JPH05119525A - 電子写真用現像剤の製造方法および電子写真用現像剤 - Google Patents

電子写真用現像剤の製造方法および電子写真用現像剤

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JPH05119525A
JPH05119525A JP3309935A JP30993591A JPH05119525A JP H05119525 A JPH05119525 A JP H05119525A JP 3309935 A JP3309935 A JP 3309935A JP 30993591 A JP30993591 A JP 30993591A JP H05119525 A JPH05119525 A JP H05119525A
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tank
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Kazuo Aoki
和夫 青木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子写真用現像剤を製造する際の労力を軽減
し、しかも樹脂と各種現像剤構成材料とを混合する際、
各構成材料の分布を均一にし、さらに溶媒残存量を少な
くする。 【構成】 樹脂溶液と、現像剤構成材料とを混合し、ス
ラリー状の材料を得る。次いで、減圧したタンク9内で
前記材料を好ましくは加熱乾燥する。この場合、回転す
る攪拌翼6により、タンク9の内壁面に前記材料の薄層
を形成し、この薄層の表層部を強制的に繰り返し更新し
ながら前記材料を好ましくは加熱する.。そして、乾燥
後の材料を粉砕した後、分級する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真用現像剤の製
造方法および電子写真用現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】静電潜像を現像する電子写真用現像剤と
しては、非磁性トナーを用いたもの、磁性トナーを用い
たもの、これらと磁性キャリヤとを用いたもの等各種の
現像剤が知られている。磁性トナーは、樹脂と、磁性粉
と、その他の各種内添剤とを含有し、非磁性トナーは、
樹脂と、着色剤と、その他の各種内添剤とを含有する。
【0003】このような樹脂を含む現像剤の製造は、従
来乾式法により行なわれている。その一例では、各原料
組成物の粉末をヘンシェルミキサーにて十分混合し、つ
いで熱溶融混練機にて混練する。その後、冷却し、ハン
マーミルにて粗粉砕後、ジェットインパクトミルにて微
粉砕を行う。ついで、過剰の微粉域を風力分級機にて除
去後、ヘンシェルミキサーにて流動性改良剤等の各種外
添剤を乾式ミキシング等したのちに、過剰の粗粉域を風
力分級機にて除去し、所定の粒子径分布の現像剤を得
る。
【0004】しかし、乾式法により製造すると、混合、
混練時における各種構成成分の分散性が不十分である。
このため、磁性粉、離型剤等を過剰に含む現像剤や過小
に含む現像剤ができてしまう。この場合、磁性粉が多す
ぎると画像の濃度変化が大きく、磁性粉が少なすぎると
トナー飛散が生じる。また、例えば内添剤としての離型
剤が多すぎると感光体へのフィルミングを発生させ、離
型剤が少なすぎるとオフセットが悪化する。このような
事情は、混練時間、温度等の混練条件を変えても同様で
ある。
【0005】また、現像剤を乾式法により製造するに
は、樹脂の粉末を作成する必要がある。このため、例え
ば溶液重合により樹脂を合成した後、樹脂を乾燥させる
ための加熱工程が必ず必要であり、熱溶融混練機にて混
練する際の加熱工程を含めると、合計2回の加熱工程を
別々に行うことが必要となる。従って、乾式法による現
像剤の製造には多大な労力を要し、製造コストが増大し
てしまう。このような事情から最大1回の加熱工程で現
像剤を製造できれば非常に有益である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、最大
1回の加熱工程で現像剤を製造でき、しかも磁性粉、離
型剤等の各種内添剤の分散性を向上できる電子写真用現
像剤の製造方法と、電子写真用現像剤とを提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(7)の本発明により達成される。
【0008】(1)樹脂を含有する樹脂溶液と、現像剤
構成材料とを混合して材料を得、減圧したタンク内で、
回転する攪拌翼により前記タンクの内壁面に前記材料の
