JPS6312477B2 - - Google Patents

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JPS6312477B2
JPS6312477B2 JP10295680A JP10295680A JPS6312477B2 JP S6312477 B2 JPS6312477 B2 JP S6312477B2 JP 10295680 A JP10295680 A JP 10295680A JP 10295680 A JP10295680 A JP 10295680A JP S6312477 B2 JPS6312477 B2 JP S6312477B2
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JP
Japan
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deoxydiacetylfluorouridine
ether
acetyl
alkyl group
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Expired
Application number
JP10295680A
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English (en)
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JPS5728083A (en
Inventor
Setsuo Fujii
Bonpei Yasui
Satoshi Fukumori
Tomohisa Myamoto
Kazuko Ando
Iwao Hashimoto
Yoneichi Sawai
Naoki Umeda
Masahiro Kawasaki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Funai Pharmaceutical Industries Ltd
Original Assignee
Funai Pharmaceutical Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPS5728083A publication Critical patent/JPS5728083A/ja
Publication of JPS6312477B2 publication Critical patent/JPS6312477B2/ja
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【発明の詳細な説明】
本発明は次の一般式() (式中、Rは置換基を有することあるベンジル
基又は直鎖状若しくは分枝状の炭素数1ないし5
のアルキル基を示す)で表わされる新規なデオキ
シジアセチルフルオロウリジン4位エーテル体及
びその製造方法並びにこれを有効成分として含有
する抗腫瘍剤に関する。 2′―デオキシ―5―フルオロウリジン(以下、
FUDRという)は、制癌剤として用いられてい
る化合物である。しかしながら、医薬品として
FUDRは極めて毒性が強く、且つ安全域が狭い
という欠点のみならず、その投与経路が、動脈内
に注射する方法にのみ限られること、即ち、経口
投与によることができないという実際治療上決定
的な制限を受けることを余儀なくされている(フ
イジイシヤンズ・デスク・リフアレンス、1387
頁、1978年)。 従来、FUDRの制癌作用発現の作用機序につ
いては、シー・ハイデルベルガー(C・
Heidelberger)らによつて精力的に研究がなさ
れ、また彼らによつてFUDRに化学的修飾を施
すことによつて、上述の如き欠点を有さず、制癌
作用のより強力なFUDR誘導体を見い出さんと
する研究もなされて来た。 しかして、かかるFUDR誘導体の一つとして、
2′―デオキシ―3′,5′―ジ―O―アセチル―5―
フルオロウリジン(以下、アセチルFUDRとい
う)が生体内で分解され難く、経口投与によるこ
とが可能であることを示唆する特性を有している
ことが見い出された(キヤンサー・リサーチ、23
巻、49頁以下、1963年)。しかしながら、制癌活
性に関してなされた実験の結果によれば、アセチ
