JPH11272013A - 静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents
静電荷像現像用トナーの製造方法Info
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- JPH11272013A JPH11272013A JP8935298A JP8935298A JPH11272013A JP H11272013 A JPH11272013 A JP H11272013A JP 8935298 A JP8935298 A JP 8935298A JP 8935298 A JP8935298 A JP 8935298A JP H11272013 A JPH11272013 A JP H11272013A
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Abstract
が、均一に相溶分散した、非オフセット性、定着性、製
造時の粉砕性、保存時の耐ブロッキング性(非凝集
性)、像形成時の現像性等において良好であり、臭気の
少ない静電荷像現像トナーを効率的に、且つ容易に製造
する製造方法を提供すること。 【解決手段】 樹脂溶液、樹脂乳化分散液及び着色剤と
の存在下で、混合処理を施し、それと並行又はその後に
水分及び溶媒の除去処理を施し、無溶媒樹脂混合組成物
を製造する工程を含むことを特徴とする静電荷像現像用
トナーの製造方法。
Description
電印刷などにおける静電荷像を現像するためのトナーの
製造方法に関するものである。
乾式現像方式の技術開発が急速に進められてきた。かか
る定着の方法としては種々のものが知られているが、特
に加熱ロ−ラ定着機に代表される接触加熱定着方式は、
熱板定着器などの無接触加熱定着方式に比して熱効率が
高く、特に高速度定着及び低温度定着が可能である点で
優れている。
光ドラム)上に現像によって得られたトナ−像を一旦紙
などの転写シ−トに転写した後、該転写シ−トを加熱圧
着を行う定着ロ−ラ−に通してトナ−像をシ−トに融着
させて定着が行なわれる。しかしながら、従来のトナー
を使用して加熱ロ−ラ−定着法により定着を行うと、熱
ロール表面とトナーが溶融状態で接触するため、トナー
が熱ロール表面に付着転移し、次の被定着シートにこれ
が再転移して汚す(オフセット現象)という問題点があ
った。
分、顔料や磁性粉もしくは染料からなる着色剤成分およ
び離型剤、電荷制御剤等の添加成分によって構成されて
いるが、上記問題点を解決するために、定着温度におい
て確実に定着が達成される目的で、トナー用結着樹脂中
に低分子量重合体を含有させ、トナ−粘度を下げると共
に、接触加熱ロ−ラにトナ−の一部が付着することによ
るオフセット現象を防止する目的で、当該トナー用結着
樹脂中に高分子量重合体を含有させトナ−弾性率を上げ
る方法が検討されてきた。
の複合体であるトナー用結着樹脂としては、主にスチレ
ン系樹脂が多く使われており、種々の重合法が検討され
てきた。例えば、特開平2-48657号公報には、多官能性
開始剤を用い、懸濁重合法により高分子量の重合体を製
造し、この高分子量の重合体の存在下に、さらに低分子
量の重合体を製造し、得られた重合体を乾燥して無溶媒
の高分子量及び低分子量の重合体混合物を得、トナー用
結着樹脂として使用することを検討している。
合する場合、ジビニルベンゼン、ジエチレングリコール
ジメタクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリ
レートなどの架橋剤を用いることにより、比較的容易に
高分子量の重合体を得ることが可能であるが、低分子量
体を製造する段階で問題が多い。すなわち、懸濁重合で
低分子量の重合体を得るためには、多量の連鎖移動剤、
例えばメルカプタン類やハロゲン化化合物を用いる必要
があり、連鎖移動剤を用いた場合、所望されない臭気
や、残存ハロゲン化化合物を除去するために、重合後処
理を必要とし、コスト高になるという問題があった。更
に、未反応の重合性単量体を除去することが難しいとい
う問題も有している。
より得た低分子量の重合体を高分子量重合体を製造する
ための重合性単量体に溶解させ、多官能性(三官能性以
上)開始剤を用いて高分子量重合体を重合し、トナー用
樹脂を製造するという技術が開示されている。しかし、
溶液重合法による高分子量樹脂の製造は、ワイゼンベル
グ効果(攪拌棒に樹脂が巻きつく)が発生し製造が困難
であるという問題があった。また、USP5,084,368号
公報には、低分子溶液重合物と高分子塊状重合物を溶剤
中で溶解混合し、溶剤を真空除去して分子量の異なる樹
脂の混合物を得ている。 しかしながら、高分子量の塊
状重合物を溶媒中に溶解するのは極めて手間がかかって
コスト高になる。
重合体、高分子量重合体及び着色剤を配合、混合した
後、混練することによって静電荷像現像用トナーを製造
する技術も開示されている。しかしながら、一般に分子
量が大きく異なり、更に樹脂組成の異なった重合体は相
溶性が乏しいため、低分子量の欠点であるオフセット性
の発生、高分子量体の欠点である低温度での定着不足
が、重ねて発生するという欠点を有している。
樹脂成分である低分子量重合体、高分子量重合体及び着
色剤が均一に相溶分散した、耐オフセット性、定着性、
製造時の粉砕性、保存時の耐ブロッキング性(非凝集
性)、像形成時の現像性等において良好な特性を有す
る、臭気の少ない静電荷像現像トナーを効率的に、且つ
容易に製造する方法を提供することにある。
色剤とからなる着色樹脂溶液と樹脂乳化分散液との存在
下で、混合処理を施し、それと並行又はその後に水分及
び溶媒の除去処理を施し、無溶媒樹脂混合組成物を製造
する工程を含むことを特徴とする静電荷像現像用トナー
の製造方法(以下、第1の発明という)を提供するもの
である。
なる着色樹脂乳化分散液と、樹脂溶液との存在下で、混
合処理を施し、それと並行又はその後に水分及び溶媒の
除去処理を施し、無溶媒着色樹脂混合組成物を製造する
工程を含むことを特徴とする静電荷像現像用トナーの製
造方法(以下、第2の発明という)を提供するものであ
る。
脂乳化分散液との存在下で、混合処理を施し、それと並
行又はその後に水分及び溶媒の除去処理を施し、無溶媒
着色樹脂混合組成物を製造する工程を含むことを特徴と
する静電荷像現像用トナーの製造方法(以下、第3の発
明という)を提供するものである。更に、本発明は、第
1発明、第2発明、及び第3発明において、好ましく
は、樹脂溶液中の溶媒が、6〜12のSP値を有する溶媒
であり、好ましくは、樹脂溶液が溶液重合で得られた樹
脂溶液であり、好ましくは、樹脂乳化分散液が乳化重合
で得られた重合体の乳化分散液であり、好ましくは、樹
脂溶液中の樹脂の重量平均分子量が200,000以下のスチ
レン系樹脂であり、上記樹脂乳化分散液中の樹脂の重量
平均分子量が50,000以上であるスチレン系樹脂であり、
好ましくは、樹脂溶液中の樹脂のGPC分子量ピークM
pが1,500〜30,000で且つその重量平均分子量(Mw)
/数平均分子量(Mn)が4.0未満であり、上記樹脂乳
化分散液中の樹脂のGPC分子量ピーク(Mp)が300,
000〜3,000,000である静電荷像現像用トナーの製造方法
を提供する。
媒着色樹脂混合組成物を粉砕することにより、静電荷像
現像用トナーを効率的に、且つ容易に製造することがで
きる。また、本発明の製造方法により静電荷像現像用ト
ナーを製造すると、低分子量重合体と高分子量重合体と
が、均一に相溶分散した、非オフセット性、定着性、製
造時の粉砕性、保存時の耐ブロッキング性(非凝集
性)、像形成時の現像性等において良好であり、臭気の
少ない静電荷像現像トナーを製造することができるとい
う顕著な特性を有する。以下、本発明の静電荷像現像用
トナーの製造方法について詳述する。先ず、第1の発明
について説明する。
は、樹脂溶液と着色剤とからなる着色樹脂溶液と、樹脂
乳化分散液との存在下で、混合処理を施し、それと並行
又はその後に水分及び溶媒の除去処理を施し、無溶媒着
色樹脂混合組成物を製造する工程を含むものであって、
該無溶媒着色樹脂混合組成物を粉砕して静電荷像現像用
トナーを得ることができる。
溶液を製造する方法としては、着色樹脂溶液が得られる
方法であれば特に制限はなく、いずれの方法でもよい
が、例えば、樹脂溶液と着色剤とを撹拌、混練り等の方
法により混合する方法、着色剤を溶解もしくは分散させ
た溶液で溶液重合を行う方法等が挙げられるが、容易に
得られるという観点から樹脂溶液と着色剤とを混合する
方法が好ましい。上記混合を行う方法としては、樹脂溶
液と着色剤とを分散混合する方法であれば特に制限はな
