JP3726937B2 - 自動変速装置の前後進切換装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、逆転機構としてプラネタリギヤを採用する自動変速装置の前後進切換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、主変速部として無段変速機を備える自動変速装置には、駆動力の伝達方向を切換える前後進切換装置が内蔵されている。
【0003】
図3に示すように、一般に、この種の前後進切換装置1は、トルクコンバータ、電磁クラッチ等からなる発進デバイス側から延出する出力軸2と、無段変速機3側から延出するプーリ入力軸3aとの間の伝達系路に介装されており、フォワードクラッチ部4と逆転機構としてのプラネタリギヤ5とリバースブレーキ6とを備えている。
【0004】
そして、図示しないセレクトレバーをDレンジ等の前進走行レンジにセットすると、上記前後進切換装置1に設けたフォワードクラッチ部4のクラッチプレート4aが結合し、上記出力軸2に連結するクラッチドラム4bと、上記プラネタリギヤ5に設けたダブル配列のプラネタリピニオン5aを支持するプラネタリキャリヤ5bとを連結する。すると、上記プラネタリピニオン5aが上記出力軸2と一体回転し、上記プラネタリピニオン5aの他側を支持するプラネタリキャリヤ5cを介して上記プーリ入力軸3aに正転方向の駆動力を伝達する。
【0005】
一方、後進走行を行うべく、セレクトレバーをRレンジにセットすると、上記クラッチプレート4aが解放されると共に、リバースブレーキ部6のブレーキプレート6aが結合される。すると、上記出力軸2と一体に結合された上記プラネタリギヤ5のサンギヤ5eと上記リングギヤ5dとの間に噛合する上記プラネタリピニオン5aが上記サンギヤ5eの周囲を逆方向へ公転し、逆転した駆動力をプラネタリキャリヤ5cを介して上記プーリ入力軸3aへ所定に減速した状態で伝達する。
【0006】
尚、このようなプラネタリギヤ式前後進切換装置を内蔵する無段変速装置の構成については、例えば特公平3−72857号公報に詳述されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記プラネタリギヤ5を構成する各ギヤの歯面は、噛合い騒音を低減させるためにヘリカル状に形成されているのが一般的であり、従って、後進走行時にプラネタリピニオン5aが公転すると、各ギヤ5a,5d,5eに、回転方向の力の分力としてのスラスト荷重が互いに反発する方向へ発生する。
【0008】
このとき、上記サンギヤ5eに掛かるスラスト荷重は、このサンギヤ5eを固設する出力軸2で受け止められ、又リングギヤ5dに掛かるスラスト荷重は、プラネタリギヤ5cとの両側面間に組み付けた摺動部材で受け止められ、一方、プラネタリピニオン5aに掛かるスラスト荷重は、このプラネタリピニオン5aの両側面に対設するプラネタリキャリヤ5b,5cの側面にて低摩擦部材を介して受け止められる。或いは、図4に示すように、プラネタリピニオン5aの両側面にスラスト荷重を受けるプレート8を軸着し、このプレート8を上記プラネタリキャリヤ5b,5cの側面にて低摩擦部材を介して挟持することで、上記プラネタリピニオン5aに作用するスラスト荷重を受け止める。
【0009】
又、図3、図4に示すように、リバースブレーキ部6のブレーキプレート6aを作動させるブレーキピストン6eは、無段変速機3側の本体ケース9に進退自在に挿通支持されている。上記ブレーキピストン6eの軸中心方向には、上記プーリ入力軸3aの基部をプーリ軸受け10を介して支持するボス9aが上記本体ケース9から突出形成されている。
【0010】
その結果、図3では、上記プラネタリキャリヤ5cとリングギヤ5dを保持する支持プレート5fとが、又、図4では上記プーリ入力軸3aに連設するプラネタリキャリヤ5cが、上記プーリ軸受け10を支持するボス9aに対して軸方向に配列されているため、この各部品の板厚、及び上記ボス9aと支持プレート5f、或いはプラネタリキャリヤ5cとの間の空隙幅だけ、前後進切換装置1の軸方向を広げなければならず、スペース効率が悪い。
【0011】
ところで、車体の前部に設けたエンジンルームに、エンジンと該エンジンに連設する自動変速装置とで構成されたパワーユニットを横置きに搭載する場合、当然、その全幅はエンジンルームに収納可能な寸法でなればならない。
【0012】
