JPH1194045A - 自動変速装置 - Google Patents

自動変速装置

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Publication number
JPH1194045A
JPH1194045A JP26061597A JP26061597A JPH1194045A JP H1194045 A JPH1194045 A JP H1194045A JP 26061597 A JP26061597 A JP 26061597A JP 26061597 A JP26061597 A JP 26061597A JP H1194045 A JPH1194045 A JP H1194045A
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JP
Japan
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clutch
planetary
planetary carrier
automatic transmission
clutch drum
Prior art date
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Application number
JP26061597A
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English (en)
Inventor
Hajime Kashiwase
一 柏瀬
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1194045A publication Critical patent/JPH1194045A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】前後進切換装置に設けたフォワードクラッチ部
の組立てを容易にする。 【解決手段】無段変速機22のプーリ入力軸33aに連
設するプラネタリギヤ31のダブルプラネタリピニオン
31cを支持するプラネタリキャリヤ31dにクラッチ
ドラム31eを一体形成し、クラッチドラム31eの内
周にクラッチプレート30fを介して連設するクラッチ
ハブ30bの中央をプーリ入力軸33aに形成したプラ
ネタリサンギヤ31aに噛合させると共にスラスト方向
を掛止部材で掛止する。そして、クラッチドラム31e
の開口部に、発進デバイス24から延出するトルコン出
力軸28に連設するコネクティングシェル30aを連結
する。クラッチドラム31eをプラネタリキャリヤ31
d側に形成したことにより組立が容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン出力の回
転方向を切換える前後進切換装置を備える自動変速装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、主変速部として無段変速機を備え
る自動変速装置では、駆動力の回転方向を切換える前後
進切換装置が併設されており、この前後進切換装置に組
み込まれる逆転装置としてプラネタリギヤを採用するも
のが多い。
【0003】即ち、図8に示すように、前後進切換装置
1が、トルクコンバータ、電磁クラッチ等からなる発進
デバイスから延出する出力軸2と無段変速機3から延出
するプーリ入力軸3aとの間の伝達系路に介装されてい
る場合、図示しないセレクトレバーをDレンジ等の前進
走行レンジにセットすると、上記前後進切換装置1に設
けたフォワードクラッチ部4のクラッチプレート4aが
結合し、上記出力軸2に連結するクラッチドラム4bと
クラッチハブ4cとが上記クラッチプレート4aを介し
て連結され、上記クラッチハブ4cに連設する上記プー
リ入力軸3aに正転方向の駆動力を伝達する。
【0004】一方、後進走行を行うべく、上記セレクト
レバーをRレンジにセットすると、上記クラッチプレー
ト4aが開放されると共に、リバースブレーキ部5のブ
レーキプレート5aが結合される。すると、プラネタリ
ギヤ6のリングギヤ6aが固定され、上記クラッチドラ
ム4bに連設するプラネタリキャリヤ6bを介して、該
プラネタリキャリヤ6bに支持されているダブル配列の
プラネタリピニオン6cが自転し、このプラネタリピニ
オン6cに噛合するサンギヤ6dを一体的に形成するプ
ーリ入力軸3aを所定に減速した状態で逆転駆動させ
る。
【0005】尚、このようなプラネタリギヤ式前後進切
換装置を内蔵する無段変速装置については、例えば特公
平3−72857号公報に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記プーリ
入力軸3aとクラッチハブ4cとはスプライン係合され
ている場合が多く、従って、上記プーリ入力軸3aには
サンギヤ6dとスプライン溝との2種類の歯形を成形し
なければならず、加工工程が多くなり、加工設備の増
設、及び加工工数の増加により製品コストが高くなる。
【0007】又、前進走行時の全駆動力は、上記クラッ
チハブ4cと上記プーリ入力軸3aとのスプライン係合
を介して伝達されるため、クラッチハブ4cとプーリ入
力軸3aとの噛合い長さをある程度長くして、歯面、歯
元強度を確保する必要がある。