く、いずれの方法でもよいが、例えば、樹脂溶液と着色
剤とをホモジナイザー、サンドミル、ディスパー、スラ
ッシャー等の分散装置にて分散処理を行う方法が挙げら
れる。ここで混合される着色剤は、粉体の状態でも、予
め媒体中に分散されたものでも良い。
を共存せしめて施す上記混合処理とは、上記着色樹脂溶
液と上記樹脂乳化分散液とを、機械的その他の方法で混
合する操作を行うことである。上記混合処理は、好まし
くは上記樹脂溶液中の樹脂のガラス転移点以上の温度、
更に好ましくは該ガラス転移点よりも20℃以上の温度
で行うことにより、得られる着色樹脂溶液中の樹脂と樹
脂乳化分散液中の樹脂との混合物の組成が均一になり、
得られるトナーの諸物性が向上する。上記混合処理によ
る上記利点は、該混合処理中に、樹脂乳化分散液中の樹
脂の乳化粒子が着色樹脂溶液に接触し、樹脂乳化分散液
中の樹脂粒子が分散された状態で着色樹脂溶液中の樹脂
と合一する作用が、上記温度で促進されるためと考えら
れる。混合処理は常圧で行われても、或いは水分及び溶
媒の蒸発揮散を抑制するために圧力を加えた状態で行っ
てもよい。
処理によって生成した組成物から水分及び溶媒を蒸発に
より除去する処理であり、この処理の結果、大部分の水
分が除去された無溶媒着色樹脂混合組成物が得られる。
このとき、上記混合物中に例えば残留モノマー、有機溶
媒等の揮発性不純物が存在していれば、該揮発性不純物
を同時に除去することができる。水分及び溶媒の除去処
理は、上記混合物を混合物中の水及び溶媒の蒸発平衡温
度以上に加熱することにより行うことができ、さらに加
熱下に減圧にすることにより、更に効率的に行うことが
できる。水分及び溶媒の除去を常圧で行う場合には、混
合物の温度は、着色樹脂溶液と樹脂乳化分散液とを混合
した当初は100℃近辺に設定されればよいが、水分及び
溶媒の除去の進行と共に高温となる。
処理終了後に行うことができるが、両者を並行してに行
うことができる。そして両者を並行して行うことが効率
的であり、好ましい。水分及び溶媒の除去処理の開始と
ともに混合物の水分及び溶媒量の低下が始まり、最終的
に大部分の水分及び溶媒が除去されるが、混合処理と並
行して行う場合には混合処理の開始とともに混合物中の
水分及び溶媒の蒸発が始まり、水分及び溶媒量の低下が
始まる。
分散液中の樹脂との混合物の組成を高度に均一とする場
合には、混合処理、水分及び溶媒の除去処理の後に、更
に混練処理を施すことが好ましい。本発明において混練
りとは、大部分の水分及び溶媒が除去された無溶媒着色
樹脂混合組成物を更に機械的に練り合わせることを言
う。この場合少量の水分及び溶媒を更に除去する条件下
で混練りが行われても良い。混練処理は、着色樹脂溶液
中の樹脂と樹脂乳化分散液中の樹脂の少なくとも一方の
樹脂の溶融状態で行われると、より均一な組成の混合物
が得られるために好ましい。
とを共存せしめ、混合処理、水分及び溶媒の除去処理、
更に必要に応じて混練処理をする方法としては、着色樹
脂溶液と、樹脂乳化分散液とを共存せしめ、混合処理、
水分及び溶媒の除去処理及び必要に応じて混練処理をす
る方法であれば特に制限はないが、例えば、上記着色樹
脂溶液と、樹脂乳化分散液とを加熱機能、混合機能及び
蒸発による水分及び溶媒の除去機能を備えた装置に添加
して行う方法が挙げられる。
加圧ニーダー、バンバリーミキサー、ロールミル、エク
ストルーダー、1軸若しくは2軸の連続混練機、若しく
は連続混合脱溶媒機又は乾燥機等を挙げることができ
る。連続的に処理ができ、混合処理、水分及び溶媒の除
去処理及び樹脂溶液中の樹脂と樹脂乳化分散液中の樹脂
をより均一に分散させることが可能な混練処理を一つの
装置で効率的に行える点で1軸若しくは2軸の連続混練
機若しくは連続混合脱溶媒機又は乾燥機が好ましい。
数のパドルを固定したセルフクリーニング性を有する2
本の回転軸又はセルフクリーニング性を有する2本のス
クリューを有し、特に、パドルが混練機の胴体に内接し
て回転するとともに、2軸の相対するパドルが相互に接
触し合って回転する2軸連続混練機が混練効果が高く、
又作業性が良好であるという観点からより好ましい。ま
た、好ましい2軸連続混練機は、粘度10cps〜1×108
cpsの流体をパドル又はスクリューの回転により投入
口から排出口まで搬送し得るものである。なお、前記し
たセルフクリーニング性とは、パドルあるいはスクリュ
ーに混合物が残留付着することがほとんどなく、使用後
特別に洗浄処理を必要としないことを意味する。このよ
うな2軸連続混練機は、それ自体公知であり、例えば
(株)栗本鉄工所からKRCニーダー(商品名)、不二
パウダル(株)製のコンティニアス・ニーダー、(株)
プラスチック工学研究所製のコンパーチブル2軸押出機
として製造、販売されている。好適な1軸又は2軸の連
続混合脱溶媒機又は乾燥機としては、例えば(株)奈良
機械製作所のパドルドライヤーなどが製造、販売されて
いる。
上記装置の攪拌軸に固定されたスクリューあるいはバド
ルの回転により混合物を混合して施すことができる。ま
た、水分及び溶媒の除去処理は通常装備されている加熱
ジャケットあるいは電熱ヒーターで混合物を前記混合物
中の水の蒸発平衡温度以上に加熱する、あるいは加熱に
加えて装置内を減圧にすることによってより効率的に行
うことができる。また水分及び溶媒の除去処理を行う別
法として、例えば上記混合物を必要に応じて加熱後、減
圧域に導入し水分及び溶媒を蒸発させる、所謂それ自体
公知のフラッシュ法によって実質的に無溶媒の状態とす
る方法を挙げることができる。
は単一の装置で行うこともできるし、別々の装置で行う
こともできるが、単一の装置で行うことが好ましい。更
に混練処理を行う場合には、混合処理、水分及び溶媒の
除去処理及び混練処理をそれぞれ別々の装置で行うこと
もできるし、混合処理及び水分及び溶媒の除去処理を単
一の第1の装置で行い、混練処理を別の第2の装置で行
う、若しくは混合処理を第1の装置で行い、水分及び溶
媒の除去処理及び混練処理を別の第2の装置で行うこと
もできるし、混合処理、水分及び溶媒の除去処理及び混
練処理を単一の装置で行うことができるが、特に均一な
無溶媒着色樹脂混合組成物を得る場合には混合処理及び
水分及び溶媒の除去処理を単一の第1の装置で行い、混
練処理を別の第2の装置で行うのが好ましく、特に作業
性を良好に行う場合には混合処理、水分及び溶媒の除去
処理及び混練処理を単一の装置で行うことが好ましい。
一の第1の装置で行い、混練処理を別の第2の装置で行
う場合、混合処理及び水分及び溶媒の除去処理を終えて
の第1の装置の排出口から得られる無溶媒着色樹脂混合
組成物の水分含有率は20重量%以下が好ましく、5重量
%以下がより好ましい。
機の構造が模式的に示されている。図1は概略平面図で
あり、図2は概略側面図である。図1及び図2に従っ
て、2軸連続混練機を用いて、混合処理、水分及び溶媒
の除去処理を並行して施し、更に混練処理を行う態様を
説明する。上記2軸連続混練機は多数のパドル1を固定
した2本の回転軸2が設けられており、モーター3によ
って回転する。この回転運動により、連続的に投入口4
から供給される着色樹脂溶液と樹脂乳化分散液とを、着
色樹脂溶液中の樹脂のガラス転移点以上の温度で、攪
拌、混合しつつ、排出口5方向にこれらの樹脂を移動さ
せる。
より加熱されたジャケット6あるいは電熱ヒーター(図
示せず)により加熱し、上記乳化分散液中の水分及び着
色剤分散樹脂溶液中の溶媒を蒸発口7から排出する。通
常、移動する樹脂と加熱ジャケットの間に空間が生じる
様に着色樹脂溶液及び樹脂乳化分散液の供給速度が調整
され(図示せず)、蒸発した水分及び溶媒はこの空間を
経由して蒸発口7から排出される。投入口4近辺では水
分及び溶媒が多量に存在するため、混合物の温度は100
〜110℃であるが、水分及び溶媒量の減少と共に混合物
の温度は上昇し、最終的に混合物中の大部分の水分及び
溶媒が除去され、その後、好ましくは着色樹脂溶液中の
樹脂が溶融する温度で、混練処理が行われる。この混練
処理により、着色樹脂溶液中の樹脂と樹脂乳化分散液中
の樹脂はより一層均一に分散される。混練処理が行われ
る樹脂溶融領域においても残留水分及び溶媒は蒸発して
蒸発口7から排出される。排出口(5)から得られた無
溶媒着色樹脂混合組成物は目的とする用途によって、更
に連続的に他の装置に導入しグラニュー状、ペレット
状、フレーク状等に加工することもできる。
合処理、水分及び溶媒の除去処理及び混練処理を行う場
合、ジャケットの加熱温度、混合処理、水分及び溶媒の
除去処理及び混練処理を行うための滞留時間、その他の
条件等は、着色樹脂溶液の樹脂及び溶媒の種類、樹脂乳
化分散液の水分量、排出口(5)から得られる無溶媒着