薄層を形成し、この薄層の表層部を繰り返し更新しなが
ら前記材料を乾燥した後、前記材料を粉砕することを特
徴とする電子写真用現像剤の製造方法。
【0009】(2)前記攪拌翼は、回転軸に対し傾斜し
て設けられ、前記回転軸の長手方向に複数枚形成されて
いる上記(1)に記載の電子写真用現像剤の製造方法。
【0010】(3)前記乾燥が加熱乾燥である上記
(1)または(2)に記載の電子写真用現像剤の製造方
法。
【0011】(4)前記加熱温度が300℃以下である
上記(1)または(2)に記載の電子写真用現像剤の製
造方法。
【0012】(5)前記タンク内の気圧が0.3〜75
0Torrである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載
の電子写真用現像剤の製造方法。
【0013】(6)前記樹脂溶液中の樹脂含有量が15
〜65重量%であり、この樹脂に対し1〜75重量%の
現像剤構成材料を混合し、溶媒残量が200ppm 以下と
なるように乾燥を行う上記(1)ないし(5)のいずれ
かに記載の電子写真用現像剤の製造方法。
【0014】(7)上記(1)ないし(6)のいずれか
に記載の方法により製造されたことを特徴とする電子写
真用現像剤。
【0015】
【作用】本発明の電子写真用現像剤の製造方法では、例
えば溶液重合で樹脂を合成した後、樹脂を乾燥すること
なくこれをそのまま用いる。そして、樹脂溶液と、磁性
粉、離型剤等の現像剤構成材料とを混合した後、乾燥さ
せて粉砕する。この乾燥は、加熱によることが好まし
い。このため、加熱工程が乾燥工程での最大1回で済
み、この結果、工程数や労力を軽減でき、製造コストを
低減できる。
【0016】また、本発明では、前記混合後の材料の乾
燥を減圧したタンク内で行なう。この際、タンク内で回
転する攪拌翼によりタンク内壁面に前記材料の薄層を形
成し、この薄層の表層部を強制的に繰り返し更新しなが
ら、好ましくは加熱する。このため、溶媒、モノマー等
の除去を効率的に行なうことができ、短時間で残存溶媒
量を少なく、例えば200ppm 程度以下、特に50ppm
以下、さらには20ppm 以下にできる。この結果、残存
溶媒による作業者の汚染の問題が解消し、しかも画像濃
度の変化を小さくできる。
【0017】この場合、本発明以外の方法、例えばスプ
レー乾燥、マイクロ波乾燥等で材料の加熱乾燥を行なう
と、短時間では残存溶媒量を少なくすることができず、
また長時間加熱乾燥を行なっても残存溶媒量を200pp
m 程度以下、特に50ppm 以下、さらには20ppm 以下
にすることは困難である。
【0018】また、このような湿式法によって現像剤を
製造することにより、従来の乾式法に比べ、混合の際の
各種現像剤構成材料の分散性を向上させることができ
る。このため、磁性粉、離型剤等の構成材料の含有量を
所望の一定の量に規制できる。この結果、オフセットが
良好となり、トナー飛散が減少し、しかも画像の濃度変
化を小さくできる。従来、トナー等の現像剤の製造に際
しては、乾式法が用いられており、本発明による湿式法
により、従来の乾式法より分散性が向上するのは予想外
のことである。なお、乾式法では、熱溶融混練機による
混練時間、温度等の混練条件が分散性に寄与するが、例
えば長時間混練する等、混練条件を変えても本発明の湿
式法並の良好な分散性を得ることは困難である。
【0019】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0020】本発明の電子写真用現像剤の製造方法で
は、まず樹脂を含有する樹脂溶液を用意する。
【0021】この場合、用いる樹脂には特に制限はない
が、特に、スチレン系共重合樹脂が好適である。スチレ
ン系共重合樹脂は、スチレン系単量体と共重合可能なビ
ニル系単量体との共重合反応により得られるものであ
る。
【0022】この場合、共重合可能な単量体としては、
スチレンおよびその誘導体、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−
ブチル、アクリル酸α−エチルヘキシル、アクリル酸α
−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸イソブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル
酸ラウリル、メタクリル酸α−ヒドロキシエチル、メタ
クリル酸ヒドロキシプロピルなどのアクリル酸エステル
またはメタクリル酸エステル類、
【0023】アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミドなどのアミド類、
