JPH1194046A - 自動変速装置の前後進切換装置 - Google Patents

自動変速装置の前後進切換装置

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JPH1194046A
JPH1194046A JP9260616A JP26061697A JPH1194046A JP H1194046 A JPH1194046 A JP H1194046A JP 9260616 A JP9260616 A JP 9260616A JP 26061697 A JP26061697 A JP 26061697A JP H1194046 A JPH1194046 A JP H1194046A
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planetary pinion
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐久性、機能性を低下させずに自動変速装置に
組み込まれている前後進切換装置の軸方向の寸法を短縮
する。 【解決手段】無段変速機22のプライマリプーリ33か
ら延出するプーリ入力軸33aの基部をプーリ軸受け3
8を介して支持する、本体ケース23aに形成したボス
23cの内周に後進走行時に動作して回転方向を逆回転
させるプラネタリギヤ31のプラネタリピニオン31c
を支持するプラネタリキャリヤ31eを臨ませ、その径
方向にプラネタリギヤ31に設けたリングギヤ31bを
締結するリバースブレーキ部32のブレーキピストン3
2bを重畳させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、逆転機構としてプ
ラネタリギヤを採用する自動変速装置の前後進切換装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、主変速部として無段変速機を備え
る自動変速装置には、駆動力の伝達方向を切換える前後
進切換装置が内蔵されている。
【0003】図3に示すように、一般に、この種の前後
進切換装置1は、トルクコンバータ、電磁クラッチ等か
らなる発進デバイス側から延出する出力軸2と、無段変
速機3側から延出するプーリ入力軸3aとの間の伝達系
路に介装されており、フォワードクラッチ部4と逆転機
構としてのプラネタリギヤ5とリバースブレーキ6とを
備えている。
【0004】そして、図示しないセレクトレバーをDレ
ンジ等の前進走行レンジにセットすると、上記前後進切
換装置1に設けたフォワードクラッチ部4のクラッチプ
レート4aが結合し、上記出力軸2に連結するクラッチ
ドラム4bと、上記プラネタリギヤ5に設けたダブル配
列のプラネタリピニオン5aを支持するプラネタリキャ
リヤ5bとを連結する。すると、上記プラネタリピニオ
ン5aが上記出力軸2と一体回転し、上記プラネタリピ
ニオン5aの他側を支持するプラネタリキャリヤ5cを
介して上記プーリ入力軸3aに正転方向の駆動力を伝達
する。
【0005】一方、後進走行を行うべく、セレクトレバ
ーをRレンジにセットすると、上記クラッチプレート4
aが解放されると共に、リバースブレーキ部6のブレー
キプレート6aが結合される。すると、上記出力軸2と
一体に結合された上記プラネタリギヤ5のサンギヤ5e
と上記リングギヤ5dとの間に噛合する上記プラネタリ
ピニオン5aが上記サンギヤ5eの周囲を逆方向へ公転
し、逆転した駆動力をプラネタリキャリヤ5cを介して
上記プーリ入力軸3aへ所定に減速した状態で伝達す
る。
【0006】尚、このようなプラネタリギヤ式前後進切
換装置を内蔵する無段変速装置の構成については、例え
ば特公平3−72857号公報に詳述されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記プラネ
タリギヤ5を構成する各ギヤの歯面は、噛合い騒音を低
減させるためにヘリカル状に形成されているのが一般的
であり、従って、後進走行時にプラネタリピニオン5a
が公転すると、各ギヤ5a,5d,5eに、回転方向の
力の分力としてのスラスト荷重が互いに反発する方向へ
発生する。
【0008】このとき、上記サンギヤ5eに掛かるスラ
スト荷重は、このサンギヤ5eを固設する出力軸2で受