色樹脂混合組成物の、意図する着色樹脂溶液と樹脂乳化
分散液の状態及び水分量、装置の処理能力、その他の要
因によって一概に述べることはできない。しかしながら
当業者にとって、上記の要因が特定されれば、理論的に
かつ実験的に、上記の諸条件を設定することは容易であ
る。
より水分及び溶媒の除去速度を高めると、混合処理及び
水分及び溶媒の除去処理を行う時間及び装置内の領域が
短縮され、混練処理を行う時間及び装置内の領域が拡大
される。
樹脂が、例えばポリスチレン樹脂の場合、ジャケットの
温度を120〜300℃、好ましくは160〜250℃に設定し、投
入口4から排出口5までの滞留時間を、装置の混練能
力、その他の要因にもよるが、通常1〜60分、好ましく
は5〜30分となるように設定することができる。
(7)を有する装置においては、水分及び溶媒の蒸発口
(7)の開口面積を大きくすると、多量の水分及び溶媒
を含んだ樹脂混合物からの水分及び溶媒の除去処理が効
率的となる。即ち、2軸連続混練機において、胴体上部
に設けられている投入口(4)と蒸発口(7)の開口面
積の和が、胴体の長さと幅(各々図1のLとDに相当)
の積の15〜100%の範囲にあることが、水分及び溶媒の
除去処理を効率的に行う観点から、好ましい。上記の値
が100%の場合は、2軸連続混練機の胴体上部が全長開
口している場合であり、好ましい態様の一つである。こ
の場合ジャケットは胴体上部に存在せず、胴体下部に設
けられるか、ジャケットを設けずに回転軸内あるいはパ
ドル内に熱媒体を循環させる。
トナーの製造方法で混合される樹脂溶液とは、溶媒中に
樹脂が溶解した樹脂溶液をいう。樹脂溶液中の溶媒の量
は10重量%を超える量、好ましくは20〜80重量%以上、
特に好ましくは30〜70重量%以上である。
いて、上記樹脂溶液中の樹脂は、トナー結着樹脂中の低
分子量の重合体成分として使用することが好ましい。
成分として使用される樹脂溶液中の樹脂の分子量は、ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)の測
定チャートにおける最大値を示す分子量(分子量ピー
ク)Mpで表すと1,500〜30,000が好ま しく、更に好ま
しくは、2,000〜20,000である。Mpが上記下限値未満
であると定着性は良好であるが、現像機中でトナ−が凝
集し易く現像剤の寿命が短い。又、トナ−の保存安定性
が悪く、高温保存時に固まる。又、Mpが上記上限値を
越えると、スペント化及び微細化は起きにくいが低温領
域での定着性は不良となり、定着下限温度が上昇し、か
つコ−ルド・オフセット温度も不良となり好ましくな
い。
る樹脂の重量平均分子量MWは、1,000〜200,000が好ま
しく、更に好ましくは1,000〜100,000;特に好ましくは
1,000〜40,000である。MWが上記下限値未満であると定
着性は良好であるが、現像機中でトナ−が凝集し易く現
像剤の寿命が短い。又、トナ−の保存安定性が悪く、高
温保存時に固まる。又、MWが上記上限値を越えると、
スペント化及び微細化は起きにくいが低温領域での定着
性は不良となり、定着下限温度が上昇し、かつコ−ルド
・オフセット温度も不良となり好ましくない。又、重量
平均分子量MWと数平均分子量MNとの比MW/MNが4未
満であることが好ましい。MW/MNが上記上限値以上で
あると定着性が不良となり好ましくない。
脂として使用される樹脂であれば特に制限はなく、どの
ような樹脂であっても良く、例えば、アクリル系樹脂、
スチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ス
チレンーブタジエン樹脂等が挙げられるが、トナーとし
ての性能が得られやすい観点からスチレン系樹脂が好ま
しい。
を主成分とする(共)重合体であり、スチレン系単量体
の例としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレ
ン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、
p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、
p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレ
ン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレ
ン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレ
ン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,
4−ジクロルスチレンなどを挙げることができるが、こ
のうちスチレンが最も好ましい。
できる他の単量体としては、スチレン系単量体と共重合
が可能な単量体であれば特に制限はないが、アクリル系
単量体が好ましく、アクリル系単量体としては、例え
ば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸エチル
ヘキシル、メタアクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸nブチル、メタクリル酸イソブチル、
メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル等があ
り、特にアクリル酸n−ブチル、アクリル酸エチルヘキ
シル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ラウリル
等が挙げられる。このアクリル系成分は、前記スチレン
系成分のモノマ−と通常の条件下で重合せしめて得られ
る共重合体のガラス転移温度が40〜80℃の範囲内にある
ことが好ましく、更に好ましくは、ガラス転移温度が50
〜70℃の範囲内にあることが好ましい。
の溶媒であってもよく、例えば、ペンタン、ヘキサン、
ヘプタン、オクタン、これらの異性体等の脂肪族炭化水
素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の環状
脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチ
ルベンゼン、ジエチルベンゼン等の芳香族炭化水素;1
−クロルブタン、塩化アミル、ジ臭化エチレン、塩化メ
チレン、ジ塩化エチレン、ジ塩化プロピレン、ジクロル
ペンタン、クロロホルム、1,1,2−トリクロルエタ
ン、1,2,3−トリクロルプロパン、四塩化炭素、
1,1,2,2−テトラクロルエタン、トリクロルエチ
レン、パークロルエチレン、エピクロルヒドリン、モノ
クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、トルクロルベンゼ
ン、弗化素炭化水素等のハロゲン化炭化水素類;メチル
アルコール、エチルアルコール、アリルアルコール、プ
ロピルアルコール、ブチルアルコール、アミルアルコー
ル、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、これら
の異性体等のアルコール類;ジエチルアミン、トリエチ
ルアミン、ブレルアミン、ジアミルアミン、プロピレン
ジアミン、アニリン、ジメチルアニリン、シクロヘキシ
ルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、ピリジン、キノリン等のア
ミン類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケト
ン、メチルヘキシルケトン、ジイソブチルケトン、シク
ロヘキサノン、メチルヘキサノン等のケトン類;エチル
エーテル、イソプロピルエーテル、ノルマルブチルエー
テル、ノルマルヘキシルエーテル、ジオキサン、メチル
セロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メ
チルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビ
トール等のエーテル類;ジエチルカーボネート、ギ酸メ
チル、ギ酸エチル、ギ酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピオ
ン酸エチル、プロピオンサンブチル、プロピオン酸アミ
ル、酪酸エチル、酪酸ブチル、酪酸アミル、蓚酸ジエチ
ル、蓚酸ジブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチ
ル、これらの異性体等のエステル類;ガソリン、石油エ
