２０．２２が被着
されている。この第１、第２シール材２０．２２は、後
述するシリンダヘット２４のデツキ面２４ｄとシリンダ
ブロック２６のデツキ面２６ｄとの不整状態を補償する
ものである。

前記基板４と副板６とを一体的に結合するには、例えば
ポルＩ・孔１０に中空円筒状の留め具（図示せず）を挿
入するとともに止め具の両端部を基板４、副板６面上に
折曲げてかしめを施したり、あるいは基板４、副板６の
外縁部の一部を突出させて形成し、これ等の突出部位を
スポット溶接やりヘット止めして基板４と副板６とを一
体に結合する。

また、第３図において、２４．２６は内燃機関を構成す
るシリンダへノド、シリンダブロックであり、このシリ
ンダヘッド２４のデツキ面２４ｄとシリンダブロック２
６のデツキ面２６ｄ間の接合部２Ｂに積層金属ガスケソ
ｌ−２を介装し、締結用ボルト３０により締結する。な
お、符号３２は燃焼室である。

次に、この第１実施例の作用を説明する。

例えばシリンダヘット２４のデツキ面２４．　ｄに基板
４のビード１２の頂部１２ｂ側を指向させるとともにシ
リンダブロック２６のデツキ面２６ｄには第２シール材
２２を当接して接合部２８に介装された積層金属ガスケ
ット２は、締結用ボルト３０の締結力により圧縮され、
これによりビード１２が高さを低減して圧縮変形される
。このとき、このヒート１２は、締結用ボルト３０の締
結力により漸次高さを低減するが、副板６の周縁部６ｅ
がシリンダヘット２４のデツキ面２４ｄに当接すること
によってその押下押圧が阻止され、つまり抑圧変形が抑
制され、偏平にならない。

そして、締結用ボルト３０をさらに強く締付けた場合に
は、ボルト締結力に対する内燃機関の剛性不足等によっ
てシリンダヘッド２４に歪みを生じ、特に燃焼室３２周
りのデツキ面の間隙が大となる問題がある。しかし、前
述の如く、ビード部位１６よりも燃焼室孔８側に補償部
１８を構成したことにより、この補償部１８の厚さＨ２
によって、シリンダヘット２４の歪みに起因する大なる
間隙を確実に補償させることができる。そして、デツキ
面２４ｄ、２６ａ全体には、均等なシール圧力を付与さ
せることができる。また、爆発力や機関熱の影響により
デツキ面が拡縮するのを補償部１８によって防止させ、
ビード１２に作用するたたかれ等による交番荷重を補償
部１８によって弱化させ、ビード１２のへたりを防止す
る。そして、締結用ボルト３０やこの締結用ボルト３０
の保合するシリンダヘッド２４部位の損壊を防止し得る
とともに、締結用ボルト３０の締結力の低減を回避させ
、安定したシール効果を得る。

また、副板６の周縁部６ｅの端面６ｃを基板４の周縁部
４ｅの端面４ｃから所定距離Ｉ、たけ離間させたので、
締結時に、基板４のビード１２が圧縮変形された際に、
基板４の周縁部４ｅの端面４Ｃが副板６の周縁部６ｅに
当接しないので、副板６の折返し部１４が損傷して補償
部１８が破壊するのを防止し、積層金属ガスケット２の
使用寿命を長くする。

更に、基板４のデツキ側面４−Ｄ及び副板６のデツキ側
面６−Ｄには第１、第２シール祠２０．２２を被着させ
たので、夫々デツキ面２２ｄ、２４ｄの不整状態を効率
良く補償させ、シール性の向上を図り得る。また、基板
４と副板６とは第１、第２シール材１８．２０の存在に
よりシリンダヘッド２４とシリンダブロック２６と電気
的に絶縁されることとなり、電食の発生等を低減し得る
。

更に、基板４のヒート１２の滑動を許容させ、復元性を
担保して、高いシール性を発揮させることが可能となる
。

更にまた、硬質の裁板４と軟質の副板６とを積層させた
ことにより、基板４と副板６とのなじみを良好とし、ま
た積層した基板４と副板６との接合状態を良好とし得る
。

また、補償部］８は副板６の周縁部６ｅを折返して構成
するだＬＪなので、その製作を容易とし、よって積層金
属ガスケット２を節単に構成し得る。

第４図は、この発明の第２実施例を示すものである。以
下の実施例においては、上述の第１実施例と同一機能を
果す箇所には同一符号を付して説明する。

この第２実施例の特徴とするところは、以下の点にある
。即ち、副板６の周縁部６ｅを折返して形成した折返し
部１４内に板厚ｔ４を有するスベ−ザ部材４２を抱持さ
せて厚さＨ３を有する補償部４４を構成した。