け止められ、又リングギヤ5dに掛かるスラスト荷重
は、プラネタリギヤ5cとの両側面間に組み付けた摺動
部材で受け止められ、一方、プラネタリピニオン5aに
掛かるスラスト荷重は、このプラネタリピニオン5aの
両側面に対設するプラネタリキャリヤ5b,5cの側面
にて低摩擦部材を介して受け止められる。或いは、図4
に示すように、プラネタリピニオン5aの両側面にスラ
スト荷重を受けるプレート8を軸着し、このプレート8
を上記プラネタリキャリヤ5b,5cの側面にて低摩擦
部材を介して挟持することで、上記プラネタリピニオン
5aに作用するスラスト荷重を受け止める。
【0009】又、図3、図4に示すように、リバースブ
レーキ部6のブレーキプレート6aを作動させるブレー
キピストン6eは、無段変速機3側の本体ケース9に進
退自在に挿通支持されている。上記ブレーキピストン6
eの軸中心方向には、上記プーリ入力軸3aの基部をプ
ーリ軸受け10を介して支持するボス9aが上記本体ケ
ース9から突出形成されている。
【0010】その結果、図3では、上記プラネタリキャ
リヤ5cとリングギヤ5dを保持する支持プレート5f
とが、又、図4では上記プーリ入力軸3aに連設するプ
ラネタリキャリヤ5cが、上記プーリ軸受け10を支持
するボス9aに対して軸方向に配列されているため、こ
の各部品の板厚、及び上記ボス9aと支持プレート5
f、或いはプラネタリキャリヤ5cとの間の空隙幅だ
け、前後進切換装置1の軸方向を広げなければならず、
スペース効率が悪い。
【0011】ところで、車体の前部に設けたエンジンル
ームに、エンジンと該エンジンに連設する自動変速装置
とで構成されたパワーユニットを横置きに搭載する場
合、当然、その全幅はエンジンルームに収納可能な寸法
でなればならない。
【0012】ところが、このパワーユニットの両側に
は、衝突時の衝撃を吸収するフレームが設けられ、更
に、このフレーム7の外側にはフロントタイヤが配設さ
れる。
【0013】上記フレームは、車両の操縦安定性の維
持、及び衝突安全性を保証するために不可欠であり、し
かも剛性を維持するには、ある程度の断面を確保する必
要がある。又、上記フロントタイヤは、車両の取回し性
を確保するためには転舵角を大きく設定する必要があ
る。更に、最近の燃費向上等の効率化のためには車体幅
をタイヤ幅を含めて小さくする傾向にある。
【0014】その結果、エンジンルーム内の、パワーユ
ニットを収納するスペースは次第に狭小化する傾向とな
り、上記パワーユニットの全幅の短縮化を図る必要性が
でてきた。
【0015】本発明は、上記事情に鑑み、軸方向の寸法
を、耐久性、機能性を低下させずに短縮することが可能
な自動変速装置の前後進切換装置を提供することを目的
とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による第1の自動変速装置の前後進切換装置は、
エンジンに連設する出力軸と変速機に連設する入力軸と
を連結するフォワードクラッチ部と、上記入力軸にサン
ギヤを設け該サンギヤの外周にリングギヤを配設し更に
該両ギヤ間をプラネタリピニオンで連設すると共に該プ
ラネタリピニオンの両側面をプラネタリキャリヤで支持
したプラネタリギヤと、上記リングギヤを締結するリバ
ースブレーキ部とを備え、上記プラネタリピニオンの一
側面を支持するプラネタリキャリヤを上記出力軸に連設
したものにおいて、上記リングギヤと該リングギヤの側
面に対設する本体ケースとの間に低摩擦部材を介装した
ことを特徴とする。
【0017】第2の自動変速機の前後進切換装置は、第
1の自動変速機の前後進切換装置において、前記本体ケ
ースに形成すると共に前記入力軸を支持する軸受け部材
を保持するボスの外周に前記リバースブレーキ部に設け
たブレーキピストンを配設し、前記プラネタリピニオン
の両側面を支持するプラネタリキャリヤの他方の少なく
とも一部を上記ボスに没入させると共に上記ブレーキピ
ストンに対し径方向で重畳させたことを特徴とする。
【0018】第3の自動変速機の前後進切換装置は、第
1の自動変速機の前後進切換装置において、前記リング
ギヤの前記プラネタリピニオンに噛合する歯面のねじれ
角を、前記リバースブレーキ部が上記リングギヤを締結
したときの上記プラネタリピニオンから受けるスラスト
