JPH11227415A - 空気入りタイヤおよびその製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤおよびその製造方法

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JPH11227415A
JPH11227415A JP10029717A JP2971798A JPH11227415A JP H11227415 A JPH11227415 A JP H11227415A JP 10029717 A JP10029717 A JP 10029717A JP 2971798 A JP2971798 A JP 2971798A JP H11227415 A JPH11227415 A JP H11227415A
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tread
rubber layer
pneumatic tire
conductive rubber
conductive
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Makoto Kurokawa
真 黒川
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C19/00Tyre parts or constructions not otherwise provided for
    • B60C19/08Electric-charge-dissipating arrangements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D30/00Producing pneumatic or solid tyres or parts thereof
    • B29D30/06Pneumatic tyres or parts thereof (e.g. produced by casting, moulding, compression moulding, injection moulding, centrifugal casting)
    • B29D30/52Unvulcanised treads, e.g. on used tyres; Retreading
    • B29D2030/526Unvulcanised treads, e.g. on used tyres; Retreading the tread comprising means for discharging the electrostatic charge, e.g. conductive elements or portions having conductivity higher than the tread rubber

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Tyre Moulding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗性や低燃費性能などのシリカリッチト
レッド本来の特性を損なうことなく、走行末期まで帯電
防止を確保し得る空気入りタイヤを提供する。この空気
入りタイヤを容易にかつ確実に製造する方法を提供す
る。 【解決手段】 シリカ多量配合系ゴム層を少なくとも表
面部に有するトレッドに帯電防止のための導電性ゴム層
を備える空気入りタイヤにおいて、導電性ゴムシートま
たは導電性セメントからなる上記導電性ゴム層がトレッ
ド幅方向断面において複数本トレッド表面から底面に至
るまで延在する。また、この空気入りタイヤを製造する
にあたり、リカ多量配合系のグリーンゴム層をトレッド
幅よりも狭い帯状シートとし、該帯状シートの長手方向
側面に導電性ゴム層を設け、得られた帯状シートの複数
本を、前記導電性ゴム層がトレッド表面から底面に至る
まで延在するようにしてグリーンカーカス上に順次巻き
付け、トレッドの形成を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリカ多量配合系
(以下「シリカリッチ」と略記する)トレッドゴムを具
備する空気入りタイヤに関し、特には、耐摩耗性や低燃
費性能などのシリカリッチトレッド本来の特性を損なう
ことなく、走行末期まで帯電防止を確保し得る空気入り
タイヤおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の空気入りタイヤにおいては、トレ
ッドゴムにカーボンブラックが適量含まれており、タイ
ヤの電気抵抗に関する問題や帯電量の蓄積に関する問題
は存在し得なかった。しかしながら、近年環境問題が大
きく取り上げられ、低燃費化への動きが加速されてい