ところが、このパワーユニットの両側には、衝突時の衝撃を吸収するフレームが設けられ、更に、このフレーム7の外側にはフロントタイヤが配設される。
【0013】
上記フレームは、車両の操縦安定性の維持、及び衝突安全性を保証するために不可欠であり、しかも剛性を維持するには、ある程度の断面を確保する必要がある。又、上記フロントタイヤは、車両の取回し性を確保するためには転舵角を大きく設定する必要がある。更に、最近の燃費向上等の効率化のためには車体幅をタイヤ幅を含めて小さくする傾向にある。
【0014】
その結果、エンジンルーム内の、パワーユニットを収納するスペースは次第に狭小化する傾向となり、上記パワーユニットの全幅の短縮化を図る必要性がでてきた。
【0015】
本発明は、上記事情に鑑み、軸方向の寸法を、耐久性、機能性を低下させずに短縮することが可能な自動変速装置の前後進切換装置を提供することを目的とする。
【0016】
上記目的を達成するため本発明による第1の自動変速装置の前後進切換装置は、エンジンに連設する出力軸と変速機に連設する入力軸とを連結するフォワードクラッチ部と、上記入力軸にサンギヤを設け該サンギヤの外周にリングギヤを配設し更に該両ギヤ間をプラネタリピニオンで連設すると共に該プラネタリピニオンの両側面をプラネタリキャリヤで支持したプラネタリギヤと、上記リングギヤを締結するリバースブレーキ部とを備え、一方の記プラネタリキャリヤを上記出力軸に連設した自動変速装置の前後進切換装置において、上記入力軸を支持する軸受け部材を保持するボスを本体ケースに形成し、他方の上記プラネタリキャリヤの少なくとも一部、及び該ブラネタリピニオンを回動自在に支持するピニオン軸であって該他方のプラネタリキャリヤに支持されている軸端部を上記ボス内に臨ませることを特徴とする。
【0018】
の自動変速機の前後進切換装置は、第1の自動変速機の前後進切換装置において、前記リングギヤの前記プラネタリピニオンに噛合する歯面のねじれ角を、前記リバースブレーキ部が上記リングギヤを締結したときの上記プラネタリピニオンから受けるスラスト荷重によって上記リングギヤが前記低摩擦部材の方向へ押圧される方向に形成したことを特徴とする。
【0019】
すなわち、第1の自動変速装置の前後進切換装置では、エンジンが回転すると、その駆動力がプラネタリギヤのプラネタリピニオンを支持するプラネタリキャリヤとフォワードクラッチ部とに伝達される。上記フォワードクラッチ部とリバースブレーキ部との双方が解放状態にあるとき、エンジンからの駆動力は変速機に連設する入力軸に伝達されず、上記プラネタリキャリヤに支持されているプラネタリピニオンが上記入力時に設けたサンギヤを自転しながら周回する。又、フォワードクラッチ部のみを結合させる前進走行時は、上記入力軸と上記出力軸とが直結され、上記プラネタリギヤは上記出力軸と共に一体回転する
【0020】
その際、本体ケースに形成すると共に前記入力軸を軸受け部材を介して支持するボスに、上記プラネタリピニオンの両側面を支持する上記プラネタリキャリヤの他方の少なくとも一部、及び該ブラネタリピニオンを回動自在に支持するピニオン軸であって該他方のプラネタリキャリヤに支持されている軸端部をボス内に臨ませて、軸方向の短縮を図る。
【0021】
の自動変速機の前後進切換装置では、第1の自動変速機の前後進切換装置において、前記リングギヤの前記プラネタリピニオンに噛合する歯面のねじれ角を、前記リバースブレーキ部が上記リングギヤを締結したときの上記プラネタリピニオンから受けるスラスト荷重によって上記リングギヤが前記低摩擦部材の方向へ押圧される方向に形成することで、上記リングギヤを締結する後退走行時に、該リングギヤがスラスト荷重により上記低摩擦係数部材に押接され、前記出力軸と一体回転する側のプラネタリキャリヤと上記リングギヤとの間に隙間を形成させる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図1、図2の図面に基づいて本発明の一実施の形態を説明する。
【0023】
図1の符号21は自動変速装置で、無段変速機22を内蔵すると共に、この無段変速機22の入力側に前後進切換装置23と、発進デバイス24とが設けられており、更に、この自動変速装置21の入力側にエンジンAが連設されている。
【0024】
上記発進デバイス24に、上記エンジンAのクランク軸A1に連結するドライブプレート25が設けられており、このドライブプレート25を固設するトルコンケース26がトルクコンバータ27のポンプインペラ27aに連設されている。更に、このポンプインペラ27aに流体を介して連設するタービンランナ27bから延出するトルコン出力軸28が、上記前後進切換装置23側へ延出されている。
