JPH05119527A - 電子写真用現像剤の製造方法および電子写真用現像剤 - Google Patents

電子写真用現像剤の製造方法および電子写真用現像剤

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JPH05119527A
JPH05119527A JP3309937A JP30993791A JPH05119527A JP H05119527 A JPH05119527 A JP H05119527A JP 3309937 A JP3309937 A JP 3309937A JP 30993791 A JP30993791 A JP 30993791A JP H05119527 A JPH05119527 A JP H05119527A
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Kazuo Aoki
和夫 青木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子写真用現像剤を製造する際の労力を軽減
し、しかも樹脂と各種現像剤構成材料とを混合する際、
各構成材料の分布を均一にし、さらに溶媒残存量を少な
くする。 【構成】 樹脂溶液と、現像剤構成材料とを混合し、ス
ラリー状の材料8を得る。次いで、材料供給部2により
エンドレスベルト9上に材料8を排出し、ブレード3に
より材料8の薄層81を形成する。次いで加熱器4等で
薄層81を乾燥した後、スクレーパにより薄層81を剥
離する。そして、剥離した材料を粉砕した後、分級す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真用現像剤の製
造方法と、電子写真用現像剤とに関する。
【0002】
【従来の技術】静電潜像を現像する電子写真用現像剤と
しては、非磁性トナーを用いたもの、磁性トナーを用い
たもの、これらの内の1つと磁性キャリヤとを用いたも
の等各種の現像剤が知られている。磁性トナーは、樹脂
と、磁性粉と、その他の各種内添剤とを含有し、非磁性
トナーは、樹脂と、着色剤と、その他の各種内添剤とを
含有する。
【0003】このような樹脂を含む現像剤の製造は、従
来乾式法により行なわれている。その一例では、各原料
組成物の粉末をヘンシェルミキサーにて、十分混合し、
ついで熱溶融混練機にて、混練する。その後、冷却し、
ハンマーミルにて粗粉砕後、ジェットインパクトミルに
て微粉砕を行う。ついで、過剰の微粉域を風力分級機に
て除去後、ヘンシェルミキサーにて流動性改良剤等の各
種外添剤を乾式ミキシング等したのちに、過剰の粗粉域
を風力分級機にて除去し、所定の粒子径分布の現像剤を
得る。
【0004】しかし、乾式法により製造すると、混合、
混練時における各種構成成分の分散性が不十分である。
このため、磁性粉、離型剤等を過剰に含む現像剤や過少
に含む現像剤ができてしまう。この場合、磁性粉が多す
ぎると画像の濃度変化が大きく、磁性粉が少なすぎると
トナー飛散が生じる。また、例えば内添剤としての離型
剤が多すぎると感光体のフィルミングを発生させ、離型
剤が少なすぎるとオフセットが悪化する。このような事
情は、混練時間、温度等の混練条件を変えても同様であ
る。
【0005】また、現像剤を乾式法により製造するに
は、樹脂の粉末を作成する必要がある。このため、例え
ば溶液重合により樹脂を合成した後、樹脂を乾燥させる
ための加熱工程が必ず必要であり、熱溶融混練機にて混
練する際の加熱工程を含めると、合計2回の加熱工程が
必要となる。従って、乾式法による現像剤の製造には多
大な労力を要し、製造コストが増大してしまう。このよ
うな事情から1回の加熱工程あるいは加熱工程なしで現
像剤を製造できれば非常に有益である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、1回
の加熱工程あるいは加熱工程なしで現像剤を製造でき、
しかも磁性粉、離型剤等の各種内添剤の分散性を向上で
きる電子写真用現像剤の製造方法と、電子写真用現像剤
