JPH11310363A - シ―トをスタック容器の中へ送出し、堆積させ、調整するための装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 組立て及び操作が容易、且つ安価に製造され
え、シート給送時間を大幅に減少させ、シートの圧縮を
略消去することが可能な、スタック容器の中にシートを
送出し、堆積させ、調整しうる装置を提供することを目
的とする。 【解決手段】 送出及び堆積されたシートはシート送出
方向に対して直角のシート止め部に対して調整され、シ
ートスタック上の所定位置に保持されうる。シートを正
確且つ高い信頼性で迅速にスタックするため、シート堆
積手段は別個に制御可能であり、送出されたシートの完
全に案内された下降及び堆積を行うよう形成される。更
にシート堆積手段、シート調整手段、及びシート押さえ
手段は、不連続的に循環され、シート送出と同期して動
作されうる。更にシート堆積手段は送出されるシートを
搬送する少なくとも１つの循環する弾性的なフィンガー
を有し、フィンガーの下降運動により送出されるシート
は少なくともその端領域において保持され、線形且つ均
一にシートスタック上に下降され堆積されうる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、シート送出手段
と、シート堆積手段と、上記シート堆積手段の構成要素
として循環式に駆動されるシート調整手段及びシート押
さえ手段とを含み、送出及び堆積されたシートはシート
送出方向に対して直角のシート止め部に対して調整され
え、シートスタック上に所定の位置に保持されうる、機
器のスタック容器の中にシートを送出し、堆積させ、調
整するための装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】１９８８年７月２８日にNoriyoshi Iida
によって出願された「トレイ装置」なる名称の米国特許
第４，８８３，２６５号は、シートをスタック容器の中
に送出し、堆積し、及び調整するための上述の種類の装
置を開示する。シート送出手段、シート調整手段及びシ
ート押え手段は、内側に配置された歯を有するエンドレ
スループの形状とされる少なくとも単一の歯付きベルト
として組み合わされた形に形成される。歯付きベルト
は、シート送出手段のシート給送ローラ対の下に配置さ
れた駆動プーリに中心を合わせて取り付けられた歯付き
プーリの回りに配置される。自由ループ領域をスタック
容器の中へ突出させる歯付きベルトは、一方では上ベル
ト部を歯付きプーリ上にして、駆動プーリによって行わ
れる回転又は循環によってシート給送ローラ対の接触ロ
ーラによって所定の位置に固定され、、他方ではその下
ベルト部によってシート堆積面又はシートスタック上に
押しつけられている。この文脈においては、上ベルト部
の外側を歯付きプーリの領域にして、歯付きベルトの自
由なループ部分は、略水平に延在しシート給送ローラ対
によって送出されるシートのためのシート堆積面に平行
な移送面を構成する。

【０００３】シートの信頼性の高い移送のために、外側
面又は移送面はより高い摩擦係数を有する。シート給送
ローラ対によって解放された後、上方ベルト部によって
後端領域において搬送される送出又は給送されたシート
は、シートのスタックの中へ更に給送され、シート堆積
面又はシートスタックの上に堆積される。シートスタッ
ク容器は、シート送出方向に対向するシート堆積面にお
いて下向きに傾斜するよう配置されているため、送出さ
れたシートはシート送出方向と反対向きに、循環し続け
る歯付きベルトに対して滑って戻る。送出されたシート
はそれにより、下方ベルト部によって把持され、シート
止め部として形成されシート送出方向に対して傾斜され
たスタックホルダの前壁に対してシート送出方向と反対
向きに移送及び調整される。上方ベルト部の上の領域に
は、送出されたシートを給送されているときに押しつけ
る加圧手段が配置されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】送出又は給送されたシ
ートが下降及び堆積運動中に完全な堆積場所、又は堆積
面へ案内されないことは不利である。この場合、シート
がスタックされるにつれ不正確な横の調整が生じうる。
更に、送出されたシートを再び調整用の歯付きベルトの
影響領域に到らせるために傾斜された収集容器が必要で
ある。歯付きベルトが連続的に循環することは、薄いシ
ートが調整され押さえられているときに、シート止め部
においてシートを圧縮（折目付け、うねり等）を生ずる
こと、又はシート厚さとは関係なしに材料摩耗を高めう
ることもまた不利である。更なる不利な点は、シートを
調整し、押さえるための歯付きベルトは、送出されたシ
ートの最も外側の端のシートに対して、又はシート止め
部に対して直接には作用しないことにより、シートが止
め部において押し上げられうることである。