る。低燃費化、即ち転がり抵抗の低減をトレッドゴムの
改良により達成するためには、ヒステリシスロスを発生
させる原因となるカーボンブラックを減らす必要があ
り、今日では低燃費性能に優れたトレッドゴムとして、
カーボンブラックの配合量を減らしてシリカを含有した
トレッドゴムが注目され、タイヤの運動性能と低燃費性
能とを高い水準で両立させるために、特にキャップ/ベ
ース構造を有する空気入りラジアルタイヤにおいて、シ
リカリッチゴムをキャップ層のゴムに使用するケースが
増加する傾向にある。その結果、電気抵抗に関する問題
および帯電量の蓄積に関する問題が新たに浮上してきて
いる。
【0003】かかる問題を解決する方法として、これま
で主に下記の方法が知られている。その一つは、厚い導
電性ゴムシートをトレッド幅方向中央部にトレッド表面
からトレッド下層ゴムまで、或いは薄い導電性ゴムシー
トをトレッドショルダーからサイド内側へ挟み込むもの
である(例えば、欧州特許第658 452号明細書、
米国特許第5518055号明細書および特開平8−3
4204号公報参照)。
【0004】また、他の方法は、通常タイヤで用いられ
るカーボンブラックとは異なった、導電性に優れたカー
ボンブラックを配合したトレッドゴムを用いるというも
のである。
【0005】さらに、他の方法は、タイヤ製造時のトレ
ッド押出し時にトレッド表面に導電性物質、例えば、水
をベースとしたゴム組成物に導電性のカーボンブラック
を配合したセメント等をコーティングする方法である
(例えば、特開平8−120120号公報参照)。この
方法によると、タイヤ加硫後の製品タイヤが乗用車に装
着され踏面部が摩耗しても、踏面部のパターンとして刻
まれている多くの溝の側壁に導電性のコーティング物質
が残存し、これによりタイヤ全体に帯電した静電気を路
面に逸散させることができるとするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記いずれの
方法も各々以下に述べる如き製造上及び品質上の問題が
あり、必ずしも十分に満足の得られるものではなかっ
た。例えば、前記欧州特許第658 452号明細書等
に開示されている如きゴムシートや接触ゴム層では、走
行初期にはその効果は維持されるが、充填剤として汎用
カーボンブラックが使われた場合には走行末期に導電層
の摩耗促進により通電経路が遮断され、帯電防止効果が
消失してしまうという問題があった。特に、シリカ配合
ゴム組成物によるトレッドキャップの耐摩耗性の向上に
伴い、かかる効果を走行末期まで維持するには、導電性
ゴムシートや接触ゴム層の耐摩耗性もトレッドキャップ
ゴムと同様に向上させなければ、走行末期にキャップゴ
ムだけが接地して、結果として帯電防止効果が得られな
くなってしまう。
【0007】また、タイヤトレッドゴムに、ゴム成分1
00重量部に対して導電性カーボンブラックを数重量部
加えた場合、該トレッドの固有抵抗値は低下するもの
の、そのタイヤ本来の目的である低燃費性が著しく悪化
し、またそのカーボンブラック自身、ポリマーとの補強
性が著しく低いため、結果としてタイヤトレッドの耐摩
耗性が低下するという問題がある。
【0008】さらに、キャップ層のゴム表面に導電性の
カーボンブラックを配合した水ベースセメントをコーテ
ィングする方法は、セメント材の粘着力が非常に高いこ
とから作業性に極めて劣り、またそのセメント材自身の
放置安定性に問題があり、相分離を生ずるおそれがあ
り、また塗布時の発泡性を防止するために、種々の安定
化剤が必要となり、それらが加硫後フィルム上となった
ゴム組成物の耐久性を低下させ、また加硫時のモールド
汚染の原因となる。さらに、キャップ層のゴム組成物は
疎水性であり、上述の水ベースセメント塗布の際、乾燥
までに時間がかかり、また塗りむらが生じ、結果として
塗布被膜の耐久性が悪化する。さらにまた、加硫時、キ
ャップ層のゴムと水ベースセメントの被覆ゴムとの界面
接着力が低下し、走行中に界面剥離が生じ、走行末期に
は通電経路が断たれ、帯電防止効果が得られなくなって
しまうという問題がある。
【0009】そこで本発明の目的は、耐摩耗性や低燃費
性能などのシリカリッチトレッド本来の特性を損なうこ
となく、走行末期まで帯電防止を確保し得る空気入りタ
イヤを提供することにある。また、本発明の他の目的は
上記空気入りタイヤを容易にかつ確実に製造する方法を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、下記の通りである。 (1)シリカ多量配合系ゴム層を少なくとも表面部に有
するトレッドに帯電防止のための導電性ゴム層を備える
空気入りタイヤにおいて、導電性ゴムシートまたは導電
性セメントからなる上記導電性ゴム層がトレッド幅方向
断面において複数本トレッド表面から底面に至るまで延
在することを特徴とする空気入りタイヤである。
【0011】(2)上記(1)の空気入りタイヤを製造