ーテル、石油ベンジン、リグロイン、ミネラルスピリッ
ト、灯油、軽油、重油等の石油系炭化水素;ニトロメタ
ン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼン等
のニトロ炭化水素;アセトニトリル、ベンゾニトリル等
のニトリル類;アセタール、テトラヒドロフラン、酢酸
フルフリル、2硫化炭素等が挙げることができ、これら
の溶媒の単独あるいは複数のものを使用することができ
る。
族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ケトン類、エーテル
類、エステル類が樹脂との相溶性が良く好ましく、これ
らの溶剤のうち沸点が50〜170℃の溶剤が、蒸発除去が
効果的に行える点で更に好ましい。上記溶媒中、溶剤の
溶解度パラメーター(SP値)は好ましくは6〜12、更
に好ましくは7〜11、特に好ましくは8〜10であり、S
P値がこの範囲であると樹脂と溶媒との相溶性が良く、
混合を行うと、樹脂溶液中の樹脂と、樹脂乳化分散液中
の樹脂の相溶性が良好になる傾向がある。
として使用される上記の樹脂溶液中の樹脂は、縮合重
合、付加重合、ビニル単量体の溶液重合等で直接溶液樹
脂を得る方法;樹脂を溶液に溶解して得る方法等が挙げ
られるが、容易に得られる観点からビニル単量体の溶液
重合による方法が好ましい。
単量体に溶解する触媒とを共存せしめ、原料混合物を重
合温度に加熱することにより行うことができる。バッチ
単位で重合しても、又原料添加、重合及び重合体の取り
出しを連続的に1段又は多段で行っても良いが、連続的
に溶液重合を行い、直接前記着色剤との混合装置に添加
すると、効率的で好ましい。
ましく、更に好ましくは60〜230℃、特に好ましくは70
〜220℃である。反応温度が上記下限の温度未満である
と反応速度が遅く、又、反応温度が上記上限の温度を超
えるとと重合反応と共に、重合体の分解反応が起り、分
子量500以下のオリゴ マーが増大し、得られる樹脂を配
合してトナーを作成すると、トナーの保存性及びスペン
ト化・微細化を起し易い。
の油溶性開始剤が使用できる。一群の適当な開始剤は、
ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルハイドロパーオキ
サイド、ジ-t-ブチルハイドロパーオキサイド、クメン
ハイドロパーオキサイド、t-ヘキシルハイドロパーオ
キサイド、p-メンタンハイドロパーオキサイド、ジ-ア
ゾビスイソブチロニトリルが挙げられる。特に反応温度
が170℃以上と高いため、好適な開始剤としては、t-ブ
チル ハイドロパーオキサイド、ジ-t-ブチルハイドロ
パーオキサイドが挙げられる。フリーラジカル開始剤の
使用量は、前記単量体の重量に基づいて、0.5%の量が
好ましく、0.03%〜3%の量が更に好ましく、0.05%〜
1%の量が特に好ましい。
量重合体は、転換率が80%以上、好ましくは90%以上、
更に好ましくは95%以上の転換率となる様に反応温度と
反応滞留時間を設置するのが好ましい。
は、無機顔料、有機顔料及び合成染料を挙げることがで
き、無機顔料または有機顔料が好ましく用いられ、ま
た、一種若しくは二種以上の顔料及び/または一種若し
くは二種以上の染料を組み合わせて用いることもでき
る。
属酸化物系顔料、カ−ボン系顔料、硫化物系顔料、クロ
ム酸塩系顔料、フェロシアン化塩系顔料を挙げることが
できる。
亜鉛粉、鉄粉、銅粉等を挙げることができる。上記金属
酸化物系顔料としては、例えば、マグネタイト、フェラ
イト、ベンガラ、酸化チタン、亜鉛華、シリカ、酸化ク
ロム、ウルトラマリ−ン、コバルトブル−、セルリアン
ブル−、ミラネルバイオレット、四酸化三鉛等を挙げる
ことができる。
−ボンブラック、サ−マトミックカ−ボン、ファ−ネス
ブラック等を挙げることができる。上記硫化物系顔料と
しては、例えば、硫化亜鉛、カドミウムレッド、セレン
レッド、硫化水銀、カドミウムイエロ−等を挙げること
ができる。
モリブデンレッド、バリウムイエロ−、ストロンチウム
イエロ−、クロムイエロ−等を挙げることができる。フ
ェロシアン化化合物系顔料としては、例えば、ミロリブ
ル−等を挙げることができる。
料、酸性染料系顔料及び塩基性染料系顔料、媒染染料系
顔料、フタロシアニン系顔料、並びにキナクドリン系顔
料及びジオキサン系顔料等を挙げることができる。上記
アゾ系顔料としては、例えば、ベンジジンイエロ−、ベ
ンジジンオレンジ、パ−マネントレッド4R、ピラゾロ
ンレッド、リソ−ルレッド、ブリリアントスカ−レット
G、ボンマル−ンライト等を挙げることができる。
としては、例えば、オレンジII、アシットオレンジR、
エオキシン、キノリンイエロ−、タ−トラジンイエロ
−、アシッドグリ−ン、ピ−コックブル−、アルカリブ
ル−等の染料を沈澱剤で沈澱させたもの、あるいはロ−
ダミン、マゼンタ、マカライトグリ−ン、メチルバイオ
レット、ビクトリアブル−等の染料をタンニン酸、吐酒
石、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタン
グステンモリブデン酸などで沈澱させたもの等を挙げる
ことができる。
ドロキシアントラキノン類の金属塩類、アリザリンマ−
ダ−レ−キ等を挙げることができる。上記フタロシアニ
ン系顔料としては、例えば、フタロシアニンブル−、ス
ルホン化銅フタロシアニン等を挙げることができる。上
記キナクリドン系顔料及びジオキサン系顔料としては、
例えば、キナクリドンレッド、キナクリドンバイオレッ
ト、カルバゾ−ルジオキサンバイオレット等を挙げるこ
とができる。
アニリン黒、アントラキノン染料、アジン染料、アゾ染
料、アゾメチン染料、ベンゾ及びナフトキノン染料、イ
ンジゴ染料、インドフェノール、インドアニリン、イン
ダミン、ロイコ建染メ染料エステル、ナフタールイミド
染料、ニグロシン、インジュリン、ニトロ及びニトロソ
染料、オキサジン及びジオキサジン染料、酸化染料、フ
タロシアニン染料、ポリメチン染料、キノフタロン染
料、硫化染料、トリ及びジアリルメタン染料、チアジン
染料、キサンテン染料等を挙げることができるが、好ま
しくは、アニリン黒、ニグロシン染料、アゾ染料が用い
られ、さらに好適なものとしては、アゾ染料のうち分子
中にサリチル酸、ナフトエ酸または8−オキシキノリン
残基を有し、クロム、銅、コバルト、鉄、アルミニウム
等の金属と錯塩を形成するものが用いられる。上記着色
剤の使用量は無溶媒樹脂混合組成物100重量部に対して
1〜200重量部が好ましく、3〜150重量部が更に好まし
い。
において、着色樹脂溶液と混合される樹脂乳化分散液
は、樹脂が乳化状態に分散されたものであって、樹脂が
乳化状態に分散されたものであれば特に制限はなく、い
ずれのものでも良いが、例えば、樹脂を水中に強制乳化
分散させた樹脂乳化分散液、乳化重合で得られる樹脂乳
化分散液等が挙げられるが、保存時及び着色樹脂溶液と
の混合時に安定であるという観点から、乳化重合で得ら
れた樹脂乳化分散液が好ましい。
ーの結着樹脂中の高分子量の重合体成分として使用し、
トナーの結着樹脂中の低分子量の重合体成分として使用
される前記樹脂溶液中の樹脂と組み合わせて使用するの
が好ましい。
る樹脂溶液中の樹脂と、上記高分子量の重合体成分とし
て使用される樹脂乳化分散液とを組み合わせてトナー用
結着樹脂として使用する場合の混合割合は、樹脂溶液中
の樹脂が50〜80重量部、樹脂乳化分散液の樹脂が50〜20
重量部の範囲にあることが好ましく、更に好ましくは、
樹脂溶液中の樹脂が55〜75重量部、樹脂乳化分散液の樹
脂が45〜25重量部である。樹脂溶液中の樹脂の混合割合
が上記下限値未満(樹脂分散液の樹脂の混合割合が上記
上限値を超える)であると、耐オフセット性は良好であ
るが、低温領域での定着性は不良となり、定着下限温度
が上昇し好ましくない。また樹脂溶液中の樹脂の混合割
合が上記上限値を超える(樹脂分散液の樹脂の混合割合
が上記下限値未満)と、定着性は良好であるがホット・
オフセットが発生しやすくなり、定着可能温度幅が狭く
なり好ましくない。
として使用される樹脂乳化分散液の樹脂の分子量は、G
PCの測定チャートにおける最大値を示す分子量(分子
量ピーク)Mpで表すと300,000〜3,000,000が好まし
く、更に好ましくは500,000〜2,000,000、特に好ましく
は600,000〜1,000,000のものが使用される。上記Mpが
上記下限値未満であると定着性は良好であるがホット・
オフセットが発生しやすくなり定着可能温度幅が狭くな
り好ましくない。更に上記高分子量の重合体成分として
使用される樹脂の分子量は、重量平均分子量MWで表す
と300,000以上が好ましく、更に好ましくは100,000以