とを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(8)の本発明により達成される。
【0008】(1)樹脂を含有する樹脂溶液と、現像剤
構成材料とを混合して材料を得、前記材料の薄層を形成
して乾燥した後、前記材料を粉砕することを特徴とする
電子写真用現像剤の製造方法。
【0009】(2)前記材料の薄層の厚さが1000μ
m 以下である上記(1)に記載の電子写真用現像剤の製
造方法。
【0010】(3)前記材料の薄層を加熱して前記乾燥
を行なう上記(1)または(2)に記載の電子写真用現
像剤の製造方法。
【0011】(4)前記材料の薄層を減圧室内に入れて
前記乾燥を行なう上記(1)ないし(3)のいずれかに
記載の電子写真用現像剤の製造方法。
【0012】(5)前記材料の薄層をエンドレスベルト
上に形成する上記(1)ないし(4)のいずれかに記載
の電子写真用現像剤の製造方法。
【0013】(6)前記樹脂溶液中の樹脂の含有量が1
5〜65重量%である上記(1)ないし(5)のいずれ
かに記載の電子写真用現像剤の製造方法。
【0014】(7)前記樹脂溶液中の樹脂に対し1〜7
5重量%の現像剤構成材料を混合し、前記乾燥により残
存溶媒量を200ppm 以下とする上記(1)ないし
(6)のいずれかに記載の電子写真用現像剤の製造方
法。
【0015】(8)上記(1)ないし(7)のいずれか
に記載の方法により製造されたことを特徴とする電子写
真用現像剤。
【0016】
【作用】本発明の電子写真用現像剤の製造方法では、溶
液重合等で樹脂を合成した後、樹脂を乾燥することなく
これをそのまま用いる。そして、樹脂溶液と、磁性粉、
離型剤等の現像剤構成材料とを混合した後、薄層化し、
例えば加熱乾燥、減圧乾燥、エアー吹き付け乾燥等して
粉砕する。
【0017】このため、加熱工程が乾燥工程における最
大1回で済み、この結果、労力を軽減でき、製造コスト
を減少できる。
【0018】また、本発明では前記のとおり混合後の材
料の乾燥を、前記材料を薄層化、特に1000μm 程度
以下の厚さに規制して行なう。このため、溶媒、モノマ
ー等の除去を効率的に行なうことができ、短時間で残存
溶媒量を少なく、例えば200ppm 程度以下、特に50
ppm 以下、さらには20ppm 以下にできる。この結果、
残存溶媒による作業者の汚染の問題が解消し、しかも画
像の濃度変化を小さくできる。この場合、本発明以外の
方法、例えばスプレー乾燥、マイクロ波乾燥等で材料の
加熱乾燥を行なうと、短時間で残存溶媒量を少なくする
ことができず、また長時間加熱乾燥を行なっても残存溶
媒量を200ppm 程度以下にすることは困難である。
【0019】また、このような湿式法によって現像剤を
製造することにより、従来の乾式法に比べ、混合の際の
各種現像剤構成材料の分散性を向上させることができ
る。このため、磁性粉、離型剤等の構成材料の含有量を
所望の一定の量に規制できる。この結果、オフセットが
良好となり、トナー飛散が減少し、しかも画像の濃度変
化を小さくできる。従来、トナー等の現像剤の製造に際
しては、乾式法が用いられており、本発明による湿式法
により、従来の乾式法より分散性が向上するのは予想外
のことである。なお、乾式法では、熱溶融混練機による
混練時間、温度等の混練条件が分散性に寄与するが、例
えば長時間混練する等混練条件を変えても本発明の湿式
法並の良好な分散性を得ることは困難である。
【0020】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0021】本発明の電子写真用現像剤の製造方法で
は、まず樹脂を含有する樹脂溶液を用意する。
【0022】この場合、用いる樹脂には特に制限はない
が、特に、スチレン系共重合樹脂が好適である。スチレ
ン系共重合樹脂は、スチレン系単量体と共重合可能なビ
ニル系単量体との共重合反応により得られるものであ
る。
【0023】この場合、共重合可能な単量体としては、
スチレンおよびその誘導体、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−
ブチル、アクリル酸α−エチルヘキシル、アクリル酸α