荷重によって上記リングギヤが前記低摩擦部材の方向へ
押圧される方向に形成したことを特徴とする。
【0019】すなわち、第1の自動変速装置の前後進切
換装置では、エンジンが回転すると、その駆動力がプラ
ネタリギヤのプラネタリピニオンを支持するプラネタリ
キャリヤとフォワードクラッチ部とに伝達される。上記
フォワードクラッチ部とリバースブレーキ部との双方が
解放状態にあるとき、エンジンからの駆動力は変速機に
連設する入力軸に伝達されず、上記プラネタリキャリヤ
に支持されているプラネタリピニオンが上記入力時に設
けたサンギヤを自転しながら周回する。又、フォワード
クラッチ部のみを結合させる前進走行時は、上記入力軸
と上記出力軸とが直結され、上記プラネタリギヤは上記
出力軸と共に一体回転する。上記プラネタリギヤに設け
たリングギヤはリバースブレーキ部により締結される後
進走行以外の運転時には常時回転しており、回転するリ
ングギヤを該リングギヤのハブに対設する本体ケースが
低摩擦部材を介して支持する。
【0020】第2の自動変速機の前後進切換装置は、第
1の自動変速機の前後進切換装置において、前記本体ケ
ースに形成すると共に前記入力軸を軸受け部材を介して
支持するボスの外周に配設した前記リバースブレーキ部
のブレーキピストンの径方向に、前記プラネタリピニオ
ンの両側面を支持するプラネタリキャリヤの他方の少な
くとも一部を重畳させて軸方向の短縮を図る。
【0021】第3の自動変速機の前後進切換装置では、
第1の自動変速機の前後進切換装置において、前記リン
グギヤの前記プラネタリピニオンに噛合する歯面のねじ
れ角を、前記リバースブレーキ部が上記リングギヤを締
結したときの上記プラネタリピニオンから受けるスラス
ト荷重によって上記リングギヤが前記低摩擦部材の方向
へ押圧される方向に形成することで、上記リングギヤを
締結する後退走行時に、該リングギヤがスラスト荷重に
より上記低摩擦係数部材に押接され、前記出力軸と一体
回転する側のプラネタリキャリヤと上記リングギヤとの
間に隙間を形成させる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図1、図2の図面に基づい
て本発明の一実施の形態を説明する。
【0023】図1の符号21は自動変速装置で、無段変
速機22を内蔵すると共に、この無段変速機22の入力
側に前後進切換装置23と、発進デバイス24とが設け
られており、更に、この自動変速装置21の入力側にエ
ンジンAが連設されている。
【0024】上記発進デバイス24に、上記エンジンA
のクランク軸A1に連結するドライブプレート25が設
けられており、このドライブプレート25を固設するト
ルコンケース26がトルクコンバータ27のポンプイン
ペラ27aに連設されている。更に、このポンプインペ
ラ27aに流体を介して連設するタービンランナ27b
から延出するトルコン出力軸28が、上記前後進切換装
置23側へ延出されている。
【0025】又、上記トルコンケース26に、上記ター
ビンランナ27bに連設するロックアップクラッチ26
aが対設されている。このロックアップクラッチ26a
が上記トルコンケース26に係合するとエンジンAの駆
動力が上記トルクコンバータ27を経由せず、上記ター
ビンランナ27bを介して無段変速機22のプーリ入力
軸33aに直接伝達される、ロックアップ状態になる。
【0026】又、上記トルクコンバータ27の流体を整
流するステータ27cが、ワンウェイクラッチ27dを
介して、上記発進デバイス24の本体ケース24aに直
接或いは間接的に固定されているステータ軸27eに連
設されている。尚、符号29は上記ポンプインペラ27
aによって回転駆動するオイルポンプである。
【0027】図2に示すように、上記前後進切換装置2
3には、上記発進デバイス24側から上記トルコン出力
軸28が延出され、又、上記無段変速機22側からプラ
イマリプーリ33に突設したプーリ入力軸33aが延出
されている。このプーリ入力軸33aの基部が上記前後
進切換装置23の本体ケース23aに形成したボス23
cに圧入されたプーリ軸受け38を介して支持され、更
に、プーリ入力軸33aの軸端部33cに上記トルコン
出力軸28の軸端部28aが同軸状に挿通され、その先
端が上記軸端部33cの内周に軸受けを介して相対回動