【０００５】従って、組立て及び操作が容易であり且つ
安価に製造されうると共に、シート給送時間を大幅に減
少させ、シートの圧縮を略消去することが可能な、スタ
ック容器の中にシートを送出し、堆積させ、調整しうる
装置が必要とされる。

【０００６】

【課題を解決するための手段】従って、本発明は、正確
で信頼性が高く迅速なシートのスタックを可能にすると
共に、簡単且つ小型の形態及び自動化環境における動作
を保証する、上述の欠点を克服した装置を提供すること
を目的とする。上述及び他の利点は、シート送出手段
と、シート堆積手段と、循環式に駆動されるシート調整
手段及びシート押さえ手段とによって機器のスタック容
器の中にシートを送出し、堆積させ、調整するための装
置によって達成される。本発明によれば、シート調整手
段及びシート押さえ手段は、シート堆積手段の構成要素
である。送出され堆積されたシートは、シート送出方向
に対して直角に配置されたシート止め部に対して調整さ
れえ、シートスタック上で所定の位置に保持されうる。
本発明によれば、シート堆積手段は、別個に制御可能で
あるように、送出されたシートの完全に案内された下降
及び堆積を行うよう構成されている。

【０００７】有利には、シート堆積手段は、シート送入
手段とは別個に制御可能な駆動ユニットによって動作さ
れうる。このようにして、シート堆積手段は、送出され
るシートの落下速度と同じか僅かに遅い下降速度で移動
されうる。また有利には、シート堆積手段、シート調整
手段、及びシート押さえ手段は、不連続的に循環され
て、シート送出と同期されて動作されうる。シート堆積
手段は、送出されるシートを搬送するための少なくとも
１つの循環する弾性的なフィンガーを有する。フィンガ
ーの下降運動により、送出されるシートは少なくともそ
の端領域において保持され、線形且つ均一にシートスタ
ックの上に下降され堆積されうる。

【０００８】更に有利には、弾性的なフィンガーは平行
に、シートのスタック方向に延在する１つ以上の循環す
るベルトの上に垂直に突出して配置される。各フィンガ
ーはそのフィンガーの先端に、より高い摩擦係数を有す
る下方及び上方面領域を有する。各弾性的なフィンガー
は更に調整手段及び押さえ手段として構成される。更に
有利には、シート堆積手段は、シート送出手段のシート
給送ローラ対の領域及びシート送出方向に延在する収集
容器の後壁の領域に配置される。シート堆積手段はシー
ト止め部として構成され、シート堆積手段は後壁又はシ
ート止め部に沿って直接スタック方向に可動である。更
にシート止め部は、その上縁がシート送出方向に対し
て、シート堆積手段へ向けて傾斜されて配置されてい
る。

【０００９】更に有利には、シート堆積手段はシート送
出手段の領域に、シートが下降され始めるにつれシート
堆積手段と協働する制御可能なシート加圧手段を有す
る。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の上述及び他の目的、特徴
及び利点は、以下の説明及び添付の図面を参照して明ら
かとなろう。尚、各図に共通な同一の特徴を示すため、
可能であれば同一の参照番号が使用されている。ここで
図面を参照し、特に図１乃至図４を参照するに、複写機
又はプリンタといった機器３のスタック容器２の中にシ
ートＳを送出し、堆積し、調整するための本発明による
装置１の望ましい実施例が図示されている。装置１は、
シート送出手段４と、シート堆積手段５と、シート調整
手段と、シート押さえ手段とを有し、調整手段及び押さ
え手段はシート堆積手段５の構成要素として循環式に駆
動される。送出及び堆積されたシートＳ，Ｓ’はシート
送出方向Ｘに対して直角即ち横向きに配置されたシート
止め部２１に対して調整されえ、シートスタックＳＴの
上に押さえられうる。この文脈では、装置１は例えば複
写機又はプリンタといった既知の種類の機器（図示せ
ず）において使用され、望ましくは完了した顧客指定複
写ジョブを出力するために使用される。