ルFUDRはFUDRに比し、大差がないとか有効
性が劣るとすら評価されている(バイオケミカ
ル・フアーマコロジー、14巻、1605頁以下、1965
年、キヤンサー・リサーチ、23巻、420頁以下、
1963年)如く、甚だ不満足なものである。 このようにFUDR誘導体に関しては、数多の
研究がなされているが、それらの結果は、例え
ば、FUDR及びその誘導体の化学構造と制癌活
性との相関関係として、キヤンサー・リサーチ、
30巻、1555〜1556頁、1970年に総括されていると
ころである。 即ち、同所には、FUDRの制癌作用発現の作
用機序の解明により、作用発現の鍵となることが
判明した3種類の酵素活性を指標とし、かかる作
用発現にとつてFUDRの分子構造上の何処の部
位が如何なる形態であることが必要かを示す図が
掲げられ説明がなされているところ、活性を有す
るためには、FUDRのピリミジン核上の4位の
ケトンが必要である旨、示唆されている。 しかしながら本発明者らは、アセチルFUDR
誘導体につき、その抗腫瘍活性の強化と毒性の低
下を企るべく鋭意研究を重ねたところ、驚くべき
ことに、アセチルFUDRのピリミジン核上の4
位オキソを特定の基でエーテル体に導いた()
式の新規化合物が優れた作用を有することを見い
出し本発明を完成した。 本発明を詳述すれば次の如くである。 ()式のRの定義中、置換基を有することあ
るベンジル基は、置換基を有していない場合は、
即ち、ベンジル基を示し、置換基を有している場
合の例としては、ハロゲン置換ベンジル基、アル
キル置換ベンジル基、アルキルカルボニル若しく
はアルコキシカルボニル置換ベンジル基を挙げる
ことができ、ハロゲン置換ベンジル基のハロゲン
としては、塩素、臭素、弗素、沃素の各原子を、
またアルキル置換ベンジル基、アルキルカルボニ
ル若しくはアルコキシカルボニル置換ベンジル基
のアルキルとしては、例えば、メチル、エチル、
n―プロピル、イソプロピル、n―ブチル、sec
―ブチル、n―ペンチル、イソペンチル等の基を
挙げることができる。また、()式のRの実義
中、直鎖状若しくは分枝状の炭素数1ないし5の
アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、
n―プロピル、イソプロピル、n―ブチル、sec
―ブチル、tert―ブチル、n―ペンチル、イソペ
ンチル、ネオペンチル、tert―ペンチル、sec―
イソペンチル基を挙げることができる。 本発明の()式の化合物は例えば、アセチル
FUDRに銀化合物及び一般式() RX () (式中、Rは前記と同義、Xはハロゲン原子を
示す)で表わされるハロゲン化物を反応させて製
造することができる。 この方法において、原料として用いることので
きる銀化合物としては炭酸銀、酢酸銀、酸化銀、
硝酸銀硫酸銀等を挙げることができる。また
()式で表わされるハロゲン化物としては沃化
物、臭化物、塩化物、弗化物を用いることができ
るが、好ましくは沃化物、臭化物が用いられる。 原料の使用比は、アセチルFUDR1当量に対
し、銀化合物を1ないし5当量用いることがで
き、特に、酸化銀を1ないし3当量用いるのが好
ましく、また()式で表わされるハロゲン化物
は1ないし15当量の比率で用いることができ、ハ
ロゲン化物が不揮発性の場合には1ないし3当
量、揮発性の場合には2ないし7当量の比率で用
いるのが好都合であり、特に、沃化物及び臭化物
を1ないし7当量の比率で用いるのが好ましい。 原料の仕込み順序は、アセチルFUDR、銀化
合物及び()式で表わされるハロゲン化物の三
つの原料をほぼ同時に仕込んでもよく、また前二
者を仕込んだ後、()式で表わされるハロゲン
化物を仕込んでもよい。 三つの原料をほぼ同時に仕込む場合は、通常、
有機溶媒中で反応を行うのが好ましく、有機溶媒
としては、メタノール、エタノール、n―プロパ
ノール、イソプロパノール、n―ブタノール、イ
ソブタノール等のアルコール類、アセトン、メチ
ルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン類、
エーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等のエーテル類、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキサイド、ヘキサメ