【0008】しかし、プーリ入力軸3aにクラッチハブ
4cの係合するスプライン溝を長く設定すると、それだ
け装置全体の軸方向の長さが長くなってしまい、最近の
狭小化の傾向にあるエンジンルームに収納させることが
困難になってしまう。
【0009】そのため、例えば上記プーリ入力軸3aに
形成したサンギヤ6dに上記クラッチハブ4cを噛合さ
せることで、加工工数の削減、及び歯面、歯元強度を確
保する技術が提案されている。
【0010】しかし、上記プラネタリギヤ6は、その作
動時である後進走行の際のギヤ噛合い音を低減させるた
め、ヘリカルギヤを採用しているのが一般的であり、従
って、サンギヤ6dに噛合するクラッチハブ4cの歯面
もヘリカル状に形成する必要がある。
【0011】その結果、前進走行時、クラッチハブ4c
を介してプーリ入力軸3aに駆動力が伝達される際に、
上記プーリ入力軸3aと上記クラッチハブ4cとの間に
は、回転方向の力の分力であるスラスト荷重が発生す
る。
【0012】上記クラッチハブ4cに発生したスライド
荷重が無段変速機3側に作用する場合、前進走行時に一
体回転するプラネタリキャリヤ6bを押圧し、このプラ
ネタリキャリヤ6bに隣接するリングギヤ6aとの間、
及び、このリングギヤ6aに隣接する本体ケース7との
間で上記スラスト荷重を受けることになる。前進走行
時、上記リングギヤ6aと上記本体ケース7とは相対回
転するため、上記スラスト荷重により、上記リングギヤ
6aと上記本体ケース7との間に介装したスラストベア
リング或いは摺動部材等の低摩擦部材に摩擦損失が生じ
る。
【0013】又、上記スラスト荷重が上記クラッチハブ
4cを介してエンジン側に作用する場合、上記クラッチ
ハブ4cとクラッチドラム4bとは一体回転するため、
このクラッチドラム4bを支持するオイルポンプ8のポ
ンプハウジング8aとの間に介装した低摩擦部材に摩擦
損失が生じる。
【0014】一方、セレクトレバーをNレンジ、或いは
Pレンジにセットしたニュートラル状態では、上記クラ
ッチプレート4aが開放されているため、上記クラッチ
ハブ4cとの間の動力伝達が遮断され、従って、クラッ
チドラム4bに連設するプラネタリキャリヤ6bが空転
するだけで、上記無段変速機3から延出するプーリ入力
軸3aは停止しており、又、リングギヤ6aにはリバー
スブレーキプレート5aからのドラッグトルクにより摺
動抵抗が生じる。すると、上記リングギヤ6aと上記プ
ラネタリキャリヤ6bとが相対回転し、プラネタリピニ
オン6cが自転する。その結果、上記プラネタリピニオ
ン6cと上記リングギヤ6aとの間に回転方向の力の分
力であるスラスト荷重が発生する。
【0015】このスラスト荷重により、プラネタリピニ
オン6cが無段変速機3方向へ押圧され、一方、リング
ギヤ6aがその反力としてプラネタリキャリヤ6b側へ
押圧された場合、上記プラネタリキャリヤ6b、リング
ギヤ6a、本体ケース7は相対回転しているため、この
プラネタリキャリヤ6bと上記リングギヤ6aとの間に
摩擦損失が発生し、更に、このリングギヤ6aが上記プ
ラネタリキャリヤ6bに押圧されて本体ケース7に摺接
するため、リングギヤ6aと本体ケース7との間にも摩
擦損失が発生する。
【0016】又、逆に、上記プラネタリピニオン6cが
上記スラスト荷重によりエンジン側へ押圧され、その反
力で上記リングギヤ6aが無段変速機3方向へ押圧され
た場合、上記プラネタリキャリヤ6bとリングギヤ6a
との間は離間するが、リングギヤ6aは本体ケース7に
押接され、又、プラネタリキャリヤ6bはクラッチドラ
ム4bを上記オイルポンプ8のポンプハウジング8a側
へ押圧する。その結果、上記リングギヤ6aと本体ケー
ス7との間、及びクラッチドラム4bとオイルポンプ8
のポンプハウジング8aとの間に介装した低摩擦部材9
に摩擦損失が生じる。
【0017】ところで、前進走行時は、フォワードクラ
ッチ部4のクラッチプレート4aが結合されているた
め、クラッチドラム4b、クラッチハブ4c、プーリ入
力軸3a、及びプラネタリキャリヤ6bは同一方向へ一
体回転するので、理論的には各ギヤの噛合部にスラスト
荷重が発生することはないが、実際には、各部品の寸法
誤差、アンバランス等により、相対回転してしまうため
スラスト荷重が発生することがあり、上記クラッチハブ
4c、プラネタリキャリヤ6b、リングギヤ6aがスラ
スト荷重を受けて無段変速機3側へ押圧されると、上記
スラスト荷重の全てがリングギヤ6aと本体ケース7と
間に介装した低摩擦部材9に掛かり、この低摩擦部材9
に摩擦損失が生じる。
【0018】これに対処するには、クラッチハブ4cの
スラスト方向を固定すると共に、プラネタリキャリヤ6
b及びクラッチドラム4bのスラスト方向をも同様に固
定する必要がある。
【0019】ところが、図8に示すように、上記クラッ
チハブ4cはプラネタリキャリヤ6bとクラッチドラム
4bとに挟まれており、従って、上記クラッチハブ4c
をプーリ入力軸3aに固定する際には、プラネタリキャ
リヤ6bは既に上記プーリ入力軸3a側に組み付けられ
ていなければならない。又、クラッチドラム4bはクラ
ッチハブ4cを組み付けた後に、上記プラネタリキャリ
ヤ6bと結合させなければならない。
【0020】しかし、クラッチハブ4cを上記プーリ入
力軸3aに固定してしまうと、上記クラッチドラム4b
の内周に、クラッチプレート4aとクラッチハブ4cと