この第２実施例の構成によれば、上述の第１実施例と同
効を得るとともに、補償部４４のスペーサ部材４２によ
って補償部４４の厚さを調整させ、デツキ面間隙に合致
した補償部４４の高さを容易に変更し得て、シール面圧
を一定に維持させ、シール性を向」ニさせることが可能
となる。

第５図は、この発明の第３実施例を示すものである。

この第３実施例の特徴とするところは、以下の点にある
。即ち、基板４の積層側面４−Ｆと副板６の積層側面６
−Ｆ間には、厚さＨ５を有する第３シール材５２を被着
させるとともに、厚さＨ４を有する補償部５４を構成し
た。

この第３実施例の構成によれば、上述の第１実施例と同
効を得るとともに、基板４と副板６との密着性を向」ニ
させ、基板４と副板６との間から燃焼ガスがリークする
等の不都合を防止し、より効果的にシールを果せし７め
ることか可能となる。

なお、この発明は上述の実施例に限定されず、種々応用
改変が可能であることは勿論である。

例えば、所望ｔこより第１、第２、第３シール材の厚さ
を一部あるいは全体的に変更することが可能である。

また、第２実施例においてスペーサ部材を、副板とシリ
ンダブロックのデツキ面間、あるいは副板の周縁部とシ
リンダヘッドのデツキ面間に設けることも可能である。

更に、補償部の厚さを調整するスペーサ部材としては、
メツキ、溶着、塗着等を施したり、金属または耐熱性樹
脂等の部材を設けることが可能である。

更にまた、副板の折返した周縁部の厚さを、例えばボル
ト締結部位において小さくする一方、ボルト締結部位か
ら離間する箇所においては大きくし、これにより、例え
ばボルト締結部位においては点接触させる一方、ボルト
締結部位から離間する箇所においては線接触させ、シー
ル性を担保さ・上前る。

また、基板のビードの幅や高さを、デツキ面間隙に応し
て変更することも可能である。

〔発明の効果〕

以上詳細な説明から明らかなようにこの発明によれば、
副板の板厚を基板の板厚よりも大きく形成し、少なくと
も副板の燃焼室孔側周縁部を折返して所定厚さの補償部
を構成し、副板の燃焼室孔側周縁部を基板の燃焼室孔側
周縁部に重合させず副板の燃焼室孔側側周縁部の端面を
基板の燃焼室孔側周縁部の端面から所定距離離間させて
設け、積層した基板と副板との少なくともデツキ側面に
はシール材を被着させたことにより、燃焼室周りに住す
るデツキ面間隙を補償し、これにより積層金属ガスケッ
トの汚損や含有した物質の堆積やビードに作用する交番
荷重を弱化させてビードのへたり等の発生を防止し、こ
の結果、シール性を向上させるとともに使用寿命を長く
し得る。

また、ボルト締結時に、基板のビードが圧縮変形された
際には基板の周縁部の端面が副板の折返し部位に当接し
ないので、折返し部位が抹１傷して補償部が破壊するの
を防止し得て、金属カスケソトの使用ノＪ命をさらに長
くし得る。

更に、基板と副板との少なくともデツキ側面にはシール
材を被着させたので、デツキ面の不整状態を効率良く補
償させ、さらにシール性の向上を）Ａすｉ５る。

更に、この発明の構成によれば、補償部を容易に構成す
ることができ、積層金属ガスケットの製作を簡便に果し
得る。

【図面の簡単な説明】

第１〜３図はこの発明の第１実施例を示し、第１図は積
層金属力スケノトの一部平面図、第２図は第１図の■−
■線による積層金属ガスケットの要部拡大断面図、第３
図は積層金属ガスケットを内燃機関の接合部に介装した
状態の一部省略した要部断面図である。 第４図はこの発明の第２実施例を示し、積層金属ガスゲ
ットの要部拡大断面図である。 第５図はこの発明の第３実施例を示し、積層金属ガスケ
ットの要部拡大断面図である。 図において、２は積層金属ガスケット、４は基板、６は
副板、８は燃焼室孔、１２は基板のビード、１４は折返
し部、１６はヒート部、１８は補償部、２０は第１ソー
ル材、２２は第２シール材、２４はシリンダヘッド、２
６はシリンダブロック、２８は接合部、そして３２は燃
焼室である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、燃焼室孔を囲繞してビードを形成した弾性金属板か
   らなる基板に副板を積層した積層金属ガスケットにおい
   て、前記副板の板厚を前記基板の板厚よりも大きく形成
   し、少なくとも前記副板の燃焼室孔側周縁部を折返して
   所定厚さの補償部を構成し、前記副板の燃焼室孔側周縁
   部を前記基板の燃焼室孔側周縁部に重合させず前記副板
   の燃焼室孔側周縁部の端面を前記基板の燃焼室孔側周縁
   部の端面から所定距離離間させて設け、前記積層した基
   板と副板との少なくともデッキ側面にはシール材を被着
   させたことを特徴とする積層金属ガスケット。