チルホスホリツクアシツドトリアミド又はこれら
の混合溶媒を用いることができ、特にアセトン及
び乾燥メタノール―ジオキサンの溶媒を用いるの
が好ましい。反応の温度、時間について特に制限
はなく、反応は室温ないし溶媒の還流温度で30分
ないし3日の条件下で充分進行する。要すれば、
加熱することにより反応時間を30分ないし6時間
に短縮することもできる。また反応は遮光下に行
うのが好ましい。 アセチルFUDR及び銀化合物を先に仕込む場
合は、先ず、両者を反応させるに当り、通常有機
溶媒中で反応させるのが好ましく、有機溶媒とし
ては、前掲の如き溶媒を用いることができ、特に
乾燥メタノール―ジオキサンの混合溶媒を用いる
のが好ましい。反応は室温ないし溶媒の還流温度
で30分ないし3日行えば充分であり、特に室温で
1日ないし2日行うのが好ましい。 このようにして得られた反応混合物を濃縮乾固
するか又はすることなく()式で表わされる原
料ハロゲン化物を反応系中に加える。濃縮乾固し
た場合は、新たに前掲の如き溶媒を加えて用いる
か、ベンゼン、トルエン等も用いることができ
る。反応は室温ないし溶媒の還流温度で30分ない
し3日間で行うことができ、特に溶媒の還流温度
で1.5時間ないし4時間行うのが好ましい。また
反応は遮光下に行うのが好ましい。 アセチルFUDR、銀化合物及び()式で表
わされるハロゲン化物をほぼ同時に仕込む場合
も、前二者を仕込んだ後にハロゲン化物を仕込む
場合も、アセチルFUDRと銀化合物との反応に
より中間体として式() で表わされるアセチルFUDRの銀塩が生成する
と考えられ、これと()式で表わされるハロゲ
ン化物との反応により一般式()で表わされる
デオキシジアセチルフルオロウリジン4位エーテ
ル体が生成すると考えられる。 生成した目的物の単離、取得は、通常の処理操
作により行うことができ、例えば、反応混合物を
過して不溶物を去し、液を減圧下で濃縮
し、残渣を再結晶させることによつて、又はクロ
マトグラフイーによつて単離精製し、本発明化合
物を取得することができる。 次に斯くして得られた本発明化合物について行
なつた薬理試験及びその結果を示す。 試験方法 (a) 抗腫瘍活性測定の試験 ザルコーマ180腫瘍細胞(ICR系雄性マウスの
服腔内に継代培養されているもの)の約1000万個
を5週令のICR系雄性マウスの鼠径部皮下に移植
した。24時間後に、本発明化合物を投与し始め
た。投与は1日1回、7日間、経口ゾンデにより
強制的に行なつた。なお連日、投与直前に各動物
の体重を測定した。本発明化合物はポリエチレン
グリコール400(polyethyleneglycol400)に溶解
した形で、各動物宛0.1ml/10gの同一容量を投
与した。本発明化合物の投与量は、個々の化合物
により異なるが概ね、1mg/Kg〜250mg/Kgの範
囲であり、同一化合物につき、投与量を3ないし
12段階にわたり変え、各投与段階毎に1群のマウ
ス(6匹から成る)に本発明化合物を投与した。
なお、対照群には18匹のマウスを用いた。 移植から8日目にマウスをエーテル麻酔下に放
血することによつて致死せしめ、腫瘍組織を摘出
し、直ちに腫瘍重量を測定した。個々の化合物に
つき、投与量毎に、腫瘍重量の平均値(これをT
とする)及び対照群における腫瘍重量の平均値
(これをCとする)を夫々求め、用量作用曲線よ
り、T/C値が0.70及び0.50を示す数値を読みと
つた。 なお、抗腫瘍活性の評価につきT/C値が0.70
〜0.51の場合はやや有効、0.50以下の場合は有効
とされている(応用薬理、7巻、1277〜1292頁、
1973年)のでT/C0.70又は0.50を示す数値が小
さい程抗腫瘍活性が強いこととなる。 (b) 毒性測定の試験 本発明化合物の作用より判断して、蓄積毒性に
考慮を払い次の試験方法により、毒性値を求め
た。 5週令のICR系雄性マウスを1群10匹として用
いた。 投与は1日1回、7日間、経口ゾンデにより強
制的に行なつた。なお、連日、投与直前には各動
物の体重を測定した。本発明化合物はポリエチレ
ングリコール400(polyethyleneglycol400)に溶
解した形で、各動物宛0.1ml/10gの同一容量を
投与した。本発明化合物の投与量は、個々の化合
物により異なるが、概ね20mg/Kgないし900mg/
Kgの範囲であり、同一化合物につき、投与量を5
段階にわたり変え、各投与段階毎に1群のマウス