をユニット化してセットしておくことができないので、
上記クラッチドラム4bを上記プラネタリキャリヤ6b
に結合させる際に、クラッチプレート4aをクラッチハ
ブ4cに係入させなければならなくなり、作業効率が悪
い。
【0021】本発明は、上記事情に鑑み、組立時の作業
効率が良く、しかも前後進切換装置に設けた相対回転す
る部材間に介装した低摩擦部材の摩擦損失を軽減して耐
久性の向上を図ると共に、走行燃費を改善することので
きる自動変速装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による第1の自動変速装置は、エンジンの出力軸
に連設する発進デバイスと変速機との間の動力伝達系に
配設した前後進切換装置に、上記発進デバイスからの出
力を上記変速機に対して正転状態で伝達するフォワード
クラッチ部と逆転状態で伝達するプラネタリギャとを設
けたものにおいて、上記プラネタリギヤに設けたプラネ
タリピニオンを支持するプラネタリキャリヤの外周にク
ラッチドラムを形成し、上記クラッチドラムの内周にク
ラッチプレートを介して上記変速機の入力軸に固定した
クラッチハブを連設し、更に上記クラッチドラムの開口
部に上記発進デバイスに連設するコネクティングシェル
を連結したことを特徴とする。
【0023】第2の自動変速装置は、第1の自動変速装
置において、前記プラネタリギヤの各歯面をヘリカル状
に形成し、上記歯面のねじれ角を前記プラネタリギヤに
設けたリングギヤが、回転時のスラスト荷重を受けて前
記プラネタリキャリヤへ移動する方向に形成したことを
特徴とする。
【0024】第3の自動変速装置は、第1の自動変速装
置において、前記プラネタリキャリヤの前記クラッチプ
レートに対向する部位に荷重受け面を形成したことを特
徴とする。
【0025】第4の自動変速装置は、第1の自動変速装
置において、前記プラネタリキャリヤの前記クラッチプ
レートに対向する部位に荷重受け面を形成し、この荷重
受け面を上記クラッチプレートの一部としたことを特徴
とする。
【0026】第5の自動変速装置は、第1の自動変速装
置において、前記コネクティングシェルの外周に突起を
複数形成し、上記突起を前記クラッチドラムの開口部に
形成した切欠き部に嵌合させて固定したことを特徴とす
る。
【0027】第6の自動変速装置は、第5の自動変速装
置において、前記突起の外周に、該突起を検出するピッ
クアップセンサを対設したことを特徴とする。
【0028】即ち、第1の自動変速装置では、変速機に
連設するプラネタリギヤのプラネタリピニオンを支持す
るプラネタリキャリヤにクラッチドラムを形成し、この
クラッチドラムの内周にクラッチプレートを介して上記
変速機の入力軸に連結するクラッチハブを装着すると共
に該クラッチハブを上記入力軸に固定し、更に上記クラ
ッチドラムの開口部に上記発進デバイスに連設するコネ
クティングシェルを連結する。
【0029】第2の自動変速装置では、第1の自動変速
装置において、前記プラネタリギヤの各歯面をヘリカル
状に形成し、上記歯面のねじれ角を前記プラネタリギヤ
に設けたリングギヤが、回転時のスラスト荷重を受けて
前記プラネタリキャリヤへ移動する方向に形成すること
で、前進走行時には上記リングギヤとプラネタリキャリ
ヤとが同一方向へほぼ同一速度で回転するため、この両
者が摺接しても大きな摩擦抵抗が生じることはない。
【0030】第3の自答変速装置では、第1の自動変速
装置において、前記プラネタリキャリヤの前記クラッチ
プレートに対向する部位に荷重受け面を形成すること
で、上記クラッチプレートに作用する作動荷重を上記荷
重受け面で受け止める。
【0031】第4の自動変速装置では、第1の自動変速
装置において、前記プラネタリキャリヤの前記クラッチ
プレートに対向する部位に荷重受け面を形成し、この荷
重受け面を上記クラッチプレートの一部としたことで、
部品点数の削減を図る。
【0032】第5の自動変速装置では、第1の自動変速
装置において、前記コネクティングシェルの外周に突起
を複数形成し、この突起を前記クラッチドラムの開口部
に形成した切欠き部に嵌合させて固定する。
【0033】第6の自動変速装置では、第5の自動変速
装置において、前記突起の外周に、該突起を検出するピ
ックアップセンサを対設し、上記ピックアップセンサに
より検出した突起の間隔時間から発進デバイスの回転速
度等を算出する。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
実施の形態を説明する。図1〜図3に本発明の第1実施
の形態を示す。
【0035】図1の符号21は自動変速装置で、無段変
速機22を内蔵すると共に、この無段変速機22の入力
側に前後進切換装置23と発進デバイス24とが設けら
れており、この発進デバイス24の入力側にエンジンA
が連設されている。
【0036】又、上記発進デバイス24に、上記エンジ
ンAのクランク軸A1に連結するドライブプレート25
が設けられており、このドライブプレート25を固設す
るトルコンケース26がトルクコンバータ27のポンプ
インペラ27aに連結されている。更に、このポンプイ
ンペラ27aに流体を介して連設するタービンランナ2
7bから延出するトルコン出力軸28が、上記前後進切
換装置23側へ延出されている。
【0037】又、上記トルコンケース26に、上記ター
