JP2002013560A - 自動変速機のヒルホールド装置 - Google Patents

自動変速機のヒルホールド装置

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JP2002013560A
JP2002013560A JP2000198262A JP2000198262A JP2002013560A JP 2002013560 A JP2002013560 A JP 2002013560A JP 2000198262 A JP2000198262 A JP 2000198262A JP 2000198262 A JP2000198262 A JP 2000198262A JP 2002013560 A JP2002013560 A JP 2002013560A
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルクコンバータに代えて入力クラッチを有
し、ヒルホールド作用をワンウェイクラッチで得る場合
に、ワンウェイクラッチの小型化を実現する。 【解決手段】 51〜53で停車中、且つDまたはRレン
ジ、且つスロットル開度TVOが0と判定する、発進意
思のない停車時、54で前進クラッチ(Dレンジの場合)
または後退ブレーキ(Rレンジの場合)を締結させる
が、その作動圧を締結容量がワンウェイクラッチのトル
ク容量より小さくなるよう低下させる。そして55で入力
クラッチを解放状態にするか、トルク伝達開始直前状態
にスリップ制御する。この時坂道路面から車輪に加わる
回転力がワンウェイクラッチにより阻止され、ヒルホー
ルドが可能である。前進クラッチまたは後退ブレーキの
作動圧を上記のごとく低下させるため、ワンウェイクラ
ッチへの入力が極端に大きい場合も、入力過大分が前進
クラッチまたは後退ブレーキのスリップにより逃がされ
るため、ワンウェイクラッチを頑丈にしなくてよく、そ
の小型化が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機のヒル
ホールド装置、すなわち自動変速機搭載車を坂道で停車
状態に保持するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機は、有段式自動変速機か無段
変速機かをとわず通常、トルクコンバータを経てエンジ
ン回転を入力するよう構成するのが普通である。ところ
でトルクコンバータは、入出力要素間で流体伝動により
動力伝達を行うため滑らかな伝動が可能である反面、入
出力要素間でスリップが発生して燃費効率の低下を免れ
ない。
【0003】そこで、トルクコンバータに代えて電磁ク
ラッチや湿式多板クラッチなどの入力クラッチを設け、
これを経てエンジン回転を入力するようにした自動変速
機が提案され、一部では既に実用されている。しかし、
トルクコンバータに代えてかかる入力クラッチを設けた
自動変速機にあっては基本的に、トルクコンバータにお
けるようなクリープトルクを期待できないため、坂道で
停車状態を保持しようとすると、例えば特開平11−3
43889号公報に記載されているごとく、入力クラッ
チをスリップ制御下に半クラッチ状態にしてクリープト
ルクを発生させ、これにより坂道での停車状態を保持す
るしかなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来のよう
に入力クラッチを半クラッチ状態にして坂道での停車状
態を保持する対策では、入力クラッチの著しい寿命低下
を生ずるという問題があった。この問題解決の1案とし
て入力クラッチの直後に、入力回転(エンジン回転)と
逆方向の回転を阻止するワンウェイクラッチを設け、入
力クラッチを解放した停車状態では自動変速機を動力伝
達可能状態にして上記ワンウェイクラッチの逆転防止作
用により坂道での停車状態を保持することが考えられ
る。
【0005】ところでこの場合、ワンウェイクラッチを
急坂などで極端に大きな入力がある時にもこれに十分耐
え得るようなトルク容量のものにする必要があり、さも
なくば当該大入力時に破損されてしまう。従って、ワン
