JP3608480B2 - 自動変速機のヒルホールド装置 - Google Patents

自動変速機のヒルホールド装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機のヒルホールド装置、すなわち自動変速機搭載車を坂道で停車状態に保持するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動変速機は、有段式自動変速機か無段変速機かをとわず通常、トルクコンバータを経てエンジン回転を入力するよう構成するのが普通である。
ところでトルクコンバータは、入出力要素間で流体伝動により動力伝達を行うため滑らかな伝動が可能である反面、入出力要素間でスリップが発生して燃費効率の低下を免れない。
【0003】
そこで、トルクコンバータに代えて電磁クラッチや湿式多板クラッチなどの入力クラッチを設け、これを経てエンジン回転を入力するようにした自動変速機が提案され、一部では既に実用されている。
しかし、トルクコンバータに代えてかかる入力クラッチを設けた自動変速機にあっては基本的に、トルクコンバータにおけるようなクリープトルクを期待できないため、坂道で停車状態を保持しようとすると、例えば特開平11−343889号公報に記載されているごとく、入力クラッチをスリップ制御下に半クラッチ状態にしてクリープトルクを発生させ、これにより坂道での停車状態を保持するしかなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、従来のように入力クラッチを半クラッチ状態にして坂道での停車状態を保持する対策では、入力クラッチの著しい寿命低下を生ずるという問題があった。
この問題解決の1案として入力クラッチの直後に、入力回転(エンジン回転)と逆方向の回転を阻止するワンウェイクラッチを設け、入力クラッチを解放した停車状態では自動変速機を動力伝達可能状態にして上記ワンウェイクラッチの逆転防止作用により坂道での停車状態を保持することが考えられる。
【0005】
ところでこの場合、ワンウェイクラッチを急坂などで極端に大きな入力がある時にもこれに十分耐え得るようなトルク容量のものにする必要があり、さもなくば当該大入力時に破損されてしまう。
従って、ワンウェイクラッチが大型になること必至で、自動変速機の大型化を招くという新たな問題を生ずる。
【0006】
請求項1に記載の第1発明は、ワンウェイクラッチの設置により坂道での停車状態を保持する構成を踏襲するも、ワンウェイクラッチのトルク容量を大きくすることなく、従ってワンウェイクラッチ(自動変速機)の大型化を生ずることなく上記の破損を回避し得るようにした自動変速機のヒルホールド装置を提案することを目的とするものである。
【0007】
請求項2に記載の第2発明は、上記のごとく小型化が可能なワンウェイクラッチを、自動変速機のできるだけ小型化を実現し得る態様で設置した自動変速機のヒルホールド装置を提案することを目的とするものである。
【0008】
請求項3に記載の第3発明は、入力クラッチを電磁クラッチ型式のものとする場合において、入力クラッチの特に軸線方向の寸法を短縮可能にすると共に、電磁力でも十分に入力クラッチの締結が完遂され得るようにした自動変速機のヒルホールド装置を提案することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的のため、第1発明による自動変速機のヒルホールド装置は、
入力クラッチを経て動力源からの回転を入力可能で、この入力回転を発進用摩擦要素の締結で出力し始めることができ、これら入力クラッチおよび発進用摩擦要素間に前記入力回転と逆方向の回転を阻止するワンウェイクラッチを介挿した自動変速機において、
前記入力クラッチを解放すると共に前記発進用摩擦要素を締結して前記ワンウェイクラッチの逆転防止作用により坂道で停車状態を保持する時における発進用摩擦要素の締結容量を、前記ワンウェイクラッチのトルク容量よりも小さくなるよう制御する構成にしたことを特徴とするものである。
【0010】
第2発明による自動変速機のヒルホールド装置は、第1発明において、
前記動力源からの回転を入力される入力軸上に前記ワンウェイクラッチを嵌合し、該入力軸を回転自在に支持するよう自動変速機のオイルポンプカバーに嵌着した固定の中空スリーブを該ワンウェイクラッチの外周に回転係合させてワンウェイクラッチの反力受けとしたことを特徴とするものである。
