JPH11237915A - カートの発進停止制御機構 - Google Patents

カートの発進停止制御機構

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JPH11237915A
JPH11237915A JP10331285A JP33128598A JPH11237915A JP H11237915 A JPH11237915 A JP H11237915A JP 10331285 A JP10331285 A JP 10331285A JP 33128598 A JP33128598 A JP 33128598A JP H11237915 A JPH11237915 A JP H11237915A
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Takashi Sasaki
孝志 佐々木
Masanori Kondo
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Yanmar Diesel Engine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャディーやプレーヤーが乗った状態で、誘
導線に沿って無線操向が可能な、エンジン駆動のカート
であり、かつキャディーやプレーヤーを搭乗可能とした
場合の、特殊な発進停止機構を提供するものである。 【解決手段】 カート道に沿って誘導線を敷設し、該誘
導線に沿って自動操向を可能としたカートであり、該カ
ートは搭載したエンジンにより走行駆動され、かつ座席
とステアリングハンドルとを有し、無人走行と、ステア
リングハンドルを操作しない乗車走行とを可能とし、乗
車した状態でも停止発進操作を可能とし、更に、該カー
トから離れた位置の無線操縦器により、エンジンの自動
起動と停止発進操作を可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カート道の地下に
埋設された誘導線に沿って自動操向可能とした、エンジ
ン駆動式カートの発進停止機構に関する。
【0002】
【発明が解決すべき課題】従来から、バッテリーにより
走行駆動されるカートは公知とされているのである。例
えば特開昭60−49408号公報に記載の技術の如き
である。また、エンジンを搭載し、該エンジンにより走
行駆動されるカートに関しても公知とされているのであ
る。
【0003】しかし、バッテリー駆動の場合には、次の
ような不具合があったのである。即ち、誘導線による無
人操向が可能であるが、バッテリーの容量が小さいの
で、毎日終業後に商用電源から長時間にわたり充電する
必要があり、この作業に労力を要するという不具合があ
ったのである。また、バッテリーカートの場合には、充
電容量の関係から、どうしても大馬力とすることが出来
ないので、キャディーやプレーヤーを同乗させて走行す
ることが不可能であり、キャディーが長時間歩行するこ
とが必要な為に、バッテリーカートを使用している場合
には、キャディーの疲労が大きく、キャディーの求人に
苦労するという不具合があったのである。
【0004】また、エンジンにより走行駆動する場合に
は、次のような不具合があったのである。即ち、馬力が
大きくすることが可能であるので、キャディーやプレー
ヤーを同乗させることが出来るが、この場合には、無人
走行を可能とすると危険であるので、無人走行とすると
安全性の向上が求められていたのである。また、また乗
車走行とすると、多人数が乗ったカートが、フェアウエ
ーを走り回る可能性があり、フェアウエーの芝生の傷み
が激しいという不具合があったのである。また、キャデ
ィーやプレーヤーが乗った状態で、フェアウエーを走行
しないようにする為には、フェアウエーから離れたカー
ト道をゴルフカートが無人走行する必要がある。この為
には、バッテリー駆動の場合には、リモートコントロー
ル制御が容易であるが、エンジン駆動の場合には、停止
の際においてエンジンを停止する必要があるので、エン
ジン駆動のゴルフカートを、誘導線に沿って無線操縦す
るというのは難しい技術であったのである。
【0005】また、搭乗可能なカートをそのまま、無人
操向も可能とすることは、操縦装置や制動機構を、二重
に機構を設ける必要があり、また安全性においても大き
な考慮を払う必要があるので、困難な技術であったので
ある。本発明は、このようなキャディーやプレーヤーが
乗った状態で、誘導線に沿って無線操向が可能な、エン
