JPS5810400B2 - 新規なエストラジオ−ル誘導体とその製造方法及び抗腫瘍剤 - Google Patents

新規なエストラジオ−ル誘導体とその製造方法及び抗腫瘍剤

Info

Publication number
JPS5810400B2
JPS5810400B2 JP15217678A JP15217678A JPS5810400B2 JP S5810400 B2 JPS5810400 B2 JP S5810400B2 JP 15217678 A JP15217678 A JP 15217678A JP 15217678 A JP15217678 A JP 15217678A JP S5810400 B2 JPS5810400 B2 JP S5810400B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
estratriene
fluoro
acetate
conjugate
estradiol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP15217678A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5579400A (en
Inventor
榎本聰
浅野喜朗
田村文男
田中弘光
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kureha Corp filed Critical Kureha Corp
Priority to JP15217678A priority Critical patent/JPS5810400B2/ja
Priority to US06/062,819 priority patent/US4260736A/en
Priority to DE2932606A priority patent/DE2932606C2/de
Priority to FR7920546A priority patent/FR2433537A1/fr
Priority to CH740179A priority patent/CH642976A5/de
Priority to CA000333653A priority patent/CA1120922A/en
Priority to IT25084/79A priority patent/IT1196399B/it
Priority to NL7906178A priority patent/NL190747C/xx
Priority to GB7928321A priority patent/GB2028336B/en
Publication of JPS5579400A publication Critical patent/JPS5579400A/ja
Priority to US06/212,117 priority patent/US4360663A/en
Priority to FR8101887A priority patent/FR2476093A1/fr
Publication of JPS5810400B2 publication Critical patent/JPS5810400B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Steroid Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規な抗腫瘍性ステロイドホルモン結合体に
関するものである。
詳しくは、エストラジオール誘導体と抗腫瘍剤とを化学
的に結合させたエストラジオール誘導体の結合体及び、
その製造方法及び、本結合体を主成分とする抗腫瘍剤に
関するものである。
周知の如く、既知抗腫瘍剤の多くは、癌細胞を破壊する
と同時に、正常細胞にも一部著しい影響を及ぼすものが
多く、副作用が強く、長期投与が困難なために、癌細胞
を根絶することが困難であると考えられている。
本発明者等は、従来の抗腫瘍剤の欠点を解決し、治療効
果の高い抗腫瘍剤を開発するための研究をおこなった結
果、ある特定の組織又は細胞が癌化した場合に、それを