−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸イソブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル
酸ラウリル、メタクリル酸α−ヒドロキシエチル、メタ
クリル酸ヒドロキシプロピルなどのアクリル酸エステル
またはメタクリル酸エステル類、
【0024】アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミドなどのアミド類、
【0025】その他、ビニルエステル類、エチレン系オ
レフィン類、エチレン系不飽和カルボン酸類などが挙げ
られる。
【0026】その他の樹脂としては、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリ
アミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエ
ーテル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレンな
どが挙げられる。
【0027】これらの樹脂は1種類だけを用いてもよい
が、必要に応じて、2種類以上混合して用いることも出
来る。さらに、これら樹脂の製造法としては、溶液重合
法の他、懸濁重合法、乳化重合法、塊状重合法など、従
来公知の重合法が可能であるが、樹脂溶液をそのまま使
用でき、重合法がきわめて簡便である点で、溶液重合法
が好適である。
【0028】溶液重合法によって得られた樹脂は、加熱
・乾燥処理を行なわずに、そのまま樹脂溶液として使用
される。この際、必要に応じてさらに溶媒を加えたりし
てもよい。
【0029】用いる溶媒としては、樹脂を溶解できるも
のであれば特に制限はないが、ベンゼン、トリオール、
キシロール、シクロヘキサン、メタノール、エタノー
ル、ブタノール、アセトン、THF、MEK、MIB
K、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の公
知の有機溶媒を用いればよい。
【0030】樹脂溶液中の樹脂の含有量は、15〜65
重量%、特に40〜50重量%が好ましい。樹脂分に対
する溶媒の量が多すぎると製造的に不経済であり、少な
すぎると粘度が高すぎたり、未溶解物の発生が生じる。
そして、このような樹脂量の樹脂溶液を用いて、樹脂に
対して1〜75重量%の現像剤構成材料との、混合、分
散を良好に行なうことができる。
【0031】なお、溶液重合法により、樹脂を製造する
際には、重合開始剤、触媒、連鎖移動剤ないし停止剤等
を添加し、重合反応を制御することが好ましい。
【0032】次いで、得られた樹脂溶液と、現像剤構成
材料としての各種内添剤とを混合し、前記内添剤を均質
に分布させる。この場合の混合・分散方法には特に制限
はなく、従来公知の混合ないし混練および分散方法を用
いればよい。なお、混合時間等の諸条件は、混合、分散
方法に応じて適宜決定すればよい。
【0033】用いる内添剤としては、磁性トナー、非磁
性トナーの各種現像剤に用いられるものであれば特に制
限はない。
【0034】例えば磁性トナー、樹脂キャリヤ等を製造
するために添加される内添剤の1つとして磁性粉が挙げ
られる。
【0035】磁性粉としては、鉄、マンガン、コバル
ト、ニッケル、クロムなどの金属ないしそれらの合金
や、酸化クロム、三二酸化鉄、四三酸化鉄などの金属酸
化物や、一般式MO・Fe23 (MはFe、Mn、C
o、Ni、Mg、Zn、Cd、Ba、Li等の1価また
は2価の金属群より選ばれる1種または2種以上の金
属)で表わされるフェライトなど、従来より磁性材料と
して知られているものはいずれも使用可能であり、必要
に応じてこれらを2種以上併用してもよい。
【0036】なお、磁性粉の平均粒子径は、0.01〜
10μm 、特に好ましくは0.05〜3μm のものが好
ましい。磁性トナーの場合、前記樹脂溶液中の樹脂およ
び磁性粉に対する磁性粉量は10〜70重量%、より好
ましくは20〜60重量%であることが好ましい。少な