ジン駆動のカートであり、かつキャディーやプレーヤー
を搭乗可能とした場合の、特殊な発進停止機構を提供す
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の解決すべき課題
は以上の如くであり、次に該課題を解決する為の手段を
説明する。請求項1においては、カート道に沿って誘導
線を敷設し、該誘導線に沿って自動操向を可能としたカ
ートであり、該カートは搭載したエンジンにより走行駆
動され、かつ座席とステアリングハンドルとを有し、無
人走行と、ステアリングハンドルを操作しない乗車走行
とを可能とし、乗車した状態でも停止発進操作を可能と
し、更に、該カートから離れた位置の無線操縦器によ
り、エンジンの自動起動と停止発進操作を可能としたも
のである。請求項2においては、請求項1記載のカート
の発進停止制御機構において、手動操向と自動操向を切
換える手動自動切替え機構を設けたものである。請求項
3においては、請求項2記載のカートの発進停止制御機
構において、該手動自動切替え機構により手動操向に切
換えた場合には、ステアリングハンドル11による操作
を可能とし、自動操向に切替えた場合に、誘導線から機
体が外れたときには、緊急ブレーキ機構により停止すべ
く構成したものである。
【0007】請求項4においては、請求項1記載のカー
トの発進停止制御機構において、該カートから離れた位
置の無線操縦器により、エンジンの自動起動を可能と
し、更に乗車した状態で、アクセルペダルの操作によっ
ても、エンジンの自動起動を可能としたものである。請
求項5においては、請求項1記載のカートの発進停止制
御機構において、駐車ブレーキ機構は、エンジンの起動
と連動して、エンジンの回転数が一定回転に上昇すると
自動的に解除され、またカートの停止により自動的に駐
車ブレーキ状態に制動されるべく構成したものである。
請求項6においては、請求項1記載のカートの発進停止
制御機構において、自動操向中に、前後進切替えレバー
により後進に変速した場合には、自動操向を停止し、緊
急ブレーキ機構により停止すべく構成したものである。
請求項7においては、請求項1記載のカートの発進停止
制御機構において、無線操縦器による自動起動の場合
に、エンジンが起動しない場合には、一定時間を置いて
再度起動操作を繰り返し、数回繰り返しても起動出来な
い場合には、停止モードにより緊急停止状態をとり、エ
ラーモードにより警報を発するものである。
【0008】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。本発明の
カートは種々の用途に利用できるが、本実施例において
は、ゴルフカートとして使用した場合を説明する。図1
は本発明のゴルフカートの全体斜視図、図2は同じく全
体側面図である。ゴルフ場においてはフェアウエーの外
側にカート道が設けられているので、該カート道の下に
誘導線が埋設されている。該誘導線はティーショットの
位置と、セカンドショット・サードショットの位置と、
グリーンの位置の側方に、自動的に停止する為の自動停
止位置が決定されている。また、本発明のゴルフカート
はエンジン駆動でありながら、無人操縦を可能としてお
り、別に取外し可能な無線操縦器を具備している。該無
線操縦器により、自由な位置に停止することが可能であ
る。
【0009】前車輪14・14が操向輪であり、後車輪
15・15が駆動輪である。エンジン室6の内部にエン
ジンEとミッションケースMが配置されており、本発明
の制動機構も、該エンジン室6の内部に配置されてい
る。機体フレームの前端に、障害物センサー機構17が
バンパーを兼用して配置されており、該障害物センサー
機構17の下方に、地中の誘導線を検出する自動操向セ
ンサー機構16が左右に揺動可能に配置されている。障
害物センサー機構17により障害物を検出した橋には、
緊急ブレーキ機構が作動すべく構成されている。
【0010】また、エンジン室6の上には座席10が配
置されており、該座席10の後部には、ゴルフバッグ7
を4組載置するバッグ載置枠12と、4本のパターを挿
入するパター挿入筒13が突設されている。該バッグ載
置枠12は座席10の部分から突出する2本のサポート
杆24と、機体の後部から突設する2本のサポート杆2
5により支持している。また機体フレームFから、上方
へ、一本の後部ルーフサポート19と、前部の2本の前
部ルーフサポート22が配置されている。該前部ルーフ
サポート22の前部にフロントルーフ21を、上部に天
井ルーフ20を載置している。フロントルーフ21及び
天井ルーフ20は全て透明の樹脂板により構成してい