ウェイクラッチが大型になること必至で、自動変速機の
大型化を招くという新たな問題を生ずる。
【0006】請求項1に記載の第1発明は、ワンウェイ
クラッチの設置により坂道での停車状態を保持する構成
を踏襲するも、ワンウェイクラッチのトルク容量を大き
くすることなく、従ってワンウェイクラッチ(自動変速
機)の大型化を生ずることなく上記の破損を回避し得る
ようにした自動変速機のヒルホールド装置を提案するこ
とを目的とするものである。
【0007】請求項2に記載の第2発明は、上記のごと
く小型化が可能なワンウェイクラッチを、自動変速機の
できるだけ小型化を実現し得る態様で設置した自動変速
機のヒルホールド装置を提案することを目的とするもの
である。
【0008】請求項3に記載の第3発明は、入力クラッ
チを電磁クラッチ型式のものとする場合において、入力
クラッチの特に軸線方向の寸法を短縮可能にすると共
に、電磁力でも十分に入力クラッチの締結が完遂され得
るようにした自動変速機のヒルホールド装置を提案する
ことを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的のため、第1
発明による自動変速機のヒルホールド装置は、入力クラ
ッチを経て動力源からの回転を入力可能で、この入力回
転を発進用摩擦要素の締結で出力し始めることができ、
これら入力クラッチおよび発進用摩擦要素間に前記入力
回転と逆方向の回転を阻止するワンウェイクラッチを介
挿した自動変速機において、前記入力クラッチを解放す
ると共に前記発進用摩擦要素を締結して前記ワンウェイ
クラッチの逆転防止作用により坂道で停車状態を保持す
る時における発進用摩擦要素の締結容量を、前記ワンウ
ェイクラッチのトルク容量よりも小さくなるよう制御す
る構成にしたことを特徴とするものである。
【0010】第2発明による自動変速機のヒルホールド
装置は、第1発明において、前記動力源からの回転を入
力される入力軸上に前記ワンウェイクラッチを嵌合し、
該入力軸を回転自在に支持するよう自動変速機のオイル
ポンプカバーに嵌着した固定の中空スリーブを該ワンウ
ェイクラッチの外周に回転係合させてワンウェイクラッ
チの反力受けとしたことを特徴とするものである。
【0011】第3発明による自動変速機のヒルホールド
装置は、第1発明または第2発明において、前記入力ク
ラッチを電磁クラッチと、該電磁クラッチの外周に配置
した入力クラッチパックと、該電磁クラッチの内周に配
置したローディングカムとで構成し、電磁クラッチの締
結でローディングカムが発生するスラストにより入力ク
ラッチパックを締結状態にするよう構成したことを特徴
とするものである。
【0012】
【発明の効果】第1発明において、坂道で停車状態を保
持するに際しては、入力クラッチを解放すると共に発進
用摩擦要素を締結する。この時、坂道路面から車輪に加
わる回転力がワンウェイクラッチに対して入力回転と逆
方向に作用する。ところで当該逆方向の回転は、ワンウ
ェイクラッチの逆転防止作用により阻止され、坂道での
停車状態を保持することができる。ところで当該ヒルホ
ールド中、第1発明においては発進用摩擦要素の締結容
量をワンウェイクラッチのトルク容量よりも小さくなる
よう制御する。
【0013】これがため、ワンウェイクラッチへの上記
入力が急坂などのため極端に大きくなる場合でも、当該
入力が一部、発進用摩擦要素のスリップにより逃がさ
れ、当該入力の全てがワンウェイクラッチに作用するこ
とはない。従って、ワンウェイクラッチを上記極端に大
きな入力に耐え得るようなトルク容量のものにしなくて
も当該大入力により破損されてしまうことがない。よっ
て、ワンウェイクラッチを大型にする必要がなくなり、
自動変速機の大型化を招くことなしに大入力時における
ワンウェイクラッチの破損を回避することができる。
【0014】第2発明においては、動力源からの回転を
入力される入力軸上にワンウェイクラッチを嵌合し、該
入力軸を回転自在に支持するよう自動変速機のオイルポ
ンプカバーに嵌着した固定の中空スリーブを該ワンウェ
イクラッチの外周に回転係合させてワンウェイクラッチ