【0024】その他、ビニルエステル類、エチレン系オ
レフィン類、エチレン系不飽和カルボン酸類などが挙げ
られる。
【0025】その他の樹脂としては、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリ
アミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエ
ーテル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレンな
どが挙げられる。
【0026】これらの樹脂は1種類だけを用いてもよい
が、必要に応じて、2種類以上混合して用いることも出
来る。さらに、これら樹脂の製造法としては、溶液重合
法の他、懸濁重合法、乳化重合法、塊状重合法など、従
来公知の各種重合法が可能であるが、樹脂溶液をそのま
ま使用でき、重合法がきわめて簡便である点で、溶液重
合法が好適である。
【0027】溶液重合法で得られた樹脂は、加熱・乾燥
処理を行なわずに、そのまま樹脂溶液として使用され
る。この際、必要に応じてさらに溶媒を加えたりしても
よい。
【0028】用いる溶媒としては、樹脂を溶解できるも
のであれば特に制限はないが、ベンゼン、トリオール、
キシロール、シクロヘキサン、メタノール、エタノー
ル、ブタノール、アセトン、THF、MEK、MIB
K、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の公
知の有機溶媒を用いればよい。
【0029】樹脂溶液中の樹脂の含有量は、15〜65
重量%、特に40〜50重量%が好ましい。樹脂分に対
する溶媒の量が多すぎると製造的に不経済であり、少な
すぎると粘度が高すぎたり、未溶解物の発生が生じる。
そして、このような樹脂量の樹脂溶液を用いて、樹脂に
対して1〜75重量%の現像剤構成材料との、混合、分
散を良好に行なうことができる。
【0030】なお、溶液重合法により、樹脂を製造する
際には、重合開始剤、触媒、連鎖移動剤ないし停止剤等
を添加し、重合反応を制御することが好ましい。
【0031】次いで、得られた樹脂溶液と、現像剤構成
材料としての各種内添剤とを混合し、前記内添剤を均質
に分布させる。この場合の混合・分散方法には特に制限
はなく、従来公知の混合ないし混練および分散方法を用
いればよい。なお、混合時間等の諸条件は、混合、分散
方法に応じて適宜決定すればよい。
【0032】用いる内添剤としては、磁性トナー、非磁
性トナーの各種現像剤に用いられるのであれば特に制限
はない。
【0033】例えば磁性トナーを製造するために添加さ
れる内添剤の1つとして磁性粉が挙げられる。磁性粉と
しては、鉄、マンガン、コバルト、ニッケル、クロム等
の金属ないしそれらの合金や、酸化クロム、三二酸化
鉄、四三酸化鉄などの金属酸化物や、一般式MO・Fe
23 (MはFe、Mn、Co、Ni、Mg、Zn、C
d、Ba、Li等の1価または2価の金属群より選ばれ
る1種または2種以上の金属)で表わされるフェライト
など、従来より磁性材料として知られているものはいず
れも使用可能であり、必要に応じてこれらを2種以上併
用してもよい。
【0034】なお、磁性粉の平均粒子径は、0.01〜
10μm 、特に好ましくは0.05〜3μm のものが好
ましい。磁性トナーの場合、前記樹脂溶液中の樹脂およ
び磁性粉に対する磁性粉量は10〜70重量%、より好
ましくは20〜60重量%であることが好ましい。少な
すぎると、現像器内部での磁石からの磁力が充分伝わら
ず、カブリ、トナー飛散等が悪化してくる。また多すぎ
ると、トナーの定着性が悪化してくる。
【0035】また、本発明の現像剤を製造するための内
添剤の1例として、ワックス類がある。ワックス類は、
定着ロールによる定着の際に発生するいわゆるオフセッ
ト現像対策などのためのものであり、例えば低分子量の
ポリエチレン、ポリプロピレンや脂肪酸の金属塩、シリ
コーン油などが使われる。このような機能を有する離型
剤としては、フッ素樹脂も有効である。これら離型作用
を有する物質はトナー100重量部あたり、0.1〜1
0重量部、より好ましくは1〜5重量部含有させること
が好ましい。
【0036】また、色目調整剤や抵抗制御剤として、カ
ーボンブラックMA−100[三菱化成工業(株)]、
ケッチェンブラックEC−DJ600[ライオンアクゾ
(株)]、671ミロリブルー[大日精化工業
(株)]、導電性酸化チタン[チタン工業(株)]など
の無機ないし有機顔料も使用できる。これらはトナー1
00重量部あたり、0.1〜10重量部、特に0.1〜
