JPH0844110A - 静電荷像現像用トナー、該トナーの製造方法、画像形成方法及び、該トナー用樹脂組成物とその製造方法 - Google Patents
静電荷像現像用トナー、該トナーの製造方法、画像形成方法及び、該トナー用樹脂組成物とその製造方法Info
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- JPH0844110A JPH0844110A JP6196195A JP19619594A JPH0844110A JP H0844110 A JPH0844110 A JP H0844110A JP 6196195 A JP6196195 A JP 6196195A JP 19619594 A JP19619594 A JP 19619594A JP H0844110 A JPH0844110 A JP H0844110A
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Abstract
高品位な画像を長期にわたって安定して実現し、感光体
等に悪影響を及ぼさない静電荷像現像用トナーを提供す
ることにある。 【構成】 少なくとも結着樹脂と着色剤とワックス成分
を分散させた組成物で形成されたトナーにおいて、 (a)該トナー中の揮発成分が0.1重量%未満であ
り、 (b)該ワックス成分が i)示差走査熱量計により測定されるDSC曲線におい
て、昇温時に70〜130℃の領域に最大吸熱ピークを
示し、 ii)該最大吸熱ピークのピーク温度に対して±9℃の
範囲に降温時の最大発熱ピークを有する ことを特徴とする静電荷像現像用トナーである。
Description
磁気記録の如き画像形成方法において、静電荷潜像を顕
像化する為のトナー、溶融混練工程を含む該トナーの製
造方法、該トナーを用いた画像形成方法及び、該トナー
に用いられる樹脂組成物とその製造方法に関する。特
に、トナーで形成された顕画像を記録材に加熱定着させ
る定着方式に供される静電荷像現像用トナー、溶融混練
工程を含む該トナーの製造方法、該トナーを用いた画像
形成方法、及び、該トナーに用いられる樹脂組成物とそ
の製造方法に関する。
7,691号明細書、特公昭42−23910号公報お
よび特公昭43−24748号公報等に記載されている
ように多数の方法が知られているが、一般には光導電性
物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像
を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要
に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加
熱、圧力、加熱加圧あるいは溶剤蒸気等により定着し複
写物を得るものであり、さらに感光体上に転写されず残
ったトナーは種々の方法でクリーニングされ、上述の工
程が繰り返される。
化、より軽量化そしてより高速化、より高信頼性が厳し
く追求されてきており、その結果トナーに要求される性
能もより高度になってきている。例えばトナー像を紙等
のシート上に定着する工程に関して種々の方法や装置が
開発されているが、現在最も一般的な方法は熱ローラー
による加熱圧着方式である。熱ローラーによる加熱圧着
方式はトナーに対し離型性を有する材料で表面を形成し
た熱ローラーの表面に被定着シートのトナー像面を加圧
下で接触しながら通過せしめることにより定着を行うも
のである。この方法は熱ローラーの表面と被定着シート
のトナー像とが加圧下で接触するため、トナー像を被定
着シート上に定着する際の熱効率が極めて良好であり迅
速に定着を行うことが出来、高速電子写真複写機におい
て非常に有効である。
熱ローラー定着では、 (1)熱ローラーが所定温度に達するまでの画像形成作
動禁止の時間、所謂ウエイト時間がある。
で加熱ローラーの温度が変動することによる定着不良お
よび加熱ローラーへのトナーの転移所謂オフセット現象
を防止するために加熱ローラーを最適な温度に維持する
必要があり、このためには加熱ローラーあるいは加熱体
の熱容量を大きくしなければならず、これには大きな電
力を要すると共に、画像形成装置内の機内昇温の原因と
もなる。
べて低温度であるため、記録材が加熱ローラーを通過排
出される際は、記録材および記録材上のトナーが緩慢に
冷却されるため、トナーの粘着性が高い状態となり、ロ
ーラーの曲率とも相まってオフセットあるいは記録材を
巻き込むことによる紙づまりを生ずることがある。等の
問題が根本的に解決していない。
号公報においては、パルス状に通電発熱させた低熱容量
の発熱体によって移動する耐熱性シートを介してトナー
顕画像を加熱し、記録材へ定着させる定着装置によって
ウエイト時間が短く低消費電力の画像形成装置が提案さ
れている。また、同様に本出願人による特開平1−18
7582号公報においては、トナーの顕画像を耐熱性シ
ートを介して記録材へ加熱定着する定着装置において、
該耐熱性シートが耐熱層と離型層あるいは低抵抗層を有
することで、オフセット現象を有効に防止する定着装置
が提案されている。
材への定着性、オフセットの防止等を達成しつつ、ウエ
イト時間が短く低消費電力である定着方法を実現するた
めには、上述の如き定着装置に加えて、トナーの特性に
負うところが非常に大きい。
セット性を持たせようという考えから、トナーのバイ
ンダー樹脂として、分子量分布に2つのピークを有する
ものを用いる方法、低分子量ワックスで代表される低
分子量ポリオレフィン重合体をトナー中に添加する方法
等が提案されている。
6144号公報、特開平2−235069号公報、特開
昭63−127254号公報、特開平3−26831号
公報、特開昭62−9356号公報、特開平3−725
05号公報等が開示されており、の方法としては例え
ば、特開昭52−3304号公報、特開昭52−330
5号公報、特開昭57−52574号公報、特開昭58
−215659号公報、特開昭60−217366号公
報、特開昭60−252361号公報、特開昭60−2
52362号公報、特開平4−97162号公報等が開
示されている。
有するバインダー樹脂を用いたり、ある種の離型剤をト
ナー中に含有せしめたりするのみでは、ある程度の定着
性、及び、耐オフセット性の改善は見られるものの、ト
ナー中のバインダー成分に不均一性を生じるだけでな
く、ワックス等の他成分の分散を阻害したり、特定成分
の偏在、遊離等が生じ易く、これによってカブリ等の画
像汚れ、感光部材等への融着、フィルミング等の原因と
もなる。
おいて、多官能性開始剤を用いることで高分子量側を大
きな分子量にしていくことも特開平2−272459号
公報、特開平3−72505号公報等に記載されてはい
るが、より低温での定着性や高温での耐オフセット性に
高度に適用する為にはバインダー樹脂の分子量分布を広
くする必要があり、これを2ピークを有するバインダー
樹脂に適用した場合には、低分子側成分と高分子側成分
の更なる2極化により双方の相溶性が悪化する為、上述
の如き重大な問題を生じ易くなる。
分散性を改善する為に、トナー製造時における溶融混練
時の混練条件を強化した場合には、混練によるトナー中
のバインダー樹脂の分子鎖の切断等により、トナー時の
分子量が低下する為に、耐オフセット性、特に高温側で
のホットオフセット性を悪化させる等の問題が生じる。
また、耐オフセット性に対して充分な効果を出す為に多
量にワックスを添加した場合には、耐ブロッキング性の
悪化、及び、ワックスの分散がより悪化し、キャリアや
スリーブ等の現像剤担持体表面への汚染を促進させ、画
像が劣化し、実用上問題となる。
では、2ピークを有するバインダー樹脂に特定の脂肪族
アルコールを含有させたトナーが提案されている。しか
し、係る従来のトナーは該脂肪族アルコールによる可塑
効果により比較的良好な低温定着性を示す反面、定着ロ
ーラーへのオフセットトナー量が激増する為、定着装置
に定着ウェッブや定着クリーニングパッドの如きオフセ
ットトナーの拭き取り装置を具備することが必須とな
る。また、該トナーを高温下で使用したり、室温下でも
長期にわたって使用もしくは保存した場合、該脂肪族ア
ルコールがトナー粒子中で大きな球晶に成長したり、ブ
ルーミングする為、画像濃度低下や画像白地部へのトナ
ーカブリ等の重大な問題を生じる。特に高比重の磁性微
粒子の均一分散を必須とする磁性トナーに適用した場合
には、上述の如き問題が顕在化すると共に、高品位現像
を目的として、トナー粒径のより一層の微粒子化を試み
ると、感光体ドラム表面へのトナー融着やクリーニング
不良といった新たな問題を生じ、その他の画像形成手段
との組み合わせに困難を生じる。
れる種々の性能は互いに相反的であることが多く、しか
もそれらを共に高性能に満足することが近年ますます望
まれ、更に現像特性をも包括した総括的対応についての
研究が行われてきてはいるが、未だ十分なものはない。
る従来技術の欠点を大幅に改良し、定着性と耐オフセッ
ト性を向上し、尚且つ、高品位な画像を長期にわたって
安定して実現し、感光体や現像剤担持体に悪影響を及ぼ
さない電子写真プロセスに高度に適用を可能とする静電
荷像現像用トナー、溶融混練工程を含む該トナーの製造
方法、該トナーを用いた画像形成方法及び該トナー用樹
脂組成物とその製造方法を提供するものである。
くとも結着樹脂と着色剤とワックス成分を分散させた組
成物で形成されたトナーにおいて、 (a)該トナー中の揮発成分が0.1重量%未満であ
り、 (b)該ワックス成分が i)示差走査熱量計により測定されるDSC曲線におい
て、昇温時に70〜130℃の領域に最大吸熱ピークを
示し、 ii)該最大吸熱ピークのピーク温度に対して±9℃の
範囲に降温時の最大発熱ピークを有する ことを特徴とする静電荷像現像用トナーに関する。
る。
方法に関する。
れるトナー用樹脂組成物とその製造方法に関するもので
ある。
成物中の揮発成分含有量を調整し、尚且つ、該トナー組
成物を構成する各成分が有する物性を特定することによ
り、極めて広い定着可能温度領域を有し、且つ、ドット
再現に優れ、カブリのない安定した良好なトナー画像を
長期わたって形成し得ることを見出し本発明を完成する
に至った。
ックスとの組み合わせにおいて、該トナー中の揮発成分
が0.1重量%未満となるように制御される。好ましく
は0.05重量%未満である。更に好ましくは0.02
重量%未満である。
バインダー樹脂組成物の製造時に用いる溶剤や未反応モ
ノマーはもちろん、未反応モノマーから派生する低分子
量の副反応物、例えばスチレンの酸化分解から生じるベ
ンズアルデヒドや安息香酸、更には他のトナー構成材料
中に残留する低分子量成分やトナー製造時に発生する低
分子量成分等が含まれる。この中でも特に樹脂製造時に
用いる溶剤や未反応モノマーの残留成分は後述する本発
明に係るワックス成分と共存すると可塑効果を増大させ
る為、該ワックス成分のみならず、他のトナー組成物構
成成分の分散速度が速くなる反面、該ワックス成分の再
結晶の成長や相分離も容易となる。そこで、トナー製造
に際し、該ワックス成分の分散前後の残存溶剤や未反応
モノマーの存在量を制御することにより、トナー組成物
構成成分の良好な分散状態とその状態での長期安定化を
達成することが可能となり、トナーの諸特性が格段に向
上する。
ダー樹脂組成物中の揮発成分の残存溶剤量は300〜
3,000ppm、且つ、未反応モノマー量で50〜3
00ppm、該ワックス成分を熱溶融混練等により分散
した後の該残存溶剤量は1,000ppm以下、且つ、
該未反応モノマー量は150ppm以下の範囲内に制御
される。
量方法については、熱天秤等により、加熱時の重量減
少量として測定する熱重量測定(TG)を用いる方法、
ガスクロマトグラフィー(GC)を用いる方法等の公
知の方法を適用することが出来る。これらの中でもGC
を用いる方法は、トナー用バインダー樹脂製造時に用い
る溶剤や未反応モノマーの残留成分を定着する場合に
は、特に有効な方法である。
Gにより定量する場合、サンプルを200℃まで加熱し
た際に観測される加熱減量分より求められる。具体例を
以下に記す。
マー社製) 昇温速度:10℃/min 測定環境:N2雰囲気下
樹脂製造時に用いる溶剤や未反応モノマーの残留成分等
をGCを用いて定量する場合の具体例を以下に記す。
CIENTIFC社製) (サイズ…30m×0.249mm、液相…DBWA
X、膜厚…0.25μm) 試料 :2.55mgのDMFを内部標準とし、
100mlのアセトンを加えて内部標準品入り溶媒をつ
くる。次に現像剤400mgを上記溶媒で10mlの溶
液とする。30分間超音波振とう機にかけた後、1時間
放置する。次に0.5μmのフィルターで濾過をする。
打ち込み試料量は4μlとする。
1:20) キャリアガス:N2ガス オーブン温度:70℃→220℃(70℃で2分待機
後、5℃/分の割合で昇温) 注入口温度 :200℃ 検出器温度 :200℃ 検量線の作成:サンプル溶液と同様のDMF、アセトン
溶液に対象となるモノマーを加えた標準サンプルについ
て同様にガスクロマトグラフ測定し、モノマーと内部標
準品DMFの重量比/面積比を求める。
量計により測定されるDSC曲線において、昇温時に7
0〜130℃の領域に最大吸熱ピークを示し、該最大吸
熱ピークのピーク温度に対して±9℃の範囲に降温時の
最大発熱ピークを有することを特徴とする。
域で該ワックス成分が融解することによりトナー製造時
には、前記揮発成分と共存することにより、バインダー
樹脂に適度な可塑効果を及ぼし、均一なトナー組成物を
与える。また、トナー製造後には良好な定着性はもとよ
り、均一に分散した該ワックス成分による離型効果が効
果的に発現され、定着領域の確保、更にはトナーの現像
特性が向上する。
ス成分の凝固,結晶化に伴う発熱ピークが観測される。
この発熱ピークが昇温時の該吸熱ピークに近い温度領域
に存在することは該ワックス成分がより均質であること
を示しており、この差を小さくすることにより、該ワッ
クス成分の熱応答性が迅速なものとなると同時に、過度
の可塑効果を抑制することが出来る。したがって、本発
明に係るワックス成分は、該ワックス成分を含有するト
ナー組成物が定着装置で加熱された際、後述するバイン
ダー樹脂を瞬時に可塑化するため、低温定着に大きく貢
献しつつ、該バインダー樹脂との相乗効果により離型性
をも効果的に発揮することができ、低温定着性と耐高温
オフセット性の両立を高度に達成することが可能とな
る。また、均質な状態のワックスが分散することで摩擦
帯電に悪影響を与えず、トナーの現像特性が更に優れた
ものとなる。しかし、このようなワックス成分は、再結
晶速度が速く、相分離を起こし易いので、トナー中での
分散不良,画像形成装置から受ける外力によるトナー劣
化,更には長期保存によるワックス成分のブルーミング
等の問題を招いていたが、前述した様にトナー組成物中
の揮発成分の残存量を精密に制御することで解決される
ばかりか、該ワックス成分の分散前のトナー構成成分中
に含まれる揮発成分量を制御することにより、各トナー
構成成分の分散状態が飛躍的に改善し、トナーの諸特性
が格段に向上した。
なワックスから得られるものである。パラフィンワック
ス及びその誘導体、モンタンワックス及びその誘導体、
マイクロクリスタルワックス及びその誘導体、フィッシ
ャートロプシュワックス及びその誘導体、ポリオレフィ
ンワックス及びその誘導体が挙げられ、誘導体に酸化物
や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト
変性物を含む。
びその誘導体、脂肪酸及びその誘導体、酸アミド、エス
テル、ケトン、硬化ひまし油及びその誘導体、植物系ワ
ックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、ペトロラク
タムも利用できる。前記誘導体には、ケン化物、塩、ア
ルキレンオキサイド付加物、エステルが含まれる。
ルキレンを高圧下でラジカル重合或いはチーグラー触媒
を用いて重合した低分子量のポリアルキレン及びこの時
の副生成物;高分子量のポリアルキレンを熱分解して得
られる低分子量のポリアルキレン;一酸化炭素及び水素
からなる合成ガスから触媒を用いて得られる炭化水素の
蒸留残分、或いはこれらを水素添加して得られる合成炭
化水素;から得られるワックスが用いられ、酸化防止剤
が添加されていてもよい。或いは、直鎖状のアルコー
ル、アルコール誘導体、脂肪酸、酸アミド、エステル或
いは、モンタン系誘導体である。更に、脂肪酸の不純物
を予め除去してあるものも好ましい。
チレンの如きアルキレンを重合したもの及びこの時の副
生成物、フィッシャートロプシュワックスの如き炭素数
が数千、特に千ぐらいまでの炭化水素を母体とするもの
が良い。
剤法、真空蒸留、超臨界ガス抽出法、分別結晶化(例え
ば、融液晶析及び結晶ろ別)等を利用して、ワックスを
分子量により分別したワックスも本発明に好ましく用い
られる。また分別後に、酸化やブロック共重合、グラフ
ト変性を行なってもよい。例えば、これらの方法で、低
分子量分を除去したもの、低分子量分を抽出したもの、
更にこれらから低分子量分を除去したものなどの任意の
分子量分布を持つものである。
クス成分を添加することは、本発明の好ましい形態の一
つである。これらの低分子量ワックス成分は、重量平均
分子量(Mw)は3万以下、好ましくは1万以下のもの
が望ましい。更に好ましくは、Mwが400〜3,00
0、数平均分子量(Mn)が200〜2,000、更に
Mw/Mnが3.0以下であることが望ましい。
り、トナーに好ましい物理的特性を持たせることが出来
る。すなわち、上記範囲より分子量が小さくなると熱的
影響や機械的影響を過度に受け易く、耐オフセット性や
保存性に問題が生じる。また、上記範囲より分子量が大
きくなると、該化合物の添加効果が消失するだけでな
く、画像形成装置とのマッチングに問題を生じる。
成分は、下記一般式 R−Y
ステル基,スルホニル基を示す。]を有するゲルパーミ
エーションクロマトグラフによる重量平均分子量が30
00以下の化合物を60重量%以上、好ましくは70重
量%以上含有させることにより本発明の目的を高度に達
成することが出来る。すなわち、後述する結着樹脂との
マッチングが非常に良好である。
0) (B)CH3(CH2)nCH2COOH(n=約20〜約
200) (C)CH3(CH2)nCH2OCH2(CH2)mCH3 (n=約20〜約200,m=0〜約100) (D)CH3(CH2)nCH2COO(CH2)mCH3 (n=約20〜約200,m=0〜約100) (E)CH3(CH2)nCH2OSO3H(n=約20〜
約200) 等を挙げることができる。これらの化合物は、(A)化
合物の誘導体であり、主鎖は直鎖状の飽和炭化水素であ
る。化合物(A)から誘導される化合物であれば上記の
例に示した以外のものでも使用出来る。
ものとしては、ガスクロマトグラフィー(GC)により
測定される炭素数分布において炭素数が25以上、更に
は35以上、特には45以上を主成分とするものが好ま
しい。そして炭素数(メチレン鎖1個)に応じて現われ
るピークが炭素数で1つ毎に規則的な強弱が現われる低
分子量合成ワックス成分が、可塑効果の制御が容易で、
本発明に好ましく用いられる。
のトナーの諸特性をバランス良く、高度に達成する為に
は、最大のピークが炭素数25以上、特に30以上、さ
らには35〜150にあるものが好ましく用いられる。
の熱のやり取りを測定しその挙動を観測するので、測定
原理から、高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計
で測定することが好ましい。例えば、パーキンエルマー
社製のDSC−7が利用できる。
に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回
昇温,降温させ前履歴を取った後、温度速度10℃/m
inで、昇温させた時に測定されるDSC曲線を用い
る。
PCにより次の条件で測定される。
添加) 流速 :1.0ml/min. 試料 :濃度0.15重量%の試料を0.4ml注入
あたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した
分子量較正曲線を使用する。さらに、Mark−Hou
wink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン
換算することによって算出される。
スクロマトグラフィー(GC)により次の条件で測定さ
れる。
気社製) カラム :SGE HT−5 6m×0.53mm
ID×0.15μm キャリアガス:He 20ml/min Consta
nt FlowMode オーブン温度:40℃→450℃ 注入口温度 :40℃→450℃ 検出器温度:450℃ 検出器 :FID 注入口 :プレッシャーコントロール付
し、最適流量を一定に保ちつつ測定し、n−パラフィン
を標準サンプルとして用いた。
分は、THF可溶分により測定されるGPCの分子量分
布において、分子量2,000〜3万の領域にメインピ
ークを有する分子量5万未満の低分子量成分と分子量1
0万以上の領域にサブピーク、もしくはショルダーを有
する分子量5万以上の高分子量成分からなるものが好ま
しい。
が10万未満の場合、トナーの耐高温オフセット性が満
足なものとならないばかりか、本発明に係るワックス成
分の分散性や分散状態の保持が不十分となり、画像濃度
の低下等の画像欠陥を生じ易くなる。また、該結着樹脂
の低分子量成分のピーク分子量が2,000未満の場合
には、該ワックス成分による可塑化が急激なものとなる
ため、耐高温オフセット性や保存性に重大な問題を生じ
る。また、局部的に相分離を生じ易くなるため、トナー
の摩擦帯電も不均一なものとなり現像特性も悪化する。
一方、ピーク分子量が3万を超えると、該ワックス成分
の分散状態はある程度改善され、現像特性は向上するも
のの定着性が十分なものでなくなる。また、粉砕法等に
よりトナーを製造する場合には生産性の低下を招く。
量分布を上記のように特定することにより、トナーとし
て求められる諸特性のバランスを取り易くすることが出
来る。
樹脂成分は、実質的にTHF不溶分を含まず、THF可
溶分により測定されるGPCの分子量分布において、分
子量1,000以下を示す低分子量成分の面積比が15
%以下であり、且つ、分子量100万以上を示す高分子
量成分の面積比を0.5〜25%とすることで本発明に
係るワックス成分とのマッチングが非常に良好なものと
なる。すなわち、分子量1,000以下を示す低分子量
成分の面積比が15%を超えると、該ワックス成分によ
り可塑化が急激に加速され、上述の如き問題がより顕著
となる。更には、感光体ドラム表面へのトナー融着等、
画像形成装置とのマッチングにも支障を生じる。一方、
分子量100万以上を示す高分子量成分が0.5%未満
の場合、該ワックス成分の良好な分散状態の維持が困難
となったり、画像形成装置から受ける外力によりトナー
が劣化し易くなる。このため、トナーの現像特性や保存
性、更には耐久性の悪化を招いたりする。特に低温低湿
環境下での画像カブリや高温高湿環境下での画像濃度低
下が顕著なものとなる。逆にTHF不溶分や分子量10
0万以上の高分子量成分が25%を超えて存在すると、
低温定着性やトナーの生産性を阻害するばかりか、トナ
ー構成材料の均一分散が困難なものとなり、トナーの均
一な摩擦帯電が得られず、現像特性が悪化する。また、
分散状態を改善するためにトナー製造時に熱溶融混練等
により外的に混合力を高めても、機械的剪断力による高
分子鎖の切断を生じ、低温定着性と耐高温オフセット性
のバランスを取ることが困難なものとなる。これらの傾
向は、特にトナーの粒子径を微粒子化したり、高比重の
磁性微粒子の均一分散を必須とする磁性トナーにおいて
顕著なものとなる。
脂成分は、THF可溶分のGPCの分子量分布におい
て、分子量10万以上の領域に相当する高分子量成分
が、多官能性重合開始剤、及び/又は、多官能性不飽和
単量体を用いて得られた重合体を用いることで、低温定
着性と耐高温オフセット性を高度に達成しつつ、そのバ
ランスを崩すことなくトナーの現像特性や耐久性、更に
は保存性等を格段に向上することができる。
明の効果を発揮する理由を下記のように考えている。
もしくは分枝構造を有する前記高分子量成分をトナー組
成物中に含有させることにより、従来の架橋性重合体と
比べ加熱定着時のトナーの溶融粘度を高めることなく、
半溶融状態のトナーの弾性を維持することができる。ま
た、本発明に係るワックス成分とのマッチングが良好
で、可塑化された場合でも前述の如き弾性は失われるこ
とはない。これにより、低温定着性と耐高温オフセット
性が格段に向上した。また、上記のような構造を有する
高分子量成分を添加することで、トナー製造時に熱溶融
混練を経ることにより局部的に相分離した前記揮発成分
やワックス成分により可塑化された低溶融粘度部分との
粘度差を解消し、トナー組成物に均一な混合力を享受す
ることができる様になるので分散状態が相乗的に良化
し、トナーの現像特性が向上する。更に、トナーの機械
的強度を増すこともできるので、画像形成装置から受け
る外力に対しても劣化を抑制することが可能となり、該
画像形成装置とのマッチングも容易となる。
はGPCにより次の条件で測定される。
l注入
後、十分振とうしTHFと良く混ぜ(試料の合一体がな
くなるまで)、更に12時間以上静置する。このときT
HF中への放置時間が24時間以上となるようにする。
その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.45
〜0.5μm、たとえば、マイショリディスクH−25