に本発明化合物を投与した。投与終了日より14日
目に動物の生死を判定し、リツチフイールド・ウ
イルコツクソン法によりLD10を求めた。 結果 上記(a)及び(b)の試験結果及びこれらより算出し
た治療係数(LD10値/T/C0.50値)を表1に掲
げる。
【表】
【表】 ※ 公知化合物についても同様の試験を行つた。
上記表から明らかな如く、本発明化合物は公知
化合物に比し、より好ましい抗腫瘍活性を有する
ことが明らかである。 本発明化合物の臨床上の投与量は、1日に10な
いし1000mgの範囲が好ましい。投与経路は、静脈
内注射、座剤による直腸内投与の如き非経口的投
与も可能であるが、経口的投与が好適である。 経口的投与の剤型としては各単位宛5ないし
200mgの本発明化合物を活性成分として含有する
錠剤、カプセル剤、液剤等が挙げられる。 これら錠剤、カプセル剤は、活性成分の外、通
常用いられる次の如き成分を含有していてもよ
く、例えば賦形剤として、乳糖、コーンスター
チ、バレイシヨデンプン、各種庶糖脂肪酸エステ
ル、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、
ポリエチレングリコール4000等;結合剤として、
アラビアゴム、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、バレイシヨデンプン等;滑沢剤とし
て、ステアリン酸マグネシユム、タルク等;崩壊
剤として、カルボキシメチルセルロースカルシウ
ム、バレイシヨデンプン、コーンスターチ等が使
用される。液剤には、通常用いられる溶解剤、懸
濁剤等が使用できるが、特にポリエチレングリコ
ール200ないし600を用いるのが好ましい。 次に実施例を挙げて説明する。 実施例 1 2′―デオキシ―3′,5′―ジ―O―アセチル―5
―フルオロウリジン1.0g(3.03ミリモル)と酢
酸銀0.55g(3.30ミリモル)に無水メタノール20
mlを加えて50分間加熱還流し、減圧下濃縮乾固し
た。残渣に無水ベンゼン30mlとメチルヨージド3
mlを加えて1.5時間加熱還流し、熱時不溶物を
去した。液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフイーにより精製を2回行な
い〔1回目の溶出液:クロロホルム―メタノール
(99:1)、2回目の溶出液:エーテル〕O4―メ
チル―2′―デオキシ―3′,5′―ジ―O―アセチル
―5―フルオロウリジン0.21g(20.2%)を無色
の油状物として得た。 UV λEtOH naxnm:288 NMR δ(ppm,CDCl3):O4―置換基部分4.03
(s,OCH3)、ウラシル部分7.77(d,H6)、
糖部分6.20(broad t,H1′)、2.6〜2.9(m,
H2′)、5.1〜5.3(m,H3′)、4.2〜4.5(m,
H4′,H5′)、2.09(s,2×COCH3) 元素分析:C14H17FN2O7として 計算値(%):C,48.84;H,4.98;N,8.14 実測値(%):C,48.99;H,5.05;N,7.98 実施例 2 実施例1と同様にして、イソプロピルヨージド
を用いて、O4―イソプロピル―2′―デオキシ―
3′,5′―ジ―O―アセチル―5―フルオロウリジ
ン0.24g(21.2%)を無色の油状物として得た。 UV λEtOH naxnm:213,288 NMR δ(ppm,CDCl3):O4―置換基部分5.53
(m,OCH)、1.39(d,2×CH3)、ウラシ
ル部分7.90(d,H6)、糖部分6.28(broad t,
H1′)、2.6〜2.9(m,H2′)、5.1〜5.4(m,
H3′)、4.2〜4.5(m,H4′,H5′)、2.09(s,2
×COCH3) 元素分析:C16H21FN2O7として 計算値(%):C,51.61;H,5.69;N,7.52 実測値(%):C,51.48;H,5.84;N,7.43 実施例 3 実施例1と同様にして、ベンジルヨージドを用
いてO4―ベンジル―2′―デオキシ―3′,5′―ジ―
O―アセチル―5―フルオロウリジン0.44g
(34.6%)を無色の油状物として得た。 UV λEtOH naxnm:215,290.5 NMR δ(ppm,CDCl3):O4―置換基部分7.2〜
7.5(m,aromatic H)5.47(s,OCH2)、ウ
