JPH0841123A - 揮発成分の除去方法 - Google Patents

揮発成分の除去方法

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JPH0841123A
JPH0841123A JP6175136A JP17513694A JPH0841123A JP H0841123 A JPH0841123 A JP H0841123A JP 6175136 A JP6175136 A JP 6175136A JP 17513694 A JP17513694 A JP 17513694A JP H0841123 A JPH0841123 A JP H0841123A
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volatile
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Shoji Kawasaki
尚二 川崎
Kazuo Hashimura
和男 橋村
Shigeo Komatsu
茂雄 小松
Takefumi Suzuki
健文 鈴木
Nobuhiro Hirayama
信廣 平山
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スチレンアクリル共重合体を主成分とする樹
脂組成物中から揮発成分を除去する方法を提供する。 【構成】 揮発成分を除去するに際し、210℃以下の
温度条件で単軸の薄膜蒸発機を用いて脱揮発する。 【効果】 この方法によると極めて揮発成分の少ない樹
脂組成物を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスチレンアクリル共重合
体を主成分とする樹脂組成物中の揮発成分を除去し、揮
発成分含量の少ないスチレンアクリル共重合体を製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、揮発成分の少ない樹脂を製造する
場合に、種々の装置や方法が考え出されているが、その
多くは高温下で減圧することが基本であるため、当初か
ら含まれている揮発成分は除去されるものの、樹脂の解
重合、劣化等で揮発成分の再発生がおきているのが現状
である。また、そういった装置においては、樹脂にかか
るストレスも大きく、機械的劣化、例えば樹脂の粘度低
下が起こる場合もある。従って、樹脂の熱的、機械的劣
化を引き起こすことなく、揮発成分の少ない樹脂の製造
方法が強く望まれている。
【0003】特開昭55−43121には溶融状態のポ
リスチロール樹脂を薄膜蒸発機を使用し樹脂温度220
ないし305℃の範囲に保持し、かつ、樹脂温度と滞留
時間の積を3.5ないし45℃・hrの範囲に保持する
ことにより残存モノマーを除去する方法について開示さ
れている。この方法は、ポリスチロール樹脂のように分
子量の高いスチレンのホモポリマーにおいては有効であ
るが、本発明者の検討によればスチレンアクリル共重合
体においては劣化が激しすぎて使用できなかった。
【0004】特開昭59−126412においても、重
合反応物から未反応物や溶剤等を除去する方法で、複数
本の回転軸を有する攪拌機構を備えた脱気部で処理した
後、切断作用による加熱手段と薄膜蒸発用攪拌手段を備
えた脱気部で処理する方法が開示されているが、複数本
の回転軸を有する攪拌機構および切断作用による加熱手
段を使用すると上記と同様の理由で、樹脂の劣化が激し
いことが判明した。
【0005】特開平6−157640においては2軸の
混練装置を使用して脱揮発する方法が開示されている
が、やはりスチレンアクリル系共重合体の場合、劣化が
激しいことが判った。
【0006】一方、複写機やファックス、プリンター等
に用いられている電子写真法は、光導電性物質を利用し
各種の手段により感光体上に電気的潜像を形成させ、つ
いでかかる潜像をトナーを用いて現像し必要に応じ紙等
の画像支持体上に転写した後、加熱ロール等により定着
し画像を得るものである。ここで用いられるトナー用樹
脂としては種々のものが検討されており、特にスチレン
系、ポリエステル系樹脂は、現在加熱ロール定着用トナ
ー樹脂として幅広く利用されている。しかしながら、従
来から使用されているトナー樹脂さらにはそれらを使用
して製造されたトナーの多くには、残存モノマーが多
く、加熱ロールによる定着時に残存モノマーを揮散し、