−5 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲルマ
ン サイエンス ジャパン社製などが利用できる)を通
過させたものを、GPCの試料とする。また試料濃度
は、樹脂成分が上記濃度となるように調整する。
あたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した
分子量較正曲線を使用する。
HF不溶分を含まないことが好ましい。具体的には樹脂
組成物基準で5重量%以下、好ましくは3重量%以下で
ある。
樹脂組成物中のTHF溶媒に対して不溶性となったポリ
マー成分(実質的に架橋ポリマー)の重量割合を示し、
架橋成分を含む樹脂組成物の架橋の程度を示すパラメー
ターとして使うことができる。THF不溶分とは、以下
のように測定された値をもって定義する。
秤量し(W1g)、円筒濾紙(例えば東洋濾紙製No.
86R)に入れてソックスレー抽出器にかけ、溶媒とし
てTHF100〜200mlを用いて6時間抽出し、溶
媒によって抽出された可溶成分をエバポレートした後、
100℃で数時間真空乾燥し、THF可溶樹脂成分量を
秤量する(W2g)。トナー中の磁性体あるいは顔料の
如き樹脂成分以外の成分の重量を(W3g)とする。T
HF不溶分は、下記式から求められる。
と、高度に低温定着化を達成することが出来ない。
て、溶液重合法により高分子量重合体と低分子量重合体
を別々に合成した後にこれらを溶液状態で混合し、次い
で脱溶剤する溶液ブレンド法、また、押出機等により溶
融混練するドライブレンド法、さらに、従来公知の重合
法等により高分子量重合体もしくは、低分子量重合体の
何れか一方の重合体成分を生成させた後、該重合体成分
を他方の重合体成分を与えるモノマーに溶解し、これを
重合し、結着樹脂を得る所謂2段階重合法等が挙げられ
る。しかし、ドライブレンド法では、均一な分散,相溶
の点で問題があり、また、2段階重合法だと均一な分散
性等に利点が多いものの、低分子量重合体成分存在下で
行う場合は、該低分子量重合体成分を高分子量成分以上
に増量することが出来ないばかりか、低分子量成分の存
在下では、本発明に所望の十分な高分子量成分の合成が
非常に困難であるだけでなく、不必要な低分子量成分が
副生成する等の欠点を生じる。逆に高分子量成分の存在
下では低分子量成分の重合度を制御することが困難で、
特に分子量1,000以下を示す副生成物量が増加し易
く、また、モノマーの転化率も十分なものにならない
為、結着樹脂中の未反応モノマーの残留量も増える傾向
にあり、本発明に係るワックス成分とのマッチングに支
障を生じる。したがって、本発明に係る結着樹脂の製造
方法としては、該溶液ブレンド法が最も好適である。
分と高分子量重合体成分の混合重量比は30:70〜9
0:10であり、特に溶液ブレンド法にて製造する場合
には50:50〜85:15である。つまり、該高分子
量成分がこの範囲より多いとトナーの定着性が悪化す
る。また、溶液混合時に粘度が上昇し、結着樹脂構成成
分の相溶性や分散性が悪化したり、結着樹脂の分子鎖の
切断を招く。更にこのような結着樹脂と他のトナー構成
材料とを溶融混練しても、該トナー構成材料の分散不良
や偏析を引き起こす。逆に該高分子量成分が上記範囲よ
り少ないとトナーの耐高温オフセット性が不十分なもの
となるばかりか、現像特性の低下を引き起こす。
成方法として本発明に用いることの出来る重合法とし
て、乳化重合法や懸濁重合法が挙げられる。
溶の単量体(モノマー)を乳化剤で小さい粒子として水
相中に分散させ、水溶性の重合開始剤を用いて重合を行
う方法である。この方法では反応熱の調節が容易であ
り、重合の行われる相(重合体と単量体からなる油相)
と水相とが別であるから停止反応速度が小さく、その結
果重合速度が大きく、高重合度のものが得られる。更
に、重合プロセスが比較的簡単であること、及び重合生
成物が微細粒子であるために、トナーの製造において、
着色剤及び荷電制御剤その他の添加物との混合が容易で
あること等の理由から、トナー用バインダー樹脂の製造
方法として有利な点がある。
が不純になり易く、重合体を取り出すには塩析などの操
作が必要で、この不便を避けるためには懸濁重合が好都
合である。
部に対して、モノマー100重量部以下(好ましくは1
0〜90重量部)で行うのが良い。使用可能な分散剤と
しては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール
部分ケン化物、リン酸カルシウム等が用いられ、水系溶
媒に対するモノマー量等で適当量があるが、一般に水系
溶媒100重量部に対して0.05〜1重量部で用いら
れる。重合温度は50〜95℃が適当であるが、使用す
る開始剤、目的とするポリマーによって適宜選択すべき
である。
分は本発明の目的を達成する為に、以下に例示する様な
多官能構造を有する多官能性重合開始剤を用いることが
好ましい。
1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン、1,3−ビス−(t−ブチルパ
ーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−
2,5−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−
ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキ
シン−3、トリス−(t−ブチルパーオキシ)トリアジ
ン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサ
ン、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタン、4,4
−ジ−t−ブチルパーオキシバレリックアシッド−n−
ブチルエステル、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイ
ドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレ
ート、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペー
ト、2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパーオキ
シシクロヘキシル)プロパン、2,2−t−ブチルパー
オキシオクタン及び各種ポリマーオキサイド等の1分子
内に2つ以上のパーオキサイド基などの重合開始機能を
有する官能基を有する多官能性重合開始剤、及びジアリ
ルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシマ
レイン酸、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート及
びt−ブチルパーオキシイソプロピルフマレート等の1
分子内に、パーオキサイド基などの重合開始機能を有す
る官能基と重合性不飽和基の両方を有する多官能性重合
開始剤から選択される。
−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロ
ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテ
レフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレート及
び2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシ
シクロヘキシル)プロパン、及びt−ブチルパーオキシ
アリルカーボネートである。
樹脂組成物として要求される種々の性能を満足する為
に、単官能性重合開始剤と併用することが好適である。
特に、該多官能性重合開始剤の半減期10時間を得る為
の分解温度よりも低いそれを有する単官能性重合開始剤
と併用することでトナーの現像特性が改善される。
ド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイ
ド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、t−ブチルパーオキシベンゾエート等の有機過酸化
物、アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾアミノアゾベ
ンゼン等のアゾ、及び、ジアゾ化合物等が利用出来る。
能性重合開始剤と同時にモノマー中に添加しても良い
が、該多官能性重合開始剤の開始剤効率を適正に保つ為
には、任意の重合条件下で、重合時間が該多官能性重合
開始剤の示す半減期を経過した後に添加するのが好まし
い。該単官能重合開始剤は、モノマー100重量部に対
し、0.05〜2重量部で用いられる。
合体成分は、本発明の目的を達成する為に、以下に例示
する様な架橋性モノマーを含有することが好ましい。
の重合可能な二重結合を有するモノマーが用いられ、具
体例としては、芳香族ジビニル化合物、例えば、ジビニ
ルベンゼン、ジビニルナフタレン等;アルキル鎖で結ば
れたジアクリレート化合物類;例えば、エチレングリコ
ールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジア
クリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、
1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートを
メタクリレートに代えたもの;エーテル結合を含むアル
キル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、例えば、ジ
エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリ
コールジアクリレート、テトラエチレングリコールジア
クリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリ
レート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレー
ト、ジプロピレングリコールジアクリレート、及び以上
の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたも
の;芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジア
クリレート化合物類、例えば、ポリオキシエチレン
(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリ
レート、及び、以上の化合物のアクリレートをメタクリ
レートに代えたもの;更には、ポリエステル型ジアクリ
レート化合物類、例えば、商品名MANDA(日本化
薬)が挙げられる。多官能の架橋剤としては、ペンタエ
リスリトールアクリレート、トリメチロールエタントリ
アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールプロパントリアクリレート、テト
ラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステ
ルアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメ
タアクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレー
ト、トリアリルトリメリテート;等が挙げられる。
成分100重量%に対して、1重量%以下の範囲で用い
ることにより、低温定着性と耐オフセット性を良好に満
足するばかりか、トナーの保存性も向上する。
られるものとして、芳香族ジビニル化合物(特にジビニ
ルベンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結
ばれたジアクリレート化合物類が挙げられ、他のモノマ
ー成分100重量%に対して0.001〜0.05重量
%の範囲で使用するのが良い。これにより、トナーの粒
径を微粒子化した場合でも各環境下における現像剤の現
像特性が安定し、耐久性も向上する。また、本発明に係
るワックス成分と良好なマッチングを示す。
分子側成分は、カルボキシル基、カルボン酸塩基、又
は、カルボン酸無水基のうち、少なくとも1種を有する
モノマーユニットを含有させ、現像剤製造時の熱溶融混
練工程を経ることによって架橋反応を促進させても良
い。特に低溶融粘度の結着樹脂を用いた場合には、架橋
反応による増粘効果により、現像剤を構成する各成分が
これまで以上に強く均一に剪断力を享受することが出来
るので相乗的に分散性が良化され現像性の安定化が実現
されることはもちろん、本発明に係るワックス成分と良
好なマッチングを示す。
には、一定量以上の架橋結合を形成し得る上記カルボキ
シル基等を現像特性を損なわない範囲で含有させること
が好ましい。具体的には、本発明に係る結着樹脂を構成
する高分子側成分の酸価が0.5〜30となるように調
整する。
する重合体成分としては、カルボキシル基、カルボン酸
無水基、カルボン酸塩基のうち少なくとも1種以上を含
有する重合体が最も良好な反応性を示す。ビニル系重合
体合成用のカルボキシル基含有モノマーとしては、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル
酸、クロトン酸などのアクリル酸及びそのα−或いはβ
−アルキル誘導体、フマル酸、マレイン酸、シトラコン
酸などの不飽和ジカルボン酸及びそのモノエステル誘導
体又は無水マレイン酸などがあり、このようなモノマー
を単独、或いは混合して、他のモノマーと共重合させる
ことにより所望の重合体を作ることができる。この中で
も、特に不飽和ジカルボン酸のモノエステル誘導体を用
いることが好ましい。
基を含有するモノマーとしては、例えば、マレイン酸モ
ノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチ
ル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸モノアリル、
マレイン酸モノフェニル、フマル酸モノメチル、フマル
酸モノエチル、フマル酸モノブチル、フマル酸モノフェ
ニルなどのようなα,β−不飽和ジカルボン酸のモノエ
ステル類;n−ブテニルコハク酸モノブチル、n−オク
テニルコハク酸モノメチル、n−ブテニルマロン酸モノ
エチル、n−ドデセニルグルタル酸モノメチル、n−ブ
テニルアジピン酸モノブチルなどのようなアルケニルジ
カルボン酸のモノエステル類;フタル酸モノメチルエス
テル、フタル酸モノエチルエステル、フタル酸モノブチ
ルエステルなどのような芳香族ジカルボン酸のモノエス
テル類;などが挙げられる。
は、結着樹脂の高分子側を構成している全モノマーに対
し1〜30重量%、好ましくは3〜20重量%添加すれ
ばよい。
モノマーが選択される理由としては、該懸濁重合では水
系の懸濁液に対して、溶解度の高い酸モノマーの形で使
用するのは適切でなく、溶解度の低いエステルの形で用
いるのが好ましいからである。
れた共重合体中のカルボン酸基及びカルボン酸エステル
部位はアルカリ処理を行い、ケン化させることもでき
る。即ち、アルカリのカチオン成分と反応させて、カル
ボン酸基或いはカルボン酸エステル部位を極性官能基に
変化させることが好ましい。結着樹脂の高分子側成分に
含金属化合物と反応するカルボキシル基が含有されてい
ても、カルボキシル基が無水化、すなわち閉環された状
態にあると、架橋反応の効率が低下するからである。
後、重合時に使用した溶媒中に水溶液として投入し、撹
拌しながら行なえばよい。本発明に用いることのできる
アルカリとしては、Na,K,Ca,Li,Mg,Ba
などのアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物;
Zn,Ag,Pb,Niなどの遷移金属の水酸化物;ア
ンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、ピリジウム塩
などの4級アンモニウム塩の水酸化物などがあり、特に
好ましい例として、NaOHやKOHが挙げられる。
体中のカルボン酸基及びカルボン酸エステル部位の全て
に渡って行われる必要はなく、部分的にケン化反応が進
行し、極性官能基に変わっていればよい。
は、バインダー樹脂中の極性基の種類、分散方法、構成
モノマーの種類などにより一概に決定し難いのである
が、バインダー樹脂の酸価の0.02〜5倍当量であれ
ばよい。0.02倍当量より少ない場合はケン化反応が
十分でなく、反応によって生じる極性官能基の数が少な
くなり、結果として後の架橋反応が不十分となる。逆に
5倍当量を超える場合は、カルボン酸エステル部位など
の官能基に対し、エステルの加水分解、ケン化反応によ
る塩の生成などによって官能基に悪影響を及ぼす。
処理を施した時は、処理後の残存カチオンイオン濃度が
5〜1000ppmの間に含まれ、アルカリの量を規定
するのに好ましく用いることができる。
における樹脂組成物の高分子鎖間の架橋を促進する為に
含金属有機化合物を添加しても良く、特に気化性や昇華
性に富む有機金属化合物を配位子や対イオンとして含有
するものが優れた結果を与える。
有機化合物のうちで上記のような性質を有するものとし
ては、例えば、サリチル酸、サリチルアミド、サリチル
アミン、サリチルアルデヒド、サリチロサリチル酸、ジ
tert−ブチルサリチル酸などのサリチル酸及びその
誘導体、例えば、アセチルアセトン、プロピオンアセト
ンなどのβ−ジケトン類、例えば、酢酸塩やプロピオン
酸などの低分子カルボン酸塩などがある。
分の合成方法としては、公知の方法を用いることができ
る。しかしながら、塊状重合法では、高温で重合させて
反応速度を速めることで、低分子量重合体を得ることが
できるが、反応をコントロールしにくい問題点がある。
その点、溶液重合法では、溶媒によるラジカルの連鎖移
動の差を利用して、また、重合開始剤量や反応温度を調
整することで低分子量重合体を温和な条件で容易に得る
ことができ、本発明で用いる樹脂組成物中の低分子量体
を得るには好ましい。特に、重合開始剤の使用量を最小
限に抑え、重合開始剤の残渣の影響を極力抑えるという
意味で、加圧条件下での溶液重合法も有効である。
分子側成分を得る為のモノマー及び、該低分子側成分を
得る為のモノマーとしては、次のようなものが挙げられ
る。
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシ
スチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレ
ン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチ
レン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチ
レン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチ
レン、等のスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピ
レン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モ
ノオレフィン類;ブタジエン等の不飽和ポリエン類;塩
化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、沸化ビニルな
どのハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、ベンゾエ酸ビニルなどのビニルエステル類;メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プ
ロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブ
チル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸
ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメ
チルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル
などのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、
アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アク
リル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルなどのア
クリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニル
エーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン
類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N
−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−
ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリ
ル酸もしくはメタクリル酸誘導体;のビニル系モノマー
が単独もしくは2つ以上で用いられる。
際し、予め前記ワックス成分を混合,分散させておくこ
とが好ましい。特に、バインダー製造時に該低分子量ワ
ックス成分と高分子量重合体とを溶剤に予備溶解した
後、低分子量重合体溶液と混合する方法が好ましい。予
め低分子量ワックス成分と高分子量成分を混合しておく
ことで、ミクロ領域での相分離が緩和され、高分子量成
分を再凝集させず、低分子量成分との良好な分散状態が
得られる。
撹拌時の樹脂の変質防止、操作性等を考慮し、5〜70
重量%以下であることが好ましく、高分子重合体成分と
低分子量ワックス成分の予備溶液は5〜60重量%以
下、低分子重合体溶液は5〜70重量%以下であること
が好ましい。
を溶解又は分散させる方法は、撹拌混合により行われ、
回分式でも連続式でも差し支えない。
は、該予備溶液の固形分量に対して、該低分子重合体溶
液を10〜1000重量部添加し撹拌混合を行うことで
あり、回分式でも連続式でもさしつかえない。
いる有機溶剤としては、例えばベンゼン、トルオール、
キシロール、ソルベントナフサ1号、ソルベントナフサ
2号、ソルベントナフサ3号、シクロヘキサン、エチル
ベンゼン、ソルベッソ100、ソルベッソ150、ミネ
ラルスピリット等の炭化水素系溶剤、メタノール、エタ
ノール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアル
コール、sec−ブチルアルコール、iso−ブチルア
ルコール、アミルアルコール、シクロヘキサノール等の
アルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系
溶剤、酢酸エチル、n−酢酸ブチル、セロソルブアセテ
ート等のエステル系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール等の
エーテル系溶剤等が挙げられる。これらの中で芳香族、
ケトン系、エステル系の溶剤が好ましい。また、これら
を混合して用いても差し支えない。
溶剤溶液を加熱後、常圧下で有機溶剤の10〜80重量
%を除去した後、減圧下で、残存溶剤を除去するのが良
い。この時、有機溶剤溶液は、用いた有機溶剤の沸点以
上、200℃以下に保持する必要がある。有機溶剤の沸
点を下回ると溶剤留去時の効率が悪いだけでなく、有機
溶剤中の重合体に不必要な剪断力がかかったり、各構成
重合体の再分散が促進され、ミクロな状態での相分離を
起こす。また、200℃を超えると重合体の解重合が進
行し、分子切断によるオリゴマー生成にとどまらず、モ
ノマー生成による製品樹脂内への残存モノマーの混入を
招き、電子写真用トナーバインダーとして不適当なもの
となる。
分散させておく場合、該結着樹脂成分中の揮発成分は、
0.2重量%未満に制御される。該揮発成分の残存量が
0.2重量%以上になると前述の如き可塑化に起因する
問題を生じるだけでなく、バインダー樹脂自身の保存性
にも影響を生じる。
用樹脂組成物は、低分子量ワックス成分の分散性は言う
までもなく、低分子量重合体と高分子量重合体の相溶性
に優れ、従来の方法と比較して、大幅な改善がなされ
る。
の呈するガラス転移温度(Tg)は50〜70℃になる
ように調整される。Tgが50℃より低いと高温雰囲気
下での現像剤の劣化や加熱定着時でのオフセットの原因
となる。また、70℃を超えると定着性全般に悪影響を
及ぼす。
定装置(DSC測定装置),DSC−7(パーキンエル
マー社製)を用い測定した。
mgを精密に秤量する。これをアルミパン中に入れ、リ
ファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲
30℃〜200℃の間で、昇温速度10℃/分で常温常
湿下で測定を行う。この昇温過程で、温度40〜100
℃の範囲におけるメインピークの吸熱ピークが得られ
る。このときの吸熱ピークが出る前と出た後のベースラ
インの中間点の線と示差熱曲線との交点とした。
像性向上の為、荷電制御剤を添加することが好ましい。
グロシン、炭素数2〜16のアルキル基を含むアジン系
染料(特公昭42−1627号公報)、塩基性染料(例
えばC.I.ベーシック イエロー 2(C.I.41
000)、C.I.ベーシック イエロー 3、C.