【0025】
又、上記トルコンケース26に、上記タービンランナ27bに連設するロックアップクラッチ26aが対設されている。このロックアップクラッチ26aが上記トルコンケース26に係合するとエンジンAの駆動力が上記トルクコンバータ27を経由せず、上記タービンランナ27bを介して無段変速機22のプーリ入力軸33aに直接伝達される、ロックアップ状態になる。
【0026】
又、上記トルクコンバータ27の流体を整流するステータ27cが、ワンウェイクラッチ27dを介して、上記発進デバイス24の本体ケース24aに直接或いは間接的に固定されているステータ軸27eに連設されている。尚、符号29は上記ポンプインペラ27aによって回転駆動するオイルポンプである。
【0027】
図2に示すように、上記前後進切換装置23には、上記発進デバイス24側から上記トルコン出力軸28が延出され、又、上記無段変速機22側からプライマリプーリ33に突設したプーリ入力軸33aが延出されている。このプーリ入力軸33aの基部が上記前後進切換装置23の本体ケース23aに形成したボス23cに圧入されたプーリ軸受け38を介して支持され、更に、プーリ入力軸33aの軸端部33cに上記トルコン出力軸28の軸端部28aが同軸状に挿通され、その先端が上記軸端部33cの内周に軸受けを介して相対回動自在に支持されている。
【0028】
又、上記前後進切換装置23の上記本体ケース23aには、フォワードクラッチ部30、プラネタリギヤ31、及びリバースブレーキ部32が内蔵されており、上記フォワードクラッチ部30に設けたクラッチドラム30aの小径部が上記トルコン出力軸28の軸端部28aに結合され、又、上記フォワードクラッチ部30に設けたクラッチハブ30bの小径部が上記プーリ入力軸33aの軸端部33cの先端に連結されている。尚、23bは上記オイルポンプ29のポンプカバーで、上記前後進切換装置23の本体ケース23aに一体的に組み込まれており、このポンプカバー23bの内周と外周とに、上記トルコン出力軸28と上記クラッチドラム30aとが摺動部材を介して回動自在に支持されている。
【0029】
又、上記プーリ入力軸33aの軸端部33cに上記プラネタリギヤ31のサンギヤ31aが一体形成されており、このサンギヤ31aにリングギヤ31bがダブル配列のプラネタリピニオン31cを介して連設されている。このプラネタリピニオン31cの両側がプラネタリキャリヤ31d,31eに支持されており、上記クラッチドラム30aに対設する側のプラネタリキャリヤ31dが、該クラッチドラム30aの外周の開口端部に係合され、スナップリング30iで抜け止めされている。
【0030】
更に、上記クラッチドラム30aの内周に上記クラッチハブ30bの外周が対設され、この両者間がクラッチプレート30fを介して連設される。又、このクラッチプレート30fに作動荷重を印加するクラッチピストン30gが上記クラッチドラム30aに進退自在に支持され、このクラッチピストン30gと上記クラッチドラム30aとの対向面間に油圧作動室が形成されている。一方、上記プラネタリキャリヤ31dの上記クラッチプレート30fの対向面に荷重受け面31fが形成されている。
【0031】
又、上記プラネタリギヤ31のリングギヤ31bの外周と上記本体ケース23aとの間に、上記リバースブレーキ部32に設けたブレーキプレート32aが介装され、このブレーキプレート32aに対して作動荷重を印加するブレーキピストン32bが、上記プーリ軸受け38の外周を保持する上記ボス23cの外周に形成したドーナツ状の空隙部に進退自在に装着され、上記空隙部に油圧作動室が形成されている。
【0032】
又、上記リングギヤ31bのハブが、上記本体ケース23aに形成したボス23cの突出端面と上記プラネタリキャリヤ31dとに摺動部材39を介して支持されている。
【0033】
上記ブレーキプレート32aは上記ボス23cの上方にオーバハングされており、又、上記プラネタリピニオン31cの上記プーリ軸受け38に面する側を支持するプラネタリキャリヤ31eの外径が上記ボス23cの内径よりも小さく形成されて、上記ボス23c内に臨まされている。上記ブレーキプレート32aと上記プラネタリキャリヤ31eとを上記ボス23cの突出部にオーバラップさせた分、前後進切換装置23の軸方向の寸法を短縮することができる。
【0034】