る。
【0011】座席10の前部に操向コラム5が立設され
ており、該操向コラム5からステアリングハンドル11
が斜め方向に突出されている。また該ステアリングハン
ドル11とフロントルーフ21との間に、小物入れ23
が配置されている。また該ステアリングハンドル11の
基部近傍に、手動自動切替え機構であるレバー4が配置
されている。前記手動自動切替えレバー4の下方に、ア
クセルペダル8とブレーキペダル9が配置されている。
また座席10の下方で、エンジン室6の前面に、ミッシ
ョンケースM内のギアの噛合状態を変更する前後進切替
えレバー70が配置されている。自動操向中に、前後進
切替えレバー70により後進に変速した場合には、自動
操向を停止し、緊急ブレーキ機構により停止すべく構成
している。
【0012】次に、図3について説明する。図3はゴル
フカートのエンジン室6と操向コラム5の部分を取り外
した機体フレーム部分の平面図である。機体の前端には
障害物センサー機構17が配置されており、該障害物セ
ンサー機構17の下方の位置には、前述の如く自動操向
センサー機構16が配置されている。また、前車輪14
の間に、左右のナックルアーム38・37が配置されて
おり、ステアリングハンドル11と操向モータMoによ
り操向操作される。該操向モータMoの前部に操舵用パ
ワーユニット36が配置されている。また操向モータM
oの後部には、アクセルペダル8とブレーキペダル9が
配置されている。
【0013】また、オペレーターが足を配置するステッ
プ部分の下面に、リモコン受信器27、メインコントロ
ーラ28と、操舵コントローラ35が配置されている。
エンジン室6の内部の中央には、エンジンEが配置され
ており、該エンジンEの左側の機体フレームFの上に燃
料タンク33が配置されており、該燃料タンク33から
エンジンEへは燃料ポンプ68により送油している。ま
たエンジンEの右側にはマフラー52が配置されて、上
部をマフラーカバー51により被覆している。
【0014】更に、マフラーカバー51の右側にはバッ
テリーBが載置されている。該バッテリーBはエンジン
Eの起動モータ97に送電するものである。またエンジ
ンEの上部に配置された発電機55によりバッテリーB
を充電している。またエンジンEは駆動フレーム42に
よりピッチングと、ある程度のローリングが可能に支持
されており、該駆動フレーム42の上に、ミッションケ
ースMも載置されている。該ミッションケースMから左
右に車軸1・1が突出されて、該車軸1・1の外端部に
後車輪15が配置されている。
【0015】図4はエンジンEとミッションケースMの
近傍の平面図、図5は同じく左側面図、図6は同じく右
側面図、図7は同じく後面図である。機体フレームF
は、図5に示す如く、エンジンEの側方の位置から、上
方に曲げられており、該曲げられた位置から後方へ直線
的に伸びている。該機体フレームFが曲がる寸前の位置
から上方へ、エンジン室6を載置するエンジン室枠50
が突設されている。故に、該エンジン室枠50と機体フ
レームFとは一体的に構成されているのである。該エン
ジン室枠50の後端と、車軸1・1との間には、ショッ
クアブソーバ44・44が介装されている。
【0016】また、機体フレームFの一部に駆動フレー
ム42・42の前端が枢支部43において枢支されてい
る。該枢支部43を中心に駆動フレーム42が上下にピ
ッチング可能に支持されており、また枢支部43の部分
には弾性筒を介装して枢支しているので、駆動フレーム
42が左右に或る程度のローリングを可能としている。
しかし該駆動フレーム42が左右に過剰ローリングしな
いように、駆動フレーム42と機体フレームFとの間
に、図7に示す如く、ラテラルリンク45が介装されて
いる。
【0017】また、エンジンEは駆動フレーム42の上
に、4点の防振装置41・41・41・41により防振
支持されている。また駆動フレーム42の後端より、左
右にブレーキガード40を突出し、後車輪15の車輪ホ
イール32の内部に配置した駐車ブレーキ機構が、地上
面の障害物に接当することの内容に保護している。ま
た、エンジンEの後部に配置されたミッションケースM
に、前後進切替えレバー70からの操作ワイヤー69が
延設されており、また自動制動機構46の部分に、制動
ディスクを押圧する自動制動ワイヤー49が延設されて
いる。またエンジンEの上部に図5に示す如くエアクリ
ーナ76と、アクセルアクチュエータ39が配置されて
いる。起動モータ97はエアクリーナ76と駆動フレー
ム42との間に配置されている。