ラシル部分7.80(d,H6)、糖部分6.22(broad
t,H1′)、2.6〜2.9(m,H2′)、5.1〜5.3(m,
H3′)、4.1〜4.4(m,H4′,H5′)、2.08(s,2
×COCH3) 元素分析:C20H21FN2O7として 計算値(%):C,57.14;H,5.04;N,6.66 実測値(%):C,57.12;H,5.25;N,6.43 実施例 4 2′―デオキシ―3′,5′―ジ―O―アセチル―5
―フルオロウリジン1.0g(3.03ミリモル)、炭酸
銀1.0g(3.63ミリモル)、イソプロピルヨージド
2mlおよび無水アセトン10mlの混液を3日間、室
温で撹拌した。不溶物を去し、液を減圧下濃
縮し、実施例1と同様の後処理を行いO4―イソ
プロピル―2′―デオキシ―3′,5′―ジ―O―アセ
チル―5―フルオロウリジン0.45g(39.8%)を
無色の油状物として得た。この物性値は実施例2
で得た油状物の物性値と一致した。 実施例 5 実施例4における3日間室温で撹拌の代りに、
6時間加熱還流させることによりO4―イソプロ
ピル―2′―デオキシ―3′,5′―ジ―O―アセチル
―5―フルオロウリジン0.64g(56.6%)を無色
の油状物として得た。この物性値は実施例2で得
た油状物の物性値と一致した。 実施例 6 2′―デオキシ―3′,5′―ジ―O―アセチル―5
―フルオロウリジン1.0g(3.03ミリモル)、無水
ジオキサン9ml、無水メタノール1mlの溶液に、
酸化銀1.0g(4.31ミリモル)およびイソプロピ
ルヨージド2mlを加え、室温で3日間撹拌した。
不溶物を去し、不溶物はメタノール2mlを用い
て洗浄し、液および洗浄液は一緒にして減圧下
濃縮し、実施例1と同様の後処理を行い、O4
イソプロピル―2′―デオキシ―3′,5′―ジ―O―
アセチル―5―フルオロウリジン0.85g(75.2
%)を無色の油状物として得た。この物性値は実
施例2で得た油状物の物性値と一致した。 実施例 7 2′―デオキシ―3′,5′―ジ―O―アセチル―5
―フルオロウリジン1.0g(3.03ミリモル)、無水
ジオキサン9ml、無水メタノール1mlの溶液に酸
化銀0.5g(2.16ミリモル)を加え、室温で1日
撹拌後、n―プロピルヨージド2mlを加え、室温
で2.5日間撹拌した。実施例6と同様の後処理を
行いO4―n―プロピル―2′―デオキシ―3′,5′―
ジ―O―アセチル―5―フルオロウリジン0.42g
(37.2%)を無色の油状物として得た。 UV λEtOH naxnm:211,288 NMR δ(ppm,CDCl3):O4―置換基部分4.38
(t,OCH2)、1.86(m,CH2),1.10(t,
CH3)、ウラシル部分7.73(d,H6)、糖部分
6.20(broadtt,H1′)、2.6〜3.0(m,H2′)、
5.1〜5.3(m,H3′)、4.2〜4.5(m,H′4
H′5)、2.09(s,2×COCH3) 元素分析:C16H21FN2O7として 計算値(%):C,51.61;H,5.69;N,7.52 実測値(%):C,51.70;H,5.97;N,7.53 実施例 8 実施例7と同様にしてn―ペンチルヨージドを
用いてO4―n―ペンチル―2′―デオキシ―3′,
5′―ジ―O―アセチル―5―フルオロウリジン
0.45g(37.2%)を無色の油状物として得た。 UV λEtOH naxnm:211,288 NMR δ(ppm,CDCl3):O4―置換基部分4.46
(t,OCH2)、1.6〜2.0(m,OCH2・CH2 )、
1.2〜1.6(m,2×CH2)、1.93(m,CH3)、
ウラシル部分7.83(d,H6)、糖部分6.28
(broad t,H1′)、2.6〜2.9(m,H2′)、5.1
〜5.3(m,H3′)、4.2〜4.5(m,H4′,H5′)、
2.10(s,2×OCH3) 元素分析:C18H25FN2O7として 計算値(%):C,53.99;H,6.29;N,7.00 実測値(%):C,53.79;H,6.40;N,6.81 実施例 9 2′―デオキシ―3′,5′―ジ―O―アセチル―5
―フルオロウリジン2.0g(6.06ミリモル)、無水
ジオキサン18ml、無水メタノール2mlの溶液に酸
化銀1.0g(4.31ミリモル)を加え、室温で2日
間撹拌し、減圧下濃縮乾固し、残渣に無水ベンゼ
ン10mlを加えて再び減圧濃縮乾固した。残渣に無