【0011】
第3発明による自動変速機のヒルホールド装置は、第1発明または第2発明において、
前記入力クラッチを電磁クラッチと、該電磁クラッチの外周に配置した入力クラッチパックと、該電磁クラッチの内周に配置したローディングカムとで構成し、電磁クラッチの締結でローディングカムが発生するスラストにより入力クラッチパックを締結状態にするよう構成したことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の効果】
第1発明において、坂道で停車状態を保持するに際しては、入力クラッチを解放すると共に発進用摩擦要素を締結する。
この時、坂道路面から車輪に加わる回転力がワンウェイクラッチに対して入力回転と逆方向に作用する。ところで当該逆方向の回転は、ワンウェイクラッチの逆転防止作用により阻止され、坂道での停車状態を保持することができる。
ところで当該ヒルホールド中、第1発明においては発進用摩擦要素の締結容量をワンウェイクラッチのトルク容量よりも小さくなるよう制御する。
【0013】
これがため、ワンウェイクラッチへの上記入力が急坂などのため極端に大きくなる場合でも、当該入力が一部、発進用摩擦要素のスリップにより逃がされ、当該入力の全てがワンウェイクラッチに作用することはない。
従って、ワンウェイクラッチを上記極端に大きな入力に耐え得るようなトルク容量のものにしなくても当該大入力により破損されてしまうことがない。
よって、ワンウェイクラッチを大型にする必要がなくなり、自動変速機の大型化を招くことなしに大入力時におけるワンウェイクラッチの破損を回避することができる。
【0014】
第2発明においては、動力源からの回転を入力される入力軸上にワンウェイクラッチを嵌合し、該入力軸を回転自在に支持するよう自動変速機のオイルポンプカバーに嵌着した固定の中空スリーブを該ワンウェイクラッチの外周に回転係合させてワンウェイクラッチの反力受けとした構成になるため、
上記のごとく小型化が可能なワンウェイクラッチを、自動変速機のできるだけ小型化を実現し得る態様で自動変速機に設置することができ、自動変速機の更なる小型化を実現することができる。
【0015】
第3発明においては、入力クラッチを電磁クラッチと、該電磁クラッチの外周に配置した入力クラッチパックと、該電磁クラッチの内周に配置したローディングカムとで構成し、電磁クラッチの締結でローディングカムが発生するスラストにより入力クラッチパックを締結状態にする構成としたため、
入力クラッチを電磁クラッチ型式のものとする場合において、電磁力でも十分に入力クラッチの締結を完遂させることができると共に、入力クラッチの特に軸線方向の寸法を短縮することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態になるヒルホールド装置を具えた自動変速機をその制御システムとともに示す概略系統図で、1は動力源としてのエンジン、2は自動変速機、3は左右駆動車輪をそれぞれ示す。
自動変速機2は入力クラッチ4を内包し、これを経てエンジン1からの回転を入力される入力軸5を具え、更に発進用摩擦要素6を経て入力軸5の回転を伝達される変速部7を主たる構成要素とし、入力軸5に関連してこれがエンジン回転と逆方向へ回転されるのを阻止するヒルホールド用のワンウェイクラッチ8を設ける。
【0017】
自動変速機2を、詳しくは図2にもとづき以下に説明するようなVベルト式無段変速機とするが、変速部7からの変速回転はディファレンシャルギヤ装置9を介して左右駆動車輪3に伝達し、これら車輪の駆動で車両を走行させ得るようにする。
【0018】
自動変速機2の詳細構造を図2により説明するに、21は変速機ケース、22はその後端側開口を塞ぐエンドカバー、23は変速機ケース21の前端開口に取着した入力クラッチハウジングをそれぞれ示す。
変速機ケース21および入力クラッチハウジング23間にはオイルポンプ24を介在させ、このオイルポンプ24は、ポンプハウジング25およびポンプカバー26により画成される空間内に内接歯車ポンプ要素を収納して構成した通常のギヤポンプとする。
【0019】
ポンプカバー26の内周に固定の中空スリーブ27を嵌着し、この中空スリーブ27内に入力軸5を回転自在に挿置する。
入力クラッチハウジング23内に突出する入力軸5の前端部上に入力クラッチ4を配置し、この入力クラッチ4を電磁クラッチ28と、該電磁クラッチの外周に配置した入力クラッチパック29と、該電磁クラッチの内周に配置したローディングカム30とで構成する。