5重量部含有させることが好ましい。この他、内添剤と
しては、電荷制御剤や後述の流動性改良剤、抵抗調整剤
等も挙げられる。
【0037】非磁性トナーの場合には、着色剤が含有さ
れる。着色剤としては、カーボンブラック、アセチレン
ブラック、チャンネルブラック、アニリンブラック等の
黒色顔料、ダイヤライトエローGR、バリオリールエロ
ー1090などの黄色顔料、パーマネントレッドE5
B、ローダミン2Bなどの赤色顔料、銅フタロシアニ
ン、コバルトブルーなどの青色顔料、ピグメントグリー
ンBなどの緑色顔料、ピラゾロンオレンジなどの橙色顔
料などが挙げられる。このような着色剤は、トナー粒子
100重量部あたり、0.1〜10重量部、より好まし
くは、0.1〜5重量部含有させることが好ましい。
【0038】次いで、このように混合、分散を行なった
後、溶媒、モノマー等を除去するため材料を好ましくは
加熱乾燥させる。
【0039】この場合、本発明では材料の乾燥を、減圧
したタンク内で行なう。そして、この乾燥の際タンク内
で回転する攪拌翼によりタンク内壁面に前記材料の薄層
を形成し、この薄層の表層部を繰り返し更新しながら好
ましくは加熱する。用いる乾燥装置としては、このよう
な減圧ないし減圧加熱乾燥を行なうことができる機構を
有するものであれば特に制限はないが、その好適例を図
1に示し、以下図示例に従って説明する。
【0040】乾燥装置1は、タンク9と、このタンク9
内で回転し、攪拌翼6が形成されている回転軸7とを有
する。そして、タンク9内の材料入口21側には液分配
盤5、材料出口23側にはスクリュー8がそれぞれ設け
られている。
【0041】この場合、攪拌翼6は、図示されるとお
り、回転軸7の長手方向から回転軸7の周方向に傾斜し
て形成されていることが好ましく、しかも回転軸7の長
手方向に複数枚形成され、攪拌翼列60を構成すること
が好ましい。なお、図示例では攪拌翼列60は、回転軸
7の周囲の4か所に形成されているが、攪拌翼列60の
数には特に制限はない。また、乾燥装置1には、上記出
口3と、タンク9を加熱するための熱媒の出入口となる
熱媒入口41、43および熱媒出口45、47とが設け
られている。
【0042】このような構成の乾燥装置1の材料入口2
1から前記混合、分散後の材料を流入すると、液分配盤
5により前記材料はタンク9の内壁面に一様に分散す
る。そして、回転している攪拌翼6により、前記分散し
た材料は薄層化され、表層部を繰り返し更新されながら
材料出口23側に強制的に移送される。この間、前記材
料は、減圧したタンク9内で好ましくは加熱乾燥され、
最終的にスクリュー8により材料出口23から排出され
る。
【0043】乾燥時のタンク9内の気圧は、0.3〜7
50Torr、より好ましくは1〜100Torr程度が好まし
い。気圧が低すぎると真空発生機の大型化や耐圧性が問
題であり、高すぎると材料の乾燥が不十分となる。
【0044】また、タンク9は加熱することが好ましい
が、その温度は、300℃以下、特に40〜300℃、
特に50〜300℃、とりわけ60〜200℃、さらに
は120〜200℃程度が好ましい。低すぎると材料の
乾燥が不十分となり、高すぎると組成物の熱分解を引き
起こす。また、この他の諸条件は、使用する装置の寸
法、種類等にもよるため適宜選択すればよいが、例えば
タンク9の内壁面と攪拌翼6間の距離、すなわち加熱乾
燥の際薄層化される材料の厚さは通常1〜4mm、特に
1.5〜3.0mm程度である。
【0045】溶媒残量をより一層減少させる等のため、
例えば前記乾燥装置1を2機以上連結して本工程を2回
以上繰り返し行なってもよい。この最、それぞれの加熱
乾燥の諸条件は同一であってもよいが、必要に応じて異
ならせてもよい。
【0046】本発明では、このような乾燥装置を用いる
ことにより、材料の溶媒残量を200ppm 以下、特に5
0ppm 以下、さらには20ppm 以下となるような条件と
すればよい。溶媒残量を少なくすることにより画像濃度
の変化が減少し、また、作業者の汚染を抑制することが
できる。
【0047】次いで、得られた材料を粉砕し、現像剤を
得る。この粉砕以降の製造方法には特に制限はないが、
一つの例として、ハンマーミルにて粗粉砕後、ジェット
インパクトミルにて微粉砕を行う。次いで、過剰の微粉
域を風力分級機にて除去後、ヘンシェルミキサーにて外
添剤および必要に応じ磁性粒子を乾式ミキシング等した
のちに、過剰の粗粉域を風力分級機にて除去し、所定の
粒子径分布の現像剤を得る。この場合、添加される外添
剤には特に制限はなく、流動性改良剤等を外添すること
ができる。
【0048】これらの例として、コロイダルシリカ、酸