【００１１】当業者によれば、装置１は例えばプリン
タ、印刷機、又はソート機器といった他の機器の中で使
用可能である。更に、シートスタック容器が（図示さ
れ、以下説明される傾斜された配置に加えて）傾斜され
ていない水平な配置を有しうることもまた本発明の意図
するところである。更に、様々な厚さ、寸法及び重さの
例えば紙、板、又はフィルムといった様々な種類のシー
トが使用されうることもまた意図される。

【００１２】図１乃至図４を参照するに、シート送出手
段４は、機器３の内部へ向けて配置されるシート送出ロ
ーラ対を有する。シート送出ローラ対は、下駆動ローラ
４０及び上加圧ローラ４１を含む。シート給送ローラ対
は、シート送出方向（Ｘ）に、装置３の外部へ向けて及
びシートスタックホルダ２へ向けて配置される。シート
給送ローラ対は、（例えばフォームラバーによって形成
される）下駆動ローラ４２及び上加圧ローラ４３を含
む。シート給送ローラ対４２，４３及びシート送出ロー
ラ対４０，４１の両方に関連して、共通駆動ユニット６
がある。駆動ユニット６は、マイクロプロセッサ制御ユ
ニット（図示せず）によって制御可能である。制御ユニ
ットは、シート送出ローラ対４０，４１の駆動ローラ４
０に接続される（歯車列を有する又は有さない）ステッ
ピングモータ又はサーボモータ６０と、シート送出駆動
ローラ４０とシート給送駆動ローラ４２との間の駆動ベ
ルト６１（図２）とを有する。図１に示されるように、
シート送出ローラ対４０，４１の駆動ローラ４２及び圧
力ローラ４３は、相互に軸方向に離間した２つのローラ
からなる。

【００１３】図２を参照するに、シート送出ローラ対４
０，４１の前方には、機器３から送出されたシートをシ
ートの前縁において検出しうるセンサ６２が設けられて
いる。駆動ユニット６は装置制御ユニットと共に作動さ
れうる。図２を参照するに、スタック容器２は、上方が
開口しておりシート形式に一致する矩形の箱の形状に形
成されている。シート送出方向Ｘに横向き且つ対向され
たシート容器２の後壁は、シート止め部２１として作用
する。シートスタック容器２は、シート堆積面２０がシ
ート送出方向Ｘと反対向きに下向きに傾斜するよう、装
置３の中に傾斜されて取り付けられる。シート止め部２
１は、その上縁２１．１をスタック方向Ｚ（図３参照）
にして、シート送出方向Ｘと反対向きに、シート堆積手
段５へ向けて（約４度で）傾斜される。

【００１４】再び図２を参照するに、シート堆積手段５
は、シート送出手段４のシート給送ローラ対４２，４３
の領域及びスタック容器２の後壁２１の領域に配置され
る。この形態では、シート堆積手段５はシート止め部２
１の傾斜に対応して鋭角で後壁に沿って直接配置され、
スタック方向Ｚに上下に移動されうる。図１及び図２に
よれば、シート堆積手段５には運搬手段５０が設けられ
ている。運搬手段５０は、相互に隣接して配置されスタ
ック方向Ｚに平行に又はスタック方向Ｚ中に延在する２
つのベルト５２上に設けられた２つの弾性即ち屈曲可能
なフィンガー５１，５１’を含む。ベルト５２は、送出
されたシートＳを搬送し、下降させ、堆積させるよう、
駆動プーリ５４及びアイドルプーリ５５の回りを循環す
る（図１参照）。各ベルト５２に設けられた２つの弾性
的なフィンガー５１，５１’は、相互にベルトの長さの
半分の長さ（１８０度）だけ離間している。更に、弾性
的なフィンガー５１，５１’は、垂直に突出するよう調
整されてベルト５２の外側周囲又は外側面の上に配置さ
れている。

【００１５】この場合、２つのベルト５２のフィンガー
５１，５１’は、相互に隣接して調整されて配置され、
第１のフィンガー即ち上方フィンガー５１及び第２のフ
ィンガー即ち下方フィンガー５１’対を構成する。ベル
ト５２は、時計回りに、又はスタック方向Ｚとは反対の
方向に同時に駆動されうる（図２乃至図４参照）。例え
ばベルト５２と同様にプラスチック材料によって形成さ
れうるフィンガー５１，５１’は、循環方向に見たとき
に、フィンガーの先端に、より高い摩擦係数を有する前
方／下方表面領域５１．１及び後方／上方表面領域５
１．２を有する。フィンガー５１，５１’は更に、シー
ト長さ及びシート排出速度に対して所定の関係を有す
る、スタック容器２の領域の中へ突出する長さを有する
（以下説明する）。