の反力受けとした構成になるため、上記のごとく小型化
が可能なワンウェイクラッチを、自動変速機のできるだ
け小型化を実現し得る態様で自動変速機に設置すること
ができ、自動変速機の更なる小型化を実現することがで
きる。
【0015】第3発明においては、入力クラッチを電磁
クラッチと、該電磁クラッチの外周に配置した入力クラ
ッチパックと、該電磁クラッチの内周に配置したローデ
ィングカムとで構成し、電磁クラッチの締結でローディ
ングカムが発生するスラストにより入力クラッチパック
を締結状態にする構成としたため、入力クラッチを電磁
クラッチ型式のものとする場合において、電磁力でも十
分に入力クラッチの締結を完遂させることができると共
に、入力クラッチの特に軸線方向の寸法を短縮すること
ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形
態になるヒルホールド装置を具えた自動変速機をその制
御システムとともに示す概略系統図で、1は動力源とし
てのエンジン、2は自動変速機、3は左右駆動車輪をそ
れぞれ示す。自動変速機2は入力クラッチ4を内包し、
これを経てエンジン1からの回転を入力される入力軸5
を具え、更に発進用摩擦要素6を経て入力軸5の回転を
伝達される変速部7を主たる構成要素とし、入力軸5に
関連してこれがエンジン回転と逆方向へ回転されるのを
阻止するヒルホールド用のワンウェイクラッチ8を設け
る。
【0017】自動変速機2を、詳しくは図2にもとづき
以下に説明するようなVベルト式無段変速機とするが、
変速部7からの変速回転はディファレンシャルギヤ装置
9を介して左右駆動車輪3に伝達し、これら車輪の駆動
で車両を走行させ得るようにする。
【0018】自動変速機2の詳細構造を図2により説明
するに、21は変速機ケース、22はその後端側開口を
塞ぐエンドカバー、23は変速機ケース21の前端開口
に取着した入力クラッチハウジングをそれぞれ示す。変
速機ケース21および入力クラッチハウジング23間に
はオイルポンプ24を介在させ、このオイルポンプ24
は、ポンプハウジング25およびポンプカバー26によ
り画成される空間内に内接歯車ポンプ要素を収納して構
成した通常のギヤポンプとする。
【0019】ポンプカバー26の内周に固定の中空スリ
ーブ27を嵌着し、この中空スリーブ27内に入力軸5
を回転自在に挿置する。入力クラッチハウジング23内
に突出する入力軸5の前端部上に入力クラッチ4を配置
し、この入力クラッチ4を電磁クラッチ28と、該電磁
クラッチの外周に配置した入力クラッチパック29と、
該電磁クラッチの内周に配置したローディングカム30
とで構成する。電磁クラッチ28は締結作動時に、トー
ショナルダンパ31およびドライブプレート32を介し
エンジン1(図1参照)のクランクシャフトに結合され
てエンジン駆動されているクラッチドラム33(オイル
ポンプ24の駆動軸を兼ねる)の回転をローディングカ
ム30に伝達するものとする。
【0020】電磁クラッチ28の締結でローディングカ
ム30にエンジン回転が入力されると、ローディングカ
ム30はボールが傾斜面を転動するカム作用により入力
クラッチハブ34に図2の右方へのスラストを発生し、
入力軸5にスプライン嵌合したクラッチハブ34をして
同方向へ押動する。これにより、クラッチハブ34の外
周部が上記のスラストにより入力クラッチパック29を
締結状態にし、結果として入力クラッチ4は、エンジン
駆動されているクラッチドラム33にクラッチハブ34
を結合して入力軸5にエンジン回転を伝達する締結状態
になる。
【0021】なおワンウェイクラッチ8は、オイルポン
プ24とローディングカム30との間において入力軸5
上に嵌合し、該ワンウェイクラッチ8の外周に回転係合
させた環状体35を前記中空スリーブ27の前端に固着
して、環状体35および中空スリーブ27をワンウェイ
クラッチ8の反力受けとする。
【0022】変速機ケース21内に突出する入力軸5の
後端にプライマリプーリ36を突き合わせて相対回転可
能に嵌合し、該プライマリプーリ36と、セカンダリプ