ビンランナ27bに連設するロックアップクラッチ26
aが対設されている。このロックアップクラッチ26a
が上記トルコンケース26に係合するとエンジンAの駆
動力が上記トルクコンバータ27を経由せず、上記ター
ビンランナ27bを介して上記トルコン出力軸28に直
接伝達される、ロックアップ状態になる。
【0038】又、上記トルクコンバータ27の流体を整
流するステータ27cが、ワンウェイクラッチ27dを
介して、上記発進デバイス24の本体ケース24aに直
接或いは間接的に固定されているステータ軸27eに連
設されている。尚、符号29は上記ポンプインペラ27
aによって回転駆動するオイルポンプである。
【0039】上記前後進切換装置23は、上記トルクコ
ンバータ27のタービンランナ27bから延出されたト
ルコン出力軸28と上記無段変速機22のプライマリプ
ーリ33から延出するプーリ入力軸33aとの間の動力
伝達を媒介するもので、フォワードクラッチ部30、プ
ラネタリギヤ31、及びリバースブレーキ部32で構成
されている。
【0040】又、上記無段変速機22は上記プライマリ
プーリ33と、該プライマリプーリ33に対設するセカ
ンダリプーリ34と、この両プーリ33,34を連設す
るベルト35とを有し、このセカンダリプーリ34を軸
支するプーリ出力軸34aが、終減速装置35の減速歯
車群35aを介して、前輪或いは後輪の駆動軸36に軸
着されているデファレンシャル装置35bに連設されて
いる。
【0041】更に、上記プライマリプーリ33に、その
溝幅を可変動作させるプライマリ油圧室33bが併設さ
れており、一方、上記セカンダリプーリ34に、その溝
幅を可変動作させるセカンダリ油圧室34bが併設され
ている。上記無段変速機22では、上記セカンダリ油圧
室34bに供給されるセカンダリ油圧により、上記セカ
ンダリプーリ34に対しトルク伝達に必要な張力が付与
され、又、上記プライマリ油圧室33bに供給されるプ
ライマリ油圧により変速比が設定される。尚、このプラ
イマリ油圧、及び上記セカンダリ油圧は図示しないトラ
ンスミッション制御装置においてエンジン運転状態等に
基づいて設定される。
【0042】図2に示すように、上記トルコン出力軸2
8が上記トルクコンバータ27の本体ケース24aに一
体成形されたオイルポンプ29のポンプカバー23bに
回動自在に支持されており、又、上記プーリ入力軸33
aが上記前後進切換装置23の本体ケース23aにプー
リ軸受け37を介して支持されている。更に、上記トル
コン出力軸28の軸端部28aが上記プーリ入力軸33
aの軸端部33cに内挿され、この軸端部28aに上記
フォワードクラッチ部30に設けたコネクティングシェ
ル30aの中央がスプライン係合され、リングピンの係
入により抜け止めされている。
【0043】又、上記プーリ入力軸33aの軸端部33
cに、上記プラネタリギヤ31のサンギヤ31aが一体
形成されている。尚、このサンギヤ31aの外径は、上
記プーリ軸受け37に対する上記プーリ入力軸33aの
圧入を容易にするため、上記プーリ軸受け37に軸支さ
れている基部よりも若干細径に形成されている。
【0044】又、上記サンギヤ31aとその外周に配設
するリングギヤ31bとを連設するダブル配列のプラネ
タリピニオン(ダブルプラネタリピニオン)31cがプ
ラネタリキャリヤ31dに支持されている。このダブル
プラネタリピニオン31cは、上記プラネタリギヤ31
bの上記発進デバイス24側の側面に対設されており、
このプラネタリキャリヤ31dの外周にクラッチドラム
31eが一体形成されている。このクラッチドラム31
eの開口端が上記発進デバイス24方向に開口されてお
り、その内周に上記コネクティングシェル30aの外周
がスプライン係合されていると共に、このコネクティン
グシェル30aのスラスト方向の両端面がスナップリン
グ、クリップなどの掛止部材により掛止されている。従
って、上記コネクティングジェル30aと上記プラネタ
リキャリヤ31dとは上記クラッチドラム31eを介し
て一体回転することになる。
【0045】又、このコネクティングシェル30aの中
央に同心円状の段部30cが形成され、この段部30c
が上記オイルポンプ29のポンプカバー23bの外周に
シール部材を介して回動自在に支持されている。
【0046】更に、上記プラネタリギヤ31に設けたリ
ングギヤ31bの外周と本体ケース23aの内周との間
に上記リバースブレーキ部32のブレーキプレート32
aが介装されており、このブレーキプレート32aがリ
バースブレーキピストン32bからの作動荷重により締
結動作すると、上記リングギヤ31bが固定され、上記
コネクティングシェル30aと一体回転するプラネタリ
キャリヤ31dを介して上記ダブルプラネタリピニオン
31cが公転すると共に上記リングギヤ31bとの噛合
により自転し、サンギヤ31aを形成するプーリ入力軸
33aを所定の減速状態で逆回転させる。
【0047】上記プラネタリギヤ31の各歯面はヘリカ
ル状に形成されており、従って、各ギヤが相対回転する
と、その噛合面に回転方向の分力であるスラスト荷重が
発生する。このスラスト荷重の方向は上記各歯面のねじ
れ角の方向により決定されるため、上記リングギヤ31
の各歯面のねじれ角は、上記スラスト荷重により上記リ
ンクギヤ31bを上記プラネタリキャリヤ31d側へ押
圧する方向に形成されている。