水ベンゼン30mlおよびベンジルブロミド2.0g
(11.7ミリモル)を加えて1.5時間加熱還流した。
不溶物を熱時去し、不溶物はアセトン10mlで洗
浄した。液および洗浄液は一緒にして減圧下濃
縮した。残渣は実施例1と同様の精製操作を行い
O4―ベンジル―2′―デオキシ―3′,5′―ジ―O―
アセチル―5―フルオロウリジン1.6g(62.7%)
を無色の油状物として得た。この物性値は実施例
3で得た油状物の物性値と一致した。 実施例 10〜17 実施例9と反応時間のみは違えて、その余の処
理操作は同様に行ない次のデオキシジアセチルフ
ルオロウリジン4位エーテル体を製造した。得ら
れた目的物の構造、収率及びその物性値並びに反
応時間を表2に掲げる。
【表】
【表】 実施例 18 2′―デオキシ―3′,5′―ジ―O―アセチル―5
―フルオロウリジン2.0g(6.06ミリモル)、無水
ジオキサン18ml、無水メタノール2mlの溶液に酸
化銀1.0g(4.31ミリモル)を加え、室温で2日
間撹拌し、減圧下濃縮乾固し、残渣に無水トルエ
ン10mlを加えて再び減圧下濃縮乾固した。残渣に
無水トルエン30mlおよび4―ブロモベンジルブロ
ミド2.9g(11.6ミリモル)を加えて1時間加熱
還流した。実施例9と同様に後処理してO4
(4―ブロモベンジル)―2′―デオキシ―3′,5′―
ジ―O―アセチル―5―フルオロウリジン1.2g
(39.6%)を無色の油状物として得た。この油状
物は放置により固化し、少量のエタノールから再
結晶すると融点108―9℃を示した。 UV λEtOH naxnm:218.5,289 NMR δ(ppm,CDCl3):O4―置換基部分7.59
(d,H3,H5)、7.39(d,H2,H6)、5.49
(s,OCH2)、ウラシル部分7.97(d,H6)、
糖部分6.31(broad t,H1′)、2.6〜2.9(m,
H2′)5.1〜5.4(m,H3′)、4.2〜4.5(m,H4′,
H5′)、2.11(s,2×COCH3) 元素分析:C20H20BrFN2O7として 計算値(%):C,48.11;H,4.04;N,5.61 実測値(%):C,47.97;H,4.18;N,5.44 実施例 19 2′―デオキシ―3′,5′―ジ―O―アセチル―5
―フルオロウリジン2.0g(6.06ミリモル)、無水
ジオキサン18ml、無水メタノール2mlの溶液に酸
化銀1.0g(4.31ミリモル)を加え、室温で2日
間撹拌し、減圧下濃縮乾固し、残渣に無水ベンゼ
ン10mlを加えて再び減圧下濃縮乾固した。残渣に
無水ベンゼン30mlおよび4―アセチルベンジルブ
ロミド2.5g(11.7ミリモル)を加えて3時間加
熱還流した。実施例9と同様に後処理してO4
(4―アセチルベンジル)―2′―デオキシ―3′,
5′―ジ―O―アセチル―5―フルオロウリジン
1.1g(39.3%)を無色の無状物として得た。こ
の油状物は放置により固化し、少量のエタノール
から再結晶すると融点93―4℃を示した。 UV λEtOH naxnm:244,287 NMR δ(ppm,CDCl3):O4―置換基部分7.97
(d,H3,H5)、7.56(d,H2,H6)、5.57
(s,OCH2)、2.59(s,COCH3)、ウラシル
部分7.91(d,H6)、糖部分6.26(broad t,
H1′)、2.6〜3.0(m,H2′)、5.2〜5.4(m,
H3′)、4.2〜4.7(m,H4′,H5′)、2.10(s,2
×COCH3) 元素分析:C22H23FN2O8として 計算値(%):C,57.14;H,5.01;N,6.06 実測値(%):C,57.02;H,5.06;N,6.21 実施例 20 2′―デオキシ―3′,5′―O―アセチル―5―フ
ルオロウリジン2.0g(6.06ミリモル)、無水ジオ
キサン18ml、無水メタノール2mlの溶液に酸化銀
1.0g(4.31ミリモル)を加えて、室温で2日間
撹拌し、減圧下濃縮乾固し、残渣に無水アセトン
10mlを加えて再び減圧下濃縮乾固した。残渣に無
水アセトン30ml及び3―クロルベンジルブロミド
2.4g(11.7ミリモル)を加えて3時間加熱還流
した。実施例9と同様に後処理してO4―(3―
クロルベンジル)―2′―デオキシ―3′,5′―ジ―
O―アセチル―5―フルオロウリジン1.2g
(43.5%)を無色の油状物として得た。この物性