尚、上記ブレーキプレート32aが締結すると、上記リングギヤ31bが固定され、上記プラネタリピニオン31cがリングギヤ31bの内周を自転しながら周回し、上記プーリ入力軸33aに形成したサンギヤ31aを所定の減速状態で逆回転させる。上記プラネタリギヤ31の各歯面はヘリカル状に形成されており、そのねじれ角が上記リングギヤ31bが固定され、プラネタリピニオン31cから受ける相対回転によって生じるスラスト荷重にて上記リングギヤ31bが上記ボス23cの突出端面に押接される方向に形成されている。
【0035】
又、図1に示すように、上記無段変速機22の上記プライマリプーリ33と該プライマリプーリ33に対設するセカンダリプーリ34とがベルト35を介して連設されており、このセカンダリプーリ34を軸支するプーリ出力軸34aが、終減速装置35の減速歯車群15aを介して、前輪或いは後輪の駆動軸36に軸着されているデファレンシャル装置35bに連設されている。
【0036】
上記無段変速機22は、上記プライマリプーリ33に設けたプライマリ油圧室33bに供給されるプライマリ油圧によりプーリ溝幅が設定され。又、セカンダリプーリ34に設けたセカンダリ油圧室34bに供給されるセカンダリ油圧により、上記セカンダリプーリ34に対しトルク伝達に必要な張力を付与する。上記プライマリ油圧、及び上記セカンダリ油圧は図示しないトランスミッション制御装置においてエンジン運転状態等に基づいて設定され、上記無段変速機22では、両プーリ33,34の溝幅を反比例状態に設定して所望の減速比を得る。
【0037】
次に、上記構成による本実施の形態の動作について説明する。
エンジンAを始動すると、このエンジンAの出力が、クランク軸A1を介して発進デバイス24に設けたトルクコンバータ27に伝達され、このトルクコンバータ27のトルコン出力軸28に連結するクラッチドラム30aと、こクラッチドラム30aに係合するプラネタリキャリヤ31dとを回転させる。このとき、セレクトレバー(図示せず)は、N(ニュートラル)レンジ、或いはP(パーキング)レンジにセットされているため、上記前後進切換装置23のフォワードクラッチ部30のクラッチプレート30f、及びリバースブレーキ部32のブレーキプレート32aが共に解放状態にあり、従って、上記前後進切換装置23に設けたプラネタリギヤ31が空転するのみで、上記エンジンAから無段変速機22への動力伝達は遮断される。
【0038】
そして、上記セレクトレバーをD(ドライブ)レンジ等の前進走行レンジにセットすると、上記フォワードクラッチ部30のクラッチピストン30gが作動して、クラッチプレート30fに作動荷重を印加し、このクラッチプレート30fを結合状態とする。尚、このとき上記ブレーキプレート32aは解放状態を維持している。
【0039】
上記クラッチプレート30fに作動荷重が印加されると、この作動荷重がプラネタリキャリヤ31dの荷重受け面31fの全体で受け止められる。クラッチプレート30fがリテーニングプレートを兼用することで、部品点数の削減により低コスト化が実現でき、更に、前後進切換装置23の軸方向を短縮することができる。
【0040】
そして、上記クラッチプレート30fが結合すると、トルクコンバータ27のタービンランナ27bからの駆動力が、トルコン出力軸28を介して前後進切換装置23のフォワードクラッチ部30に設けたクラッチドラム30a、クラッチプレート30f、クラッチハブ30bに伝達され、このクラッチハブ30bを軸着する、無段変速機22に設けたプライマリプーリ33のプーリ入力軸33aを正転させる。
【0041】
又、発進後、定常走行へ移行すると、発進デバイス24に設けたロックアップクラッチ26aが係合し、エンジンAのクラッチ軸A1がドライブプレート25、上記ロックアップクラッチ26a、トルクコンバータ27のタービンランナ27bを介してトルコン出力軸28に直結されるロックアップ状態となる。
【0042】
一方、運転者が後進走行すべく、セレクトレバーをR(リバース)レンジにセットすると、上記リバースブレーキ部32のブレーキプレート32aが係合動作すると共に、上記フォワードクラッチ部30のクラッチプレート30fが解放動作する。クラッチプレート30fが解放すると、クラッチドラム30aとクラッチハブ30bとの係合が解け、又、ブレーキプレート32aの結合により、上記プラネタリギヤ31のリングギヤ31bが固定される。
【0043】
すると、上記プラネタリピニオン31cが上記プラネタリキャリヤ31dに支持されているプラネタリピニオン31cが上記リングギヤ31bの内周を自転しながら周回し、サンギヤ31aを所定に減速した状態で逆回転させる。