【0048】尚、上記ブレーキプレート32aは、ニュ
ートラル、或いは前進走行時のように、リバースブレー
キ開放状態にあっても、わずかに摩擦摺動しており、こ
の摩擦摺動が前進走行時における上記リングギヤ31b
にドラッグトルクとして作用する。上記リングギヤ31
bにドラッグトルクが作用すると、このリンクギヤ31
bと上記プラネタリキャリヤ31dとが相対回転するた
め、上記ダブルプラネタリピニオン31cが自転し、こ
のダブルプラネタリピニオン31cと上記リングギヤ3
1bとの間に上記スラスト荷重が発生する。
【0049】又、上記クラッチドラム31e内にはクラ
ッチハブ30bが収納されており、このクラッチハブ3
0bの中央が上記サンギヤ31aに噛合されて、そのス
ラスト方向の端面がスナップリング、クリップなどの掛
止部材によって掛止されている。従って、上記クラッチ
ハブ30bの上記サンギヤ31aに噛合する歯面もヘリ
カル状に形成されている。
【0050】更に、上記クラッチハブ30bの外周と上
記クラッチドラム31eの内周との間にクラッチプレー
ト30fが介装されている。又、このクラッチプレート
30fに作動荷重を印加するクラッチピストン30gの
内周と外周とが上記コネクティングシェル30aにシー
ル部材を介して摺動自在に支持されており、このクラッ
チピストン30gと上記コネクティングシェル30aと
の対向面間にクラッチ作動室30hが形成されている。
又、上記クラッチプレート30fに作用する作動荷重を
受ける荷重受け面30iが上記プラネタリキャリヤ31
dに形成されている。尚、上記クラッチピストン30g
はリターンスプリング30jの付勢力により、通常はク
ラッチ開放方向に位置している。
【0051】又、上記ダブルプラネタリピニオン31c
の側面とプーリ軸受け37のプーリ入力軸33a側との
間、及び上記プラネタリキャリヤ31dと上記クラッチ
ハブ30bとの間に摺動部材38a,38bが介装され
ている。
【0052】又、図3(a)に示すように、上記リング
ギヤ31bの側面とプラネタリキャリヤ31dとの間
に、該リングギヤ31bの上記プラネタリキャリヤ31
d側への移動量よりも若干広い間隙g1が形成されてい
る。更に、同図(b)に示すように、上記プーリ入力軸
33aの端面、及び上記ポンプカバー23bの端面と上
記コネクティングシェル30aとの間に、低摩擦部材3
9a,39bが介装されている。
【0053】次に、上記構成による本実施の形態の作用
について説明する。自動変速装置21の組立工程におい
て、前後進切換装置23を組み付けるに際し、予めプラ
イマリプーリ33から延出するプーリ入力軸33aをプ
ーリ軸受け37を介して挿通支持し、このプーリ入力軸
33aに低摩擦部材38aを装着し、又、リバースブレ
ーキ部32を所定に組み付けると共にプラネタリギヤ3
1のリングギヤ31bを装着する。
【0054】そして、プラネタリギヤ31のプラネタリ
キャリヤ31dに支持されている3個或いは4個等、複
数個を等間隔に配置してなるダブルプラネタリピニオン
31cを、上記プーリ入力軸33aの軸端部33cに形
成したサンギヤ31aと上記リングギヤ31bとの間に
装着し噛合させて、上記低摩擦部材38aを挟持する。
【0055】上記プラネタリキャリヤ31dにはクラッ
チドラム31eが一体形成されており、上記ダブルプラ
ネタリピニオン31cを上記サンギヤ31aに噛合させ
ると、上記クラッチドラム31eの開口端が反プライマ
リプーリ33方向へ指向する。
【0056】次いで、上記サンギヤ31aに別の低摩擦
部材38bを装着し、又、クラッチハブ30bのスラス
ト方向の移動を規制する掛止部材を装着する。その後、
上記サンギヤ31aにクラッチハブ30bを装着噛合さ
せ、その背面を掛止部材で掛止して抜け止めする。
【0057】次に、上記クラッチドラム31eの内周と
上記クラッチハブ30bの外周との間に、クラッチプレ
ート30fを構成するドライブプレートとドリブンプレ
ートとを交互を装着し、続いて、コネクティングシェル
30aの外周及び中央部を上記クラッチドラム31eの
内周と上記プーリ入力軸33aの軸端部内周とに挿通す
る。
【0058】上記コネクティングシェル30aには、ク
ラッチピストン30g、リターンスプリング30j等の
フォワードクラッチ部30を構成する部品が予め装着さ
れており、上記コネクティングシェル30aの外周を上
記クラッチドラム31eの内周にスプライン係合させ、
一方、コネクティングシェル30aの中央を上記プーリ
入力軸33aの軸端部33cの内周に挿通することで、
フォワードクラッチ部30の組付けが完了する。尚、上
記プーリ入力軸33aの端面と上記コネクティングシェ
ル30aの段部30cとの間には低摩擦部材39aを介
装する。
【0059】そして、上記前後進切換装置23の本体ケ
ース23aの開口部に、予め一体に組み付けられた発進
デバイス24の本体ケース24aを装着し固定する。す
ると、上記発進デバイス24から突出するトルコン出力
軸28が、上記コネクティングシェル30aの中央内周
に挿入されてスプライン係合されると共に、このトルコ
ン出力軸28の外周に挿通されているオイルポンプ29
のポンプカバー23bの突出端が上記コネクティングシ
ェル30aの段部30cに挿入される。
【0060】このように、本実施の形態では、プラネタ
リキャリヤ31d側にクラッチドラム31eを設けたこ