I.ベーシック レッド 1(C.I.45160)、
C.I.ベーシック レッド 9(C.I.4250
0)、C.I.ベーシックバイオレット 1(C.I.
42535)、C.I.ベーシック バイオレット 3
(C.I.42555)、C.I.ベーシック バイオ
レット10(C.I.45170)、C.I.ベーシッ
ク バイオレット 14(C.I.42510)、C.
I.ベーシック ブルー 1(C.I.42025)、
C.I.ベーシック ブルー 3(C.I.5100
5)、C.I.ベーシック ブルー5(C.I.421
40)、C.I.ベーシック ブルー 7(C.I.4
2595)、C.I.ベーシック ブルー 9(C.
I.52015)、C.I.ベーシック ブルー 24
(C.I.52030)、C.I.ベーシック ブルー
25(C.I.52025)、C.I.ベーシック ブ
ルー 26(C.I.44025)、C.I.ベーシッ
ク グリーン 1(C.I.42040)、C.I.ベ
ーシック グリーン 4(C.I.42000)など、
これらの塩基性染料のレーキ顔料(レーキ化剤として
は、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタン
グステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食
子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物など)、
C.I.ソルベント ブラック 3(C.I.2615
0)、ハンザイエローG(C.I.11680)、C.
I.モードラント ブラック 11、C.I.ピグメン
ト ブラック 1等が挙げられる。
シルアンモニウムクロライド、デシル−トリメチルアン
モニウムクロライドなどの四級アンモニウム塩或いはア
ミノ基を含有するビニル系ポリマー、アミノ基を含有す
る縮合系ポリマー等のポリアミド樹脂等が挙げられ、好
ましくはニグロシン、四級アンモニウム塩、トリフェニ
ルメタン系含窒素化合物、ポリアミド等が好ましく用い
られる。
公昭41−20153号、同42−27596号、同4
4−6397号、同45−26478号など記載されて
いるモノアゾ染料の金属錯体、さらには特開昭50−1
33338号に記載されているニトロアミン酸及びその
塩或いはC.I.14645などの染顔料、特公昭55
−42752号、特公昭58−41508号、特公昭5
8−7384号、特公昭59−7385号などに記載さ
れているサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸のZ
n,Al,Co,Cr,Fe等の金属錯体、スルホン化
した銅フタロシアニン顔料、ニトロ基、ハロゲンを導入
したスチレンオリゴマー、塩素化パラフィン等を挙げる
ことができる。特に分散性の面などから、一般式[I]
で表わされるアゾ系金属錯体や一般式[II]で表わさ
れる塩基性有機酸金属錯体が好ましい。
基性有機酸金属錯体[II]の具体例を示す。
以上組み合わせて用いることが可能である。
合、添加量は上述した様に良好な摩擦帯電性を保持しつ
つ、上記荷電制御剤による現像スリーブ表面の汚染によ
る現像力の低下及び環境安定性の低下といった弊害を最
小限に抑えるために結着樹脂100重量部に対して、
0.1〜5重量部の添加量が好ましい。
現像性、流動性、耐久性向上の為、無機微粉体を添加す
ることが好ましい。
例えばシリカ微粉体、酸化チタン、アルミナ等が挙げら
れる。この中でもBET法で測定した窒素吸着による比
表面積が30m2/g以上(特に50〜400m2/g)
の範囲内のものが良好な結果を与える。トナー100重
量部に対して無機微粉体0.01〜8重量部、好ましく
は0.1〜5重量部使用するのが良い。
必要に応じ、疎水化、帯電性コントロール、などの目的
でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリ
コーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカッ
プリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、そ
の他の有機ケイ素化合物等の処理剤で、或いは種々の処
理剤で併用して処理されていることも好ましい。
テアリン酸亜鉛、ポリ弗化ビニリデンの如き滑剤、中で
もポリ弗化ビニリデンが好ましい。或いは酸化セリウ
ム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム等の研磨剤、
中でもチタン酸ストロンチウムが好ましい。或いは例え
ば酸化チタン、酸化アルミニウム等の流動性付与剤、中
でも特に疎水性のものが好ましい。ケーキング防止剤、
或いは例えばカーボンブラック、酸化亜鉛、酸化アンチ
モン、酸化スズ等の導電性付与剤、又逆極性の白色微粒
子及び黒色微粒子を現像性向上剤として少量用いること
もできる。
して用いる場合にはキャリア粉と混合して用いられる。
この場合には、トナーとキャリア粉との混合比はトナー
濃度として0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜1
0重量%、更に好ましくは3〜5重量%が望ましい。
知のものが全て使用可能であり、例えば鉄粉、フェライ
ト粉、ニッケル粉の如き磁性を有する粉体、ガラスビー
ズ等及びこれらの表面をフッ素系樹脂、ビニル系樹脂或
いはシリコン系樹脂等で処理したものなどが挙げられ
る。
させ磁性トナーとしても使用しうる。この場合、磁性材
料は着色剤の役割をかねている。本発明の磁性トナー中
に含まれる磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイ
ト、フェライト等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルの
ような金属或いはこれらの金属のアルミニウム、コバル
ト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、
ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マン
ガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのよ
うな金属の合金及びその混合物等が挙げられる。
m3以上であり、平均粒径が0.1〜2μm、好ましく
は0.1〜0.5μm程度のものが好ましく、トナー中
に含有させる量としては樹脂成分100重量部に対し約
20〜200重量部、特に好ましくは樹脂成分100重
量部に対し40〜150重量部が良い。なお、本発明に
おいて磁性体の嵩密度とは、JIS(日本工業規格)K
−5101で測定される値をいう。
性が抗磁力20〜250エルステッド、飽和磁化50〜
200emu/g、残留磁化2〜20emu/gのもの
が望ましい。
は、任意の適当な顔料又は染料が挙げられる。トナー着
色剤は周知であって、例えば顔料としてカーボンブラッ
ク、アニリンブラック、アセチレンブラック、ナフトー
ルイエロー、ハンザイエロー、ローダミンレーキ、アリ
ザリンレーキ、ベンガラ、フタロシアニンブルー、イン
ダンスレンブルー等がある。これらは定着画像の光学濃
度を維持するのに必要充分な量が用いられ、樹脂100
重量部に対し0.1〜20重量部、好ましくは2〜10
重量部の添加量が良い。又同様の目的で、更に染料が用
いられる。例えばアゾ系染料、アントラキノン系染料、
キサンテン系染料、メチン系染料等があり樹脂100重
量部に対し、0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜
3重量部の添加量が良い。
するにはバインダー樹脂、金属化合物、着色剤としての
顔料、又は染料、磁性体、必要に応じて荷電制御剤、そ
の他の添加剤等を、ヘンシェルミキサー、ボールミル等
の混合機により充分混合してから加熱ロール、ニーダ
ー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏
和及び練肉してバインダー樹脂中に金属化合物、顔料、
染料、磁性体を分散又は溶解せしめ、冷却固化後粉砕及
び分級を行って本発明に係るところのトナーを得ること
が出来る。
ミキサー等の混合機により充分混合し、本発明に係る静
電荷像現像用トナーを得ることができる。
いて、前述の如きトナー組成物中へのワックスの分散前
後での該揮発成分の残留量が制御されていれば、前記溶
融混練工程において一般的な混練方法を用いることが可
能であるが、特にその中でも本発明に係るワックス成分
の性能を損なわず、前記の様な他の添加剤との良好なる
分散性を得るためには、一軸或いは二軸のスクリューを
有する押し出し装置を用いる。特にエクストルーダー方
式が好ましい。この場合、エクストルーダーの混練軸の
長さ(L)と直径(D)との比(L/D)を10〜60
として溶融混練する。これは溶融混練時のトナー組成物
中での前記ワックス成分と揮発成分による相乗的な可塑
効果を引き出し、トナー混練物中の局部的に相分離した
高溶融粘度部分との粘度差を迅速に解消することができ
るため、良好な分散状態を達成することができる。また
同時に、溶融混練時に外的に混合力を高めても機械的剪
断力によるバインダー樹脂の分子鎖の切断が防止され
る。更には、バインダー樹脂の高分子側成分の構成を特
定することにより、各トナー構成成分間での漏れ性を損
なうことなく再凝集を防止することができるので分散状
態も格段に向上する。L/Dを10未満として混練した
場合、該バインダー樹脂の溶融粘度が十分に低下しない
ため、前記ワックス成分と揮発成分による可塑効果が享
受されず、分散状態が改善されないばかりか、製造後の
トナー組成物中の残留揮発成分量の制御が困難となり、
前述の如きワックス成分の分散不良に起因する問題を生
じる。また、L/Dが60を超える場合、該バインダー
樹脂の溶融粘度が必要以上に低下するため、該ワックス
成分の周辺のみが急激に可塑化され、他の添加剤の分散
不良や該バインダー樹脂の相分離等を生じてしまうこと
がある。これらの傾向は、磁性材料のようなバインダー
樹脂との比重差が大きい添加剤を含有する例えば磁性ト
ナーを製造する場合、より顕著となり、L/Dは15〜
55に限定される。
の示すDSC曲線での最大吸熱ピーク温度より20℃低
い温度以上、70℃高い温度以下で溶融混練する。
溶融混練することにより、結着樹脂中に細かく分散され
ているワックス成分が先に熱溶融し、溶融混練時の結着
樹脂の溶融粘度を効率的に下げトナー構成成分の分散に
必要な力以上の剪断力が結着樹脂にかかることが抑制さ
れるため、結着樹脂の分子鎖、特に高分子鎖の切断を防
止できるからである。ワックスの融点より20℃低い温
度未満で混練した場合にはワックスが熱溶融する前に結
着樹脂に剪断力が強く働き高分子鎖の切断が生じてしま
うことがある。
以上で溶融混練した場合、ワックス成分の溶融粘度が極
端に下がり、同時に結着樹脂の溶融粘度も必要以上に低
下し、ワックス成分の再凝集、他材料(荷電制御剤,着
色剤,磁性材料等)の分散不良を生じてしまうことがあ
る。
度以上、好ましくはワックスの融点以上でかつワックス
の融点より60℃高い温度以下、好ましくはワックスの
融点より50℃高い温度以下で溶融混練することが、分
散及び分子鎖切断防止のために良い。
ベント口をエアー吸引することで残留モノマー、残留溶
剤の少ないトナーを得ることができる。尚、予め結着樹
脂中にワックス成分を溶液ブレンドすることで該結着樹
脂中の脱溶剤が容易になり有効である。
件を特定することで、トナー組成物中の構成成分の分散
状態を高め、尚且つ、該バインダー樹脂の分子量変化を
必要最小限に留めることが可能となる。その結果、トナ
ー化した後でも上述した個々のトナー構成材料の特質を
損うことなく、トナーの諸特性を高度に達成することが
できる。
いて、図1の概略構成図を基に説明する。
下、感光体と記す)であり、該感光体1はアルミニウム
の如き導電性基層10bと、その外面に形成した光導電
層10aとを基本構成層とするものであり、図面上時計
方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転され
る。
であり、中心の芯金11bとその外周を形成した導電性
弾性層とを基本構成とするものである。帯電ローラー1
1は、感光体10面に押圧力をもって圧接され、感光体
10の回転に伴い従動回転する。V1は帯電ローラー1
1に電圧を印加するための帯電バイアス電源であり、帯
電ローラー11にバイアスが印加されることで感光体1
0の表面が所定の極性・電位に帯電される。次いで画像
露光14によって静電潜像が形成され、トナーを保有す
る現像手段16によりトナー画像として順次可視化され
ていく。
であり、中心の芯金19bとその外周を形成した導電性
弾性層19aとを基本構成とするものである。転写ロー
ラー19は、感光体10面に少なくとも転写時に記録材
Pを介して押圧力をもって圧接され、感光体10の周速
度と等速度或は周速度に差をつけて回転させる。記録材
料Pは感光体10と転写ローラー19との間に搬送され
ると同時に、転写ローラー19にトナーのトリボ電荷と
逆極性のバイアスを転写バイアス電源V2から印加する
ことによって感光体10上のトナー画像が記録材Pの表
面側に転写される。
させた加熱ローラーHaとこれと押圧力をもって圧接さ
れた弾性体の加圧ローラーHbとを基本構成とする定着
器Hへ搬送され、HaとHb間を通過することによって
トナー像が定着される。トナー画像転写後の感光体10
面では転写残りトナーの如き付着汚染物質を、感光体1
0にカウンター方向に圧接した弾性クリーニングブレー
ドを具備したクリーニング装置13で洗浄面化され、更
に除電露光装置30により除電されて、繰り返して作像
される。さらに、フィルムを介してヒーターにより定着
する方法を用いてもよい。
有する画像形成装置では、コロナ帯電或はコロナ転写と
比べて、比較的低電圧のバイアスで感光体の均一な帯電
と十分な転写が可能となるため、放電器自体の小型化や
オゾンの如きコロナ放電生成物の抑制の点で優れてい
る。
ードを用いる方法や、導電性ブラシを用いる方法があ
る。これらの接触帯電手段は、高電圧が不必要になった
り、オゾンの発生が低減するといった効果がある反面、
一般的には部材が直接感光体に接触するがゆえにトナー
融着という弊害が生じやすいが、本発明のトナーを用い
ればそのような問題点が生じないため好ましい。本発明
は、適用される接触帯電手段がどんな方法で、どんな作
用効果を有するかといったことを限定するものではな
く、部材を直接感光体に接触させて帯電させる方法であ
ればすべて本発明に適用可能である。
ス条件としては、ローラーの当接圧が5〜500g/c
mで、直流電圧に交流電圧を重畳したものを用いた時に
は、交流電圧=0.5〜5kVpp、交流周波数=50
〜5kHz、直流電圧=±0.2〜±1.5kVであ
り、直流電圧を用いた時には、直流電圧=±0.2〜±
5kVである。
ては、導電性ゴムが好ましく、その表面に離型性被膜を
設けても良い。離型性被膜としては、ナイロン系樹脂、
PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDC(ポリ塩
化ビニリデン)などが適用可能である。
しては、帯電ローラーと同様のものを用いることがで
き、好ましい転写のプロセス条件としては、ローラーの
当接圧が5〜500g/cmで、直流電圧が±0.2〜
±10kVである。
るが、本発明はなんらこれらに限定されるものではな
い。
DSCの測定結果、及びGPCの測定結果と共に表1に
まとめる。
t%含有するポリエチレンワックスA(本発明)、C30
の高級アルコールを62wt%含有するポリプロピレン
ワックスB(本発明)、C50の高級脂肪族酸を67wt
%含有するポリエチレンワックスC(本発明)、アーゲ
法より合成された炭化水素を分別することにより得られ
たワックスD、チーグラー触媒により低圧重合した炭化
水素を分別することにより得られたワックスE、C22の
高級アルコールを主成分とするワックスa(比較例)、
ポリエチレンの熱分解より得られたワックスb(比較
例)、及び、ポリプロピレンの熱分解より得られたワッ
クスc(比較例)である。
入し、撹拌しながら容器内を十分に窒素で置換した後、
密封し、200℃まで昇温させた。
ン87重量部、アクリル酸−n−ブチル13重量部、及
び、ジ−tert−ブチルパーオキサイド2重量部の混
合液を2.5時間かけて滴下した後、1時間保持し、重
合を完了させ、低分子量重合体(L−1)溶液を得た。
で乾燥させ、得られた低分子量重合体(L−1)を分析
したところ、Mw=8,500、Mn=4,300、P
Mw=7,000、Tg=60℃であった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン68重量部、アクリル酸−n−ブチル27重量
部、マレイン酸モノブチル5重量部、ジビニルベンゼン
0.005重量部、及び、2,2−ビス(4,4−ジ−
tert−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン
(10時間半減期温度;92℃)0.1重量部の混合液
を加え、撹拌し、懸濁液とした。
5℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に24時間
保持した後、ベンゾイルパーオキサイド(10時間半減
期温度;72℃)0.1重量部を追加添加した。更に、
12時間保持して重合を完了した。
重合体(H−1)の酸価(AV=8.0)の2倍当量の
NaOH水溶液を投入し、2時間撹拌を行った。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=180万、M
n=11万、PMw=120万、Tg=60℃であっ
た。
分子量重合体(H−1)25重量部、前記ワックス成分
A(代表される構造式がCH3(CH2)48CH2OHで
表される高級アルコール系ワックス)7重量部とを投入
し、昇温して還流下で撹拌し、予備溶解を行う。この状
態で12時間保持した後、高分子量重合体(H−1)と
ワックス成分Aとの均一な予備溶解液(Y−1)を得
た。この予備溶解液中の固形分のTgは55℃であっ
た。
合体(L−1)の均一溶液260重量部を還流下で混合
した後、溶剤を留去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉
砕してトナー用樹脂組成物(I)を得た。該樹脂組成物
(I)の分子量を測定したところ、7,000と110
万にピークを有し、Mw/Mnは47、Tgは56℃で
あった。
は、0.11重量%、残留キシレン量は890ppm、
未反応スチレン量は80ppmであった。
クロスコープ(ウイルソン社製)で観察したところ、再
凝集もなく非常に良好な分散が確認された。
子量重合体(H−1)25重量部を投入し、昇温して還
流下で12時間撹拌し、高分子量重合体(H−1)の均
一な溶解液を得た。
1)の均一溶液260重量部と還流下で混合した後、溶
剤を留去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉砕してトナ
ー用樹脂組成物(II)を得た。
ところ、7,000と100万にピークを有し、Mw/
Mnは48、Tgは60℃であった。
は、0.22重量%、残留キシレン量は1,600pp