電磁クラッチ28は締結作動時に、トーショナルダンパ31およびドライブプレート32を介しエンジン1(図1参照)のクランクシャフトに結合されてエンジン駆動されているクラッチドラム33(オイルポンプ24の駆動軸を兼ねる)の回転をローディングカム30に伝達するものとする。
【0020】
電磁クラッチ28の締結でローディングカム30にエンジン回転が入力されると、ローディングカム30はボールが傾斜面を転動するカム作用により入力クラッチハブ34に図2の右方へのスラストを発生し、入力軸5にスプライン嵌合したクラッチハブ34をして同方向へ押動する。
これにより、クラッチハブ34の外周部が上記のスラストにより入力クラッチパック29を締結状態にし、結果として入力クラッチ4は、エンジン駆動されているクラッチドラム33にクラッチハブ34を結合して入力軸5にエンジン回転を伝達する締結状態になる。
【0021】
なおワンウェイクラッチ8は、オイルポンプ24とローディングカム30との間において入力軸5上に嵌合し、該ワンウェイクラッチ8の外周に回転係合させた環状体35を前記中空スリーブ27の前端に固着して、環状体35および中空スリーブ27をワンウェイクラッチ8の反力受けとする。
【0022】
変速機ケース21内に突出する入力軸5の後端にプライマリプーリ36を突き合わせて相対回転可能に嵌合し、該プライマリプーリ36と、セカンダリプーリ37と、これらプーリ間に掛け渡したVベルト38とで変速部7を構成する。
ここでプライマリプーリ36およびセカンダリプーリ37は、プーリV溝幅を相互に逆方向へ変更制御可能で、これによりプーリ36,37に対するVベルト38の巻き掛け円弧径を連続的に変化させることにより変速部7は無段変速を行い得るものとする。
かようにして変速された出力回転は、図1のディファレンシャルギヤ装置9を経て駆動車輪3に達し、車両の走行を可能にする。
【0023】
プライマリプーリ36の前端は軸受39により変速機ケース21に支持し、また後端は軸受40によりエンドカバー22に支持する。
そして入力軸5とプライマリプーリ36との嵌合部に周知の前後進切り換え機構41を配置し、この前後進切り換え機構41を単純遊星歯車組42と、図1における発進用摩擦要素6としてそれぞれ機能する湿式多板式の前進クラッチ43および後退ブレーキ44とで構成する。
単純遊星歯車組42は、リングギヤを前進クラッチ43のクラッチドラム45を介して入力軸5に駆動結合することにより入力要素となし、サンギヤをプライマリプーリ36に駆動結合して出力要素となし、キャリアを後退ブレーキ44のハブ46に結合して適宜反力受けの機能を果たし得るようになす。
【0024】
前進クラッチ43はその締結時に、単純遊星歯車組42のリングギヤおよびサンギヤ間を駆動結合して遊星歯車組42の全ての要素を一体化させることにより入力軸5の回転をそのままプライマリプーリ36に伝達して車両の前進走行を可能にする。
後退ブレーキ44はその締結時に、単純遊星歯車組42のキャリアを固定してこれを反力要素とすることにより入力軸5の回転を逆転下に減速してプライマリプーリ36に伝達し、車両の後退走行を可能にする。
【0025】
図2に示す自動変速機の作用を説明するに、走行を希望せず中立(N)レンジや駐車(P)レンジの非走行レンジにしている間、電磁クラッチ28の通電を行わず、これをOFFしておくことにより入力クラッチ4を解放状態にする。
また発進用摩擦要素6としての前進クラッチ43および後退ブレーキ44も作動圧のドレンにより解放状態にする。
よってプライマリプーリ36にエンジン回転が伝達されることがなく、車両を停車状態にしておくことができる。
【0026】
前進走行を希望して前進(D)レンジにする時、前進クラッチ43を油圧作動により締結させる。
この状態で電磁クラッチ28を通電により締結させると、ローディングカム30のカム作用を介して入力クラッチ4が締結され、入力軸5にエンジン回転を伝達することができる。
かかる入力軸5へのエンジン回転は、上記のごとくに締結された前進クラッチ43および遊星歯車組42を経てそのままプライマリプーリ36に至り、この回転はプライマリプーリ36とセカンダリプーリ37を主たる構成要素とする変速部7の前記した無段変速作用下に図1の車輪3へ伝達されて車両を前進走行させることができる。