するにあたり、シリカ多量配合系のグリーンゴム層をト
レッド幅よりも狭い帯状シートとし、該帯状シートの長
手方向側面に導電性ゴム層を設け、得られた帯状シート
の複数本を、前記導電性ゴム層がトレッド表面から底面
に至るまで延在するようにしてグリーンカーカス上に順
次巻き付け、トレッドの形成を行うことを特徴とする空
気入りタイヤの製造方法である。
【0012】(3)シリカ多量配合系ゴム層を少なくと
も表面部に有するトレッドに帯電防止のための導電性ゴ
ム層を備える空気入りタイヤにおいて、導電性ゴムシー
トまたは導電性セメントからなる上記導電性ゴム層がト
レッド幅方向断面においてあみだくじ状に表面から底面
に至るまで延在することを特徴とする空気入りタイヤで
ある。
【0013】(4)上記(3)の空気入りタイヤを製造
するにあたり、シリカ多量配合系のグリーンゴム層をト
レッド幅よりも狭く、かつトレッド厚さよりも薄い帯状
シートとし、該帯状シートの上面と長手方向側面または
下面と長手方向側面に導電性ゴム層を設け、得られた帯
状シートの複数本をグリーンカーカス上に順次巻き付け
て積層し、トレッドの形成を行うことを特徴とする空気
入りタイヤの製造方法である。
【0014】(5)シリカ多量配合系ゴム層を少なくと
も表面部に有するトレッドに帯電防止のための導電性ゴ
ム層を備える空気入りタイヤにおいて、導電性ゴムシー
トまたは導電性セメントからなる上記導電性ゴム層がト
レッド幅方向断面において網目状に存在することを特徴
とする空気入りタイヤ。
【0015】(6)上記(5)の空気入りタイヤを製造
するにあたり、シリカ多量配合系のグリーンゴムを紐状
とし、該紐状グリーンゴムの全表面に導電性ゴム層を設
け、得られた紐状グリーンゴムの複数本をグリーンカー
カス上に順次巻き付け、トレッドの形成を行うことを特
徴とする空気入りタイヤの製造方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明における導電性ゴム層用の
ゴム組成物に使用するジエン系ゴムは、スチレンブタジ
エンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)または天
然ゴム(NR)の少なくとも1種を含むことが耐久性の
観点より好ましい。
【0017】また、上記導電性ゴム層用ゴム組成物に
は、窒素吸着比表面積(NSA)が130m/g以
上でかつジブチルフタレート吸油量(DBP)が110
ml/100g以上のカーボンブラックを使用すること
が好ましい。このゴム組成物では、かかる小粒径でかつ
高ストラクチャーのカーボンブラックを使用すること
で、通電経路を形成するゴム層の耐久性を向上させ、タ
イヤの走行末期まで帯電防止効果を発揮し得るようにす
る。ここでNSAはASTM D3037−89に、
またDBPはASTM D2414−90に夫々準拠し
て求められる値である。
【0018】かかるカーボンブラックの配合量がジエン
系ゴム100重量部に対して40重量部未満では補強性
が十分ではなく、一方100重量部を超えると軟化剤が
少ない場合には加硫後に硬くなり過ぎ、割れ等が発生
し、また軟化剤が多い場合には耐摩耗性が低下する。な
お、カーボンブラック以外の配合剤としては、ゴム製品
において通常用いられる配合剤、例えば加硫剤、加硫促
進剤、加硫促進助剤、軟化剤、老化防止剤等が通常用い
られる配合量にて適宜配合されている。
【0019】本発明においては、上記導電性ゴム層は硫
黄硬化後の固有抵抗値が10Ω・cm以下のゴムセメ
ント層または導電性シートからなることが好ましい。こ
こでゴムセメント層は、水を溶媒として用いることも可
能であるが、有機溶媒をベースに得るのが品質安定上好
ましい。有機溶媒としては、ヘキサン、石油エーテル、
ヘプタン、テトラヒドロフラン(THF)、シクロヘキ
サン等を挙げることができ、好ましくはヘキサンを挙げ
ることができる。
【0020】次に、本発明の空気入りタイヤの構造およ
び製法について具体的に説明する。リボン状のゴムを順
次巻き付けて所望の断面形状に成形されたトレッドはリ
ボントレッドといわれ、ゴムを押し出し機からトレッド
口金を経由して一気に所望の断面形状に押し出し成形さ
れた一体型のトレッドとは区別される。本発明の空気入
りタイヤは、上記リボントレッドの製法を応用して製造
されたものである。なお、上記トレッドの断面形状は、
トレッドコンターまたは単にコンターと呼ばれることが
ある。
【0021】図1に示す本発明の好適例の空気入りタイ
ヤのトレッド部のタイヤ幅方向断面(コンター)では、
トレッド部1がシリカリッチのゴム層からなる。このト
レッド部1は、シリカリッチとすることにより固有抵抗
値は10Ω・cm以上となる。このトレッド部1に導
電性ゴム層2がタイヤ幅方向断面において複数本(図示
する例では2本)トレッド表面から底面に至るまで延在
する。