環境悪化の原因になっている。また、ドイツのブルーエ
ンジェルの規制のように、揮散スチレン量の規制が開始
されたところもある。
【0007】従来より、トナー樹脂の製造方法として
は、懸濁重合、溶液重合、塊状重合、乳化重合等が用い
られている。これらの製造方法ではそれぞれに残存モノ
マーを減少させるべく対策がとられているが、充分では
ないのが実状である。例えば、特開昭63−70765
には、残存モノマーが200ppm以下であるトナー用
樹脂を使用することおよびその製造方法が開示されてい
る。しかしながらその方法とは懸濁重合をした後、樹脂
のガラス転移点以上の温度で加熱し、重合終了時の水量
に対して5〜50重量%の水を除去することにより樹脂
中の残存モノマーを200ppm以下とする技術が開示
されているのみであり、溶液重合や塊状重合等において
有効な方法については記載がない。特に、懸濁重合で
は、無機や有機の分散安定剤および無機の分散安定助剤
を使用するのが一般的であり、トナー用としては電気的
に影響を及ぼすこれらの副材料の使用を避けて樹脂を製
造できる溶液重合や塊状重合で残存モノマーを低減する
ことのできる方法の確立が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、スチ
レンアクリル系共重合体を含有する樹脂組成物の劣化を
抑えつつ、残存揮発成分を減少させる方法を提供するこ
とである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討を行った結果、ある特定の方
法で脱揮発を行うと、樹脂の劣化を伴うことなく、樹脂
中の揮発成分を低減することができることを発見し、こ
の方法で製造した樹脂を使用すると、トナー化時に残存
モノマー低減の手段を取らなくても、環境を汚染するこ
とがなくかつ揮発スチレンの少ないトナーが得られるこ
とが判り本発明に至った。即ち本発明は、スチレンアク
リル共重合体および揮発成分を含んでなる樹脂組成物か
ら揮発成分を除去するに際し、210℃以下の温度で単
軸の薄膜蒸発機を用いて脱揮発することを特徴とする揮
発成分除去方法である。
【0010】本発明におけるスチレンアクリル共重合体
とは、スチレンおよびα−メチルスチレン等のスチレン
系単量体とアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチ
ル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ラウリル、
アクリル酸ステアリル、アクリル酸ベンジル、アクリル
酸フルフリル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、ア
クリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシブチ
ル、アアクリル酸ジメチルアミノメチルエステル、アク
リル酸ジメチルアミノエチルエステルなどのアクリル酸
エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタ
クリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル
酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリ
ル酸ベンジル、メタクリル酸フルフリル、メタクリル酸
テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒ
ドロキシブチル、メタクリルジメチルアミノメチルエス
テル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルエステルなど
のメタクリル酸エステル類、マレイン酸ジブチル、マレ
イン酸ジオクチル、フマール酸ジブチル、フマール酸ジ
オクチルなどの不飽和二塩基酸ジアルキルエステル類、
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等の含窒素ビ
ニル単量体、アクリル酸、メタクリル酸、ケイヒ酸等の
不飽和カルボン酸類、マレイン酸、無水マレイン酸、フ
マール酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸類、マレ
イン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸
モノブチル、マレイン酸モノオクチル、フマール酸モノ
エチル、フマール酸モノブチル、フマール酸モノオクチ
ルなどの不飽和ジカルボン酸モノエステル類、アクリル
アミド、メタクリルアミド、N置換アクリルアミド、N
置換メタクリルアミド、アクリルアミドプロパンスルホ
ン酸等のアクリル系単量体との共重合体を示す。これら
の共重合体は樹脂中に30%以上含有される。必要に応
じて他の樹脂、例えば、ポリスチレン、ポリエステル、
エポキシ樹脂等とを混合して用いてもよい。
【0011】揮発成分とは、主として未反応のスチレン
やアクリル系単量体または溶液重合において用いたトル
エン、キシレン、エチルベンゼン、ベンゼン、ソルベッ
ソ100、シクロヘキサノン、セロソルブアセテート、
メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、シ
クロヘキサノール等の有機溶剤を指す。その他の成分を
含有していても、特に問題はないが、あまり沸点の高い
成分であると、脱揮発されにくいので好ましくない。
【0012】揮発成分の除去は単軸の薄膜蒸発機を用い
る。単軸の薄膜蒸発機とは、一つの回転軸に液を壁内面
に分散させる手段、薄膜化させつつ下方へ強制的に送り
出す手段を備え、その中を加熱減圧することにより、液
中の揮発成分を除去する装置で、例えば、神鋼パンテッ
ク社製のEXEVA、日立製作所社製の日立傾斜翼コン
トロ、LCI社製TURBA−FILM、ROTO−V
AC、VISTRAN等があげられるが、これらに限定
されるものではない。発明者らの検討によると、2軸あ
るいはそれ以上の軸を有する薄膜蒸発機はその構造状、
樹脂の機械的ストレスが大きく、劣化が激しく、流動性
が上昇し、特に、トナー用として用いるには好ましくな
いことが判明した。
【0013】本発明における揮発成分を除去する温度条
件としては、210℃以下であり、望ましくは205℃
以下、さらに望ましくは200℃未満である。210℃
を超えると、樹脂の熱による劣化が激しく、スチレン等
が熱による劣化で発生し、樹脂中の残存揮発成分が多く
なってしまい好ましくない。下限は好ましくは150℃
以上、好ましくは170℃以上である。
【0014】本願発明のスチレンアクリル共重合体は、
塊状重合や溶液重合またはそれらの併用により得られる
ものの方がそのまま脱揮発工程に移行することができる
ため、工業的には好ましい。しかしながら、乳化重合や
懸濁重合で得た樹脂を単軸の薄膜蒸発機を用いて、脱揮
発しても効果があり、重合方法は特に限定されるもので
はない。
【0015】本発明において、スチレンアクリル共重合
体と揮発成分を含んでなる樹脂組成物の単軸の薄膜蒸発
機中の滞留時間は1〜30分であることが好ましい。1
分より短いと残存揮発成分が多くなり、30分より長い
と樹脂の熱による劣化が起こり、樹脂の解重合によりモ
ノマーが発生し残存揮発成分が多くなる。さらに好まし
くは、1〜20分である。
【0016】さらに、単軸の薄膜蒸発機での脱揮発に供
する樹脂組成物中の揮発成分は50重量%以下であるこ
とが好ましい。この範囲に限定されるわけではないが、
50%を越えると最終的に得られる樹脂中の残存揮発成
分は充分に低下させにくい。好ましくは20重量%以
下、更に好ましくは10重量%以下である。揮発成分の
調節は予め撹拌機を有する容器で脱揮発、あるいは連続
的に減圧した脱気槽に樹脂溶液をフラッシュさせて行う
のが好ましい。
【0017】本発明の方法で揮発成分の除去を行うと、
残存モノマーが300ppm以下に抑えることが可能と
なり、好ましい樹脂が得られる。さらに好ましくは、2
00ppm以下、最も好ましくは100ppm以下の樹
脂が得られる。例えば、上記の方法で製造した残存モノ
マーが300ppm以下の樹脂は、この樹脂を使用して
トナーを製造する場合においても、環境の汚染をおこす
ことの少ないトナーを得ることができる。さらに、20
0ppm以下の樹脂を使用して製造したトナーは環境の
汚染がほとんどないものとなる。さらに、100ppm
以下の樹脂を使用するとトナー製造時になんら手をうた
なくても、環境の汚染がないことが判明した。特に、ド
イツのブルーエンジェルの測定方法においても、全く問
題のないレベルのトナーが得られることが判明した。
【0018】本願発明のスチレンアクリル共重合体をト
ナー組成物として使用する際に使用可能な着色剤、添加
剤等の具体例は次のとうりであるが、特にこれに限定さ