上、特に好ましくは50,000以上である。上記MWが上記
下限値未満であると定着性は良好であるがホット・オフ
セットが発生しやすくなり定着可能温度幅が狭くなり好
ましくない。また、必要に応じて中分子量の重合体成分
を併用してよい。
ナー結着樹脂中の低分子量の重合体成分として使用され
る樹脂と同一のものを挙げることができる。
径は0.03μm〜1μmの範囲であることが好ましい。上記
分散樹脂粒子の粒子径が1μmを越えると、低分子量重
合体である樹脂溶液中の樹脂との相溶分散性に劣り、得
られるトナーの定着性が悪くかつ、ホット・オフセット
が発生しやすくなり定着可能温度幅が狭くなり好ましく
ない。また、上記樹脂乳化分散液の粒子径が0.03μm未
満であると、乳化重合に用いる乳化剤量の増大をまね
き、得られるトナーの抵抗が低くなり好ましくない。特
に樹脂溶液中の樹脂と樹脂乳化分散液の樹脂との相溶分
散性は、トナーの定着性、耐久性に関わり、相溶分散性
の悪いものは、定着時いわゆるホット・オフセットとコ
ールド・オフセットが同時に発生し好ましくない。又相
溶分散性の悪いものは、トナーのスペント化及び微細化
が起き易く、現像剤の寿命が短かい。
として使用される上記の樹脂乳化分散液を、乳化重合で
得る場合には、単量体、水溶性触媒、乳化剤及び重合媒
体としての水を共存せしめ、重合温度に加熱することに
より行われる。
合温度に昇温して重合を進めてもよいし、その一部或い
は全部を重合温度に設定した重合層に断続的或いは連続
的に添加して重合を進めることができる。また、単量体
は単独で重合層に添加してもよいし、予め乳化剤水溶液
中に単量体を乳化し、その単量体乳化物を添加しても良
い。重合温度としては触媒の分解する温度であれば特に
制限はなく、いずれの温度でもよいが、一般には30〜15
0℃、好ましくは40〜100℃である。
体成分として使用される樹脂溶液中の樹脂の重合に使用
される単量体のほかに、重合性の二重結合を二個以上持
つ、多官能の架橋性の単量体を挙げることができ、例え
ばジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等の芳香族ジ
ビニル化合物、エチレングリコ−ル・ジメタアクリレ−
ト、テトラエチレングリコ−ル・ジメタクリレ−ト、
1,3ブタンジオ−ル・ジメタクリレ−ト、1,6ヘキサ
ンジオ−ル・ジアクリレ−ト、アリ−ル・メタクリレ−
ト、等のジエチレン性カルボン酸エステル、N,Nジビニ
ルアニリン、ジビニルエ−テル、ジビニルスルフイド等
がある。ジビニルベンゼン、エチレングリコ−ルジメタ
アクリレ−ト、1,6ヘキサンジオ−ル・ジアクリレ−
トが好適に使 用される。また、架橋性の単量体の共重
合割合は、樹脂を構成するモノマ−の内、0〜2重量%
のものが好適に使用され、更に好ましくは0.01〜1重量
%、特に好ましくは、0.02〜0.8重量%のものが好適に
使用される。
の従来の水溶性開始剤を使用することができる。一群の
適当な開始剤は、過酸化水素、ある特定のアルキルハイ
ドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、過硫
酸塩、ベルエステル、ベルカーボネート、ケトンパーオ
キサイドおよびアゾ開始剤のようなフリーラジカル開始
剤である。適当なフリーラジカル開始剤の具体的な例と
しては、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイ
ド、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナト
リウム、tert−アミルハイドロパーオキサイド、メ
チルエチルケトンパーオキサイド、2,2’−アゾビス
(2−アミジノプロパン)、および2,2’−アゾビス
(4−シアノ吉草酸)が挙げられる。フリーラジカル開
始剤の使用量は、前単量体重量に基づいて0.03%〜1%
の量が好ましく、0.05%〜0.8%の量が好ましく0.1〜0.
5%が特に好ましい。
わせた水溶性レドックス開始剤もまた使用できる。水溶
性レドックス開始剤に使用される過酸化物としては上記
の過酸化物が使用でき、また還元剤としては、重亜硫酸
ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウ
ム、次亜リン酸塩、アスコルビン酸、ホルムアルデヒド
−スルホキシル酸ナトリウムなどが使用できる。レドッ
クス触媒の過酸化物の使用量は、全単量体重量に基づい
て、0.03〜1%の範囲で用いられる。更に上記レドック
ス触媒に加えて、微量の還移金属、例えば硫酸第一鉄、
モール塩硫酸銅等の併用も使用できる。
はアニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、カチオン性乳
化剤、両性乳化剤、反応性乳化剤のいずれをも使用する
ことができ、これらの乳化剤は公知の種類の乳化剤を公
知の使用方法で使用することができる。単独使用あるい
は併用して使用することができる。
散液を得るが、必要に応じてアンモニア水、アミン水溶
液、水酸化アルカリの水溶液等を乳化分散液に加え、p
H調節してもよい。このような乳化分散液は、通常、固
形分濃度が、一般に10〜70重量%の範囲内、好ましくは
20〜60%、更に好ましくは30〜50%のものが好適に用い
られる。粘度が通常10000cps以下、(BH型回転粘
度計、25℃、20rpm;粘度測定条件以下同様)、pHは
通常2〜10の範囲内であることが望ましい。
は重合体に変化して、残存する単量体量は極わめて微量
である。しかしながら、残留単量体濃度が用途によって
は充分低くない場合には、例えば、1種類またはそれ以
上の開始剤または還元剤の重合後の添加、蒸気あるいは
空気の吹き込み等の方法により残存単量体を減少させて
も良い。本発明の高分子量重合体が製造される方法は、
水系の乳化重合であるが、アルコール等の水溶性溶媒を
併用しても良い。
においては、着色樹脂溶液中、樹脂乳化分散液中、ある
いは混合処理及び水除去処理を行う際に、帯電制御剤、
離型剤、磁性体などのトナー添加剤を配合することがで
きる。
ニグロシン系の電子供与性染料、その他、ナフテン酸ま
たは高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、4級
アンモニウム塩、アルキルアミド、キレ−ト、顔料、フ
ッ素処理活性剤等を挙げることができ、また、マイナス
用として電子受容性の有機金属錯体、キレート化合物、
その他、塩素化パラフィン、塩素化ポリエステル、酸基
過剰のポリエステル、銅フタロシアニンのスルホニルア
ミン等を挙げることができる。
びその誘導体、マイクロクリスタリンワックス及びその
誘導体、フィッシャートロプシュワックス及びその誘導
体、ポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバ
ワックス及びその誘導体等が挙げられる。誘導体は、酸
化物、ビニル系モノマーとのブロック共重合体、ビニル
系モノマーとのグラフト変成物も含む。
エステル、ケトン、硬化ひまし油及びその誘導体、植物
系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、ペトロ
ラクタムも利用できる。
用いてもよい。流動性向上剤としては、トナー粒子に添
加することにより、流動性が添加前後を比較すると増加
しうるものであれば、使用可能である。例えば、疎水性
コロイダルシリカ微粉体、コロイダルシリカ微粉体、疎
水性酸化チタン微粉体、酸化チタン微粉体、疎水性アル
ミナ微粉体、アルミナ微粉体、それらの混合粉体等が挙
げられる。
或いはガラスビ−ズなどより成るキャリアが前記トナ−
に混合されたいわゆる二成分系現像剤を用いる現像法に
おいて、樹脂被覆層を有するキャリアを使用する現像剤
に好適に用いられる。更に、二成分系現像剤のみに限定
するものではなく、キャリアを用いない一成分系現像
剤、例えばトナ−中に磁性粉を含有した磁性一成分トナ
−、トナ−中に磁性粉を含有しない非磁性一成分トナ−
についても適用できる。
般に鉄、ニッケル、フエライト、ガラスビ−ズより成る
核体粒子の表面を絶縁性樹脂の被覆層により被覆したキ
ャリアが代表的なものであり、絶縁性樹脂材料として
は、一般にフッ素樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂、
スチレンアクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
ブタジエン樹脂が代表的なものとして挙げられる。本発
明により得られる静電荷像現像用トナ−と樹脂被覆層を
有するキャリアとを成分とする現像剤を用いた場合、キ