とで、クラッチハブ30bとクラッチプレート30fと
の組付けが容易になり、又、コネクティングシェル30
aに、上記クラッチプレート30f、クラッチハブ30
b以外のフォワードクラッチ部30を構成する部品を予
め組み付けることで、コネクティングシェル30aを上
記クラッチドラム31eの内周に装着するだけで、フォ
ワードクラッチ部30の組付けが完了するため、組付け
に要する作業工数が削減される。又、プラネタリキャリ
ヤ31d側にクラッチドラム31eを設けたことで、コ
ネクティングシェル30aの形状が簡素化され、板材か
らのプレス成形が容易となり、加工精度が向上するばか
りでなく、成型行程の削減を図ることができる。
【0061】そして、所定に組立の完了した自動変速装
置21を、この自動変速装置21に一体のエンジンAと
共に、車両に搭載し、エンジンAを始動すると、このエ
ンジンAの出力が、クランク軸A1を介して発進デバイ
ス24に設けたトルクコンバータ27に伝達され、この
トルクコンバータ27のトルコン出力軸28に連結する
コネクティングシェル30aと、こコネクティングシェ
ル30aに連結するクラッチドラム31eを一体に有す
るプラネタリキャリヤ31dとを同方向へ回転させる。
【0062】セレクトレバーがN(ニュートラル)レン
ジ、或いはP(パーキング)レンジにセットされている
状態では、フォワードクラッチ部30及びリバースブレ
ーキ部32が共に開放状態にあり、プラネタリギヤ31
のダブルプラネタリピニオン31cが空転するだけで、
無段変速機22へ動力が伝達されず、アイドル運転とな
る。
【0063】そして、上記セレクトレバーをD(ドライ
ブ)レンジ等の前進走行レンジにセットすると、上記フ
ォワードクラッチ部30のクラッチピストン30gが作
動して、クラッチプレート30fに作動荷重を印加し、
このクラッチプレート30fを結合状態とする。尚、上
記リバースブレーキ部32は開放状態を維持している。
【0064】このとき、上記クラッチプレート30fに
かかる作動荷重は、プラネタリキャリヤ31dに設けた
荷重受け面30iで受け止められる。一般に、上記クラ
ッチプレート30fの最後部には上記クラッチピストン
30gからの作動荷重を受ける比較的厚いリテーニング
プレートが配設されているが、本実施の形態では、上記
荷重受け面30iにより上記リテーニングプレートが補
強されるため、相対的に、このリテーニングプレートの
板厚を薄くても剛性を十分に保証することが可能とな
り、このリテーニングプレートの板厚を薄くし、しかも
このリテーニングプレートと上記プラネタリキャリヤ3
1dとの間の間隙を狭くすることで、クラッチプレート
部分の幅を短小化させることができる。
【0065】そして、上記クラッチプレート30fが結
合すると、トルクコンバータ27のタービンランナ27
bからの駆動力が、トルコン出力軸28を介して前後進
切換装置23のフォワードクラッチ部30に設けたコネ
クティングシェル30a、クラッチドラム31e、上記
クラッチプレート30fを介してクラッチハブ30bに
伝達され、このクラッチハブ30bを介して、無段変速
機22に設けたプライマリプーリ33のプーリ入力軸3
3aを正転させる。
【0066】ところで、上記リバースブレーキ部32が
開放状態にあっても、ブレーキプレート32aは僅かに
摺接しており、従ってこのブレーキプレート32aから
上記プラネタリギヤ31のリングギヤ31bに作用する
ドラッグトルクによって、このリングギヤ31bが上記
プラネタリキャリヤ31dに対して相対回転し、従っ
て、上記ダブルプラネタリピニオン31cに回転力が印
加される。プラネタリギヤ31の各歯面がヘリカル状に
形成されているため、上記リングギヤ31bから上記ダ
ブルプラネタリピニオン31cに回転力が印加される
と、その分力としてスラスト荷重が発生する。
【0067】本実施の形態では、上記リングギヤ31b
に発生するスラスト荷重をプラネタリキャリヤ31dの
方向へ作用するように上記歯面のねじれ角の方向が設定
されているため、このリングギヤ31bの側面と、この
側面に対設する上記本体ケース23aとの間に摩擦抵抗
が発生することはない。又、図3(a)に示すように、
上記リングギヤ31bの側面と上記プラネタリキャリヤ
31dとの間の間隙g1が、上記リングギヤ31bの最
大移動量よりも若干広く設定されているため、このリン
グギヤ31bの側面と上記プラネタリキャリヤ31dと
の間に摩擦抵抗が生じすることはない。
【0068】又、上記ダブルプラネタリピニオン31
c、及びこのダブルプラネタリピニオン31cを支持す
るプラネタリキャリヤ31dのスラスト方向を、前進走
行時に同一方向へ同一速度で回転するクラッチハブ30
bとプーリ軸受け37とにより低摩擦部材38a,38
bを介して支持したので、走行頻度が最も多い前進走行
時に上記低摩擦部材38a,38bに摩擦抵抗が発生す
ることはない。
【0069】その結果、アイドル運転時、及び前進走行
時の摩擦抵抗が低減され、走行燃費の改善が図れるばか
りでなく、低摩擦部材38a,38bの耐久性が向上す
る。
【0070】又、発進後、定常走行へ移行すると、発進
デバイス24に設けたロックアップクラッチ26aが係
合し、エンジンAのクラッチ軸A1が、ドライブプレー
ト25、上記ロックアップクラッチ26a、トルクコン
バータ27のタービンランナ27bを介してトルコン出