m、未反応スチレン量は250ppmであった。
入し、撹拌しながら容器内を十分に窒素で置換した後、
密封し、200℃まで昇温させた。
ン70重量部とジ−tert−ブチルパーオキサイド2
重量部の混合液を2.5時間かけて滴下した後、1時間
保持し、重合を完了させ、低分子量重合体(L−2)溶
液を得た。
で乾燥させ、得られた低分子量重合体(L−2)を分析
したところ、Mw=3,500、Mn=2,500、P
Mw=3,000、Tg=60℃であった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル23重量
部、ジビニルベンゼン0.001重量部、及び、1,1
−ビス(ジ−tert−ブチルパーオキシ)3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン(10時間半減期温度;9
0℃)0.1重量部の混合液を加え、撹拌し懸濁液とし
た。
5℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に24時間
保持した後、ベンゾイルパーオキサイド(10時間半減
期温度;72℃)0.1重量部を追加添加した。更に、
12時間保持して重合を完了した。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=160万、M
n=15万、PMw=80万、Tg=60℃であった。
(H−2)の溶解液を調製し、該低分子量重合体(L−
2)溶液290重量部と還流下で混合した後、溶剤を留
去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉砕してトナー用樹
脂組成物(III)を得た。
たところ、3,100と80万にピークを有し、Mw/
Mnは48、Tgは58℃であった。
量は、0.26重量%、残留キシレン量は1,800p
pm、未反応スチレン量は390ppmであった。
拌しながら容器内を十分に窒素で置換した後、還流温度
まで昇温させた。
4重量部、アクリル酸−n−ブチル6重量部、及び、
1,1−ビス(ジ−tert−ブチルパーオキシ)3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン2重量部の混合液を
4時間かけて滴下した後、1時間重合させた。その後、
新たにスチレン20重量部、アクリル酸−n−ブチル5
重量部、更に、tert−ブチルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサノエート3重量部を添加し、追加重合を行った
後、溶剤を留去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉砕し
てトナー用樹脂組成物(IV)を得た。
ころ、25,000にピークを有し、15万にショルダ
ーを形成し、Mw/Mnは16、Tgは60℃であっ
た。
は、0.37重量%、残留キシレン量は2,600pp
m、未反応スチレン量は800ppmであった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、前
記低分子量重合体(L−2)50重量部、スチレン75
重量部、アクリル酸−n−ブチル24重量部、ジビニル
ベンゼン1重量部、及び、ベンゾイルパーオキサイド4
重量部の混合液を加え、撹拌し懸濁液とした。
5℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に20時間
保持し、パール状の樹脂組成物(V)を得た。
ころ、3,000にピークを有し、11万にショルダー
を形成し、Mw/Mnは22、Tgは63℃であった。
0.5重量%であった為、水蒸気蒸留と減圧乾燥を繰り
返し、揮発成分量が0.04重量%、未反応スチレン1
70ppm、ベンズアルデヒド量は20ppmにした。
部、及び、ジ−tert−ブチルパーオキサイド2重量
部とした以外は前述の製造例3:低分子量重合体(L−
2)の合成と同様にして、低分子量重合体(L−3)を
得た。
乾燥させ、得られた低分子量重合体(L−3)を分析し
たところ、Mw=35,000、Mn=20,000、
PMw=30,000、Tg=58℃であった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル23重量
部、及び、ベンゾイルパーオキサイド0.1重量部の混
合液を加え、撹拌し懸濁液とした。
0℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に36時間
保持して重合を完了した。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=96万、Mn
=45万、PMw=60万、Tg=60℃であった。
子量重合体(L−1)75重量部、高分子量重合体(H
−3)25重量部を投入し、昇温して還流下で12時間
撹拌、混合した後、有機溶剤を留去し、得られた樹脂を
冷延、固化後粉砕して比較用樹脂組成物(i)を得た。
したところ、30,500と50万にピークを有し、M
w/Mnは29、Tgは59℃であった。
成分は、0.44重量%、残留キシレン量は3,300
ppm、未反応スチレン量は670ppmであった。
部、及び、ジ−tert−ブチルパーオキサイド2重量
部とした以外は前述の製造例3:低分子量重合体(L−
2)の合成と同様にして、低分子量重合体(L−3)を
得た。
で乾燥させ、得られた低分子量重合体(L−4)を分析
したところ、Mw=20,000、Mn=8,000、
PMw=10,000、Tg=58℃であった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル23重量
部、及び、ベンゾイルパーオキサイド0.1重量部の混
合液を加え、撹拌し懸濁液とした。
0℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に36時間
保持して重合を完了した。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=70万、Mn
=30万、PMw=40万、Tg=60℃であった。
子量重合体(L−1)75重量部、高分子量重合体(H
−3)25重量部を投入し、昇温して還流下12時間撹
拌、混合した後、有機溶剤を留去し、得られた樹脂を冷
延、固化後粉砕して比較用樹脂組成物(ii)を得た。
定したところ、30,500と30万にピークを有し、
Mw/Mnは29、Tgは55℃であった。
量成分は、0.31重量%、残留キシレン量は2,10
0ppm、未反応スチレン量は600ppmであった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル23重量
部、及び、ベンゾイルパーオキサイド0.1重量部の混
合液を加え、撹拌し懸濁液とした。
0℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に36時間
保持して重合を完了した。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=96万、Mn
=5万、PMw=60万、Tg=60℃であった。
子量重合体(H−5)150重量部、及び、前記ワック
ス成分a(代表される構造式がCH3(CH2)18CH2
OHで表される高級アルコール系ワックス)90重量部
を投入し、撹拌しながらフラスコ内を充分に窒素で置換
した後、昇温して還流させる。
クリル酸−n−ブチル50重量部、及びアゾビスイソブ
チロニトリル3重量部を溶解した混合物を2.5時間か
けて滴下しながら溶液重合を行った。
去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉砕して比較用樹脂
組成物(iii)を得た。
発量成分は、0.53重量%、残留キシレン3,400
ppm、未反応スチレン量は1,300ppmであっ
た。
℃に加熱された二軸エクストルーダーで溶融混練した。
この時の該エクストルーダーのL/Dは35であった。
この混練物を冷却後、ハンマーミルで粗粉砕し、更にジ
ェットミルで微粉砕して、得られた粉砕物を風力分級
し、重量平均径6.5μmの分級粉(1)を得た。
造例1〜4]前記樹脂組成物の製造例で得られた樹脂組
成物(II)〜(V)、及び、比較製造例で得られた比
較用樹脂組成物(i)〜(iii)の各々100重量部
に表1に記載のワックス成分を各々7重量部、磁性体微
粉体を100重量部、負荷電性制御剤(アゾ染料系鉄錯
体:前記錯体[I]−7)を2重量部を均一に混合した
後、これを二軸エクストルーダーで溶融混練した。この
混練物を冷却後、前記トナーの製造例1と同様にして、
重量平均径6.5μmの分級粉(2)〜(8)、及び、
比較分級粉(9)〜(12)を得た。
造条件をまとめる。
1.2重量部の疎水性オイル処理シリカ微粉体(BET
比表面積:200m2/g)を乾式混合し、トナー
(1)〜(8)、並びに、比較用トナー(9)、(1
2)を得た。
5]以上の樹脂組成物の製造例で得られた樹脂組成物
(I)、及び、比較製造例で得られた比較用樹脂組成物
(iii)の各々100重量部にカーボンブラック(B
ET比表面積:130m2/g)5重量部、負荷電性制
御剤(アゾ染料系鉄錯体:前記錯体[II]−1)を3
重量部を用いてL/Dを40とした一軸エクストルーダ
ーで溶融混練した以外は、上記トナー製造例と同様の方
法で重量平均径6.2μmの分級粉と比較用分級粉を得
た。
1.5重量部の疎水性酸化チタン微粉体(BET比表面
積:150m2/g)を乾式混合し、トナー(13)、
並びに、比較用トナー(14)を得た。
トナーの揮発成分、分子量成分、及び、THF不溶分の
測定結果を表3にまとめる。
て説明する。本実施例中では、市販のレーザービームプ
リンターLBP−PX(キヤノン製)を下記の条件に設
定して用いた。
4を参照しながら説明する。
像をネガ(負極性)トナーを用いて現像する反転現像の
装置を例にして説明する。
リンターの断面の概略的説明図である。
は、矢印の方向に回転し、帯電ロール11により暗部電
位(Vd)が−600Vになる様に均一に帯電される。
次に露光装置14により、画像部に露光が行われ、明部
電位(V1)が−150Vの静電潜像が形成される。感
光体ドラム10と現像剤担持体16(磁石17内包)上
の現像剤層を非接触に間隙(300μm)を設定し、交
流バイアス(f=1800Hz、Vpp=1200
V)、及び、直流バイアス(Vdc=−400V)とを
バイアス印加手段Vにより現像剤担持体16に印加しな
がら画像部をネガトナーで現像してトナー像を感光体ド
ラム上に形成した。得られた該トナー像を転写ロール1
9によって転写材上にトナーを転写し、感光体表面上に
残ったトナーをクリーナー13によりクリーニングす
る。一方、感光体ドラム10から分離された転写材Pは
加熱定着装置Hにより転写材P上のトナー画像を定着す
る為に加熱定着処理される。以上の工程を繰り返して画
像形成を行っている。この時、加熱定着装置Hの、加熱
体21の検温素子21dの表面温度は130℃、加熱体
21−加圧ローラー23間の総圧は6kg、加圧ローラ
ーとフィルムのニップは3mmとし、定着フィルム22
には、転写材との接触面にPTEFに導電性物質を分散
させた低抵抗の離型層を有する厚さ50μmの耐熱性ポ
リイミドフィルムを使用した。
剤収納容器15内の現像剤担持体16の背面にスポンジ
製の現像剤塗布ローラーを取り付けて画像形成を行う。
0%Rh)、及び、高温高湿(30℃、80%Rh)環
境下、4枚(A4サイズ)/分のプリントアウト速度
で、本発明に係るトナー、及び、比較用トナーを補給し
ながら連続10,000枚にわたりプリントアウト試験
を行い、得られた画像を下記項目について評価した。ま
た、同時に、用いた画像形成装置とトナーとのマッチン
グも評価した。
リントアウト終了時の画像濃度維持により評価した。
尚、画像濃度は「マクベス反射濃度計」(マクベス社
製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分のプリン
トアウト画像に対する相対濃度を測定した。
(良):1.35以上、1.40未満 △(可):1.00以上、1.35未満 , ×(不
可):1.00未満
を評価した。
個) ○:良好 (欠損3〜5個/100個) △:実用可 (欠損6〜10個/100個) ×:実用不可 (欠損11個以上/100個)
プリントアウト画像の白地部分の白色度と転写紙の白色
度の差から、カブリ濃度(%)を算出し、画像カブリを
評価した。
より定着画像を摺擦し、摺擦前後での画像濃度の低下率
(%)で評価した。
(良):5%以下、10%未満 △(可):10%以上、20%未満, ×(不可):2
0%以上
プリントアウトし、3000枚後の画像上の汚れの程度
により評価した。
(ほとんど発生せず) △: 実用可 , ×: 実用不可
した乾燥器に1週間放置した後、この放置トナーを常温
常湿環境下で同様にプリントアウト試験を行い、得られ
た画像の画像濃度、及び、画像品質から評価した。
トナーの固着の様子とプリントアウト画像への影響を目
視で評価した。
い), ×:実用不可(固着が多く、画像ムラを生じる)
プリントアウト画像への影響を目視で評価した。
の影響はない) △:実用可 (固着や傷があるが、画像への影響が少な
い), ×:実用不可(固着が多く、縦スジ状の画像欠陥を生じ
る)
た。
れの発生の様子を目視で評価した。
(ほとんど発生せず) △: 実用可 , ×: 実用不可
ナーの固着状況を目視で評価した。
(ほとんど発生せず) △: 実用可 , ×: 実用不可
トナー組成物中の揮発成分量を調整し、尚且つ、該トナ
ー組成物を構成する各成分が有する物性を特定すること
により、極めて広い定着可能温度領域を有し、且つ、ド
ット再現性に優れ、カブリのない安定した良好なトナー
画像を長期にわたって形成し得ることが出来た。
略的構成図を示す。
説明図である。
斜視図である。
フィルム状態を示した要部の拡大横断面図である。
ー模様の説明図である。
磁気記録の如き画像形成方法において、静電荷潜像を顕
像化する為のトナー、溶融混練工程を含む該トナーの製
造方法、該トナーを用いた画像形成方法及び、該トナー
に用いられる樹脂組成物とその製造方法に関する。特
に、トナーで形成された顕画像を記録材に加熱定着させ
る定着方式に供される静電荷像現像用トナー、溶融混練
工程を含む該トナーの製造方法、該トナーを用いた画像
形成方法、及び、該トナーに用いられる樹脂組成物とそ
の製造方法に関する。
7,691号明細書、特公昭42−23910号公報お
よび特公昭43−24748号公報等に記載されている
ように多数の方法が知られているが、一般には光導電性
物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像
を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要
に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加
熱、圧力、加熱加圧あるいは溶剤蒸気等により定着し複
写物を得るものであり、さらに感光体上に転写されず残
ったトナーは種々の方法でクリーニングされ、上述の工
程が繰り返される。
化、より軽量化そしてより高速化、より高信頼性が厳し
く追求されてきており、その結果トナーに要求される性
能もより高度になってきている。例えばトナー像を紙等
のシート上に定着する工程に関して種々の方法や装置が
開発されているが、現在最も一般的な方法は熱ローラー
による加熱圧着方式である。熱ローラーによる加熱圧着
方式はトナーに対し離型性を有する材料で表面を形成し
た熱ローラーの表面に被定着シートのトナー像面を加圧
下で接触しながら通過せしめることにより定着を行うも
のである。この方法は熱ローラーの表面と被定着シート
のトナー像とが加圧下で接触するため、トナー像を被定
着シート上に定着する際の熱効率が極めて良好であり迅
速に定着を行うことが出来、高速電子写真複写機におい
て非常に有効である。
熱ローラー定着では、 (1)熱ローラーが所定温度に達するまでの画像形成作
動禁止の時間、所謂ウエイト時間がある。
で加熱ローラーの温度が変動することによる定着不良お
よび加熱ローラーへのトナーの転移所謂オフセット現象
を防止するために加熱ローラーを最適な温度に維持する
必要があり、このためには加熱ローラーあるいは加熱体
の熱容量を大きくしなければならず、これには大きな電
力を要すると共に、画像形成装置内の機内昇温の原因と
もなる。
べて低温度であるため、記録材が加熱ローラーを通過排
出される際は、記録材および記録材上のトナーが緩慢に
冷却されるため、トナーの粘着性が高い状態となり、ロ
ーラーの曲率とも相まってオフセットあるいは記録材を
巻き込むことによる紙づまりを生ずることがある。等の
問題が根本的に解決していない。
号公報においては、パルス状に通電発熱させた低熱容量
の発熱体によって移動する耐熱性シートを介してトナー
顕画像を加熱し、記録材へ定着させる定着装置によって
ウエイト時間が短く低消費電力の画像形成装置が提案さ
れている。また、同様に本出願人による特開平1−18
7582号公報においては、トナーの顕画像を耐熱性シ
ートを介して記録材へ加熱定着する定着装置において、
該耐熱性シートが耐熱層と離型層あるいは低抵抗層を有
することで、オフセット現象を有効に防止する定着装置
が提案されている。
材への定着性、オフセットの防止等を達成しつつ、ウエ
イト時間が短く低消費電力である定着方法を実現するた
めには、上述の如き定着装置に加えて、トナーの特性に
負うところが非常に大きい。
セット性を持たせようという考えから、トナーのバイ
ンダー樹脂として、分子量分布に2つのピークを有する
ものを用いる方法、低分子量ワックスで代表される低
分子量ポリオレフィン重合体をトナー中に添加する方法
等が提案されている。
6144号公報、特開平2−235069号公報、特開
昭63−127254号公報、特開平3−26831号
公報、特開昭62−9356号公報、特開平3−725
05号公報等が開示されており、の方法としては例え
ば、特開昭52−3304号公報、特開昭52−330
5号公報、特開昭57−52574号公報、特開昭58
−215659号公報、特開昭60−217366号公
報、特開昭60−252361号公報、特開昭60−2
52362号公報、特開平4−97162号公報等が開
示されている。
有するバインダー樹脂を用いたり、ある種の離型剤をト
ナー中に含有せしめたりするのみでは、ある程度の定着
性、及び、耐オフセット性の改善は見られるものの、ト
ナー中のバインダー成分に不均一性を生じるだけでな
く、ワックス等の他成分の分散を阻害したり、特定成分
の偏在、遊離等が生じ易く、これによってカブリ等の画
像汚れ、感光部材等への融着、フィルミング等の原因と
もなる。
おいて、多官能性開始剤を用いることで高分子量側を大
きな分子量にしていくことも特開平2−272459号
公報、特開平3−72505号公報等に記載されてはい
るが、より低温での定着性や高温での耐オフセット性に
高度に適用する為にはバインダー樹脂の分子量分布を広
くする必要があり、これを2ピークを有するバインダー
樹脂に適用した場合には、低分子側成分と高分子側成分
の更なる2極化により双方の相溶性が悪化する為、上述
の如き重大な問題を生じ易くなる。