【0018】また、エンジンEのクランク軸に自動変速
駆動側プーリ48が配置されており、またミッションケ
ースMの入力軸に自動変速入力側プーリ47が介装され
ている。該自動変速入力側プーリ47には付勢バネ55
が介装されている。また、緊急ブレーキ機構とソフトブ
レーキ機構の為に、自動制動ワイヤー49を操作する機
構がミッションケースMの上部に構成されている。また
自動変速入力側プーリ47とミッションケースMとの間
に、自動変速入力側プーリ47に固定されて、走行速度
検出ギア53が固定されており、該走行速度検出ギア5
3の歯の部分の回転を検出する走行速度検出センサー5
4が設けられている。
【0019】図8は本発明の駐車ブレーキ機構とソフト
ブレーキ機構の切替え機構の平面図、図9は同じく側面
図、図10は制動アクチュエータ3の部分の拡大平面
図、図11は同じく制動アクチュエータ3の部分の拡大
側面図、図12は駐車ブレーキ機構の拡大断面図であ
る。ミッションケースMの上部に延設されたエンジン室
枠50の部分に、制動アクチュエータ3の基部が枢支軸
71の部分で枢支されている。該制動アクチュエータ3
は駆動モータ72により駆動され伸縮される。そして該
制動アクチュエータ3の前端はソフト制動アーム62の
先端に枢支されている。該ソフト制動アーム62はエン
ジン室枠50に固定されたブラケット73に固定した枢
支軸63に枢支されており、同様に該枢支軸63には緊
急制動アーム57も枢支されている。
【0020】また、前記制動アクチュエータ3の上方
に、略平行して緊急制動バネ56が配置されており、該
緊急制動バネ56はエンジン室枠50と、緊急制動アー
ム57との間に介装されている。そしてソフト制動アー
ム62の上に、緊急常用切替え体58が枢支軸61の部
分で枢支されており、該緊急常用切替え体58はブレー
キ解除アクチュエータ60から操作ワイヤー59を介し
て操作される該ブレーキ解除アクチュエータ60はソレ
ノイド等により構成されており、緊急に制動する必要の
ある場合において、瞬時に操作ワイヤー59を引っ張っ
て、緊急常用切替え体58を枢支軸61を中心に回動す
ると、緊急常用切替え体58の先端の係止部58aが緊
急制動アーム57と、ソフト制動アーム62との係止状
態を解除する。
【0021】これにより、該緊急制動アーム57は緊急
制動バネ56により瞬時に引き寄せられて、枢支軸63
の反対側の緊急制動アーム57に係止されたディスク制
動ワイヤー62を引っ張って、自動制動機構46を操作
し、ブレーキ軸74に固定された制動ディスク2を挟持
し制動するのである。緊急の必要の無い場合、即ち、誘
導線により、ティグランドやセカンドショットの位置や
サードショットの位置や、グリーン近くで停止する場
合、また無線操縦器により停止させる場合には、制動ア
クチュエータ3の伸縮によりゆっくりと制動をさせるの
である。
【0022】この場合には緊急制動バネ56の付勢力を
押さえて、制動アクチュエータ3の縮小速度により、ソ
フト制動アーム62と緊急制動アーム57が共に回動
し、ゆっくりとソフト制動アーム62を引く操作を行う
のである。該緊急制動アーム57の位置を検出するセン
サー65・66と、ソフト制動アーム62の位置を検出
するセンサー64がブラケット73の上に配置されてお
り、メインコントローラ28に制動状態を確認する信号
を送信している。緊急常用切替え体58は、緊急制動が
作動し、エンジンEが停止し、機体が停止した状態で、
ソフト制動アーム62が、緊急制動バネ56により引き
つけられている緊急制動アーム57よりも内側に戻った
位置で、ブレーキ解除アクチュエータ60により元の位
置に戻されて、再度両アームが係合すべく構成されてい
る。
【0023】自動制動機構46はミッションケースMの
側面に固定されており、ミッションケースMから突出さ
れたブレーキ軸74の先端の制動ディスク2を挟持すべ
く構成されている。これに対して、駐車ブレーキ機構
は、車軸1・1の先端に固定された後車輪15の、車輪
ホイール32の内部に構成されている。そして図12に
おいて示す如く、ブレーキドラム31の内部に制動摩擦
板34が貼設されており、該制動摩擦板34の内部にブ
レーキシューが配置されている。本発明においては、該
車輪ホイール32と制動摩擦板34とを締結ボルト75
により一体化しており、駐車ブレーキ機構をメンテナン
スする場合には、該後車輪15を車軸1・1から外す操
作をするだけで、ブレーキドラム31も同時に車軸1・
1から外れるように構成されているのである。
【0024】そして、該駐車ブレーキ機構のブレーキド