集中的に攻撃して消滅せしめる新規化合物を見い出し、
本発明に到達したのである。
この新規化合物の結合体の構造は次の一般式(I)によ
って表示される。
一般式 示す) この結合体の特徴は、エストラジオールのレセプターを
有する組織又は細胞に選択的に作用するもので、エスト
ラジオールをキャリヤーとしこれに殺細胞力の強い既知
制ガン剤を化学的に結合せしめたものである。
従って、もし組織の細胞がガン化した場合に、本結合体
はその部所に選択的に分布し、他に副作用を及ぼすこと
なく破壊し得るものである。
更に、本発明の結合体はエストラジオールが制ガン剤の
キャリヤーとして十分にその目的を果すように3位のO
H基をアシルオキシ基例えばルに変換しているのが特徴
である。
これ等のアシルオキシ基は体内で自然に分解し、OH基
にもどってレセプターへの結合を可能ならしめているも
のである。
エストラジオールと抗腫瘍剤との結合に際しては、エス
トラジオールの活性部位が阻害されないように結合させ
ることが重要であり、一方、エストラジオールと結合す
る抗腫瘍剤の部位は、該結合によって抗腫瘍活性を阻害
しない部位でなければならない。
かかる結合は、導入結合剤を用いておこないうる。
導入結合剤を用いる場合、これによって新たな毒性が生
じるようなものであってはならない。
エストラジオールと抗腫瘍剤との結合は、モノブロモア
セチルブロマイド、モノクロロアセチルクロライド、モ
ノクロロ酢酸、モノブロモ酢酸等の導入結合剤を用い、
エストラジオールの非活性部位の水酸基と反応させて 一般式 (ここに、Bはエストラジオールから1個の水酸基がと
れた基を表わし、Xは、ハロゲン原子を表わす) で示されるエステルとし、このハロゲンを抗腫瘍剤の所
望の基と反応させて、本発明のエストラジオール−抗腫
瘍剤の結合体を得る。
さらに具体的に反応条件を説明するならば、エストラジ
オールの3位のOH基をテトラヒドロフラン(THF
)等の溶媒中でアルカリと作用させて、−0Na又は−
OK となしさらに、無水THF、CHCl3、ベンゼ
ン等の溶剤中でベンゾイルクロリド、或いはアセチルク
ロリド、或いはプロピオニルクロリド等を作用させそれ
等の酸のエステルとする。
次に、この生成物をジメチルスルホキシド(DMSO)
、ジメチルホルムアミド(DMF)、ピリジン、アセト
ン、THF等の溶剤中で、エストラジオールの17位の
OH基と上記の導入結合剤すなわち、モノブロモアセチ
ルプロミド等とを反応させ、次に、該反応生成物をジメ
チルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ピリジン、
トルエン、四塩化炭素、クロロホルム、テトラヒドロフ
ラン(THF)等の溶剤中で、所定の抗腫瘍剤と反応さ
せる。
たとえば、反応温度は、通常0乃至100℃好ましくは
、0乃至50℃であり、反応時間は、2乃至74時間で
ある。
得られた反応生成物を常法により精製することによって
、本発明のエストラジオール誘導体の結合体が得られる
結合体の合成の順序は必要に応じて変化し得るものであ
る。
例えばエストラジオールと制ガン剤を先に結合剤を用い
て合成した後に、エストラジオールの骨格上の3位OH
基を所望の酸でエステル化を行うこともできる。
この種の製造法の詳細は、下記の実施例より容易に理解
される。
勿論、該実施例は具体的−態様を示すものに過ぎず、上
述の反応において種々の反応条件を考慮しうる。
このようにして得られた本発明の結合体は、赤外吸収ス
ペクトル、紫外吸収スペクトル、核磁気共鳴、元素分析
、融点等の手段により構造を確認した結果、一般式Iで
示されるエストラジオール誘導体の結合体であることを
確認した。
さらに、本発明のエストラジオール誘導体の結合体の急
性毒性、エストロゲン感受性を有する細胞へのとりこみ
試験、制癌試験をおこなった結果、毒性が著しく低く、
かつエストロゲン感受性を有する細胞へのとりこみが著
しく、かつ、制癌作用が著しいことが明らかとなった。
本発明の結合体は、エストラジオール感受性を有する組
織或いは細胞がガン化した場合に特に有効に作用するこ
とから、子宮ガン、乳ガン、前立腺ガン、甲状腺ガン等
に適用される。
しかして、その他のガン、例えば胃ガン、直腸ガン、口