化チタン、磁性粉、酸化亜鉛、アルミナなどの金属酸化
物、炭化ケイ素、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、珪酸
カルシウムなどの無機微粉末、PMMA、ポリエチレ
ン、ナイロン、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ベン
ゾグアナミン樹脂、ポリエステルなどのポリマービー
ズ、ポリ4フッ化エチレン、ポリテトラフルオロエチレ
ン、ポリフッ化ビニリデンなどの含フッ素有機微粉末、
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂
肪酸金属塩、カーボンブラック、アセチレンブラック、
チャンネルブラック、アニリンブラック等の黒色顔料な
どが挙げられる。
【0049】なお、これらの物質は1種類だけを用いて
も良いが、必要に応じて、2種類以上を組合せて使用す
ることもできる。これらは、上記のとおり、現像剤粒子
組成中に内添して練りこまれた場合であってもよく、あ
るいは外添されて、現像剤粒子表面に乾式混合された
り、熱的あるいは機械的に固着されている場合など必要
に応じた形態を組合せることができる。さらに各物質
は、表面疎水化処理、表面分散改良処理のためにチタネ
ート系、アルミニウム系、シラン系などのカップリング
剤やシリコーンオイル、その他の有機処理、無機処理を
ほどここともできる。そして、これら外添剤は0.01
〜5μm 程度の粒径とする。また、外添量は0.1〜5
重量%程度とする。
【0050】このような本発明の電子写真用現像剤の製
造方法によって得られる現像剤粒子の平均粒径や磁気特
性等の諸特性の好適範囲は、磁性トナー、非磁性トナー
の種類に応じて異なるため以下好適例を挙げて説明す
る。
【0051】磁性トナーの場合、磁性トナー粒子の平均
粒子径は、3〜25μm 、より好ましくは3〜20μm
、特に好ましくは4〜12μm であることが好まし
い。小さすぎると、現像剤の流動性が悪化し、現像剤の
ケーキングやスリーブ付着が生じやすくなり、また大き
すぎると、解像度の悪化や、定着性の不良を生じてく
る。トナー粒子の平均粒子径の測定には、コールターカ
ウンター法により、測定値の体積粒子径を算出し、その
50%平均粒子径を平均粒子径とする。コールターカウ
ンター法においては、電解液としてイソトンII(コール
ターエレクトロニクス社製)を用い、例えばアパーチャ
ー径100μm のコールターカウンタTA−II(コール
ターエレクトロニクス社製)を用いて体積基準の測定を
行う。なお、粒子径分布は、一般に平均粒子径をdとし
たとき、2d以上が5%程度以下、d/2以下が5%程
度以下程度のものであることが好ましい。
【0052】また、磁性トナー粒子の保磁力Hcは、例え
ば5000Oeにて35〜230Oe、特に40〜140Oe
が好ましく、例えば5000Oeにおける飽和磁化σm
は、8〜65emu/g 、特に15〜40emu/g が好まし
い。
【0053】また、非磁性トナーの場合、非磁性トナー
粒子の平均粒子径は、3〜25μm、特に4〜12μm
が好ましく、粒子径分布は、一般に平均粒子径をdとし
た時、2d以上が5%以下、d/2以下が5%以下程度
のものが好ましい。
【0054】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明
をさらに詳細に説明する。
【0055】実施例1 トルエンを用い、溶液重合法により作られたスチレン−
アクリル酸ブチル共重合体を45重量%含む樹脂溶液を
得た。
【0056】次いで、得られた樹脂溶液と下記トナー組
成物とを混合し、スラリー状にした。
【0057】 トナー組成物(樹脂溶液中の樹脂55重量部に対して) 磁性粉 BL−500[チタン工業社製] 40重量部 平均粒子径: 0.3μm Hc(5000Oe): 80Oe σm(5000Oe): 85emu/g ポリプロピレン ビスコール550P[三洋化成工業社製]の熱処理品 5重量部 電荷制御剤アイゼンスピロンブラックTRH[保土谷化学社製] 1重量部
【0058】次いで、図1に示される高粘度液用薄膜蒸
発機(神鋼パンテック社製EXEVA EX−2)を用
い、下記の条件にて、材料を乾燥させた。
【0059】加熱乾燥装置の伝熱面積:0.2m2(1回
目)、0.2m2(2回目) 攪拌翼の回転数:600rpm (1回目)、300rpm
(2回目) タンク内壁面と攪拌翼の距離:2mm(1回目)、3mm
(2回目) 材料供給量:20リットル/時間(1回目) タンク内の気圧:50Torr(1回目)、5Torr(2回