ラム31の部分の下方に、駆動フレーム42から突出し
たブレーキガード40を配置しており、該ブレーキガー
ド40は車軸1・1も同じく、駆動フレーム42の先端
の枢支部43を中心に上下するので、該ブレーキガード
40により駐車ブレーキ機構が、地上から突出した障害
物に接当するのを回避しているのである。
【0025】次に、本発明の制御を示すフローチャート
を説明する。図13は本発明のゴルフカートの自動走行
制御の全体フローチャート、図14は図13の全体フロ
ーチャートの中の走行モード自動サブのルーチンを示す
図面、図15は図14のサブルーチンの中の車速制御モ
ード1のサブルーチンを示す図面、図16は同じく図1
4のサブルーチンの中の車速制御モード2のサブルーチ
ンを示す図面である。
【0026】図13において、全体のフローチャートに
ついて説明する。まず初期設定を行い、次に誘導信号検
出モードにより誘導信号を検出する。次にブレーキ解除
モードにより自動制動機構46のブレーキを解除する。
次に手動/自動を判定する。次に手動の場合には、起動
モード・走行モード・信号停止監視モードを経過する。
次に走行/停止を判定し、停止モードに至る。自動の場
合には、起動モードから走行モードに至る。起動モード
においては、手動時はアクセルペダル8の踏込みにより
起動し、自動時には無線操縦器からの起動信号により起
動する。走行モードにおいては、手動時はアクセルペダ
ル8との連動により速度を制御し、自動時には車速を時
速6キロに制御し、危険な箇所においては、時速3キロ
に制御する。次にステアリング操作モード・信号停止監
視モードを経て、走行/停止を判断し、停止モードに至
る。
【0027】また、走行モードは、図14のようなサブ
ルーチンにより構成されている。そして車速を検出した
状態で、無接触センサからの信号と、障害物センサから
の信号を検出するモードを経て、減速信号の有無を判断
する。そして減速信号を検出しない場合には、時速6キ
ロにセットした状態で図15の車速制御モード1のサブ
ルーチンを通過する。また減速信号が出ている場合に
は、図16の車速制御モード2に沿って、時速3キロに
制御する。該減速はタイマーにより設定された一定時間
(約22秒)だけ減速するのである。これは急な旋回や
下り坂を走行する位置において、誘導線の部分にマグネ
ットを別に配置して、減速信号を発するのである。
【0028】図15においては、一定速度の時速6キロ
により走行すべく車速制御を行う場合のサブルーチンが
開示されている。この場合には、例として6.5キロよ
りも速度が速くなると、アクセルアクチュエータ39の
制御電流を低く設定して、回転数を落とすのであるが、
それでも速度が速くなり、7キロを超えると、制動アク
チュエータ3を作動させて制動を掛けて、6キロまで落
とすのである。6キロよりも低くなると、制動アクチュ
エータ3を解除する。また車速が5.5キロよりも低く
なると、アクセルアクチュエータ39の制御電流を設定
電流よりも高くして、エンジンEの回転数を増速するの
である。
【0029】図16においては、減速信号が無接触セン
サから発せられて、3キロに減速し22秒間走行する場
合の制動アクチュエータ3による車速制御モード2のサ
ブルーチンを開示している。即ち、3.5キロよりも速
くなると、アクセルアクチュエータ39の制御電流を低
回転側に制御するが、それでも増速し、4キロを超える
と制動アクチュエータ3により3キロまで減速する。
2.5キロよりも低下すると、アクセルアクチュエータ
39に増速回転電流が附加される。以上の如く、本発明
においては、ゴルフカートの車速を一定に制御するの
に、アクセルアクチュエータ39によるエンジン回転数
の制御と同時に、制動アクチュエータ3により制動ディ
スク2と自動制動機構46を制御を附加して制御を行っ
ているのである。
【0030】図17は図13の全体フローチャートの中
の信号停止監視モードのサブルーチンを示す図面、図1
8は図17のサブルーチンの中の停止モード1のサブル
ーチンを示す図面、図19は同じく図17のサブルーチ
ンの中の停止モード2のサブルーチンを示す図面であ
る。次に、緊急ブレーキ機構とソフトブレーキ機構につ
いて説明する。該制動制御は、図13の全体のフローチ
ャートの中の信号停止監視モードのサブルーチンに開示
されている。
【0031】図17において示す如く、停止モード1は
ソフトブレーキ機構であるが、該ソフトブレーキ機構が
作動するのは、次の場合である。即ち、誘導線により定
点停止信号が検出された場合において、ティーグラウン