頭ガン、食道ガン、肺ガン、皮フガン、白血病等に対し
ても、有効であり既知制ガン剤に比してはるかに毒性が
低い。
その理由は今後の研究に待たねばならないがレセプター
概念に立脚した薬効の発現以外の機構によるものと考え
られる。
本結合体を治療薬として使用する際には、既知制癌剤と
同様な任意慣用の方法で調製することが出来る。
例えば、経口投与用の錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル等
は組成物中に結合剤、賦形剤、包含剤、潤滑剤、界面活
性剤、崩壊剤の如きものを含有してもよし・。
又、経口用液体製剤は水性又は油性懸濁液、溶液、シロ
ップ、振とう合剤であってもよ(・。
座薬は親油性又は親水性基剤と安定剤、分解剤、着色剤
等を配合してもよい。
注射液は水性又は可溶化剤、栄養剤、安定剤、界面活性
剤、等が混入してもよい。
又、場合により薬剤活性を維持又は高めるため、許容範
囲内でアルカリ、酸、塩類等が添加されることもある。
このように目的に応じて製剤化された結合体は、経口、
経皮、筋肉内、腹腔内、静脈内、直腸内、局所等の諸経
路によって投与される。
其の投与量は投与方式及び治療の程度によって異なるも
のであるが、大略、次の通りである。
成人に対し、経口投与1日当り約0.1 タ/に9〜5
0■/kg。
成人に対し、静脈注射1日当り約0,01wg/kg〜
201r19/kg0而して、係る結合体からなる本発
明は、以下の如き優れた特徴によって集約される。
(1)レセプターを有する組織が癌化した場合に、その
部位に選択的に作用し癌細胞を攻撃、消滅せしめる。
したがって少量投与で効果がある。(2)既知制癌剤単
独投与に比し、副作用が少なく、長期投与が可能なので
癌細胞を根絶できる。
(3)結合体に使われるキャリヤとしてのエストラジオ
ールは明確な単一構造化合物で、且つ、生理作用も明ら
かなので安心して使用できる。
(4)結合体に使われる抗腫瘍剤は構造、活性共に既知
のものであるため安心して使用できる。
(5)癌細胞のレセプターを分析し、これに対応するス
テロイドホルモンを結合体のキャリヤに選ぶことにより
、目的をもって多種の癌を治療することができる。
(6)結合体は、経口、注射、座薬等の通常の手段で投
与し得る。
このように優れた特徴をもつ本発明は、今後、医学界は
もとより人類に大きく貢献できるものと思われる。
以下、実施例を以って、本発明を説明するが、特にこれ
によって本発明は限定されない。
実施例 1 3−ベンゾイルオキシ−1・3・5(10)−エストラ
トリエン−17β−〔5−フルオロ−2・4−ジオキソ
−ピリミジン−1−イル〕アセテートの合成 l・3・5(10)−エストラトリエン−3・17β−
ジオール101をTHFloomlに溶解し、NaOH
1,47?を含む水溶液10m1を加え、室温で30分
間攪拌した。
次いで、80℃の浴上で減圧下に蒸発乾固し、水分を出
来うる限り除去した。
残渣を再度無水THF に溶解し、ベンゾイル クロリ
ド5.5gを含むエチルエーテル溶液50m1を滴下し
、室温で16時間反応した。
反応終了後、生成した食塩を常法により分離し、ろ液を
減圧下に蒸発乾固し、未反応のベンゾイル クロリドを
除去するために、0.1N−NaOH溶液200771
m1を加え、室温で15分間攪拌した。
得られた白色結晶をG−3フイルターで分離し、蒸溜水
で良く洗浄し、デシケータ−中で減圧乾燥した。
シリカゲルによる薄層クロマトグラフィー分析では、エ
チルアセテート:シクロヘキサン50:30容量比の展
開溶媒でRfo、34のメインスポットを示した。
この粗結晶をエチルアセテート、エチルエーテルより結
晶化し、8.6gの白色結晶を得た。
融点、元素分析、赤外吸収スペクトルにより、該生成物
が17β−ヒドロキシ−1・3・5(10)−エストラ
トリエン−3−ベンゾエートであることを確認した。
次いで、この化合物7.0gを無水THF に溶解し、
ピリジン2.0fIを加え、−5℃に冷却した。
30%モノブロモアセチルプロミド−四塩化炭素溶液1
5.5gをTHF50rrLlに溶解させたものを上記
の混合物に、ゆっくりと滴下した。
滴下後混合物を一5℃で2時間、次いで水浴上で4時間
攪拌後に冷蔵庫中に16時間静置した。