すぎると、現像器内部での磁石からの磁力が充分伝わら
ず、カブリ、トナー飛散等が悪化してくる。また多すぎ
ると、トナーの定着性が悪化してくる。
【0037】また、本発明の現像剤を製造するための内
添剤の1例として、ワックス類がある。ワックス類は、
定着ロールによる定着の際に発生するいわゆるオフセッ
ト現像対策などのためのものであり、例えば低分子量の
ポリエチレン、ポリプロピレンや脂肪酸の金属塩、シリ
コーン油などが使われる。このような機能を有する離型
剤としては、フッ素樹脂も有効である。これら離型作用
を有する物質はトナー100重量部あたり、0.1〜1
0重量部、より好ましくは1〜5重量部含有させること
が好ましい。
【0038】また、色目調整剤や抵抗制御剤として、カ
ーボンブラックMA−100[三菱化成工業(株)]、
ケッチェンブラックEC−DJ600[ライオンアクゾ
(株)]、671ミロリブルー[大日精化工業
(株)]、導電性酸化チタン[チタン工業(株)]など
の無機ないし有機顔料も使用できる。これらはトナー1
00重量部あたり、0〜10重量部、特に0〜5重量部
含有させることが好ましい。この他、内添剤としては、
電荷制御剤や後述の流動性改良剤、抵抗調整剤等も挙げ
られる。
【0039】非磁性トナーの場合には、着色剤が含有さ
れる。着色剤としては、カーボンブラック、アセチレン
ブラック、チャンネルブラック、アニリンブラック等の
黒色顔料、ダイヤライトエローGR、バリオリールエロ
ー1090などの黄色顔料、パーマネントレッドE5
B、ローダミン2Bなどの赤色顔料、銅フタロシアニ
ン、コバルトブルーなどの青色顔料、ピグメントグリー
ンBなどの緑色顔料、ピラゾロンオレンジなどの橙色顔
料などが挙げられる。このような着色剤は、トナー粒子
100重量部あたり、0.1〜10重量部、より好まし
くは、0.1〜5重量部含有させることが好ましい。
【0040】次いで、このように混合、分散を行なった
後、溶媒、モノマー等を除去するため材料をベース上に
塗布し、薄層化して乾燥する。
【0041】材料の薄層ないし塗膜を形成する方法には
特に制限がなく、従来公知の塗膜形成方法等を用いれば
よいが、特に作業性等の点から、ノズル、ブラシ、ブレ
ード等を用いて行なうことが好ましい。また、用いるベ
ースには特に制限がなく、例えばシート状、薄板状のも
のを使用すればよいが、特にエンドレスベルトが好まし
い。なお、加熱乾燥を行なう場合は、耐熱性の良い材質
のものを用いる。
【0042】薄層の厚さは、1000μm 以下、より好
ましくは300μm 以下、特に好ましくは200μm 程
度以下が好ましい。薄層の厚さが厚すぎると材料の乾燥
が不十分となる。ただし薄層の厚さが薄すぎると効率が
低下し、現像剤構成材料の分離や、工程の巨大化をまね
く。このため、厚さは、1〜1000μm 、より好まし
くは1〜300μm 、特に好ましくは1〜200μm 程
度が好ましい。
【0043】材料の薄層を乾燥する方法には特に制限は
ないが、加熱乾燥、減圧乾燥、空気吹き付け乾燥等のい
ずれかあるいはこれらを組み合わせて行なうことが好ま
しい。この場合、前記のうちでは溶媒残量をより一層少
なくでき、しかも効率的に乾燥を行なうことができる点
から加熱乾燥あるいは加熱乾燥を含む乾燥方法が好まし
く、特に加熱乾燥と、減圧乾燥を含む乾燥方法が好まし
い。また、加熱工程数を減少できる点からは減圧乾燥が
好ましい。
【0044】加熱乾燥の場合、加熱温度は、300℃以
下、特に40〜300℃、とりわけ60〜200℃、さ
らには120〜200℃程度が好ましい。低すぎると材
料の乾燥が不十分となり、高すぎると組成物の熱分解を
引き起こす。加熱時間は5〜3600秒、特に5〜30
0秒程度が好ましい。
【0045】また、減圧乾燥の場合、減圧室内の気圧
は、0.3〜750Torr、特に1〜100Torr程度が好
ましい。気圧が低すぎると設備の大型化、管理のむずか
しさが発生し、高すぎると材料の乾燥が不十分となる。
この場合、薄層化した材料を減圧室内にいれて保持する
時間は、5〜3600秒、特に5〜300秒程度が好ま
しい。
【0046】このようにして乾燥した材料の薄層は、ベ