値は実施例14で得た油状物の物性値と一致した。 実施例 21 2′―デオキシ―3′,5′―ジ―O―アセチル―5
―フルオロウリジン0.50g(1.51ミリモル)、無
水アセトン5mlの混液に炭酸銀0.40g(1.45ミリ
モル)、ベンジルクロリド0.40g(3.16ミリモル)
を加えて6時間加熱還流した。不溶液を去し、
液を減圧下濃縮した。油状の残渣を分取用シリ
カゲル薄層クロマトグラフイー(クロロホルムを
展開溶煤として用い、2重展開後、Rf値0.15〜
0.25の目的物画分を集めた)により精製を行い、
O4―ベンジル―2′―デオキシ―3′,5′―ジ―O―
アセチル―5―フルオロウリジン45mg(7.0%)
を無色の油状物として得た。この物性値は実施例
3で得た油状物の物性値と一致した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式() (式中、Rは置換基を有することあるベンジル
    基又は直鎖状若しくは分枝状の炭素数1ないし5
    のアルキル基を示す)で表わされるデオキシジア
    セチルフルオロウリジン4位エーテル体。 2 置換基がハロゲン原子又はアルキル基又はメ
    チルカルボニル基又はメトキシカルボニル基であ
    る特許請求の範囲第1項記載のデオキシジアセチ
    ルフルオロウリジン4位エーテル体。 3 アルキル基がメチル基又はプロピル基又はペ
    ンチル基である特許請求の範囲第1項記載のデオ
    キシジアセチルフルオロウリジン4位エーテル
    体。 4 Rがベンジル基である特許請求の範囲第1項
    記載のデオキシジアセチルフルオロウリジン4位
    エーテル体。 5 ハロゲン原子が塩素又は臭素又は弗素である
    特許請求の範囲第2項記載のデオキシジアセチル
    フルオロウリジン4位エーテル体。 6 アルキル基がメチル基である特許請求の範囲
    第2項記載のデオキシジアセチルフルオロウリジ
    ン4位エーテル体。 7 2′―デオキシ―3′,5′―ジ―O―アセチル―
    5―フルオロウリジンに銀化合物及び一般式
    () RX () (式中、Rは置換基を有することあるベンジル
    基又は直鎖状若しくは分枝状の炭素数1ないし5
    のアルキル基を、Xはハロゲン原子を示す)で表
    わされるハロゲン化物を反応させることを特徴と
    する一般式() (式中、Rは置換基を有することあるベンジル
    基又は直鎖状若しくは分枝状の炭素数1ないし5
    のアルキル基を示す)で表わされるデオキシジア
    セチルフルオロウリジン4位エーテル体の製造方
    法。 8 2′―デオキシ―3′,5′―ジ―O―アセチル―
    5―フルオロウリジン、銀化合物及び一般式
    () RX () (式中、R及びXは前項と同義)で表わされる
    ハロゲン化物をほぼ同時に仕込み有機溶媒中で反
    応させることを特徴とする特許請求の範囲第7項
    記載のデオキシジアセチルフルオロウリジン4位
    エーテル体の製造方法。 9 2′―デオキシ―3′,5′―ジ―O―アセチル―
    5―フルオロウリジン及び銀化合物を仕込み有機
    溶媒中で反応させて得られる生成物と一般式
    () RX () (式中、R及びXは前項と同義)で表わされる
    ハロゲン化物とを反応させることを特徴とする特
    許請求の範囲第7項記載のデオキシジアセチルフ
    ルオロウリジン4位エーテル体の製造方法。 10 一般式() (式中、Rは置換基を有することあるベンジル
    基又は直鎖状若しくは分枝状の炭素数1ないし5
    のアルキル基を示す)で表わされるデオキシジア
    セチルフルオロウリジン4位エーテル体を活性成
    分として含有する抗腫瘍剤。 11 置換基がハロゲン原子又はアルキル基又は
    メチルカルボニル基又はメトキシカルボニル基で
    ある特許請求の範囲第10項記載の抗腫瘍剤。 12 Rがベンジル基である特許請求の範囲第1
    0項記載の抗腫瘍剤。 13 ハロゲン原子が塩素又は臭素又は弗素であ
    る特許請求の範囲第11項記載の抗腫瘍剤。 14 アルキル基がメチル基である特許請求の範
    囲第11項記載の抗腫瘍剤。
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