なお発進時は、電磁クラッチ28の通電を徐々に行ってその締結速度を加減することにより滑らかな前発進が可能である。
【0027】
後退走行を希望して後退(R)レンジにする時、後退ブレーキ44を油圧作動により締結させる。
この状態で電磁クラッチ28を通電により締結させると、ローディングカム30のカム作用を介して入力クラッチ4が締結され、入力軸5にエンジン回転を伝達することができる。
かかる入力軸5へのエンジン回転は、上記のごとくに締結された後退ブレーキ44および遊星歯車組42を経て逆転下に減速されてプライマリプーリ36に至り、この回転はプライマリプーリ36とセカンダリプーリ37を主たる構成要素とする変速部7の前記した無段変速作用下に図1の車輪3へ伝達されて車両を後退走行させることができる。
なお発進時は、電磁クラッチ28の通電を徐々に行ってその締結速度を加減することにより滑らかな後発進が可能である。
【0028】
以上の構成とした自動変速機2における入力クラッチ4(詳しくは電磁クラッチ28)および発進用摩擦要素6(詳しくは前進クラッチ43または後退ブレーキ44)はそれぞれ、図1に示す入力クラッチ係合調整手段11および発進用摩擦要素作動圧調整手段12を介して締結し、これら入力クラッチ係合調整手段11および発進用摩擦要素作動圧調整手段12をコントローラ13により制御する。
これがためコントローラ13には、車速VSPを検出する車速センサ14からの信号と、エンジン1のスロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ15からの信号と、自動変速機2の選択レンジを検出するレンジセンサ16からの信号とを入力する。
【0029】
ところで、前記した本発明が狙いとするヒルホールド制御に際してコントローラ13は、上記の入力情報をもとに図3の制御プログラムを実行して当該制御を以下のごとくに行うものとする。
先ずステップ51において車速VSPが0の停車中か否かをチェックし、ステップ52において前進(D)レンジまたは後退(R)レンジにした走行レンジ選択中かそれ以外の非走行(P,N)レンジ選択中かをチェックし、ステップ53においてスロットル開度TVOが0か否かにより走行意思をチェックする。
【0030】
ステップ51において停車中でなく走行中と判定したり、またはステップ52で非走行レンジ選択中と判定したり、或いはステップ53でスロットル開度TVOが0でない(走行意思がある)と判定する場合は、ヒルホールド制御が不要であることから制御をそのまま終了する。
【0031】
ステップ51で車速VSPが0の停車中と判定し、且つ、ステップ52で走行レンジ(DまたはRレンジ)選択中と判定し、且つ、ステップ53でスロットル開度TVOが0(走行意思がない)と判定する時は、ヒルホールド制御が必要であることからステップ54において前進クラッチ43(Dレンジ選択中の場合)または後退ブレーキ44(Rレンジ選択中の場合)を締結作動させるが、その作動圧をこれら発進用摩擦要素43,44の締結容量がワンウェイクラッチ8のトルク容量よりも小さくなるよう低下させる。
更にステップ55において、電磁クラッチ28のOFFにより入力クラッチ4を解放状態にするか、若しくは、発進時における入力クラッチ4の締結応答遅れを回避するためにこれをトルク伝達開始直前の状態にスリップ制御する。
【0032】
かように入力クラッチ4をトルク伝達不能状態にすると共に発進用摩擦要素6(前進クラッチ43または後退ブレーキ44)を締結することにより、坂道路面から車輪3(図1参照)に加わる回転力がワンウェイクラッチ8に対して入力回転(エンジン回転)と逆方向に作用する。
しかるに当該逆方向の回転は、ワンウェイクラッチ8の逆転防止作用により確実に阻止され、坂道での停車状態を保持するヒルホールド機能を果たすことができる。
【0033】
ところで当該ヒルホールド中、本実施の形態においては発進用摩擦要素6(前進クラッチ43または後退ブレーキ44)の作動圧を、その締結容量がワンウェイクラッチ8のトルク容量よりも小さくなるよう低下させるため、ワンウェイクラッチ8への上記入力が急坂や大きな外力などのため極端に大きくなる場合でも、当該入力が一部、発進用摩擦要素6(前進クラッチ43または後退ブレーキ44)のスリップにより逃がされ、当該入力の全てがワンウェイクラッチ8に作用することはない。
従って、ワンウェイクラッチ8を上記極端に大きな入力に耐え得るようなトルク容量のものにしなくても当該大入力により破損されてしまうことがない。