【００１６】図１を参照するに、２つのベルト５２のア
イドルプーリ５５は、玉軸受によって自由に回転可能で
あるようシート給送駆動ローラ４２の駆動軸４４上に、
係るシート給送ローラ４２の両側に配置される。ベルト
アイドルプーリ５５及びベルト駆動プーリ５４、即ちフ
ィンガー５１，５１’を有するベルト５２は、所定の最
小の幅を有する送出され給送されたシートＳが搬送さ
れ、下降され、堆積されるよう、相互に軸方向に離間し
た距離に配置される。ベルト５２のアイドルプーリ５５
は、シートＳが送出又は給送されている間にシートＳと
接触しないよう、シート給送駆動ローラ４２と比較して
より小さな外径を有する（図１乃至図４参照）。シート
（Ｓ）が送出され給送されている間にシートが弾性的な
フィンガー５１、５１’と接触することを防止するため
に、案内パネル５３は、ベルトプーリ５４，５５及びベ
ルトの上に、またシート給送駆動ローラ４２の支持周囲
面の下に配置される。案内パネル５３は、フィンガー５
１、５１’が案内パネル５３の領域を通過するにつれ、
循環しているフィンガー５１、５１’を偏向又は曲げる
ために使用される。

【００１７】図２に示されるように、２つのベルト５２
用のベルト駆動プーリ５４は、シート止め部２１の下方
縁２１．２の前方又はスタック容器２の後壁の領域で、
回転可能な駆動軸５６に取り付けられる。ベルト駆動軸
５６又はベルト駆動プーリ５４は、更なる駆動ユニット
７によって、シート送出手段４とは別々に時計回りに駆
動可能である。駆動ユニット７はまた、歯車列を有す
る、又は有さないマイクロプロセッサ制御された駆動モ
ータ７０を有する。この文脈においては、運搬装置５０
のベルト駆動プーリ５４のようなベルトアイドルプーリ
５５は、ベルト５２の実施例（平滑ベルト又は歯付きベ
ルト）によって平滑ベルトプーリ又は歯付きベルトプー
リとして形成される。

【００１８】図１を参照するに、スタック容器２の前壁
によって画成されるシート止め部２１は、フィンガー５
１，５１’の移動路に沿って、またスタック方向Ｚに平
行に延在する弾性的なフィンガー５１，５１’即ちフィ
ンガー対５１，５１’のための凹部２２を有する。図１
によれば、凹部２２は、フィンガー５１，５１’即ちフ
ィンガー対５１，５１’のために、スタック容器２への
入口を形成する。図２を参照するに、堆積手段５のフィ
ンガー５１，５１’の下向きの動きの間、送出され給送
されたシート（Ｓ）は後方の端部領域Ｓｙで保持され支
持される。フィンガー５１，５１’は均一且つ完全に案
内され、下降されてシート堆積面２０又はスタック容器
２の中にシートスタックＳＴの上に長さ方向に堆積され
うる。制御されて循環するベルト５２は、フィンガー５
１，５１’の下向きの動きに影響を与える。従って、シ
ート止め部２１（即ちスタック容器２の後壁）は、実質
的に、図１に示されるように、水平に離間された２つの
垂直に向けられたシート止め部ストラット２１ａ，２１
ｂからなる。

【００１９】図１及び図２によれば、弾性的なフィンガ
ー５１，５１’は、堆積手段５として設けられているだ
けでなく、調整及び押さえ手段として使用される。弾性
的なフィンガー５１，５１’は、運搬手段５０によって
シートスタックＳＴの最も外側の後方の端の領域ＳＴｙ
の上に夫々下降されうるよう同様に形成されている。更
に、弾性的なフィンガー５１，５１’はフィンガーの先
端が上向きに曲がるにつれシートスタックＳＴの端面を
過ぎて下向きに動かされうる。従って、フィンガー５
１，５１’のこの動きは、シート止め部２１に対して調
整するよう、上方摩擦面５１．２によって達成されう
る。更に、以前に堆積されたシートＳ’は、フィンガー
５１，５１’によってシートスタックＳＴ上に押さえら
れ、シート止め部２１に対して調整するよう下方摩擦面
５１．１によって動かされうる（図４参照）。