ャリア粒子の表面にトナ−粒子が付着して汚染されるス
ペントが著しく少ない、キャリアとトナ−の摩擦帯電特
性を制御することが可能であり、耐久性に優れ使用寿命
が長い点で特に高速の電子写真機に好適である。また、
本発明の製造方法により得られる結着樹脂以外に他のス
チレン系樹脂、ポリエステル系樹脂等の結着樹脂を補助
的にブレンドして使用してもよいが、全結着樹脂中に補
助的に用いられる上記結着樹脂が占める割合は30重量%
以下が好ましい。
像用トナーを製造する際に、樹脂溶液又は樹脂乳化分散
液又は着色剤と共に、上記の各種添加剤を配合して、直
接トナーを製造することもできる。次に、第2発明につ
いて説明する。
法は、樹脂乳化分散液と着色剤とからなる着色樹脂乳化
分散液と、樹脂溶液とを共存せしめて混合処理を施し、
それと並行して又はその後に水分除去処理を施し、無溶
媒着色樹脂混合組成物を製造する工程を含むことを特徴
とする製造方法である。
法は、樹脂乳化分散液と着色剤とから着色樹脂乳化分散
液を製造する点、及び着色樹脂乳化分散液と樹脂溶液と
を混合する点で第1発明と相違している以外は、使用す
る樹脂乳化分散液、着色剤及び樹脂溶液は第1発明と同
一のものを使用でき、且つ混合処理の方法及び装置、ま
た水分除去処理の方法及び装置も第1発明と同一のもの
を採用し得る。
色樹脂乳化分散液を製造する方法としては、着色樹脂乳
化分散液が得られる方法であれば特に制限はなく、いず
れの方法でも良いが、例えば、樹脂乳化分散液と着色剤
とを撹拌、混練り等の方法により混合する方法、着色剤
を分散させた水溶液で乳化重合を行う方法等が挙げられ
るが、容易に得られるという観点から樹脂乳化分散液と
着色剤とを混合する方法が好ましい。上記混合を行う方
法としては、樹脂乳化分散液と着色剤とを分散混合する
方法であれば特に制限はなく、いずれの方法でもよい
が、例えば、樹脂乳化分散液と着色剤とをホモジナイザ
ー、サンドミル、ディスパー、スラッシャー等の分散装
置にて分散処理を行う方法が挙げられる。ここで混合さ
れる着色剤は、粉体の状態でも、予め水媒体中に分散さ
れたものでも良い。次に第3発明について説明する。
法は、樹脂溶液、着色剤及び樹脂乳化分散液とを共存せ
しめて混合処理を施し、それと並行して又はその後に水
分除去処理を施し、無溶媒着色樹脂混合組成物を製造す
る工程を含むことを特徴とする静電荷像現像用トナーの
製造方法である。
法は、第1発明及び第2発明の様に予め着色樹脂溶液若
しくは着色樹脂乳化分散液を調整することなしに樹脂溶
液、着色剤及び乳化分散液を混合する点で、第1発明及
び第2発明と相違しており、それ以外は、使用する樹脂
乳化分散液、着色剤及び樹脂溶液は第1発明と同一のも
のを使用でき、且つ混合処理の方法及び装置、また水分
除去処理の方法及び装置も第1発明と同一の方法を採用
し得る。
的に説明する。
説明する。 〔残存単量体測定法〕無溶媒樹脂混合組成物中の各単量
体の残存単量体量は、ガスクロマトグラフィー(GC)
に、カラム(25%Thermon1000)を装着した装置を用い
て、試料をクロロホルムに2.5wt%の濃度で溶解し、濾
過した抽出液を3μl注入して測定を行った。なお、試
料の濃度測定に際しては、各単量体の検量線より算出し
た。
定は、ゲルバーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)に、カラム(東ソー(株)製:GMH×3本)を装
着した装置を用いて、試料をテトラヒドロフラン(TH
F)の0.2wt%の濃度で溶解し、温度20℃ において1ml
/minの流速で測定を行った。なお、試料の分子量測定
に際しては、該試料の有する分子量が、数種の単分散ポ
リスチレン標準試料により作成された検量線の分子量の
対数とカウント数が直線となる範囲内に包含される測定
条件を選択した。
定は、光散乱(日機装(株)製マイクロトラック)によ
り測定した。
計及び滴下ポンプを備えたオートクレーブを、窒素ガス
で置換した後、内温を180℃に保持しながら、スチレン1
00重量部、キシレン50重量部及びジ・ターシャリー・ブ
チル・パーオキサイド1.5重量部を均一に混合した単量
体混合溶液液を30分かけて連続的に添加し、添加終了後
内部温度を180に保持しながら、更に2時間保持し、冷
却して樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液の固形分は65
%、分子量ピークMpが4,400で重量平均分子量Mwが
5,000であった。
容器に、脱イオン水27重量部及びアニオン性乳化剤(花
王(株)製:商品名ネオゲンR)1重量部を仕込み、攪
拌溶解した後、スチレン75重量部、アクリル酸n−ブチ
ル25重量部、ジビニルベンゼン0.05重量部からなる単量
体混合液を攪拌滴下し、単量体乳化分散液を得た。
ンプを備えた耐圧反応容器に、脱イオン水120重量部を
仕込み、窒素置換した後、80℃に昇温し、上記単量体乳
化分散液の15重量%を耐圧反応容器へ添加し、さら
に、2重量%過硫酸カリウム水溶液1重量部を添加し、
80℃で初期重合を行った。初期重合終了後、85℃に昇温
して残りの単量体乳化分散液及び2重量%過硫酸カリウ
ム4重量部を3時間で添加し、その後、同温度にて2時
間保持し、粒子径0.13μm固形分濃度40%のスチレン系
樹脂乳化分散液を得た。得られた樹脂乳化分散液は重合
転換率も高く、安定に重合可能であった。樹脂乳化分散
液を超遠心分離器で、樹脂を分離後、分子量を分析した
結果、重量平均分子量Mwは970,000、分子量ピークM
pは720,000であった。
る単量体の組成をスチレン66重量部アクリル酸n−ブチ
ル18重量部、メタクリル酸n−ブチル16重量部及びジビ
ニルベンゼン0.03重量部とし、乳化剤をアニオン乳化剤
(第1工業製(株):商品名ハイテノールN-08)0.8重
量部とする以外は製造例3と同様にしてして樹脂乳化分
散液を得た。
器に、脱イオン水200重量部及びポリビニルアルコール
〔(株)クラレ製:商品名PVA117〕1重量部を仕込み、
撹拌溶解した後、スチレン75重量部、アクリル酸n−ブ
チル25重量部、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロ
テレフタレート(日本化薬(株)製:商品名カヤエステ
ルHTP)0.15重量部からなる単量体混合液を添加し
た。撹拌下に単量体混合物を分散しつつ、90℃で8時間
重合し、懸濁重合樹脂分散液を得た。次に、上記懸濁重
合樹脂分散液からスチレン・アクリル酸ブチル共重合樹
脂を分離した後、乾燥して懸濁重合樹脂を得た。得られ
た上記懸濁重合樹脂の平均粒子径は250μmであり、重
量平均分子量Mwは 690,000、ピーク位置分子量Mpは
550,000であった。
計及び滴下ポンプを備えたオートクレーブを、窒素ガス
で置換した後、内温を180℃に保持しながら、スチレン1
00重量部、キシレン50重量部及びジ・ターシャリー・ブ
チル・パーオキサイド0.7重量部を均一に混合した単量
体混合溶液液を30分かけて連続的に添加し、添加終了後
内部温度を180℃に保持しながら、更に2時間保持し、
冷却して樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液の固形分は
65%、分子量ピークMpが4,150で重量平均分子量Mw
が4,800であった。
重量部、アクリル酸n−ブチル13重量部、キシレン50
重量部及びジ・ターシャリー・ブチル・パーオキサイド
0.1重量部とする以外は製造例5と同様にして重合を行
った。得られた樹脂溶液の固形分は65%、分子量ピーク
Mpが10,000で重量平均分子量Mwが13,000であった。
重量部、アクリル酸n−ブチル15重量部、メタアクリ
ル酸n−ブチル10重量部及び1,6−ヘキサンジオー
ル・ジアクリレート0.1重量部の単量体混合物を使用
し、乳化剤をアニオン系乳化剤(旭電化工業(株)製:
商品名アクアロンHS−20)1重量部とした以外は、
製造例2と同様にして重合を行い、重量平均分子量Mw
880,000、分子量ピークMp670,000、粒
子径0.20μm、固形分40%のスチレン系重合体樹
脂乳化分散液を得た。
0重量部、カーボンブラック(三菱化学(株)製:商品
名カーボンブラックMA-100)6重量部、ポリプロピレン
ワックス(三洋化成(株)製:商品名ビスコール550P)
2重量部、ニグロシン染料(オリエント化学(株)製:
商品名ボントロンN-01)2重量部をサンドミルにより2
0分間撹拌混合し、均一に着色剤が分散された着色樹脂
溶液を得た。 (無溶媒着色樹脂混合組成物の調製)上記着色樹脂溶液
153重量部と上記製造例2で調整した樹脂乳化分散液130