分散性を改善する為に、トナー製造時における溶融混練
時の混練条件を強化した場合には、混練によるトナー中
のバインダー樹脂の分子鎖の切断等により、トナー時の
分子量が低下する為に、耐オフセット性、特に高温側で
のホットオフセット性を悪化させる等の問題が生じる。
また、耐オフセット性に対して充分な効果を出す為に多
量にワックスを添加した場合には、耐ブロッキング性の
悪化、及び、ワックスの分散がより悪化し、キャリアや
スリーブ等の現像剤担持体表面への汚染を促進させ、画
像が劣化し、実用上問題となる。
では、2ピークを有するバインダー樹脂に特定の脂肪族
アルコールを含有させたトナーが提案されている。しか
し、係る従来のトナーは該脂肪族アルコールによる可塑
効果により比較的良好な低温定着性を示す反面、定着ロ
ーラーへのオフセットトナー量が激増する為、定着装置
に定着ウェッブや定着クリーニングパッドの如きオフセ
ットトナーの拭き取り装置を具備することが必須とな
る。また、該トナーを高温下で使用したり、室温下でも
長期にわたって使用もしくは保存した場合、該脂肪族ア
ルコールがトナー粒子中で大きな球晶に成長したり、ブ
ルーミングする為、画像濃度低下や画像白地部へのトナ
ーカブリ等の重大な問題を生じる。特に高比重の磁性微
粒子の均一分散を必須とする磁性トナーに適用した場合
には、上述の如き問題が顕在化すると共に、高品位現像
を目的として、トナー粒径のより一層の微粒子化を試み
ると、感光体ドラム表面へのトナー融着やクリーニング
不良といった新たな問題を生じ、その他の画像形成手段
との組み合わせに困難を生じる。
れる種々の性能は互いに相反的であることが多く、しか
もそれらを共に高性能に満足することが近年ますます望
まれ、更に現像特性をも包括した総括的対応についての
研究が行われてきてはいるが、未だ十分なものはない。
る従来技術の欠点を大幅に改良し、定着性と耐オフセッ
ト性を向上し、尚且つ、高品位な画像を長期にわたって
安定して実現し、感光体や現像剤担持体に悪影響を及ぼ
さない電子写真プロセスに高度に適用を可能とする静電
荷像現像用トナー、溶融混練工程を含む該トナーの製造
方法、該トナーを用いた画像形成方法及び該トナー用樹
脂組成物とその製造方法を提供するものである。
くとも結着樹脂と着色剤とワックス成分を分散させた組
成物で形成されたトナーにおいて、 (a)該トナー中の揮発成分が0.1重量%未満であ
り、 (b)該ワックス成分が i)示差走査熱量計により測定されるDSC曲線におい
て、昇温時に70〜130℃の領域に最大吸熱ピークを
示し、 ii)該最大吸熱ピークのピーク温度に対して±9℃の
範囲に降温時の最大発熱ピークを有する ことを特徴とする静電荷像現像用トナーに関する。
る。
方法に関する。
れるトナー用樹脂組成物とその製造方法に関するもので
ある。
成物中の揮発成分含有量を調整し、尚且つ、該トナー組
成物を構成する各成分が有する物性を特定することによ
り、極めて広い定着可能温度領域を有し、且つ、ドット
再現に優れ、カブリのない安定した良好なトナー画像を
長期わたって形成し得ることを見出し本発明を完成する
に至った。
ックスとの組み合わせにおいて、該トナー中の揮発成分
が0.1重量%未満となるように制御される。好ましく
は0.05重量%未満である。更に好ましくは0.02
重量%未満である。
バインダー樹脂組成物の製造時に用いる溶剤や未反応モ
ノマーはもちろん、未反応モノマーから派生する低分子
量の副反応物、例えばスチレンの酸化分解から生じるベ
ンズアルデヒドや安息香酸、更には他のトナー構成材料
中に残留する低分子量成分やトナー製造時に発生する低
分子量成分等が含まれる。この中でも特に樹脂製造時に
用いる溶剤や未反応モノマーの残留成分は後述する本発
明に係るワックス成分と共存すると可塑効果を増大させ
る為、該ワックス成分のみならず、他のトナー組成物構
成成分の分散速度が速くなる反面、該ワックス成分の再
結晶の成長や相分離も容易となる。そこで、トナー製造
に際し、該ワックス成分の分散前後の残存溶剤や未反応
モノマーの存在量を制御することにより、トナー組成物
構成成分の良好な分散状態とその状態での長期安定化を
達成することが可能となり、トナーの諸特性が格段に向
上する。
ダー樹脂組成物中の揮発成分の残存溶剤量は300〜
3,000ppm、且つ、未反応モノマー量で50〜3
00ppm、該ワックス成分を熱溶融混練等により分散
した後の該残存溶剤量は1,000ppm以下、且つ、
該未反応モノマー量は150ppm以下の範囲内に制御
される。
量方法については、熱天秤等により、加熱時の重量減
少量として測定する熱重量測定(TG)を用いる方法、
ガスクロマトグラフィー(GC)を用いる方法等の公
知の方法を適用することが出来る。これらの中でもGC
を用いる方法は、トナー用バインダー樹脂製造時に用い
る溶剤や未反応モノマーの残留成分を定着する場合に
は、特に有効な方法である。
Gにより定量する場合、サンプルを200℃まで加熱し
た際に観測される加熱減量分より求められる。具体例を
以下に記す。
マー社製) 昇温速度:10℃/min 測定環境:N2雰囲気下
樹脂製造時に用いる溶剤や未反応モノマーの残留成分等
をGCを用いて定量する場合の具体例を以下に記す。
CIENTIFC社製) (サイズ…30m×0.249mm、液相…DBWA
X、膜厚…0.25μm) 試料 :2.55mgのDMFを内部標準とし、
100mlのアセトンを加えて内部標準品入り溶媒をつ
くる。次に現像剤400mgを上記溶媒で10mlの溶
液とする。30分間超音波振とう機にかけた後、1時間
放置する。次に0.5μmのフィルターで濾過をする。
打ち込み試料量は4μlとする。
後、5℃/分の割合で昇温) 注入口温度 :200℃ 検出器温度 :200℃ 検量線の作成:サンプル溶液と同様のDMF、アセトン
溶液に対象となるモノマーを加えた標準サンプルについ
て同様にガスクロマトグラフ測定し、モノマーと内部標
準品DMFの重量比/面積比を求める。
量計により測定されるDSC曲線において、昇温時に7
0〜130℃の領域に最大吸熱ピークを示し、該最大吸
熱ピークのピーク温度に対して±9℃の範囲に降温時の
最大発熱ピークを有することを特徴とする。
域で該ワックス成分が融解することによりトナー製造時
には、前記揮発成分と共存することにより、バインダー
樹脂に適度な可塑効果を及ぼし、均一なトナー組成物を
与える。また、トナー製造後には良好な定着性はもとよ
り、均一に分散した該ワックス成分による離型効果が効
果的に発現され、定着領域の確保、更にはトナーの現像
特性が向上する。
ス成分の凝固,結晶化に伴う発熱ピークが観測される。
この発熱ピークが昇温時の該吸熱ピークに近い温度領域
に存在することは該ワックス成分がより均質であること
を示しており、この差を小さくすることにより、該ワッ
クス成分の熱応答性が迅速なものとなると同時に、過度
の可塑効果を抑制することが出来る。したがって、本発
明に係るワックス成分は、該ワックス成分を含有するト
ナー組成物が定着装置で加熱された際、後述するバイン
ダー樹脂を瞬時に可塑化するため、低温定着に大きく貢
献しつつ、該バインダー樹脂との相乗効果により離型性
をも効果的に発揮することができ、低温定着性と耐高温
オフセット性の両立を高度に達成することが可能とな
る。また、均質な状態のワックスが分散することで摩擦
帯電に悪影響を与えず、トナーの現像特性が更に優れた
ものとなる。しかし、このようなワックス成分は、再結
晶速度が速く、相分離を起こし易いので、トナー中での
分散不良,画像形成装置から受ける外力によるトナー劣
化,更には長期保存によるワックス成分のブルーミング
等の問題を招いていたが、前述した様にトナー組成物中
の揮発成分の残存量を精密に制御することで解決される
ばかりか、該ワックス成分の分散前のトナー構成成分中
に含まれる揮発成分量を制御することにより、各トナー
構成成分の分散状態が飛躍的に改善し、トナーの諸特性
が格段に向上した。
なワックスから得られるものである。パラフィンワック
ス及びその誘導体、モンタンワックス及びその誘導体、
マイクロクリスタルワックス及びその誘導体、フィッシ
ャートロプシュワックス及びその誘導体、ポリオレフィ
ンワックス及びその誘導体が挙げられ、誘導体に酸化物
や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト
変性物を含む。
びその誘導体、脂肪酸及びその誘導体、酸アミド、エス
テル、ケトン、硬化ひまし油及びその誘導体、植物系ワ
ックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、ペトロラク
タムも利用できる。前記誘導体には、ケン化物、塩、ア
ルキレンオキサイド付加物、エステルが含まれる。
ルキレンを高圧下でラジカル重合或いはチーグラー触媒
を用いて重合した低分子量のポリアルキレン及びこの時
の副生成物;高分子量のポリアルキレンを熱分解して得
られる低分子量のポリアルキレン;一酸化炭素及び水素
からなる合成ガスから触媒を用いて得られる炭化水素の
蒸留残分、或いはこれらを水素添加して得られる合成炭
化水素;から得られるワックスが用いられ、酸化防止剤
が添加されていてもよい。或いは、直鎖状のアルコー
ル、アルコール誘導体、脂肪酸、酸アミド、エステル或
いは、モンタン系誘導体である。更に、脂肪酸の不純物
を予め除去してあるものも好ましい。
チレンの如きアルキレンを重合したもの及びこの時の副
生成物、フィッシャートロプシュワックスの如き炭素数
が数千、特に千ぐらいまでの炭化水素を母体とするもの
が良い。
剤法、真空蒸留、超臨界ガス抽出法、分別結晶化(例え
ば、融液晶析及び結晶ろ別)等を利用して、ワックスを
分子量により分別したワックスも本発明に好ましく用い
られる。また分別後に、酸化やブロック共重合、グラフ
ト変性を行なってもよい。例えば、これらの方法で、低
分子量分を除去したもの、低分子量分を抽出したもの、
更にこれらから低分子量分を除去したものなどの任意の
分子量分布を持つものである。
クス成分を添加することは、本発明の好ましい形態の一
つである。これらの低分子量ワックス成分は、重量平均
分子量(Mw)は3万以下、好ましくは1万以下のもの
が望ましい。更に好ましくは、Mwが400〜3,00
0、数平均分子量(Mn)が200〜2,000、更に
Mw/Mnが3.0以下であることが望ましい。
り、トナーに好ましい物理的特性を持たせることが出来
る。すなわち、上記範囲より分子量が小さくなると熱的
影響や機械的影響を過度に受け易く、耐オフセット性や
保存性に問題が生じる。また、上記範囲より分子量が大
きくなると、該化合物の添加効果が消失するだけでな
く、画像形成装置とのマッチングに問題を生じる。
成分は、下記一般式 R−Y
ステル基,スルホニル基を示す。]を有するゲルパーミ
エーションクロマトグラフによる重量平均分子量が30
00以下の化合物を60重量%以上、好ましくは70重
量%以上含有させることにより本発明の目的を高度に達
成することが出来る。すなわち、後述する結着樹脂との
マッチングが非常に良好である。
0) (B)CH3(CH2)nCH2COOH(n=約20〜約
200) (C)CH3(CH2)nCH2OCH2(CH2)mCH3 (n=約20〜約200,m=0〜約100) (D)CH3(CH2)nCH2COO(CH2)mCH3 (n=約20〜約200,m=0〜約100) (E)CH3(CH2)nCH2OSO3H(n=約20〜
約200) 等を挙げることができる。これらの化合物は、(A)化
合物の誘導体であり、主鎖は直鎖状の飽和炭化水素であ
る。化合物(A)から誘導される化合物であれば上記の
例に示した以外のものでも使用出来る。
ものとしては、ガスクロマトグラフィー(GC)により
測定される炭素数分布において炭素数が25以上、更に
は35以上、特には45以上を主成分とするものが好ま
しい。そして炭素数(メチレン鎖1個)に応じて現われ
るピークが炭素数で1つ毎に規則的な強弱が現われる低
分子量合成ワックス成分が、可塑効果の制御が容易で、
本発明に好ましく用いられる。
のトナーの諸特性をバランス良く、高度に達成する為に
は、最大のピークが炭素数25以上、特に30以上、さ
らには35〜150にあるものが好ましく用いられる。
の熱のやり取りを測定しその挙動を観測するので、測定
原理から、高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計
で測定することが好ましい。例えば、パーキンエルマー
社製のDSC−7が利用できる。
に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回
昇温,降温させ前履歴を取った後、温度速度10℃/m
inで、昇温させた時に測定されるDSC曲線を用い
る。
PCにより次の条件で測定される。
添加) 流速 :1.0ml/min. 試料 :濃度0.15重量%の試料を0.4ml注入
あたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した
分子量較正曲線を使用する。さらに、Mark−Hou
wink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン
換算することによって算出される。
スクロマトグラフィー(GC)により次の条件で測定さ
れる。
気社製) カラム :SGE HT−5 6m×0.53mm
ID×0.15μm キャリアガス:He 20ml/min Consta
nt FlowMode オーブン温度:40℃→450℃ 注入口温度 :40℃→450℃ 検出器温度:450℃ 検出器 :FID 注入口 :プレッシャーコントロール付
し、最適流量を一定に保ちつつ測定し、n−パラフィン
を標準サンプルとして用いた。
分は、THF可溶分により測定されるGPCの分子量分
布において、分子量2,000〜3万の領域にメインピ
ークを有する分子量5万未満の低分子量成分と分子量1
0万以上の領域にサブピーク、もしくはショルダーを有
する分子量5万以上の高分子量成分からなるものが好ま
しい。
が10万未満の場合、トナーの耐高温オフセット性が満
足なものとならないばかりか、本発明に係るワックス成
分の分散性や分散状態の保持が不十分となり、画像濃度
の低下等の画像欠陥を生じ易くなる。また、該結着樹脂
の低分子量成分のピーク分子量が2,000未満の場合
には、該ワックス成分による可塑化が急激なものとなる
ため、耐高温オフセット性や保存性に重大な問題を生じ
る。また、局部的に相分離を生じ易くなるため、トナー
の摩擦帯電も不均一なものとなり現像特性も悪化する。
一方、ピーク分子量が3万を超えると、該ワックス成分
の分散状態はある程度改善され、現像特性は向上するも
のの定着性が十分なものでなくなる。また、粉砕法等に
よりトナーを製造する場合には生産性の低下を招く。
量分布を上記のように特定することにより、トナーとし
て求められる諸特性のバランスを取り易くすることが出
来る。
樹脂成分は、実質的にTHF不溶分を含まず、THF可
溶分により測定されるGPCの分子量分布において、分
子量1,000以下を示す低分子量成分の面積比が15
%以下であり、且つ、分子量100万以上を示す高分子
量成分の面積比を0.5〜25%とすることで本発明に
係るワックス成分とのマッチングが非常に良好なものと
なる。すなわち、分子量1,000以下を示す低分子量
成分の面積比が15%を超えると、該ワックス成分によ
り可塑化が急激に加速され、上述の如き問題がより顕著
となる。更には、感光体ドラム表面へのトナー融着等、
画像形成装置とのマッチングにも支障を生じる。一方、
分子量100万以上を示す高分子量成分が0.5%未満
の場合、該ワックス成分の良好な分散状態の維持が困難
となったり、画像形成装置から受ける外力によりトナー
が劣化し易くなる。このため、トナーの現像特性や保存
性、更には耐久性の悪化を招いたりする。特に低温低湿
環境下での画像カブリや高温高湿環境下での画像濃度低
下が顕著なものとなる。逆にTHF不溶分や分子量10
0万以上の高分子量成分が25%を超えて存在すると、
低温定着性やトナーの生産性を阻害するばかりか、トナ
ー構成材料の均一分散が困難なものとなり、トナーの均
一な摩擦帯電が得られず、現像特性が悪化する。また、
分散状態を改善するためにトナー製造時に熱溶融混練等
により外的に混合力を高めても、機械的剪断力による高
分子鎖の切断を生じ、低温定着性と耐高温オフセット性
のバランスを取ることが困難なものとなる。これらの傾
向は、特にトナーの粒子径を微粒子化したり、高比重の
磁性微粒子の均一分散を必須とする磁性トナーにおいて
顕著なものとなる。
脂成分は、THF可溶分のGPCの分子量分布におい
て、分子量10万以上の領域に相当する高分子量成分
が、多官能性重合開始剤、及び/又は、多官能性不飽和
単量体を用いて得られた重合体を用いることで、低温定
着性と耐高温オフセット性を高度に達成しつつ、そのバ
ランスを崩すことなくトナーの現像特性や耐久性、更に
は保存性等を格段に向上することができる。
明の効果を発揮する理由を下記のように考えている。
もしくは分枝構造を有する前記高分子量成分をトナー組
成物中に含有させることにより、従来の架橋性重合体と
比べ加熱定着時のトナーの溶融粘度を高めることなく、
半溶融状態のトナーの弾性を維持することができる。ま
た、本発明に係るワックス成分とのマッチングが良好
で、可塑化された場合でも前述の如き弾性は失われるこ
とはない。これにより、低温定着性と耐高温オフセット
性が格段に向上した。また、上記のような構造を有する
高分子量成分を添加することで、トナー製造時に熱溶融
混練を経ることにより局部的に相分離した前記揮発成分
やワックス成分により可塑化された低溶融粘度部分との
粘度差を解消し、トナー組成物に均一な混合力を享受す
ることができる様になるので分散状態が相乗的に良化
し、トナーの現像特性が向上する。更に、トナーの機械
的強度を増すこともできるので、画像形成装置から受け
る外力に対しても劣化を抑制することが可能となり、該
画像形成装置とのマッチングも容易となる。
はGPCにより次の条件で測定される。
l注入
後、十分振とうしTHFと良く混ぜ(試料の合一体がな
くなるまで)、更に12時間以上静置する。このときT
HF中への放置時間が24時間以上となるようにする。
その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.45
〜0.5μm、たとえば、マイショリディスクH−25
−5 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲルマ
ン サイエンス ジャパン社製などが利用できる)を通
過させたものを、GPCの試料とする。また試料濃度
は、樹脂成分が上記濃度となるように調整する。
あたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した
分子量較正曲線を使用する。
HF不溶分を含まないことが好ましい。具体的には樹脂
組成物基準で5重量%以下、好ましくは3重量%以下で
ある。
樹脂組成物中のTHF溶媒に対して不溶性となったポリ
マー成分(実質的に架橋ポリマー)の重量割合を示し、
架橋成分を含む樹脂組成物の架橋の程度を示すパラメー
ターとして使うことができる。THF不溶分とは、以下
のように測定された値をもって定義する。
秤量し(W1g)、円筒濾紙(例えば東洋濾紙製No.