力軸28に直結されるロックアップ状態となる。
【0071】一方、後進走行すべく、セレクトレバーを
R(リバース)レンジにセットすると、上記リバースブ
レーキ部32のブレーキプレート32aが係合動作する
と共に、上記フォワードクラッチ部30のクラッチプレ
ート30fが開放動作する。クラッチプレート30fが
開放すると、コネクティングシェル30aとクラッチハ
ブ30bとの係合が解け、又、ブレーキプレート32a
の結合により、上記プラネタリギヤ31のリングギヤ3
1bが固定され、上記トルコン出力軸28からコネクテ
ィングシェル30a、クラッチドラム31e、このクラ
ッチドラム31eを一体に有するプラネタリキャリヤ3
1dを介してダブルプラネタリピニオン31cに伝達さ
れ駆動力により、このダブルプラネタリピニオン31c
が公転すると共に自転し、上記サンギヤ31aを介して
上記無段変速機22のプーリ入力軸33aを減速した状
態で逆回転させる。
【0072】ところで、プラネタリキャリヤ31dとコ
ネクティングシェル30aとが一体に組み付けられてい
るため、これらのスラスト方向の移動を規制するには、
このプラネタリキャリヤ31dとコネクティングシェル
30aとの何れか一方にスラスト荷重を受ける低摩擦部
材を設ければ良いことになる。本実施の形態では、プラ
ネタリキャリヤ31dとクラッチハブ30bとの間、及
びプーリ軸受け37とダブルプラネタリピニオン31c
との間に低摩擦部材38a,38bを介装することで、
上記プラネタリキャリヤ31dのスラスト方向への移動
を規制しているため、図3(b)に示すように、コネク
ティングシェル30aの両側面を支持する低摩擦部材3
9a,39bを廃止しても、機能が損なわれることはな
い。その場合、プーリ入力軸33aの端面と上記コネク
ティングシェル30aとの間の間隙g2、及びオイルポ
ンプ29のポンプカバー23bの端面と上記コネクティ
ングシェル30aとの間の間隙g3は極めて狭く設定す
ることが可能となる。
【0073】又、図4に本発明の第2実施の形態を示
す。プラネタリキャリヤ31dに形成した荷重受け面3
0iを、クラッチプレート30fとほぼ同一の諸元(硬
度、表面粗さ、面精度、表面積等)で形成することによ
り、本実施の形態に示すように、上記荷重受け面30i
に対設するクラッチドラム31eに掛止されているクラ
ッチプレートを1枚の廃止することができる。クラッチ
プレートを1枚の廃止することで、クラッチプレート3
0fの幅を短縮化することができると共に、部品点数の
削減によりコストの低減を図ることができる。
【0074】又、図5〜図7に本発明の第3実施の形態
を示す。上述した第2実施の形態では、プラネタリキャ
リヤ31dから延出するクラッチドラム31eとコネク
ティングシェル30aとをスプライン係合させている
が、本実施の形態では、上記クラッチドラム31eの開
口端に等間隔に形成した切欠き部31fに、コネクティ
ングシェル30aの外周に形成した突起30kを係入
し、更に、その背面を掛止部材の一例であるスナップリ
ング40にて抜け止めすることで固定したものである。
【0075】尚、この場合、上記クラッチドラム31e
の上記コネクティングシェル30aを係入する開口端の
外形寸法は、クラッチプレート30fが係入されている
部分の外形よりも大きく形成されていても良い。又、上
記突起30kの間隔はクラッチプレート30fを係入す
るスプライン溝と必ずしも同一である必要はなく、任意
に設定することができる。
【0076】又、上記突起30kの外周方向に、本体部
を前後進切換装置23の本体ケース23aに固設するピ
ックアップセンサ41の検出部41aが対設されてい
る。このピックアップセンサ41は、図示しないトラン
スミッション制御装置、或いは燃料噴射量、点火時期な
どを制御するエンジン制御装置に接続され、上記プラネ
タリキャリヤ31dの外周に形成された突起30kが通
過する際の磁界の変化等によって生じる信号を出力す
る。
【0077】本実施の形態によれば、コネクティングシ
ェル30aの外周に形成した突起30kを、クラッチド
ラム31eの開口端に形成した切欠き部31fに係入す
ることで回転方向を規制するようにしたので、スプライ
ン係合により回転方向を規制する第1実施の形態に比
し、組付けが容易になる。
【0078】又、エンジンAが駆動すると、トルコン出
力軸28と一体回転するコネクティングシェル30aの
外周に形成した突起30kに対設するピックアップセン
サ41の検出部41aが、上記突起30kを通過する際
の電圧の変化等を検出し、その検出信号を図示しないト
ランスミッション制御装置、及びエンジン制御装置へ出
力する。すると、この両制御装置では、上記検出信号に
基づき上記トルコン出力軸38の回転速度等を算出す
る。上記突起30kをピックアップとして利用すること
で部品点数の削減を図ることができる。
【0079】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
前後進切換装置のプラネタリギヤに設けたプラネタリキ
ャリヤにクラッチドラムを形成したので、クラッチハブ
を変速機の入力軸に固定しても、上記クラッチドラムの
開口部側からクラッチプレートを容易に装着することか
できるばかりでなく、上記開口部にコネクティングシェ
ルを簡単に連結させることができるため、組立作業を効
率よく行うことができる。又、クラッチハブを変速機の