ースから剥離される。この場合、薄層の剥離方法には特
に制限はないが、スクレーパ等を用いて行なうことが好
ましい。
【0047】次に、材料を塗布するベースとしてエンド
レスベルトを用いた薄層乾燥装置の好適例を図1に示
し、図示例に従って本発明の薄層乾燥工程を具体的に説
明する。薄層乾燥装置1は、エンドレスベルト9と、エ
ンドレスベルト9の進行方向に向かって、順次、材料供
給部2、ブレード3、加熱器4、スクレーパ5、クリー
ニングブラシ7とを有し、図示しないモータによって回
転するローラ10によりエンドレスベルト9が所定の速
度で移動するように構成されている。このような薄層乾
燥装置を用いることにより、材料の乾燥を連続的に行な
うことができるため、作業性が格段と向上する。
【0048】混合されたスラリー状の材料8は、まず材
料供給部2からエンドレスベルト9上に排出され、エン
ドレスベルト9により次々と運ばれる。次いでブレード
3により所望の厚さに規制され、厚さtの薄層81が形
成される。この場合、前述したとおり薄層81の形成方
法には特に制限はない。
【0049】次いで、薄層81は加熱器4により加熱乾
燥される。なお、乾燥方法は前記のとおり加熱乾燥のみ
に限定されるものではない。乾燥した薄層81は、スク
レーパ5によりエンドレスベルト9から剥離ないしかき
取られ容器6内に集められる。なおスクレーパ5の構成
や配置等には特に制限はないが、薄層81の剥離ないし
かき取りを良好に行なえる点から、スクレーパ5のかき
取り面51がエンドレスベルト9の幅方向から進行方向
へ傾くように形成することが好ましい。
【0050】このようにして薄層81が剥離されたエン
ドレスベルト9は、クリーニングブラシ7により残った
材料を除去した後、再び材料供給部2まで移送される。
なお、図示例のように加熱乾燥する場合は、図示しない
冷却器を加熱器4の後段に設けてもよい。
【0051】本発明では、このように材料を薄層化した
後、加熱、減圧あるいは空気吹きつけ等により乾燥し、
材料の溶媒残量を200ppm 以下、特に50ppm 以下、
特に20ppm 程度にすることが好ましい。この場合、溶
媒残量が多すぎると、画像の濃度変化が大となり、物性
の経時変化をおこしたり、また、作業者の汚染が問題と
なってくる。
【0052】次いで、得られた材料を粉砕し、現像剤を
得る。この粉砕以降の製造方法には特に制限はないが、
一つの例として、ハンマーミルにて粗粉砕後、ジェット
インパクトミルにて微粉砕を行う。次いで、過剰の微粉
域を風力分級機にて除去後、ヘンシェルミキサーにて外
添剤および必要に応じ磁性粒子を乾式ミキシング等した
のちに、過剰の粗粉域を風力分級機にて除去し、所定の
粒子径分布の現像剤を得る。この場合、添加される外添
剤には特に制限はなく、流動性改良剤等を外添すること
ができる。
【0053】これらの例として、コロイダルシリカ、酸
化チタン、磁性粉、酸化亜鉛、アルミナなどの金属酸化
物、炭化ケイ素、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、珪酸
カルシウムなどの無機微粉末、PMMA、ポリエチレ
ン、ナイロン、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ベン
ゾグアナミン樹脂、ポリエステルなどのポリマービー
ズ、ポリ4フッ化エチレン、ポリテトラフルオロエチレ
ン、ポリフッ化ビニリデンなどの含フッ素有機微粉末、
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂
肪酸金属塩、カーボンブラック、アセチレンブラック、
チャンネルブラック、アニリンブラック等の黒色顔料な
どが挙げられる。
【0054】なお、これらの物質は1種類だけを用いて
も良いが、必要に応じて、2種類以上を組合せて使用す
ることもできる。これらは、上記のとおり、現像剤粒子
組成中に内添して練りこまれた場合であってもよく、あ
るいは外添されて、現像剤粒子表面に乾式混合された
り、熱的あるいは機械的に固着されている場合など必要
に応じた形態を組合せることができる。さらに各物質