れるものではない。適当な着色剤としては、カーボンブ
ラック、アニリンブルー、アルコイルブルー、クロムイ
エロー、ウルトラマリンブルー、キノリンイエロー、メ
チレンブルー、フタロシアニンブルー、マラカイトグリ
ーン、ローズベンガル、マグネタイト等があげられる。
【0019】添加剤としては、例えばコロイド状シリ
カ、ステアリン酸亜鉛、低分子量ポリプロピレン、ステ
アリン酸アミド、メチレンビスステアロアミド、磁性
粉、元金属染料、ニグロシン、アミン系帯電調整剤、ス
ルホン酸系帯電調整剤、樹脂系帯電調整剤等従来公知の
ものを全て利用出来る。
【0020】さらに、トナーの製造については上記の樹
脂およびその他配合物をヘンシェルミキサ−等で予備混
合後、ニーダー等で温度100〜180℃で溶融混練
し、得られる塊を粉砕、分級して平均粒径5〜15μm
の粒子として電子写真用トナーに供することができる。
【0021】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
る。尚、以降「部」は特にことわらない限り重量部を表
す。 製造例1 反応器にスチレン80部、n−ブチルアクリレート20
部を仕込み、窒素を導入しながら90℃に昇温し、キシ
ロール100部にアゾイソブチロニトリル0.5部を溶
解したものを、10時間かけて連続滴下した。このとき
の、重合率が70%であったので、温度を100℃に上
げて、アゾイソブチロニトリル1.0部を投入後2時間
温度を保持した。同じ操作を2回行い、重合率が98%
まで上がったことを確認した。この樹脂をAとする。 製造例2 製造例1のアゾイソブチロニトリル0.5部を3.0部
にかえた以外は同様の方法で樹脂Bを得た。
【0022】実施例1 樹脂A(樹脂成分50%)を神鋼パンテック社製EXE
VAを用いて脱揮発し、得られた樹脂中の残モノマーお
よび残溶剤をガスクロマトグラフィーで測定した。この
時の脱揮発条件は、温度190℃、滞留時間5分で行っ
た。 実施例2〜7 樹脂Aを攪拌機を有する容器で脱揮発し、樹脂成分をそ
れぞれ70%、95%、99%、99.5%、99.9
%、99.95%に調整した以外は実施例1と同様に脱
揮発を行い、樹脂中の残モノマー、および残溶剤をガス
クロマトグラフィーで測定した。 実施例8〜9 樹脂Bを攪拌機を有する容器で脱揮発し、樹脂成分をそ
れぞれ70%、95%に調整した以外は実施例1と同様
に脱揮発を行い、樹脂中の残モノマー、および残溶剤を
ガスクロマトグラフィーで測定した。 実施例10 樹脂A50部と樹脂B50部を混合攪拌し、樹脂組成を
調整した以外は実施例1と同様に脱揮発を行い、樹脂中
の残モノマー、および残溶剤をガスクロマトグラフィー
で測定した。
【0023】比較例1 樹脂A100部にキシレン20部を加え攪拌し、樹脂成
分を調整(約42%)した以外は、実施例1と同様に脱
揮発を行い、樹脂中の残モノマー、および残溶剤をガス
クロマトグラフィーで測定した。 比較例2 2軸の薄膜蒸発機を用いた以外は実施例1と同様の方法
で脱揮発を行い、樹脂中の残モノマー、および残溶剤を
ガスクロマトグラフィーで測定した。 比較例3 滞留時間を0.5分にかえた以外は実施例1と同様の方
法で脱揮発を行い、樹脂中の残モノマー、および残溶剤
をガスクロマトグラフィーで測定した。
【0024】実施例11〜13 滞留時間をそれぞれ1分、20分、30分にかえた以外
は実施例1と同様の方法で脱揮発を行い、樹脂中の残モ
ノマー、および残溶剤をガスクロマトグラフィーで測定
した。 実施例14〜18 温度をそれぞれ170℃、150℃、200℃、205
℃、200℃にかえた以外は実施例1と同様の方法で脱
揮発を行い、樹脂中の残モノマー、および残溶剤をガス
クロマトグラフィーで測定した。 比較例4 温度を220℃にかえた以外は実施例1と同様の方法で
脱揮発を行い、樹脂中の残モノマー、および残溶剤をガ
スクロマトグラフィーで測定した。
【0025】実施例19〜23 樹脂A50部と樹脂B50部を混合攪拌し、樹脂組成を
調整した後、攪拌機を有する容器で脱揮発して、樹脂成
分70%、95%、99%、99.5%、99%とした
以外は実施例1と同様に脱揮発を行い、樹脂中の残モノ
マー、および残溶剤をガスクロマトグラフィーで測定し
た。 比較例5 樹脂A50部と樹脂B50部さらにキシレン20部を加
えを混合攪拌し、樹脂組成を42%に調整した以外は実
施例1と同様に脱揮発を行い、樹脂中の残モノマー、お