【0022】本発明においては、導電性ゴム層2のタイ
ヤ幅方向の厚みは、好ましくは0.1〜3.0mmであ
る。この幅が0.1mm以上であれば通電路形成として
十分であり、また、3mm以下であればタイヤの転がり
抵抗が悪化することもない。
【0023】上記空気入りタイヤを製造するには、シリ
カリッチのグリーンゴム層をトレッド幅よりも狭い帯状
シートとし、該帯状シートの長手方向側面に導電性ゴム
層を設ける。導電性ゴム層がゴムセメント層の場合には
塗布することにより、また導電性シートの場合にはデュ
アルチューバーによる押し出しにて一体化することによ
り、導電性ゴム層を設けることができる。次いで、得ら
れた帯状シートの複数本を、上記導電性ゴム層がトレッ
ド表面から底面に至るまで延在するようにしてグリーン
カーカス上に順次並設して巻き付け、トレッドの形成を
行う。本発明の製造方法においては、上記帯状シートの
巻き付ける本数を変えることにより導電性ゴム層の数を
容易に変えることができる。また、このようにして導電
性ゴム層を設けることにより、該導電性ゴム層に起因す
るトレッドの剥離を防止することができる。
【0024】図2に示す本発明の他の好適例の空気入り
タイヤのトレッド部のタイヤ幅方向断面(コンター)で
は、上記好適例と同様にトレッド部1がシリカリッチの
ゴム層からなる。このトレッド部1に導電性ゴム層2
が、図2に示すようにタイヤ幅方向断面においてあみだ
くじ状に表面から底面に至るまで延在する。この場合、
導電路がトレッド表面からその下部のプライコーティン
グゴムまで行く筋にも亘り形成されるため、走行末期ま
で帯電防止を確実に確保することができる。
【0025】上記空気入りタイヤを製造するには、シリ
カリッチグリーンゴム層1をトレッド幅よりも狭く、か
つトレッド厚さよりも薄い帯状シートとし、該帯状シー
トの上面と長手方向側面または下面と長手方向側面に導
電性ゴム層2を設ける。図示する例では、帯状シート1
の上面と片側長手方向側面に導電性ゴム層2が設けられ
ている。かかる帯状シートの複数本を図示するようにグ
リーンカーカス上に順次巻き付けて積層させ、トレッド
の形成を行う。
【0026】図3に示す本発明の更に他の好適例の空気
入りタイヤにおいては、トレッド部のタイヤ幅方向断面
(コンター)にて導電性ゴム層2が網目状に存在する。
かかる空気入りタイヤを製造するには、シリカリッチの
グリーンゴムを紐状とし、該紐状グリーンゴム1の全表
面に導電性ゴム層2を設け、これを上述のようにグリー
ンカーカス上に順次巻き付けて積層させ、トレッドの形
成を行う。この場合も、導電路がトレッド表面からその
下部のプライコーティングゴムまで行く筋にも亘り形成
されるため、帯電防止がより確実となる。
【0027】
【実施例】以下に、本発明を実施例および従来例に基づ
き具体的に説明する。下記の表1および表2に示す配合
処方に従い、空気入りラジアルタイヤのシリカリッチゴ
ム層および導電性ゴム層に用いるゴム組成物を夫々調製
した。
【0028】 (表1:シリカリッチゴム層) 配合量 スチレンブタジエンゴム*1 96(重量部) ブタジエンゴム*2 30 SiO *3 60 カーボンブラック(N234)*4 20 シランカップリング剤*5 6 ZnO 3 ステアリン酸 2 アロマオイル 10 加硫促進剤(CBS)*6 1.5 加硫促進剤(DPG)*7硫黄 1.5
【0029】 *1 日本合成ゴム(株)製SBR1712 *2 96%シス結合 *3 ニプシルVN3 *4 NSA:126m/g DBP:125ml/100g *5 DEGUSSA社製 Si69 *6 N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド *7 ジフェニルグアニジン
【0030】 (表2:導電性ゴム層) 配合量 天然ゴム 40(重量部) スチレンブタジエンゴム*8 60 カーボンブラック(N134)*9 60 アロマオイル 15 ZnO 2 老化防止剤 *10 1 加硫促進剤(DPG) 0.2 加硫促進剤(NS)*11 0.8 硫黄 1.5 *8 日本合成ゴム(株)製SBR1500 *9 NSA:146m/g DBP:127ml/100g *10 N−(1,3−ジメチルブチル)−N´−フェニル−p−フェニレンジ アミン *11 N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド
【0031】実施例1〜3 得られたシリカリッチのトレッドゴム用組成物および導
電性ゴム層用ゴム組成物を用いて、上述のようにして図
1〜3に示すトレッド断面構造の空気入りラジアルタイ
ヤ(サイズ185/60R14)を試作した。これらタ
イヤの導電性ゴム層の厚みはいずれも0.3mmであ
る。
【0032】従来例 また、従来例として、シリカリッチのトレッドゴム用組
成物だけを用いて、これを押し出し機からトレッド口金