【0044】
このように、本実施の形態では、エンジンAからの駆動力が上記プラネタリギヤ31を介して無段変速機22へ伝達されるのは、後進走行時のみであるため、必要とする耐久性を低く抑えることができる。
【0045】
又、上記プラネタリギヤ31のヘリカル状に形成した各歯面のねじれ角が、リングギヤ31bをボス23cへ横設する方向に形成されているため、後進走行時に停止しているリングギヤ31bのハブとプラネタリキャリヤ31dとの間に摩擦摺動が発生せず、耐久性が向上するばかりでなく、走行燃費の改善を図ることができる。
【0046】
尚、本発明は上記実施の形態に限るものではなく、例えば、サンギヤ31aはプーリ入力軸33aと別体であっても良く、又、プーリ軸受け38の外径とボス23cの内径とは必ずしも一致させる必要はない。
【0047】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、前後進切換装置に設けたプラネタリギヤを構成するリングギヤと該リングギヤの側面に対設する本体ケースとの間に低摩擦部材を介装したので、相対回転するリングギヤの側面と本体ケースとの間に空隙部を設ける必要がなくなり、上記リングギヤの側面を上記本体ケースに上記低摩擦部材を介して近接させることで、前後進切換装置の軸方向の寸法を短縮することができる。
【0048】
この場合、上記本体ケースに形成した、無段変速機から延出する入力軸を支持する軸受け部材を保持するボスの外周にリバースブレーキ部に設けたブレーキピストンを配設し、プラネタリギヤを構成するプラネタリピニオンの上記ボス側を支持するプラネタリキャリヤの少なくとも一部を上記ボスに没入させると共に上記ブレーキピストンに対し径方向で重畳させることで、前後進切換装置の軸方向の寸法を更に短縮することができる。
【0049】
又、リングギヤの上記プラネタリピニオンに噛合する歯面のねじれ角を、前記リバースブレーキ部が上記リングギヤを締結したときの上記プラネタリピニオンから受けるスラスト荷重によって上記リングギヤが上記低摩擦部材の方向へ押圧される方向に形成することで、上記リングギヤと反スラスト荷重方向に対設する部品との間の空隙部を極めて狭小化させることができ、前後進切換装置の軸方向の寸法をより一層短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による動力伝達装置の模式図
【図2】同、前後進切換装置の正面断面図
【図3】従来例による前後進切換装置の正面断面図
【図4】他の従来例による前後進切換装置の正面断面図
【符号の説明】
A…エンジン
1…自動変速装置
21…前後進切換装置
22…変速機(無段変速機)
23a…本体ケース
23c…ボス
28…出力軸(トルコン出力軸)
30…フォワードクラッチ部
31…プラネタリギヤ
31a…サンギヤ
31b…リングギヤ
31c…プラネタリピニオン
31d,31e…プラネタリキャリヤ
32…リバースブレーキ部
32b…ブレーキピストン
33a…入力軸(プーリ入力軸)
39…低摩擦部材
38…軸受け部材

Claims (2)

  1. エンジンに連設する出力軸と変速機に連設する入力軸とを連結するフォワードクラッチ部と、
    上記入力軸にサンギヤを設け該サンギヤの外周にリングギヤを配設し更に該両ギヤ間をプラネタリピニオンで連設すると共に該プラネタリピニオンの両側面をプラネタリキャリヤで支持したプラネタリギヤと、
    上記リングギヤを締結するリバースブレーキ部とを備え、
    一方の記プラネタリキャリヤを上記出力軸に連設した自動変速装置の前後進切換装置において、
    上記入力軸を支持する軸受け部材を保持するボスを本体ケースに形成し、
    他方の上記プラネタリキャリヤの少なくとも一部、及び該ブラネタリピニオンを回動自在に支持するピニオン軸であって該他方のプラネタリキャリヤに支持されている軸端部を上記ボス内に臨ませることを特徴とする自動変速装置の前後進切換装置。
  2. 前記リングギヤの前記プラネタリピニオンに噛合する歯面のねじれ角を、前記リバースブレーキ部が上記リングギヤを締結したときの上記プラネタリピニオンから受けるスラスト荷重によって上記リングギヤが前記低摩擦部材の方向へ押圧される方向に形成したことを特徴とする請求項1記載の自動変速装置の前後進切換装置。
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