86R)に入れてソックスレー抽出器にかけ、溶媒とし
てTHF100〜200mlを用いて6時間抽出し、溶
媒によって抽出された可溶成分をエバポレートした後、
100℃で数時間真空乾燥し、THF可溶樹脂成分量を
秤量する(W2g)。トナー中の磁性体あるいは顔料の
如き樹脂成分以外の成分の重量を(W3g)とする。T
HF不溶分は、下記式から求められる。
と、高度に低温定着化を達成することが出来ない。
て、溶液重合法により高分子量重合体と低分子量重合体
を別々に合成した後にこれらを溶液状態で混合し、次い
で脱溶剤する溶液ブレンド法、また、押出機等により溶
融混練するドライブレンド法、さらに、従来公知の重合
法等により高分子量重合体もしくは、低分子量重合体の
何れか一方の重合体成分を生成させた後、該重合体成分
を他方の重合体成分を与えるモノマーに溶解し、これを
重合し、結着樹脂を得る所謂2段階重合法等が挙げられ
る。しかし、ドライブレンド法では、均一な分散,相溶
の点で問題があり、また、2段階重合法だと均一な分散
性等に利点が多いものの、低分子量重合体成分存在下で
行う場合は、該低分子量重合体成分を高分子量成分以上
に増量することが出来ないばかりか、低分子量成分の存
在下では、本発明に所望の十分な高分子量成分の合成が
非常に困難であるだけでなく、不必要な低分子量成分が
副生成する等の欠点を生じる。逆に高分子量成分の存在
下では低分子量成分の重合度を制御することが困難で、
特に分子量1,000以下を示す副生成物量が増加し易
く、また、モノマーの転化率も十分なものにならない
為、結着樹脂中の未反応モノマーの残留量も増える傾向
にあり、本発明に係るワックス成分とのマッチングに支
障を生じる。したがって、本発明に係る結着樹脂の製造
方法としては、該溶液ブレンド法が最も好適である。
分と高分子量重合体成分の混合重量比は30:70〜9
0:10であり、特に溶液ブレンド法にて製造する場合
には50:50〜85:15である。つまり、該高分子
量成分がこの範囲より多いとトナーの定着性が悪化す
る。また、溶液混合時に粘度が上昇し、結着樹脂構成成
分の相溶性や分散性が悪化したり、結着樹脂の分子鎖の
切断を招く。更にこのような結着樹脂と他のトナー構成
材料とを溶融混練しても、該トナー構成材料の分散不良
や偏析を引き起こす。逆に該高分子量成分が上記範囲よ
り少ないとトナーの耐高温オフセット性が不十分なもの
となるばかりか、現像特性の低下を引き起こす。
成方法として本発明に用いることの出来る重合法とし
て、乳化重合法や懸濁重合法が挙げられる。
溶の単量体(モノマー)を乳化剤で小さい粒子として水
相中に分散させ、水溶性の重合開始剤を用いて重合を行
う方法である。この方法では反応熱の調節が容易であ
り、重合の行われる相(重合体と単量体からなる油相)
と水相とが別であるから停止反応速度が小さく、その結
果重合速度が大きく、高重合度のものが得られる。更
に、重合プロセスが比較的簡単であること、及び重合生
成物が微細粒子であるために、トナーの製造において、
着色剤及び荷電制御剤その他の添加物との混合が容易で
あること等の理由から、トナー用バインダー樹脂の製造
方法として有利な点がある。
が不純になり易く、重合体を取り出すには塩析などの操
作が必要で、この不便を避けるためには懸濁重合が好都
合である。
部に対して、モノマー100重量部以下(好ましくは1
0〜90重量部)で行うのが良い。使用可能な分散剤と
しては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール
部分ケン化物、リン酸カルシウム等が用いられ、水系溶
媒に対するモノマー量等で適当量があるが、一般に水系
溶媒100重量部に対して0.05〜1重量部で用いら
れる。重合温度は50〜95℃が適当であるが、使用す
る開始剤、目的とするポリマーによって適宜選択すべき
である。
分は本発明の目的を達成する為に、以下に例示する様な
多官能構造を有する多官能性重合開始剤を用いることが
好ましい。
1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン、1,3−ビス−(t−ブチルパ
ーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−
2,5−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−
ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキ
シン−3、トリス−(t−ブチルパーオキシ)トリアジ
ン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサ
ン、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタン、4,4
−ジ−t−ブチルパーオキシバレリックアシッド−n−
ブチルエステル、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイ
ドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレ
ート、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペー
ト、2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパーオキ
シシクロヘキシル)プロパン、2,2−t−ブチルパー
オキシオクタン及び各種ポリマーオキサイド等の1分子
内に2つ以上のパーオキサイド基などの重合開始機能を
有する官能基を有する多官能性重合開始剤、及びジアリ
ルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシマ
レイン酸、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート及
びt−ブチルパーオキシイソプロピルフマレート等の1
分子内に、パーオキサイド基などの重合開始機能を有す
る官能基と重合性不飽和基の両方を有する多官能性重合
開始剤から選択される。
−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロ
ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテ
レフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレート及
び2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシ
シクロヘキシル)プロパン、及びt−ブチルパーオキシ
アリルカーボネートである。
樹脂組成物として要求される種々の性能を満足する為
に、単官能性重合開始剤と併用することが好適である。
特に、該多官能性重合開始剤の半減期10時間を得る為
の分解温度よりも低いそれを有する単官能性重合開始剤
と併用することでトナーの現像特性が改善される。
ド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイ
ド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、t−ブチルパーオキシベンゾエート等の有機過酸化
物、アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾアミノアゾベ
ンゼン等のアゾ、及び、ジアゾ化合物等が利用出来る。
能性重合開始剤と同時にモノマー中に添加しても良い
が、該多官能性重合開始剤の開始剤効率を適正に保つ為
には、任意の重合条件下で、重合時間が該多官能性重合
開始剤の示す半減期を経過した後に添加するのが好まし
い。該単官能重合開始剤は、モノマー100重量部に対
し、0.05〜2重量部で用いられる。
合体成分は、本発明の目的を達成する為に、以下に例示
する様な架橋性モノマーを含有することが好ましい。
の重合可能な二重結合を有するモノマーが用いられ、具
体例としては、芳香族ジビニル化合物、例えば、ジビニ
ルベンゼン、ジビニルナフタレン等;アルキル鎖で結ば
れたジアクリレート化合物類;例えば、エチレングリコ
ールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジア
クリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、
1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートを
メタクリレートに代えたもの;エーテル結合を含むアル
キル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、例えば、ジ
エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリ
コールジアクリレート、テトラエチレングリコールジア
クリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリ
レート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレー
ト、ジプロピレングリコールジアクリレート、及び以上
の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたも
の;芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジア
クリレート化合物類、例えば、ポリオキシエチレン
(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリ
レート、及び、以上の化合物のアクリレートをメタクリ
レートに代えたもの;更には、ポリエステル型ジアクリ
レート化合物類、例えば、商品名MANDA(日本化
薬)が挙げられる。多官能の架橋剤としては、ペンタエ
リスリトールアクリレート、トリメチロールエタントリ
アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールプロパントリアクリレート、テト
ラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステ
ルアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメ
タアクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレー
ト、トリアリルトリメリテート;等が挙げられる。
成分100重量%に対して、1重量%以下の範囲で用い
ることにより、低温定着性と耐オフセット性を良好に満
足するばかりか、トナーの保存性も向上する。
られるものとして、芳香族ジビニル化合物(特にジビニ
ルベンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結
ばれたジアクリレート化合物類が挙げられ、他のモノマ
ー成分100重量%に対して0.001〜0.05重量
%の範囲で使用するのが良い。これにより、トナーの粒
径を微粒子化した場合でも各環境下における現像剤の現
像特性が安定し、耐久性も向上する。また、本発明に係
るワックス成分と良好なマッチングを示す。
分子側成分は、カルボキシル基、カルボン酸塩基、又
は、カルボン酸無水基のうち、少なくとも1種を有する
モノマーユニットを含有させ、現像剤製造時の熱溶融混
練工程を経ることによって架橋反応を促進させても良
い。特に低溶融粘度の結着樹脂を用いた場合には、架橋
反応による増粘効果により、現像剤を構成する各成分が
これまで以上に強く均一に剪断力を享受することが出来
るので相乗的に分散性が良化され現像性の安定化が実現
されることはもちろん、本発明に係るワックス成分と良
好なマッチングを示す。
には、一定量以上の架橋結合を形成し得る上記カルボキ
シル基等を現像特性を損なわない範囲で含有させること
が好ましい。具体的には、本発明に係る結着樹脂を構成
する高分子側成分の酸価が0.5〜30となるように調
整する。
する重合体成分としては、カルボキシル基、カルボン酸
無水基、カルボン酸塩基のうち少なくとも1種以上を含
有する重合体が最も良好な反応性を示す。ビニル系重合
体合成用のカルボキシル基含有モノマーとしては、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル
酸、クロトン酸などのアクリル酸及びそのα−或いはβ
−アルキル誘導体、フマル酸、マレイン酸、シトラコン
酸などの不飽和ジカルボン酸及びそのモノエステル誘導
体又は無水マレイン酸などがあり、このようなモノマー
を単独、或いは混合して、他のモノマーと共重合させる
ことにより所望の重合体を作ることができる。この中で
も、特に不飽和ジカルボン酸のモノエステル誘導体を用
いることが好ましい。
基を含有するモノマーとしては、例えば、マレイン酸モ
ノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチ
ル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸モノアリル、
マレイン酸モノフェニル、フマル酸モノメチル、フマル
酸モノエチル、フマル酸モノブチル、フマル酸モノフェ
ニルなどのようなα,β−不飽和ジカルボン酸のモノエ
ステル類;n−ブテニルコハク酸モノブチル、n−オク
テニルコハク酸モノメチル、n−ブテニルマロン酸モノ
エチル、n−ドデセニルグルタル酸モノメチル、n−ブ
テニルアジピン酸モノブチルなどのようなアルケニルジ
カルボン酸のモノエステル類;フタル酸モノメチルエス
テル、フタル酸モノエチルエステル、フタル酸モノブチ
ルエステルなどのような芳香族ジカルボン酸のモノエス
テル類;などが挙げられる。
は、結着樹脂の高分子側を構成している全モノマーに対
し1〜30重量%、好ましくは3〜20重量%添加すれ
ばよい。
モノマーが選択される理由としては、該懸濁重合では水
系の懸濁液に対して、溶解度の高い酸モノマーの形で使
用するのは適切でなく、溶解度の低いエステルの形で用
いるのが好ましいからである。
れた共重合体中のカルボン酸基及びカルボン酸エステル
部位はアルカリ処理を行い、ケン化させることもでき
る。即ち、アルカリのカチオン成分と反応させて、カル
ボン酸基或いはカルボン酸エステル部位を極性官能基に
変化させることが好ましい。結着樹脂の高分子側成分に
含金属化合物と反応するカルボキシル基が含有されてい
ても、カルボキシル基が無水化、すなわち閉環された状
態にあると、架橋反応の効率が低下するからである。
後、重合時に使用した溶媒中に水溶液として投入し、撹
拌しながら行なえばよい。本発明に用いることのできる
アルカリとしては、Na,K,Ca,Li,Mg,Ba
などのアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物;
Zn,Ag,Pb,Niなどの遷移金属の水酸化物;ア
ンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、ピリジウム塩
などの4級アンモニウム塩の水酸化物などがあり、特に
好ましい例として、NaOHやKOHが挙げられる。
体中のカルボン酸基及びカルボン酸エステル部位の全て
に渡って行われる必要はなく、部分的にケン化反応が進
行し、極性官能基に変わっていればよい。
は、バインダー樹脂中の極性基の種類、分散方法、構成
モノマーの種類などにより一概に決定し難いのである
が、バインダー樹脂の酸価の0.02〜5倍当量であれ
ばよい。0.02倍当量より少ない場合はケン化反応が
十分でなく、反応によって生じる極性官能基の数が少な
くなり、結果として後の架橋反応が不十分となる。逆に
5倍当量を超える場合は、カルボン酸エステル部位など
の官能基に対し、エステルの加水分解、ケン化反応によ
る塩の生成などによって官能基に悪影響を及ぼす。
処理を施した時は、処理後の残存カチオンイオン濃度が
5〜1000ppmの間に含まれ、アルカリの量を規定
するのに好ましく用いることができる。
における樹脂組成物の高分子鎖間の架橋を促進する為に
含金属有機化合物を添加しても良く、特に気化性や昇華
性に富む有機金属化合物を配位子や対イオンとして含有
するものが優れた結果を与える。
有機化合物のうちで上記のような性質を有するものとし
ては、例えば、サリチル酸、サリチルアミド、サリチル
アミン、サリチルアルデヒド、サリチロサリチル酸、ジ
tert−ブチルサリチル酸などのサリチル酸及びその
誘導体、例えば、アセチルアセトン、プロピオンアセト
ンなどのβ−ジケトン類、例えば、酢酸塩やプロピオン
酸などの低分子カルボン酸塩などがある。
分の合成方法としては、公知の方法を用いることができ
る。しかしながら、塊状重合法では、高温で重合させて
反応速度を速めることで、低分子量重合体を得ることが
できるが、反応をコントロールしにくい問題点がある。
その点、溶液重合法では、溶媒によるラジカルの連鎖移
動の差を利用して、また、重合開始剤量や反応温度を調
整することで低分子量重合体を温和な条件で容易に得る
ことができ、本発明で用いる樹脂組成物中の低分子量体
を得るには好ましい。特に、重合開始剤の使用量を最小
限に抑え、重合開始剤の残渣の影響を極力抑えるという
意味で、加圧条件下での溶液重合法も有効である。
分子側成分を得る為のモノマー及び、該低分子側成分を
得る為のモノマーとしては、次のようなものが挙げられ
る。
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシ
スチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレ
ン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチ
レン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチ
レン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチ
レン、等のスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピ
レン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モ
ノオレフィン類;ブタジエン等の不飽和ポリエン類;塩
化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、沸化ビニルな
どのハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、ベンゾエ酸ビニルなどのビニルエステル類;メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プ
ロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブ
チル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸
ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメ
チルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル
などのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、
アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アク
リル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルなどのア
クリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニル
エーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン
類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N
−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−
ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリ
ル酸もしくはメタクリル酸誘導体;のビニル系モノマー
が単独もしくは2つ以上で用いられる。
際し、予め前記ワックス成分を混合,分散させておくこ
とが好ましい。特に、バインダー製造時に該低分子量ワ
ックス成分と高分子量重合体とを溶剤に予備溶解した
後、低分子量重合体溶液と混合する方法が好ましい。予
め低分子量ワックス成分と高分子量成分を混合しておく
ことで、ミクロ領域での相分離が緩和され、高分子量成
分を再凝集させず、低分子量成分との良好な分散状態が
得られる。
撹拌時の樹脂の変質防止、操作性等を考慮し、5〜70
重量%以下であることが好ましく、高分子重合体成分と
低分子量ワックス成分の予備溶液は5〜60重量%以
下、低分子重合体溶液は5〜70重量%以下であること
が好ましい。
を溶解又は分散させる方法は、撹拌混合により行われ、
回分式でも連続式でも差し支えない。
は、該予備溶液の固形分量に対して、該低分子重合体溶
液を10〜1000重量部添加し撹拌混合を行うことで
あり、回分式でも連続式でもさしつかえない。
いる有機溶剤としては、例えばベンゼン、トルオール、
キシロール、ソルベントナフサ1号、ソルベントナフサ
2号、ソルベントナフサ3号、シクロヘキサン、エチル
ベンゼン、ソルベッソ100、ソルベッソ150、ミネ
ラルスピリット等の炭化水素系溶剤、メタノール、エタ
ノール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアル
コール、sec−ブチルアルコール、iso−ブチルア
ルコール、アミルアルコール、シクロヘキサノール等の
アルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系
溶剤、酢酸エチル、n−酢酸ブチル、セロソルブアセテ
ート等のエステル系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール等の
エーテル系溶剤等が挙げられる。これらの中で芳香族、
ケトン系、エステル系の溶剤が好ましい。また、これら
を混合して用いても差し支えない。
溶剤溶液を加熱後、常圧下で有機溶剤の10〜80重量
%を除去した後、減圧下で、残存溶剤を除去するのが良
い。この時、有機溶剤溶液は、用いた有機溶剤の沸点以
上、200℃以下に保持する必要がある。有機溶剤の沸
点を下回ると溶剤留去時の効率が悪いだけでなく、有機
溶剤中の重合体に不必要な剪断力がかかったり、各構成
重合体の再分散が促進され、ミクロな状態での相分離を
起こす。また、200℃を超えると重合体の解重合が進
行し、分子切断によるオリゴマー生成にとどまらず、モ
ノマー生成による製品樹脂内への残存モノマーの混入を
招き、電子写真用トナーバインダーとして不適当なもの
となる。
分散させておく場合、該結着樹脂成分中の揮発成分は、
0.2重量%未満に制御される。該揮発成分の残存量が
0.2重量%以上になると前述の如き可塑化に起因する
問題を生じるだけでなく、バインダー樹脂自身の保存性
にも影響を生じる。
用樹脂組成物は、低分子量ワックス成分の分散性は言う
までもなく、低分子量重合体と高分子量重合体の相溶性
に優れ、従来の方法と比較して、大幅な改善がなされ
る。
の呈するガラス転移温度(Tg)は50〜70℃になる
ように調整される。Tgが50℃より低いと高温雰囲気
下での現像剤の劣化や加熱定着時でのオフセットの原因
となる。また、70℃を超えると定着性全般に悪影響を
及ぼす。
定装置(DSC測定装置),DSC−7(パーキンエル
マー社製)を用い測定した。
mgを精密に秤量する。これをアルミパン中に入れ、リ
ファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲
30℃〜200℃の間で、昇温速度10℃/分で常温常
湿下で測定を行う。この昇温過程で、温度40〜100
℃の範囲におけるメインピークの吸熱ピークが得られ
る。このときの吸熱ピークが出る前と出た後のベースラ
インの中間点の線と示差熱曲線との交点とした。
像性向上の為、荷電制御剤を添加することが好ましい。
グロシン、炭素数2〜16のアルキル基を含むアジン系
染料(特公昭42−1627号公報)、塩基性染料(例
えばC.I.ベーシック イエロー 2(C.I.41
000)、C.I.ベーシック イエロー 3、C.