ドやセカンドショットやサードショットやグリーンの場
合である。また、無線操縦器によりクラブの交換の為に
停止信号が出された場合や、無接触停止信号がマグネッ
トにより発せられた場合である。この場合には、アクセ
ルアクチュエータ39によりスロットルを全閉にし、ブ
レーキ解除アクチュエータ60は作動せずに、制動アク
チュエータ3により徐々に自動制動機構46を作動させ
る。同時にスタータ/発電機とエンジン点火ユニットと
燃料ポンプ68を停止する。
【0032】また、次の場合には、図19の緊急ブレー
キ機構を作動させる。即ち、ブレーキペダル9が踏込み
操作された場合、自動モードで誘導線から脱線した場
合、衝突センサー信号を検出した場合、非常停止スイッ
チ信号を検出した場合、障害物センサー機構17が作動
した場合である。緊急ブレーキ機構の場合には、ブレー
キ解除アクチュエータ60により緊急常用切替え体58
を切替えて、緊急制動バネ56により緊急制動アーム5
7を回動させて、一気に自動制動機構46により制動デ
ィスク2を挟持して制動する。同時にスタータ/発電機
とエンジン点火ユニットと燃料ポンプ68を停止する。
【0033】図20は図13に示す全体フローチャート
の中の手動起動モードのサブルーチンを示す図面、図2
1は同じく図13の全体フローチャートの中の自動起動
モードのサブルーチンを示す図面、図22は図21の起
動信号検出モードのサブルーチンを示す図面、図23は
図22のフローチャートの中の起動条件判定モードのサ
ブルーチンを示す図面である。
【0034】図20の手動起動の場合には、アクセルペ
ダル8の位置を検出しており、ゴルフカートに乗車した
キャディーが、アクセルペダル8を踏み込むことによ
り、オートチョークをONとし、アクセルアクチュエー
タ39をONとし、燃料ポンプ68をONとし、燃料カ
ットソレノイドをONとし、エンジン点火ユニットをO
Nにし、起動モータ97をONにする。また、ボルテー
ジレギュレータにより出力電圧の上昇を検知して、起動
状態となっていることを確認する。次にブレーキ解除ア
クチュエータ60をソフト制動アーム62と緊急制動ア
ーム57を一体化する方向に操作し、該状態で制動アク
チュエータ3が、制動状態を解除する方向に操作される
のである。
【0035】次に、図21において自動起動の場合のフ
ローチャートを説明する。まず、図22の起動信号検出
モードにより、起動信号が発信されているかどうかを判
断し、次に再トライアルの為のタイマーをONとし、次
にオートチョーク、アクセルアクチュエータ39、燃料
ポンプ68、燃料カットソレノイド、エンジン点火ユニ
ット、起動モータ97、ボルテージレギュレータにより
起動状態を確認する。そして起動していれば、発車信号
をONにする。それと共に、ブレーキ解除アクチュエー
タ60を、ソフト制動アーム62と緊急制動アーム57
が一体化する方向に操作し、次に制動アクチュエータ3
をブレーキ解除の方向に操作する。
【0036】また、ボルテージレギュレータの段階にお
いて、電圧が上昇しない、非起動の場合には、タイマー
により一定時間が経過した後に、再度起動にトライす
る。そして数回繰り返しても起動出来ない場合には、停
止モードにより緊急停止状態をとり、エラーモードによ
り警報を発する。
【0037】また、図23の自動時の起動条件判定モー
ドにより、誘導線の誘導信号を検出しているかどうかを
検出し、次に障害物センサー機構17がONとなってい
ないか、衝突接触センサーがONとなっていないか、非
常停止スイッチがONとなっていないか、無接触停止信
号がONになっていないかを判定して、図22のサブル
ーチンにより起動信号を判断する。
【0038】本実施例のカートは、エンジンEにより駆
動されるものであるから、高馬力が得られ、キャディー
やプレーヤーが乗車することが可能なのである。また、
従来はエンジン駆動でキャディーやプレーヤーが乗車可
能なカートは、誘導線に沿った自動操向を行うと、危険
な場合があるので、無人走行が不可能とされていたので
ある。本実施例においては、エンジン駆動で乗車が可能
でありながら、無人操向を可能としたものである。この
ようなエンジン駆動の無人操向可能なカートにおいて
は、エンジンEの無線起動が可能であることが必要であ
り、また停止する場合には安全の為に、エンジンEをそ
の都度停止することが必要である。また、無線操縦器に
よるリモコン操縦の場合と、乗車操向の場合の、2系統
の起動・発進・停止機構を具備させる必要があるのであ
る。また、無線操縦器により発進する場合において、エ
ンジンEが起動しない場合には、自動的に一定の時間を