反応終了後、生成した白色沈澱なG−4フイルターでろ
別し、30℃の湯浴上で減圧下で蒸発乾固し、エチルエ
ーテル200m1を加えて、攪拌した結果、白色結晶5
.3gを得た。
このものの元素分析値、及び融点は下記の通りであった
元素分析値 シリカゲル薄層クロマトグラフィー分析では、エチルア
セテート:シクロヘキサン50 : 30容量比の展開
溶媒を用いた場合、Rf=0.77のシングル スポッ
トを示した。
赤外吸収スペクトル測定結果は、水酸基の特性バンドが
消失しており、3−ベンゾイルオキシート3・5(10
)−エストラトリエン−17β−モノブロモアセテート
が得られていることを確認した。
赤外吸収スペクトル(CrrL’)IRバンド2920
.1735.1728.1595゜1579.1490
.1448.1412゜1382.1286.1280
.1260゜121O11200,1170,1145
゜1095.1075,1019,1004゜1897
.780,700,680゜ 得られた化合物5.Ovを50wLlのDMF に溶解
した溶液を5−フルオロウラシル(5−Fu)1.29
y及ヒ)リエチルアミン1.51をDMF50rIL
lに室温で溶解した溶液に徐々に加え、室温で24時間
反応させた。
反応終了後、50℃の湯浴上でD■゛を減圧下に除去し
、得られた残渣に水500mA’を加え、室温で攪拌し
た。
この結果、白黄色沈澱が析出した。
遠心分離により、結晶を分離し、同量の水で2回洗浄し
た後、遠心分離機によって結晶を集め、減圧下に乾燥し
た。
次いでエタノールlQQm/!’を加え、可溶性成分を
減圧下乾燥し、白色結晶4.51を得た。
この生成物のシリカゲルによる薄層クロマトグラフィー
分析では、エチルアセテート:シクロヘキサン50 :
50容量比を展開溶媒を用いた場合、RfO,32に
メインスポットを示した。
粗結晶をエチルアセテート/シクロヘキサン系溶剤から
再結晶した。
この生成物の融点は、205〜208℃であり、薄層ク
ロマトグラフィー分析では、前記の条件下において、R
fo、32のシングルスポットを示した。
この生成物の元素分析値は下記の通りである。元素分析 赤外吸収スペクトルは下記の通りであり、目的とする3
−ベンゾイルオキシ−1・3・5(10)−エストラト
リエン−17β−〔5−フルオロ−2・4−ジオキソ−
ピリミジン−1−イル〕アセテートが得られたことを確
認した。
赤外吸収スペクトル(CIIL’)IRバンド3400
.3180.3060.2910゜2860.1748
.1728.1700゜1685.1660.1595
.1578、1487.1446.1415.1377
゜1338.1259.1240.1205゜1168
.1142.1054.1018゜995.969.8
90.786.772゜709.702゜ 実施例 2 3−プロピオニルオキシート3・5(10)−エストラ
トリエン−17β−〔5−フルオロ−2・4−ジオキソ
−ピリミジン−1−イル〕アセテートの合成 l・3・5(10)−エストラトリエン−3・17β−
ジオール10りをTHFloomlに溶解し、NaOH
1,5rを含む水溶液1OrrLlを加え室温で1時間
攪拌した。
次に80℃の浴上で減圧下に蒸発乾固し、水分を出来る
だけ除去した。
残渣を再度無水THF に溶解し、プロピオン酸クロリ
ド5.61を含むエチルエーテル溶液50m1を滴下し
、室温で20時間反応させた。
反応後生成した食塩を常法により分離し、r液を減圧下
に蒸発乾固し、未反応のプロピオン酸クロリドを除去す
るために0.1N−NaOH溶液210ilを加え25
℃で30分間攪拌し白色結晶を分離し、水洗後、減圧乾
燥した。
元素分析、赤外吸収スペクトルより17β−ヒドロキシ
ート3・5(10)−エストラトリエン−3−プロピオ
ネートである事を確認した。
この化合物7.11を無水THF に溶解し、ピリジン
2,57を加え一5℃に冷却した。
このものに30%モノブロモアセチルプロミド−四塩化
炭素溶液16?をTHF 55rILlに溶解したもの
を滴下し、−5℃で3時間、更に水浴上で3時間攪拌し
、冷蔵庫中に1日放置した。
反応終了後生成した白色沈澱をろ別し、30℃の湯浴上
で減圧下に蒸発乾固し、エチルエーテルから再結晶し、