重量部とを図1に示した連続混練機((株)栗本鐵工所
製コニーダ:商品名KRCニーダー)を用いジャケット
温度200℃にて、連続的に混合操作、加熱して水分及び
溶媒を蒸発による除去処理及び混練操作を行い、水分が
0.1重量%以下の、均一に混合された無溶媒着色樹脂混
合組成物を得た。得られた無溶媒着色樹脂混合組成物の
残存単量体は95ppmであった。
組成物を冷却後、ハンマーミルで粗砕し、次いでジェッ
トミルで微粉砕を行った。更に得られた微粉砕粉体を風
力分級機にて分級を行い5〜20μmの粒子を得た後、疎
水性シリカ(日本エアロジル(株)製:商品名R-972 )
0.2重量部を加えて混合し、平均粒子径9.8μmのトナー
を得た。上記トナーとシリコン樹脂被覆キャリアを用い
て市販の複写機の定着器に温度センサーを取り付けた複
写機で複写試験を行ったところ、画像の定着は140℃か
ら可能となり225℃においても加熱定着ロールへのトナ
ーのオフセットによる汚れはなく100,000枚の複写後も
キャリアへのトナー・スペントがなく初期と同様、汚れ
カブリのない鮮明な画像が得られた。
として、実施例1で調整した着色樹脂溶液153重量部及
び製造例3で調整した樹脂乳化分散液130重量部を使用
する以外は全く実施例1と同様にして無溶媒着色樹脂混
合組成物を調整した。水分は0.1%以下、残存単量体含
有量は80ppmであった。 (トナーの調整)使用する樹脂として実施例1で調整し
た無溶媒着色樹脂混合組成物100重量部を使用する代わ
りに上記無溶媒着色樹脂混合組成物を100重量部を使用
する以外は、全く実施例1と同様にしてトナーを得た。
実施例1と同様にしてトナーを得、実施例1と同様の複
写試験を 行ったところ、画像の定着は155℃より可能と
なり、230℃においてもオフセットによる汚れはなく10
0,000枚の複写後も初期と同様、汚れカブリのない鮮明
な画像が得られた。
た着色樹脂溶液153重量部と製造例2で調整した樹脂乳
化分散液130重量部とを、プラスチック工学研究所製の
コンパーチブル2軸押出機でジャケット温度200℃に
て、混合処理及び加熱して減圧下で水分及び溶媒の除去
処理し、水分が0.1%以下の蒸発脱水混練物を得た。得
られた蒸発脱水混練物の残存単量体含有量は60ppmであ
った。
組成物を使用する以外は、実施例1と同様にしてトナー
を得、同様の複写試験を 行ったところ、画像の定着は1
40℃より可能となり、225℃においてもオフセットによ
る汚れはなく100,000枚の複写後も初期と同様、汚れカ
ブリのない鮮明な画像が得られた。
て、実施例1で調整した着色樹脂溶液153重量部及び製
造例4懸濁重合樹脂52重量部を使用する以外は全く実施
例1と同様にして無溶媒着色樹脂混合組成物を調整し
た。水分は0.1%以下、残存単量体含有量は860ppmであ
った。
例1で調整した無溶媒着色樹脂混合組成物100重量部を
使用する代わりに上記無溶媒着色樹脂混合組成物を100
重量部を使用する以外は、全く実施例1と同様にしてト
ナーを得た。実施例1と同様にしてトナーを得、実施例
1と同様の複写試験を 行ったところ、定着可能温度が1
65℃と高く、210℃で加熱定着ロールへのオフセットが
激しく、又、得られた画質もカブリの多いものであっ
た。
樹脂乳化分散液135重量部、カーボンブラック(三菱化
学(株)製:商品名カーボンブラックMA-100)8重量
部、ポリプロピレンワックス(三洋化成(株)製:商品
名ビスコール550P)2重量部、ニグロシン染料(オリエ
ント化学(株)製:商品名ボントロンN-01)1重量部を
サンドミルにより15分間処理し、均一に着色剤が分散
された着色樹脂乳化分散液を得た。 (無溶媒着色樹脂混合組成物の調整)上記製造例1で調
整した樹脂溶液153重量部と上記着色樹脂乳化分散液130
重量部とを図1に示した連続混練機((株)栗本鐵工所
製コニーダ:商品名KRCニーダー)を用いジャケット
温度200℃にて、連続的に混合操作、加熱して水分及び
溶媒を蒸発による除去処理及び混練操作を行い、水分が
0.1重量%以下の、均一に混合された無溶媒着色樹脂混
合組成物を得た。得られた無溶媒着色樹脂混合組成物の
残存単量体は95ppmであった。
組成物冷却後、ハンマーミルで粗砕し、次いでジェット
ミルで微粉砕を行った。更に得られた微粉砕粉体を風力
分級機にて分級を行い5〜20μmの粒子を得た後、疎水
性シリカ(日本エアロジル(株)製:商品名R-972 )0.
2重量部を加えて混合し、平均粒子径9.8μmのトナーを
得た。上記トナーとシリコン樹脂被覆キャリアを用いて
市販の複写機の定着器に温度センサーを取り付けた複写
機で複写試験を行ったところ、画像の定着は140℃から
可能となり225℃においても加熱定着ロールへのトナー
のオフセットによる汚れはなく100,000枚の複写後もキ
ャリアへのトナー・スペントがなく初期と同様、汚れカ
ブリのない鮮明な画像が得られた。
(株)製:商品名カーボンブラックMA-100)8重量部、
乳化剤(花王(株)製:商品名ネオゲンR)0.5重量
部、脱イオン水72重量部を横型グレンミル(浅田鉄鋼
(株)製:商品名GMH−L)により処理することによ
り着色剤水分散液を得た。 (着色樹脂乳化分散液の調整)上記製造例3で調整した
樹脂乳化分散液100重量部、上記着色剤水分散液80重
量部を上記横型グレンミルにより処理し、均一に着色剤
が分散された着色樹脂乳化分散液を得た。 (無溶媒着色樹脂混合組成物の調整)使用する樹脂原料
として、製造例1で調整した樹脂溶液153重量部と上記
着色樹脂乳化分散液130重量部とポリプロピレンワック
ス(三洋化成(株)製:商品名ビスコール550P)2
重量部、ニグロシン染料(オリエント化学(株):商品
名ボントロンN−01)1重量部を使用する以外は全く
実施例1と同様にして無溶媒着色樹脂混合組成物を調整
した。水分は0.1%以下、残存単量体含有量は80ppmであ
った。 (トナーの調整)使用する樹脂として実施例1で調整し
た無溶媒着色樹脂混合組成物100重量部を使用する代わ
りに上記無溶媒着色樹脂混合組成物を100重量部を使用
する以外は、全く実施例1と同様にしてトナーを得た。
実施例1と同様にしてトナーを得、実施例1と同様の複
写試験を 行ったところ、画像の定着は155℃より可能と
なり、230℃においてもオフセットによる汚れはなく10
0,000枚の複写後も初期と同様、汚れカブリのない鮮明
な画像が得られた。
た樹脂溶液153重量部と上記実施例4で調整した樹脂乳
化分散液130重量部とを、プラスチック工学研究所製の
コンパーチブル2軸押出機でジャケット温度200℃に
て、混合処理及び加熱して減圧下で水分及び溶媒の除去
処理し、水分が0.1%以下の蒸発脱水混練物を得た。得
られた蒸発脱水混練物の残存単量体含有量は60ppmであ
った。
組成物を使用する以外は、実施例1と同様にしてトナー
を得、同様の複写試験を 行ったところ、画像の定着は1
40℃より可能となり、225℃においてもオフセットによ
る汚れはなく100,000枚の複写後も初期と同様、汚れカ
ブリのない鮮明な画像が得られた。
液を105℃の乾燥機で乾燥した後、ハンマーミルで約
1mmに粗砕して得られた着色剤が分散した高分子量重合
体65重量部と、製造例1で調整した樹脂溶液100重
量部とを使用した以外は実施例1と同様にしてトナーを
得、同様の複写試験を行ったところ、定着可能温度が1
65と高く、205℃で加熱定着ロールへのオフセット
が激しく、又、得られた画質もかぶりの多いものであっ
た。
懸濁重合樹脂100重量部、カーボンブラック(三菱化学
(株)製:商品名カーボンブラックMA-100)6重量部、
ポリプロピレンワックス(三洋化成(株)製:商品名ビ
スコール550P)2重量部、ニグロシン染料(オリエント
化学(株)製:商品名ボントロンN-01)2重量部をヘン
シェルミキサー(三井鉱山(株)製:商品名MITSUI HEN
SCHEL)により均一に混合し、着色剤混合懸濁重合樹脂
を得た。 (無溶媒着色樹脂混合組成物の調整)使用する樹脂とし
て、製造例1で調整した樹脂溶液153重量部及び上記着
色剤混合懸濁重合樹脂52重量部を使用する以外は全く実
施例1と同様にして無溶媒着色樹脂混合組成物を調整し
た。水分は0.1%以下、残存単量体含有量は860ppmであ
った。
例1で調整した無溶媒着色樹脂混合組成物100重量部を
使用する代わりに上記無溶媒着色樹脂混合組成物を100
重量部を使用する以外は、全く実施例1と同様にしてト
ナーを得た。実施例1と同様にしてトナーを得、実施例
1と同様の複写試験を 行ったところ、定着可能温度が1
65℃と高く、210℃で加熱定着ロールへのオフセットが
激しく、又、得られた画質もカブリの多いものであっ