ーリ37と、これらプーリ間に掛け渡したVベルト38
とで変速部7を構成する。ここでプライマリプーリ36
およびセカンダリプーリ37は、プーリV溝幅を相互に
逆方向へ変更制御可能で、これによりプーリ36,37
に対するVベルト38の巻き掛け円弧径を連続的に変化
させることにより変速部7は無段変速を行い得るものと
する。かようにして変速された出力回転は、図1のディ
ファレンシャルギヤ装置9を経て駆動車輪3に達し、車
両の走行を可能にする。
【0023】プライマリプーリ36の前端は軸受39に
より変速機ケース21に支持し、また後端は軸受40に
よりエンドカバー22に支持する。そして入力軸5とプ
ライマリプーリ36との嵌合部に周知の前後進切り換え
機構41を配置し、この前後進切り換え機構41を単純
遊星歯車組42と、図1における発進用摩擦要素6とし
てそれぞれ機能する湿式多板式の前進クラッチ43およ
び後退ブレーキ44とで構成する。単純遊星歯車組42
は、リングギヤを前進クラッチ43のクラッチドラム4
5を介して入力軸5に駆動結合することにより入力要素
となし、サンギヤをプライマリプーリ36に駆動結合し
て出力要素となし、キャリアを後退ブレーキ44のハブ
46に結合して適宜反力受けの機能を果たし得るように
なす。
【0024】前進クラッチ43はその締結時に、単純遊
星歯車組42のリングギヤおよびサンギヤ間を駆動結合
して遊星歯車組42の全ての要素を一体化させることに
より入力軸5の回転をそのままプライマリプーリ36に
伝達して車両の前進走行を可能にする。後退ブレーキ4
4はその締結時に、単純遊星歯車組42のキャリアを固
定してこれを反力要素とすることにより入力軸5の回転
を逆転下に減速してプライマリプーリ36に伝達し、車
両の後退走行を可能にする。
【0025】図2に示す自動変速機の作用を説明する
に、走行を希望せず中立(N)レンジや駐車(P)レン
ジの非走行レンジにしている間、電磁クラッチ28の通
電を行わず、これをOFFしておくことにより入力クラ
ッチ4を解放状態にする。また発進用摩擦要素6として
の前進クラッチ43および後退ブレーキ44も作動圧の
ドレンにより解放状態にする。よってプライマリプーリ
36にエンジン回転が伝達されることがなく、車両を停
車状態にしておくことができる。
【0026】前進走行を希望して前進(D)レンジにす
る時、前進クラッチ43を油圧作動により締結させる。
この状態で電磁クラッチ28を通電により締結させる
と、ローディングカム30のカム作用を介して入力クラ
ッチ4が締結され、入力軸5にエンジン回転を伝達する
ことができる。かかる入力軸5へのエンジン回転は、上
記のごとくに締結された前進クラッチ43および遊星歯
車組42を経てそのままプライマリプーリ36に至り、
この回転はプライマリプーリ36とセカンダリプーリ3
7を主たる構成要素とする変速部7の前記した無段変速
作用下に図1の車輪3へ伝達されて車両を前進走行させ
ることができる。なお発進時は、電磁クラッチ28の通
電を徐々に行ってその締結速度を加減することにより滑
らかな前発進が可能である。
【0027】後退走行を希望して後退(R)レンジにす
る時、後退ブレーキ44を油圧作動により締結させる。
この状態で電磁クラッチ28を通電により締結させる
と、ローディングカム30のカム作用を介して入力クラ
ッチ4が締結され、入力軸5にエンジン回転を伝達する
ことができる。かかる入力軸5へのエンジン回転は、上
記のごとくに締結された後退ブレーキ44および遊星歯
車組42を経て逆転下に減速されてプライマリプーリ3
6に至り、この回転はプライマリプーリ36とセカンダ
リプーリ37を主たる構成要素とする変速部7の前記し
た無段変速作用下に図1の車輪3へ伝達されて車両を後
退走行させることができる。なお発進時は、電磁クラッ
チ28の通電を徐々に行ってその締結速度を加減するこ
とにより滑らかな後発進が可能である。
【0028】以上の構成とした自動変速機2における入
力クラッチ4(詳しくは電磁クラッチ28)および発進
用摩擦要素6(詳しくは前進クラッチ43または後退ブ
レーキ44)はそれぞれ、図1に示す入力クラッチ係合