自在に支持されている。
【0028】又、上記前後進切換装置23の上記本体ケ
ース23aには、フォワードクラッチ部30、プラネタ
リギヤ31、及びリバースブレーキ部32が内蔵されて
おり、上記フォワードクラッチ部30に設けたクラッチ
ドラム30aの小径部が上記トルコン出力軸28の軸端
部28aに結合され、又、上記フォワードクラッチ部3
0に設けたクラッチハブ30bの小径部が上記プーリ入
力軸33aの軸端部33cの先端に連結されている。
尚、23bは上記オイルポンプ29のポンプカバーで、
上記前後進切換装置23の本体ケース23aに一体的に
組み込まれており、このポンプカバー23bの内周と外
周とに、上記トルコン出力軸28と上記クラッチドラム
30aとが摺動部材を介して回動自在に支持されてい
る。
【0029】又、上記プーリ入力軸33aの軸端部33
cに上記プラネタリギヤ31のサンギヤ31aが一体形
成されており、このサンギヤ31aにリングギヤ31b
がダブル配列のプラネタリピニオン31cを介して連設
されている。このプラネタリピニオン31cの両側がプ
ラネタリキャリヤ31d,31eに支持されており、上
記クラッチドラム30aに対設する側のプラネタリキャ
リヤ31dが、該クラッチドラム30aの外周の開口端
部に係合され、スナップリング30iで抜け止めされて
いる。
【0030】更に、上記クラッチドラム30aの内周に
上記クラッチハブ30bの外周が対設され、この両者間
がクラッチプレート30fを介して連設される。又、こ
のクラッチプレート30fに作動荷重を印加するクラッ
チピストン30gが上記クラッチドラム30aに進退自
在に支持され、このクラッチピストン30gと上記クラ
ッチドラム30aとの対向面間に油圧作動室が形成され
ている。一方、上記プラネタリキャリヤ31dの上記ク
ラッチプレート30fの対向面に荷重受け面31fが形
成されている。
【0031】又、上記プラネタリギヤ31のリングギヤ
31bの外周と上記本体ケース23aとの間に、上記リ
バースブレーキ部32に設けたブレーキプレート32a
が介装され、このブレーキプレート32aに対して作動
荷重を印加するブレーキピストン32bが、上記プーリ
軸受け38の外周を保持する上記ボス23cの外周に形
成したドーナツ状の空隙部に進退自在に装着され、上記
空隙部に油圧作動室が形成されている。
【0032】又、上記リングギヤ31bのハブが、上記
本体ケース23aに形成したボス23cの突出端面と上
記プラネタリキャリヤ31dとに摺動部材39を介して
支持されている。
【0033】上記ブレーキプレート32aは上記ボス2
3cの上方にオーバハングされており、又、上記プラネ
タリピニオン31cの上記プーリ軸受け38に面する側
を支持するプラネタリキャリヤ31eの外径が上記ボス
23cの内径よりも小さく形成されて、上記ボス23c
内に臨まされている。上記ブレーキプレート32aと上
記プラネタリキャリヤ31eとを上記ボス23cの突出
部にオーバラップさせた分、前後進切換装置23の軸方
向の寸法を短縮することができる。
【0034】尚、上記ブレーキプレート32aが締結す
ると、上記リングギヤ31bが固定され、上記プラネタ
リピニオン31cがリングギヤ31bの内周を自転しな
がら周回し、上記プーリ入力軸33aに形成したサンギ
ヤ31aを所定の減速状態で逆回転させる。上記プラネ
タリギヤ31の各歯面はヘリカル状に形成されており、
そのねじれ角が上記リングギヤ31bが固定され、プラ
ネタリピニオン31cから受ける相対回転によって生じ
るスラスト荷重にて上記リングギヤ31bが上記ボス2
3cの突出端面に押接される方向に形成されている。
【0035】又、図1に示すように、上記無段変速機2
2の上記プライマリプーリ33と該プライマリプーリ3
3に対設するセカンダリプーリ34とがベルト35を介
して連設されており、このセカンダリプーリ34を軸支
するプーリ出力軸34aが、終減速装置35の減速歯車
群15aを介して、前輪或いは後輪の駆動軸36に軸着
されているデファレンシャル装置35bに連設されてい
る。
【0036】上記無段変速機22は、上記プライマリプ
ーリ33に設けたプライマリ油圧室33bに供給される
プライマリ油圧によりプーリ溝幅が設定され。又、セカ
ンダリプーリ34に設けたセカンダリ油圧室34bに供