入力軸に固定したので、このクラッチハブにスラスト荷
重が作用しても隣接する部品に摺接することが無く、各
部品間の摩擦抵抗が削減され、その分、走行燃費が改善
されるばかりでなく、耐久性が向上する。
【0080】この場合、前記プラネタリギヤの各歯面を
ヘリカル状に形成し、この各歯面のねじれ角を前記プラ
ネタリギヤのリングギヤが、回転時のスラスト荷重を受
けて前記プラネタリキャリヤへ移動する方向に形成する
ことで、前進走行時にほぼ一体回転するプラネタリキャ
リヤにてリングギヤに作用するスラスト荷重を受けるこ
とができようになり、摩擦抵抗の削減が図れる。
【0081】又、プラネタリキャリヤの前記クラッチプ
レートに対向する部位に荷重受け面を形成することで、
リテーニングプレート等、クラッチプレートに作用する
作動荷重を受ける部材の強度を低下させ、或いは省略し
ても剛性を十分に保証することができ、その分、製品コ
ストの低減を図ることができる。更に、上記荷重受け面
を上記クラッチプレートの一部とすることで、部品点数
を削減して製品コストの低減を図ることができる。
【0082】又、上記コネクティングシェルの外周に形
成した突起を上記クラッチドラムの開口部に形成した切
欠き部に嵌合させて掛止することで、組立を容易化する
ことができ、更に、この突起の外周にピックアップセン
サを配設することで、突起をセンサの被検出部として兼
用させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施の形態による自動変速装置の模式図
【図2】同、前後進切換装置の側面断面図
【図3】同、図2のIII部拡大図
【図4】第2実施の形態による前後進切換装置の側面断
面図
【図5】第3実施の形態による前後進切換装置の側面断
面図
【図6】同、要部拡大断面図
【図7】同、要部分解斜視図
【図8】従来の前後進切換装置の側面断面図
【符号の説明】 A…エンジン A1…出力軸 21…自動変速装置 22…変速機(無段変速機) 23…前後進切換装置 24…発進デバイス 30…フォワードクラッチ部 30a…コネクティングシェル 30b…クラッチハブ 30f…クラッチプレート 30i…荷重受け面 30k…突起 31…プラネタリギヤ 31c…プラネタリピニオン 31d…プラネタリキャリヤ 31e…クラッチドラム 31f…切欠き部 40…掛止部材 41…ピックアップセンサ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの出力軸に連設する発進デバイス
    と変速機との間の動力伝達系に配設した前後進切換装置
    に、上記発進デバイスからの出力を上記変速機に対して
    正転状態で伝達するフォワードクラッチ部と逆転状態で
    伝達するプラネタリギャとを設けた自動変速装置におい
    て、 上記プラネタリギヤに設けたプラネタリピニオンを支持
    するプラネタリキャリヤの外周にクラッチドラムを形成
    し、 上記クラッチドラムの内周にクラッチプレートを介して
    上記変速機の入力軸に固定したクラッチハブを連設し、 更に上記クラッチドラムの開口部に上記発進デバイスに
    連設するコネクティングシェルを連結したことを特徴と
    する自動変速装置。
  2. 【請求項2】前記プラネタリギヤの各歯面をヘリカル状
    に形成し、 上記歯面のねじれ角を前記プラネタリギヤに設けたリン
    グギヤが、回転時のスラスト荷重を受けて前記プラネタ
    リキャリヤへ移動する方向に形成したことを特徴とする
    請求項1記載の自動変速装置。
  3. 【請求項3】前記プラネタリキャリヤの前記クラッチプ
    レートに対向する部位に荷重受け面を形成したことを特
    徴とする請求項1記載の自動変速装置。
  4. 【請求項4】前記プラネタリキャリヤの前記クラッチプ
    レートに対向する部位に荷重受け面を形成し、 この荷重受け面を上記クラッチプレートの一部としたこ
    とを特徴とする請求項1記載の自動変速装置。
  5. 【請求項5】前記コネクティングシェルの外周に突起を
    複数形成し、 上記突起を前記クラッチドラムの開口部に形成した切欠
    き部に嵌合させて固定したことを特徴とする請求項1記
    載の自動変速装置。
  6. 【請求項6】前記突起の外周に、該突起を検出するピッ
    クアップセンサを対設したことを特徴とする請求項5記
    載の自動変速装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002340108A (ja) * 2001-05-18 2002-11-27 Kikuchi Co Ltd 歯車機構における中間部材用保持部材の取付構造
US6824494B2 (en) * 2001-11-30 2004-11-30 Aisin Aw Co., Ltd. Planetary gear unit

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JP2002340108A (ja) * 2001-05-18 2002-11-27 Kikuchi Co Ltd 歯車機構における中間部材用保持部材の取付構造
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