I.ベーシック レッド 1(C.I.45160)、
C.I.ベーシック レッド 9(C.I.4250
0)、C.I.ベーシックバイオレット 1(C.I.
42535)、C.I.ベーシック バイオレット 3
(C.I.42555)、C.I.ベーシック バイオ
レット10(C.I.45170)、C.I.ベーシッ
ク バイオレット 14(C.I.42510)、C.
I.ベーシック ブルー 1(C.I.42025)、
C.I.ベーシック ブルー 3(C.I.5100
5)、C.I.ベーシック ブルー5(C.I.421
40)、C.I.ベーシック ブルー 7(C.I.4
2595)、C.I.ベーシック ブルー 9(C.
I.52015)、C.I.ベーシック ブルー 24
(C.I.52030)、C.I.ベーシック ブルー
25(C.I.52025)、C.I.ベーシック ブ
ルー 26(C.I.44025)、C.I.ベーシッ
ク グリーン 1(C.I.42040)、C.I.ベ
ーシック グリーン 4(C.I.42000)など、
これらの塩基性染料のレーキ顔料(レーキ化剤として
は、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタン
グステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食
子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物など)、
C.I.ソルベント ブラック 3(C.I.2615
0)、ハンザイエローG(C.I.11680)、C.
I.モードラント ブラック 11、C.I.ピグメン
ト ブラック 1等が挙げられる。
シルアンモニウムクロライド、デシル−トリメチルアン
モニウムクロライドなどの四級アンモニウム塩或いはア
ミノ基を含有するビニル系ポリマー、アミノ基を含有す
る縮合系ポリマー等のポリアミド樹脂等が挙げられ、好
ましくはニグロシン、四級アンモニウム塩、トリフェニ
ルメタン系含窒素化合物、ポリアミド等が好ましく用い
られる。
公昭41−20153号、同42−27596号、同4
4−6397号、同45−26478号など記載されて
いるモノアゾ染料の金属錯体、さらには特開昭50−1
33338号に記載されているニトロアミン酸及びその
塩或いはC.I.14645などの染顔料、特公昭55
−42752号、特公昭58−41508号、特公昭5
8−7384号、特公昭59−7385号などに記載さ
れているサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸のZ
n,Al,Co,Cr,Fe等の金属錯体、スルホン化
した銅フタロシアニン顔料、ニトロ基、ハロゲンを導入
したスチレンオリゴマー、塩素化パラフィン等を挙げる
ことができる。特に分散性の面などから、一般式[I]
で表わされるアゾ系金属錯体や一般式[II]で表わさ
れる塩基性有機酸金属錯体が好ましい。
基性有機酸金属錯体[II]の具体例を示す。
以上組み合わせて用いることが可能である。
合、添加量は上述した様に良好な摩擦帯電性を保持しつ
つ、上記荷電制御剤による現像スリーブ表面の汚染によ
る現像力の低下及び環境安定性の低下といった弊害を最
小限に抑えるために結着樹脂100重量部に対して、
0.1〜5重量部の添加量が好ましい。
現像性、流動性、耐久性向上の為、無機微粉体を添加す
ることが好ましい。
例えばシリカ微粉体、酸化チタン、アルミナ等が挙げら
れる。この中でもBET法で測定した窒素吸着による比
表面積が30m2/g以上(特に50〜400m2/g)
の範囲内のものが良好な結果を与える。トナー100重
量部に対して無機微粉体0.01〜8重量部、好ましく
は0.1〜5重量部使用するのが良い。
必要に応じ、疎水化、帯電性コントロール、などの目的
でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリ
コーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカッ
プリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、そ
の他の有機ケイ素化合物等の処理剤で、或いは種々の処
理剤で併用して処理されていることも好ましい。
テアリン酸亜鉛、ポリ弗化ビニリデンの如き滑剤、中で
もポリ弗化ビニリデンが好ましい。或いは酸化セリウ
ム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム等の研磨剤、
中でもチタン酸ストロンチウムが好ましい。或いは例え
ば酸化チタン、酸化アルミニウム等の流動性付与剤、中
でも特に疎水性のものが好ましい。ケーキング防止剤、
或いは例えばカーボンブラック、酸化亜鉛、酸化アンチ
モン、酸化スズ等の導電性付与剤、又逆極性の白色微粒
子及び黒色微粒子を現像性向上剤として少量用いること
もできる。
して用いる場合にはキャリア粉と混合して用いられる。
この場合には、トナーとキャリア粉との混合比はトナー
濃度として0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜1
0重量%、更に好ましくは3〜5重量%が望ましい。
知のものが全て使用可能であり、例えば鉄粉、フェライ
ト粉、ニッケル粉の如き磁性を有する粉体、ガラスビー
ズ等及びこれらの表面をフッ素系樹脂、ビニル系樹脂或
いはシリコン系樹脂等で処理したものなどが挙げられ
る。
させ磁性トナーとしても使用しうる。この場合、磁性材
料は着色剤の役割をかねている。本発明の磁性トナー中
に含まれる磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイ
ト、フェライト等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルの
ような金属或いはこれらの金属のアルミニウム、コバル
ト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、
ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マン
ガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのよ
うな金属の合金及びその混合物等が挙げられる。
m3以上であり、平均粒径が0.1〜2μm、好ましく
は0.1〜0.5μm程度のものが好ましく、トナー中
に含有させる量としては樹脂成分100重量部に対し約
20〜200重量部、特に好ましくは樹脂成分100重
量部に対し40〜150重量部が良い。なお、本発明に
おいて磁性体の嵩密度とは、JIS(日本工業規格)K
−5101で測定される値をいう。
性が抗磁力20〜250エルステッド、飽和磁化50〜
200emu/g、残留磁化2〜20emu/gのもの
が望ましい。
は、任意の適当な顔料又は染料が挙げられる。トナー着
色剤は周知であって、例えば顔料としてカーボンブラッ
ク、アニリンブラック、アセチレンブラック、ナフトー
ルイエロー、ハンザイエロー、ローダミンレーキ、アリ
ザリンレーキ、ベンガラ、フタロシアニンブルー、イン
ダンスレンブルー等がある。これらは定着画像の光学濃
度を維持するのに必要充分な量が用いられ、樹脂100
重量部に対し0.1〜20重量部、好ましくは2〜10
重量部の添加量が良い。又同様の目的で、更に染料が用
いられる。例えばアゾ系染料、アントラキノン系染料、
キサンテン系染料、メチン系染料等があり樹脂100重
量部に対し、0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜
3重量部の添加量が良い。
するにはバインダー樹脂、金属化合物、着色剤としての
顔料、又は染料、磁性体、必要に応じて荷電制御剤、そ
の他の添加剤等を、ヘンシェルミキサー、ボールミル等
の混合機により充分混合してから加熱ロール、ニーダ
ー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏
和及び練肉してバインダー樹脂中に金属化合物、顔料、
染料、磁性体を分散又は溶解せしめ、冷却固化後粉砕及
び分級を行って本発明に係るところのトナーを得ること
が出来る。
ミキサー等の混合機により充分混合し、本発明に係る静
電荷像現像用トナーを得ることができる。
いて、前述の如きトナー組成物中へのワックスの分散前
後での該揮発成分の残留量が制御されていれば、前記溶
融混練工程において一般的な混練方法を用いることが可
能であるが、特にその中でも本発明に係るワックス成分
の性能を損なわず、前記の様な他の添加剤との良好なる
分散性を得るためには、一軸或いは二軸のスクリューを
有する押し出し装置を用いる。特にエクストルーダー方
式が好ましい。この場合、エクストルーダーの混練軸の
長さ(L)と直径(D)との比(L/D)を10〜60
として溶融混練する。これは溶融混練時のトナー組成物
中での前記ワックス成分と揮発成分による相乗的な可塑
効果を引き出し、トナー混練物中の局部的に相分離した
高溶融粘度部分との粘度差を迅速に解消することができ
るため、良好な分散状態を達成することができる。また
同時に、溶融混練時に外的に混合力を高めても機械的剪
断力によるバインダー樹脂の分子鎖の切断が防止され
る。更には、バインダー樹脂の高分子側成分の構成を特
定することにより、各トナー構成成分間での漏れ性を損
なうことなく再凝集を防止することができるので分散状
態も格段に向上する。L/Dを10未満として混練した
場合、該バインダー樹脂の溶融粘度が十分に低下しない
ため、前記ワックス成分と揮発成分による可塑効果が享
受されず、分散状態が改善されないばかりか、製造後の
トナー組成物中の残留揮発成分量の制御が困難となり、
前述の如きワックス成分の分散不良に起因する問題を生
じる。また、L/Dが60を超える場合、該バインダー
樹脂の溶融粘度が必要以上に低下するため、該ワックス
成分の周辺のみが急激に可塑化され、他の添加剤の分散
不良や該バインダー樹脂の相分離等を生じてしまうこと
がある。これらの傾向は、磁性材料のようなバインダー
樹脂との比重差が大きい添加剤を含有する例えば磁性ト
ナーを製造する場合、より顕著となり、L/Dは15〜
55に限定される。
の示すDSC曲線での最大吸熱ピーク温度より20℃低
い温度以上、70℃高い温度以下で溶融混練する。
溶融混練することにより、結着樹脂中に細かく分散され
ているワックス成分が先に熱溶融し、溶融混練時の結着
樹脂の溶融粘度を効率的に下げトナー構成成分の分散に
必要な力以上の剪断力が結着樹脂にかかることが抑制さ
れるため、結着樹脂の分子鎖、特に高分子鎖の切断を防
止できるからである。ワックスの融点より20℃低い温
度未満で混練した場合にはワックスが熱溶融する前に結
着樹脂に剪断力が強く働き高分子鎖の切断が生じてしま
うことがある。
以上で溶融混練した場合、ワックス成分の溶融粘度が極
端に下がり、同時に結着樹脂の溶融粘度も必要以上に低
下し、ワックス成分の再凝集、他材料(荷電制御剤,着
色剤,磁性材料等)の分散不良を生じてしまうことがあ
る。
度以上、好ましくはワックスの融点以上でかつワックス
の融点より60℃高い温度以下、好ましくはワックスの
融点より50℃高い温度以下で溶融混練することが、分
散及び分子鎖切断防止のために良い。
ベント口をエアー吸引することで残留モノマー、残留溶
剤の少ないトナーを得ることができる。尚、予め結着樹
脂中にワックス成分を溶液ブレンドすることで該結着樹
脂中の脱溶剤が容易になり有効である。
件を特定することで、トナー組成物中の構成成分の分散
状態を高め、尚且つ、該バインダー樹脂の分子量変化を
必要最小限に留めることが可能となる。その結果、トナ
ー化した後でも上述した個々のトナー構成材料の特質を
損うことなく、トナーの諸特性を高度に達成することが
できる。
いて、図1の概略構成図を基に説明する。
下、感光体と記す)であり、該感光体1はアルミニウム
の如き導電性基層10bと、その外面に形成した光導電
層10aとを基本構成層とするものであり、図面上時計
方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転され
る。
であり、中心の芯金11bとその外周を形成した導電性
弾性層とを基本構成とするものである。帯電ローラー1
1は、感光体10面に押圧力をもって圧接され、感光体
10の回転に伴い従動回転する。V1は帯電ローラー1
1に電圧を印加するための帯電バイアス電源であり、帯
電ローラー11にバイアスが印加されることで感光体1
0の表面が所定の極性・電位に帯電される。次いで画像
露光14によって静電潜像が形成され、トナーを保有す
る現像手段16によりトナー画像として順次可視化され
ていく。
であり、中心の芯金19bとその外周を形成した導電性
弾性層19aとを基本構成とするものである。転写ロー
ラー19は、感光体10面に少なくとも転写時に記録材
Pを介して押圧力をもって圧接され、感光体10の周速
度と等速度或は周速度に差をつけて回転させる。記録材
料Pは感光体10と転写ローラー19との間に搬送され
ると同時に、転写ローラー19にトナーのトリボ電荷と
逆極性のバイアスを転写バイアス電源V2から印加する
ことによって感光体10上のトナー画像が記録材Pの表
面側に転写される。
させた加熱ローラーHaとこれと押圧力をもって圧接さ
れた弾性体の加圧ローラーHbとを基本構成とする定着
器Hへ搬送され、HaとHb間を通過することによって
トナー像が定着される。トナー画像転写後の感光体10
面では転写残りトナーの如き付着汚染物質を、感光体1
0にカウンター方向に圧接した弾性クリーニングブレー
ドを具備したクリーニング装置13で洗浄面化され、更
に除電露光装置30により除電されて、繰り返して作像
される。さらに、フィルムを介してヒーターにより定着
する方法を用いてもよい。
有する画像形成装置では、コロナ帯電或はコロナ転写と
比べて、比較的低電圧のバイアスで感光体の均一な帯電
と十分な転写が可能となるため、放電器自体の小型化や
オゾンの如きコロナ放電生成物の抑制の点で優れてい
る。
ードを用いる方法や、導電性ブラシを用いる方法があ
る。これらの接触帯電手段は、高電圧が不必要になった
り、オゾンの発生が低減するといった効果がある反面、
一般的には部材が直接感光体に接触するがゆえにトナー
融着という弊害が生じやすいが、本発明のトナーを用い
ればそのような問題点が生じないため好ましい。本発明
は、適用される接触帯電手段がどんな方法で、どんな作
用効果を有するかといったことを限定するものではな
く、部材を直接感光体に接触させて帯電させる方法であ
ればすべて本発明に適用可能である。
ス条件としては、ローラーの当接圧が5〜500g/c
mで、直流電圧に交流電圧を重畳したものを用いた時に
は、交流電圧=0.5〜5kVpp、交流周波数=50
〜5kHz、直流電圧=±0.2〜±1.5kVであ
り、直流電圧を用いた時には、直流電圧=±0.2〜±
5kVである。
ては、導電性ゴムが好ましく、その表面に離型性被膜を
設けても良い。離型性被膜としては、ナイロン系樹脂、
PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDC(ポリ塩
化ビニリデン)などが適用可能である。
しては、帯電ローラーと同様のものを用いることがで
き、好ましい転写のプロセス条件としては、ローラーの
当接圧が5〜500g/cmで、直流電圧が±0.2〜
±10kVである。
るが、本発明はなんらこれらに限定されるものではな
い。
DSCの測定結果、及びGPCの測定結果と共に表1に
まとめる。
t%含有するポリエチレンワックスA(本発明)、C30
の高級アルコールを62wt%含有するポリプロピレン
ワックスB(本発明)、C50の高級脂肪族酸を67wt
%含有するポリエチレンワックスC(本発明)、アーゲ
法より合成された炭化水素を分別することにより得られ
たワックスD、チーグラー触媒により低圧重合した炭化
水素を分別することにより得られたワックスE、C22の
高級アルコールを主成分とするワックスa(比較例)、
ポリエチレンの熱分解より得られたワックスb(比較
例)、及び、ポリプロピレンの熱分解より得られたワッ
クスc(比較例)である。
入し、撹拌しながら容器内を十分に窒素で置換した後、
密封し、200℃まで昇温させた。
ン87重量部、アクリル酸−n−ブチル13重量部、及
び、ジ−tert−ブチルパーオキサイド2重量部の混
合液を2.5時間かけて滴下した後、1時間保持し、重
合を完了させ、低分子量重合体(L−1)溶液を得た。
で乾燥させ、得られた低分子量重合体(L−1)を分析
したところ、Mw=8,500、Mn=4,300、P
Mw=7,000、Tg=60℃であった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン68重量部、アクリル酸−n−ブチル27重量
部、マレイン酸モノブチル5重量部、ジビニルベンゼン
0.005重量部、及び、2,2−ビス(4,4−ジ−
tert−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン
(10時間半減期温度;92℃)0.1重量部の混合液
を加え、撹拌し、懸濁液とした。
5℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に24時間
保持した後、ベンゾイルパーオキサイド(10時間半減
期温度;72℃)0.1重量部を追加添加した。更に、
12時間保持して重合を完了した。
重合体(H−1)の酸価(AV=8.0)の2倍当量の
NaOH水溶液を投入し、2時間撹拌を行った。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=180万、M
n=11万、PMw=120万、Tg=60℃であっ
た。
分子量重合体(H−1)25重量部、前記ワックス成分
A(代表される構造式がCH3(CH2)48CH2OHで
表される高級アルコール系ワックス)7重量部とを投入
し、昇温して還流下で撹拌し、予備溶解を行う。この状
態で12時間保持した後、高分子量重合体(H−1)と
ワックス成分Aとの均一な予備溶解液(Y−1)を得
た。この予備溶解液中の固形分のTgは55℃であっ
た。
合体(L−1)の均一溶液260重量部を還流下で混合
した後、溶剤を留去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉
砕してトナー用樹脂組成物(I)を得た。該樹脂組成物
(I)の分子量を測定したところ、7,000と110
万にピークを有し、Mw/Mnは47、Tgは56℃で
あった。
は、0.11重量%、残留キシレン量は890ppm、
未反応スチレン量は80ppmであった。
クロスコープ(ウイルソン社製)で観察したところ、再
凝集もなく非常に良好な分散が確認された。
子量重合体(H−1)25重量部を投入し、昇温して還
流下で12時間撹拌し、高分子量重合体(H−1)の均
一な溶解液を得た。
1)の均一溶液260重量部と還流下で混合した後、溶
剤を留去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉砕してトナ
ー用樹脂組成物(II)を得た。
ところ、7,000と100万にピークを有し、Mw/
Mnは48、Tgは60℃であった。
は、0.22重量%、残留キシレン量は1,600pp
m、未反応スチレン量は250ppmであった。
入し、撹拌しながら容器内を十分に窒素で置換した後、
密封し、200℃まで昇温させた。
ン70重量部とジ−tert−ブチルパーオキサイド2
重量部の混合液を2.5時間かけて滴下した後、1時間
保持し、重合を完了させ、低分子量重合体(L−2)溶
液を得た。
で乾燥させ、得られた低分子量重合体(L−2)を分析
したところ、Mw=3,500、Mn=2,500、P
Mw=3,000、Tg=60℃であった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル23重量
部、ジビニルベンゼン0.001重量部、及び、1,1
−ビス(ジ−tert−ブチルパーオキシ)3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン(10時間半減期温度;9
0℃)0.1重量部の混合液を加え、撹拌し懸濁液とし
た。
5℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に24時間
保持した後、ベンゾイルパーオキサイド(10時間半減
期温度;72℃)0.1重量部を追加添加した。更に、
12時間保持して重合を完了した。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=160万、M
n=15万、PMw=80万、Tg=60℃であった。
(H−2)の溶解液を調製し、該低分子量重合体(L−
2)溶液290重量部と還流下で混合した後、溶剤を留
去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉砕してトナー用樹