【００２０】図１乃至図４を参照するに、シート堆積手
段５は、運搬手段５０のベルト５２及びシート給送駆動
ローラ４２の上にシート案内手段８を有する。シート案
内手段８はシートＳが給送されている間に上方シート捕
捉位置に配置されたフィンガー５１（又はフィンガー対
５１）の上にシートＳを案内するため、シートが完全に
給送されたとき、シートは後方の端領域Ｓｙをフィンガ
ー５１の上にして支持される。

【００２１】装置は以下のように動作する。図２を参照
するに、シートＳは想定される開始位置から進んで、ス
タック容器２まで、シート送出ローラ対４０，４１によ
ってシート送出方向Ｘにシート給送ローラ対４２，４３
へ送出される。この実施例では、シート堆積手段５の隣
接して配置されるフィンガー５１の上方の対即ち第１の
対は、上方開始位置即ち初期位置に配置され、相互に隣
接して配置されるフィンガー５１’の下方の対は下方初
期戻り位置に配置される。装置制御ユニットによって制
御されるシート送出手段４の２つのローラ対４０，４
１；４２，４３は、共通駆動ユニット６によって所定の
高い回転速度又は所定の高いシート送出速度で同期的に
動作される。

【００２２】一旦シートＳがシート給送ローラ対４２，
４３へ充分に送出されると、２つのローラ対４１，４
１；４２，４３の回転速度は、所定の排出速度に対応し
て低い値（例えば１０分の１の値）に設定される。シー
トＳは、シートの後方の端の領域Ｓｙがまだシート給送
ローラ対４２，４３の間にあるときにのみ（図示せず）
充分に送出されると考えられる。

【００２３】送出されたシートＳがシート給送ローラ対
４２，４３によって解放される前、上方の第１のフィン
ガー対５１はシート止め部ストラット２１ａ，２１ｂの
間の凹部２２の上方の開いた領域の中に略水平な位置
（シート捕捉位置）となっている。上方の第１のフィン
ガー対５１は、装置制御ユニットによって制御され、関
連する更なる駆動ユニット７によって時計回りに循環
し、案内パネル５３を通って低い初期速度で駆動され
る。

【００２４】シートＳがシート給送ローラ対４２，４３
によって解放された後、シートＳはそれ自体の重さによ
って（即ち重力によって）フィンガー対５１の上に後方
の端の領域Ｓｙがある。更に、シートＳはシート案内舌
部８０の前端によって上方フィンガー対５１の上へ案内
される。給送されたシートＳはその前方の端の領域Ｓｘ
がスタック容器２のシート堆積面２０の上または既に存
在するシートスタックＳＴの上に距離を有しており、ま
だシートスタックに接触していない。

【００２５】その間、第１の給送されたシートＳが解放
された後、シート送出手段４の駆動ユニット６は制御ユ
ニットによって中間シート移送速度（即ち３分の１の
値）に切り換えられる。このシート移送速度は、機器３
の内部のシート移送速度に対応する。次に、図３及び図
４に示されるように、上方の第１のフィンガー対５１は
シートＳと共に高められた略一定の速度（「下降速
度」）でスタック容器２のシート堆積面２０上へ垂直に
下降される。或いは、シートＳは既にスタックされてい
るシートスタックＳＴ上へ下降されうる。ベルト５２は
第１のフィンガー対５１のこの線形且つ均一な動きを発
生する。選択された下降速度はシートＳの落下速度と同
じであり、それによりシートは下向きに移動するときに
フィンガー対５１に常に追いつくことができ、完全に案
内された形式で下降され堆積されうる。上方フィンガー
対５１の下降速度は、使用され検出されたシートの種類
の関数として装置制御ユニットによって制御され、例え
ば非常に軽量なシートではいくらか低い下降速度とされ
る。

【００２６】図４に示されるように、シートＳの下降運
動の間、シートＳは後方の端の領域Ｓｙで移動する。こ
れは、シート止め部２１が垂直に傾斜された配置とさ
れ、シートＳがシート止め部２１に対して相対的な動き
（シート戻り方向）Ｙを生ずるためである。この一連の
動きは、更にシート調整を生ずる。シート調整は、フィ
ンガー５１の上方摩擦面５１．２によって促進又は向上
される。