よって、ワンウェイクラッチ8を大型にする必要がなくなり、自動変速機2の大型化を招くことなしに大入力時におけるワンウェイクラッチ8の破損を回避することができる。
【0034】
なお本実施の形態においては、上記ヒルホールドのために設けるワンウェイクラッチ8を、エンジン回転が入力される入力軸5上に嵌合し、該入力軸5を回転自在に支持するよう自動変速機のオイルポンプカバー26に嵌着した中空スリーブ27の前端に環状体35を固着し、該環状体35をワンウェイクラッチ8の外周に回転係合させて、中空スリーブ27および環状体35をワンウェイクラッチの反力受けとしたため、上記のごとく小型化が可能なワンウェイクラッチ8を、自動変速機のできるだけ小型化を実現し得る態様で自動変速機に設置することができ、自動変速機の更なる小型化を実現することができる。
【0035】
更に本実施の形態においては、入力クラッチ4を電磁クラッチ28と、該電磁クラッチ28の外周に配置した入力クラッチパック29と、電磁クラッチ28の内周に配置したローディングカム30とで構成し、電磁クラッチ28の締結でローディングカム30が発生するスラストにより入力クラッチパック29を締結状態にする構成のため、入力クラッチ4を電磁クラッチ型式のものとする場合において、電磁力でも十分に入力クラッチ4の締結を完遂させることができると共に、入力クラッチ4の特に軸線方向の寸法を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態になるヒルホールド装置を具えた自動変速機を搭載する車両のパワートレーンをその制御系とともに示す略線図である。
【図2】同実施の形態における自動変速機の詳細を示す要部縦断側面図である。
【図3】同実施の形態においてコントローラが実行するヒルホールド制御プログラムを示すフローチャート。
【符号の説明】
1 エンジン(動力源)
2 自動変速機
3 駆動車輪
4 入力クラッチ
5 入力軸
6 発進用摩擦要素
7 変速部
8 ワンウェイクラッチ
9 ディファレンシャルギヤ装置
11 入力クラッチ係合調整手段
12 発進用摩擦要素作動圧調整手段
13 コントローラ
14 車速センサ
15 スロットル開度センサ
16 レンジセンサ
21 変速機ケース
22 エンドカバー
23 入力クラッチハウジング
24 オイルポンプ
25 ポンプハウジング
26 ポンプカバー
27 中空スリーブ
28 電磁クラッチ
29 入力クラッチパック
30 ローディングカム
31 トーショナルダンパ
32 ドライブプレート
33 クラッチドラム
34 クラッチハブ
35 環状体
36 プライマリプーリ
37 セカンダリプーリ
38 Vベルト
41 前後進切り換え機構
42 単純遊星歯車組
43 前進クラッチ(発進用摩擦要素)
44 後退ブレーキ(発進用摩擦要素)
45 クラッチドラム
46 ハブ

Claims (3)

  1. 入力クラッチを経て動力源からの回転を入力可能で、この入力回転を発進用摩擦要素の締結で出力し始めることができ、これら入力クラッチおよび発進用摩擦要素間に前記入力回転と逆方向の回転を阻止するワンウェイクラッチを介挿した自動変速機において、
    前記入力クラッチを解放すると共に前記発進用摩擦要素を締結して前記ワンウェイクラッチの逆転防止作用により坂道で停車状態を保持する時における発進用摩擦要素の締結容量を、前記ワンウェイクラッチのトルク容量よりも小さくなるよう制御する構成にしたことを特徴とする自動変速機のヒルホールド装置。
  2. 請求項1において、前記動力源からの回転を入力される入力軸上に前記ワンウェイクラッチを嵌合し、該入力軸を回転自在に支持するよう自動変速機のオイルポンプカバーに嵌着した固定の中空スリーブを該ワンウェイクラッチの外周に回転係合させてワンウェイクラッチの反力受けとしたことを特徴とする自動変速機のヒルホールド装置。
  3. 請求項1または2において、前記入力クラッチを電磁クラッチと、該電磁クラッチの外周に配置した入力クラッチパックと、該電磁クラッチの内周に配置したローディングカムとで構成し、電磁クラッチの締結でローディングカムが発生するスラストにより入力クラッチパックを締結状態にするよう構成したことを特徴とする自動変速機のヒルホールド装置。
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