給されるセカンダリ油圧により、上記セカンダリプーリ
34に対しトルク伝達に必要な張力を付与する。上記プ
ライマリ油圧、及び上記セカンダリ油圧は図示しないト
ランスミッション制御装置においてエンジン運転状態等
に基づいて設定され、上記無段変速機22では、両プー
リ33,34の溝幅を反比例状態に設定して所望の減速
比を得る。
【0037】次に、上記構成による本実施の形態の動作
について説明する。エンジンAを始動すると、このエン
ジンAの出力が、クランク軸A1を介して発進デバイス
24に設けたトルクコンバータ27に伝達され、このト
ルクコンバータ27のトルコン出力軸28に連結するク
ラッチドラム30aと、こクラッチドラム30aに係合
するプラネタリキャリヤ31dとを回転させる。このと
き、セレクトレバー(図示せず)は、N(ニュートラ
ル)レンジ、或いはP(パーキング)レンジにセットさ
れているため、上記前後進切換装置23のフォワードク
ラッチ部30のクラッチプレート30f、及びリバース
ブレーキ部32のブレーキプレート32aが共に解放状
態にあり、従って、上記前後進切換装置23に設けたプ
ラネタリギヤ31が空転するのみで、上記エンジンAか
ら無段変速機22への動力伝達は遮断される。
【0038】そして、上記セレクトレバーをD(ドライ
ブ)レンジ等の前進走行レンジにセットすると、上記フ
ォワードクラッチ部30のクラッチピストン30gが作
動して、クラッチプレート30fに作動荷重を印加し、
このクラッチプレート30fを結合状態とする。尚、こ
のとき上記ブレーキプレート32aは解放状態を維持し
ている。
【0039】上記クラッチプレート30fに作動荷重が
印加されると、この作動荷重がプラネタリキャリヤ31
dの荷重受け面31fの全体で受け止められる。クラッ
チプレート30fがリテーニングプレートを兼用するこ
とで、部品点数の削減により低コスト化が実現でき、更
に、前後進切換装置23の軸方向を短縮することができ
る。
【0040】そして、上記クラッチプレート30fが結
合すると、トルクコンバータ27のタービンランナ27
bからの駆動力が、トルコン出力軸28を介して前後進
切換装置23のフォワードクラッチ部30に設けたクラ
ッチドラム30a、クラッチプレート30f、クラッチ
ハブ30bに伝達され、このクラッチハブ30bを軸着
する、無段変速機22に設けたプライマリプーリ33の
プーリ入力軸33aを正転させる。
【0041】又、発進後、定常走行へ移行すると、発進
デバイス24に設けたロックアップクラッチ26aが係
合し、エンジンAのクラッチ軸A1がドライブプレート
25、上記ロックアップクラッチ26a、トルクコンバ
ータ27のタービンランナ27bを介してトルコン出力
軸28に直結されるロックアップ状態となる。
【0042】一方、運転者が後進走行すべく、セレクト
レバーをR(リバース)レンジにセットすると、上記リ
バースブレーキ部32のブレーキプレート32aが係合
動作すると共に、上記フォワードクラッチ部30のクラ
ッチプレート30fが解放動作する。クラッチプレート
30fが解放すると、クラッチドラム30aとクラッチ
ハブ30bとの係合が解け、又、ブレーキプレート32
aの結合により、上記プラネタリギヤ31のリングギヤ
31bが固定される。
【0043】すると、上記プラネタリピニオン31cが
上記プラネタリキャリヤ31dに支持されているプラネ
タリピニオン31cが上記リングギヤ31bの内周を自
転しながら周回し、サンギヤ31aを所定に減速した状
態で逆回転させる。
【0044】このように、本実施の形態では、エンジン
Aからの駆動力が上記プラネタリギヤ31を介して無段
変速機22へ伝達されるのは、後進走行時のみであるた
め、必要とする耐久性を低く抑えることができる。
【0045】又、上記プラネタリギヤ31のヘリカル状
に形成した各歯面のねじれ角が、リングギヤ31bをボ
ス23cへ横設する方向に形成されているため、後進走
行時に停止しているリングギヤ31bのハブとプラネタ
リキャリヤ31dとの間に摩擦摺動が発生せず、耐久性
が向上するばかりでなく、走行燃費の改善を図ることが
できる。
【0046】尚、本発明は上記実施の形態に限るもので
はなく、例えば、サンギヤ31aはプーリ入力軸33a
と別体であっても良く、又、プーリ軸受け38の外径と