調整手段11および発進用摩擦要素作動圧調整手段12
を介して締結し、これら入力クラッチ係合調整手段11
および発進用摩擦要素作動圧調整手段12をコントロー
ラ13により制御する。これがためコントローラ13に
は、車速VSPを検出する車速センサ14からの信号
と、エンジン1のスロットル開度TVOを検出するスロ
ットル開度センサ15からの信号と、自動変速機2の選
択レンジを検出するレンジセンサ16からの信号とを入
力する。
【0029】ところで、前記した本発明が狙いとするヒ
ルホールド制御に際してコントローラ13は、上記の入
力情報をもとに図3の制御プログラムを実行して当該制
御を以下のごとくに行うものとする。先ずステップ51
において車速VSPが0の停車中か否かをチェックし、
ステップ52において前進(D)レンジまたは後退
(R)レンジにした走行レンジ選択中かそれ以外の非走
行(P,N)レンジ選択中かをチェックし、ステップ5
3においてスロットル開度TVOが0か否かにより走行
意思をチェックする。
【0030】ステップ51において停車中でなく走行中
と判定したり、またはステップ52で非走行レンジ選択
中と判定したり、或いはステップ53でスロットル開度
TVOが0でない(走行意思がある)と判定する場合
は、ヒルホールド制御が不要であることから制御をその
まま終了する。
【0031】ステップ51で車速VSPが0の停車中と
判定し、且つ、ステップ52で走行レンジ(DまたはR
レンジ)選択中と判定し、且つ、ステップ53でスロッ
トル開度TVOが0(走行意思がない)と判定する時
は、ヒルホールド制御が必要であることからステップ5
4において前進クラッチ43(Dレンジ選択中の場合)
または後退ブレーキ44(Rレンジ選択中の場合)を締
結作動させるが、その作動圧をこれら発進用摩擦要素4
3,44の締結容量がワンウェイクラッチ8のトルク容
量よりも小さくなるよう低下させる。更にステップ55
において、電磁クラッチ28のOFFにより入力クラッ
チ4を解放状態にするか、若しくは、発進時における入
力クラッチ4の締結応答遅れを回避するためにこれをト
ルク伝達開始直前の状態にスリップ制御する。
【0032】かように入力クラッチ4をトルク伝達不能
状態にすると共に発進用摩擦要素6(前進クラッチ43
または後退ブレーキ44)を締結することにより、坂道
路面から車輪3(図1参照)に加わる回転力がワンウェ
イクラッチ8に対して入力回転(エンジン回転)と逆方
向に作用する。しかるに当該逆方向の回転は、ワンウェ
イクラッチ8の逆転防止作用により確実に阻止され、坂
道での停車状態を保持するヒルホールド機能を果たすこ
とができる。
【0033】ところで当該ヒルホールド中、本実施の形
態においては発進用摩擦要素6(前進クラッチ43また
は後退ブレーキ44)の作動圧を、その締結容量がワン
ウェイクラッチ8のトルク容量よりも小さくなるよう低
下させるため、ワンウェイクラッチ8への上記入力が急
坂や大きな外力などのため極端に大きくなる場合でも、
当該入力が一部、発進用摩擦要素6(前進クラッチ43
または後退ブレーキ44)のスリップにより逃がされ、
当該入力の全てがワンウェイクラッチ8に作用すること
はない。従って、ワンウェイクラッチ8を上記極端に大
きな入力に耐え得るようなトルク容量のものにしなくて
も当該大入力により破損されてしまうことがない。よっ
て、ワンウェイクラッチ8を大型にする必要がなくな
り、自動変速機2の大型化を招くことなしに大入力時に
おけるワンウェイクラッチ8の破損を回避することがで
きる。
【0034】なお本実施の形態においては、上記ヒルホ
ールドのために設けるワンウェイクラッチ8を、エンジ
ン回転が入力される入力軸5上に嵌合し、該入力軸5を
回転自在に支持するよう自動変速機のオイルポンプカバ
ー26に嵌着した中空スリーブ27の前端に環状体35
を固着し、該環状体35をワンウェイクラッチ8の外周
に回転係合させて、中空スリーブ27および環状体35
をワンウェイクラッチの反力受けとしたため、上記のご
とく小型化が可能なワンウェイクラッチ8を、自動変速
機のできるだけ小型化を実現し得る態様で自動変速機に