は、表面疎水化処理、表面分散改良処理のためにチタネ
ート系、アルミニウム系、シラン系などのカップリング
剤やシリコーンオイル、その他の有機処理、無機処理を
ほどここともできる。そして、これら外添剤は0.01
〜5μm 程度の粒径とする。また、外添量は0.1〜5
重量%程度とする。
【0055】このような本発明の電子写真用現像剤の製
造方法によって得られる現像剤粒子の平均粒径や磁気特
性等の諸特性の好適範囲は、種類に応じて異なるため以
下好適例を挙げて説明する。
【0056】磁性トナーの場合、磁性トナー粒子の平均
粒子径は、3〜25μm 、より好ましくは3〜20μm
、特に好ましくは4〜12μm であることが好まし
い。
【0057】平均粒子径が小さすぎると、現像剤の流動
性が悪化し、現像剤のケーキングやスリーブ付着が生じ
やすくなり、また大きすぎると、解像度の悪化や、定着
性の不良を生じてくる。トナー粒子の平均粒子径の測定
には、コールターカウンター法により、測定値の体積粒
子径を算出し、その50%平均粒子径を平均粒子径とす
る。コールターカウンター法においては、電解液として
イソトンII(コールターエレクトロニクス社製)を用
い、例えばアパーチャー径100μm のコールターカウ
ンタTA−II(コールターエレクトロニクス社製)を用
いて体積基準の測定を行う。なお、粒子径分布は、一般
に平均粒子径をdとしたとき、2d以上が5%程度以
下、d/2以下が5%程度以下程度のものであることが
好ましい。
【0058】また、磁性トナー粒子の保磁力Hcは、例え
ば5000Oeにて35〜230Oe、特に40〜140Oe
が好ましく、例えば5000Oeにおける飽和磁化σm
は、8〜65emu/g 、特に15〜40emu/g が好まし
い。
【0059】また、非磁性トナーの場合、非磁性トナー
粒子の平均粒子径は、3〜25μm、特に4〜12μm
が好ましく、粒子径分布は、一般に平均粒子径をdとし
た時、2d以上が5%以下、d/2以下が5%以下程度
のものが好ましい。
【0060】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明
をさらに詳細に説明する。
【0061】実施例1 溶媒としてトルエンを用い、溶液重合法によりスチレン
−アクリル酸ブチル共重合体を45重量%含む樹脂溶液
を得た。
【0062】次いで、得られた樹脂溶液と下記トナー組
成物とを20リットル防爆ヘンシェルミキサー中で1500
ppm 60分間混合し、スラリー状にした。
【0063】 トナー組成物(樹脂溶液中の樹脂57重量部に対して) 磁性粉 BL−50[チタン工業社製] 40重量部 平均粒子径:0.35μm 1000Oe 5000Oe σs 66emu/g 86emu/g σr 5emu/g 5emu/g Hc 47Oe 50Oe 比表面積 4.5m2/g、 吸油量24g/100g ポリプロピレン ビスコール550P[三洋化成工業社製]の熱処理品 3重量部 電荷制御剤 アゾ色素の金属錯体アイゼンスピロンブラックTRH[保土谷化 学社製] 1.5重量部
【0064】次いで、図1に示されるエンドレスベルト
を有する薄層乾燥装置を用い、下記の条件にて、材料を
乾燥させた。 材料の薄層の厚さt:100μm 加熱温度:180℃ 加熱時間:15秒
【0065】このようにして得られた材料の残存溶媒量
は20ppm 以下であった。
【0066】次いで、ハンマーミルにて粗粉砕した後、
ジェットインパクトミルにて微粉砕を行った。そして、
過剰の微粉域を風力分級機にて除去後、ヘンシェルミキ
サーにて、下記外添剤を乾式ミキシングしたのちに過剰
の粗粉域を風力分級機にて除去し、所定の粒子径分布の
トナーAを得た。なお、外添剤を含めない場合のトナー
Aの粒子径分布は、体積平均粒子径11μm 、粒子径5
μm 以下0.5%以下、粒子径20μm 以上0.5%以
下であった。また、5000Oeにおける飽和磁化σmは
34emu/g 、5000Oeにおける保磁力Hcは50Oeで
あった。
【0067】外添剤:(トナー100重量部に対して) シリカ R-974[日本アエロジル社製]0.5重量部 ニップシールSS60[日本シリカ社製]0.6重量部