た。
(株)製:商品名カーボンブラックMA-100)8重量部、
ポリプロピレンワックス(三洋化成(株)製:商品名ビ
スコール660P)2重量部、ニグロシン染料(オリエ
ント化学(株):商品名ボントロンN−01)1重量
部、乳化剤(花王(株)製:商品名ネオゲンR)0.5
重量部、脱イオン水72重量部を横型グレンミル(浅田
鉄鋼(株)製:商品名GMH−L)により処理すること
により着色剤水分散液を得た。
樹脂溶液153重量部、上記製造例2で調整した樹脂乳化
分散液130重量部及び上記着色剤分散液83.5重量部
とを図1に示した連続混練機((株)栗本鐵工所製コニ
ーダ:商品名KRCニーダー)を用いジャケット温度20
0℃にて、連続的に混合操作、加熱して水分及び溶媒を
蒸発による除去処理及び混練操作を行い、水分が0.1重
量%以下の、均一に混合された無溶媒着色樹脂混合組成
物を得た。得られた無溶媒着色樹脂混合組成物の残存単
量体は95ppmであった。
組成物を冷却後、ハンマーミルで粗砕し、次いでジェッ
トミルで微粉砕を行った。更に得られた微粉砕粉体を風
力分級機にて分級を行い5〜20μmの粒子を得た後、疎
水性シリカ(日本エアロジル(株)製:商品名R-972 )
0.2重量部を加えて混合し、平均粒子径9.8μmのトナー
を得た。上記トナーとシリコン樹脂被覆キャリアを用い
て市販の複写機の定着器に温度センサーを取り付けた複
写機で複写試験を行ったところ、画像の定着は140℃か
ら可能となり225℃においても加熱定着ロールへのトナ
ーのオフセットによる汚れはなく100,000枚の複写後も
キャリアへのトナー・スペントがなく初期と同様、汚れ
カブリのない鮮明な画像が得られた。
(株)製:商品名カーボンブラックMA-100)8重量部、
ポリプロピレンワックス(三洋化成(株)製:商品名ビ
スコール660P)2重量部、ニグロシン染料(オリエ
ント化学(株):商品名ボントロンN−01)1重量部
をヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株)製:商品
名三井ヘンシェルミキサFM10B)により処理するこ
とにより着色剤混合物を得た。
する樹脂原料として、製造例6で調整した樹脂溶液153
重量部、製造例7で調整した樹脂乳化分散液130重量部
及び上記着色剤混合物11重量部を使用する以外は全く
実施例7と同様にして無溶媒着色樹脂混合組成物を調整
した。水分は0.1%以下、残存単量体含有量は100ppmで
あった。 (トナーの調整)使用する樹脂として実施例1で調整し
た無溶媒着色樹脂混合組成物100重量部を使用する代わ
りに上記無溶媒着色樹脂混合組成物を100重量部を使用
する以外は、全く実施例1と同様にしてトナーを得た。
実施例1と同様にしてトナーを得、実施例1と同様の複
写試験を 行ったところ、画像の定着は155℃より可能と
なり、230℃においてもオフセットによる汚れはなく10
0,000枚の複写後も初期と同様、汚れカブリのない鮮明
な画像が得られた。
た樹脂溶液153重量部と製造例2で調整した樹脂乳化分
散液130重量部と実施例7で調整した粉体混合液83.
5重量部を2本の回転軸を有する撹拌装置、加熱ジャケ
ット及び減圧水分除去装置を備えた2軸押し出し機
((株)日本製作所:商品名TEX)でジャケット温度
200℃にて、混合処理及び加熱して水分除去処理し、
水分が0.1%以下の無溶媒着色樹脂混合物を得た。得
られたの残存単量体含有量は150ppmであった。
組成物を使用する以外は、実施例1と同様にしてトナー
を得、同様の複写試験を 行ったところ、画像の定着は1
40℃より可能となり、225℃においてもオフセットによ
る汚れはなく100,000枚の複写後も初期と同様、汚れカ
ブリのない鮮明な画像が得られた。
た樹脂乳化分散液を105℃の乾燥機で乾燥した後、ハ
ンマーミルで約3mmに粗砕して得られた高分子量重合体
54重量部、製造例5で調整した樹脂溶液100重量
部、実施例7で調整した着色剤分散液83.5重量部を
実施例7で使用した連続混練機を使用し、実施例7と同
一の方法で混合して無溶媒着色樹脂混合組成物を調整し
た。水分は0.1%以下、残存単量体含有量は860ppmであ
った。
例1で調整した無溶媒着色樹脂混合組成物100重量部を
使用する代わりに上記無溶媒着色樹脂混合組成物を100
重量部を使用する以外は、全く実施例1と同様にしてト
ナーを得た。実施例1と同様にしてトナーを得、実施例
1と同様の複写試験を 行ったところ、定着可能温度が1
65℃と高く、210℃で加熱定着ロールへのオフセットが
激しく、又、得られた画質もカブリの多いものであっ
た。
法は、樹脂溶液と着色剤とからなる着色樹脂溶液と樹脂
乳化分散液との存在下若しくは、樹脂乳化分散液と着色
剤とからなる着色樹脂乳化分散液と、樹脂溶液との存在
下若しくは、樹脂溶液、着色剤及び樹脂乳化分散液との
存在下で、混合処理を施し、それと並行又はその後に水
分及び溶媒の除去処理を施し、無溶媒着色樹脂混合組成
物を製造する工程を含むことを特徴とする静電荷像現像
用トナーを得ることを特徴とするものである。
液と着色剤とから均一に混合された無溶媒着色樹脂混合
組成物を製造後、粉砕することにより静電荷像現像用ト
ナーを効率的に、且つ容易に製造することができる。ま
た、本発明の製造方法によれば、低分子量重合体、高分
子量重合体及び着色剤が、均一に相溶分散した、非オフ
セット性、定着性、製造時の粉砕性、保存時の耐ブロッ
キング性(非凝集性)、像形成時の現像性等において良
好であり、臭気の少ない静電荷像現像トナーを製造する
ことができる。
合処理及び水分及び溶媒の除去処理を施すのに好ましい
2軸連続混練り機であり、(イ)はその平面図であり、
(ロ)はその側面図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 樹脂溶液と着色剤とからなる着色樹脂溶
液と、樹脂乳化分散液との存在下で、混合処理を施し、
それと並行又はその後に水分及び溶媒の除去処理を施
し、無溶媒着色樹脂混合組成物を製造する工程を含むこ
とを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。 - 【請求項2】 樹脂乳化分散液と着色剤とからなる着色
樹脂乳化分散液と、樹脂溶液との存在下で、混合処理を
施し、それと並行又はその後に水分及び溶媒の除去処理
を施し、無溶媒着色樹脂混合組成物を製造する工程を含
むことを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。 - 【請求項3】 樹脂溶液、着色剤及び樹脂乳化分散液の
存在下で、混合処理を施し、それと並行又はその後に水
分及び溶媒の除去処理を施し、無溶媒着色樹脂混合組成
物を製造する工程を含むことを特徴とする静電荷像現像
用トナーの製造方法。 - 【請求項4】 上記樹脂溶液中の溶媒が、6〜12のSP
値を有する溶媒である請求項1〜3のいずれかに記載の
製造方法。 - 【請求項5】 上記樹脂溶液が溶液重合で得られた樹脂
溶液である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項6】 上記樹脂乳化分散液が乳化重合で得られ
た重合体の乳化分散液である請求項1〜5のいずれかに
記載の製造方法。 - 【請求項7】 上記樹脂溶液中の樹脂の重量平均分子量
が200,000以下のスチレン系樹脂であり、上記樹脂乳化
分散液中の樹脂の重量平均分子量が50,000以上であるス
チレン系樹脂である請求項1〜6に記載の製造方法。 - 【請求項8】 上記樹脂溶液中の樹脂のGPC分子量ピ
ークMpが1,500〜30,000で且つその重量平均分子量
(Mw)/数平均分子量(Mn)が4.0未満であり、上
記樹脂乳化分散液中の樹脂のGPC分子量ピーク(M
p)が300,000〜3,000,000である請求項1〜7のいずれ
かに記載の製造方法。 - 【請求項9】 上記樹脂溶液中の樹脂と上記樹脂乳化分
散液中の樹脂の合計100重量部に対し、上記樹脂溶液中
の樹脂が50〜80重量部、上記樹脂乳化分散液中の樹脂が
50〜20重量部である請求項1〜8のいずれかに記載の製
造方法。 - 【請求項10】上記混合処理及び水分及び溶媒の除去処
理の後に、混練処理を更に含む請求項1〜9のいずれか
に記載の製造方法。
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JPH11272013A true JPH11272013A (ja) | 1999-10-08 |
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