脂組成物(III)を得た。
たところ、3,100と80万にピークを有し、Mw/
Mnは48、Tgは58℃であった。
量は、0.26重量%、残留キシレン量は1,800p
pm、未反応スチレン量は390ppmであった。
拌しながら容器内を十分に窒素で置換した後、還流温度
まで昇温させた。
4重量部、アクリル酸−n−ブチル6重量部、及び、
1,1−ビス(ジ−tert−ブチルパーオキシ)3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン2重量部の混合液を
4時間かけて滴下した後、1時間重合させた。その後、
新たにスチレン20重量部、アクリル酸−n−ブチル5
重量部、更に、tert−ブチルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサノエート3重量部を添加し、追加重合を行った
後、溶剤を留去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉砕し
てトナー用樹脂組成物(IV)を得た。
ころ、25,000にピークを有し、15万にショルダ
ーを形成し、Mw/Mnは16、Tgは60℃であっ
た。
は、0.37重量%、残留キシレン量は2,600pp
m、未反応スチレン量は800ppmであった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、前
記低分子量重合体(L−2)50重量部、スチレン75
重量部、アクリル酸−n−ブチル24重量部、ジビニル
ベンゼン1重量部、及び、ベンゾイルパーオキサイド4
重量部の混合液を加え、撹拌し懸濁液とした。
5℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に20時間
保持し、パール状の樹脂組成物(V)を得た。
ころ、3,000にピークを有し、11万にショルダー
を形成し、Mw/Mnは22、Tgは63℃であった。
0.5重量%であった為、水蒸気蒸留と減圧乾燥を繰り
返し、揮発成分量が0.04重量%、未反応スチレン1
70ppm、ベンズアルデヒド量は20ppmにした。
部、及び、ジ−tert−ブチルパーオキサイド2重量
部とした以外は前述の製造例3:低分子量重合体(L−
2)の合成と同様にして、低分子量重合体(L−3)を
得た。
乾燥させ、得られた低分子量重合体(L−3)を分析し
たところ、Mw=35,000、Mn=20,000、
PMw=30,000、Tg=58℃であった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル23重量
部、及び、ベンゾイルパーオキサイド0.1重量部の混
合液を加え、撹拌し懸濁液とした。
0℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に36時間
保持して重合を完了した。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=96万、Mn
=45万、PMw=60万、Tg=60℃であった。
子量重合体(L−1)75重量部、高分子量重合体(H
−3)25重量部を投入し、昇温して還流下で12時間
撹拌、混合した後、有機溶剤を留去し、得られた樹脂を
冷延、固化後粉砕して比較用樹脂組成物(i)を得た。
したところ、30,500と50万にピークを有し、M
w/Mnは29、Tgは59℃であった。
成分は、0.44重量%、残留キシレン量は3,300
ppm、未反応スチレン量は670ppmであった。
部、及び、ジ−tert−ブチルパーオキサイド2重量
部とした以外は前述の製造例3:低分子量重合体(L−
2)の合成と同様にして、低分子量重合体(L−3)を
得た。
で乾燥させ、得られた低分子量重合体(L−4)を分析
したところ、Mw=20,000、Mn=8,000、
PMw=10,000、Tg=58℃であった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル23重量
部、及び、ベンゾイルパーオキサイド0.1重量部の混
合液を加え、撹拌し懸濁液とした。
0℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に24時間
保持して重合を完了した。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=70万、Mn
=30万、PMw=40万、Tg=60℃であった。
子量重合体(L−1)75重量部、高分子量重合体(H
−3)25重量部を投入し、昇温して還流下12時間撹
拌、混合した後、有機溶剤を留去し、得られた樹脂を冷
延、固化後粉砕して比較用樹脂組成物(ii)を得た。
定したところ、30,500と30万にピークを有し、
Mw/Mnは29、Tgは55℃であった。
量成分は、0.31重量%、残留キシレン量は2,10
0ppm、未反応スチレン量は600ppmであった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル23重量
部、及び、ベンゾイルパーオキサイド0.1重量部の混
合液を加え、撹拌し懸濁液とした。
0℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に4時間保
持した後、再度昇温して80℃で36時間保持して重合
を完了した。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=120万、M
n=5万、PMw=105万、Tg=60℃であった。
子量重合体(H−5)150重量部、及び、前記ワック
ス成分a(代表される構造式がCH3(CH2)18CH2
OHで表される高級アルコール系ワックス)90重量部
を投入し、撹拌しながらフラスコ内を充分に窒素で置換
した後、昇温して還流させる。
クリル酸−n−ブチル50重量部、及びアゾビスイソブ
チロニトリル3重量部を溶解した混合物を2.5時間か
けて滴下しながら溶液重合を行った。
去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉砕して比較用樹脂
組成物(iii)を得た。
測定したところ、19900と101万にピークを有
し、Mw/Mnは29、Tgは53℃であった。
発量成分は、0.53重量%、残留キシレン3,400
ppm、未反応スチレン量は1,300ppmであっ
た。
℃に加熱された二軸エクストルーダーで溶融混練した。
この時の該エクストルーダーのL/Dは35であった。
この混練物を冷却後、ハンマーミルで粗粉砕し、更にジ
ェットミルで微粉砕して、得られた粉砕物を風力分級
し、重量平均径6.5μmの分級粉(1)を得た。
造例1〜4]前記樹脂組成物の製造例で得られた樹脂組
成物(II)〜(V)、及び、比較製造例で得られた比
較用樹脂組成物(i)〜(iii)の各々100重量部
に表1に記載のワックス成分を各々7重量部、磁性体微
粉体を100重量部、負荷電性制御剤(アゾ染料系鉄錯
体:前記錯体[I]−7)を2重量部を均一に混合した
後、これを二軸エクストルーダーで溶融混練した。この
混練物を冷却後、前記トナーの製造例1と同様にして、
重量平均径6.5μmの分級粉(2)〜(8)、及び、
比較分級粉(9)〜(12)を得た。
造条件をまとめる。
1.2重量部の疎水性オイル処理シリカ微粉体(BET
比表面積:200m2/g)を乾式混合し、トナー
(1)〜(8)、並びに、比較用トナー(9)〜(1
2)を得た。
5]以上の樹脂組成物の製造例で得られた樹脂組成物
(I)、及び、比較製造例で得られた比較用樹脂組成物
(iii)の各々100重量部にカーボンブラック(B
ET比表面積:130m2/g)5重量部、負荷電性制
御剤(アゾ染料系鉄錯体:前記錯体[II]−1)を3
重量部を用いてL/Dを40とした一軸エクストルーダ
ーで溶融混練した以外は、上記トナー製造例と同様の方
法で重量平均径6.2μmの分級粉と比較用分級粉を得
た。
1.5重量部の疎水性酸化チタン微粉体(BET比表面
積:150m2/g)を乾式混合し、トナー(13)、
並びに、比較用トナー(14)を得た。
トナーの揮発成分、分子量成分、及び、THF不溶分の
測定結果を表3にまとめる。
て説明する。本実施例中では、市販のレーザービームプ
リンターLBP−PX(キヤノン製)を下記の条件に設
定して用いた。
4を参照しながら説明する。
像をネガ(負極性)トナーを用いて現像する反転現像の
装置を例にして説明する。
リンターの断面の概略的説明図である。
は、矢印の方向に回転し、帯電ロール11により暗部電
位(Vd)が−600Vになる様に均一に帯電される。
次に露光装置14により、画像部に露光が行われ、明部
電位(V1)が−150Vの静電潜像が形成される。感
光体ドラム10と現像剤担持体16(磁石17内包)上
の現像剤層を非接触に間隙(300μm)を設定し、交
流バイアス(f=1800Hz、Vpp=1200
V)、及び、直流バイアス(Vdc=−400V)とを
バイアス印加手段Vにより現像剤担持体16に印加しな
がら画像部をネガトナーで現像してトナー像を感光体ド
ラム上に形成した。得られた該トナー像を転写ロール1
9によって転写材上にトナーを転写し、感光体表面上に
残ったトナーをクリーナー13によりクリーニングす
る。一方、感光体ドラム10から分離された転写材Pは
加熱定着装置Hにより転写材P上のトナー画像を定着す
る為に加熱定着処理される。以上の工程を繰り返して画
像形成を行っている。この時、加熱定着装置Hの、加熱
体21の検温素子21dの表面温度は130℃、加熱体
21−加圧ローラー23間の総圧は6kg、加圧ローラ
ーとフィルムのニップは3mmとし、定着フィルム22
には、転写材との接触面にPTEFに導電性物質を分散
させた低抵抗の離型層を有する厚さ50μmの耐熱性ポ
リイミドフィルムを使用した。
剤収納容器15内の現像剤担持体16の背面にスポンジ
製の現像剤塗布ローラーを取り付けて画像形成を行う。
0%Rh)、及び、高温高湿(30℃、80%Rh)環
境下、4枚(A4サイズ)/分のプリントアウト速度
で、本発明に係るトナー、及び、比較用トナーを補給し
ながら連続10,000枚にわたりプリントアウト試験
を行い、得られた画像を下記項目について評価した。ま
た、同時に、用いた画像形成装置とトナーとのマッチン
グも評価した。
リントアウト終了時の画像濃度維持により評価した。
尚、画像濃度は「マクベス反射濃度計」(マクベス社
製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分のプリン
トアウト画像に対する相対濃度を測定した。
(良):1.35以上、1.40未満 △(可):1.00以上、1.35未満 , ×(不
可):1.00未満
を評価した。
個) ○:良好 (欠損3〜5個/100個) △:実用可 (欠損6〜10個/100個) ×:実用不可 (欠損11個以上/100個)
プリントアウト画像の白地部分の白色度と転写紙の白色
度の差から、カブリ濃度(%)を算出し、画像カブリを
評価した。
より定着画像を摺擦し、摺擦前後での画像濃度の低下率
(%)で評価した。
(良):5%以下、10%未満 △(可):10%以上、20%未満, ×(不可):2
0%以上
プリントアウトし、3000枚後の画像上の汚れの程度
により評価した。
(ほとんど発生せず) △: 実用可 , ×: 実用不可
した乾燥器に1週間放置した後、この放置トナーを常温
常湿環境下で同様にプリントアウト試験を行い、得られ
た画像の画像濃度、及び、画像品質から評価した。
トナーの固着の様子とプリントアウト画像への影響を目
視で評価した。
い), ×:実用不可(固着が多く、画像ムラを生じる)
プリントアウト画像への影響を目視で評価した。
の影響はない) △:実用可 (固着や傷があるが、画像への影響が少な
い), ×:実用不可(固着が多く、縦スジ状の画像欠陥を生じ
る)
た。
れの発生の様子を目視で評価した。
(ほとんど発生せず) △: 実用可 , ×: 実用不可
ナーの固着状況を目視で評価した。
(ほとんど発生せず) △: 実用可 , ×: 実用不可
トナー組成物中の揮発成分量を調整し、尚且つ、該トナ
ー組成物を構成する各成分が有する物性を特定すること
により、極めて広い定着可能温度領域を有し、且つ、ド
ット再現性に優れ、カブリのない安定した良好なトナー
画像を長期にわたって形成し得ることが出来た。
Claims (22)
- 【請求項1】 少なくとも結着樹脂と着色剤とワックス
成分を分散させた組成物で形成されたトナーにおいて、 (a)該トナー中の揮発成分が0.1重量%未満であ
り、 (b)該ワックス成分が i)示差走査熱量計により測定されるDSC曲線におい
て、昇温時に70〜130℃の領域に最大吸熱ピークを
示し、 ii)該最大吸熱ピークのピーク温度に対して±9℃の
範囲に降温時の最大発熱ピークを有する ことを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 【請求項2】 該トナー中の結着樹脂のテトラヒドロフ
ラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマト
グラフィー(GPC)の分子量分布において、分子量
2,000〜3万の領域にメインピークを有し、且つ、
分子量10万を超える領域にサブピーク、又はショルダ
ーを有することを特徴とする請求項1に記載の静電荷像
現像用トナー。 - 【請求項3】 該トナー中の結着樹脂は、実質的にTH
F不溶分を含まず、THF可溶分のGPCの分子量分布
において、分子量1,000以下を示す低分子量成分の
面積比が15%以下であり、且つ、分子量100万以上
を示す高分子量成分の面積比が0.5〜25%であるこ
とを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用
トナー。 - 【請求項4】 該トナー中の結着樹脂のTHF可溶分の
GPCの分子量分布において、分子量10万以上の領域
に相当する高分子量成分が、多官能性重合開始剤、及び
/又は多官能性不飽和単量体を用いて得られた重合体成
分であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに
記載の静電荷像現像用トナー。 - 【請求項5】 該ワックス成分が下記一般式 R−Y [R:炭化水素基を示す。 Y:水酸基,カルボキシ基,アルキルエーテル基,エス
テル基,スルホニル基を示す。]を有するGPCによる
重量平均分子量が3,000以下の化合物を60重量%
以上含有することを特徴とする請求項1に記載の静電荷
像現像用トナー。 - 【請求項6】 前記トナーが、嵩密度が0.35g/c
m3以上である磁性粒子を含有することを特徴とする請
求項1乃至5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナ
ー。 - 【請求項7】 揮発成分を0.1〜0.3重量%含む結
着樹脂を製造し、次いでこれに少なくとも着色剤、及
び、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線におい
て昇温時に70〜130℃の領域に最大吸熱ピークを示
し、該最大吸熱ピークのピーク温度に対して±9℃の範
囲の降温時の最大発熱ピークを有するワックス成分を混
合した後、該揮発成分が0.1重量%未満になるまで溶
融混練する工程を含むことを特徴とするトナーの製造方
法。 - 【請求項8】 該結着樹脂が多官能性重合開始剤、及び
/又は多官能性不飽和単量体を用いて得られた分子量1
0万以上の高分子量重合体を含有することを特徴とする
請求項7に記載のトナーの製造方法。 - 【請求項9】 該ワックス成分が下記一般式 R−Y [R:炭化水素基を示す。 Y:水酸基,カルボキシ基,アルキルエーテル基,エス
テル基,スルホニル基を示す。]を有するGPCによる
重量平均分子量が3,000以下の化合物を60重量%
以上含有することを特徴とする請求項7に記載のトナー
の製造方法。 - 【請求項10】 外部より帯電部材に電圧を印加し被帯
電体に帯電を行う帯電工程と、帯電している被帯電体に
静電荷像を形成する工程と、静電荷像をトナーによって
現像してトナー画像を形成する現像工程と、外部より転
写部材に電圧を印加しトナー画像を転写体上に転写する
転写工程と、トナー画像を記録材上に加熱定着する定着
工程と、転写後の被帯電体表面をクリーニング部材でク
リーニングするクリーニング工程とを有する画像形成方
法であり、 該トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤とワックス成
分を分散させた組成物で形成されており、 (a)該トナー中の揮発成分が0.1重量%未満であ
り、 (b)該ワックスが i)示差走査熱量計により測定されるDSC曲線におい
て、昇温時に70〜130℃の領域に最大吸熱ピークを
示し、 ii)該最大吸熱ピークのピーク温度に対して±9℃の
範囲に降温時の最大発熱ピークを有する ことを特徴とする画像形成方法。 - 【請求項11】 該ワックス成分が下記一般式 R−Y [R:炭化水素基を示す。 Y:水酸基,カルボキシ基,アルキルエーテル基,エス
テル基,スルホニル基を示す。]を有するGPCによる
重量平均分子量が3,000以下の化合物を60重量%
以上含有することを特徴とする請求項10に記載の画像
形成方法。 - 【請求項12】 該加熱定着工程が、オフセット防止用
液体の供給がない、或いは、定着器クリーナーを有しな
い加熱定着装置により、トナー画像を記録材に加熱定着
することを特徴とする請求項10に記載の画像形成方
法。 - 【請求項13】 該加熱定着工程が、固定支持された加
熱体と該加熱体に対向圧接し、且つ、フィルムを介して
該加熱体に密着させる加圧部材とにより、トナー画像を
記録材に加熱定着することを特徴とする請求項10に記
載の画像形成方法。 - 【請求項14】 該帯電工程が、帯電部材を被帯電体に
接触させて、外部より帯電部材に電圧を印加し、被帯電
体を帯電することを特徴とする請求項10に記載の画像
形成方法。 - 【請求項15】 静電潜像担持体上の静電潜像を現像剤
により現像し、転写装置を介して該現像画像を転写材へ
静電転写する工程の際に、該静電潜像担持体と転写装置
とが当接することを特徴とする請求項10に記載の画像
形成方法。 - 【請求項16】 トナーを表面に担持して静電潜像担持
体との間で形成される現像領域に搬送する現像剤担持体
の表面に、導電性微粒子を含有した被覆層が形成されて
いる現像装置を用いることを特徴とする請求項10に記
載の画像形成方法。 - 【請求項17】 トナーが、請求項2乃至4、及び6の
いずれかに記載のトナーである請求項10乃至16のい
ずれかに記載の画像形成方法。 - 【請求項18】 多官能性重合開始剤、及び/又は、多
官能性不飽和単量体を用いて得られた分子量10万以上
の高分子量重合体成分と、 示差走査熱計により測定されるDSC曲線において昇温
時に70〜130℃の領域に最大吸熱ピークを示し、該
最大吸熱ピークのピーク温度に対して±9℃の範囲に降
温時の最大発熱ピークを有するワックス成分を含有する
トナー用樹脂組成物であって、該トナー用樹脂組成物中
の揮発成分が0.2重量%未満であることを特徴とする
トナー用樹脂組成物。 - 【請求項19】 該ワックス成分が下記一般式 R−Y [R:炭化水素基を示す。 Y:水酸基,カルボキシ基,アルキルエーテル基,エス
テル基,スルホニル基を示す。]を有するGPCによる
重量平均分子量が3,000以下の化合物を60重量%
以上含有することを特徴とする請求項18に記載のトナ
ー用樹脂組成物。 - 【請求項20】 低分子量領域を構成する低分子量重合
体成分と高分子量領域を構成する高分子量重合体成分、
及び、ワックス成分を有機溶剤に溶、又は、分散せしめ
た後、有機溶剤を除去して得られたものであることを特
徴とするトナー用樹脂組成物の製造方法。 - 【請求項21】 多官能性重合開始剤、及び/又は、多
官能性不飽和単量体を用いて得られた分子量10万以上
の高分子量重合体成分と、 示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において昇
温時に70〜130℃の領域に最大吸熱ピークを示し、
該最大吸熱ピークのピーク温度に対して±9℃の範囲に
降温時の最大発熱ピークを有するワックス成分を予め有
機溶剤に溶解又は分散せしめた後、低分子量重合体成分
の有機溶剤溶液と混合し、揮発成分が0.2重量%未満
となる様に有機溶剤を除去することを特徴とする請求項
20に記載のトナー用樹脂組成物の製造方法。 - 【請求項22】 該ワックス成分が下記一般式 R−Y [R:炭化水素基を示す。 Y:水酸基,カルボキシ基,アルキルエーテル基,エス
テル基,スルホニル基を示す。]を有するGPCによる
重量平均分子量が3,000以下の化合物を60重量%
以上含有することを特徴とする請求項20又は21に記
載のトナー用樹脂組成物の製造方法。
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