よび残溶剤をガスクロマトグラフィーで測定した。
【0026】上記実施例および比較例の樹脂中の残存モ
ノマー、溶剤量を表1に示した。また、樹脂の粘度とし
て、メルトインデックス値(以下、MI)を温度150
℃、加重2160gで10分間に流出する樹脂の重量を
測定した。MIの変化は樹脂の劣化の程度をを表す指標
となる。
【0027】表1から判るように、スチレンアクリル共
重合体を主成分とする樹脂組成物中の、低揮発成分を除
去するに際し、210℃以下の温度条件で単軸の薄膜蒸
発機を用いて脱揮発することにより、樹脂の劣化を伴う
ことなく、樹脂中の残存モノマーを低減することが可能
となる。
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】実施例24 実施例10、19〜23、比較例5の樹脂を前述の方法
でトナー化し、天井の四隅に扇風機を設けた室温25℃
の容積50m3の部屋に設置した複写機を2時間連続運
転し、複写機の中心から30cm離れた、高さ1.2
m、空気流速が1.25m/秒の箇所をサンプリング箇
所として揮発スチレンを含む空気をサンプリングし、V
DI(VEREIN DEUTSCHER INGEN
IEURE) 3482に従ってスチレン量を定量し
た。また、比較のため、トナー中の残スチレンも測定し
た。尚、複写機は市販のもの(複写スピード 60枚/
分)を用いた。結果を表2に示す。
【0032】 表2 ─────────────────────────────────── 注) 使用樹脂 樹脂中のスチレン量 トナー のスチレン量 揮散スチレン量 (ppm) (ppm) (μg/m3) ─────────────────────────────────── 実施例10の樹脂 185 157 101 実施例19の樹脂 156 122 85 実施例20の樹脂 94 71 41 実施例21の樹脂 39 30 22 実施例22の樹脂 22 20 17 実施連23の樹脂 31 29 23 比較例5の樹脂 387 305 253 ─────────────────────────────────── 注)ブルーエンジェルの規制は110μg/m3以下
【0033】
【発明の効果】表2の結果から判るように、本発明によ
って得られた樹脂を用いることにより、環境に対する汚
染の極めて少ないトナーを得ることができた。このよう
に、本発明の樹脂製造方法は樹脂の劣化を抑えつつ、残
存モノマ−を減少させることが可能であり、揮発成分除
去方法として非常に優れていることが判り、本発明に至
った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 9/087 (72)発明者 鈴木 健文 千葉県茂原市東郷1900番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 平山 信廣 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレンアクリル共重合体および揮発成
    分を含んでなる樹脂組成物から揮発成分を除去するに際
    し、210℃以下の温度で単軸の薄膜蒸発機を用いて脱
    揮発することを特徴とする揮発成分除去方法。
  2. 【請求項2】 前記スチレンアクリル共重合体が、塊状
    重合およびまたは溶液重合により得られたものであるこ
    とを特徴とする請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 単軸の薄膜蒸発機中の前記樹脂組成物の
    滞留時間が1〜30分であることを特徴とする請求項1
    の方法。
  4. 【請求項4】 除去前の揮発成分が50重量%以下であ
    ることを特徴とする請求項1の方法。
  5. 【請求項5】 前記樹脂組成物中の揮発成分量は予め撹
    拌機を有する脱揮槽で脱揮発、あるいは連続的に減圧し
    た脱気槽に樹脂溶液をフラッシュさせて50重量%以下
    に調整したものである請求項4の方法。
  6. 【請求項6】 請求項1の方法を用いて得られたトナー
    用樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項7のトナー用樹脂組成物を含有し
    てなるトナー。
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