ボス23cの内径とは必ずしも一致させる必要はない。
【0047】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
前後進切換装置に設けたプラネタリギヤを構成するリン
グギヤと該リングギヤの側面に対設する本体ケースとの
間に低摩擦部材を介装したので、相対回転するリングギ
ヤの側面と本体ケースとの間に空隙部を設ける必要がな
くなり、上記リングギヤの側面を上記本体ケースに上記
低摩擦部材を介して近接させることで、前後進切換装置
の軸方向の寸法を短縮することができる。
【0048】この場合、上記本体ケースに形成した、無
段変速機から延出する入力軸を支持する軸受け部材を保
持するボスの外周にリバースブレーキ部に設けたブレー
キピストンを配設し、プラネタリギヤを構成するプラネ
タリピニオンの上記ボス側を支持するプラネタリキャリ
ヤの少なくとも一部を上記ボスに没入させると共に上記
ブレーキピストンに対し径方向で重畳させることで、前
後進切換装置の軸方向の寸法を更に短縮することができ
る。
【0049】又、リングギヤの上記プラネタリピニオン
に噛合する歯面のねじれ角を、前記リバースブレーキ部
が上記リングギヤを締結したときの上記プラネタリピニ
オンから受けるスラスト荷重によって上記リングギヤが
上記低摩擦部材の方向へ押圧される方向に形成すること
で、上記リングギヤと反スラスト荷重方向に対設する部
品との間の空隙部を極めて狭小化させることができ、前
後進切換装置の軸方向の寸法をより一層短縮することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による動力伝達装置の模式図
【図2】同、前後進切換装置の正面断面図
【図3】従来例による前後進切換装置の正面断面図
【図4】他の従来例による前後進切換装置の正面断面図
【符号の説明】
A…エンジン 1…自動変速装置 21…前後進切換装置 22…変速機(無段変速機) 23a…本体ケース 23c…ボス 28…出力軸(トルコン出力軸) 30…フォワードクラッチ部 31…プラネタリギヤ 31a…サンギヤ 31b…リングギヤ 31c…プラネタリピニオン 31d,31e…プラネタリキャリヤ 32…リバースブレーキ部 32b…ブレーキピストン 33a…入力軸(プーリ入力軸) 39…低摩擦部材 38…軸受け部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンに連設する出力軸と変速機に連設
    する入力軸とを連結するフォワードクラッチ部と、 上記入力軸にサンギヤを設け該サンギヤの外周にリング
    ギヤを配設し更に該両ギヤ間をプラネタリピニオンで連
    設すると共に該プラネタリピニオンの両側面をプラネタ
    リキャリヤで支持したプラネタリギヤと、 上記リングギヤを締結するリバースブレーキ部とを備
    え、 上記プラネタリピニオンの一側面を支持するプラネタリ
    キャリヤを上記出力軸に連設した自動変速装置の前後進
    切換装置において、 上記リングギヤと該リングギヤの側面に対設する本体ケ
    ースとの間に低摩擦部材を介装したことを特徴とする自
    動変速装置の前後進切換装置。
  2. 【請求項2】前記本体ケースに形成すると共に前記入力
    軸を支持する軸受け部材を保持するボスの外周に前記リ
    バースブレーキ部に設けたブレーキピストンを配設し、 前記プラネタリピニオンの両側面を支持するプラネタリ
    キャリヤの他方の少なくとも一部を上記ボスに没入させ
    ると共に上記ブレーキピストンに対し径方向で重畳させ
    たことを特徴とする請求項1記載の自動変速装置の前後
    進切換装置。
  3. 【請求項3】前記リングギヤの前記プラネタリピニオン
    に噛合する歯面のねじれ角を、前記リバースブレーキ部
    が上記リングギヤを締結したときの上記プラネタリピニ
    オンから受けるスラスト荷重によって上記リングギヤが
    前記低摩擦部材の方向へ押圧される方向に形成したこと
    を特徴とする請求項1記載の自動変速装置の前後進切換
    装置。
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