置いて、再度起動操作にトライすべく構成しているので
ある。
【0039】
【発明の効果】本発明は請求項1の如く構成したので、
次のような効果を奏するものである。即ち、無線操縦器
による発車信号によりエンジンEの起動をも可能とした
ので、エンジン駆動式カートでありながら、キャディー
やプレーヤーが乗車しない場合には、無人操向をするこ
とも可能となったのである。また、停車中は無線操縦器
により停止することにより、自動的にエンジンEが停止
し駐車ブレーキが掛かるので、エンジンEを停止してお
くことができて、暴走の危険性のない安全な無人操向の
エンジン駆動カートとすることが出来たのである。ま
た、エンジンによる走行駆動方式でありながら、誘導線
にそった自動操向が可能であり、自動操向においても、
無人走行と乗車走行の両方が可能である。また、自動操
向で乗車走行の場合には、キャディーもプレーヤーもス
テアリングハンドルを操作することなく、誘導線に沿っ
た自動操向に任せることが出来るのである。
【0040】請求項2の如く構成したので、手動自動切
替え機構を構成する手動自動切替えレバー4により、手
動操向に切替えた場合に初めて、ステアリングハンドル
11による操作が可能となるのである。このように手動
自動切替え機構の手動自動切替えレバー4により手動に
切換えることにより、業務終了後に車庫に収納する際の
手動操向ができるのである。
【0041】請求項3の如く構成したので、馬力の大き
いエンジンEにより走行駆動するので、カートが誘導線
からずれた場合において、停止に要する時間がバッテリ
ー駆動の場合よりも遅くなるのであるが、本発明の如
く、緊急ブレーキ機構により制動することにより、エン
ジン駆動の場合でも、直ぐに停止することが可能となっ
たのである。
【0042】また、請求項4の如く構成したので、上記
カートにキャディーやプレーヤーが乗車した場合には、
無線操縦器の操作を行うことなく、アクセルペダル8の
操作のみで、発進停止を行うことができ、かつカートは
誘導線に沿った自動操向状態とすることが出来たのであ
る。
【0043】また、請求項5の如く構成したので、制動
アクチュエータ3とブレーキ解除アクチュエータ60に
より操作される、自動制動機構46はエンジンEの起動
と共に、回転数が一定以上に上昇されると自動的に解除
され、逆にエンジンEの停止と共に、エンジンEの回転
数を判定して一定回転以下になると、自動的に制動され
るので、キャディーやプレーヤーが乗車している場合に
も、坂道での自然発進や暴走が発生しない安全な乗車カ
ートとすることが出来たのである。
【0044】また、請求項6の如く構成したので、キャ
ディーやプレーヤーが間違って、前後進切替えレバー7
0を操作した場合や、機体が誘導線から外れた場合に
は、緊急ブレーキ機構が作用し、かつ機体を停止するの
で、この点でも乗車した人間を安全サイドに誘導するこ
とが可能となったのである。
【0045】また、請求項7の如く構成したので、無線
操縦器によりエンジンEの起動と発進を支持した場合
に、一発で起動出来ない場合には、繰り返し起動トライ
を行うので、発進までいつまでも無線操縦器を操作し続
ける必要がなく、次のプレーに移ることができて、プレ
ーの遅延を導くことが無くなったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカートの全体斜視図である。
【図2】同じく全体側面図である。
【図3】カートのエンジン室6と操向コラム5の部分を
取り外した機体フレーム部分の平面図である。
【図4】エンジンEとミッションケースMの近傍の平面
図である。
【図5】同じく左側面図である。
【図6】同じく右側面図である。
【図7】同じく後面図である。
【図8】本発明の駐車ブレーキ機構とソフトブレーキ機
構の切替え機構の平面図である。
【図9】同じく側面図である。
【図10】制動アクチュエータ3の部分の拡大平面図で
ある。
【図11】同じく制動アクチュエータ3の部分の拡大側
面図である。
【図12】駐車ブレーキ機構の拡大断面図である。
【図13】本発明のカートの自動走行制御の全体フロー
チャートである。
【図14】図13の全体フローチャートの中の走行モー
ド自動サブのルーチンを示す図面である。
【図15】図14のサブルーチンの中の車速制御モード
1のサブルーチンを示す図面である。
【図16】同じく図14のサブルーチンの中の車速制御
モード2のサブルーチンを示す図面である。
【図17】図13の全体フローチャートの中の信号停止
監視モードのサブルーチンを示す図面である。