白色結晶4.7ftを得た。
生成物の赤外吸収スペクトルを調べた結果3600〜3
200CrfL−1のバンドが消失していた。
この結果より、3−プロピオニルオキシート3・5(1
0)−エストラトリエン−17β−モノブロモアセテー
トが得られたことが確認された。
この3−プロピオニルオキシート3・5 (10)−エ
ストラトリエン−17β−モノブロモアセテート2.8
4g、5−Fu−銀塩1.5gをDMSO50WLlに
分散溶解させ、光のしゃ断下、室温で48時間反応させ
た。
反応終了後、G−4フイルターを用いて、生成したAg
Brをろ別し、ろ液を80℃の浴上で減圧下に除去した
残渣にアセトン50m1を加え、再びG−4フイルター
を用いてろ別し、不溶性物質を分離し、再び減圧下に濃
縮した。
得られた高粘度のシロップ状残留物に蒸溜水100WL
lを加え、1時間攪拌した結果白色結晶が析出した。
得られた結晶をG−4フイルターでろ別し、蒸溜水で良
く洗浄し、DMSOを除去した。
結晶をデシケータ−中で、減圧下に蒸発乾固し、粗結晶
3.01を得た。
粗結晶を7クロヘキサン:エチルアセテート50 :
50容量比の混合溶媒中に溶解し、シリカゲルを用いた
カラムクロマFグラフィーをおこない精製した。
この生成物の元素分析値、融点、赤外吸収スペクトルは
下記の通りであった。
これにより目的化合物であることが確認された。
元素分析 融点:190〜198℃ 赤外吸収スペクトル(CwL−1)IRバンド3400
.3201.3060,2920゜1742.1720
.1695.1608゜1587、J489.1465
.1431゜141O11378,1340,1240
゜1205.1170,1145,998゜893.7
85゜ 実施例 3 3−アセトキシート3・5(10)−エストラトリエン
−17β−〔5−フルオロ−2・4−ジオキソ−ピリミ
ジン−1−イル〕アセテートの合成 実施例1と同様の方法によって得られた3−アセトキシ
ート3・5(10)−エストラトリエン−17β−モノ
ブロモアセテート2.8g、5−Fu−銀塩1.5りを
DMSo 50mlに分散溶解させ、暗室で3日反応さ
せた。
反応混合物をG−4フイルターでろ過し、AgBrを除
き、r液を80℃の浴上で減圧乾燥した。
残渣にアセトン50rrLlを加え再度G−4フィルタ
ーでろ別し、不溶物を分離し、再度濃縮し、次に減圧乾
燥した。
これに蒸留水100rrLlを加え、2時間攪拌して白
色沈澱物を得た。
この沈澱物をエチルアセテート/エチルエーテル混合溶
媒を用い再結晶した。
この再結晶化をもう一度性ない白色結晶2.41を得た
この生成物の融点は201〜204℃であり元素分析値
は、下記の通りであった。
元素分析値 元素分析値にNがあることにより、3−アセトキシート
3・5(10)−エストラトリエン−17β−〔5−フ
ルオロ−2・4−ジオキン−ピリミジン−1−イル〕ア
セテートが得られたことが確認された。
実施例 4 3−アセトキシート3・5(10)−エストラトリエン
−17β−〔5−フルオロ−2・4−ジオキソ−ピリミ
ジン−1−イル〕アセテートの合成 5−フルオロ−2・4−ジオキソ−ピリミジン(5−F
u ) 100rn9を3rrtlI)ジメチルホルム
アミドに分散溶解させ、次いで、トリエチルアミン85
.6tlを加え、5℃で30分間攪拌した。
この溶液に3−ヒドロキシート3・5(10)−エスト
ラトリエン−17β−モノブロモアセテート302〜を
、ジメチルホルムアミド3wLlに溶解させた溶液を滴
下し、同温度で1時間攪拌した。
次いで室温で22時間攪拌した。
反応終了後、生成した有機塩をr別し、r液を80℃の
湯浴上で減圧乾固した。
白色の細かい結晶が析出した。これに蒸留水20Wlを
加え、室温で1時間攪拌液、冷却し、白色結晶を1別し
、デシケータ−中で減圧乾固し、150mGIの結晶を
得た。
得られた結晶をl:1のメチルアルコール−エーテル混
合ソルベントから再結晶し、白色結晶120rII9得
た。
得られた化合物のシリカゲル薄層クロマトグラフィー分
析の結果ではRfo、24(エチルアセテート/シクロ
ヘキサン50150容量比)を示し、硫酸による発色法
又はヨウ素による発色法に於ても単一なスポットを示し