目) 加熱温度:180℃(1回目)、180℃(2回目) 加熱乾燥処理回数:1回
【0060】このようにして得られた材料の1回目残存
溶媒量は190ppm、最終残存溶媒量は18ppm であっ
た。
【0061】次いで、ハンマーミルにて粗粉砕した後、
ジェットインパクトミルにて微粉砕を行った。そして、
過剰の微粉域を風力分級機にて除去後、ヘンシェルミキ
サーにて、下記外添剤を乾式ミキシングしたのちに過剰
の粗粉域を風力分級機にて除去し、所定の粒子径分布の
トナーAを得た。なお、外添剤を含めない場合のトナー
Aの粒子径分布は、体積平均粒子径11μm 、粒子径5
μm 以下0.5%以下、粒子径20μm 以上0.5%以
下であった。また、5000Oeにおける飽和磁化σmは
34emu/g 、5000Oeにおける保磁力Hcは80Oeで
あった。
【0062】 外添剤:(トナー100重量部に対して) シリカ R-974[日本アエロジル社製] 0.5重量部 ニップシールSS60[日本シリカ社製] 0.6重量部
【0063】これとは別に比較のため、前記トナーAの
製造方法において、樹脂溶液を180℃、48時間、ス
テンレスバット中にて残存溶媒量4800ppm 以下に乾
燥させて、樹脂を粉末状にして用い、この樹脂とトナー
組成物とをヘンシェルミキサーにて混合した。次いで熱
溶融混練機にて140℃、滞留時間0.05hr/kg の条
件で混練後冷却した。そして、粉砕工程以降をトナーA
の製造方法と同様にして比較用トナーBを得た。また、
トナーBの製造方法において、熱溶解混練機における滞
留時間を0.2hr/kg とした他は同様にして比較用トナ
ーCを得た。
【0064】さらに、トナーAの製造方法において、高
粘度液用薄膜蒸発機を用いた加熱乾燥にかえ、マイクロ
波乾燥とした他は同様にして比較用トナーDを得た。な
お、トナーDの場合、加熱乾燥後の材料の残存溶媒量は
1900ppmであった。
【0065】得られた各トナーをミクロトームで切断
し、断面を透過型電子顕微鏡(TEM)にして観察した
ところ、トナーAは、樹脂バインダ中に磁性粉等が均一
に分布していたのに対し、トナーAに比べてトナーBお
よびCは不均一であった。
【0066】次いで、各トナーを有機光導電体を感光体
とする、反転型のトナー像転写型電子写真プリンタ内の
現像器に収納した。なお、現像器において、現像スリー
ブは感光体ドラムとの間に微少間隙をおいて平行に配置
され、固定された磁石ローラを内蔵するものである。こ
こで現像スリーブは感光体と逆方向に低速度で回転さ
れ、さらには、現像スリーブに対して現像バイアスが印
加されている。また、現像器内にはトナー凝集防止用の
アジテーターが設けられている。そして、この現像器に
おいて、現像剤は現像スリーブの回転によって混合攪拌
され、摩擦帯電されつつ、現像スリーブの周面へと供給
される。
【0067】この際、プリンタにおける静電潜像の現像
条件は次の通りである。 スリーブロール:65rpm 、径20mm 磁気ロール:固定、8極、表面磁束700G ドラム−スリーブギャップ:0.25mm ブレード−スリーブギャップ:0.23mm 現像バイアス:−350V DC 表面電位:−400V(OPCドラム)
【0068】このような条件にてプリントを繰返し行な
い、下記の評価を行なった。
【0069】1)トナー飛散 実機にて、連続1000枚プリントを行い飛散を目視に
て確認し、ありを×、なしを○とする。
【0070】2)濃度変化巾 東京電色社製 REFLECTOMETER MODEL TC-6Dにおいて、濃
度を測定し、初期プリント時の濃度(A)と連続プリン
ト時の濃度(B)とのΔ濃度=A−Bの最大値を求め
た。
【0071】この場合、初期サンプリング画像をとり、
200枚ごとのピッチで3枚のサンプリングを行いつ
つ、連続1000枚のプリントを行った。また、サンプ
リング時以外の連続プリント中は黒字部が全面積の5%
になる5%印字パターンにて通紙を行った。 ○: Δ濃度≦0.15 △:0.15<Δ濃度≦0.2 ×:0.2 <Δ濃度
【0072】3)高温オフセット 下記定着ロール表面温度での、ロール周期での汚れを評
価した。
【0073】トナー飛散、濃度変化幅、オフセットの結
果は表1に示されるとおりである。
【0074】
【表1】
【0075】表1に示される結果から本発明の効果が明
らかである。なお、トナーAは、キャリヤ引き、解像
度、カブリ、白スジ、スリーブ付着、定着率、ライン再
現力等についても良好であった。
【0076】なお、この他、非磁性トナー、磁性トナー
等を作製し、これらを単独あるいは混合して現像剤と
し、前記と同様の評価を行なったところ、同等の結果が