【0068】また、前記トナーAの製造方法において、
樹脂溶液を180℃、48時間、残存溶媒量4800pp
m 以下に乾燥させて、樹脂を粉末状にして用い、この樹
脂とトナー組成物とをヘンシェルミキサーにて混合し
た。次いで熱溶解混練機にて、140℃、滞留時間00
05hr/kg の条件で混練後、冷却した。そして、粉砕工
程以降をトナーAの製造方法と同様にして比較用トナー
Bを得た。また、トナーBの製造方法において、あえて
熱溶解混練機による滞留時間を0.2hr/kg とした他は
同様にして比較用トナーCを得た。さらに、トナーAの
製造方法において、図1に示される薄層乾燥装置にか
え、マイクロ波乾燥とした他は同様にして比較用トナー
Dを得た。なお、トナーDの場合、加熱乾燥後の材料の
残存溶媒量は1900ppm であった。
【0069】得られた各トナーをミクロトームで切断
し、断面を透過型電子顕微鏡(TEM)にして観察した
ところ、トナーAは、樹脂バインダ中に磁性粉等が均一
に分布していたのに対し、トナーAに比べてトナーBお
よびCは不均一であった。
【0070】次いで、各トナーを有機光導電体を感光体
とする、反転型のトナー像転写型電子写真プリンタ内の
現像器に収納した。なお、現像器において、現像スリー
ブは感光体ドラムとの間に微少間隙をおいて平行に配置
され、固定されたローラを内蔵するものである。
【0071】ここで現像スリーブは感光体と逆方向に低
速度で回転され、さらには、現像スリーブに対して現像
バイアスが印加されている。また、現像器内にはトナー
凝集防止用のアジテーターが設けられている。そして、
この現像器において、現像剤は現像スリーブの回転によ
って混合攪拌され、摩擦帯電されつつ、現像スリーブの
周面へと供給される。
【0072】この際、プリンタにおける静電潜像の現像
条件は次の通りである。 スリーブロール:65rpm 径20mm 磁気ロール:固定、8極、表面磁束700G ドラム−スリーブギャップ:0.25mm ブレード−スリーブギャップ:0.23mm 現像バイアス:−350V DC 表面電位:−400V(OPCドラム)
【0073】このような条件にてプリントを繰返し行な
い、下記の評価を行なった。
【0074】1)トナー飛散 実機にて、連続1000枚プリントを行い飛散を目視に
て確認し、ありを×、なしを○とする。
【0075】2)濃度変化巾 東京電色社製 REFLECTOMETER MODEL TC-6Dにおいて、濃
度を測定し、初期プリント時の濃度(A)と連続プリン
ト時の濃度(B)とのΔ濃度=A−Bの最大値を求め
た。
【0076】この場合、初期サンプリング画像をとり、
200枚ごとのピッチで3枚のサンプリングを行いつ
つ、連続1000枚のプリントを行った。また、サンプ
リング時以外の連続プリント中は黒字部が全面積の5%
になる5%印字パターンにて通紙を行った。 ○: Δ濃度≦0.15 △:0.15<Δ濃度≦0.2 ×:0.2 <Δ濃度
【0077】3)高温オフセット 下記定着ロール表面温度での、ロール周期での汚れを評
価した。
【0078】前記の1)トナー飛散、2)濃度変化幅、
3)オフセットの結果は表1に示されるとおりである。
【0079】
【表1】
【0080】表1に示される結果から本発明の効果が明
らかである。なお、トナーAは、キャリヤ引き、解像
度、カブリ、白スジ、スリーブ付着、定着率、ライン再
現力等についても良好であった。
【0081】なお、この他、非磁性トナー、磁性トナー
等を作製し、これらを単独あるいは混合して現像剤と
し、前記と同様の評価を行なったところ同等の結果が得
られた。
【0082】実施例2 実施例1のトナーAの製造方法において、薄層化した材
料の乾燥を、加熱乾燥から減圧乾燥にかえた他は同様に
してトナーE、加熱乾燥から空気吹き付け乾燥にかえた
他は同様にしてトナーF、加熱乾燥に加えて減圧乾燥を
行なった他は同様にしてトナーGを得た。この場合、加
熱条件および乾燥時間は上記トナーAにおけるとおりで
あり、減圧条件は50Torrとした。そして、実施例1と