【００２７】上方の第１のフィンガー対５１が更に下向
きに移動すると、図２及び図４に示されるように、下降
されたシートＳは堆積され、更に調整される。更に、シ
ートスタックＳＴ上に以前に堆積されたシートＳ’は押
さえられ調整される。これは、上方の第１のフィンガー
対５１がシートスタックＳＴ又はシート堆積面２０の最
も外側の縁の上とされ、シート止め部２１に対する相対
的な動き（シート戻り方向Ｙ）及びシートスタックＳＴ
に対して水平な動きを更に実行する。結果として、上方
の第１のフィンガー対５１は、フィンガーの先端が上向
きに曲がるにつれ、シートスタックＳＴの後方の端の
面、又はシート止め部２１の下方の縁２１．２を越えて
移動する。この文脈では、以前に堆積されたシートＳ’
の調整は、フィンガー５１の下方の摩擦面５１．１によ
って行われる。

【００２８】図４に示されるように、最初に給送された
シートＳの下降の間、更なるシートＳｎはセンサ６２に
よって制御されて、まず中間シート移送速度で送出され
る。シートＳｎがシート送出ローラ対４０，４１及びシ
ート給送ローラ対４２，４３によって完全に捕捉された
後、シートＳｎは高いシート送出速度で送出される。高
いシート送出速度は、シートＳｎが、シートの落下速度
によって制限される給送されたシートＳのより低い下降
及び堆積のための時間を得ることを可能にする。

【００２９】上方の第１のフィンガー対５１が下方縁２
１．２の領域に達した後、下方の第２のフィンガー対５
１’（係合していない）はベルト５２によって同じ程度
上向きに移送されており、フィンガー５１，５１’はそ
の時点の下降速度からより低い初期速度へ戻される。堆
積手段５に関連する駆動ユニット７は、下方の第２のフ
ィンガー対５１’が開始位置にあるときに停止される。

【００３０】上述のシート送出及び堆積サイクルは、所
望のスタック高さ又はシート計数に達するまで連続的に
繰り返される。シートスタック高さ及びシート計数は、
例えば既知の方法で、制御ユニットによって、センサ６
２によって検出されたシートを計数することによって決
定されうる。本発明の他の実施例（図示せず）では、１
つのフィンガー対５１又はフィンガー５１のみが２つの
ベルト５２の夫々の上に配置される。単一のフィンガー
対５１は、給送されたシートＳが下降され、堆積され、
下降速度よりもかなり大きい（例えば２倍以上の）持上
げ速度で調整された後に、上方の開始位置即ち初期位置
へ運搬されて戻る。このシーケンスは、フィンガー対
が、次のシートＳｎがシート給送ローラ対４２，４３に
よって給送される前に正しい時間において初期位置へ戻
ることを可能にする。更に、ベルトアイドルプーリ５５
は、シート給送駆動ローラ４２とシート止め部２１の上
方縁２１．１との間にある別個の軸の上に配置される。

【００３１】本発明の更なる他の実施例（図示せず）で
は、堆積手段５の運搬手段５０は、唯一の中央に配置さ
れたベルト５２を有するか、又は２つのベルトではなく
実際に３つのベルトを有する。単一のベルト５２は又は
３つのベルトは夫々１つのフィンガー５１又は２つのフ
ィンガー５１及び５１’を有する。この文脈において
は、シート案内舌部８０、案内パネル５３及び後壁の中
の多数の凹部２２又は多数のシート止め部ストラット２
１ａ，２１ｂは、夫々の実施例に適合される。

【００３２】この実施例では、シート案内部８又はそれ
らの舌部８０は、ベルト駆動ユニット７によって駆動さ
れるカムホイールによって位置決めのために制御され
る。弾性的な舌部８０は、シートＳが給送されている間
はそれらの前端を上方の解放位置へ、シートＳが給送さ
れた後はフィンガー５１又は５１’上の下方のシート加
圧位置へ回動されうる。またこの実施例（図示せず）で
は、シート送出手段の２つのローラ対４０，４１；４
２，４３はシート送出ベルト（例えば真空送出ベルト）
を有する単一のベルト駆動によって置き換えられ得る。

【００３３】本発明の第３の実施例（図示せず）では、
堆積手段５は、スタック容器２のシート止め部として形
成される（シート移送方向Ｘに対して）前方の端壁２３
に配置される。フィンガー対５１，５１’はシート移送
方向Ｘと反対方向に向いており、下方の給送されたシー
トＳへ反時計回りに連続的に移動される。シート移送方
向Ｘに見たときに、シートスタック容器２及びシート止
め部は下向きに傾斜して配置されている。