た。
この生成物の、元素分析、融点は次の通りであつた。
元素分桁値 融点 282〜285℃(熔融分解) 得られたヒドロキシート3・5(10)−エストラトリ
エン−17β−(2・4−ジオキソ−5−フルオロピリ
ミジン−1−イル)アセテート350■を2mlの無水
ピリジンに溶解させ、2rulの無水酢酸を加え、冷蔵
庫内に16時間静置した。
反応終了後、30℃の浴上で減圧下に蒸発乾固した。
残渣に蒸留水を加え、1時間攪拌を行なったところ、白
色結晶が析出した。
G−4フイルターで結晶を分離し、蒸留水で良く洗浄し
、デシケータ−内で減圧乾燥し白色結晶330m9を得
た。
エチルアセテート/エチルエーテルを使用して再結晶し
た。
シリカゲルを用いた薄層クロマトグラフィー分析によれ
ばエチルアセテート:シクロヘキサン50 : 50容
量比の展開溶媒を用いた場合Rf0.38のシングルス
ポットを示した。
元素分析値 融点 200〜204℃ 赤外吸収スペクトル(crrL’)IRバンド3400
.3200.3060,2920゜1742.1720
.1695.1608゜1587.1489.1465
.1430゜1410.1378.1340.1240
゜1205.1170.1145.998゜893.7
85cfrL ’ この結果より、3−アセトキシート3・5(10)−エ
ストラトリエン−17β−〔5−フルオロ−2・4−ジ
オキソ−ピリミジン−1−イル〕アセテートが得られた
ことが確認された。
実施例 5 3−グロピオニルオキシ−1・3・5(10)−エスト
ラトリエン−17β−〔5−フルオロ−2・4−ジオキ
ン−ピリミジン−1−イル〕アセテートの合成 3−ヒドロキシ−1・3・5(10)−エストラトリエ
ン−17β−〔5−フルオロ−2・4−ジオキソ−ピリ
ミジン−1−イル〕アセテート350即を2.5 ml
の無水ピリジンに溶解し、3mlの無水プロピオン酸を
加え、冷蔵庫内にて2日放置し、反応終了後30℃の浴
上で減圧下に蒸発乾固した。
残渣に蒸留水を加え、2時間攪拌して白色の結晶を得た
G−4フイルターで結晶を分離し、この結晶をエチルア
セテート/エチルエーテル混合溶剤から再結晶し、この
結晶を採取し乾燥し、結晶物2.91を得た。
実施例 6 本発明のエストラジオール誘導体の結合体の急性毒性、
制癌性試験(in vivo )をおこなった結果を述
べる。
(1)急性毒性 急性毒性はICR−JCL系マウス(4週令)を用い、
1群8匹を透明なポリケージに入れ、試料を生理食塩水
に溶解又は分散したものを注射筒を用いて所定の置版腔
内投与経路にて投与した。
投与後、中毒症状の観察を続け7日間までのプ経時的死
亡率を求めLD、。
値をリッチフィールドーウイルコツクソン(Litch
field −W i 1coxon )図計算法によ
り算出した。
5−フルオロ−2・4−ジオキソ−ピリミジン(5−F
u)はLD5o値が2429/kgであるのに対し本結
合体はLD、o値が605〜/kg以上であり明らかに
しD5o値が大きく少なくとも約2.5倍以上である。
即ち安全であることを示している。
制癌試験(in vivo ) ステロイドホルモンレセプターを有する人の乳癌細胞を
ヌードマウス(B A L B / C−nu /nu
)(生後5週令)の腹腔内に移値し増殖を行った。
7日後に、この細胞1X10’個を前記検体ヌードマウ
スの腋下部皮下に移植して固型腫瘍とした。
移植後24時間目より、本発明の結合体とオリーブ油の
所定量を用いて便利し、良く分散又は溶解させたものを
投与した。
経口又は皮下注射は所定の量で、隔日に10回投与し、
移植後25日目に腫瘍を摘出し、本発明の結合体の投与
群10匹の平均腫瘍重量並びに対照群の10匹の平均腫
瘍重量より、次の式から腫瘍増殖抑制率を求めた。
5−フルオロ−2・4−ジオキソ−ピリミジンは経口投
与で投与量15mg/kg、30 mp/kgで増殖抑
制率は30%、60%であった。
皮下注射も同様に低い値を示した。
これに対し、各結合体は表1に示したように良好な結果
を示した。
試料屋1:5−フルオロ−2・4ジオキソ−ピリミジン
(5−Fu)〃 2:3−ベンゾイルオキシート3・5
(10)−エストラトリエン−17β−〔5−フルオロ