同様に各評価を行なった。1)トナー飛散、2)濃度変
化巾、3)オフセットの結果は表2に示されるとおりで
ある。
【0083】
【表2】
【0084】表2に示される結果から本発明の効果が明
らかである。
【0085】
【発明の効果】本発明の電子写真用現像剤の製造方法に
よれば、樹脂の乾燥工程が不要であり、このため労力が
格段と減少し、製造コストを減少することができる。し
かも、湿式法であるため、混合の際添加した現像剤構成
材料を均一に分布させることができる。
【0086】そして、本発明では、材料を薄層化して乾
燥を行なう。このため材料の残存溶媒量をきわめて少な
くでき、この結果、特に画像の濃度変化を小さくでき、
しかも作業者の汚染を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真用現像剤の製造方法に用いる
薄層乾燥装置の1例が示される側面図である。
【符号の説明】
1 薄層乾燥装置 2 材料供給部 3 ブレード 4 加熱器 5 スクレーパ 51 かき取り面 6 容器 7 クリーニングブラシ 8 材料 81 薄層 9 エンドレスベルト 10 ローラ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂を含有する樹脂溶液と、現像剤構成
    材料とを混合して材料を得、前記材料の薄層を形成して
    乾燥した後、前記材料を粉砕することを特徴とする電子
    写真用現像剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記材料の薄層の厚さが1000μm 以
    下である請求項1に記載の電子写真用現像剤の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記材料の薄層を加熱して前記乾燥を行
    なう請求項1または2に記載の電子写真用現像剤の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記材料の薄層を減圧室内に入れて前記
    乾燥を行なう請求項1ないし3のいずれかに記載の電子
    写真用現像剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記材料の薄層をエンドレスベルト上に
    形成する請求項1ないし4のいずれかに記載の電子写真
    用現像剤の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記樹脂溶液中の樹脂の含有量が15〜
    65重量%である請求項1ないし5のいずれかに記載の
    電子写真用現像剤の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記樹脂溶液中の樹脂に対し1〜75重
    量%の現像剤構成材料を混合し、前記乾燥により残存溶
    媒量を200ppm 以下とする請求項1ないし6のいずれ
    かに記載の電子写真用現像剤の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載の方
    法により製造されたことを特徴とする電子写真用現像
    剤。
JP3309937A 1991-10-29 1991-10-29 電子写真用現像剤の製造方法および電子写真用現像剤 Withdrawn JPH05119527A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11272013A (ja) * 1998-03-18 1999-10-08 Nippon Carbide Ind Co Inc 静電荷像現像用トナーの製造方法

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JPH11272013A (ja) * 1998-03-18 1999-10-08 Nippon Carbide Ind Co Inc 静電荷像現像用トナーの製造方法

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