を経由して一気に所望の断面形状に押し出し成形し、実
施例と同じサイズの空気入りラジアルタイヤを試作し
た。
【0033】これらのタイヤの抵抗値(電気抵抗値)
は、次のようにして求めた。即ち、GERMAN AS
SOCIATION OF RUBBER INDUS
TRYのWdK 110 シート3に準拠してヒューレ
ットパッカード(HEWLETT PACKARD)社
製モデルHP4339Aのハイレジスタンスメーターを
使用し、図3のようにして測定した。図中、11はタイ
ヤ、12は鋼板、13は絶縁板、14は前記ハイレジス
タンスメーターであり、絶縁板13上の鋼板12とタイ
ヤ11のリムとの間に1000Vの電流を流して測定し
た。
【0034】測定の結果、実施例1〜3のいずれのタイ
ヤも電気抵抗値は10−6Ωであったが、従来例のタイ
ヤは10−11Ωであった。
【0035】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の空気
入りタイヤにおいては、耐摩耗性や低燃費性能などのシ
リカリッチトレッド本来の特性を損なうことなく、走行
末期まで帯電防止を確実に確保することができる。ま
た、本発明のの製造方法によると、かかる空気入りタイ
ヤを容易にかつ確実に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例空気入りタイヤのトレッド部を模
式的に示す断面図である。
【図2】本発明の他の一例空気入りタイヤのトレッド部
を模式的に示す断面図である。
【図3】本発明の更に他の一例空気入りタイヤのトレッ
ド部を模式的に示す断面図である。
【図4】実施例で使用したタイヤの電気抵抗値測定装置
の概略図である。
【符号の説明】
1 トレッド部(シリカリッチのゴム層) 2 導電性ゴム層 11 タイヤ 12 鋼板 13 絶縁板 14 ハイレジスタンスメーター

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリカ多量配合系ゴム層を少なくとも表
    面部に有するトレッドに帯電防止のための導電性ゴム層
    を備える空気入りタイヤにおいて、 導電性ゴムシートまたは導電性セメントからなる上記導
    電性ゴム層がトレッド幅方向断面において複数本トレッ
    ド表面から底面に至るまで延在することを特徴とする空
    気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の空気入りタイヤを製造す
    るにあたり、シリカ多量配合系のグリーンゴム層をトレ
    ッド幅よりも狭い帯状シートとし、該帯状シートの長手
    方向側面に導電性ゴム層を設け、得られた帯状シートの
    複数本を、前記導電性ゴム層がトレッド表面から底面に
    至るまで延在するようにしてグリーンカーカス上に順次
    巻き付け、トレッドの形成を行うことを特徴とする空気
    入りタイヤの製造方法。
  3. 【請求項3】 シリカ多量配合系ゴム層を少なくとも表
    面部に有するトレッドに帯電防止のための導電性ゴム層
    を備える空気入りタイヤにおいて、 導電性ゴムシートまたは導電性セメントからなる上記導
    電性ゴム層がトレッド幅方向断面においてあみだくじ状
    に表面から底面に至るまで延在することを特徴とする空
    気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の空気入りタイヤを製造す
    るにあたり、シリカ多量配合系のグリーンゴム層をトレ
    ッド幅よりも狭く、かつトレッド厚さよりも薄い帯状シ
    ートとし、該帯状シートの上面と長手方向側面または下
    面と長手方向側面に導電性ゴム層を設け、得られた帯状
    シートの複数本をグリーンカーカス上に順次巻き付けて
    積層し、トレッドの形成を行うことを特徴とする空気入
    りタイヤの製造方法。
  5. 【請求項5】 シリカ多量配合系ゴム層を少なくとも表
    面部に有するトレッドに帯電防止のための導電性ゴム層
    を備える空気入りタイヤにおいて、 導電性ゴムシートまたは導電性セメントからなる上記導
    電性ゴム層がトレッド幅方向断面において網目状に存在
    することを特徴とする空気入りタイヤ。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の空気入りタイヤを製造
    するにあたり、シリカ多量配合系のグリーンゴムを紐状
    とし、該紐状グリーンゴムの全表面に導電性ゴム層を設
    け、得られた紐状グリーンゴムの複数本をグリーンカー
    カス上に順次巻き付け、トレッドの形成を行うことを特
    徴とする空気入りタイヤの製造方法。
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