【００３４】シートＳをシート移送面２０及び様々な高
さのシートスタックＳＴへ下降させ、堆積させ、調整す
るときに、可能なかぎり同一の条件を保証するため、ス
タック容器２は垂直方向に上下に可動である。重要なこ
とには、スタック容器２のシート堆積面２０は、シート
スタック高さの関数として移動し、即ちスタック容器２
はシートスタックがより高くなるにつれ下降されうる
（図示せず）。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明において本質的でない機器の全ての要素
を省略して、本発明による装置のシートスタック容器の
領域を３次元的に示す図である。

【図２】シート堆積手段を初期位置とするシート送出位
置又は開始位置で、図１に示される本発明による装置を
示す概略側面図である。

【図３】堆積手段の一部が、シートをその上に載せてい
る上方シート捕捉位置とされ、スタック方向にシートの
スタックに対して離間されて示されている、図２に示さ
れる本発明による装置を示す図である。

【図４】シート堆積手段がシートスタック上のシート堆
積位置とされて示されている、図２及び３に示される装
置を示す図である。

【符号の説明】

Ｓ （シートスタックへ）送出／給送されたシート Ｓ’ 堆積されたシート Ｓｎ 更なる送出されたシート Ｓｘ 送出されたシートの前方の端領域 Ｓｙ 送出されたシートの後方の端領域 ＳＴ シートスタック ＳＴｘ シートスタックの前方の端領域 ＳＴｙ シートスタックの後方の端領域 Ｘ シート送出方向 Ｙ シート戻り方向 Ｚ シートスタック方向 １ シートを送出、堆積及び調整するための装置 ２ シートを揃えるためのスタック容器 ３ 装置（即ち複写機） ４ シート送出手段 ５ シート堆積手段 ６ シート送出手段用の駆動ユニット ７ シート堆積手段用の駆動ユニット ８ 送出／給送されたシート用のシート案内手段 ２０ シート送出面（スタック容器） ２１ シート止め部 ２１ａ，２１ｂ シート止め部ストラット ２１．１ シート止め部（スタック容器）の上縁 ２１．２ シート止め部（スタック容器）の下縁 ２２ 後方壁部／シート止め部（スタック容器）の凹部 ２３ スタック容器の前方壁部 ４０ シート送出ローラ対（シート送出手段）の下駆動
ローラ ４１ シート送出ローラ対（シート送出手段）の上加圧
ローラ ４２ シート給送ローラ対（シート送出手段）の下駆動
ローラ ４３ シート給送ローラ対（シート送出手段）の上加圧
ローラ ４４ シート給送ローラ対の駆動ローラの駆動軸 ５０ 運搬手段（シート堆積手段） ５１ 第１／上方の弾性的なフィンガー／フィンガー対
（運搬手段） ５１’ 第２／下方の弾性的なフィンガー／フィンガー
対（運搬手段） ５１．１ フィンガー上の前方下部摩擦面 ５１．２ フィンガー上の後方上部摩擦面 ５２ フィンガー用のベルト ５３ フィンガー用の案内パネル（ベルト駆動プーリ及
びシート給送駆動ローラ） ５４ ベルト用の駆動プーリ（運搬手段） ５５ ベルト用のアイドルプーリ（運搬手段） ５６ ベルト用の駆動プーリ（運搬手段）の駆動軸 ６０ シート送出手段用の駆動ユニットの駆動モータ ６１ シート給送ローラ対用の駆動ベルト ６２ シート送出ローラ対の前のセンサ ７０ 運搬手段用の駆動ユニットの駆動モータ ８０ シート案内舌部（シート案内手段）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シート送出手段と、シート堆積手段と、
   該シート堆積手段の構成要素として循環式に駆動される
   シート調整手段及びシート押さえ手段とを含み、送出及
   び堆積されたシートはシート送出方向に対して直角のシ
   ート止め部に対して調整されえ、シートスタック上に所
   定の位置に保持されうる、機器のスタック容器の中にシ
   ートを送出し、堆積させ、調整するための装置であっ
   て、 シート堆積手段は、別個に制御可能であり、送出された
   シートの完全に案内された下降及び堆積を行うよう形成
   される装置。