設置することができ、自動変速機の更なる小型化を実現
することができる。
【0035】更に本実施の形態においては、入力クラッ
チ4を電磁クラッチ28と、該電磁クラッチ28の外周
に配置した入力クラッチパック29と、電磁クラッチ2
8の内周に配置したローディングカム30とで構成し、
電磁クラッチ28の締結でローディングカム30が発生
するスラストにより入力クラッチパック29を締結状態
にする構成のため、入力クラッチ4を電磁クラッチ型式
のものとする場合において、電磁力でも十分に入力クラ
ッチ4の締結を完遂させることができると共に、入力ク
ラッチ4の特に軸線方向の寸法を短縮することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態になるヒルホールド装
置を具えた自動変速機を搭載する車両のパワートレーン
をその制御系とともに示す略線図である。
【図2】 同実施の形態における自動変速機の詳細を示
す要部縦断側面図である。
【図3】 同実施の形態においてコントローラが実行す
るヒルホールド制御プログラムを示すフローチャート。
【符号の説明】
1 エンジン(動力源) 2 自動変速機 3 駆動車輪 4 入力クラッチ 5 入力軸 6 発進用摩擦要素 7 変速部 8 ワンウェイクラッチ 9 ディファレンシャルギヤ装置 11 入力クラッチ係合調整手段 12 発進用摩擦要素作動圧調整手段 13 コントローラ 14 車速センサ 15 スロットル開度センサ 16 レンジセンサ 21 変速機ケース 22 エンドカバー 23 入力クラッチハウジング 24 オイルポンプ 25 ポンプハウジング 26 ポンプカバー 27 中空スリーブ 28 電磁クラッチ 29 入力クラッチパック 30 ローディングカム 31 トーショナルダンパ 32 ドライブプレート 33 クラッチドラム 34 クラッチハブ 35 環状体 36 プライマリプーリ 37 セカンダリプーリ 38 Vベルト 41 前後進切り換え機構 42 単純遊星歯車組 43 前進クラッチ(発進用摩擦要素) 44 後退ブレーキ(発進用摩擦要素) 45 クラッチドラム 46 ハブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力クラッチを経て動力源からの回転を
    入力可能で、この入力回転を発進用摩擦要素の締結で出
    力し始めることができ、これら入力クラッチおよび発進
    用摩擦要素間に前記入力回転と逆方向の回転を阻止する
    ワンウェイクラッチを介挿した自動変速機において、 前記入力クラッチを解放すると共に前記発進用摩擦要素
    を締結して前記ワンウェイクラッチの逆転防止作用によ
    り坂道で停車状態を保持する時における発進用摩擦要素
    の締結容量を、前記ワンウェイクラッチのトルク容量よ
    りも小さくなるよう制御する構成にしたことを特徴とす
    る自動変速機のヒルホールド装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記動力源からの回
    転を入力される入力軸上に前記ワンウェイクラッチを嵌
    合し、該入力軸を回転自在に支持するよう自動変速機の
    オイルポンプカバーに嵌着した固定の中空スリーブを該
    ワンウェイクラッチの外周に回転係合させてワンウェイ
    クラッチの反力受けとしたことを特徴とする自動変速機
    のヒルホールド装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記入力ク
    ラッチを電磁クラッチと、該電磁クラッチの外周に配置
    した入力クラッチパックと、該電磁クラッチの内周に配
    置したローディングカムとで構成し、電磁クラッチの締
    結でローディングカムが発生するスラストにより入力ク
    ラッチパックを締結状態にするよう構成したことを特徴
    とする自動変速機のヒルホールド装置。
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