−2・4−ジオキソ−ピリミジン−1−イル〕アセテー
ト 〃 3:3−アセトキシート3・5(10)−エストラ
−トリエン−17β−〔5−フルオロ−2・4−ジオキ
ソ−ピリミジン−1−イル〕アセテート 〃4:3−7”ロピオニルオキシ−1・3・5(10)
−エストラ−トリエン−17β−〔5−フルオロ−2・
4−ジオキソ−ピリミジン−1−イル〕アセテート 〃 5ニオリーブ油 実施例 7 製剤化例 処方例1 上記組成物をよく混和し粉状にしたものを圧縮して直径
1OI111の錠剤とした。
処方例2 上記組成の混合物を作り混練したのちエックペレツター
により押出して顆粒状とする。
これを乾燥し、10メツシユと24メツシユの間で選別
して経口投与用顆粒剤とする。
処方例3 処方例2で得られた顆粒剤を市販のカプセル容器に充て
んしてQ、 5 CCのカプセルとする。
処方例4 を加温混合後、滅菌して注射剤とする。
処方例5 を加えて加温混合後滅菌して注射剤とした。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 13−アシルオキシート3・5(10)−エストラトリ
    エン−17β−〔5−フルオロ−2・4−ジオキソ−ピ
    リミジン−1−イル〕アセテートであるエストラジオー
    ル誘導体。 2 アシルオキシ基はベンゾイルオキシ、アセトキシ、
    プロピオニルオキシ基より選択されたものである特許請
    求の範囲第1項記載のエストラジオール誘導体。 33−ヒドロキシ基ト3・5(10)−エストラトリエ
    ン−17β−〔5−フルオロ−2・4−ジオキン−ピリ
    ミジン−1−イル〕アセテートの3位のヒドロキシ基を
    アシルオキシ基で置換することを特徴とする3−アシル
    オキシート3・5(10)−エストラトリエン−17β
    −〔5−フルオロ−2・4−ジオキソ−ピリミジン−1
    −イル〕アセテートの製造方法。 4 アシルオキシ基はベンゾイルオキシ、アセトキシ、
    プロピオニルオキシ基より選択されたものである特許請
    求の範囲第3項記載のエストラジオール誘導体の製造方
    法。 53−アシルオキシ=1・3・5(10)−エストラト
    リエン−17β−〔5−フルオロ−2・4−ジオキン−
    ピリミジン−1−イル〕アセテートを主成分とする抗腫
    瘍剤。 6 アシルオキシ基はベンゾイルオキシ、アセトキシ、
    プロピオニルオキシ基より選択されたものである特許請
    求の範囲第5項記載の抗腫瘍剤。
JP15217678A 1978-08-14 1978-12-08 新規なエストラジオ−ル誘導体とその製造方法及び抗腫瘍剤 Expired JPS5810400B2 (ja)

Priority Applications (11)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15217678A JPS5810400B2 (ja) 1978-12-08 1978-12-08 新規なエストラジオ−ル誘導体とその製造方法及び抗腫瘍剤
US06/062,819 US4260736A (en) 1978-08-14 1979-08-01 Steroid hormone-antitumor derivatives
DE2932606A DE2932606C2 (de) 1978-08-14 1979-08-10 Östradiol-Antitumorderivate
FR7920546A FR2433537A1 (fr) 1978-08-14 1979-08-10 Derives d'hormones steroides antitumoraux et leur procede de preparation
CA000333653A CA1120922A (en) 1978-08-14 1979-08-13 Steroid hormone antitumor derivatives
CH740179A CH642976A5 (de) 1978-08-14 1979-08-13 Verfahren zur herstellung von steroidhormon-antitumorderivaten.