【図18】図17のサブルーチンの中の停止モード1の
サブルーチンを示す図面である。
【図19】同じく図17のサブルーチンの中の停止モー
ド2のサブルーチンを示す図面である。
【図20】図13に示す全体フローチャートの中の手動
起動モードのサブルーチンを示す図面である。
【図21】同じく図13の全体フローチャートの中の自
動起動モードのサブルーチンを示す図面である。
【図22】図21の起動信号検出モードのサブルーチン
を示す図面である。
【図23】図22のフローチャートの中の起動条件判定
モードのサブルーチンを示す図面である。
【符号の説明】
1 車軸 2 制動ディスク 3 制動アクチュエータ 4 手動自動切替えレバー 5 操向コラム 15 後車輪 31 ブレーキドラム 39 アクセルアクチュエータ 40 ブレーキガード 42 駆動フレーム 56 緊急制動バネ 57 緊急制動アーム 58 緊急常用切替え体 60 ブレーキ解除アクチュエータ 62 ソフト制動アーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G05D 1/00 G05D 1/00 B

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カート道に沿って誘導線を敷設し、該誘
    導線に沿って自動操向を可能としたカートであり、該カ
    ートは搭載したエンジンにより走行駆動され、かつ座席
    とステアリングハンドルとを有し、無人走行と、ステア
    リングハンドルを操作しない乗車走行とを可能とし、乗
    車した状態でも停止発進操作を可能とし、更に、該カー
    トから離れた位置の無線操縦器により、エンジンの自動
    起動と停止発進操作を可能としたことを特徴とするカー
    トの発進停止制御機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のカートの発進停止制御機
    構において、手動操向と自動操向を切換える手動自動切
    替え機構を設けたことを特徴とするカートの発進停止制
    御機構。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のカートの発進停止制御機
    構において、該手動自動切替え機構により手動操向に切
    換えた場合には、ステアリングハンドル11による操作
    を可能とし、自動操向に切替えた場合に、誘導線から機
    体が外れたときには、緊急ブレーキ機構により停止すべ
    く構成したことを特徴とするカートの発進停止制御機
    構。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のカートの発進停止制御機
    構において、該カートから離れた位置の無線操縦器によ
    り、エンジンの自動起動を可能とし、更に乗車した状態
    で、アクセルペダルの操作によっても、エンジンの自動
    起動を可能としたことを特徴とするカートの発進停止制
    御機構。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のカートの発進停止制御機
    構において、駐車ブレーキ機構は、エンジンの起動と連
    動して、エンジンの回転数が一定回転に上昇すると自動
    的に解除され、またカートの停止により自動的に駐車ブ
    レーキ状態に制動されるべく構成したことを特徴とする
    カートの発進停止制御機構。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のカートの発進停止制御機
    構において、自動操向中に、前後進切替えレバーにより
    後進に変速した場合には、自動操向を停止し、緊急ブレ
    ーキ機構により停止すべく構成したことを特徴とするカ
    ートの発進停止制御機構。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のカートの発進停止制御機
    構において、無線操縦器による自動起動の場合に、エン
    ジンが起動しない場合には、一定時間を置いて再度起動
    操作を繰り返し、数回繰り返しても起動出来ない場合に
    は、停止モードにより緊急停止状態をとり、エラーモー
    ドにより警報を発することを特徴とするカートの発進停
    止制御機構。
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