得られた。
【0077】実施例2 実施例1のトナーAの製造方法いおいて、材料の加熱乾
燥条件を下記のようにかえてトナーA1〜A5を得た。
各トナーの加熱乾燥後の材料の残存溶媒量は8〜30pp
m であった。
【0078】タンク内気圧:50〜100Torr(1回
目)、1〜10Torr(2回目) 加熱温度:160〜200℃(1回目および2回目) 投入量:20〜40リットル/hr
【0079】そして、実施例1と同様に各評価を行なっ
た。トナー飛散、濃度変化巾、オフセットの結果はすべ
て評価○であった。これらの結果から本発明の効果が明
らかである。
【0080】
【発明の効果】本発明の電子写真用現像剤の製造方法に
よれば、樹脂の乾燥工程が不用であり、このため労力が
格段と減少し、製造コストを減少することができる。し
かも、湿式法であるため、混合の際添加した現像剤構成
材料を均一に分布させることができる。
【0081】そして、本発明では、減圧したタンクの内
壁面に材料の薄層を形成し、この薄層の表層部を繰り返
し更新しながら材料の加熱乾燥を行なう。このため材料
の残存溶媒量をきわめて少なくでき、この結果、特に画
像の濃度変化を小さくでき、しかも作業者の汚染を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真用現像剤の製造方法に用いる
加熱乾燥装置の1例が示される斜視図である。
【符号の説明】
1 乾燥装置 21 材料入口 23 材料出口 3 蒸気出口 41、43 熱媒入口 45、47 熱媒出口 5 液分配盤 6 攪拌翼 60 攪拌翼列 7 回転軸 8 スクリュー 9 タンク

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂を含有する樹脂溶液と、現像剤構成
    材料とを混合して材料を得、減圧したタンク内で、回転
    する攪拌翼により前記タンクの内壁面に前記材料の薄層
    を形成し、この薄層の表層部を繰り返し更新しながら前
    記材料を乾燥した後、前記材料を粉砕することを特徴と
    する電子写真用現像剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記攪拌翼は、回転軸に対し傾斜して設
    けられ、前記回転軸の長手方向に複数枚形成されている
    請求項1に記載の電子写真用現像剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記乾燥が加熱乾燥である請求項1また
    は2に記載の電子写真用現像剤の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記加熱温度が300℃以下である請求
    項1または2に記載の電子写真用現像剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記タンク内の気圧が0.3〜750To
    rrである請求項1ないし4のいずれかに記載の電子写真
    用現像剤の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記樹脂溶液中の樹脂含有量が15〜6
    5重量%であり、この樹脂に対し1〜75重量%の現像
    剤構成材料を混合し、溶媒残量が200ppm以下となる
    ように乾燥を行う請求項1ないし5のいずれかに記載の
    電子写真用現像剤の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の方
    法により製造されたことを特徴とする電子写真用現像
    剤。
JP3309935A 1991-10-29 1991-10-29 電子写真用現像剤の製造方法および電子写真用現像剤 Withdrawn JPH05119525A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11272013A (ja) * 1998-03-18 1999-10-08 Nippon Carbide Ind Co Inc 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP2012002976A (ja) * 2010-06-16 2012-01-05 Canon Inc トナーの製造方法
JP2012128127A (ja) * 2010-12-15 2012-07-05 Canon Inc トナー

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