IT25084/79A IT1196399B (it) 1978-08-14 1979-08-13 Derivati antitumorali a base di ormone steroide
NL7906178A NL190747C (nl) 1978-08-14 1979-08-14 Werkwijze ter bereiding van een geneesmiddel met antitumorwerking en werkwijze ter bereiding van steroid-derivaten die geschikt zijn voor gebruik bij eerstgenoemde werkwijze.
GB7928321A GB2028336B (en) 1978-08-14 1979-08-14 Steroid hormone-antitumour drug conjugates
US06/212,117 US4360663A (en) 1978-08-14 1980-12-02 Steroid hormone-antitumor derivatives
FR8101887A FR2476093A1 (fr) 1978-08-14 1981-01-30 Nouveaux composes 3-hydroxy ou 3-acyloxy 1,3,5(10)-estratriene-17b-oxycarbonylmethyle et leur application en therapeutique

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15217678A JPS5810400B2 (ja) 1978-12-08 1978-12-08 新規なエストラジオ−ル誘導体とその製造方法及び抗腫瘍剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5579400A JPS5579400A (en) 1980-06-14
JPS5810400B2 true JPS5810400B2 (ja) 1983-02-25

Family

ID=15534699

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15217678A Expired JPS5810400B2 (ja) 1978-08-14 1978-12-08 新規なエストラジオ−ル誘導体とその製造方法及び抗腫瘍剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5810400B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5579400A (en) 1980-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
NL7906178A (nl) Werkwijze ter bereiding van een geneesmiddel dat actief is tegen tumor het aldus gevormde geneesmiddel en werk- wijze ter bereiding van de actieve verbinding.
US4332797A (en) Chlorambucil derivatives
JPH01156995A (ja) 新規なアンドロスタン17−カルボン酸エステル、その製法及びそれを含む薬剤
JPS5810400B2 (ja) 新規なエストラジオ−ル誘導体とその製造方法及び抗腫瘍剤
JPS5810397B2 (ja) 新規なエストラジオ−ル誘導体とその製造方法及び抗腫瘍剤
JPS5810393B2 (ja) 新規なエストラジオ−ル結合体とその製造方法及び抗腫瘍剤
CA1175421A (en) TREATMENT OF MALIGNANT TUMORS WITH 2-.beta.-D- RIBOFURANOSYLTHIAZOLE-4-CARBOXAMIDE AND RELATED COMPOUNDS
KR920007273B1 (ko) 프로토카테큐알데히드류의 당유도체
JPS5810395B2 (ja) 新規なエストラジオ−ル結合体とその製造方法及び抗腫瘍剤
JPS5810394B2 (ja) 新規なエストラジオ−ル結合体とその製造方法及び抗腫瘍剤
KR860001862B1 (ko) 디알카노일옥시벤질리덴 디알카노에이트의 제조방법
JPS5810396B2 (ja) 新規なエストラジオ−ル結合体とその製造方法及び抗腫瘍剤
JPS5936696A (ja) 2′―デオキシ―5―置換ウリジン誘導体及びそれを含有する抗腫瘍剤
JPS5842880B2 (ja) 新規なエストラジオ−ル誘導体とその抗腫瘍剤
JPS5810398B2 (ja) 新規なエストラジオ−ル結合体とその製造方法及び抗腫瘍剤
JPS5810399B2 (ja) 新規なエストラジオ−ル結合体とその製造方法及び抗腫瘍剤
JPS617234A (ja) ジアルカノイルオキシベンジリデンジアルカノエ−ト
JPH0340038B2 (ja)
JPS59216899A (ja) 2′―デオキシ―5―トリフルオロメチルウリジン誘導体及びそれを含む抗腫瘍剤
JPS6312477B2 (ja)
PT1572715E (pt) Compostos de esteróides com actividade anti-tumor
JPH0248591A (ja) 新規白金含有化合物および悪性腫瘍治療剤
JPS58128396A (ja) ダウノルビシンおよびドキソルビシン同族体
JPS6132319B2 (ja)
JPH02279691A (ja) 新規白金含有化合物および悪性腫瘍治療剤